説明

細菌の排出ポンプ阻害薬および細菌感染症を治療する方法

本発明は、抗菌薬の分野に関し、より具体的には、薬物耐性病原体により引き起こされる感染症の治療のための抗菌薬と共投与される排出ポンプ阻害薬(EPI)化合物に関する。このEPI化合物は、組織蓄積について低減傾向を示すソフトドラッグである。本発明は、排出ポンプ阻害薬として有用な新規な化合物、上記排出ポンプ阻害薬を含む組成物および装置、ならびに上記化合物の治療的使用を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の構造を有する化合物であって、
【化1】

前記式中:
L-AA-1は、結合しているアミン基およびカルボニル基と一緒になって(S)-配置を有する天然または人工α-アミノ酸残基であり、(但し、(S)-アミノ酸残基中のα-アミノ官能基が、複素環の一部ではないという条件および前記化合物が式:
【化2】

を有していないという条件のもとである。);
D-AA-2は、結合しているアミン基およびカルボニル基と一緒になって、(R)-配置を有する天然または人工α-アミノ酸残基であり;
CG-1は、水素または炭素連結キャッピング基であり;
CG-2は炭素連結キャッピング基であり、CG-1が炭素連結キャッピング基である場合はCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい;
アミド基の一部ではない任意のアミノ基が、(S)-配置を有する天然または人工アミノ酸残基により任意選択でアシル化されていてもよい化合物。
【請求項2】
L-AA-1が、アミノ基を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記アミノ基が、第一級アミンである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
D-AA-2が、アミノ基を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記アミノ基が、第一級アミンである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
CG-1が、水素である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
少なくとも2個のアミノ基を含む請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
L-AA-1が、
【化3】

(前記式中:
X1は、-O-および-S-からなる群から選択され;
m1は、0から4の整数であり;
n1は、0から1の整数であり;
R11は、-NH2、-NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH(=NH)NH2、および-NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
各A5は、4個以下のA5が=N-であってもよいという条件で、=CH-および=N-からなる群から別々に選択され;
各B5は、3個以下のB5がヘテロ原子であってもよいという条件で、=CH-、=N-、-O-、-S-、-NH-、および-N(R6)-からなる群から別々に選択され;
R6は、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
R13は、-NH2、-CH2NH2、-CH2CH2NH2、-OCH2CH2NH2、-NH-CH(=NH)、-CH2NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH2-NH-C(CH3)(=NH)、-C(=NH)NH2、-OCH2C(=NH)NH2、-NH-C(=NH)NH2、および-CH2NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
R14およびR15は、水素、ハロゲン、メチル、エチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメチル、およびトリフルオロメトキシルからなる群から別々に選択され;
Y1は、-CH2-、-O-、および-S-からなる群から選択され;
p1は、0から1の整数であり;
添え字Nのついた波線は、L-AA-1に結合しているアミン基への結合点を示し、添え字Cのついた波線は、L-AA-1に結合しているカルボニル基への結合点を示す)
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
D-AA-2が、
【化4】

(前記式中:
Arは、任意選択で置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
R31は、任意選択で置換されていてもよいC1〜10アルキル、C1〜10アルケニル、C1〜10アルキニル、およびC1〜10シクロアルキルからなる群から選択され;
X3は、-CH2-、-C (CH3)2-、-O-、および-S-からなる群から選択され;
m3は、1から2の整数であり;
n3は、0から2の整数である)
からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
D-AA-1が、
【化5】

