説明

脈動流発生装置

【課題】本発明は、給水量を増大することなく所望の差圧を有する脈動流を吐出可能な脈動流発生装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の脈動流発生装置は、給水源からの給水を加圧する圧力発生室を有するシリンダ部と、このシリンダ部内に摺動自在に設けられるピストン部と、ピストン部をシリンダ部内で往復運動させる駆動手段とを備える脈動流発生装置であって、ピストン部は、駆動手段の回転運動をピストン部の往復動に変換する変換機構と、その変換機構により往復動する往復動軸を備え、変換機構は、駆動手段により回転する回転部材とこの回転部材の回転軸に同軸に且つ互いに直交するように配置された大小一対の楕円カムとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水源から供給される給水を加圧して脈動流を吐出する脈動流発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
給水源から供給される給水を加圧して脈動流を吐出する脈動流発生装置としては、例えば、特許文献1に提案されている衛生洗浄装置の加圧手段が知られている。この加圧手段は、給水圧より高い圧力を中心値とする周期的な変動圧力吐出を行うポンプであり、シリンダに配置されたピストンの両側にポンプ室を設けて、回転軸が1回転してピストンが一往復する間に洗浄水を2回加圧できる往復動ポンプである。そして、このポンプは、往復時のバランスが保たれるので振動が低減してポンプ稼働時の静音化が図れる。また、ピストンが一往復する際に吐出できる洗浄水の流量が約2倍となるため、モータの回転数を半減することが可能で、ポンプの耐久性の向上に寄与する。さらに、ポンプ室のピストン動作の位相をずらした構成であるので、洗浄ノズルから噴出する洗浄水は断続的な吐出ではなく、連続的で且つ周期的な圧力変動を伴ったものとなり、断続感を低減することで快適な刺激の得られる洗浄が実現できる、など多くの利点があるとされている。
【0003】
しかし、上記のような従来技術になる脈動流発生装置では、図8に示すようにポンプ室Aの吐出圧力とポンプ室Bの吐出圧力とが干渉してしまうために、吐出圧力の最大値P1は高くなるものの、差圧はポンプ能力に対して半減してしまい、体感できる心地よい刺激を得ることができない。また、差圧を確保するためには、給水量を増大させればよいが、例えば、瞬間加熱式の熱交換ユニットでは消費電力に上限があるので一定以上の差圧を与えることは困難である。
【特許文献1】特開2003−206561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、給水量を増大することなく所望の差圧を有する脈動流を吐出可能な脈動流発生装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の脈動流発生装置は、給水源からの給水を加圧する圧力発生室を有するシリンダ部と、このシリンダ部内に摺動自在に設けられるピストン部と、ピストン部をシリンダ部内で往復運動させる駆動手段とを備える脈動流発生装置であって、ピストン部は、駆動手段の回転運動をピストン部の往復動に変換する変換機構と、その変換機構により往復動する往復動軸を備え、変換機構は、駆動手段により回転する回転部材とこの回転部材の回転軸に同軸に且つ互いに直交するように配置された大小一対の楕円カムとを有することを特徴とする。
【0006】
本発明の脈動流発生装置において、往復動軸は、小楕円カムに摺接する第1の摺接部と大楕円カムに摺接する第2の摺接部とを備えることが望ましい。
【0007】
ここで、小楕円カムの長軸長さは、大楕円カムの短軸長さに等しく、且つ該小楕円カムの短軸長さと大楕円カムの長軸長さを合計した長さの1/2に等しくするとよい。
【0008】
