説明

繊維状酸化チタン含有繊維またはシート

【課題】触媒、吸着材、消臭材、抗菌材などに好適に使用できる、繊維状酸化チタン含有繊維、および該繊維を用いて得られるシートに関する。
【解決手段】繊維状酸化チタンを含有してなる繊維であって、該繊維状酸化チタンの長さ(L)が1〜100μmの範囲にあり、直径(D)がO.01〜O.1μmの範囲にあり、アスペクト比(L/D)が10〜10,000の範囲にある繊維。前記繊維状酸化チタンのかさ比重が0.02〜0.1g/mlの範
囲にあり、単位体積当たりの比表面積が200〜3,000m2/mlの範囲にある。前記繊維状酸化
チタンの含有量が、繊維を100重量部としたときにTiO2として5〜100重量部の範囲に
ある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維状酸化チタン含有繊維、または該繊維を用いたシートに関する。さらには、触媒、吸着材、消臭材、抗菌材などに好適に使用できる、繊維状酸化チタン含有繊維、および該繊維を用いて得られるシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、酸化チタンは触媒、触媒担体、吸着剤等として用いられている。さらに、近年、酸化チタンは光触媒用半導体材料の他、VOC除去触媒、抗菌剤、消臭剤、防汚、防黴等の生活環境の改善に有用な材料として注目されている。
【0003】
例えば、特開2002−291856号公報(特許文献1)には、繊維基材中に粒径が30nm以下の酸化チタンを分散担持した酸化チタン含有紙を用いたフィルタ部材は悪臭、有害物質の除去に有効であることが開示されている。
【0004】
特開2001−315233号公報(特許文献2)には、X線粒径が5〜50nmの酸化チタンとパルプ繊維を配合した光触媒パルプ組成物と解繊されたパルプまたは紙を配合した吸水体を透水性シートと不透水性シートで狭持してなる光触媒パルプ積層シートは高い消臭、抗菌、殺菌効果を有することが開示されている。
【0005】
特開平1−201600号公報(特許文献3)には、二酸化チタンと酸化亜鉛とを主成分とした微粉末脱臭剤を混合した高分子原料からパルプ状繊維を得る合成パルプ化工程を含む脱臭紙の製造方法が開示されており、得られる脱臭紙は微粉末が一部大気に露出していることから脱臭性能に優れていることが開示されている。
【0006】
また、特開2003−89994号公報(特許文献4)には、セルロース繊維スラリーに特定範囲の置換度のカルボキシメチルセルロースを添加した後、硫酸アルミニウム、二酸化チタンを添加した紙料を用いて抄紙する紙の製造方法が開示されている。
【特許文献1】特開2002−291856号公報
【特許文献2】特開2001−315233号公報
【特許文献3】特開平1−201600号公報
【特許文献4】特開2003−89994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献1〜4に開示された消臭剤等は何れも粒子状、微粉状の二
酸化チタンが使用されており、
(1)粒子が小さいために繊維中に埋没するために充分な性能が得られない
(2)粒子が小さすぎて凝集することがあり、高分散状態で効率的に含有させたり担持でき
ず充分な性能が得られない
(3)繊維に付着させても容易に脱離し充分な性能が得られない
(4)嵩比重が大きいため、含有量を多くしないと十分な性能が得られない
(5)上記問題点から含有量、担持量を増加させると紙質が低下することに加えて経済性が
低下する
等の問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者等は上記問題点を解消すべく鋭意検討した結果、シート材料として繊維状酸
化チタンを繊維基材に含有させた繊維を用いることにより、上記問題をいずれも解消し、高い光触媒活性、消臭性能、抗菌性能、防汚性能などの機能を長期に亘って維持することを見出して本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の構成要件は以下の通りである。
[1]繊維状酸化チタンを含有してなることを特徴とする繊維であって、該繊維状酸化チタ
ンの長さ(L)が1〜100μmの範囲にあり、直径(D)がO.01〜O.1μmの範囲にあり、アスペク
ト比(L/D)が10〜10,000の範囲にある繊維。
[2]前記繊維状酸化チタンのかさ比重が0.02〜0.1g/mlの範囲にあり、単位体積当たりの
比表面積が200〜3.000m2/mlの範囲にある[1]の繊維。
[3]前記繊維状酸化チタンの含有量が、繊維を100重量部としたときにTiO2として5〜100重量部の範囲にある[1]〜[2]のシート。
[4]前記繊維状酸化チタンが、IB族、IIB族、VIII族から選ばれる1種以上の金属、または、その酸化物、水酸化物を含有する[1]〜[3]のシート。
[5]前記金属、酸化物または水酸化物の含有量が、繊維状酸化チタン(TiO2換算)100重
量部に対して、0.1〜30重量部の範囲にある[4]のシート。
