説明

自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム

【課題】風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供する。
【解決手段】折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体102と、垂直軸型の風車軸115と、垂直翼型の複数のブレード113と、複数のアーム117を用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部112と、この風車部の回転力により発電する発電機1と、を具備する風力発電手段111と、折り畳み・展開可能な太陽光発電パネル201を箱入りとした太陽光発電手段201と、風力発電手段111、太陽光発電手段201の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部211と、を有し、支持脚体102、風力発電手段111、太陽光発電手段及びコントロール部211を、個別状態と、組み立て状態とに使い分けるように構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、有害排出ガス削減による自然環境保護、自然エネルギー活用の観点から、世界各国で風力発電システムや太陽光発電システムの開発が進められている。
【0003】
しかし、従来の風力発電システムの場合、風通しのよい市街地の高台や丘陵地域、さらには海岸近く等に設置される大規模のものが殆どである。
【0004】
また、従来の太陽光発電システムの場合、ビネデイングの屋上や家屋の屋根上、さらには市街地近傍の平坦な丘陵地域等に設置されるものが殆どである。
【0005】
このため、自然災害時等の緊急時の電力源として、また、電力設備の無い地域の電力源として、風力、太陽光のような自然エネルギーを利用でき、かつ、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所において組み立て可能な自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの出現が要請されているところである。
【0006】
特許文献1には、風車翼を備えた回転軸を鉛直方向に配置し、この風車翼より上側および下側の回転軸の所定の位置に軸受けを加えた羽根車部と、前記羽根車部が軸受けを介して取り付く支持枠構造体部と、前記回転軸の鉛直下端に備えた増速部および発電部を備え、各部を1つ毎の単位として形成し、前記各部を一体化する構造を設け設置場所での施工性の向上を図った風力発電装置が提案されている。
【0007】
特許文献2には、避難場所等に設置される濾過機能を備えた可搬式の雨水貯留タンクと、真空貯湯型の可搬式太陽熱集熱器とを有し、雨水貯留タンク内に予め貯水された雨水を一方ではトイレ排水として供給し、他方では太陽熱集熱器に供給して簡易給湯を行なうようなポンプを配設し、災害時には、予め蓄電したバッテリーによりポンプを作動させるように構成した災害時支援システムが提案されている。
【0008】
しかし、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能なような自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムは存在しないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−295750号公報
【特許文献2】特開2004−044089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする問題点は、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能なような自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムが存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムは、三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、垂直軸型の風車軸と、垂直翼型の複数のブレードと、一端側と前記風車軸側との間を内側ヒンジ部を介して連結し、他端側と前記各ブレードとの間を外側ヒンジ部を介して連結して、前記各ブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる複数のアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電する発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、を有し、前記支持脚体、風力発電手段、太陽光発電手段及びコントロール部を、個別状態と、組み立て状態とに使い分けるように構成したことを最も主要な特徴とする
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能な自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、垂直軸型の風車軸と、垂直翼型の3枚のブレードと、上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電する発電機と、折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部とを有する構成で、請求項1記載の発明と同様、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能な自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、垂直軸型の風車軸と、垂直翼型の3枚構成で裏面側に風力エネルギーを効率よく捉えるブレードと、上