説明

薬品トレイ供給装置

【課題】薬品トレイ内を仕切る仕切板の位置が適切であるか否かを判断する。
【解決手段】仕切板20を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイ18が所定位置に位置決めされているか否かをトレイ検出センサにより検出する。略矩形状の板状体からなり、板状体の一方の第1側縁部が駆動シャフト21を中心として検出位置と非検出位置の間で回動可能に支持され、板状体の他方の第2側縁部が仕切板20に対応する位置にそれぞれ切欠部22aを有するブラケット22を駆動部材21cにより回動させる。制御部材は、トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイ18が位置決めされていると判断されれば、ブラケット22を非検出位置から検出位置に向かって回動させ、仕切板検出センサにより全ての仕切板20が検出されなければ、エラーであると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬品を収容した薬品トレイをトレイ搬送ラインに自動供給するための薬品トレイ供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、積層した容器を最下位に位置するものから順に取り出すことにより自動供給可能とした包装容器の自動供給装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、前記特許文献1には、包装容器の自動取出についての記載はあるが、包装容器内を仕切る点には開示がなく、従ってその仕切位置を検出するという発想も全くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−183568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、薬品トレイ内を仕切る仕切板の位置が適切であるか否かを判断することのできる機能を備えたトレイ供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
薬品トレイ供給装置を、
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
検出位置と非検出位置の間を移動可能で、前記検出位置に移動した際、前記各仕切板を検出可能な仕切板検出センサを有する移動体と、
前記移動体を移動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置していると判断すれば、前記駆動部材を駆動させて前記移動体を非検出位置から検出位置に向かって移動させる制御部材と、
を備えた構成とし、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記移動体を非検出位置から検出位置に向かって移動させたにも拘わらず、前記仕切板検出センサにより検出されるべき仕切板の全てが検出されなければ、エラーであると判断するようにしたものである。
【0007】
この構成により、薬品トレイの仕切位置を自動的に検出して次の工程へと搬送することができる。また、簡単かつ安価に製作でき、エラー検出時に損傷等の不具合が発生することもない。
【0008】
前記移動体は、駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間で回動可能に支持されるようにすればよい。
【0009】
前記移動体は、略矩形状の板状体からなり、前記各仕切板に対応する位置に切欠部をそれぞれ備え、
前記仕切板検出センサは、前記各切欠部に位置する各仕切板を検出可能であるのが好ましい。
【0010】
前記仕切板検出センサは、前記各切欠部に設けた複数個で構成し、
前記制御部材は、前記各仕切板検出センサのいずれかで仕切板が検出できない場合、前記仕切板が所定の位置にセットされていないと判断し、前記各仕切板検出センサにより検出されるべき仕切板の全てが検出できない場合、薬品トレイが正規の位置に停止していないと判断するのが好ましい。
【0011】
この構成により、異なる2形態のエラーを区別して検出することが可能となる。
【0012】
前記移動体を検出位置に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材によって付勢された移動体が検出位置を超えて回動することを防止する回動阻止部材と、
をさらに備えるのが好ましい。
【0013】
この構成により、簡単かつ安価に製作でき、エラー検出時に損傷等の不具合が発生することもない。
【0014】
前記制御部材によってエラーであると判断された場合、その旨を報知するのが好ましい。
【0015】
この構成により、オペレータは薬品トレイに不具合が発生したことをいち早く認識することが可能となる。
【0016】
前記制御部材は、エラーであると判断した薬品トレイに対して、その後の処理を行わないのが好ましい。
【0017】
この構成により、エラーが検出された薬品トレイに薬品が供給されて患者に誤搬送される等の不具合の発生を未然に防止することが可能となる。
【0018】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
薬品トレイ供給装置を、
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
