説明

自己免疫障害の処置のためのコレステロール吸収インヒビター

本発明は、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターおよび組成物を投与することによる自己免疫障害および関連する状態を処置または予防するための方法、(a)少なくとも一種のステロール吸収インヒビターおよび(b)自己免疫障害および関連する状態を予防または処置するために有用であり得る少なくとも一種の自己免疫障害処置:を含む治療組合せおよび方法を提供する。被験体において自己免疫障害を処置するかまたは予防するための薬学的組成物であって、この組成物は、治療有効量の上記化合物、組成物または治療組み合わせ、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物もまた、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国仮特許出願第60/493,318号(2003年8月7日出願)および米国仮特許出願第60/424,165号(2002年11月6日出願)からの優先権を主張する。
【0002】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、被験体において、自己免疫障害を処置しそして予防するための方法および治療組み合わせに関し、この方法および治療組み合わせは、ステロール吸収インヒビターの投与を包含する。
【背景技術】
【0003】
(記述)
自己免疫障害(例えば、慢性関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬および全身性紅斑性狼瘡(systemic lupus erythmatosus))の病因は、組織自己抗原に応答する白血球の異常な活性化、分化、および輸送によって媒介される。白血球の2つの主要な型が存在する:食細胞およびリンパ球である。リンパ球(T細胞、B細胞およびナチュラルキラー(NK)細胞が挙げられる)は、自己免疫応答において大きな役割を果たす。
【0004】
多くの細胞型(白血球を含む)の形質膜は、コレステロール、植物ステロールおよびスフィンゴリピドにおいて富化されるドメイン(脂質ラフト(lipid raft)と呼ばれる)を含む。白血球の細胞膜内での脂質ラフトの形成および構成は、免疫応答において重要な役割を果たすことが実証されており、この役割は、T細胞活性化、抗原提示、接着分子機能およびケモカインレセプターシグナル伝達まで多岐にわたり、ここで以下にさらに詳細に考察される。
【0005】
植物に由来するコレステロールおよびステロールは、脂質ラフトの構造および構成に不可欠であることが示されており、その後の下流シグナル伝達事象は、これらのラフトによって媒介される(Kabouridisら(2002)Eur.J.Immunol.30:954−963;BowenおよびLondon(2000)J.Biol.Chem.275:17221−17224;Burackら(2002)J.Immunol.169:2837−2841;ならびにVuら(2001)J.Biol.Chem.276:33540−33546を参照のこと)。
【0006】
脂質ラフトの微小ドメインは、T細胞のT細胞レセプター(TCR)媒介性活性化に重要であることが公知である。シグナル伝達タンパク質は、T細胞において脂質ラフトと結合し、TCR自体が脂質ラフトと結合する(Hreisi V.(2003)Immunol.Rev.191:1438−1464およびJanesら(2000)Immunology 12:23−34を参照のこと)。さらに、キナーゼLck(主要なシグナル伝達タンパク質)を含む脂質ラフトの完全性は、TCRを介した抹消血T細胞リンパ芽球(PBT)シグナル伝達の開始に必須であることが示されている。また、主要なシグナル伝達タンパク質(例えば、LckおよびLAT)は、休止T細胞における異なった脂質ラフトに物理的に隔離されることが公知である。活性化の後、これらのシグナル伝達分子は、形質膜内の同じ領域に共存し、これは、これらのタンパク質の隔離が、T細胞シグナル伝達の開始を調節するために機能し得ることを示す(SchadeおよびLevine(2002)The Journal of Immunology 168:2233−2239)。同様に、脂質ラフトは、Bリンパ球活性化に必須であることが実証されており(Chengら(2001)Semin Immunol 13:107−114)、特に、SykおよびCD45チロシンホスファターゼの共局在に関連して、必須であることが実証されている(GuptaおよびDeFranco(2003)Mol Biol Cell 14:432−444)。T細胞抗原レセプターシグナル伝達およびB細胞抗原レセプターシグナル伝達の両方における脂質ラフトの役割を考慮すると、これらのラフトの形成および/または構成の崩壊は、自己免疫障害において起こる組織自己抗原に応答する白血球の異常な活性化を阻害すると考えられる。
【0007】
抗原提示細胞(APC)における脂質ラフトの重要性、および主要組織適合性(MHC)クラスII制限抗原の提示におけるその役割もまた、公知である。T細胞は、その抗原特異的レセプター(TCR)を使用して、MHC分子に結合する抗原(自己抗原を含む)を認識する。MHCクラスII分子は、APC上のラフト様微小ドメインに存在することが公知であり、APCのラフト完全性を乱すことは、APCの抗原特異的T細胞を刺激する能力を大いに阻害する。さらに、MHCクラスII分子のAPC上のラフト内への局在化は、APCが、抗原特異的T細胞のTCRに対し、低い抗原の濃度であっても、効率的に抗原を提示することを可能にする(Andersonら(2000)Nature Immunology 1:156:162)。さらに、膜コレステロールレベルの改変が、JYヒトリンパ芽球の表面上のクラスI HLA分子の発現およびクラスター形成に影響することが示された(Bodnarら(1996)Immunol.Lett.54:221−226)。これらの研究の視点において、脂質ラフトの崩壊は、自己応答性T細胞を自己抗原で刺激するAPCの能力を阻害し得、自己免疫障害の処置/予防において利益をもたらすと考えられる。
【0008】
接着分子(例えば、インテグリン)は、その環境との接着を介した相互作用において白血球を補助する、細胞の表面上の分子である。特に、インテグリンは、白血球および内皮細胞の両方において発現される糖タンパク質の群であり、これらは、主に異常な白血球輸送および自己免疫障害に伴う血管外遊出に関係している。インテグリンは、白血球の、白血球が循環する血管表面上の内皮細胞表面への接着を促進する。研究は、脂質ラフトが、インテグリン機能の調節において役割を果たすことを示している(LeitingerおよびHogg(2002)J.Cell Sci.115:963−972)。さらに、α5β1インテグリン機能は、細胞膜のリン脂質およびコレステロール含量によって調節され得ることが公知である(Gopalakrishnaら(2000)J.Cell.Biochem.77:517−528)。従って、自己免疫障害において起こる異常な白血球輸送および血管外遊出は、白血球の形質膜における脂質ラフトの形成および/または構成の崩壊により、阻害され得ると考えられる。
【0009】
ケモカインは、自己免疫疾患に関係する白血球の化学走性を媒介する化学誘引物質サイトカインである。これらのサイトカインの過剰なレベルは、自己免疫障害に関連する。ケモカインのレセプターは、主に免疫細胞および炎症細胞(例えば、Tリンパ球およびBリンパ球、樹状細胞、単球/マクロファージならびに顆粒球)において発現し、ここで、リガンド−レセプター相互作用は、細胞移動をもたらす。サイトカイン発現は、自己免疫疾患部位で誘導されて組織破壊を媒介するT細胞を補充するか、またはリンパ器官(すなわち、リンパ節および脾臓)において構成的であり、抗原(自己免疫疾患をもたらす自己抗原を含む)に対する応答を組織化するかのどちらかである。研究は、コレステロール(脂質ラフトの主要構成成分)が、マクロファージ炎症タンパク質1β結合およびCCケモカインレセプター5の構成的完全性のために必須であることを示している(NguyenおよびTaub(2002)Blood 99:4298−4306)。これは、免疫細胞の形質膜内の脂質ラフトの崩壊は、リガンド−ケモカインレセプター相互作用(自己免疫疾患に伴う白血球の化学走性をもたらす)に効果を有すると考えられることを示唆する。
【0010】
さらに、報告は、ヒト集団におけるコレステロールと慢性関節リウマチの発症との間の相関関係を描いている(Heliovaaraら(1996)Br.J.Rheumatology 35:255−257;Winyardら(1993)Ann.Rheumatic Dis.52:677−680)。コレステロールと慢性関節リウマチとの間の相関関係もまた、臨床前のげっ歯類モデルを用いる研究において示されている(Hamerら(2002)J.Cell.Mol.Med.6:407−414;Nairら(1998)Eur.J.Oral.Sci.106:644−650)。研究はまた、植物性ステロールと関節炎との間の関係を確立した(Bhattacharyya(1984)136:32−34;ならびにBjorkhemおよびSkrede,The Metabolic Basis of Inherited Disease,第6版,Scriverら(編集)McGraw−Hill,New York(1989),1283−1302頁)。さらに、植物ステロールとリンパ球活性化との間の関係もまた、観察されている(Bouicら(1996)Int.J.Immunopharmacol.18:693−700)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
白血球の形質膜内での脂質ラフト形成および構成の崩壊による自己免疫障害の処置のために、コレステロールおよび植物ステロールのレベルを調節する組成物および処置の必要が、当該分野に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
一実施形態において、被験体において自己免疫障害を処置するかまたは予防するための方法が提供され、該方法は、有効量の少なくとも1種のステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物を、そのような処置を必要とする被験体に投与する工程を包含する。
【0013】
被験体において自己免疫障害を処置するかまたは予防する方法であって、以下の式(II)によって表される、有効量の少なくとも1種のステロール吸収インヒビター、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物を、そのような処置を必要とする被験体に投与する工程を包含する方法が、さらに提供される:
【0014】
【化37】

別の実施形態において、本発明は、(a)少なくとも1種のステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物、および(b)自己免疫障害の処置のために有用な少なくとも1種の他の薬剤を含有する組成物を提供する。
【0015】
(a)第1の量の少なくとも1種のステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物;および(b)自己免疫障害の処置のために有用な、第2の量の少なくとも1種の他の薬剤を含む治療組み合わせが、また提供され、ここで、この第1の量および第2の量は共に、被験体における自己免疫障害の処置または予防のための治療有効量を含む。
【0016】
被験体において自己免疫障害を処置するかまたは予防するための薬学的組成物であって、この組成物は、治療有効量の上記化合物、組成物または治療組み合わせ、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物もまた、提供される。
【0017】
実施例以外で、または他に示さない限り、本明細書中および特許請求の範囲において使用した成分、反応条件などの量を表す全ての数値は、全ての場合、用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。
【0018】
(詳細な説明)
上で考察されたように、自己免疫障害の食細胞は、組織自己抗原に応答する白血球の異常な活性化、分化および輸送によって媒介される。自己免疫応答は、しばしば、致命的な結果を有し得る。これらは、慢性自己免疫疾患の発症において現れる生組織の破壊を引き起こし得る。これらの疾患の進行における原動力は、自己応答性免疫細胞である。殆どの場合、自己応答性細胞は、CD4T細胞であり、これは、何らかの形で免疫系の自己寛容(self−tolerance)制御機構を逃れる。非病原性状態において、CD4T細胞は、ヘルパーT細胞として作用し、他の免疫細胞(例えば、細胞障害性CD8T細胞、NK細胞、顆粒球、マクロファージおよびB細胞)の活性化および分化を制御または媒介する。しかし、慢性自己免疫疾患の状態において、CD4T細胞は、もはやただのメディエイタではなく、むしろ自己免疫応答の主要な役割を果たす存在である。特に、これらは、自己免疫疾患において起こる特徴的な組織破壊に対し直接的に応答性であるかまたは間接的に応答性であるかのいずれかであり、この破壊は、自己抗原の認識によって誘発される。これらの自己抗原は、発作を起こした組織の自己タンパク質に由来し、自己応答性CD4T細胞に対して、抗原提示細胞(APC)(例えば、マクロファージ、樹状細胞またはB細胞)によって提示される。さらに、活性型B細胞による異常なT細胞依存性またはT細胞非依存性の抗体産生は、自己免疫障害における組織損傷の開始および増幅において重要な役割を果たす。
【0019】
上述のように、白血球の細胞膜内での脂質ラフトの形成および構成は、T細胞およびB細胞の活性化、抗原提示、接着分子機能ならびにケモカインレセプターシグナル伝達において重要な役割を果たすことが実証されており、これらの各々は、自己免疫障害の病因に関連する。コレステロールおよび植物ステロールの両方は、脂質ラフトの構造および構成、ならびにこれらのラフトによって媒介されるその後の下流シグナル伝達事象に必須であることが示されている。従って、細胞に対するコレステロール輸送の量の枯渇は、自己応答性T細胞および自己免疫応答に関連する他の白血球の細胞膜内の脂質ラフトの形成および構成を崩壊させると考えられる。腸におけるコレステロール吸収が、どんな手段によってでも減少される場合、より少ないコレステロールが、肝臓に送達される。この作用の結果は、肝臓リポ蛋白(VLDL)産生の低下、および血漿コレステロール(主にLDL)の肝臓クリアランスの上昇である。
【0020】
哺乳動物細胞は、血清リポ蛋白(例えば、LDL)のレセプター媒介性エンドサイトーシスにより、そのコレステロールの大きな割合を得る。LDL粒子は、主にコレステリルエステルとしてコレステロールを保有する。エンドサイトーシス後、コレステリルエステルは、後期エンドソームおよびリソソームに輸送され、ここで、これらは加水分解されて、例えば細胞膜の脂質ラフトの不可欠な構成成分として細胞によって使用されるためのコレステロールを遊離する。従って、コレステロール(および/または植物ステロール)の腸吸収を低下させる任意の手段は、自己免疫応答に関連する白血球の細胞膜における脂質ラフトの形成および構成を崩壊させると考えられる。従って、ステロール吸収インヒビターは、自己免疫障害の処置および/または予防の治療的に有効な方法を提供し得る。
【0021】
本明細書中で使用される場合、用語「自己免疫障害」は、自己免疫病因の疾患を含む任意の異常な身体的または精神的状態、および疾患または障害の主な徴候である任意の症状を含むことが意図される。
【0022】
本明細書中で定義される場合、「脂質ラフト」、「ラフト様微小ドメイン」などは、多くの細胞型(コレステロール、植物由来のステロールおよびスフィンゴリピドで富化された白血球を含む)の形質膜内のサブドメインをいう。これらは、別個の、膜の液体秩序(liquid−ordered)領域として存在し、非イオン性界面活性剤での抽出に抵抗性であり、そしてコレステロールの存在に起因して、周囲の形質膜よりも低い流動性を示す。
【0023】
本明細書中で定義される場合、「白血球」は、感染に対し身体を防御することを助ける、免疫系によって産生される、白色血液細胞である。種々の型の白血球としては、好中球、リンパ球(例えば、T細胞、B細胞およびナチュラルキラー細胞(NK細胞)、単球、マクロファージ、好酸球、および好塩基球が挙げられる。
【0024】
米国特許第5,767,115号、同第5,624,920号、同第5,656,624号および同第5,688,787号(これらのそれぞれは本明細書中で参考として援用される)はそれぞれ、哺乳動物動脈壁においてコレステロールの吸収を阻害し、それによってコレステロールレベルを低下し、そして/またはコレステロールを含む病変の形成を阻害するために有用なヒドロキシ置換アゼチジノン化合物および置換β−ラクタム化合物を開示する。米国特許第5,846,966号および同第5,661,145号(両特許は本明細書中で参考として援用される)はそれぞれ、アテローム硬化症を予防するかまたは処置し、そして血漿コレステロールレベルを低下させるための、HMG CoAレダクターゼインヒビターと組み合わせたヒドロキシ置換アゼチジノン化合物または置換β−ラクタム化合物を開示する。これらの化合物は、被験体においてC反応性タンパク質レベルを低下させることにおいてもまた有用であり得る。
【0025】
本発明に従い、以下で詳細に考察されるこれらのおよび他のステロール吸収インヒビターは、自己免疫障害およびその関連状態の予防および処置において有用であり得る。このような自己免疫障害としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群(Antiphospholipid Syndrome)、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、発作性夜間血色素尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobulinemia)、赤芽球ろう、慢性好中球減少症、無巨核球性(amegakaryocytic)血小板減少症、抗リン脂質症候群、自己免疫性血小板減少症、自己免疫性溶血症候群、抗リン脂質症候群、自己免疫性胃炎、塩酸欠乏症、自己免疫性アディソン病、自己免疫性糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性下垂体炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性卵巣不全、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、瘢痕性類天疱瘡(Cicatrical pemphigoid)、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、間質性膀胱炎、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状狼瘡、薬物性自己免疫障害、子宮内膜症、後天性表皮水疱症、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、対宿主性移植片病、グレーヴズ病、ギヤン−バレー、橋本甲状腺炎、特発性炎症性ミオパシー、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎炎、インスリン依存性糖尿病、若年性関節炎、扁平苔癬、全身性紅斑性狼瘡(Systemic Lupus Erythmatosus)、メニエール病、金属誘発性(Metal−induced)自己免疫障害、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、筋炎、視神経炎、無痛性/分娩後甲状腺炎、末梢神経脈管炎、落葉状天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群(Polyglandular Syndrome)、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、感染後自己免疫障害、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、反応性関節炎、レーノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、慢性関節リウマチ、サルコイドーシス、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、脈管炎、白斑、ならびにヴェーゲナー肉芽腫症。
【0026】
1つの実施形態において、本発明は、少なくとも1種(1以上)のステロール吸収インヒビターを含む、組成物、薬学的組成物、治療組み合わせ、キットおよびこれらを用いて処置する方法に関する。好適なステロール吸収インヒビターとしては、以下に詳細に考察するような、置換アゼチジノンステロール吸収インヒビター、置換β−ラクタムステロール吸収インヒビターまたはこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書中で使用される場合、「ステロール吸収インヒビター」は、治療有効(ステロール吸収阻害)量で被験体(例えば、哺乳動物またはヒト)投与される場合の、1以上のステロールの吸収を阻害可能な化合物を意味し、これらのステロールとしては、コレステロールおよびフィトステロール(例えば、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロールおよびアベノステロール(avenosterol))が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
好ましい実施形態において、本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用なステロール吸収インヒビターは、以下の式(I):
【0028】
【化38】