また、本発明の脈動流発生装置は、シリンダ部内で圧力発生室を区画しピストン部と当接することでこの圧力発生室に圧力変動を生じる弾性部材をさらに備えることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脈動流発生装置は、回転運動をピストン部の往復動に変換する変換機構として、駆動手段により回転する回転部材とこの回転部材の回転軸に同軸に且つ互いに直交するように配置された大小一対の楕円カムとを有している。そして、変換機構の往復動軸は、小楕円カムに摺接する第1の摺接部と大楕円カムに摺接する第2の摺接部とを備えているので、回転部材の1回転で往復動軸を2往復することができる。従って、モータの回転数を半減することが可能となり、脈動流発生装置の耐久性を向上することができる。また、給水の吸引動作と加圧動作とが干渉しないために、所望の差圧を規定流量内で確保することができる。さらに、大小一対の楕円カムの形状を相互に関連する寸法で規定することで、ピストン部の円滑な往復動を実現することができるので、駆動時の静音化が図られるとともに、常に安定した差圧を有する変動圧を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る脈動流発生装置について説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る脈動圧発生装置Pの構成を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【0012】
脈動圧発生装置Pは、外観的には駆動手段1とシリンダ部2とから構成されている。駆動手段1は、シリンダ部2の側面に固設され、回転軸11aをシリンダ部2の内部に嵌挿しているモータ11と、この回転軸11aに固着されたウオームギヤ12とから構成されている。
【0013】
シリンダ部2の内部には、ウオームギヤ12と連動するウオームホイール31がモータ軸11aの回転により回転可能に配置されている。ウオームホイール31には、小楕円カム32と点線で示す大楕円カム33とがそれぞれの回転軸をウオームホイール31の回転軸31aと同軸にして、かつ直交して一体的に形成されており、回転部材であるウオームホイール31とともに、変換機構3を構成している。
【0014】
また、小楕円カム32と大楕円カム33とに外接する摺接部35L、35R(図2)を有する往復動軸35が、シリンダ部2の内面2aに沿って摺動自在に配置されている。上記の変換機構3と往復動軸35とでピストン部4(後述)を構成している。そして、往復動軸35の端部35aは、シリンダ部2に形成されている圧力発生室6に機密を保って摺動自在に嵌挿されている。また、圧力発生室6には、給水を吸引する吸引口22aと吸引した給水を吐出する吐出口22bとが連通して開口している。
【0015】
以上の構成を備える本実施の形態の脈動圧発生装置Pでは、駆動手段1による回転運動を変換機構3で変換することで、ピストン部4をシリンダ部12の軸線に沿って往復運動させることができる。ピストン部4が往復運動することで、往復動軸35は圧力発生室6
に圧力変動を与えるので、この圧力変動により吸引口22aから給水を吸引するとともに
加圧して、加圧した給水を吐出口22bから二次側水路へ吐出することができる。
【0016】
図2は、ピストン部4を説明する模式図であり、(a)は(b)のL視正面図、(b)は(a)のB−B部分断面図、(c)は(a)に背向する(b)のR視正面図である。
【0017】
ピストン部4は、往復動軸35に変換機構3を摺動可能に係合して構成したものであり、ウオームホイール31の回転軸31aの両端部は、シリンダ部2の内壁に設けられた軸受部(図示せず)に回転自在に固定されている。小楕円カム32はウオームホイール31のL側面に一体的に形成されており、その側面32aが往復動軸35のL側に一体的に形成された摺接部35L(第1の摺接部)の上辺35Laと摺接するように配置されている。また、大楕円カム33はウオームホイール31のR側面に一体的に形成されており、その側面33aが往復動軸35のR側に一体的に形成された摺接部35R(第2の摺接部)の下辺35Raと摺接するように配置されている。
【0018】
前記のように、ウオームホイール31の回転軸31aの両端部は、シリンダ部2の内壁に設けられた軸受部(図示せず)に回転自在に固定されているので、ウオームホイール31の回転に伴って、小楕円カム32と大楕円カム33も回転し、摺接部35Lの上辺35Laと摺接して回転する小楕円カム33は、往復動軸35を上昇させることができる。また、小楕円カム32と直交して配置されている大楕円カム33は、摺接部35Rの下辺35Raと摺接するように配置されているので、往復動軸35を下降させることができる。
【0019】
次に、図3に基づきピストン部4の動作を詳細に説明する。
【0020】
