経路情報案内システム
【課題】最新情報をオンデマンドに更新しながら、きめ細かい情報により経路案内を可能とした経路情報案内システムを提供する。
【解決手段】経路情報案内システム10は、位置、経路と属性情報等で構成される情報2、それらを記憶する記憶装置1、PC等で構成される計算機3、及びこの計算機3内にあり記憶装置1の情報を検索する検索手段4で構成される検索処理装置11と、不特定多数の利用者との情報の仲介をするネットワーク5と、このネットワーク5と接続して検索処理装置11と情報の授受を行なう利用者情報処理装置7により構成されている。
【解決手段】経路情報案内システム10は、位置、経路と属性情報等で構成される情報2、それらを記憶する記憶装置1、PC等で構成される計算機3、及びこの計算機3内にあり記憶装置1の情報を検索する検索手段4で構成される検索処理装置11と、不特定多数の利用者との情報の仲介をするネットワーク5と、このネットワーク5と接続して検索処理装置11と情報の授受を行なう利用者情報処理装置7により構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路情報案内システムに関し、さらに詳しくは、ネットワーク等を利用して位置経路及び属性情報を検索・取得する経路情報案内システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、乗用車にナビゲーションシステムとしてGPS(Global Positioning System)、ジャイロ等のセンサを用いた自律航法装置を組み合わせた経路案内装置が搭載されているものが多くなってきた。また、VICS(Vehicle Information and Communication System)によって提供される交通情報を用いて渋滞を回避する経路案内装置もある。また、これらの経路案内装置は、一般に地図情報を収めた記憶装置を内蔵しているものであり、従来技術として特開平10−103977号公報には、移動体通信手段と組み合わせて、常に最新情報を得る仕組みについて開示されている。
また、特開2000−81339公報には、情報センターから指定された複数の位置で撮影された画像、映像を取得し、地図上の現在の位置にあわせて表示する方法が開示されている。
さらに、特開2001−304873公報には、自車両で走行中に映像を撮影し属性情報を付加しながら、移動体通信手段によってPC等に通知できるようにした仕組みが考案されている。
【特許文献1】特開平10−103977号公報
【特許文献2】特開2000−81339公報
【特許文献3】特開2001−304873公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記特開平10−103977号公報及び特開2000−81339公報は、あくまでも経路案内装置を製造したメーカー等が運営する情報センターから、最新情報を得るシステムであり、不特定多数の人間が登録した情報を得られるようにするものではないため、利用者が限定されてしまうという問題があった。
また、特開2001−304873公報においては、通知先が情報センターであり、他人にその情報を提供できるようにしてはいるが、不特定多数の情報提供による利点、及びその提供システムについては言及されていない。
即ち、前記従来技術は、経路案内システムの延長として、既に記憶されている地図情報の更新であったり、経路情報の他人への提供という形態ではあるが、その活用については明確にされているとはいえない。また、従来の経路案内装置では、計算量が膨大となるため、生活道路としての隘路については、たとえ地図として情報をもっていても経路探査の対象としないことが多い。また、交差点なども主要なものが探査の対象となるため、結果として未知の経路、特に観光地などを旅行する場合などは、他の旅行者も同様の経路案内装置を用いるために、ある経路にのみ交通が集中してしまう結果となる。また、VICSなどの情報収集も、全国をきめ細かく網羅しているとは言えず、結局のところ、経路は案内されるものの、混雑を回避するところまでには到っていない。更に、ある特定の交差点、カーブなどにおける通過上の注意点は経路案内装置には記述されていないといった種々の問題を内在している。
本発明は、かかる課題に鑑み、最新情報をオンデマンドに更新しながら、きめ細かい情報により経路案内を可能とした経路情報案内システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、オンデマンドで位置経路及び属性情報を提供する経路情報案内システムであって、前記位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段、及び利用者のログイン情報に基づいて検索処理をする検索手段を有する検索処理装置と、前記利用者と検索処理装置との情報の仲介を行うネットワークと、該ネットワークに接続され前記検索処理装置にアクセスする利用者情報処理装置と、を備え、前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、予め前記記憶手段に用意された情報に基づいて、当該利用者が必要とする位置経路及び属性情報を検索して提供することを特徴とする。
本発明の経路情報案内システムは、ネットワークにより接続された検索処理装置と不特定多数の利用者が所有するPCがあり、検索処理装置には位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段と、その情報から不特定多数のPCからの検索要求に対して特定の情報を検索する検索手段とを備えている。利用者が検索処理装置をアクセスすると、ログイン画面を送り利用者はその画面からユーザ名やパスワードを入力する。それを認識すると検索処理装置は検索入力画面を送り、利用者はその画面に必要な検索情報を入力することにより、記憶手段に記憶された情報を取得することができる。
かかる発明によれば、検索処理装置と利用者をネットワークにより接続して、会話形式で通信をおこなうので、必要な情報を正確に、しかも迅速に取得することができる。
【0005】
請求項2は、前記検索処理装置は、利用者を特定的に識別する識別情報の登録を希望する利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、所定のログイン操作を経て前記識別情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記記憶手段に登録された前記識別情報に基づいて登録者を特定することを特徴とする。
利用者は、本発明システムを何回か使用することがある。その場合、検索する情報として前回と同じ情報が必要な場合がある。このような場合、予め利用者を特定する識別情報を登録しておき、次回アクセスをしたときは、その識別情報から利用者を特定して、情報を検索することができる。
かかる発明によれば、利用者を特定する識別情報を予め登録しておくので、次回アクセスをしたときは、迅速に利用者を特定することができる。
請求項3は、前記検索処理装置は、利用者が前記位置経路及び属性情報を得た際に、当該利用者が信頼性について評価できるようにしたことを特徴とする。
提供した情報が利用者にとって必ずしも有効な情報だけとは限らない。そこで、本発明では取得した情報の信頼性を利用者に評価してもらうようにする。つまり、情報に評価項目を設け、その項目を利用者に評価してもらう。
かかる発明によれば、利用者が情報を取得したときに、その情報の評価をすることができるので、情報の質が高まり検索の時間を短縮することができる。
【0006】
請求項4は、前記位置経路情報は、車道、歩道、山道など人または車などで通行できる路若しくは交差点であり、前記属性情報は、前記識別情報の登録を希望する利用者が前記位置経路を通った年月日、時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声であり、前記利用者は、前記位置経路及び属性情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記位置経路及び属性情報の夫々に対応する検索画面を検索手段として利用することを特徴とする。
位置経路情報は利用者によりその内容が異なる。つまり、いつも隘路を通行する利用者は山道や路地であり、幹線道路を通行する利用者は大きな交差点や車道である。また、属性情報はそれらの道路を通行した年月日、時刻、経路の映像、画像等である。また、そのときの利用者のコメント文書、図または音声である。このように、利用者により情報の内容は大きく異なり、それらの情報を各利用者ごとに登録しておけば、検索するときに大いに参考になる。
かかる発明によれば、各利用者が自分の検索に有効な情報を検索画面ごとに登録しておくので、検索時間を短くすることができると共に、検索の精度を高くすることができる。
請求項5は、前記記憶手段に登録された情報が、主に路の混雑、混雑の回避方法、通過上の注意点など、路の通行を円滑かつ安全に行う情報であることを特徴とする。
利用者は、道路の地図情報のほかに、その道路の混雑状況を知りたい場合がある。例えば、ラッシュアワー時に急いで目的地に行きたい場合、その道路の混雑状況と、その回避方法がわかれば、スムーズに目的地に行くことができる。
かかる発明によれば、登録された情報が路の通行を円滑かつ安全に行う情報であるので、迂回ルートを見つけて目的地まで円滑に到達でき、しかも、道路の混雑を緩和することができる。
請求項6は、前記記憶手段に登録された情報が、主に路にある飲食店、衣料店など、路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であることを特徴とする。
利用者は道路を利用するのは目的とする場所に到達するための手段である。従って、その道路情報に路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であれば、さらに好ましい。
かかる発明によれば、登録された情報が利用者の購買や娯楽に関した情報であるので、目的地までの情報が明確になり、検索の手間を省くことができる。
【0007】
請求項7は、前記検索処理装置は、利用者が所定のログイン操作を経て前記情報を前記記憶手段に提供することで、何らかの対価を間接的に得ることができるようにし、当該利用者に支払う対価の量を、当該利用者が登録した情報の信頼度、及び提供回数に連動させることを特徴とする。
