説明

組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システム

【課題】本発明は、壁面などの造景を簡便に行うことができる組み立て式造景システムに関する。
【解決手段】本組立式造景システムは、横または縦に1列以上配列して設置され、複数の締結孔とパイプ溝が形成される複数の支持板と、一側面が開口された箱からなり、底面には、締結孔に挿入される複数の締結突起、支持板のパイプ溝と向き合って位置するパイプ溝、及び組み立て孔が形成される複数の植栽箱と、支持板のパイプ溝と植栽箱のパイプ溝の間に位置し、植栽箱の組み立て孔に突出する複数の給水突起が形成される給水パイプを含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムに関する。より詳しくは、本発明は、複数個を簡便に続けて設置してモジュール化することができ、給水パイプを通して便利に給水が行われる組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、花や木などが植えられた複数個の植木鉢が、家庭や室内外の装飾や環境美化、造景などのために配置される。
【0003】
特に、各種建物のベランダ、公園、公共場所、道路周辺、橋梁などには植木鉢を多段に配置できる植木鉢支持台を設置される。多数の植木鉢が、飾りの目的のために、この植木鉢支持台に配列積載される。
【0004】
また、底面に排水板が設置され、この排水板上に人工土壌などを利用して、植栽地盤が形成される。その上で、花や木などが植栽される。
【0005】
このような状態で、花や木に水を供給するためには、じょうろや噴霧器、ホース、ひさごなどを利用して各々の植木鉢に周期的に水がかけられるようになる。
【0006】
従来の植木鉢は、壁面などのように地面とほぼ垂直を成す部分に植木鉢を設置することが難しく、植木鉢を一定のパターンに配列及び整理することも難しい。このような理由のため、効果的な造景を行うことが難しい。
【0007】
そして、排水板を設置して人工土壌で植栽地盤を形成する場合、必要に応じて植栽された植物を交替する作業が容易でなく、非常に煩わしい。
【0008】
また、従来の植木鉢や排水板を利用すると、他の植物に変更して交替しようとする場合、植木鉢や植栽地盤に植栽された植物を抜いて除去して、他の場所へ移植した後、新たな植物を植栽するという煩わしい手順を踏まなければならない。
【0009】
さらに、水を与える場合にも、植木鉢や植栽地盤内にのみ水を与えるのが容易でなくて周辺底面に水が流れて汚れ、美観を損なう場合が多い。じょうろやひさごなどを利用して水を与えるため、水の給水量を正確に調節することが難しい。結果として、水が過度に供給され、余分の水は底面へ流れるという事態が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、前記のような問題点を解決するためのものであって、底面に締結突起が形成されるので、容易に組み立てられ、設置することが可能であり、底面に給水パイプを設置するためのパイプ溝を形成して一括して給水することが可能である組み立て式植栽箱を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、植栽箱を支持板に続けて設置するので整列した状態で設置することが可能であり、他の植物が植栽された箱を交替することによって簡単に造景環境を変化させることができ、支持板と植栽箱の間に給水パイプを設置するので一括して便利に給水を行うことが可能である組み立て式造景システムを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、植栽箱を横にした状態で設置することが可能であるので壁面などの装飾や造景が容易な組み立て式造景システムを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、植栽箱を上向に傾くように設置するので植栽箱の内部から土砂などがこぼれることを防止することができる組み立て式造景システムを提供することにある。
【0014】
本発明のまた他の目的は、太陽光による発電が可能であるので給水ポンプなどの可動に必要な電力を自体的に当てることが可能である組み立て式造景システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明による組み立て式植栽箱の実施形態は、箱状で、各側面には複数の通気孔が形成される本体と、前記本体の底面に突出して形成される複数の締結突起とを含んで構成される。
【0016】
前記複数の締結突起は、互いに垂直に交差する方向に長い幅側が配列されるように形成する。
【0017】
前記締結突起は、2〜10個程度を横または縦に配列して形成する。
【0018】
前記締結突起の端部にはかかり部を形成することも可能である。
【0019】
そして、本発明による組み立て式植栽箱の実施形態は、前記本体の隣接して位置する2つの側面に高さ方向に所定の長さで突出して形成される1つ以上の結合突起と、前記結合突起が形成される側面と各々対向する2つの側面の対応する位置に高さ方向に所定の長さで突出して形成され、前記結合突起が挿入される結合溝が形成される1つ以上の溝突起とをさらに含むことも可能である。
【0020】
前記本体の底面には、給水パイプが位置するパイプ溝と、前記パイプ溝に連結される1つ以上の組み立て孔を形成する。
【0021】
そして、本発明による組み立て式造景システムの実施形態は、横または縦に1列以上配列して設置され、複数の締結孔及びパイプ溝が形成される複数の支持板と、一側面が開口された箱からなり、底面には、前記締結孔に挿入される複数の締結突起とパイプ溝と組み立て孔が形成される複数の植栽箱と、前記支持板のパイプ溝と植栽箱のパイプ溝の間に位置し、前記組み立て孔で突出する複数の給水突起が形成される給水パイプとを含んで構成される。
【0022】
前記植栽箱の開口側端面及び/または底面は傾斜面に形成することも可能である。
【0023】
前記支持板の前記植栽箱の底面と向き合う一側面は階段形状に形成することも可能である。
【0024】
前記で、複数の支持板の周りには環形状の締切フレームをさらに設置することも可能である。
【0025】
また、本発明による組み立て式造景システムの実施形態は、水を供給する水供給源と、前記水供給源の水を前記給水パイプに供給し給水開閉バルブが設けられる主給水管と、前記給水パイプ終端部に連結され、地面や下水溝に連結され、排水開閉バルブが設けられる排水管と、前記支持板に隣接して設けられる温度測定部と、前記支持板に隣接して設けられる降雨感知部と、前記温度測定部及び降雨感知部から入力される信号に応じて前記給水開閉バルブ及び排水開閉バルブに制御信号を印加する制御部とを含む給水装置をさらに含むことも可能である。
【0026】
前記制御部では、温度測定部から入力される測定値が設定温度(例えば、0℃、5℃、10℃、15℃など)未満であれば、前記給水開閉バルブには閉鎖状態に変更する制御信号を印加すると同時に前記排水開閉バルブには開放状態に変更する制御信号を印加し、造景システムの給水パイプに残留する水を排水する排水状態へ切換える。
【0027】
