説明

表示装置、表示方法、及び表示プログラム

【課題】スライドショー中でも表示されている対象物が何であるのかを簡単な操作で迅速に、また確実に確認することができる表示装置等を提供する。
【解決手段】所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら表示画面に画像を表示するスライドショーの表示制御を行う表示制御手段と、人又は物の画像である対象画像を識別するための対象識別データと、当該識別対象に関する属性情報と、を対応付けて記憶する記憶手段と、接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に、対象識別データに基づいて識別対象が表示されているか否かを判断する識別対象表示判断手段と、を備え、表示制御手段は、識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に識別対象が表示されていると判断された場合に、当該識別対象が表示されている表示画面に、記憶手段に記憶され且つ当該識別対象に対応する属性情報を表示する表示制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像を順次表示する表示装置、表示方法、及び表示プログラムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラで撮影した画像(写真)の利用方法として多くの方法が提案されているが、近頃、その方法の1つとしてデジタルフォトフレーム(写真立て)での利用が知られている。デジタルフォトフレームとは、デジタルカメラで撮影され記憶媒体に保存されている画像データに関して、当該記憶媒体を当該デジタルフォトフレームに挿入・装着することにより当該画像データを当該デジタルフォトフレームの内部に転送し、それを当該デジタルフォトフレームが具備する液晶ディスプレイ等に表示することにより、当該画像データの印刷をせずして、外見上は旧来の写真立て(印刷済み写真をはさんでインテリアとして設置される非電子的什器)と同様に画像を表示することのできる装置である。
【0003】
このデジタルフォトフレームにて画像を表示する形式の1つに、時間の経過に従って画像を切り替えながら表示するスライドショー再生による表示形式がある。例えば、特許文献1には、複数の人物の画像を順に表示する技術が開示されている。この技術は、画像中に含まれる複数の人物の顔領域を検出し、顔の位置、顔の大きさ、性別、年齢等の属性情報に基づく順番で複数の顔領域を順に遷移しつつ拡大表示するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−41866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、使用者が複数の写真(画像)を見ているうちに、表示されている写真に写っている人物が誰なのかわからない、思い出せない、といった問題が生じることがあり、その場合にその人物が誰なのかを素早く確認する方法がなかった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、スライドショー中でも表示されている対象物が何であるのかを簡単な操作で迅速に、また確実に確認することができる表示装置等を提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表示画面と、当該表示画面に重ねて配置され接触位置を検出する接触位置検出手段と、を有する表示装置において、所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら前記表示画面に前記画像を表示するスライドショーの表示制御を行う表示制御手段と、画像上に存在する識別対象としての人又は物を識別するための対象識別データと、当該識別対象に関する属性情報と、を対応付けて記憶する記憶手段と、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に、前記対象識別データに基づいて前記識別対象が表示されているか否かを判断する識別対象表示判断手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断された場合に、当該識別対象が表示されている前記表示画面に、前記記憶手段に記憶され且つ当該識別対象に対応する属性情報を表示する表示制御とスライドショー動作の変更を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記スライドショーの動作を規定するスライドショー動作情報を設定するスライドショー動作情報設定手段を更に備え、前記スライドショー動作情報設定手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断され、前記表示制御手段により当該識別対象に対応する前記属性情報を表示する表示制御が行われる場合に、前記スライドショー動作情報の変更内容を示すスライドショー動作変更情報に基づいて前記スライドショー動作情報を変更し、前記表示制御手段は、前記スライドショー動作情報設定手段により変更されたスライドショー動作情報に基づいて、前記スライドショーの表示制御を行うことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の表示装置において、前記スライドショー動作情報設定手段は、前記スライドショー動作変更情報に基づいて、前記スライドショー動作情報のうち、前記識別対象の画像の表示に関する時間情報を変更することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の表示装置において、前記スライドショー動作情報設定手段は、前記スライドショー動作変更情報に基づいて、前記スライドショー動作情報のうち、前記識別対象の画像に対して与える視覚効果としてのエフェクトを示すエフェクト情報を変更することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の表示装置において、前記識別対象表示判断手段は、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象としての人の顔の画像が表示されているか否かを判断することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の表示装置において、前記属性情報は、少なくとも電話番号情報を含むものであり、外部と通信を行う外部通信手段と、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に表示されていると判断された前記識別対象に対応する属性情報の中に電話番号情報が含まれているか否かを判断する電話番号情報含有判断手段と、前記表示制御手段により表示された属性情報に電話番号情報が含まれていると前記電話番号情報含有判断手段により判断された場合に、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に前記電話番号情報が表示されているか否かを判断する電話番号情報表示判断手段と、前記電話番号情報表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記電話番号情報が表示されていると判断された場合に、前記外部通信手段により前記電話番号情報に基づいて外部と通信を行う通信制