説明

薬液供給装置

【課題】1台の薬液供給装置によって連続的に被塗布物に対して薬液を塗布するようにし、塗布作業能率を向上させる。
【解決手段】この薬液供給装置は一次側ポンプ11と二次側ポンプ12とを有し、一次側ポンプ11は一次側チューブ31を備え、一次側チューブ31内には薬液タンク13内の薬液Lが注入される。二次側ポンプ12は二次側チューブ32を備え、一次側ポンプ11から充填された薬液Lをノズル14に供給する。一次側ポンプ11内の気体室35に圧縮性流体を供給して一次側チューブ31を径方向に膨張収縮させると一次側チューブ31内の薬液Lは二次側チューブ32内に充填される。二次側ポンプ12内の媒体室43に非圧縮性媒体を供給して二次側チューブ32を径方向に収縮させると、二次側チューブ32内の薬液はノズル14に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフォトレジスト液等の薬液を被塗布物に塗布するための薬液供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハやガラス基板等の被塗布物にフォトレジスト液等の薬液を塗布するために薬液供給装置が使用されており、薬液タンク内に収容された薬液は、薬液供給装置によりノズルつまり薬液塗布部から被塗布物に塗布される。被塗布物に薬液を塗布するために使用される薬液供給装置としては、径方向に弾性変形自在の可撓性チューブを有し、チューブフラムポンプとも言われるポンプが使用されている。このポンプは、例えば、特許文献1に記載されるように、一端部が流入ポートに連通され他端部が流出ポートに連通される可撓性チューブを有し、この可撓性チューブはポンプケース内に組み込まれている。
【0003】
ポンプケース内には可撓性チューブとの間に駆動室が設けられており、駆動室には間接媒体が供給されるようになっている。駆動室にピストンにより間接媒体が供給されると、可撓性チューブが径方向に収縮して可撓性チューブ内の薬液は流出ポートから薬液塗布部に吐出されて薬液塗布部から被塗布物に塗布される。一方、ピストンにより間接媒体が駆動室から排出されると、可撓性チューブは径方向に膨張して可撓性チューブ内に流入ポートから薬液タンク内の薬液が流入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−38007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
薬液を塗布するために使用される薬液供給装置の可撓性チューブは、薬液により可撓性チューブが腐食されたり、劣化されたりすることがないように、フッ素樹脂などのように比較的硬質性の樹脂材料により成形されている。また、低いところに設置されている薬液タンクから、それより高い場所に設置される可撓性チューブまでは高低差があるので、配管内にある薬液はその体積と高低差に応じて重量を有する。更に、この配管は細いので、薬液の粘性抵抗も大きい。このため、可撓性チューブ内に薬液を流入させる際に、ピストンを駆動して間接媒体を駆動室から排出することにより可撓性チューブを膨張させるには、薬液の重量と粘性抵抗と硬質材料の可撓性チューブの抵抗に抗してピストンを駆動することになるから、迅速に可撓性チューブを膨張させることができない。また、それらの重量や抵抗に抗して大きな駆動力で短時間にピストンを駆動すればポンプ室や媒体室や薬液タンクからの配管に大きな負圧がかかるので、配管や可撓性チューブ、またそれらの継ぎ目から外部の大気が混入したり、薬液中の溶存ガスが析出して気泡になるという事態になる。薬液中に外部空気や気泡が存在することは、ノズルからの吐出量が変化し、また薬液と気泡をノズルから吐出すれば薬液がきれいに塗れなくなるので、避けなければならない。したがって、可撓性チューブを膨張させるときには、可撓性チューブを収縮させて可撓性チューブ内から薬液を被塗布物に塗布する際の時間とほぼ同じような時間をかけている。
【0006】
薬液供給装置を用いた被塗布物に対する薬液の塗布方式には、被塗布物をテーブルに固定支持した状態のもとでノズルつまり薬液塗布部から薬液を供給する形態と、被塗布物を搬送装置によって搬送しながら薬液塗布部から薬液を供給する形態とがある。いずれの形態においても、被塗布物に対して連続的に塗布操作が行われている。したがって、1つの被塗布物に対する薬液供給が終了した後に、次の被塗布物に対する薬液供給操作が行われることになるが、被塗布物に対する薬液塗布を能率的に行うには、1つの被塗布物に対する薬液塗布操作が終了してから次の被塗布物に対する薬液塗布操作が行われるまでの時間を短くする必要がある。
【0007】