また、前記制御部では、温度測定部から入力される測定値が設定温度(例えば、0℃、5℃、10℃、15℃など)以上であれば、前記給水開閉バルブには開放状態に変更する制御信号を印加すると同時に前記排水開閉バルブには閉鎖状態に変更する制御信号を印加し、正常に造景システムの給水パイプに水を供給する水供給状態へ切換える。
【0028】
前記制御部では、降雨感知部から雨が降る信号が入力されると、前記温度測定部から入力される温度測定値に関係なく、給水開閉バルブに閉鎖状態に変更する制御信号を印加する。
【0029】
また、前記制御部では、降雨感知部から雨が降る信号が入力されない場合は、前記温度測定部から入力される温度測定値に応じて制御を行う状態を維持する。
【0030】
そして、本発明による組み立て式造景システムの実施形態は、前記給水パイプと水供給源の間に設けられるポンプと、前記ポンプに電力を供給する自家発電部とをさらに含むことも可能である。
【0031】
前記自家発電部は、太陽電池モジュールと、前記太陽電池モジュールと電気的に連結される充電池と、前記充電池と電気的に連結されるインバータを含んで構成される。
【発明の効果】
【0032】
本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、造景、室内外の装飾などが必要な公園やベランダ、橋梁、道路周辺、建物の前、窓枠、壁面や壁体、天井、看板、室内パーティションなどにいつでも簡便に組み立てて使用することが可能である。
【0033】
そして、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、必要に応じて特定の植栽箱を分離して他の植栽箱に交替する作業が非常に便利になるので、多様な花や木が植栽されている植栽箱を交替することによって造景環境や室内外の装飾を簡単で容易に変更させることが可能である。
【0034】
また、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、植栽箱や受け板などを多様な大きさに標準化して提供する場合、各家庭や使用者が自身の意図に合わせて標準化された製品を購入し、着脱する方法で容易に造景や室内外の装飾を行い、変化させることが可能である。
【0035】
また、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、使用者の注文に合わせて受け板と植栽箱の構成を1つのセットとして梱包して提供することが可能であり、現場または一定の設置場所では、梱包を解体して順に組み立てる作業だけで希望する造景を構成することが可能であり、注文生産も可能である。
【0036】
本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、給水パイプを通じて水を供給することが可能になるので、水を与える作業が非常に便利であり、給水量を調節することも可能である。
【0037】
そして、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、植栽箱が地面と平行に横に設置する場合も入口が底面より高く位置するように維持することが可能であるので、植栽箱の内部から土砂などがこぼれることを防止し、植物が安定して育ち、また根が堅固に支持される。
【0038】
本発明による組み立て式造景システムの実施形態によれば、植栽箱を水平に横にしたり若干傾いた状態に設置することが可能であるので、垂直面に対する造景を行うことが可能である。したがって、ビルや高層住宅、擁壁、築台、地下車道の壁面などに対して植物を利用した造景を行うことが可能であり、建物及び都市の美観を自然親和的に構成することが可能である。
【0039】
また、建物の壁面及び屋根を本発明による組み立て式造景システムの実施形態を利用して締め切りを行えば、輻射熱を効果的に遮断することはもちろん、断熱性が向上するので、建物の冷暖房費を節減することが可能であり、環境親和的にエネルギーを節減することも可能である。
【0040】
本発明による組み立て式造景システムの実施形態によれば、温度が0℃未満に降りる場合には給水パイプ内部に残っている水を全て排水することが可能であるので、給水パイプが凍って破損することを効果的に防止することができる。
【0041】
また、本発明による組み立て式造景システムの実施形態によれば、雨が降る場合に給水を遮断するので水の不要な浪費を最小化することが可能であり、植栽された植物に過度な水分を供給することを防止する。
【0042】
そして、本発明による組み立て式造景システムの実施形態によれば、温度及び降雨があるか否かを感知して自動的に給水するか否かを制御することが可能であるので、給水管理のための別途の人力を必要とせず、遠距離に位置した場合にも周期的な点検だけを行えば済むので、維持補修が非常に容易に行われる。
【0043】
さらに、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの実施形態によれば、太陽光や風力などによる自家発電が可能であるので、制御部及びポンプなどの給水装置、照明装置などの可動のために必要な電力を自体で供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す底面斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す正面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態にかかる組み立て式植栽箱における根支持ひもを設置した状態を示した平面断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態にかかる組み立て式植栽箱を示す平面断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す正面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す側面断面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す植栽箱と支持板の分離斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す部分拡大正面図である。
【図13】図12のA−A線断面図である。
【図14】図12のB−B線断面図である。
【図15】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける支持板及び給水パイプを示す正面図である。
【図16】図15のC−C線断面図である。
【図17】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける支持板と給水パイプをセットで構成した状態を示した斜視図である。
【図18】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける複数の給水パイプを連結する状態を示す部分拡大断面図である。
【図19】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおいて、支持板を連結具を利用して連結した状態を示す正面図である。
