説明

自動倉庫における作業完了時刻予測装置

【課題】作業完了予測時刻の算出精度の向上を図ることができる自動倉庫における作業完了時刻予測装置を提供する。
【解決手段】管理コントローラ13は、搬送作業指示データを出力した時、搬送作業指示データが含む現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データと同じ現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データを含む搬送実績データを搬送実績データベースから抽出する。そして、管理コントローラ13は、抽出した搬送実績データが含む搬送作業時間を平均して平均作業時間を算出する。また、管理コントローラ13は、搬送作業指示データが実行される時の搬送状況と合致する増減パラメータを読み出し、読み出した増減パラメータによって平均作業時間を補正して作業完了予測時刻を算出する。さらに、異常が検出された場合には、タイマ17によって計測された復旧時間を作業完了予測時刻に加算することで作業完了予測時刻を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫における作業が完了する時刻を予測する作業完了時刻予測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動倉庫における搬送作業では、例えば、作業者が、予め複数の作業指示データをリストとして自動倉庫の管理コントローラに登録し、管理コントローラがその作業指示データを出力することで自動倉庫に自動的に搬送作業を行わせていた。ところが、このような自動倉庫においては、荷が搬送先に搬送される時刻が不明であるため、荷が搬送先に搬送されるよりも先に搬送手段が受け取り位置にまで到達することがあった。このような場合には、搬送手段が受け取り位置で待機しなければならず時間の無駄であった。そこで、荷が搬送される時刻に作業者が受け取りに行けるように、荷の搬送作業が完了する時間を推定する作業完了予定時刻の推定方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された作業完了予定時刻の推定方法では、作業リストに作業指示が入力された時、直前の作業の終了位置を作業開始位置として設定し、この作業開始位置から搬送元位置への移動時間、搬送元位置から搬送先位置への移動時間、及びキャリアの積み卸し時間を、予めメモリに記憶させたデータベースから読み出す。そして、この作業完了予定時刻の推定方法では、それらの時間の和を作業時間として算出し、作業リストに入力された作業指示の作業開始予定時刻に、算出した作業時間を加えることにより作業完了予定時刻を推定している。
【特許文献1】特開2001−163415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された作業完了予定時刻の推定方法では、作業開始位置、搬送元位置、搬送先位置が同じ作業の作業時間を推定する場合、推定した作業時間は、常に同じである。しかし、実際の自動倉庫においては、作業開始位置、搬送元位置、搬送先位置が同じであっても、ある搬送元に対する作業指示が集中する場合や自動倉庫設備の異常停止が起きる場合には、搬送にかかる作業時間は異なることがある。したがって、特許文献1に記載された作業完了予定時刻の推定方法で推定された作業完了予定時刻は、実際の作業完了時刻と大きく差が生じることがあり予測精度が低かった。
【0005】
また、特許文献1に記載された作業完了予定時刻の推定方法では、スタッカクレーンの移動時間及びキャリアの積み卸し時間を考慮するために、予めスタッカクレーンの昇降速度及び走行速度やフォークの出入速度を設定する必要がある。したがって、自動倉庫に適用する際には、その分だけ余計な作業を行わなければならなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、自動倉庫の仕様に影響されることなく、月毎・日毎・曜日毎・時間毎による搬送状況の違い及び異常発生による完了時刻の遅れを考慮して作業完了時刻を予測し、作業完了予測時刻の算出精度の向上を図ることができる自動倉庫における作業完了時刻予測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、荷を収納するための収納部を複数有するとともに、荷を移載可能な荷移載装置を装備した移動体によって前記収納部に対して荷の搬入及び搬出を行う自動倉庫に設けられ、搬送作業が完了する予測時刻を算出する作業完了時刻予測装置において、荷の搬送作業を指示する搬送作業指示手段と、前記搬送作業の指示に関する異常及び前記移動体に関する異常のうち少なくとも何れかの異常を検出する異常検出手段と、前記搬送作業を開始してから完了するまでに要した実搬送作業時間を計測する第1計測手段と、異常が発生してから復旧するまでに要した時間を計測する第2計測手段と、前記搬送作業を開始した時に対して前記搬送作業を開始してから完了するまでに要