説明

脚柱の上下調節装置

【課題】ロック部材の係合片と係合孔との位置決めや係合作業が容易で、かつ内筒の下方への移動を阻止した状態で、外筒と内筒とを固定ボルトにより容易に固定しうるようにした脚柱の上下調節装置を提供すること。
【解決手段】内筒7の外周面に上下複数の係合孔18を形成し、内筒6の内部に上下複数の雌ねじ筒22を設け、内筒7に上下に摺動可能に外嵌されたスライダ23に、係合孔に係合可能な係合片27bを有するロック部材26を、上下に回動しうるように枢着し、ロック部材26を下向きに回動したとき、係合片27bが係合孔18と係合するとともに、外筒6の上端と当接することにより、内筒7の下方への移動を阻止し、外筒6とロック部材26、及び係合孔18の中央部の各ボルト挿通孔に挿通した固定ボルト30を、雌ねじ筒22に螺合して締め付けることにより、外筒6と内筒7とロック部材26とを固定しうるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机の天板の高さや椅子の座の高さを調節するための脚柱の上下調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の脚柱の上下調節装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、内筒内に、雌ねじ孔と、内筒に形成した上下複数の横開口に係合する係合片と、該係合片を常時横開口より離脱する方向に付勢するバネとを有するロック部材を嵌合し、外筒より挿入した固定ボルトを前記雌ねじ孔に螺合して締め付けることにより、ロック部材の係合片を横開口に係合させるとともに、外筒の上端に係止させて、外筒と内筒の上下方向の相対移動をロックし、固定ボルトを緩めることにより、バネにより、ロック部材を横開口より離脱させて、外筒と内筒の相対移動を可能としうるようにしたものや、特許文献2に記載されているように、内筒に嵌合したロック部材と、外筒と内筒を通して、ロック部材に螺合されるロックねじとを有し、ロック部材にロックねじを締め付けることにより、外筒と内筒とをロックし、ロックねじを緩めることにより、外筒と内筒とを相対移動可能としたものなどがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3654974号公報
【特許文献2】特開2002−238687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2に記載されている脚柱の上下調節装置は、いずれも、固定ボルトやロックねじを緩めると、外筒と内筒とが相対移動可能となるので、脚柱の上下位置を調節する際には、内筒または外筒を手で保持しながら、ロック部材の係合片を内筒の所望の横開口や係合溝に位置決めして係合させた後、再度固定ボルトやロックねじを締め付けなければならず、係合片と係合溝との位置合わせ作業が面倒であり、脚柱の上下調節に時間がかかる。特に、机や椅子の脚柱である場合に、それらを使用状態に正立させて上下位置を調節しようとすると、天板や座の荷重が内筒または外筒に加わるので、内筒または外筒を手で保持したままでの脚柱の上下位置調節作業は、非常に面倒であり、作業者に大きな負担となる。
【0005】
また、特許文献1及び2に記載されているものは、いずれも、ロック部材が内筒内に収容され、外部より目視することが困難であるので、ロック部材の係合片を係合溝に位置決めして係合させるのが面倒である。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、ロック部材の係合片と係合孔との位置決めや係合作業が容易で、かつ内筒または外筒の下方への移動を阻止した状態で、外筒と内筒とを固定ボルトにより固定しうるようにした、上下位置の調節作業の容易な脚柱の上下調節装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の脚柱の上下調節装置は、
外筒と、この外筒内に上下に相対移動可能に嵌合された内筒とからなる脚柱の上下調節装置であって、