【図20】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおいて、締切フレームが設けられた状態を示す正面図である。
【図21】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおいて、締切フレームが設けられた状態を示す側面断面図である。
【図22】本発明の第4の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける締切フレームを示す部分拡大の側面断面図である。
【図23】本発明の第5の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける植栽箱及び支持板を示す側面図である。
【図24】本発明の第6の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける植栽箱及び支持板を示す側面図である。
【図25】本発明の第7の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す側面断面図である。
【図26】本発明の第7の実施形態にかかる組み立て式造景システムを示す部分拡大の側面断面図である。
【図27】本発明の第8の実施形態にかかる組み立て式造景システムを概略的に示す斜視図である。
【図28】本発明の第8の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける給水装置の一実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図29】本発明の第8の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける給水装置の他の実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図30】本発明の第8の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける給水装置の他の実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図31】本発明の第8の実施形態にかかる組み立て式造景システムにおける自家発電部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
次に、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
【0046】
まず、本発明の第1の実施形態にかかる組み立て式植栽箱は、図1及び図2に示したように、一側面が開口された筒状からなり、各側面には複数の通気孔12が形成される本体11と、前記本体11の底面に突出して形成される複数の締結突起16とを含んで構成される。
【0047】
前記本体11は、軽くて優れた強度を持つように合成樹脂などの材質からなる。
【0048】
前記では本体11を四角筒状に形成することについて説明したが、その他にも円筒や六角筒、楕円筒など多様な筒状に形成することができる。
【0049】
前記本体11は、一辺の長さまたは直径をほぼ3cm程度から1m程度まで多様な大きさに設定して形成することができる。
【0050】
前記締結突起16は、前記本体11の底面に所定の間隔をおいてほぼ2〜10個程度を横または縦に配列して形成する。
【0051】
前記締結突起16は図2に示したように、互いに垂直に交差する方向に長い幅(width)側が配列されるように形成する。
【0052】
例えば、前記締結突起16を薄い厚さ(thickness)と長い幅(width)からなる直六面体の柱形態に突出させて形成する場合において、1つの締結突起16を縦方向に長い幅側を配列すれば、他の1つの締結突起16を横方向に長い幅側を配列して形成する。
【0053】
図1〜図2及び図8、図13に示したように、前記本体11の底面には給水パイプ30が位置するパイプ溝13を形成することも可能である。
【0054】
前記パイプ溝13は前記給水パイプ30のほぼ半分ほどが挿入されて覆われるように、ほぼ半円形状に形成する。
【0055】
前記パイプ溝13には、前記給水パイプ30の給水突起32が組み立てられる組み立て孔14を形成する。
【0056】
そして、本発明の第2実施形態にかかる組み立て式植栽箱は、図3〜図5に示したように、前記本体11の一側側面には結合突起23を形成し、他側面には前記結合突起23と対応する溝突起24を形成する。
【0057】
例えば、前記本体11を四角筒状に形成する場合において、隣接して位置する2つの側面には1つ以上の結合突起23を形成し、前記結合突起23が形成される側面と各々対向する2つの側面の対応する位置には溝突起24を形成する。
【0058】
前記で、結合突起23は前記本体11の側面に高さ方向に所定の長さに突出して形成する。
【0059】
前記溝突起24は前記本体11の側面に高さ方向に所定の長さに突出して形成され、前記結合突起23が挿入される結合溝25が形成される。
【0060】
前記結合突起23はほぼ円柱形状または四角柱形状などに形成し、前記本体11の各側面に1個または2〜3個程度形成する。
【0061】
前記結合溝25が形成される溝突起24は、隣接する前記本体11の他側面に形成された結合突起23の位置と対応する位置に形成し、前記結合溝25は前記結合突起23の形状に対応する形状に形成する。
【0062】
そして、図1及び図3に示したように、前記本体11の少なくとも1つの側面には複数の通気孔12を形成することも可能である。
【0063】
前記通気孔12は、内部へ十分に酸素が供給され、通水(例えば、水抜け)なども可能であるように適切な数と大きさ、間隔などを設定して形成する。
【0064】
前記で、通気孔12の内部側には内部の土砂(人工土壌や砂、土など)が流れ出ないようにするために布地や網などを設置することも可能である。
【0065】
そして、図6に示したように、前記本体11の互いに向き合う側面に形成される通気孔12に対角方向に2個以上の根支持ひも20を設置することも可能である。
【0066】
前記のように根支持ひも20を設置すれば、植栽される花や木などの植物根が根支持ひも20を巻きつつ成長し、互いに這って堅く支持されるので、そば若しくは逆に設置しても土などがこぼれずに植物の成長が可能であるので、本発明による組み立て式植栽箱を底面や壁体、天井などに設置することも可能である。
【0067】
図面には示していないが、前記本体11の底面にも通気及び/または排水などのための孔を形成することも可能である。
【0068】
前記本体11の互いに向き合う一対の側面には、図1及び図2に示したように、取っ手孔18を形成することも可能である。
【0069】
前記取っ手孔18は楕円形状やトラック形状などからなり、前記本体11の開口側端部に形成する。
【0070】
そして、本発明の第3実施形態にかかる組み立て式植栽箱は、図7に示したように、前記本体11の各側面に前記結合溝23と溝突起24を一対ずつ形成する。
【0071】
