説明

線状ヒーター付布帛及びその製造方法

【課題】線状ヒーターの取付けが簡便に、そして確実に取付けることができ、かつ取付けのための布帛などの材料費が嵩まない線状ヒーター付布帛を提供する。
【解決手段】線状ヒーター3を保持体4に保持し、保持体4と共に布帛2に固定することによって、線状ヒーター3の取付けが簡便に、そして確実に取付けることができ、かつ取付けのための布帛2などの材料費が嵩まない線状ヒーター付布帛が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、電気毛布、電気敷布、電気カーペット、電気発熱クッションなどに用いられる線状ヒーター付布帛及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固定されていた線状ヒーターの位置がずれて折れ曲り、線状ヒーター同士が近接すると異常発熱する恐れがあるため、線状ヒーターを確実に固定する必要がある。従来から接着剤を塗布した2つの布帛に線状ヒーターを挟持し、接着剤によって接着固定する方法が公知である。また、線状ヒーターを自動ハンドル刺繍機でコード巻縫をしながら所定のパターンに沿って仮止めした後、感熱接着剤付き補強布を加熱圧着して固定する製造方法が開示されている(特許文献1)。また、シート状の布帛と取付け用のシート状の布帛との二枚のシート状の布帛を重ね合わせて周辺部を接合又は接着するとともに、配線パターンに沿って線状に接合して、線状ヒーターを挿入可能な袋状部を作成し、線状ヒーターを挿入した線状ヒーター付布帛が公知である(特許文献2)。
【特許文献1】特開平01−169892
【特許文献2】特開平11−135242
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の技術は、自動ハンドル刺繍機でコード巻縫をしながら線状ヒーターを所定のパターンに沿って仮止する工程が煩雑なものとなり簡便さという点では不充分であった。特許文献2の技術は、二枚のシート状の布帛を重ね合わせるため、重ね合わせ用の布帛として、シート状の布帛と同程度の大きさの布帛を必要とするため、材料費が嵩み、コスト面で不利な面があった。また、接着剤を塗布した2つの布帛に線状ヒーターを挟持し接着固定する方法では、長期間使用しているうちに屈曲などが繰り返されると、除々に線状ヒーターが最初に接着した位置からずれて、線状ヒーター同士が近接し異常発熱する恐れがあると考えられる。
【0004】
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、線状ヒーターの取付けを簡便に、そして確実に取付けることができ、かつ取付けのための布帛などの材料費が嵩まない線状ヒーター付布帛を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、線状ヒーターを保持体(本発明において、保持体とは、帯状布帛であって線状ヒーターを強固に固定するもの)に保持し、保持体と共に布帛に固定することによって、線状ヒーターの取付けを簡便に、そして確実に取付けることができ、かつ取付けのための布帛などの材料費が嵩まない線状ヒーター付布帛が得られることを見出し本発明に到達した。前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0006】
[1]線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛であって、前記線状ヒーターは、保持体に保持され、保持体と共に前記布帛に固定されていることを特徴とする線状ヒーター付布帛。
【0007】
[2]前記保持体は、帯状形態で多数の挿入口を有し、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持されていることを特徴とする前項1に記載の線状ヒーター付布帛。
【0008】
[3]前記保持体は、前記線状ヒーターを内包可能な筒状の布帛からなることを特徴とする前項1に記載の線状ヒーター付布帛。
【0009】
[4]線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体に、前記線状ヒーターを挿入可能な多数の挿入口を設ける工程と、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返す挿入工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むことを特徴とする線状ヒーター付布帛の製造方法。
【0010】
[5]線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体を、前記線状ヒーターを内包可能な筒状にする工程と、前記線状ヒーターを筒状の保持体に挿入する工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むことを特徴とする線状ヒーター付布帛の製造方法。
【発明の効果】
【0011】
[1]の発明では、線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛であって、前記線状ヒーターは、保持体に保持され、保持体と共に前記布帛に固定されているので、線状ヒーターが布帛に確実に取付けられた、かつ前記線状ヒーターの取付けのための布帛などの材料費が嵩まない線状ヒーター付布帛を得ることができる。
【0012】
[2]の発明では、前記保持体は、帯状形態で多数の挿入口を有し、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持されているので、線状ヒーターが簡便に布帛に取付けられた線状ヒーター付布帛を得ることができる。