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電するアウターロータ・コアレス同軸反転式発電機と、折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部とを有する構成で、請求項1記載の発明と同様、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能な自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、アウターロータ・コアレス同軸反転式発電機を、支持脚体により垂直配置に固定支持された発電機軸と、該発電機軸により回転可能に支持され、前記風車部により回転駆動されるマグネット付きのアウターロータと、前記アウターロータ内に同軸配置にかつ発電機軸により支持されて回転可能に内蔵され、前記マグネットと対応配置にコイル部を配置したコアレス型コイル体と、前記発電機軸により軸支され、前記アウターロータ、コアレス型コイル体双方に円形配置に設けた円形ギアとギア結合してアウターロータの回転に応じてコアレス型コイル体を逆方向に回転させる逆転用ギアと、を有し、前記アウターロータ、コアレス型コイル体の逆方向の回転による前記マグネットとコイル部との相対速度の上昇に応じた発電出力を前記コアレス型コイル体のコイル部出力端から前記発電機軸の周りに固定配置した集電子を介して取り出す構成ととして、請求項3記載の発明と同様効果を発揮する自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、風力からなる自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能であるという顕著な効果を奏する自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、アウターロータ・コアレス同軸反転式発電機を、支持脚体により垂直配置に固定支持された発電機軸と、該発電機軸により回転可能に支持され、前記風車部により回転駆動されるマグネット付きのアウターロータと、前記アウターロータ内に同軸配置にかつ発電機軸により支持されて回転可能に内蔵され、前記マグネットと対応配置にコイル部を配置したコアレス型コイル体と、前記発電機軸により軸支され、前記アウターロータ、コアレス型コイル体双方に円形配置に設けた円形ギアとギア結合してアウターロータの回転に応じてコアレス型コイル体を逆方向に回転させる逆転用ギアと、を有し、前記アウターロータ、コアレス型コイル体の逆方向の回転による前記マグネットとコイル部との相対速度の上昇に応じた発電出力を前記コアレス型コイル体のコイル部出力端から前記発電機軸の周りに固定配置した集電子を介して取り出す構成ととして、請求項5記載の発明と同様効果を発揮する自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの折り畳み状態の風力発電手段、折り畳み状態の支持脚体、箱入りの太陽光発電手段及び箱入りのコントロール部を示す概略斜視図である。
【図2】図2は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの使用状態を示す概略斜視図である。
【図3】図3は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの折り畳み状態の風力発電手段に支持脚体を装着した状態と、開蓋した箱内の太陽光発電手段及び箱入りのコントロール部とを示す概略斜視図である。
【図4】図4は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの折り畳み状態の風力発電手段に支持脚体を装着し開脚した状態と、太陽光発電手段の太陽光パネルを途中まで展開した状態とを示す概略斜視図である。
【図5】図6は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの風車軸、発電機、支持脚体の連結状態を示す部分拡大概略図である。
【図6】図6は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの発電機の部分拡大概略断面図である。
【図7】図7は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの発電機、支持脚体の部分拡大概略断面図である。
【図8】図8は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの風車軸、発電機、下側のアーム、上側のアーム及びブレードを示す部分拡大斜視図である。
【図9】図9は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの風車軸、発電機、下側のアーム及びブレードを示す部分拡大斜視図である。
【図10】図10は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの発電機に対するアームの取り付け構造及びブレードを示す部分拡大斜視図である。
【図11】図11は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの風車軸、発電機、下側のアームの取り付け構造を示す部分拡大斜視図である。
【図12】図12は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの発電機上おける下側のアーム固定態様を示す説明図である。