前記で、各側面に一対ずつ形成する結合突起23と溝突起24を90°回転するたびに同一の位置に位置するように構成すれば、組み立て時に結合突起23や溝突起24の位置を確認する必要がないので非常に便利である。
【0072】
また、この場合は前記パイプ溝13を十字形状に形成することが、90°回転させて組み立てる場合にも前記給水パイプ30が自然に挿入されるので好ましい。
【0073】
そして、本発明の第4実施形態にかかる組み立て式造景システムは、図8〜図10に示したように、複数の植栽箱10、支持板60、及び給水パイプ30を含んで構成される。
【0074】
前記支持板60は、地面2または建物の底面と垂直な壁面4に固定設置することも可能である。
【0075】
前記で、植栽箱10は前記本発明の第1実施形態〜第3実施形態にかかる組み立て式植栽箱の構成を適用して実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0076】
前記支持板60には、前記植栽箱10の締結突起16が挿入される複数の締結孔61が各々対応する位置に形成される。
【0077】
前記給水パイプ30は前記植栽箱10と支持板60の間に挿入されて設けられる。
【0078】
前記給水パイプ30は、前記支持板60に所定の間隔(例えば、植栽箱10の大きさに対応する間隔)で配列されて設けられる。
【0079】
前記給水パイプ30には給水のための複数の給水突起32が突出して形成される。
【0080】
前記植栽箱10の締結突起16は図11〜図13に示したように、前記支持板60の締結孔61に各々対応して挿入される。つまり、前記締結突起16と締結孔61を各々対応する位置に形成する。
【0081】
前記で、1つの植栽箱10にはほぼ2〜10個程度の締結突起16を形成し、前記支持板60にはこれに対応する数の締結孔61を形成する。
【0082】
前記1つの植栽箱10に直六面体の柱形状に突出させて形成する締結突起16を互いに垂直に交差する方向に長い幅(width)が配列されるように形成すれば、縦方向に外力が作用する場合及び横方向に外力が作用する場合全てにおいて、長い幅(width)方向が外力の作用方向と垂直方向に位置する締結突起16が少なくとも1つ以上存在し、力を受けられるので、一定の対抗力を維持することができる。また、締結突起16が外力によって簡単に破損して植栽箱10が横にされ、倒れることが発生しなくなる。
【0083】
前記締結突起16は、前記植栽箱10の底面周縁及び/または隈部分などに位置するように形成することが可能である。
【0084】
前記締結突起16の端部には、前記締結孔61に挿入された状態で締結孔61周囲にかかって、挿入された状態が維持されるようにかかり部17を形成することも可能である。
【0085】
前記のようにかかり部17を形成すれば、締結突起16が締結孔61に挿入された状態で簡単に離脱しないので、植栽箱10が横にして設けられる場合(地面と垂直な壁面に設けられる場合)にも前記支持板60との結合強度が優れるように維持される。
【0086】
前記で、かかり部17は一方向に配列された締結突起16にのみ形成することが好ましい。例えば、横方向に長く幅(width)側が配列されて設けられる締結突起16にのみ形成したり、縦方向に長く幅(width)側が配列されて設けられる締結突起16にのみ形成することが、植栽箱10を交替したり補修するために支持板60から分離する作業が容易に行われるので好ましい。
【0087】
前記植栽箱10の底面には、図11〜図14に示したように、前記給水パイプ30の半分ほどが挿入されるようにほぼ半円形状のパイプ溝13を形成する。
【0088】
前記パイプ溝13には、前記給水パイプ30の給水突起32が組み立てられる組み立て孔14を形成する。
【0089】
前記複数の支持板60は図15に示したように、横及び縦に配列して設けられる。
【0090】
前記支持板60は、1つの支持板60に多数の植栽箱10が横及び/または縦に配列されて組み立てられるように植栽箱10の複数倍の面積で形成する。
【0091】
図面には示していないが、前記支持板60は前記植栽箱10の広さと同一な広さに形成することもできる。
【0092】
前記支持板60の一側(前方)面には前記給水パイプ30が挿入されるパイプ溝63を長く形成する。
【0093】
前記支持板60に形成されるパイプ溝63はほぼ半円形状に形成する。
【0094】
前記で、植栽箱10のパイプ溝13と支持板60のパイプ溝63は互いに向き合って接することによって、内部に前記給水パイプ30が位置するように円筒形状を成す。
【0095】
前記支持板60のパイプ溝63には、図16に示したように、前記給水パイプ30が挿入された状態で簡単に離脱しないようにとめ突起64を形成することも可能である。
【0096】
前記とめ突起64は、前記パイプ溝63の入口側端部に一対が互いに向き合う状態でパイプ溝63の長さ方向に沿って複数対を形成する。
【0097】
図面には示していないが、前記植栽箱10のパイプ溝13にも、前記給水パイプ30が挿入された状態で簡単に離脱しないように前記とめ突起64を形成することも可能である。
【0098】
前記支持板60には、壁面4などにアンカーボルトやネジ釘などを利用して固定するための複数の固定孔65を所定の間隔をおいて形成することも可能である。
【0099】
前記給水パイプ30は、図8及び図9に示したように、全体にわたって1つのラインを形成するように直列に連結することも可能であり、並列に連結することも可能である。
【0100】
前記給水パイプ30の給水突起32は、前記植栽箱10に1つまたは2つ以上ずつ配置されるように所定の間隔で突出して形成する。
【0101】
前記給水突起32は、上面を開放させて水が上面に流出するように構成することも可能であり、側面に多数の孔を形成して水が側面に流出するように構成することも可能であり、上面と側面に共に流出するように構成することも可能である。
【0102】
前記で、給水パイプ30には、図14に示したように、前記給水突起32を通じて一部分が前記植栽箱10側に露出する芯33を設置することも可能である。
【0103】
前記芯33は、前記給水パイプ30内部の水を吸収貯蔵するように多孔質の繊維形態からなり、細くて長い円筒形状などに形成される。
【0104】
前記芯33は、前記給水突起32から前記給水パイプ30の内部空間を直径方向に横切って設けられる。
【0105】
前記のように芯33を設置すれば、芯33の毛細管力によって給水パイプ30内部の水が植栽箱10側へ移動するようになり、植栽箱10内部の水分が使用され、蒸発する場合にこれに対応して持続的に給水パイプ30の水が自動的に供給されるシステムになる。
【0106】
前記のように芯33の毛細管力による自動給水過程を通して水が供給されれば、水の浪費が最小化され、給水パイプ30の水が過度に植栽箱10に供給されて外部に流出する事態が防止される。
【0107】
前記給水パイプ30は図面には示していないが、水が供給される水道の蛇口や水タンク、河川、水路などに連結して使用する。
【0108】
前記給水パイプ30には、水の供給有無及び給水量を調節するための開閉バルブを設置することも可能であり、水を圧送及び循環させるための給水ポンプを設置することも可能である。
【0109】
