説明

統合失調症の処置に有用な選択的mGlu5受容体増強因子としてのテトラヒドロトリアゾロピリジン化合物

本発明は、特定のテトラヒドロトリアゾロピリジン誘導体、その医薬組成物、それを使用する方法、およびそれを製造する方法を提供する。式(I)


[式中、Rは、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり;RはC4−C5分岐アルキルである]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のテトラヒドロトリアゾロピリジン化合物、その医薬組成物、それを使用する方法、およびそれを調製するプロセスを提供する。
【背景技術】
【0002】
L−グルタミン酸塩は、中枢神経系における主要な興奮性神経伝達物質であり、興奮性アミノ酸として称される。グルタミン酸受容体は、2つの主要なサブタイプ:リガンド依存性イオンチャネルイオンチャネル型受容体、およびGタンパク質共役7回膜貫通ドメイン代謝調節型受容体(mGlu)から構成される。代謝調節型ファミリーは、8つのメンバーから構成され、配列相同性、シグナル伝達、および薬理学に基づいて3つのグループに更に分けられる。グループI受容体(mGluおよびmGlu、ならびにそれらのスプライス変異体)は、イノシトールリン酸加水分解および細胞内カルシウムシグナルの生成と正の相関がある。グループII受容体(mGluおよびmGlu)ならびにグループIII受容体(mGlu、mGlu、mGlu、およびmGlu)はアデニリルシクラーゼと負の相関があり、アデニリルシクラーゼ活性を間接的に阻害することで環状AMPレベルを制御する。mGlu受容体のサブタイプは、新規かつ選択的因子の標的となり得る、中枢神経系における独特の発現パターンを有する。
【0003】
特許文献1および特許文献2は、特定のトリアゾロピリミジン化合物をmGlu受容体のアンタゴニストとして開示しており、更にこの化合物が統合失調症を含む多数の病態の治療に有用であることを開示している。
【0004】
特許文献3は、特定の融合複素環化合物をmGlu受容体のアンタゴニストとして開示しており、更にこの化合物が統合失調症を含む多数の病態の治療に有用であることを開示している。
【0005】
特許文献4は、特定のヘテロ多環化合物をグループImGlu受容体のアンタゴニストとして開示しており、更にこの化合物が統合失調症を含む多数の病態の治療に有用であることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2007/130824号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2007/130825号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2005/080397号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2006/014185号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の化合物は、グループI代謝調節型受容体、特にmGlu受容体(mGlu)の選択的増強因子である。具体的には、本発明の化合物は、mGlu受容体に関連するmGlu受容体に対する選択性を示す。これにより、それらは、mGlu受容体に関連する病態(例えば、統合失調症に関連する認知機能障害を含む統合失調症)の治療に有用であると考えられている。
【0008】
したがって、本発明は、mGluの増強因子であるため上述の疾患の治療に有用であると考えられている新規化合物を提供する。このような化合物は、非特異的薬剤とは異なる有害事象プロファイルを有するこれらの状態を治療するのに有用である。
【0009】
本発明は、式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩
【化1】

(式中、
は、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、
は、C4−C5分岐アルキルである)
を提供する。
【0010】
更に、本発明は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物を提供する。
【0011】
特定の実施形態において、この組成物は、1種以上の他の治療剤をさらに含む。
【0012】
更に、本発明は、治療に使用するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0013】
更に、本発明は、統合失調症の治療に使用するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0014】
更に、本発明は、統合失調症の治療のための薬剤を製造するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0015】
更に、本発明は、統合失調症を治療する方法であって、有効量の本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0016】
式Iの特定の化合物またはその医薬的に許容可能な塩において、式中、Rは、フルオロである。
【0017】
式Iの特定の化合物またはその医薬的に許容可能な塩において、式中、Rは、tert−ブチルである。
【0018】
式Iの特定の化合物またはその医薬的に許容可能な塩において、式中、Rは、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、Rは、tert−ブチル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、イソブチル、または1,2−ジメチルプロピルである。
【0019】
本発明の特定の化合物は、3−tert−ブチル−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンまたはその医薬的に許容可能な塩である。
【0020】
本発明の特定の化合物は、(−)−3−tert−ブチル−(7S)−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンまたはその医薬的に許容可能な塩である。
【0021】
本発明の特定の化合物は、(−)−3−tert−ブチル−(7S)−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンまたはその医薬的に許容可能な塩であり、実質的に、(+)−3−tert−ブチル−(7R)−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンは存在しない。
【0022】
本発明の更なる実施形態は、式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を調製するプロセスであって、
A)式Iの化合物について、
【化2】

(式中、
は、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、
は、C4−C5分岐アルキルである)
式VIIの化合物を、式IIの化合物(式中、RはC1−C3アルキルである)と縮合させる工程、
【化3】

または代替として、
B)式Iの化合物について、R−アシルヒドラジンと、式IIIの化合物(式中、XはOまたはSであり、RはC1−C3アルキルである)とを縮合させる工程、
【化4】