によって表されるか、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、ここで、上記式(I)において:
ArおよびArは、アリールおよびR−置換アリールからなる群から独立して選択され;
Arは、アリールまたはR−置換アリールであり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群から独立して選択され;
RおよびRは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群から独立して選択され;
およびRは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群から独立して選択され;
qは、0または1であり;rは、0または1であり;m、nおよびpは、0、1、2、3または4から独立して選択され;但し、qおよびrの少なくとも1つは1であり、そしてm、n、p、qおよびrの合計は、1、2、3、4、5または6であり;かつ、但し、pが0でありrが1である場合、m、qおよびnの合計は、1、2、3、4または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COOR、−CH=CH−COOR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール−置換低級アルキルからなる群から独立して選択され;そして
は、低級アルキル、アリールまたはアリール−置換低級アルキルである。
【0029】
好ましくは、Rは、1〜3個の独立に選択された置換基であり、Rは、好ましくは1〜3個の独立に選択された置換基である。
【0030】
好ましい実施形態において、本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用な式(I)のステロール吸収インヒビターは、以下の式(II):
【0031】
【化39】

によって表される(エゼチミブ)か、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物である。式(II)の化合物は、無水物であっても水和形態であってもよい。式(II)の化合物は、MSP Pharmaceuticals,Inc.から薬学的処方物ZETIA(登録商標)において市販される。
【0032】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」または「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル鎖を意味し、そして「アルコキシ」は、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味する。低級アルキル基の非限定的な例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、およびブチル基が挙げられる。アルキル鎖が2つの他の変数と結合し、従って二価である場合、用語アルキレンが使用される。
【0033】
「アリール」は、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約6〜約10個の炭素原子を含む芳香族の単環式または多環式の環系(例えば、フェニル、ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチルまたはインダニル)を意味する。
【0034】
例えば、R、R、RおよびRが、置換基の群から独立して選択されると言われる場合、その記載は、R、R、RおよびRが、各々独立して選択されることを意味するが、R、R、RおよびRの変数が1分子中に1回以上出現し、各出現は、独立に選択される(例えば、Rが−ORでありここでRが水素である場合、Rは−ORであり得、ここでRは低級アルキルである)こともまた、意味する。当業者は、置換基の大きさおよび性質が、存在し得る置換基の数に影響することを認識する。
【0035】
式Iの化合物は、例えば、米国特許第5,631,365号、同第5,767,115号、同第5,846,966号、同第6,207,822号、PCT特許出願番号02/079174およびPCT特許出願番号WO93/02048(これらはそれぞれ、本明細書中で参考として援用される)ならびに以下の実施例において開示されるような、当業者に周知の種々の方法によって調製され得る。
【0036】
本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用な代替のステロール吸収インヒビターは、以下の式(III):
【0037】
【化40】

によって表されるか、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、ここで、上記式(III)において:
Arは、R−置換アリールであり;
Arは、R−置換アリールであり;
Arは、R−置換アリールであり;
YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群から独立して選択され;
Aは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択され;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群から選択され;Rは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群から選択されるか;またはRおよびRは、共に=Oであり;
qは、1、2または3であり;
pは、0、1、2、3または4であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO−低級アルキル、−NRSO−アリール、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2−アルキル、S(O)0−2−アリール、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、o−ハロゲノ、m−ハロゲノ、o−低級アルキル、m−低級アルキル、−(低級アルキレン)−COOR、および−CH=CH−COORからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり;
およびRは、独立に、R、水素、p−低級アルキル、アリール、−NO、−CFおよびp−ハロゲノからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール−置換低級アルキルからなる群から独立して選択され;そしてRは、低級アルキル、アリールまたはアリール−置換低級アルキルである。
【0038】
式IIIの化合物を作製する方法は、当業者に周知である。好適な方法の非限定的な例は、米国特許第5,688,990号(本明細書中で参考として援用される)において開示される。
【0039】
別の実施形態において、本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用なステロール吸収インヒビターは、式(IV):
【0040】
【化41】

によって表されるか、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、ここで、上記式(IV)において:
Aは、R−置換ヘテロシクロアルキル、R−置換ヘテロアリール、R−置換縮合ベンゼン(benzofused)ヘテロシクロアルキル、R−置換縮合ベンゼンヘテロアリールからなる群から選択され;
Arは、アリールまたはR−置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR−置換アリールであり;
Qは、結合であるか、またはアゼチジオンの3位の環炭素と共に以下:
【0041】
【化42】

のスピロ基を形成し;そして
以下:
−(CH−、ここでqは、2〜6であり、但し、Qがスピロ環を形成する場合は、qはまた0または1でもよい;
(−CH−G−(CH−、ここでGは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR−または−S(O)0−2−であり、eは、0〜5であり、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6である;
−(C−Cアルケニレン)−;ならびに
−(CH−V−(CH−、ここでVは、C〜Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5であり、gは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6である、
からなる群から選択され;
は、
【0042】
【化43】

から選択され;
およびRは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ−(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群から独立して選択されるか;またはRが隣接するRと一緒になるか、もしくはRが隣接するRと一緒になって、−CH=CH−基または−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbは、独立して0、1、2または3であり、但し、両方とも0ではなく;但し、Rが−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;但し、Rが−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;但し、aが2または3である場合、R群は同一であっても異なっていてもよく;かつ、但し、bが2または3である場合、R群は同一であっても異なっていてもよい;
そしてQが結合である場合、Rはまた、以下:
【0043】
【化44】

から選択されてもよく、ここで、Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−および−C(ジ−(C−C)アルキル)からなる群から独立して選択され;
10およびR12は、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16および−O(CO)NR1415からなる群から独立して選択され;
11およびR13は、水素、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群から独立して選択されるか;またはR10およびR11は共に=Oであるか、もしくはR12およびR13は共に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立して0〜4であり;但し、sおよびtの少なくとも1つは、1であり、かつm、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;但し、pが0でありtが1である場合、m、sおよびnの合計は1〜5であり;かつ、但し、pが0でありsが1である場合、m、tおよびnの合計は1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立して1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
は、水素、(C−C10)アルキル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルケニル、R17−置換アリール、R17−置換ベンジル、R17−置換ベンジルオキシ、R17−置換アリールオキシ、ハロゲノ、−NR1415、NR1415(C−Cアルキレン)−、NR1415C(O)(C−Cアルキレン)−、−NHC(O)R16、OH、C−Cアルコキシ、−OC(O)R16、−COR14、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、NO、−S(O)0−216、−SONR1415および−(C−Cアルキレン)COOR14からなる群から選択される環炭素原子上の1〜3個の置換基であり;Rがヘテロシクロアルキル環上の置換基である場合、Rは、規定した通りであるか、または=O、もしくは
【0044】
【化45】

であり;かつRが置換可能な環窒素上個の置換基である場合、これは、水素、(C−C)アルキル、アリール、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、(C−C)アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヒドロキシ、−(CH1−6CONR1818
【0045】
【化46】

であり;
ここで、Jは、−O−、−NH−、−NR18−または−CH−であり;
およびRは、(C−C)アルキル、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16、−O(CH1−5OR14、−O(CO)NR1415、−NR1415、−NR14(CO)R15、−NR14(CO)OR16、−NR14(CO)NR1519、−NR14SO16、−COOR14、−CONR1415、−COR14、−SONR1415、S(O)0−216、−O(CH1−10−COOR14、−O(CH1−10CONR1415、−(C−Cアルキレン)−COOR14、−CH=CH−COOR14、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基からなる群から独立して選択され;
は、水素、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R14または−COOR14であり;
およびR17は、独立して、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1415、OHおよびハロゲノからなる群から独立して選択される1〜3個の基であり;
14およびR15は、水素、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール−置換(C−C)アルキルからなる群から独立して選択され;
16は、(C−C)アルキル、アリールまたはR17−置換アリールであり;
18は、水素または(C−C)アルキルであり;そして
19は、水素、ヒドロキシまたは(C−C)アルコキシである。
【0046】
式IVの化合物を作製するための方法は、当業者に周知である。好適な方法の非限定の例は、米国特許第5,656,624号に開示され、これは、本明細書中で参考として援用される。
【0047】
別の実施形態において、本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用なステロール吸収インヒビターは、以下の式(V):
【0048】
【化47】

によって表されるか、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、上記式(V)において:
Arは、アリール、R10−置換アリールまたはヘテロアリールであり;
Arは、アリールまたはR−置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR−置換アリールであり;
XおよびYは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群から独立して選択され;
Rは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORもしくは−O(CO)NRであるか;Rは、水素、低級アルキルもしくはアリールであるか;またはRおよびRは、共に=Oであり;
qは、0または1であり;
rは、0、1または2であり;
mおよびnは、独立して0、1、2、3、4または5であり;但し、m、nおよびqの合計は、1、2、3、4または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NO、ハロゲン、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、独立して水素、低級アルキル、アリールおよびアリール−置換低級アルキルからなる群から独立して選択され;
は、低級アルキル、アリールまたはアリール−置換低級アルキルであり;そして
10は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基である。
【0049】
式Vの化合物を作製するための方法は、当業者に周知である。好適な方法の非限定の例は、米国特許第5,624,920号(本明細書中で参考として援用される)に開示される。
【0050】
別の実施形態において、本発明の組成物、治療組み合わせおよび方法において有用なステロール吸収インヒビターは、式(VI):
【0051】
【化48】

で表されるか、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、ここで:
は、
【0052】
【化49】

であり;
およびRは、以下:−CH−、−CH(低級アルキル)−、−C(ジ−低級アルキル)−、−CH=CH−および−C(低級アルキル)=CH−からなる群から独立して選択されるか;またはRが隣接するRと一緒になるか、もしくはRが隣接するRと一緒になって、−CH=CH−基もしくは−CH=C(低級アルキル)−基を形成し;
uおよびvは、独立して0、1、2または3であって、但し、両方とも0ではなく;但し、Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、vは1であり;但し、Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、uは1であり;但し、vが2または3である場合、R群は同一であっても異なっていてもよく;かつ、但し、uが2または3である場合、R群は同一であっても異なっていてもよく;
は、以下:B−(CHC(O)−、ここでmは0、1、2、3、4もしくは5である;B−(CH−、ここでqは、0、1、2、3、4、5もしくは6である;B−(CH−Z−(CH−、ここでZは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−N(R)−もしくは−S(O)0−2−であり、eは、0、1、2、3、4もしくは5であり、かつrは、0、1、2、3、4もしくは5であり、但し、eおよびrの合計は、0、1、2、3、4、5もしくは6である;B−(C−Cアルケニレン)−;B−(C−Cアルカジエニレン)−;B−(CH−Z−(C−Cアルケニレン)−、ここでZは、上記で規定した通りであり、かつここでtは0、1、2もしくは3であり、但し、tおよびアルケニレン鎖中の炭素原子の数の合計は、2、3、4、5もしくは6である;B−(CH−V−(CH−、ここでVは、C−Cシクロアルキレンであり、fは、1、2、3、4もしくは5であり、かつgは、0、1、2、3、4もしくは5であり、但し、fおよびgの合計は、1、2、3、4、5もしくは6である;B−(CH−V−(C−Cアルケニレン)−もしくはB−(C−Cアルケニレン)−V−(CH−、ここでVおよびtは上記で規定した通りであり、但し、tおよびアルケニレン鎖中の炭素原子の数の合計が、2、3、4、5もしくは6であり;B−(CH−Z−(CH−V−(CH−、ここでZおよびVは上で規定した通りであり、そしてa、bおよびdは、独立して0、1、2、3、4、5もしくは6であり、但し、a、bおよびdの合計は、0、1、2、3、4、5もしくは6である;またはT−(CH−、ここでTは、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、そしてsは、0、1、2、3、4、5もしくは6である;から選択されるか、あるいは
およびRは、共に以下:
【0053】
【化50】

の基を形成し;
Bは、インダニル、インデニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ヘテロアリールまたはW−置換ヘテロアリールから選択され、ここでヘテロアリールは、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、チエニル、オキサゾリルおよびフラニル、ならびに窒素含有ヘテロアリールについては、これらのN−酸化物、または
【0054】
【化51】

からなる群から選択され、
Wは、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、(低級アルコキシイミノ)−低級アルキル、低級アルカンジオイル(alkanedioyl)、低級アルキル低級アルカンジオイル、アリロキシ、−CF、−OCF、ベンジル、R−ベンジル、ベンジルオキシ、R−ベンジルオキシ、フェノキシ、R−フェノキシ、ジオキソラニル、NO、−N(R)(R)、N(R)(R)−低級アルキレン−、N(R)(R)−低級アルキレニロキシ(alkylenyloxy)−、OH、ハロゲノ、−CN、−N、−NHC(O)OR10、−NHC(O)R10、R11SNH−、(R11S)N−、−S(O)NH、−S(O)0−2、tert−ブチルジメチル−シリルオキシメチル、−C(O)R12、−COOR19、−CON(R)(R)、−CH=CHC(O)R12、−低級アルキレン−C(O)R12、R10C(O)(低級アルキレニロキシ)−、N(R)(R)C(O)(低級アルキレニロキシ)−および
【0055】
【化52】

からなる群から独立して選択される、環炭素原子上の置換についての1〜3個の置換基であり、そして置換ヘテロアリール環窒素原子上の置換基は、存在する場合、低級アルキル、低級アルコキシ、−C(O)OR10、−C(O)R10、OH、N(R)(R)−低級アルキレン−、N(R)(R)−低級アルキレニロキシ−、−S(O)NHおよび2−(トリメチルシリル)−エトキシメチルからなる群から選択され;
は、低級アルキル、低級アルコキシ、−COOH、NO、−N(R)(R)、OH、およびハロゲノからなる群から独立して選択される1〜3個の基であり;
およびRは、Hまたは低級アルキルから独立して選択され;
10は、低級アルキル、フェニル、R−フェニル、ベンジルまたはR−ベンジルから選択され;
11は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジル、R−フェニルまたはR−ベンジルから選択され;
12は、H、OH、アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、
【0056】
【化53】

、−N(R)(R)、低級アルキル、フェニルまたはR−フェニルから選択され;
13は、−O−、−CH−、−NH−、−N(低級アルキル)−または−NC(O)R19から選択され;
15、R16およびR17は、HおよびWについて規定される基からなる群から独立して選択されるか;またはR15は、水素であり、かつR16およびR17は、これらが結合する隣接する炭素原子と一緒になって、ジオキソラニル(dioxolanyl)環を形成し;
19は、H、低級アルキル、フェニルまたはフェニル低級アルキルであり;かつ
20およびR21は、フェニル、W−置換フェニル、ナフチル、W−置換ナフチル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、ベンゾジオキソリル、ヘテロアリール、W−置換ヘテロアリール、縮合ベンゼンヘテロアリール、W−置換縮合ベンゼンヘテロアリールおよびシクロプロピルからなる群から独立して選択され、ここで、ヘテロアリールは、上記で規定した通りである。
【0057】
式VIの化合物を作製するための方法は、当業者に周知である。適切な方法の非制限的な例は、米国特許第5,698,548号に開示され、これは本明細書中に参考として援用される。
【0058】
別の実施形態において、この化合物に有用なステロール吸収インヒビター、治療的組み合わせおよび本発明の方法は、式(VIIA)および(VIIB):
【0059】
【化54】