前記で、給水パイプ30の水道の蛇口や水タンクなどに連結される反対側の端部は閉鎖して、水が外部に流出するのを防止することも可能であり、下水溝側に連結して、供給され残った水が排出されるように構成することも可能であり、水が循環するように構成することも可能である。
【0110】
前記給水パイプ30を通過する給水量の調節は、前記開閉バルブまたは給水ポンプにタイムスイッチを連結して自動的に制御されるように構成することも可能である。
【0111】
前記横または縦に互いに隣接して位置する支持板60は前記給水パイプ30を媒介として連結させることができる。
【0112】
前記支持板60と給水パイプ30は、図17に示したように、前記支持板60と前記給水パイプ30を一定の面積(例えば、1〜100m)を維持するように配列して一体化し、1つのセットに供給することも可能である。
【0113】
前記のように支持板60と給水パイプ30をセット化して供給すれば、現場で注文して組み立てることが非常に便利になる。
【0114】
前記互いに隣接して位置する支持板60に各々設けられる給水パイプ30は、図18に示したように、互いに組み立て、連結しやすいように一側端部には雌組み立て部35を形成し、他側端部には前記雌組み立て部35に組み立てられる雄組み立て部36を形成することも可能である。
【0115】
前記のように構成される本発明の第4実施形態による組み立て式造景システムは、図19に示したように、前記支持板60の角部に連結溝66、67を形成し、連結溝66、67に連結具70を挿入することによって、横及び/または縦に互いに隣接して位置する支持板60同士で組み立て、連結することも可能である。
【0116】
例えば、前記連結具70を、一対の水平部72、74が所定の間隔をおいて一体に連結設けられる「H」形状に形成し、1つの水平部72は前記支持板60の一側連結溝66に挿入されるように構成し、他の1つの水平部74は他の支持板60の連結溝67に挿入されるように構成する。
【0117】
前記のように連結具70を「H」形状に構成すれば、連結された支持板60を両側に引っ張っても一対の水平部72、74が各々連結溝66、67に挿入されているので、互いに分離しなくなる。
【0118】
前記のように構成される本発明の第4実施形態にかかる組み立て式造景システムは、図20〜図22に示したように、前記複数の支持板60の周りに沿って環形状に枠組みを形成するように設けられる締切フレーム80をさらに含むことも可能である。
【0119】
前記締切フレーム80は前記支持板60や設置する壁面4などに固定することが可能である。
【0120】
前記締切フレーム80は、四角環形状など、前記複数の支持板60が成す枠組み形状に応じて多様な形状に形成することができる。
【0121】
そして、本発明の第5実施形態による組み立て式造景システムは、図23に示したように、前記植栽箱10の開口側(入口側)端面19を傾斜面に形成する。
【0122】
前記植栽箱10の開口側端面19は、垂直面に対してほぼ3〜60°程度の傾きで傾く傾斜面に形成する。
【0123】
前記のように植栽箱10の開口された端面19を傾斜面に形成すれば、前記支持板60の一側(前方)面が地面2と垂直を成す状態で壁面4などに設置され、前記植栽箱10が前記地面2と水平を成すように横に設けられる場合、前記植栽箱10から土砂、砂利などがこぼれるのを防止することが可能であり、植栽された植物6が安定した状態で植栽箱10内に支持され、植物6が水平または上側に向かって育つことも可能である。
【0124】
前記第5実施形態においても前記構成以外には前記第4実施形態と同様な構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0125】
そして、本発明の第6実施形態による組み立て式造景システムは、図24に示したように、前記植栽箱10の底面15を傾斜面に形成する。
【0126】
前記底面15は、前記植栽箱10が前記支持板60の一側面(垂直面)に対してほぼ3〜60°程度の傾きで傾斜して立てられるように形成する。
【0127】
前記のように植栽箱10の底面15を傾斜面に形成すれば、前記支持板60の一側面が前記地面2と垂直を成すように壁面4等に設けられる場合及び前記植栽箱10が横に設けられる場合、前記植栽箱10の開口側端面が底面15側より高く位置するので、前記植栽箱10から土砂、砂利などがこぼれることをより確実に防止することができ、植栽された植物6が安定した状態で植栽箱10内に支持され、植物6が上側に向かって育つことも可能である。
【0128】
前記第6実施形態においても前記構成以外には前記第4実施形態と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0129】
そして、本発明の第7実施形態による組み立て式造景システムは、図25及び図26に示したように、前記支持板60の一側(前方)面を階段形状に形成することも可能である。
【0130】
例えば、前記支持板60の一側面を各々段差68によって互いに区切られ、続いて形成される複数の傾斜面69に形成する。
【0131】
前記傾斜面69は、前記植栽箱10が支持板60の一側面(垂直面)にほぼ3〜60°程度の傾きで傾斜して立てられるように形成する。
【0132】
前記のように支持板60の一側面を階段形状に形成すれば、前記植栽箱10が開口側端面19や底面15を傾斜面に形成しなくても植栽箱10が横に設けられる場合、前記植栽箱10の開口側端面が底面15側より高く位置するので、前記植栽箱10から土砂、砂利などがこぼれることをより確実に防止することができ、植栽された植物が安定した状態で植栽箱10内に支持され、植物が上側に向かって育つことも可能である。
【0133】
前記第7実施形態においても前記構成以外には前記第4実施形態と同様の構成で実施することが可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0134】
前記第5実施形態〜第7実施形態において、前記植栽箱10の開口側(入口側)端面19及び底面15に形成される傾斜面と前記支持板60の一側面(植栽箱10が組み立てられる面)に形成される傾斜面69を垂直面に対して3°未満の傾きで形成する場合、傾斜面を形成する効果が十分に得られず、垂直面に対して60°を超える傾きで形成する場合、露出する側面の面積が広くなり、装飾美が落ち、壁面造景の効果が低下するという問題がある。
【0135】
そして、本発明の第8実施形態による組み立て式造景システムは、図27及び図28に示したように、前記給水パイプ30に水を供給する給水装置100をさらに含む。
【0136】
前記給水装置100は、水供給源110、主給水管120、排水管130、温度測定部142、降雨感知部144、及び制御部160を含んで構成される。
【0137】
前記水供給源110には、前記植栽箱10に植栽された植物(芝、草、花、小型灌木、高木、野菜、果物など)に供給するための水が貯蔵される水タンクや水道管、地下水管などが使用可能である。
【0138】
前記水供給源110から供給される水には、必要に応じて植栽箱10に植栽された植物に適した栄養分を添加することも可能である。
【0139】