前記内筒の外周面に、長手方向と直行する方向を向く複数の係合孔を、上下方向に間隔を設けて形成するとともに、内筒の内部に、上下複数の雌ねじ孔を有するボルト締付部材を設け、前記内筒に上下に摺動可能に外嵌されたスライダに、前記複数の係合孔に選択的に係合可能な係合片を有するロック部材の端部を、前記係合片が係合孔に係合する係合位置から、係合片が係合孔より離脱する非係合位置までの間を、上下に回動しうるように枢着し、前記ロック部材を係合位置まで回動したとき、係合片が前記係合孔のいずれかと係合するとともに、前記外筒における前記スライダ側の端面と当接することにより、内筒または外筒の下方への移動を阻止し、かつこの状態で、外筒とロック部材、及び前記各係合孔の中央部に形成されたボルト挿通孔に挿通した固定ボルトを、前記複数の雌ねじ孔のいずれかに螺合して締め付けることにより、外筒と内筒とロック部材とを固定しうるようにしたことを特徴としている。
この特徴によれば、ロック部材を係合位置まで回動し、係合片を内筒の任意の係合孔に係合させると、係合片はまた、外筒のスライダ側の端面に当接して、内筒または外筒の下方への移動が阻止されるので、荷重の加わる内筒または外筒を手で保持しながら、内筒と外筒とを固定ボルトにより固定する必要がなく、脚柱の上下位置の調節作業が容易となる。また、ロック部材は、内筒に摺動可能に外嵌されたスライダに枢着されており、ロック部材の係合片と内筒の係合孔との位置決め及び係合作業を、目視しながら迅速に行うことができる。
【0008】
本発明の脚柱の上下調節装置は、
外筒におけるロック部材の係合片が当接する端面から、外筒に設けたボルト挿通孔の中心までの上下寸法を、内筒とボルト締付部材の複数のボルト挿通孔、及び複数の雌ねじ孔のピッチとほぼ等しくしたことを特徴としている。
この特徴によれば、ロック部材を係合位置まで回動させ、係合片が外筒のスライダ側の端面に当接させると、ロック部材、外筒、及び内筒のそれぞれのボルト挿通孔と、雌ねじ孔とがほぼ一直線上に整合するので、ロック部材と外筒と内筒とを、固定ボルトにより容易に固定することができる。
【0009】
本発明の脚柱の上下調節装置は、
ロック部材は、係合片を有するロック金具と、このロック金具における係合片を除いた部分を覆うカバー部材とからなり、カバー部材の上下方向の端部をスライダに上下に回動可能に枢着したことを特徴としている。
この特徴によれば、ロック部材の体裁が向上する。
【0010】
本発明の脚柱の上下調節装置は、
カバー部材に、固定ボルトの頭部が嵌合される嵌合孔を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、固定ボルトの頭部が露呈しないので、ロック部材の体裁がより向上する。
【0011】
本発明の脚柱の上下調節装置は、
外筒におけるロック部材の係合片が当接する端面に、係合片が嵌合する嵌合溝を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、スライダの端面を外筒の開口端に当接させうるので、それらの対向面間に隙間が形成されるのが防止され、見栄えがよくなるとともに、ロック部材がぐらつくのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の脚柱を備える机の斜視図である。
【図2】脚柱の要部の分解斜視図である。
【図3】同じく、脚柱の要部の内側面図である。
【図4】同じく、脚柱の要部の斜視図である。
【図5】図3のV−V線に沿う縦断面図である。
【図6】同じく、VI−VI線に沿う横断平面図である。
【図7】脚柱の上下位置を調節する手順を説明する縦断面図である。
【図8】同じく、脚柱の上下位置を調節する手順を説明する縦断面図である。
【図9】脚柱の変形例を示す要部の斜視図である。
【図10】同じく、変形例を示す脚柱の上下位置を調節する手順を説明する縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る脚柱の上下調節装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0014】
実施例に係る脚柱の上下調節装置につき、図1から図10を参照して説明する。図1は、本発明の実施例を備える机の斜視図で、この机の脚体1は、前後方向を向く左右1対のベース脚2、2と、両ベース脚2の中央部に立設された左右1対の脚柱3、3と、両脚柱3の下端部の対向面同士を連結している横杆4とからなり、天板5は、左右の脚柱3の上端により支持されている。
【0015】
図2は、脚柱3の要部の分解斜視図、図3は、同じく要部の内側面図、図4は、同じく斜視図、図5は、図3のV−V線に沿う縦断側面図、図6は、同じくVI−VI線に沿う横断平面図である。なお、左右の脚柱3は左右対称で、同一構造であるため、以下の説明は、図1における左方の脚柱3のみとする。