した実搬送作業時間を対応付けて搬送実積として蓄積する搬送実績データベース、及び前記搬送作業を開始した時を月・日・曜日並びに時刻に区分しこれらの区分毎の作業指示数の増減パターンから作成した増減パラメータを記憶する記憶手段と、前記増減パラメータによって補正処理を行い前記搬送作業が完了する予測時刻を算出する予測時刻算出手段とを備え、前記予測時刻算出手段は、前記搬送作業指示手段が搬送作業を指示した時、指示された前記搬送作業を前記搬送実績データベースと照合し、指示された前記搬送作業と同じ搬送実績を前記搬送実績データベースから抽出し、抽出した搬送実績が含む搬送作業時間を平均して平均作業時間を算出し、なおかつ、指示された前記搬送作業と前記記憶手段から読み出した前記増減パラメータとを照合し、指示された搬送作業が行われる時に対応した前記増減パラメータを選択し、選択した前記増減パラメータによって前記平均作業時間を補正して作業完了予測時刻を算出し、さらに、搬送作業を行っている最中に前記異常検出手段によって異常が検出された場合には、異常から復旧させるのに要する時間を前記作業完了予測時刻に加算して作業完了予測時刻を更新する予測時刻算出手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】
この発明によれば、移動体が搬送作業を行う時、月毎・日毎・曜日毎・時間毎による移動体の搬送作業時間のバラつきに起因して生じる完了予測時刻の誤差は増減パラメータによって補正される。したがって、予測時刻算出手段は、作業指示の集中する時期や時間帯に応じた搬送作業の完了時刻の予測を行うことができる。また、予測時刻算出手段は、移動体や自動倉庫自体に異常が発生した場合に、搬送作業の進行が遅れて復旧時間分だけ作業完了時間が延びるため、異常が発生する前に算出した作業完了予測時刻に復旧時間を加算することで作業完了予測時刻を更新する。したがって、移動体の移動時間と積み下ろし時間とから作業完了時間を予測する場合に比べて、月毎・日毎・曜日毎・時間毎による搬送状況の違いや異常が発生した場合の実際の完了時刻の遅れに対応した予測を行うことができるため、作業完了時刻の算出精度の向上を図ることができる。
【0009】
また、予測時刻算出手段は、搬送実績データベースに過去の搬送実績を蓄積し、蓄積した搬送実績を用いて作業完了予測時刻を算出している。そして、時間が経過するにつれて、過去の搬送実績から自動的に移動体が要する搬送作業時間を学習することができるため、予測時刻算出手段は、移動体の移動速度や積み下ろし速度を考慮した作業完了予測時刻の算出を行う必要がない。したがって、移動体の移動速度や移載装置の動作速度を自動倉庫に設定する作業は省略され、自動倉庫の仕様に影響されることなく作業完了予測時刻を算出することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記異常検出手段は、前記異常を種類毎に区分して検出し、前記記憶手段は、前記計測手段によって計測された異常の種類別の平均復旧時間を記憶し、前記予測時刻算出手段は、搬送作業を行っている最中に前記異常検出手段によって異常が検出された場合には、前記異常検出手段によって検出された異常の種類に対応する平均復旧時間を作業完了予測時刻に加算することで、作業完了予測時刻を更新することを要旨とする。
【0011】
この発明によれば、作業完了予測手段は、計測手段による復旧に要した時間の計測結果を待たなくとも、過去において異常を復旧するまでに要した復旧時間を平均した平均復旧時間を作業完了予測時刻に加算する。そのため、予測時刻算出手段は、異常個所を異常から復旧させる前に作業完了予測時刻を更新することができる。そして、例えば、搬送作業指示手段から複数の搬送作業指示が出力されている場合には、異常から復旧させる前に全ての搬送作業指示の完了予測時刻を更新することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、自動倉庫の仕様に影響されることなく、月毎・日毎・曜日毎・時間毎による搬送状況の違い及び異常発生による完了時刻の遅れを考慮して作業完了時刻を予測し、作業完了予測時刻の算出精度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の作業完了時刻予測装置を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示すように、自動倉庫1は、床面上に設置される荷受台2と、棚3と荷受台2との間で荷を搬送するための移動体としてのスタッカクレーン4とを備える。棚3は、床面上に立設されており、奥行き方向(スタッカクレーンの走行方向)及び高さ方向のそれぞれに連設された複数の収納部3aを備える。
【0014】
スタッカクレーン4は、床面上に敷設されたレール5と、レール5上を走行する走行台車6と、走行台車6の両端部から立設された一対のマスト7と、マスト7間に昇降可能に配設された荷台8とを備える。また、スタッカクレーン4は、昇降モータ4a(図2参照)によって図示しないチェーンを移動させることで荷台8を昇降させている。また、スタッカクレーン4は、走行モータ4b(図2参照)によって走行台車6を走行させて荷台8を水平方向へ移動させている。