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の表示装置において、前記外部通信手段により外部と通信が行われているか否かを判断する外部通信判断手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記外部通信判断手段により外部と通信が行われていると判断された場合には、前記スライドショーにおける画像の切り替えを行わないことを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の表示装置において、前記表示制御手段は、前記識別対象が表示されている領域以外の領域に前記属性情報を表示することを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、表示画面に重ねて配置され接触位置を検出する接触位置検出工程を有する表示方法において、所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら前記表示画面に前記画像を表示するスライドショーの表示制御を行う表示制御工程と、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に、画像上に存在する識別対象としての人又は物を識別するための対象識別データと、当該識別対象に関する属性情報と、を対応付けて記憶する記憶手段に記憶されている前記対象識別データに基づいて前記識別対象が表示されているか否かを判断する識別対象表示判断工程と、を有し、前記表示制御手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断された場合に、当該識別対象が表示されている前記表示画面に、前記記憶手段に記憶され且つ当該識別対象に対応する属性情報を表示する表示制御とスライドショー動作の変更を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の発明は、コンピュータを、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の表示装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1、9又は10に記載の発明によれば、スライドショーの表示が行われているときに、対象物が表示されている場所をユーザが指等で接触することにより、画面に表示されている対象物が何であるのかという情報を、簡単な操作で迅速に確認することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、スライドショー動作情報を適切に変更することで、ユーザが属性情報や属性情報が表示されている対象物を確実に確認することができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、例えば、対象物の画像及び属性情報が表示されている画像の表示時間を通常の表示時間よりも長くしたり、画像の切り替えの際に施される視覚効果に要する時間を通常の時間よりも長くすることで、ユーザが属性情報や属性情報が表示されている対象物を確実に確認することができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、例えば、画像の表示拡大率を高くして対象物の画像を通常よりも大きく表示することで、ユーザが対象物を詳細に確認することができる。また、例えば、画像の切り替えの際に施される視覚効果を視認しやすいものに変更することで、ユーザが属性情報や属性情報が表示されている対象物を確実に確認することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、画面に表示されている人物が誰であるのかを簡単な操作で迅速に確認することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、電話番号情報が表示されている場所にユーザが指等で接触することにより、ユーザは、画面に表示されている人物に対して簡単な操作で電話することができる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、ユーザは、人物の顔画像と属性情報を見ながらその人物と電話することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、ユーザは、属性情報を確認しながら、画面に表示された対象物も確実に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】一実施形態に係る画像表示装置1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図2】アドレス帳DBに登録される情報の内容の一例を示す図である。
【図3】スライドショーパラメータの項目の一例を示す図である。
【図4】(a)乃至(g)は、表示画像データ領域の保持内容が変更される様子の一例を示す図である。
【図5】(a)及び(b)は、画像表示順テーブルに設定される情報の内容の一例を示す図である。
【図6】スライドショー再生における画面遷移の一例を示す図である。
【図7】スライドショーパラメータに含まれる表示時間を変更した場合における画面遷移の一例を示す図である。
【図8】スライドショーパラメータに含まれる大きさの値を変更した場合における画面遷移の一例を示す図である。
【図9】表示されている電話番号にユーザが触れたときにおける画面遷移の一例を示す図である。
【図10】一実施形態に係る画像表示装置1における制御部11により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】一実施形態に係る画像表示装置1における制御部11のスライドショー画像表示処理の処理例を示すフローチャートである。
【図12】一実施形態に係る画像表示装置1における制御部11のプロフィール合成画像表示処理の処理例を示すフローチャートである。
【図13】一実施形態に係る画像表示装置1における制御部11の電話通信処理の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、画像表示装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0027】
[1.画像表示装置の構成等]
始めに、図1等を参照して、本発明の実施形態に係る画像表示装置1の構成及び機能について説明する。
【0028】
画像表示装置1は、画像表示機能及び電話機能を有する。この画像表示機能において、画像表示装置1は、スライドショー再生機能を有する。スライドショー再生機能とは、所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら複数の画像を表示する機能をいう。
【0029】
また、画像表示装置1は、スライドショー再生中にユーザが人物の顔の画像(対象画像の一例)に指等で接触すると、その人物のプロフィール情報(属性情報の一例)を表示する。プロフィール情報とは、人物に関する情報である。
【0030】
