説明

統合失調症の診断および治療のための標的としてのEGR遺伝子

本発明は、統合失調症および関連症状の診断および治療のための標的、方法、および試薬を提供する。本発明は、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードする遺伝子発現における多型、変異、変動、変更などまたはこのような遺伝子に関連する多型の検出による統合失調症および統合失調症に対する感受性の診断方法を提供する。本発明は、多型および変異型の検出のためのオリゴヌクレオチド、アレイ、および抗体を提供する。本発明は、このような遺伝子が変化したトランスジェニックマウスを提供する。本発明はまた、これらの遺伝子をターゲティングする化合物の投与による統合失調症の治療方法を提供する。本発明は、さらに、このような化合物を同定するためのスクリーニング方法およびスクリーニングの実施によって得られた化合物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)統合失調症または統合失調症感受性について試験すべき被験体から得たサンプルを提供する工程と、
(ii)該サンプル中の、EGR分子をコードするかEGR相互作用分子をコードする遺伝子の、コード部分または非コード部分中の多型の多型性変異型を検出するか、このような遺伝子に連結したゲノム領域中の多型の多型性変異型を検出する工程とを含む、統合失調症または統合失調症感受性の診断方法。
【請求項2】
前記遺伝子またはその一部が統合失調症の感受性遺伝子座と一致する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遺伝子座が遺伝的に同定された遺伝子座である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記多型が、EGR分子をコードするかEGR相互作用分子をコードする遺伝子の、コード部分または非コード部分で生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記多型が、前記遺伝子のコード部分で生じる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記多型性変異型により、前記遺伝子によってコードされるEGRタンパク質またはEGR相互作用分子のアミノ酸配列が変化する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記多型がEGR分子をコードするかEGR相互作用分子をコードする遺伝子に連結されたゲノム領域で生じる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記多型が前記遺伝子に遺伝的に連結している、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記遺伝子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択されるポリペプチドをコードする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記多型が、表2、3、4、および5のいずれかに列挙されたマーカーから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記サンプル中の、EGR分子をコードするかEGR相互作用分子をコードする1つまたは複数の遺伝子の、コード部分または非コード部分またはこのような遺伝子に連結したゲノム領域中の、複数の多型の多型性変異型を個別または並行して検出するために前記方法を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記検出工程が、前記サンプルをオリゴヌクレオチドアレイと接触させる工程を含み、ここで、該アレイが、サンプル中のEGR分子をコードするかEGR相互作用分子をコードする1つまたは複数の遺伝子の、コード部分または非コード部分、またはこのような遺伝子に連結したゲノム領域中の、複数の多型の多型性変異型を特異的に検出するようにデザインした複数のオリゴヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の多型が統合失調症のリスクハプロタイプを含む、請求項11または請求項12に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの多型が、表2、3、4、または5のいずれかに列挙したマーカーから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記検出工程が、前記サンプルをオリゴヌクレオチドと接触させる工程を含み、ここで、該オリゴヌクレオチドが、多型の多型性変異型を特異的に検出または増幅するようにデザインされている、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記検出工程が、前記サンプルをオリゴヌクレオチドアレイと接触させる工程を含み、ここで、該アレイが、多型の多型性変異型を特異的に検出するようにデザインされた1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
多型性変異型が統合失調症リスクの増加に関連する場合、前記被験体が統合失調症に感受性を示すかこれに罹患していると決定する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
(i)統合失調症または統合失調症感受性について試験すべき被験体から得たサンプルを提供する工程と、
(ii)正常な被験体から得たサンプル中で予想されるEGR分子またはEGR相互作用分子の発現または活性と比較した、該サンプル中のEGR分子またはEGR相互作用分子の発現または活性の変化または変動を検出する工程とを含む、統合失調症または統合失調症感受性の診断方法。
【請求項19】
前記変化または変動が、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードするmRNAの存在の増減またはEGR分子もしくはEGR相互作用分子の存在の増減を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記EGR分子またはEGR相互作用分子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記変化または変動により、EGR標的遺伝子の転写が増減する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
(i)統合失調症または統合失調症感受性について試験すべき被験体から得たサンプルを提供する工程と、
(ii)該サンプル中の、EGR分子またはEGR相互作用分子の変化または変動を検出する工程とを含む、統合失調症または統合失調症感受性の診断方法。
【請求項23】