【図13】図13は本発明の実施例2に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムの使用状態を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能な自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムを提供するという目的を、三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、垂直軸型の風車軸と、垂直翼型で風力エネルギーを裏面側から捉える開口部を設けた3枚のアルミニウム合金材を用いたブレードと、各々の一端側を、前記風車軸の上部に設けた上側の内側ヒンジ部及び前記風車軸の下部位置で発電機上に設けた下側の内側ヒンジ部を介して風車軸側に連結し、各々の他端側を、前記各ブレード裏面の上部、下部に設けた上側の外側ヒンジ部、下側の外側ヒンジ部を介して各ブレードに連結して、前記3枚のブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電するアウターロータ・コアレス同軸反転式発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、を有し、前記支持脚体、風力発電手段、太陽光発電手段及びコントロール部を、個別状態と、前記風力発電手段を取り付けた支持脚体を開脚状態、風車部を風力を受け回転する使用位置、太陽光発電パネルを展開状態とし、発電機、太陽光発電パネルをコントロール部に接続した組み立て状態とに使い分ける構成により実現した。
【実施例1】
【0020】
以下に本発明の実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムについて図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101は、図1乃至図4に示すように、三脚状で、折り畳み可能であり、かつ、多段の脚部103を伸縮可能に構成し、作業者一人にて搬送可能とした支持脚体102と、支持脚体102上に設置される作業者一人にて搬送可能な風力発電手段111と、折り畳み・展開可能とした例えば2個構成の薄型の太陽光発電パネル202を作業者一人にて搬送可能な蓋付きの箱203に対して収納、取り出し可能とした太陽光発電手段201と、前記風力発電手段111、太陽光発電手段201の発電出力により充電される図示しないバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う作業者一人にて搬送可能な蓋付きの箱212入りのコントロール部211と、を有している。前記支持脚体102の最下段の地面等に接触する脚部103の先端には、図11に示すように杭打ち用の凹部104を設けている。
【0022】
前記風力発電手段111は、前記支持脚体102の頂部に、詳細は後述するアウターロータ・コアレス同軸反転式発電機(以下単に「発電機」という)1を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機1上に風車軸115を前記発電機1にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けるようになっている。
【0023】
そして、前記支持脚体102、風力発電手段111、太陽光発電手段201及びコントロール部211を、図1に示すように、これらが個々別々に搬送可能な個別状態と、図2に示すように、前記風力発電手段111を取り付けた支持脚体102を開脚状態、風力発電手段111の風車部112を風力を受け回転する使用位置、前記太陽光発電パネル202を平坦な展開状態とするとともに、前記発電機1を出力ケーブル44を介してコントロール部211に接続し、前記太陽光発電パネル202を出力ケーブル204を介してコントロール部211に接続した組み立て状態とに使い分けるように構成している。
前記コントロール部211の箱212には、例えば負荷接続用のコンセント部213を設けている。
【0024】
図3は、本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101の折り畳み状態の風力発電手段111に支持脚体102を装着した状態と、開蓋した箱203内の太陽光発電パネル202及び箱212入りのコントロール部211を示すものである。
【0025】
また、図4は、本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101の開脚した支持脚体102に折り畳み状態の風力発電手段111を装着し、太陽光発電手段201の太陽光発電パネル202を途中まで展開した状態を示すものである。
【0026】
前記風力発電手段111の風車部112は、前記風車軸115と、例えばジャイロミル形(垂直軸垂直翼タイプ)で、長さ方向と直交する方向の断面(又は端面)が流線形のアルミニウム合金材を用いたブレード113を例えば3枚有し、また、各ブレード113の裏面には風力エネルギーを裏面側から捉える開口部114を設けている。
【0027】
そして、前記各ブレード113を上下3個ずつのアーム117及び詳細は後述する折り畳み・展開アーム部116を介して前記風車軸115に折り畳み・展開可能に取り付けるように構成している。
【0028】
また、前記風車部112の各ブレード113、各アーム117は、工具等を用いずに前記発電機1に対して着脱可能に構成しているが、この構造については後述する。
【0029】
次に、図5、図6、図7を参照して、前記風力発電手段111の発電機1及び支持脚体102について詳述する。
【0030】
前記発電機1は、発電機本体10と、この発電機本体10を回転可能に支持する軸支体11とを有し、この軸支体11を前記支持脚体102の頂部に設けた円筒部105に着脱可能に嵌装するとともに、ボルト106を用いて前記円筒部105内において一体的に固定するようになっている。
【0031】
前記発電機本体10は、図6に示すように、前記風車部112の回転力を受けて回転するアウターロータ12と、このアウターロータ12の中央部を軸支し、該アウターロータ12を回転可能とする発電機軸13と、前記発電機軸13により中央部が支持される状態でアウターロータ12内に内蔵した円盤状のコアレス型コイル体(円盤状に圧縮されたコイルの束)14と、を有している。
【0032】