図1は、本実施形態に係る画像表示装置1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、画像表示装置1は、制御部11、記憶部12(記憶手段の一例)、ディスプレイ13、タッチパネル14(接触位置検出手段の一例)、マイク15、スピーカ16、及び電話通信I/F17を備えている。制御部11と各部とは、バス18を介して相互に接続されている。また、制御部11、マイク15、スピーカ16、及び電話通信I/F17は、本発明の外部通信手段の一例を構成する。このような構成の画像表示装置1としては、例えば、デジタルフォトフレーム装置、PDA(Personal Digital Assistant)等を適用可能である。
【0032】
ディスプレイ13は、表示画面を有する液晶ディスプレイパネル等により構成されており、画像や文字等の情報を表示する。
【0033】
タッチパネル14は、ディスプレイ13の表示画面に重ねて配置され、接触を検出する。具体的に、タッチパネル14は、ユーザが指やペン等でディスプレイ13の表示画面に接触すると、これを検出し、当該表示画面上の接触位置を示す位置情報を制御部11に出力する。この位置情報には、表示画面上における座標(X,Y)を示す情報が含まれる。
【0034】
マイク15及びスピーカ16は、図示しない送受話器に備えられている。マイク15は、ユーザの発話音声等を音声信号に変換し、この音声信号を制御部11に出力する。スピーカ16は、制御部11から供給された音声信号に対応する音を拡声する。
【0035】
電話通信I/F17は、例えば、電話回線を介して電話公衆網に接続されており、制御部11と電話公衆網における交換機との通信のインターフェース処理を行う。
【0036】
記憶部12は、例えば、不揮発性半導体メモリ(例えば、フラッシュROM)やハードディスクドライブ等により構成されている。或いは、記憶部12は、画像表示装置1に対して着脱可能なフラッシュメモリカードと、フラッシュメモリカードに対してデータを読み書きするメモリカードドライブ等により構成されても良い。
【0037】
この記憶部12には、例えば、OS(オペレーティングシステム)、アプリケーションプログラム、及び、スライドショー再生プログラム(本発明の表示プログラムの一例)が記憶されている。
【0038】
また、記憶部12には、アドレス帳DB(データベース)が構築されている。アドレス帳DBは、例えば、ユーザによって登録された人物(以下、「登録者」という)に関する情報が登録されるデータベースである。
【0039】
図2は、アドレス帳DBに登録される情報の内容の一例を示す図である。図2に示すように、アドレス帳DBには、登録者の識別情報としての登録ID、登録者のプロフィール情報、及び登録者の顔画像データ(対象識別データの一例)が、登録者毎に対応付けて登録されている。
【0040】
プロフィール情報は、登録者に関する情報である。プロフィール情報の内容は、登録者に関する情報であれば、如何なるものであっても良い。例えば、プロフィール情報には、登録者の名前、性別、電話番号(電話番号情報の一例)、住所、電子メールアドレス、所属する会社や学校の名称等の項目が含まれる。また、プロフィール情報の全ての項目が登録されている必要はなく、一部の項目のみ登録されても良い。
【0041】
顔画像データは、登録者の顔の画像のデータである。この顔画像データは、スライドショー再生が行われている際に、登録者の顔の画像がディスプレイ13に表示されているか否かの識別に用いられる。なお、登録者の顔の画像がディスプレイ13に表示されているかを識別するための情報は、顔画像データ以外であっても良い。例えば、登録者の顔画像から予め目、鼻、口等の特徴点を抽出しておき、これらの特徴点を結ぶ顔グラフをアドレス帳DBに登録しておいても良い。
【0042】
また、記憶部12には、画像データ、スライドショー画像リスト、スライドショーパラメータ(スライドショー動作情報の一例)が記憶されている。
【0043】
スライドショー画像リストは、スライドショー再生に用いられる表示対象の画像データ及び画像データの再生順(表示順)を規定する情報である。例えば、スライドショー画像リストには、表示対象の画像データの識別情報(例えば、画像データのファイル名等)が、表示順に従って設定されている。表示対象の画像データ及び画像データの再生順は、例えば、ユーザにより設定することができる。
【0044】
スライドショーパラメータは、スライドショー再生時の動作を規定する情報である。このスライドショーパラメータに従って、制御部11がスライドショー再生の際の画像表示を制御する。
【0045】
図3は、スライドショーパラメータの項目の一例を示す図である。
【0046】
図3に示すように、スライドショーパラメータには、表示時間、大きさ、透過度、エフェクト種別、及びエフェクト速度の5つのパラメータが含まれている。表示時間及びエフェクト種別は、本発明の時間情報の一例である。また、大きさ、透過度及びエフェクト種別は、本発明のエフェクト情報の一例である。
【0047】
表示時間は、一つの画像を表示している時間を示す。つまり、表示時間は、画像の切り替え間隔の時間を示す。
【0048】
大きさは、画像の表示拡大率を示す。例えば、大きさの値が1である場合は、画像は拡大表示されず、元の画像全体がディスプレイ13に表示される。また、大きさの値が1より大きい場合には、この大きさの値に応じて画像が拡大表示され、元の画像の一部がディスプレイ13に表示される。
【0049】
透過度は、ディスプレイ13に表示されている画像にプロフィール情報を重ねて表示する際の、プロフィール情報の透過率を示す。つまり、透過度は、プロフィール情報を通して、プロフィール情報の背後にある画像がどの程度透けて見えるかを示す。
【0050】
本実施形態においては、画像を切り替える際に、画像に対して視覚効果としてのエフェクト処理を施す。このときのエフェクトを、以下「切替エフェクト」という。エフェクト種別は、この切替エフェクトの種類を示す。切替エフェクト処理は、例えば、切り替え前の画像と切り替え後の画像の双方に施されるものであっても良いし、いずれか一方のみに施されるものであっても良い。エフェクト種別としては、例えば、フェードイン/フェードアウト、スライド、ランダムブロック、ワイプ、エフェクトなし等がある。
【0051】
エフェクト速度は、切替エフェクトによる画像の変化速度を示す。このエフェクト速度は、例えば、切替エフェクトの開始から終了までに要する時間(以下、「エフェクト時間」という)で示されても良い。エフェクト時間が短いほどエフェクト速度は速く、エフェクト時間が長いほどエフェクト速度は遅い。
【0052】
スライドショーパラメータは、例えば、予め設定されていても良いし、ユーザのタッチパネル14の操作により設定されるようにしても良い。
【0053】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成されている。そして、制御部11は、CPUが、記憶部12やROMに記憶されている各種プログラムを読み出し実行することにより、各種処理を実行する。特に、制御部11は、スライドショー再生プログラム等に従って、表示制御手段、識別対象表示判断手段、スライドショー動作情報設定手段、電話番号情報含有判断手段、電話番号情報表示判断手段、通信制御手段、及び等として機能する。以下、これら各手段としての制御部11の機能について説明する。
【0054】
[1.1 スライドショー再生及びプロフィール情報表示の概要]
表示制御手段としての制御部11は、スライドショー再生処理を行う。スライドショー再生処理の実行中にタッチパネル14が接触を検出したとき、識別対象表示判断手段としての制御部11は、検出された接触位置を含み且つ当該接触位置から所定範囲内に、登録者の顔画像が表示されているか否かを判断する。
【0055】