【0015】
荷台8には、各棚3側への荷の押し出し及び各棚3からマスト7間への荷の引き込みが可能な荷移載装置としてのフォーク9が配設されている。マスト7には搬送作業制御手段としてのクレーン制御装置10が設けられている。
【0016】
クレーン制御装置10は、棚3から離れた位置に設置された運行制御コントローラ11と通信可能であるとともに、走行台車6を走行させること及び荷台8を昇降させることで、荷受台2と収納部3aとの間で荷台8を移動させる制御を行う。また、クレーン制御装置10は、フォーク9を動作させることで、収納部3aと荷台8との間や荷台8と荷受台2との間で物品としての荷を移動させる制御を行う。クレーン制御装置10は、スタッカクレーン4の搬送作業制御が終了すると、作業完了信号を運行制御コントローラ11へ出力するように構成されている。
【0017】
運行制御コントローラ11は、スタッカクレーン4が任意の収納部3aまで移動するように搬送作業指示データからなる動作指令信号をクレーン制御装置10に出力して、スタッカクレーン4を動作させるように構成されている。また、運行制御コントローラ11には、上面に表示手段としてのディスプレイ12が設けられている。
【0018】
運行制御コントローラ11から離れた位置には、運行制御コントローラ11と図示しないLANケーブルを介して接続された管理コントローラ13が設けられている。管理コントローラ13は、自動倉庫1全体を管理する装置であり、自動倉庫1をはじめ図示していないその他の自動倉庫の各情報や全ての荷の情報等を記憶し、全ての自動倉庫を管理する。
【0019】
次に、作業完了時刻予測装置が設けられた自動倉庫の制御構成を説明する。
図2に示すように、管理コントローラ13は、記憶手段としてのメモリ14を備え、運行制御コントローラ11と電気的に接続されている。搬送作業指示手段としての管理コントローラ13は、作業者によって入力手段15が操作されることで、荷の搬出入を行うための搬送元の収納部3a及び搬送先の収納部3aが指定されると、荷台8の現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データを含む搬送作業指示データを生成し運行制御コントローラ11に出力するように構成されている。なお、荷台8の現在位置データは、図示しない走行位置検出手段(例えば、エンコーダ)と図示しない昇降位置検出手段(例えば、エンコーダ)とから求められる。
【0020】
また、管理コントローラ13は、搬送作業指示データを運行制御コントローラ11へ出力すると同時に、搬送作業指示データに基づいて実行される搬送作業が完了する予測時刻を算出する処理を行う予測時刻算出手段として構成されている。そして、管理コントローラ13は、算出した予測時刻をディスプレイ12に表示させる制御を行い、入力した搬送作業指示が完了する時刻を作業者へ示す制御を行っている。
【0021】
メモリ14には、各収納部3aの段及び連等の位置情報や各収納部3aに収納可能な荷の荷姿情報(許容荷姿)、各収納部3aに収納されている各荷の情報(例えば、品名、品番、数量、収納先等)等が記憶されている。
【0022】
また、メモリ14には、過去の搬送実績を蓄積してなる搬送実績データベースが構築されている。搬送実績データベースには、クレーン制御装置10によって実行された搬送作業指示データを搬送実績データとして記録して蓄積されるように構成されている。また、搬送実績データベースには、クレーン制御装置10によって搬送作業指示データを実行させた際、実際に要した実作業時間データ及び日時データも搬送実績データと関連付けて蓄積されるように構成されている。ここで、日時データは、搬送作業指示データが運行制御コントローラ11から出力された時の月・日・曜日・時間を含むデータである。
【0023】
また、メモリ14には、月毎・日毎・曜日毎・時間毎の作業指示数の増減パターンを考慮して作成されたパラメータである、月別増減パラメータと、日別増減パラメータと、曜日別増減パラメータと、時間別増減パラメータとをそれぞれ蓄積する増減パラメータデータベースが構築されている。
【0024】
ここで、各種増減パラメータは、一年のうちの月による搬送指示数の差、一月のうちの日付による搬送指示数の差、一週間のうちの曜日による搬送指示数の差、一日のうちの時間帯による搬送指示数の差に基づいて管理コントローラ13が重み付けした係数である。
【0025】
したがって、例えば、月別増減パラメータにおいては、4月の増減パラメータを「1」とした場合、4月よりも搬送作業指示数の多い月の増減パラメータは、1より大きい値に設定され、4月よりも搬送作業指示数の少ない月の増減パラメータは、1より小さい値に設定される。
【0026】