(前記式中:
R32およびR33は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、t-ブチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメトキシル、およびハロゲンからなる群から別々に選択され;
R34は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、t-ブチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメトキシル、ハロゲン、-NH2、-CH2NH2 、- CH2CH2NH2、-OCH2CH2NH2、-NH-CH(=NH)、-CH2NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH2-NH-C(CH3)(=NH)、-C(=NH)NH2、-OCH2C(=NH)NH2、-NH-C(=NH)NH2、および-CH2NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
各A5は、4個以下のA5が=N-であってもよいという条件で、=CH-および=N-からなる群から別々に選択され;
各B5は、3個以下のB5がヘテロ原子であってもよいという条件で、=CH-、=N-、-O-、-S-、-NH-、および-N(R6)-からなる群から別々に選択され;
R6は、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
添え字Nのついた波線は、D-AA-2に結合しているアミノ基への結合点を示し、添え字Cのついた波線は、D-AA-2に結合しているカルボニル基への結合点を示す)
からなる群から選択される請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
CG-1は、水素、任意選択で置換されてもよいC1〜6アルキル、および任意選択で置換されてもよいC3〜7シクロアルキルからなる群から選択され;
CG-2は、
【化6A】

【化6B】

からなる群から選択され、それぞれが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、t-ブチル、ヒドロキシル、メトキシル、エトキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシル、またはハロゲン基により任意選択で置換されていてもよく;
各A5は、各A5含有環が4個以下の=N-基を含有していてもよいという条件で、=CH-および=N-からなる群から別々に選択され;
各B5は、各B5含有環が3個以下のヘテロ原子を含有していてもよいという条件で、-C=、-N=、-O-、-S-、-NH-、および-N(R6)-からなる群から別々に選択され;
R6は、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
R51は、水素、メチル、エチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され;
m5は、1から3の整数であり;
n5は、0から2の整数であり;
p5は、0から4の整数である
請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
-N(CG-1)(CG-2)が、
【化7A】

【化7B】

からなる群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
【化8A】

【化8B】

【化8C】

からなる群から選択される請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
-N(CG-1)(CG-2)が、
【化9】

からなる群から選択される請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
1個または複数のアミノ基を任意選択でアシル化している前記アミノ酸残基が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、およびバリンからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
【化10】

からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
下記式(III)の構造を有する化合物であって、
【化11】

前記式中:
R1は、
【化12】

からなる群から選択され:
X1は、-O-および-S-からなる群から選択され;
m1は、0から4の整数であり;
n1は、0から1の整数であり;
R11は、-NH2、-NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH (=NH)NH2、および-NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
R13は、-NH2、-CH2NH2、-CH2CH2NH2、-OCH2CH2NH2、-NH-CH(=NH)、-CH2NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH2-NH-C(CH3)(=NH)、-C(=NH)NH2、-OCH2C(=NH)NH2、-NH-C(=NH)NH2、および-CH2NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
R14およびR15は、水素、ハロゲン、メチル、エチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメチル、およびトリフルオロメトキシルからなる群から別々に選択され;
Y1は、-CH2-、-O-、および-S-からなる群から選択され;
p1は、0から1の整数であり;
R3は、
【化13】

からなる群から選択され:
Arは、任意選択で置換されてもよいアリールまたはヘテロアリールであり;
X3は、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、および-S-からなる群から選択され;
m3は、1から2の整数であり;
n3は、0から2の整数であり;
R31は、任意選択で置換されていてもよいC1〜10アルキル、C1〜10アルケニル、C1〜10アルキニル、およびC1〜10シクロアルキルからなる群から選択され;
R4は、水素、任意選択で置換されていてもよいC1〜6アルキル、および任意選択で置換されていてもよいC3〜7シクロアルキルからなる群から選択され;
R5は、
【化14A】

【化14B】

からなる群から選択され、それぞれが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、t-ブチル、ヒドロキシル、メトキシル、エトキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシル、またはハロゲン基により任意選択で置換されていてもよく;
各A5は、各A5含有環が4個以下の=N-基を含有していてもよいという条件で、=CH-および=N-からなる群から別々に選択され;
各B5は、各B5含有環が3個以下のヘテロ原子を含有していてもよいという条件で、-C=、-N=、-O-、-S-、-NH-、および-N(R6)-からなる群から別々に選択され;
R6は、水素、C1〜6アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択され;
R51は、水素、メチル、エチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され;
m5は、1から3の整数であり;
n5は、0から2の整数であり;
p5は、0から4の整数であり;
R4は、任意選択でR5に結合して5員または6員の複素環を形成していてもよく;
いずれのアミノ基も、任意選択で、(S)-配置を有する天然または人工アミノ酸残基でアシル化されていてもよく;
ただし、化合物は、式:
【化15】