このため、被塗布物に対する薬液の塗布には、通常、2つの薬液供給装置が使用されており、一方の薬液供給装置によって被塗布物に対する薬液の塗布が終了した後には、一方の薬液供給装置の可撓性チューブ内に薬液を充填しながら、他方の薬液供給装置によって被塗布物に対する薬液の塗布を行うようにしている。しかしながら、このように複数台の薬液供給装置を使用すると、それぞれ薬液供給装置の塗布特性が相互に相違し、被塗布物によっては塗布される薬液の厚みが相違したり、塗布時間が相違したりすることになる。このため、それぞれの薬液供給装置を塗布特性が同一となるように調整する必要があり、塗布作業能率が悪いという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、1台の薬液供給装置によって連続的に被塗布物に対して薬液を塗布するようにし、塗布作業能率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の薬液供給装置は、被塗布物に薬液を塗布するノズルに薬液タンク内の薬液を供給する薬液供給装置であって、一次側ポンプケース内に組み込まれ、前記薬液タンク内の薬液が注入される径方向に弾性変形自在の一次側チューブを備えた一次側ポンプと、二次側ポンプケース内に組み込まれ、前記一次側チューブ内から充填された薬液を前記ノズルに供給する径方向に弾性変形自在の二次側チューブを備えた二次側ポンプと、前記一次側ポンプ内の気体室に圧縮性流体を供給して前記一次側チューブを径方向に収縮させる一次側チューブ駆動手段と、前記二次側ポンプ内の媒体室に非圧縮性媒体を給排して前記二次側チューブを径方向に膨張収縮させる二次側チューブ駆動手段と、前記一次側チューブが薬液で満たされて膨張するとともに前記二次側チューブが収縮した状態のもとで加圧された圧縮性流体を前記気体室に供給して前記二次側チューブ内に前記一次側チューブ内の薬液を充填することを特徴する。
【0010】
本発明の薬液供給装置は、前記薬液タンク内の薬液を前記一次側チューブ内に注入して前記一次側チューブを膨張させる薬液注入手段を有することを特徴とする。本発明の薬液供給装置は、前記一次側チューブと前記二次側チューブを接続する連通流路に当該連通流路を開閉する連通バルブを設け、前記連通バルブが閉じられ、前記一次側チューブが薬液で膨張するとともに前記二次側チューブが収縮した状態のもとで、加圧された圧縮性流体を前記気体室に供給し、続いて前記連通バルブを開いて、前記二次側チューブ内に前記一次側チューブ内の薬液を前記加圧された圧縮性流体の圧力で充填することを特徴とする。
【0011】
本発明の薬液供給装置は、前記一次側チューブ駆動手段は、前記気体室に気体供給路により接続される気体供給源と、前記気体供給路に設けられ前記気体室に圧縮性流体を供給する状態と前記気体室内の圧縮性流体を外部に排出する状態とに切り換える流路切換バルブとを有することを特徴とする。本発明の薬液供給装置は、それぞれ変形中心となる頂点部が円周方向にほぼ等間隔に設けられた断面U字形状の2つまたは3つの湾曲部を有する弾性変形部を前記一次側チューブに設けることを特徴とする。
【0012】
本発明の薬液供給装置は、前記弾性変形部の外面に接触して前記弾性変形部の膨張限状態を規制する外ストッパを前記一次側ポンプケース内に設けることを特徴とする。本発明の薬液供給装置は、前記弾性変形部の内面に接触して前記弾性変形部の収縮限状態を規制する内ストッパを前記一次側チューブ内に設けることを特徴とする。本発明の薬液供給装置は、前記二次側チューブ駆動手段は、前記媒体室に連通する駆動室が形成された駆動ポンプケースと、前記媒体室に前記駆動室内の非圧縮性媒体を供給する供給動作、および前記媒体室内の非圧縮性媒体を前記駆動室に排出する排出動作を行うピストンとを有することを特徴とする。本発明の薬液供給装置は、前記二次側チューブ駆動手段は、前記媒体室に連通する駆動室が形成された駆動ポンプケースと、往復動部材に取り付けられ、前記媒体室に前記駆動室内の非圧縮性媒体を供給する供給動作、および前記媒体室内の非圧縮性媒体を前記駆動室に排出する排出動作を行うベローズとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の薬液供給装置は、薬液タンク内の薬液が注入される一次側ポンプと、一次側ポンプ内の薬液が充填される二次側ポンプとを有し、二次側ポンプ内に充填された薬液がノズルに供給されてノズルから被塗布物に塗布される。一次側ポンプは径方向に弾性変形自在の一次側チューブを備え、二次側ポンプは径方向に弾性変形自在の二次側チューブを備えている。一次側チューブを圧縮性流体により収縮させることにより、一次側チューブ内の薬液は一気に二次側チューブ内に充填される。これにより、一次側チューブ内に注入された薬液を、ノズルからの薬液塗布時間に比して短時間に二次側チューブに充填することができ、連続的に被塗布物に対して1台の薬液供給装置によって薬液の塗布を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態である薬液供給装置の基本構造を示す系統図である。