前記発電機軸13は、下端にネジ13aを、このネジ13aの上方に大径部13bを、この大径部13bの下側に突出円板部13cを設けている。
【0033】
前記アウターロータ12は、下側が開口した皿円盤状の上部ロータ21と、上側が開口した皿円盤状の下部ロータ31とを上下配置に突き合わせて接合し、両者の外周近傍位置において、円形に配列する多数の固定ボルト22を用いて一体的に固定されるようになっている。
【0034】
前記アウターロータ12のうちの上部ロータ21は、その中央部に上側に突出する取り付け部21aを設け、この取り付け部21aに風車部112を構成する円筒状の風車軸115の下端115aを取り付けている。
【0035】
前記風車取り付け部21aには、円形配置に多数のネジ孔21bが設けられ、前記風車軸115の下端115aに接合して取り付けボルト80により上部ロータ21と前記風車軸115とを一体的に結合し、風車部112の回転力を風車軸115を介して前記発電機1に伝達するように構成している。
【0036】
また、前記発電機軸13における大径部13bの上面側と、その近傍の上部ロータ21の内底部との間に主軸受23を配置し、上部ロータ21、したがってアウターロータ12を回転可能に軸支している。
【0037】
前記上部ロータ21の内底部における前記主軸受23の外側位置には、大径部13bよりも若干大きい内径を有する円形突部25が設けられ、この円形突部25の下端面に全周にわたって円形ギア26を設けている。
【0038】
前記上部ロータ21の内底部における外周近傍位置には、端面を内底面に臨ませる状態で所要数のマグネット24を円形配置に埋設している。
【0039】
前記下部ロータ31は、前記上部ロータ21と上下略対称形状に形成されている。すなわち、その中央部上面には前記突出円板部13cが入り込む円形凹段部32が設けられるとともに、この円形凹段部32の中心位置を前記発電機軸13が貫通するように構成している。
【0040】
また、下部ロータ31の内底部における外周近傍位置には、端面を内底面に臨ませる状態で、かつ、前記上部ロータ21側のマグネット24と対向する配置で所要数のマグネット24を円形配置に埋設している。
【0041】
このような上部ロータ21、下部ロータ31の構成により、両者の内部にコアレス型コイル体14を収容する収容室33を形成している。
【0042】
前記下部ロータ31の下面側には、その中央部に下側に突出する円柱状の取り付け部34を設け、この取り付け部34に円形配置にネジ孔35を設けている。
【0043】
前記コアレス型コイル体14は、前記収容室33内において前記アウターロータ12と同軸配置されるとともに、その中央部には、前記上部ロータ21の円形突部25が入り込む内径を有する上孔と、前記発電機軸13の大径部13bより若干大径の下孔とが設けられ、大径部13bが貫通するように構成している。
【0044】
そして、大径部13bの下端外周と、前記コアレス型コイル体14の下孔との間に配置した軸受46を介してコアレス型コイル体14を前記発電機軸13により回転可能に支持している。
【0045】
また、前記コアレス型コイル体14の上面には、前記上部ロータ21側のマグネット24と対応配置で、かつ、近接する状態にコイル部41を配置し、同様にその下面には、前記下部ロータ31側のマグネット24と対応配置で、かつ、近接する状態にコイル部41を配置している。
【0046】
さらに、前記コアレス型コイル体14における上下の各コイル部41における各コイル部出力端42は、このコアレス型コイル体14の下面に臨む位置に配置され、前記円形凹段部32内に位置する発電機軸13における突出円板部13cに対向させるように構成している。
【0047】
そして、前記突出円板部13cの上面に設けた前記各コイル部出力端42に対応する配置の各ブラシ(集電子)43、この各ブラシ43に接続した出力ケーブル44を介して発電機本体10による発電出力を取り出すように構成している。
【0048】
前記各コイル部出力端42、ブラシ43の構成に替えて、例えば一次トランス、二次トランスの電磁誘導結合を利用する構成や、コアレス型コイル体14に磁石を、突出円板部13c側にコイル及び転流用の電子回路を設けた構成等からなるブラシレス型の集電子とすることもできる。
【0049】
前記前記コアレス型コイル体14における下孔を形成する円形突出部14aの上面側(上孔側)には、前記円形突部25の円形ギア26と同様な円形ギア45を全周にわたって設けている。
【0050】
また、前記発電機軸13の大径部13b外周には、前記上孔内に位置して回転軸を水平方向とした複数の逆転用ギア51が取り付けられ、この逆転用ギア51を前記円形ギア26、円形ギア45に各々ギア結合している。
【0051】
このような構成により、前記アウターロータ12が図6に示す矢印a方向(反時計方向)に回転するとき、コアレス型コイル体14は逆転用ギア51により図6に示す矢印b方向(時計方向)に逆回転するように構成している。
【0052】
すなわち、前記アウターロータ12と、コアレス型コイル体14とを逆転用ギア51を用いて同軸反転するように構成している。
【0053】
前記軸支体11は、前記発電機軸13を中央孔61a内に嵌装して下方に突出させ、発電機軸13のネジ13aに下側からナット62をねじ込んで固定支持する固定支持体61と、この固定支持体61上に密接状態で配置され中央部に設けた前記中央孔61aと同径の貫通孔71aを前記発電機軸13が貫通する回転支持体71との重合構造としている。
【0054】
すなわち、前記回転支持体71は固定支持体61に対してこれら両者間に設けた軸受63を介して回転可能に支持されるとともに、固定支持体61の上面外周部に設けた円形溝61bに回転支持体71の下面外周部に設けた円形突条71bを嵌め込み、これにより、回転支持体71は固定支持体61上で密接しつつ円滑に回転し得るように構成している。
【0055】
前記固定支持体61の側面には、中央孔61aの軸線方向と直交する配置にネジ孔64が設けられ、固定支持体61の下側を前記支持脚体102の円筒部105に着脱可能に嵌装するとともに、ボルト106をネジ孔64にねじ込み締め付けることで前記発電機1を前記支持脚体102に水平配置に取り付けるようになっている。
