説明

表示一体型画像形成装置及び画像表示システム並びに画像表示方法

【課題】設置場所をとることなく、また、設置作業が極めて簡単であるにも係わらず、店舗側の歩行者に対しても十分な宣伝効果を得る。
【解決手段】スキャナー部54、操作部58、画像形成部55、機器制御部59、FAXモデム60、通信部61、管理部62、及びハードディスク(HD)63を備えているデジタル複合機A1とサーバ装置85とが外部ネットワーク72を介して接続された構成において、デジタル複合機A1の背面側筐体に、第1表示画面22を外側に向けて大型ディスプレイ21が一体的に取り付けられており、機器制御部59は、外部ネットワーク72を介してサーバ装置85と接続されるとともに、サーバ装置85で管理されている各種提供情報を、大型ディスプレイ21の第1表示画面22に提供情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合機やデジタル複写機等の画像形成装置に係り、より詳細には、画像形成装置に大型の表示装置を融合させた表示一体型画像形成装置及び画像表示システム並びに画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、複合機やデジタル複写機等の画像形成装置は、コンビニエンスストア(以下、「コンビニ」と略記する。)やスーパーマーケット(以下、「スーパー」と略記する。)を初めとする量販店などに多く設置されており、主に店を利用するユーザが原稿のコピーを取る場合などに利用されている。
【0003】
ところで、近時のコンビニは、道路側(歩道側)に面した店舗部分が全面ガラス張りとなっており、歩道を歩いている人に店内の様子が一目で分かるように商品が陳列されている。例えば、図30に示すように、入り口500を介して広いスペース側のガラス窓501沿いに本棚510が設置されており、狭いスペース側のガラス窓502沿いに画像形成装置Aが設置され、その画像形成装置Aの店内奥側に図示しないレジカウンタが配置されている、といった配置パターンが一般的である。そして、このような配置構成において、従来は、歩道側のガラス窓501,502に、店外に向かってポスター等の紙広告505を直接貼付して、歩行者に対し各種の宣伝活動を行っていた。また、店内の陳列台の僅かな空きスペースに紙広告を貼付して、店内のお客に対する宣伝活動を行っていた。
【0004】
このような宣伝活動では、広告を頻繁に入れ替えることは難しく、例えば、時間帯によってサラリーマンの通行が多い時間帯はサラリーマンに的を絞った宣伝広告を行い、昼間の主婦層や学生が多い時間帯には、主婦や学生に的を絞った宣伝広告を行う、といったきめ細かい宣伝活動が行えないといった問題があった。
【0005】
また、歩道側を全面ガラス張りとし、このガラス面に広告を貼付する手法は、不動産会社等にも採用されており、ガラス面の壁一面に各種不動産情報の紙広告を貼付して通行人に提供している。しかし、この場合でも、賃貸契約や売買契約が成立した不動産情報の撤去や、新たな不動産情報の貼付等を従業員が手作業で行う必要があるため、撤去のし忘れや貼り忘れ等が頻繁に発生し、提供情報が必ずしも最新のものでない場合があるといった問題があった。
【0006】
一方、上記したように、各店舗に設置されている画像形成装置は、もっぱら店を利用するユーザが原稿のコピーを取る場合にのみ利用されており、それ以外にはほとんど利用されていないのが現状である。そこで、このような画像形成装置の利用効率を向上させるための工夫が従来からされている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
【0007】
特許文献1には、店舗に壁面ディスプレイとプリンタとを接続して設置し、壁面ディスプレイに表示された広告情報に対応する印刷ボタンを押下すると、当該印刷ボタンが押下された広告情報をプリンタで印刷することのできる広告情報処理システムが記載されている。
【0008】
また、特許文献2には、複写機である画像処理装置とキャッシュレジスタとがLANで接続されており、複写機の原稿台にセットされた掲示画像原稿を読み取ると、この掲示画像を複写機の操作画面に表示するとともに、LANを経由してキャッシュレジスタの表示装置に表示する画像処理装置が記載されている。
【0009】
また、特許文献3には、画像形成装置本体の前カバーまたは側面カバーに液晶モニタを取り付け、パーソナルコンピュータの出力信号を液晶モニタの表示部に表示する構成の画像形成装置が記載されている。
【特許文献1】特開2002−329139号公報
【特許文献2】特開2002−156873号公報
【特許文献3】特開2002−55501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、画像形成装置と表示装置とを接続し、表示装置に表示されている広告情報を画像形成装置で印刷したり、画像形成装置から読み取った掲示画像を当該画像形成装置の操作画面やキャッシュレジスタの表示装置に表示することで、画像形成装置を利用して広告宣伝機能を高める工夫が従来から行われている。
【0011】
しかし、特許文献1のものは、歩道側の壁面全体にディスプレイを設置し、このディスプレイと店内に設置されているプリンタとを通信ケーブルで接続する必要があるため、設置作業が大がかりとなり、また、店舗ごとに設置する必要があることから、設置作業が極めて煩雑であるといった問題があった。また、一旦設置した後は、レイアウトを臨機応変に変更したくても、簡単に行うことができないといった問題もあった。
【0012】
また、特許文献2のものでは、広告情報を画像形成装置の操作画面やキャッシュレジスタの表示画面に表示することは可能であるが、これは店舗内にいる客に対しての宣伝広告であり、店舗前の歩道を歩いている人に対する宣伝広告とはなっていない。また、画像形成装置の操作画面やキャッシュレジスタの表示画面に表示するだけでは、店内の客もほとんど気が付かず、十分な宣伝効果が得られないといった問題があった。
【0013】
また、特許文献3のものでは、広告情報を液晶モニタの表示画面に表示することは可能であるが、これは画像形成装置の操作者に対する表示であり、店舗前の歩道を歩いている人に対する宣伝広告とはなっていない。また、液晶モニタに広告情報を表示することで、店舗内にいる客に対して宣伝広告を行うことも考えられるが、このような小型の液晶モニタの表示画面に表示するだけでは、店内の客もほとんど気が付かず、十分な宣伝効果が得られないといった問題があった。
【0014】
さらに、特許文献1及び特許文献2においては、店舗などに設置している装置そのものに広告情報等のデータを記憶しており、データが大きくなればなるほど記憶容量も多く必要となる。
【0015】
なお、店舗内に画像形成装置と大画面(例えば、50インチ等)のディスプレイ装置とをケーブルで接続して設置することも行われているが、コンビニやスーパー等の店舗では、売り場面積を如何に広く確保するかが課題であり、このように2つの大型機器を並置することは、売り場面積が狭くなるためあまり普及していない。また、狭い店舗では設置場所すら確保できない場合もあり、店舗側にとって必ずしもメリットのあるシステムとはなっていないのが現状である。例えば、52V型の液晶ディスプレイ(シャープ製 PN−525)の外観寸法は、高さ1254mm×横幅742mm×奥行92mm、質量44Kg、そして、液晶ディスプレイのスタンド(シャープ製 ID−DS03W)の外観寸法は、横幅917mm×奥行870mm、さらにデジタル複合機(シャープ製 MX−3500FN)の外観寸法は、高さ950mm×横幅645mm×奥行670mm、質量120Kg、である。ここで、液晶ディスプレイとデジタル複写機を直列に置くと、床占有面積は、横幅:液晶ディスプレイスタンド幅917mm×奥行:1540mm(デジタル複写機の奥行670mm+液晶ディスプレイのスタンドの奥行870mm)必要である。
【0016】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、広い設置場所を必要とせず、かつ、設置作業が極めて簡単であるとともに、歩道側の歩行者に対しても十分な宣伝効果を得ることのできる表示一体型画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するため、本発明の表示一体型画像形成装置は、原稿読取手段と、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されており、前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面に表示することを特徴としている。
【0018】
このような構成によれば、画像形成装置を表示装置の脚部として兼用することで、画像形成装置と表示装置という2台の大型機器の設置スペースを、実質的に画像形成装置の設置スペースに収めることが可能となる。上記解決課題で説明したように、表示装置である液晶ディスプレイと画像形成装置であるデジタル複写機を直列に置くと、床占有面積は、横幅:液晶ディスプレイスタンド幅917mm×奥行:1540mm(デジタル複写機の奥行670mm+液晶ディスプレイのスタンドの奥行870mm)必要であるが、デジタル複合機の背面に液晶ディスプレイを装着すれば、床占有面積は、横幅:液晶ディスプレイ幅742mm×奥行:762mm(液晶ディスプレイの奥行92mm+デジタル複合機の奥行670mm)で済ませることができる。また、液晶ディスプレイを縦置きにするとバランスが悪いが、デジタル複合機と一体にすることで、デジタル複合機と液晶ディスプレイの重量バランスがよく安定した設置が可能である。これにより、コンビニやスーパー等の狭い店舗においても、画像形成装置を従来から設置している場所にほぼそのまま設置することができる。この場合、表示画面が外側を向くようにして画像形成装置の例えば背面側に表示装置を取り付けると、画像形成装置を従来通り店舗内に設置するだけで、表示装置の表示画面が、道路側(すなわち、歩道側)の壁面ガラスを介して店舗外の歩行者側に向くことになる。従って、この表示装置の表示画面に広告情報を表示することで、店舗外の歩行者にインパクトのある宣伝広告を行うことが可能となる。
【0019】
また、表示画面に表示する広告情報として、サーバ装置で管理されている各種提供情報を、ネットワークを介して取得する構成としている。すなわち、広告等のデータを外部のサーバ装置で一括して記憶管理することができるため、店舗等に設置される表示一体型画像形成装置の記憶容量を少なくすることができる。
【0020】
この場合、前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記印字手段により印字出力するように構成してもよい。これにより、ユーザは、操作手段を操作することで、その広告情報自体、またはその広告情報に付加されているクーポン券などを取得することができる。
【0021】
また、本発明の表示一体型画像形成装置は、通信手段をさらに備え、前記制御手段は、前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記通信手段により携帯端末へ送信するように構成してもよい。これにより、ユーザは、例えば広告情報に付加されているクーポン券等を携帯端末のメモリに保存することができ、必要なときに携帯端末の表示画面にクーポン券を表示することで、そのクーポン券を利用することが可能となる。
【0022】
また、本発明の表示一体型画像形成装置は、原稿読取手段と、表示部を有する操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されており、前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記表示部の両方に表示することを特徴としている。このように、同じ提供情報を表示画面と表示部の両方に表示することで、店舗外の歩行者が表示装置の表示画面に表示されている情報を見て店舗内に入り、画像形成装置の前にきたときに、操作手段の表示部にも同じ情報が表示されているので、その後の選択操作を容易に行うことが可能となる。