で表されるか、または薬学的に受容可能な塩もしくはそれらの溶媒和物であり、
ここで:
【0060】
【化55】

【0061】
【化56】

であり、
Dは、−(CHC(O)−または−(CH−であり、ここでmは、1、2、3または4であり、かつqは、2、3または4であり;
Eは、C10〜C20アルキルまたは−C(O)−(C〜C19)−アルキルであり、ここでこのアルキルは、直鎖もしくは分枝鎖、飽和または一以上の二重結合を含み;
Rは、水素、C−C15アルキル、直鎖もしくは分枝鎖、飽和もしくは一以上の二重結合を含むか、またはB−(CH−であり、ここでrは、0、1、2、または3であり;
、R、R、R1’、R2’、およびR3’は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、−NHC(O)OR、RSNH−および−S(O)NHより成る群から独立に選択され;
は、
【0062】
【化57】

であり、ここでnは、0、1、2または3であり;
は、低級アルキルであり;かつ
は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジルまたは置換フェニルであり、ここでこの置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノおよびジ低級アルキルアミノより成る群から独立に選択される1〜3の基であるか;またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物である。
【0063】
別の実施形態において、本発明の組成物および方法において有用なステロール吸収インヒビターは、式(VIII):
【0064】
【化58】

で表されるか、または薬学的に受容可能な塩もしくはそれらの溶媒和物であり、ここで上の式(VIII)において、
26は、HまたはOGであり;
GおよびGは、
【0065】
【化59】

よりなる群から独立に選択され;但し、R26が、HまたはOHである場合、Gは、Hではなく;
R、RおよびRは、H、−OH、ハロゲノ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)−アルコキシまたは−W−R30よりなる群から独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−、−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−より成る群から独立に選択され;
およびRは、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルより成る群から独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールより成る群から独立に選択され;
30は、R32−置換T、R32−置換−T−(C−C)アルキル、R32−置換(C−C)アルケニル、R32−置換−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32−置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルよりなる群から選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルより成る群から選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびピリジルより成る群から選択され;
32は、ハロゲノ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフィニル、(C−C)アルキルスルフォニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルよりなる群から独立に選択される1〜3個の置換基から独立に選択され;またはR32は、共有結合であり、かつR31、これが結合する窒素、およびR32は、ピロリジニル、ピペリジニル、N−メチル−ピペリジニル、インドリニルもしくはモルフォリニル基、または(C−C)アルコキシカルボニル−置換ピロリジニル、ピペリジニル、N−メチルピペリジニル、インドリニルもしくはモルフォリニル基を形成し;
Arは、アリールまたはR10−置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR11−置換アリールであり;
Qは、結合であるかまたはアゼチジノンの3位の環炭素と共に、スピロ基
【0066】
【化60】

を形成し;かつ
は、
−(CH−、ここでqは、2〜6であり、但し、Qが、スピロ環を形成する場合、qはまた0または1でもあり得る;
−(CH−E−(CH−、ここでEは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、eは、0〜5であり、かつ、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計が、1〜6である;
−(C−C)アルケニレン−;ならびに
−(CH−V−(CH−、ここでVは、C−Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5でありかつgは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計が、1〜6である、
よりなる群から選択され;
12は、
【0067】
【化61】

であり;
13およびR14は、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ−(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−より成る群から独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒になるか、もしくはR12は、隣接するR14と一緒になって−CH=CH−基もしくは−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbは、独立に0、1、2または3であり、但し、両方、が共に0ではなく;
但し、R13が、−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは、1であり;
但し、R14が、−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは、1であり;
但し、aが、2または3である場合、R13’は、同一であっても異なっていてもよく;かつ
但し、bが、2または3である場合、R14’は、同一であっても異なっていてもよく;
そしてQが、結合である場合、Rはまた
【0068】
【化62】

であってもよく;
Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)より成る群から独立に選択され;
10およびR11は、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)Rl9、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンより成る群から独立に選択される1〜3個の置換基より成る群から独立に選択され;
15およびR17は、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21および−O(CO)NR1920より成る群から独立に選択され;
16およびR18は、H、(C−C)アルキルおよびアリールより成る群から独立に選択され;またはR15およびR16は共に、=Oであり、またはR17およびR18は共に、=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立に0〜4であり;
但し、sおよびtの少なくとも一つは、1でありかつ、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;
但し、pが、0でありかつtが、1である場合、m、s、およびnの合計は、1〜5であり;かつ、但し、pが、0でありかつsが、1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
かつQが、結合でありかつRが、
【0069】
【化63】

である場合、Arはまた、ピリジル、イソキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルでもあり得;
19およびR20は、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール−置換(C−C)アルキルより成る群から独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24−置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は、独立にH、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロゲノより成る群から選択される独立に1〜3の基であり;かつ
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである。
【0070】
式VIIIの化合物を製造するための方法は、当業者に周知である。適切な方法の非制限的な例示は、米国特許第5,756,470号に記載され、これは本明細書中に参考として援用される。
【0071】
別の実施形態において、本発明の化合物および方法に有用なステロール吸収インヒビターは、以下の式(IX):
【0072】
【化64】

で表されるか、または薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物であり、ここで式(IX)において:
は、H、G、G、G、−SOHおよび−POHより成る群から選択され;
Gは、H、
【0073】
【化65】

より成る群から選択され、
ここでR、RおよびRは各々、H、−OH、ハロ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)アルコキシまたは−W−R30より成る群から独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−,−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−より成る群から独立に選択され;
およびRは各々、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルより成る群から独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは各々、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールより成る群から独立に選択され;
30は、R32−置換T、R32−置換−T−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)アルケニル、R32−置換−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32−置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルより成る群から独立に選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルより成る群から独立に選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、およびピリジルより成る群から独立に選択され;
32は、1〜3個の置換基から独立に選択され、この置換基は各々、H、ハロ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフォニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルよりなる群から独立に選択されるか;またはR32は、共有結合であり、R31、R31に結合する窒素およびR32は、ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチル−ピペラジニル基、インドリニル基もしくはモルフォリニル基、または(C−C)アルコキシカルボニル−置換ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチルピペラジニル基、インドリニル基もしくはモルフォリニル基を形成し;
は、以下の構造:
【0074】
【化66】

により表され:ここでR33は、非置換アルキル、R34−置換アルキル、(R35)(R36)アルキル−、
【0075】
【化67】

より成る群から独立に選択され、
34は、1〜3個の置換基であり、各R34は、HOOC−、HO−、HS−、(CH)S−、HN−、(NH)(NH)C(NH)−、(NH)C(O)−およびHOOCCH(NH)CHSS−より成る群から独立に選択され;
35は、HおよびNH−より成る群から独立に選択され;
36は、H、非置換アルキル、R34−置換アルキル、非置換シクロアルキルおよびR34−置換シクロアルキルより成る群から独立に選択され、
は、以下の構造
【0076】
【化68】

により表され:
ここでR37およびR38は各々、(C−C)アルキルおよびアリールより成る群から独立に選択され;
26は、1〜5個の置換基であり、各R26は、
a)H;
b)−OH;
c)−OCH
d)フッ素;
e)塩素;
f)−O−G;
g)−O−G
h)−O−G
i)−SOH;および
j)−PO
より成る群から独立に選択され:
但し、Rが、Hである場合、R26は、H、−OH、−OCHまたは−O−Gではなく;
Arは、アリール、R10−置換アリール、ヘテロアリールまたはR10−置換へテロアリールであり;
Arは、アリール、R11−置換アリール、ヘテロアリールまたはR11−置換へテロアリールであり;
Lは、
a)共有結合;
b)−(CH−、ここでqは、1〜6である;
c)−(CH−E−(CH−、ここでEは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、eは、0〜5であり、かつrは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6である、;
d)−(C−C)アルケニレン−;
e)−(CH−V−(CH−、ここでVは、C−Cシクロアルキレンであり、但し、fは、1〜5であり、かつgは、0〜5であり、fおよびgの合計は、1〜6である;ならびに
f)
【0077】
【化69】

より成る群から選択され:
ここでMは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは各々、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)−より成る群から独立に選択され;
は、Hおよびアルキルより成る群から選択され;
10およびR11は各々、1〜3個の置換基より成る群から独立に選択され、この置換基は各々、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10−CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロより成る群から独立に選択され;
15およびR17は各々、−OR19、−OC(O)R19、−OC(O)OR21、−OC(O)NR1920よりなる群から独立に選択されるか;
16およびR18は各々、H、(C−C)アルキルおよびアリールより成る群から独立に選択されるか;
またはR15およびR16は共に、=Oであるか、もしくはR17およびR18は共に、=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;
tは、0または1であり;
m、nおよびpは各々、0〜4から独立に選択され;
但し、sおよびtの少なくとも一つは、1であり、かつm、n、p、sおよびtの合計は1〜6であり;但し、pが0であり、tが1である場合、m、nおよびpの合計は、1〜5であり;かつ、但しpが、0であり、sが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは各々、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計が、1〜5であり、;
Qは、結合、−(CH−であり、ここでqは、1〜6であるか、またはアゼチジノンの3位の環炭素と共にスピロ基
【0078】
【化70】

を形成し;
ここでR12は、
【0079】
【化71】

であり;
13およびR14は各々、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ−(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−より成る群から独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒になって、またはR12は、隣接するR14と一緒になって、−CH=CH−または−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbは各々、独立に0、1、2または3であり、但し、両方が0ではなく;
但し、R13が、−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは、1であり;但し、R14が、−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは、1であり;但し、aが、2または3である場合、R13’は、同一であっても異なっていてもよく;かつ、但し、bが、2または3である場合、R14’は、同一であっても異なっていてもよく;
かつ、Qが、結合でありかつLが、
【0080】
【化72】

である場合、従って、Arはまた、ピリジル、イソキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジルまたはピリダジニルでもあり得;
19およびR20は各々、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール−置換(C−C)アルキルよりなる群から独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24−置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は各々、1〜3個の置換基よりなる群から独立に選択され、この置換基は各々H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロよりなる群から独立に選択され;かつ
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである。
【0081】
式(IX)の化合物の例は、本発明の方法および組み合わせに有用であり、そしてこのような化合物を作製するための方法は、米国特許出願第10/166,942号(2002年6月11日出願)に開示され、本明細書中に参考として援用される。
【0082】
本発明の有用な化合物の例は、式X:
【0083】
【化73】