利用者からの情報の提供される量と質を維持するには、その情報の提供者に対して何らかの対価を支払うことが有効である。そこで、本発明では利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定する。
かかる発明によれば、利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定するので、情報の適正化と情報の質を維持することができる。
請求項8は、前記位置情報として携帯電話若しくはPHSの移動体通信の該当基地局エリア情報を用いることを特徴とする。
情報の質は、その情報の発信源から得られたものが最も質が高い。例えば、移動体通信の該当基地局エリア情報は、そのエリアの情報としては最も信頼性が高い。
かかる発明によれば、位置情報として移動体通信の該当基地局エリア情報を用いるので、情報の量と質を高く維持することができる。
請求項9は、所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録した情報の登録期限を、任意に設定可能とすることを特徴とする。
情報は時々刻々変化する。永久に不変の情報はありえない。従って、登録した情報も所定の期限を設けてその期限が来た場合は、登録を更新するか抹消するかの判断が必要である。
かかる発明によれば、登録した情報の登録期限を任意に設定することができるので、不要な情報が残ることが少なくなり、情報の新規性を高めることができる。
【0008】
請求項10は、前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記移動体通信により特定の商店に対してアクセスした場合、該商店がアクセスポイントとして働き、前記移動体通信の使えないエリア、或いは前記移動体通信では通信容量的に得ることが困難な特定の位置の周囲付近の大容量の情報を安定して登録及び検索し、該情報を自動的に前記利用者に送るようにすることを特徴とする。
利用者が移動体通信から自分が希望する商店にアクセスすると、その商店がアクセスポイントとして働き、その商店のエリア情報が検索処理装置に送信され、それが検索画面として移動体通信に送信される。
かかる発明によれば、計算機に商店のエリア情報を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
請求項11は、所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録する情報は、前記移動体通信によりアクセスした特定の商店のエリア情報であることを特徴とする。
請求項10で得た商店のエリア情報は、そのまま自分の情報として登録しておけば、情報収集の手間を省いて情報を得ることができる。
かかる発明によれば、移動体通信を利用しなくても、商店のエリア情報を登録することができる。
請求項12は、前記特定の商店は、情報の登録を希望する利用者の情報提供に対して、何らかの対価を支払うことを可能にしたことを特徴とする。
特定の商店は、利用者の情報により更に集客することが可能となる。そこで、情報を提供した利用者に対して対価を支払えば、更に情報の量と質が向上する。
かかる発明によれば、情報を提供してくれた利用者に対して、それ相応の対価を支払うので、更に情報の量と質が向上すると共に、集客が増加することが期待できる。
請求項13は、前記特定の商店は、該商店を訪れた情報の登録者からの情報を、該商店を訪問した利用者のみに限定して提供することを特徴とする。
実際に訪問した利用者が最も大切である。従って、提供された情報を訪問した利用者のみに提供するようにすれば、客の自尊心を刺激して見込み客として再度訪問してくれる可能性が高くなる。
かかる発明によれば、実際に訪問した利用者のみに情報を提供するので、見込み客を増やす可能性が高くなる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、検索処理装置と利用者をネットワークにより接続して、会話形式で通信をおこなうので、必要な情報を正確に、しかも迅速に取得することができる。
また請求項2では、利用者を特定する識別情報を予め登録しておくので、次回アクセスをしたときは、迅速に利用者を特定することができる。
また請求項3では、利用者が情報を取得したときに、その情報の評価をすることができるので、情報の質が高まり検索の時間を短縮することができる。
また請求項4では、各利用者が自分の検索に有効な情報を検索画面ごとに登録しておくので、検索時間を短くすることができると共に、検索の精度を高くすることができる。
また請求項5では、登録された情報が路の通行を円滑かつ安全に行う情報であるので、迂回ルートを見つけて目的地まで円滑に到達でき、しかも、道路の混雑を緩和することができる。
また請求項6では、登録された情報が利用者の購買や娯楽に関した情報であるので、目的地までの情報が明確になり、検索の手間を省くことができる。
また請求項7では、利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定するので、情報の適正化と情報の質を維持することができる。
また請求項8では、位置情報として移動体通信の該当基地局エリア情報を用いるので、情報の量と質を高く維持することができる。
また請求項9では、登録した情報の登録期限を任意に設定することができるので、不要な情報が残ることが少なくなり、情報の新規性を高めることができる。
また請求項10では、計算機に商店のエリア情報を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
また請求項11では、移動体通信を利用しなくても、商店のエリア情報を登録することができる。
また請求項12では、情報を提供してくれた利用者に対して、それ相応の対価を支払うので、更に情報の量と質が向上すると共に、集客が増加することが期待できる。
また請求項13では、実際に訪問した利用者のみに情報を提供するので、見込み客を増やす可能性が高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
以下の実施形態の説明では、ネットワークとしてインターネットを用い、計算機と利用者、計算機と登録者のやり取りには、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用い、計算機のインターフェースはWebサーバーであり、利用者、登録者のインターフェースはWebブラウザとして説明する。また、利用者が情報を得るために支払わなければならない対価の記述はないが、これは一般のサービス提供においては自明のものであるのでここでは省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。経路情報案内システム10は、位置、経路と属性情報等で構成される情報2、それらを記憶する記憶装置1、PC等で構成される計算機3、及びこの計算機3内にあり記憶装置1の情報を検索する検索手段4で構成される検索処理装置11と、不特定多数の利用者との情報の仲介をするネットワーク5と、このネットワーク5と接続して検索処理装置11と情報の授受を行なう利用者情報処理装置7により構成されている。
【0011】
次に、本実施形態の概略動作について説明する。利用者6は、利用者情報処理装置7により検索リクエストをネットワーク5を経由して計算機3に送る。計算機3は用意された検索手段4を用いて記憶装置1にアクセスする。記憶装置1には、位置、経路と属性情報2が記録されており、検索手段4によって適当なものが選ばれ、利用者6に結果として表示される。
図2は本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S1)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S2)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S3)、計算機3はその認証動作を行う(S4)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S5)、ステップS3に戻り再度ログインを要求する。ステップS4で認証された場合は(YESのルート)、検索入力画面を送出する(S6)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S7)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S8)、検索結果画面を送出する(S9)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S10)、検索を継続したければ(S11のYESのルート)、再びステップS6の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S11のNOのルート)、ログアウトを入力し(S12)、ログアウト処理を行う(S13)。
【0012】
図3は、ステップS2のログイン画面の一例を示す図である。これは、利用者の名前を枠15に入力し、パスワードを枠16に入力し、OK釦17を押すことにより完了する。
図4は、ステップS6の検索画面の一例を示す図である。この構成は、位置情報20、登録者名21、記録年月日、時刻の範囲と一致条件23、コメント24、カテゴリ25、結果の表示順26、結果の表示数27をこの画面を閲覧しながら入力し、検索ボタン28を押すことにより検索が実行される。
図5は、ステップS9の検索結果画面の一例を示す図である。この構成は、検索キーワード入力30と、検索結果31により構成され、この例では3件の検索結果が表示されている。
図6は、図5の3件の検索結果31の中から1.を選択した場合の画面である。この構成は、選択された検索結果32と、その交差点の状況を説明する内容33と、その交差点の見取り図と写真34と、この情報を利用している人からの情報35からなっている。