【0023】
この場合、前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記表示部に表示するように構成してもよい。すなわち、表示画面に表示されている提供情報(広告情報)と関連する関連情報(例えば、広告情報が商品情報である場合には、その商品のクーポン券などの情報)を表示部に表示することで、その後の処理、すなわちそのクーポン券を取得するための処理をスムーズに行うことが可能となる。
【0024】
また、本発明の表示一体型画像形成装置は、原稿読取手段と、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されているとともに、前記画像形成装置の操作者から視認可能な第2表示画面を有する第2表示装置が前記画像形成装置筐体より上方に突出するように配置され、前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記第2表示画面の両方に表示することを特徴としている。このように、同じ提供情報を表示画面と第2表示画面の両方に表示することで、店舗外の歩行者が表示装置の表示画面に表示されている情報を見て店舗内に入り、画像形成装置の前にきたときに、第2表示画面にも同じ情報が表示されているので、その後の選択操作を容易に行うことが可能となる。
【0025】
この場合、前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記第2表示画面に表示するように構成してもよい。すなわち、表示画面に表示されている提供情報(広告情報)と関連する関連情報(例えば、広告情報が商品情報である場合には、その商品のクーポン券などの情報)を第2表示画面に表示することで、その後の処理、すなわちそのクーポン券を取得するための処理をスムーズに行うことが可能となる。
【0026】
また、本発明の表示一体型画像形成装置は、原稿読取手段と、表示部を有する操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されているとともに、前記画像形成装置の操作者から視認可能な第2表示画面を有する第2表示装置が前記画像形成装置筐体より上方に突出するように配置され、前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記第2表示画面と前記表示部とにそれぞれ表示することを特徴としている。このように、同じ提供情報を表示画面と第2表示画面と表示部のそれぞれに表示することで、店舗外の歩行者が表示装置の表示画面に表示されている情報を見て店舗内に入り、画像形成装置の前にきたときに、第2表示画面または操作手段の表示部にも同じ情報が表示されているので、その後の選択操作を容易に行うことが可能となる。
【0027】
この場合、前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記第2表示画面及び前記表示部の両方に表示するように構成してもよい。すなわち、表示画面に表示されている提供情報(広告情報)と関連する関連情報(例えば、広告情報が商品情報である場合には、その商品のクーポン券などの情報)を第2表示画面と操作手段の表示部の両方に表示することで、その後の処理、すなわちそのクーポン券を取得するための処理をスムーズに行うことが可能となる。
【0028】
また、上記構成の表示一体型画像形成装置において、前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報の中から1つの関連情報を選択するための選択情報(リンク、画面切換え、印刷等)を前記第2表示画面または前記表示部に表示するように構成してもよい。これにより、その後の処理をスムーズに行うことが可能となる。
【0029】
また、上記構成の表示一体型画像形成装置において、前記操作手段とは別に前記第2表示画面を第2操作手段として利用し、前記操作手段または前記第2操作手段のいずれか一方または両方で操作可能としてもよい。これにより、利用者の使い勝手を向上させることができる。そして、前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段または前記第2操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記印字手段により印字出力するように構成してもよい。また、通信手段をさらに備え、前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段または前記第2操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記通信手段により携帯端末へ送信するように構成してもよい。
【0030】
また、上記構成の表示一体型画像形成装置において、前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報を前記第2表示画面または前記表示部にサムネイル表示するように構成してもよい。サムネイル表示とすることで、利用者の選択操作が容易となる。すなわち、所望するサムネイルを選択操作することで、そのサムネイルで示す関連情報を容易に表示することができる。
【0031】
また、上記構成の表示一体型画像形成装置において、前記制御手段は、当該装置の管理者によって設定された画像情報を、前記サーバ装置から取得して表示している各種提供情報の表示に割込ませて表示するように構成してもよい。この場合、前記制御手段は、前記画像情報を前記提供情報に重ねて表示、または、前記画像情報と前記提供情報とを並べて表示するように、表示レイアウトを設定することが可能である。これにより、顧客にとって見易い、若しくはインパクトのある表示を行うことができる。また、前記割込み表示させる時間設定を前記操作手段または前記第2操作手段から設定可能に設けても良い。割り込み時間を管理者が自由に設定できることで、割り込み表示の表示時間を、例えば割り込み表示させる時間帯の店舗外の人の通行量などを考慮して、最適な時間長さに設定することが可能となる。
【0032】
ここで、前記画像情報は、前記原稿読取手段にて読み取られた原稿の画像情報、または管理者によって当該装置に入力された画像データ、または前記ネットワークを介して取得されたウェブページの画像データのいずれかである。
【0033】
この場合、提供情報としては、動画データまたは静止画データのいずれでもよい。制御手段は、提供情報を表示するとき、サーバ装置から送信されてきた提供情報が動画データである場合には、当該動画データを記憶手段に一時記憶し、当該記憶手段から読み出して表示画面に表示するように構成してもよい。このように動画データの場合には記憶手段に一時記憶してから表示することで、外部のサーバ装置からのデータ転送に影響されることなく、スムーズな画像表示が可能となる。一方、制御手段は、提供情報を表示するとき、サーバ装置から送信されてきた提供情報が静止画データである場合には、記憶手段に一時記憶することなく表示画面に表示するように構成してもよい。すなわち、静止画データであれば、外部のサーバ装置からのデータ転送に影響されることはないので、そのまま表示する。
【0034】
なお、本発明の表示一体型画像形成装置においては、前記提供情報は、POSデータ、または気候データ、または地域データを基に管理されている。
【0035】
また、本発明の画像表示システムは、上記構成の表示一体型画像形成装置とサーバ装置とがネットワークを介して接続された画像表示システムであって、前記制御手段は、前記画像形成装置の管理者によって設定された画像情報を、前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、管理している各種提供情報に送信されてきた画像情報を割り込ませて前記画像形成装置に送信することを特徴としている。この場合、サーバ装置は、各種提供情報の表示に画像情報の表示を重ねて表示するように割り込み処理を行って画像形成装置に送信し、または、各種提供情報の表示と画像情報の表示とを並べて表示するように割り込み処理を行って画像形成装置に送信するように構成してもよい。
【0036】
すなわち、本発明の画像表示システムによれば、表示一体型画像形成装置では、割り込ませたい画像情報をサーバ装置にアップロードし、各種提供情報と画像情報との割り込み処理はサーバ装置側で行い、割り込み処理後のデータを表示一体型画像形成装置に転送することで、表示一体型画像形成装置側の割り込み処理の負担が軽減されることになる。すなわち、表示一体型画像形成装置では、サーバ装置から転送されてきた割り込み処理後のデータを単に表示画面等に表示するだけで、割り込み表示を行うことが可能となる。
【0037】
また、本発明の画像表示方法は、表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に前記表示画面を外側に向けて配置された画像形成装置と、前記表示画面に表示する各種提供情報を管理しているサーバ装置とがネットワークを介して接続された画像表示システムにおける画像表示方法であって、前記画像形成装置が前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を取得するステップと、取得した各種提供情報を前記表示装置の表示画面に表示するステップと、前記表示画面に表示されている情報から前記画像形成装置の操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を出力するステップと、を含むことを特徴としている。
【0038】
また、本発明の画像表示方法は、前記画像形成装置が、管理者によって設定された画像情報を前記サーバ装置へ送信するステップと、前記サーバ装置が、管理している各種提供情報に、送信されてきた前記画像情報を割り込ませて前記画像形成装置に送信するステップと、をさらに含むことを特徴としている。この場合、サーバ装置が、管理している提供情報の表示に画像情報の表示を重ねて表示するように割り込み処理を行って画像形成装置に送信するステップ、または、管理している提供情報の表示と画像情報の表示とを並べて表示するように割り込み処理を行って画像形成装置に送信するステップ、をさらに含んでいてもよい。
【0039】
すなわち、本発明の画像表示方法によれば、表示一体型画像形成装置では、割り込ませたい画像情報をサーバ装置にアップロードし、各種提供情報と画像情報との割り込み処理はサーバ装置側で行い、割り込み処理後のデータを表示一体型画像形成装置に転送することで、表示一体型画像形成装置側の割り込み処理の負担が軽減されることになる。すなわち、表示一体型画像形成装置では、サーバ装置から転送されてきた割り込み処理後のデータを単に表示画面等に表示するだけで、割り込み表示を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、画像形成装置を表示装置の脚部として兼用することで、画像形成装置と表示装置という2台の大型機器の設置スペースを、実質的に画像形成装置の設置スペースに収めることができる。これにより、コンビニやスーパー等の狭い店舗においても、画像形成装置を従来から設置している場所にほぼそのまま設置することができる。この場合、表示画面が外側を向くようにして画像形成装置に取り付けると、画像形成装置を従来通り店舗内に設置するだけで、表示装置の表示画面が、道路側(すなわち、歩道側)の壁面ガラスを介して店舗外の歩行者側に向くので、この表示装置の表示画面に、装置内部または外部サーバ装置で管理されている広告情報を表示することで、店舗外の歩行者にインパクトのある宣伝広告を行うことができる。また、表示装置を画像形成装置に対して上下動可能及び回転可能に設けることで、各店舗に合った最適な高さ位置及び角度位置に表示装置を設置することができる。