前記変化または変動が、EGR分子またはEGR相互作用分子のアミノ酸配列、サイズ、または組織もしくは細胞内分布の変化または変動を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記EGR分子またはEGR相互作用分子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記検出工程が、EGR分子またはEGR相互作用分子と特異的に結合する抗体の使用を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記検出工程が、EGR分子またはEGR相互作用分子の変異型に特異的に結合する抗体を使用する工程を含み、該変異型の存在が、統合失調症の感受性または存在を示す、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
統合失調症のリスクがあるかこれに罹患している被験体を提供する工程と、
EGR分子またはEGR相互作用分子の活性または存在を調整する化合物を該被験体に投与する工程とを含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療方法。
【請求項28】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の活性または存在を増大させる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の活性または存在を減少させる、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の活性を調整する、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の活性を増大させる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の活性を減少させる、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の発現を調整する、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の発現を増大させる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子の発現を減少させる、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物が前記EGR分子またはEGR相互作用分子に結合する、請求項27に記載の方法。
【請求項37】
前記化合物がEGR分子またはEGR相互作用分子の第2の分子への結合を妨害する、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
前記化合物がEGR分子とNAB1またはNAB2のいずれかとの結合を妨害する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記EGR分子またはEGR相互作用分子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項40】
前記投与工程が、遺伝子療法ベクターの前記被験体への導入を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項41】
前記遺伝子療法ベクターが、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードする核酸またはEGR分子もしくはEGR相互作用分子の標的遺伝子の発現産物を含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
請求項1に記載の方法または任意の他の適切な方法を使用して、統合失調症のリスクがあるかこれに罹患している被験体を同定する工程をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項43】
EGR分子またはEGR相互作用分子をコードする遺伝子中またはこれに連結する1つまたは複数の多型を同定する工程と、
統合失調症を罹患した被験体から得たサンプルを含むサンプル組を提供する工程と、
該多型の1つまたは複数の変異型の統合失調症との連鎖または関連について、該サンプルを試験する工程と、
該連鎖または関連が、該多型の1つまたは複数の変異型と統合失調症の感受性との間で存在する場合、該多型が統合失調症の診断で有用と同定する工程を含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性の診断に有用な多型の同定方法。
【請求項44】
EGR分子またはEGR相互作用分子をコードする遺伝子中またはこれに連結する多型を同定する工程と、
該多型の多型性変異型が統合失調症に対する感受性に連鎖または関連することを決定する工程と、
統合失調症を罹患した1人または複数の被験体から得たサンプル中の、該遺伝子および任意選択的な該遺伝子の調節領域を配列決定する工程と、
得られた配列を、同じ遺伝子の正常配列または野生型配列と比較する工程と、
該配列決定工程で得た配列が、該正常配列または野生型配列と異なる場合、該多型性変異が、統合失調症の原因となるかまたは寄与する変異を示すと同定する工程とを含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性に寄与するか原因となる変異の同定方法。
【請求項45】
EGR分子およびEGRレポーターを含む生物学的な系を提供する工程と、
該生物学的な系を化合物と接触させる工程と、
該化合物の存在下での該レポーターの転写応答を、前記化合物の非存在下での応答または予想される応答と比較する工程と、
該化合物の存在下での転写応答が該化合物の非存在下で生じるか生じると予想される転写応答と異なる場合、該化合物を、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療のための候補化合物と同定する工程とを含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療のための候補化合物の同定方法。
【請求項46】
前記生物学的な系が細胞または細胞集団である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記生物学的な系がNAB分子をさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
EGR分子および内因性EGRモジュレーターを含む生物学的な系を提供する工程と、
該生物学的な系を化合物と接触させる工程と、
該化合物の存在下での該EGR分子および内因性EGRモジュレーターの結合の範囲または速度を、該化合物の非存在下で生じるか生じると予想される結合の範囲または速度と比較する工程と、