例えば、制御部11は、タッチパネル14から出力された位置情報に基づいて、ディスプレイ13に表示されている画像のうち、接触位置を中心とした矩形範囲であって縦横の長さが所定ピクセル数の矩形範囲の画像を、顔認識処理を行う顔認識範囲として定める。そして、制御部11は、顔認識処理を行い、顔認識範囲に人物の顔が表示されているか否かを判断する。このとき、制御部11は、顔認識範囲に人物の顔が表示されていると判断すると、顔認識範囲に表示されている顔画像とアドレス帳DBに登録されている各顔画像とを照合することにより、顔認識範囲に表示されている人物を特定する。例えば、制御部11は、顔認識範囲に表示されている顔画像とアドレス帳DBに登録されている各顔画像とを照合して類似性の有無を判断し、当該類似性がある顔画像に対応する登録者の顔が顔認識範囲に表示されていると特定する。
【0056】
ここで、類似性有無の判断手法は、公知であるので詳しい説明を省略するが、例えば、上記認識された顔画像から顔の特徴をよく表す顔特徴点(例えば、目、鼻、口等)が抽出され、これらの特徴点を結ぶ顔グラフが作成される。そして、作成された顔グラフと、アドレス帳DBに登録された顔画像に基づき上記と同じように作成された顔グラフとの一致度の割合が算出され、その割合が所定値以上である場合に、類似性有と判断される。
【0057】
なお、上記のような顔画像等を用いた顔認識処理により登録者の顔画像が表示されているか否かを判断する以外にも、座標情報等に基づいて、表示されている登録者を識別することもできる。例えば、画像上に或る人物の顔が写っている場合、その人物の顔が写っている画像上の座標情報と、当該人物の登録IDとを、画像データに対応付けて記憶部12に記憶させておく。そして、スライドショー再生処理においてタッチパネル14が接触を検出したとき、制御部11は、表示されている画像データに対応する座標情報に基づいて、接触位置から所定範囲内に人物の顔が表示されているか否かを判断する。そして、制御部11は、接触位置から所定範囲内に人物の顔が表示されている場合、対応する登録IDを取得する。これによって、ユーザが触れた場所に表示されている人物を特定することができる。
【0058】
検出された接触位置を含み且つ当該接触位置から所定範囲内に登録者の顔画像が表示されている場合、表示制御手段としての制御部11は、登録者の顔画像が表示されている画面上に、この登録者のプロフィール情報を表示する。より詳細に、制御部11は、顔認識範囲に表示されている顔画像と類似性があると判断された(アドレス帳DBに登録されている方の)顔画像データに対応するプロフィール情報をアドレス帳DBから取得する。次いで、制御部11は、取得したプロフィール情報の表示イメージ(ビットマップイメージ)を作成する。そして、制御部11は、現在表示している画像とプロフィール情報の表示イメージとを合成して、ディスプレイ13に表示させる。ここで、制御部11は、人物の画像が表示されている領域以外の領域にプロフィール情報が表示されるように、画像合成を行う。つまり、制御部11は、人物の画像にプロフィール情報の表示イメージが重ならないようにする。
【0059】
[1.2 スライドショー再生における画像の切り替え制御]
制御部11は、スライドショー再生処理において画像の切り替え表示を高速に行うため、以下に説明する画像切り替え制御を行う。この画像切り替え制御には、表示画像データ領域及び画像表示順テーブルが用いられる。
【0060】
図4(a)乃至(g)は、表示画像データ領域の保持内容が変更される様子の一例を示す図である。また、図5(a)及び(b)は、画像表示順テーブルに設定される情報の内容の一例を示す図である。また、図6は、スライドショー再生における画面遷移の一例を示す図である。
【0061】
図4(a)に示すように、表示画像データ領域は、複数の画像データが保持される領域である。表示画像データ領域は、複数の画像ブロックに区分けされており、各画像ブロックに一つずつ画像データが保持されるようになっている。表示画像データ領域は、RAM上に確保される。この表示画像データ領域に、表示対象の画像データを予め保持しておくことにより、画像切り替えの度に記憶部12から画像データを読み出した場合と比較して、高速に切り替えを行うことができる。
【0062】
例えば、図4(a)に示す例では、表示画像データ領域は、アドレスが0001〜0005の5個の画像ブロックに区分けされている。これらの画像ブロックのうち、アドレスが0001〜0004の画像ブロックは、通常のスライドショー再生に用いられるブロックであり、アドレスが0005の画像ブロックは、予備ブロックである。この予備ブロックには、通常は画像データは保持されず、プロフィール情報を表示する必要があるときに、現在表示されている画像とプロフィール情報の表示イメージとが合成された画像データが保持される。なお、表示画像データ領域には、各画像データがビットマップイメージに展開された状態で保持されるようにしても良い。
【0063】
図5(a)に示すように、画像表示順テーブルには、画像の表示順に対応して、表示対象となる画像データが保持される画像ブロックのアドレスが設定される。例えば、スライドショー画像リストに、画像A、画像B、画像C、画像D、画像E及び画像Fの6個の画像が表示順に設定されているとき、画像表示順テーブルにも、画像ブロックのアドレスを保持する領域が6個分確保される。そして、表示順が1番目から順に、画像ブロックのアドレス0001、0002、0003、0004と、画像表示順テーブルに保持される。画像ブロックのアドレス0004まで保持されると、その次の表示順から、また画像ブロックのアドレス0001、0002と、画像表示順テーブルに保持される。
【0064】
スライドショー再生開始する前に、制御部11は、図4(b)に示すように、表示画像データ領域に、表示順が1番目の画像データから4番目の画像データまでを保持する。具体的には、アドレス0001の画像ブロックには画像Aが保持され、アドレス0002の画像ブロックには画像Bが保持され、アドレス0003の画像ブロックには画像Cが保持され、アドレス0004の画像ブロックには画像Dが保持される。保持される画像データは、スライドショー画像リストによって決定され、画像データが保持される画像ブロックのアドレスは、画像表示順テーブルによって決定される。
【0065】
スライドショー再生が開始すると、制御部11は、画像表示順テーブルの1番目の表示順に保持されているアドレスを取得する。取得されるアドレスは0001であるので、制御部11は、アドレス0001の画像ブロックに保持されている画像Aを読み出し、図6(1)に示すようにディスプレイ13に表示させる。このときの表示画像データ領域の状態は、図4(c)に示すとおりである。
【0066】
表示時間が経過すると、制御部11は、画像切り替えを行う。具体的に、制御部11は、画像表示順テーブルの2番目の表示順に保持されているアドレスを取得する。取得されるアドレスは0002であるので、制御部11は、アドレス0002の画像ブロックに保持されている画像Bを読み出し、図6(2)に示すようにディスプレイ13に表示させる。これと同時に、制御部11は、図4(d)に示すように、画像表示順テーブル及びスライドショー画像リストに基づいて、表示順が5番目の画像Eをアドレス0001の画像ブロックに保持する。
【0067】
