説明

螺軸固定構造

【課題】土留め壁用コンクリート型枠連結具1などに利用して効果的な弛み止め効果が期待できる螺軸固定構造を提案する。
【解決手段】本体2のネジ孔7に螺嵌結合される螺軸22aの固定構造であって、本体2のネジ孔7の外側で当該ネジ孔7の一側方から他側方に向かって当該ネジ孔7の軸心延長線を横断する操作片8が設けられ、この操作片8は一端部8aのみが本体2に固定された片持ち状のもので、当該操作片8には、螺軸22aが貫通する貫通孔部12と、この貫通孔部12から離れた位置から本体表面側に突出すると共に先端ほど前記ネジ孔7に近づくように傾斜する切り起こし舌片10とが設けられ、この切り起こし舌片10には本体表面に隣接する先端部10aが設けられた構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺軸を併用する各種建築金物などに活用できる螺軸固定構造、即ち、本体のネジ孔に螺嵌結合された螺軸の弛み止め機能を備えた螺軸固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本体のネジ孔に螺嵌結合された螺軸の弛み止め機能を備えた螺軸固定構造としては、特許文献1に記載されるように、前記本体からネジ孔の軸心延長線の片側に位置するように連設された操作片と、この操作片内に切り起こし形成された係止用舌片とを備え、前記操作片は、先端が前記ネジ孔から遠ざかる方向に突出するように切り起こされ、前記係止用舌片は、前記操作片とは逆向きで且つ先端の巾より基部の巾が広くなる形状に切り起こされ、前記操作片の先端に前記ネジ孔の軸心方向に操作力を加えたとき、前記係止用舌片の巾広基部の両側で前記操作片が屈曲して、前記操作片の先端から係止用舌片の先端までの部分が一体に傾動し、係止用舌片の先端が前記螺軸のネジ溝に食い込むように構成された、螺軸固定構造が知られている。
【特許文献1】特開2004−190459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような従来の螺軸固定構造では、螺軸の横側方に位置する巾広基部からネジ孔側へ斜めに傾斜している係止用舌片が前記巾広基部を支点に先端が螺軸に接近する方向に揺動することにより、当該係止用舌片の先端が螺軸のネジ溝に食い込む構成であるため、当該螺軸のネジ溝に対する係止用舌片の先端の食い込み方向が、当該螺軸の軸心に対し直角方向ではなく斜め方向になる。従って、係止用舌片の先端の食い込みが弱く、強力な弛み止め効果を期待することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る螺軸固定構造を提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の螺軸固定構造は、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、本体2のネジ孔7に螺嵌結合される螺軸(螺軸部22a)の固定構造であって、前記本体2のネジ孔7の外側で当該ネジ孔7の一側方から他側方に向かって当該ネジ孔7の軸心延長線を横断する操作片8が設けられ、この操作片8は一端部8aのみが前記本体2に固定された片持ち状のもので、当該操作片8には、前記ネジ孔7に螺嵌される前記螺軸(螺軸部22a)が貫通する貫通孔部12と、この貫通孔部12から離れた位置から前記本体(折り返し端部5)表面側に突出すると共に先端ほど前記ネジ孔7に近づくように傾斜する切り起こし舌片9,10とが設けられ、この切り起こし舌片9,10には前記本体(折り返し端部5)表面に隣接する先端部9a,10aが設けられ、前記操作片8を本体(折り返し端部5)表面側に打ち叩いて当該本体表面に接近するように変形させたとき、前記切り起こし舌片9,10が、その先端部9a,10aが本体(折り返し端部5)表面と圧接することにより操作片8側に接近するように変形し、この変形に伴って当該切り起こし舌片9,10の先端部9a,10aが本体(折り返し端部5)表面上をネジ孔7側へ摺接移動し、その先端(尖端13)を前記ネジ孔7に螺嵌された螺軸(螺軸部22a)のネジ溝に食い込ませることができるように構成されている。