【図2】図1に示された薬液供給装置におけるバルブの駆動を制御する制御回路を示すブロック図である。
【図3】図1に示された薬液供給装置により被塗布物に対して薬液を塗布する際におけるバルブの駆動状態を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態である薬液供給装置の基本構造を示す系統図である。
【図5】図1に示した薬液供給装置の具体的構造を示す断面図である。
【図6】(A),(B)はそれぞれ図5における6−6線拡大断面図であり、(A)は一次側チューブが収縮した状態を示し、(B)は一次側チューブが膨張した状態を示す。
【図7】(A),(B)はそれぞれ一次側チューブの変形例における弾性変形部を示す断面図であり、(A)は一次側チューブが収縮した状態を示し、(B)は一次側チューブが膨張した状態を示す。
【図8】本発明の他の実施の形態である薬液供給装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示される薬液供給装置は、一次側ポンプ11と二次側ポンプ12とを有しており、薬液タンク13内に収容された薬液Lを塗布部つまりノズル14に供給し、ノズル14から被塗布物Wに薬液Lを塗布するために使用される。図1に示すノズル14としては、被塗布物Wの形状や種類等に応じて、薬液Lを吐出する吐出口がスリット状に形成された形態、複数の吐出口が長手方向に一定間隔毎に形成された形態、および単一の吐出口が形成された形態など種々の形態があり、薬液Lを被塗布物Wに塗布する機能を有している。
【0016】
一次側ポンプ11の流入ポート15aには注入流路16が接続されており、薬液タンク13内の薬液Lは注入流路16により一次側ポンプ11に注入される。一次側ポンプ11の流出ポート15bは二次側ポンプ12の流入ポート17aに連通流路18により接続されており、二次側ポンプ12には一次側ポンプ11から連通流路18により薬液Lが充填される。二次側ポンプ12の流出ポート17bとノズル14との間には塗布流路19が接続されており、ノズル14には二次側ポンプ12から薬液Lが供給され、ノズル14から被塗布物Wに薬液Lが塗布される。
【0017】
注入流路16にはこの流路を開閉する注入バルブ21が設けられ、連通流路18にはこの流路を開閉する連通バルブ22が設けられ、塗布流路19にはこの流路を開閉する塗布バルブ23が設けられている。これらのバルブ21〜23としては電気信号により開閉駆動されるタイプのバルブが使用されている。
【0018】
薬液タンク13は密閉形となっており、薬液タンク13内には窒素ガスなどの不活性ガスがガス供給源24からガス流路25により供給されるようになっている。このガス流路25には、薬液タンク13内に不活性ガスを供給する状態と、供給を停止する状態とに切り換えるための加圧バルブ26が設けられている。したがって、加圧バルブ26を作動させて薬液タンク13内に不活性ガスを供給すると、薬液タンク13内の薬液Lの液面が加圧されて注入流路16には薬液Lが吐出される。注入流路16には薬液Lの種類等に応じて薬液内の異物を除去するためのフィルタ27が設けられるようになっている。薬液Lの種類によっては空気が接触しても酸化する恐れがない場合には、薬液タンク13内には圧縮空気を供給するようにしても良い。
【0019】
一次側ポンプ11は一次側チューブ31を有し、二次側ポンプ12は二次側チューブ32を有している。それぞれのチューブ31,32は径方向に弾性変形自在の可撓性材料により形成されている。ノズル14から被塗布物Wに対してレジスト液を塗布する場合には、レジスト液と反応しない材料であるフッ素樹脂がそれぞれのチューブ31,32の材料として用いられる。ただし、薬液Lの種類によっては他の可撓性材料によりチューブ31,32が形成されることになる。
【0020】
一次側チューブ31は一次側ポンプケース33内に組み込まれている。一次側ポンプケース33内は、一次側チューブ31によりその内側のポンプ室34と外側の気体室35とに仕切られている。ポンプ室34には、ガス供給源24から薬液タンク13内に不活性ガスを供給した状態のもとで注入バルブ21を開放動作して注入流路16を開放すると、薬液タンク13内の薬液が注入される。このように、ガス供給源24、注入バルブ21および加圧バルブ26等は薬液タンク13内の薬液を一次側チューブ31内に注入する薬液注入手段となっている。
【0021】
気体室35の給排ポート36と圧縮空気供給源37の間には空気供給路38が接続されており、気体室35には圧縮性流体である圧縮空気が供給されるようになっている。空気供給路38には、気体室35に圧縮空気を供給する状態と、気体室35内の圧縮空気を外部に排出する状態とに切り換えるための流路切換バルブ39が設けられている。気体供給源としての圧縮空気供給源37と流路切換バルブ39とにより一次側チューブ31を径方向に収縮させる一次側チューブ駆動手段が形成されている。
