説明

自動モードスイッチングを備えた電力変換器

【課題】交流電力を直流電力に変換して、装着された電子デバイスに電力を供給するAC/DCスイッチドモード電力変換器を有する電力変換器を提供する。
【解決手段】電子デバイスが電力変換器から取り外されている場合は、常に、電力変換器回路を自動的に低電力の待機動作モードにすることにより節電する。電力変換器が待機モードで動作しているとき、監視回路は、コンデンサまたは他のエネルギー蓄積素子から電力を供給される。監視回路が電子デバイスの装着を示す出力電圧変化を検出したとき、または、蓄積素子が充電の必要があるときは、監視回路は、電力変換器回路をアクティブ動作モードにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイス及び電子デバイス用の電力変換器回路に関する。
【背景技術】
【0002】
交流(AC)電力は、一般にコンセントから供給され、ライン電力と呼ばれる。電子デバイスは、直流(DC)電力を使用する回路を含む。電力変換器回路は、AC電力をDC電力に変換するために使用される。このように生成されるDC電力は、電子デバイスに電力を供給されて使用され、或いは、電子デバイスにおいてバッテリを充電するために使用されてもよい。
【0003】
いくつかの応用例において、AC/DC電力変換器回路は、電子デバイスに組み込まれてもよい。例えばデスクトップコンピュータは、コンピュータ電源ユニットの形態でAC/DC電力変換器回路を含むことが多い。コンピュータ電源ユニットは、AC電源コードを受けるソケットを有する。この種の構成を用いる場合、AC電源コードは、コンピュータの背面に直接プラグ接続され、外部電力変換器を用いないでのAC電力の供給となる。
【0004】
デスクトップコンピュータは内部電源を収容するのに十分に大きいが、ハンドヘルド電子デバイスやポータブルコンピュータ等の他のデバイはそれほど大きくない。その結果、一般的なハンドヘルド電子デバイス及びラップトップコンピュータは、外部電力変換器を使用する必要がある。電力変換器につながれていない場合には、ハンドヘルド電子デバイスまたはポータブルコンピュータは、内部バッテリにより電力を供給される。ACライン電力が使用可能である場合、電力変換器が用いられて、電子デバイスのためにAC電力をDC電力に変換する。
【0005】
コンパクトなAC−DC電力変換器は、一般に、スイッチドモード電源アーキテクチャに基づいて設計される。スイッチドモード電力変換器は、AC電源からDC電力の生成制御を行うための誘導性素子及び容量性素子等のエネルギー蓄積素子と共に動作するトランジスタを用いたスイッチ等のスイッチング回路を含む。フィードバックパスが設けられて、変換器出力にタップをつける。これにより、変動する負荷がかかっている状態でも所望のDC電圧レベルの生成が保証される。
【0006】
電力変換器効率は高いことが、節電のためにも望ましい。高い電力変換効率は、効率的な変換器トポロジと低電力損失の部品を使用することにより得られる。しかし、最適な設計がなされても、電力変換器を動作させるときに残留電力損失が残る。この残留電力損失は、変換器のスイッチドモード回路を動作させることにより発生する漏洩電流や他の寄生容量に起因するもので、電力変換器が電子デバイスに電力供給目的で能動的に使用されていない場合であっても、電力変換器による電力の消費を招く。電力変換器が電子デバイスに電力を供給していない場合の消費電力は望ましくない電力損失の原因を表すもので、これは変換器の機能性に悪影響を及ぼすことなく減少させることができるものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
エネルギー蓄積回路を含む電力変換器が提供される。本電力変換器は、ライン電力信号等の入力信号を受信し、デバイスまたは他の回路に対する電力信号等の、対応出力信号を生成する。電力変換器を節電のために待機モードにできる。待機モードにおいては、エネルギー蓄積回路が適宜用いられて、電力変換器を待機モードから目覚めさせるときの回路へ電力供給源となる。本電力変換器回路は、独立型電源アダプタの一部として提供されるか、あるいは他の電子デバイスに組み込まれてもよい。
【0008】
ある適当な構成を用いる場合、本電力変換器は、交流(AC)/直流(DC)スイッチドモード電力変換器回路等の電力変換器回路である。この電力変換器回路は、装着された電子デバイスに電力を供給するために、ACライン電力をDC電力に変換する。本電力変換器は、例えば携帯電話、ポータブルコンピュータまたは音楽プレーヤ等の電子デバイスに電力を供給するために使用される。
【0009】
本電力変換器回路は、電力のフローを制御するように変調されるスイッチング回路を有する。スイッチング回路がoffにされると、電力変換器回路は基本的に停止状態となり、出力にDC電力を生成しない。待機モード(スリープモードと呼ばれることもある)においては、電力変換器による消費電力は最小化される。装着された電子デバイスへの電力供給が必要なときは、本電力変換器回路はアクティブ動作モードで動作し、このモード下で、上記スイッチング回路を能動的に変調して、所望の出力信号(例えば、DC出力電圧)を生成する。
【0010】
本電力変換器回路は、スイッチ回路を介して出力を出力線に出力する。通常動作中では、監視回路が、このスイッチ回路を閉状態にして、本電力変換器回路を出力線に結合させると共に、DC出力電圧を生成して電子デバイスに電力を供給する。モニタが、上記スイッチ回路を定期的に開状態にして、電力変換器回路を出力線から絶縁する。出力線上の電圧の挙動は、モニタにより監視される。電力を消費する負荷が存在する場合、出力線電圧は低下傾向となる。出力線電圧は、負荷のない内部昇圧回路により駆動されて、上昇する(あるいは、少なくとも所定の閾値を下回らない)。出力線上の電圧が上昇する(あるいは、所定の閾値を下回らない)場合、モニタは、電子デバイスが当該電力変換器から取り外されていると判断する。出力線上の電圧が低下する(あるいは、所定の閾値を下回る)場合、モニタは、電子デバイスが電力変換器に装着されていると判断する。
【0011】
本電力変換器は、コンデンサまたはバッテリ等のエネルギー蓄積素子を含む。電力変換器回路が待機モードで動作している場合、モニタは、上記のエネルギー蓄積素子から電力を引き出す。これにより、モニタは、出力線の状態を能動的に監視することができ、電子デバイスが電力変換器に再度装着されたときを自動的に判断できる。モニタは、エネルギー蓄積素子の状態を更に監視する。エネルギー蓄積素子が放電し尽く(劣化)しそうになった場合には、モニタは、待機動作モードからアクティブ動作モードに一次的に遷移するよう電力変換器回路に指示して、エネルギー蓄積素子を充電する。電子デバイスが電力変換器に再度装着されたことを示す出力線電圧の低下が検出されると、モニタは、電子デバイスに電力が供給されるように、電力変換器回路をアクティブにする。
【0012】
本発明の更なる特徴、特性及び種々の利点は、添付の図面及び好適な実施形態の以下の詳細な説明から更に明らかとなるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換器及び電子デバイスを含むシステムを示す回路図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に従って、図1の回路図に示されたような電力変換器に対して使用される例示的な構成要素を示す回路図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に従って、電子デバイスが電力変換器から取り外されるときに図2に示されたような電力変換器から出力電圧を発生する方法を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に従って、待機モード動作及びエネルギー充電動作中に図2に示されたような電力変換器におけるエネルギー蓄積素子上の電圧が発生する方法を示すグラフである。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に従って、電子デバイスを電力変換器に装着するときに図2に示されたような電力変換器から出力電圧を発生する方法を示すグラフである。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に従って、電力変換器により電力を供給されている電子デバイスが電力変換器に装着されたままであるときの監視動作中に図2に示されたような電力変換器から出力電圧を発生する方法を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明の一実施形態に従って、例示的な動作モード及び図2に示されたような電力変換器において動作モード間で遷移することに関係する動作を示す図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態に従って、電子デバイス内の電源線において電源変化を検出するために監視回路がエネルギー蓄積回路により電力を供給される方法を示す電子デバイスの図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に従って、エネルギー蓄積回路により電力を供給される監視回路が、待機モードにされている電子デバイスにおける電源を目覚めさせる方法を示す電子デバイスの図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に従って、エネルギー蓄積回路により電力を供給される監視回路が、第1の電源及び第2の電源を制御するのに使用される方法を示す第1の電源及び第2の電源を有する電子デバイスの図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態に従って、図1に示されたような電源アダプタ回路に対して使用される例示的な電源アダプタ筐体の構成を示す図である。