また、同様に、日別増減パラメータにおいては、一ヶ月のうちの1日の増減パラメータを「1」とした場合、1日よりも搬送作業指示数の多い日の増減パラメータは、1より大きい値に設定され、1日よりも搬送作業指示数の少ない日の増減パラメータは、1より小さい値に設定される。
【0027】
曜日別増減パラメータにおいては、月曜日の増減パラメータを「1」とした場合、月曜日よりも搬送作業指示数の多い曜日の増減パラメータは、1より大きい値に設定され、月曜日よりも搬送作業指示数の少ない曜日の増減パラメータは、1より小さい値に設定される。
【0028】
時間別増減パラメータにおいては、9時〜10時の増減パラメータを「1」とした場合、9時〜10時よりも搬送作業指示数の多い時間帯の増減パラメータは、1より大きい値に設定され、9時〜10時よりも搬送作業指示数の少ない時間帯の増減パラメータは、1より小さい値に設定される。
【0029】
運行制御コントローラ11は、第1計測手段及び第2計測手段としてのタイマ17を備えている。
タイマ17は、運行制御コントローラ11がクレーン制御装置10へ搬送作業指示データを出力した時に、その時の日付及び時間を検出し、管理コントローラ13へ出力するように構成されている。また、タイマ17は、スタッカクレーン4が搬送作業を開始してから完了するまでに要する実搬送作業時間を計測する。すなわち、タイマ17は、運行制御コントローラ11からクレーン制御装置10へ搬送作業指示データを出力した時に計測を開始し、クレーン制御装置10から作業完了信号が入力された時に計測を終了することで実搬送作業時間を計測する。そして、タイマ17は、その実搬送作業時間の計測結果を管理コントローラ13へ出力するように構成されている。
【0030】
また、運行制御コントローラ11は、搬送作業指示データを出力できない等搬送作業の指示に関する異常が発生した場合には、その異常を検出し、ディスプレイ12において異常が発生したことを表示するとともに運行制御異常信号を管理コントローラ13へ出力するように構成されている。すなわち、運行制御コントローラ11は、異常検出手段としても機能している。また、運行制御コントローラ11は、各収納部3aに設けられた異常手段としての棚異常検出センサ18と通信可能に構成されている。
【0031】
棚異常検出センサ18は、棚3における異常が検出された時に棚異常信号を出力するように構成されている。ここで、棚異常検出センサ18によって検出される異常としては、例えば、運行制御コントローラ11では荷が収納されていると判断しているにも拘わらず、収納部3aに荷が収納されておらず、スタッカクレーン4の走行が停止している場合等がある。なお、棚異常信号は、運行制御コントローラ11に入力された後、運行制御コントローラ11から管理コントローラ13に入力される。そして、運行制御コントローラ11は、棚異常信号が入力されるとディスプレイ12において異常が発生したことを表示する。
【0032】
クレーン制御装置10は、走行モータ4b、昇降モータ4a及びフォーク駆動モータ4cと電気的に接続されている。クレーン制御装置10は、運行制御コントローラ11から搬送作業指示データが入力されると、走行モータ4b及び昇降モータ4aを駆動させてスタッカクレーン4の移動を制御するとともに、フォーク駆動モータ4cを駆動させてフォーク9の出入を制御する。また、クレーン制御装置10は、スタッカクレーン4に設けられ、スタッカクレーン4の異常を検出する異常検出手段としてのクレーン異常検出センサ19と通信可能に構成されている。
【0033】
クレーン異常検出センサ19は、スタッカクレーン4の異常を検出した時に、クレーン異常信号をクレーン制御装置10へ出力する。さらに、クレーン異常信号は、クレーン制御装置10から運行制御コントローラ11に入力された後、運行制御コントローラ11から管理コントローラ13に入力される。運行制御コントローラ11は、クレーン異常信号が入力されるとディスプレイ12において異常が発生したことを表示する。ここで、クレーン異常検出センサ19としては、例えば、マスト7内に設けられ、昇降モータ4aが駆動されているにも拘わらず、図示しないチェーンの移動を検出できない時にチェーンが切断したことを検出するチェーン切断検出センサが用いられる。なお、異常検出手段は、運行制御コントローラ11と、棚異常検出センサ18と、クレーン異常検出センサ19とから構成されるとともに、異常をその種類毎に区分して検出している。そして、管理コントローラ13は、異常検出手段としての運行制御コントローラ11、棚異常検出センサ18及びクレーン異常検出センサ19のいずれかから検出された異常信号が入力されると、異常発報(例えば、図示しないディスプレイによる異常の表示や、図示しないスピーカーからの報知音の出力等)を行うように構成されている。
【0034】
なお、本実施形態における作業完了時刻予測装置は、管理コントローラ13と、運行制御コントローラ11と、クレーン異常検出センサ19と、棚異常検出センサ18とから構成されている。
【0035】
次に、前記のように構成された自動倉庫における作業完了時刻予測装置の作用を説明する。