以上のように、ユーザが検索条件として、図4のインターフェースを用いて、交差店名:瀬田交差点、記録年月日は、範囲として2001/06/01から2002/06/20を指定し、18時に一致、土曜日に一致、カテゴリとして交通情報[混雑個所]を選択し、結果の表示順として、検索条件の一致個数を選んだ場合のものである。図5では、その条件に合致する度合いの高いものから順に3件がリストされており、ユーザが1.を選択すると、図6の表示となる。図6に示されているように、これは混雑個所の混雑回避方法について、登録者が、コメント、図、画像を用いて説明したものである。
【0013】
図7は、本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。計算機3は、登録者6からの登録リクエストと同時に、その情報がどの登録者によるものであるかを登録する。
図8は、本実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S21)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S22)。利用者6が登録者名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S23)、計算機3はその認証動作を行う(S24)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S25)、ステップS23に戻り再度ログインを要求する。ステップS24で認証された場合は(YESのルート)、登録画面を送出する(S26)。利用者は登録画面に対して登録データを入力し(S27)、計算機3に送出する。計算機3は属性データの登録を判断し、登録しない場合(NOのルート)、FTP登録ディレクトリ表示画面を送り(S29)、ログアウト処理をする(S36)。ステップS28で登録する場合(YESのルート)、Web登録画面を送り(S30)、利用者6は属性登録データを入力し(S31)、計算機3は登録処理を行い(S32)、登録を継続する場合は(YESのルート)、ステップS26に戻り、登録画面を再度送出する。ステップS33で登録を継続しなければ(NOのルート)、完了画面を送出し(S34)、利用者6はログアウトを入力し(S35)、ログアウト処理を行う(S36)。
【0014】
図9は、ステップS26の登録画面の一例を示す図である。この構成は、位置情報40、情報の有効期限設定41、記録年月日、時刻の範囲と一致条件42、属性情報の登録43、コメント44、カテゴリ45により構成され、これらのデータを入力して登録釦46を押すことにより実行される。図9の登録画面において、登録者は情報の有効期限を設定する。計算機は、図15にある一連の処理を毎日夜間繰り返し行うことにより、有効期限を過ぎた情報を削除することができる。
図10は、ステップS30のWeb登録画面の一例を示す図である。この構成は、登録する属性情報47、キーワード48から構成され、これらのデータを入力して登録する場合は、登録完了釦50を押す。更に登録を継続する場合は、更に登録する釦49を押す。
図11は、ステップS29のFTP登録画面の一例を示す図である。この画面には登録先ホスト名、登録先ディレクトリが表示され、この表示に従って登録する。
以上のように、登録者は、その経路を通った年月日および時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声などを、前記図9、10、11の画面を用いて登録する。利用者は、図4に示された検索画面を検索手段として、経路の位置情報、年月日および時刻の指定、範囲指定、同曜日指定、コメントに対するキーワード、登録者名、登録者の評価値等で検索を行う。
【0015】
図12は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S41)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S42)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S43)、計算機3はその認証動作を行う(S44)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S45)、ステップS43に戻り再度ログインを要求する。ステップS44で認証された場合は(YESのルート)、検索入力画面を送出する(S46)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S47)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S48)、評価項目を付加して検索結果画面を送出する(S49)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。更に評価項目に対して評価する。利用者は、この画面を閲覧、評価し(S50)、計算機3はその評価データを取得して(S51)、閲覧した情報の提供回数を加算、評価データを記録し(S56)、情報登録者への対価の支払いを行う(S57)。ステップS52で検索を継続したければ(S52のYESのルート)、再びステップS47の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S52のNOのルート)、ログアウトを入力し(S53)、ログアウト処理を行う(S54)。
以上のように、検索結果を送出する際に、評価用の項目も付加して送出する。図6の出力画面には検索結果の閲覧と同時に、評価とコメントを入力する欄36が設けられている。利用者は評価とコメントをこれらの欄に入力する。ここで入力された情報は計算機3に検索の継続可否のデータと共に送られる。計算機3はその評価データを、登録情報に追加して記録する。これにより、次回から、その評価データを検索条件などに用いることができる。さらに、提供回数も加えて、情報登録者への対価支払い額を算定させることもできる。
【0016】
図13は、ユーザが検索条件として図4のインターフェースを用いて、カテゴリとして商店情報[グルメ]を選択し、コメントキーワードとして、心打、讃岐うどんなどを入力して検索して結果の画面である。
図14は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S61)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S62)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S63)、計算機3はその認証動作を行う(S64)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S65)、ステップS63に戻り再度ログインを要求する。ステップS64で認証された場合は(YESのルート)、移動体通信システム提供業者より、エリア情報を取得する(S66)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S67)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S68)、検索結果画面を送出する(S69)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S70)、検索を継続したければ(S71のYESのルート)、再びステップS67の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S71のNOのルート)、ログアウトを入力し(S72)、ログアウト処理を行う(S73)。この動作が図2と異なるのは、ステップS64の認証の後、ステップS66により、移動体通信システム提供業者よりエリア情報を取得することで、自動的に、利用者がいる付近の情報検索を行う点である。移動体通信システムを用いて、移動体の位置を得る方法については、移動体通信に詳しいものであれば自明のものであるので、ここでは説明を省略する。
【0017】
図16は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S81)。商店がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S100)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S82)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S83)、計算機3はその認証動作を行う(S84)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S85)、ステップS83に戻り再度ログインを要求する。ステップS84で認証された場合は(YESのルート)、商店よりエリア情報が送出され(S101)、計算機3はエリア情報を取得する(S86)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S87)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S88)、検索結果画面を送出する(S89)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S90)、検索を継続したければ(S91のYESのルート)、再びステップS87の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S91のNOのルート)、ログアウトを入力し(S92)、ログアウト処理を行う(S93)。図2の動作と異なるのは、商店がアクセスポイントとして働くことである。これにより、計算機に商店の位置情報(エリア情報)を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
【0018】
