説明

血圧および脈拍の受動的なモニタリング用システムおよび方法

【課題】脈拍をモニターすることができ、血圧測定を受動的に行うことができ、そして、自動的にユーザーのためにデータを記録することができるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】さらに、インターネットまたは情報システムへのカップリングは、侵襲法および病院内ケアに関連した費用を低減しつつ、突然検知された変更および傾向分析、およびこれらの患者の成功した治療に基づいて、疾病の早期発見に対するオプションを拡張する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧および脈拍を受動的にモニタリングするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高血圧症は、この国だけでも毎年625,000件を越える致命的な心臓麻痺・発作の一因となる主たる危険因子である。治療しないで放置すると、高血圧は、また腎臓および心不全に結びつく場合がある。今、中年に接近しつつある7600万人のベビーブーマーおよびそれを超える数は上昇し続けるだろう。高血圧が、心臓病および発作(それはアメリカ人の第1および第3番目の主要な死因である)の危険を増加させることは有名である。全国健康および栄養検査III[NHANES III、1988-91]に基づくと、60歳以上の約5000万人のアメリカ人に関する、病害防除および予防/国立健康統計センターの中間層は、高血圧(あるいは高血圧症)を持っている。実際、5人のアメリカ人のうちの1人(または4人の大人のうち1人)は高血圧であり、また、高血圧患者の31.6パーセントは診断していない。早期発見と診療は、高血圧の被験者の死および病的状態を劇的に減少させることが実証されている。
【0003】
NIHは、鬱血心不全を「新しい流行病」と記載している。アメリカにおける480万以上の個人が、鬱血心不全と診察され、そのうち400,000-700,000が毎年新しいケースとして報告されている。次の5年以内に、2000万人のアメリカ人が、上昇した血圧を含む差し迫った鬱血心不全の初期の危険信号である徴候を発見するだろう。およそ1000万人がアメリカで糖尿病を煩っている。糖尿病は、患者に高血圧、心臓病、循環障害および視力障害を起こす。糖尿病患者では、血圧コントロールは、長期的合併症を低減させるのに役立つ。したがって、受動的・オン・デマンドの血圧測定の使用から利益を得ることができる多くのグループがある。
【0004】
ほとんどの医者は、何回もオフィスを訪問する高血圧の人をその上腕動脈から得られた2つ以上の圧力表示に基づいて分析するだろう。異種の表示を持つ患者にとって、ホーム・モニタリングは選択できる方法であり、現在、健康医療機関(HMO)によって費用が負担されている。血圧のホーム・モニタリングは次のような長所を有する。それは、診療室における神経過敏により「白衣高血圧」あるいは上昇した圧力と時々名付けられるものを回避するだろう、また、血圧のホーム・モニタリングは、より正確な一時的な測定を提供するだろう。血圧は、水銀血圧計(現在の標準)および電子血圧モニターを含む様々な方法を用いて、かつまた脈波の数学的な変形からの血圧の計算によって、測定することができる。連続的な血圧測定については、移動性血圧モニタ装置が使用される。この装置は、24時間通常着用していて、あらかじめプログラムされた間隔(通常30分ごと)に血圧を計ることができる。移動性の血圧装置は、診断期間全体を通じて腕上に着用しなければならず、不便である。従来の血圧モニターは、かさばり、危険な水銀流出を引き起こすおそれがあり、高齢の大人あるいは認知障害者が用いるのに難しい、という他の不利益がある。更に、前述した不利益および/または不便があるため、家庭で血圧測定を規則的にすることは困難性である。
【0005】
血圧および、脈拍、体重、ボディー・マス・インデックス(BMI)、および典型的な午前中の体重チェック用にかかる時間中のパーセント身体脂肪のような他の生命徴候を測定し、次いで自動的に連続分析のためにデータベースにその情報を格納する能力は、疾病の早期発見に有益な効果がある。
【0006】
以下の刊行物、特許出願および特許は、それらの内容がリファレンスとしてそっくりそのままここに導入される。
【特許文献1】米国特許第6,428,481 B1号
【特許文献2】米国特許第6,425,862 B1号
【特許文献3】米国特許第6,398,740 B1号
【特許文献4】米国特許第6,186,953 B1号
【特許文献5】米国特許第5,865,755 B1号
【特許文献6】米国特許第5,620,003 B1号
【特許文献7】米国特許第5,241,964 B1号
【特許文献8】米国特許第4,909,339 B1号
【特許文献9】米国特許第4,880,013号
【特許文献10】米国意匠特許第297,364号
【特許文献11】米国特許出願公開第2002/0111541 A1号
【特許文献12】米国特許出願公開第2002/0082486 A1号
【特許文献13】米国特許出願公開第2002/0022773 A1号
【特許文献14】米国特許第6,696,956 B1号