を含み、前記工程の後、式Iの化合物の医薬的に許容可能な塩が所望される場合、前記式Iの化合物の医薬的に許容可能な塩は、式Iの塩基性化合物と、生理学的に許容可能な酸とを反応させることによって得られる、プロセスを含む。
【発明を実施するための形態】
【0023】
用語「C1−C3アルキル」は、1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル鎖を意味する。
【0024】
用語「C4−C5分岐アルキル」は、4〜5個の炭素原子を有するアルキル鎖であり、少なくとも1つの炭素原子が三級または四級であることを意味する。
【0025】
本発明の化合物は、立体異性体として存在し得ることが理解される。全ての光学異性体、ジアステレオマー、およびその混合物が本発明内に企図される一方、好ましい実施形態は、単一のジアステレオマーであり、より好ましい実施形態は、単一の光学異性体である。更により好ましい実施形態は、他の光学異性体が実質的に存在しない単一の光学異性体である。用語「実質的に存在しない」は、95%より大きい光学異性体の過剰度(ee)を意味する。97%より大きい光学異性体の過剰度が好ましく、99%より大きい光学異性体の過剰度がより好ましい。
【0026】
用語「医薬的に許容可能な塩」は、式Iの化合物の塩基性部分に結合して存在する酸付加塩を含む。このような塩は、当業者に公知の文献「HANDBOOK OF PHARMACEUTICAL SALTS:PROPERTIES,SELECTION AND USE,P.H.Stahl and C.G.Wermuth(Eds.),Wiley−VCH,New York,2002」に列挙された医薬的に許容可能な塩を含む。
【0027】
医薬的に許容可能な塩に加えて、他の塩も本発明に含まれる。それらは、化合物または他の医薬的に許容可能な塩の調製物の精製における中間体として機能し得るか、あるいは、同定、特徴付けまたは精製に有用である。
【0028】
本発明の化合物は、mGluR受容体の増強作用が示されるときはいつでも有用であることが予期される。具体的には、本発明の化合物は、統合失調症に関連する認知機能障害を含む統合失調症の治療に有用であることが予期される。
【0029】
本願明細書において使用されるように、用語「患者」は、温血動物(例えば、哺乳類)を意味し、好ましくはヒトを意味する。
【0030】
現在症状を示している患者を本発明の有効量の化合物で処置することにより統合失調症に影響を与え得ることが、当業者に理解される。よって、用語「治療」および「治療する」は、疾患および/またはその症状の進行を遅延、遮断、抑止、制御、または、制止し得るが、必ずしも全ての症状を完全に消し去る必要のない、全てのプロセスを意味することを意図する。
【0031】
本願明細書において使用されるように、式Iの化合物の「有効量」なる用語は、本願明細書において記載される統合失調症を処置するのに有効な用量である量を意味する。
【0032】
担当診断者は、従来技術を使用することにより、および、類似環境下から得られた結果を観察することにより、有効量を容易に決定することができる。有効量(本発明の化合物の用量)の決定において、多数の要因が、担当診断者により考慮される。これら多数の要因としては、これらに限定されないが、投与される本発明の化合物、使用する場合は他の薬剤との併用投与、哺乳類の種類、そのサイズ、年齢、および総体的な健康、症状の関連度または重篤度、反応、投与様式、投与される調製物のバイオアベイラビリティ特徴、選択される用法、他の併用薬の使用、ならびに、その他の事情が挙げられる。
【0033】
本発明の化合物の有効量は、1日あたり体重のkgにつき約0.01mg(mg/kg/日)から、約5mg/kg/日まで変化することが予期される。好ましい量は、当業者により決定され得る。
【0034】
本発明の化合物は、単独でまたは医薬組成物の形態で、すなわち、医薬的に許容可能な担体もしくは賦形剤と組み合わせて投与され得る。これの割合および性質は、選択された化合物の安定性を含む溶解度および化学特性、選択された投与経路、ならびに、標準的な薬務により決定される。本発明の化合物は、それ自体で有効であるが、結晶化の容易性、溶解の向上などのためにそれらの医薬的に許容可能な塩の形態において製剤化および投与され得る。
【0035】
製剤を調製する当業者は、選択された化合物の特定の特徴、治療される障害または病態、障害または病態の段階、および、他の関連事情に依存して、適切な形態および投与様式を容易に選択できる(REMINGTON:THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY,19th Edition,Mack Publishing Co.(1995))。
【0036】
ヒトmGlu受容体における機能的インビトロ活性
ヒトmGlu受容体を安定的に発現し、かつ、ラットのグルタミン酸輸送体EAAT1(興奮性アミノ酸輸送体1)とともに一緒にトランスフェクトされたAV−12細胞株を、これらの研究に使用する(例えば、Desai,Burnett,Mayne,Schoepp,Mol.Pharmacol.48,648−657,1995を参照)。細胞株を、5%の加熱不活性化した透析ウシ胎仔血清、1mMピルビン酸ナトリウム、10mMHEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸)、1mMのL−グルタミン、0.75mg/mlのジェネティシンおよび0.3mg/mlのハイグロマイシンが添加された、高グルコースおよび塩酸ピリドキシンを有する、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)内で培養することで維持する。サブコンフルエント培養物(Sub−confluent cultures)を、0.25%のトリプシン−EDTAを用いて1週間につき2回、継代する。細胞をアッセイの24時間前に採取し、1mMのL−グルタミン(新たに追加)を含有する培地入りの96ウェル、黒壁のポリ−D−リシン被覆プレート中に1つのウェルにつき65,000細胞にて分配する。
【0037】
細胞内カルシウムレベルを、蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR,Molecular Devices,Union City,CA USA)を用いて、化合物の添加の前後でモニターする。アッセイバッファは、20mMのHEPESが追加されたハンクス緩衝塩類溶液(HBSS)で構成される。培地を除去し、細胞をアッセイバッファ中の8μMのFluo−3AM(Molecular Probes,Eugene,OR,USA,F−1241;1ウェルにつき50μL)とともに90分間25℃でインキュベートする。染料溶液を除去し、新しいアッセイバッファ(1ウェルにつき50μL)に取り替える。アゴニストグルタミン酸塩について11点濃度反応曲線を生成する単回追加(single−addition)FLIPRアッセイを、各実験の前に行う。結果をGraphPad(登録商標)Prism v4(Graphpad Software,LaJolla,CA,USA)を用いて分析して、EC10反応を誘導するのに必要なグルタミン酸塩の濃度を計算する。
【0038】
化合物を、最終濃度が25μM(アゴニストモード)または12.5μM(増強因子モード)で始めて、10点濃度反応プロファイルを用いて2回追加FLIPRアッセイにてテストする。ジメチルスルホキシド(DMSO)中の3倍希釈系は、続いて、アッセイバッファ中に単回希釈されて、DMSOの最終濃度は、0.625%である。FLIPR機器で読み取られた最初の5秒の蛍光を取得した後、化合物を細胞プレート(1ウェルにつき50μl)に加える。データを最初の30秒間は毎秒収集し、次いで全90秒間は毎3秒ごとに取得して、アゴニスト活性を検出する。この直後に、アッセイバッファ(典型的には約1〜2μM、最終)中に100μlのグルタミン酸塩を含む第2の追加物を、細胞プレートに加え、EC10反応を生成する。第2の追加物の後、データを29画像について毎秒取得し、次いで15画像について毎3秒ごとに取得する。
【0039】
最大反応は、EC最大(100μMグルタミン酸塩)により誘導されるものとして定義される。化合物効果を、グルタミン酸塩がない場合に測定された基礎蛍光に対して補正された相対蛍光単位(RFU)における最大マイナス最小ピーク高さとして測定する。測定は複製プレート(duplicate plate)を使用して行う。アゴニスト効果を、最大グルタミン酸塩反応と比較して、化合物のみにより誘導された刺激パーセントとして定量化する。増強効果を、ECmax反応と比較して、グルタミン酸塩におけるEC10反応パーセントにおけるパーセント上昇として定量化する。全データを、4パラメータロジスティック曲線フィッティングプログラム(ActivityBase(登録商標)v5.3.1.22,IBS,Alamenda,CA,USA)を用いて相対EC50値として計算する。
【0040】
