説明

自動車座席用物品保持具

【目的】 物品をただ自動車座席上に固定するだけでなく自動車を営業等ビジネスの目的で使用する際に、車内でも資料、書類、ファイル等が簡単に検索、閲覧、出し入れできるような自動車座席用物品保持具を提供する。
【構成】 自動車座席背もたれ側面部に捲着した支柱2側面部に物品支持部材3を取り付け、その先にトレイ4を取り付けた。 同時に支柱2に、カバン7を座席上に固定させるためのベルト6を取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車座席に置かれて動きやすい物品を保持するための保持具である
【0002】
【従来の技術】自動車座席上に物品収納物、例えばカバンや箱状のものを固定する保持具は従来から知られている。しかし自動車を営業などビジネスの目的で使用する際にそのような保持具では、よく使用される平板状のビジネス用カバンを着脱自在に簡単に保持する事、又車内で中身の資料、書類、ファイル等を使用したい場合、保持した状態のままで出し入れする事も手軽とは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】乗車中に、特に自動車を営業などビジネスの目的で使用する際に、使用する頻度の高い物品そのもの、例えば地図、資料、書類、ファイル等を自動車の運動にわずらわされる事なく保持し、目的の物を簡単に選別でき、閲覧したい場合は保持した状態のまま閲覧でき、手軽に出し入れして使用できる保持具を提供する事、そしてビジネス用カバンの保持においても着脱自在に簡単に保持し、又保持した状態のままで中身を手軽に出し入れできる保持具を提供する事を目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこの目的を達成するために、支柱2の両端に取り付けられたベルト1とベルト5をそれぞれ自動車座席のヘッドレスト根本部と背もたれ胴体部に回して、背もたれ側面部に支柱2を捲着し、その支柱2側面部に物品支持部材3を取り付け、物品支持部材3の先にはトレイ4を取り付けるとともに、自動車座席腰掛け部においては腰掛け上の物品を捲着するベルト6を支柱2に取り付ける手段を講じた。
【0005】
【作用】本発明は上記の手段を講じたので、自動車乗車中に使用する頻度の高い物品はトレイ4の中に入れる。又ビジネス用カバン等は図1に示すように蓋板を上にして、口を運転席側に向けて置く。そしてカバンの片側が自動車座席の背もたれにしっかりとくっつくように、ベルト6によって捲着する。
【0006】
【発明の実施の形態】図面をもとに本発明の実施例による自動車座席用物品保持具を説明する。図1においては自動車座席用物品保持具の全体像を説明する。座席の背もたれには、ベルト1とベルト5によって捲着された支柱2が設けられている。支柱2側面部には物品支持部材3が取り付けられている。物品支持部材3の先にはトレイ4が取り付けられている。またベルト5にはカバン7を固定させるようにベルト6が取り付けられている。
【0007】ベルト6を支柱2に着脱自在に取り付ける方法の一例としては図1に示すように、ベルト5に対して十字に交差するようにベルト6を内側から通して取り付けると結果的に支柱2に取り付けられた事になる。また支柱2自体にベルト6が通る穴を開けその穴を通して取り付けてもよい。これらの実施例によって、カバン7を使用しない場合にはベルト6を取り外す事ができて邪魔にならない。
【0008】図1に示すように、カバン7を着脱自在に捲着する方法の一例としてはベルト調節部分9にバックル等を取り付けてカバン7の締め付け具合を調節し、着脱を自在にする。
【0009】支柱2を自動車座席背もたれ側面部に着脱自在に捲着する方法の実施例としては図1に示すように、支柱2の長尺方向の両端にベルトが通る穴を開け、それぞれにベルトを通し一方のベルトを自動車座席ヘッドレスト根本部に巻き付け、ベルト1とし、もう一方のベルトを自動車座席背もたれ胴体部に巻き付け、ベルト5とする。そして図6に示すようにそれぞれのベルトのベルト調節部分15にバックル等を取り付けて支柱2の捲着具合を調節し、着脱を自在にする。この実施例によって、保持具本体を簡単に着脱する事ができるので自動車座席を簡単に本来の使用目的に戻す事ができる。