により表され、
ここでRは、上のとおり規定される。
【0084】
より好ましい化合物は、式XI:
【0085】
【化74】

により表される化合物である。
【0086】
別の有用な化合物は、式XII:
【0087】
【化75】

により表される。
【0088】
他の有用な置換アゼチジノン化合物としては、N−スルホニル−2−アゼチジノン(例えば米国特許第4,983,597号に開示される)、エチル4−(2−オキソアゼチジン−4−イル)フェノキシ−アルカノエート(例えばRamら、Indian J.Chem.Sect.B.29B,12(1990),p.1134−7に開示される)ならびにジフェニルアゼチジノンおよび誘導体(米国特許第2002/0039774号、同第2002/0128252号、同第2002/0128253号および同第2002/0137689号ならびにWO 2002/066464に開示され、これら各々は、本明細書中に参考として援用される)が挙げられる。
【0089】
式I〜XIIの化合物は、上に考察される方法を含む公知の方法により調製され得、例えば、WO 93/02048は、−R−Q−が、ヘテロ原子により遮られたアルキレン、アルケニレンまたはアルキレン、フェニレンまたはシクロアルキレンである化合物の調製を記載し;WO 94/17038は、Qは、スピロ環基である化合物の調製を記載し;WO 95/08532は、−R−Q−は、ヒドロキシ−置換アルキレン基である化合物の調製を記載し;PCT/US95/03196は、−R−Q−は、ヒドロキシ−置換アルキレン基であり、−O−基またはS(O)0−2−基を介してArに部分に結合する化合物を記載し;そして米国特許第08/463,619号(1995年6月5日出願)は、−R−Q−は、ヒドロキシ−置換アルキレン基であり、−S(O)0−2−基によりアゼチジノン環に結合する化合物の調製方法を記載する。
【0090】
本発明の化合物は、非対称的な炭素原子を少なくとも一つ有し、従って式I〜XIIの化合物の全てのアイソマー(鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体およびラセミ体が挙げられる)は、本発明の一部として企図される。本発明は、純粋形態および混合物(ラセミ混合物を含む)の両方におけるdアイソマーおよびlアイソマーを含む。アイソマーは、光学的に純粋な開始物質もしくは光学的に富化された開始物質の反応によるか、または式I〜XIIの化合物のアイソマーを分離することのどちらかによって従来技術を使用して調製され得る。アイソマーはまた、幾何異性体(例えば、二重結合が存在する場合)を含み得る。
【0091】
当業者は、式I〜XIIのいくつかの化合物について、一つのアイソマーが、他のアイソマーよりも大きな薬学的活性を示すことを理解する。
【0092】
アミノ基を有する本発明の化合物は、有機酸および無機酸を有する薬学的に受容可能な塩を形成し得る。塩形成のために適切な酸の例は、当業者に周知である塩化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸ならびに他の無機酸およびカルボン酸である。この塩は、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させることにより調製され、そして塩を生成する。この遊離塩基形態は、適切な希釈の塩基性水溶液(例えば、希釈した重炭酸ナトリウム水溶液)を用いてこの塩を処理することにより再生され得る。この遊離塩基形態は、何らかの特定の物理学的な性質(例えば、極性溶媒中の溶解性)でそのそれぞれの塩形態と異なるが、この塩は、その他、本発明の目的についての点ではそのそれぞれの遊離塩基形態と等価である。
【0093】
本発明の特定の化合物は、酸性である(例えば、これらの化合物は、カルボキシル基を有する)。これらの化合物は、無機塩基および有機塩基を用いて薬学的に受容可能な塩を形成する。これら塩の例は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、金の塩および銀の塩である。薬学的に受容可能なアミン(例えば、アンモニア、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、N−メチルグルカミン)と共に形成される塩もまた含まれる。
【0094】
本明細書中に使用される場合、「溶媒和物」は、分子もしくはイオンとこれらの溶質の分子複合体またはイオン複合体を意味する(例えば、式I〜XIIの一以上の化合物、式I〜XIIの化合物のアイソマー、または式I〜XIIの化合物のプロドラッグ)。有用な溶媒の非制限的な例としては、極性溶媒、プロトン溶媒(例えば水)および/またはアルコール(例えばメタノール)が挙げられる。
【0095】
式I〜XIIの化合物のプロドラッグは、本発明の一部として企図される。本明細書中で使用される場合、「プロドラッグ」は、薬物の前駆体である化合物を意味し、これは患者への投与後、ある化学的プロセスまたは生理学的なプロセスを介してインビボでこの薬物を放出する(例えば、生理的pHにおいてもたらされるかまたは酵素作用を介して所望の薬物形態へと変換されるプロドラッグ)。
【0096】
被験体へ投与されるステロール吸収インヒビターの日用量は、約0.1〜約1000mg/日の範囲であり得、好ましくは約0.25〜約50mg/日、およびより好ましくは10mg/日であり得、単回投与または2〜4回の分割用量で与えられ得る。しかし、正確な用量は、主治医により決定され、そして投与される化合物の効力、患者の年齢、体重、状態および反応に依存する。
【0097】
上の化合物の薬学的に受容可能な塩の投与について、上記の重量は、塩に由来する治療化合物の酸等価物または塩基等価物の重量をいう。
【0098】
用語「治療有効量」は、組成物の治療剤(例えば、ステロール吸収インヒビター、または自己免疫障害の治療に有用な他の薬剤および以下に記載される他の薬物または治療剤)の量をいい、これは組織、システム、もしくは被験体の生物学的反応または医学的反応を誘導し、この反応は、投与者(例えば、研究者、医者または獣医)により追求され、この反応としては、処置される状態または疾患の症状の緩和ならびに状態(自己免疫障害およびその症状)の進行の予防、緩徐化または休止が挙げられる。
【0099】
例えば、リウマチ様関節炎(RA)改善における広範に受け入れられる複合的な指標は、American College of rheumatology(ACR)により提唱されたACR20スコアである。ACR20は、腫大した関節の数、圧痛のある関節の数、ならびに3つ以上の以下の測定:患者自身全体のRA疾患活性の診断;医者の疾患活性の診断;患者自身のRAを原因とする痛みの診断;急性期反応物(ESR、CRP);および障害(disability)、における20%の複合的な改善をいう(Health Assessment Questionnaire)。「Guidelines for the Management of Rheumatoid Arthritis,2002 Update」Arthritis and Rheumatism 46(2):328−346(2002)を参照。ACR20スコアに改善がみられた患者の割合は、RAの処置のための新しい治療について一般に認められた最低限の基準である。
【0100】
本発明の方法に従って処置され得る適切な被験体の例としては、哺乳動物、例えば、ヒトまたはイヌ、および他の動物が挙げられる。
【0101】
本明細書中に使用される場合、「併用療法」または「治療組み合わせ」は、二つ以上の治療剤、例えばステロール吸収インヒビターおよび自己免疫障害の処置のために有用な他の薬剤の、自己免疫障害または任意のこれに関連する状態を予防するかまたは処置するための投与を意味する。このような投与としては、実質的に同時の様式における、これら治療剤の同時投与(例えば一定の割合で活性含有物を有する単一の錠剤またはカプセル、またはそれぞれの治療薬物についての複数の、別々のカプセルとしての同時投与)が挙げられる。またこのような投与としては、経時的な様式における各型の治療剤の使用が挙げられる。いずれかの場合において、併用治療に用いる処置は、自己免疫状態の処置に有益な効果を与える。本明細書中に開示される併用療法の潜在的な利点は、必要とされる個々の治療化合物の量または治療化合物の全体の総量の減少であり得、これは、自己免疫状態の処置において有効である。治療剤の併用を使用することにより、個々の化合物の副作用は、単一の治療と比較した場合、減少され得、これは患者のコンプライアンスを改善し得る。また、治療剤は、広い範囲の相補効果または作用の相補様式を提供するために選択され得る。
【0102】
別の実施形態において、本発明は、治療組み合わせを提供し、この治療組み合わせは、以下:(a)ステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物のうち少なくとも一つの第一量および(b)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤または処置のうち少なくとも一つの第二量を含み、ここでこの第一量および第二量は共に、自己免疫障害の処置もしくは予防または自己免疫障害に関連する状態の一以上の症状の軽減もしくは改善のための治療有効量を含む。
【0103】
別の実施形態において、本発明は、自己免疫障害の処置もしくは予防および/または被験体の血漿中のステロールの濃度の低下のための薬学的組成物を提供し、この薬学的化合物は、治療有効量の組成物を含み、この組成物は、以下を含む。(a)ステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物のうち少なくとも一つの第一量;(b)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤のうち少なくとも一つの第二量および(c)薬学的に受容可能なキャリア。
【0104】
別の実施形態において、本発明は、被験体における自己免疫障害を処置するかまたは予防する方法を提供し、この方法は、このような処置を必要とする被験体へ有効量の組成物を、自己免疫障害または被験体におけるその症状のいずれかを予防するかまたは処置するために投与する工程を包含し、この組成物は、以下を含む。(a)ステロール吸収インヒビターまたはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物のうち少なくとも一つの第一量;および(b)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤のうち少なくとも一つの第二量。
【0105】
自己免疫障害を処置するために有用な薬剤としては、以下が挙げられる:(a)疾患緩和性抗リウマチ薬(メトトレキサート、金塩、D−ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、オーラノフィン、サルファラジンを含む);(b)非ステロイド系抗炎症薬(インドメタシン、ナプロキセン、ジクロフェナク、イブプロフェン、アスピリンおよびアスピリンアナログ、アセトアミノフェンを含む);(c)COX−2選択的インヒビター(セレコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ(etoricoxib)、バルデコキシブ(valdecoxib)、ルミラコキシブ(lumiracoxib)を含む);(d)COX−1インヒビター;(e)免疫抑制剤(カルシニューリンインヒビター(例えば、シクロスポリンおよびFK506);p70S6キナーゼインヒビター(例えば、シロリムスおよびラパマイシン);イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼインヒビター(例えば、ミコフェノール酸);レフルノマイド、シクロホスファミド、アザチオプリンを含む);(f)ステロイド(プレドニゾン、ベタメタゾン、ブデソニドおよびデキサメタゾンを含む);(g)生物反応修飾物質(TNFαアンタゴニスト(例えば、インフリキシマブ、アダリムマブ(adalimmab)およびエタネルセプト);IL−1レセプターアンタゴニスト(例えば、アナキンラ);ヒト化抗体もしくはキメラ抗体または融合タンパク質(例えば、アレファセプト、エファリズマブ、ダシリツマブ);抗ケモカイン抗体、あるいはインターロイキンを含む);ならびに、(h)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤(ケモカインレセプターのアンタゴニストもしくは調節因子、カンナビノイドレセプターのアンタゴニストもしくは調節因子、マトリックスメタロプロテアーゼ、TNFα−変換酵素、一酸化窒素合成酵素もしくはホスホジエステラーゼIVのインヒビター(例えば、ロフルミラストもしくはシロミラスト(cilomilast));p38 MAP−キナーゼ、NF−κβ経路もしくはIL−1レセプター関連キナーゼのインヒビター、または接着分子(例えば、LFA−1、VLA−4、ICAM−1、VCAM−1、αβ、MAdCAM−1、およびαβ)に関する相互作用のインヒビターを含む)。被験体に投与されるべきである、自己免疫障害を処置するためのそれぞれの薬剤の量は、当業者によって容易に決定され得る。
【0106】
本発明でまた有用であるのは、一以上の薬理学的もしくは治療用の薬剤または薬物(例えば、以下で議論されるコレステロール生合成インヒビターおよび/もしくは脂質低下剤)をさらに含み得る、組成物または治療組み合わせである。
【0107】
本発明の組成物、治療の組合わせ、および方法において使用するためのコレステロール生合成インヒビターの非限定的な例としては、HMG CoAレダクターゼの競合性インヒビター、コレステロール生合成の律速段階の競合性インヒビター、スクアレンシンターゼインヒビター、スクアレンエポキシダーゼインヒビター、およびそれらの混合物が挙げられる。適切なHMG CoAレダクターゼインヒビターの非限定的な例としては、以下が挙げられる:スタチン(例えば、アトルバスタチン(例えば、Pfizerから入手可能なLIPITOR(登録商標))、ロバスタチン(例えば、Merck&Co.から入手可能なMEVACOR(登録商標))、プラバスタチン(例えば、Bristol Meyers Squibbから入手可能なPRAVACHOL(登録商標)、フルバスタチン、シンバスタチン(例えば、Merck&Co.から入手可能なZOCOR(登録商標))、セリバスタチン、CI−981、リバスタチン(7−(4−フルオロフェニル)−2,6−ジイソプロピル−5−メトキシメチルピリジン−3−イル)−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプタノエートナトリウム)およびピタバスタチン(例えば、日本のNegma KowaのNK−104)。好ましいHMG CoAレダクターゼインヒビターとしては、アトルバスタチンおよびシンバスタチンが挙げられる。一般的に、コレステロール生合成インヒビターの総一日投薬量は、単回もしくは2〜3回に分割された用量で、約0.1〜約160mg/日、そして好ましくは、約0.2〜約80mg/日の範囲に及び得る。
【0108】
本発明でまた有用であるのは、ペルオキシソーム増殖因子活性化レセプター(PPAR;例えば、ペルオキシソーム増殖因子活性化レセプターα(PPARα)、ペルオキシソーム増殖因子活性化レセプターγ(PPARγ)およびペルオキシソーム増殖因子活性化レセプターδ(PPARδ))に対する、少なくとも(一以上の)活性化因子をさらに含み得る、組成物もしくは治療組み合わせである。PPARα活性化因子化合物は、とりわけ、トリグリセリドの低下、LDLレベルの適度な低下およびHDLレベルの上昇に有用である。PPARα活性化因子の有用な例としては、フィブレート(例えば、クロフィブレート、ゲムフィブロジルおよびフェノフィブレート)が挙げられる。PPAR活性化因子は、治療的有効量、例えば、好ましくは約50〜約3000mg/日の範囲の一日量で投与され、特定の状態を処置する。
【0109】
本発明の組成物、治療組み合わせ、もしくは方法は、一以上の胆汁酸金属イオン封鎖剤(例えば、コレスチラミン、コレスチポールおよび塩酸コレセベラム)をさらに含み得る。一般的に、胆汁酸金属イオン封鎖剤の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約1〜約50g/日、そして好ましくは、約2〜約16g/日の範囲に及び得る。
【0110】
本発明の組成物もしくは処置は、上記で議論されたペルオキシソーム増殖因子活性化レセプター活性化因子およびステロール吸収インヒビターと同時投与されるかまたは組み合わせられる、一以上の回腸の胆汁酸輸送(「IBAT」)インヒビター(もしくは先端ナトリウム共依存性胆汁酸輸送(apical sodium co−dependent bile acid transport)(「ASBT」)インヒビター)をさらに含み得る。IBATインヒビターは、胆汁酸輸送を阻害して、LDLコレステロールレベルを低下させ得る。適切なIBATインヒビターの非限定的な例としては、ベンゾチエピン(例えば、PCT特許出願WO00/38727に開示される)が挙げられる。一般的に、IBATインヒビターの総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.01〜約1000mg/日、そして好ましくは、約0.1〜約50mg/日の範囲に及び得る。
【0111】
本発明の組成物もしくは処置は、ニコチン酸(ナイアシン)および/もしくはそれらの誘導体(例えば、Kosから入手可能なNIASPAN(登録商標)(ナイアシン持続放出性錠剤))をさらに含み得る。一般的に、ニコチン酸もしくはそれらの誘導体の総一日投薬量は、単回もしくは分割された用量で、約500〜約10,000mg/日、好ましくは、約1000〜約8000mg/日、そしてより好ましくは、約3000〜約6000mg/日の範囲に及び得る。
【0112】
本発明の組成物もしくは処置は、一以上のアシルCoA:コレステロールO−アシルトランスフェラーゼ(「ACAT」)インヒビター(これは、LDLおよびVLDLのレベルを低下させ得る)をさらに含み得る。有用なACATインヒビターの非限定的な例としては、アバシミベ(avasimibe)が挙げられる。一般的に、ACATインヒビターの総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.1〜約1000mg/日の範囲に及び得る。
【0113】
本発明の組成物もしくは処置は、一以上のコレステリルエステル転移タンパク質(「CETP」)インヒビターをさらに含み得る。CETPは、HDL、およびVLDL中のトリグリセリドを運搬するコレステリルエステルの転換もしくは転移を担う。適切なCETPインヒビターの非限定的な例は、PCT特許出願番号WO00/38721および米国特許第6,147,090号に開示される(これらは、本明細書において、参考として援用される)。一般的に、CETPインヒビターの総一日投薬量は、単回もしくは分割された用量で、約0.01〜約1000mg/日、そして好ましくは、約0.5〜約20mg/体重1kg/日の範囲に及び得る。
【0114】
本発明の組成物もしくは処置は、LDLレベルを低下させ得るプロブコールもしくはそれらの誘導体をさらに含み得る。一般的に、プロブコールもしくはそれらの誘導体の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約10〜約2000mg/日、そして好ましくは、約500〜約1500mg/日の範囲に及び得る。
【0115】
本発明の組成物もしくは処置は、低比重リポタンパク質(LDL)レセプター活性化因子(例えば、HOE−402、LDLレセプター活性を直接的に刺激するイミダゾリジニルピリミジン誘導体)をさらに含み得る。一般的に、LDLレセプター活性化因子の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約1〜約1000mg/日の範囲に及び得る。
【0116】
本発明の組成物もしくは処置は、魚油(VLDLおよびトリグリセリドレベルを低下し得るω−3脂肪酸(3−PUFA)を含有する)をさらに含み得る。一般的に、魚油もしくはω−3脂肪酸の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約1〜約30g/日の範囲に及び得る。
【0117】
本発明の組成物もしくは処置は、コレステロールレベルを低下させ得る天然の水溶性繊維(例えば、オオバコ、グアー、カラスムギおよびペクチン)をさらに含み得る。一般的に、天然水溶性繊維の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.1〜約10g/日の範囲に及び得る。
【0118】
本発明の組成物もしくは処置は、植物ステロール、植物スタノールおよび/または植物スタノールの脂肪酸エステル(例えば、BENECOL(登録商標)マーガリンに使用されるシトスタノールエステル、これは、コレステロールレベルを低下させ得る)をさらに含み得る。一般的に、植物ステロール、植物スタノールおよび/または植物スタノールの脂肪酸エステルの総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.5〜約20g/日の範囲に及び得る。
【0119】
本発明の組成物もしくは処置は、抗酸化剤(例えば、プロブコール、トコフェロール、アスコルビン酸、β−カロチンおよびセレン)、またはビタミン(例えば、ビタミンBもしくはビタミンB12)をさらに含み得る。一般的に、抗酸化剤またはビタミンの総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.05〜約10mg/日の範囲に及び得る。
【0120】
本発明の組成物もしくは処置は、単球およびマクロファージインヒビター(例えば、多価不飽和脂肪酸)、遺伝子治療ならびに組み換えタンパク質(例えば、組み換えアポE)の使用をさらに含み得る。一般的に、これらの薬剤の総一日投薬量は、単回もしくは2〜4回に分割された用量で、約0.01〜約1000mg/日の範囲に及び得る。
【0121】
本発明の組成物、治療組み合わせ、もしくは方法は、一以上の心血管剤もしくは血液改変因子をさらに含み得る。
【0122】
上記の任意の薬理学的もしくは治療用薬剤の混合物は、本発明のこれらの他の実施形態の組成物および治療組み合わせのなかで、使用され得る。
【0123】
本発明の組成物および治療組み合わせは、このような処置を必要とする被験体に治療的有効量で投与され、上記で議論されるような自己免疫障害およびその関連する状態を処置し得る。組成物および処置は、これらの化合物と体内の作用部位(例えば、被験体の血漿、肝臓、または小腸)との接触をもたらす任意の適切な手段によって与えられ得る。
【0124】
上記の種々の組成物および治療組み合わせについての一日投薬量は、所望されるように、単回用量もしくは複数の部分用量(subdose)で被験体に与えられ得る。部分用量は、例えば、一日あたり2〜6回投与され得る。徐放性投薬が使用され得る。自己免疫障害の処置に有用なステロール吸収インヒビターおよび他の薬剤が、別個の投薬で投与される場合、一日あたりに与えられる各成分の用量の数は、同じである必要はない可能性がある(例えば、一つの成分がより長い活性持続時間を有し得、したがって、より低い頻度で投与される必要がある)。
【0125】
本発明の組成物、治療組み合わせもしくは医薬は、一以上の薬学的に受容可能なキャリア、一以上の賦形剤および/もしくは一以上の添加剤をさらに含み得る。薬学的組成物は、約1〜約99重量%の活性成分(例えば、一以上の式I−XIIの化合物)、そして好ましくは、約5〜約95%の活性成分を含み得る。
【0126】
有用な薬学的に受容可能なキャリアは、固体、液体、もしくは気体のいずれかであり得る。薬学的に受容可能なキャリアの非限定的な例としては、固体および/もしくは液体(例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、滑石、糖、ラクトース、エタノール、グリセロール、水など)が挙げられる。処置用組成物もしくは治療組み合わせ中のキャリアの量は、処置用組成物もしくは治療組み合わせの総重量の約5〜約99重量%の範囲に及び得る。適切な薬学的に受容可能な賦形剤および添加剤の非限定的な例としては、無毒の、適合性のある充填剤、結合剤(例えば、デンプン、ポリビニルピロリドンもしくはセルロースエーテル)、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンもしくはクロスカルメロースナトリウム)、緩衝剤、保存剤、抗酸化剤、潤沢剤、香料、増粘剤、着色剤、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、乳化剤などが挙げられる。賦形剤もしくは添加剤の量は、処置用組成物もしくは治療組み合わせの総重量の約0.1〜約95重量%の範囲に及び得る。当業者は、キャリア、賦形剤および添加剤(存在する場合)の量が変動し得ることを理解する。薬学的に受容可能なキャリアおよび種々の組成物の製造法についてのさらなる例は、A.Gennaro(編)、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版)、(2000)、Lippincott Williams&Wilkins、Baltimore、MDに見出され得る。
【0127】
有用な固体形態の調製物としては、粉末、錠剤、分散可能な顆粒、カプセル、カシェ剤および坐剤が挙げられる。好ましい固体形態投薬処方物の調製の例は、以下で提供される。
【0128】
有用な液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液、およびエマルションが挙げられる。例としては、非経口注入のための水もしくは水−プロピレングリコール溶液、または経口用の溶液、懸濁液およびエマルションのための甘味料および乳白剤の添加が言及され得る。液体形態の調製物としては、鼻腔内投与のための溶液も挙げられ得る。
【0129】
吸入に適切なエアロゾル調製物としては、溶液および粉末形態での固形物が挙げられ得る。これは、薬学的に受容可能なキャリア(例えば、不活性圧縮ガス、例えば窒素)と組み合わせられ得る。
【0130】
また有用であるものは、固体形態調製物であり、これは、経口もしくは非経口投与のいずれかのため、使用のすぐ前に液体形態調製物に転換されることが意図される。このような液体形態としては、溶液、懸濁液およびエマルションが挙げられる。
【0131】
本発明の化合物はまた、経皮的に送達可能であり得る。この経皮的組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/もしくはエマルションの形態を取り得、かつこの目的のために当該分野で従来使用されるように、マトリックスもしくはレザバー型の経皮パッチに含まれ得る。
【0132】
好ましくは、この化合物は、経口的に投与される。
【0133】
別の実施形態において、本発明は、自己免疫障害およびその関連する状態の処置のための医薬(例えば、上記で議論された組成物の一つ)の製造のため、式(I−XII)によって表された化合物のうち少なくとも一つについての用途を提供する。
【0134】
以下の処方は、この発明の投薬形態の一つを例示する。この処方においては、用語「活性化合物I」は、ステロール吸収インヒビター(例えば、本明細書中で先に記載された式I−XIIの化合物のいずれか)を表し、そして用語「活性化合物II」は、自己免疫障害の処置に有用な少なくとも一つの他の薬剤(例えば、本明細書中で先に記載された免疫抑制剤)を表す。
【0135】
(処方例)
【0136】
【化76】