【特許文献15】米国特許第6,687,424 B1号
【特許文献16】米国特許第6,640,212 B1号
【特許文献17】米国特許第6,524,239 B1号
【特許文献18】米国特許第6,463,187 B1号
【特許文献19】米国特許第6,221,010 B1号
【特許文献20】米国特許第6,221,010 B1号(訂正版)
【特許文献21】米国特許出願公開第2003/0199771 A1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、人間(あるいは動物)生理学に起因する様々なフォースを測定するためにセンサーを用いる。この発明のために、我々は人間に使用する場合について記述する。しかしながら、この発明は、フォースを生成するすべての生物あるいは生物のボデーに適用可能である。様々な血圧パラメーター(例えば、次のものに限定されるものではないが、脈拍、パルス幅、パルス振幅、パルス波形エリア、脈圧、最大血圧、心拡張期の血圧)は、波形解析を通じてセンサー・データから得られた情報から得られうる。このデータはデータベースへ転送され、将来の使用および健康状態分析のために格納され得る。将来の使用例としては、縦モード解析、診断のためのパターン分析および他の目的がある。このプラットフォームおよび方法を継続して使用すると、心血管および他の疾病、あるいは食塩感受性のような他の条件の早期発見および管理の機会を作るであろう。
【0008】
この装置および方法は、ユーザーが日々血圧を測定することを可能にし、したがって、縦方向の歴史を作りながら、従順の問題を低減する。
【0009】
我々は、より良いケアおよび安い料金を目指す介護人、病院および支払人単独であるいはそれらと強力して作動するようにしたユニークな受動素子および方法を開発した。その「プラットフォーム」は、例えば次のものに限定されるものではないが標準体重計、椅子、バスマットあるいはベッド等のフォームファクターに収容し得る受動血圧モニタ装置および方法である。
【0010】
本発明のひとつの実施形態は、インターフェース部材との通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出すための血圧および/または脈拍システムを提供する。このシステムは、前記インターフェース部材と通信状態にある、脈波形よび脈拍を検知するためのセンサ・モジュールと、血圧の変化を導き出すために脈波形を解析するプロセッサ・モジュールと、を備えている。
【0011】
本発明の他の実施形態は、インターフェース部材と通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出す方法を提供する。この方法は、脈波形と脈拍を検知すること、血圧の変化を導き出すための脈波形および脈拍信号を解析すること、を含む。
【0012】
本発明の他の実施形態は、コンピュータシステムにおいて少なくとも1つのプロセッサーにインターフェース部材と通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出すことを可能にするためのコンピューター・ロジックを有するコンピューター使用可能媒体からなるコンピュータ・プログラムプロダクトを提供する。前記コンピューター・ロジックは、脈波形と脈拍を検知すること、および血圧の変化を導き出すための脈波形および脈拍信号を解析すること、を含む。
【0013】
これらおよび他の目的は、ここに記載された発明の利点および特徴に加えて、後述の説明、図面および請求項からより明白になるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、新規なはかり装置(すなわち他のプラットフォーム、インターフェースあるいは構造)、および脈拍をモニターし、血圧測定を受動的に行い、かつユーザーのためにデータを自動的に記録することができる方法を提供する。インターネットに接続するオプションを備えた本発明は、侵略的な手続きおよび病院内でのケアに伴う高い費用を低減させつつ、突然検知された変位および傾向分析に基づいた疾病の早期発見およびこれらの患者の成功した治療のためのオプションを拡張するものである。
【0015】
そのような装置は、医療従事者、支払人および個々のユーザーの広い範囲に興味深いものであろう。医療支払人には、例えば、独立実施協会(IPA)、多専門医療グループ、下位専門分野医療グループ、管理医療機構、保険支払人、在宅医療介護サービス組織、疾病国家管理会社、病院システム、鬱血心不全クリニック、メディケイドおよびメディケア等が含まれ得る。
【0016】
本発明システムおよび方法は、機能する人間生理学に応じて身体から生成されたフォースを測定するプラットフォームである。発明の好ましい使用では、はかりは、次のものに限定されるものではないが例えば被験者から出る呼吸パルスおよび他の生理学的活動を測定するセンサーを装備している。あるいは、フォースはプラットフォームを介して人体に適用することができ、また、測定は合成の生理的反応で作ることができる。1つの実施形態において呼吸と心拍動に起因するフォースは、人間の足あるいは両足から出るときに測定される。
【0017】