【0010】物品支持部材3を支柱2の側面部に着脱自在に、かつ取り付け位置を調節可能に固着する方法の実施例としては、図2に示すように物品支持部材3の背面部にフック10を設け、又支柱2においては図3に示すようにフック10が引っ掛かるための穴を、取り付け位置を調節できるように幾つも開けておき、適当な位置で物品支持部材3を掛着する。又、別の方法としては図4に示すように物品支持部材3を挟み板a11と挟み板b12と雄ねじ14に分け、挟み板a11と挟み板b12を雄ねじ14がねじ穴13を通して締め付けるように構成する。そして図5に示すように、支柱2は長尺方向に大きく穴を開け、支柱2全体を大きな枠とする。その枠の内側が、支柱2側面部の奥からは挟み板a11が手前からは挟み板b12が雄ねじ14によって挟み込まれる事によって任意の取り付け位置での挟着を可能にする。これらの実施例によって、自動車座席腰掛け部に嵩高い物品をベルト6で捲着する場合でも物品支持部材3が邪魔にならないですむし、一本の支柱に複数の物品支持部材3を取り付ける事もできる。それに物品支持部材3を取り外せる事によってスペースをとらない状態で自動車のトランク等に収納できる。又、ただのトレイ受けとしてだけではなくフックやハンガー等用途に応じた様々な物品支持部材を考案する事ができる。
【0011】トレイ4を物品支持部材3に着脱自在に固着する方法の実施例としては図7に示すようにトレイ底部16を弾力ある素材で図のように成型し、物品支持部材支持部分8の両腕に当たる部分を挟み込むような形で固着する方法、他には図8に示すように逆Uの字型に成型した物品支持部材支持部分8を、ねじ穴17を設けたトレイ底部16につば付雄ねじ18を締め込む事によって挟み込んで固着する方法等がある。これらの実施例によって、オフィスの机の抽斗等で実務に使っているトレイを、書類を移し替える事なくそのまま自動車の中に持ち込む事ができる。又トレイの形状を様々に考案する事ができる。例えば自動車の窓を開けても書類が風に飛ばされない書類受け、パソコン台、道路地図帳を広げたまま見る事ができる閲覧台等にも使用できるトレイが考えられる。
【0012】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、物品をただ座席上に固定するだけでなく自動車を営業等ビジネスの目的で使用する際に、車内でも資料、書類、ファイル等が簡単に検索、閲覧、出し入れする事ができる。又自動車座席腰掛け部にベルトで捲着したビジネス用カバン等も、捲着した状態のまま中身の物品を使用する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自動車座席用物品保持具の斜視図を示す。
【図2】物品支持部材の背面を示す斜視図である。
【図3】物品支持部材と支柱の取り付け方法を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例における物品支持部材の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例における物品支持部材と支柱の取り付け方法を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態による自動車座席背もたれ背面部を示す斜視図である
【図7】物品支持部材とトレイの取り付け方法を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例における物品支持部材とトレイの取り付け方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ベルト
2 支柱
3 物品支持部材
4 トレイ
5 ベルト
6 ベルト
7 カバン
8 物品支持部材支持部分
9 ベルト調節部分
10 フック
11 挟み板a
12 挟み板b
13 ねじ穴
14 雄ねじ
15 ベルト調節部分
16 トレイ底部
17 ねじ穴
18 つば付雄ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】支柱(2)の両端に取り付けられたベルト(1)とベルト(5)をそれぞれ自動車座席のヘッドレスト根本部と背もたれ胴体部に回して、背もたれ側面部に支柱(2)を捲着し、その支柱(2)側面部に物品支持部材(3)を取り付け、物品支持部材(3)の先にはトレイ(4)を取り付けるとともに、自動車座席腰掛け部においては腰掛け上の物品を捲着するベルト(6)を支柱(2)に取り付けた自動車座席用物品保持具。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図1】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2000−127858(P2000−127858A)
【公開日】平成12年5月9日(2000.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−340962
【出願日】平成10年10月23日(1998.10.23)
【出願人】(598164979)
【Fターム(参考)】