【0056】
前記回転支持体71には、前記下部ロータ31における取り付け部34のネジ孔35に対応する配置に取り付けボルト72が配置され、回転支持体71と固定支持体61とを組み付ける前段階において、この回転支持体71を前記下部ロータ31に取り付け、その後固定支持体61を回転支持体71に組み付けるように構成している。
【0057】
前記回転支持体71における貫通孔71aの上端部には、発電機軸13用の支持軸受73を配置している。
【0058】
尚、図6において、52は上部ロータ21とコアレス型コイル体14間、及び、下部ロータ31とコアレス型コイル体14間に各々配置したコロ軸受である。
【0059】
前記発電機1によれば、前記風車部112が風エネルギーにより例えば図6示す矢印a方向に回転するとき、前記アウターロータ12も矢印a方向に回転し、このアウターロータ12の回転力は、逆転用ギア51に伝達され、この結果逆転用ギア51を介してコアレス型コイル体14は図6に示す矢印b方向に回転する(同軸反転)。
【0060】
この結果、前記各マグネット24とコイル部41との相対速度の上昇に応じた大きい発電出力を前記コアレス型コイル体14のコイル部出力端42から前記ブラシ43、出力ケーブル44を介して図示しないコントローラに伝送し、さらには図示しない負荷に電力供給を行うことができる。
【0061】
さらに詳述すると、前記発電機1によれば、前記アウターロータ12とコアレス型コイル体14とを前記風車部112の回転に応じて逆転用ギア51という簡略な要素のみで同軸反転させるように構成しているので、通常のロータ、ステータを使用する発電機に比べてアウターロータ12、コアレス型コイル体14間に例えば2倍の相対速度を得ることができ、同一の風エネルギーという条件下において通常の風力発電用の発電機よりも大きい発電出力を得ることが可能となる。具体的には、通常の発電機において100の回転速度で発電出力が100であると仮定した場合、本実施例に係る発電機1によれば、50の回転速度で100の発電出力を得ることができる。又は、100の回転速度であれば200の発電出力を得ることができる。
【0062】
次に、図8乃至図12を参照して前記折り畳み・展開アーム部116及び前記風車部112の各ブレード113、各アーム117の前記発電機1に対する取り付け構造について説明する。
【0063】
図8、図9は本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101における風力発電手段111の風車軸115、発電機1、下側のアーム117、上側のアーム117及び各ブレード113を示すものである。
【0064】
前記折り畳み・展開アーム部116は、前記発電機1の中心部から垂直上方に立設させる風車軸115の上端及び風車軸115の前記発電機1から突出する位置の回りに対して、上下3個ずつのアーム117の一端側を上側の内側ヒンジ部118A及び下側の内側ヒンジ部119Aを介して前記風車軸115の回りに120度等間隔配置となるように取り付け、また、上下3個ずつのアーム117の他端側を上側の外側ヒンジ部118B及び下側の外側ヒンジ部119Bを介して各ブレード113の裏面に所定の間隔をもって取り付け、これにより、前記3枚のブレード113を、図1に示す風車軸115に近接する位置(折り畳み位置)と、風力を受け回転する図2に示す使用位置(展開位置)とにわたって折り畳み、展開可能となるように構成している。
【0065】
すなわち、上側の内側ヒンジ部118Aは、前記風車軸115の上端部分に120度等間隔配置に3個設けており、下側の内側ヒンジ部119Aは前記風車軸115の下部(発電機1の上端面上側)に120度等間隔配置に3個設けている。
【0066】
また、上側の外側ヒンジ部118B及び下側の外側ヒンジ部119Bは、各ブレード113の裏面におけるその長さ方向中心位置の上方位置及び下方位置に1個ずつ設けている。
【0067】
さらに、前記3個の下側の内側ヒンジ部119Aは、前記発電機1の上端面に対して着脱可能に構成している。
【0068】
この3個の下側の内側ヒンジ部119Aの前記発電機1の上端面への取り付け構造について、図10乃至図12をも参照して以下に説明する。
【0069】
すなわち、この取り付け構造は、図10に拡大して示すように、前記発電機1の上端面から垂直上方に円周方向120度等間隔配置に立設した3個のネジ体120と、中央部を前記風車軸115が貫通するとともに外周部に前記3個のネジ体120に嵌合する3個の凹陥部121aを設けた着脱円盤体121と、この着脱円盤体121上でその外周外側に突出する状態で固着されるとともに、前記凹陥部121aに対応する形状の凹部122aを設けた3個の平坦受体122と、側面U状に形成されるとともに前記3個の平坦受体122上に各々固着さられる3個の内側ヒンジ部受具123と、ラチェット式締め付けハンドル124とを具備している。
【0070】
そして、着脱円盤体121の各凹陥部121a、各平坦受体122の凹部122aを図10に示すように各々前記各ネジ体120に嵌合させ、3個のネジ体120にラチェット式締め付けハンドル124の基部側をネジ結合し、このラチェット式締め付けハンドル124をラチェット式で往復締め付け操作することによって、前記ラチェット式締め付けハンドル124に設けた段部124aにより前記凹部122a、凹陥部121aの周辺部を発電機1側に押圧接合し、これにより、前記平坦受体122とともに着脱円盤体121を発電機1の上端面に一体的に固定するように構成している。
【0071】
逆に、ラチェット式締め付けハンドル124を緩める側に操作することによって、前記平坦受体122とともに着脱円盤体121を発電機1の上端面から離脱可能とし、この状態で着脱円盤体121を風車軸115の上方へ引き抜き可能としている。
【0072】
このとき、前記各アーム117及び各ブレード113も着脱円盤体121とともに風車軸115の上方へ引き抜かれることになる。