[6]前記繊維状酸化チタンに加えて、さらに平均粒子径が5〜500nmの範囲にある金属酸化物微粒子を含有する[1]〜[5]のシート。
[7]前記金属酸化物微粒子が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、ゼオライトから選ばれる1種以上である[1]〜[6]の繊維。
[8]前記金属酸化物微粒子の含有量が、繊維中に酸化物として、繊維100重量部に対して、5〜40重量部の範囲にある[7]の繊維。
[9][1]〜[8]の繊維を用いて得られるシート。
【0010】
なお、本願出願人のうち一人は、極めて長い細線状の酸化チタンの製造方法についてすでに特許権を取得している。(特許第3616927号)
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、繊維状酸化チタンを含有した繊維を用いてシートが構成されているので、引張強度に優れるとともに高い光触媒活性を有するシート(布、紙)を提供することができる。また、繊維状酸化チタンがIB族、IIB族、VIIIから選ばれる1種または2種
以上の元素の金属、酸化物または水酸化物からなる機能付加成分を含有する場合は抗菌性、消臭性等の機能に優れたシート(布、紙)を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、先ず、本発明にシートについて具体的に説明する。
本発明の繊維状酸化チタン含有繊維とは、基材繊維中に含有されているか、または基材繊維表面に強固に付着した状態のものを意味する。また、本発明のシートとは前記の繊維状酸化チタン含有繊維を用いて抄紙した紙、または常法で製造された不織布などの布を含む。この場合、前記の繊維状酸化チタンの一部はシート中にフリーに存在していてもよい。
【0013】
本発明に用いる繊維状酸化チタンは、繊維状酸化チタンの長さ(L)が1〜100μm、好適には2〜6μmの範囲にあり、径(D)が0.01〜0.1μm、好適には0.02〜0.08μmの範囲にあり、アスペクト比(L)/(D)が10〜10,000、好適には30〜5,000の範囲にあることが好ましい。繊維状酸化チタンの長さ(L)が短い場合は、粒状酸化チタンと同様に基材繊維に付着させる場合に基材繊維との密着性が不充分となる場合がある。また、基材繊維に含有させると得られる繊維の強度が不充分になることがある。繊維状酸化チタンの長さ(L)が長すぎると、繊維状酸化チタンが交絡(互いに絡まる)するためか、基材繊維との密着性がさらに向上することもなく、むしろ密着性が
低下する場合がある。
【0014】
繊維状酸化チタンの径(D)が小さい場合は、繊維状酸化チタンの長さ(L)にもよるが繊維状酸化チタンが交絡しやすくなり、基材繊維に付着させる場合に基材繊維との密着性が低下する場合がある。また、基材繊維に含有させると得られる繊維の強度が不充分になることがある。
【0015】
繊維状酸化チタンの径(D)が大きすぎると、基材繊維に付着させる場合に基材繊維との密着性が低下する傾向にある。
また繊維状酸化チタンのアスペクト比(L)/(D)が小さい場合は、粒状酸化チタンと同様に基材繊維に付着させる場合に基材繊維との密着性が不充分となる場合がある。繊維状酸化チタンのアスペクト比(L)/(D)が大きすぎると、繊維状酸化チタンが互いに交絡しすぎるためか基材繊維に付着させる場合に基材繊維との密着性が低下する場合がある。
【0016】
本発明に用いる繊維状酸化チタンの長さ(L)、直径(D)および アスペクト比(L)/(
D)
は、透過型電子顕微鏡写真により100個の粒子のそれぞれの長さ(L)、直径(D)を測定した
平均値の値である。また、アスペクト比(L)/(D)はその平均値から算出した。
【0017】
本発明に用いる繊維状酸化チタンはかさ比重(見掛け比重)が0.01〜0.1g/ml、さらには0.02〜0.08g/mlの範囲にあることが好ましい。
繊維状酸化チタンのかさ比重が、小さすぎると、その重量が軽いことから、繊維状酸化チタン含有繊維を用いて所望の光触媒機能を有するシートを得るためには多量の繊維状酸化チタンを含有した繊維を必要とする。しかし、基材繊維に含有させる繊維状酸化チタンの体積が多くなり過ぎると繊維としての性質が損なわれるので、十分な機能を有するまで含有させる繊維を得られないことがある。また、かさ比重が高すぎる場合、所要量を含有させてもその体積が少ないので、得られたシート中の繊維状酸化チタンの分散度が不均一になることがある。
【0018】
なお、本発明で用いる繊維状酸化チタンのかさ比重は、メスシリンダーに所定量の繊維状酸化チタンを充填し、微細な振動を約5分間加えた後の容量(ml)を読み取り、充填した繊維状酸化チタンの重量(g)で除した方法で求めた。
【0019】
繊維状酸化チタンの単位体積当たりの比表面積は、200〜3000m2/cc、さら
には400〜2000m2/ccの範囲にあることが好ましい。比表面積が小さいと、後