図17は、本実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S201)。商店60がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S102)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S202)。利用者6が登録者名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S203)、計算機3はその認証動作を行う(S204)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S205)、ステップS203に戻り再度ログインを要求する。ステップS204で認証された場合は(YESのルート)、登録画面を送出する(S206)。利用者は登録画面に対して登録データを入力し(S207)、商店60では商店訪問者のみ提供属性を付加し(S103)、計算機3に送出する。計算機3は属性データの登録を判断し(S208)、登録しない場合(NOのルート)、FTP登録ディレクトリ表示画面を送り(S209)、ログアウト処理をする(S216)。ステップS208で登録する場合(YESのルート)、Web登録画面を送り(S210)、利用者6は属性登録データを入力し(S211)、計算機3は登録処理を行い(S212)、登録を継続する場合は(YESのルート)、ステップS206に戻り、登録画面を再度送出する。ステップS213で登録を継続しなければ(NOのルート)、完了画面を送出し(S214)、利用者6はログアウトを入力し(S215)、ログアウト処理を行う(S216)。図17が図8と異なるのは、商店がアクセスポイントとして働くことである。これにより、登録者が計算機に情報を登録する際に、商店訪問者のみこの情報を提供するという新たな属性情報を商店が付加することができる。そして、登録の完了を確認し、計算機がそれを商店に通知する。この通知をもとに、商店は、登録者の情報提供に対して、何らかの対価、たとえばガソリンスタンドであれば、ガソリンの割引券などを提供することができる。
【0019】
図18は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S381)。商店がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S300)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S382)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S383)、計算機3はその認証動作を行う(S384)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S385)、ステップS383に戻り再度ログインを要求する。ステップS384で認証された場合は(YESのルート)、商店よりエリア情報が送出され(S301)、計算機3はエリア情報を取得する(S386)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S387)、計算機3に送出する。計算機3は商店訪問者のみ提供の属性を付加して検索処理を行い(S388)、検索結果画面を送出する(S389)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S390)、検索を継続したければ(S391のYESのルート)、再びステップS387の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S391のNOのルート)、ログアウトを入力し(S392)、ログアウト処理を行う(S393)。図18にあるように、利用者が商店を経由して計算機にアクセスされる場合は、商店のエリア情報が付加して検索するので、図17で登録された情報は利用者に提供されるが、図2の場合は、商店のエリア情報がないので、図17で登録された情報は利用者に提供されず、結果として図17で登録された情報は商店訪問者のみにしか提供されない。もちろん、期限を設定して、一定期間を過ぎた後は、その情報は商店訪問者以外にも提供できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である
【図2】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明のログイン画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の検索画面の一例を示す図である。
【図5】本発明の検索結果画面の一例を示す図である。
【図6】図5の3件の検索結果の中から1.を選択した場合の画面を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。
【図8】本発明の登録動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の登録画面の一例を示す図である。
【図10】本発明のWeb登録画面の一例を示す図である。
【図11】本発明のFTP登録画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の検索した結果の画面を示す図である。
【図14】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の計算機の一連の処理を表す図である。
【図16】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0021】
1 記憶装置、2 情報、3 計算機、4 検索手段、5 ネットワーク、6 利用者、7 利用者情報処理装置、10 経路情報案内システム、11 検索処理装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路情報案内システムに関し、さらに詳しくは、ネットワーク等を利用して位置経路及び属性情報を検索・取得する経路情報案内システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、乗用車にナビゲーションシステムとしてGPS(Global Positioning System)、ジャイロ等のセンサを用いた自律航法装置を組み合わせた経路案内装置が搭載されているものが多くなってきた。また、VICS(Vehicle Information and Communication System)によって提供される交通情報を用いて渋滞を回避する経路案内装置もある。また、これらの経路案内装置は、一般に地図情報を収めた記憶装置を内蔵しているものであり、従来技術として特開平10−103977号公報には、移動体通信手段と組み合わせて、常に最新情報を得る仕組みについて開示されている。
また、特開2000−81339公報には、情報センターから指定された複数の位置で撮影された画像、映像を取得し、地図上の現在の位置にあわせて表示する方法が開示されている。
さらに、特開2001−304873公報には、自車両で走行中に映像を撮影し属性情報を付加しながら、移動体通信手段によってPC等に通知できるようにした仕組みが考案されている。
【特許文献1】特開平10−103977号公報
【特許文献2】特開2000−81339公報
【特許文献3】特開2001−304873公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記特開平10−103977号公報及び特開2000−81339公報は、あくまでも経路案内装置を製造したメーカー等が運営する情報センターから、最新情報を得るシステムであり、不特定多数の人間が登録した情報を得られるようにするものではないため、利用者が限定されてしまうという問題があった。
また、特開2001−304873公報においては、通知先が情報センターであり、他人にその情報を提供できるようにしてはいるが、不特定多数の情報提供による利点、及びその提供システムについては言及されていない。
即ち、前記従来技術は、経路案内システムの延長として、既に記憶されている地図情報の更新であったり、経路情報の他人への提供という形態ではあるが、その活用については明確にされているとはいえない。また、従来の経路案内装置では、計算量が膨大となるため、生活道路としての隘路については、たとえ地図として情報をもっていても経路探査の対象としないことが多い。また、交差点なども主要なものが探査の対象となるため、結果として未知の経路、特に観光地などを旅行する場合などは、他の旅行者も同様の経路案内装置を用いるために、ある経路にのみ交通が集中してしまう結果となる。また、VICSなどの情報収集も、全国をきめ細かく網羅しているとは言えず、結局のところ、経路は案内されるものの、混雑を回避するところまでには到っていない。更に、ある特定の交差点、カーブなどにおける通過上の注意点は経路案内装置には記述されていないといった種々の問題を内在している。
本発明は、かかる課題に鑑み、最新情報をオンデマンドに更新しながら、きめ細かい情報により経路案内を可能とした経路情報案内システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、オンデマンドで位置経路及び属性情報を提供する経路情報案内システムであって、前記位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段、及び利用者のログイン情報に基づいて検索処理をする検索手段を有する検索処理装置と、前記利用者と検索処理装置との情報の仲介を行うネットワークと、該ネットワークに接続され前記検索処理装置にアクセスする利用者情報処理装置と、を備え、前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、予め前記記憶手段に用意された情報に基づいて、当該利用者が必要とする位置経路及び属性情報を検索して提供することを特徴とする。
本発明の経路情報案内システムは、ネットワークにより接続された検索処理装置と不特定多数の利用者が所有するPCがあり、検索処理装置には位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段と、その情報から不特定多数のPCからの検索要求に対して特定の情報を検索する検索手段とを備えている。利用者が検索処理装置をアクセスすると、ログイン画面を送り利用者はその画面からユーザ名やパスワードを入力する。それを認識すると検索処理装置は検索入力画面を送り、利用者はその画面に必要な検索情報を入力することにより、記憶手段に記憶された情報を取得することができる。
