説明

脈管の傷害後の再狭窄を防ぐための、PI3キナーゼ抑制因子の、単独の、あるいは、シロリムスとの組み合わせにおける、局所脈管送達

【課題】生体への医療装置の導入に対する生物学的な生体反応を最少にするか実質的に無くすために被覆可能である医療装置、特に植え込み可能な医療装置を提供する。
【解決手段】医療装置は多数の生体適合性の材料により被覆可能である。治療用の薬物、薬剤または化合物を生体適合性の材料と共に混合して医療装置の少なくとも一部分に固定することができる。これらの治療用の薬剤または化合物はまた、生体への医療装置の導入に対する生物学的な生体反応をさらに減少させることもできる。また、これらの治療剤は疾患部位の領域に送達することも可能である。このような所与の領域にわたる送達において、液体の調合物が、特定の薬物の効果と送達性を高めるために、望ましくなる可能性がある。加えて、種々のポリマーの組み合わせ物が植え込み可能な医療装置からの治療用の薬物、薬剤および/または配合物の溶出速度を調整するために利用できる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
第1の高分子材料の中に混合されている、治療の投薬量における、ラパマイシン(rapamycin)およびPI3キナーゼ抑制因子の組み合わせ物、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
前記ラパマイシン(rapamycin)および前記PI3キナーゼ抑制因子の溶出速度を調整するために、前記第1の被膜に固定され、第2の高分子材料を含有している、第2の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項2】
請求項1に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントを含む、医療装置。
【請求項3】
請求項1に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントグラフトを含む、医療装置。
【請求項4】
請求項1に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、吻合装置を含む、医療装置。
【請求項5】
請求項1に記載の医療装置において、
前記ラパマイシン(rapamycin)は、シロリムス(sirolimus)を含む、医療装置。
【請求項6】
請求項1に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)を含む、医療装置。
【請求項7】
請求項1に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項8】
請求項1に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、PX−867を含む、医療装置。
【請求項9】
請求項1に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項10】
請求項1に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項11】
請求項1に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項12】
請求項1に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項13】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
治療の投薬量のラパマイシン(rapamycin)、および第1の高分子材料、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子、および第2の高分子材料、を含有している第2の被膜であって、前記第1の被膜に固定されている、第2の被膜と、
前記ラパマイシン(rapamycin)および前記PI3キナーゼ抑制因子の溶出速度を調整するために、前記第2の被膜に固定され、第3の高分子材料を含有している、第3の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項14】
請求項13に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントを含む、医療装置。
【請求項15】
請求項13に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントグラフトを含む、医療装置。
【請求項16】
請求項13に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、吻合装置を含む、医療装置。
【請求項17】
請求項13に記載の医療装置において、
前記ラパマイシン(rapamycin)は、シロリムス(sirolimus)を含む、医療装置。
【請求項18】
請求項13に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)を含む、医療装置。
【請求項19】
請求項13に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項20】
請求項13に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、PX−867を含む、医療装置。
【請求項21】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項22】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項23】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項24】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項25】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第3の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項26】
請求項13に記載の医療装置において、
前記第3の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項27】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
第1の高分子材料の中に混合されている、治療の投薬量の抗再狭窄剤および治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子の組み合わせ物、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
前記抗再狭窄剤および前記PI3キナーゼ抑制因子の溶出速度を調整するために、前記第1の被膜に固定され、第2の高分子材料を含有している、第2の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項28】
請求項27に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントを含む、医療装置。
【請求項29】
請求項27に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントグラフトを含む、医療装置。
【請求項30】
請求項27に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、吻合装置を含む、医療装置。
【請求項31】
請求項27に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、ラパマイシン(rapamycin)を含む、医療装置。
【請求項32】
請求項31に記載の医療装置において、
前記ラパマイシン(rapamycin)は、シロリムス(sirolimus)を含む、医療装置。
【請求項33】
請求項27に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、ラパマイシン(rapamycin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項34】
請求項27に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、高い親和力のサイトゾル蛋白質のFKBP12に結合する、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項35】
請求項27に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、パクリタキセル(paclitaxel)を含む、医療装置。
【請求項36】
請求項35に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、パクリタキセル(paclitaxel)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項37】