述する機能付加成分を担持し、基材繊維に付着あるいは含有させても充分な機能を発揮しないことがある。比表面積が大きい繊維状酸化チタンは得ること自体が困難である。
【0020】
このような繊維状酸化チタンの単位体積当たりの比表面積は、一般に行われているBET法により得られる単位重量当たりの比表面積(m2/g)を前記かさ比重(g/cc)
で除すことによって得られる。
【0021】
つぎに、本発明に用いる繊維状酸化チタンの製造方法は、前記酸化チタンが得られれば特に制限はないが、例えば特許第3616927号に準じた方法は、前記範囲のかさ比重を有する繊維状酸化チタンを容易に得ることができるので好適に採用することができる。
【0022】
具体的には、天然ルチルの粗粉砕粉末をアルカリ水溶液に混合した混合物を水熱合成し、得られた生成物を中和、洗浄して所望の生成物を分離し、吸着水、結晶水を除去することによって得られる。なお、天然ルチルの粗粉砕粉末に代えて合成ルチル粒子を用いるこ
ともできる。
【0023】
本発明の繊維状酸化チタン含有繊維に用いる基材繊維としては、植物系天然繊維、化学合成繊維から選ばれる1種または2種以上の基材繊維が挙げられる。
植物系天然繊維としては、セルロース、綿、麻、ラミー、リネン、パイナップル等の繊維、化学合成繊維としては、レーヨン、アセテート、ナイロン、ケプラー、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、テフロン(登録商標)繊維等が挙げられる。植物系天然繊維には、主に繊維状酸化チタンを付着させて用いるが、化学合成繊維には含有または付着させて用いることができる。
また、羊毛、絹、モヘア、アンゴラ、アルパカ、カシミア等の動物系天然繊維も用いることができ、さらに炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維も基材繊維として用いることができる。
【0024】
本発明の繊維状酸化チタン含有繊維の製造方法は、例えば基材繊維が植物系天然繊維の場合は基材繊維と繊維状酸化チタンとの混合分散液を調製し、これを乾燥することによって得ることができる。また、基材繊維が化学合成繊維の場合は合成繊維原料樹脂に必要に応じて可塑剤、分散剤等の添加剤を添加し、これに繊維状酸化チタンを分散させた紡糸液を紡糸することによって得ることができる。あるいは、繊維状酸化チタンを分散させずに紡糸したのち、得られた繊維と繊維状酸化チタンとの混合分散液を調製し、これを乾燥してもよい。
【0025】
本発明の繊維状酸化チタン含有繊維中の繊維状酸化チタンの含有量は、繊維100重量部としたときにTiO2として5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部の範囲にある。繊維
状酸化チタンの含有量が少ないと、この繊維を用いて得られるシートの引張強度が不十分であったり、光触媒機能が不十分となることがある。可能であれば、繊維状酸化チタンのみからなる繊維とすることも可能であるが、かさ比重にもよるが繊維としての機能が損なわれることがあるので、ある程度の基材繊維を繊維状酸化チタンとともに含むものが望ましい。
【0026】
本発明に用いられる繊維状酸化チタンには、得られるシートに消臭、抗菌、防汚等の機能、またはVOC等の環境汚染物質の分解除去機能などを付加するための機能付加成分とし
て、IB族、IIB族、VIII族から選ばれる1種以上の金属、酸化物または水酸化物を含有することが好ましい。これらの機能付加成分は繊維状酸化チタン粒子の表面に分散していることが好ましい。
【0027】
IB族元素としてはCu、Ag、Au等が挙げられ、IIB族元素としてはZn、Cd等が挙げられ、VIII族元素としてはFe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等が挙げられる

【0028】
なお、本願における前記金属は金属イオン、金属錯イオンなども含む。
このような金属、酸化物または水酸化物の含有量は、各々金、前記金属、酸化物または水酸化物の含有量が、繊維状酸化チタン(TiO2換算)100重量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜25重量部の範囲にあることが好ましい。
【0029】
金属、酸化物または水酸化物の含有量が前記下限未満では吸着性能、消臭性能、抗菌性能等の機能が不十分である。
金属、酸化物または水酸化物の含有量が前記上限を超えると、繊維状酸化チタン表面上で金属、酸化物または水酸化物が均一に分散し難くなり、吸着性能、消臭性能、抗菌性能等がさらに向上することもなく、場合によっては低下することがある。
【0030】
本発明では、基材繊維中に繊維状酸化チタンに加えて平均粒径が5〜500nm、好ましくは10〜300nmの範囲の金属酸化物微粒子を含むことが好ましい。これらの金属酸化物微粒子
としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、ゼオライトおよびこれらの2種