本発明において、上記の錠剤は、先に記載されたような活性化合物IIの投薬量を含有する注射、錠剤、カプセルなどとともに同時投与され得る。
【0137】
(製造方法)
項目番号4を、適切な混合器中で精製水と混合し、結合剤溶液を生成する。流動化ベッドプロセッサー(fluidized bed processor)中で、この結合剤溶液、次いで水を、項目1、2および6、ならびに項目5の一部上に噴霧し、成分を顆粒化する。流動化を続け、湿った顆粒を乾燥させる。この乾燥した顆粒をスクリーニングし、そして項目3および項目5の残りとブレンドする。項目7を加え、混合する。適切な錠剤機で、この混合物を適切な大きさおよび重量に圧縮する。
【0138】
別個の錠剤もしくはカプセルでの同時投与のため、上記で議論されるようなステロール吸収インヒビターを含む代表的な処方物が、当該分野で周知であり、そして上記で議論されるような、自己免疫障害の処置ために有用な、少なくとも一つの他の薬剤を含む代表的な処方物が当該分野で周知である。2つの活性成分が単一組成物として投与される場合、ステロール吸収インヒビターについて上記に開示される投薬形態は、当業者の知識を用いて容易に改変され得ることが企図される。
【0139】
本発明は、活性成分の組み合わせを用いる処置によって自己免疫障害を処置することに関し、ここで、この活性成分は別個に投与され得るため、本発明はまた、キットの形態で別個の薬学的組成物を組み合わせることに関する。すなわち、キットは、その中で2つの別個の単位:少なくとも一つの抗自己免疫障害薬を含む薬学的組成物、および少なくとも一つの上記のようなステロール吸収インヒビターを含む別個の薬学的組成物、が組み合わせられることが企図される。このキットは、好ましくは、別個の化合物の投与のための指示書を含む。このキット形態は、特に、この別個の成分が異なる投薬形態(例えば、経口および非経口)で投与されなければならないか、または異なる投薬間隔で投与される場合に有利である。
【0140】
本発明の処置用組成物および治療組み合わせは、被験体におけるステロールの腸管吸収を阻害し得、かつ被験体、特に哺乳動物の自己免疫障害および関連する状態(例えば、慢性関節リウマチ)の処置および/または予防に有用であり得る。
【0141】
本発明の組成物および治療組み合わせは、コレステロールおよびフィトステロール(例えば、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロールおよびアベノステロール(avenosterol))、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つのステロールの血漿濃度を低下させ得る。血漿濃度は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の、少なくとも一つの、上記ステロール吸収インヒビターの少なくとも一つを含む処置用組成物を投与することによって、低下され得る。ステロールの血漿濃度の低下は、約1%〜約70%、そして好ましくは約10%〜約50%の範囲に及び得る。血清の総血中コレステロールおよび総LDLコレステロールを測定するための方法は、当業者に周知であり、そして例えば、PCT WO99/38498(本明細書において参考として援用される)の11ページに開示される方法を含む。他の血清中のステロールレベルを測定する方法は、H.Gyllingら、「Serum Sterols During Stanol Ester Feeding in a Mildly Hypercholesterolemic Population」、J.Lipid Res.40:593−600(1999)(本明細書において参考として援用される)に開示される。
【0142】
以下の実施例は、本発明を説明するが、それらの詳細に本発明を限定するものとはみなされない。他に示されない限り、以下の実施例における全ての部およびパーセンテージは、本明細書全体を通じてと同様に、重量による。
【実施例】
【0143】
(実施例1−式(II)の化合物の調製)
工程1):CHCl(200ml)中の(S)−4−フェニル−2−オキサゾリジノン(41g、0.25mol)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(2.5g、0.02mol)およびトリエチルアミン(84.7ml、0.61mol)を添加し、そしてこの反応混合物を0℃に冷却した。メチル−4−(クロロホルミル)ブチレート(50g、0.3mol)を、CHCl(375ml)中の溶液として、1時間にわたって滴下し、そしてこの反応物を22℃に温めた。17時間後、水およびHSO(2N、100ml)を添加し、層を分離し、そして有機層を、NaOH(10%)、NaCl(飽和)および水で順次洗浄した。この有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮し、半結晶性生成物を得た。
【0144】
工程2):CHCl(600ml)中、TiCl(18.2ml、0.165mol)溶液に、0℃で、イソプロポキシドチタン(16.5ml、0.055mol)を添加した。15分後、工程1の生成物(49.0g、0.17mol)を、CHCl(100ml)中の溶液として添加した。5分後、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(65.2ml、0.37mol)を添加し、そしてこの反応混合物を0℃で1時間攪拌し、この反応混合物を−20℃に冷却し、そして4−ベンジルオキシベンジリジン(4−フルオロ)アニリン(114.3g、0.37mol)を、固形物として添加した。この反応混合物を、−20℃で4時間激しく攪拌し、次いで酢酸を、CHCl中の溶液として15分間にわたって滴下し、この反応混合物を、0℃に温め、HSO(2N)を加えた。この反応混合物をさらに1時間攪拌して層を分離し、水で洗浄し、分離層及び有機層を乾燥させた。エタノール/水から粗製生成物を結晶化し、純粋な中間体を得た。
【0145】
工程3):トルエン(100ml)中、工程2の生成物(8.9g、14.9mmol)の溶液に、50℃で、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA)(7.50ml、30.3mmol)を添加した。0.5時間後、固体TBAF(0.39g、1.5mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を、50℃で、さらに3時間攪拌した。この反応混合物を22℃に冷却し、CHOH(10ml)を添加した。この反応混合物を、HCl(1N)、NaHCO(1N)およびNaCl(飽和)で洗浄し、そして有機層を、MgSO上で乾燥させた。
【0146】
工程4):CHOH(3ml)中の工程3の生成物(0.94g、2.2mmol)の溶液に、水(1ml)およびLiOH・HO(102mg、2.4mmole)を添加した。この反応混合物を、22℃で1時間攪拌し、次いでさらにLiOH・HO(54mg、1.3mmole)を加えた。全部で2時間後、HCl(1N)およびEtOAcを添加し、層を分離し、有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮した。CHCl中、22℃の得られた生成物(0.91g、2.2mmol)の溶液に、ClCOCOCl(0.29ml、3.3mmol)を添加し、そしてこの混合物を、16時間攪拌した。溶媒は、減圧下で除去した。
【0147】
工程5):臭化4−フルオロフェニルマグネシウム(THF中1M、4.4ml、4.4mmol)およびZnCl(0.6g、4.4mmol)から調製された塩化4−フルオロフェニル亜鉛(4.4mmol)の、効率よく攪拌された懸濁液に、4℃で、テトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(0.25g、0.21mmol)を添加し、続いてTHF(2ml)中の溶液として、工程4の生成物(0.94g、2.2mmol)を添加した。この反応物を、0℃で1時間、次いで22℃で0.5時間攪拌した。HCl(1N、5ml)を添加し、そしてこの混合物をEtOAcで抽出した。有機層を油に濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1−(4−フルオロフェニル)−4(S)−(4−ヒドロキシフェニル)−3(R)−(3−オキソ−3−フェニルプロピル)−2−アゼチジノンを得た。:HRMS(C2419NOに対する計算値)=408.1429、検出値408.1411。
【0148】
工程6):THF(3ml)中の工程5の生成物(0.95g、1.91mmol)に、(R)−テトラヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ−[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール(oxazaborole)(120mg、0.43mmol)を添加し、そしてこの混合物を、−20℃に冷却した。5分後、ホウ化水素−ジメチルスルフィド複合体(THF中2M、0.85ml、1.7mmol)を、0.5時間にわたって滴下した。全部で1.5時間後、CHOH、続いてHCl(1N)を添加し、そしてこの反応混合物を、EtOAcで抽出し、1−(4−フルオロフェニル)−3(R)−[3(S)−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル)]−4(S)−[4−(フェニルメトキシ)フェニル]−2−アゼチジノン(化合物6A−1)を、油として得た。CDClH d H3=4.68.J=2.3Hz.Cl(MH)500。
【0149】
(S)−テトラ−ヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ−[1,2−c][1,3,2]オキサザボロールの使用は、対応する3(R)−ヒドロキシプロピルアゼチジノン(化合物6B−1)を生じさせる。CDClH d H3=4.69.J=2.3Hz.Cl(MH)500。
【0150】
エタノール(2ml)中の化合物6A−1(0.4g、0.8mmol)の溶液に、10%Pd/C(0.03g)を添加し、この反応混合物を、Hガスの圧力(60psi)下で、16時間攪拌した。この反応混合物をを濾過し、そして溶媒を濃縮して化合物6Aを得た。Mp164〜166℃;Cl(MH)410。[α]25=−28.1°(c3、CHOH)。C2421NOについての元素分析計算値:C 70.41;H 5.17;N 3.42;検出値、C 70.25;H 5.19;N 3.54。
【0151】
同様に、化合物6B−1を処理し、化合物6Bを得る。Mp129.5〜132.5℃;Cl(MH)410。C2421NOについての元素分析計算値:C 70.41;H 5.17;N 3.42;検出値、C 70.30;H 5.14;N 3.52。
【0152】
工程6’(代替)):エタノール(2ml)中の工程5の生成物(0.14g、0.3mmol)の溶液に、10%Pd/C(0.03g)を添加し、そしてこの反応物を、Hガスの圧力(60psi)下で、16時間攪拌した。この反応混合物を濾過し、そして溶媒を濃縮して化合物6Aおよび6Bの1:1混合物を得た。
【0153】
(実施例2−実験的関節炎を処置する式IIの化合物の能力の、仮定的インビボ評価)
式IIの化合物(または、上記で議論された任意のコレステロール吸収インヒビター)を、実験的関節炎を発症するように誘導されたげっ歯類に投与した。有用なげっ歯類としては、Balb/c、C57BL/6、B10.RIIIもしくはDBA/1マウス、またはLewisもしくはWistarラットが挙げられる(Jackson Laboratory、Charles River LaboratoriesもしくはTaconic Laboratoriesから入手可能)。
【0154】
本実施例において、DBA/1またはB10.RIIIマウス(Jackson Laboratoryより)におけるコラーゲン誘発性関節炎(CIA)は、式IIの化合物のリウマチ様疾患に対する効果をインビボで評価するための、慢性関節リウマチの動物モデルとして使用され得る。代表的に、高度に感受性な親系統DBA/1またはB10.RIIIは、雄で90〜100%が関節炎を発症し、そして雌で60%〜100%が関節炎を発症する。疾患は、完全フロイントアジュバント中の軟骨特異性II型コラーゲンによる免疫化によって誘導され、いくつかの場合、動物は、免疫化の17〜25日後、II型コラーゲンもしくはリポ多糖類で追加免疫される。マウスは、免疫化の時点で8〜10週齢である。ラットII型コラーゲンは、以前に記載されているように調製される(MillerおよびRhodes(1982)Methods Enzymol.82:33を参照のこと)。CIAは(Current Protocols in Immunology、Unit15、John Wiley&Sons、Inc.NY、または Human Genome Methods、vol.215、CRC Press、NYにおいてHolmdahlら、(1998)Genetic Analysis of Murine Models for Rheumatoid Arthritisに記載されるように)、完全フロイントアジュバントで乳化された50〜100μgのII型コラーゲンによる、尾の付け根での皮内免疫化によって誘導される。
【0155】
式IIの化合物(または、上記で議論される任意のコレステロール吸収インヒビター)を、CIAを発症するように誘導したマウスに投与する。代表的に、マウスは、臨床疾患に関して記録され得、この記録は、ラットII型コラーゲンによる免疫化の14日後に開始する。式IIの化合物を、3日〜10週の期間にわたって、食餌中にか、または全身性の経口、皮下もしくは腹腔内投与によってかのいずれかで、0.1〜100mg/kg/日の投薬量で投与する。動物を、Current Protocols in Immunology、Unit15、John Wiley&Sons、Inc.、NYに記載されるように、臨床疾患スコアに関して毎日記録する。化合物投与後の特定の期間で、動物をイソフルレン(isofurane)過剰投与によって安楽死させ、そして細胞学的、組織学的、免疫学的および免疫組織化学的パラメーターを、当業者に周知の標準的技術によって評価する。血清リポタンパク質およびコレステロール測定を、当業者に周知の方法、および例えば、PCT WO99/38498(本発明書中に参考として援用される)の11ページに開示される方法を含む方法によって行う。
【0156】
(実施例3−潰瘍性大腸炎を処置する式IIの化合物の能力の、仮定的インビボ評価)
式IIの化合物(もしくは、上記で議論される任意のコレステロール吸収インヒビター)を、潰瘍性大腸炎を発症するように誘導したげっ歯類に投与する。適切なげっ歯類は、実施例2に記載されるげっ歯類と同じである。
【0157】
本実施例では、式IIの化合物の投与の効果を、マウスにおいて、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)−誘発性大腸炎で調べる。式IIの化合物を、3日〜10週の期間にわたって、食餌中にか、または全身性の経口、皮下もしくは腹腔内投与によってかのいずれかで、0.1〜100mg/kg/日の投薬量で投与する。大腸炎を、マウスにおいて、TNBSの直腸内投与(50%エタノール中1.5mg/マウス)によって誘導し、疾患重症度を、臨床的に、および結腸損傷の組織学的採点によって評価する(結腸におけるインターロイキン(IL)−2、IL−12、インターフェロン(INF)−γおよび腫瘍壊死因子(TNF)−α(タンパク質およびmRNA)、ならびにミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性の測定を含む)。粘膜固有層単核細胞(lamina propria mononuclear cell)(LPMC)および管腔細菌によるサイトカイン産生もまた、代表的に測定する(Fiorucciら、(2002)Digestion 66(4):246−256を参照のこと)。詳細には、化合物II投与後の特定の期間後、動物をイソフルレン(isofurane)過剰投与によって安楽死させ、そして上記パラメーターを、Current Protocols in Immunology、Unit15、John Wiley&Sons、Inc.NYに記載される方法を用いて、および/またはFiorucciら(2002)によってDigestion 66(4):246−256に記載される方法を用いて、評価する。血清リポタンパク質およびコレステロール測定を、実施例2に記載されるように行う。
【0158】
上記に記載される実施例に対する変更が、それらの広範な発明的概念から逸脱することなくなされ得ることが、当業者によって理解される。したがって、本発明が、開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の精神および範囲のうちである改変を網羅することを意図することが、理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体の自己免疫障害を処置または予防する方法であって、このような処置の必要な被験体に、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたは該インヒビターの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが、式(I):
【化1】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、
ここで:
ArおよびArは、アリールおよびR置換アリールからなる群より独立に選択され:
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
RおよびRは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より独立に選択され;
およびRは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択され;
qは、0または1であり;
rは、0または1であり;
m、nおよびpは、0、1、2、3または4から独立に選択され;但し、qおよびrの少なくとも一つが1であり、m、n、p、qおよびrの合計は、1、2、3、4、5または6であり;そして、pが0かつrが1である場合、m、qおよびnの合計は、1、2、3、4または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COOR、−CH=CH−COOR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;そして
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルである、
方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが、式(II):
【化2】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物である、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが:
(a)式(III):
【化3】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、
ここで、上記式(III)において:
Arは、R置換アリールであり:
Arは、R置換アリールであり;
Arは、R置換アリールであり;
YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
Aは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択され;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より選択され;Rは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群より選択されるか;または、RおよびRは、一緒に=Oであり;
qは、1、2または3であり;
pは、0、1、2、3または4であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO−低級アルキル、−NRSO−アリール、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2−アルキル、S(O)0−2−アリール、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、o−ハロゲノ、m−ハロゲノ、o−低級アルキル、m−低級アルキル、−(低級アルキレン)−COOR、および−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり;
およびRは、R、水素、p−低級アルキル、アリール、−NO、−CFおよびp−ハロゲノからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;そして、
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルである、化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(b)式(IV):
【化4】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(IV)において:
Aは、R−置換ヘテロシクロアルキル、R−置換ヘテロアリール、R−置換縮合ベンゼンヘテロシクロアルキル、およびR−置換縮合ベンゼンへテロアリールからなる群より選択され;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり:
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
Qは、結合であるか、またはアゼチジノンの3位環炭素を有する場合、スピロ基
【化5】

