説明

蓄電デバイス及びその製造方法

【課題】静電容量に対する体積効率が良好であると共に、電気抵抗を低減させることができる蓄電デバイスを実現する。
【解決手段】長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第1の電極集電体10を、二つ折りにした帯状のセパレータ14間に挟んで成る積層体25を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体26と、長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第2の電極集電体12を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体32を有し、上記第1の折畳体26の折返し線部28と第2の折畳体32の折返し線部34とが直交した状態で、上記第1の折畳体26の折返し線部28で区画される積層体25と、第2の折畳体32の折返し線部34で区画される第2の電極集電体12とが交互に積層するよう配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、極性が異なる第1の電極集電体と第2の電極集電体とをセパレータを介して対向配置した構造を備えた電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池等の蓄電デバイスとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
極性が異なる第1の電極集電体と第2の電極集電体とをセパレータを介して対向配置した構造を備えた蓄電デバイスにおいて、静電容量に対する体積効率を向上させるため、従来より、両面に負極活物質層を形成して成る複数のシート状の第1の電極集電体と、両面に正極活物質層を形成して成る複数のシート状の第2の電極集電体とを、シート状のセパレータを間に介して積層すると共に、シート状の各第1の電極集電体及び第2の電極集電体に接続した複数の集電用の引出しタブを接合して、積層された複数の第1の電極集電体同士、複数の第2の電極集電体同士を接続することが行われていた。
【0003】
しかしながら、この蓄電デバイスの場合、複数のシート状の第1の電極集電体及び第2の電極集電体の各々に引出しタブを接続する必要があり、引出しタブの接続に起因して抵抗値が増大するため大電流の入出力に適さない構造であった。
【0004】
そこで、特開2007−180391号公報(特許文献1)に開示されているように、「長尺状の陰極箔(第1の電極集電体)用い、該陰極箔(第1の電極集電体)をつづら折り状に折り曲げると共に、陰極箔(第2の電極集電体)における折り曲げ部と、該折り曲げ部に連続して形成された2つの平面部とで区画される領域内にシート状の陽極箔(第2の電極集電体体)を配置し、さらに、該陽極箔(第2の電極集電体)の両平面と対向するようにセパレータを配置した電解コンデンサ(蓄電デバイス)」が提案されている。
【0005】
この特許文献1の電解コンデンサ(蓄電デバイス)においては、つづら折り状に折り曲げた陰極箔(第1の電極集電体)を用いたことにより、陰極箔(第1の電極集電体)が一枚構造であるため、上記積層構造の蓄電デバイスの如く、引出しタブを介してシート状の複数の第1の電極集電体を接続する必要がなく、引出しタブの抵抗分を減少できる構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−180391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の電解コンデンサ(蓄電デバイス)は、上記の通り、陰極箔(第1の電極集電体)は一枚構造と成されているものの、陽極箔(第2の電極集電体)については、シート状の複数の陽極箔(第2の電極集電体)の積層構造と成されているため、各陽極箔(第2の電極集電体)に接続した引出しタブを介して複数の陽極箔(第2の電極集電体)同士を接続する必要があり、引出しタブの接続に起因して抵抗値が増大するという問題点が依然として残されていた。
また、各陽極箔(第2の電極集電体)に引出しタブを接続することから、これら引出しタブの接続体積相当分、体積効率が減少することとなる。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、静電容量に対する体積効率が良好であると共に、電気抵抗を低減させることができる蓄電デバイス及びその製造方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の蓄電デバイスは、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第1の電極集電体を、二つ折りにした帯状のセパレータ間に挟んで成る積層体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体と、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第2の電極集電体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を有し、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交した状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層するよう配置したことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2に記載の蓄電デバイスは、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、隣り合った山折り位置と谷折り位置とで区画される領域の一端から短尺方向へ突出する引出しタブが長尺方向の所定間隔毎に設けられた帯状の第1の電極集電体を、二つ折りにした帯状のセパレータ間に挟んで成る積層体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体と、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、上記山折り位置又は谷折り位置の何れか一方の位置に形成される引出しタブが長尺方向の所定幅毎に設けられた帯状の第2の電極集電体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を有し、
上記第1の折畳体の折返し線部と第2の折畳体の折返し線部とが直交すると共に、第1の折畳体の引出しタブと第2の折畳体の引出しタブとが反対側に配された状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層するよう配置したことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3に記載の蓄電デバイスの製造方法は、請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成し、該積層体を、第1の電極集電体の山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体を形成する工程と、
帯状の第2の電極集電体を、山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を形成する工程と、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交した状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層配置されるように第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付ける工程を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項4に記載の蓄電デバイスの製造方法は、請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成する工程と、
上記帯状の積層体と、帯状の第2の電極集電体とを直交方向に配置した上で、積層体と第2の電極集電体とを交互に折り畳み、以て、上記第1の折畳体及び第2の折畳体を形成すると同時に、第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とを交互に積層配置する工程を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項5に記載の蓄電デバイスの製造方法は、請求項2に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成し、該積層体を、第1の電極集電体の山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体を形成する工程と、
帯状の第2の電極集電体を、山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を形成する工程と、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交すると共に、第1の折畳体の引出しタブと第2の折畳体の引出しタブとが反対側に配された状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層配置されるように第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付ける工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1に記載の蓄電デバイスは、帯状の第1の電極集電体及び帯状の第2の電極集電体を用い、第1の電極集電体及び第2の電極集電体を共に一枚構造と成したことにより、シート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体の積層構造の蓄電デバイスの如く、引出しタブを介してシート状の複数の第1の電極集電体及び第2の電極集電体を接続する必要がないので、引出しタブの接続に起因する電気抵抗を低減させることができると共に、引出しタブの接続体積が不要となる分、静電容量に対する体積効率が良好である。
【0015】
尚、上記請求項1に記載の蓄電デバイスは、帯状の第1の電極集電体及び帯状の第2の電極集電体を用い、第1の電極集電体及び第2の電極集電体を共に一枚構造と成したので、第1の電極集電体及び第2の電極集電体の一端部のみに外部機器と接続するための接続端子タブを設ければ良いが、この場合、接続端子タブが設けられていない第1の電極集電体及び第2の電極集電体の他端部は、第1の電極集電体及び第2の電極集電体の長さ分だけ抵抗値を持つことになってしまう。