【0013】
[3]の発明では、前記保持体は、前記線状ヒーターを内包可能な筒状の布帛からなるので、線状ヒーターが簡便に取付けられた線状ヒーター付布帛を得ることができる。
【0014】
[4]の発明では、線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体に、前記線状ヒーターを挿入可能な多数の挿入口を設ける工程と、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返す挿入工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むので、取付けのための布帛などの材料費が嵩まず、簡単な構成で、線状ヒーターを簡便で確実に取付けることができる線状ヒーター付布帛の製造方法とすることができる。
【0015】
[5]の発明では、線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体を、前記線状ヒーターを内包可能な筒状にする工程と、前記線状ヒーターを筒状の保持体に挿入する工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むので、取付けのための布帛などの材料費が嵩まず、簡単な構成で、線状ヒーターを簡便で確実に取付けることができる線状ヒーター付布帛の製造方法とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係わる線状ヒーター付布帛の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係わる線状ヒーター付布帛の別の一実施形態を示す平面図である。
【図3】図1における保持体に保持された線状ヒーターの一部分を示す平面図である(布帛2は図示せず)。
【図4】図3におけるA−A線における概略断面図である(布帛2を図示)。
【図5】図3におけるB−B線における概略断面図である(布帛2を図示)。
【図6】本発明に係わる別の形態の保持体に保持された線状ヒーターの一部分を示す平面図である(布帛2は図示せず)。
【図7】図6におけるA−A線における概略断面図である(布帛2を図示)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の線状ヒーター付布帛の一実施形態を図1、図2に示す。これらの図において2は布帛、3は線状ヒーター、4は保持体、5は挿入口を示している。
【0018】
図1において、線状ヒーター3を保持体4に保持し、保持体4と共に布帛2に固定した形態を示す平面図である。保持体4に線状ヒーター3を挿入可能な挿入口5を多数設け、線状ヒーター3を保持体4の一方の側から挿入口5に通して保持体4の他方の側に出し、続いて隣の挿入口5に通して保持体4の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持されており、線状ヒーター3を保持した保持体4は布帛2に配設パターンに沿って固定されている。配設パターンは、用途に応じ適宜選定することができる。
【0019】
図2は、図1における線状ヒーター3を保持体4に保持し、保持体4と共に布帛2に固定した別の形態を示す平面図である。複数の保持体4を用いた形態を示す。
【0020】
布帛2としては、特に限定するものではないが、例えば綿、毛、絹、麻などの天然繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維などの合成繊維、ビスコース繊維からなる織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布等を例示できる。例えば、電気毛布又は電気敷布であれば、羊毛、ポリエステル、アクリル、レーヨン、又はこれらの混紡繊維からなる織布(例えば平織、綾織等)にフェルト加工を施し、織布の保持体を固定する面と反対の面を起毛し毛足の長い毛羽を立たせたものが、柔らかな風合いで保温性が良いため好適に用いられる。また、電気カーペットであれば、ポリエステル製ニードルパンチ不織布にフェルト加工を施したものが、安価で断熱性に優れているので好適に用いられる。
【0021】
線状ヒーター3は、目的に応じた公知のものを使用することができる。例えば、1本のヒーター線の中に発熱線、信号線、サーミスタ材料からなる感熱層とから構成され、温度検知機能を有するものを挙げることができる。
【0022】
保持体4は、線状ヒーターの発熱温度に耐えられるものであれば特に限定するものではないが、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維などの合成繊維からなる織布、スパンボンド不織布等を例示できる。例えば、電気毛布、電気敷布、電気カーペット、電気発熱クッションであれば、ポリエステル製スパンボンド不織布が、安価で耐熱性に優れるので好適に用いられる。
【0023】
保持体4の布帛2に対する固定については、公知の方法で固定することができる。特に限定するものではないが、例えば、ミシンによる縫製、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、ポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤を例示できる。酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤であれば、線状ヒーター3を保持した保持体4に酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を塗布し、布帛2に重ねて、熱プレスすることによって接着固定された線状ヒーター付布帛となる。