【図12】図12は、本発明の一実施形態に従って、図1に示されたような電源アダプタ回路に対して使用され且つ磁気装着機構を有する例示的な電源アダプタ筐体の構成を示す図である。
【図13】図13は、本発明の一実施形態に従って、電力変換器回路出力コンデンサが監視回路に電力を供給するためにエネルギー蓄積デバイスとして使用される方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
、電源アダプタと呼ばれることもある電力変換器は、電力のレベルまたは種類を変換するために使用される。本電力変換器は、例えば、直流(DC)電力レベルを増加または低下するために使用される。本電力変換器は、また、交流(AC)電力をDC電力に変換するために使用される。AC電力をDC電力に変換するのに使用される電力変換器が、一例として本明細書において説明されるが、一般に電力変換器回路は、あらゆる形態の適当な入力信号(例えば、ACまたはDCの電流及び電圧)をあらゆる形態の適当な出力信号(例えば、増加、低下、あるいは変換されたACまたはDCの電流及び電圧)に変換する回路を含む。AC入力信号から制御されたDC出力電圧を生成するAC/DC電力変換器如きの電力変換器を用いることは、単なる例示に過ぎない。
【0015】
一般的な例において、電力変換器は、コンセント等のACライン電力の電源にプラグ接続される。AC電源は、例えば120Vまたは240Vの電力を出力する。電力変換器における回路は、受信されるACライン電力をDC電力に変換する。例えばAC/DC電力変換器は、入力においてACライン電力を受信し、対応する出力においてDC電力を供給する。出力電圧レベルは、12V、5Vまたは他のあらゆる適当なDC出力レベルである。
【0016】
電力変換器における回路は、スイッチドモード電源アーキテクチャに基づく。スイッチドモード電源は、相対的にコンパクトな回路において電力変換を実現するために、金属酸化物半導体電力トランジスタ等のスイッチ素子と、パルス幅変調制御方式または周波数変調制御方式等の制御方式を使用する。スイッチング回路が第1の構成を有する場合、電力は、電源からインダクタ(例えば、変圧器)またはコンデンサ等の蓄積素子に転送される。スイッチング回路が第2の構成を有する場合、電力は上記蓄積素子から負荷に供給される。フィードバックが、電力転送動作を調節するために用いられる。これにより、出力電圧が所望のレベルで維持されることを確実にする。電力変換器において使用されるスイッチドモード電源のトポロジ例には、バック変換器、昇圧変換器、フライバック変換器等が含まれる。
【0017】
一例として本明細書において説明されている好適な構成では、AC/DC電力変換器は、電圧整流器及びフライバック変換器を使用して実現される。電圧整流器は、相対的に高い電圧レベルでACライン電力をDC電力に変換する。因みに、本電力変換器のフライバック変換器部は、DC電力を、整流器回路の出力において、12V、5V、または電子デバイスの回路を動作させることのできる他の適当な低いレベル電圧、にまで低下させる。必要に応じて、他の電力変換器アーキテクチャが使用してもよい。フライバック変換器の設計に基づくスイッチドモード電力変換器構成を使用することは、一例として本明細書において説明される。
【0018】
AC/DC電力変換器は、DC電力を、あらゆる適当な電子デバイスに供給する。AC/DC電力変換器からDC電力を受ける電子デバイスの例には、ハンドヘルドコンピュータ、小型デバイスまたは装着型デバイス、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ルータ、アクセスポイント、無線通信機能を備えたバックアップ記憶装置、移動電話、音楽プレーヤ、リモート制御、全地球測位システムデバイス及びこれらのデバイスのうちの1つ以上の機能を組み合わせるデバイスが含まれる。一例として本明細書において説明される適当な構成を用いる場合、AC/DC電力変換器から電力を受信する電子デバイスは、ハンドヘルド電子デバイス(例えば、移動電話または音楽プレーヤ)等のコンパクトなポータブルデバイスである。しかし、これらは単なる例示である。AC/DC電力変換器は、あらゆる適当な電子デバイスと共に動作する。
【0019】
電力変換器が電力を電子デバイスに出力する例示的なシステム環境を図1に示す。図1に示されるように、システム8は、AC電源14等のAC電力の電源と、AC/DC電力変換器12等の電力変換器と、電子デバイス10等の電子デバイスとを含む。
【0020】
例えばAC電源14は、電源コードを介してACライン電力を供給する通常のコンセントである。コンセントの電力は、一般に、約110V〜240VのAC電圧で配電されている。
【0021】
電力変換器12は、AC−DC電力変換器回路122等の電力変換器回路を含む。AC−DC電力変換器回路122は、フライバック変換器または他の適当な電力変換器トポロジ等のスイッチドモード電源の設計に基づいてもよい。
【0022】
電子デバイス10は、電力変換器12から取り外された場合にデバイス10に電力を供給するためのバッテリを有するようにしてもよい。電力変換器12がAC電源14にプラグ接続され、電力デバイス10が電力変換器12に接続されている場合には、電力変換器12は、デバイス10に対してAC電源14から受信するAC電力をDC電力に変換する。
【0023】
必要ならば、コネクタは、電力変換器12の入力及び/または出力において設けられる。例えば、デバイス10は、USB(universal serial bus)ケーブルがプラグ接続されるUSBポートを有する。このUSBケーブルは、電力変換器12と電子デバイス10との間でDC電力を送電する。例えば、USBケーブルまたは他のケーブルは、変換器12からデバイス10に、12V、5Vの正のDC電圧または他の適当な正のDC電圧レベルを送電するための正の電源線72等の第1の線を含む。このDC電圧レベルはVbusで示され、変換器12の線73は電源バスまたは出力線と呼ばれる。USBケーブルまたは他のケーブルは、0Vの接地電圧または他の適当な接地電圧レベルをデバイス10に送電するための、接地線74等の第2の線を更に有する。USBケーブル等のケーブルは、オプションとして、デバイス10と変換器12との間で情報を送電するために使用されるデータ線を更に含むことができる。
【0024】
電子デバイス10は、電力変換器12に接続されると、USBコネクタ及びケーブル(一例として)の電力ピンを介してDC電力を受信する。尚、電力変換器12や電子デバイス10に接続する目的でUSBコネクタを使用することは、単なる例示である。必要に応じて、あらゆる適当なプラグ、ジャック、ポート、ピン、他のコネクタまたはハードワイヤード接続は、電力変換器12及び電子デバイス10を相互接続するために使用される。同様に、ハードワイヤード接続または適当なプラグ、ジャック、ポート、ピン構造、あるいは他のコネクタが電力変換器12を電源14に接続するために使用される。
【0025】