以上の混合物が好適に用いられる。これらの金属酸化物微粒子を配合すると、前記の機能付加成分が繊維状酸化チタン粒子上により高分散することから、機能付加成分の機能をより効果的に発揮させることができる。
【0031】
前記金属酸化物微粒子の含有量は、酸化物として基材繊維100重量部に対して、5〜40重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲にある。この範囲にあれば、機能付加成分が高分散し易くなり、吸着性能、消臭性能、抗菌性能等が向上する傾向がある。
【0032】
金属酸化物微粒子の含有量が少ないと、機能付加成分の高分散効果が不充分となり吸着性能、消臭性能、抗菌性能等の向上効果が不充分となることがある。金属酸化物微粒子の含有量が多すぎると、繊維状酸化チタンの基材繊維への付着性が不充分となり、得られる繊維の強度向上効果が不充分となり、得られた繊維を用いたシートから繊維状酸化チタンが容易に脱離したり、吸着性能、消臭性能、抗菌性能等を長期にわたって維持することが困難となることがある。
【0033】
つぎに、本発明に係るシート(紙および布)について説明する。
本発明に係るシートは、上記の繊維状酸化チタン含有繊維から構成された紙、布である。植物系天然繊維を基材繊維とする場合は抄紙して主に紙として用い、化学合成繊維を基材繊維とする場合は不織布、織布等の布として用いられる。シート中の繊維状酸化チタンは、基材繊維に含有される以外にシート中にフリーに存在するものもある。
【0034】
本発明のシートは上記のように繊維状酸化チタンを含有した基材繊維からなっているので、従来の何も含まれていないシート、または粒子状の酸化チタンなどを配合したシートなどに比べて引張強度に優れている。また、機能付加成分の種類によって、抗菌性、消臭性、防汚性、防黴性、環境物質除去機能等を発揮することができる。本発明においては、基材繊維中の繊維状酸化チタンの含有量が前記の範囲では、通常20〜350Pa、さらには50〜300Paの範囲にある。この範囲にあればシートが容易に破れることもなく、また加工性にも富む。
【0035】
本発明のシートの製造方法としては、例えば前記の方法で得られた繊維状酸化チタン含有繊維を用いて不織布、織布などの布とする。
またはセルロース等の植物系天然繊維と繊維状酸化チタンとの混合分散液を調製し、この混合分散液を抄紙し、乾燥することによって繊維状酸化チタンが付着した繊維からなる紙(シート)を得ることができる。
【0036】
繊維状酸化チタンを付着させる場合、乾式で付着させてもよく、また分散媒に分散させて湿式で付着させてもよい。
[実施例]
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0037】
[実施例1]
繊維状酸化チタン(1)の調製
粉砕した天然ルチル鉱粉末(Tiwest Sales Pty. Ltd.製:平均粒子径15μm)60gを濃度40重量%のNaOH水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水
溶液をオートクレーブに充填し、150℃、50時間撹拌しながら水熱処理した。
その後、室温まで冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、120℃で1
6時間乾燥し、ついで300℃、1時間焼成して繊維状酸化チタン(1)を調製した。得られた繊維状酸化チタン(1)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比、かさ比重および比表面積を測定し、結果を表1に示した。
【0038】
繊維(1-1)の調製 (植物系繊維)
針葉樹パルプ繊維40gと繊維状酸化チタン(1)8gとを水500gに分散させ、十分撹拌した後、濾過分離し、ついで120℃、5時間乾燥して繊維(1-1)を調製した。
【0039】
繊維(1-2)の調製 (化学繊維)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(1)20gと分散剤としてポリエチレンワックス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥して繊維(1-2)を調製した。
【0040】
シート(1-1)の調製 (紙)
蒸留水5Lに繊維状酸化チタン(1)10gを分散させ、これをミキサーで撹拌しながら基材繊維として針葉樹パルプ繊維40gおよびポリエステル繊維10g、さらにポリ塩化アルミニウム0.5gおよびポリビニールアルコール0.5gを順次添加混合した。ついで製紙装置を使い抄紙した。試料を120℃で5時間乾燥することにより、繊維状酸化チタン含有繊維からなるシート(1-1)を得た。
【0041】
シート(1-2)調製 (布)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(1)20gと分散剤としてポリエチレンワックス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥することにより、繊維状酸化チタン含有繊維(1-2)を調製した。