【0073】
上述したラチェット式締め付けハンドル124を採用することにより、スパナ等の工具を用いずに3個の下側の内側ヒンジ部119Aを発電機1上に組み立て可能としている。
【0074】
また、前記各内側ヒンジ部受具123にはその両側片に風車軸115側に位置する図示しないピン孔及び突出端側に位置する横孔123aを設けている。
【0075】
一方、前記下側のアーム117の一端側にボルトナット締めで角柱状の連結体117aを取り付け、この連結体117aの突出端側に位置する図示しないピン孔及びアーム117の一端側に位置する抜孔117bを設けている。
【0076】
そして、前記連結体117aを前記内側ヒンジ部受具123の凹陥部分に挿入し、内側ヒンジ部受具123のピン孔及び連結体117aのピン孔を貫通するようにピン125を装着することで、下側のアーム117を内側ヒンジ部受具123に対して前記ピン125を支軸として回動可能な合計3個の下側の内側ヒンジ部119Aを構成している。
【0077】
さらに、前記風車部112の図2に示すような使用位置においては、図12に示すように、内側ヒンジ部受具123の横孔123aと、連結体117aの抜孔117bとを一直線配置となるように整列させ、この状態でこれらの孔にアーム固定ピン126を挿通することで、下側のアーム117を内側ヒンジ部受具123に対して回動不能とし、ブレード113の回転力を支障なく発電機1に伝達可能としている。
【0078】
前記アーム固定ピン126の基端部には、図11に示すように、ワイヤ又は鎖等からなる紐状体127の一端が取り付けられ、また、紐状体127の他端は前記平坦受体122の突出隅部に取り付けられて、これにより、前記アーム固定ピン126は下側の内側ヒンジ部119Aから常に離脱することがなく、前記風車部112の使用位置への組み立て時の便宜を図っている。
【0079】
このようなアーム固定ピン126の使用態様は、3個の下側の内側ヒンジ部119Aにおいて共通である。
【0080】
前記下側の外側ヒンジ部119Bは、図8、図9に示すように、下側のアーム117の他端に図示しないが前記連結体117aと略同様な連結体を取り付け、ブレード113側に逆U状の外側ヒンジ部受具128を固着し、図示しない連結体と外側ヒンジ部受具128とを外側ピン129によりピン結合することで、下側のアーム117の他端側をブレード113に対して回動可能に連結することにより構成している。この下側の外側ヒンジ部119Bの構成は、3枚のブレード113に関して共通である。
【0081】
次に、上側の内側ヒンジ部118A及び上側の外側ヒンジ部118Bについて説明する。
【0082】
前記上側の内側ヒンジ部118Aは、図8に示すように、風車軸115の上端にこの風車軸115の上端と略同一面積の着脱円盤体130を着脱可能に連結し、この着脱円盤体130上に前記平坦受体122と同様な平坦受体131を固着し、さらに、平坦受体131に対して前記下側の内側ヒンジ部119Aの内側ヒンジ部受具123に対応する配置で図示しないピン孔を設けた内側ヒンジ部受具132を取り付けている。
【0083】
一方、上側のアーム117の一端側には、ボルトナット締めで角柱状の連結体117cを取り付け、この連結体117cの突出端側に図示しないピン孔を設け、内側ヒンジ部受具132のピン孔と連結体117cのピン孔とをピン133によりピン結合することで、風車軸115の上端領域において上側のアーム117を風車軸115に対して回動可能に連結している。
【0084】
このような構成は、3個の上側の内側ヒンジ部118Aに関して共通である。前記上側の外側ヒンジ部118Bは、3枚のブレード113に関して前記下側の外側ヒンジ部119Bと同様な構成としている。
【0085】
上述した本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101の仕様の一例としては、発電出力例としては、風力発電手段の出力145W、太陽光発電手段の出力100W、負荷への供給電圧:例えばAC100V、1ユニット最大高さ2m以下、1ユニット重量30kg以下、風速20m/s以下での運用等の例を挙げることができる。尚、この仕様はあくまで一例でありこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0086】
本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101によれば、上述した構成としたことにより、図2に示すような使用状態において、風力、太陽光の双方の自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能であるという顕著な効果を奏する。
【0087】
さらに詳述すると、前記支持脚体102、風力発電手段111、太陽光発電手段201及びコントロール部204を個別に分割して容易に搬送でき、これらを所望の場所に運び組み立てることで、自然エネルギー利用の独立型電源システムとして広範に活用できる。
【0088】
また、災害時や緊急時における防災無線設備用電源や、携帯電話用の簡易基地局用電源として活用できる。
【0089】
また、本実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101によれば、前記風力発電手段111の風力利用、太陽光発電手段201による太陽光利用による自然エネルギーのみで発電出力を利用して所望の負荷に電力供給を行うことができるので、有害なCOを発生せず、地球環境破壊を招かないという大きな利点がある。
【0090】
さらに、携帯型発電機のようなエンジンを搭載していないためエンジン騒音を全く出さない静かで騒音公害を招くことのない発電システムを構築できる。
【実施例2】
【0091】
次に、図13を参照して本発明の実施例2に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101Aについて説明する。
【0092】