上述のアッセイにおいて、本願明細書においてラセミ形態で例示された化合物は、mGluに対し12μMより少ない増強因子モードにおけるEC50を示した。例えば、実施例1の化合物は、測定の結果、mGluに対し120±47nM(n=3)のEC50を示した。更に、本願明細書において分割形態(resolved form)で例示した化合物は、mGluに対し200μMより少ない増強因子モードにおけるEC50を示した。例えば、実施例11の化合物は、測定の結果、mGluに対し36±3.5nM(n=6)のEC50を示した。これは、本発明の化合物がヒトmGlu受容体の増強因子であることを示している。
【0041】
ラットにおける位置タスクに対する遅延見本合わせ(Delayed Matching to Position Task)
位置タスクに対する遅延見本合わせ(DMTP)を、ラットのワーキングメモリを研究するために使用した。本願明細書においてワーキングメモリとは、個々の試験の間のみ利用可能な情報の保持および使用を意味する。DMTPにおいてNMDA受容体を調節する化合物の研究を、学習および記憶におけるNMDA受容体の重要性を同定するために使用した。より具体的には、研究は、ラットにおいてDMTPの機能障害を誘導する競合NMDAアンタゴニストを示した。ラットにおいて競合NMDAアンタゴニストにより誘導された欠陥を減衰する効能を示す化合物は、ヒトの認識障害を治療するのに有用であると考えられている。
【0042】
オスの有色(Lister hooded)ラットを4つのグループで収容し、食事制限したダイエットと12時間の明暗サイクルを維持する。実験を各日とも明期中の同じ期間で行う。
【0043】
音および光を減衰した箱に収容されている、標準的なオペラント箱(operant chamber)を使用する。各箱は、ハウスライト、その上に2つの刺激光を有する2つの格納式レバーを備える。レバーは、自動ペレットディスペンサーからフードペレットを配布する埋め込み式のマガジンのいずれかの側面に配置される。セッションの開始は、ハウスライトのオンセットにより合図され、ハウスライトの永続的なオフセットはセッションの終了を示す。実験セッションは制御され、データは記録され分析される。
【0044】
サンプルフェーズ。試験は1つのレバーを箱内に延ばすことにより開始される。レバーの上の刺激光が照射される。レバーが押された場合、レバーは収縮し、刺激光は消える。これにより、訓練の間に1、2、4、8または16秒の擬似無作為抽出遅延期間、あるいは、1、12、または32秒の擬似無作為抽出遅延期間が開始される。
【0045】
ヘッドエントリー。この遅延期間が完了した後、動物は、10秒内でフードホッパーにヘッドエントリーすることを求められる。適切な反応が行われた場合、両方のレバーが箱内に延びる。この期間に何も反応がなかった場合、ハウスライトは消え、試験は切り捨てとして見なされる。
【0046】
選択フェーズ。動物が適切なヘッドエントリー反応を行い、レバーがオペラント箱へ延びた場合、動物には彼らが反応を行うための10秒間が与えられる。正しい反応は、サンプルフェーズの間に箱へ延びた同じレバーを動物が押すことである。この反応により、両方のレバーが収縮して、単一のフードペレットがフードホッパー内に送達される。5秒間の試験間隔の後、次の試験が開始される。間違った反応(サンプルフェーズの間に延びたものと反対のレバーを動物が押した場合)後、両方のレバーが収縮して、その試験の終了を合図するようハウスライトが消える。5秒間のタイムアウトの後、ハウスライトのオンセットにより合図されて次の試験が開始される。動物が選択フェーズの間に10秒内に反応を失敗した場合、レバーは収縮し、ハウスライトは消え、試験は切り捨てとして見なされる。
【0047】
総合的セッション。各セッションは75回の試験(各遅延期間の15回の擬似無作為提示)の後に終了する。動物を全体のセッションにわたって70%より大きい(10%より少ない反応の切り捨てを含む)精度の基準まで訓練する。基準に達した後、ラットを、基本状態で週に2回訓練し、試験状態で週に1回訓練する。
【0048】
試験化合物。1.0mg/mlストックの本発明の化合物を調製する。例えば、18.7mgの実施例11の化合物を秤量し、18.7mlビヒクル(1%高粘度cmc、0.25%tween、0.05%消泡剤)内に懸濁する。白色懸濁物が形成する。試験化合物を、1ml/kgの容量でセッション開始の60分前に経口投与する。
【0049】
NMDAアンタゴニストストック、2.0mg/ml:35.5mgのSDZ220,581を秤量し、16.73mlビヒクル(0.09mlの1MNaOH、5%グルコースを含む容量にする)中に溶解する。注入時間においてpH6.5となる溶液を作る。SDZ220,581を、1ml/kgの容量でセッション開始の30分前に皮下投与する。NMDAアンタゴニストSDZ220,581またはSDZは、(S)−α−アミノ−2’−クロロ−5−(ホスホノメチル)[1,1’−ビフェニル]−3−プロパン酸を意味する。
【0050】
統計分析。動物を、前の処置とベースライン性能とを釣り合わせた処置グループに割り当てる。2方向要因ANOVA因子:実施例11_(E.11またはV)およびSDZ220,581_(SDZまたはV)を、ヘッドエントリー、試験等を含む単一測定で行う。3方向ANOVAを、反復測定(2間−E.11,SDZ)および1つは因子(遅延)内で行う。有意な主作用および相互作用を適切な計画的比較で調査する。処置の有意な効果が見られるが有意な相互作用が見られない場合、相互作用を、計画的比較および単純な効果の分析により更に評価する。
【0051】
結果(表1参照)。マッチした処置グループの平衡分析は、グループが試験前と差異がないことを示した。これは、あらゆる主要測定に対して割り当てた処置の有意な効果がないことを示している(合計% 正F3,60=0.005;合計% 誤F3,60=0.001;合計% 切り捨てF3,60=0.11)。セッション中に行われたヘッドエントリー数についてグループ間で差異はない(F3,60=1.38)。各遅延での正%に対して割り当てられた治療の影響もない(処置×遅延F12,240=1.09)。64匹の動物がこの研究に含まれる。
【0052】
精度%:実施例11の処置の主作用(F1,60=6.4,P<0.05)およびSDZ_処置の主作用(F1,60=8.0,P<0.01)が見られる。相互作用は有意である(F1,60=5.6,P<0.05)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により完全になくなることを示している。
【0053】
切り捨て%:実施例11の処置の主作用(F1,60=6.75,P<0.05)およびSDZ_処置の主作用(F1,60=15.66,P<0.001)が見られる。相互作用は有意である(F1,60=9.61,P<0.01)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により完全になくなることを示している。
【0054】
レイテンシ測定:実施例11の処置に正しく反応した平均レイテンシに対する主作用(F1,60=2.98)は見られず、SDZ_処置の主作用(F1,60=11.26,P<0.01)も見られない。相互作用は有意である(F1,60=5.48,P<0.05)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により弱まることを示している。実施例11の処置に誤って反応した平均レイテンシに対する主作用(F1,60=2.37,P>0.1)は見られず、SDZ_処置の主作用(F1,60=12.20,P<0.001)も見られない。相互作用は有意ではない(F1,60=3.81,P>0.05)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により弱まることを示している。実施例11の処置の75回試験セッションの間にサンプルレバーを押すレイテンシに対する主作用(F1,60=1.65)は見られず、SDZ_処置の主作用(F1,60=18.55,P<0.001)も見られない。相互作用は有意ではない(F1,60=2.76)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により弱まることを示している。
【0055】
ヘッドエントリー:実施例11の処置の全ヘッドエントリーに対する主作用(F1,60=9.02,P<0.01)およびSDZ_処置に対する主作用(F1,60=11.20,P<0.01)が見られる。相互作用は有意である(F1,60=8.31,P<0.01)。計画的比較は、V/SDZがV/V処置動物よりも有意に悪く、この欠陥が実施例11での併用療法により弱まることを示している。
【0056】
完了試験:実施例11の処置を完了した試験数に対する主作用(F1,60=0.27)は見られず、SDZ_処置の主作用(F1,60=5.95,P<0.05)も見られない。相互作用は有意ではない(F1,60=0.27)。計画的比較は、V/VがV/SDZと有意に異なることを示している。
【表1】