検出位置と非検出位置の間で移動可能で、前記薬品トレイの適切な位置に仕切板が取り付けられている場合、前記所定位置の薬品トレイに対して非検出位置から検出位置に向かって移動させた際、前記仕切板との干渉を回避して検出位置に移動可能とする逃がし部と、前記薬品トレイの不適切な位置に仕切板が取り付けられている場合、前記所定位置の薬品トレイに対して非検出位置から検出位置に向かって移動させた際、不適切な位置に取り付けられた仕切板に当接して検出位置への移動を阻止する当接部とを有するブラケットと、
前記ブラケットを検出位置と非検出位置の間で移動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断されれば、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって移動させる制御部材と、
を備えた構成とし、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって移動させたにも拘わらず、検出位置に回動していなければエラーであると判断するものである。
【0019】
前記ブラケットは、板状体の一方の側縁部に設けた駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間を回動可能に支持するようにすればよい。
【0020】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
薬品トレイ供給装置を、
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
略矩形状の板状体からなり、板状体の一方の第1側縁部が駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間で回動可能に支持され、板状体の他方の第2側縁部が前記仕切板に対応する位置にそれぞれ切欠部を有するブラケットと、
前記ブラケットの各切欠部に仕切板が位置するか否かを検出する仕切板検出センサと、
前記ブラケットを、前記駆動シャフトを介して回動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断されれば、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって回動させる制御部材と、
を備えた構成とし、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって回動させたにも拘わらず、前記仕切板検出センサにより仕切板が検出されなければ、エラーであると判断するようにしたものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、薬品トレイ内を仕切る仕切板が適切な位置にセットされているか否かを自動的に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る薬品供給システムの概略を示す全体図である。
【図2】(a)は薬品トレイ供給装置の概略正面図、(b)はその平面図である。
【図3】図2(a)の側面図である。
【図4】図2(a)の底面部を示す平面図である。
【図5】図4のカート移送部材の概要を示す動作説明図である。
【図6】図5のカート移送部材のアーム部の動作説明図である。
【図7】(a)は図2の仕切板検出部の概要を示す斜視図、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。
【図8】図6の仕切板検出部の動作状態を示す説明図である。
【図9】(a)は図2のトレイ昇降部材を示す平面図、(b)はその側面図である。
【図10】本実施形態に係るブロックである。
【図11】薬品トレイ予約処理を示すフローチャートである。
【図12】薬品トレイ供給処理を示すフローチャートである。
【図13】図12の薬品トレイ払出処理を示すフローチャートである。
【図14】図12の仕切板確認処理を示すフローチャートである。
【図15】図12のカート引込・排出処理を示すフローチャートである。
【図16】他の実施形態に係る薬品トレイ供給装置の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。
【0024】
(1.構成)
図1は、本実施形態に係る薬品供給システムを示す。この薬品供給システムは、薬品トレイ供給装置1と薬品トレイ排出装置2を結ぶトレイ搬送ライン3の途中に、複数台の薬品払出装置4、カード書換装置5、及び、積上リフター6が配置されている。また、これらの各部材は、図9に示すように、制御部材7によって駆動制御されるようになっている。
【0025】
(1−1.薬品トレイ供給装置1)
薬品トレイ供給装置1は、図2及び図3に示すように、装置本体8に、トレイ搬送部材9、カート移送部材10、トレイ昇降部材11を備えたものである。
【0026】
(1−1−1.装置本体8)
装置本体8は、底面部12と、両側から前面側へと突出する側面部13と、背面部14と、背面部14の上端部から側面部13よりもさらに前方へと突出する天板部15とで構成されている。
【0027】
底面部12には、図4に示すように、前面側から背面側に向かって両側2箇所に連通溝16がそれぞれ形成されている。これら連通溝16は、後述する準備用カート37を待機位置と搬入位置との間で移送する際に脚部38との干渉を回避するためのものである。なお、連通溝16の開放部分は前面側に向かうに従って徐々に切欠幅を広げるように形成されている。これにより、後述する準備用カート37の脚部38を容易に連通溝16へと挿入することが可能となる。