作業者が、管理コントローラ13に設けられた入力手段15によって荷の搬送元及び荷の搬送先を指定すると、管理コントローラ13は、現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データを含む搬送作業指示データを生成する。そして、管理コントローラ13は、生成した搬送作業指示データを運行制御コントローラ11に出力して、スタッカクレーン4の搬送作業制御を開始する。管理コントローラ13は、この時、同時に、図3に示すように、出力した搬送作業指示データに基づいた搬送作業の完了予測時刻の算出処理を開始(S100)する。完了予測時刻の算出処理が開始されると、管理コントローラ13は、まず、入力された搬送作業指示データに含まれる現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データと搬送実績データに含まれる現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データとを照合する。そして、管理コントローラ13は、搬送作業指示データが含む現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データと同じ現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データを含む搬送実績データを搬送実績データベースから抽出する処理を行う(S101)。その後、管理コントローラ13は、抽出した搬送実績データに含まれる作業時間データを平均することで、平均作業時間を算出する処理を行う(S102)。
【0036】
次に、管理コントローラ13は、搬送作業指示データと増減パラメータデータベースとを照合し、搬送作業指示データが実行される時期の搬送状況と合致する条件の増減パラメータを読み出す。すなわち、管理コントローラ13は、増減パラメータデータベースから月別・日別・曜日別・時刻別のうちいずれかの増減パラメータを読み出し、その増減パラメータをS102において算出した平均作業時間に乗算する補正処理を行う(S103)。
【0037】
ここで、例えば、管理コントローラ13が、優先的に時刻別増減パラメータを用いて補正処理を行うように設定されていた場合について説明する。この時、搬送作業指示データが実行される時間が10時30分であると、管理コントローラ13は、時刻別増減パラメータにおいて10時〜11時の増減パラメータとして設定された値を選択する。そして、選択したパラメータ値を平均作業時間に乗算し、乗算することで算出された予測作業時間を作業開始予定時刻(最も遅い作業完了予測時刻)に加算することで作業完了予測時刻を算出する。そして、管理コントローラ13は、算出した作業完了予測時刻をデータとして運行制御コントローラ11に出力し、作業完了予測時刻をディスプレイ12において表示させる制御を行う(S104)。
【0038】
また、管理コントローラ13は、スタッカクレーン4が搬送作業を行っている最中、棚異常検出センサ18、クレーン異常検出センサ19及び運行制御コントローラ11のいずれかから異常信号が出力されると作業完了予測時刻の更新処理を実施する。
【0039】
この時、管理コントローラ13は、タイマ17に異常信号が出力された時点からの復旧時間の計測を開始させる。そして、管理コントローラ13は、異常信号の出力が停止された時点でタイマ17による復旧時間の計測を停止させる。タイマ17によって復旧時間が計測されると、管理コントローラ13は、復旧時間を異常信号が出力される前に算出された作業完了予測時刻に加算して作業完了時刻を更新し、更新した作業完了予測時刻をディスプレイ12に表示する。さらに、管理コントローラ13は、現在スタッカクレーン4によって行われている搬送作業より後に行われる全ての搬送作業の作業完了予測時刻にも計測された復旧時間を加算して、管理コントローラ13に設定された全ての作業完了予測時刻に復旧時間を反映させて更新する。なお、管理コントローラ13は、棚異常検出センサ18、クレーン異常検出センサ19及び運行制御コントローラ11のいずれかから異常信号が出力された場合、異常が発生した時に実行されていた搬送作業指示データは搬送実績データベースには搬送実績データとして蓄積しない。
【0040】
そして、クレーン制御装置10から運行制御コントローラ11に作業完了信号が入力されると、管理コントローラ13は、ディスプレイ12による作業完了予測時刻の表示を終了する。
【0041】
その後、管理コントローラ13は、クレーン制御装置10によるスタッカクレーン4の搬送作業制御が完了すると、搬送実績蓄積処理に移行する。管理コントローラ13は、搬送実績蓄積処理において、クレーン制御装置10によって実行された搬送作業指示データと、その搬送作業指示データを実行させた際にその搬送作業を開始してから完了するまでに要した実作業時間データと、搬送作業指示データを実行させた時の日時データとを搬送実績データとして搬送実績データベースに蓄積する処理を行う。
【0042】