この発明において測定可能な信号へ人間のフォースを変換するために用いることができるいくつかのタイプのセンサー技術がある。それらセンサーは、人体に直接あるいは間接的につけることができる。例えば、変位センサーあるいは圧力センサーは、生理学的活動に起因する動きを翻訳し得る。変位センサーは、重要な低周波で使用可能状態を維持するという長所がある。そのセンサーは、被験者が(直接あるいは間接的に)情報をやり取りするプラットフォームあるいは任意のインターフェース部材に直接つなぐことができる。あるいは、身体から出るエネルギーは、流体、ガスあるいは他の媒体によってセンサー要素に転送され得る。如何なる適切なセンサー、プロセッサーおよびデータ表示技術も、プラットフォームの設計に組み入れることができる。ある実施形態では、非常に敏感な変換器が、パッドあるいは柔軟な空気袋に含まれたクローズドシステム媒体を通って転送された信号あるいは動作をモニターするために用いられる。
【0018】
その発明は、被験者の心臓の鼓動、呼吸あるいは他の生理学的活動に起因するもの等の(但しこれらに限定されない)ユーザーから出るフォースを測定することを可能にするプラットフォームのユニークな構成に依存する。被験者が接している(例えば、これらに限定されないが、立っている、座っている、横たわっている、持っている、あるいは触れている)プラットフォームは、例えば信号対雑音比感度、特異性等のシステム・パフォーマンスを最適化するように設計されている。
【0019】
図1を参照して、図1は、インターフェース部材42との通信状態にある被験者あるいは対象46の血圧および脈拍を導き出すための本発明にかかる血圧よび脈拍システム31の概略ブロックダイヤグラムを示す。このシステムは、被験者あるいは対象の脈波形および脈拍の検知のために用いられるインターフェース部材42と通信(直接あるいは間接的に)状態にあるセンサー・モジュール32を含む。このシステムは、更に、血圧の変化を導き出すための脈波形および脈拍信号を解析するプロセッサ・モジュール40を含む。血圧の変化は、次のものに限定されるものではないが、例えば、脈圧、収縮期圧、拡張期圧、パルス幅、パルス時間差、ダブルピーク差、および/または重複隆起の深さ等の少なくとも1つを含む。このシステムは、更に、血圧の前記変化を受け取るための出力モジュールを含む。この出力モジュールは、次のものに限定されるものではないが、例えば、ディスプレイ、アラーム、記憶装置、通信装置、プリンタ、ブザー、PDA、ラップトップ・コンピュータ、コンピュータ、音響あるいは視覚警報、および/または光等の少なくとも1つを含む。対象または被験者46が直接あるいは間接的にインターフェース部材42に接続44されると認識されるべきである。同様に、センサー・モジュール32は、直接あるいは間接的にインターフェース部材42に接続48されると認識されるべきである。
【0020】
更に図1を参照して、前記システム31あるいは該システムの部分あるいは該システム31(あるいは外部装置との)の通信路だけが配線接続、ワイヤレス、あるいはそれらの組み合わせであっても良い、と認識されるべきである。前記センサー・モジュール32およびプロセッサ・モジュール40は、前記システム31との通信で外部装置あるいはシステムと無線通信状態にあるにはもとより、互いに該システム31の他のコンポーネントと共に、無線通信状態にある。無線通信の例には、次のものに限定されるものではないが、例えば、RFリンク、ブルートゥース、赤外線、携帯電話リンク、光学および/または電磁気等の少なくとも1つが含まれる。あるいは、センサー・モジュール32およびプロセッサ・モジュール40は、前記システム31と通信状態にある外部装置と配線で接続されているのはもとより、前記システム31の他のコンポーネントと共に、互いに配線接続されている。配線接続通信の例には、次のものに限定されるものではないが、例えば、電子、集積回路、電磁気、ワイヤー、ケーブル、ファイバーオプティクス、電話線、撚線対、および/または同軸ケーブル等がある。
【0021】
更に図1を参照して、該システムの実施形態は少なくとも1つのアーカイバル記憶装置/メモリ54を含むものであっても良い。このアーカイブ記憶装置/メモリ54は、血圧、脈波形、脈拍の変化の縦モード解析、あるいはパターン認識、あるいは他のデータあるいは所定の用途に必要あるいは求められる診断の少なくとも1つを含む。さらに、前記プロセッサ・モジュール40あるいは他の二次的プロセッサーは、血圧、脈波形、脈拍および/またはパターン認識の変化の縦モード解析、あるいは他のデータあるいは所定の用途に必要あるいは求められる診断を解析する。ある実施形態では、このシステムはさらに第2のプロセッサ・モジュール(図示略)を含む。第2のプロセッサ・モジュールは、血圧、脈波形、脈拍および/またはパターン認識の変化の縦モード解析、あるいは他のデータ、あるいは所定の用途の必要なあるいは求められる診断を解析するように構成されても良い。前記被験者または対象46は、以下のいずれであってもよい。人間、動物、生物あるいは無生物。インターフェース部材42は、はかり、椅子、バスマット、マット、ベッド、靴、スリッパ、ドア・ノブ、ハンドル、および/またはサンダルあるいは任意の適切なインターフェース構造あるいは通信の少なくとも1つである。前記センサー・モジュール32は、次のものに限定されるものではないが、例えば、圧電気、光ファイバー、差動変圧器、および/または被験者の生理学における自然に生じる変化を変換する十分な解決の圧力の少なくとも1つであり、それは重要な心臓のイベント(例えば、脈拍)と関係するかもしれない。そのようなセンサーは、前記被験者に直接あるいは間接的に接続されうる。ある実施形態では、このシステム31は、前記センサー・モジュールおよびプロセッサ・モジュールの制御のための制御モジュールを含む。