【0028】
背面部14の下方側には、図2に示すように、仕切板検出部17が設けられている。仕切板検出部17は、トレイ搬送ライン3を搬送される薬品トレイ18内に取り付けた仕切板20が適切な位置にあるか否かを検出する。
【0029】
薬品トレイ18は、図7に示すように、平面視矩形状の有底筒状をしたプラスチック製の容器であり、上方開口部には鍔部19が形成されている。また、両側面には溝等が形成され、仕切板20を取り付けることにより、服用時期等に応じた複数の収容部に区画することができるようになっている。
【0030】
仕切板検出部17は、図7(b)に示すように、駆動シャフト21を中心として回動可能に設けたブラケット22で構成されている。駆動シャフト21にはギア21a、21bを介してモータ21cの駆動力が伝達されるようになっている。駆動シャフト21とブラケット22は回転自在に連結されており、スプリング21dによってブラケット22は駆動シャフト21に設けた当て板23に当接するように付勢されている。したがって、ブラケット22が上方位置すなわち非検出位置に位置するときは、スプリングの付勢力によってブラケット22が図7(c)に示す起立した状態を維持する。
【0031】
ブラケット22には、図7(a)及び(b)に示すように、駆動シャフト21とは反対側の側縁部(検出用側縁部)には複数の切欠部22aが形成されている。検出用側縁部は、薬品トレイ18内に丁度侵入可能な長さに形成されている。これによって仕切の誤装着を確実に検出することができる。そして、各切欠部22aは、薬品トレイ18の仕切板20に対応する位置にそれぞれ形成されている。各切欠部22aの一部を構成する対向縁には(発光素子及び受光素子からなる)仕切板検出センサ24が設けられている(勿論、反射式センサを用いることも可能である。)。各仕切板検出センサ24は、ブラケット22が図8(a)に示す検出位置に回転して、各切欠部22aに仕切板20が位置し、発光素子からの光が反射して受光素子で受光することにより仕切板20を検出できるようになっている。仕切板20が適切な位置に取り付けられていない場合、図8(c)に示すように、ブラケット22の側縁部が仕切板20に当接し、駆動シャフト21の回転に拘わらず、ブラケット22の回転が阻止され、仕切板20が誤った位置に取り付けられていることが検出できる。また、本来取り付けられるべき位置に仕切板20が取り付けられていない場合、その位置の仕切板検出センサ24で受光素子が発光素子からの光を受光できない状態のままとなるので、仕切板20が取り付けられていないことが検出できる。さらに、薬品トレイ18自身の位置がずれている場合、図8(b)に示すように、ブラケット22の側縁部が薬品トレイ18の開口縁部に当接して回転を阻止され、前記同様、仕切板検出センサ24で受光素子が発光素子からの光を受光できない状態のままとなる。なお、スプリング21dの付勢力は、ブラケット22が回動を阻止される図8(a)〜(c)の場合であっても、薬品トレイ18に傷を付けることがないように、弱い値に設定されている。
【0032】
両側の側面部13の下方部分には、薬品トレイ18が通過可能な開口(図示せず)がそれぞれ形成されている。また、各側面部13の上方部分は、図3に示すように、背面部14から僅かに突出するだけであり、搬入位置で積み重ねられた薬品トレイ18の側方部分を完全に開放する。したがって、搬入位置で薬品トレイ18が傾く等の不具合が発生しても前面及び両側面の3方向から対応することができる。また、随時、搬入位置に薬品トレイ18を補給する場合であっても、同様に、3方向から挿入することができ、簡単にセットすることができる。したがって、非常にメンテナンス作業性に優れた環境を提供できる。また、一方の側面部13の上方部分には、前面側に予約解除ボタン13aが設けられている。予約解除ボタン13aはLED等が内蔵され、適宜、点灯又は消灯するようになっている。そして、点灯状態で、予約解除ボタン13aを押込操作すると、後述する待機位置での準備用カート37の位置決め状態を強制的に解除できるようになっている。
【0033】
天板部15は、最大積み重ね数の薬品トレイ18を載置した準備用カート37であれば、丁度、搬入可能な位置で前方へと突出している。したがって、薬品トレイ18の積み重ね数が最大値を超えると、天板部15の前面が薬品トレイ18に当接し、積み重ねた薬品トレイ群が正規の位置にセットできないようになっている。また、天版の前面中央部には、薬品トレイ18を検出するためのトレイ検出センサ15aが設けられている。トレイ検出センサ15aは、薬品トレイ18を積み重ねた準備用カート37を、後述する待機位置にセットした状態で、前記最大値を超えて積み重ねられた薬品トレイ18を検出し、後述するように、トレイ搬送部材9による搬入を阻止する。これにより、薬品トレイ18の過剰な積み重ねが防止される。なお、天板部15は積み重ねた薬品トレイ18の最大値がどの位置であるのかの目安ともなる。但し、トレイ検出センサ15aにより最大値を超えて積み重ねられた薬品トレイ18を検出することができるのであれば(トレイ検出センサ15aの検出範囲を大きくとれるのであれば)、天板部15の突出量はそれ程大きくする必要はなく、場合によっては天板部15は不要である。
【0034】
(1−1−2.トレイ搬送部材9)