図3は、ピストン部4の動作を示す模式的正面図であり、図3の上段(L)には、各動作ステージSにおけるピストン部4のL視正面図を示し、下段(R)には上段に対応するR視正面図を示す。ここで、ウオームホイール31はウオームギヤ12によって減速されて矢印Cのように反時計回りに回転するものとする。
【0021】
ステージS1は稼働開始時(回転角度:0°)の状態を示している。ここでは、小楕円カム32の長軸の一端Pが摺接部35Lの上辺35Laと接し、大楕円カム33の短軸の一端Qが摺接部35Rの下辺35Raに接している。従って、往復動軸35の先端35cは移動可能な上端、すなわわち、上死点Jにある。
【0022】
ステージS1からモータ11を駆動してウオームホイール31を反時計回りに回転させると、ウオームホイール31の回転に伴って楕円カム32、33も回転する。小楕円カム32は摺接部35Lの上辺35Laに摺接しながら回転するので、長軸端Pは上辺35Laから離間して回転軸と摺接点との距離d1は減少する。一方、大楕円カム33は摺接部35Rの下辺35Raに摺接しながら回転するので、短軸端Qは下辺35Raから離間して回転軸心と摺接点との距離d2は増加する。本実施形態においては、L側における摺接距離d1の減少量とR側における摺接距離d2の増加量が常に等しくなるように楕円カムが構成されているので、往復動軸35は、ウオームホイール31の回転に伴って、シリンダ部2の内壁2aに沿って下降する。ステージS2はウオームホイール31を反時計回りに45°回転した状態であり、往復動軸35の下降途中を示している。
【0023】
ステージS2からさらにウオームホイール31を回転して、稼働開始から90°回転したステージS3では、小楕円カム32は上辺35Laと短軸の一端Rで接し、大楕円カム33は底辺35Raと長軸の一端Tで接する。従って、往復動軸35の先端35cは移動可能な下端である下死点Kにある。
【0024】
すなわち、ステージS1〜S3までは、往復動軸35は圧力発生室6内に加圧力を発生する。この結果、脈動流発生装置Pは、給水Wの吐出動作を行う。
【0025】
下死点Kからさらにウオームホイール31を回転すると、小楕円カム32の上辺35Laとの摺接距離d1は増加する。一方、大楕円カム33の底辺35Raとの摺接距離d2は減少する。従って、往復動軸35は、ウオームホイール31の回転に伴って、シリンダ部2の軸芯線に沿って上昇する。ステージS4はウオームホイール31を稼働開始から反時計回りに135°回転した状態であり、往復動軸35の下死点Kからの上昇途中を示している。
【0026】
ステージS4からさらにウオームホイール31を回転して、稼働開始から180°回転したステージS5では、小楕円カム32は上辺35Laと長軸の他端P’で接し、大楕円カム33は底辺35Raと短軸の他端Q’で接する。従って、往復動軸35の先端35cはステージS1の上死点Jに戻る。
【0027】
すなわち、ステージS3〜S5までは往復動軸35は圧力発生室6内の圧力を低減する。この結果、脈動流発生装置Pは、給水Wの吸引動作を行う。
【0028】
以上のように、モータ11を駆動してウオームホイール31をステージS1〜S5まで半回転(180°)することで、往復動軸35が上下に1往復するので、脈動流発生装置Pは給水Wの吐出動作と吸引動作とをそれぞれ1回ずつ行うことができる。
【0029】
続けて、小楕円カム32の長軸の一端Pが上辺35Laに接し、大楕円カム33の短軸の一端Qが底辺35Raに接するように、ウオームホイール31をステージS5からさらに180°反時計回りに回転すると、往復動軸35は上記のステージS1〜S5と同様の動作、即ち、上下に1往復するので、脈動流発生装置Pは、給水Wの吐出動作と吸引動作とをそれぞれさらに1回ずつ行うことができる。
【0030】
つまり、本実施形態の脈動流発生装置Pでは、ウオームホイールの1回転で往復動軸35を2往復させることができるので、脈動流発生装置Pは加圧した給水Wを2回吐出することができる。
【0031】
ここで、小楕円カム32の長軸長さをa、短軸長さをaとし、大楕円カム33の長軸長さをb、短軸長さをbとすると、このような動作を行うピストン部4では、小楕円カム32の長軸長さaを、大楕円カム33の短軸長さbに等しくする、すなわち、a=bとすることが望ましい。
【0032】