【0005】
上記構成の本発明を実施するについて、切り起こし舌片9,10の先端部は、本体表面(折り返し端部5)に対し斜めに対面するように構成しても良いが、請求項2に記載のように、前記切り起こし舌片9,10の先端部9a,10aは、前記本体(折り返し端部5)表面とほぼ平行な向きに折曲させておくことができる。又、前記切り起こし舌片9,10は、操作片8の貫通孔部12に対し前記一端部8aのある側に設けられた短い切り起こし舌片9と遊端部8bのある側に設けられた長い切り起こし舌片10の内、少なくとも一方、好ましくは前記長い切り起こし舌片10を設けることが望ましいが、請求項3に記載のように、前記短い切り起こし舌片9と長い切り起こし舌片10の両方を設けることができる。更に、請求項4に記載のように、切り起こし舌片9,10の先端部9a,10aには、前記ネジ孔7の軸心に対し左右対称の一対の尖端13を形成しておくことができる。
【0006】
又、請求項5に記載のように、前記操作片8には、その左右両側辺から折曲連設された補強用側壁部8cを設けることができる。又、前記操作片8は如何なる方法で本体2に取り付けても良いし、可能な場合は本体2からの切り起こしにより本体2と一体に構成することもできるが、請求項6に記載のように、前記操作片8には、その一端部8a側に、前記ネジ孔7の軸心と平行な本体側板部6aの外側に当接状態で固着される取付け用板部11を折曲連設しておくことができる。このとき、前記本体2のネジ孔7が、本体2の左右両側板部6a,6b間に挟持されたナット15で構成されている場合は、請求項7に記載のように、前記操作片8の取付け用板部11には、本体側板部6aに設けられた貫通孔25a〜25cから本体2内側に入り込んで前記ナット15に圧接するナット位置決め兼用の取付け用舌片24a〜24cにより本体2に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0007】
上記請求項1に記載の構成の本発明に係る螺軸固定構造によれば、操作片を本体表面側に打ち叩いて当該本体表面に接近するように変形させたとき、前記切り起こし舌片が、その先端部が本体表面と圧接することにより操作片側に接近するように変形し、この変形に伴って当該切り起こし舌片の先端部が本体表面をネジ孔側へ摺接移動し、その先端が前記ネジ孔に螺嵌された螺軸のネジ溝に食い込むのであるから、当該螺軸のネジ溝に対する切り起こし舌片先端の食い込み方向が、当該螺軸の軸心に対し直交する向きとなり、螺軸の軸心に対し真横から切り起こし舌片の先端を食い込ませることができる。しかも、操作片に対する打ち叩き方向は、螺軸の軸心方向であって、螺軸のネジ溝に対する切り起こし舌片先端部の食い込み方向に打ち叩くのではないから、切り起こし舌片先端が反動で螺軸のネジ溝から離脱することがなく、強力に切り起こし舌片先端を螺軸のネジ溝に食い込ませ且つその状態を確実に保持させることができる。即ち、本体ネジ孔に対する螺軸の強力な弛み止め効果が期待できる。
【0008】
尚、請求項2に記載の構成によれば、操作片を打ち叩いたときの切り起こし舌片先端部の本体表面上でのネジ孔方向への摺接移動が円滑に行われ、操作が容易になる。又、請求項3に記載の構成によれば、螺軸を両側から挟み込むように左右一対の切り起こし舌片の先端を螺軸のネジ溝に食い込ませることができ、請求項4に記載の構成によれば、切り起こし舌片先端の左右対称の一対の尖端で螺軸を自動調心的に抱きかかえるように食い込ませることができるので、これら請求項3や4に記載の構成によれば、切り起こし舌片先端の食い込み効果を高め、螺軸の弛み止め効果を一層高めることができる。
【0009】
又、請求項5に記載の構成によれば、変形させる切り起こし舌片を備えると共にそれ自体本体表面側へ接近させるように変形させなければならない操作片を、これら変形動作が円滑確実に行わせることができる、比較的板厚の薄い板材から構成しても、操作片そのものは補強用側壁部で補強して、打ち叩き操作時の操作力を確実に切り起こし舌片に伝達し、所期の作用を確実に行わせることができる。