そこで、電気抵抗を更に低減させる観点から、請求項2に記載の蓄電デバイスの如く引出しタブを設ける構造としても良く、この請求項2に記載の蓄電デバイスにあっては、帯状の第1の電極集電体の長尺方向の所定間隔毎に引出しタブを設けると共に、帯状の第2の電極集電体の長尺方向の所定幅毎に引出しタブを設けたので、電流の入出力経路が増えて電気抵抗を低減することができる。
尚、請求項2に記載の蓄電デバイスも、帯状の第1の電極集電体及び帯状の第2の電極集電体を用い、第1の電極集電体及び第2の電極集電体を共に一枚構造と成したことにより、シート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体の積層構造の蓄電デバイスの如く、全てのシート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体に引出しタブを接続する必要がないので、静電容量に対する体積効率は良好である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明に係る第1の蓄電デバイスを構成する帯状の第1の電極集電体10、図2は帯状の第2の電極集電体12、図3は帯状のセパレータ14を示すものである。
【0017】
上記第1の電極集電体10は、アルミニウム等の低電気抵抗の導電材の両面に負極活物質層を形成して成る。
上記負極活物質層は公知の材料で構成することができ、蓄電デバイスが電気二重層キャパシタの場合、例えば、活性炭を主原料とし、これにカーボンブラック等の導電助剤及びポリテトラフルオロエチレン等のバインダを添加して構成することができる。また、蓄電デバイスがリチウムイオン電池の場合、負極活物質層としては黒鉛等のカーボン材料を主原料として構成することができる。
【0018】
図1において、16は第1の電極集電体10の山折り位置を示す山折線、18は第1の電極集電体10の谷折り位置を示す谷折線であり、第1の電極集電体10の長尺方向の所定幅毎に、山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられる。
帯状の第1の電極集電体10は、後述する通り、セパレータ14に包まれた状態において、セパレータ14と共に上記山折線16及び谷折線18の位置で順次山折り及び谷折りされてつづら折り状に折り畳まれるものである(図5参照)。
【0019】
上記第2の電極集電体12は、アルミニウム等の低電気抵抗の導電材の両面に正極活物質層を形成して成る。
上記正極活物質層は公知の材料で構成することができ、蓄電デバイスが電気二重層キャパシタの場合、例えば、活性炭を主原料とし、これにカーボンブラック等の導電助剤及びポリテトラフルオロエチレン等のバインダを添加して構成することができる。また、蓄電デバイスがリチウムイオン電池の場合、正極活物質層としてはコバルト酸リチウム等のリチウム金属酸化物を主原料として構成することができる。
【0020】
図2において、20は第2の電極集電体12の山折り位置を示す山折線、22は第2の電極集電体12の谷折り位置を示す谷折線であり、第2の電極集電体12の長尺方向の所定幅毎に、山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられる。
帯状の第2の電極集電体12は、上記山折線20及び谷折線22の位置で順次山折り及び谷折りされてつづら折り状に折り畳まれるものである(図6参照)。
【0021】
尚、第2の電極集電体12における山折線20(山折り位置)と谷折線22(谷折り位置)間の幅Dは、第1の電極集電体10の短尺方向の長さLと同一(D=L)と成されている。
また、第2の電極集電体12における短尺方向の長さMは、第1の電極集電体10の山折線16(山折り位置)と谷折線18(谷折り位置)間の幅Nと同一(M=N)と成されている。
【0022】
上記セパレータ14は、極性の異なる第1の電極集電体10と第2の電極集電体12とを絶縁するものであり、蓄電デバイスが電気二重層キャパシタの場合、例えば、セルロース系の紙材料で構成することができ、また、蓄電デバイスがリチウムイオン電池の場合、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂より成る多孔質材料で構成することができる。
セパレータ14の短尺方向の長さOは、第1の電極集電体10の短尺方向の長さLの2倍より若干大きく成されており(O>2L)、また、長尺方向の長さPは、第1の電極集電体10の長尺方向の長さQより若干大きく成されている(P>Q)。
【0023】
図3において、24はセパレータ14の谷折り位置を示す谷折線であり、セパレータ14を短尺方向に二等分する位置が谷折り位置と成されている。
【0024】
以下において、上記第1の電極集電体10、第2の電極集電体12、セパレータ14の組立工程を説明する。
先ず、谷折線24の位置で谷折りして二つ折りと成したセパレータ14の間に第1の電極集電体10を挟み込むことにより、セパレータ14間に第1の電極集電体10が挟まれて成る帯状の積層体25を形成する(図4参照)。上記の通り、セパレータ14の短尺方向の長さ0は、第1の電極集電体10の短尺方向の長さLの2倍より若干大きく成されていると共に、長尺方向の長さPは、第1の電極集電体10の長尺方向の長さQより若干大きく成されていることから、第1の電極集電体10はセパレータ14によって完全に包まれるように配置することができる。
【0025】