を形成し;そして
は、以下:
−(CH−、ここで、qは、2〜6であり、但し、Qがスピロ環を形成する場合、qはまた、0または1であり得;
−(CH−G−(CH−、ここで、Gは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR−または−S(O)0−2であり、eは、0〜5であり、そして、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
−(C−Cアルキニレン)−;および
−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C〜Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5であり、そしてgは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;
からなる群より選択され;
は、
【化6】

より選択され:
およびRは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはRは、隣接するRと一緒に、もしくはRは、隣接するRと一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(C−Cアルキル)基を形成し;
aおよびbが独立に0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;
が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;Rが−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;aが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;そしてbが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;
そして、Qが結合である場合、Rは、
【化7】

より選択され得、
ここで、Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−および−C(ジ−(C−C)アルキル)からなる群より独立に選択され;
10およびR12は、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16および−O(CO)NR1415からなる群より独立に選択され;
11およびR13は、水素、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択されるか;またはR10およびR11は、一緒に=Oであるか、またはR12およびR13は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立に0〜4であり;但し、sおよびtの少なくとも一つが1である場合、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;pが0である場合、tは1であり、m、sおよびnの合計は、1〜5であり;そしてpが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
は、水素、(C−C10)アルキル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルケニル、R17−置換アリール、R17−置換ベンジル、R17−置換ベンジルオキシ、R17−置換アリールオキシ、ハロゲノ、−NR1415、NR1415(C−Cアルキレン)−、NR1415C(O)(C−Cアルキレン)−、−NHC(O)R16、OH、C−Cアルコキシ、−OC(O)R16、−COR14、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、NO、−S(O)0−216、−SONR1415および−(C−Cアルキレン)COOR14からなる群より選択された環炭素原子上の1〜3置換基であり;ここでRが、ヘテロシクロアルキル環上の置換基である場合、Rは、定義されるとおりであるか、またはOもしくは
【化8】

であり;
そして、Rが置換可能環窒素上の置換基である場合、Rは、水素、(C−C)アルキル、アリール、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、(C−C)アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヒドロキシ、−(CH1−6CONR1818
【化9】

であり;
ここで、Jは、−O−、−NH−、−NR18−または−CH−であり;
およびRは、(C−C)アルキル、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16、−O(CH1−5OR14、−O(CO)NR1415、−NR1415、−NR14(CO)R15、−NR14(CO)OR16、−NR14(CO)NR1519、−NR14SO16、−COOR14、−CONR1415、−COR14、−SONR1415、S(O)0−216、−O(CH1−10−COOR14、−O(CH1−10CONR1415、−(C−Cアルキレン)−COOR14、−CH=CH−COOR14、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基からなる群より独立に選択され;
は、水素、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R14または−COOR14であり;
およびR17は独立に、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1415、OHおよびハロゲノからなる群より独立に選択された1〜3個の基であり;
14およびR15は、水素、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
16は、(C−C)アルキル、アリールまたはR17−置換アリールであり;
18は、水素または(C−C)アルキルであり;そして
19は、水素、ヒドロキシまたは(C−C)アルコキシである化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(c)式(V):
【化10】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(V)において:
Arは、アリール、R10置換アリールまたはヘテロアリールであり;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
XおよびYは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
Rは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORまたは−O(CO)NRであるか;Rは、水素、低級アルキルもしくはアリールであるか;またはRおよびRが一緒になって=Oであるか;
qは、0または1であり;
rは、0、1または2であり;
mおよびnは、独立に、0、1、2、3、4または5であり、但し、m、nおよびqの合計は、1、2、3、4、または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NO、ハロゲン、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルであり;そして、
10は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基である化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(d)式(VI):
【化11】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VI)において:
は、
【化12】

であり;
およびRは、以下−CH−、−CH(低級アルキル)−、−C(ジ低級アルキル)−、−CH=CH−および−C(低級アルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはRは、隣接するRと一緒に、もしくはRは、隣接するRと一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(低級アルキル)基を形成し;
uおよびvは、独立に、0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、vは1であり;Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、uは1であり;vが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;そしてuが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;
は、B−(CHC(O)−、ここで、mは、0、1、2、3、4または5であり;
B−(CH−、ここで、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−Z−(CH−、ここで、Zは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−N(R)−または−S(O)0−2−であり、eは、0、1、2、3、4または5であり、そして、rは、0、1、2、3、4、5または6であり、但し、eおよびrの合計は、0、1、2、3、4、5または6であり;
B−(C−Cアルケニレン)−;
B−(C−Cアルカジエニレン)−;
B−(CH−Z−(C−Cアルケニレン)−、ここで、Zは上に定義されるとおりであり、そしてここで、tは、0、1、2または3であり、但し、tおよびアルケニレン鎖中の炭素原子の数の合計は、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−V−(CH−、ここで、VはC−Cシクロアルキレンであり、fは、1、2、3、4または5であり、そしてgは、0、1、2、3、4または5であり、fとgとの合計は、1、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−V−(C−Cアルケニレン)−、または
B−(C−Cアルケニレン)−V−(CH−、ここで、Vおよびtは、上に定義されるとおりであり、但し、tおよびアルケニレン鎖中の炭素原子の数の合計は、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−Z−(CH−V−(CH−、ここで、ZおよびVは、上に定義されるとおりであり、そして、a、bおよびdは、独立に0、1、2、3、4、5または6であり、但し、a、bおよびdの合計は、0、1、2、3、4、5または6であり;または、T−(CH−、ここで、Tは、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、sは、0、1、2、3、4、5または6であるか;あるいは、
およびRは、一緒に、基
【化13】

を形成し;
Bは、インダニル、インデニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ヘテロアリールまたはW置換ヘテロアリールから選択され、ここで、ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、チエニル、オキサゾリルおよびフラニルからなる群より選択され、そして、窒素含有ヘテロアリールについては、そのN−酸化物、または
【化14】

であり;
Wは、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、(低級アルコキシイミノ)低級アルキル、低級アルカンジオイル、低級アルキル低級アルカンジオイル、アリルオキシ、−CF、−OCF、ベンジル、R−ベンジル、ベンジルオキシ、R−ベンジルオキシ、フェノキシ、R−フェノキシ、ジオキソラニル、NO、−N(R)(R)、N(R)(R)−低級アルキレン、N(R)(R)−低級アルケニルオキシ、OH、ハロゲノ、−CN、−N、−NHC(O)OR10、−NHC(O)R10、R11SNH−、(R11S)N−、−S(O)NH、−S(O)0−2、tert−ブチルジメチル−シリルオキシメチル、−C(O)R12、−COOR19、−CON(R)(R)、−CH=CHC(O)R12、低級アルキレン−C(O)R12、R10C(O)(低級アルキレニルオキシ)−、N(R)(R)C(O)(低級アルキレニルオキシ)−および環炭素原子上の置換に対する
【化15】

および置換ヘテロアリール環窒素原子上の置換基、該置換基は、存在する場合、低級アルキル、低級アルコキシ、−C(O)OR10、−C(O)R10、OH、N(R)(R)−低級アルキレン、N(R)(R)−低級アルキレニルオキシ−、−S(O)NHおよび2−(トリメチルシリル)−エトキシメチルからなる群より選択される、置換基;
からなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり、
は、低級アルキル、低級アルコキシ、−COOH、NO、−N(R)(R)、OH、およびハロゲノからなる群より独立に選択される、1〜3個の基であり;
およびRは、Hまたは低級アルキルから独立に選択され;
10は、低級アルキル、フェニル、R−フェニル、ベンジルまたはR−ベンジルから選択され;
11は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジル、R−フェニルまたはR−ベンジルから選択され;
12は、H、OH、アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、
【化16】

−N(R)(R)、低級アルキル、フェニルまたはR−フェニルから選択され;
13は、−O−、−CH−、−NH−、−N(低級アルキル)−または−NC(O)Rl9から選択され;
15、R16およびR17は、HおよびWについて定義した基からなる群より独立に選択されるか;またはR15は、水素であって、かつR16およびR17が、それらが結合する、隣接する炭素原子と一緒に、ジオキソラニル環を形成し;
19は、H、低級アルキル、フェニルまたはフェニル低級アルキルであり;そして、
20およびR21は、フェニル、W−置換フェニル、ナフチル、W−置換ナフチル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、ベンゾジオキソリル、ヘテロアリール、W−置換ヘテロアリール、縮合ベンゼンヘテロアリール、W−置換縮合ベンゼンヘテロアリールおよびシクロプロピルからなる群より独立に選択され、ここで、ヘテロアリールは、上に定義されるとおりであり;
(e)式(VIIA)または(VIIB):
【化17】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VIIA)および(VIIB)において:
Aは、−CH=CH−、−C≡C−または−(CH−であり、ここで、pは、0、1または2であり;
Bは、
【化18】

であり、
B’は、
【化19】

であり、
Dは、−(CHC(O)−または−(CH−であり、ここで、mは、1、2、3または4であり、そしてqは、2、3または4であり;
Eは、C10〜C20のアルキルまたは−C(O)−(C〜C19)−アルキルであり、ここで、該アルキルは、直鎖状または分枝状であり、飽和であるか、または一つ以上の二重鎖を含み;
Rは、水素、C−C15アルキル、直鎖状もしくは分枝状であり、飽和であるか、もしくは一つ以上の二重結合を含むか、またはB−(CH−であり、ここで、rは、0、1、2、または3であり;
、R、R、R1’、R2’、およびR3’は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、−NHC(O)OR、RSNH−および−S(O)NHからなる群より独立に選択され;
は、
【化20】

であり、ここで、nは、0、1、2または3であり;
は、低級アルキルであり;そして
は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジルまたは置換フェニルであり、ここで、該置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノおよびジ低級アルキルアミノからなる群より独立に選択される1〜3個の基である;
化合物、または、これらの薬学的に受容可能な塩もしくはこれらのプロドラッグ;
(f)式(VIII):
【化21】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VIII)において:
26は、HまたはOGであり;
GおよびGは、H、
【化22】

からなる群より独立に選択され;ここで、R26がHまたはOHである場合、GはHではなく;
R、RおよびRは、H、−OH、ハロゲノ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)−アルコキシまたは−W−R30からなる群より独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−、−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−からなる群より独立に選択され;
およびRは、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールからなる群より独立に選択され;
30は、R32−置換T、R32−置換−T−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)アルケニル、R32−置換−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32−置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルからなる群より選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルからなる群より選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびピリジルからなる群より選択され;
32は、ハロゲノ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフィニル、(C−C)アルキルスルホニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基から独立に選択されるか;またはR32は、共有結合およびR31であり、それが結合する窒素およびR32は、ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチル−ピペラジニル基、インドリニル基、またはモルホリニル基、または(C−C)アルコキシカルボニル置換のピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチルピペラジニル基、インドリニル基またはモルホリニル基を形成し;
Arは、アリールまたはR10置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR11置換アリールであり;
Qは結合であるか、またはアゼチジノンの3位の環炭素を有する場合、スピロ基
【化23】

を形成し;そして
は、以下からなる群より選択され
−(CH−、ここで、qは2〜6であり、Qがスピロ環を形成する場合、qはまた、0または1であり得;
−(CH−E−(CH−、ここで、Eは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、eは0〜5であり、rは0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
−(C−C)アルケニレン−;および
−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C−Cシクロアルキレン、ここで、fは、1〜5およびgは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;
12は、
【化24】

であり;
13およびR14は、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ−(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒に、もしくは、R12は、隣接するR14と一緒に、−CH=CH−または−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbは、独立に0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;
13が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;
14が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;
aが2または3である場合、R13は、同じであっても異なっていてもよく;そして
bが2または3である場合、R14は、同じであっても異なっていてもよく;
そして、Qが結合である場合、Rはまた、以下:
【化25】

であり得;
Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)からなる群より独立に選択され;
l0およびR11は、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択された1〜3個の置換基からなる群より独立に選択され;
15およびR17は、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21および−O(CO)NR1920からなる群より独立に選択され;
16およびR18は、H、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択されるか;またはR15およびR16は、一緒に=Oであるか、もしくは、R17およびR18は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立に、0〜4であり;
sおよびtの少なくとも一つが1であり、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;
pが0かつtが1である場合、m、sおよびnの合計は、1〜5であり;そして、
pが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり、;
そして、Qが結合かつR
【化26】

である場合、Arはまた、ピリジル、イソオキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得;
19およびR20は、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は独立に、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロゲノからなる群より独立に選択された1〜3個の基であり;そして
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである化合物;および
(g)式(IX):
【化27】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(IX)において:
は、H、G、G、G、−SOHおよび−POHからなる群より選択され;
Gは、H、
【化28】

からなる群より選択され、
ここで、R、RおよびRは、H、−OH、ハロ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)アルコキシまたは−W−R30からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−、−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−からなる群より独立に選択され;
およびRは、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
30は、R32置換T、R32置換−T−(C−C)アルキル、R32置換−(C−C)アルケニル、R32置換−(C−C)アルキル、R32置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびピリジルからなる群より独立に選択され;
32は、H、ハロ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフィニル、(C−C)アルキルスルホニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルからなる群よりそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基から独立に選択されるか;またはR32は、共有結合およびR31であり、それが結合する窒素およびR32は、ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチル−ピペラジニル基、インドリニル基、もしくはモルホリニル基、または、(C−C)アルコキシカルボニル置換ピロリジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換ピペリジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換N−メチルピペラジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換インドリニル基、もしくは(C−C)アルコキシカルボニル置換モルホリニル基を形成し;
は、構造:
【化29】

によって示され、
ここで、R33は、非置換アルキル、R34置換アルキル、(R35)(R36)アルキル、
【化30】

からなる群より独立に選択され、
34は、1〜3個の置換基であり、各R34は、HOOC−、HO−、HS−、(CH)S−、HN−、(NH)(NH)C(NH)−、(NH)C(O)−およびHOOCCH(NH)CHSS−からなる群より独立に選択され;
35は、HおよびNH−からなる群より独立に選択され;
36は、H、非置換アルキル、R34置換アルキル、非置換シクロアルキルおよびR34置換シクロアルキルからなる群より独立に選択され;
は、構造:
【化31】

によって示され、
ここで、R37およびR38は、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
26は、1〜5個の置換基であり、各R26は、以下からなる群より独立に選択され:
a)H;
b)−OH;
c)−OCH
d)フッ素;
e)塩素;
f)−O−G;
g)−O−G
h)−O−G
i)−SOH;および
j)−POH;
がHである場合、R26は、H、−OH、−OCHまたは−O−Gではなく;
Arは、アリール、R10−置換アリール、ヘテロアリールまたはR10置換ヘテロアリールであり;
Arは、アリール、R11−置換アリール、ヘテロアリールまたはR11置換ヘテロアリールであり;
Lは、以下からなる群より選択され:
a)共有結合;
b)−(CH−、ここで、qは、1〜6であり;
c)−(CH−E−(CH−、ここで、Eは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、そして、eは、0〜5であり、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
d)−(C−C)アルケニレン−;
e)−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C−Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5であり、そして、gは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;および
f)
【化32】