【0010】
更に、請求項6に記載の構成によれば、本体表面が十分な面積を持たない場合でも、操作片に十分な広さの取付け面を確保し、溶接止め、ボルトナット止め、リベット止めなど、任意の取付け方法を採用して簡単容易に操作片を本体に組付けることができる。この場合、請求項7に記載の構成によれば、操作片を本体に組付けるための手段(取付け用舌片)により、ネジ孔を構成するナットを本体に取り付けることができ、コストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明による螺軸固定構造を土留め壁用コンクリート型枠連結具に応用した場合の好適実施形態を添付図に基づいて説明すると、図1〜図3に於いて、1は土留め壁用コンクリート型枠連結具であって、本体2と、この本体2の一端に設けられた土留め壁への連結部3と、本体2の他端に設けられたセパレーター連結部4とから成る。
【0012】
前記本体2は、セパレーター連結部4側で折り返したコ字形帯状板から成り、セパレーター連結部4は、本体2の折り返し端部5に設けられたネジ孔7と、折り返し端部5に連設した操作片8と、この操作片8に形成された一対の切り起こし舌片9,10とから構成されている。
【0013】
前記操作片8は、その一端部8aから折曲連設された取付け板部11において、本体2の両側板6a,6bの一方の外側面に当接状態で溶接など適当な手段で固着されたもので、その一端部8aから遊端部8bに至るほど本体2の折り返し端部5から離れるように傾斜すると共に、左右両側辺には、外向きに折曲連設された補強用側壁部8cが形成されている。そして操作片8には、矩形の貫通孔部12が設けられている。この貫通孔部12は、ネジ孔7の軸心方向からみたときに、当該貫通孔部12内にネジ孔7の全体が含まれるような大きさであるが、当該貫通孔部12内の操作片一端部8aがある側に偏ってネジ孔7が位置するように形成されている。
【0014】
而して一対の切り起こし舌片9,10は、操作片8における前記矩形の貫通孔部12を形成するものであって、操作片にH形の切り込みを入れ、その操作片8の長さ方向に隣接する2つの矩形舌片部を本体2の折り返し端部5側に押し出すことにより、矩形の貫通孔部12と一対の切り起こし舌片9,10とが形成されている。このとき、操作片8の一端部8aに近い側の切り起こし舌片9は、この切り起こし舌片9の基部となる貫通孔部12の内側辺がネジ孔7及び本体2の折り返し端部5に近いために短く、反対の操作片8の遊端部8bに近い側の切り起こし舌片10は、この切り起こし舌片10の基部となる貫通孔部12の外側辺がネジ孔7及び本体2の折り返し端部5から遠いために長くなっており、各切り起こし舌片9,10は、その基部(貫通孔部11の内側辺及び外側辺)からネジ孔7の開口端に向かって傾斜して延出し、その先端部9a,10aは、本体2の折り返し端部5と平行になる向きに折曲されると共に当該本体2の折り返し端部5に隣接している。そしてこれら切り起こし舌片9,10の先端部9a,10aには、図3に示すように、それぞれネジ孔7の軸心に対し対称に一対の尖端13が突設されている。
【0015】
前記ネジ孔7は、本体2の折り返し端部5に形成された貫通孔14と、当該本体2の折り返し端部5の内側に固定されたナット15とで構成されている。前記ナット15は、溶接で本体2の内側に固着することができるが、先に示した特許文献1に記載されるようなカシメ方法で本体2に固着しても良い。
【0016】
前記本体2の土留め壁への連結部3は、各種のものが考えられるが、この実施形態では、前記本体2の左右両側板部6a,6bの遊端部間に挟持固定されて当該本体2から突出する螺軸部16で構成している。
【0017】