V/Vと比較: * 0.01 <p < 0.05; ** 0.001 < p < 0.01; ***p < 0.001
V/SDZと比較: + 0.01 <p < 0.05; ++ 0.001 < p < 0.01; +++p < 0.001
【0057】
上述のアッセイにおいて、1mg/kgの実施例11での併用療法により、ワーキングメモリの位置アッセイに対する遅延見本合わせにおいて、SDZ−220,581により誘導された全ての欠陥は弱まった。これは、本発明の化合物が認識のインビボモデルにおいて有用であることを示している。
【0058】
式Iの化合物は、構造的に類似する化合物の生成について化学分野の当業者に公知のプロセス、あるいは、調製例および実施例について記載されたそれらを含む本願明細書に記載されたプロセスにより、調製され得る。本願明細書において記載された新規プロセスは、本発明の別の態様を提供する。式Iの化合物の調製例またはその医薬的に許容可能な塩についてのプロセス、および、式Iの化合物の製造についての新規中間体は、更に本発明の特徴を提供する。これらは以下の手順により例示され、ここで一般的なラジカルの意味は、他に指定されない限り上述したとおりである。
【0059】
【化5】

一般的に、式Iの化合物は、式IIの化合物から調製され得る。より具体的には、スキームAにおいて、式IIの化合物(式中、Rは、C1−C3アルキルである)は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド)の存在下にて式VIIのR−ベンズアミドオキシムと縮合することで、式Iの化合物を生じる。
【0060】
【化6】

式Iの化合物もまた、式IIIの化合物から調製され得る。より具体的には、スキームBにおいて、式IIIの化合物(式中、XはOまたはSであり、RはC1−C3アルキルである)は、適切な溶媒(例えば、メタノール)中でR−アシルヒドラジンと反応することで、式Iの化合物を生じる。
【0061】
【化7】