【0022】
薬液タンク13内の薬液Lが一次側チューブ31内に流入して一次側チューブ31が膨張した状態のもとで、流路切換バルブ39を作動して気体室35内に圧縮空気を供給すると、一次側チューブ31は一気に収縮して一次側チューブ31内の薬液Lは二次側チューブ32内に短時間で充填される。加圧バルブ26と流路切換バルブ39としては電磁弁が使用されている。
【0023】
二次側チューブ32は二次側ポンプケース41内に組み込まれている。二次側ポンプケース41内は、二次側チューブ32によりその内側のポンプ室42と外側の媒体室43とに仕切られている。媒体室43の給排ポート44は媒体供給流路45により駆動ポンプ46に接続されている。非圧縮性媒体供給手段としての駆動ポンプ46は駆動ポンプケース47内に往復動自在に設けられたピストン48を有している。ピストン48と駆動ポンプケース47とにより形成される駆動室49内には油等の液体が間接媒体つまり非圧縮性媒体Mとして充填されており、この非圧縮性媒体Mは駆動室49に連通した媒体室43内にも充填されている。ピストン48には電動モータなどの駆動手段により往復動される駆動ロッド50が設けられている。ピストン48を駆動手段により駆動室49を収縮させる方向に駆動すると、駆動室49内の非圧縮性媒体Mは媒体室43内に供給されて二次側チューブ32が収縮し、二次側チューブ32内の薬液Lはノズル14に供給される。一方、駆動室49を膨張させる方向にピストン48を駆動すると、媒体室43内の非圧縮性媒体Mは駆動室49内に流入し、二次側チューブ32が膨張する。二次側チューブ32を膨張させるときには、一次側チューブ31が収縮されて一次側チューブ31内の薬液Lが二次側チューブ32内に充填される。駆動ポンプ46は二次側チューブ32を径方向に膨張収縮させる二次側チューブ駆動手段を構成している。
【0024】
上述のように、薬液タンク13内の薬液Lを一次側チューブ31内のポンプ室34に注入して一次側チューブ31を膨張させた状態のもとで、二次側チューブ32を膨張させて一次側チューブ31内の薬液Lを二次側チューブ32内に充填する際には、流路切換バルブ39を作動して気体室35内に圧縮空気を供給する。続いて、連通バルブ22を開くとともに駆動ポンプ46のピストン48を急速に後退移動させて、非圧縮性媒体Mを介して二次側ポンプ12のポンプ室42の体積を広げる。すると、加圧状態にある一次側ポンプ11のポンプ室34の薬液は、気体室35内の圧縮空気の圧力により二次側ポンプ12のポンプ室42に流入する。このように、一次側チューブ31は一気に収縮して一次側チューブ31内の薬液Lは二次側チューブ32内に短時間で充填される。
【0025】
図2は図1に示された薬液供給装置におけるバルブの駆動を制御する制御回路を示すブロック図である。制御手段としてのコントローラ51には薬液供給装置の作動を指令する指令信号52が送られるようになっており、コントローラ51からは注入バルブ21,連通バルブ22および塗布バルブ23に対して駆動信号が送られるようになっている。さらに、加圧バルブ26と流路切換バルブ39にもコントローラ51から駆動信号が送られるとともに、駆動ポンプ46を駆動する電動モータ53にも駆動信号が送られるようになっている。
【0026】
図3は図1に示された薬液供給装置により被塗布物Wに対して薬液Lを塗布する際におけるバルブの駆動状態を示すタイムチャートである。
【0027】
加圧バルブ26によりガス流路25が開放されると、ガス供給源24から不活性ガスが薬液タンク13内に供給され、注入流路16内には薬液Lが加圧注入される。薬液タンク13の液面が加圧された状態のもとで、コントローラ51からの信号により注入バルブ21が駆動されて注入流路16が開放されると、一次側チューブ31のポンプ室34内に薬液Lが注入される。注入バルブ21の駆動とともに塗布バルブ23にもコントローラ51から信号が送られて塗布流路19が開放され、さらに電動モータ53にも駆動信号が送られて駆動ポンプ46が駆動されると、既に二次側チューブ32内に充填されている薬液Lがノズル14から被塗布物Wに塗布される。このときには、連通バルブ22により連通流路18が閉じられ、流路切換バルブ39は切り換えられて、圧縮空気供給源37は遮断され気体室35は大気に開放される。
【0028】
一次側チューブ31内への薬液Lの注入時間は、被塗布物Wに対する薬液Lの塗布時間にほぼ対応するように設定されている。塗布が終了すると、塗布バルブ23により塗布流路19が閉じられ、注入バルブ21により注入流路16が閉じられる。次いで、流路切換バルブ39により空気供給路38が開放されるとともに連通バルブ22により連通流路18が開放される。これにより、一次側チューブ31内に注入されていた薬液Lは、一気に二次側チューブ32内のポンプ室42に充填される。充填操作が終了すると、流路切換バルブ39により空気供給路38が閉じられて気体室35は大気に開放されるとともに連通バルブ22により連通流路18が閉じられて薬液供給装置は待機状態となる。