【0016】
脚柱3は、ほぼ楕円形断面の外筒6と、この上部に摺動可能に内嵌された楕円形断面の内筒7とからなり、それらの嵌合部には、脚柱3の上下調節装置8が設けられている。外筒6の上端部には、内筒7を摺動可能に案内する合成樹脂よりなる筒状のガイド部材9が、その上端に連設された外向き鍔部9aの下面が外筒6の上端と当接するようにして、上方から嵌合されている(図5参照)。
【0017】
ガイド部材9には、その内側面側の外周面に下方に開口する2条のスリットを形成することにより、弾性係止片10が一体的に連設され、その下端に突設された外向きの係止爪10aを、外筒6の上端部の内側面に形成した係止孔11に弾性係合することにより、ガイド部材9の抜け止めがなされている。
【0018】
外筒6とガイド部材9における内側面側の開口端(上端)には、それぞれ、後記するロック金具27の係合片27bが嵌合される凹状の嵌合溝12、12が形成されている。また、外筒6における前記係止孔11よりも下方の内側面には、後記する固定ボルト30の挿通孔13が形成されている。
【0019】
図5に示すように、内筒7の下端部には、合成樹脂製の摺動部材14が、下端に連設された拡径鍔部14aの外周面が外筒6の内面に摺接するようにして、下方より嵌合されている。摺動部材14の下端部には、左右方向を向く貫通孔15が穿設され、この貫通孔15にタッピングねじ16をねじ込み、その頭部16aを内筒7の内側面の下端部に穿設した通孔17内に位置させることにより、摺動部材14は、下方への抜け止めがなされている。
【0020】
内筒7の内側面には、長手方向と直交する方向、すなわち前後方向を向く複数の係合孔18が、上下方向に等間隔おきに穿設され、各係合孔18の中央部は、上方と下方に円弧状に拡開するボルト挿通孔19となっている。
【0021】
図5及び図6に示すように、内筒7の内側面側の内面には、上下寸法が係合孔18の形成領域よりも若干長い平面視内向きコ字状断面のボルト締付部材20が、溶接等により固着されている。ボルト締付部材20における内筒7の内側面と平行をなす垂直片20aには、上下複数のボルト挿通孔21が、内筒7のボルト挿通孔19と同心をなして整合するように形成されている。
【0022】
また、垂直片20aの外側面には、上下複数の雌ねじ筒22が、各ボルト挿通孔19、21と同心をなすように溶接等により固着されている。なお、係合孔18、ボルト挿通孔19、21及び雌ねじ筒22の上下方向のピッチは、外筒6の嵌合溝12の上端から、その下方のボルト挿通孔13の中心までの上下寸法とほぼ等しくしてある。
【0023】
内筒7における外筒6の上方に突出する部分には、合成樹脂製のスライダ23が、上下に摺動可能に外嵌されている。このスライダ23の内側面側には、図2に示すように、左右両方向と下方に開口する側面視下向きコ字状の突部24が内向きに突設され、突部24の前後に対向する下向片24a、24aの上端部には、外側方と対向面側に開口する正面視内向きU字状の枢支溝25、25が、対向状に形成されている。
【0024】
符号26はロック部材で、ロック金具27と、合成樹脂製のカバー部材28とからなっている。図2、図5及び図6に示すように、ロック金具27は、上下方向を向く基片27aと、その上端に連設された外側方を向く水平の係合片27bと、基片27aの前後両端に連設された内向折曲片27c、27cとを有している。係合片27bの突出寸法と幅寸法は、内筒7の係合孔18に挿脱可能に貫通される寸法とされ、また係合片27bは、外筒6とガイド部材23との嵌合溝12に上方より嵌合可能な幅寸法とされている。
【0025】
カバー部材28は、外側面が開口されたケース部28aと、その上面に上向き突設された前記スライダ24への取付部28bとからなり、ケース部28a内にロック金具27の両内向折曲片27cを圧嵌することにより、ロック金具27は、係合片27bを除いた部分が、カバー部材28により体裁よく覆われている。
【0026】
カバー部材28の取付部28bの前後寸法は、スライダ24の両下向片24a間に遊嵌される寸法とされ、取付部28bの上端部に突設された前方及び後方を向く1対の支軸29、29を、両下向片24aの枢支溝25に嵌合することにより、ロック部材26は、その係合片27bが内筒7の係合孔18と係合する係合位置から、係合片27bが係合孔18より離脱する非係合位置までの間を回動しうるように、スライダ24に上下に回動可能に枢着されている。
【0027】