次に、第1の電極集電体10とセパレータ14との積層体25(図4)を、第1の電極集電体10の上記山折線16及び谷折線18の位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体26を形成する(図5)。この結果、第1の折畳体26においては、上記山折線16及び谷折線18を順次山折り及び谷折りして形成された折返し線部28で区画され、上下のセパレータ14間に第1の電極集電体10が挟まれて成る矩形状の積層体25が上下方向に複数積層されることとなる。
【0026】
次に、第2の電極集電体12を、上記山折線20及び谷折線22の位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体32を形成する(図6)。この結果、第2の折畳体32においては、上記山折線20及び谷折線22を順次山折り及び谷折りして形成された折返し線部34で区画される複数の矩形状の第2の電極集電体12が上下方向に積層されることとなる。
【0027】
次に、図7に示すように、第1の折畳体26の折返し線部28と第2の折畳体32の折返し線部34とが直交した状態で、図8〜図10に示すように、第1の折畳体26の矩形状の積層体25と、第2の折畳体32の矩形状の第2の電極集電体12とが交互に積層配置されるように組み付けていく。
【0028】
この結果、図11に示すように、第2の電極集電体12−セパレータ14−第1の電極集電体10−セパレータ14の順で繰り返し積層されることとなり、極性が異なる第2の電極集電体12の両面と、第1の電極集電体10の両面とが、セパレータ14を介して対向することとなる。
【0029】
尚、上記の通り、第2の電極集電体12における山折線20(山折り位置)と谷折線22(谷折り位置)間の幅Dが、第1の電極集電体10の短尺方向の長さLと同一(D=L)と成されていると共に、短尺方向の長さMが、第1の電極集電体10の山折線16(山折り位置)と谷折線18(谷折り位置)間の幅Nと同一(M=N)と成されているので、第1の折畳体26の折返し線部28と第2の折畳体32の折返し線部34とを「直交」させた状態で、第1の折畳体26の矩形状の積層体25と、第2の折畳体32の矩形状の第2の電極集電体12とを交互に積層配置すると、矩形状の第1の電極集電体10の全面と矩形状の第2の電極集電体12の全面同士を対向配置できる。
【0030】
図11において、36は第2の電極集電体12の一端部に接続された接続端子タブであり、38は第1の電極集電体10の一端部に接続された接続端子タブである。
【0031】
図11に示す構造の第1の折畳体26及び第2の折畳体32は、図示しない外装ケース内に電解液と共に収納されると共に、接続端子タブ36,38を外装ケース外に導出することにより蓄電デバイスと成されるのである。
【0032】
本発明の第1の蓄電デバイスは、長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第1の電極集電体10を、二つ折りにした帯状のセパレータ間に挟んで成る積層体25を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体26と、長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた第2の電極集電体12を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体32を有し、上記第1の折畳体26の折返し線部28と上記第2の折畳体32の折返し線部34とが直交した状態で、上記第1の折畳体26の折返し線部28で区画される矩形状の積層体25と、上記第2の折畳体32の折返し線部34で区画される矩形状の第2の電極集電体12とが交互に積層するよう配置した。
この結果、第2の電極集電体12−セパレータ14−第1の電極集電体10−セパレータ14の順で繰り返し積層される(図11参照)こととなり、極性が異なる第2の電極集電体12の両面と、第1の電極集電体10の両面をセパレータ14を介して対向させることができる。
【0033】
本発明の上記第1の蓄電デバイスにあっては、帯状の第1の電極集電体10及び帯状の第2の電極集電体12を用い、第1の電極集電体10及び第2の電極集電体12を共に一枚構造と成したことにより、シート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体の積層構造の蓄電デバイスの如く、引出しタブを介してシート状の複数の第1の電極集電体及び第2の電極集電体を接続する必要がないので、引出しタブの接続に起因する電気抵抗を低減させることができると共に、引出しタブの接続体積が不要となる分、静電容量に対する体積効率が良好である。
【0034】
上記においては、第1の折畳体26と第2の折畳体32を個別に形成した後に、第1の折畳体26と第2の折畳体32とを組み付ける場合について説明したが、第1の電極集電体10とセパレータ14との積層体25(図4)及び第2の電極集電体12(図2)の状態から、第1の折畳体26と第2の折畳体32の形成及び組付けを同時に行うようにしても良い。
【0035】
具体的には、図12及び図13に示す如く、セパレータ14間に第1の電極集電体10が挟まれて成る帯状の積層体25と、帯状の第2の電極集電体12とを直交方向に配置した上で、積層体25と第2の電極集電体12とを交互に折り畳んでいく。
この結果、第1の折畳体26(図5参照)及び第2の折畳体32(図6参照)が形成されると同時に、第1の折畳体26の折返し線部28で区画される矩形状の積層体25と、第2の折畳体32の折返し線部34で区画される矩形状の第2の電極集電体12とが交互に積層配置され、第2の電極集電体12−セパレータ14−第1の電極集電体10−セパレータ14の順で繰り返し積層された状態での第1の折畳体26と第2の折畳体32との組み付けも完了する(図10参照)。