トレイ搬送部材9は、図4に示すように、装置本体8の底面部12に設けられ、中央に位置する第1搬送部25と、連通溝16を挟んでその両側すなわちトレイ搬送ライン3の上下流側にそれぞれ位置する第2搬送部26とで構成されている。第1搬送部25は、所定間隔で並設した3本の回転軸に搬送ローラ25aとプーリ25bをそれぞれ設け、隣接する回転軸25cの各プーリ25b間にベルト25dをそれぞれ掛け渡したものである。中央部の回転軸25cには、図示しないが、ギアを介してモータの駆動力が伝達され、ベルト25d及びプーリ25bを介して搬送ローラ25aが回転することにより、上方に載置した薬品トレイ18を下流側へと搬送する。また、第2搬送部26は、所定間隔で設けた2本の回転軸26aの両端部に搬送ローラ26b、中央部2箇所にプーリ26cをそれぞれ設け、各回転軸26aのプーリ26c間にベルト26dを掛け渡したものである。一方の回転軸26aには、図示しないが、モータの駆動力が伝達されるようになっており、プーリ26c及びベルト26dを介して搬送ローラ26bが回転し、薬品トレイ18を搬送する。
【0035】
(1−1−3.カート移送部材10)
カート移送部材10は、図5に示すように、両側面部13の内側に沿って配置されたスライドレール27に、スライドアーム28を往復移動可能にそれぞれ設けたものである。
【0036】
各スライドレール27には、図5(b)に示すように、前面側の端部に膨出部29が形成され、その内側には傾斜面29aが形成されている。この傾斜面29aは、後述するように、スライドアーム28のアーム部32を回転させるために利用される。
【0037】
スライドアーム28は、一端側にスライドレール27が摺動可能に貫通するほか、他端側がベルト28aに固定されている。ベルト28aは、底面部12の前後にそれぞれ設けたプーリ28b、28cに掛け渡されている。背面側に位置するプーリ28c同士は回転軸28dによって互いに連結され、両者は同期して回転するようになっている。回転軸28dの途中と、そのさらに背面側(背面部14よりも背面の位置)にはプーリ28e、28f(28fは駆動プーリ)が設けられ、これらプーリ28e、28fにはベルト28gが掛け渡されている。駆動プーリ28fは、モータ28hの回転軸に設けられ、モータ28hが正逆回転駆動することにより、スライドアーム28はプーリ28e、28f及びベルト28gを介してスライドレール27に沿って前後に往復移動するようになっている。
【0038】
また、スライドアーム28は、アーム本体30と、このアーム本体30に支軸31を中心として回転可能に設けたアーム部32とで構成されている。
【0039】
アーム部32は、支軸31が連結される第1直線部32aと、この第1直線部32aから直角に屈曲した第2直線部32bと、この第2直線部32bからさらに直角に曲がった第3直線部32cとからなり、全体として略C字形に形成されている。
【0040】
第1直線部32aの端部には、アーム本体30との間にコイルスプリング33が連結されている。詳しくは、図5(b)中、上端部をアーム本体30に固定されて下方に延びる第1取付部34の下端部と、右端部をアーム部32の第1直線部の端部に固定されて左方向に延びる第2取付部35の左端部との間にコイルスプリング33の両端部がそれぞれ連結されている。これにより、アーム部32は、一端側を上方に向かって付勢され、その一部を図示しない当接受部に当接させて、図5(b)に示す閉鎖位置に位置決めされる。
【0041】
第2直線部32bの途中には、軸部36が形成され、図5(b)中、紙面に対して直交する下面側へと延びている。軸部36は、スライドアーム28がスライドレール27に沿って前面側へと移動することにより、スライドレール27の膨出部29に形成した傾斜面29aに摺接し、アーム本体30に対してアーム部32を回転させる。
【0042】
第3直線部32cは、アーム部32が前記閉鎖位置に位置するとき、装置本体8の底面部12の連通溝16に突出する。第3直線部32cには、連通溝16に突出した状態で、前面側に位置する部分に、先端に向かうに従って徐々に背面側に傾斜する傾斜面が32d形成されている。傾斜面32dは、図6(b)から図6(c)に示すように、準備用カート37の脚部38によって押し込まれることにより、アーム部32をコイルスプリング33の付勢力に抗して支軸31を中心として回転させるためのものである。準備用カート37の脚部38の挿入が完了すると、アーム部32はコイルスプリング33の付勢力により元の位置に復帰し、図6(c)に示すように、アーム部32によって脚部38が保持された脱落不能な状態となる。
【0043】
前記カート移送部材10のアーム部32には、準備用カート37を係脱可能となっている。準備用カート37は、詳しくは図示しないが、4本の脚部38aの上方に支持台38bを一体化したもので、各脚部38aにはキャスター(図示せず)が設けられ、平面上を自由に移動できるようになっている。支持台38bの上面には、薬品トレイ18を複数個積み重ねることができるようになっている。各脚部38aの直径は、装置本体8の底面部12に形成した連通溝16に設けたアーム部32に係脱可能なサイズである。
【0044】
(1−1−4.トレイ昇降部材11)