次に、管理コントローラ13は、増減パラメータデータベースに蓄積された各種増減パターン及び各種増減パラメータを更新する処理を行う。増減パターン及び増減パラメータを更新する処理を行う際、管理コントローラ13は、搬送作業データベースに蓄積された搬送実績データから月毎・日毎・曜日毎・時間毎の作業指示数を算出し、算出結果に基づいて月別・日別・曜日別・時間別の増減パターンを新たに作成する。
【0043】
すなわち、管理コントローラ13は、搬送実績データベースに蓄積された搬送実績データを月毎に区分して、1〜12月における作業指示数の増減を示す月別増減パターンを新たに作成するとともに、その月別増減パターンを考慮して1〜12月毎の月別増減パラメータを作成する。さらに、管理コントローラ13は、搬送作業データベースに蓄積された搬送作業指示データを日毎に区分して、1〜31日における作業指示数の増減を示す日別増減パターンを新たに作成するとともに、その日別増減パターンを考慮して1〜31日毎の日別増減パラメータを作成する。管理コントローラ13は、搬送作業データベースに蓄積された搬送作業指示データを曜日毎に区分して、月〜日曜日における作業指示数の増減を示す曜日別増減パターンを新たに作成するとともに、その曜日別増減パターンを考慮して月〜日曜日毎の曜日別増減パラメータを作成する。管理コントローラ13は、搬送作業データベースに蓄積された搬送作業指示データを時間帯毎に区分して、0〜24時における作業指示数の増減を示す時間別増減パターンを新たに作成するとともに、その時間別増減パターンを考慮して0〜24時の時間別増減パラメータを新たに作成する。このような処理を実行することで、管理コントローラ13は、過去の搬送実績を自動的に学習して、過去の搬送実績を反映した作業完了時刻の予測を行うことができる。
【0044】
この実施の形態では、以下の効果が得られる。
(1)管理コントローラ13は、搬送作業指示データが含む現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データと同じ現在位置データ、搬送元データ及び搬送先データを含む搬送実績データを搬送実績データベースから抽出する処理を行い、その後、平均作業時間を算出する処理を行う。そして、管理コントローラ13は、増減パラメータをS102において算出した平均作業時間に乗算する補正処理を行う。また、管理コントローラ13は、棚異常検出センサ18、クレーン異常検出センサ19及び運行制御コントローラ11のいずれかから異常信号が出力されると作業完了予測時刻の更新処理を実施する。したがって、管理コントローラ13は、スタッカクレーン4の移動時間と積み下ろし時間とから作業時間を算出する場合に比べて、月・日・曜日・時間毎の搬送状況の違いや異常が発生した場合の実際の完了時刻の遅れに対応した予測を行うことができるため、作業完了時刻の予測精度の向上を図ることができる。
【0045】
(2)管理コントローラ13は、時間が経過するにつれて、過去の搬送実績から自動的にスタッカクレーン4が要する搬送作業時間を学習するため、スタッカクレーン4の移動速度や積み下ろし速度を考慮した作業完了予測時刻の算出を行う必要がない。したがって、スタッカクレーン4の移動速度やフォーク9の動作速度を自動倉庫1に設定する作業は省略され、自動倉庫の仕様に影響されることなく作業完了予測時刻を算出することができる。
【0046】
(3)管理コントローラ13は、算出した搬送作業完了予測時刻を表示手段としてのディスプレイ12に表示させる。したがって、作業者は、ディスプレイ12を視認することで入力した搬送作業が完了する予測時刻を認識できるため、自動倉庫からの荷の受け取り作業を無駄なく行うことができる。
【0047】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図2を利用して説明する。この実施形態では、異常から復旧させる時に要した復旧時間を蓄積し、異常別の平均復帰時間を算出して、その算出結果に基づいて作業完了予測時刻の更新処理を実施する点が前記第1実施形態と異なっている。その他の構成は前記第1実施形態とほぼ同じであり、第1実施形態と同様の構成部分は同一符号を付して説明を省略又は簡略する。
【0048】
図2に示す管理コントローラ13に設けられたメモリ14には、過去に、棚異常が発生した際にその異常を復旧させるまでに要した時間を平均した第1平均復旧時間が記憶されている。さらに、メモリ14には、過去にスタッカクレーン4の異常が発生した際にその異常を復旧させるまでに要した時間を平均した第2平均復旧時間と、過去に運行制御コントローラ11の異常が発生した際にその異常を復旧させるまでに要した時間を平均した第3平均復旧時間とが記憶されている。
【0049】
そして、管理コントローラ13は、棚異常信号が運行制御コントローラ11に入力されて更新処理を開始する場合、メモリ14から第1平均復旧時間を読み出す。そして、管理コントローラ13は、更新処理を実施する前に算出されていた作業完了予測時刻に第1平均復旧時間を加算することで作業完了予測時刻を更新して、ディスプレイ12に更新した作業完了予測時刻を表示する。