【0022】
図2(A)を参照すると、図2(A)は、センサー・モジュール32の圧電気、光学、磁気あるいは他の圧力変換器を用いて振動を測定することができるセンサー・システムを備えた本発明にかかる血圧および脈拍システム31の典型的な実施形態の概要の実例を示す。動作中にプラット70およびコントロールシステム56におかれた足46は、あらかじめ加圧された空気袋71の収縮を起こす。調整装置73は、制御された割合で収縮プロセスを維持する。足の動脈における脈波が空気袋71(つまりインターフェース部材)を通るとき、封入容積の圧縮が続いて起こる。センサー要素(例えばピエゾ圧力変換器あるいは他のタイプ圧力変換器)は、空気袋容積の圧力における変化に応答するために形成される。生じる脈波は、閉塞が生じる(収縮期)圧力値を示し、そこではセンサーがもはや足の底部で足の動脈の生理学的効果(心拡張期)をもはや取得しない。したがって、その合成された信号は、確立した脈波特性と関係する情報に富んでいる。このアナログ信号は、選択的なフィルタリング技術を用いて予備処理され、そして得られた脈拍波形は、脈拍や圧力のような重要な特性を導き出すための更なる分析のためにディジタル化される。
【0023】
実施形態の類似した一面によると、空気袋は足裏のアーチ・エリアにあり、典型的な収縮期圧より大きな既知の圧力まで膨張する。このシステムは、底部で合成空電/脈圧波をアナログ信号電圧に変換するこの空気袋に連結された圧力変換器を含んでいる。連続的にアナログ信号をサンプリングすると同時に抑制されたやり方で空気袋から空気を抜きながら、以下のものに限定されるわけではな
いが、例えば、圧縮波上昇率、重複隆起、パルス幅、パルスタイムオフ、ダブルピーク間隔、減少の傾斜、カーブの下の領域などを含む、脈波の収縮期圧、脈波形およびそれゆえ既知の特性を得ることが可能である。これらのメトリックスは、確立されたフィガノメータ・カフス方法論(sphyganometer cuff methodology)に類似するものの識別しうる血圧手段を含む、重要な結果を計算するのに役立つデータに関連する豊富なパルスのセットを生成する。
【0024】
図2(B)を参照して、図2(B)は、センサー・モジュール32の圧電気センサーあるいは水晶86(あるいは他の光学、磁気、あるいは他の変換器)を用いて振動を測定することができるセンサー・システムを備えた、本発明にかかる血圧および脈拍システム31の典型的な実施形態の概要を示すものである。動作中に、足46はプレート84におかれ、コントロールシステム/モジュール56は、信号の獲得を始める。脈波が密封パッド42(つまりインターフェース部材)を通ったとき、封止容積の圧縮が続いて起こる。圧電圧力トランスデューサの入口は、圧力導管88を通って密封パッド42に接続される。密封したパッド42の圧縮は圧電気装置/材料86に圧力を印加し、次いで圧力変形に起因して特性が変更する。特性におけるこの変化は、アナログ信号電圧90を生成するために用いられる。このアナログ信号は選択的フィルタリング技術を用いて予備的処理64がなされ、得られたパルス波形は、脈拍や圧力のような重要な特性を導き出すための更なる分析のためにディジタル化される。
【0025】
ここに、本発明にかかる方法およびシステム、あるいはそのシステムのコンポーネントの特有の実例を実証するために図示実施形態を示す。当該システムあるいはその個々のコンポーネントの典型的な実施形態は、例示であってこれらに限定するものではないと考えられるべきである。
【実施例1】
【0026】
例えば(しかしこれらに限定されるもではない)、マントルは足を緩くあるいは圧力下のいずれか含めるように構成することができる。試索法では、プラットフォームは、はかりの上部に開口部を作るように設計されており、一対のスリッパを履くのと同様、その開口部に被験者がその足の前部を挿入するようになっている。このセンサーを用いて、足は、膜を急速に膨張させさせて足背動脈に対するフォースの測定を創造する足の頂部をカバーするトリガーを作動させる。その膨張した膜が空気で満たされるにつれて、それは、より小さな膨張したバブルに空気チューブを介して接続されて、動的な気流システムを生成する。それは、センサー(例えば光ファイバー)がマウントされ、より大きな膜に印加された圧力の量における変化を測定するより小さな泡の上にあり、油圧装置と同様に作動するそのシステム内の空気のボリュームの変位を引き起こすことにより、それらの変更を翻訳する。その膜は、前記センサーが信号の変化を受け取り始めるまで膨張し、その膜の膨張を停止させる。該システムは、膜と被験者足動脈との間の最良のカップリングを創造するように測定される。被験者脈拍の明瞭な測定は、モニターされ、記録され、そして更なる波形解析のために保存される。また、はかりの床に小さな開口部を形成してもよい。ここで足が、膜のために、足裏動脈で脈拍を測定するために足の底に上方へ膨張させることを可能にするために置かれる。