トレイ昇降部材11は、図9に示すように、装置本体8の両側面部13の前後にそれぞれ設けた上下方向に延びる昇降シャフト39にトレイ保持部40を昇降可能に設けたものである。トレイ保持部40には、図9(b)に示すように、薬品トレイ18の鍔部19を支持可能に接近した支持位置と、離れた解放位置との間で往復移動する支持片41が設けられている。支持片41は、先端の一部が上方に向かって切り起こされており、薬品トレイ18の鍔部19の側縁と下面とを支持する。なおここでは、支持片41の往復移動機構については、詳しくは説明しないが、底面に複数のローラを備え、駆動部材により往復移動する構成が採用されている(支持位置と解放位置の間での移動機構の詳細については、WO/2005/105629参照)。
【0045】
前記各トレイ保持部40には、図9(c)に示すように、両端部にピニオンギア42を一体化した連結シャフト43が回転可能に取り付けられている。そして、各ピニオンギア42は、装置本体8の両側面部13内面にそれぞれ形成された、上下方向に延びるラックギア44にそれぞれ噛合されている。また、トレイ保持部40は、両端部で、クランプ部40aを介してプーリ40b、40c間に掛け渡したベルト40dに固定されている。下方側のプーリ40c同士は軸部材40eによって連結され、その中央部にはプーリ40fが一体化されている。このプーリ40fと、その側方に設けたプーリ40gとの間にもベルト40hが掛け渡され、側方のプーリ40gはモータ40iにより正逆回転するようになっている。これにより、モータ40iを正逆回転駆動すると、プーリ40b、40c、40f及びベルト40d、40hを介してトレイ保持部40が下方側の供給位置と、上方側の供給準備位置との間を昇降する。このとき、ピニオンギア42がラックギア44との噛合位置を変更させ、昇降状態を確実で安定したものとする。したがって、背面側にモータ40hを配置し、かつ、ベルト伝動であっても、スムーズにトレイ保持部40を昇降させることが可能となる。
【0046】
(1−2.トレイ排出装置)
トレイ排出装置は、図1に示すように、カート待機部45とトレイ供給部46とからなり、上方部にはカート移送部材10(図示せず)が設けられ、空の配送用カート47に、薬品を収容された薬品トレイ18を順次収納する(詳細については、WO/2005/105629参照)。
【0047】
(1−3.薬品排出装置)
薬品払出装置4は、図1に示すように、サーバ等から入力される処方データに基づいて、該当する薬品を1包分ずつ包装し、トレイ搬送ライン3を搬送される、該当する薬品トレイ18に払い出すものである。各薬品払出装置4の下方には、トレイ搬送ライン3を移動してきた薬品トレイ18を必要に応じて一旦停止させるためのストッパ(図示せず)が設けられている。
【0048】
(1−4.カード書換装置5)
カード書換装置5は、図1に示すように、薬品トレイ18に設けた識別カード(図示せず)に所定事項を印刷するためのもので、既に印刷されていても、その内容を書き換えて印刷し直すことが可能である(詳しくは、例えば、特開2002−165865号公報参照)。
【0049】
(1−5.積上リフター6)
積上リフター6は、図示しないが、薬品を収容されて搬送されてきた薬品トレイ18を積み上げて待機させておき、順次、トレイ排出装置へと供給するためのものである(詳しくは、例えば、特開2002−240946号公報参照)。
【0050】
(1−6.制御部材7)
制御部材7は、図10に示すように、サーバ48、等から受信し、あるいは、入力装置49(例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等)から入力される処方データに基づいて、薬品払出装置4、トレイ搬送ライン3の各ローラ、薬品トレイ排出装置2、等を駆動制御する。
【0051】
(2.動作)
次に、前記構成の薬品供給システムの動作、ここでは、本発明の特徴部分である薬品トレイ供給装置1での動作について、図11から図17のフローチャートに従って説明する。
【0052】
薬品トレイ供給装置1では、薬品トレイ18の予約処理と供給処理とが行われる。
【0053】
(2−1.薬品トレイ予約処理)
薬品トレイ予約処理では、図11に示すように、準備用カート37が待機位置にセットされているかを判断する(ステップS1)。この判断は、準備用カート37の2箇所の脚部38aが装置本体8の底面部12の連通溝16に挿入され、脚部38aが第1脚部検出センサ(図示せず)によってそれぞれ検出されたか否かによって行う。第1脚部検出センサによって両脚部38aが検出された状態では、準備用カート37はアーム部32に保持され、待機位置にて移動不能となる。このとき、予約解除ボタンを点灯状態とする(ステップS2)。一方、第1脚部検出センサによって両脚部38aが検出されなければ、予約解除ボタンを消灯する(ステップS3)。予約解除ボタンが点灯状態であれば、押し込み操作することにより(ステップS4)、スライドアーム28を開放位置に前進させてアーム部32による準備用カート37の保持状態を解除する(ステップS5)。なお、待機位置への準備用カート37のセットは、先に待機位置にセットされている準備カート37がなければ、いつでも行うことができる。
【0054】
(2−2.薬品トレイ供給処理)
薬品トレイ供給処理では、図12のフローチャートに示すように、まず、初期動作(原点取り)を行う(ステップS11)。続いて、トレイ搬送ライン3上に薬品トレイ18があるか否かを判断する(ステップS12)。トレイ搬送ライン3上に薬品トレイ18がなければ、トレイ保持部40によって供給準備位置に薬品トレイ18が保持されているか否かを判断する(ステップS13)。薬品トレイ18が支持されていれば、薬品トレイ払出処理を実行した後(ステップS14)、仕切板確認処理を実行する(ステップS15)。一方、薬品トレイが支持されていなければ、カート引込・排出処理を実行する(ステップS16)。