【0036】
図1〜図13で説明した上記第1の蓄電デバイスは、第2の電極集電体12及び第1の電極集電体10の一端部のみに接続端子タブ36,38を設けているが、この場合、接続端子タブ36,38が設けられていない第2の電極集電体12及び第1の電極集電体10の他端部は、第2の電極集電体12及び第1の電極集電体10の長さ分だけ抵抗値を持つことになってしまう。
【0037】
そこで、電気抵抗を更に低減させる観点から、引出しタブを設ける構造としても良く、図14は、引出しタブを設けた本発明に係る第2の蓄電デバイスを構成する帯状の第1の電極集電体40、図15は帯状の第2の電極集電体42、図16は帯状のセパレータ44である。
【0038】
上記第1の電極集電体40は、アルミニウム等の低電気抵抗の導電材の両面に負極活物質層を形成して成り、山折線46及び谷折線48に示す如く、該第1の電極集電体40の長尺方向の所定幅毎に、山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられる。
【0039】
また、上記第1の電極集電体40には、隣り合った山折線46(山折り位置)と谷折線48(谷折り位置)で区画される矩形状の領域40aの上端(一端)から短尺方向へ突出する矩形状の引出しタブ50が、第1の電極集電体40の長尺方向の所定間隔毎に形成されている。図14においては、隣り合った山折線46(山折り位置)と谷折線48(谷折り位置)で区画される矩形状の領域40aの一つ置きに、合計3個の引出しタブ50が形成されている。
上記引出しタブ50は、負極活物質層を非形成と成した第1の電極集電体40を構成する導電材より成るものである。
【0040】
尚、引出しタブ50の幅Rは、絶縁性を確保する関係上、第1の電極集電体40の山折線46(山折り位置)と谷折線48(谷折り位置)間の幅Nより小さく成される(R<N)ものの、第1の電極集電体40の山折線46と谷折線48(谷折り位置)間の幅Nとほぼ同程度にまで太く形成することができる。
【0041】
上記第1の電極集電体40は、後述する通り、セパレータ44に包まれた状態において、セパレータ44と共に上記山折線46及び谷折線48の位置で順次山折り及び谷折りされてつづら折り状に折り畳まれるものである(図18参照)。
尚、第1の電極集電体40がつづら折りされることを考慮して、上記引出しタブ50を矩形状の領域40aの一つおきに形成した場合を図示したが、引出しタブ50の必要数が少ない場合には、三つ置き、五つ置き等、奇数置きに形成することができる。
【0042】
上記第2の電極集電体42は、アルミニウム等の低電気抵抗の導電材の両面に正極活物質層を形成して成り、山折線52及び谷折線54に示す如く、該第2の電極集電体42の長尺方向の所定幅毎に、山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられる。
【0043】
また、上記第2の電極集電体42には、該第2の電極集電体42の長尺方向の所定幅毎に、正極活物質層を非形成と成した第2の電極集電体42を構成する導電材より成る引出しタブ56が設けられている。
上記引出しタブ56は、第2の電極集電体42の両端部と、第2の電極集電体42の中央の谷折線54の位置(谷折り位置)に形成されている。
また、谷折線54の位置(谷折り位置)に形成される引出しタブ56は、両端部に形成された引出しタブ56の2倍の幅を有していると共に、谷折線54(谷折り位置)が引出しタブ56の中央に配置されるよう形成されている。
【0044】
尚、第2の電極集電体42の両端部以外に形成される引出しタブ56は、同一方向へ引き出すため、谷折線54の位置(谷折り位置)又は山折線52の位置(山折り位置)の何れか一方に配置されるものであり、また、全ての谷折線54の位置(谷折り位置)又は全ての山折線52の位置(山折り位置)に設ける必要はなく、引出しタブ56の必要数に応じて、一つ置き、三つ置き等の奇数置きに設ければ良い。さらに、谷折線54の位置(谷折り位置)又は山折線52の位置(山折り位置)において必要数設ければ、第2の電極集電体42の両端部に引出しタブ56を必ずしも設けなくても良い。
【0045】
帯状の上記第2の電極集電体42は、上記山折線52及び谷折線54の位置で順次山折り及び谷折りされてつづら折り状に折り畳まれるものである(図19参照)。
第2の電極集電体42の引出しタブ56は、該第2の電極集電体42の長尺方向の所定幅毎に、正極活物質層を非形成と成した導電材で構成したので、図19に示す通り、第2の電極集電体42の短尺方向の長さMと同一太さの引出しタブ56を設けることができる。
【0046】
尚、第2の電極集電体42における山折線52(山折り位置)と谷折線54(谷折り位置)間の幅Dは、第1の電極集電体40の短尺方向の長さLと同一(D=L)と成されている。
また、第2の電極集電体42における短尺方向の長さMは、第1の電極集電体40の山折線46(山折り位置)と谷折線48(谷折り位置)間の幅Nと同一(M=N)と成されている。
【0047】
上記セパレータ44は、第1の電極集電体40と第2の電極集電体42とを絶縁するものであり、上記セパレータ14と同様に、セパレータ44の短尺方向の長さOは、第1の電極集電体40の短尺方向の長さLの2倍より若干大きく成されており(O>2L)、また、長尺方向の長さPは、第1の電極集電体40の長尺方向の長さQより若干大きく成されている(P>Q)。