【0041】
また、本発明によれば、広告等のデータを外部のサーバ装置で一括して記憶管理することができるため、店舗等に設置させる装置の記憶容量を少なくすることができる。また、外部のサーバ装置で一括して記憶管理することで、複数の店舗に設置された本発明の画像形成装置の表示制御をサーバ装置側で一括して行うことができる。これにより、地域限定情報などをその地域内の店舗に設置されている全ての表示装置に一括して表示することが可能となり、地域限定情報を効果的に配信することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0043】
図1(a)〜(c)は、本発明の表示一体型画像形成装置の一実施形態の外観斜視図である。
【0044】
この画像形成装置A1は、正面側から見た形状がコの字型に形成された胴内排紙構造の画像形成装置であり、胴内排紙口部51の上部側に原稿押さえ蓋52、原稿読取部53及びスキャナー部54が配置され、胴内排紙口部51の下部側に画像形成部55及び給紙部56が配置されている。また、原稿読取部53の正面側には、キーボード式及びタッチパネル式の操作部58とが設けられている。
【0045】
すなわち、この画像形成装置A1は、長方形状に形成された背面側の筐体11aと右側面側の筐体11b、及び胴内排紙口部51部分がコの字型に切り欠かれた略長方形状の正面側の筐体11cと左側面側の筐体11dとで囲まれているとともに、これら筐体上部が原稿押さえ蓋52及び原稿読取部53を含むスキャナー部54によって覆われた構造となっている。また、図示は省略しているが、筐体下部の四隅にはそれぞれキャスターが設けられており、画像形成装置を自由に押して移動できるようになっている。
【0046】
この画像形成装置A1は、原稿読取部53に原稿を置く場合、胴内排紙口部51の排紙トレイ57から記録用紙を取り出す場合、給紙部56に記録用紙を補給する場合は、画像形成装置の正面側から行うことが可能なフロントアクセスタイプとなっている。また、正面側筐体11cの胴内排紙口部51のすぐ下に前扉12が設けられ、右側面側筐体11bにも上下2箇所に横扉13,14が設けられており、前扉12の下に給紙部56の各給紙用カセット56a,56bが前側に引き出し可能に配置されている。そして、前扉12を開けることにより、トナーの補給、感光体の交換、定着器や帯電器の修理や交換などのメンテナンスを行うことが可能となっている。また、詰まった記録用紙を用紙搬送路から除去する場合には、横扉13,14も必要に応じて開くようになっている。ただし、排紙トレイ57を胴内排紙口部51に配置する以外、その上部と下部に配置される各構成部は一例であり、この配置構成に限定されるものではない。
【0047】
上記構成において、本実施形態では、画像形成装置A1の背面側筐体11aに、第1表示画面22を外側に向けて大型の表示装置(ディスプレイ)21が、画面長手方向を上下に向けて配置した状態で一体的に取り付けられている。すなわち、本実施形態では、画像形成装置A1を大型ディスプレイ21の脚部として利用している。これにより、画像形成装置A1と大型ディスプレイ21という2台の大型機器の設置スペースを、実質的に画像形成装置A1の設置スペースに収めることが可能となる。また、画像形成装置A1と大型ディスプレイ21との接続コードも外部に露出することがないので、見かけ上もスッキリするとともに、接続コードを引っかけてしまうといった問題も発生しない。ただし、厳密には、大型ディスプレイ21の厚み分と後述する上下移動機構部及び回転機構部の奥行き分とのスペースが必要である。これにより、コンビニやスーパー等の狭い店舗においても、画像形成装置を従来から設置している場所に、本発明の表示一体型画像形成装置をほぼそのまま設置することが可能となるものである。
【0048】
また、大型ディスプレイ21は、その上部が背面側筐体11aより上方に突出するように配置されており、その突出部分の第1表示画面22とは反対側の面に第2表示画面23が配置されている。ただし、第2表示画面23は必須ではないが、利用者の利便性を考慮すると設けておいた方が良い。また、上記実施例では、大型ディスプレイ21の第1表示画面22と第2表示画面23とを一体としているが、それぞれ別体としてもよい。
【0049】
図2は、上記構成の表示一体型画像形成装置をコンビニに設置した状態の一例を示しており、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【0050】
すなわち、近時のコンビニは、道路側(歩道側)に面した店舗部分が全面ガラス張りの透明のガラス窓となっており、歩道を歩いている人に店内の様子が一目で分かるように商品が陳列されている。具体的には、入り口500を介して広いスペース側のガラス窓501沿いに本棚510が配置され、狭いスペース側のガラス窓502沿いに画像形成装置A1が設置されており、その画像形成装置A1の店内奥側にレジカウンタ503が配置され、本棚510の店内奥側に各種商品棚511が配置されている、といった配置パターンが一般的である。この場合、画像形成装置A1は、背面側に取り付けられた大型ディスプレイ21の第1表示画面22が外側(すなわち、店舗外の歩道側)を向くように配置する。これにより、大型ディスプレイ21の第1表示画面22が、道路側(すなわち、歩道側)のガラス窓502を介して店舗外の歩行者側に向くことになる。従って、この大型ディスプレイ21の第1表示画面22に広告情報を表示することで、店舗外の歩行者にインパクトのある宣伝広告を行うことが可能となる。この場合、第2表示画面23には、歩道側に向かって設置されている第1表示画面22に表示されている広告情報と同じ情報を表示してもよいし、あるいは、第1表示画面22に表示されている広告情報に関連する情報(詳細情報等)を表示するようにしてもよい。これにより、第1表示画面22の広告内容に興味を持った歩行者が店内に入ってきて画像形成装置A1の前にくると、第2表示画面23にその詳細情報が表示されているので、第2表示画面23のタッチパネル若しくは画像形成装置A1の操作部58を操作することで、所望する情報の印刷等を行うことが可能となる。例えば、第1表示画面22にクーポンの発券を行う情報が表示されており、これを見た客が店内に入って第2表示画面23の詳細情報に表示されているクーポンの発券ボタンを操作(タッチ)すると、画像形成装置A1がクーポン券を印刷して出力する、といったことが可能となる。
【0051】
図3(a)〜(c)は、本実施形態の大型ディスプレイ21を画像形成装置A1の背面側筐体11aに対して上下方向にスライド移動させたときの動作イメージ図、図3(d)〜(f)は、大型ディスプレイ21を画像形成装置A1の背面側筐体11aに沿って水平方向に±90度回転させたときの動作イメージ図である。
【0052】
設置する店舗によっては、ガラス窓502の下部分が目隠しされていたり、別の紙広告等が貼付されていたりする場合もあるため、図3(a)〜(c)に示すように高さ調整可能及び高さ位置固定可能とすることで、大型ディスプレイ21を各店舗に合った最適な高さに設置することが可能となる。同様に、設置する店舗によっては、大型ディスプレイ21を縦向きではなく横向きに設置したい場合もある。従って、大型ディスプレイ21を図3(d)〜(f)に示すように画像形成装置A1の筐体11aに沿って回転可能及び所定角度(この例では90度)位置で位置固定可能とすることで、店舗側の事情に合わせた種々の設置形態をとることが可能となる。
【0053】
<ディスプレイ上下移動機構部の説明>
次に、図3(a)〜(c)に示す上下スライド移動を可能とするためのディスプレイ上下移動機構部の構造の一実施例について、図4及び図5を参照して説明する。ただし、図4は上下移動機構部30の分解斜視図、図5は上下移動機構部30を上から見た断面図である。
【0054】
画像形成装置A1の背面側筐体11aの左右両側部には、後方に平行に突出するように設けられた長板形状の一対の保持板31,31が一体形成(または、ネジ等によって取り付け固定)されており、この保持板31,31によって囲まれた背面側筐体11aに、所定の間隔L1を存して後方に平行に突出するように設けられた長板形状の一対のガイドレール板32,32が、図示しないネジ等によって一体的に取り付け固定されている。このガイドレール板32,32には、互いに対向する面とは反対側の面(すなわち、保持板31と対向する面)に、その上端部から下端部まで連通する1条のレール溝部33,33がそれぞれ形成されている。
【0055】
一方、大型ディスプレイ21の背面側筐体21aには、所定の間隔L2を存して前方に平行に突出するように設けられた長板形状の一対のディスプレイ保持スライダ24,24が、ネジ26等によって取り付け固定されている。このディスプレイ保持スライダ24,24には、互いに対向する面に、その上端部から下端部まで連通する1条のレール突起部25,25がそれぞれ形成されており、このレール突起部25,25が、ガイドレール板32,32の各レール溝部33,33にそれぞれ嵌まり合うことによって、上下方向にスライド移動可能に係合されている。すなわち、所定の間隔L1,L2は、これらレール突起部25とレール溝部33との係合を保持した状態で上下方向にスムーズにスライド移動可能となるように設定されている。
【0056】
また、一方の保持板(図4及び図5では右側の保持板)31には、対向するディスプレイ保持スライダ24を固定するための上下動固定ピン36が設けられている。この上下動固定ピン36は、コイルバネ37によって常にディスプレイ保持スライダ24方向に付勢されており、上下動固定ピン36をディスプレイ保持スライダ24の対向する外面側に形成された複数個の固定穴27(本実施例では27a,27b,27cの3個)のいずれか一つと係合させて、ディスプレイ保持スライダ24の高さ位置を固定することにより、大型ディスプレイ21の高さ位置を調整することができるようになっている。
【0057】
ここで、大型ディスプレイ21の高さ位置を、例えば図3(a)から図3(b)に変更する場合の操作方法について説明する。
【0058】
まず、保持板31に設けられている上下動固定ピン36のハンドル部36aを引っ張ってコイルバネ37を弾性圧縮させ、ディスプレイ保持スライダ24の固定穴27aから上下動固定ピン36の係合を外す。これにより、ディスプレイ保持スライダ24がスライド移動可能となる。次に、上下動固定ピン36のハンドル部26aを引っ張った状態で、大型ディスプレイ21を図3(b)の位置まで上昇させ、上下動固定ピン36のハンドル部36aの引っ張りを解除する。すると、上下動固定ピン36に設けられているコイルバネ37の付勢力(弾性復元力)によって、上下動固定ピン36がディスプレイ保持スライダ24の固定穴27bと係合し、大型ディスプレイ21が図3(b)の位置に固定されることになる。
【0059】
なお、上記の操作説明では、ディスプレイ保持スライダ24の固定穴27aから上下動固定ピン36の係合を外してから、次の固定穴27bに上下動固定ピン36を係合させるまでの間、ハンドル部36aをずっと引っ張るようにしているが、固定穴27aから上下動固定ピン36の係合を外した後、ディスプレイ保持スライダ24を若干上方にスライドさせた時点でハンドル部36aの引っ張りを解除してもよい。これにより、ディスプレイ保持スライダ24をゆっくりと上昇させていくと、次の固定穴27bに上下動固定ピン36の先端が一致したときに、コイルバネ37の付勢力(弾性復元力)によって上下動固定ピン36が固定穴27bに自動的に係合することになる。
【0060】
<ディスプレイ回転機構部の説明>
次に、図3(d)〜(f)に示す回転移動を可能とするためのディスプレイ回転移動機構部の構造の一実施例について、図6及び図7を参照して説明する。ただし、図6は回転移動機構部40の要部斜視図、図7は回転移動機構部40を上から見た断面図である。
【0061】