【0055】
(2−2−1.初期動作)
初期動作では、装置本体8内に収容した薬品トレイ群を供給準備位置へと上昇させる。また、モータを駆動することによりスライドレール27に沿ってスライドアーム28を図6(a)に示す前進位置へと前進させる。この状態では、アーム部32は回動せず、連通溝16には第3直線部32cが突出する。
【0056】
(2−2−2.薬品トレイ払出処理)
薬品トレイ払出処理では、図13に示すように、トレイ昇降部材11を駆動し、昇降シャフト39に沿ってトレイ保持部40を降下させ、薬品トレイ群を供給準備位置から供給位置へと移動させる(ステップS21)。最下部に位置する薬品トレイ18がトレイ搬送部材9の搬送ローラ上に載置されれば、支持片41を後退させて、薬品トレイ18の鍔部19での支持状態を解除する(ステップS22)。そして、トレイ保持部40を一段上に位置する薬品トレイ側へと移動させた後(ステップS23)、再び、支持片41を前進させる(ステップS24)。この状態で、トレイ保持部40を上昇させることにより、最下段に位置する薬品トレイ18のみを第1搬送部25に残留させ、それよりも上方に位置する残る薬品トレイ群を供給準備位置へと上昇させる(ステップS25)。
【0057】
(2−2−3.仕切板確認処理)
仕切板確認処理では、図14に示すように、底面部12上に残された薬品トレイ18内の適切な位置に仕切板20が取り付けられているか否かを判断する。すなわち、図示しない第3トレイ検出センサで、第1搬送部25上に薬品トレイ18が位置しているか否かを検出する(ステップS31)。第1搬送部25上に薬品トレイ18が位置していれば、モータを駆動してブラケット22を検出位置へと回転させる(ステップS32)。そして、検出位置での各仕切板検出センサ24での検出信号に基づいて、エラーが発生していないか否かを判断する(ステップS33)。薬品トレイ18が適切な位置にない場合、仕切板20が適切な位置に取り付けられていない場合(余分に取り付けられている場合、取付位置が誤っている場合)、ブラケット22の側縁部が仕切板等に当接し、それ以上の回転を阻止される。このため、仕切板検出センサ24で仕切板20を検出できない。仕切板20が全く取り付けられていない、あるいは、取り付けられていない箇所がある場合、仕切板検出センサ24の全部又は一部で仕切板20を検出できない。
【0058】
このように、仕切板検出センサ24での検出信号からエラーが発生していると判断される場合、予め設定した内容に応じて次のようにしてエラー処理を行う。すなわち、第1の設定内容であるのか、あるいは、第2の設定内容であるのかを判断する(ステップS34)。そして、第1の設定内容であると判断されれば、エラーが発生した薬品トレイ18であれば、その後の薬品払出装置4で薬品の払出を行わずにそのまま通過させる(ステップS35)。そして、仕切板検出センサ24のブラケット22は元の非検出位置に回転させる(ステップS36)。一方、第2の設定方法であると判断されれば、エラーを報知する(ステップS37)。オペレータは、エラー報知に基づいて、仕切板20の取付位置を修正したりする等のメンテナンスを施す。そして、前記同様、仕切板検出センサ24のブラケット22は元の位置に回転させた後(ステップS38)、ステップS31に戻って前記処理を行わせる。なお、前記ステップS34で行った、第1の設定内容であるのか、あるいは、第2の設定内容であるのかの判断は、予め、モニター等に設定画面を表示させて選択しておくことにより記憶させておき、その記憶内容に従って行うようにすればよい。
【0059】
(2−2−4.カート搬入・搬出処理)
カート搬入・搬出処理では、図15に示すように、準備用カート37が待機位置にセットされているか否かを判断する(ステップS41)。この判断は、前記薬品トレイ予約処理の場合と同様、装置本体8の底面部12の連通溝16に設けた第1脚部検出センサ(図示せず)によって準備用カート37の2箇所の脚部38aを検出できるか否かにより行う。
【0060】
準備位置に準備用カート37がセットされていなければ、薬品トレイ18が欠品となった旨を、ブザー等で報知する(ステップS42)。オペレータは、この報知に基づいて準備用カート37に薬品トレイ18を載置して準備位置にセットすればよい。準備位置に準備用カート37をセットし終われば、図示しないセット完了ボタンを操作する等により再スタートし(ステップS43)、前記ステップS42に戻って準備用カート37が待機位置にセットされているか否かを判断するようにすればよい。
【0061】
一方、準備位置に準備用カート37がセットされていれば、トレイ検出センサ15aにより薬品トレイ18が最大値を超えて積み重ねられているか否かを検出する。そして、薬品トレイ18が最大値を超えて積み重ねられていると判断すれば、トレイ搬送部材9による搬入を阻止する。これにより、薬品トレイ18の過剰な積み重ねが防止される。また、薬品トレイ18の積み重ね数が適正であれば、モータを駆動してスライドレール27に沿ってスライドアーム28を後退させ、準備用カート37を搬入位置に位置決めする(ステップS44)。そして、搬入位置に位置決めされた準備用カート37から、トレイ保持部40を駆動することにより載置した薬品トレイ群を保持して供給準備位置に持ち上げて位置決めする(ステップS45)。続いて、モータを駆動してスライドレール27に沿ってスライドアーム28を図6(d)に示す前進位置からさらに図6(e)に示す開放位置へと前進させ、準備用カート37を搬入位置から待機位置、さらにその前方へと移動させる(ステップS46)。これにより、準備用カート37の脚部38aは連通溝16から排出されることになる。そして、第2脚部検出センサによって準備用カート37の脚部38aが検出された後、非検出となれば、モータを逆転駆動してスライドアーム28を後退させ、アーム部32を閉鎖位置へと回転させる(ステップS47)。