表示された画像Bは、人物の画像を含む画像であるとする。ここで、図6(3)に示すように、画像が切り替わってから表示時間が経過する前に、表示されている人物の顔の画像にユーザが指等で接触したとする。すると、表示されている人物の顔画像データがアドレス帳DBに登録されている場合、制御部11は、画像Bと、この人物のプロフィール情報の表示イメージとを合成して画像B’を作成する。そして、制御部11は、この画像B’を、図4(e)に示すように予備ブロックに保持する。また、制御部11は、画像Bの表示の次に、画像B’の表示を割り込ませる。具体的に、制御部11は、図5(b)に示すように、画像表示順テーブルにおいて、画像Bの表示順の次の表示順である3番目の位置に、画像ブロックのアドレス0005を挿入する。また、制御部11は、画像C〜画像Fの表示順を夫々繰り下げる。
【0068】
そして、制御部11は、画像切り替えを行う。具体的に、制御部11は、画像表示順テーブルの3番目の表示順に保持されているアドレスを取得する。取得されるアドレスは0005であるので、制御部11は、予備ブロックに保持されている画像B’を読み出し、図6(4)に示すようにディスプレイ13に表示させる。このとき、ディスプレイ13には、人物に関するプロフィール情報(符号100)が表示される。このときの表示画像データ領域の状態は、図4(f)に示すとおりである。
【0069】
このように、本実施形態においては、プロフィール情報の表示イメージを含む画像を作成し、作成した画像をスライドショー再生の画像切り替えによって表示させることで、プロフィール情報を表示させる。つまり、スライドショー再生における表示対象の画像に、プロフィール情報の表示イメージを含む画像が追加される。
【0070】
画像が切り替わってから表示時間が経過すると、制御部11は、画像切り替えを行う。具体的に、制御部11は、画像表示順テーブルの4番目の表示順に保持されているアドレスを取得する。図5(b)に示すように、取得されるアドレスは0003であるので、制御部11は、アドレス0003の画像ブロックに保持されている画像Cを読み出し、図6(5)に示すようにディスプレイ13に表示させる。これと同時に、制御部11は、図4(g)に示すように、画像表示順テーブル及びスライドショー画像リストに基づいて、表示順が7番目の画像Fをアドレス0002の画像ブロックに保持する。
【0071】
以下同様にして、制御部11は、表示順が5番目の画像Dから7番目の画像Fを表示すると、スライドショー再生を終了させる。なお、画像Fが表示された後、表示順が1番目の画像Aから繰り返しスライドショー再生を継続させるようにしてもかまわない。その場合には、表示順が3番目に挿入された画像B’の情報を、画像表示順テーブルから削除しておく必要がある。
【0072】
[1.3 スライドショーパラメータを用いたスライドショー再生処理]
スライドショー動作情報設定手段としての制御部11は、スライドショー再生処理を開始させる際に、スライドショーパラメータを設定する。制御部11は、設定されたスライドショーパラメータに基づいて、スライドショー再生処理を実行する。
【0073】
例えば、制御部11は、スライドショーパラメータに含まれる表示時間に基づいて、スライドショー切替タイマーを設定する。制御部は、このスライドショー切替タイマーに設定された時間が経過すると、スライドショー切替要求イベント(以下、「スライドショー切替要求」という)を発生させる。このスライドショー切替要求が発生したときに、制御部11は、スライドショー再生の画像の切り替え処理を行う。
【0074】
また、制御部11は、スライドショーパラメータに含まれる大きさの値に基づいて、画像の拡大処理を行う。例えば、制御部11は、画像データを表示画像データ領域に保持する際に、記憶部12から画像データを読み出して、この画像データのビットマップイメージをRAM上に展開する。制御部11は、大きさの値が示す拡大率に応じて、展開されたビットマップイメージから、実際にディスプレイ13に表示させる範囲を抽出する。そして、制御部11は、抽出した範囲の画像データを表示画像データ領域に保持する。大きさの値が示す拡大率が大きいほど抽出される範囲が狭くなり、抽出される範囲が狭くなるほど画像が拡大表示されることとなる。表示画像データ領域に保持された画像データは、スライドショー切替要求の発生によって、大きさの値が示す拡大率でディスプレイ13に表示される。
【0075】
また、制御部11は、スライドショーパラメータに含まれるエフェクト種別とエフェクト速度とを取得とに基づいて、切替エフェクト処理を施しながら画像を切り替える。
【0076】
[1.4 スライドショーパラメータの変更]
制御部11は、プロフィール情報を含む画像を表示する場合には、スライドショーパラメータを変更する。この変更は、ユーザがプロフィール情報を確実に確認することを可能にしたり、プロフィール情報が表示されている人物の画像を確実に確認すること等を可能にするために行われる。以下、スライドショーパラメータの変更例について、具体的に説明する。
【0077】
図7は、スライドショーパラメータに含まれる表示時間を変更した場合における画面遷移の一例を示す図である。例えば、表示時間を、通常のスライドショー再生時には5秒とし、プロフィール情報を含む画像を表示する場合には10秒とする。
【0078】
スライドショーの再生が開始され、図7(1)に示すように、最初の画像が表示される。一定時間、すなわち、通常のスライドショー再生時における表示時間である5秒が経過すると、図7(2)に示すように、次の画像に表示が切り替わる。更に5秒が経過すると、図7(3)に示すように、次の画像に表示が切り替わる。
【0079】
このとき、ディスプレイ13には、人物の顔の画像が表示されているとする。ここで、図7(4)に示すように、画像が切り替わってから5秒が経過する前に、表示されている人物の顔の画像にユーザが指等で接触したとする。すると、図7(5)に示すように、プロフィール情報の含む画像に表示が切り替わる。このプロフィール情報の含む画像は、図7(6)に示すように、通常補表示時間よりも長い時間、すなわち、10秒間表示させる。そして、10秒経過すると、図7(7)に示すように、次の画像に表示が切り替わる。その後は、5秒経過する毎に、画像が切り替わる。このように、表示時間を通常よりも長くすることで、ユーザがプロフィール情報をゆっくりと確認することができる。
【0080】
図8は、スライドショーパラメータに含まれる大きさの値を変更した場合における画面遷移の一例を示す図である。例えば、大きさの値を、通常のスライドショー再生時には1とし、プロフィール情報を含む画像を表示する場合には、1より大きい値とする。
【0081】
図8(1)に示すように、ディスプレイ13には、人物の顔の画像を含む画像が表示されている。通常のスライドショー再生時における大きさの値は1であるので、画像は通常の大きさで表示される。つまり、画像は拡大表示されない。このとき、図8(2)に示すように、表示されている人物の顔の画像にユーザが指等で接触する。すると、図8(3)に示すように、接触した場所付近の画像が拡大されて表示され、表示されている人物のプロフィール情報が表示される。このときの画像の拡大率は、プロフィール情報を含む画像を表示する場合の大きさの値による。大きさの値を通常よりも大きくすることで、プロフィール情報が表示されている人物を詳細に確認することができる。
【0082】