【0029】
この状態のもとで、被塗布物Wに対する薬液Lの塗布が指令されると、上述した薬液塗布と一次側チューブ31のポンプ室34への薬液注入とが連続的に行われる。駆動ポンプ46により非圧縮性媒体Mを二次側ポンプ12の媒体室43に供給して薬液Lを被塗布物Wに塗布する時間に応じて二次側チューブ32を収縮駆動させる時間が設定されている。これに対し、駆動ポンプ46により非圧縮性媒体Mを媒体室43から駆動室49に戻して二次側チューブ32を膨張させることによって、一次側チューブ31内の薬液Lを二次側チューブ32内に充填する時間は、薬液Lを被塗布物Wに塗布する時間よりも大幅に短く設定されている。
【0030】
駆動ポンプ46の駆動のみで二次側チューブ32を迅速に膨張させて短時間で二次側チューブ32内に一次側チューブ31内の薬液Lを充填するようにすると、媒体室43と駆動室49内の非圧縮性媒体Mは急激に負圧状態となってしまうが、気体室35内に圧縮性流体を供給することによって一次側チューブ31を径方向に収縮させれば非圧縮性媒体Mは負圧状態となることなく、二次側チューブ32内に薬液Lを充填することができる。非圧縮性媒体Mが急激に負圧状態となると、非圧縮性媒体M内に溶存していた気体が気泡となって、二次側チューブ32を短時間で膨張させることができないが、一次側チューブ31を駆動ポンプ46の駆動とともに収縮させることによって非圧縮性媒体Mを負圧状態とすることなく、迅速に二次側チューブ32を膨張させてその内部に薬液Lを充填することができる。これにより、2台の薬液供給装置を用いることなく、1台の薬液供給装置によって1つの被塗布物Wに対する薬液Lの塗布が終了した後に、直ちに次の被塗布物Wに対して薬液Lを塗布することができる。1台の薬液供給装置により連続的に被塗布物Wに対して薬液の塗布を行うことができるので、従来のように複数台の薬液供給装置によって交互に薬液を塗布していた場合のように、薬液供給装置毎に塗布特性が相違することがなく、全ての被塗布物に対して均一に薬液を塗布することができる。
【0031】
図4は本発明の他の実施の形態である薬液供給装置の基本構造を示す系統図である。この薬液供給装置においては、駆動ポンプ46は軸方向に弾性変形自在のベローズ54を有し、ベローズ54は駆動ロッド50により軸方向に膨張収縮して駆動室49内の非圧縮性媒体Mを媒体室43に供給する一方、媒体室43内の非圧縮性媒体Mを駆動室49内に戻すことになる。さらに、図4に示す薬液供給装置においては、注入流路16には注入ポンプ55が設けられており、この注入ポンプ55の駆動により薬液タンク13内の薬液Lを一次側チューブ31内に注入するようにしている。この注入ポンプ55は、薬液タンク13内の薬液を一次側チューブ31内に注入する薬液注入手段となっている。注入ポンプ55としては、上述した一次側ポンプ11および二次側ポンプ12と同様に可撓性チューブを有するタイプのポンプ、図1に示した駆動ポンプ46と同様にピストン48を有するポンプ、または図4に示した駆動ポンプ46と同様にベローズ54を有するポンプ等種々の形態のものが使用される。
【0032】
図1に示す薬液供給装置においては、ガス供給源24からの圧力により一次側チューブ31のポンプ室34に薬液を注入し、図4に示す薬液供給装置においては注入ポンプ55によりポンプ室34に薬液を注入するようにしているが、薬液タンク13を一次側ポンプ11よりも高い位置に設置することにより、薬液タンク13内の薬液を自重により一次側チューブ31内に注入するようにすれば、図1に示されたガス供給源24、および図4に示された注入ポンプ55は不要となる。そのような形態の薬液供給装置においては、薬液タンク13が薬液注入手段となる。
【0033】
図4に示した薬液供給装置においても、図1に示した薬液供給装置と同様に、二次側チューブ駆動手段としての駆動ポンプ46を駆動するとともに、気体室35内に圧縮性気体を供給することによって、一次側チューブ31内の薬液Lを二次側チューブ32内に一気に充填することができる。
【0034】
図5は図1に示した薬液供給装置の具体的構造を示す断面図である。図6(A),(B)はそれぞれ図5における6−6線断面図であり、図6(A)は一次側チューブ31が収縮した状態を示し、図6(B)は一次側チューブ31が膨張した状態を示す。
【0035】
図5に示すように、一次側ポンプケース33と二次側ポンプケース41の間には、連通バルブ22のバルブケース56が配置されており、一次側ポンプケース33の流出側端部はバルブケース56の一端部に連結され、二次側ポンプケース41の流入端側はバルブケース56の他端部に連結されている。一次側ポンプケース33の流出端部には止めリング57aが組み込まれる環状溝58aが形成され、バルブケース56にねじ結合されるユニオンナット59aで止めリング57aを締め付けることにより一次側ポンプケース33はバルブケース56に締結される。同様に、二次側ポンプケース41の流入端部には止めリング57bが組み込まれる環状溝58bが形成され、バルブケース56にねじ結合されるユニオンナット59bで止めリング57bを締め付けることにより二次側ポンプケース41はバルブケース56に締結される。