式IIの化合物は、式IVの化合物から調製され得る。より具体的には、スキームCにおいて、式IVの化合物(式中XはOまたはSであり、RはC1−C3アルキルである)は、適切な溶媒(例えば、メタノールまたはピリジン)中でR−アシルヒドラジンと反応することで、式IIの化合物を生じる。
【0062】
【化8】

式IIIの化合物は、式VIの化合物から調製され得る。より具体的には、スキームDにおいて、式VIの化合物(式中RはC1−C3アルキルである)は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシド)の存在下にて式VIIのR−ベンズアミドオキシムと縮合することで、式Vの化合物を生じる。式Vの化合物は、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中でアルキル化剤(例えば、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート)と反応することで、式IIIの化合物(式中、Xは酸素であり、Rはメチルである)を生じる。
【0063】
以下に例示する調製例および実施例において、全体にわたって以下の意味および略語が使用される。DMSO、ジメチルスルホキシド(NMRのための場合、全重水素化[−d]);MS、質量スペクトル;EtOAc、酢酸エチル;THF、テトラヒドロフラン;分(min)、分(minutes);HPLC、高圧液体クロマトグラフィー;LC−MS、HPLC−質量スペクトログラフィー;GC、ガスクロマトグラフィー;MeOH、メタノール;MTBE、メチルt−ブチルエーテル;SCX−2、陽イオン交換樹脂;mp、融点;および、NMR、核磁気共鳴分光学またはスペクトル。本願明細書において使用されるように、「δ」は、テトラメチルシランからの100万分の1の低磁場を意味する。用語「k’」は、利用率を意味する。試薬は、様々な商業的供給源から取得される。溶媒は、一般的に減圧下で除去される(蒸発する)。いくつかの調製例において、示された収率は、蒸発または濾過により単離され、更なる生成をすることなく直接使用される生成物についての粗収率を意味する。ラセミ化合物は、化合物名において(±)記号のありまたはなしで示され得る。
【0064】
調製例1
メチルピペリジン−2−チオン−4−カルボキシレートの合成
【化9】

ローソン試薬(9.2g、22.7mmol)を、トルエン(83mL)中のメチル2−オキソピペリジン−4−カルボキシレート(6.5g、41.4mmol)の溶液に加え、加熱して2時間還流する。溶液を冷却し、減圧下で濃縮乾固する。残留物を、酢酸エチル:ジクロロメタン(勾配5〜15%)で溶出するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(6.95g)を得る。HNMR(CDClδ1.97(m,1H),2.17(m,1H),2.78(m,1H),3.03(m,1H),3.24(m,1H),3.39(m,1H),3.49(m,1H),3.72(s,3H),8.48(bs,1H).
【0065】
調製例2
メチル2−メチルチオ−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−4−カルボキシレートトリフルオロメタンスルホン酸の合成
【化10】

メチルトリフルオロメタンスルファネート(7.9g、48.1mmol)を、ジクロロメタン(150mL)中のメチルピペリジン−2−チオン−4−カルボキシレート(6.95g、40.1mmol)の溶液に加える。16時間後、減圧下で濃縮して、標題化合物(13.68g)を得る。HNMR(CDCl)δ2.09(m,1H),2.35(m,1H),2.74(s,3H),3.05(m,3H),3.74(s,3H),3.87(m,2H).
【0066】
調製例3
メチル3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレートの合成
【化11】

ピバロイルヒドラジド(4.95g、42.6mmol)を、ピリジン(25mL)中のメチル2−メチルチオ−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−4−カルボキシレートトリフルオロメタンスルホン酸(13.68g、40.55mmol)の溶液に加え、16時間攪拌する。60℃まで2時間加熱し、冷却後減圧下で濃縮する。ジクロロメタン中に溶解し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液と10%炭酸カリウム水溶液の1:1混合物を加える。有機層を分離し、水層を追加のジクロロメタンで抽出する。層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。濾過し、濾過物を減圧下で濃縮して、標題化合物(6.07g、56.8%)を得る。HNMR(CDCl)δ1.44(s,9H),2.11(m,1H),2.34(m,1H),2.85(m,1H),3.1(m,1H),3.33(m,1H),3.76(s,3H),3.96(m,1H),4.28(m,1H).
【0067】
調製例4
1−tert−ブチル4−エチル−2−オキソピペリジン−1,4−ジカルボキシレートの合成
【化12】

室温にてアセトニトリル(150mL)および水(750mL)中の1−tert−ブチル−4−エチル−ピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(75g、291.4mmol)の溶液に、酸化ルテニウム(IV)水和物(2.2g、14.573mmol)(99.9%)を加えて、きれいな黒色懸濁物を得る。冷却するために水槽を21℃に設定する。過ヨウ素酸ナトリウム(130g、606.2mmol)を少しずつ60分にわたって、温度が35℃を下回るよう維持しながら加え、内部温度が30℃を下回るほど冷却された場合のみ追加の過ヨウ素酸塩を加える。添加を完了した後、反応物を30分間25℃で攪拌する。追加の過ヨウ素酸塩(10g)を、反応物が完了を示す黄色を維持するまで加える。
【0068】
混合物を水(2000mL)およびジクロロメタン(1000mL)中に注ぐ。珪藻土で濾過し、濾過ケーキをジクロロメタンで洗浄する。濾過物の層を分離し、水層を更なるジクロロメタンで抽出する。有機層と合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固する。得られた残留物を、100%ヘキサンの次に40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出するシリカゲルのプラグ上で精製する。生成物を含有する適切なフラクションを濃縮して、標題化合物を淡黄色油(69.5g)として得る。HNMR(DMSO−d)δ1.16(t,3H),1.4(s,9H),1.82(m,1H),2.05(m,1H),2.95(m,1H),2.45−2.55(m,2H),3.47−3.6(m,2H),4.07(q,2H).
【0069】
1−tert−ブチル−4−エチル2−オキソピペリジン−1,4−ジカルボキシレートの代替調製例
酸化ルテニウム(IV)水和物(32g、0.21mol)を、室温にてアセトニトリル(11L)および水(2.2L)中の1−tert−ブチル−4−エチル−ピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(1100g、4.27mol)の溶液に加える。過ヨウ素酸ナトリウム(1898.3g、8.85mol)を少しずつ加え、反応混合物を室温にて2時間攪拌する。混合物をフィルターセル(filter cel)のパッドで濾過し、濾過物をジクロロメタンおよび水で希釈する。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固することで、1.15Kgの粗生成物を得る。粗残留物を、シリカゲルパッド(ヘキサン/EtOAc20%からヘキサン/EtOAc50%)で濾過して精製することで、標題化合物を淡黄色油(1.04Kg)として得る。質量スペクトル(m/z):272(M+1).
【0070】
調製例5
2−オキソピペリジン−4−カルボン酸エチルエステルの合成
【化13】