を有しないことを条件とする化合物。
【請求項18】
R3が、
【化16】

からなる群から選択され:
前記式中:
R31は、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、t-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択され;
R32およびR33は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、t-ブチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメトキシル、およびハロゲンからなる群から別々に選択され;
R34は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、t-ブチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、メトキシル、トリフルオロメトキシル、ハロゲン、-NH2、-CH2NH2、-CH2CH2NH2、-OCH2CH2NH2、-NH-CH(=NH)、-CH2NH-CH(=NH)、-NH-C(CH3)(=NH)、-CH2-NH-C(CH3)(=NH)、-C(=NH)NH2、-OCH2C(=NH)NH2、-NH-C(=NH)NH2、および-CH2NH-C(=NH)NH2からなる群から選択され;
X3は、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、および-S-からなる群から選択され;
m3は、1から2の整数であり;
n3は、0から2の整数である
請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
R4がR5に結合して5員または6員複素環を形成しており、式IIIの化合物が、
【化17】

からなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項20】
-N(R4)(R5)が、
【化18A】

【化18B】

からなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項21】
【化19A】

【化19B】

【化19C】

からなる群から選択される請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
1個または複数のアミノ基をアシル化しているアミノ酸残基が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、およびバリンからなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項23】
【化20】

からなる群から選択される請求項17に記載の化合物。
【請求項24】
請求項1または17に記載の化合物を、細菌の排出ポンプを阻害するのに有効な量で含む医薬組成物。
【請求項25】
請求項1または17に記載の化合物を、抗菌薬と組み合わせて含む医薬組成物。
【請求項26】
微生物感染を治療または予防する方法であって、前記微生物感染に罹患している対象に前記微生物の排出ポンプを阻害する請求項1または17に記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項27】
前記対象がヒトである請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記微生物感染が細菌感染である請求項26に記載の方法。
【請求項29】
細菌が、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、蛍光菌(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナスアシドボランス(Pseudomonas acidovorans)、シュードモナスアルカリゲネス(Pseudomonas alcaligenes)、シュードモナスプチダ(Pseudomonas putida)、ステノトロフォモナスマルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、バークホルデリアセパシア(Burkholderia cepacia)、アエロモナスヒドロフィリア(Aeromonas hydrophilia)、大腸菌(Escherichia coli)、シトロバクターフロインデイ(Citrobacter freundii)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、チフス菌(Salmonella typhi)、パラチフス菌(Salmonella paratyphi)、腸炎菌(Salmonella enteritidis)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、シゲラフレックスネリ(Shigella flexneri)、ソンネ(赤痢)菌(Shigella sonnei)、エンテロバクタークロアカ(Enterobacter cloacae)、エンテロバクターアエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、クレブシエラオキシトーカ(Klebsiella oxytoca)、セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens)、野兎病菌(Francisella tularensis)、モルガネラモルガニー(Morganella morganii)、プロテウスミラビウス(Proteus mirabilis)、プロテウスブルガリス(Proteus vulgaris)、プロビデンシアアルカリフェシエンス(Providencia alcalifaciens)、プロビデンシアレットゲリ(Providencia rettgeri)、プロビデンシアスチュアティ(Providencia stuartii)、アシネトバクターカルコアセチカス(Acinetobacter