【0024】
図3は、図1における保持体4に保持された線状ヒーター3の一部分を示す平面図である。保持体4の形態は、例えば図1の形態のように布帛2に対してひとつの保持体4であっても良いし、図2の形態のように、複数の保持体4であっても良い。布帛2の大きさと布帛2上の配線パターンによって適宜選定することができる。
【0025】
図4は、図3におけるA−A線における概略断面図であり、図5は、図3におけるB−B線における概略断面図であり、保持体4の挿入口5に線状ヒーター3を挿入保持し布帛2に固定した状態を示す。線状ヒーター3を保持体4の一方の側から挿入口5に通して保持体4の他方の側に出し、続いて隣の挿入口5に通して保持体4の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持されているので、線状ヒーター3が保持体4と布帛2の間の位置(図4)と、線状ヒーター3が布帛2に固定された保持体4の上側の位置(図5)とを交互に繰り返す保持形態となる。
【0026】
図6は、本発明の線状ヒーター付布帛の別の形態における保持体4に保持された線状ヒーター3の一部分を示す平面図である。保持体4の形態は、例えば布帛2に対してひとつの保持体4であっても良いし、複数の保持体4であっても良い。布帛2の大きさと布帛2上の配線パターンによって適宜選定することができる。
【0027】
保持体4の裁断は、各種の方法があり保持体4の材質に応じて適宜選定することができる。特に限定するものではないが、打ち抜き、超音波カット、ヒートカット、レーザーカット、サークルカッター等を例示できる。
【0028】
図3における保持体4の挿入口5の形状については、線状ヒーター3の形状に応じて適宜選定することができ、例えば、星形、×形、円形、楕円形、線形等を挙げることができる。中でも、星形、×形は、保持体に挿入するのに線状ヒーター3に対して柔軟さと摩擦抵抗を合わせもつために好ましく、線状ヒーター3を確実に取付けることができる。
【0029】
保持体4の挿入口5の大きさについては、線状ヒーター3の太さに応じて適宜選定することができる。
【0030】
保持体4の挿入口5は、各種の方法で作ることができるが、保持体4の材質に応じて適宜選定することができる。特に限定するものではないが、ナイフ、はさみ等の刃物、パンチング、打ち抜き、超音波カット、ヒートカット、レーザーカット等を例示できる。
【0031】
保持体4の挿入口5の個数と位置については、線状ヒーター3を確実に取付けることができ、線状ヒーター3がずれないよう適宜選定することができる。例えば、保持体4の挿入口5の個数は6.7〜33.3個/mで、保持体4の挿入口5の位置は3〜15cmのピッチとするのが好ましく、線状ヒーター3がずれないので線状ヒーター3を確実に取付けることができる。
【0032】
図6における保持体4は、帯状の布帛の短手方向の両端部を合わせて、接合することで帯状の布帛を筒状にすることができる。前記接合は公知の方法を用いれば良く、特に限定するものではないが、例えば、ミシンによる縫製、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、ポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤による方法を挙げることができる。酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤であれば、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を塗布し、重ね合わせて熱プレスすることによって接着接合された保持体4を得ることができる。
【0033】
図7は、図6におけるA−A線における概略断面図である。保持体4に線状ヒーター3を挿入保持し布帛2に固定した状態を示す。
【0034】
本発明の線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法は、例えば次のようにして製造することができる。帯状の布帛に例えば、カッターで長手方向と直交する方向に挿入口を設けた保持体に、線状ヒーターを保持体の一方の側から挿入口に通して保持体の他方の側に出し、続いて隣の挿入口に通して保持体の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持し、線状ヒーターを保持した保持体が得られる。或いは、帯状の布帛の短手方向の両端部を合わせて、例えば、ミシンによる縫製によって筒状とした保持体に、線状ヒーターを保持体の端部から挿入保持し、線状ヒーターを保持した保持体が得られる。前記線状ヒーターが保持された保持体を、例えばミシンによる縫製によって布帛に固定し、本発明の線状ヒーター付布帛が得られる。
【実施例】
【0035】
次に、本発明の線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛について具体的な実施例について説明する。本発明の線状ヒーター付布帛及びその製造方法は、実施例のものに限定されるものではない。
【0036】
<実施例1>