ジオキサン(26mL、103mmol)中の4N塩化水素を、ジクロロメタン(147mL)中の1−tert−ブチル−4−エチル2−オキソピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(20.0g、73.72mmol)に加える。反応物を1時間攪拌し、減圧下で濃縮し、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製することで、標題化合物(11.3g)を得る。HNMR(CDCl)δ1.26(t,3H),1.88(m,1H),2.1(m,1H),2.52−2.59(m,2H),2.8(m,1H),3.26−2.41(m,2H),4.17(q,2H),6.68(bs,1H).
【0071】
2−オキソピペリジン−4−カルボン酸エチルエステルの代替調製例
ジオキサン(1.3L)中の4NHClを、ジクロロメタン(3.68L)中の1−tert−ブチル−4−エチル2−オキソピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(1Kg、3.69mol)の溶液に加える。反応物を室温にて一晩攪拌する。0℃まで冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(7L)でpH8に調整する。層を分離し、水層を追加のジクロロメタン(2×1L)で抽出する。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、標題化合物(558.3g)を得る。質量スペクトル(m/z):172(M+1).
【0072】
調製例6
2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−カルボン酸エチルエステルの合成
【化14】

2−オキソピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(6.0g、35mmol)を、0℃に冷却されたジクロロメタン(78mL)中のトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(9.0g、59.6mmol)の溶液に加える。反応物を3時間攪拌し、重炭酸ナトリウムの氷冷飽和水溶液に注ぐ。層を分離し、水層を追加のジクロロメタンで抽出する。有機層と合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、更なる精製をすることなく使用される標題化合物(5.87g、90%)を得る。質量スペクトル(m/z):186(M+1).
【0073】
2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−カルボン酸エチルエステルの代替調製例
トリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(530.7g)を、乾燥ジクロロメタン(4.68L)中の2−オキソ−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(307.7g、1.80mol)の溶液に窒素下で加え、反応物を室温にて16時間攪拌する。混合物を0℃まで冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でpH8に調整する。層を分離し、水相を追加のジクロロメタン(2×1L)で抽出する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、標題化合物(273.68g)を得る。質量スペクトル(m/z):186(M+1).
【0074】
調製例7
エチル3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレートの合成
【化15】

ピバロイルヒドラジド(3.68g、31.7mmol)を、メタノール(16mL)中の2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−カルボン酸エチルエステル(5.87g、31.7mmol)の溶液に加え、加熱して一晩還流する。冷却し減圧下で濃縮する。得られた残留物を、ジクロロメタンと重炭酸ナトリウムの飽和水溶液の間に分配する。層を分離し、水層を追加のジクロロメタンで抽出する。有機層と合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮することで、標題化合物(7.05g)を得る。HNMR(CDCl)δ1.25(t,3H),1.42(s,9H),2.1(m,1H),2.33(m,1H),2.83(m,1H),3.09(m,1H),3.3(m,1H),3.9(m,1H),4.17(q,2H),4.25(m,1H).
【0075】
エチル3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレートの代替調製例
ピバロイルヒドラジド(175g)を、エタノール(2.2L)中の2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−カルボン酸エチルエステル(273.68g、1.47mol)の溶液に窒素下で室温にて加える。混合物を16時間一晩還流しながら加熱する。室温まで冷却し、減圧下で濃縮乾固する。得られた残留物に重炭酸ナトリウムの飽和溶液を加え、ジクロロメタン(3×1L)で抽出する。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固する。得られた固体をメチル−tert−ブチルエーテルで粉砕して精製することで、293gの標題化合物を得る。質量スペクトル(m/z):252(M+1).
【0076】
以下の化合物は、基本的に調製例7の方法により調製される。
【表2】

【0077】
調製例9
4−(3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピペリジン−2−オンの合成
【化16】

ベンズアミドオキシム(5.63g、41.36mmol)を、テトラヒドロフランおよび無水テトラヒドロフラン(442mL)中のカリウムt−ブトキシド(31mL、31mmol)の1M溶液に加える。メチル2−オキソピペリジン−4−カルボキシレート(5g、31.8mmol)を加え、室温で一晩攪拌する。反応物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液に注ぎ、クロロホルム中で抽出する。層を分離し、水層を追加のクロロホルムで抽出する。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固する。得られた残留物を、ジクロロメタン中の1〜5%7Nアンモニア処理済メタノールで溶出するフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製することで、標題化合物(4.15g)を得る。HNMR(CDCl)δ2.19(m,1H),2.34(m,1H),2.8−2.95(m,2H),3.44−3.52(m,2H),3.57(m,1H),6.13(bs,1H),7.45−7.54(m,3H),8.0−8.11(m,2H).
【0078】
調製例10
5−(2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾールの合成
【化17】