calcoaceticus)、アシネトバクターヘモリチカス(Acinetobacter haemolyticus)、エルシニアエンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、ペスト菌(Yersinia pestis)、仮性結核菌(Yersinia pseudotuberculosis)、エルシニアインターメディア(Yersinia intermedia)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、ボルデテラパラペルツシス(Bordetella parapertussis)、ボルデテラブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ヘモフィルスインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ヘモフィルスパラインフルエンゼ(Haemophilus parainfluenzae)、ヘモフィルスヘモリティカス(Haemophilus haemolyticus)、ヘモフィルスパラヘモリティカス(Haemophilus parahaemolyticus)、ヘモフィルスデュクレイイ(Haemophilus ducreyi)、パスツレラマルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)、ブランハメラカタラーリス(Branhamella catarrhalis)、ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)、カンピロバクターフィタス(Campylobacter fetus)、カンピロバクタージェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクターコリ(Campylobacter coli)、ボレリアブルグドルフェリー(Borrelia burgdorferi)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)、レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)、リストニアモノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、キンゲラ属(Kingella)、モラクセラ属(Moraxella)、膣ガルドネラ菌(Gardnerella vaginalis)、バクテロイデスフラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデスディスタソニス(Bacteroides distasonis)、バクテロイデス3452Aホモロジー群(Bacteroides 3452A homology group)、バクテロイデスブルガタス(Bacteroides vulgatus)、バクテロイデスオバラス(Bacteroides ovalus)、バクテロイデス属細菌(Bacteroides thetaiotaomicron)、バクテロイデスユニフォルミス(Bacteroides uniformis)、バクテロイデスエゲルチイ(Bacteroides eggerthii)、およびバクテロイデススプランクニカス(Bacteroidessplanchnicus)からなる群から選択される請求項28に記載の方法。
【請求項30】
抗菌薬耐性菌の増殖を処置または防止する方法であって、微生物に請求項1または17に記載の化合物および抗菌薬を接触させることを含む方法。
【請求項31】
前記微生物が細菌である請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記抗菌薬が、キノロン、アミノグリコシド、β-ラクタム、クメルマイシン、クロラムフェニカール、リポペプチド、グリコペプチド、グリシルサイクリン、ケトライド、マクロライド、オキサゾリドノン、リファマイシン、ストレプトグラミン、およびテトラサイクリンである抗菌薬からなる群から選択される請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記抗菌薬が、シプロフロキサシン、レポフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン、シノキサシン、ゲミフロキサシン、ノルフロキサシン、ロモフロキサシン、ペフロキサシン、ガレノキサシン、シタフロキサシン、およびDX-619からなる群から選択される請求項32に記載の方法。
【請求項34】
対象を排出ポンプ阻害薬で治療する方法であって、前記対象が組織中に排出ポンプ阻害薬を蓄積可能であり、改善点が、請求項1または17に記載の化合物を前記治療用として選択することを含むことである方法。
【請求項35】
対象における細菌感染を予防または治療する方法であって、前記感染を引き起こす細菌が排出ポンプ機構を介しての抗生物質耐性を示すものであり、
対象に前記細菌が耐性を有する抗生物質を投与すること;及び
前記対象に前記抗生物質と併せて請求項1または17に記載の化合物を投与すること、を含み、
前記化合物を、組織がそれらを蓄積することによる組織の損傷を小さくまたは排除するように選択する方法。
【請求項36】
前記抗生物質が、キノロン、アミノグリコシド、β-ラクタム、クメルマイシン、クロラムフェニカール、リポペプチド、グリコペプチド、グリシルサイクリン、ケトライド、マクロライド、オキサゾリドノン、リファマイシン、ストレプトグラミン、およびテトラサイクリンからなる群から選択される請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記抗生物質が、シプロフロキサシン、レポフロキサシン、モキシフロキサシン、オフロキサシン、ガチフロキサシン、シノキサシン、ゲミフロキサシン、ノルフロキサシン、ロモフロキサシン、ペフロキサシン、ガレノキサシン、シタフロキサシン、およびDX-619からなる群から選択される請求項36に記載の方法。
【請求項38】
微生物感染を治療または予防する方法であって、
組織中に式IIA:
【化21】