AC−DC電力変換器回路122は、AC電源14からのAC電力をDC電力に変換して出力パス64、70上に出力する。出力パス64は、スイッチ回路SW2を介して変換器出力線73に結合された正の電源線である。パス70は接地電源線であり、これは、変換器12の接地出力75と、ケーブルまたは変換器12をデバイス10に接続する他のパス内の接地線74とに接続される。スイッチ回路SW2等のスイッチング回路は、DC電力の流れを制御することのできるあらゆる適当な電気部品に基づいてもよく、この電気部品としては、AC−DC電力変換器回路122の出力から、電子デバイス10と関連付けられた電源入力線(例えば、電源線72及び74に接続されるデバイス10の入力)へのDC電力の流れを制御できるものであれば、いかなるものでもよい。例えばスイッチ回路SW2は、1つ以上の電界効果電力トランジスタ(パワーFET)等の1つ以上のトランジスタを使用して実現される。電子デバイス10等の電子デバイスが電力変換器12に接続されている通常の動作中では、電力変換器12は、AC−DC電力変換器回路122を使用して、線64及び70上にDC電源電圧を供給する。スイッチ回路SW2は、一般に通常の動作中は閉状態にあるため、線64は出力線73に対して短絡することになる。これにより、AC−DC電力変換器回路122の出力であるDC電源電圧をパス72及び74を介して電子デバイスに出力できる。
【0026】
AC−DC電力変換器回路122は、内部スイッチング回路を制御する制御回路を含む。制御回路はフィードバック信号に応答する。例えば、1つのフィードバックパスが用いられて、このパスが、AC−DC電力変換器回路122の出力線73上の電圧Vbusの現在のレベルに関する情報を供給する。このフィードバック情報に応答して、AC−DC電力変換器回路122の制御回路は、AC−DC電力変換器回路の出力に供給されているDC電圧の量に対するリアルタイムの調整を可能とする。例えば、出力64上のDC電圧が、5Vの公称値Vsecを有していて、電圧が望ましくないことに5.05Vに上昇したことをフィードバックが示す場合には、AC−DC電力変換器回路122の制御回路は、DC出力電圧を、再び公称値(Vsec)に低下させるような調整を行う。
【0027】
電力変換器12は、エネルギー蓄積回路50を含む。エネルギー蓄積回路50(エネルギー蓄積素子と呼ばれることもある)は、エネルギーを蓄積するあらゆる適当な回路に基づいてもよい。一例として、エネルギー蓄積回路50は、1つ以上のバッテリ、コンデンサ等を含む。AC−DC電力変換器回路122が電力を出力パス64に供給しているときの電力変換器12の動作中、パス66等のパスは、電力をエネルギー蓄積回路50に転送するために使用される。このようにエネルギー蓄積回路50に転送される電力は、バッテリ、コンデンサまたは回路50における他のエネルギー蓄積素子を充電するために使用される。図1の例において、エネルギー蓄積回路50は、パス64及び66によりAC−DC電力変換器回路122に結合される。しかし、これは単なる例示である。必要に応じて、あらゆる適当な転送パスは、AC−DC電力変換器回路122からの充電電力をエネルギー蓄積回路50に供給するために使用される。
【0028】
図1に示されるように、電力変換器12は、モニタ54等の監視回路を含む。モニタ54は、パス66及び60等のパスを使用して電力変換器12の状態を監視する。モニタ54は、適宜、パス76等のパスを使用して制御信号をAC−DC電力変換器回路122に出力する。この制御信号は、AC−DC電力変換器回路を適当な動作モードにする。一般にあらゆる適当な数の動作モードは、必要に応じて、AC−DC電力変換器回路122によりサポートされる。
【0029】
一例として本明細書において説明されている好適な構成では、AC−DC電力変換器回路122をアクティブ動作モードまたは待機モードにする。高電力モードまたは通常の動作モードと呼ばれることもあるアクティブ動作モードにおいて、AC−DC電力変換器122は、onであり、エネルギー蓄積回路50を充電し且つ電子デバイス10に電力を供給するためにDC出力電力を供給する。スリープモードまたは低電力モードと呼ばれることもある待機モードにおいて、AC−DC電力変換器回路122は、AC−DC電力変換器回路122により殆どまたは全く電力が消費されない(すなわち、スイッチドモード電源スイッチの変調を阻止することにより、AC−DC電力変換器回路122をoffにする)状態になる。必要に応じて、AC−DC電力変換器回路122は、複数の更なる低電力状態(例えば、部分off状態及び全off状態)を有する。AC−DC電力変換器122を待機状態またはアクティブ状態のいずれかにする構成は、一例として本明細書において説明される場合もある。しかし、これは単なる例示である。電力変換器12は、一般に、あらゆる適当な数の動作モード(例えば、全onモード、部分onモード、スリープモード、ディープスリープモード等)をサポートする。
【0030】
AC−DC電力変換器回路122は、待機モードにあるとき、offであり、出力64を浮動状態にある。この状況において、エネルギー蓄積回路50に蓄積されている電力は、エネルギー蓄積回路50内からパス66に配電される。例えば、エネルギー蓄積回路50がバッテリまたはコンデンサを含む場合、そのバッテリまたはコンデンサは、バッテリ電圧またはコンデンサ電圧をパス66に供給する。エネルギー蓄積回路50により供給される電圧は、AC−DC電力変換器回路122自身がアクティブ動作モードである場合にパス64に供給される公称出力電圧レベル(Vsec)と同一の電圧レベルで、供給される。
【0031】
電圧調節器52は、パス66を介してエネルギー蓄積回路50により供給された電圧を入力INで受信し、対応する出力電圧を出力OUTを介して出力パス58に供給する。出力線73上に負荷がない場合は、電圧調節器52がパス58に供給する電圧は、Vsecに対して上昇する(すなわち、待機動作中に電圧調節器52によりパス58に供給される電圧は、Vsecより高い上昇電圧Vauxに等しい)。例えばVsecが5.0V(一例として)である場合、Vauxは5.1V(一例として)である。
【0032】
出力線58は、パス56により出力線73及びパス72に結合される。待機モード中、モニタ54は、パス62等のパスを介してスイッチ制御信号をスイッチ回路SW2に供給する。制御信号は、スイッチ回路SW2を、線64及び出力線73が互いに電気的に切断された開モードにする。出力線73をパス64から切断することにより、出力73をAC−DC電力変換器回路122及びエネルギー蓄積回路50から絶縁する。モニタ54によりスイッチ回路SW2を開いた後に出力線73上に予定される電圧は、電子デバイス10の状態に依存する。
【0033】
スイッチ回路SW2が開いて電子デバイス10が電力変換器12から切断されると、電圧調節器52は、上昇電圧Vauxをパス58及び56を介して出力線73に供給していき、これにより、VbusをVauxにまでドライブする。モニタ54がスイッチ回路SW2を開成したときに電子デバイス10が電力変換器12に接続されているような場合には、電子デバイス10は、負荷として動作し、線58及び56を介して電圧調節器出力OUTから電力を引き出していく。電圧調節器52は、相対的に少ない量の電流のみを電子デバイス10に供給するように動作する電流制限回路を含む。その結果、電子デバイス10から取り出された電力は、Vbusを低下させるようになる。
【0034】
モニタ54は、パス56及び60を介して出力線73上で電圧Vbusを監視することにより、電子デバイス10の装着状態を判断する。モニタ54は、スイッチ回路SW2が開かれれた下で電圧Vbusの上昇が検出された場合には、電子デバイス10は現時点では電力変換器12から取り外されていると判断する。モニタ54は、スイッチ回路SW2が開かれていて電圧Vbusの低下が検出された場合には、電子デバイス10は現時点では電力変換器12に装着されていると判断する。モニタ54は、電子デバイス10が電力変換器12に装着されていると判断する場合は、常に、AC−DC電力変換器回路122をアクティブ動作モードにし、デバイス10に電力を供給する。電子デバイス10の存在が検出されない場合、モニタは、AC−DC電力変換器回路を待機モードのままにし、節電する。モニタ54が、エネルギー蓄積回路50が長時間の待機モード動作により放電し尽くしそうになったと検出したときは、エネルギー蓄積回路50を直ちに充電するようにAC−DC電力変換器回路122を目覚めさせる。
【0035】
図1の電力変換器12は、あらゆる適当な回路を使用して実現される。電力変換器12を実現するのに使用される例示的な回路を図2に示す。図2の例において、電力変換器回路122は、フライバックスイッチドモード電源の設計に従って設けられている。しかし、これは単なる例示である。必要に応じて、あらゆる適当な電力変換器回路が、AC−DC電力変換器回路122に対して使用される。
【0036】
図2に示されるように、AC電源14は、端子L及びNにおいて電力変換器回路122に結合される。端子L及びNからのAC電力は、パス20及び22に供給される。
【0037】