ロック金具27の基片27aには、外筒6と内筒7とを固定する六角孔付き固定ボルト30を挿通するためのボルト挿通孔31が、また、カバー部材28のケース部28aには、固定ボルト30の頭部30aが嵌合される若干大径の嵌合孔32が、それぞれ互いに同心をなすようにして形成されている。なお、内筒7に設けた係合孔18、スライダ23、ロック部材26、及び固定ボルト30等により、前述した脚柱3の上下調節装置8を構成している。
【0028】
係合片27bの下面から、ボルト挿通孔31の中心までの上下寸法は、外筒6の嵌合溝12の上端から、その下方のボルト挿通孔13の中心までの上下寸法とほぼ等しくしてある。このようにすると、ロック金具27の係合片27bを内筒7のいずれかの係合孔18に係合させた状態で、係合片27bを外筒6の嵌合溝12に嵌合してその上端に当接させた際に、ロック金具27のボルト挿通孔31と、外筒6のボルト挿通孔13とが互いに整合するようになる。
【0029】
また、前述したように、係合孔18、ボルト挿通孔19、21及び雌ねじ筒22の上下方向のピッチを、外筒6の嵌合溝12の上端から、その下方のボルト挿通孔13の中心までの上下寸法とほぼ等しくしてあるので、ロック金具27のボルト挿通孔31は、内筒7とボルト締付部材20のボルト挿通孔19、21にも整合するようになる。従って、ロック部材26より挿入した固定ボルト30を、雌ねじ筒22に容易に螺合することができる(図5参照)。
【0030】
次に、図7及び図8を参照して、脚柱3の上下位置を調節する際の手順について説明する。
【0031】
まず、固定ねじ30を緩めて、ロック部材26より取り外す。この状態では、まだロック部材26の係合片27bは内筒7の係合孔18に係合しているとともに、外筒6の嵌合溝12の上端に当接しているので、内筒7が下方に移動する恐れはない。従って、内筒7を手で保持しておく必要はなく、かつ天板5の荷重が内筒7に加わっていても、固定ボルト30の取外し作業を安全に行うことができる。
【0032】
次いで、図7に示すように、ロック部材26を、その係合片27bが内筒7の係合孔18及び外筒6の嵌合溝12より離脱するまで、上向きに回動させる。
【0033】
次いで、図8のように、スライダ23を上下方向にスライドさせたのち、図5に示すように、ロック部材26を下向きに回動させ、その係合片27bを、内筒7の所望の高さの係合孔18に係合させる。この作業は、ロック部材26の係合片27bと係合孔18とを目視しながら行いうるので、それらを容易に位置決めして迅速に係合させることができる。
【0034】
次いで、内筒7を下方に移動させ、ロック部材26の係合片27bを、外筒6の嵌合溝12に嵌合させる。このように、係合片27bを嵌合溝12に嵌合させると、スライダ23の下端を外筒6の上端に当接させうるので、それらの間に隙間が形成されるのが防止されるとともに、ロック部材26が前後方向にぐらつくのも防止される。
【0035】
最後に、図5に示すように、ロック部材26のカバー部材28の嵌合孔32より挿入した固定ボルト30を、ロック金具27、外筒6、内筒7、及びボルト締付部材20に設けた、互いに整合するボルト挿通孔31、13、19、21に挿通して、雌ねじ筒22に螺合し、締め付ける。前記一連の作業を、左右同時に行うことにより、外筒6と内筒7とロック部材26とが固定され、脚柱3を所望の上下位置に調節することができる。
【0036】
なお、このボルト止め作業は、ロック部材26の係合片27bが外筒6の嵌合溝12に当接して、内筒7が下方に移動するのを阻止した状態で行いうるので、内筒7を手で保持する必要はなく、極めて容易に行うことができる。
【0037】
図9及び図10は、外筒6と内筒7を上下反対とした変形例を示すもので、この際には、下側の内筒7に、スライダ23とロック部材26を、前記実施例と上下逆向きとして設け、ロック部材26を下向きの非係合位置まで回動させたとき、係合片27bが内筒7の係合孔18及び外筒6の下端の嵌合溝12より離脱し、ロック部材26を上向きの係合位置まで回動させたとき、係合片27bが任意の係合孔18と嵌合溝12に再係合するようにすればよい。
【0038】
この変形例においても、ロック部材26を係合位置まで上向きに回動させると、外筒6が下方に移動するのが阻止されるので、固定ボルト30の取外しや締付け作業を容易に行うことができる。
【0039】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0040】