【0036】
バルブケース56内にはスリーブ61が組み込まれており、このスリーブ61は薬液Lを案内する中空孔を有し、スリーブ61により連通流路18が形成されている。スリーブ61内には球形状の弁体62が組み込まれており、弁体62には連通流路18に連通する貫通孔63が形成されている。貫通孔63の内径は、スリーブ61の中空孔の内径とほぼ同一となっている。弁体62は主軸64の先端に設けられており、主軸64にはキャップ65が嵌合されている。図5に示すように貫通孔63が連通流路18と連通した状態から主軸64を90度回転させると、貫通孔63と連通流路18との連通が遮断される。主軸64を回転駆動するために、アクチュエータカバー66内には図示しない電動モータ等のアクチュエータが組み込まれている。このアクチュエータとしては電動モータに限られず、流体アクチュエータを使用することができる。アクチュエータにより弁体62は90度回転駆動されて連通を遮断する位置と連通させる位置との間を迅速に開閉する。
【0037】
一次側チューブ31の流入端は、配管やホースにより形成される注入流路16に設けられたジョイント部67と一次側ポンプケース33との間に固定され、一次側チューブ31の流出端は、スリーブ61と一次側ポンプケース33との間に固定されている。ジョイント部67には注入流路16から一次側チューブ31内に薬液Lを流入させる流入ポート15aが形成され、スリーブ61の一端部は一次側チューブ31内の薬液Lを流出させる流出ポート15bとなっている。
【0038】
一方、二次側チューブ32の流入端は、スリーブ61と二次側ポンプケース41との間に固定され、二次側チューブ32の流出端は、配管やホースにより形成される塗布流路19に設けられたジョイント部68と二次側ポンプケース41との間に固定されている。スリーブ61の他端部は二次側チューブ32内に連通流路18から薬液Lを流入させる流入ポート17aとなっており、ジョイント部68には二次側チューブ32内の薬液Lを流入させる流出ポート17bが形成されている。
【0039】
一次側チューブ31は、その両端部の固定端部よりも内側の部分が径方向に弾性変形する弾性変形部31aとなっており、この弾性変形部31aの横断面は図6に示すように円形ではなく異形断面形状となっている。図6(A)は弾性変形部31aが径方向に収縮した状態を示し、図6(B)は径方向に膨張した状態を示す。弾性変形部31aは断面U字形状の3つの湾曲部71を有し三つ葉形状となっている。それぞれの湾曲部71は円周方向にほぼ120度置きに変形中心となる頂点部72を有し、円周方向に隣り合う断面U字形状の湾曲部71は屈曲部73により一体となっている。
【0040】
一次側ポンプケース33内には、図6(B)に示すように、弾性変形部31aが膨張限状態つまり最も膨張した状態となったときに、その状態を規制するために弾性変形部31aの外面に接触する外ストッパ74が設けられている。一方、一次側チューブ31内には、図6(A)に示すように、弾性変形部31aが収縮限状態つまり最も収縮した状態となったときに、その状態を規制するために一次側チューブ31の頂点部72の内面に接触する内ストッパ75がそれぞれの頂点部72に対応させて3つ設けられている。それぞれの内ストッパ75は棒状のフッ素樹脂等の部材により形成されており、一端部がジョイント部67に固定され他端部がスリーブ61に固定されている。
【0041】
このように、外ストッパ74と内ストッパ75により一次側チューブ31が膨張限状態となったときと、収縮限状態となったときの一次側チューブ31の形状を規制することにより、一次側チューブ31の弾性変形部31aを内部あるいは外部に加えられる圧力により全体的に均一に膨張収縮変形させることができる。
【0042】
図7(A),(B)はそれぞれ一次側チューブ31の変形例における弾性変形部を示す断面図であり、図7(A)は一次側チューブ31が収縮した状態を示し、図7(B)は一次側チューブ31が膨張した状態を示す。
【0043】
弾性変形部31aの断面形状は、両端部が半円形状となった長円形状となっており、両端部は断面U字形状の湾曲部71となっている。それぞれの湾曲部71は円周方向にほぼ180度ずれており、変形中心となる頂点部72を有している。図7に示すように、一次側ポンプケース33内には、図7(B)に示すように、弾性変形部31aが膨張限状態となったときに、その状態を規制するために弾性変形部31aの外面に接触する外ストッパ74が設けられている。一方、一次側チューブ31内には、図7(A)に示すように、弾性変形部31aが収縮限状態となったときに、その状態を規制するために一次側チューブ31の頂点部72の内面に接触する内ストッパ75がそれぞれの頂点部72に対応させて2つ設けられている。