【実施例2】
【0027】
図3A〜図3Cに移って、図3A〜図3Cは、図2Bに示されたシステムに類似する実施形態からの実際の波形のグラフを示す。図3A〜図3Cに示されたような波形は、得られた僅かなサンプルのそれぞれの部分を提供する。これらの波形は、臨床的に得た足の脈圧の波形に似ている。脈拍や脈圧のような情報は、これらの波形から得ることができる。
【0028】
図3Dに移って、図3Dは、血圧、脈波速度および脈拍のような生理学パラメーターを決定するのに用いられる様々な特性を例証する、単一の心臓の鼓動(つまり図3Cからの7つのピークのうちの1つ)のグラフ表示を提供する。
【0029】
図3Eに移って、図3Eは、血圧計のような現在の臨床用途に基づく血圧決定のために用いられたモデルのグラフ表示を提供する。したがって、この技術では、パッドは予め膨張されており、被験者がはかりを踏みつけたときに足動脈を塞ぐ。その被験者が静止すると、そのパッドは図3Eに示すようにゆっくりしぼむであろう。
【実施例3】
【0030】
データ解釈
【0031】
被験者によって生成されたパルスおよび呼吸するフォースが電子装置によって記録されると、呼吸およびパルス情報は、そのデータの数学的な処理から得ることができる。パルス・データから血圧情報を導き出すことは、ゲリー・エル・マククイキン(Gary L.McQuilkin)に1993年9月7日に付与され、メドウエイブ社(Medwave, Inc.)に譲受された、「動脈圧の連続的な表示および動脈システムのビート・バイ・ビートを提供する非侵入性、非閉鎖性の方法および装置(Noninvasive, non-occlusive method and apparatus which provides a continuous indication of arterial pressure and a beat-by-beat characterization of the arterial system)」と題する米国特許第5,241,964号によって実証されており、その開示内容は、そっくりそのままレファレンスとしてここに導入される。
【0032】
データ解釈および報告
【0033】
データ解釈および報告は、例えば、メリーランド州オウイングの内科医配置呼出センターで一週間7日毎日24時間運営した遠隔医療における世界的リーダーであるメディカル助言システム(Medical Advisory Systems)によって実証することができる。
【0034】
次に、本発明の方法は、ハードウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組み合わせを用いて、実施することができ、また個人用ディジタル補助装置(PDAs)あるいはそれと通信状態にあるコンピュータシステムあるいは他の処理システムの一つ(あるいはその一部)以上において実施することができる。
【0035】
ある実施形態では、この発明は、汎用コンピューター上で走るソフトウェアにおいて実行された。コンピュータシステムは、1つあるいはそれ以上のプロセッサーを含んでいる。そのようなプロセッサーは、通信インフラストラクチャー(例えば通信バス、クロスオーバー・バーあるいはネットワーク)に接続され得る。このコンピュータシステムは、ディスプレイユニット上に表示するために、通信インフラストラクチャー(あるいはフレームバッファー(図示略))からのグラフィックス、テキストおよび他のデータを送るディスプレイ・インターフェースを含んでも良い。
【0036】
また、このコンピュータシステムは、主記億装置、好ましくはランダムアクセス記憶装置(RAM))を含んでも良く、また補助記憶装置を含んでも良い。前記補助記憶装置には、例えば、フレキシブルディスク・ドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュ・メモリーなどに代表される、ハードディスクドライブおよび/またはリムーバブル記憶ドライブを含んでも良い。リムーバブル記憶ドライブは、周知の方法で、リムーバブル記憶ユニットから読み込み、および/またはリムーバブル記憶ユニットへ書き込む。リムーバブル記憶ユニットは、リムーバブル記憶ドライブによって読み書きされるフレキシブルディスク、磁気テープ、光ディスクなどに代表される。認識されるように、リムーバブル記憶ユニットは、コンピューター・ソフトウェアおよび/またはデータを内部に格納したコンピューター使用可能な記憶メディアを含む。
【0037】
代替実施形態では、補助記憶装置は、コンピュータ・プログラムあるいは他のインストラクションをコンピュータシステムにロードすることを許可するための他の手段を含んでも良い。そのような手段には、例えば、リムーバブル記憶ユニットやインターフェースがある。そのようなリムーバブル記憶ユニット/インターフェースには、例えば、(ビデオゲーム装置で見られるような)プログラム・カートリッジおよびカートリッジ・インターフェース)、(ROM、PROM、EPROMあるいはEEPROM等の)リムーバブルメモリー・チップおよび関連ソケット、およびソフトウェアとデータが当該リムーバブル記憶ユニットからコンピュータシステムに転送されることを可能にする、他のリムーバブル記憶ユニットおよびインターフェース等がある。