【0048】
図16において、58はセパレータ44の谷折り位置を示す谷折線であり、セパレータ44を短尺方向に二等分する位置が谷折り位置と成されている。
また、セパレータ44の上端(一端)及び下端(他端)の対向する位置に、外方へ突出する矩形状の一対の凸片60,60が形成されており、これら一対の凸片60,60は、第1の電極集電体40の引出しタブ50の数・位置に対応して、セパレータ44の長尺方向に3箇所設けられている。
尚、凸片60の幅Sは、第1の電極集電体40の引出しタブ50の絶縁確保のため、該引出しタブ50の幅Rより大きく成されている(S>R)。また、凸片60の突出長Tは、引出しタブ50の突出長Uより小さく成されている(T<U)。
【0049】
以下において、上記第1の電極集電体40、第2の電極集電体42、セパレータ44の組立工程を説明する。
先ず、谷折線58の位置で谷折りして二つ折りと成したセパレータ44の間に第1の電極集電体40を挟み込むことにより、セパレータ44間に第1の電極集電体40が挟まれて成る帯状の積層体62を形成する(図17参照)。
上記の通り、セパレータ44の短尺方向の長さ0は、第1の電極集電体40の短尺方向の長さLの2倍より若干大きく成されていると共に、長尺方向の長さPは、第1の電極集電体40の長尺方向の長さQより若干大きく成されていることから、第1の電極集電体40はセパレータ44によって完全に包まれるように配置することができる。また、第1の電極集電体40の各引出しタブ50は、その先端部を除いてセパレータ44の凸片60,60の間に挟まれる。
【0050】
次に、第1の電極集電体40とセパレータ44との積層体62(図17)を、第1の電極集電体40の上記山折線46及び谷折線48の位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体64を形成する(図18)。
この結果、第1の折畳体64においては、上記山折線46及び谷折線48を順次山折り及び谷折りして形成された折返し線部66で区画され、上下のセパレータ44間に第1の電極集電体40が挟まれて成る矩形状の積層体62が上下方向に複数積層されることとなる。また、第1の電極集電体40から突出形成された3個の引出しタブ50が上下方向に積層される。
【0051】
次に、第2の電極集電体42を、上記山折線52及び谷折線54の位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体68を形成する(図19)。この結果、第2の折畳体32においては、上記山折線52及び谷折線54を順次山折り及び谷折りして形成された折返し線部70で区画される複数の矩形状の第2の電極集電体42が上下方向に積層されることとなる。また、第2の電極集電体42の両端部と中央の谷折線54の位置(谷折り位置)に形成した引出しタブ56が上下方向に積層されることとなる。
【0052】
次に、図20に示すように、第1の折畳体64の折返し線部66と第2の折畳体68の折返し線部70とが直交すると共に、第1の折畳体64の引出しタブ50と第2の折畳体68の引出しタブ56とが反対側に配された状態で、図21〜図24に示すように、第1の折畳体64の矩形状の積層体62と、第2の折畳体68の矩形状の第2の電極集電体42とが交互に積層配置されるように組み付けていく。
【0053】
この結果、第2の電極集電体42−セパレータ44−第1の電極集電体40−セパレータ44の順で繰り返し積層されることとなり、極性が異なる第2の電極集電体42の両面と、第1の電極集電体40の両面とが、セパレータ44を介して対向することとなる。
また、第2の電極集電体42の引出しタブ56と第1の電極集電体40の引出しタブ50とが反対方向に引出されることとなる。
【0054】
その後、図25及び図26に示すように、第2の電極集電体42の3個の引出しタブ56の接続後、接続端子タブ72が接続されると共に、第1の電極集電体403個の引出しタブ50の接続後、接続端子タブ74が接続されるのである。
【0055】
本発明の第2の蓄電デバイスは、長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、隣り合った山折り位置と谷折り位置とで区画される領域40aの一端から短尺方向へ突出する引出しタブ50が長尺方向の所定間隔毎に設けられた帯状の第1の電極集電体40を、二つ折りにした帯状のセパレータ44間に挟んで成る積層体62を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体64と、長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、上記山折り位置又は谷折り位置の何れか一方の位置に形成される引出しタブ56が長尺方向の所定幅毎に設けられた帯状の第2の電極集電体42を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体68を有し、上記第1の折畳体64の折返し線部66と第2の折畳体68の折返し線部70とが直交すると共に、第1の折畳体64の引出しタブ50と第2の折畳体68の引出しタブ56とが反対側に配された状態で、上記第1の折畳体64の折返し線部66で区画される矩形状の積層体62と、上記第2の折畳体68の折返し線部70で区画される矩形状の第2の電極集電体42とが交互に積層するよう配置した。