繊維(1-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(1-2)を得た。
【0042】
引張強度の測定
試料としてシート(1-1)およびシート(1-2)を2cm×5cmの短冊とし、引張圧縮試験機(今田製作所製)を用いて引張強度を測定し、結果を表1に示した。
【0043】
光触媒活性の評価
試料としてシート(1-1)およびシート(1-2)を各々2cm×5cmの短冊とした。
それぞれ別個の1Lパックに短冊3gをいれ、濃度400ppmのアセトアルデヒドを充填し、ブラックライト(20W×2本)を25℃で3時間照射した後、検知管でアセトアルデヒドの濃度を測定し、次式に基づく減少率をVOC除去率として表1に示した。
【0044】
アセトアルデヒド減少率(%)=100×(初期濃度−3時間後の濃度)/初期濃度
[実施例2]
繊維状酸化チタン(2)の調製
実施例1と同様にして調製した繊維状酸化チタン(1)50gを水500gに分散させ、
この水溶液を80℃で保持し撹拌しながら、AgOとして5.0重量%になるように硝酸銀3.7gと、ZnOとして5.0重量%になるように硝酸亜鉛5.8gを添加した。2時間放置後、濾過紙、洗浄した後、120℃で6時間乾燥し、ついで300℃で1時間焼
成して繊維状酸化チタン(2)を調製した。得られた繊維状酸化チタン(2)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比、かさ比重および比表面積を測定し、結果を表1に示した。
【0045】
繊維(2-1)の調製 (植物系繊維)
実施例1において、繊維状酸化チタン(2)を用いた以外は同様にして繊維(2-1)の調製を行った。
【0046】
繊維(2-2)の調製 (化学繊維)
実施例1において、繊維状酸化チタン(2)を用いた以外は同様にして繊維(2-2)の調製を行った。
【0047】
シート(2-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(2)を用いた以外は実施例1と同様にして、シート(2-1)の調製を行った。
【0048】
シート(2-2)調製 (布)
繊維状酸化チタン(2)を用いた以外は実施例1と同様にして、繊維状酸化チタン含有繊維
(2-2)を調製した。
【0049】
繊維(2-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(2-2)を得た。
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
【0050】
消臭性能の評価
シート(2-1)およびシート(2-2)を各々2cm×5cmの短冊とした3gの試料のそれぞれを別個の1Lパックにいれ、次いで臭気ガス(アンモニア:濃度100ppm)を封入して2時間放置後、検知管にてアンモニア濃度を測定し、減少率を表1に示した。
アンモニア減少率(%)=100×(初期濃度―2時間後の濃度)/初期濃度
抗菌性能の評価
得られたシートについて抗菌力試験を行った。大腸菌を生理食塩水中に懸濁させ、その30μlを各々2cm×5cmの短冊としたシート(2-1)およびシート(2-1)に滴下し、28℃で24時間放置後、生菌数を測定し、下記の式により死滅率を求めた。
【0051】
死滅率(%)=100×(初期生菌数―24時間後の生菌数)/初期生菌数
[実施例3] 繊維状酸化チタン(2)の含有量少
繊維(3-1)の調製 (植物系繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(2)を10g用いた以外は同様にして繊維(3-1)の調製を行った。
【0052】
繊維(3-2)の調製 (化学繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(2)を10g用いた以外は同様にして繊維(3-2)の調製を行った。
【0053】
シート(3-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(2)を10g用いた以外は実施例2と同様にして、シート(3-1)を調製した。
【0054】
シート(3-2)の調製 (布)
繊維状酸化チタン(2)を10g用いた以外は実施例2と同様にして、繊維状酸化チタン
含有繊維(3-2)を調製した。
【0055】
繊維(3-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(3-2)を得た。
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
【0056】
[実施例4] 繊維状酸化チタン(2)の含有量多
繊維(4-1)の調製 (植物系繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(2)を30g用いた以外は同様にして繊維(4-1)の調製を行った。