【0044】
このように、一次側チューブ31にそれぞれ断面U字形状の2つまたは3つの湾曲部71を有する弾性変形部31aを設けることにより、気体室35に加えられる圧縮性気体の圧力に対する弾性変形部31aの弾性変形量を一定に維持させることができるとともに、気体室35に加えられる圧縮性流体により迅速に弾性変形部31aを変形させることができる。
【0045】
二次側チューブ32の弾性変形部32aの横断面形状は、全体的に円筒形状となっているが、図6に示した断面形状または図7に示した断面形状の弾性変形部としても良い。さらに、図6および図7に示した外ストッパ74と内ストッパ75を設けるようにしても良い。
【0046】
駆動ポンプ46の駆動ポンプケース47は二次側ポンプケース41に固定されており、二次側ポンプケース41と駆動ポンプケース47には媒体供給流路45が形成されている。駆動ポンプケース47に形成されたシリンダ孔81内にはピストン48が組み込まれており、ピストン48とシリンダ孔81により駆動室49が区画されている。ピストン48と一体となった駆動ロッド50には連結ロッド82が連結され、この連結ロッド82にはナット83が設けられ、このナット83には電動モータ53の主軸84に連結された送りねじ85がねじ結合されている。したがって、電動モータ53を駆動すると、駆動ロッド50によりピストン48は直線往復動され、駆動室49内の非圧縮性媒体Mは媒体室43に供給される一方、媒体室43内から駆動室49に戻され、二次側チューブ32は膨張収縮されることになる。駆動室49の圧力を検出するために、駆動ポンプケース47には圧力センサ86が設けられている。
【0047】
ピストン48とシリンダ孔81との間から洩れた非圧縮性媒体Mが駆動ポンプ46の外部に漏出するのを防止するために、駆動ロッド50と駆動ポンプケース47との間には、内部にシール室87を形成するベローズカバー88が設けられている。シール室87の圧力を検出するために、駆動ポンプケース47には圧力センサ89が設けられている。
【0048】
図8は本発明の他の実施の形態である薬液供給装置を示す断面図である。図8においては、図5に示された部材と共通の機能を有する部材には同一の符号が付されている。
【0049】
図8に示された薬液供給装置においては、連通バルブ22の構造が図5に示された形態と相違しており、他の構造は図5に示された薬液供給装置と同様となっている。連通バルブ22のバルブケース56には一次側チューブ31に連通する流入側流路91aと二次側チューブ32に連通する流出側流路91bとを連通させる連通室91が形成されており、流入側流路91aと流出側流路91bと連通室91は連通流路18を構成している。連通室91はシリンダ92とバルブケース56との間で挟み付けられる弁体93としてのダイヤフラムにより区画されている。シリンダ92には軸方向に往復動自在にピストンロッド94が装着され、このピストンロッド94の先端には弁体93が装着されている。
【0050】
シリンダ92にはカバー95が取り付けられており、ピストンロッド94の基端部に取り付けられたピストン96によりシリンダ92内の開放用の空気圧室97aと、カバー95内の閉鎖用の空気圧室97bとに区画されている。シリンダ92に形成された給排ポート98aから圧縮空気を供給すると、弁体93は弁座から離れて連通室91は開放されて連通流路18は連通状態となる。これに対し、カバー95に形成された給排ポート98bから圧縮空気を供給すると、弁体93は弁座に押し付けられて連通室91は閉塞され連通流路18は閉じられる。このように、連通バルブ22をダイヤフラム式の弁体93により形成すると、連通バルブ22の開閉動作を迅速に行うことができる。
【0051】
連通バルブ22としては、図5に示されるような回転式の球形の弁体62を有する形態と、図8に記載されるようなダイヤフラム式の弁体93を有する形態以外に、連通流路18を開閉するようにしたものであれば、どのような形態のものでも良い。
【0052】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、塗布バルブ23としては、外部からの駆動信号により開閉動作することなく、流出ポートに向かう方向の流れを許容し、逆方向の流れを阻止する逆止弁を用いるようにしても良い。
【符号の説明】
【0053】
11 一次側ポンプ
12 二次側ポンプ
13 薬液タンク
14 ノズル
16 注入流路
18 連通流路
19 塗布流路
21 注入バルブ
22 連通バルブ
23 塗布バルブ
24 ガス供給源
25 ガス流路
26 加圧バルブ
31 一次側チューブ
32 二次側チューブ
33 一次側ポンプケース
34 ポンプ室
35 気体室
37 圧縮空気供給源