画像形成装置A1の背面筐体11aに設けられた大型ディスプレイ21は、図3(d)〜(f)に示すように、縦長の表示状態(図3(d))を中心に時計回りに±90度回転させて横長の表示状態(図3(b),(c))にすることにより、使用者の所望する向きに大型ディスプレイ21を保持できるようになっている。
【0062】
これを実現するための本実施例の回転移動機構部40は、画像形成装置A1の背面筐体11aに設けられた軸受部41によって回転軸42の一端部42a側を支持し、この回転軸42の他端部42bに大型ディスプレイ21の背面側筐体21aを支持固定した構造となっている。大型ディスプレイ21の背面側筐体21aには、回転軸42の他端部42bを支持固定するための円筒形状の保持部28が設けられており、この保持部28に回転軸42の他端部42bを挿通した状態で、保持部28の外周面側から回転軸42に対してネジ29等をねじ込むことによって、大型ディスプレイ21が回転軸42に一体的に支持固定されている。
【0063】
一方、画像形成装置A1の背面筐体11aに設けられた軸受部41は、背面筐体11aに支持固定された第1軸受部41aと、背面筐体11aの内部に設けられた軸受支持板45に支持固定された第2軸受部41bとによって構成されており、回転軸42の一端部42a側は、これら第1軸受部41aと第2軸受部41bとによって支持されている。
そして、これら第1軸受部41aと第2軸受部41bとの間の回転軸42に、円周部にピン溝43a、ピン溝43b、ピン溝43cを90度毎に設けた回転盤43が一体的に設けられている。
【0064】
一方、画像形成装置A1の左側面側筐体11dには、回転軸42の回転位置を固定するための回転固定ピン46が設けられている。この回転固定ピン46は、コイルバネ47によって常に回転盤43の方向に付勢されており、回転固定ピン46を回転盤43の円周部に設けられた3個のピン溝43a〜43cのいずれか一つと係合させて、回転盤43の回転位置(すなわち、回転軸42の回転位置)を固定することにより、図3(d)〜(f)に示すように、大型ディスプレイ21を時計回り0度の位置、時計回り90度の位置、時計回り−90度の位置にそれぞれ保持することができるようになっている。
【0065】
ここで、大型ディスプレイ21の回転角度位置を、時計回り0度の位置(図3(d)に示す位置)から時計回り−90度の位置(図3(e)の位置)に回転させる場合の操作方法について説明する。
【0066】
まず、画像形成装置A1の左側面側筐体11dに設けられている回転固定ピン46のハンドル部46aを引っ張ってコイルバネ47を弾性圧縮させ、回転盤43のピン溝43bから回転固定ピン46の係合を外す。これにより、回転軸42が回転移動可能となる。次に、回転固定ピン46のハンドル部46aを引っ張った状態で、大型ディスプレイ21を図3(e)の位置まで時計回りに−90度回転させ、回転固定ピン46のハンドル部46aの引っ張りを解除する。すると、回転固定ピン46に設けられているコイルバネ47の付勢力(弾性復元力)によって、回転固定ピン46が回転盤43のピン溝43cと係合し、大型ディスプレイ21が図3(e)の位置に固定されることになる。
【0067】
同様に、回転固定ピン46のハンドル部46aを引っ張ってコイルバネ47を弾性圧縮させ、回転盤43のピン溝43bから回転固定ピン46の係合を外した状態で、大型ディスプレイ21を図3(f)の位置まで時計回りに+90度回転させると、回転固定ピン46が回転盤43のピン溝43aと係合することになる。
【0068】
なお、上記の操作説明では、回転盤43のピン溝43bから回転固定ピン46の係合を外してから、次のピン溝43cに回転固定ピン46を係合させるまでの間、ハンドル部46aをずっと引っ張るようにしているが、ピン溝43bから回転固定ピン46の係合を外した後、回転軸42を反時計方向に若干回転させた時点で、ハンドル部46aの引っ張りを解除してもよい。これにより、回転軸42を半時計方向にさらに回転させていくと、次のピン溝43cに回転固定ピン46の先端が一致したときに、コイルバネ47の付勢力(弾性復元力)によって回転固定ピン46がピン溝43cに自動的に係合することになる。
【0069】
なお、上記機構部の説明では、ディスプレイ上下移動機構部30とディスプレイ回転機構部40とをそれぞれ個別に設けた場合について説明しているが、両機構部を一体として設けてもよい。図8は、ディスプレイ上下移動機構部30とディスプレイ回転機構部40を一体として設けた場合の要部分解斜視図である。
【0070】
ディスプレイ上下移動機構部30のみを設ける場合には、図4に示すように、保持板31とガイドレール板32,32とを画像形成装置A1の背面側筐体11aに直接固定しているが、図8では、この保持板31とガイドレール板32,32とを上下移動用基板39に固定し、図6及び図7に示す回転軸42の他端部42bに、この上下移動用基板39を支持固定した構造とすればよい。これにより、図3(a)〜(c)に示す上下移動と、同図(d)〜(f)に示す回転移動とを組み合わせて行うことができるので、各店舗の設置条件に合わせた柔軟な配置構成を実現することが可能となる。
【0071】
次に、本発明の表示一体型画像形成装置の各種配置構成や大型ディスプレイ21の形状等の他の実施形態について説明する。
【0072】
例えば、図3(d)〜(f)では、回転中心が大型ディスプレイ21の中央部よりやや下側となっている。そのため、この大型ディスプレイ21を回転させると、同図(e),(f)に示すように、大型ディスプレイ21の一方が画像形成装置A1の背面側筐体11aの横幅からはみ出すことになる。しかし、コンビニ等では、コピーを有料で提供しており、そのための課金装置が画像形成装置A1の横に設置されているのが普通である。従って、大型ディスプレイ21のはみ出し幅がこの課金装置の設置幅と略同じ幅である場合には、大型ディスプレイ21を横置きにしても何ら問題とはならない。
【0073】
また、上記実施形態では、大型ディスプレイ21を画像形成装置A1の背面側に取り付けている場合について説明しているが、原稿の読み込みや排紙トレイからの用紙の取り出し、給紙カセットへの記録用紙の補給やメンテナンス等による各扉の開閉等に支障がなければ、例えば図9に示すように、画像形成装置A1の一方の側面側筐体11dに大型ディスプレイ21を取り付けてもよい。なお、図9(a)は第2表示画面23がある場合、同図(b)は第2表示画面23が無い場合を例示している。
【0074】
図10は、図9に示す画像形成装置A1をコンビニに設置した状態の一例を示している。この例では、入り口500を介して狭いスペース側のガラス窓504沿いに、側面側に取り付けられた大型ディスプレイ21の第1表示画面22が外側(すなわち、店舗外の歩道側)を向くように、画像形成装置A1をガラス窓504に対して横向きに設置している。すなわち、画像形成装置A1の背面側を壁側505に向けて設置している。これは、ガラス窓504とレジカウンタ506との間に画像形成装置A1の利用者の操作スペースが十分に確保できない場合に有効な設置形態であり、画像形成装置A1の側面に大型ディスプレイ21を取り付けることで、このような設置形態が可能となる。
【0075】
さらに、上記実施形態では、大型ディスプレイ21を縦長に設置した場合の当該大型ディスプレイ21の横幅と画像形成装置A1の横幅とを一致させているが、横幅は必ずしも一致している必要はない。例えば、図11(a)に示すように、大型ディスプレイ21の横幅が画像形成装置A1の横幅より若干幅広であってもよく、同図(b)に示すように、大型ディスプレイ21の横幅が画像形成装置A1の横幅より幅狭であってもよい。
【0076】
さらにまた、大型ディスプレイ21を画像形成装置A1の一側面を開閉する開閉扉として兼用することも可能である。例えば、画像形成装置A1の背面側筐体11aの一側部と、大型ディスプレイ21の背面側の一側部とを蝶番等で開閉可能に支持することで、図12に示すように、画像形成装置A1の背面側を開閉することが可能となる。これにより、メンテナンス時や記録用紙が搬送経路上で詰まったときなどに、大型ディスプレイ21を開くことで、メンテナンス作業や詰まった用紙の取り出しが容易となる。また、画像形成装置A1の内部を開放する扉を大型ディスプレイ21で兼用することで、従来の横扉13,14を省略することが可能となる。
【0077】
また、上記実施形態では、大型ディスプレイ21を画像形成装置A1の背面側筐体11aまたは側面側筐体11dに取り付けている場合について説明しているが、例えば図13に示すように、画像形成装置A1の背面側筐体11a及び側面側筐体11dに大型ディスプレイ21を取り付けてもよい。なお、図13(a)は背面側筐体11aに取り付けられた大型ディスプレイ21aに第2表示画面23があり、側面筐体11dに取り付けられた大型ディスプレイ21bに第2表示画面が無い場合、同図(b)は背面側筐体11aに取り付けられた大型ディスプレイ21aに第2表示画面23が無く、側面筐体11dに取り付けられた大型ディスプレイ21bに第2表示画面がある場合を例示している。さらに、第2表示画面23は大型ディスプレイ21aまたは21bのいずれかに設けたが、両方に設けてもよく、両方に無くてもよい。
【0078】
また、上記実施例では大型ディスプレイ21の表示画面の反対側の面に第2表示画面を配置しているが、例えば図14に示すように画像形成装置A1の側面筐体に大型ディスプレイ21を配置し第2表示画面を画像形成装置A1の背面から突出するように配置してもよい。
【0079】
<本実施形態の表示一体型画像形成装置のシステム構成の説明>
本実施形態では、上記構成の表示一体型画像形成装置をデジタル複合機に適用した場合について説明する。図15は、そのようなデジタル複合機の電気的構成の概略、及びこのデジタル複合機と表示情報を管理している外部のサーバ装置85との接続関係を示している。
【0080】
まず、このデジタル複合機(画像形成装置)A1の電気的構成について説明する。
【0081】
図15に示すように、デジタル複合機A1は、スキャナー部54、操作部58、画像形成部55、機器制御部59、FAXモデム60、通信部61、管理部62、及びハードディスク(HD)63を備えている。すなわち、本実施形態のデジタル複写機A1は、FAXとネットワークプリンタの複合機となっている。
【0082】
スキャナー部54は、CCD54aや原稿検知センサ54bなどを備えている。
【0083】
操作部58は、後述するタッチパネルやメカキーである各種機能ボタン等からなる入力部58aと、液晶等の表示パネルからなる表示部58bとを備えている。
【0084】
図17は、操作部58の構成を示している。
【0085】
表示部58bは、表示パネル101の上面に透明なタッチパネル104が配置された構造となっており、この表示部58bの横(図では右横)に各種機能ボタン102とテンキー103とが配置されている。さらに、テンキー103の右横に、スタートボタンや全解除(CA)ボタンやクリア(C)ボタンが配置された構成となっている。
【0086】
画像形成部55は、印字データを展開する作業用のメモリ55bを有する画像処理部55a、外部からきたデータを機器内で保護するためにデータを暗号化してハードディスク63に一時的に退避(保存)させるとともに、ハードディスク63に退避させているデータを復号化して画像処理部55aに渡す暗号化/復号化部55c、レーザスキャニングユニット(LSU)を有する印字部55dなどを備えている。ここで、印字部55dは電子写真方式に限定されず、インクジェット方式や熱転写方式等様々な形態に適用可能である。
【0087】
機器制御部59は、機器全体の動作制御を管理する部分であり、CPU、ROM、RAM等で構成されており、表示制御としては、表示部58bの表示制御の他、大型ディスプレイ21の第1表示画面22及び第2表示画面23の表示制御も行うようになっている。
【0088】