【0038】
コンピュータシステムもまた通信インターフェースを含んでも良い。通信用インターフェースは、ソフトウェアおよびデータがコンピュータシステムと外部装置との間で転送されることを可能にする。通信用インターフェースには、例えば、モデム、ネットワーク・インターフェース(エサーネット・カード等)、シリアルあるいはパラレル通信ポート、PCMCIAスロットおよびカード、モデム等が含まれる。通信用インターフェースを介して転送されたソフトウェアとデータは、信号の形をしており、それは通信用インターフェースによって受け取ることができる電子信号、電磁気信号あるいは光学的あるいは他の信号であっても良い。信号は、通信パス(つまりチャンネル)経由で通信用インターフェース124に供給される。チャンネル(あるいはここに示された他の通信手段あるいはチャンネル)は信号を伝送し、ワイヤーあるいはケーブル、光ファイバー、電話線、携帯電話リンク、RFリンク、赤外線リンクおよび他の通信チャネルを用いて実行されうる。
【0039】
このドキュメントでは、「コンピュータ・プログラム媒体」および「コンピューター使用可能媒体」の用語は、一般に、リムーバブル記憶ドライブ、ハードディスクドライブにインストールされたハードディスクおよび信号のような媒体を指す。これらのコンピュータ・プログラムプロダクツは、コンピュータシステムにソフトウェアを供給するための手段である。その発明はそのようなコンピュータ・プログラムプロダクトを含んでいる。
【0040】
コンピュータ・プログラム(コンピュータ制御ロジックとも称される)は主記億装置および/または補助記憶装置に格納されている。コンピュータ・プログラムも通信用インターフェースによって受け取られ得る。コンピュータプログラムは、それが実行された時、コンピュータシステムがここに議論したように本発明の特徴を実行することを可能にする。特に、コンピュータプログラムは、それが実行されたとき、プロセッサーが本発明の機能を行なうことを可能にする。従って、そのようなコンピュータ・プログラムは、コンピュータシステムのコントローラーを表わす。
【0041】
本発明がソフトウェアを用いて実行される実施形態では、そのソフトウェアはコンピュータ・プログラムプロダクトに格納され、リムーバブル記憶ドライブ、ハードドライブあるいは通信用インターフェースを用いて、コンピュータシステムにロードされ得る。コントロールロジック(ソフトウェア)は、プロセッサーによって実行された時、ここに記載したように本発明の機能を実行させる。
【0042】
別の実施形態では、本発明は、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)のようなハードウェア・コンポーネントを用いて、主としてハードウェアにおいて実行される。ここに記述された機能を実行するハードウェアステートマシンの実行は、当該技術分野に熟練している者に明白であろう。
【0043】
更に別の実施形態では、本発明はハードウェアとソフトウェアの両方のコンビネーションを用いて実行される。本発明の実施例のソフトウェアでは、上に記述された方法は、当該技術に熟練している人々に知られていた、様々なプログラムおよびプログラミング言語で実施され得る。
【0044】
更に他の実施形態は、典型的な実施形態の上述した器記載および図面を読むことにより当該技術分野における熟練者に容易に明白になるであろう。様々な変化、修正および追加の実施形態が可能であると理解されなければならず、またそのような変化、修正および実施形態はすべて、添付された請求項の精神および範囲内にあると見なされる。例えば、本願の如何なる部分(タイトル、セクション、アブストラクト、図面等)の内容にも拘わらず、それに反する明示的な記載がない限り、いずれの特に記載されあるいは例証されたアクティビティあるいはエレメント、
そのようなアクティビティの任意の特別なシーケンス、任意の特別のサイズ、速度、寸法あるいは、周波数、あるいはそのようなエレメントの任意の特別の相互関係について要求されるものはない。さらに、どんなアクティビティも繰り返すことができ、どんなアクティビティもマルティプルエンティティによって実行することができ、および/またはどんな要素も複写することができる。さらに、いずれのアクティビティあるいは要素も除外することができ、アクティビティのシーケンスは変わることができ、要素の相互関係は変えることができる。従って、明細書の記載および図面は例示的なものであって、限定されるものではないと理解されなければならない。
【0045】
この出願は、「血圧および脈拍(Roboscale)をモニターする体重計用システムおよび方法」と題する2003年4月3日付で出願された米国仮出願第60/460,236号の先の出願日を米国特許法第119条(e)に基づいて優先権の主張を伴うものであって、その開示内容はレファレンスとしてそっくりそのままここに導入される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本発明の前述したおよび他の目的、特徴および利点、および発明それ自身は、添付図面を参酌して読まれた時、好ましい実施形態の記述からより完全に理解されるであろう。