前記水供給源110を水タンクで構成する場合には、重力によって自然に給水パイプ4側に水が移動できるように、植栽箱10の位置より高い位置に設置することもできる。
【0140】
前記主給水管120には給水開閉バルブ124が設けられる。前記給水開閉バルブ124は制御信号に応じて自動的に制御することが可能であるように、ソレノイドバルブなどを利用して構成することが好ましい。
【0141】
前記主給水管120は前記水供給源110と前記給水パイプ30を連結するように設けられる。
【0142】
前記水供給源110の水は、主給水管120を通して前記給水パイプ30に供給される。
【0143】
前記排水管130には排水開閉バルブ134が設けられる。前記排水開閉バルブ134は制御信号に応じて自動的に制御することが可能であるように、ソレノイドバルブなどを利用して構成することが好ましい。
【0144】
前記排水管130は前記給水パイプ30終端部(端部)に連結され、地面や下水溝または排水口側へ排水がなされるように設けられる。
【0145】
前記排水管130を通じて、前記給水パイプ30に残留する水が地面や下水溝側に排出される。
【0146】
図27に示したように、前記排水管130の排水開閉バルブ134が設置される以前の地点で分岐してドレイン管190を設置することもできる。
【0147】
前記ドレイン管190は、給水パイプ30の水を再び水供給源110側へ還元して再使用するために使用する。
【0148】
前記温度測定部142は支持板60または締切フレーム80の一側に設置されて、植栽箱10が設けられた地域の温度を測定するように構成する。
【0149】
前記温度測定部142は温度センサーなどを利用して構成し、前記制御部160に測定信号を効果的に伝達できるようにデジタル温度センサーを利用して構成することが好ましい。
【0150】
前記降雨感知部144は前記支持板60または締切フレーム80の一側に設置されて、植栽箱10が設けられた地域の降雨の有無(雨が降るか否か)を感知するように構成する。
【0151】
前記降雨感知部144は降雨量計や降雨感知センサーなどを利用して構成する。
【0152】
前記温度測定部142と降雨感知部144は1つの基板にセットに構成して設置することも可能である。
【0153】
前記制御部160は、前記温度測定部142と降雨感知部144から入力される測定信号に応じて、前記給水開閉バルブ124と排水開閉バルブ134に制御信号を印加するように構成する。
【0154】
例えば、前記制御部160は、前記給水開閉バルブ124を開放して、水供給源110の水を前記給水パイプ30に供給する水供給状態、及び前記給水開閉バルブ124を閉鎖し前記排水開閉バルブ134を開放して前記給水パイプ30に残留する水を排水する排水状態を、前記温度測定部142と降雨感知部144からの測定信号に応じて制御するように構成する。
【0155】
前記制御部160では、温度測定部142から入力される測定値が設定温度(例えば、0℃)未満であれば、前記給水開閉バルブ124には閉鎖状態に変更する制御信号を印加し、前記排水開閉バルブ134には開放状態に変更する制御信号を印加する。
【0156】
このような排水状態に転換して制御部160から制御信号を印加することによって、前記給水パイプ30に供給される水は遮断された状態で、給水パイプ30に残留する水は排水管130を通して排水される。したがって、給水パイプ30内部の水が凍って破損する事故(凍破事故)を防止することができる。
【0157】
また、前記制御部160では、温度測定部142から入力される測定値が設定温度(例えば、0℃)以上であれば、前記給水開閉バルブ124には開放状態に変更する制御信号を印加し、前記排水開閉バルブ134には閉鎖状態に変更する制御信号を印加する。この時、前記水供給源110から供給される水が自然に発生して流れる水(例えば、わき水や川の水など)であって、続けて流すことが可能である場合は、排水開閉バルブ134を閉鎖状態に変更しないことも可能である。
【0158】
このような水供給状態に転換して制御部160で制御信号を印加することによって、前記給水パイプ30に水の供給が行われる。
【0159】
前記では水が凍る温度の0℃を基準に制御部160で制御を行うことについて説明したが、実質的に植物が水を別に必要としない低い温度(例えば、5℃または10℃、15℃以下)では水の供給を遮断するように制御部160を構成することも可能である。
【0160】
そして、植栽箱10に植栽される植物が持続的な水の供給を必要としない植物(例えば、サボテンなど)である場合は、タイマー(図示せず)を制御部160に連結して、一定の周期別(例えば、時間単位や日単位、週単位など)で水の供給と遮断を行うように構成することも可能である。
【0161】
そして、前記制御部160では、降雨感知部144から雨が降る信号が入力されると、前記給水開閉バルブ124に閉鎖状態に変更する制御信号を印加する。
【0162】
前記制御部160では、前記温度測定部142から入力される温度測定値に関係なく前記降雨感知部144から雨が降る信号が入力されると、前記給水開閉バルブ124に閉鎖状態に変更する制御信号を印加する。
【0163】
つまり、雨が降る天気には植栽された植物に別途水を供給する必要がないので、前記給水パイプ30に水を供給する主給水管120の給水開閉バルブ124を閉鎖状態に変更する。
【0164】
前記で、降雨感知部144から入力された降雨信号に応じて前記給水開閉バルブ124を閉鎖する場合には、前記排水開閉バルブ134は開放状態に変更することも可能であり、閉鎖状態を維持することも可能である。例えば、雨が降る天気の場合には前記給水パイプ30に水が残留することも可能であり、給水パイプ30の水を排水することも可能である。
【0165】
前記で、給水パイプ30に水が満たされている場合には雨水が植栽箱10の植栽空間に入り込む水の排水が円滑でないことがあるので、排水開閉バルブ134を開放して給水パイプ30内部の水を排水することがより好ましい。
【0166】
例えば、前記制御部160は、前記降雨感知部144から雨が降ると測定信号が入力される場合には、前記温度測定部142から設定温度未満であると温度測定値が入力される場合と同様に排水状態に制御を転換するように構成することも可能である。
【0167】
前記制御部160では、降雨感知部144から雨が降る信号が入力されない場合には、前記温度測定部142から入力される温度測定値に応じて制御を行う状態を維持する。
【0168】
例えば、前記制御部160では、前記降雨感知部144から雨が降る信号が入力される途中で雨が降らない信号が入力される場合には、前記給水開閉バルブ124に閉鎖状態から開放状態に変更する制御信号を印加する。
【0169】
前記のように制御部160で降雨感知部144の測定信号に対応して制御信号を印加することによって、雨が降る場合には給水パイプ30に水の供給が遮断されて不要な水の浪費を最小化することができる。つまり、雨が降る場合には植栽箱10に植栽された植物や土壌が雨から十分に水分を吸収することができるので、追加的な水の供給が必要でない。
【0170】
前記制御部160は、前記給水開閉バルブ124の開度を調節して、前記温度測定部142で測定される温度測定値に応じて水の供給量を調節できるように構成することも可能である。