管理部62は、機器の動作に必要な情報を管理する部分であり、例えば送受信で言えば、メールアドレスの管理やFAXの電話番号の管理などを行う。また、ハードディスク63に一時的に退避したデータの位置情報(アドレス情報)の管理や、プリンタモードで動作している場合に、当該プリンタへ出力するデータの位置情報の管理など、機器の動作に必要な情報を一括管理している。
【0089】
また、本実施形態では、管理部62は、後述する大型ディスプレイ21への割込み表示を行なう時、ハードディスク63に記憶した各種表示データを大型ディスプレイ21の第1表示画面22及び第2表示画面23に表示する順序、時間等も管理している。
【0090】
通信部61は、LAN71及び外部ネットワーク72との間で双方向通信を行う通信部であり、本実施形態では、受信したデータを機器が扱えるデータに展開するためのメモリを備えたプリンタボードとなっている。従って、通信部61では、受信したデータをこのメモリ上で展開しながら、作業用のメモリ55bに順次転送する。
【0091】
上記構成のデジタル複合機A1において、FAXモデム60には、電話回線73を介してファクシミリ装置81が接続可能となっている。また、通信部61には、LAN71を介して端末装置(パソコン)82やPOS端末83などが接続可能となっているとともに、無線接続によって携帯端末84とも接続可能となっている。また、通信部61には、外部ネットワーク72介して外部のサーバ装置85や、外部の支店(B店、C店)等とも接続可能となっている。外部ネットワークには、サーバ装置85へ広告等の表示を依頼するためにクライアント1、クライアント2も接続されている。本実施形態のデジタル複合機A1は、このようなネットワーク環境の中に配置されている。
【0092】
大型ディスプレイ21の第1表示画面22及び第2表示画面23に表示する各種情報、表示順序、表示時間等は外部のサーバ装置85で基本的に管理されている。
【0093】
上記実施形態では、大型ディスプレイ21をA店に1台としているが、複数台設置し、これら複数台の大型ディスプレイ21を外部のサーバ装置85で表示管理を行なうようにしてもよい。
【0094】
図16は、サーバ装置85の電気的構成の概略を示している。
【0095】
サーバ装置85は、機器制御部8501、ディスプレイ8502、キーボード8503、コンテンツ受付部8504、POSデータ管理部8505、各店情報管理部8506、画像形成装置管理部8507、天候データ管理部8508、コンテンツ管理部8509、表示管理部8510、スケジュール管理部8511、通信部8512を備えている。
【0096】
機器制御部8501は、サーバ装置全体の動作制御を管理する部分であり、図示は省略しているがCPU、ROM、RAM等で構成されている。
【0097】
ディスプレイ8502は、サーバ装置85が管理している各店の表示装置、画像形成装置の状態等を表示している。
【0098】
キーボード8503は、サーバ装置85から各店の表示装置へ制御指令等を入力するものである。
【0099】
コンテンツ受付部8504は、外部ネットワーク72を介してクライアント1、クライアント2等から依頼された広告、クーポン券情報等の表示情報、各店からの表示依頼情報、または、サーバ装置85に直接入力された情報等を受け付ける。
【0100】
POSデータ管理部8505は、各店のPOS端末83からの情報の受け付けと管理を行っている。
【0101】
各店情報管理部8506は、各店の端末装置82から入力される地域イベント等の地域情報を記憶、管理している。
【0102】
画像形成装置管理部8507は、画像形成装置のカウンタ情報、動作情況を記憶、管理している。
【0103】
天候データ管理部8508は、外部ネットワーク72を介して、図示しない天候情報を管理している団体(例えば気象庁等)からの情報を取得、管理している。
【0104】
コンテンツ管理部8509は、コンテンツ受付部8504で受け付けた情報を記憶している。
【0105】
表示管理部8510は、各店の表示装置の表示画面の分割表示、重ね合わせ表示等を管理している。
【0106】
スケジュール管理部8511は、コンテンツ管理部8509に記憶されている情報の表示順序、表示時間等を、大型ディスプレイ21が設置されている店毎に記憶、管理している。また、スケジュール管理部8511は、POSデータ管理部8505に記憶されている各店舗毎の商品の販売状況や購入商品の客層等の情報に基づく広告表示内容、時間帯による広告内容の入れ換え、天候データ管理部8508に記憶されている各地域の天気、気温等の情報に基づく広告表示内容の入れ換え、各店舗情報管理部8506に記憶されている地域イベント等の情報に基づく広告表示内容の入れ換え等も管理している。さらに、スケジュール管理部8511では、表示する広告等の表示データが動画であるか静止画であるかも管理し、動画データは各店のデジタル複合機A1のHD63へデータを転送記憶させた後、スケジュール管理部8511の表示スケジュールに従ったタイミングで各店のデジタル複合機A1のHD63から呼び出して表示させている。これにより、サーバ装置85からのデータ転送に影響されずスムーズな画像表示が出来るようにしている。一方、静止画データについては、サーバ装置85のコンテンツ管理部8509から各店の表示装置へ直接転送、表示させている。
【0107】
通信部8512は、外部ネットワーク72との間で双方向通信を行う通信部であり、スケジュール管理部8511に記憶されている情報に基づいて、コンテンツ管理部8509で記憶されている情報を各店の大型ディスプレイ21へ配信している。または、サーバ装置85へ送信されてくる情報を機器制御部8501のRAMへ一旦記憶し、機器制御部8501から送信された情報の内容に従った場所へ転送される。
【0108】
すなわち、本実施形態では、サーバ装置85による管理の下、大型ディスプレイ21へ広告等の情報を表示させるようになっている。
【0109】
図18A及び図18Bは、大型ディスプレイ21に表示させるデータをデジタル複合機A1から設定する際の設定処理手順の一例を示している。以下、この設定処理手順について説明する。
【0110】
図17に示す操作部58の表示パネル101(タッチパネル104)に表示された「特別機能」を選択すると、図18A(a)に示す画面に移行する。
【0111】
図18A(a)に示す特別機能の画面は、デジタル複合機A1の動作設定を行う画面であり、この画面から「表示設定」を選択することにより、図18A(b)に示す画面に移行する。
【0112】
図18A(b)に示す表示設定画面は、大型ディスプレイ21に表示させる表示データの選択画面であり、「原稿の読み取り」、「WEBアクセス」、「ドキュメントファイリング」で構成されている。
【0113】
「原稿の読み取り」は、大型ディスプレイ21に表示させる表示データをスキャナー部54を用いて読み取る際に選択される。「WEBアクセス」は、大型ディスプレイ21に指定のウェブページを表示させるものである。「ドキュメントファイリング」は、ハードディスク63に記憶されているデータ(画像データ)を管理部62の図示しないメモリ部に記憶されている管理情報に基づいて大型ディスプレイ21に表示させる際に用いられるものである。以下、選択画面の各項目を選択した場合について順次説明する。
【0114】
<1>「原稿の読み取り」を選択した場合の説明
図18A(b)で「原稿読み取り」を選択することで、図18A(c)に示す画面に移行する。図18A(c)に示す画面はスキャナー部54を用いて読み取った原稿を外部のサーバ装置85経由で表示させるか、デジタル複合機A1の管理下で表示させるかを選択する画面である。
【0115】
図18A(c)で「割込み表示」を選択すると、図18B(d)に示す画面に移行する。ここでは割込み表示を行なう日時を入力する。日時を入力し、「OK」を選択すると、図18B(e)に示す画面に移行する。ここでは割込み表示の表示形態を選択する。割込み表示の形態としては、外部のサーバ装置85で管理されている表示情報に重ね合わせて表示するのか、表示画面を左右または上下に分割して表示するのかを選択できるようにしている。また、表示画面についても、デジタル複合機A1背面側の第1表示画面22のみに表示、または第2表示画面23のみに表示、または第1表示画面22及び第2表示画面23の両方に表示、のいずれかを選択できるようにしている。
【0116】
この図18B(e)に示す画面から画面表示の選択を適宜行ない、「OK」を選択すると、図18B(f)に示す画面に移行する。図18B(f)には、原稿の読み込み手順が表示されているので、この表示状態でスキャナー部54に原稿を載置し、図17に示す操作部58の「スタート」を選択すると、図19に示すように割込み画像(ここでは「タイムセール」告知)が大型ディスプレイ21に表示される。この時、スキャナー部54で読み込まれた原稿のデータは画像形成装置A1のハードディスク63に記憶され、割込み表示時間等の管理データは管理部62で管理される。図19(a)は、サーバ装置85の管理による画像を表示している第1表示画面22に、割込み画像を重ね合わせた場合、図19(b)は、第1表示画面22を分割し、画面上部に割込み画像を、画面下部にサーバ装置85の管理による画像を表示している場合を例示している。なお、第2表示画面23での割込み画像表示は図示していないが、第2表示画面23にも割込み画像を表示させることも可能である。また、上記実施例では記載していないが、デジタル複合機A1の操作部58の表示パネル101に割込み画像を表示してもよい。
【0117】
一方、図18A(c)で「サーバへアップロード」を選択すると、図20(a)に示す画面に移行する。ここでは図18B(d)と同様、割込み表示を行なう日時を入力する。日時を入力し、「OK」を選択すると、図20(b)に示す画面に移行する。ここでは割込み表示の表示形態を選択する。割込み表示の形態としては、外部のサーバ装置85で管理されている表示情報に差し替える1面表示とするのか、表示画面を左右または上下に分割した分割画面表示とするのかを選択できるようにしている。また、表示画面についても、デジタル複合機A1背面側の第1表示画面22のみに表示、または第2表示画面23のみに表示、または第1表示画面22及び第2表示画面23の両方に表示、のいずれかを選択できるようにしている。
【0118】
この図20(b)に示す画面から画面表示の選択を行ない、「OK」を選択すると、図18B(f)に示す画面に移行する。図18B(f)には、原稿の読み込み手順が表示されているので、この表示状態でスキャナー部54に原稿を載置し、図17に示す操作部58の「スタート」を選択すると、図21に示すように割込み画像(ここでは「タイムセール」告知)が大型ディスプレイ21に表示される。この時、スキャナー部54で読み込まれた原稿のデータは画像形成装置A1の通信部61からLAN71、外部ネットワーク72を介して外部のサーバ装置85へ送信され、サーバ装置85のコンテンツ受付部8504を経由してコンテンツ管理部に記憶される。また、割込み表示時間等の管理データも同じく画像形成装置A1から外部のサーバ装置85へ送信され、サーバ装置のスケジュール管理部に記憶、管理される。ここで、図21はサーバ装置85の管理による画像を表示している第1表示画面22に、割込み画像を差し替えて表示した一例である。すなわち、割り込み表示前は、外部のサーバ管理85により図21(a)、(c)、(d)の順で所定時間経過すると表示を切り換えていたが、割り込み表示後は、図21(a)、(b)、(c)、(d)の順で所定時間経過すると表示を切り換えるようになる。
【0119】
なお、図21(b)に示す割り込み画像の挿入箇所は割り込み設定のタイミングにより適宜変わるものである。すなわち、割り込み設定完了時の表示画像が図21(a)である場合にはその次に挿入され、割り込み設定完了時の表示画像が図21(c)である場合にはその次に挿入され、割り込み設定完了時の表示画像が図21(d)である場合にはその次に挿入されることになる。
【0120】