図4に示すように、従来周知の通り土留め壁17は、適当間隔おきに立設された矢板支持用H形鋼18間に所要枚数の矢板19を落とし込んで、上下に隣接する矢板19によって土留めのための壁を構成したものであり、上記構成の連結具1を使用するために、矢板支持用H形鋼18のコンクリート壁築造側(山側とは反対側)のフランジ部18aの外側面適当箇所に、連結具1の螺軸部16を螺合し得るネジ孔を備えた部材、具体的には、ナット20を内側に固着した部材21が溶接により固着される。そして連結具1の前記螺軸部16を部材21のナット20(ネジ孔)に螺合締結し、所要長さに調整されたセパレーター22の一端螺軸部22aを、図3Bに示すように、連結具1のセパレーター連結部4におけるネジ孔7(ナット11のネジ孔)に螺合する。このとき螺軸部22aは操作片8の矩形の貫通孔部12内及び一対の切り起こし舌片9,10の対向先端部9a,10a間を通過するだけで、これらとは干渉しない。
【0018】
セパレーター22の一端螺軸部22aを連結具1のネジ孔7に所要深さまで螺合させたならば、図3Cに示すように、操作片8の遊端部8bをセパレーター22の螺進方向(ネジ孔7の軸心方向)にハンマーその他の適当な工具又は資材で打ち叩いて操作力Fを加える。この結果、操作片8がその一端部8aを支点に本体2の折り返し端部5側に接近するように曲げられて変形することになるが、このとき一対の切り起こし舌片9,10は、変形する操作片8と本体2の折り返し端部5との間で挟まれ、その操作片8側の基部を支点に当該操作片8に接近する側へ曲げられて変形する。このとき各切り起こし舌片9,10の先端部9a,10aは、本体2の折り返し端部5の表面上を摺接しながらネジ孔7側へ移動することになり、当該ネジ孔7に螺合しているセパレーター22の螺軸部22aのネジ溝に食い込む結果となる。
【0019】
セパレーター22の他端に対するコンクリート型枠23の結合は、従来周知の通り、例えばセパレーター22の他端部に結合された型枠受け用コーン24や、型枠23の外側でセパレーター22(前記コーン24から突出する螺軸部)に連結される型枠締結金具25等を使用して行われる。
【0020】
図5〜図7は、操作片8の取付け方法の他の例を示している。この例では、操作片8の一端部8aから折曲連設した取付け用板部11の左右両側辺と先端辺とからそれぞれ取付け用舌片24a〜24cを切り起こしにより一体形成すると共にこれら各舌片24a〜24cを本体2の側板部6a側に折曲し、本体2の側板部6aには、前記3つの取付け用舌片24a〜24cがそれぞれ貫通する貫通孔25a〜25cを設けておき、本体2の折り返し端部5に内側に、本体2の左右両側板部6a,6bで平行両側辺が挟まれて回転止めされる状態にナット15を嵌合させ、前記各貫通孔25a〜25cに各取付け用舌片24a〜24cを挿通させるように取付け用板部11を本体側板部6aに当接させたとき、3つの取付け用舌片24a〜24cの内の並列する2つの取付け用舌片24a,24bがハの字形に変形してナット15の一対の斜辺を挟み込むように構成している。この結果、ナット15は取付け用舌片24a,24bとの摩擦力で位置決めされると共に、操作片8が3つの取付け用舌片24a〜24cと各貫通孔25a〜25cとの係合により本体2に取り付けられる。
【0021】
尚、図では3つの取付け用舌片24a〜24cの内、1つの取付け用舌片24cがナット15から離れて位置しているが、この取付け用舌片24cと本体2の折り返し端部5との間でナット5が挟み付けられるように構成して、ナット15の取付け強度を高めることもできる。勿論、各取付け用舌片24a〜24cをナット15から離して配置し、これら取付け用舌片24a〜24cを操作片8の取付け手段としてのみ利用することもできる。この場合は、ナット15は溶接など、他の適当な方法で本体2に固定される。勿論、ネジ孔7を構成するのにナット15を使用したが、本体2の板厚が厚いときは、単にネジ孔を加工するだけで良いし、バーリング加工で形成した貫通孔の内側にネジ溝加工してネジ孔を構成することもできる。
【0022】
土留め壁用コンクリート型枠連結具1の土留め壁への連結部3としては、先に示した特許文献1に記載されるように、各種構造のものが採用できる。勿論、本発明の螺軸固定構造は、上記のような土留め壁用コンクリート型枠連結具1にのみ利用できるものではなく、螺軸が螺嵌結合されて使用される各種建築金物などの弛み止め対策として活用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面図である。