38 空気供給路
39 流路切換バルブ(一次側チューブ駆動手段)
41 二次側ポンプケース
42 ポンプ室
43 媒体室
45 媒体供給流路
46 駆動ポンプ(二次側チューブ駆動手段)
48 ピストン
49 駆動室
50 駆動ロッド
51 コントローラ(制御手段)
53 電動モータ
54 ベローズ
55 注入ポンプ
71 湾曲部
72 頂点部
73 屈曲部
74 外ストッパ
75 内ストッパ
L 薬液
M 非圧縮性媒体
W 被塗布物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被塗布物に薬液を塗布するノズルに薬液タンク内の薬液を供給する薬液供給装置であって、
一次側ポンプケース内に組み込まれ、前記薬液タンク内の薬液が注入される径方向に弾性変形自在の一次側チューブを備えた一次側ポンプと、
二次側ポンプケース内に組み込まれ、前記一次側チューブ内から充填された薬液を前記ノズルに供給する径方向に弾性変形自在の二次側チューブを備えた二次側ポンプと、
前記一次側ポンプ内の気体室に圧縮性流体を供給して前記一次側チューブを径方向に収縮させる一次側チューブ駆動手段と、
前記二次側ポンプ内の媒体室に非圧縮性媒体を給排して前記二次側チューブを径方向に膨張収縮させる二次側チューブ駆動手段と、
前記一次側チューブが薬液で満たされて膨張するとともに前記二次側チューブが収縮した状態のもとで加圧された圧縮性流体を前記気体室に供給して前記二次側チューブ内に前記一次側チューブ内の薬液を充填することを特徴する薬液供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の薬液供給装置において、前記薬液タンク内の薬液を前記一次側チューブ内に注入して前記一次側チューブを膨張させる薬液注入手段を有することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の薬液供給装置において、前記一次側チューブと前記二次側チューブを接続する連通流路に当該連通流路を開閉する連通バルブを設け、前記連通バルブが閉じられ、前記一次側チューブが薬液で膨張するとともに前記二次側チューブが収縮した状態のもとで、加圧された圧縮性流体を前記気体室に供給し、続いて前記連通バルブを開いて、前記二次側チューブ内に前記一次側チューブ内の薬液を前記加圧された圧縮性流体の圧力で充填することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記一次側チューブ駆動手段は、前記気体室に気体供給路により接続される気体供給源と、前記気体供給路に設けられ前記気体室に圧縮性流体を供給する状態と前記気体室内の圧縮性流体を外部に排出する状態とに切り換える流路切換バルブとを有することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、それぞれ変形中心となる頂点部が円周方向にほぼ等間隔に設けられた断面U字形状の2つまたは3つの湾曲部を有する弾性変形部を前記一次側チューブに設けることを特徴とする薬液供給装置。
【請求項6】
請求項5記載の薬液供給装置において、前記弾性変形部の外面に接触して前記弾性変形部の膨張限状態を規制する外ストッパを前記一次側ポンプケース内に設けることを特徴とする薬液供給装置。
【請求項7】
請求項5または6記載の薬液供給装置において、前記弾性変形部の内面に接触して前記弾性変形部の収縮限状態を規制する内ストッパを前記一次側チューブ内に設けることを特徴とする薬液供給装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記二次側チューブ駆動手段は、前記媒体室に連通する駆動室が形成された駆動ポンプケースと、前記媒体室に前記駆動室内の非圧縮性媒体を供給する供給動作、および前記媒体室内の非圧縮性媒体を前記駆動室に排出する排出動作を行うピストンとを有することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記二次側チューブ駆動手段は、前記媒体室に連通する駆動室が形成された駆動ポンプケースと、往復動部材に取り付けられ、前記媒体室に前記駆動室内の非圧縮性媒体を供給する供給動作、および前記媒体室内の非圧縮性媒体を前記駆動室に排出する排出動作を行うベローズとを有することを特徴とする薬液供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−71230(P2012−71230A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216461(P2010−216461)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000145611)株式会社コガネイ (142)
【Fターム(参考)】