説明

絞り羽根、絞り装置および投射型表示装置

【課題】従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる絞り装置を提供する。
【解決手段】一対の絞り羽根47の互いに対向する縁部51に沿って、上下2つの三角形状の切欠部52を形成し、上下2つの切欠部52によって山部53と谷部54とを交互に形成する。山部53および谷部54の位置をマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせる。一対の絞り羽根47の互いに対向する縁部51を組み合わせた際に、互いの複数の切欠部52間に上下2つの開口部を形成する。絞り羽根47の山部53および谷部54の位置と開口部の位置とマルチレンズのレンズ部の位置との位置関係を最適化し、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くして高いコントラストを実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学系に配置されて光束量を絞る絞り羽根、この絞り羽根を用いた絞り装置、およびこの絞り装置を用いた投射型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源からの光を光学系を介して液晶パネルなどの表示手段に導き、この表示手段で変調した光を光学系を通じてスクリーンに投射する投射型表示装置が知られている。このような投射型表示装置では、光学系の光源と表示手段との間にマルチレンズおよび絞り装置を配置している場合がある。
【0003】
マルチレンズは、複数のレンズ部がマトリクス状に配列されている。投射された光の照度分布が光軸中心に近いほど高いという照度むらがあり、これを解消するために光源からの投射光をマルチレンズのレンズ部の数に対応した数の光束に分割し、この分割した光束を再び集光レンズで重畳して表示手段に入射させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
絞り装置は、一般に、光軸の中心に配置される円形状の開口部を有し、この開口部の径を可変して光束量を制御することによりコントラストを調整している。また、絞り量を多くして開口部を小径化することにより、コントラストが向上する一方で、照度が低下するため、コントラストの高さと照度の高さとを両立できるように、開口部の形状を円形状以外の三角形や略台形などの形状することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2000−304905号公報(第2頁)
【特許文献2】特開2004−157346号公報(第2−5頁、図8−11)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、絞り装置で光束量を絞っていくと、その絞り量に比例して色むらが多く発生する傾向がある。そのため、絞り装置では、色むらが投射型表示装置の使用上問題とならないレベルまでしか光束量を絞ることができず、コントラストを高くできなかった。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる絞り羽根、絞り装置および投射型表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の絞り羽根は、複数のレンズ部がマトリクス状に配列され光源側に配置される第1のマルチレンズとこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズとの間に使用される絞り羽根であって、絞り羽根本体を有し、この絞り羽根本体の縁部に三角形状の切欠部が形成されているとともにこの切欠部によって山部と谷部とが形成され、これら山部および谷部の位置が前記第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成されているものである。
【0008】
請求項2記載の絞り羽根は、複数のレンズ部がマトリクス状に配列され光源側に配置される第1のマルチレンズとこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズとの間に使用される絞り羽根であって、一対の絞り羽根本体を有し、これら一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部に沿って複数の三角形状の切欠部が形成されているとともにこれら複数の切欠部によって複数の山部と谷部とが交互に形成され、これら山部および谷部の位置が前記第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成され、これら一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部が組み合わされた際に、互いの複数の切欠部間に複数の開口部が形成されるものである。
【0009】
請求項3記載の絞り羽根は、請求項2記載の絞り羽根において、開口部は、光軸の中心を除きその光軸の中心を介した2箇所に形成されるものである。
【0010】
請求項4記載の絞り羽根は、請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根において、谷部の角度は、90°に形成されているものである。
【0011】
請求項5記載の絞り羽根は、請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根において、谷部の角度は、第2のマルチレンズのレンズ部の対角線の角度に合わせて形成されているものである。
【0012】
請求項6記載の絞り装置は、請求項1ないし5いずれか記載の一対の絞り羽根と、これら一対の絞り羽根を同期させてスライド開閉させる開閉機構とを具備しているものである。
【0013】