該化合物の存在下での該EGR分子および内因性EGRインヒビターの結合の範囲または速度が、該化合物の非存在下で生じるか生じると予想される結合の範囲または速度と異なる場合、該化合物を、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療のための候補化合物と同定する工程を含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療のための候補化合物の同定方法。
【請求項49】
前記内因性EGRモジュレーターがNABタンパク質である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記比較工程が2つまたは3つのハイブリッドスクリーニングを行う工程を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
EGR分子の分子構造を提供する工程と、
該EGR分子に結合するかEGR分子のEGR相互作用分子への結合を防止すると予想される構造を同定する工程と、
統合失調症または統合失調症感受性の治療のための候補化合物などの構造を有する化合物を選択する工程とを含む、統合失調症または統合失調症感受性の治療のための候補化合物の同定方法。
【請求項52】
統合失調症の動物モデルまたは統合失調症のリスクがあるかこれに罹患しているヒト被験体で、前記化合物を試験する工程をさらに含む、請求項45、請求項48、または請求項51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
被験体を提供する工程と、
候補化合物を該被験体に投与する工程であって、ここで、該候補化合物がEGR分子またはEGR相互作用分子の活性または存在を調整する、工程と、
該被験体における表現型の重症度または発生率を、前記候補化合物が投与されない被験体で存在するか存在すると予想される表現型の重症度または発生率と比較する工程と、
該被験体における表現型の重症度または発生率が、該化合物を投与していない被験体で存在するか存在すると予想されるものよりも低い場合、該候補化合物を、統合失調症または統合失調症感受性の治療のための化合物と同定する工程とを含む、統合失調症の治療のための化合物の同定方法。
【請求項54】
統合失調症を連想させる1つまたは複数の表現型のリスクがあるかこれを示す被験体を提供する工程であって、ここで、該被験体が、少なくとも1つのEGR分子もしくはEGR相互作用分子またはこのような分子をコードする遺伝子が変化している、工程と、
該被験体に候補化合物を投与する工程と、
該被験体における表現型の重症度または発生率を、該候補化合物が投与されない被験体で存在するか存在すると予想される表現型の重症度または発生率と比較する工程と、
該被験体における表現型の重症度または発生率が、前記化合物を投与していない被験体で存在するか存在すると予想されるものよりも低い場合、該候補化合物を、統合失調症または統合失調症感受性の治療のための化合物と同定する工程とを含む、統合失調症の治療のための化合物の同定方法。
【請求項55】
前記変化が発現レベルまたは発現パターンの変化である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記変化がアミノ酸配列の変化である、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記被験体がEGR分子またはEGR相互作用分子をコードする遺伝子の多型性変異型を示し、該変異型の存在が、統合失調症を連想させる1つまたは複数の表現型と関連する、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
前記被験体がマウスである、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記被験体がヒトである、請求項54に記載の方法。
【請求項60】
前記被験体が遺伝子操作されている、請求項54に記載の方法。
【請求項61】
前記被験体が、EGR分子およびEGR相互作用分子からなる群より選択される少なくとも2つの分子の変化を有する、請求項54に記載の方法。
【請求項62】
前記被験体が、少なくとも1つのEGR分子またはEGR相互作用分子の発現を欠損している、請求項54に記載の方法。
【請求項63】
誘導体が、任意選択的に生物学的利用能を増大させるか、血液脳関門を通過する能力を増大させるか、安全プロフィールを改善させる、請求項45、請求項48、請求項51、請求項53、または請求項54のいずれか1項に記載の方法にしたがって同定した化合物またはその誘導体。
【請求項64】
請求項63に記載の化合物と、
薬学的に許容可能なキャリアとを含む薬学的組成物。
【請求項65】
統合失調症のリスクがあるかこれに罹患している被験体を提供する工程と、
請求項64に記載の任意の薬学的組成物を単独または統合失調症もしくは統合失調症感受性の治療のための第2の化合物またはこのような化合物の副作用を軽減する化合物と同時に被験体に投与する工程とを含む、統合失調症または統合失調症に対する感受性の治療方法。
【請求項66】
請求項1に記載の方法にしたがって、前記被験体を、統合失調症のリスクがあるかこれに罹患していると同定する工程をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
遺伝子またはその一部が統合失調症の感受性遺伝子座と一致する、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードする遺伝子のコード部分もしくは非コード部分中の多型の天然に存在する多型性変異型、またはこのような遺伝子に連結したゲノム領域中の多型の多型性変異型を、特異的に検出するかまたは増幅するようにデザインされたオリゴヌクレオチド。
【請求項68】
前記遺伝子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項67に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項69】
前記多型が、表2、3、4、および5のいずれかに列挙されたマーカーから選択される、請求項68に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項70】
遺伝子またはその一部が統合失調症の感受性遺伝子座と一致する、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードする遺伝子のコード部分もしくは非コード部分中に多型部位を含む天然に存在する核酸領域、またはこのような遺伝子に連結したゲノム領域中の多型の多型性変異型を、特異的に検出または増幅するようにデザインされたオリゴヌクレオチド。
【請求項71】
前記統合失調症の感受性遺伝子座が遺伝的に同定される、請求項70に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項72】