【0062】
なお、準備用カート37は、待機位置のさらに前方に移送した際、アーム部32による保持状態を維持するようにしてもよい。これによれば、準備用カート37が装置本体8から離れ、他の作業等の邪魔になることがない点で好ましい。
【0063】
また、前記実施形態では、薬品トレイ群をトレイ準備位置に積み重ねた状態で支持し、最下部に位置するものから順にトレイ搬送ライン3へと払い出すようにしたが、他の場所に積み重ねた状態で保持し、最下部に位置する薬品トレイ18から順にベルトコンベア等で仕切板検出センサ24による検出位置まで移動させるように構成することも可能である。
【0064】
また、前記実施形態では、装置本体8は、底面部12と、両側から前面側へと突出する側面部13と、背面部14と、背面部14の上端部から側面部13よりもさらに前方へと突出する天板部15とで構成したが、図16に示す構成とするのが好ましい。
【0065】
すなわち、図16では、天板部15を不要とし、側面部13の一方の上端部から水平方向に腕部50を延ばしている。腕部50の先端部分には、準備位置にセットされた準備用カート37上に積み重ねた薬品トレイ18側に向かって傾斜する傾斜面50aが形成され、そこには非接触式のセンサ51が設けられている。センサ51は、準備位置にセットされた準備用カート37上に所定高さまで薬品トレイ18が積み重ねられていれば、検出できるようになっている。使用するセンサ51としては、発光素子及び受光素子からなる光センサのほか、近接センサ等が挙げられる。光センサの場合、発光素子からの光が薬品トレイ18で反射し、受光素子で受光されることにより、準備用カート37がその高さまで積み重ねられていることを検出する。近接センサの場合、薬品トレイ18に磁性材料からなる小片等を一体化しておけばよい。
【0066】
前記構成の装置本体8によれば、前記実施形態のものと同様にして、薬品トレイ18を積み重ねた準備用カート37を待機位置にセットした状態で、最大値を超えて積み重ねられた薬品トレイ18を検出し、トレイ搬送部材9による搬入を阻止することにより、薬品トレイ18の過剰な積み重ねを防止することができる。また、天板部15をなくすことで、センサ51が故障している場合等により準備用カート37を準備位置から搬入位置に移動させることがあったとしても、薬品トレイ18が衝突する部位がなく、安心である。
【符号の説明】
【0067】
1…薬品トレイ供給装置
2…薬品トレイ排出装置
3…トレイ搬送ライン
4…薬品払出装置
5…カード書換装置
6…積上リフター
7…制御部材
8…装置本体
9…トレイ搬送部材
10…カート移送部材
11…トレイ昇降部材
12…底面部
13…側面部
13a…予約解除ボタン
14…背面部
15…天板部
15a…トレイ検出センサ
16…連通溝
17…仕切板検出部
18…薬品トレイ
19…鍔部
20…仕切板
21…駆動シャフト
21a、21b…ギア
21c…モータ(駆動部材)
21d…スプリング
22…ブラケット(移動体)
22a…切欠部(逃がし部)
22b…当接部
23…当て板
24…仕切板検出センサ
25…第1搬送部
25a…搬送ローラ
25b…プーリ
25c…回転軸
25d…ベルト
26…第2搬送部
26a…回転軸
26b…搬送ローラ
26c…プーリ
26d…ベルト
27…スライドレール
28…スライドアーム
28a。28g…ベルト
28b、28c、28e…プーリ
28d…回転軸
28f…駆動プーリ
28h…モータ
29…膨出部
29a…傾斜面
30…アーム本体
31…支軸
32…アーム部
32a、32b、32c…直線部
32d…傾斜部
33…コイルスプリング
34…第1取付部
35…第2取付部
36…軸部
37…準備用カート
38a…脚部
38b…支持台
39…昇降シャフト
40…トレイ保持部
40a…クランプ部
40b、40c、40f、40g…プーリ
40d、40h…ベルト
40e…軸部材、
41…支持片
42…ピニオンギア
43…連結シャフト
44…ラックギア
45…カート待機部
46…トレイ供給部
47…配送用カート
48…サーバ
49…入力装置
50…腕部
50a…傾斜面
51…センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
検出位置と非検出位置の間を移動可能で、前記検出位置に移動した際、前記各仕切板を検出可能な仕切板検出センサを有する移動体と、
前記移動体を移動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置していると判断すれば、前記駆動部材を駆動させて前記移動体を非検出位置から検出位置に向かって移動させる制御部材と、
を備え、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記移動体を非検出位置から検出位置に向かって移動させたにも拘わらず、前記仕切板検出センサにより検出されるべき仕切板の全てが検出されなければ、エラーであると判断することを特徴とする薬品トレイ供給装置。