この実施例2に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101Aは、実施例1に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101と略同様な構成であるが、前記太陽光発電手段201を省き、前記支持脚体102、風力発電手段111及びコントロール部204からなるシステム構成としたものである。
【0093】
尚、図13は、自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101Aの使用状態を示すものである。
【0094】
本実施例2に係る自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム101Aによっても、上述した場合と同様、風力からなる自然エネルギーを利用可能で自然環境への悪影響が無く、しかも、搬送に便利で、組み立ても簡略であり、所望の設置場所へ極めて容易に設置して所望の電力負荷への給電が可能であるという顕著な効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明の自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システムは、例えば、各種イベント会場、キャンプ場、登山隊のベースキャンプ等のような電力設備がない場所や、車両用のガソリンが入手できない場所等インフラ未整備の場所でも所望の電力負荷に電力を供給することができ独立電源システムとして広範囲に応用可能である。
適用可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 発電機
10 発電機本体
11 軸支体
12 アウターロータ
13 発電機軸
13a ネジ
13b 大径部
13c 突出円板部
14 コアレス型コイル体
14a 円形突出部
21 上部ロータ
21a 取り付け部
21b ネジ孔
22 固定ボルト
23 主軸受
24 マグネット
25 円形突部
26 円形ギア
31 下部ロータ
32 円形凹段部
33 収容室
34 取り付け部
35 ネジ孔
41 コイル部
42 コイル部出力端
43 ブラシ
44 出力ケーブル
45 円形ギア
46 軸受
51 逆転用ギア
52 コロ軸受
61 固定支持体
61a 中央孔
61b 円形溝
62 ナット
63 軸受
64 ネジ孔
71 回転支持体
71a 貫通孔
71b 円形突条
72 ボルト
73 支持軸受
80 取り付けボルト
101 自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム
101A 自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム
102 支持脚体
103 脚部
104 凹部
105 円筒部
106 ボルト
111 風力発電手段
112 風車部
113 ブレード
114 開口部
115 風車軸
115a 下端
116 折り畳み・展開アーム部
117 アーム
117a 連結体
117b 抜孔
117c 連結体
118A 内側ヒンジ部
118B 外側ヒンジ部
119A 内側ヒンジ部
119B 外側ヒンジ部
120 ネジ体
121 着脱円盤体
121a 凹陥部
122 平坦受体
122a 凹部
123 内側ヒンジ部受具
123a 横孔
124 ラチェット式締め付けハンドル
124a 段部
125 ピン
126 アーム固定ピン
127 紐状体
128 外側ヒンジ部受具
129 外側ピン
130 着脱円盤体
131 平坦受体
132 内側ヒンジ部受具
133 ピン
201 太陽光発電手段
202 太陽光発電パネル
203 箱
204 出力ケーブル
211 コントロール部
212 箱
213 コンセント部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、
垂直軸型の風車軸と、垂直翼型の複数のブレードと、一端側と前記風車軸側との間を内側ヒンジ部を介して連結し、他端側と前記各ブレードとの間を外側ヒンジ部を介して連結して、前記各ブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる複数のアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電する発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、
折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、
前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、
を有し、
前記支持脚体、風力発電手段、太陽光発電手段及びコントロール部を、個別状態と、組み立て状態とに使い分けるように構成したことを特徴とする自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。
【請求項2】
三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、
垂直軸型の風車軸と、垂直翼型の3枚のアルミニウム合金材を用いたブレードと、各々の一端側を、前記風車軸の上部に設けた上側の内側ヒンジ部及び前記風車軸の下部位置で発電機上に設けた下側の内側ヒンジ部を介して風車軸側に連結し、各々の他端側を、前記各ブレード裏面の上部、下部に設けた上側の外側ヒンジ部、下側の外側ヒンジ部を介して各ブレードに連結して、前記3枚のブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電する発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、
折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、