【0050】
さらに、管理コントローラ13は、現在スタッカクレーン4によって行われている搬送作業より後に行われる全ての搬送作業の作業完了予測時刻にも第1平均復旧時間を加算する。したがって、管理コントローラ13は、現在行われている搬送作業の作業完了予測時刻だけでなく、その後に行われる搬送作業の作業完了予測時刻にも第1平均復旧時間を反映させて更新することができる。
【0051】
また、管理コントローラ13は、クレーン異常信号が運行制御コントローラ11に入力されて更新処理を開始する場合にはメモリ14から第2平均復旧時間を読み出し、運転制御異常信号が運行制御コントローラ11に入力されて更新処理を開始する場合には、メモリ14から第3平均復旧時間を読み出す。そして、管理コントローラ13は、更新処理を実施する前に算出されていた作業完了予測時刻に第2平均復旧時間又は第3平均復旧時間を加算することで作業完了予測時刻を更新して、ディスプレイ12に更新した作業完了予測時刻を表示させる。
【0052】
さらに、管理コントローラ13は、現在スタッカクレーン4によって行われている搬送作業の作業完了予測時刻に第2平均復旧時間を加算した場合には、後に行われる全ての搬送作業の作業完了予測時刻にも第2平均復旧時間を加算する。また、管理コントローラ13は、現在スタッカクレーン4によって行われている搬送作業の作業完了予測時刻に第3平均復旧時間を加算した場合には、後に行われる全ての搬送作業の作業完了予測時刻にも第3平均復旧時間を加算する。したがって、管理コントローラ13は、現在行われている搬送作業の作業完了予測時刻だけでなく、その後に行われる搬送作業の作業完了予測時刻にも第2平均復旧時間又は第3平均復旧時間を反映させて更新することができる。
【0053】
また、管理コントローラ13は、タイマ17によって計測された復旧時間を、その異常の内容によって区分して、異常の内容別に第1〜第3平均復旧時間に反映させて、反映させた第1〜第3平均復旧時間をメモリ14に記憶させる。すなわち、管理コントローラ13は、棚3の異常を復旧させるのに要した復旧時間をメモリ14に蓄積していた第1平均復旧時間に加算して平均することで、更新した第1平均復旧時間をメモリ14に記憶させる。管理コントローラ13は、スタッカクレーン4の異常を復旧させるのに要した復旧時間をメモリ14に蓄積していた第2平均復旧時間に加算して平均することで、更新した第2平均復旧時間をメモリ14に記憶させる。管理コントローラ13は、運行制御コントローラ11の異常を復旧させるのに要した復旧時間を第3平均復旧時間に加算して平均することで、更新した第3平均復旧時間をメモリ14に記憶させる。
【0054】
第2実施形態では、第1実施形態の(1)〜(3)の効果の他に以下の効果を得ることができる。
(4)管理コントローラ13は、タイマ17によって計測された復旧時間を、異常の内容別に第1〜第3平均復旧時間としてメモリ14に記憶する。そして、管理コントローラ13は、更新処理を実施する前に算出されていた作業完了予測時刻に第1〜第3平均復旧時間のうちのいずれかを加算することで作業完了予測時刻を更新する。したがって、管理コントローラ13は、異常個所を異常から復旧させる前に作業完了予測時刻を更新することができる。また、現在行われている搬送作業より後に行われる搬送作業の作業完了予測時刻にも、第1〜第3平均復旧時間を反映させて更新することができる。
【0055】
実施の形態は、前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 各種増減パラメータを管理コントローラ13によって設定する代わりに、作業者によって設定してもよい。例えば、作業者が、月別増減パターン、日別増減パターン、曜日別増減パターン、時間別増減パターンを把握している場合には、作業者自身によって月別増減パラメータ、日別増減パラメータ、曜日別増減パラメータ、時間別増減パラメータを設定して、増減パラメータデータベースに蓄積させてもよい。
【0056】
○ 増減パラメータデータベースに蓄積する増減パラメータとして、季節別増減パラメータを蓄積するように構成してもよい。すなわち、増減パラメータデータベースに蓄積する増減パラメータは、暦に基づいた作業指示数の増減パターンから作成されたパラメータであればよいため、春夏秋冬による搬送指示数の差に基づいて作成された季節別増減パラメータを蓄積してもよい。例えば、3〜5月を春、6〜8月を夏、9〜11月と秋、12〜2月を冬と設定して、これらの期間における搬送指示数の差に基づいて季節別増減パラメータを作成し、増減パラメータデータベースに蓄積してもよい。
【0057】
○ 管理コントローラ13が増減パラメータデータベースから読み出す増減パラメータの優先順位は、自動倉庫1が用いられている用途や環境に応じて適宜変更してよい。例えば、優先的に曜日別増減パラメータを用いて補正処理を行うように設定してもよい。
【0058】