この結果、第2の電極集電体42−セパレータ44−第1の電極集電体40−セパレータ44の順で繰り返し積層される(図23及び図24参照)こととなり、極性が異なる第2の電極集電体42の両面と、第1の電極集電体40の両面をセパレータ44を介して対向させることができると共に、第1の電極集電体40の引出しタブ50と第2の電極集電体42の引出しタブ56を反対方向に引出すことができる。
【0056】
本発明の第2の蓄電デバイスにあっては、帯状の第1の電極集電体40の長尺方向の所定間隔毎に引出しタブ50を設けると共に、帯状の第2の電極集電体42の長尺方向の所定幅毎に引出しタブ56を設けたので、電流の入出力経路が増えて電気抵抗を低減することができる。
尚、帯状の第1の電極集電体40及び帯状の第2の電極集電体42を用い、第1の電極集電体40及び第2の電極集電体42を共に一枚構造と成したことにより、シート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体の積層構造の蓄電デバイスの如く、全てのシート状の第1の電極集電体及びシート状の第2の電極集電体に引出しタブを接続する必要がないので、静電容量に対する体積効率は良好である。
【0057】
尚、上記においては、第1の電極集電体10,40を負極性、第2の電極集電体12,42を正極性とした場合を例示したが、第1の電極集電体10,40を正極性、第2の電極集電体12,42を負極性とすることも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1の蓄電デバイスを構成する第1の電極集電体を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の蓄電デバイスを構成する第2の電極集電体を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の蓄電デバイスを構成するセパレータを示す平面図である。
【図4】セパレータの間に第1の電極集電体を挟み込んで形成した積層体を示す斜視図である。
【図5】第1の折畳体を示す斜視図である。
【図6】第2の折畳体を示す斜視図である。
【図7】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図8】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図9】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図10】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図11】第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付けた状態を示す斜視図である。
【図12】第1の折畳体と第2の折畳体の他の組み付け方法を示す説明図である。
【図13】第1の折畳体と第2の折畳体の他の組み付け方法を示す説明図である。
【図14】本発明の第2の蓄電デバイスを構成する第1の電極集電体を示す平面図である。
【図15】本発明の第2の蓄電デバイスを構成する第2の電極集電体を示す平面図である。
【図16】本発明の第2の蓄電デバイスを構成するセパレータを示す平面図である。
【図17】セパレータの間に第1の電極集電体を挟み込んで形成した積層体を示す斜視図である。
【図18】第1の折畳体を示す斜視図である。
【図19】第2の折畳体を示す斜視図である。
【図20】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図21】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図22】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図23】第1の折畳体と第2の折畳体の組み付け方法を示す説明図である。
【図24】第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付けた状態を示す斜視図である。
【図25】第1の折畳体と第2の折畳体に接続端子タブを接続した状態を模式的に示す平面図である。
【図26】第1の折畳体と第2の折畳体に接続端子タブを接続した状態を模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 第1の電極集電体
12 第2の電極集電体
14 セパレータ
16 第1の電極集電体の山折線
18 第1の電極集電体の谷折線
20 第2の電極集電体の山折線
22 第2の電極集電体の谷折線
24 セパレータの谷折線
25 積層体
26 第1の折畳体
28 第1の折畳体の折返し線部
32 第2の折畳体
34 第2の折畳体の折返し線部
36 第2の電極集電体の接続端子タブ
38 第1の電極集電体の接続端子タブ
D 第2の電極集電体の山折線と谷折線間の幅
L 第1の電極集電体の短尺方向の長さ
M 第2の電極集電体における短尺方向の長さ
N 第1の電極集電体の山折線と谷折線間の幅
O セパレータの短尺方向の長さ
P セパレータの長尺方向の長さ
Q 第1の電極集電体の長尺方向の長さ
40 第1の電極集電体
40a 第1の電極集電体の山折り位置と谷折り位置とで区画される領域
42 第2の電極集電体
44 セパレータ
46 第1の電極集電体の山折線
48 第1の電極集電体の谷折線
50 第1の電極集電体の引出しタブ
52 第2の電極集電体の山折線
54 第2の電極集電体の谷折線
56 第2の電極集電体の引出しタブ