また、プロフィール情報を含む画像を表示する際にはプロフィール情報を透過して表示することで、プロフィール情報の背後の画像も確認することができる。また、プロフィール情報を含む画像からプロフィール情報を含まない画像に切り替える際に施される切替エフェクトのエフェクト種別を、画像を最後までしっかり確認することができるような切替エフェクトに変更することで、ユーザがプロフィール情報を確実に確認することができる。また、プロフィール情報を含む画像からプロフィール情報を含まない画像に切り替える際に施される切替エフェクトのエフェクト速度を通常よりも遅くしてエフェクト時間を長くすることで、ユーザがプロフィール情報を確実に確認することができる。
【0083】
本実施形態においては、スライドショーパラメータの各パラメータの値を実際に変更する代わりに、2つのスライドショーパラメータを用意する。一方は、通常のスライドショー再生時に用いられるスライドショーパラメータであり、もう一方は、プロフィール情報を含む画像を表示する際に用いられるスライドショーパラメータである。前者を、「通常スライドショーパラメータ」といい、後者を、「プロフィール表示用スライドショーパラメータ」という。この通常スライドショーパラメータとプロフィール表示用スライドショーパラメータ(スライドショー動作変更情報の一例)を記憶部12に記憶しておく。そして、制御部11は、状況に応じて通常スライドショーパラメータ、又はプロフィール表示用スライドショーパラメータを参照する。
【0084】
[1.5 スライドショー再生中の電話発信]
スライドショー再生中に電話番号を含むプロフィール情報がディスプレイ13に表示されているとき、表示されている電話番号にユーザが指等で接触すると、制御部11は、電話発信を行う。
【0085】
図9は、表示されている電話番号にユーザが触れたときにおける画面遷移の一例を示す図である。
【0086】
スライドショー再生中、電話番号を含むプロフィール情報が表示されているとき、図9(1)に示すように、表示されている電話番号にユーザが指等で接触する。ユーザが画面に触れたとき、電話番号情報含有判断手段としての制御部11は、表示されているプロフィール情報に電話番号が含まれているか否かを判断する。この判断は、アドレス帳DBを参照することにより行われる。
【0087】
表示されているプロフィール情報に電話番号が含まれている場合、電話番号情報表示判断手段としての制御手段は、タッチパネル14により検出された接触位置に電話番号が表示されているか否かを判断する。
【0088】
そして、タッチパネル14により検出された接触位置に電話番号が表示されている場合、通信制御手段としての制御部11は、マイク15、スピーカ16及び電話通信I/F17を制御して、通信を行う。具体的に、制御部11は、表示されている電話番号を相手先電話番号として発信する。例えば、制御部11は、表示されている電話番号を含む選択信号を電話通信I/F17を介して送信する。このとき、図9(2)に示すように、ディスプレイ13に表示されている画像は切り替わらない。ディスプレイ13には、発信先の相手の顔の画像とプロフィール情報が引き続き表示される。また、ディスプレイ13には、例えば、「発信中」のメッセージが表示される。
【0089】
そして、制御部11は、電話通信I/F17を介して応答信号を受信すると、通話状態に移行する。通話状態おいて、制御部11は、マイク15により集音されたユーザの音声を取り込み、その音声信号を電話通信I/F17及び電話回線を介して交換機に送信する一方、制御部11は、交換機から電話回線を介して送信されてきた音声信号(電話相手の音声信号)を電話通信I/F17を介して受信し、当該音声信号をスピーカ16に出力する。これにより、ユーザは、画面に顔の画像とプロフィール情報が表示されている人物と通話することができる。通話中においても、図9(3)に示すように、ディスプレイ13に表示されている画像は切り替わらない。また、ディスプレイ13には、例えば、「通話中」のメッセージが表示される。このように、制御部11は、通話中は画像の切り替えを行わない。つまり、制御部11は、スライドショー再生処理を一時停止させる。
【0090】
その後、通話が終了して回線が切断されると、制御部11は、スライドショー再生処理を再開させる。これにより、図9(4)に示すように、次の画像が表示される。
【0091】
[2.画像表示装置の動作]
次に、図10乃至図13を参照して、本実施形態に係る画像表示装置1の動作について説明する。
【0092】
図10は、本実施形態に係る画像表示装置1における制御部11により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
図10に示す処理は、例えば、ユーザがタッチパネル14を操作してスライドショー再生を要求することによってスライドショー再生プログラムが起動したときに開始される。先ず、制御部11は、RAM上に表示画像データ領域を確保し、この表示画像データ領域に画像データを保持する(ステップS1)。このとき、制御部11は、スライドショー画像リストに規定されている表示順に従って、各画像データを記憶部12から読み出して夫々所定の画像ブロックに保持する。またこのとき、制御部11は、通常スライドショーパラメータに含まれる大きさの値を参照して、表示画像データ領域に保持する画像データの拡大率を決定する。制御部11は、この拡大率に基づいて画像を拡大表示させる場合には、画像データから拡大表示させる範囲を抽出し、抽出した範囲の画像データを表示画像データ領域に保持する。
【0094】
次いで、制御部11は、RAM上に画像表示順テーブルを作成し、この画像表示順テーブルに画像の表示順の情報を保持する(ステップS2)。
【0095】
次いで、制御部11は、スライドショーの再生を開始させる(ステップS3)。具体的に、制御部11は、表示順を1番に設定する。また、制御部11は、画像表示順テーブルから、設定された表示順である1番に対応するアドレスを取得する。このとき、取得されるアドレスは0001であるので、制御部11は、表示画像データ領域のアドレス0001の画像ブロックに保持されている画像データを読み出して、ディスプレイ13に表示させる。また、制御部11は、通常スライドショーパラメータに含まれる表示時間をスライドショー切替タイマーに設定する。スライドショー切替タイマーに設定された時間が経過すると、スライドショー切替要求が発生する。
【0096】
次いで、制御部11は、スライドショー切替要求が発生したか否かを判断する(ステップS4)。このとき、制御部11は、スライドショー切替要求が発生した場合には(ステップS4:YES)、スライドショー再生における次の画像が存在するか否かを判断する(ステップS5)。具体的に、制御部11は、表示順を1増加させる。そして、制御部11は、表示順に対応する情報が画像表示順テーブルに設定されているか否かを判断する。ここで、表示順に対応する情報が画像表示順テーブルに設定されている場合は、次の画像は存在すると判断され、表示順に対応する情報が画像表示順テーブルに設定されていない場合は、次の画像は存在しないと判断される。
【0097】
そして、制御部11は、次の画像が存在する場合には(ステップS5:YES)、スライドショー画像表示処理を実行する(ステップS6)。スライドショー画像表示処理では、画像の切り替え表示が行われる。このスライドショー画像表示処理の詳細は後述する。制御部11は、この処理を終えると、ステップS4に移行する。
【0098】
ステップS4において、制御部11は、スライドショー切替要求が発生していない場合には(ステップS4:NO)、ディスプレイ13に表示されている画像が触れられたか否かを判断する(ステップS7)。例えば、制御部11は、タッチパネル14から位置情報が出力されたか否かを判断する。位置情報が出力された場合には、表示されている画像が触れられたと判断され、位置情報が出力されていない場合には、表示されている画像が触れられていないと判断される。制御部11は、ディスプレイ13に表示されている画像が触れられていない場合には(ステップS7:NO)、ステップS4に移行する。