【0171】
例えば、前記制御部160は、前記温度測定部142で測定される温度が30℃以上の高温である場合には前記給水開閉バルブ124の開度を最大に調節して水の供給量を十分に維持し、前記温度測定部142で測定される温度が25〜30℃の範囲にある場合には前記給水開閉バルブ124の開度を中間から最大の間で調節して水の供給量を中間に維持し、前記温度測定部142で測定される温度が15〜25℃の範囲にある場合には前記給水開閉バルブ124の開度を最小から中間の間で調節して水の供給量を少量に維持するように構成することも可能である。
【0172】
前記で、給水開閉バルブ124を開放状態に変更する場合にも水圧を小さく維持すれば、植栽箱10に植栽された植物が土壌から水分を吸い込む程度によって給水パイプ30の水が消費され、これによって水の供給が自然に行われるようになる。
【0173】
前記制御部160において正常的な水供給状態とは、給水開閉バルブ124を開放状態に変更することだけを意味するわけではなく、植栽箱10に植栽された植物によって消費される水の量によって断続的または持続的に供給される水の量を調節する状態を意味する。
【0174】
例えば、前記制御部160は、水供給状態で給水開閉バルブ124の開度を最小から最大の間で水の消費量によって調節するように構成することも可能であり、前記給水開閉バルブ124の開放と閉鎖を一定の周期(時間帯別、日単位別、週単位別、月単位別)ごとに反復して行い、水の供給量を調節するように構成することも可能である。
【0175】
前記では本発明による給水装置の一実施形態を組み立て式造景システムに適用することについて説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種苗システムや水耕栽培システムなどの多様な植物栽培装置やシステムに本発明の給水装置を適用することも可能である。
【0176】
そして、本発明の第8実施形態にかかる組み立て式造景システムにおいて給水装置の他の実施形態は図29に示したように、水供給源110と主給水管120の間にポンプ170を設置する。
【0177】
前記のようにポンプ170を設置すれば、水供給源110の高さ(例えば、水タンクの高さ)を植栽箱10が設けられた支持板60の高さと関係なく自由に設定することができる。
【0178】
前記のように設けられるポンプ170の場合にも、前記制御部160で作動の有無に対する制御信号を印加するように構成する。
【0179】
前記制御部160では、前記給水開閉バルブ124を閉鎖状態に変更する場合にポンプ170の作動を停止させる制御信号を印加し、前記給水開閉バルブ124を開放状態に変更する場合にポンプ170を作動させる制御信号を印加する。
【0180】
前記のようにポンプ170を設置する場合には、前記給水開閉バルブ124が開放状態に変更されてもポンプ170が作動しない場合には水の供給が制約的であるので、ポンプ170が作動するか否かを前記制御部160で制御することによって水の供給量を調節することができる。
【0181】
そして、本発明の第8実施形態にかかる組み立て式造景システムにおいて給水装置の他の実施形態は、図30及び図31に示したように、太陽光や太陽熱、風力、水力などを利用して発電を行い、前記制御部160とポンプ170などに電源を供給する自家発電部150をさらに含む。
【0182】
前記のように自家発電部150を設置すれば、長期間外部に設けられる場合にも効果的に自動制御機能を維持することが可能であり、電源の供給が難しい地域や地点でも効果的に植栽箱10を設置運営することができる。例えば、道路周辺に設けられる広告板や構造物の壁面に植栽箱10を設置する場合にも、自然力による発電で電源を供給すれば、効果的に造景システムを運営することができる。
【0183】
前記自家発電部150は、太陽電池モジュール152と、前記太陽電池モジュール152と電気的に連結される蓄電池154と、前記蓄電池154と電気的に連結されるインバータ156を含んで構成される。
【0184】
図面には示していないが、前記太陽電池モジュール152は、一般に幅広く使用される太陽光発電のために使用される太陽電池モジュールと同様の構成で実施することが可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0185】
前記で、太陽電池モジュール152は、太陽光の照射が容易に行われるように柱を利用して所定の高さに傾けて設置する。
【0186】
前記インバータ156は、前記蓄電池154の12〜24V直流電圧を220V交流電圧に変換させるように構成される。つまり、前記ポンプ170が交流電圧を利用する場合にはインバータ154を設置することが好ましい。
【0187】
前記インバータ156は、ポンプ170などを制御する制御部160などと連結される。
【0188】
前記でポンプ170を直流ポンプとして使用する場合はインバータ156を用いる必要がない。
【0189】
前記自家発電部150は、必要に応じて安定的に一定の電力を供給することができるように電力安定化装置などをさらに含むことも可能である。
【0190】
前記のような自家発電部150は図面には示していないが、前記ポンプ170と制御部160以外に、流量制御弁、照明装置などに電力を供給するように構成することも可能である。
【0191】
前記では、自家発電部150につき、太陽光を利用して発電を行う太陽電池モジュール152を使用して構成することについて説明したが、その他にも風力を利用して発電を行う小型風力発電システムを適用して自家発電部150を構成することも可能であり、太陽光及び風力を共に利用するように2種類のシステムを共に構成することも可能である。
【0192】
前記では、本発明による組み立て式植栽箱及び組み立て式造景システムの好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明、添付した図面の範囲内でいろいろ変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲内に属する。
【符号の説明】
【0193】
10 栽培箱
13,63 パイプ溝
25 結合溝
30 給水パイプ
60 指示板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状で、1つ以上の側面には複数の通気孔が形成される本体と、前記本体の底面に突出して形成される複数の締結突起とを含む組み立て式植栽箱。
【請求項2】
前記締結突起は、前記本体の底面に所定の間隔をおいて2〜10個を横または縦に配列して形成する、請求項1に記載の組み立て式植栽箱。
【請求項3】
前記締結突起は、薄い厚さと長い幅を有する直六面体の柱形状に形成し、互いに垂直に交差する方向に長い幅側が配列されるように形成する、請求項2に記載の組み立て式植栽箱。
【請求項4】
前記本体の隣接して位置する2つの側面に高さ方向に所定の長さで突出して形成される1つ以上の結合突起と、前記結合突起が形成される側面と各々対向する2つの側面の対応する位置に高さ方向に所定の長さで突出して形成され、前記結合突起が挿入される結合溝が形成される1つ以上の溝突起とをさらに含む、請求項3に記載の組み立て式植栽箱。