【図1】図1は、被験者血圧および脈拍システムの概要を示すブロックダイヤグラム。
【図2A】図2Aは、膨張する空気袋と通信状態にある圧力変換器を用いて、振動を測定することができるセンサー・システムの概略図である。
【図2B】図2Bは、パッドと通信状態にある圧力変換器を用いて、振動を測定することができるセンサー・システムの概略図である。
【図3A】図3Aは、図2Bに記載のシステムに近似した実施形態からの実際の波形であって、得られたわずかなサンプルの一部を示すグラフである。
【図3B】図3Bは、図2Bに記載のシステムに近似した実施形態からの実際の波形であって、得られたわずかなサンプルの一部を示すグラフである。
【図3C】図3Cは、図2Bに記載のシステムに近似した実施形態からの実際の波形であって、得られたわずかなサンプルの一部を示すグラフである。
【図3D】図3Dは単一の心臓鼓動(つまり図3Cの7つのピークのうちの1つ)であって、血圧、脈波速度および脈拍のような生理学のパラメーターを決定するのに用いられる様々な特性を示すグラフである。
【図3E】図3Eは、血圧計のような現在の臨床の応用に基づく血圧の決定のために用いられたモデルのグラフを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターフェース部材と通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出すための血圧および脈拍システムであって、該システムは、 前記インターフェース部材と通信状態にある、脈波形よび脈拍を検知するためのセンサ・モジュールと、 血圧の変化を導き出すために前記脈波形および脈拍信号を解析するプロセッサ・モジュールと、 を備えている。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、血圧の前記変化は、脈圧、収縮期圧、拡張期圧、パルス幅、パルス時間差、ダブルピーク差、および/または重複隆起の深さの少なくとも1つを含む。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、更に、血圧の前記変化を受け取るための出力モジュールを備えている。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、前記出力モジュールは、ディスプレイ、アラーム、記憶装置、通信装置、プリンタ、ブザー、PDA、ラップトップ・コンピュータ、コンピュータ、音響あるいは視覚警報、および/または光の少なくとも1つを含む。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記被験者は、前記インターフェース部材に直接あるいは間接的に接続される。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールは、前記インターフェース部材に直接あるいは間接的に接続されている。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールおよびプロセッサ・モジュールは、無線通信している。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムであって、前記無線通信は、RFリンク、赤外線、携帯電話リンク、光学および/または電磁気の少なくとも1つを含む。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールおよびプロセッサ・モジュールは、配線接続で通信している。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、前記配線接続通信は、電子、集積回路、電磁気、ワイヤー、ケーブル、光ファイバ、電話線、撚線対、および/または同軸ケーブルの少なくとも1つからなる。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムであって、さらに、アーカイバル記憶モジュールを備えている。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、前記アーカイバル記憶モジュールは、診断および他の目的のために縦モード解析および/またはパターン認識の少なくとも1つを格納する。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムであって、前記プロセッサ・モジュールは、縦モード解析および/またはパターン認識を解析する。
【請求項14】