【0099】
一方、制御部11は、ディスプレイ13に表示されている画像が触れられた場合には(ステップS7:YES)、触れられた位置から所定の範囲内に顔画像が存在するか否かを判断する(ステップS8)。具体的に、制御部11は、タッチパネル14から出力された位置情報が示す接触位置を中心とする所定範囲の矩形領域内の画像に対して顔認識処理を行う。
【0100】
そして、制御部11は、触れられた位置から所定の範囲内に顔画像が存在する場合には(ステップS8:YES)、ディスプレイ13に表示されている画像から顔画像を抽出する(ステップS9)。次いで、制御部11は、抽出した顔画像と、アドレス帳DBに登録されている顔画像とを照合する(ステップS10)。
【0101】
次いで、制御部11は、抽出した顔画像が示す人物と一致する登録者が存在するか否かを判断する(ステップS11)。例えば、制御部11は、照合によって顔画像の一致度が所定値以上となる登録者が存在するか否かを判断する。このとき、制御部11は、抽出した顔画像が示す人物と一致する登録者が存在しない場合には(ステップS11:NO)、ステップS4に移行する。
【0102】
一方、制御部11は、抽出した顔画像が示す人物と一致する登録者が存在する場合には(ステップS11:YES)、一致した人物のプロフィール情報をアドレス帳DBから取得する(ステップS12)。
【0103】
次いで、制御部11は、プロフィール合成画像表示処理を実行する(ステップS13)。プロフィール合成画像表示処理では、取得されたプロフィール情報と、ディスプレイ13に表示されている画像が合成され、合成された画像がディスプレイ13に表示される。このプロフィール合成画像表示処理の詳細は後述する。制御部11は、この処理を終えると、ステップS4に移行する。
【0104】
ステップS8において、制御部11は、触れられた位置から所定の範囲内に顔画像が存在しない場合には(ステップS8:NO)、ディスプレイ13にプロフィール情報が表示されているか否かを判断する(ステップS14)。例えば、制御部11は、画像表示順テーブルから現在の表示順に対応するアドレスを参照し、参照したアドレスが予備ブロックを指す場合には、プロフィール情報が表示されていると判断する。そして、制御部11は、ディスプレイ13にプロフィール情報が表示されていない場合には(ステップS14:NO)、ステップS4に移行する。
【0105】
一方、制御部11は、ディスプレイ13にプロフィール情報が表示されている場合には(ステップS14:YES)、表示されているプロフィール情報に電話番号が含まれているか否かを判断する(ステップS15)。具体的に、制御部11は、ステップS12においてアドレス帳DBから取得されたプロフィール情報中に、電話番号が設定されているか否かを判断する。そして、制御部11は、表示されているプロフィール情報に電話番号が含まれていない場合には(ステップS15:NO)、ステップS4に移行する。
【0106】
一方、制御部11は、表示されているプロフィール情報に電話番号が含まれている場合には(ステップS15:YES)、触れられた位置に電話番号が表示されているか否かを判断する(ステップS16)。例えば、制御部11は、タッチパネル14から出力された位置情報が示す接触位置が、プロフィール情報の表示領域のうち電話番号が表示されている領域内であるか否かを判定する。このとき、制御部11は、触れられた位置に電話番号が表示されていない場合には(ステップS16:NO)、ステップS4に移行する。
【0107】
一方、制御部11は、触れられた位置に電話番号が表示されている場合には(ステップS16:YES)、電話通信処理を実行する(ステップS17)。電話通信処理では、表示されている電話番号を相手先電話番号として電話発信が行われる。この電話通信処理の詳細は後述する。制御部11は、この処理を終えると、ステップS4に移行する。
【0108】
制御部11は、ステップS5において、スライドショー再生における次の画像が存在しない場合には(ステップS5:NO)、図10に示す処理を終了させる。
【0109】
図11は、本実施形態に係る画像表示装置1における制御部11のスライドショー画像表示処理の処理例を示すフローチャートである。
【0110】
スライドショー画像表示処理が開始すると、制御部11は、先ず、画像表示順テーブルから、次に表示する画像ブロックのアドレスを取得する(ステップS101)。具体的に、制御部11は、現在の表示順に対応するアドレスを画像表示順テーブルから取得する。
【0111】
次いで、制御部11は、画像切り替え前の現在表示している画像がプロフィール情報を含むか否かを判断する(ステップS102)。このとき、制御部11は、現在表示している画像がプロフィール情報を含まない場合には(ステップS102:NO)、通常スライドショーパラメータからエフェクト種別とエフェクト速度とを取得する(ステップS103)。一方、制御部11は、現在表示している画像がプロフィール情報を含む場合には(ステップS102:YES)、プロフィール表示用スライドショーパラメータからエフェクト種別とエフェクト速度とを取得する(ステップS104)。
【0112】
制御部11は、ステップS103又はS104においてエフェクト種別とエフェクト速度とを取得すると、画像表示順テーブルから取得されたアドレスが指す画像ブロックに保持されている画像を表示する(ステップS105)。このとき、制御部11は、取得したエフェクト種別とエフェクト速度とに基づいて、切替エフェクト処理を施しながら画像を切り替えて表示を行う。
【0113】
制御部11は、画像を切り替えた後、現在表示されている表示している画像がプロフィール情報を含むか否かを判断する(ステップS106)。このとき、制御部11は、現在表示している画像がプロフィール情報を含まない場合には(ステップS106:NO)、通常スライドショーパラメータから大きさの値を取得する(ステップS107)。
【0114】
次いで、制御部11は、画像表示順テーブルから取得したアドレスの一つ前のアドレス(以下、「直前アドレス」という)の画像ブロックに、画像データを保持する(ステップS108)。つまり、制御部11は、画像の切替によって画像表示が終わった画像ブロックに、画像データを保持する。ここで、画像表示順テーブルから取得されたアドレスが0001である場合、直前アドレスとは、予備ブロックのアドレスを除いた最終のアドレスである。例えば、図4に示す例の場合には、アドレス0004が該当する。制御部11は、例えば画像表示順テーブルにおいて、現在の表示順の次の表示順から後ろに向かって、直前アドレスを検索する。制御部11は、直前アドレスを発見すると、この直前アドレスが保持されている表示順に対応する画像データを記憶部12から読み出す。そして、制御部11は、読み出した画像データを、直前アドレスが指す画像ブロックに保持する。このとき、制御部11は、取得した大きさの値に応じて、読み出した画像データに拡大処理を行う。
【0115】
次いで、制御部11は、通常スライドショーパラメータから表示時間を取得する(ステップS109)。
【0116】
一方、ステップS106において、制御部11は、ステップS106において現在表示している画像がプロフィール情報を含む場合には(ステップS106:YES)、プロフィール表示用スライドショーパラメータから表示時間を取得する(ステップS110)。