電力変換器12は、整流器回路16を有する。ダイオード18は、線24及び26を介してパス20、22上のAC電圧を整流された(正の)信号に変換する。パス20及び22上のAC電圧は正弦波であってもよく、整流器回路16の出力は整流された正弦波である。電力変換器12はコンデンサ28を含み、ダイオード18からの生の整流出力を平滑化する。整流器16の一部であると考えられてもよいコンデンサ28は、電源14からのAC信号を整流してACリプル量を減少させたものをDC電圧に変換してノード30上に出力する。
【0038】
AC−DC電力変換器回路122は、変換器制御回路38等の電力変換器制御回路を含む。接地線56は、変換器制御回路を接地パス24に接続する。正の電源電圧Vbは、入力84において変換器制御回路38に入力される。入力84には、ブリード回路82により電源線26にタップ付けすることにより、電圧Vbが出力される。ブリード回路82は、1つ以上の抵抗器等の電流制限素子を含む。
【0039】
変圧器32は、整流器16の出力に接続された入力と、ダイオード40及びコンデンサ42に接続された出力とを有する。変圧器32は、10:1または20:1等の巻数比を有する。バイポーラトランジスタまたは金属酸化物半導体電力トランジスタ等のスイッチング回路SW1は、変圧器32の1次側を流れる電流Ipを調節する。スイッチング回路SW1は、変換器制御回路38から制御入力端子36で制御信号を受信する。この制御信号は、約20kHz〜100kHz(一例として)の周波数を有する。制御回路38は、線36上に制御信号を生成し、変換器12への電力の流れを調節する。電力変換器12がアクティブ動作モードで動作する場合、制御信号はアクティブとなって、必要に応じて変更されて電圧Vbusの大きさを調節する。電力変換器12が待機モードにあるときは、制御信号は非アクティブ状態である(すなわち、線36上に存在する時間と共に変化する制御信号はない)。これにより、出力線73上に負荷が接続されていないときの、スイッチング回路SW1の動作により発生するかもしれない電力変換器12の消費電力を減少させることができる。スイッチSW3及びSW4等のオプションのスイッチング回路を開状態にし漏洩電流を減少する(例えば、変換器制御回路38及び/またはモニタ54からの制御信号を用いる)ことにより、待機消費電力は更に減少する。
【0040】
線36上でスイッチング回路SW1に出力される制御信号は、周波数が変換器を流れる電力量を制御するように調整された信号であってもよく、あるいは、デューティサイクルが、変換器を流れる電力の量をパルス幅変調方式に従って制御するように調整されたパルス幅変調(PWM)信号等の信号であってもよい。
【0041】
一般的なPWM方式を用いる場合、線36上の制御信号は、スイッチング回路SW1をonにして電流Ipを流すようにするために、高い値をとり、スイッチング回路SW1をoffにして電流Ipが流れないようにするためには、低い値を取るような信号である。例えば、線36上の制御信号は、デューティサイクルが制御回路38により調節される方形波PWM信号であって、これにより、Vbusの出力73上での振幅を調整する。必要に応じて、周波数変調方式が使用される。周波数変調方式においては、線36上の制御信号は、周波数が制御回路38により調節される方形波または他の制御信号であって、これにより電圧Vbusの大きさを調整する。電力変換器12等の電力変換器においてPWM制御信号を使用することが、一例として本明細書において説明されている。しかし、PWM制御信号を使用することは単なる例示である。必要に応じて、あらゆる適当な種類の制御信号は、変換器12において電力の流れを制御するために使用される。
【0042】
制御回路38がPWM制御信号等の制御信号をスイッチング回路SW1に適用する場合、変圧器32の2次側における電流Isは、制御信号の周波数に等しい周波数(例えば、約20kHz〜100kHz)を有する。ダイオード40とコンデンサ42は、ノード44においてこのAC信号をDC電圧に変換する。この電圧は、線64に出力され、図1のAC−DC電力変換器回路122の出力を示す。本明細書においてVsecと呼ばれることもある線64上の公称電源出力電圧は、例えば12V、5Vまたは他の適当な電圧である。電子デバイス10がアクティブ動作モード中に出力線73に接続される場合に出力64において生成される電圧は、スイッチ回路SW2、出力73及びパス72を介して電子デバイス10に転送され、電子デバイス10の回路に電力を供給する。
【0043】
電力変換器12は、開ループ制御方式を使用して制御される。この種の構成を用いる場合、電力変換器12は、所定のPWM信号、周波数変調信号または他の制御信号をスイッチング回路SW1に適用し、出力64及び出力線73上で所望の出力レベルを生成する。必要に応じて、線48及び49から形成されたフィードバックパス等のフィードバックパスFBを提供することにより、閉ループ制御方式が使用される。線48及び49、制御回路38を使用することにより、ノード44及び46を介して現在の電圧レベル(すなわち線64上の出力電圧)でフィードバックを受信する。ノード44上で現時点で監視された出力電圧の値が所望の目標レベルを下回る(すなわち、所望のVsecレベルを下回る)場合、PWM信号のデューティサイクルまたは周波数変調方式において、制御信号の周波数は、それ相応に出力電圧を上昇するように増加される。ノード44上の出力電圧及びAC−DC電力変換器回路122の出力64が高すぎると制御回路38が判断する場合には、PWM信号のデューティサイクルまたは制御信号の周波数は、出力電圧を所望の目標レベルに低下するように、減少される。
【0044】
変換器制御回路38等の回路は、変圧器32の1次側に配置される。監視回路54、エネルギー蓄積回路50、スイッチ回路SW2及び電圧調節器52等の回路は、変圧器32の2次側上に配置される。必要に応じて、絶縁段51等の絶縁段がフィードバックパスFBに含まれ、変圧器32の1次側及び2次側の回路を電気的に絶縁するのを助ける。同様に、絶縁段78等が、モニタ54と変換器制御回路38との間の制御パス76に含まれてもよい。絶縁段51、78は、信号変圧器、オプションの絶縁デバイス等から形成される。
【0045】
図2に示されるように、エネルギー蓄積回路50は、コンデンサ80等のエネルギー蓄積素子から形成される。コンデンサ80は、パス66と接地(例えば、ノード46)との間に結合される。待機動作中、コンデンサ80は、モニタ54及び電圧調節器52に電力を供給するために使用される。モニタ54は、パス66上でコンデンサ80からの出力電圧を監視し、コンデンサ80が充電を必要とする程度まで放電し尽くしたときを判断する。コンデンサ80のエネルギーを充電するのが望ましい場合、モニタ54は、制御パス76を介して目覚制御信号を変換器制御回路38に送出する。それに応答して、変換器制御回路38は、制御線36上の制御信号の生成を再開することによりアクティブ動作モードに遷移する。これにより、パス66を介してコンデンサ80に転送される線64上のDC出力電圧を生成するようになり、コンデンサ80を再充電する。バッテリを用いたエネルギー蓄積素子は、放電し尽くした場合にこのように再充電される。例えば、バッテリに基づくエネルギー蓄積素子50は、パス66とバッテリとの間に接続された充電器回路を有する。
【0046】
電圧調節器回路52は、DC−DC昇圧変換器52A等のDC−DC電力変換器及び電流制限回路52B等の電流制限回路から形成される。必要に応じて、電流制限回路52Bの電流制限機能は、電流変換器回路52Aの電圧調節機能と組み合わされる。図2の例において、電圧調節機能及び電流制限機能は、別個の回路を使用して実現されている。これは単なる例示である。電力変換器52A及び52B等の回路は、1つ、2つまたは3つ以上の集積回路から形成されてもよく、必要に応じて個別の構成要素を含んでもよい。
【0047】
電力変換器52Aは、制御回路(制御回路38等)、蓄積素子(コンデンサ及び/またはインダクタ)、並びに他の構成要素(例えば、ダイオード)から形成された昇圧回路等のスイッチドモード電源である。これらのような電気部品は、単一の集積回路の一部として実現される。動作中、昇圧変換器52Aは、入力IN上で電力(例えば、コンデンサ80からのDC電圧Vstore)を受信してもよく、出力OUT上で対応する出力電圧を出力する。電力変換器52Aの出力OUT上の出力電圧は、電圧Vstoreより低くてもよく、あるいは高くてもよい。図2の例において、変換器52Aは、電力変換器回路122の出力64において生成された公称出力電圧Vsecよりも高い公称出力電圧Vauxを出力OUT上で生成する昇圧変換器である。例えば、Vsecが5.0Vにあるときは、Vauxは5.1V(一例として)である。電圧Vstoreの範囲は、コンデンサ80がフル充電される場合の5.0Vからコンデンサ80が放電し尽くした時の低い値(例えば、約1〜4.5Vの範囲の電圧)に及んでもよい。