58 セパレータの谷折線
60 セパレータの凸片
62 積層体
64 第1の折畳体
66 第1の折畳体の折返し線部
68 第2の折畳体
70 第2の折畳体の折返し線部
72 第2の電極集電体の接続端子タブ
74 第1の電極集電体の接続端子タブ
R 第1の電極集電体の引出しタブの幅
S セパレータの凸片の幅
T セパレータの凸片の突出長
U 第1の電極集電体の引出しタブの突出長


【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第1の電極集電体を、二つ折りにした帯状のセパレータ間に挟んで成る積層体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体と、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられた帯状の第2の電極集電体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を有し、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交した状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層するよう配置したことを特徴とする蓄電デバイス。
【請求項2】
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、隣り合った山折り位置と谷折り位置とで区画される領域の一端から短尺方向へ突出する引出しタブが長尺方向の所定間隔毎に設けられた帯状の第1の電極集電体を、二つ折りにした帯状のセパレータ間に挟んで成る積層体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体と、
長尺方向の所定幅毎に山折り位置及び谷折り位置が交互に設けられると共に、上記山折り位置又は谷折り位置の何れか一方の位置に形成される引出しタブが長尺方向の所定幅毎に設けられた帯状の第2の電極集電体を、順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を有し、
上記第1の折畳体の折返し線部と第2の折畳体の折返し線部とが直交すると共に、第1の折畳体の引出しタブと第2の折畳体の引出しタブとが反対側に配された状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層するよう配置したことを特徴とする蓄電デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成し、該積層体を、第1の電極集電体の山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体を形成する工程と、
帯状の第2の電極集電体を、山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を形成する工程と、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交した状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層配置されるように第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付ける工程を有することを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成する工程と、
上記帯状の積層体と、帯状の第2の電極集電体とを直交方向に配置した上で、積層体と第2の電極集電体とを交互に折り畳み、以て、上記第1の折畳体及び第2の折畳体を形成すると同時に、第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とを交互に積層配置する工程を有することを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
二つ折りと成した帯状のセパレータの間に帯状の第1の電極集電体を挟み込むことにより、セパレータ間に第1の電極集電体が挟まれて成る帯状の積層体を形成し、該積層体を、第1の電極集電体の山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第1の折畳体を形成する工程と、
帯状の第2の電極集電体を、山折り位置及び谷折り位置で順次山折り及び谷折りしてつづら折り状に折畳んだ第2の折畳体を形成する工程と、
上記第1の折畳体の折返し線部と上記第2の折畳体の折返し線部とが直交すると共に、第1の折畳体の引出しタブと第2の折畳体の引出しタブとが反対側に配された状態で、上記第1の折畳体の折返し線部で区画される積層体と、上記第2の折畳体の折返し線部で区画される第2の電極集電体とが交互に積層配置されるように第1の折畳体と第2の折畳体とを組み付ける工程を有することを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−98502(P2013−98502A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242990(P2011−242990)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(511188680)TOCキャパシタ株式会社 (3)
【Fターム(参考)】