また、小楕円カム32の長軸長さaは小楕円カムの短軸長さaと大楕円カムの長軸長さbの合計長さの1/2、すなわち a=(a+b)×1/2 とするとよい。
【0033】
このような関係を有する小楕円カムと大楕円カムとを組み合わせることで、摺接距離d1の変化量と摺接距離d2の変化量とを常に等しくなるように構成することができる。従って、往復動軸35の円滑な往復動を実現することができる。それ故、往復動軸35の押し込み量や引き上げ量が安定して常に所定の差圧を有する給水を吐出することができ、また、駆動時の静音化を図ることができる。
【0034】
具体的には、長軸長さa=6mm、短軸長さa=3mmの小楕円カムと、長軸長さb=9mm、短軸長さb=6mmの大楕円カムとの組み合わせを例示することができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る脈動圧発生装置P’の構成を示す断面模式図である。
【0036】
脈動圧発生装置P’は、第1の実施の形態においてシリンダ部1内で圧力発生部6を区画しピストン部4と当接することで圧力発生部6に圧力変動を生じる弾性部材5をさらに備える脈動流発生装置である。なお、図4では図1と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
脈動圧発生装置P’において、シリンダ部2は、第1ハウジング21と第2ハウジング22と第3ハウジング23とから構成されており、第1ハウジング21の内部にウオーム12と連動するウオームホイール31がモータ軸11aの回転により回転可能に配置されており、ピストン部4が、第1ハウジング21の内面21aに沿って摺動自在に往復動できるようになっている。
【0038】
第1ハウジング21に接続して第2ハウジング22が設けられており、第2ハウジング22には、給水を吸引する吸引口22aと吸引した給水を吐出する吐出口22bとが内部空間22cに連通して開口している。
【0039】
そして、第1ハウジング21の内部空間21bと第2ハウジング22の内部空間22cとは弾性部材であるダイヤフラム5によって気密を保って区画されており、ダイヤフラム5の中央面に往復動軸35の軸先端部35cが当接するように配置されている。つまり、ダイヤフラム5によって区画された第2ハウジング22の内部空間22cは、ダイヤフラム5を介して与えられる往復動軸35の押圧力の変化により内部圧力が変動する圧力発生室6となる。
【0040】
第2ハウジング22にはさらに第3ハウジング23が接続されており、第3ハウジング23には、圧力発生室6へ吸引される給水Wの吸引ポート23aと、圧力発生室6から加圧された給水Wを吐出する吐出ポート23bが設けられている。吸引ポート23aには吸引導水路23cが、また、吐出ポートには吐出導水路23dが穿設されている。そして、第2ハウジング22と第3ハウジング23との境界面には給水Wの流通を規制するバルブシート7が配置されており、圧力発生室6の圧力変動により吸引口22aから給水を吸引するとともに加圧して、加圧した給水を吐出口22bから二次側水路へ吐出することができる。
【0041】
脈動圧発生装置P’では、このように圧力発生室6を高気密で区画するダイヤフラム5を介して圧力発生室6に圧力変動を与えるので、気密性に対する信頼性を確保することができ、さらに安定した脈動圧を得ることができる。
【0042】
図5は、以上のような本実施形態の脈動流発生装置を介装した温水洗浄便座装置の一例を示す構成図である。
【0043】
温水洗浄便座装置Dは、制御部40、分岐水栓41、ストレーナ42、逆止弁43、定流量弁44a、止水電磁弁45、リリーフバルブ46、温度センサ48、熱交換器49、バキュームブレーカ51、アキュムレータ52、脈動発生装置P(P’)およびノズルユニット60を備えており、脈動発生装置P(P’)とノズルユニット60とはゴムホース53で通水可能に接続されている。ノズルユニット60は流量調整兼用の切替弁62及びノズル部63を備え、ノズル部63は、おしり洗浄用ノズル63a、ビデ洗浄用ノズル63b、ノズル洗浄用ノズル63cおよびドレイン(大気開放)63dからなっている。
【0044】
そして、操作部50からの信号に基づいて、制御部40が脈動発生装置P(P’)、定流量弁61、切替弁62及びノズル部63などを適宜制御して、好適温度、好適圧力で洗浄水を人体局部に噴射する。
【0045】