図22はこのような割り込み表示処理のフローチャートである。サーバ装置85の管理による表示がされているときに(ステップS1)、割り込み表示指示の有無を確認し(ステップS2)、割り込み指示がなければ、サーバ装置85の管理による表示を継続する。一方、割り込み指示があれば(ステップS2でYesと判断されれば)、設定された割り込み指示に従って、割り込み画像を表示させる(ステップS3)。そして、割り込み表示状態で割り込み終了設定された時間が経過したかどうかを確認し(ステップS4)、終了時間に到達していなければ、割り込み表示を継続する。一方、割り込み時間が経過すれば(ステップS4でYesと判断されると)、割り込み表示を終了してステップS1に戻り、サーバ装置85の管理による表示に切り換わる。
【0121】
図23は、割り込み表示を行うときの表示の遷移状態の各種実施例を示した説明図である。
【0122】
図23(a)は、割り込み表示前の通常の表示状態を示している。ここでは、広告等の表示が、表示1、表示2、表示3、表示4の順で所定時間経過するたびに遷移し、これを繰り返している。
【0123】
また、図23(b)は、表示画面一面を使った割り込み表示設定(すなわち、画面の差し替えによる割り込み表示設定)があった場合の表示遷移状態を示しており、広告等の表示が、表示1、表示2、表示3、表示4の順で遷移中において、表示1が表示されているとき(t1)にサーバ装置85へ割り込み表示指示を行った結果、表示1から表示2へ遷移するときに割り込み表示が挿入される。そして、割り込み表示が所定時間経過したとき、表示2に切り換わり、その後は割り込み表示終了設定時間になるまで、表示1、割り込み表示、表示2、表示3、表示4の順で所定時間経過するたびに表示が遷移し、割り込み表示終了時間(t2)になると、元の表示1、表示2、表示3、表示4の順で所定時間経過するたびに表示が遷移する通常の状態に戻る例である。
【0124】
また、図23(c)は、割り込み表示を表示画面分割で行う例である。割り込み指示タイミング(t11)は図23(b)の場合(t1)と同じであるが、割り込み表示後は表意画面の上部(下部、または左右の場合もある)に割り込み表示を常に行い、下部に表示2、表示3、表示4、表示1の順で所定時間経過するたびに表示が遷移し、これを繰り返している。そして、割り込み表示終了時間(t12)になると、元の表示1、表示2、表示3、表示4の順で所定時間経過するたびに表示が遷移する通常の状態に戻る例である。
【0125】
<2>「WEBアクセス」を選択した場合の説明
次に、図18A(b)の操作パネル101の表示状態で「WEBアクセス」を選択した場合について説明する。
【0126】
「WEBアクセス」は、大型ディスプレイ21に指定のウェブページを表示させるものであり、「WEBアクセス」を選択することで、図18A(c)に示す画面と同様の画面に移行し、その後、図18B(d),(e)、または図20(a),(b)に示す画面と同様の画面で割り込み設定を行う。そして、図24に示されている文字キー等を用いることにより、特定のホームページのアドレス設定が可能となっている。
【0127】
<3>「ドキュメントファイリング」を選択した場合
次に、図18A(b)の操作パネル101の表示状態で「ドキュメントファイリング」を選択した場合について説明する。
【0128】
「ドキュメントファイリング」は、ハードディスク63に記憶されているデータ(画像データ)を、管理部62の図示しないメモリ部に記憶されている管理情報に基づいて大型ディスプレイ21に表示させる際に用いられるものであり、この「ドキュメントファイリング」を選択することで、図18A(c)に示す画面と同様の画面に移行し、その後、図18B(d),(e)、または図20(a),(b)に示す画面と同様の画面で割り込み設定を行う。そして、図25(a)に示す「ドキュメントファイリング」の画面に移行する。
【0129】
図25(a)に示す「ドキュメントファイリング」画面は、「スキャン保存」、「ファイリングフォルダ」、「自動一時保存フォルダ」で構成されている。図25(b)は、この「ドキュメントファイリング」画面の「自動一時保存フォルダ」が選択された場合の表示画面の一例であり、表示されたファイル一覧から所望のファイルを選択することにより、大型ディスプレイ21に表示させるデータが選択可能となっている。この場合、複数個のファイルを選択することも可能であり、複数個のファイルを選択した場合には、選択されたファイルの表示データが例えば所定時間(若しくは利用者が設定した時間)で順次切り換えられて表示されるようになっている。
【0130】
また、図18A(b)の「詳細設定」は、大型ディスプレイ21に複数の画面を表示させる場合や、表示時間の設定等を行う場合に用いられる。この「詳細設定」を行うことで、例えば第1表示画面22にAデータを表示し、第2表示画面にBデータを表示するといった設定等が可能となる。
【0131】
なお、図18A(b)の「原稿の読み取り」、「WEBアクセス」、「ドキュメントファイリング」の各選択画面の操作によって取得されたデータは、ハードディスク63に記憶(保存)されるか、サーバ装置85のコンテンツ受付部8504を経てコンテンツ管理部8509に保存される。図18A(c)で「割り込み表示」を選択した場合、ハードディスク63に記憶(保存)された表示時間等の表示管理情報は、管理部62の図示しないメモリ部に記憶される。図18A(c)で「サーバへアップロード」を選択した場合、サーバ装置85のコンテンツ管理部8509に保存されている表示時間等の表示管理情報は、スケジュール管理部8511に記憶される。そして、デジタル複合機A1または外部サーバ装置85に記憶されているこれら表示管理情報に基づいて、大型ディスプレイ21の各表示画面に表示を行うようになっている。
【0132】
なお、上記実施形態では、割り込み表示を第1表示画面22で説明したが、第2表示画面23に表示させても良い。このようにすれば、店外の歩行者に対しては第1表示画面22の大画面による宣伝広告によってタイムセール等の緊急実施を告知することができ、店内の客に対しても第2表示画面23によってタイムセール等の告知を行うことができる。また、公序良俗に反するような表示がなされることを防止するために、割り込み表示の設定をする前に利用者認証を行うことが望ましい。
【0133】
<大型ディスプレイに表示された各種データを印字出力する場合の説明>
次に、上記構成の表示一体型画像形成装置において、大型ディスプレイ21に表示された各種データを見た客がデジタル複合機A1から所望するデータを印字出力する場合の実施例について説明する。
【0134】
図26は、大型ディスプレイ21の第1表示画面22に表示されるコンビニや食品スーパーなどを対象とした広告データの表示例であり、符号201,202で示す表示例は、例えば食材やメニュー、新商品などを中心とした商品紹介型の広告データの表示例、符号203,204で示す表示例は、例えば催事やイベントなどを紹介するイベント紹介型の広告データの表示例である。このような広告を、歩道側のガラス窓に接近させて配置した大型ディスプレイ21に表示することで、歩行者に対してインパクトのある宣伝広告を行うことができる。
【0135】
ここで、大型ディスプレイ21の第1表示画面22に、例えば図26の符号201,202、203、204で示す広告データが所定時間経過するたびに順次遷移表示されているものとする。
【0136】
この広告データを見た歩行者が、その広告に関連するデータを取得するために店内に入り、デジタル複合機A1の前に来ると、大型ディスプレイ21の第2表示画面23には、図27に示すように、第1表示画面22で遷移表示されている画像のサムネイル画像が表示されている。ここで、第2表示画面23をタッチするか、所望の番号を操作パネルから入力することによって(ここでは「2」が選択されたとする)、その関連情報として、図28の符号301で示す食材情報のトップページが表示される。上記したように、この表示画面には、操作入力用のタッチパネルが設けられているので、この画面を見た客(操作者)が、例えば「お買い得商品」301aをタッチすると、符号302で示すお買い得情報が第2表示画面23に表示される。ここで、操作者がこのお買い得情報の画面の「本日のクーポン」302aにタッチすると、図示は省略しているが、印刷の有無を確認する画面が表示されるので、引き続いてその画面の「印刷」にタッチすると、機器制御部59は、これを受けてハードディスク63または外部サーバ装置85のコンテンツ管理部8509に保存されている本日のお買い得商品のデータとクーポン券のデータとを読み出し、画像処理部55a及び印字部55dを介してこれらのデータを印字出力する。すなわち、クーポン券を発行する。また、クーポン券等は無用に大量発行されることを防止するために携帯電話などの携帯端末84に送信する方法も可能である。
【0137】
また、図28に示す食材情報のトップページの画面301を見た操作者が、例えば「おすすめ商品」301bをタッチすると、符号303で示すおすすめ商品情報が第2表示画面23に表示される。ここで、操作者がこのおすすめ商品情報画面303の「印刷」303aにタッチすると、機器制御部59は、これを受けてハードディスク63または外部サーバ装置85のコンテンツ管理部8509に保存されているおすすめ商品の説明データとこれを使ったレシピデータとを読み出し、画像処理部55a及び印字部55dを介してこれらのデータを印字出力する。
【0138】
また、図28に示す食材情報のトップページの画面301を見た操作者が、例えば「イベント情報」301cをタッチすると、符号304で示すイベント情報が第2表示画面23に表示される。ここで、操作者がこのイベント情報画面304の「印刷」304aにタッチすると、機器制御部59は、これを受けてハードディスク63または外部サーバ装置85のコンテンツ管理部8509に保存されているタイムセールや今月のイベント情報の説明データとそれらに参加するチケットのデータとを読み出し、画像処理部55a及び印字部55dを介してこれらのデータを印字出力する。すなわち、チケットを発行する。
【0139】
また、図28に示す食材情報のトップページの画面301を見た操作者が、例えば「本日のクーポン券」301dをタッチすると、図示は省略しているが、発行可能なクーポン券の一覧が表示されるので、操作者はその中から所望のクーポン券にタッチし、続けて図示しない「印刷」にタッチすると、機器制御部59は、これを受けてハードディスク63または外部サーバ装置85のコンテンツ管理部8509に保存されている該当クーポンのデータを読み出し、画像処理部55a及び印字部55dを介してこのデータを印字出力する。すなわち、クーポン券を発行する。また、上記実施例では記載していないが、デジタル複合機A1の操作部58の表示パネル101に図27のようなサムネイル画像を表示してもよい。
【0140】
なお、大型ディスプレイ21に表示された各種データをデジタル複合機A1から印字出力する場合の記録用紙については、課金してコピーサービスを提供するときの記録用紙と異なる用紙を使用するようにしてもよい。すなわち、大型ディスプレイ21に表示されたデータの印字出力は、店の顧客を確保するためのサービスとして提供するものであるため、消費者には無料サービスとして手軽に利用してもらう必要がある。すなわち、無料で提供することが前提である。そこで、大型ディスプレイ21に表示されたデータの印字出力時には、裏に広告刷りが施された記録用紙を使用することで、印刷の課金を広告主に負担させ、これによって消費者には無料サービスで手軽に印刷してもらうことができる。
【0141】
上記実施形態は、コンビニや食品スーパーなどを対象とした実施形態であったが、図29は、不動産会社に本発明の表示一体型画像形成装置を適用した場合の実施形態である。
【0142】
不動産会社においても、近時は歩道側を全面ガラス張りとし、このガラス面に広告を貼付する手法が採用されている。従って、このガラス面に本発明の表示一体型画像形成装置の大型ディスプレイ21の第1表示画面22を接近させて配置することで、上記コンビニ等と同様に、不動産情報の宣伝広告を行うことができる。