かかる発明によれば、検索処理装置と利用者をネットワークにより接続して、会話形式で通信をおこなうので、必要な情報を正確に、しかも迅速に取得することができる。
【0005】
請求項2は、前記検索処理装置は、利用者を特定的に識別する識別情報の登録を希望する利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、所定のログイン操作を経て前記識別情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記記憶手段に登録された前記識別情報に基づいて登録者を特定することを特徴とする。
利用者は、本発明システムを何回か使用することがある。その場合、検索する情報として前回と同じ情報が必要な場合がある。このような場合、予め利用者を特定する識別情報を登録しておき、次回アクセスをしたときは、その識別情報から利用者を特定して、情報を検索することができる。
かかる発明によれば、利用者を特定する識別情報を予め登録しておくので、次回アクセスをしたときは、迅速に利用者を特定することができる。
請求項3は、前記検索処理装置は、利用者が前記位置経路及び属性情報を得た際に、当該利用者が信頼性について評価できるようにしたことを特徴とする。
提供した情報が利用者にとって必ずしも有効な情報だけとは限らない。そこで、本発明では取得した情報の信頼性を利用者に評価してもらうようにする。つまり、情報に評価項目を設け、その項目を利用者に評価してもらう。
かかる発明によれば、利用者が情報を取得したときに、その情報の評価をすることができるので、情報の質が高まり検索の時間を短縮することができる。
【0006】
請求項4は、前記位置経路情報は、車道、歩道、山道など人または車などで通行できる路若しくは交差点であり、前記属性情報は、前記識別情報の登録を希望する利用者が前記位置経路を通った年月日、時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声であり、前記利用者は、前記位置経路及び属性情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記位置経路及び属性情報の夫々に対応する検索画面を検索手段として利用することを特徴とする。
位置経路情報は利用者によりその内容が異なる。つまり、いつも隘路を通行する利用者は山道や路地であり、幹線道路を通行する利用者は大きな交差点や車道である。また、属性情報はそれらの道路を通行した年月日、時刻、経路の映像、画像等である。また、そのときの利用者のコメント文書、図または音声である。このように、利用者により情報の内容は大きく異なり、それらの情報を各利用者ごとに登録しておけば、検索するときに大いに参考になる。
かかる発明によれば、各利用者が自分の検索に有効な情報を検索画面ごとに登録しておくので、検索時間を短くすることができると共に、検索の精度を高くすることができる。
請求項5は、前記記憶手段に登録された情報が、主に路の混雑、混雑の回避方法、通過上の注意点など、路の通行を円滑かつ安全に行う情報であることを特徴とする。
利用者は、道路の地図情報のほかに、その道路の混雑状況を知りたい場合がある。例えば、ラッシュアワー時に急いで目的地に行きたい場合、その道路の混雑状況と、その回避方法がわかれば、スムーズに目的地に行くことができる。
かかる発明によれば、登録された情報が路の通行を円滑かつ安全に行う情報であるので、迂回ルートを見つけて目的地まで円滑に到達でき、しかも、道路の混雑を緩和することができる。
請求項6は、前記記憶手段に登録された情報が、主に路にある飲食店、衣料店など、路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であることを特徴とする。
利用者は道路を利用するのは目的とする場所に到達するための手段である。従って、その道路情報に路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であれば、さらに好ましい。
かかる発明によれば、登録された情報が利用者の購買や娯楽に関した情報であるので、目的地までの情報が明確になり、検索の手間を省くことができる。
【0007】
請求項7は、前記検索処理装置は、利用者が所定のログイン操作を経て前記情報を前記記憶手段に提供することで、何らかの対価を間接的に得ることができるようにし、当該利用者に支払う対価の量を、当該利用者が登録した情報の信頼度、及び提供回数に連動させることを特徴とする。
利用者からの情報の提供される量と質を維持するには、その情報の提供者に対して何らかの対価を支払うことが有効である。そこで、本発明では利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定する。
かかる発明によれば、利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定するので、情報の適正化と情報の質を維持することができる。
請求項8は、前記位置情報として携帯電話若しくはPHSの移動体通信の該当基地局エリア情報を用いることを特徴とする。
情報の質は、その情報の発信源から得られたものが最も質が高い。例えば、移動体通信の該当基地局エリア情報は、そのエリアの情報としては最も信頼性が高い。
かかる発明によれば、位置情報として移動体通信の該当基地局エリア情報を用いるので、情報の量と質を高く維持することができる。
請求項9は、所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録した情報の登録期限を、任意に設定可能とすることを特徴とする。
情報は時々刻々変化する。永久に不変の情報はありえない。従って、登録した情報も所定の期限を設けてその期限が来た場合は、登録を更新するか抹消するかの判断が必要である。
かかる発明によれば、登録した情報の登録期限を任意に設定することができるので、不要な情報が残ることが少なくなり、情報の新規性を高めることができる。
【0008】
請求項10は、前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記移動体通信により特定の商店に対してアクセスした場合、該商店がアクセスポイントとして働き、前記移動体通信の使えないエリア、或いは前記移動体通信では通信容量的に得ることが困難な特定の位置の周囲付近の大容量の情報を安定して登録及び検索し、該情報を自動的に前記利用者に送るようにすることを特徴とする。
利用者が移動体通信から自分が希望する商店にアクセスすると、その商店がアクセスポイントとして働き、その商店のエリア情報が検索処理装置に送信され、それが検索画面として移動体通信に送信される。
かかる発明によれば、計算機に商店のエリア情報を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
請求項11は、所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録する情報は、前記移動体通信によりアクセスした特定の商店のエリア情報であることを特徴とする。
請求項10で得た商店のエリア情報は、そのまま自分の情報として登録しておけば、情報収集の手間を省いて情報を得ることができる。
かかる発明によれば、移動体通信を利用しなくても、商店のエリア情報を登録することができる。
請求項12は、前記特定の商店は、情報の登録を希望する利用者の情報提供に対して、何らかの対価を支払うことを可能にしたことを特徴とする。
特定の商店は、利用者の情報により更に集客することが可能となる。そこで、情報を提供した利用者に対して対価を支払えば、更に情報の量と質が向上する。
かかる発明によれば、情報を提供してくれた利用者に対して、それ相応の対価を支払うので、更に情報の量と質が向上すると共に、集客が増加することが期待できる。
請求項13は、前記特定の商店は、該商店を訪れた情報の登録者からの情報を、該商店を訪問した利用者のみに限定して提供することを特徴とする。
実際に訪問した利用者が最も大切である。従って、提供された情報を訪問した利用者のみに提供するようにすれば、客の自尊心を刺激して見込み客として再度訪問してくれる可能性が高くなる。
かかる発明によれば、実際に訪問した利用者のみに情報を提供するので、見込み客を増やす可能性が高くなる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、検索処理装置と利用者をネットワークにより接続して、会話形式で通信をおこなうので、必要な情報を正確に、しかも迅速に取得することができる。
また請求項2では、利用者を特定する識別情報を予め登録しておくので、次回アクセスをしたときは、迅速に利用者を特定することができる。
また請求項3では、利用者が情報を取得したときに、その情報の評価をすることができるので、情報の質が高まり検索の時間を短縮することができる。
また請求項4では、各利用者が自分の検索に有効な情報を検索画面ごとに登録しておくので、検索時間を短くすることができると共に、検索の精度を高くすることができる。
また請求項5では、登録された情報が路の通行を円滑かつ安全に行う情報であるので、迂回ルートを見つけて目的地まで円滑に到達でき、しかも、道路の混雑を緩和することができる。
また請求項6では、登録された情報が利用者の購買や娯楽に関した情報であるので、目的地までの情報が明確になり、検索の手間を省くことができる。
また請求項7では、利用者に支払う対価の量を情報の信頼度と提供回数に応じて決定するので、情報の適正化と情報の質を維持することができる。
また請求項8では、位置情報として移動体通信の該当基地局エリア情報を用いるので、情報の量と質を高く維持することができる。
また請求項9では、登録した情報の登録期限を任意に設定することができるので、不要な情報が残ることが少なくなり、情報の新規性を高めることができる。
また請求項10では、計算機に商店のエリア情報を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
また請求項11では、移動体通信を利用しなくても、商店のエリア情報を登録することができる。
また請求項12では、情報を提供してくれた利用者に対して、それ相応の対価を支払うので、更に情報の量と質が向上すると共に、集客が増加することが期待できる。