【請求項5】
前記本体の底面には、給水パイプが位置するパイプ溝と、前記パイプ溝に連結される1つ以上の組み立て孔を形成する、請求項3に記載の組み立て式植栽箱。
【請求項6】
横または縦に1列以上配列して設置され、複数の締結孔とパイプ溝が形成される複数の支持板と、
一側面が開口された箱からなり、底面には、前記締結孔に挿入される複数の締結突起、前記支持板のパイプ溝が向き合って位置するパイプ溝、及び組み立て孔が形成される複数の植栽箱と、
前記支持板のパイプ溝と植栽箱のパイプ溝の間に位置し、前記植栽箱の組み立て孔で突出する複数の給水突起が形成される給水パイプとを含む、組み立て式造景システム。
【請求項7】
前記支持板に形成される締結孔と前記1つの植栽箱に形成される締結突起は2個以上互いに対応するように形成し、前記1つの植栽箱に形成される締結突起は、互いに垂直に交差する方向に長さが長い側が位置するように配列して形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項8】
前記締結突起の端部には、前記締結孔に挿入された状態で締結孔の周囲にかかって挿入された状態が維持されるようにかかり部を形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項9】
前記かかり部は一方向に配列された締結突起にのみ形成する、請求項8に記載の組み立て式造景システム。
【請求項10】
前記植栽箱の底面と向き合う前記支持板の一側面を階段形状に形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項11】
前記支持板の一側面を、平面に対して3〜60°角度を成す傾斜面が多段の階段形状に配列される形状に形成する、請求項10に記載の組み立て式造景システム。
【請求項12】
前記植栽箱の底面を垂直面に対して3〜60°角度を成す傾斜面に形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項13】
前記植栽箱の開口側端面を垂直面に対して3〜60°角度を成す傾斜面に形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項14】
前記給水パイプに形成される各給水突起を通して一端の部分が植栽箱側に露出され、他側端部は前記給水パイプの内部空間を直径方向に横切って設置され、前記給水パイプ内部を流れる水を前記植栽箱側へ移動させる芯をさらに含む、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項15】
前記複数の支持板の周りに沿って環形状に枠組みを形成するように設けられる締切フレームをさらに含む、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項16】
前記複数の隣接した支持板同士で連結するための連結具が挿入される連結溝を角部に形成し、前記連結具は一対の水平部が所定の間隔をおいて一体に連結設置される「H」形状に形成し、1つの水平部は前記支持板の一側連結溝に挿入されるように構成し、他の1つの水平部は他の支持板の連結溝に挿入されるように構成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項17】
前記支持板に前記給水パイプを一定の面積で配列して設置した後、互いに一体化して1つのセットを構成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項18】
前記支持板のパイプ溝には、前記給水パイプが挿入された状態で簡単に離脱しないように固定するとめ突起を形成する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項19】
前記植栽箱の互いに向き合う側面に形成される通気孔に対角方向に2個以上の根支持ひもを設置する、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項20】
前記給水パイプに水を供給する給水装置をさらに含み、前記給水装置は、水を供給する水供給源と、前記水供給源の水を前記給水パイプに供給し、給水開閉バルブが設けられる主給水管と、前記給水パイプの終端部に連結され、地面や排水口に連結され、排水開閉バルブが設けられる排水管と、前記支持板に設けられる温度測定部と、前記支持板に設けられる降雨感知部と、前記温度測定部と降雨感知部から入力される信号に応じて前記給水開閉バルブと排水開閉バルブに制御信号を印加する制御部を含む、請求項6に記載の組み立て式造景システム。
【請求項21】
前記制御部では、前記温度測定部から入力される測定値が設定温度未満であれば、前記給水開閉バルブには閉鎖状態に変更する制御信号を印加すると同時に前記排水開閉バルブには開放状態に変更する制御信号を印加して排水状態を維持し、前記温度測定部から入力される測定値が設定温度以上であれば、前記給水開閉バルブには開放状態に変更する制御信号を印加すると同時に前記排水開閉バルブには閉鎖状態に変更する制御信号を印加して正常的な水供給状態を維持する、請求項20に記載の組み立て式造景システム。
【請求項22】
前記制御部では、前記降雨感知部から雨が降る信号が入力されると、前記温度測定部から入力される測定値に関係なく、前記給水開閉バルブに閉鎖状態に変更する制御信号を印加し、前記降雨感知部から雨が降る信号が入力されない場合には、前記温度測定部から入力される測定値に応じて制御信号を印加する、請求項20に記載の組み立て式造景システム。
【請求項23】
前記水供給源と主給水管の間にポンプを設置し、
前記制御部では、前記給水開閉バルブを閉鎖状態に変更する場合に前記ポンプの作動を停止させる制御信号を印加し、前記給水開閉バルブを開放状態に変更する場合に前記ポンプを作動させる制御信号を印加する、請求項22に記載の組み立て式造景システム。
【請求項24】
太陽光または風力を利用して発電を行う自家発電部と、前記自家発電部で発電した電気を充電し、前記制御部に電源として供給する蓄電池とをさらに含む、請求項20に記載の組み立て式造景システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図10】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2012−514998(P2012−514998A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546203(P2011−546203)
【出願日】平成21年7月20日(2009.7.20)
【国際出願番号】PCT/KR2009/004003
【国際公開番号】WO2010/082717
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(511168187)
【氏名又は名称原語表記】CHO,Heung−Yeul
【住所又は居所原語表記】2−708 Sungwon Apt.282,Eomsa−ri Eomsa−myeon,Gyeryong−si Chungcheongnam−do 321−758(KR)
【Fターム(参考)】