であり、ここで、Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)−からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
は、Hおよびアルキルからなる群より選択され;
10およびR11は、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロからなる群よりそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
15およびR17は、−OR19、−OC(O)R19、−OC(O)OR21、−OC(O)NR1920からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
16およびR18は、H、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群よりそれぞれ独立に選択されるか;
または、R15およびR16は、一緒に、=Oであるか、またはR17およびR18は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;
tは、0または1であり;
m、nおよびpは、それぞれ独立に0〜4から選択され;
sおよびtの少なくとも一つが1であり、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;pが0かつtが1である場合、m、nおよびpの合計は、1〜5であり;そして、pが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkはそれぞれ独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
Qは、結合、−(CH−であり、ここで、qは、1〜6であるか、または、アゼチジノンの3位の環炭素を有してスピロ基
【化33】

を形成し;
ここで、R12は、
【化34】

であり;
13およびR14は、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒に、もしくはR12は、隣接するR14と一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(C−Cアルキル)基を形成し;
aおよびbがそれぞれ独立に0、1、2または3であり、両方ともが0ではなく;R13が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;R14が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;aが2または3である場合、R13は、同じであっても異なってもよく;そしてbが2または3である場合、R14は、同じであっても異なってもよく;
そして、Qが結合であり、Lが、
【化35】

である場合、Arはまた、ピリジル、イソオキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得;
19およびR20は、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロからなる群よりそれぞれ独立に選択された1〜3個の置換基からなる群よりそれぞれ独立に選択され;そして
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである、化合物の群から選択される、
方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターは、被験体に、一日あたり約0.1mg〜約1000mgのステロール吸収インヒビターの範囲の量で投与される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、被験体に、自己免疫障害の処置に有用な少なくとも一種の他の薬剤を投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤が、以下:
a)疾患改変抗リウマチ薬;
b)非ステロイド抗炎症薬;
c)COX−2選択的インヒビター
d)COX−1インヒビター;
e)免疫抑制薬;p70S6キナーゼインヒビター;およびイノシンモノリン酸デヒドロゲナーゼインヒビター;
f)ステロイド;
g)生物反応修飾物質;および
h)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤
からなる群より選択される、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記被験体に、少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターを投与する工程をさらに包含する、方法。
【請求項9】
前記少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターがアトルバスタチンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターがシンバスタチンである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、前記被験体は:円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アディソン病、自己免疫性糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状エリテマトーデス、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症−線維筋炎、グッドパスチャー症候群、対宿主性移植片病、グレーヴズ病、ギヤン−バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性関節炎、扁平苔癬、紅斑、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レーノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、慢性関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨大T細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、脈管炎、白斑、ならびにヴェーゲナー肉芽腫症からなる群より選択される自己免疫障害を有する、方法。
【請求項12】
前記ステロール吸収インヒビターが、白血球の細胞膜内での脂質ラフト形成および/または組織化を破壊する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記脂質ラフト破壊は、抗原提示、T細胞活性化、T細胞レセプターシグナル伝達、接着分子機能、ケモカインレセプターシグナル伝達およびこれらの組合せからなる群より選択される少なくとも一つの免疫応答に作用することによって、前記自己免疫障害の病原に作用する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
被験体における自己免疫障害を処置または予防する方法であって、該方法は、以下:
【化36】

の式(II)によって示される少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたはこれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を、このような処置の必要な被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記被験体は:円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、発作性夜間血色素尿症、赤芽球ろう、慢性好中球減少症、無巨核細胞性血小板減少症、抗リン脂質症候群、自己免疫性血小板減少症、自己免疫性溶血症候群、抗リン脂質症候群、自己免疫性胃炎、塩酸欠乏症、自己免疫性アディソン病、自己免疫性糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性下垂体炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性卵巣不全、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、瘢痕性類天疱瘡、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、間質性膀胱炎、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状エリテマトーデス、薬物性自己免疫障害、子宮内膜症、後天性表皮水疱症、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症−線維筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、対宿主性移植片病、グレーヴズ病、ギヤン−バレー、橋本甲状腺炎、特発性炎症性ミオパシー、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存性糖尿病、若年性関節炎、扁平苔癬、全身性紅斑性狼瘡、メニエール病、金属誘導性自己免疫障害、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、筋炎、視神経炎、無痛性/分娩後甲状腺炎、末梢神経脈管炎、落葉状天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、感染後自己免疫障害、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、乾癬性関節炎、反応性関節炎、レーノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、慢性関節リウマチ、サルコイドーシス、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、脈管炎、白斑、ならびにヴェーゲナー肉芽腫症からなる群より選択される自己免疫障害を有する、方法。
【請求項16】
前記被験体に、自己免疫障害の処置のために有用な少なくとも一種の他の薬剤を投与する工程をさらに包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記被験体は、慢性関節リウマチを有し、前記他の薬剤が、COX−2インヒビター、COXインヒビター、免疫抑制薬、ステロイド、PDE IVインヒビター、抗TNF−α化合物、MMPインヒビター、グルココルチコイド、ケモカインインヒビター、CB2選択的インヒビターおよびこれらの組合せからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
被験体の慢性関節リウマチを処置または予防する方法であって、該方法は、このような処置の必要な被験体に、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたはこれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項19】
(a)少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたはこれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物、および(b)自己免疫障害の処置のために有用な少なくとも一種の他の薬剤を含有する、組成物。
【請求項20】
(a)第一の量の少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたはこれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物;および(b)第二の量の自己免疫障害の処置のために有用な少なくとも一種の他の薬剤を含有する治療組合せであって、該第一の量および該第二の量が一緒に、被験体の自己免疫障害の処置または予防のために治療的に有効量を含有する、治療組合せ。
【請求項21】
請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の少なくとも一種の化合物の使用であって、被験体の自己免疫障害の処置のための医薬の製造のための使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体の自己免疫障害を処置または予防するための薬学的組成物であって、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたは該インヒビターの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を含有し、ここで、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが以下の(a)〜(h):
(a)式(I):
【化1】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であって、
ここで:
ArおよびArは、アリールおよびR置換アリールからなる群より独立に選択され:
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
RおよびRは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より独立に選択され;
およびRは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択され;
qは、0または1であり;
rは、0または1であり;
m、nおよびpは、0、1、2、3または4から独立に選択され;但し、qおよびrの少なくとも一つが1であり、m、n、p、qおよびrの合計は、1、2、3、4、5または6であり;そして、pが0かつrが1である場合、m、qおよびnの合計は、1、2、3、4または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COOR、−CH=CH−COOR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;そして
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルである、化合物;
(b)式(III):
【化2】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり:ここで、上記式(III)において:
Arは、R置換アリールであり:
Arは、R置換アリールであり;
Arは、R置換アリールであり;
YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
Aは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択され;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より選択され;Rは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群より選択されるか;または、RおよびRは、一緒に=Oであり;
qは、1、2または3であり;
pは、0、1、2、3または4であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO−低級アルキル、−NRSO−アリール、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2−アルキル、S(O)0−2−アリール、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、o−ハロゲノ、m−ハロゲノ、o−低級アルキル、m−低級アルキル、−(低級アルキレン)−COOR、および−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり;
およびRは、R、水素、p−低級アルキル、アリール、−NO、−CFおよびp−ハロゲノからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;そして、
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルである、化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(c)式(IV):
【化3】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(IV)において:
Aは、R−置換ヘテロシクロアルキル、R−置換ヘテロアリール、R−置換ベンゾ縮合ヘテロシクロアルキル、およびR−置換ベンゾ縮合へテロアリールからなる群より選択され;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり:
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
Qは、結合であるか、またはアゼチジノンの3位環炭素を有する場合、スピロ基
【化4】

を形成し;そして
は、以下:
−(CH−、ここで、qは、2〜6であり、但し、Qがスピロ環を形成する場合、qはまた、0または1であり得;
−(CH−G−(CH−、ここで、Gは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR−または−S(O)0−2−であり、eは、0〜5であり、そして、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
−(C−Cアルキニレン)−;および
−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C〜Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5であり、そしてgは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;
からなる群より選択され;
は、
【化5】

より選択され:
およびRは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはRは、隣接するRと一緒に、もしくはRは、隣接するRと一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbが独立に0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;
が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;Rが−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;aが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;そしてbが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;
そして、Qが結合である場合、Rは、
【化6】

より選択され得、
ここで、Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−および−C(ジ−(C−C)アルキル)からなる群より独立に選択され;
10およびR12は、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16および−O(CO)NR1415からなる群より独立に選択され;
11およびR13は、水素、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択されるか;またはR10およびR11は、一緒に=Oであるか、またはR12およびR13は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立に0〜4であり;但し、sおよびtの少なくとも一つが1である場合、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;pが0かつtは1である場合、m、sおよびnの合計は、1〜5であり;そしてpが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
は、水素、(C−C10)アルキル、(C−C10)アルケニル、(C−C10)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルケニル、R17−置換アリール、R17−置換ベンジル、R17−置換ベンジルオキシ、R17−置換アリールオキシ、ハロゲノ、−NR1415、NR1415(C−Cアルキレン)−、NR1415C(O)(C−Cアルキレン)−、−NHC(O)R16、OH、C−Cアルコキシ、−OC(O)R16、−COR14、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、NO、−S(O)0−216、−SONR1415および−(C−Cアルキレン)COOR14からなる群より選択された環炭素原子上の1〜3置換基であり;ここでRが、ヘテロシクロアルキル環上の置換基である場合、Rは、定義されるとおりであるか、または−Oもしくは
【化7】

であり;
そして、Rが置換可能環窒素上の置換基である場合、Rは、水素、(C−C)アルキル、アリール、(C−C)アルコキシ、アリールオキシ、(C−C)アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヒドロキシ、−(CH1−6CONR1818
【化8】

であり;
ここで、Jは、−O−、−NH−、−NR18−または−CH−であり;
およびRは、(C−C)アルキル、−OR14、−O(CO)R14、−O(CO)OR16、−O(CH1−5OR14、−O(CO)NR1415、−NR1415、−NR14(CO)R15、−NR14(CO)OR16、−NR14(CO)NR1519、−NR14SO16、−COOR14、−CONR1415、−COR14、−SONR1415、S(O)0−216、−O(CH1−10−COOR14、−O(CH1−10CONR1415、−(C−Cアルキレン)−COOR14、−CH=CH−COOR14、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基からなる群より独立に選択され;
は、水素、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R14または−COOR14であり;
およびR17は独立に、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1415、OHおよびハロゲノからなる群より独立に選択された1〜3個の基であり;
14およびR15は、水素、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
16は、(C−C)アルキル、アリールまたはR17−置換アリールであり;
18は、水素または(C−C)アルキルであり;そして
19は、水素、ヒドロキシまたは(C−C)アルコキシである化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(d)式(V):
【化9】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(V)において:
Arは、アリール、R10置換アリールまたはヘテロアリールであり;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
XおよびYは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
Rは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORまたは−O(CO)NRであり;Rは、水素、低級アルキルもしくはアリールであるか;またはRおよびRが一緒になって=Oであり;
qは、0または1であり;
rは、0、1または2であり;
mおよびnは、独立に、0、1、2、3、4または5であり、但し、m、nおよびqの合計は、1、2、3、4、または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NO、ハロゲン、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルであり;そして、
10は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1〜5個の置換基である化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物;
(e)式(VI):
【化10】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VI)において:
は、
【化11】

であり;
およびRは、以下、−CH−、−CH(低級アルキル)−、−C(ジ低級アルキル)−、−CH=CH−および−C(低級アルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはRは、隣接するRと一緒に、もしくはRは、隣接するRと一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(低級アルキル)−基を形成し;
uおよびvは、独立に、0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、vは1であり;Rが−CH=CH−または−C(低級アルキル)=CH−である場合、uは1であり;vが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;そしてuが2または3である場合、Rは、同じであっても異なってもよく;
は、
B−(CHC(O)−、ここで、mは、0、1、2、3、4または5であり;
B−(CH−、ここで、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−Z−(CH−、ここで、Zは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−N(R)−または−S(O)0−2−であり、eは、0、1、2、3、4または5であり、そして、rは、0、1、2、3、4または5であり、但し、eおよびrの合計は、0、1、2、3、4、5または6であり、
B−(C−Cアルケニレン)−;
B−(C−Cアルカジエニレン)−;
B−(CH−Z−(C−Cアルケニレン)−、ここで、Zは上に定義されるとおりであり、そしてここで、tは、0、1、2または3であり、但し、tとアルケニレン鎖中の炭素原子の数との合計が2、3、4、5または6であり;
B−(CH−V−(CH−、ここで、VはC−Cシクロアルキレンであり、fは、1、2、3、4または5であり、そしてgは、0、1、2、3、4または5であり、但し、fおよびgの合計は、1、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−V−(C−Cアルケニレン)−、または
B−(C−Cアルケニレン)−V−(CH−、ここで、Vおよびtは、上に定義されるとおりであり、但し、tおよびアルケニレン鎖中の炭素原子の数の合計は、2、3、4、5または6であり;
B−(CH−Z−(CH−V−(CH−、ここで、ZおよびVは、上に定義されるとおりであり、そして、a、bおよびdは、独立に0、1、2、3、4、5または6であり、但し、a、bおよびdの合計は、0、1、2、3、4、5または6であり;または、
T−(CH−、ここで、Tは、3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであり、sは、0、1、2、3、4、5または6である
から選択されるか;あるいは、
およびRは、一緒に、基
【化12】

を形成し;
Bは、インダニル、インデニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ヘテロアリールまたはW置換ヘテロアリール、または
【化13】

から選択され、ここで、ヘテロアリールは、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、イミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、チエニル、オキサゾリルおよびフラニル、そして、窒素含有ヘテロアリールについては、そのN−酸化物からなる群より選択され、
Wは、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニルアルコキシ、(低級アルコキシイミノ)低級アルキル、低級アルカンジオイル、低級アルキル低級アルカンジオイル、アリルオキシ、−CF、−OCF、ベンジル、R−ベンジル、ベンジルオキシ、R−ベンジルオキシ、フェノキシ、R−フェノキシ、ジオキソラニル、NO、−N(R)(R)、N(R)(R)−低級アルキレン−、N(R)(R)−低級アルキレニルオキシ−、−OH、ハロゲノ、−CN、−N、−NHC(O)OR10、−NHC(O)R10、R11SNH−、(R11S)N−、−S(O)NH、−S(O)0−2、tert−ブチルジメチル−シリルオキシメチル、−C(O)R12、−COOR19、−CON(R)(R)、−CH=CHC(O)R12、−低級アルキレン−C(O)R12、R10C(O)(低級アルキレニルオキシ)−、N(R)(R)C(O)(低級アルキレニルオキシ)−および環炭素原子上の置換に対する
【化14】

および置換ヘテロアリール環窒素原子上の置換基であって、該置換基は、存在する場合、低級アルキル、低級アルコキシ、−C(O)OR10、−C(O)R10、OH、N(R)(R)−低級アルキレン−、−N(R)(R)−低級アルキレニルオキシ−、−S(O)NHおよび2−(トリメチルシリル)−エトキシメチルからなる群より選択される、置換基;
からなる群より独立に選択される1〜3個の置換基であり、
は、低級アルキル、低級アルコキシ、−COOH、NO、−N(R)(R)、OH、およびハロゲノからなる群より独立に選択される、1〜3個の基であり;
およびRは、Hまたは低級アルキルから独立に選択され;
10は、低級アルキル、フェニル、R−フェニル、ベンジルまたはR−ベンジルから選択され;
11は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジル、R−フェニルまたはR−ベンジルから選択され;
12は、H、OH、アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、
【化15】

、−N(R)(R)、低級アルキル、フェニルまたはR−フェニルから選択され;
13は、−O−、−CH−、−NH−、−N(低級アルキル)−または−NC(O)Rl9から選択され;
15、R16およびR17は、HおよびWについて定義した基からなる群より独立に選択されるか;またはR15は、水素であって、かつR16およびR17が、それらが結合する、隣接する炭素原子と一緒に、ジオキソラニル環を形成し;
19は、H、低級アルキル、フェニルまたはフェニル低級アルキルであり;そして、
20およびR21は、フェニル、W−置換フェニル、ナフチル、W−置換ナフチル、インダニル、インデニル、テトラヒドロナフチル、ベンゾジオキソリル、ヘテロアリール、W−置換ヘテロアリール、ベンゾ縮合ヘテロアリール、W−置換ベンゾ縮合ヘテロアリールおよびシクロプロピルからなる群より独立に選択され、ここで、ヘテロアリールは、上に定義されるとおりであり;
(f)式(VIIA)または(VIIB):
【化16】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VIIA)および(VIIB)において:
Aは、−CH=CH−、−C≡C−または−(CH−であり、ここで、pは、0、1または2であり;
Bは、
【化17】