【0057】
繊維(4-2)の調製 (化学繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(2)を30g用いた以外は同様にして繊維(4-2)の調製を行った。
【0058】
シート(4-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(2)を30g用いた以外は実施例2と同様にして、シート(4-1)を調製した。
【0059】
シート(4-2)の調製 (布)
繊維状酸化チタン(2)を30g用いた以外は実施例2と同様にして、繊維状酸化チタン
含有繊維(4-2)を調製し、繊維(4-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(4-2)を得た。
【0060】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
[実施例5]
繊維状酸化チタン(3)の調製 (短繊維)
天然ルチル鉱粉末(Tiwest Sales Pty. Ltd.製:平均粒子径15μm)60gを濃度40重量%のNaOH水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液を
オートクレーブに充填し、130℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16
時間乾燥し、ついで300℃で焼成して繊維状酸化チタンを調製した。
【0061】
ついで、繊維状酸化チタン50gを水500gに分散させ、この水溶液を80℃で保持し撹拌しながら、AgOとして5.0重量%になるように硝酸銀3.7gと、ZnOとして5.0重量%になるように硝酸亜鉛5.8gを添加した。2時間放置後、濾過紙、洗浄した後、120℃で6時間乾燥し、ついで300℃で1時間焼成して繊維状酸化チタン(3)を調製した。
【0062】
得られた繊維状酸化チタン(3)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比、かさ比重およ
び比表面積を測定し、結果を表1に示した。
繊維(5-1)の調製 (植物系繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(3)を用いた以外は同様にして繊維(5-1)の調製を行った。
【0063】
繊維(5-2)の調製 (化学繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(3)を用いた以外は同様にして繊維(5-2)の調製を行った。
【0064】
シート(5-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(3)を用いた以外は実施例2と同様にして、シート(5-1)を調製した。
シート(5-2)の調製 (布)
繊維状酸化チタン(3)を用いた以外は実施例2と同様にして、繊維状酸化チタン含有繊
維(5-2)を調製し、繊維(5-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(5-2
)を得た。
【0065】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
[実施例6]
繊維状酸化チタン(4)の調製 (長繊維)
天然ルチル鉱粉末(Tiwest Sales Pty. Ltd.製:平均粒子径15μm)60gを濃度40重量%のNaOH水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液を
オートクレーブに充填し、180℃で50時間撹拌しながら水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16
時間乾燥し、ついで500℃で焼成して繊維状酸化チタンを調製した。
【0066】
ついで、繊維状酸化チタン50gを水500gに分散させ、この水溶液を80℃で保持し撹拌しながら、AgOとして5.0重量%になるように硝酸銀3.7gと、ZnOとして5.0重量%になるように硝酸亜鉛5.8gを添加した。2時間放置後、濾過紙、洗浄した後、120℃で6時間乾燥し、ついで300℃で1時間焼成して繊維状酸化チタン(4)を調製した。
【0067】
得られた繊維状酸化チタン(4)の長さ(L)、径(D)、アスペクト比、かさ比重およ
び比表面積を測定し、結果を表1に示した。
繊維(6-1)の調製 (植物系繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(4)を用いた以外は同様にして繊維(6-1)の調製を行った。
【0068】
繊維(6-2)の調製 (化学繊維)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(4)を用いた以外は同様にして繊維(6-2)の調製を行った。
【0069】