温水洗浄便座装置Dは本実施形態の脈動流発生装置P(P’)を備えているので、給水量を増加させることなく下流に配置したノズル部63から、図6に示すような給水圧Pを中心値とし、差圧ΔPを有する周期的な脈動流を噴出することができる。
【0046】
本発明は、前記の実施の形態に限定されることなく本発明の主旨を逸脱しない範囲において変更することができる。例えば、上記の実施の形態では、変換機構の大小一対の楕円カムを回転体を挟持するように一体的に形成したが、図7に示すように、大小一対の楕円カムを順に回転体に積層するように形成してもよい。
【0047】
図7はピストン部4’を示す縦断面図であり、図2と同様の箇所には同一の符号を付している。ピストン部4’は小楕円カム32と大楕円カム33とをウオームホイール31のL面側に順に積層して形成したものである。小楕円カム32は往復動軸35の摺接部35Laに摺接し、大楕円カム33は往復動軸35の摺接部35Raに摺接する。このように構成することで、各部品を一方向から組み付けることができるので組み付け作業を単純化することができ作業性を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の脈動流発生装置は、人体の局部を洗浄する温水洗浄便座装置のポンプとして好適に用いることができ、特に貯湯式の少流量タイプや瞬間加熱式の温水洗浄便座装置に採用して多大の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1の実施の形態の構成を説明する概要図である。(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面を示す。
【図2】ピストン部の構成を説明する説明図である。(a)はL視側面図、(b)はB−B部分断面図、(c)はR視側面図である。
【図3】ピストン部の動作を説明する説明図である。上段(L)は各ステージにおけるL視側面図であり、下段(R)は対応するR視側面図である。
【図4】第2の実施の形態を説明する断面概要図である。
【図5】本実施形態の脈動流発生装置を介装した温水洗浄便座装置の一例を示す構成図である。
【図6】吐出する給水の波形を示す模式図である。
【図7】ピストン部の他の形態を示す断面模式図である。
【図8】従来技術の噴出する給水の波形を示す模式図である。
【符号の説明】
【0050】
1:駆動手段 2:シリンダ部 3:変換機構 4:ピストン部 5:弾性部材 6:圧力発生室 7:シートバルブ 11:モータ 21,22,23:ハウジング 31:回転部材(ウオームホイール) 32:小楕円カム 33:大楕円カム 35:往復動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源からの給水を加圧する圧力発生室を有するシリンダ部と、該シリンダ部内に摺動自在に設けられるピストン部と、該ピストン部を前記シリンダ部内で往復運動させる駆動手段とを備える脈動流発生装置であって、
前記ピストン部は、前記駆動手段の回転運動を該ピストン部の往復動に変換する変換機構と、該変換機構により往復動する往復動軸を備え、
前記変換機構は、前記駆動手段により回転する回転部材と該回転部材の回転軸に同軸に且つ互いに直交するように配置された大小一対の楕円カムとを有することを特徴とする脈動流発生装置。
【請求項2】
前記往復動軸は、前記小楕円カムに摺接する第1の摺接部と前記大楕円カムに摺接する第2の摺接部とを備える請求項1に記載の脈動流発生装置。
【請求項3】
前記小楕円カムの長軸長さは、前記大楕円カムの短軸長さに等しく、且つ該小楕円カムの短軸長さと前記大楕円カムの長軸長さの合計長さの1/2に等しい請求項2に記載の脈動流発生装置。
【請求項4】
前記シリンダ部内で前記圧力発生室を区画し前記ピストン部と当接することで前記圧力発生室に圧力変動を生じる弾性部材をさらに備える請求項1〜3のいずれかに記載の脈動流発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−111347(P2008−111347A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−293796(P2006−293796)
【出願日】平成18年10月30日(2006.10.30)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】