の化合物を蓄積可能な対象を特定することと、
前記対象に式II:
【化22】

の化合物を投与することとを含み、
前記式中:
D-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに(R)-配置を有する第一の天然または人工のα-アミノ酸残基を含み;
L-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに代って(S)-配置を有する第一のα-アミノ酸残基を含み;
D-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに(R)-配置を有する第二の天然または人工のα-アミノ酸残基を含み;
CG-1は、水素、または炭素連結したキャッピング基を含み;
CG-2は炭素連結キャッピング基を含み、CG-1が炭素連結キャッピング基である場合はCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい、
方法。
【請求項39】
前記微生物感染が細菌感染である請求項38に記載の方法。
【請求項40】
排出ポンプ阻害に有用であるが組織中に著しく蓄積しない化合物を特定する方法であって、
排出ポンプの阻害に有効である式IIAの構造:
【化23】

を有する化合物を特定すること;
式II:
【化24】

の化合物を製造すること;
式IIの化合物が組織中に著しく蓄積しないかどうかを測定することを含み;
前記式中:
D-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに(R)-配置を有する第一の天然または人工のα-アミノ酸残基を含み;
L-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに代って(S)-配置を有する第一のα-アミノ酸残基を含み;
D-AA-1は、結合しているアミンおよびカルボニル基とともに(R)-配置を有する第二の天然または人工のα-アミノ酸残基を含み;
CG-1は、水素または炭素連結したキャッピング基を含み;
CG-2は炭素連結キャッピング基を含み、CG-1が炭素連結キャッピング基である場合はCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい、
方法。
【請求項41】
排出ポンプ阻害薬を抗生物質と併用して投与することにより患者を治療する方法であって、前記排出ポンプ阻害薬は、下記構造:
【化25】

(前記式中、AA-1およびAA-2は、結合しているアミン基およびカルボニル基とともに天然または人工α-アミノ酸残基を表す)を有し、
改善点が、患者における排出ポンプ阻害薬の細胞蓄積の減少が所望どおりであるかどうかを確かめ、そうである場合は、
前記排出ポンプ阻害薬を、式II:
【化26】

を有する排出ポンプ阻害薬から選択すること、を含み;
前記式中:
L-AA-1は、(S)-配置を有するAA-2であり;
D-AA-2は、(R)-配置を有するAA-2であり;
CG-1は、水素または炭素連結したキャッピング基であり;
CG-2は炭素連結キャッピング基であって、CG-1が炭素連結したキャッピング基である場合にはCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい、方法。
【請求項42】
微生物感染を治療または予防するために用いるための請求項1または17に記載の化合物。
【請求項43】
微生物感染を治療または予防するために用いる抗菌薬と組み合わせた請求項1または17に記載の化合物。
【請求項44】
微生物感染を治療または予防するための医薬を調製するための式IIの化合物:
【化27】

(前記式中:
L-AA-1は、(S)-配置を有するAA-2であり;
D-AA-2は、(R)-配置を有するAA-2であり;
CG-1は、水素、または炭素連結したキャッピング基であり;
CG-2は炭素連結キャッピング基であって、CG-1が炭素連結したキャッピング基である場合はCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい)の使用であって、式IIの化合物が組織中に著しく蓄積することのない使用。
【請求項45】
微生物感染を治療または予防するための医薬を調製するための抗菌薬と組み合わせた式IIの化合物:
【化28】

(前記式中:
L-AA-1は、(S)-配置を有するAA-2であり;
D-AA-2は、(R)-配置を有するAA-2であり;
CG-1は、水素、または炭素連結したキャッピング基であり;
CG-2は炭素連結キャッピング基であって、CG-1が炭素連結したキャッピング基である場合はCG-1とCG-2とが任意選択で互いに連結して5員環または6員環を形成していてもよい)の使用であって、式IIの化合物が組織中に著しく蓄積することのない使用。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2008−502720(P2008−502720A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527497(P2007−527497)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2005/017841
【国際公開番号】WO2005/113579
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(506313420)エムペックス・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】