請求項7記載の投射型表示装置は、光源と、この光源の光を投射する光学系と、この光学系に設けられ、光源からの光を変調する表示手段と、この光学系の光源と表示手段との間に設けられ、複数のレンズ部がマトリクス状に配列され前記光源側に配置される第1のマルチレンズおよびこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズと、前記第1のマルチレンズと第2のマルチレンズとの間に設けられた請求項6記載の絞り装置とを具備しているものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の絞り羽根によれば、絞り羽根本体の縁部に三角形状の切欠部を形成して山部と谷部とを形成し、これら山部および谷部の位置を第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成することにより、絞り羽根本体の山部および谷部と第2のマルチレンズのレンズ部の位置との位置関係を最適化できるため、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる。
【0015】
請求項2記載の絞り羽根によれば、一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部に沿って複数の三角形状の切欠部を形成して複数の山部と谷部とを交互に形成し、これら山部および谷部の位置を第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成し、さらに、一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部を組み合わせた際に、互いの複数の切欠部間に複数の開口部を形成することにより、絞り羽根本体の山部および谷部の位置と開口部の位置と第2のマルチレンズのレンズ部の位置との位置関係を最適化できるため、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる。
【0016】
請求項3記載の絞り羽根によれば、請求項2記載の絞り羽根の効果に加えて、開口部を、光軸の中心を除きその光軸の中心を介した2箇所に形成することにより、従来と同じ色むら限界の状態であっても、絞り量をより多くできてより高いコントラストを実現できる。
【0017】
請求項4記載の絞り羽根によれば、請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根の効果に加えて、谷部の角度を90°に形成することにより、絞り羽根本体の山部および谷部と第2のマルチレンズのレンズ部の位置との位置関係を最適化できるため、従来と同じ色むら限界の状態であっても、絞り量をより多くできてより高いコントラストを実現できる。
【0018】
請求項5記載の絞り羽根によれば、請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根の効果に加えて、谷部の角度を第2のマルチレンズのレンズ部の対角線の角度に合わせて形成することにより、絞り羽根本体の山部および谷部と第2のマルチレンズのレンズ部の位置との位置関係をより最適化できるため、従来と同じ色むら限界の状態であっても、絞り量をより多くできてより高いコントラストを実現できる。
【0019】
請求項6記載の絞り装置によれば、請求項1ないし5いずれか記載の一対の絞り羽根を用いることにより、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる。
【0020】
請求項7記載の投射型表示装置によれば、請求項6記載の絞り装置を用いることにより、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くでき、高いコントラストの投射像を投射できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0022】
図1ないし図5に第1の実施の形態を示す。
【0023】
図3において、11はプロジェクタとしての投射型表示装置で、この投射型表示装置11は、例えば放電ランプなどの光源12、この光源12の光を投射する光学系13、光源12からの光を変調する表示装置14などを備えている。光学系13は、光源12の光を表示装置14に導く照明光学系13aと、表示装置14で変調された光を投射する投射光学系13bとを有している。
【0024】
照明光学系13aには、光軸15に沿って、リフレクタ16、集光レンズ17、第1のマルチレンズ18、アイリスとしての絞り装置19、第2のマルチレンズ20、偏光制御手段21、集光レンズ22、ダイクロイックミラー23が配置されている。ダイクロイックミラー23を透過する光軸15に沿って、ダイクロイックミラー24、リレーレンズ25、全反射ミラー26、リレーレンズ27、レッドダイクロイックフィルタ28、全反射ミラー29、リレーレンズ30が配置されている。ダイクロイックミラー24を反射する光軸15に沿って、フィールドレンズ31が配置されている。ダイクロイックミラー23を反射する光軸15に沿って、ブルーダイクロイックフィルタ32、全反射ミラー33、フィールドレンズ34が配置されている。したがって、表示装置14に対して3方向に分けられた光が導かれる。
【0025】
表示装置14は、例えば、透過型の液晶パネルで構成される表示手段35R,35G,35Bを備えている。これら表示手段35R,35G,35Bの照明光学系13a側には入射側偏光板36R,36G,36Bが配置され、反対の投射光学系13b側には出力側偏光板37R,37G,37Bが配置されている。表示手段35G,35Bと出力側偏光板37G,37Bとの間には出力側プリ偏光板38G,38Bが配置されている。
【0026】
投射光学系13bは、表示手段35R,35G,35Bを透過したRGBの各色光を合成するクロスプリズム39、およびこのクロスプリズム39で合成した投射像をスクリーンに投射する投射レンズ40を有している。