また請求項13では、実際に訪問した利用者のみに情報を提供するので、見込み客を増やす可能性が高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
以下の実施形態の説明では、ネットワークとしてインターネットを用い、計算機と利用者、計算機と登録者のやり取りには、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用い、計算機のインターフェースはWebサーバーであり、利用者、登録者のインターフェースはWebブラウザとして説明する。また、利用者が情報を得るために支払わなければならない対価の記述はないが、これは一般のサービス提供においては自明のものであるのでここでは省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。経路情報案内システム10は、位置、経路と属性情報等で構成される情報2、それらを記憶する記憶装置1、PC等で構成される計算機3、及びこの計算機3内にあり記憶装置1の情報を検索する検索手段4で構成される検索処理装置11と、不特定多数の利用者との情報の仲介をするネットワーク5と、このネットワーク5と接続して検索処理装置11と情報の授受を行なう利用者情報処理装置7により構成されている。
【0011】
次に、本実施形態の概略動作について説明する。利用者6は、利用者情報処理装置7により検索リクエストをネットワーク5を経由して計算機3に送る。計算機3は用意された検索手段4を用いて記憶装置1にアクセスする。記憶装置1には、位置、経路と属性情報2が記録されており、検索手段4によって適当なものが選ばれ、利用者6に結果として表示される。
図2は本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S1)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S2)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S3)、計算機3はその認証動作を行う(S4)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S5)、ステップS3に戻り再度ログインを要求する。ステップS4で認証された場合は(YESのルート)、検索入力画面を送出する(S6)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S7)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S8)、検索結果画面を送出する(S9)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S10)、検索を継続したければ(S11のYESのルート)、再びステップS6の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S11のNOのルート)、ログアウトを入力し(S12)、ログアウト処理を行う(S13)。
【0012】
図3は、ステップS2のログイン画面の一例を示す図である。これは、利用者の名前を枠15に入力し、パスワードを枠16に入力し、OK釦17を押すことにより完了する。
図4は、ステップS6の検索画面の一例を示す図である。この構成は、位置情報20、登録者名21、記録年月日、時刻の範囲と一致条件23、コメント24、カテゴリ25、結果の表示順26、結果の表示数27をこの画面を閲覧しながら入力し、検索ボタン28を押すことにより検索が実行される。
図5は、ステップS9の検索結果画面の一例を示す図である。この構成は、検索キーワード入力30と、検索結果31により構成され、この例では3件の検索結果が表示されている。
図6は、図5の3件の検索結果31の中から1.を選択した場合の画面である。この構成は、選択された検索結果32と、その交差点の状況を説明する内容33と、その交差点の見取り図と写真34と、この情報を利用している人からの情報35からなっている。
以上のように、ユーザが検索条件として、図4のインターフェースを用いて、交差店名:瀬田交差点、記録年月日は、範囲として2001/06/01から2002/06/20を指定し、18時に一致、土曜日に一致、カテゴリとして交通情報[混雑個所]を選択し、結果の表示順として、検索条件の一致個数を選んだ場合のものである。図5では、その条件に合致する度合いの高いものから順に3件がリストされており、ユーザが1.を選択すると、図6の表示となる。図6に示されているように、これは混雑個所の混雑回避方法について、登録者が、コメント、図、画像を用いて説明したものである。
【0013】
図7は、本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。計算機3は、登録者6からの登録リクエストと同時に、その情報がどの登録者によるものであるかを登録する。
図8は、本実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S21)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S22)。利用者6が登録者名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S23)、計算機3はその認証動作を行う(S24)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S25)、ステップS23に戻り再度ログインを要求する。ステップS24で認証された場合は(YESのルート)、登録画面を送出する(S26)。利用者は登録画面に対して登録データを入力し(S27)、計算機3に送出する。計算機3は属性データの登録を判断し、登録しない場合(NOのルート)、FTP登録ディレクトリ表示画面を送り(S29)、ログアウト処理をする(S36)。ステップS28で登録する場合(YESのルート)、Web登録画面を送り(S30)、利用者6は属性登録データを入力し(S31)、計算機3は登録処理を行い(S32)、登録を継続する場合は(YESのルート)、ステップS26に戻り、登録画面を再度送出する。ステップS33で登録を継続しなければ(NOのルート)、完了画面を送出し(S34)、利用者6はログアウトを入力し(S35)、ログアウト処理を行う(S36)。
【0014】
図9は、ステップS26の登録画面の一例を示す図である。この構成は、位置情報40、情報の有効期限設定41、記録年月日、時刻の範囲と一致条件42、属性情報の登録43、コメント44、カテゴリ45により構成され、これらのデータを入力して登録釦46を押すことにより実行される。図9の登録画面において、登録者は情報の有効期限を設定する。計算機は、図15にある一連の処理を毎日夜間繰り返し行うことにより、有効期限を過ぎた情報を削除することができる。
図10は、ステップS30のWeb登録画面の一例を示す図である。この構成は、登録する属性情報47、キーワード48から構成され、これらのデータを入力して登録する場合は、登録完了釦50を押す。更に登録を継続する場合は、更に登録する釦49を押す。
図11は、ステップS29のFTP登録画面の一例を示す図である。この画面には登録先ホスト名、登録先ディレクトリが表示され、この表示に従って登録する。
以上のように、登録者は、その経路を通った年月日および時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声などを、前記図9、10、11の画面を用いて登録する。利用者は、図4に示された検索画面を検索手段として、経路の位置情報、年月日および時刻の指定、範囲指定、同曜日指定、コメントに対するキーワード、登録者名、登録者の評価値等で検索を行う。
【0015】
図12は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S41)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S42)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S43)、計算機3はその認証動作を行う(S44)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S45)、ステップS43に戻り再度ログインを要求する。ステップS44で認証された場合は(YESのルート)、検索入力画面を送出する(S46)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S47)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S48)、評価項目を付加して検索結果画面を送出する(S49)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。更に評価項目に対して評価する。利用者は、この画面を閲覧、評価し(S50)、計算機3はその評価データを取得して(S51)、閲覧した情報の提供回数を加算、評価データを記録し(S56)、情報登録者への対価の支払いを行う(S57)。ステップS52で検索を継続したければ(S52のYESのルート)、再びステップS47の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S52のNOのルート)、ログアウトを入力し(S53)、ログアウト処理を行う(S54)。
以上のように、検索結果を送出する際に、評価用の項目も付加して送出する。図6の出力画面には検索結果の閲覧と同時に、評価とコメントを入力する欄36が設けられている。利用者は評価とコメントをこれらの欄に入力する。ここで入力された情報は計算機3に検索の継続可否のデータと共に送られる。計算機3はその評価データを、登録情報に追加して記録する。これにより、次回から、その評価データを検索条件などに用いることができる。さらに、提供回数も加えて、情報登録者への対価支払い額を算定させることもできる。
【0016】