【0048】
電流制限回路52Bは、負荷が出力線73に接続されるときに電力変換器52Aから引き出される電流の最大量を制限する1つ以上の抵抗器または他の適当な回路を使用して実現される。
【0049】
電力変換器回路122が待機モードにあるとき、スイッチ回路SW2は開く。出力線73上に負荷がないため、電流制限回路52Bは、昇圧変換器52Aの出力OUT上の電圧を大きさをわずかに変化させて線58に渡す。この状況において、昇圧変換器52Aからの公称出力電圧がVauxにあるとき、出力線73上のDC電圧VbusはVauxに上昇する。
【0050】
電子デバイス10等の負荷が電力変換器12に接続される場合、出力線73上の電圧Vbusは低下する。電流制限回路52Bがデバイス10から供給される電流の量を制限するため、昇圧変換器52Aは、この状況においてVbusをVauxに維持できない。これにより、電圧Vbusは負荷がかかった状態で低下する。
【0051】
従って、モニタ54は、スイッチ回路SW2を制御しつつ、電圧Vbusを測定し且つ起こる変化を観察することにより、電子デバイス10の装着状態を監視する。
【0052】
図3は、ユーザが電子デバイスを電力変換器12から取り外すときに出力線73上の電圧Vbusを発生する方法を示す。t0の前の時間において、電子デバイス10は、電力変換器12に装着され、線72及び74を介してDC電力を受信する。電力変換器回路122は、アクティブ動作モードであり、出力64上の公称出力電圧VsecのDC出力電圧を供給する。電力変換器回路122の出力64上の電圧Vsecが電力変換器出力線73に渡されるように、スイッチ回路SW2はアクティブ動作モード中に閉成される。従って、線73上の電圧Vbusは、t0の前の時間においてVsecに等しい。時間t0において、ユーザは、電子デバイス10を出力線73から取り外す。出力線73が電圧Vsecを供給している出力64に接続されるため、電圧Vbusは電圧Vsecのままである。時間t1において、モニタ54は、スイッチ回路SW2を開状態にし、出力線73を電力変換器回路122から絶縁する。モニタ54は、数秒または数分、あるいは他の適当な時間毎に1回このようにスイッチ回路SW2を開状態にし、電子デバイス10の装着状態をチェックする。
【0053】
時間t0の後の時間において、電子デバイス10は出力線73に接続されていない。その結果、スイッチ回路SW2が時間t1において開かれるとき、電子デバイス10は出力線73に負荷を供給しない。これにより、曲線86の傾斜部分87により示されるように、Vbusは、電圧調節器52の出力OUTにおいて供給される電圧Vauxのレベルに上昇できる。モニタ54は、パス60を使用して電圧Vbusにおけるこのような上昇を監視する。時間t2において閾値電圧Vth2等の事前定義された閾値電圧に到達した場合、モニタ54は、電子デバイス10が電力変換器12から除去されたと判断する。従って、モニタ54は、制御パス76を介して電源切断コマンドを電力変換器回路122に送出し、AC−DC電力変換器回路122及び電力変換器12を待機消費電力モードにする。このモードにおいて、電圧Vbusが時間t2とt3との間の時間tにおいてVauxに上昇できるように、スイッチ回路SW2は開状態のままである。
【0054】
図4のグラフにおける線88は、電子デバイス10が電力変換器12から取り外されるときの関数としてコンデンサ80の出力におけるパス66上の電圧Vstoreが発生する方法を示す。時間tiにおいて、電力変換器12は待機モードである。待機モードにおいて、電力変換器回路122はoffであり(すなわち、スイッチング回路SW1を能動的に切り換えていない)及びモニタ54は、コンデンサ80に蓄積されたエネルギーにより電力を供給されている。最初に、時間tiにおいて、コンデンサ80は、Vsecの電圧Vstore(すなわち、電力変換器回路122がアクティブ状態にあるときの電力変換器回路122により生成される出力64上の公称出力電圧)を有する。
【0055】
時間ti〜tdの間、モニタ54は、電子デバイス10の装着状態の変化を検出するように動作する。これにより、電力を消費し、コンデンサ80は放電し尽くす。その結果、曲線部分90により示されるように、電圧VstoreはVsecからVth4に低下する。
【0056】
時間tdにおいて、Vstoreは所定の閾値電圧Vth4を下回る。モニタ54は、Vstoreがvth4を下回ったことを検出する場合、電力変換器回路122をonにする起動制御コマンドをパス76上で送出する。電力変換器回路122が時間tdにおいてアクティブ動作モードになると、曲線88の線部分92により示されるように、出力64上の出力電圧は公称出力電圧Vsecに上昇する。
【0057】
モニタ54は、線部分92により示された充電処理を監視してVstoreが完全に充電された状態に戻った時を確認するか、あるいは所定の期間(例えば、コンデンサ80を再充電するのに十分である数秒等の期間)アクティブ状態のままでいるよう電力変換器回路122に指示する。時間trにおいて、コンデンサ80が充電された後、モニタ54は、電力変換器回路122を待機モードにする。線部分94により示されるように、線部分90の放電処理は繰り返される。モニタ54は、要求される限り(すなわち、電子デバイス10を装着するまで)、図4に示されるように、電力変換器回路122をon及びoffにする。
【0058】
図5のグラフは、電子デバイス10を電力変換器12に装着する処理中に電圧Vbusを発生する方法を示す。時間tsにおいて、電子デバイス10は電力変換器12に装着されない。出力線73上に負荷がないため、曲線96の線部分98により示されるように、電圧VbusはVauxに上昇し、電圧調節器54の無負荷出力電圧に一致する。時間taにおいて、ユーザは、電子デバイス10を電力変換器12に装着する(例えば、デバイス10と電力変換器12との間にUSBケーブルまたは他のケーブルを接続することにより)。デバイス10は、出力線73に接続されると、出力線73に負荷をかけ始める。
【0059】
電流制限回路52Bは、電圧調節器52が電子デバイス10により要求される電流の全量を出力するのを防止する。これにより、線部分100により示されるように、電圧Vbusは、時間taにおけるVauxから時間tbにおけるVth3等の所定の閾値電圧に低下する。モニタ54は、電圧VbusがVth3に低下したことを検出する場合、電子デバイス10が電力変換器12に装着されたと判断する。従って、モニタ54は、電力変換器回路122をアクティブ動作モードにするコマンドをパス76を介して電力変換器回路122に送出する。
【0060】
電力変換器回路122が起動すると、電力変換器回路122からの出力電圧が電力を電子デバイス10に供給することにより、図5の線部分102により示されるように、電圧Vbusは公称値Vsecに上昇できる。時間tcの後の時間において(例えば、線部分104に沿う)、Vbusは、変換器制御回路38により電圧Vsecで保持される。
【0061】
図6は、電子デバイス10が装着されたままである間にモニタ54がスイッチ回路SW2を開成するときにVbusを発生する方法を示す。時間tbgにおいて、電力変換器12は、アクティブ状態であり、Vsecの電圧Vbusを供給することにより電子デバイス10に電力を供給している。時間topにおいて、モニタ54はスイッチ回路SW2を開成する。電子デバイス10が電力変換器12に接続されるため、電圧Vbusは低下する。時間tclにおいて所定の閾値電圧Vth1に到達した場合、モニタ54は、電子デバイス10が依然として電力変換器12に接続され且つスイッチ回路SW2を閉成すると判断する。電圧Vbusは、電子デバイス10が電力変換器12から切断されたと電子デバイス10が誤って判断するのを防止するために、電圧Vmin(例えば、約4.5V)を上回ったままであるのが好ましい。スイッチ回路SW2が閉じられると、電力は出力線73に回復され、電圧Vbusは上昇して時間tfnにおいて公称出力電圧レベルVsecに到達する。
【0062】
ユーザがデバイス10を電力変換器12に対して着脱するときに、変換器12及びデバイス10が図1のシステム8において動作する方法を示す図を図7に示す。
【0063】
