説明

蒸留液の製造方法

【課題】 月桃エキスなどでは、蒸留処理により得られる精油分が非常に少ない、製造コストが高くなる、などの問題があった。
【解決手段】 月桃の葉と茎を採取し、洗浄後、細断処理し、該乾燥物を蒸留処理することにより得られる蒸留液の製造方法であり、前記の細断処理は、細断片が1.5〜2.0cmであり、前記の乾燥処理は、乾燥度が25〜40%であり、前記の蒸留処理は、蒸留釜の底部に水をいれ、その上部に乾燥物をセットし、140〜160℃に加熱してその蒸気により蒸留するものであり、蒸気の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする農業資材、化粧品、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、薬品であり、前記の蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする染色材、農業資材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、月桃、シークワーサー、タンカン、パイナップルを用いた蒸留液の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より月桃を用いた商品として月桃蒸留エキスなどが多数開発されている。
【0003】
これたの月桃エキスは、月桃の葉や茎を蒸留装置で蒸留して得られた蒸留液から油分を分離した精油エキスなどである。
【特許文献1】特開2005−137210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
月桃エキスなどでは、蒸留処理により得られる精油分が非常に少ない、製造コストが高くなる、など問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するために、本発明の請求項1では、月桃の葉と茎を採取し、洗浄後、細断処理し、乾燥処理し、該乾燥物を蒸留処理することによりえら得る蒸留液の製造方法である。
また、本発明の請求項2では、前記の細断処理は、細断片が1.5〜2.0cmであるこを特徴とする蒸留液の製造方法である。
また、本発明の請求項3では、前記の乾燥処理は、乾燥度が25〜40%であることを特徴とする蒸留液の製造方法である。
また、本発明の請求項4では、前記の蒸留処理は、蒸留釜の底部に水をいれ、その上部に乾燥物をセットし、140〜160℃に加熱してその蒸気により蒸留することを特徴とする蒸留液の製造方法である。
また、本発明の請求項5では、前記の月桃の葉及び茎に換えて、シークワーサーの果皮、タンカンの果皮、パイナップルの果皮の搾汁残渣を用いたことを特徴とする蒸留液の製造方法である。
また、本発明の請求項6では、前記の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする農業資材である。
また、本発明の請求項7では、前記の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする化粧品である。
また、本発明の請求項8では、前記の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする消臭剤、芳香剤、殺菌剤である
また、本発明の請求項9では、前記の蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする薬品である。
また、本発明の請求項10では、前記蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする染色材である。
また、本発明の請求項11では、前記の蒸留処理の蒸留残渣液をw用いたことを特徴とす農業資材である。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、以下の効果を奏する
1)生の月桃、シークワーサー、パインなどに比べ、乾燥させることにより蒸留時間が短縮経費の削減が図れる。
2)原料(月桃)が少なくてすむ。
3)生の月桃に比べ、乾燥させた月桃からは数倍の精油が採取可能である。
4)各種の効能が期待できる。(にきび、アトピー、水虫、かゆみ、ダニ、ゴキブリ、菌核病、スリプス、育毛、肌荒れ、切り傷、鎮痛、招集、防虫、防菌、芳香など)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明による月桃蒸留液の製造方法の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、採取した月桃の葉および切断処理を示す図である。
(1)は、その日畑から収穫した月桃1を、2の細断装置に入れるところである。
(2)は、3の細断物容器に、2の細断装置にかけられて1.5cm〜2.0cmに細断された月4が放出される状態を示す。
【0011】
図2は、裁断した月桃裁断片を乾燥トレーに充填した状況を示す図である。
(1)は、1.5〜2.0cmの大きさに細断された月桃片4を示す。
(2)は、トレー5に、細断した月桃片4を並べた状態を示す。
【0012】
図3は、乾燥処理を示す図である。
(1)は、乾燥に使う、市販の温風乾燥機6である。
(2)は、細断した月桃片を入れたトレー5を、6の温風乾燥機にセットした状態を示す。
【0013】
図4は、乾燥後の状態を示す図である。
(1)は、生の月桃35kgを乾燥させた乾燥月桃片8がかご7に充填された状態を示し、乾燥により、9.5kgまでに減った。
(2)は、生の月桃片9を示す(35kgである。)
【0014】
図5は、蒸留装置の図である。
(1)は、蒸留装置本体10を示す。
(2)は、蒸留釜11に水(約10l)12を入れた状態を示す。
【0015】
図6は、蒸留工程を示す図である。
(1)は、乾燥物8を充填したかご7を蒸留釜11にセットする状態を示す。
(2)は、蒸気の冷却機13と、冷却させ精油部分を含む蒸留処理水を受けるため受容器14を示す。 精油部分を、分離した蒸留処理水は、タンク15に流れる仕組みとなってる。
【0016】
図7は、月桃蒸留液を示す図である。
精油部分を分離した蒸留処理水17と、分離させ採取した精油18と、蒸留・分離後に残った残渣16を示す。
【0017】
図8〜図13は沖縄工業高等専門学校による、分析結果の図である。
【0018】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による月桃蒸留液の製造方法の採取工程および切断工程を示す図であ
【図2】本発明による月桃蒸留液の製造方法の切断状態を示す図である。
【図3】本発明による月桃蒸留液の製造方法の乾燥工程を示す図である。
【図4】本発明による月桃蒸留液の製造方法の蒸留状態を示す図である。
【図5】本発明による月桃蒸留液の製造方法の蒸留準備工程を示す図である。
【図6】本発明による月桃蒸留液の製造方法の蒸留工程を示す図である。
【図7】本発明による月桃蒸留液を示す図である。
【図8】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(1)を示す図である。
【図9】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(2)を示す図である。
【図10】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(3)を示す図である。
【図11】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(4)を示す図である。
【図12】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(5)を示す図である。
【図13】本発明による月桃蒸留液の沖縄工業高等専門学校による分析結果報告書(6)を示す図である。
【符号の説明】
【0019】
1月桃の葉および茎
2細断装置
3細断物容器
4細断物(月桃片)
5トレー
6温風乾燥機
7かご
8乾燥物
9生の月桃片
10蒸留装置本体
11蒸留釜
12水
13冷却機
14受容器
15タンク
16残渣
17精油部分を分離した蒸留処理水
18精油