【0143】
すなわち、図29に示すように複数の物件情報を表示する。この物件情報を見た歩行者が、その物件に関連するデータを取得するために店内に入り、デジタル複合機A1の前に来ると、操作部58の表示パネル101(タッチパネル104)に、図29の符号401で示す物件情報のトップページが表示されているので、この画面を見た客(操作者)が、「物件一覧表示」を選択して、該当する物件情報を選択する。この選択は、例えば第1表示画面22に表示されている物件情報に簡単な連続番号等を付与しておき、物件一覧から選択するときに、この番号によって該当物件を選択できるようにしておけばよい。これにより、第2表示画面23に選択した物件情報が表示されるので、その内容を確認した操作者が、操作部58のスタートボタンを押すことにより、機器制御部59は、ハードディスク63に保存されている当該物件情報のデータを読み出し、画像処理部55a及び印字部55dを介してこの物件情報のデータを印字出力する。
【0144】
なお、上記実施形態の表示一体型画像形成装置は、上記したように大型ディスプレイ21がデジタル複合機A1の装置筐体11に沿って回転可能に設けられている。従って、機器制御部59は、大型ディスプレイ21の回転角度に応じて第1及び第2表示画面22,23の表示方向を切り替える必要がある。そのため、本実施形態では、ディスプレイ回転機構部40の回転盤43に、回転角度検出手段64を配置している。回転盤43の回転方向や回転角度を検出する手段は従来から種々提案されており、本実施形態においてもそれらの周知技術を適用することが可能であるが、最も簡単な構成としては、各ピン溝43a,43b,43cの底面にリミットスイッチ64a,64b,64c(図6及び図7参照)を配置し、回転固定ピン46の先端部がいずれかのピン溝に係合したとき、対応するリミットスイッチがオンするように構成しておけばよい。そして、これらリミットスイッチ64a,64b,64cのオン、オフ信号を機器制御部59に入力することにより、機器制御部59において大型ディスプレイ21の回転方向及び回転角度位置が分かるので、この信号に基づいて大型ディスプレイ21の第1及び第2表示画面22,23の表示方向を切り替えることができる。これにより、店舗側の事情に合わせた種々の設置形態をとることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の表示一体型画像形成装置の一実施形態の外観斜視図である。
【図2】本発明の表示一体型画像形成装置をコンビニに設置した状態の一例を示しており、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本実施形態の大型ディスプレイを画像形成装置の背面側筐体に対して上下方向にスライド移動させたときの動作イメージ図、(d)〜(f)は、大型ディスプレイを画像形成装置の背面側筐体に沿って±90度回転させたときの動作イメージ図である。
【図4】上下移動機構部の分解斜視図である。
【図5】上下移動機構部を上から見た断面図である。
【図6】回転移動機構部の要部斜視図である。
【図7】回転移動機構部を上から見た断面図である。
【図8】上下移動機構部と回転機構部を一体として設けた場合の要部分解斜視図である。
【図9】本発明の表示一体型画像形成装置の他の実施形態を示しており、画像形成装置の一方の側面側筐体に大型ディスプレイを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図10】側面側筐体に大型ディスプレイを取り付けた表示一体型画像形成装置をコンビニに設置した状態の一例を示す平面図である。
【図11】本発明の表示一体型画像形成装置のさらに他の実施形態を示しており、画像形成装置の背面側筐体及び側面側筐体に大型ディスプレイを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図12】大型ディスプレイを開閉扉として兼用した例を示す斜視図である。
【図13】本発明の表示一体型画像形成装置のさらに他の実施形態を示しており、画像形成装置の背面側筐体及び側面側筐体に大型ディスプレイを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の表示一体型画像形成装置のさらに他の実施形態を示しており、画像形成装置の側面筐体に大型ディスプレイを配置し第2表示画面を画像形成装置の背面から突出するように配置した状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の表示一体型画像形成装置をデジタル複合機に適用した場合の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】サーバ装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図17】操作部の構成を示す説明図である。
【図18A】大型ディスプレイに表示させるデータを表示パネルから設定する際の設定処理手順を示す説明図である。
【図18B】大型ディスプレイに表示させるデータを表示パネルから設定する際の設定処理手順を示す説明図である。
【図19】大型ディスプレイの第1表示画面に表示される広告データの表示例を示す説明図である。
【図20】大型ディスプレイに表示させるデータを表示パネルから設定する際の設定処理手順を示す説明図である。
【図21】大型ディスプレイに割り込み画像を表示するときの表示順の一例を示す説明図である。
【図22】割り込み表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】サーバ装置管理による割り込み画像が無い場合と有る場合の表示制御の一例を示す説明図である。
【図24】「WEBアクセス」が選択された場合の表示パネルに表示される文字キーの一例を示す説明図である。
【図25】「ドキュメントファイリング」が選択された場合の表示パネルに表示される文字キーの一例を示す説明図である。
【図26】大型ディスプレイの第1表示画面に表示されるコンビニや食品スーパーなどを対象とした広告データの表示例を示す説明図である。
【図27】大型ディスプレイの第2表示画面に表示されるサムネイル画像の表示例を示す説明図である。
【図28】大型ディスプレイの第2表示画面に表示される食材のトップページからの操作例を示す説明図である。
【図29】本発明の表示一体型画像形成装置を不動産会社に適用した場合の表示画面の表示例を示す説明図である。
【図30】コンビニの一般的な配置構成を示す説明図である
【符号の説明】
【0146】
A1 画像形成装置(デジタル複合機)
11a 背面側筐体
11b 右側面側筐体
11c 正面側筐体
11d 左側面側筐体
12 前扉
13,14 横扉
21 表示装置(大型ディスプレイ)
21a 背面側筐体
22 表示画面(第1表示画面)
23 第2表示画面
24 ディスプレイ保持スライダ
25 レール突起部
26 ネジ
27(27a〜27c) 固定穴
28 保持部
30 上下移動機構部(ディスプレイ上下移動機構部)
31 保持板
32 ガイドレール板
33 レール溝部
36 上下動固定ピン
36a ハンドル部
37 コイルバネ
40 回転移動機構部(ディスプレイ回転移動機構部)
41 軸受部
41a 第1軸受部
41b 第2軸受部
42 回転軸
42a 一端部
42b 他端部
43a〜43c ピン溝
46 回転固定ピン
46a ハンドル部
47 コイルバネ
51 胴内排紙口部
52 原稿押さえ蓋
53 原稿読取部
54 スキャナー部
54a CCD
54b 原稿検知センサ
55 画像形成部
55a 画像処理部
55b メモリ
55c 暗号化/復号化部
55d 印字部
56 給紙部
57 排紙トレイ
58 操作部
58a 入力部
58b 表示部
59 表示部
60 FAXモデル
61 通信部
62 管理部
63 ハードディスク(HD)
64a,64b,64c リミットスイッチ
71 LAN
72 外部ネットワーク
73 電話回線
81 ファクシミリ装置
82 端末装置(パソコン)
83 POS端末
84 携帯端末
85 サーバ装置
101 表示パネル
102 各種機能ボタン
103 テンキー
8501 機器制御部
8502 ディスプレイ
8503 キーボード
8504 コンテンツ受付部
8505 POSデータ管理部
8506 各店情報管理部
8507 画像形成装置管理部
8508 天候データ管理部
8509 コンテンツ管理部
8510 表示管理部
8511 スケジュール管理部
8512 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿読取手段と、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されており、
前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記印字手段により印字出力することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の表示一体型画像形成装置において、
通信手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記通信手段により携帯端末へ送信することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項4】
原稿読取手段と、表示部を有する操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されており、
前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記表示部の両方に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記表示部に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記印字手段により印字出力することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項7】
請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
通信手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記通信手段により携帯端末へ送信することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項8】
原稿読取手段と、操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されているとともに、前記画像形成装置の操作者から視認可能な第2表示画面を有する第2表示装置が前記画像形成装置筐体より上方に突出するように配置され、
前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記第2表示画面の両方に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項9】
請求項8に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記第2表示画面に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項10】
原稿読取手段と、表示部を有する操作手段と、前記操作手段の操作に応じて印字動作を行う印字手段と、これら手段を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されているとともに、前記画像形成装置の操作者から視認可能な第2表示画面を有する第2表示装置が前記画像形成装置筐体より上方に突出するように配置され、