アクティブ動作モード106において、電力変換器12は、一般にAC−DC電力変換器として動作しており、電力をAC電源14から装着された電子デバイス10に供給している。一般的な例において、電子デバイス10は、電子デバイス10が電力変換器12に接続されるときに再充電される再充電可能なバッテリを含む。モード106の動作中、モニタ54は、本質的に、スイッチ回路SW2を閉状態のままにし、電力を線64から出力線73及び電子デバイス10に配電できるようにする。モニタ54は、適当な時間において(例えば、数秒、数分毎に1回等)、スイッチ回路SW2を短時間だけ開状態にして、電子デバイス10が依然として装着されているかをチェックする。スイッチ回路SW2が開かれても電圧Vbusが上昇しない場合(例えば、図6に関連して説明したように、電圧VbusがVth1に低下する場合)、モニタ54は、電子デバイス10が依然として電力変換器12に装着されていると判断する。線108により示されるように、アクティブ動作モード106の動作は継続する。
【0064】
しかし、図3に関連して説明したように、スイッチ回路SW2が開かれて電圧Vbusが閾値Vth2に上昇する場合、モニタ54は、デバイス10が取り外されたと判断する。線110により示されるように、モニタ54は、電力変換器回路122及び電力変換器12を待機モード114にする。
【0065】
待機モード114中、電力変換器回路122は、アクティブ状態ではないため、モニタ54に電力を供給するための電力を配電できない。電力は、エネルギー蓄積回路50から供給される。特に、エネルギー蓄積回路50は、モニタ54及び昇圧変換器52Aの入力IN(図2)に電圧Vstoreを供給する。電圧Vstoreの電圧レベルが十分である(すなわち、Vth4を上回る)限り、エネルギー蓄積回路50は、監視回路54及び電圧調節器52に電力を供給するために使用される。この時間の間、モニタ54は、電子デバイス10の装着状態を定期的にチェックする。図5に関連して説明したようにこれらのチェックのうちの1つのチェック中に電圧VbusがVth3を下回る場合、線112により示されるように、モニタ54は、電力変換器回路122及び電力変換器12をアクティブ動作モード106に戻す。モニタ54は、図4に関連して説明したように電圧VstoreがVth4を下回ると判断する場合、電力変換器回路122を短時間だけアクティブにする(アクティブ動作モード118)。アクティブ動作モード118において、電力変換器回路122は、アクティブ状態であり、エネルギー蓄積素子50を調節する(例えば、コンデンサ80パス66を充電することにより)。モード118の動作中、デバイス10は取り外されたままである。
【0066】
電圧Vstoreが回復された後(図4の線部分92)、線120により示されるように、モニタ54は、電力変換器回路122及び電力変換器12を待機モード114に戻す。
【0067】
必要に応じて、Vauxは、種々のレベル(例えば、Vsecより大きくないが、デバイス10の最小動作電圧または他のそのような負荷より大きいレベル)で出力される。図4、図5、図6及び図7の例において、Vsecより大きいVaux値を使用することにより、スイッチ回路SW2を開くときのデバイス10の装着状態を検出しやすくするのを補助する。VauxがVsecより大きくない例において、デバイス10または他のそのような負荷の存在は、電圧Vbusが低下しなかった(例えば、Vbusが特定の閾値電圧を下回らなかった)ことを判断することにより検出される。VauxがVsecより大きい構成は、一例として本明細書において説明される。しかし、これは単なる例示である。
【0068】
図8に示されるように、システム8の回路は、デバイス300等の電子デバイスの全てまたは一部に組み込まれてもよい。デバイス300は、ポータブルコンピュータ、ハンドヘルド演算装置、デスクトップコンピュータ、テレビまたはステレオシステム等の消費者電子機器、コンピュータ表示装置、ゲームコントローラ、あるいは他のあらゆる適当な電子機器である。通常の動作中、デバイス300は、電力変換器12の回路により電力を供給される。これにより、デバイス300の回路はフルに電力を供給される。デバイス300の回路要素は、図8においてデバイス回路210として概略的に示され、ユーザインタフェース構成要素等の電子部品(例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、マウス、キー、ボタン、リモート制御からの信号を監視する赤外線受信機回路等の無線ユーザコマンドを受信する回路、ユーザ信号を監視する無線周波数ワイヤレス通信回路、処理及び記憶回路、センサ等)を含む。
【0069】
エネルギー蓄積回路50は、通常の動作中に充電される。節電するのが望ましい場合、回路122を省電力(待機動作)モードにする。待機モードにおいて、デバイス回路210は、デバイス300が通常の動作を再開すべきであることを示す動作を待ってもよい。例えばデバイス回路210は、ユーザ入力動作を監視する赤外線受信機回路または他のユーザ入力回路、あるいは他の適当な事象を含む。ユーザが赤外線コマンドを供給するか、あるいは他の動作がデバイス回路210により検出される場合、結果として得られるデバイス回路210の挙動により、線72上の電圧が変化する。モニタ54は、電圧におけるこのような変化を感知し、パス76を介して対応する目覚コマンドを変換器回路122に送出する。更にモニタ54は、図1に関連して説明したように、変換器回路122を定期的に目覚めさせてエネルギー蓄積回路50を調節する。
【0070】
必要に応じて、回路210は、他の種類の信号伝送方式を使用してユーザ入力または他の監視された動作が検出されたことをモニタ54に通知する。一例として図9の構成を考える。図9に示されるように、電子デバイス300は、エネルギー蓄積及び電力(電圧)調節器回路302を充電するAC−DC電力変換器回路122等の電源を有する。例えば回路302は、図8のエネルギー蓄積回路50等のエネルギー蓄積回路を含み且つ回路210が電力を供給されるときにエネルギー蓄積回路の出力を調節するのを補助する電圧調節器または他の回路をオプションとして含む回路である。
【0071】
プロセッサ304は、1つ以上のマイクロプロセッサ及び他の制御回路(例えば、集積回路等)の記憶及び処理回路を含む。プロセッサ304は、デバイス300及び回路210の動作を制御するのに使用される。
【0072】
図9のデバイス300の通常の動作中、エネルギー蓄積回路302が充電されるように、電源122は回路302に電力を供給する。回路210及びプロセッサ304は、電力を供給され、正常に動作する。節電するのが望ましい場合、電源122を待機モードにする(例えば、プロセッサ304、モニタ210または他の制御回路により)。待機モードにおいて、エネルギー蓄積回路は、パス306を介して回路210に電力を供給するために使用され、パス308を介してモニタ54に電力を供給するために使用される。
【0073】
回路210は、赤外線リモート制御コマンド等のユーザ入力またはデバイス300が待機モードを解除されるべきであることを示す他の適当な事象を待つ。そのような事象が検出される場合、回路210は、パス310を介して信号を送出することにより、事象の発生をモニタ54に通知する。パス310は、回路210とモニタ54との間の通信を送電する1つ以上の関連付けられた線を有するアナログパスまたはデジタルパスである。
【0074】
モニタ54は、電源122を目覚めさせてユーザ入力コマンドまたは他の事象を処理するのが適当であると判断すると、パス76を介して適当な目覚制御コマンドを電源回路122に対して送出する。パス210を介してエネルギー蓄積及び電力調節回路302においてエネルギー蓄積回路を充電するのが望ましい場合、更にモニタ54は、定期的に電源122を起動する。
【0075】
図10は、デバイス300が複数の電源回路122を有する方法を示す。図10の例において、デバイス300は、電源回路PS1及び電源回路PS2を有する。電源PS1は、数十ワットまたは数百ワットの電力を供給する高電力(主)電源であってもよく、電源PS2は、より少ない電力(例えば、10ワット以下の電力)を供給する低電力(副)電源である。待機モードにおいて、各電源は、活動中の電力容量のうちのほんの一部(例えば、1〜10%)(一例として)を消費するだけである。これらは、例示的な例にすぎない。必要に応じて、主電源PS1及び副電源PS2は、あらゆる適当な電源機能を有する。
【0076】