であり、
B’は、
【化18】

であり、
Dは、−(CHC(O)−または−(CH−であり、ここで、mは、1、2、3または4であり、そしてqは、2、3または4であり;
Eは、C10〜C20のアルキルまたは−C(O)−(C〜C19)−アルキルであり、ここで、該アルキルは、直鎖状または分枝状であり、飽和であるか、または一つ以上の二重鎖を含み;
Rは、水素、C−C15アルキル、直鎖状もしくは分枝状であり、飽和であるか、もしくは一つ以上の二重結合を含むか、またはB−(CH−であり、ここで、rは、0、1、2、または3であり;
、R、R、R1’、R2’、およびR3’は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、−NHC(O)OR、RSNH−および−S(O)NHからなる群より独立に選択され;
は、
【化19】

であり、ここで、nは、0、1、2または3であり;
は、低級アルキルであり;そして
は、OH、低級アルキル、フェニル、ベンジルまたは置換フェニルであり、ここで、該置換基は、低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、NO、NH、OH、ハロゲノ、低級アルキルアミノおよびジ低級アルキルアミノからなる群より独立に選択される1〜3個の基である;
化合物、または、これらの薬学的に受容可能な塩もしくはこれらのプロドラッグ;
(g)式(VIII):
【化20】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(VIII)において:
26は、HまたはOGであり;
GおよびGは、H、
【化21】

からなる群より独立に選択され;ここで、R26がHまたはOHである場合、GはHではなく;
R、RおよびRは、H、−OH、ハロゲノ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)−アルコキシまたは−W−R30からなる群より独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−、−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−からなる群より独立に選択され;
およびRは、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールからなる群より独立に選択され;
30は、R32−置換T、R32−置換−T−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)アルケニル、R32−置換−(C−C)アルキル、R32−置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32−置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルからなる群より選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルからなる群より選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびピリジルからなる群より選択され;
32は、ハロゲノ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフィニル、(C−C)アルキルスルホニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルからなる群より独立に選択される1〜3個の置換基から独立に選択されるか;またはR32は、共有結合であり、R31、それが結合する窒素およびR32は、ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチル−ピペラジニル基、インドリニル基、またはモルホリニル基、または(C−C)アルコキシカルボニル置換のピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチルピペラジニル基、インドリニル基またはモルホリニル基を形成し;
Arは、アリールまたはR10置換アリールであり;
Arは、アリールまたはR11置換アリールであり;
Qは結合であるか、またはアゼチジノンの3位の環炭素とともに、スピロ基
【化22】

を形成し;そして
は、以下からなる群より選択され
−(CH−、ここで、qは2〜6であり、Qがスピロ環を形成する場合、qはまた、0または1であり得;
−(CH−E−(CH−、ここで、Eは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、eは0〜5であり、rは0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
−(C−C)アルケニレン−;および
−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C−Cシクロアルキレン、ここで、fは、1〜5およびgは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;
12は、
【化23】

であり;
13およびR14は、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ−(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒に、もしくは、R12は、隣接するR14と一緒に、−CH=CH−または−CH=C(C−Cアルキル)−基を形成し;
aおよびbは、独立に0、1、2または3であり、但し、両方ともが0ではなく;
13が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;
14が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;
aが2または3である場合、R13は、同じであっても異なっていてもよく;そして
bが2または3である場合、R14は、同じであっても異なっていてもよく;
そして、Qが結合である場合、Rはまた、以下:
【化24】

であり得;
Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)からなる群より独立に選択され;
l0およびR11は、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択された1〜3個の置換基からなる群より独立に選択され;
15およびR17は、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21および−O(CO)NR1920からなる群より独立に選択され;
16およびR18は、H、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択されるか;またはR15およびR16は、一緒に=Oであるか、もしくは、R17およびR18は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;tは、0または1であり;m、nおよびpは、独立に、0〜4であり;
sおよびtの少なくとも一つが1であり、m、n、p、sおよびtの合計は1〜6であり;
pが0かつtが1である場合、m、sおよびnの合計は、1〜5であり;そして、
pが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
そして、Qが結合かつR
【化25】

である場合、Arはまた、ピリジル、イソオキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得;
19およびR20は、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は独立に、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロゲノからなる群より独立に選択された1〜3個の基であり;そして
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである化合物;および
(h)式(IX):
【化26】

によって示される化合物、または該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、ここで、上記式(IX)において:
は、H、G、G、G、−SOHおよび−POHからなる群より選択され;
Gは、H、
【化27】

からなる群より選択され、
ここで、R、RおよびRは、H、−OH、ハロ、−NH、アジド、(C−C)アルコキシ(C−C)アルコキシまたは−W−R30からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
Wは、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−O−C(O)−N(R31)−、−NH−C(O)−N(R31)−および−O−C(S)−N(R31)−からなる群より独立に選択され;
およびRは、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリールおよびアリール(C−C)アルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
、R、R、R、R3aおよびR4aは、H、(C−C)アルキル、アセチル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)(C−C)アルキルおよび−C(O)アリールからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
30は、R32置換T、R32置換−T−(C−C)アルキル、R32置換−(C−C)アルケニル、R32置換−(C−C)アルキル、R32置換−(C−C)シクロアルキルおよびR32置換−(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
31は、Hおよび(C−C)アルキルからなる群より独立に選択され;
Tは、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびピリジルからなる群より独立に選択され;
32は、H、ハロ、(C−C)アルキル、−OH、フェノキシ、−CF、−NO、(C−C)アルコキシ、メチレンジオキシ、オキソ、(C−C)アルキルスルファニル、(C−C)アルキルスルフィニル、(C−C)アルキルスルホニル、−N(CH、−C(O)−NH(C−C)アルキル、−C(O)−N((C−C)アルキル)、−C(O)−(C−C)アルキル、−C(O)−(C−C)アルコキシおよびピロリジニルカルボニルからなる群よりそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基から独立に選択されるか;またはR32は、共有結合であり、R31、それが結合する窒素およびR32は、ピロリジニル基、ピペリジニル基、N−メチル−ピペラジニル基、インドリニル基、もしくはモルホリニル基、または、(C−C)アルコキシカルボニル置換ピロリジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換ピペリジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換N−メチルピペラジニル基、(C−C)アルコキシカルボニル置換インドリニル基、もしくは(C−C)アルコキシカルボニル置換モルホリニル基を形成し;
は、構造:
【化28】

によって示され、
ここで、R33は、非置換アルキル、R34置換アルキル、(R35)(R36)アルキル、
【化29】

からなる群より独立に選択され、
34は、1〜3個の置換基であり、各R34は、HOOC−、HO−、HS−、(CH)S−、HN−、(NH)(NH)C(NH)−、(NH)C(O)−およびHOOCCH(NH)CHSS−からなる群より独立に選択され;
35は、HおよびNH−からなる群より独立に選択され;
36は、H、非置換アルキル、R34置換アルキル、非置換シクロアルキルおよびR34置換シクロアルキルからなる群より独立に選択され;
は、構造:
【化30】

によって示され、
ここで、R37およびR38は、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
26は、1〜5個の置換基であり、各R26は、以下からなる群より独立に選択され:
a)H;
b)−OH;
c)−OCH
d)フッ素;
e)塩素;
f)−O−G;
g)−O−G
h)−O−G
i)−SOH;および
j)−POH;
がHである場合、R26は、H、−OH、−OCHまたは−O−Gではなく;
Arは、アリール、R10置換アリール、ヘテロアリールまたはR10置換ヘテロアリールであり;
Arは、アリール、R11置換アリール、ヘテロアリールまたはR11置換ヘテロアリールであり;
Lは、以下からなる群より選択され:
a)共有結合;
b)−(CH−、ここで、qは、1〜6であり;
c)−(CH−E−(CH−、ここで、Eは、−O−、−C(O)−、フェニレン、−NR22−または−S(O)0−2−であり、そして、eは、0〜5であり、rは、0〜5であり、但し、eおよびrの合計は、1〜6であり;
d)−(C−C)アルケニレン−;
e)−(CH−V−(CH−、ここで、Vは、C−Cシクロアルキレンであり、fは、1〜5であり、そして、gは、0〜5であり、但し、fおよびgの合計は、1〜6であり;および
f)
【化31】

であり、ここで、Mは、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−であり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(C−C)アルキル−および−C(ジ−(C−C)アルキル)−からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
は、Hおよびアルキルからなる群より選択され;
10およびR11は、(C−C)アルキル、−OR19、−O(CO)R19、−O(CO)OR21、−O(CH1−5OR19、−O(CO)NR1920、−NR1920、−NR19(CO)R20、−NR19(CO)OR21、−NR19(CO)NR2025、−NR19SO21、−COOR19、−CONR1920、−COR19、−SONR1920、S(O)0−221、−O(CH1−10−COOR19、−O(CH1−10CONR1920、−(C−Cアルキレン)−COOR19、−CH=CH−COOR19、−CF、−CN、−NOおよびハロからなる群よりそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
15およびR17は、−OR19、−OC(O)R19、−OC(O)OR21、−OC(O)NR1920からなる群よりそれぞれ独立に選択され;
16およびR18は、H、(C−C)アルキルおよびアリールからなる群よりそれぞれ独立に選択されるか;
または、R15およびR16は、一緒に、=Oであるか、またはR17およびR18は、一緒に=Oであり;
dは、1、2または3であり;
hは、0、1、2、3または4であり;
sは、0または1であり;
tは、0または1であり;
m、nおよびpは、それぞれ独立に0〜4から選択され;
sおよびtの少なくとも一つが1であり、m、n、p、sおよびtの合計は、1〜6であり;pが0かつtが1である場合、m、nおよびpの合計は、1〜5であり;そして、pが0かつsが1である場合、m、tおよびnの合計は、1〜5であり;
vは、0または1であり;
jおよびkは、それぞれ独立に1〜5であり、但し、j、kおよびvの合計は、1〜5であり;
Qは、結合、−(CH−であり、ここで、qは、1〜6であるか、または、アゼチジノンの3位の環炭素とともにスピロ基
【化32】

を形成し;
ここで、R12は、
【化33】

であり;
13およびR14は、−CH−、−CH(C−Cアルキル)−、−C(ジ(C−C)アルキル)、−CH=CH−および−C(C−Cアルキル)=CH−からなる群より独立に選択されるか;またはR12は、隣接するR13と一緒に、もしくはR12は、隣接するR14と一緒に、−CH=CH−基、または−CH=C(C−Cアルキル)基を形成し;
aおよびbがそれぞれ独立に0、1、2または3であり、両方ともが0ではなく;R13が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、aは1であり;R14が−CH=CH−または−C(C−Cアルキル)=CH−である場合、bは1であり;aが2または3である場合、R13は、同じであっても異なってもよく;そしてbが2または3である場合、R14は、同じであっても異なってもよく;
そして、Qが結合であり、Lが、
【化34】

である場合、Arはまた、ピリジル、イソオキサゾリル、フラニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルであり得;
19およびR20は、H、(C−C)アルキル、アリールおよびアリール置換(C−C)アルキルからなる群よりそれぞれ独立に選択され;
21は、(C−C)アルキル、アリールまたはR24置換アリールであり;
22は、H、(C−C)アルキル、アリール(C−C)アルキル、−C(O)R19または−COOR19であり;
23およびR24は、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、−COOH、NO、−NR1920、−OHおよびハロからなる群よりそれぞれ独立に選択された1〜3個の置換基からなる群よりそれぞれ独立に選択され;そして
25は、H、−OHまたは(C−C)アルコキシである、化合物の群より選択される、
薬学的組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが、式(I):
【化35】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物であり、
ここで:
ArおよびArは、アリールおよびR置換アリールからなる群より独立に選択され:
Arは、アリールまたはR置換アリールであり;
X、YおよびZは、−CH−、−CH(低級アルキル)−および−C(ジ低級アルキル)−からなる群より独立に選択され;
RおよびRは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より独立に選択され;
およびRは、水素、低級アルキルおよびアリールからなる群より独立に選択され;
qは、0または1であり;
rは、0または1であり;
m、nおよびpは、0、1、2、3または4から独立に選択され;但し、qおよびrの少なくとも一つが1であり、m、n、p、qおよびrの合計は、1、2、3、4、5または6であり;そして、pが0かつrが1である場合、m、qおよびnの合計は、1、2、3、4または5であり;
は、低級アルキル、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COOR、−CH=CH−COOR、−CF、−CN、−NOおよびハロゲンからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CH1−5OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、S(O)0−2、−O(CH1−10−COOR、−O(CH1−10CONR、−(低級アルキレン)COORおよび−CH=CH−COORからなる群より独立に選択された1〜5個の置換基であり;
、RおよびRは、水素、低級アルキル、アリールおよびアリール置換低級アルキルからなる群より独立に選択され;そして
は、低級アルキル、アリールまたはアリール置換低級アルキルである、
薬学的組成物
【請求項3】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、該少なくとも一種のステロール吸収インヒビターが、式(II):
【化36】

によって示されるかまたは該化合物の薬学的に受容可能な塩もしくは該化合物の溶媒和物である、薬学的組成物
【請求項4】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、少なくとも一種のステロール吸収インヒビターは、一日あたり約0.1mg〜約1000mgのステロール吸収インヒビターの範囲の量で投与するために処方される、薬学的組成物
【請求項5】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、自己免疫障害の処置に有用な少なくとも一種の他の薬剤をさらに含有する、薬学的組成物
【請求項6】
請求項に記載の薬学的組成物であって、前記自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤が、以下:
a)疾患改変抗リウマチ薬;
b)非ステロイド抗炎症薬;
c)COX−2選択的インヒビター
d)COX−1インヒビター;
e)免疫抑制薬;p70S6キナーゼインヒビター;およびイノシンモノリン酸デヒドロゲナーゼインヒビター;
f)ステロイド;
g)生物反応修飾物質
h)自己免疫障害の処置に有用な他の薬剤
からなる群より選択される、薬学的組成物
【請求項7】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターをさらに含有する薬学的組成物
【請求項8】
前記少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターがアトルバスタチンである、請求項に記載の薬学的組成物
【請求項9】
前記少なくとも一種のHMG CoAレダクターゼインヒビターがシンバスタチンである、請求項に記載の薬学的組成物
【請求項10】
請求項1に記載の薬学的組成物であって、前記被験体は:円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性アディソン病、自己免疫性糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労免疫機能障害症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、CREST症候群、寒冷凝集素症、クローン病、円板状エリテマトーデス、本態性混合型クリオグロブリン血症、線維筋痛症−線維筋炎、グッドパスチャー症候群、対宿主性移植片病、グレーヴズ病、ギヤン−バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgAニューロパシー、インスリン依存性糖尿病、若年性関節炎、扁平苔癬、紅斑、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レーノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、慢性関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨大T細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、脈管炎、白斑、ならびにヴェーゲナー肉芽腫症からなる群より選択される自己免疫障害を有する、薬学的組成物
【請求項11】
前記ステロール吸収インヒビターが、白血球の細胞膜内での脂質ラフト形成および/または組織化を破壊する、請求項1に記載の薬学的組成物
【請求項12】
前記脂質ラフト破壊は、抗原提示、T細胞活性化、T細胞レセプターシグナル伝達、接着分子機能、ケモカインレセプターシグナル伝達およびこれらの組合せからなる群より選択される少なくとも一つの免疫応答に作用することによって、前記自己免疫障害の病原に作用する、請求項11に記載の薬学的組成物
【請求項13】
被験体における自己免疫障害を処置または予防する薬学的組成物であって、該薬学的組成物は、以下:
【化37】

の式(II)によって示される少なくとも一種のステロール吸収インヒビターまたはこれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物の有効量を含有する、薬学的組成物
【請求項14】
己免疫障害の処置のために有用な少なくとも一種の他の薬剤をさらに含有する、請求項13に記載の薬学的組成物

【公表番号】特表2006−508189(P2006−508189A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507079(P2005−507079)
【出願日】平成15年11月4日(2003.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2003/035058
【国際公開番号】WO2004/043457
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】