【0027】
また、図2に示すように、各マルチレンズ18,20には、複数のレンズ部41が縦方向(鉛直方向)および横方向(水平方向)にマトリクス状に配列されている。各レンズ部41は光軸方向から視た正面視で四角形状に形成され、これらレンズ部41の縦方向の境界線42および横方向の境界線43がそれぞれ平行に形成されている。そして、第1のマルチレンズ18の各レンズ部41で光源12からの光を複数の光束に分割し、これら分割された光束を第2のマルチレンズ20の各レンズ部41、偏光制御手段21および集光レンズ22を通じて再び重畳させることにより、光源12からの光の照度分布を均一化して照度むらを解消する。
【0028】
次に、図1および図2に示すように、絞り装置19は、両側面に四角形状の窓部45を有するボックス形の絞り装置本体46を有し、この絞り装置本体46の内側に、窓部45を開閉する一対の絞り羽根47が配設されているともに、これら一対の絞り羽根47を同期させて互いにスライド開閉させる開閉機構48が配設されている。
【0029】
両側面の窓部45は、光軸15を中心とする四角形状に形成され、各マルチレンズ18,20が対向配置される。
【0030】
一対の絞り羽根47は、絞り装置本体46に対して、窓部45の中心部を中心に互いに左右方向(水平方向)にスライド開閉可能に支持されているとともに、光軸方向に互いに重なり合って交差できるように光軸方向にずらして支持されている。
【0031】
一対の絞り羽根47は、同一形状で、左右対称に形成され、薄板状の絞り羽根本体50を有している。一対の絞り羽根本体50の互いに対向する縁部51に沿って、複数であって上下2つの三角形状の切欠部52が形成されているとともに、これら上下2つの切欠部52により山部53と谷部54とが交互に形成されている。
【0032】
上下2つの切欠部52の位置は、光軸15の中心を介した上下2箇所としている。各谷部54の角度α、および中央の山部53の角度βは、それぞれ90°に形成されている。図2に示すように、各山部53および各谷部54の位置は、光軸方向において各マルチレンズ18,20のレンズ部41の横方向の各境界線43の位置に合わせて形成されている。なお、第1のマルチレンズ18と第2のマルチレンズ20とが形状が異なる場合、各山部53および各谷部54の位置は、第2のマルチレンズ20のレンズ部41の横方向の各境界線43の位置に合わせて形成される。
【0033】
図2(e)ないし図2(g)に示すように、一対の絞り羽根本体50の互いに対向する縁部51が組み合わされた際、一対の絞り羽根本体50の互いの上下2つの切欠部52によって上下2つの開口部55が形成される。これら上下2つの開口部55は、光軸15の中心を除きその光軸15の中心を介した上下2箇所に形成される。開口部55の形状は、各谷部54の角度αが90°であるため、正方形に形成される。
【0034】
また、開閉機構48は、一対の絞り羽根47を同期させて互いにスライド開閉させる図示しない機構部、この機構部を駆動する駆動部としてのモータ57を備えている。
【0035】
次に、絞り装置19の動作について説明する。
【0036】
図2(a)〜図2(h)において、図2(a)には一対の絞り羽根47の全開状態を示し、図2(h)には一対の絞り羽根47の全閉状態を示し、図2(b)〜図2(g)には一対の絞り羽根47の開閉の過程を示す。
【0037】
例えば図2(a)の開放状態にある一対の絞り羽根47を閉じていくことにより、一対の絞り羽根47間を通過する光束量を絞っていく。図2(e)〜図2(g)に示すように、一対の絞り羽根47が互いに重なり合うように組み合わされると、互いの上下2つの切欠部52によって上下2つの開口部55が形成され、これら開口部55を通じて光束が通過する。
【0038】
一対の絞り羽根47が閉じていく過程、つまり光束量を絞っていく過程で、一対の絞り羽根47の山部53および谷部54は、マルチレンズ18,20のレンズ部41の横方向の境界線43の位置に常に一致している。これにより、一対の絞り羽根47の山部53および谷部54とマルチレンズ18,20のレンズ部41の位置との位置関係を最適化でき、従来と同じ色むら限界の状態であっても、従来よりも絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる。
【0039】
さらに、上下2つの開口部55は、光軸15の中心を除き、その光軸15の中心を介した上下2箇所に形成されるため、従来と同じ色むら限界の状態であっても、絞り量を多くできて高いコントラストを実現できる。
【0040】
そして、図4には、絞り羽根47の形状に応じた特性を測定した結果を示す。実施例は、上述した実施の形態であって切欠部52を備えた一対の絞り羽根47を用いた絞り装置19であり、また、比較例は、切欠部52を備えない一対の絞り羽根を用いた場合であって、それ以外の構成は絞り装置19と同様である。これら実施例および比較例ともに、オープンは全開状態、クローズは色むらが問題とならないレベルの限界まで絞った状態となる。
【0041】
図中、NW(Normally White)は、光源オン、絞り全開、液晶(表示手段)が光を透過する状態(非通電状態)を示し、FW(Full White)は、光源オン、絞り全開、液晶が光を透過する状態(非通電状態)を示し、BK(Black)は、光源オン、絞りを色むら限界まで絞り、液晶が光を透過しない状態(通電状態)を示す。
【0042】
その結果、実施例では、比較例に比べて、クローズ時の絞り量を多くできる。
【0043】
また、図5には、投射面での中心照度を測定したもので、実施例および比較例ともに、オープンは全開状態、クローズは色むらが問題とならないレベルの限界まで絞った状態となる。
【0044】
その結果、実施例では、比較例に比べて、絞り量を多くでき、クローズ時の照度を低くできるため、高いコントラストを得ることができる。
【0045】