請求項12に記載のシステムであって、更に第2のプロセッサ・モジュールを備え、該第2のプロセッサ・モジュールは、血圧の変化、縦モード解析、および/またはパターン認識を解析する。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムであって、前記被験者は、人間および/または動物である。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムであって、前記被験者は、生物あるいは無生物である。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムであって、前記インターフェース部材は、プラットフォーム、はかり、椅子、バスマット、マット、ベッド、靴、スリッパ、ドアノブ、ハンドル、および/またはサンダルの少なくとも1つからなる。
【請求項18】
請求項1に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールは、圧電気装置、光ファイバー装置、差動変圧器、および/または重要な心疾患に関連する生理機能の自然に生じる変化を変換するのに十分な解決を提供する圧力決定装置の少なくとも1つを含む。
【請求項19】
請求項18に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールは、前記被験者に直接あるいは間接的につながれる。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムであって、更に、前記センサー・モジュールおよびプロセッサ・モジュールをコントロールするための制御モジュールを備えている。
【請求項21】
請求項1に記載のシステムであって、前記センサー・モジュールは、前記被験者に直接あるいは間接的につながれる。
【請求項22】
インターフェース部材と通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出す方法であって、該方法は、 脈波形と脈拍を検知すること、 血圧の変化を導き出すための脈波形および脈拍信号を解析すること、を含む。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、血圧の前記変化は、脈圧、収縮期圧、拡張期圧、パルス幅、パルス時間差、ダブルピーク差、および/または重複隆起の深さの少なくとも1つを含む。
【請求項24】
請求項22に記載の方法であって、更に、血圧の前記変化を出力することを含む。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、前記出力は、出力モジュールによって行われる。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記出力モジュールは、ディスプレイ、アラーム、記憶装置、通信装置、プリンタ、ブザー、PDA、ラップトップ・コンピュータ、コンピュータ、音響あるいは視覚警報、および/または光の少なくとも1つを含む。
【請求項27】
請求項22に記載の方法であって、更に、アーカイバル情報あるいはデータを格納することを含む。
【請求項28】
請求項27に記載の方法であって、アーカイバル情報あるいはデータの格納は、診断および他の目的のために縦モード解析および/またはパターン認識の少なくとも1つを格納するアーカイバル記憶モジュールによって行われる。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、更に、前記縦モード解析および/またはパターン認識を解析することを含む。
【請求項30】
請求項22に記載の方法であって、前記被験者は、人間および/または動物である。
【請求項31】
請求項22に記載の方法であって、前記被験者は、生物あるいは無生物である。
【請求項32】
コンピュータシステムにおいて少なくとも1つのプロセッサーにインターフェース部材と通信状態にある被験者の血圧および脈拍を導き出すことを可能にするためのコンピューター・ロジックを有するコンピューター使用可能媒体からなるコンピュータ・プログラムプロダクトであって、 前記コンピューター・ロジックは、 脈波形と脈拍を検知すること、および 血圧の変化を導き出すために前記脈波形および脈拍信号を解析すること、を含む。

【図1】
image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate

image rotate


【公表番号】特表2007−524437(P2007−524437A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509270(P2006−509270)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009099
【国際公開番号】WO2004/091378
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(505298803)ユニヴァースティ オブ ヴァージニア パテント ファウンデイション (8)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF VIRGINIA PATENTFOUNDATION
【住所又は居所原語表記】250 West Main Street, Suite 300,Charlottesville, VA 22902, United States of America
【Fターム(参考)】