前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、
負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、
を有し、
前記支持脚体、風力発電手段、太陽光発電手段及びコントロール部を、
個別状態と、前記風力発電手段を取り付けた支持脚体を開脚状態、風車部を風力を受け回転する使用位置、太陽光発電パネルを展開状態とし、発電機、太陽光発電パネルをコントロール部に接続した組み立て状態とに使い分けるように構成したことを特徴とする自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。
【請求項3】
三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、
垂直軸型の風車軸と、垂直翼型で風力エネルギーを裏面側から捉える開口部を設けた3枚のアルミニウム合金材を用いたブレードと、各々の一端側を、前記風車軸の上部に設けた上側の内側ヒンジ部及び前記風車軸の下部位置で発電機上に設けた下側の内側ヒンジ部を介して風車軸側に連結し、各々の他端側を、前記各ブレード裏面の上部、下部に設けた上側の外側ヒンジ部、下側の外側ヒンジ部を介して各ブレードに連結して、前記3枚のブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電するアウターロータ・コアレス同軸反転式発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、
折り畳み・展開可能な太陽光発電パネルを箱入りとした太陽光発電手段と、
前記風力発電手段、太陽光発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、
を有し、
前記支持脚体、風力発電手段、太陽光発電手段及びコントロール部を、
個別状態と、前記風力発電手段を取り付けた支持脚体を開脚状態、風車部を風力を受け回転する使用位置、太陽光発電パネルを展開状態とし、発電機、太陽光発電パネルをコントロール部に接続した組み立て状態とに使い分けるように構成したことを特徴とする自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。
【請求項4】
前記アウターロータ・コアレス同軸反転式発電機は、前記支持脚体により垂直配置に固定支持された発電機軸と、該発電機軸により回転可能に支持され、前記風車部により回転駆動されるマグネット付きのアウターロータと、前記アウターロータ内に同軸配置にかつ発電機軸により支持されて回転可能に内蔵され、前記マグネットと対応配置にコイル部を配置したコアレス型コイル体と、前記発電機軸により軸支され、前記アウターロータ、コアレス型コイル体双方に円形配置に設けた円形ギアとギア結合してアウターロータの回転に応じてコアレス型コイル体を逆方向に回転させる逆転用ギアと、を有し、前記アウターロータ、コアレス型コイル体の逆方向の回転による前記マグネットとコイル部との相対速度の上昇に応じた発電出力を前記コアレス型コイル体のコイル部出力端から前記発電機軸の周りに固定配置した集電子を介して取り出すように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。
【請求項5】
三脚状で、折り畳み及び伸縮可能に構成した支持脚体と、
垂直軸型の風車軸と、垂直翼型で風力エネルギーを裏面側から捉える開口部を設けた3枚のアルミニウム合金材を用いたブレードと、各々の一端側を、前記風車軸の上部に設けた上側の内側ヒンジ部及び前記風車軸の下部位置で発電機上に設けた下側の内側ヒンジ部を介して風車軸側に連結し、各々の他端側を、前記各ブレード裏面の上部、下部に設けた上側の外側ヒンジ部、下側の外側ヒンジ部を介して各ブレードに連結して、前記3枚のブレードを風車軸に近接する位置と風力を受け回転する使用位置とにわたって変位させる上下3個ずつのアームを用いた折り畳み・展開アーム部とを有する風車部と、この風車部の回転力により発電するアウターロータ・コアレス同軸反転式発電機と、を具備し、前記支持脚体頂部に発電機を水平配置となるように着脱可能に取り付け、前記発電機上に風車軸を前記発電機にその回転力を伝達可能に垂直配置に取り付けた風力発電手段と、
前記風力発電手段の発電出力により充電されるバッテリーを内蔵し、負荷への電力供給を行う箱入りのコントロール部と、
を有し、
前記支持脚体、風力発電手段及びコントロール部を、
個別状態と、前記風力発電手段を取り付けた支持脚体を開脚状態、風車部を風力を受け回転する使用位置とし、発電機をコントロール部に接続した組み立て状態とに使い分けるように構成したことを特徴とする自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。
【請求項6】
前記アウターロータ・コアレス同軸反転式発電機は、前記支持脚体により垂直配置に固定支持された発電機軸と、該発電機軸により回転可能に支持され、前記風車部により回転駆動されるマグネット付きのアウターロータと、前記アウターロータ内に同軸配置にかつ発電機軸により支持されて回転可能に内蔵され、前記マグネットと対応配置にコイル部を配置したコアレス型コイル体と、前記発電機軸により軸支され、前記アウターロータ、コアレス型コイル体双方に円形配置に設けた円形ギアとギア結合してアウターロータの回転に応じてコアレス型コイル体を逆方向に回転させる逆転用ギアと、を有し、前記アウターロータ、コアレス型コイル体の逆方向の回転による前記マグネットとコイル部との相対速度の上昇に応じた発電出力を前記コアレス型コイル体のコイル部出力端から前記発電機軸の周りに固定配置した集電子を介して取り出すように構成したことを特徴とする請求項5に記載の自然エネルギー利用可搬・組み立て式発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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