シート(6-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(4)を用いた以外は実施例2と同様にして、シート(6-1)の調製を行った。
【0070】
シート(6-2)の調製 (布)
繊維状酸化チタン(4)を用いた以外は実施例2と同様にして、繊維状酸化チタン含有繊維
(6-2)の調製し、繊維(6-2)を用いてニードルパンチ法により不織布のシート(6-2)
を得た。
【0071】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
[実施例7] (金属酸化物微粒子含有)
繊維(7-1)の調製 (植物系繊維)
針葉樹パルプ繊維40gと繊維状酸化チタン(1)2gとチタニアゾル水溶液(触媒化成(株)製:HPW-NR18、TiO2濃度10重量%)20gとを水500に混合し、十分撹拌した後
、濾過分離し、ついで120℃、5時間乾燥して繊維(7-1)を調製した。
【0072】
繊維(7-2)の調製 (化学繊維)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(1)10gと分散剤としてポリエ
チレンワックス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥して繊維を調製した。
【0073】
ついで、繊維11gを水500gに分散させ、チタニアゾル水溶液(触媒化成(株)製:HPW-NR18、平均粒子径15nm、TiO2濃度10重量%)10gを加え、十分撹拌した後
、濾過分離し、ついで120℃、5時間乾燥して繊維(7-2)を調製した。
【0074】
シート(7-1)の調製 (紙)
蒸留水5Lに繊維状酸化チタン(2)5gとチタニアゾル水溶液(触媒化成(株)製:HPW-NR18、平均粒子径15nm、TiO2濃度10重量%)50gを分散させ、これをミキサーで
撹拌しながら基材繊維として針葉樹パルプ繊維40gおよびポリエステル繊維10g、さらにポリ塩化アルミニウム0.5gおよびポリビニールアルコール0.5gを順次添加混合した。ついで製紙装置を使い抄紙した。試料を120℃で5時間乾燥して、繊維状酸化チタンおよび酸化チタン微粒子含有繊維からなるシート(7-1)を得た。
【0075】
シート(7-2)の調製 (布)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(2)10gと分散剤としてポリエ
チレンワックス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥して繊維状酸化チタン含有繊維を調製した。
【0076】
ついで、繊維11gを水500gに分散させ、チタニアゾル水溶液(触媒化成(株)製:HPW-NR18、平均粒子径15nm、TiO2濃度10重量%)10gを加え、十分撹拌した後、濾過分離し、ついで120℃、5時間乾燥して繊維状酸化チタンおよび酸化チタン微粒子含有繊維(7-2)を調製した。
繊維(7-2)を用いニードルパンチ法により不織布のシート(7-2)を得た。
【0077】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
[実施例8] (金属酸化物微粒子含有)
繊維(8-1)の調製 (植物系繊維)
針葉樹パルプ繊維40gと繊維状酸化チタン(1)2gとゼオライト微粒子(触媒化成(株)製:CZS、平均粒子径300nm、)2gとを水500に混合し、十分撹拌した後、濾過分離し、ついで120℃、5時間乾燥して繊維(8-1)を調製した。
【0078】
繊維(8-2)の調製 (化学繊維)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(1)10gとゼオライト微粒子(
触媒化成(株)製:CZS、平均粒子径300nm、)10gと分散剤としてポリエチレンワ
ックス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥して繊維(8-2)を調製した。
【0079】
シート(8-1)の調製 (紙)
実施例2おいて、繊維状酸化チタン(2)を用いた以外は同様にして繊維(8-1)の調製を行った。
【0080】
シート(8-2)の調製 (布)
ポリプロピレンポリマー100g、繊維状酸化チタン(2)10gとゼオライト微粒子(触
媒化成(株)製:CZS、平均粒子径300nm、)10gと分散剤としてポリエチレンワッ
クス1gとを混合してチップを調製し、ついで、チップを溶融紡糸し、120℃で5時間乾燥して繊維状酸化チタンおよびゼオライト含有繊維(8-2)を調製した。繊維(8-2)を用いニードルパンチ法により不織布のシート(8-2)を得た。
【0081】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能、抗菌性能を測定し、結果を表1に示した。
[比較例1]
シート(R1-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(1)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、シート(R1-1)を