4−(3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピペリジン−2−オン(1.0g、4.11mmol)を、ジクロロメタン(8.2mL)中のトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(1.06g、6.99mmol)の溶液に0℃にて加える。反応物を室温にて一晩攪拌し、重炭酸ナトリウムの氷冷飽和水溶液に注ぐ。分離し、水層を追加のジクロロメタンで抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物を結晶白色固体(0.96g)として得る。HNMR(CDCl)δ1.9(m,1H),2.17(m,1H),2.65−2.72(m,2H),3.43(m,1H),3.58(m,1H),3.7(s,3H),3.75(m,1H),7.43−7.53(m,3H),8.0−8.1(m,2H).
【0079】
調製例11
2,2−ジメチル−酪酸エチルエステルの合成
【化18】

0.2mLの濃塩酸を、エタノール(43mL)中の2,2−ジメチル−ブタン酸(5.0g、43.0mmol)に加え、加熱して5時間還流する。室温まで冷却する。反応物を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出する。合わせた有機層を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、更なる精製をすることなく使用される標題化合物(4.0g、64.4%)を得る。HNMR(CDCl)δ0.82(t,3H,1.14(s,3H),1.23(t,3H),1.55(q,2H),4.1(q,2H).
【0080】
以下の化合物は、基本的に調製例11の方法により調製される。
【表3】

【0081】
調製例13
2,2−ジメチルブタンヒドラジドの合成
【化19】

ヒドラジン一水和物(0.97g、19.4mmol)および2,2−ジメチル−酪酸エチルエステル(1.4g、9.7mmol)の混合物を72時間還流する。粗物質を、ジクロロメタン中の5%(7Mアンモニア処理済メタノール)を用いるフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製することで、標題化合物(0.78g)を得る。HNMR(CDCl)δ0.81(t,3H),1.13(s,6H),1.53(q,2H),3.88(s,2H),7.05(bs,1H).
【0082】
以下の化合物は、基本的に調製例13の方法により調製される。
【表4】

【0083】
実施例1
3−tert−ブチル−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの合成
【化20】

4−フルオロベンズアミドオキシム(4.61g、29.93mmol)を、テトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシド(27.6mL、27.63mmol)の1M溶液に加える。メチル3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレート(6.07g、23.02mmol)を加え、室温で一晩攪拌する。反応物を50%重炭酸ナトリウムと酢酸エチル飽和水溶液の1:1混合物中に溶解する。層を分離し、水層を追加の酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残留物を、最初に25〜100%酢酸エチル:ヘキサンで溶出し、次いで酢酸エチル中の5%メタノールで溶出すフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製する。ジクロロメタンおよびヘキサンから再結晶化して、標題化合物を白色固体(3.96g)として得る。質量スペクトル(m/z):342(M+1).
【0084】
3−tert−ブチル−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの代替調製
テトラヒドロフラン(2.08Kg、2.08mol)中のカリウムtert−ブトキシド1Mを、テトラヒドロフラン(11L)中のエチル3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレート(455g、1.81mol)および4−フルオロベンズアミドオキシム(320g、2.08mol)の溶液に、室温で滴下して加える。反応混合物を16時間攪拌する。混合物を重炭酸ナトリウム(6L)の飽和溶液に注ぎ、ブライン(3×2L)を加える。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×1L)で抽出する。有機層と合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固する。得られた残留物を、酢酸エチルから酢酸エチル:メタノール(9:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を白色固体(330g)として得る。質量スペクトル(m/z):342(M+1).
【0085】
実施例2
5−(3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル)−3−(p−トリル)−1,2,4−オキサジアゾールの合成
【化21】

4−メチルベンズアミドオキシム(1.44g、9.3mmol)を、テトラヒドロフラン(120mL)で希釈されたカリウムtert−ブトキシド(8.6mL、8.6mmol)の1M溶液に加える。エチル3−t−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−カルボキシレート(2.0g、7.2mmol)を加え、室温で一晩攪拌する。反応物を重炭酸ナトリウムと酢酸エチルの半飽和水溶液の1:1混合物中に溶解する。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残留物を、25〜100%酢酸エチル:ヘキサンの後に5%メタノール:酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製する。ジクロロメタンおよびヘキサンから再結晶化して、標題化合物を白色固体(1.19g)として得る。HNMR(CDCl)δ1.46(s,9H),2.4(s,4H),2.59(m,1H),3.4(m,1H),3.54−3.69(m,2H),4.11(m,1H),4.38(m,1H),7.22−7.33(m,2H),7.9−7.98(m,2H).
【0086】
以下の化合物は、基本的に実施例2の方法によって調製される。
【表5−1】

【表5−2】

【0087】
実施例8
5−[3−(1,1−ジメチルプロピル)−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル]−3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾールの合成
【化22】

メタノール(1.55mL)中の2,2−ジメチル−酪酸ヒドラジド(0.053g、0.48mmol)および5−(2−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−4−イル)−3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール(0.1g、0.39mmol)を一晩還流する。減圧下でメタノールを除去し、酢酸(2mL)と取り替える。反応物を3時間還流し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液に注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで有機層を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残留物を、ジクロロメタン中の5〜15%酢酸エチルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶化して、標題化合物を結晶固体(0.078g)として得る。質量スペクトル(m/z):338(M+1).
【0088】
以下の化合物は、基本的に実施例8の方法によって調製される。
【表6】