図13は、ユーザが検索条件として図4のインターフェースを用いて、カテゴリとして商店情報[グルメ]を選択し、コメントキーワードとして、心打、讃岐うどんなどを入力して検索して結果の画面である。
図14は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S61)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S62)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S63)、計算機3はその認証動作を行う(S64)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S65)、ステップS63に戻り再度ログインを要求する。ステップS64で認証された場合は(YESのルート)、移動体通信システム提供業者より、エリア情報を取得する(S66)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S67)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S68)、検索結果画面を送出する(S69)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S70)、検索を継続したければ(S71のYESのルート)、再びステップS67の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S71のNOのルート)、ログアウトを入力し(S72)、ログアウト処理を行う(S73)。この動作が図2と異なるのは、ステップS64の認証の後、ステップS66により、移動体通信システム提供業者よりエリア情報を取得することで、自動的に、利用者がいる付近の情報検索を行う点である。移動体通信システムを用いて、移動体の位置を得る方法については、移動体通信に詳しいものであれば自明のものであるので、ここでは説明を省略する。
【0017】
図16は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S81)。商店がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S100)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S82)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S83)、計算機3はその認証動作を行う(S84)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S85)、ステップS83に戻り再度ログインを要求する。ステップS84で認証された場合は(YESのルート)、商店よりエリア情報が送出され(S101)、計算機3はエリア情報を取得する(S86)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S87)、計算機3に送出する。計算機3は検索処理を行い(S88)、検索結果画面を送出する(S89)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S90)、検索を継続したければ(S91のYESのルート)、再びステップS87の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S91のNOのルート)、ログアウトを入力し(S92)、ログアウト処理を行う(S93)。図2の動作と異なるのは、商店がアクセスポイントとして働くことである。これにより、計算機に商店の位置情報(エリア情報)を送ることができるので、利用者が操作しなくても自動的に付近の情報検索を行い、情報を得ることができる。
【0018】
図17は、本実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は自分のPC、PDA、カーナビゲーション装置など、ネットワーク5にアクセス可能な装置を用いて計算機3にアクセスする(S201)。商店60がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S102)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S202)。利用者6が登録者名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S203)、計算機3はその認証動作を行う(S204)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S205)、ステップS203に戻り再度ログインを要求する。ステップS204で認証された場合は(YESのルート)、登録画面を送出する(S206)。利用者は登録画面に対して登録データを入力し(S207)、商店60では商店訪問者のみ提供属性を付加し(S103)、計算機3に送出する。計算機3は属性データの登録を判断し(S208)、登録しない場合(NOのルート)、FTP登録ディレクトリ表示画面を送り(S209)、ログアウト処理をする(S216)。ステップS208で登録する場合(YESのルート)、Web登録画面を送り(S210)、利用者6は属性登録データを入力し(S211)、計算機3は登録処理を行い(S212)、登録を継続する場合は(YESのルート)、ステップS206に戻り、登録画面を再度送出する。ステップS213で登録を継続しなければ(NOのルート)、完了画面を送出し(S214)、利用者6はログアウトを入力し(S215)、ログアウト処理を行う(S216)。図17が図8と異なるのは、商店がアクセスポイントとして働くことである。これにより、登録者が計算機に情報を登録する際に、商店訪問者のみこの情報を提供するという新たな属性情報を商店が付加することができる。そして、登録の完了を確認し、計算機がそれを商店に通知する。この通知をもとに、商店は、登録者の情報提供に対して、何らかの対価、たとえばガソリンスタンドであれば、ガソリンの割引券などを提供することができる。
【0019】
図18は、本実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。左側に利用者6の動作、中間に商店60の動作、右側に計算機3の動作として分けて記述している。先ず、利用者6は移動体通信装置を用いて計算機3にアクセスする(S381)。商店がアクセスポイントとして計算機3への接続動作を行う(S300)。計算機3はそれによりログイン画面を送出する(S382)。利用者6がユーザ名、パスワードを入力してログイン操作を行い(S383)、計算機3はその認証動作を行う(S384)。認証されない場合(NOのルート)、「認証できません」というメッセージを付加し(S385)、ステップS383に戻り再度ログインを要求する。ステップS384で認証された場合は(YESのルート)、商店よりエリア情報が送出され(S301)、計算機3はエリア情報を取得する(S386)。利用者は検索入力画面に対して検索キーワードを入力し(S387)、計算機3に送出する。計算機3は商店訪問者のみ提供の属性を付加して検索処理を行い(S388)、検索結果画面を送出する(S389)。検索結果画面は、表示された複数の該当情報のリストを表示するもので、そこから利用者は見たい情報を選択する。利用者は、この画面を閲覧し(S390)、検索を継続したければ(S391のYESのルート)、再びステップS387の検索入力画面に戻り、検索キーワード入力を行う。検索を止めるならば(S391のNOのルート)、ログアウトを入力し(S392)、ログアウト処理を行う(S393)。図18にあるように、利用者が商店を経由して計算機にアクセスされる場合は、商店のエリア情報が付加して検索するので、図17で登録された情報は利用者に提供されるが、図2の場合は、商店のエリア情報がないので、図17で登録された情報は利用者に提供されず、結果として図17で登録された情報は商店訪問者のみにしか提供されない。もちろん、期限を設定して、一定期間を過ぎた後は、その情報は商店訪問者以外にも提供できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である
【図2】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明のログイン画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の検索画面の一例を示す図である。
【図5】本発明の検索結果画面の一例を示す図である。
【図6】図5の3件の検索結果の中から1.を選択した場合の画面を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る経路情報案内システムの基本構成図である。
【図8】本発明の登録動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の登録画面の一例を示す図である。
【図10】本発明のWeb登録画面の一例を示す図である。
【図11】本発明のFTP登録画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の検索した結果の画面を示す図である。
【図14】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の計算機の一連の処理を表す図である。
【図16】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態の登録動作を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態の検索動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0021】
1 記憶装置、2 情報、3 計算機、4 検索手段、5 ネットワーク、6 利用者、7 利用者情報処理装置、10 経路情報案内システム、11 検索処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンデマンドで位置経路及び属性情報を提供する経路情報案内システムであって、