【特許請求の範囲】
【請求項1】
月桃の葉と茎を採取し、洗浄後、細断処理し、乾燥処理し、該乾燥物を蒸留処理することにより得られる蒸留液の製造方法。
【請求項2】
前記の細断処理は、細断片が1.5〜2.0cmであることを特徴とする請求項1に記載の蒸留液の製造方法。
【請求項3】
前記の乾燥処理は、乾燥度が25〜40%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蒸留液の製造方法。
【請求項4】
前記の蒸留処理は、蒸留釜の底部に水を入れ、その上部に乾燥物をセットし、140〜160℃に加熱してその蒸気により蒸留することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの項に記載の蒸留液の製造方法。
【請求項5】
前記の月桃の葉及び茎に換えて、シークワーサーの果皮、タンカンの果皮、パイナップルの果皮の搾汁残渣を用いたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの項に記載の蒸留液の製造方法。
【請求項6】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする農業資材。
【請求項7】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする化粧品。
【請求項8】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留方法により得られた蒸留液を静置し、上部の油分を分離した残りの蒸留水溶液を用いたことを特徴とする消臭剤、芳香剤、殺菌剤。
【請求項9】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする薬品。
【請求項10】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする染色材。
【請求項11】
前記の請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の蒸留処理の蒸留残渣液を用いたことを特徴とする農業資材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−302889(P2007−302889A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125016(P2007−125016)
【出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(506161614)有限会社グリーンプラン新城 (1)
【Fターム(参考)】