【図2】A図はその要部の平面図、B図は同要部の底面図である。
【図3】A図は同要部の拡大正面図、B図は螺軸を螺嵌した状態での同要部の拡大縦断側面図、C図は操作片を操作した螺軸固定状態での同要部の拡大縦断側面図である。
【図4】図1に示す土留め壁用コンクリート型枠連結具を利用して構成した土留め壁の要部の縦断側面図である。
【図5】別の実施形態を示す要部の側面図である。
【図6】図5の平面図である。
【図7】図5の要部の縦断正面図である。
【符号の説明】
【0024】
1 土留め壁用コンクリート型枠連結具
2 本体
3 土留め壁への連結部
4 セパレーター連結部
5 本体の折り返し端部
6a,6b 本体の左右両側板部
7 ネジ孔
8 操作片
8a 操作片一端部
8b 操作片遊端部
8c 操作片の補強用側壁部
9,10 切り起こし舌片
9a,10a 切り起こし舌片の先端部
11 取付け板部
12 矩形の貫通孔部
13 尖端
24a〜24c 取付け用舌片
25a〜25c 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体のネジ孔に螺嵌結合される螺軸の固定構造であって、前記本体のネジ孔の外側で当該ネジ孔の一側方から他側方に向かって当該ネジ孔の軸心延長線を横断する操作片が設けられ、この操作片は一端部のみが前記本体に固定された片持ち状のもので、当該操作片には、前記ネジ孔に螺嵌される前記螺軸が貫通する貫通孔部と、この貫通孔部から離れた位置から前記本体表面側に突出すると共に先端ほど前記ネジ孔に近づくように傾斜する切り起こし舌片が設けられ、この切り起こし舌片には前記本体表面に隣接する先端部が設けられ、前記操作片を本体表面側に打ち叩いて当該本体表面に接近するように変形させたとき、前記切り起こし舌片が、その先端部が本体表面と圧接することにより操作片側に接近するように変形し、この変形に伴って当該切り起こし舌片の先端部が本体表面上をネジ孔側へ摺接移動し、その先端を前記ネジ孔に螺嵌された螺軸のネジ溝に食い込ませることができるように構成された、螺軸固定構造。
【請求項2】
前記切り起こし舌片の先端部は、前記本体表面とほぼ平行な向きに折曲されている、請求項1に記載の螺軸固定構造。
【請求項3】
前記切り起こし舌片は、操作片の貫通孔部に対し前記一端部のある側に設けられた短い切り起こし舌片と遊端部のある側に設けられた長い切り起こし舌片の一対から成る、請求項1又は2に記載の螺軸固定構造。
【請求項4】
前記切り起こし舌片の先端部には、前記ネジ孔の軸心に対し左右対称の一対の尖端が形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の螺軸固定構造。
【請求項5】
前記操作片は、その左右両側辺から折曲連設された補強用側壁部を備えている、請求項1〜4の何れか1項に記載の螺軸固定構造。
【請求項6】
前記操作片は、その一端部側に、前記ネジ孔の軸心と平行な本体側板部の外側に当接状態で固着される取付け用板部が折曲連設されている、前記請求項1〜7の何れか1項に記載の螺軸固定構造。
【請求項7】
前記本体のネジ孔は、本体の左右両側板部間に挟持されたナットで構成され、前記操作片の取付け用板部には、本体側板部に設けられた貫通孔から本体内側に入り込んで前記ナットに圧接するナット位置決め兼用の取付け用舌片により本体に取り付けられている、前記請求項6に記載の螺軸固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−255577(P2008−255577A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−95959(P2007−95959)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(000143558)株式会社国元商会 (64)
【Fターム(参考)】