前記位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段、及び利用者のログイン情報に基づいて検索処理をする検索手段を有する検索処理装置と、前記利用者と検索処理装置との情報の仲介を行うネットワークと、該ネットワークに接続され前記検索処理装置にアクセスする利用者情報処理装置と、を備え、
前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、予め前記記憶手段に用意された情報に基づいて、当該利用者が必要とする位置経路及び属性情報を検索して提供することを特徴とする経路情報案内システム。
【請求項2】
前記検索処理装置は、利用者を特定的に識別する識別情報の登録を希望する利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、所定のログイン操作を経て前記識別情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記記憶手段に登録された前記識別情報に基づいて登録者を特定することを特徴とする請求項1に記載の経路情報案内システム。
【請求項3】
前記検索処理装置は、利用者が前記位置経路及び属性情報を得た際に、当該利用者が信頼性について評価できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項4】
前記位置経路情報は、車道、歩道、山道など人または車などで通行できる路若しくは交差点であり、前記属性情報は、前記識別情報の登録を希望する利用者が前記位置経路を通った年月日、時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声であり、前記利用者は、前記位置経路及び属性情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記位置経路及び属性情報の夫々に対応する検索画面を検索手段として利用することを特徴とする請求項3に記載の経路情報案内システム。
【請求項5】
前記記憶手段に登録された情報が、主に路の混雑、混雑の回避方法、通過上の注意点など、路の通行を円滑かつ安全に行う情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項6】
前記記憶手段に登録された情報が、主に路にある飲食店、衣料店など、路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項7】
前記検索処理装置は、利用者が所定のログイン操作を経て前記情報を前記記憶手段に提供することで、何らかの対価を間接的に得ることができるようにし、当該利用者に支払う対価の量を、当該利用者が登録した情報の信頼度、及び提供回数に連動させることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項8】
前記位置情報として携帯電話若しくはPHSの移動体通信の該当基地局エリア情報を用いることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項9】
所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録した情報の登録期限を、任意に設定可能とすることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項10】
前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記移動体通信により特定の商店に対してアクセスした場合、該商店がアクセスポイントとして働き、前記移動体通信の使えないエリア、或いは前記移動体通信では通信容量的に得ることが困難な特定の位置の周囲付近の大容量の情報を安定して登録及び検索し、該情報を自動的に前記利用者に送るようにすることを特徴とする請求項1に記載の経路情報案内システム。
【請求項11】
所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録する情報は、前記移動体通信によりアクセスした特定の商店のエリア情報であることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項12】
前記特定の商店は、情報の登録を希望する利用者の情報提供に対して、何らかの対価を支払うことを可能にしたことを特徴とする請求項11に記載の経路情報案内システム。
【請求項13】
前記特定の商店は、該商店を訪れた情報の登録者からの情報を、該商店を訪問した利用者のみに限定して提供することを特徴とする請求項12に記載の経路情報案内システム。
【請求項1】
オンデマンドで位置経路及び属性情報を提供する経路情報案内システムであって、
前記位置経路及び属性情報を記憶する記憶手段、及び利用者のログイン情報に基づいて検索処理をする検索手段を有する検索処理装置と、前記利用者と検索処理装置との情報の仲介を行うネットワークと、該ネットワークに接続され前記検索処理装置にアクセスする利用者情報処理装置と、を備え、
前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、予め前記記憶手段に用意された情報に基づいて、当該利用者が必要とする位置経路及び属性情報を検索して提供することを特徴とする経路情報案内システム。
【請求項2】
前記検索処理装置は、利用者を特定的に識別する識別情報の登録を希望する利用者が、前記ネットワークを介して当該利用者情報処理装置からアクセスした場合、所定のログイン操作を経て前記識別情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記記憶手段に登録された前記識別情報に基づいて登録者を特定することを特徴とする請求項1に記載の経路情報案内システム。
【請求項3】
前記検索処理装置は、利用者が前記位置経路及び属性情報を得た際に、当該利用者が信頼性について評価できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項4】
前記位置経路情報は、車道、歩道、山道など人または車などで通行できる路若しくは交差点であり、前記属性情報は、前記識別情報の登録を希望する利用者が前記位置経路を通った年月日、時刻、経路の映像、画像、経路の状況を登録者が述べたコメント文書、図または音声であり、前記利用者は、前記位置経路及び属性情報を前記記憶手段に登録し、当該利用者が前記位置経路及び属性情報を得る際に、前記位置経路及び属性情報の夫々に対応する検索画面を検索手段として利用することを特徴とする請求項3に記載の経路情報案内システム。
【請求項5】
前記記憶手段に登録された情報が、主に路の混雑、混雑の回避方法、通過上の注意点など、路の通行を円滑かつ安全に行う情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項6】
前記記憶手段に登録された情報が、主に路にある飲食店、衣料店など、路の通行時における利用者の購買や娯楽に関した情報であることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項7】
前記検索処理装置は、利用者が所定のログイン操作を経て前記情報を前記記憶手段に提供することで、何らかの対価を間接的に得ることができるようにし、当該利用者に支払う対価の量を、当該利用者が登録した情報の信頼度、及び提供回数に連動させることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項8】
前記位置情報として携帯電話若しくはPHSの移動体通信の該当基地局エリア情報を用いることを特徴とする請求項4に記載の経路情報案内システム。
【請求項9】
所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録した情報の登録期限を、任意に設定可能とすることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項10】
前記検索処理装置は、前記位置経路及び属性情報を必要とする利用者が、前記移動体通信により特定の商店に対してアクセスした場合、該商店がアクセスポイントとして働き、前記移動体通信の使えないエリア、或いは前記移動体通信では通信容量的に得ることが困難な特定の位置の周囲付近の大容量の情報を安定して登録及び検索し、該情報を自動的に前記利用者に送るようにすることを特徴とする請求項1に記載の経路情報案内システム。
【請求項11】
所定のログイン操作を経て前記記憶手段に登録する情報は、前記移動体通信によりアクセスした特定の商店のエリア情報であることを特徴とする請求項2に記載の経路情報案内システム。
【請求項12】
前記特定の商店は、情報の登録を希望する利用者の情報提供に対して、何らかの対価を支払うことを可能にしたことを特徴とする請求項11に記載の経路情報案内システム。
【請求項13】
前記特定の商店は、該商店を訪れた情報の登録者からの情報を、該商店を訪問した利用者のみに限定して提供することを特徴とする請求項12に記載の経路情報案内システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−4079(P2008−4079A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−128396(P2007−128396)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【分割の表示】特願2002−316825(P2002−316825)の分割
【原出願日】平成14年10月30日(2002.10.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【分割の表示】特願2002−316825(P2002−316825)の分割
【原出願日】平成14年10月30日(2002.10.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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