次に、図6に第2の実施の形態を示す。
【0046】
第1の実施の形態では谷部54の角度αを90°としたが、この谷部54の角度αは90°以外でもよい。例えば、一対の絞り羽根47の縁部51が一致するように閉じた状態において、谷部54がマルチレンズ18,20のレンズ部41の縦方向の境界線42に一致するように90°よりも小さくしてもよい。図6には、実線で示す谷部54の位置のほか、より角度αが小さい2点鎖線の谷部54も示し、いずれを用いてもよい。
【0047】
次に、図7に第3の実施の形態を示す。
【0048】
谷部54の角度を、開口部55が臨むマルチレンズ18,20のレンズ部41の対角線の角度に合わせて形成してもよい。なお、マルチレンズ18,20は、場所によってサイズが異なり、選択するレンズ部41の位置によって対角線の角度が違ってくるが、一対の絞り羽根47の間で形成される開口部55に対応した位置、本実施の形態では中央の2列のレンズ部41の対角線に合うように形成される。
【0049】
このように、谷部54の角度を、開口部55が臨むマルチレンズ18,20のレンズ部41の対角線の角度に合わせることにより、従来と同じ色むら限界の状態であっても、絞り量をより多くできてより高いコントラストを実現できる。
【0050】
なお、前記各実施の形態では、切欠部52および開口部55をそれぞれ2つずつ設けたが、例えば4つ設けるなど、設ける数はいくつでもよい。
【0051】
また、絞り装置19は、投射型表示装置11に限らず、他の光学機器の光学系にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す絞り装置の正面図である。
【図2】同上絞り装置の開閉動作を(a)〜(h)に示す説明図である。
【図3】同上絞り装置を用いた投射型表示装置の構成図である。
【図4】投射型表示装置の実施例と比較例とについて特性を示す表である。
【図5】投射型表示装置の実施例と比較例とについて投射面での中心照度の特性を示す表である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す絞り装置の正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す絞り装置の正面図である。
【符号の説明】
【0053】
11 投射型表示装置
12 光源
13 光学系
15 光軸
18 第1のマルチレンズ
20 第2のマルチレンズ
19 絞り装置
35R,35G,35B 表示手段
41 レンズ部
43 境界線
47 絞り羽根
48 開閉機構
50 絞り羽根本体
51 縁部
52 切欠部
53 山部
54 谷部
55 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズ部がマトリクス状に配列され光源側に配置される第1のマルチレンズとこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズとの間に使用される絞り羽根であって、
絞り羽根本体を有し、
この絞り羽根本体の縁部に三角形状の切欠部が形成されているとともにこの切欠部によって山部と谷部とが形成され、これら山部および谷部の位置が前記第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成されている
ことを特徴とする絞り羽根。
【請求項2】
複数のレンズ部がマトリクス状に配列され光源側に配置される第1のマルチレンズとこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズとの間に使用される絞り羽根であって、
一対の絞り羽根本体を有し、
これら一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部に沿って複数の三角形状の切欠部が形成されているとともにこれら複数の切欠部によって複数の山部と谷部とが交互に形成され、これら山部および谷部の位置が前記第2のマルチレンズのレンズ部の境界線位置に合わせて形成され、
これら一対の絞り羽根本体の互いに対向する縁部が組み合わされた際に、互いの複数の切欠部間に複数の開口部が形成される
ことを特徴とする絞り羽根。
【請求項3】
開口部は、光軸の中心を除きその光軸の中心を介した2箇所に形成される
ことを特徴とする請求項2記載の絞り羽根。
【請求項4】
谷部の角度は、90°に形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根。
【請求項5】
谷部の角度は、第2のマルチレンズのレンズ部の対角線の角度に合わせて形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の絞り羽根。
【請求項6】
請求項1ないし5いずれか記載の一対の絞り羽根と、
これら一対の絞り羽根を同期させてスライド開閉させる開閉機構と
を具備していることを特徴とする絞り装置。
【請求項7】
光源と、
この光源の光を投射する光学系と、
この光学系に設けられ、光源からの光を変調する表示手段と、
この光学系の光源と表示手段との間に設けられ、複数のレンズ部がマトリクス状に配列され前記光源側に配置される第1のマルチレンズおよびこの第1のマルチレンズに対向配置された第2のマルチレンズと、
前記第1のマルチレンズと第2のマルチレンズとの間に設けられた請求項6記載の絞り装置と
を具備していることを特徴とする投射型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−96629(P2008−96629A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−277317(P2006−277317)
【出願日】平成18年10月11日(2006.10.11)
【出願人】(397077298)チノンテック株式会社 (64)
【Fターム(参考)】