【0089】
一般的方法1
ラセミ混合物を個々の光学異性体にクロマトグラフ分離する一般的手順
適切なラセミ化合物、例えば(±)−3−tert−ブチル−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン(1.0g、2.9mmol)を、メタノール溶液中に溶解する。溶液を、21.2×250mmのDaicel Chiralpak(R) AD−H、5umを利用し、流速70mL/分にて30%メタノール:二酸化炭素で均一濃度(isocratically)にて溶出し、波長225nmで回収する超臨界流体クロマトグラフィーを介して分離することで、434mgの第1溶出フラクション、指定異性体1、および、448mgの第2溶出フラクション、指定異性体2(実施例11、95% ee)を得る。
【0090】
(±)−3−tert−ブチル−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの代替クロマトグラフ分離
321gの(±)−5−(3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール(330g)を、エタノール/アセトニトリル95/5を溶離剤として流速750ml/分でSSR(定常状態リサイクル法(Steady state recycle method))を使用して、11×33cmのChiralpak ADカラム中で265nmにて検出するキラルHPLCによって精製することで、150gの所望の化合物、異性体2を白色固体として得る。質量スペクトル(m/z):342(M+1),97.8ee,[α]20=−11°(C=1.0,EtOH).
【0091】
以下の化合物は、基本的に一般的方法1において説明したように調製される。物理データにて示した保持時間は、4.6mm×150mmのDaicel Chiralpak AD−Hを利用し、流速5mL/分にて30%メタノール:二酸化炭素で均一濃度にて溶出し、波長230nmで観察する分析超臨界流体クロマトグラフィーを介して決定される。
【0092】
【表7】

【0093】
(±)−5−[3−(1,1−ジメチルプロピル)−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル]−3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾールのクロマトグラフ分離の手順
化合物(±)5−[3−(1,1−ジメチルプロピル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル]−3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール(0.60g、1.69mmol)をメタノール中に溶解する。溶液を、21.2×250mmのDaicel Chiralpak AS−H、5umを利用して、流速70mL/分にて25%エタノール:二酸化炭素で均一濃度にて溶出し、波長225nmで回収する超臨界流体クロマトグラフィーを介して分離することで、240mgの第1溶出フラクション、指定異性体1(実施例14、>99%e.e.)、および、233mgの第2溶出フラクション、指定異性体2を得る。
【0094】
物理データにて示した保持時間は、4.6mm×150mmのDaicel Chiralpak AS−Hを利用し、流速5mL/分にて25%エタノール:二酸化炭素で均一濃度にて溶出し、波長230nmで観察する分析超臨界流体クロマトグラフィーを介して決定される。
【0095】
【表8】

【0096】
(±)−5−[3−(1,1−ジメチルプロピル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル]−3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾールのクロマトグラフ分離の手順
化合物(±)−5−[3−(1,1−ジメチルプロピル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル]−3−フェニル−1,2,4−オキサジアゾール(2.465g、7.3mmol)をエタノール中に溶解する。溶液を、8×38cmのDaicel ChiralpakAD−Hを利用して、流速425mL/分にて100%エタノールで均一濃度にて溶出し、波長240nmで回収する極性有機キラルクロマトグラフィーを介して分離することで、1.04gの第1溶出フラクション、指定異性体1、および、0.98gの第2溶出フラクション、指定異性体2(実施例15、>99%e.e.)を得る。
【0097】
物理データにて示した保持時間は、4.6mm×150mmのDaicel Chiralpak ADを利用し、流速0.6mL/分にて100%メタノールと0.2%のジメチルエチルアミンで均一濃度にて溶出し、波長250nmで観察する分析極性溶媒キラルクロマトグラフィーを介して決定される。
【0098】
【表9】

【0099】
(±)−5−(3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル)−3−(p−トリル)−1,2,4−オキサジアゾールのクロマトグラフ分離の手順
化合物(±)−5−(3−tert−ブチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−7−イル)−3−(p−トリル)−1,2,4−オキサジアゾール(1.19g、3.5mmol)をメタノール中に溶解する。溶液を、30×250mmのDaicel Chiralpak AD−H、5umを利用して、流速30mL/分にて100%メタノールで均一濃度にて溶出し、波長225nmで回収する極性有機キラルクロマトグラフィーを介して分離することで、323mgの第1フラクション、指定異性体1、および、440mgの第2フラクション、指定異性体2(実施例16、97.8%e.e.)を得る。
【0100】
物理データにて示した保持時間は、4.6mm×150mmのDaicel Chiralpak AD−Hを利用し、流速1mL/分にて100%メタノールと0.2%のジメチルエチルアミンで均一濃度にて溶出し、波長240nmで観察する分析極性溶媒キラルクロマトグラフィーを介して決定される。
【0101】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物またはその医薬的に許容可能な塩
【化1】

(式中、
は、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、
は、C4−C5分岐アルキルである)。
【請求項2】
が、フルオロである、請求項1に記載の化合物または塩。
【請求項3】
が、tert−ブチルである、請求項1または2に記載の化合物または塩。
【請求項4】
が、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、
が、tert−ブチル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、イソブチル、または1,2−ジメチルプロピルである、請求項1に記載の化合物または塩。
【請求項5】
(−)−3−tert−ブチル−(7S)−[3−(4−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または塩。
【請求項6】
統合失調症を治療する方法であって、有効量の請求項1〜5のいずれかに記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩と、医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項8】
1種以上の他の治療剤をさらに含む、請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
治療に使用するための、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項10】
式Iの化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、
A)式Iの化合物について、
【化2】

(式中、
は、水素、フルオロ、クロロまたはメチルであり、
は、C4−C5分岐アルキルである)
式VIIの化合物を、式IIの化合物(式中、RはC1−C3アルキルである)とを縮合させる工程、
【化3】

または代替として、
B)式Iの化合物について、R−アシルヒドラジンを、式IIIの化合物(式中、XはOまたはSであり、RはC1−C3アルキルである)と縮合させる工程、
【化4】

を含み、式Iの化合物の医薬的に許容可能な塩が所望される場合、これを式Iの塩基性化合物と生理学的に許容可能な酸とを反応させることによって得る、製造方法。

【公表番号】特表2013−515777(P2013−515777A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547131(P2012−547131)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/061406
【国際公開番号】WO2011/082010
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(594197872)イーライ リリー アンド カンパニー (301)
【Fターム(参考)】