例えば、前記実施例では、ロック部材26を、ロック金具27と、それを覆うカバー部材28よりなるものとしたが、例えば、カバー部材28に係合片27bを一体的に連設したり、カバー部材28を省略して、ロック金具27のみとしたりすることもできる。ロック金具27のみとする際には、スライダ23に枢着する枢着片等を上向きに突設すればよい。
【0041】
また、外筒6の開口端に設けた嵌合溝12を省略し、係合片27bを単に外筒6の開口端に当接させるようにしてもよい。
【0042】
また、ガイド部材9や摺動部材14を省略し、外筒6と内筒7を単に摺動可能に嵌合するようにしてもよい。
【0043】
また、内筒7の内部に複数の雌ねじ筒22を有するボルト締結部材20を設けるようにしているが、1つの雌ねじ筒22を有するボルト締結部材を外筒6内部の下部(若しくは上部)から立設(若しくは吊下)し、その雌ねじ筒22を内筒7内部に配置させるようにしてもよい。
【0044】
本発明は、前記机の脚柱の外、椅子や他の家具の脚柱にも適用しうることは勿論である。
【符号の説明】
【0045】
1 脚体
2 ベース脚
3 脚柱
4 横杆
5 天板
6 外筒
7 内筒
8 上下調節装置
9 ガイド部材
9a 外向き鍔部
10 弾性係止片
10a 係止爪
11 係止孔
12 嵌合溝
13 ボルト挿通孔
14 摺動部材
15 貫通孔
16 タッピングねじ
17 通孔
18 係合孔
19 ボルト挿通孔
20 ボルト締付部材
20a 垂直片
21 ボルト挿通孔
22 雌ねじ筒(雌ねじ孔)
23 スライダ
24 突部
24a 下向片
25 枢支溝
26 ロック部材
27 ロック金具
27a 基片
27b 係合片
27c 内向折曲片
28 カバー部材
28a ケース部
28b 取付部
29 支軸
30 固定ボルト
30a 頭部
31 ボルト挿通孔
32 嵌合孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒と、この外筒内に上下に相対移動可能に嵌合された内筒とからなる脚柱の上下調節装置であって、
前記内筒の外周面に、長手方向と直行する方向を向く複数の係合孔を、上下方向に間隔を設けて形成するとともに、内筒の内部に、上下複数の雌ねじ孔を有するボルト締付部材を設け、前記内筒に上下に摺動可能に外嵌されたスライダに、前記複数の係合孔に選択的に係合可能な係合片を有するロック部材の端部を、前記係合片が係合孔に係合する係合位置から、係合片が係合孔より離脱する非係合位置までの間を、上下に回動しうるように枢着し、前記ロック部材を係合位置まで回動したとき、係合片が前記係合孔のいずれかと係合するとともに、前記外筒における前記スライダ側の端面と当接することにより、内筒または外筒の下方への移動を阻止し、かつこの状態で、外筒とロック部材、及び前記各係合孔の中央部に形成されたボルト挿通孔に挿通した固定ボルトを、前記複数の雌ねじ孔のいずれかに螺合して締め付けることにより、外筒と内筒とロック部材とを固定しうるようにしたことを特徴とする脚柱の上下調節装置。
【請求項2】
外筒におけるロック部材の係合片が当接する端面から、外筒に設けたボルト挿通孔の中心までの上下寸法を、内筒とボルト締付部材の複数のボルト挿通孔、及び複数の雌ねじ孔のピッチとほぼ等しくしたことを特徴とする請求項1記載の脚柱の上下調節装置。
【請求項3】
ロック部材は、係合片を有するロック金具と、このロック金具における係合片を除いた部分を覆うカバー部材とからなり、カバー部材の上下方向の端部をスライダに上下に回動可能に枢着したことを特徴とする請求項1または2に記載の脚柱の上下調節装置。
【請求項4】
カバー部材に、固定ボルトの頭部が嵌合される嵌合孔を設けたことを特徴とする請求項3に記載の脚柱の上下調節装置。
【請求項5】
外筒におけるロック部材の係合片が当接する端面に、係合片が嵌合する嵌合溝を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の脚柱の上下調節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−83534(P2011−83534A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240391(P2009−240391)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】