通常の動作中、電源PS1は、アクティブ状態であってもよく、デバイス300における回路210、プロセッサ304及び他の構成要素に電力を供給する。節電のため、フルに電力が必要でない場合、電源PS1は低電力待機状態になってもよい。同様に、活動動作が必要でない場合、節電のために電源PS2を待機モードにする。待機モード中、図9に関連して説明したように、エネルギー蓄積及び電圧調節回路302は、電力を回路210に供給する。回路302におけるエネルギー蓄積回路は、時々充電される必要があってもよい。図1の回路に関連して説明したように、モニタ54は、エネルギー蓄積回路の状態を監視する。充電するのが望ましい場合、モニタ54は、パス314を介して充電制御信号を電源PS2に送出する。それに応答して、電源PS2は待機状態から目覚める。電源PS2が電源PS1より少ないエネルギーを使用し且つデバイス300全体が電源PS2による充電動作中に電力を供給される必要がないため、電源PS1が待機状態のままであるときにエネルギー蓄積回路を充電するために電源PS2を使用することにより、節電を促進する。
【0077】
回路210は、デバイス300がアクティブ状態に入るべきであることを示すユーザ入力または他の動作を検出する場合、パス316を介して電源PS1を目覚めさせるようモニタ54に指示する。モニタ54は、電源PS2を更に起こす。必要に応じて、回路210は、目覚ましコマンド及び他の制御コマンドを送出するためにプロセッサ304を更に使用する。例えば、プロセッサ304は、ユーザ入力が回路210により受信される場合は常に電源PS1を目覚めさせてもよく、モニタ54は、電源PS2(一例として)を起動するのに使用される。
【0078】
図1の電源アダプタ12等の電源アダプタに対する例示的な構成を図11に示す。図11に示されるように、電源アダプタは、図1の回路12等の回路が搭載される筐体318等の筐体を有する。導電性プロング320は、電源アダプタをACライン電力に接続するために使用される。ケーブル322は、アダプタ12からコネクタ324に出力信号を転送するために使用される。コネクタ324は、電源アダプタを電子デバイス10に接続するために使用される。例えばコネクタ324は、音楽プレーヤ及び電話デバイスをコンピュータ及び電源に結合するのに使用されることもあるような30ピンコネクタである。一般にコネクタ324は、あらゆる適当な数の接点を有する。30ピン構成を使用することは、単なる例示である。
【0079】
図12は、別の例示的な電源アダプタ構成を示す。図12の構成において、図1の電源アダプタ回路12は筐体326内に搭載される。図12の例のコネクタ328は、Cupertino,CaliforniaのApple Inc.のMagSafe?等の磁気コネクタである。この種のコネクタは、コネクタ328が相手方に固着するのを補助するために磁力を使用する。例えば、コネクタ328の部分330において磁石があってもよい。必要に応じて、電源アダプタ12においてプラグ型コネクタが更に使用される。
【0080】
図13に示されるように、エネルギー蓄積回路50は、AC−DC電力変換器回路122の一部を形成する。例えば変換器回路122は、正の出力線及び接地出力線を介してコンデンサを有する(例えば、フィルタリングするために)ような変換器回路である。この種の構成において、モニタ54に電力を供給し且つ回路210等の回路(図13の例におけるデバイス10)等の回路に電力を供給するエネルギーは、更なるエネルギー蓄積デバイスを必要とせずに、このフィルタコンデンサ内に蓄積される。一般にエネルギー蓄積回路50は、あらゆる数の適当な構成要素(コンデンサ、バッテリ等)から形成されてもよく、これらの構成要素は、独立型回路から形成されてもよく、あるいは必要に応じてシステム8における他の回路に結合される。図1及び図13の例示的な構成等の例は、単なる例示である。
【0081】
一実施形態によると、交流(AC)/直流(DC)電力変換器により電子デバイスに電力を供給するのが望ましい場合に電子デバイスが接続される電力変換器が提供される。電力変換器は、AC電圧からDC電圧を生成する電力変換器回路と、電子デバイスが接続される出力線と、電力変換器回路を出力線から定期的に切断する電力変換器回路と出力線との間に結合されたスイッチ回路と、スイッチ回路により出力線から電力変換器回路を切断したときの出力線上の電圧レベルを監視することにより電子デバイスが出力線に装着されているかを判断する回路とを備える。
【0082】
別の実施形態に従って、電力変換器は制御回路を備え、回路は、電子デバイスが出力線から取り外されたと判断すると、電力変換器回路を待機モードにするよう制御回路に指示するモニタを備える。
【0083】
別の実施形態によると、電力変換器は、電力変換器回路が待機モードにあるときにモニタに電力を供給するエネルギーを蓄積するエネルギー蓄積素子を更に備え、前記モニタは、エネルギー蓄積素子が充電されるべきであると判断すると、電力変換器回路を短時間だけ待機モードに代えてアクティブ動作モードにするよう制御回路に指示する、ように構成されている。
【0084】
別の実施形態によると、モニタは、電力変換器回路を待機モードで動作させているときに電子デバイスが出力線に装着されていたと判断すると、電力変換器回路をアクティブ動作モードにするよう制御回路に指示する、ように構成されている。
【0085】
別の実施形態によると、エネルギー蓄積素子はコンデンサを備える。
【0086】
別の実施形態によると、電力変換器は、エネルギー蓄積素子からエネルギー蓄積素子電圧を受け、電圧調節器出力に電子デバイスからの負荷がかかっていない場合、電圧調節器出力上に、エネルギー蓄積素子電圧の対応して修正された電圧を出力する電圧調節器を更に備える。
【0087】
別の実施形態によると、電力変換器は、電圧調節器出力を出力線に電気的に結合するパスを更に備えるものであり、エネルギー蓄積素子電圧の前記修正電圧は、電力変換器回路により生成されたDC電圧より高い。
【0088】
別の実施形態によると、電力変換器は、電圧調節器出力を電気的に出力線に結合するパス上に間挿された電流制限回路を更に備える。
【0089】
別の実施形態によると、電圧調節器は、エネルギー蓄積素子電圧の修正した電圧を生成するDC−DCスイッチドモード電力変換器を備え、エネルギー蓄積素子電圧の前記修正電圧はエネルギー蓄積素子電圧より高い。
【0090】
別の実施形態によると、規定された電力変換器は、電圧調節器出力を出力線に電気的に結合するパスを更に備え、エネルギー蓄積素子電圧の前記修正電圧は、電力変換器回路により生成されたDC電圧より高くない。
【0091】
別の実施形態によると、モニタは、電力変換器回路を待機モードで動作させていながら電子デバイスが出力線に装着されていると判断すると、電力変換器回路をアクティブ動作モードにするよう制御回路に指示する、ように構成されている。
【0092】
一実施形態によると、交流(AC)/直流(DC)電力変換器により電子デバイスに電力を供給するのが望ましい場合に電子デバイスが接続される電力変換器が提供される。電力変換器は、AC電圧からDC電圧を生成し、且つDC電圧が生成されているアクティブ動作モード及びDC電圧が生成されない待機モードで動作可能なスイッチドモード電力変換器回路と、スイッチドモード電力回路により生成されたDC電圧に等しい出力線電圧を受信して電子デバイスに電力を供給するために、電子デバイスが接続される出力線と、電力変換器回路と出力線との間に結合されたスイッチ回路と、エネルギー蓄積素子電圧を生成するエネルギー蓄積素子と、エネルギー蓄積素子電圧を受けて出力線に結合された電圧調節器出力を有する電圧調節器と、エネルギー蓄積素子電圧及び出力線電圧を監視し且つスイッチ回路及びスイッチドモード電力変換器回路を制御するモニタとを備える。
【0093】
別の実施形態によると、モニタは、電力変換器回路がアクティブ動作モードにあるときにスイッチ回路を短時間だけ開状態にし、出力線をスイッチドモード電力変換器回路から絶縁し、出力線がスイッチドモード電力変換器回路から絶縁され、電子デバイスが電力変換器から取り外されることを示すときに出力線電圧が上昇するかを監視し、且つ出力線がスイッチドモード電力変換器回路から絶縁され、電子デバイスが電力変換器に装着されていることを示すときに出力線電圧が低下するかを監視する、ように構成されている。
【0094】
別の実施形態によると、電圧調節器は、電圧調節器出力において電圧調節器出力電圧を出力し、且つ電子デバイスが出力線から取り外され、出力線に負荷をかけない場合にスイッチドモード電力変換器回路により生成されたDC電圧より高い電圧レベルを有する昇圧変換器を備える。
【0095】
別の実施形態によると、電圧調節器は、電子デバイスを出力ライン電力変換器に装着する場合に出力線電圧が低下し、且つスイッチ回路を開成することによりスイッチドモード電力変換器回路が出力線から絶縁されることを保証する電流制限回路を更に備える。
【0096】