調製した。
【0082】
シート(R1-2)調製 (布)
繊維状酸化チタン(1)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、シート(R1-2)を
調製した。
【0083】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能を測定し、結果を表1に示
した。
[比較例2]
繊維状酸化チタン(R1)の調製
天然ルチル鉱粉末(Tiwest Sales Pty. Ltd.製:平均粒子径15μm)60gを濃度40重量%のNaOH水溶液10Lに混合した。この酸化チタン粉末混合アルカリ水溶液を
オートクレーブに充填し、130℃で50時間撹拌せずに水熱処理した。その後、室温までに冷却し、濾過分離し、1Nの塩酸20Lを掛けて洗浄し、ついで、120℃で16時
間乾燥し、ついで300℃で焼成して繊維状酸化チタン(R1)を調製した。得られた粉末の形状は繊維状の未発達(凝集体)のものであった。
【0084】
得られた酸化チタン(R1)は、凝集体1μm、かさ比重0.3g/ml、比表面積20m2/ccであった。
繊維(R2-1)の調製 (植物系繊維)
実施例1において、繊維状酸化チタン(R1)を用いた以外は同様にして繊維(R2-1)を調製した。
【0085】
繊維(R2-3)の調製 (化学繊維)
実施例1において、繊維状酸化チタン(R1)を用いた以外は同様にして繊維(R2-2)を調製した。
【0086】
シート(R2-1)の調製 (紙)
繊維状酸化チタン(R1)を用いた以外は実施例1と同様にして、シート(R2-1)を調製した。
【0087】
シート(R2-3)調製 (布)
実施例1において、繊維状酸化チタン(R1)を用いた以外は実施例1と同様にして、シート(R2-2)を調製した。
【0088】
得られた各シートについて引張強度、光触媒活性、消臭性能を測定し、結果を表1に示した。
【0089】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維状酸化チタンを含有してなる繊維であって、該繊維状酸化チタンの長さ(L)が1〜100μmの範囲にあり、直径(D)がO.01〜O.1μmの範囲にあり、アスペクト比(L/D)が10〜10,000の範囲にあることを特徴とする繊維。
【請求項2】
前記繊維状酸化チタンのかさ比重が0.02〜0.1g/mlの範囲にあり、単位体積当たりの比
表面積が200〜3,000m2/mlの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の繊維。
【請求項3】
前記繊維状酸化チタンの含有量が、繊維を100重量部としたときにTiO2として5〜100重量部の範囲にあることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の繊維。
【請求項4】
前記繊維状酸化チタンが、IB族、IIB族、VIII族から選ばれる1種以上の金属、またはその酸化物、水酸化物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維。
【請求項5】
前記金属、酸化物または水酸化物の含有量が、繊維状酸化チタン(TiO2換算)100重量
部に対して、0.1〜30重量部の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の繊維。
【請求項6】
前記繊維状酸化チタンに加えて、さらに平均粒子径が5〜500nmの範囲にある金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の繊維。
【請求項7】
前記金属酸化物微粒子が、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、ゼオライトから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6に記載の繊維。
【請求項8】
前記金属酸化物微粒子の含有量が、繊維中に酸化物として、繊維100重量部に対して、5〜40重量部の範囲にあることを特徴とする請求項6または7に記載の繊維。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の繊維を用いて得られることを特徴とするシート。


【公開番号】特開2007−308841(P2007−308841A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140732(P2006−140732)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(000158312)岩谷産業株式会社 (137)
【出願人】(000190024)触媒化成工業株式会社 (458)
【Fターム(参考)】