○ ある収納部3aから他の収納部3aへ荷を搬送するための搬送元の収納部3a及び搬送先の収納部3aの指定は、管理コントローラ13に設けられた入力手段15によって行わなくともよい。例えば、運行制御コントローラ11に操作手段(例えば、キーボード等)を設け、運行制御コントローラ11が設けられた位置から作業者が搬送元の収納部3a及び搬送先の収納部3aの指定が行うことができるように構成してもよい。
【0059】
○ S103の補正処理おいては、S102において算出した平均作業時間に増減パラメータを乗算することで行う代わりに、S102において算出した平均作業時間に増減パラメータを加算することで行ってもよい。この場合、各増減パラメータにおける基準月、基準日、基準曜日、基準時間を設定し、基準月、基準日、基準曜日、基準時間における各増減パラメータを0としてもよい。そして、基準月、基準日、基準曜日、基準時間における搬送作業指示数より搬送作業指示数が多い月、日、曜日、時間の増減パラメータとしては、時間(例えば、分や秒等)を単位とする正数の増減パラメータとする。また、基準月、基準日、基準曜日、基準時間における搬送作業指示数より搬送作業指示数が少ない月、日、曜日、時間の増減パラメータとしては、時間を単位とする負数の増減パラメータとする。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】一実施形態における作業完了時刻予測装置を搭載した自動倉庫の斜視図。
【図2】作業完了時刻予測装置の制御構成を示すブロック図。
【図3】作業完了予測時刻を算出する手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0061】
1…自動倉庫、3…棚、3a…収納部、4…スタッカクレーン、9…フォーク、11…運行制御コントローラ、13…予測時刻算出手段及び搬送作業指示手段としての管理コントローラ、14…記憶手段としてのメモリ、17…第1計測手段及び第2計測手段としてのタイマ、18…異常検出手段としての棚異常検出センサ、19…異常検出手段としてのクレーン異常検出センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を収納するための収納部を複数有するとともに、荷を移載可能な荷移載装置を装備した移動体によって前記収納部に対して荷の搬入及び搬出を行う自動倉庫に設けられ、搬送作業が完了する予測時刻を算出する作業完了時刻予測装置において、
荷の搬送作業を指示する搬送作業指示手段と、
前記搬送作業の指示に関する異常及び前記移動体に関する異常のうち少なくとも何れかの異常を検出する異常検出手段と、
前記搬送作業を開始してから完了するまでに要した実搬送作業時間を計測する第1計測手段と、
異常が発生してから復旧するまでに要した時間を計測する第2計測手段と、
前記搬送作業を開始した時に対して前記搬送作業を開始してから完了するまでに要した実搬送作業時間を対応付けて搬送実積として蓄積する搬送実績データベース、及び前記搬送作業を開始した時を月・日・曜日並びに時刻に区分しこれらの区分毎の作業指示数の増減パターンから作成した増減パラメータを記憶する記憶手段と、
前記増減パラメータによって補正処理を行い前記搬送作業が完了する予測時刻を算出する予測時刻算出手段とを備え、
前記予測時刻算出手段は、前記搬送作業指示手段が搬送作業を指示した時、指示された前記搬送作業を前記搬送実績データベースと照合し、指示された前記搬送作業と同じ搬送実績を前記搬送実績データベースから抽出し、抽出した搬送実績が含む搬送作業時間を平均して平均作業時間を算出し、なおかつ、指示された前記搬送作業と前記記憶手段から読み出した前記増減パラメータとを照合し、指示された搬送作業が行われる時に対応した前記増減パラメータを選択し、選択した前記増減パラメータによって前記平均作業時間を補正して作業完了予測時刻を算出し、さらに、搬送作業を行っている最中に前記異常検出手段によって異常が検出された場合には、異常から復旧させるのに要する時間を前記作業完了予測時刻に加算して作業完了予測時刻を更新する予測時刻算出手段とを備えた自動倉庫における作業完了時刻予測装置。
【請求項2】
前記異常検出手段は、前記異常を種類毎に区分して検出し、
前記記憶手段は、前記計測手段によって計測された異常の種類別の平均復旧時間を記憶し、
前記予測時刻算出手段は、搬送作業を行っている最中に前記異常検出手段によって異常が検出された場合には、前記異常検出手段によって検出された異常の種類に対応する平均復旧時間を作業完了予測時刻に加算することで、作業完了予測時刻を更新する請求項1に記載の自動倉庫における作業完了時刻予測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−168989(P2008−168989A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−3624(P2007−3624)
【出願日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】