別の実施形態によると、モニタは、電力変換器回路がアクティブ動作モードにあるときにスイッチ回路を短時間だけ開状態にし、出力線をスイッチドモード電力変換器回路から絶縁し、出力線がスイッチドモード電力変換器回路から絶縁され、電子デバイスが電力変換器から取り外されることを示すときに出力線電圧が所定の閾値を下回らないかを監視し、且つ出力線がスイッチドモード電力変換器回路から絶縁され、電子デバイスを電力変換器に装着することを示すときに出力線電圧が所定の閾値を上回って低下するかを監視する、ように構成されている。
【0097】
一実施形態によると、交流(AC)/直流(DC)電力変換器により電子デバイスに電力を供給するのが必要な場合に、電子デバイスが接続される出力線を有する電力変換器を動作させる方法が提供され、電力変換器は、DC出力電圧が生成されるアクティブ動作モード及びDC出力電圧が生成されない待機モードで動作可能であるスイッチドモード電力変換器回路を有する。方法は、スイッチドモード電力変換器回路を出力線から短時間だけ絶縁することと、出力線上で電圧レベルを監視することと、監視された電圧レベルに応答して、スイッチドモード電力変換器回路がアクティブ動作モードまたは待機モードで動作するかを制御することとから成る。
【0098】
別の実施形態によると、電圧レベルを監視することは、スイッチドモード電力変換器回路を出力線から短時間だけ絶縁し且つ電子デバイスが出力線から取り外されることを示す場合、出力線の監視された電圧レベルが上昇したかを判断することを含む。方法は、電子デバイスが出力線から取り外されたと判断すると、スイッチドモード電力変換器回路を待機モードにすることを含む。
【0099】
別の実施形態によると、電圧レベルを監視することは、スイッチドモード電力変換器回路を電子デバイスが出力線に装着されたことを示す出力線から短時間だけ絶縁する場合、出力線の監視された電圧レベルが低下したかを判断することを含む。方法は、電子デバイスが出力線に装着されたと判断すると、スイッチドモード電力変換器回路をアクティブ動作モードにすることを更に含む。
【0100】
別の実施形態によると、電圧レベルを監視することは、モニタを使用して電圧レベルを監視することを含み、方法は、スイッチドモード電力変換器回路が待機モードにあるとき、コンデンサによりモニタに電力を供給することを更に含む。
【0101】
別の実施形態によると、方法は、コンデンサを再充電するために、電子デバイスが出力線から取り外され、DC出力電圧を短時間だけ生成するときにスイッチドモード電力変換器を短時間だけアクティブ動作モードにすることを更に含む。
【0102】
一実施形態によると、第1の電源回路と、第2の電源回路と、エネルギー蓄積回路と、第1の電源回路及び第2の電源回路を節電のために待機モードにする場合にエネルギー蓄積デバイスにより電力を供給される回路とを備える回路構成が提供される。
【0103】
別の実施形態によると、回路は、ユーザ動作を監視する回路を備える。
【0104】
別の実施形態によると、回路は赤外線受信機を備え、回路はテレビの少なくとも一部分を備える。
【0105】
別の実施形態によると、本回路構成は、回路が動作を検出する場合に回路から信号を受信し、且つ回路からの信号が受信される場合に第1の電源回路を起動してこの回路構成に電力を供給する監視回路を更に備える。
【0106】
別の実施形態によると、本回路構成は、エネルギー蓄積回路が放電し尽くしたときを判断するように構成され、且つ第1の電源を起動することなく、第2の電源回路を目覚めさせてエネルギー蓄積回路を充電するように構成された監視回路を更に備える。
【0107】
別の実施形態によると、監視回路は、回路が通常の動作モードで動作すべきであることを示す動作を回路が検出する場合に回路から信号を受信し、監視回路は、回路からの信号に応答して第1の電源回路を目覚めさせて回路に電力を供給する、ように構成されている。
【0108】
別の実施形態によると、エネルギー蓄積回路はコンデンサを備える。
【0109】
別の実施形態によると、エネルギー蓄積回路はコンデンサを備え、コンデンサ及び第2の電源回路は、交流(AC)/直流(DC)電力変換器回路の一部を形成する。
【0110】
一実施形態によると、アクティブ動作モード及び待機モードで動作する第1のスイッチドモード交流(AC)/直流(DC)電源回路と、アクティブ動作モード及び待機モードで動作する第2のAC/DC電源回路と、第1のスイッチドモードAC/DC電源回路が待機モードであるときに第2のAC/DC電源回路により少なくとも時々充電されるエネルギー蓄積回路と、第1のスイッチドモードAC/DC電源回路及び第2のスイッチドモードAC/DC電源回路が待機モードで動作する場合にエネルギー蓄積回路を使用して電力を供給される少なくとも1つの回路とを備える電子デバイスが提供される。
【0111】
別の実施形態によると、電子デバイスは、少なくとも1つの回路と通信し、且つ少なくとも1つの回路から受信した信号に応答して、第1のスイッチドモードAC/DC電源回路を待機モードからアクティブ動作モードに変更するように構成された監視回路を更に備える。
【0112】
上記は本発明の原理の単なる例示であり、本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずに種々の変更が当業者により行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源回路(PS1)と、
第2の電源回路(PS2)と、
エネルギー蓄積回路(302)と、
前記第1の電源回路及び前記第2の電源回路を節電のために待機モードにするときに、前記エネルギー蓄積回路から電力を供給される回路(54、210)と、
前記エネルギー蓄積回路が消耗するときを検出するように構成され、この検出を受けて、前記第2の電源回路を起動することにより、前記第1の電源回路を起動すること無しに、前記消耗したエネルギー蓄積回路に電力補充を行うモニタ回路を備えた、
ことを特徴とする回路構成(300)。
【請求項2】
前記回路(54、210)は、ユーザ動作を監視する回路(210)を備える、ことを特徴とする請求項記載の回路構成。
【請求項3】
前記回路(54、210)が動作を検出したときに前記回路(54、210)から信号を受信し、且つ前記回路(54、210)からの前記信号が受信されるときに前記第1の電源回路(PS1)を起こして前記回路構成(300)に電力を供給する監視回路(54、210)を更に備える、ことを特徴とする請求項記載の回路構成。
【請求項4】
前記監視回路(54、210)は、前記回路構成(300)が通常の動作モードで動作すべきであることを示す動作を前記回路(54,210)が検出したことを示す信号を前記回路からを受信して、前記回路(54,210)からの前記信号に応答して前記第1の電源回路を目覚めさせて前記回路構成(300)に電力を供給するように構成された、ことを特徴とする請求項記載の回路構成。
【請求項5】
前記エネルギー蓄積回路はコンデンサを備える、ことを特徴とする請求項記載の回路構成。
【請求項6】
前記エネルギー蓄積回路はコンデンサを備え、前記コンデンサ及び前記第2の電源回路は、交流(AC)/直流(DC)電力変換器回路の一部を形成する、ことを特徴とする請求項記載の回路構成。
【請求項7】
アクティブ動作モード及び待機モードで動作する第1のスイッチドモード交流(AC)/直流(DC)電源回路と、
アクティブ動作モード及び待機モードで動作する第2のスイッチモードAC/DC電源回路と、
前記第1のスイッチドモードAC/DC電源回路が待機モードであるときに前記第2のAC/DC電源回路により少なくとも時々充電されるエネルギー蓄積回路と、
前記第1のスイッチドモードAC/DC電源回路及び前記第2のスイッチドモードAC/DC電源回路が待機モードで動作する場合に前記エネルギー蓄積回路を使用して電力を供給される少なくとも1つの回路とを備える電子デバイス(10)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの回路と通信し、且つ前記少なくとも1つの回路から受信した信号に応答して、前記第1のスイッチドモードAC/DC電源回路を待機モードからアクティブ動作モードに変更するように構成された監視回路を更に備える、ことを特徴とする請求項記載の電子デバイス(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−147664(P2012−147664A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−20280(P2012−20280)
【出願日】平成24年2月1日(2012.2.1)
【分割の表示】特願2011−550116(P2011−550116)の分割
【原出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】