【請求項2】
前記移動体は、駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間で回動可能に支持されることを特徴とする請求項1に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項3】
前記移動体は、略矩形状の板状体からなり、前記各仕切板に対応する位置に切欠部をそれぞれ備え、
前記仕切板検出センサは、前記各切欠部に位置する各仕切板を検出可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項4】
前記仕切板検出センサは、前記各切欠部に設けた複数個で構成し、
前記制御部材は、前記各仕切板検出センサのいずれかで仕切板が検出できない場合、前記仕切板が所定の位置にセットされていないと判断し、前記各仕切板検出センサにより検出されるべき仕切板の全てが検出できない場合、薬品トレイが正規の位置に停止していないと判断することを特徴とする請求項3に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項5】
前記移動体を検出位置に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材によって付勢された移動体が検出位置を超えて回動することを防止する回動阻止部材と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項6】
前記制御部材によってエラーであると判断された場合、その旨を報知することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項7】
前記制御部材は、エラーであると判断した薬品トレイに対して、その後の処理を行わないことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項8】
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
検出位置と非検出位置の間で移動可能で、前記薬品トレイの適切な位置に仕切板が取り付けられている場合、前記所定位置の薬品トレイに対して非検出位置から検出位置に向かって移動させた際、前記仕切板との干渉を回避して検出位置に移動可能とする逃がし部と、前記薬品トレイの不適切な位置に仕切板が取り付けられている場合、前記所定位置の薬品トレイに対して非検出位置から検出位置に向かって移動させた際、不適切な位置に取り付けられた仕切板に当接して検出位置への移動を阻止する当接部とを有するブラケットと、
前記ブラケットを検出位置と非検出位置の間で移動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断されれば、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって移動させる制御部材と、
を備え、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって移動させたにも拘わらず、検出位置に回動していなければエラーであると判断することを特徴とする薬品トレイ供給装置。
【請求項9】
前記ブラケットは、板状体の一方の側縁部に設けた駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間を回動可能に支持したことを特徴とする請求項8に記載の薬品トレイ供給装置。
【請求項10】
仕切板を取り付けることにより内部が複数の収容部に区画された薬品トレイと、
前記薬品トレイが所定位置に位置決めされているか否かを検出するトレイ検出センサと、
略矩形状の板状体からなり、板状体の一方の第1側縁部が駆動シャフトを中心として検出位置と非検出位置の間で回動可能に支持され、板状体の他方の第2側縁部が前記仕切板に対応する位置にそれぞれ切欠部を有するブラケットと、
前記ブラケットの各切欠部に仕切板が位置するか否かを検出する仕切板検出センサと、
前記ブラケットを、前記駆動シャフトを介して回動させる駆動部材と、
前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断されれば、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって回動させる制御部材と、
を備え、
前記制御部材は、前記トレイ検出センサにより所定位置に薬品トレイが位置決めされていると判断し、前記ブラケットを非検出位置から検出位置に向かって回動させたにも拘わらず、前記仕切板検出センサにより仕切板が検出されなければ、エラーであると判断することを特徴とする薬品トレイ供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−190105(P2011−190105A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131261(P2010−131261)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【分割の表示】特願2010−520764(P2010−520764)の分割
【原出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(592246705)株式会社湯山製作所 (202)
【Fターム(参考)】