保持体4として、目付100g/mのポリエステル製スパンボンド不織布をサークルカッターで裁断して3cm幅の帯状の形態とし、保持体4に打ち抜き加工を施して、挿入口5の数が25個/mで、ピッチは4cmの星形の挿入口5を設けた保持体4を得た。星形の挿入口5の外形は直径5mmであった。線状ヒーター3として、発熱線、信号線、サーミスタ材料からなる感熱層とから構成された線材を用意し、保持体4の一方の側から挿入口5に通して保持体4の他方の側に出し、続いて隣の挿入口5に通して保持体4の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持し、線状ヒーター3を保持した保持体4とした。布帛2として、ポリエステル繊維からなる織布にフェルト加工を施し、さらに片面を起毛加工し長い毛足の布帛2を用意し、配設パターンに沿って線状ヒーター3を保持する保持体4をミシンによって本縫し、線状ヒーター3を保持する保持体4を布帛2の起毛加工していない側に固定し、線状ヒーター付布帛とした。こうして得られた線状ヒーター付布帛では、星形の挿入口5を設けた保持体4に、線状ヒーター3を簡便に挿入することができ、線状ヒーター3を確実に保持できた。さらに、保持体4の布帛の使用量は、保持体4を3cm幅の帯状の形態としたので、保持体4の布帛の使用量を少なくすることができ、材料費は嵩まないものとなった。線状ヒーター付布帛の耐久試験では、線状ヒーター3を保持した保持体4が最初に接着した位置からずれる現象は見られなかった。
【0037】
<実施例2>
保持体4として、目付100g/mのポリエステル製スパンボンド不織布をサークルカッターで裁断して4cm幅の帯状の形態とし、短手方向の両端部を合わせて、ミシンによって本縫し、筒状の保持体4を得た。線状ヒーター3として、発熱線、信号線、サーミスタ材料からなる感熱層とから構成された線材を用意し、線状ヒーター3を保持体4の端部から挿入保持し、線状ヒーター3を保持した保持体4を得た。布帛2として、目付200g/mのポリエステル製ニードルパンチ不織布にフェルト加工を施した布帛2を用意し、線状ヒーター3を保持する保持体4の片面に酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を固形分で100g/m塗布し、配設パターンに沿って前記布帛2に配設し、熱プレスを施し接着固定し、線状ヒーター付布帛とした。こうして得られた線状ヒーター付布帛では、筒状の保持体4に、線状ヒーター3を簡便に挿入することができ、確実に保持できた。さらに、保持体4の布帛の使用量は、保持体4を4cm幅の帯状の形態としたので、保持体4の布帛の使用量を少なくすることができ、材料費は嵩まないものとなった。線状ヒーター付布帛の耐久試験では、線状ヒーター3を保持した保持体4が最初に接着した位置からずれる現象は見られなかった。
【0038】
<比較例>
実施例2において、布帛2に酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を固形分で100g/m塗布し、線状ヒーター3を配設パターンに沿って前記布帛2に配設し、熱プレスを施し接着固定し、線状ヒーター付布帛とした以外は実施例2と同様にして線状ヒーター付布帛を得た。こうして得られた線状ヒーター付布帛の耐久試験では、線状ヒーター3が布帛2から部分的に浮き上がり、線状ヒーター3が最初に接着した位置からずれる現象が見られた。
【0039】
<耐久試験>
線状ヒーター付布帛をランダムに4回折り曲げて小さくし、元に戻す作業を1サイクルとして、この作業を5000回繰り返し行った後、線状ヒーター付布帛の外観を観察し判定した。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は、線状ヒーター付布帛及びその製造方法に関するもので、例えば、電気毛布、電気敷布、電気カーペット、電気発熱クッションなどに用いられる。
【符号の説明】
【0041】
1・・・線状ヒーター付布帛
2・・・布帛
3・・・線状ヒーター
4・・・保持体
5・・・挿入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛であって、前記線状ヒーターは、保持体に保持され、保持体と共に前記布帛に固定されていることを特徴とする線状ヒーター付布帛。
【請求項2】
前記保持体は、帯状形態で多数の挿入口を有し、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返すことにより挿入保持されていることを特徴とする請求項1に記載の線状ヒーター付布帛。
【請求項3】
前記保持体は、前記線状ヒーターを内包可能な筒状の布帛からなることを特徴とする請求項1に記載の線状ヒーター付布帛。
【請求項4】
線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体に、前記線状ヒーターを挿入可能な多数の挿入口を設ける工程と、前記線状ヒーターを前記保持体の一方の側から前記挿入口に通して前記保持体の他方の側に出し、続いて隣の前記挿入口に通して前記保持体の元の側に出すことを繰り返す挿入工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むことを特徴とする線状ヒーター付布帛の製造方法。
【請求項5】
線状ヒーターを布帛に配設した線状ヒーター付布帛の製造方法において、前記線状ヒーターを保持する保持体を、前記線状ヒーターを内包可能な筒状にする工程と、前記線状ヒーターを前記筒状の保持体に挿入する工程と、前記線状ヒーターが挿入された保持体を前記布帛に固定する工程とを含むことを特徴とする線状ヒーター付布帛の製造方法。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−81917(P2011−81917A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230683(P2009−230683)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(390014487)住江織物株式会社 (294)
【Fターム(参考)】