請求項27に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)を含む、医療装置。
【請求項38】
請求項27に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項39】
請求項27に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、PX−867を含む、医療装置。
【請求項40】
請求項27に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項41】
請求項27に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項42】
請求項27に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項43】
請求項27に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項44】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
治療の投薬量の抗再狭窄剤、および第1の高分子材料、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子、および第2の高分子材料、を含有している第2の被膜であって、前記第1の被膜に固定されている、第2の被膜と、
第3の高分子材料を含有していて、前記抗再狭窄剤および前記PI3キナーゼ抑制因子の溶出速度を調整するために、前記第2の被膜に固定されている、第3の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項45】
請求項44に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントを含む、医療装置。
【請求項46】
請求項44に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、ステントグラフトを含む、医療装置。
【請求項47】
請求項44に記載の医療装置において、
前記植え込み可能な構造体は、吻合装置を含む、医療装置。
【請求項48】
請求項44に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、ラパマイシン(rapamycin)を含む、医療装置。
【請求項49】
請求項48に記載の医療装置において、
前記ラパマイシン(rapamycin)は、シロリムス(sirolimus)を含む、医療装置。
【請求項50】
請求項44に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、ラパマイシン(rapamycin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項51】
請求項44に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、高い親和力のサイトゾル蛋白質のFKBP12に結合する、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項52】
請求項44に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、パクリタキセル(paclitaxel)を含む、医療装置。
【請求項53】
請求項52に記載の医療装置において、
前記抗再狭窄剤は、パクリタキセル(paclitaxel)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項54】
請求項44に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)を含む、医療装置。
【請求項55】
請求項44に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、ワートマニン(wortmannin)の、類似体、誘導体、同族体、および共役体、を含む、医療装置。
【請求項56】
請求項44に記載の医療装置において、
前記PI3キナーゼ抑制因子は、PX−867を含む、医療装置。
【請求項57】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項58】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第1の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項59】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項60】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第2の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項61】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第3の高分子材料は、少なくとも1種類の非吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項62】
請求項44に記載の医療装置において、
前記第3の高分子材料は、少なくとも1種類の吸収性のポリマーを含む、医療装置。
【請求項63】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
第1の高分子材料の中に混合されている、治療の投薬量の抗再狭窄剤および治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子の組み合わせ物、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
前記第1の被膜に固定され、第2の高分子材料を含有している、第2の被膜であって、少なくとも7日の期間にわたり、前記抗再狭窄剤および前記PI3キナーゼ抑制因子を放出するように構成されている、第2の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項64】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
治療の投薬量の抗再狭窄剤、および第1の高分子材料、を含有している第1の被膜であって、前記植え込み可能な構造体の表面に固定されている、第1の被膜と、
治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子、および第2の高分子材料、を含有している第2の被膜であって、前記第1の被膜に固定されている、第2の被膜と、
第3の高分子材料を含有していて、前記第2の被膜に固定されている、第3の被膜であって、少なくとも7日の期間にわたり、前記抗再狭窄剤および前記PI3キナーゼ抑制因子を放出するように構成されている、第3の被膜と、
を備えている、医療装置。
【請求項65】
脈管の疾患を治療するための方法において、
治療の投与量の抗再狭窄剤およびPI3キナーゼ抑制因子の組み合わせ物の局所投与、
を含む、方法。
【請求項66】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
前記植え込み可能な構造体に固定されている、ラパマイシン(rapamycin)およびPI3キナーゼ抑制因子の組み合わせ物と、
を備えている、医療装置。
【請求項67】
医療装置において、
植え込み可能な構造体と、
前記植え込み可能な構造体に固定されている、治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子と、
を備えている、医療装置。
【請求項68】
再狭窄を治療するための方法において、
治療の投薬量のPI3キナーゼ抑制因子の局所投与、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72A】
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【図72B】
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【図72C】
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【図73A】
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【図73B】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【公開番号】特開2007−144170(P2007−144170A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−315819(P2006−315819)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】