前記遺伝子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項70に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項73】
前記多型が、表2、3、4、および5のいずれかに列挙されたマーカーから選択される、請求項72に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項74】
前記オリゴヌクレオチドが多型性部位のいずれか側の反対のDNA鎖とハイブリッド形成する、請求項67または請求項70に記載のオリゴヌクレオチド対。
【請求項75】
請求項67または請求項70に記載のオリゴヌクレオチドならびに包装、使用説明書、緩衝液、ヌクレオチド、ポリメラーゼ、酵素、ポジティブコントロールサンプル、ネガティブコントロールサンプル、およびネガティブコントロールプライマーまたはプローブからなる群より選択される1つまたは複数の品目を含むキット。
【請求項76】
請求項67または請求項70に記載の複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドアレイ。
【請求項77】
前記オリゴヌクレオチドが、複数の異なる多型部位で多型性変異型を検出する、請求項76に記載のオリゴヌクレオチドアレイ。
【請求項78】
請求項76に記載のオリゴヌクレオチドアレイならびに包装、使用説明書、緩衝液、ヌクレオチド、ポリメラーゼ、酵素、ポジティブコントロールサンプル、ネガティブコントロールサンプル、およびネガティブコントロールプライマーまたはプローブからなる群より選択される1つまたは複数の品目を含むキット。
【請求項79】
3’側の天然に存在する多型部位のすぐ隣りのヌクレオチド位置で終結し、この部位から5’方向に少なくとも8個且つ100個未満のヌクレオチドが伸長するプライマーであって、該多型性部位が、EGR分子またはEGR相互作用分子をコードする遺伝子のコード部分または非コード部分中の多型部位であるか、このような遺伝子に連結したゲノム領域中の多型部位である、プライマー。
【請求項80】
前記遺伝子またはその一部が統合失調症の感受性遺伝子座と一致する、請求項79に記載のプライマー。
【請求項81】
前記統合失調症の感受性遺伝子座が遺伝的に同定される、請求項80に記載のプライマー。
【請求項82】
前記遺伝子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項80に記載のプライマー。
【請求項83】
前記多型が、表2、3、4、および5のいずれかに列挙されたマーカーから選択される、請求項80に記載のプライマー。
【請求項84】
前記プライマーが、前記多型性部位の位置に隣接する反対のDNA鎖とハイブリッド形成する、請求項79に記載のプライマー対。
【請求項85】
請求項79に記載のプライマーならびに包装、使用説明書、緩衝液、ヌクレオチド、ポリメラーゼ、酵素、ポジティブコントロールサンプル、ネガティブコントロールサンプル、およびネガティブコントロールプライマーまたはプローブからなる群より選択される1つまたは複数の品目を含むキット。
【請求項86】
EGR分子またはEGR相互作用分子をコードする転写物をターゲティングするsiRNA分子またはshRNA分子。
【請求項87】
前記EGR分子またはEGR相互作用分子が統合失調症の感受性遺伝子座と一致する遺伝子によってコードされる、請求項86に記載のsiRNA分子またはshRNA分子。
【請求項88】
前記統合失調症の感受性遺伝子座が遺伝的に同定される、請求項87に記載のsiRNA分子またはshRNA分子。
【請求項89】
前記分子がこのような転写物の多型性変異型をコードする転写物を選択的または特異的にターゲティングし、被験体中の前記多型性変異型の存在が統合失調症の感受性または存在を示す、請求項86に記載のsiRNA分子またはshRNA分子。
【請求項90】
前記転写物が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される分子をコードする、請求項86に記載のsiRNA分子またはshRNA分子。
【請求項91】
請求項86に記載のsiRNA分子またはshRNA分子ならびに包装、使用説明書、緩衝液、ポジティブコントロールサンプル、およびネガティブコントロールsiRNAまたはsRNAからなる群より選択される1つまたは複数の品目を含むキット。
【請求項92】
EGR分子またはEGR相互作用分子の変異型に特異的に結合する抗体であって、カルシニュリンサブユニットまたはカルシニュリン相互作用分子が、多型性変異型を含む遺伝子によってコードされ、被験体中の該多型性変異型の存在が、統合失調症に対する感受性またはその存在を示す、抗体。
【請求項93】
前記カルシニュリンサブユニットまたはカルシニュリン相互作用分子が、EGR1、EGR2、EGR3、EGR4、NAB1、およびNAB2からなる群より選択される、請求項92に記載の抗体。
【請求項94】
請求項92に記載の抗体ならびに包装、使用説明書、緩衝液、基質、二次抗体、酵素、ポジティブコントロールサンプル、ネガティブコントロールサンプル、およびネガティブコントロール抗体からなる群より選択される1つまたは複数の品目を含むキット。
【請求項95】
コンピュータ読み取り可能媒体に保存された多型性配列のリストを含むデータベースであって、該多型性配列が、EGR分子もしくはEGR相互作用分子をコードする遺伝子のコード部分もしくは非コード部分またはこのような遺伝子に連結したゲノム領域で生じ、該リストが、統合失調症または統合失調症に対する感受性の遺伝子診断の実施、または統合失調症または統合失調症に対する感受性の遺伝子研究の実施で有用であると同定された多型に、大部分が制限されるかまたは完全に制限される、データベース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528707(P2007−528707A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517802(P2006−517802)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021030
【国際公開番号】WO2005/004702
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Macintosh
【出願人】(504348998)マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー (10)
【出願人】(504362101)ロックフェラー ユニバーシティ (3)
【出願人】(502294747)ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティー イン ザ シティー オブ ニューヨーク (1)
【Fターム(参考)】