前記制御手段は、ネットワークを介してサーバ装置と接続されるとともに、前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を前記表示画面と前記第2表示画面と前記表示部とにそれぞれ表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報と関連する関連情報を前記第2表示画面及び前記表示部の両方に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項12】
請求項5または請求項9または請求項11に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報の中から1つの関連情報を選択するための選択情報を前記第2表示画面または前記表示部に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項13】
請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記操作手段とは別に前記第2表示画面が第2操作手段となり、前記操作手段または前記第2操作手段のいずれか一方または両方で操作可能であることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項14】
請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段または前記第2操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記印字手段により印字出力することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項15】
請求項8から請求項14までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
通信手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記表示装置に表示されている情報から前記操作手段または前記第2操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を前記通信手段により携帯端末へ送信することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項16】
請求項8から請求項15までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記表示画面に表示されている提供情報を前記第2表示画面または前記表示部にサムネイル表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項17】
請求項1から請求項16までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、当該装置の管理者によって設定された画像情報を、前記サーバ装置から取得して表示している各種提供情報の表示に割込ませて表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項18】
請求項17に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記画像情報を前記提供情報に重ねて表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項19】
請求項17に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記制御手段は、前記画像情報と前記提供情報とを並べて表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項20】
請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記画像情報は前記原稿読取手段にて読み取られた原稿の画像情報であることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項21】
請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記画像情報は管理者によって当該装置に入力された画像データであることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項22】
請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記画像情報は前記ネットワークを介して取得されたウェブページの画像データであることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項23】
請求項17から請求項22までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記割込み表示させる時間設定を前記操作手段または前記第2操作手段から設定可能であることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項24】
請求項1から請求項23までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記提供情報が動画データまたは静止画データであることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項25】
請求項24に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記画像形成装置の制御手段は、前記提供情報を表示するとき、前記サーバ装置から送信されてきた提供情報が動画データである場合には、当該動画データを記憶手段に一時記憶し、当該記憶手段から読み出して表示画面に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項26】
請求項24に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記画像形成装置の制御手段は、前記提供情報を表示するとき、前記サーバ装置から送信されてきた提供情報が静止画データである場合には、前記記憶手段に一時記憶することなく表示画面に表示することを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項27】
請求項1から請求項26までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記提供情報はPOSデータを基に管理されることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項28】
請求項1から請求項26までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記提供情報は気候データを基に管理されることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項29】
請求項1から請求項26までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置において、
前記提供情報は地域データを基に管理されることを特徴とする表示一体型画像形成装置。
【請求項30】
請求項1から請求項16までのいずれか1項に記載の表示一体型画像形成装置とサーバ装置とがネットワークを介して接続された画像表示システムにおいて、
前記制御手段は、前記画像形成装置の管理者によって設定された画像情報を、前記サーバ装置へ送信し、前記サーバ装置は、管理している各種提供情報に送信されてきた画像情報を割り込ませて前記画像形成装置に送信することを特徴とする画像表示システム。
【請求項31】
請求項30に記載の画像表示システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記各種提供情報の表示に前記画像情報の表示を重ねて表示するように割り込ませて前記画像形成装置に送信することを特徴とする画像表示システム。
【請求項32】
請求項30に記載の画像表示システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記各種提供情報の表示と前記画像情報の表示とを並べて表示するように割り込ませて前記画像形成装置に送信することを特徴とする画像表示システム。
【請求項33】
画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置された画像形成装置と、前記表示画面に表示する各種提供情報を管理しているサーバ装置とがネットワークを介して接続された画像表示システムにおける画像表示方法であって、
前記画像形成装置が前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を取得するステップと、
取得した各種提供情報を前記表示装置の表示画面に表示するステップと、
前記表示画面に表示されている情報から前記画像形成装置の操作手段を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を出力するステップと、を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項34】
画像形成装置の裏面もしくは側面から視認可能な表示画面を有する表示装置が画像形成装置筐体の少なくとも一側面に配置されるとともに、前記画像形成装置の操作者から視認可能な第2表示画面を有する第2表示装置が前記画像形成装置筐体より上方に突出するように配置された画像形成装置と、前記表示画面および前記第2表示画面に表示する各種提供情報を管理しているサーバ装置とがネットワークを介して接続された画像表示システムにおける画像表示方法であって、
前記画像形成装置が前記サーバ装置で管理されている各種提供情報を取得するステップと、
取得した各種提供情報を前記表示装置の表示画面および前記第2表示装置の第2表示画面に表示するステップと、
前記表示画面に表示されている情報から前記画像形成装置の操作手段および第2操作手段となる前記第2表示画面を介して所望の情報が選択されると、その選択された情報を出力するステップと、を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項35】
請求項30に記載の画像表示方法において、
前記画像形成装置が、管理者によって設定された画像情報を前記サーバ装置へ送信するステップと、
前記サーバ装置が、管理している各種提供情報に、送信されてきた前記画像情報を割り込ませて前記画像形成装置に送信するステップと、をさらに含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項36】
請求項30に記載の画像表示方法において、
前記サーバ装置が、管理している提供情報の表示に前記画像情報の表示を重ねて表示するように割り込ませて前記画像形成装置に送信するステップをさらに含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項37】
請求項30に記載の画像表示方法において、
前記サーバ装置が、管理している提供情報の表示と前記画像情報の表示とを並べて表示するように割り込ませて前記画像形成装置に送信するステップをさらに含むことを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2009−284439(P2009−284439A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137118(P2008−137118)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】