【0117】
制御部11は、ステップS109又はS110において表示時間を取得すると、この表示時間をスライドショー切替タイマーに設定する。この処理を終えると、制御部11は、スライドショー画像表示処理を終了させる。
【0118】
図12は、本実施形態に係る画像表示装置1における制御部11のプロフィール合成画像表示処理の処理例を示すフローチャートである。
【0119】
プロフィール合成画像表示処理が開始すると、制御部11は、先ず、プロフィール表示用スライドショーパラメータから大きさの値と透過度とを取得する(ステップS201)。
【0120】
次いで、制御部11は、現在表示している画像から、触れられた部分の画像を、取得した大きさの値に応じた範囲で抽出する(ステップS202)。具体的に、制御部11は、現在の表示順に対応するアドレスが指す画像ブロックから画像データを取得し、この画像データのビットマップイメージ(画像)をRAM上に展開する。そして、制御部11は、展開した画像から、タッチパネル14から出力された位置情報が示す座標を中心とする矩形領域の範囲を抽出する。大きさの値が大きいほど、この矩形領域は小さくなる。
【0121】
次いで、制御部11は、抽出した範囲の画像に、プロフィール情報を合成する(ステップS203)。具体的に、制御部11は、図10に示すステップS12においてアドレス帳DBから取得したプロフィール情報の表示イメージをRAM上に作成する。そして、制御部11は、プロフィール情報の表示イメージを、抽出した範囲の画像に重ね合わせる。制御部11は、このときの重ね合わせ位置を、抽出した範囲の画像に含まれている顔画像にプロフィール情報が重ならない位置に調整する。図10に示すステップS9における顔画像の抽出時に、顔画像が表示されている領域の位置が判明しているので、抽出された範囲のうち顔画像が表示されている以外の領域に、プロフィール情報の表示イメージを重ね合わせれば良い。また、制御部11は、プロフィール情報の表示イメージを重ね合わせる際、取得した透過率に基づいて透過処理を行う。この透過処理により、透過率が高いほど、重ね合わせが行われた領域の色は、抽出された方の画像の色に近くなり、透過率が低いほど、重ね合わせが行われた領域の色はプロフィール情報の表示イメージの色に近くなる。
【0122】
次いで、制御部11は、合成した画像を表示画像データ領域の予備ブロックに保持する(ステップS204)。
【0123】
次いで、制御部11は、合成した画像の表示順を、現在表示している画像の次に割り込ませる(ステップS205)。具体的に、制御部11は、画像表示順テーブルにおいて、現在の表示順の次の表示順の位置に、予備ブロックのアドレスを挿入する。そして、制御部11は、画像表示順テーブルにおいて、挿入位置よりも後に設定されているアドレスの表示順を夫々繰り下げる。
【0124】
次いで、制御部11は、スライドショー切替要求を発生させる(ステップS206)。制御部11は、この処理を終えると、プロフィール合成画像表示処理を終了させる。スライドショー切替要求の発生によりスライドショー画像表示処理が実行されるので、プロフィール情報を含む画像がディスプレイ13に表示される。
【0125】
図13は、本実施形態に係る画像表示装置1における制御部11の電話通信処理の処理例を示すフローチャートである。
【0126】
電話通信処理が開始すると、制御部11は、先ず、スライドショー切替タイマーを停止させる(ステップS301)。これにより、スライドショー切替要求が発生しなくなる。つまり、スライドショー再生が停止する。
【0127】
次いで、制御部11は、ディスプレイ13に表示されている電話番号を相手先電話番号として発信する(ステップS302)。具体的に、制御部11は、図10に示すステップS12においてアドレス帳DBから取得されたプロフィール情報から電話番号を取得する。制御部11は、取得した電話番号を含む選択信号を電話通信I/F17を介して送信する。
【0128】
次いで、制御部11は、電話通信I/F17を介して応答信号を受信すると、回線接続を行い、通話状態に移行する(ステップS303)。
【0129】
次いで、制御部11は、回線が切断されたか否かを判定する(ステップS304)。つまり、制御部11は、ユーザによるオンフックを検出したか、又は、電話通信I/F17を介して切断信号を受信したか否かを判定する。このとき、制御部11は、回線が切断されていない場合には(ステップS304:NO)、引き続き回線の切断を監視する(ステップS304)。
【0130】
一方、制御部11は、回線が切断された場合には(ステップS304:YES)、スライドショー切替タイマーの停止を解除する(ステップS305)。制御部11は、この処理を終えると、電話通信処理を終了させる。
【0131】
以上説明したように、本実施形態によれば、制御部11が、所定の時間間隔毎に画像を切り替えながらディスプレイ13に画像を表示するスライドショー再生処理の制御を行い、タッチパネル14により検出された接触位置を含む所定範囲内に人の顔画像が表示されているか否かを、記憶部12に構築されたアドレス帳DBに登録されている顔画像データに基づいて判断し、接触位置を含む所定範囲内に人の顔画像が表示されていると判断された場合に、当該人の顔画像が表示されているディスプレイ13に、記憶部12に記憶され且つ当該人の顔画像に対応するプロフィール情報を表示する制御を行う。従って、スライドショー再生が行われているときに、人物の顔が表示されている場所にユーザが指等により接触することで、画面に表示されている人物が誰であるのかという情報を簡単な操作で迅速に確認することができる。
【0132】
また、制御部11が、スライドショーパラメータを設定し、接触位置を含む所定範囲内に人の顔画像が表示されていると判断され、当該人の顔画像に対応するプロフィール情報を表示する制御が行われる場合に、スライドショー再生処理に用いるスライドショーパラメータをプロフィール表示用スライドショーパラメータに変更する。従って、スライドショーパラメータを適切に変更することで、ユーザがプロフィール情報やプロフィール情報が表示されている人物を確実に確認することができる。
【0133】
特に、人物の顔画像及びプロフィール情報が表示されている画像の表示時間を通常の表示時間よりも長くすることで、ユーザがプロフィール情報が表示されている人物を確実に確認することができる。また、画像の表示拡大率を高くして品物の顔画像を通常よりも大きく表示することで、ユーザが人物を詳細に確認することができる。また、エフェクト種別を、画像を最後までしっかり確認することができるような切替エフェクトに変更することで、ユーザがプロフィール情報やプロフィール情報が表示されている人物を確実に確認することができる。また、エフェクト速度を通常のエフェクト速度よりも遅くすることで、ユーザがプロフィール情報が表示されている人物を確実に確認することができる。
【0134】
また、制御部11が、タッチパネル14により検出された接触位置を含む所定範囲内に表示されていると判断された人物の顔画像に対応するプロフィール情報に電話番号が含まれているか否かを判断し、電話番号が含まれている場合、タッチパネル14により検出された接触位置に電話番号情報が表示されているか否かを判断し、接触位置に電話番号情報が表示されている場合に、マイク15、スピーカ16及び電話通信I/F17を制御して、表示されている電話番号を相手先電話番号として電話通信を行う。従って、電話番号が表示されている場所にユーザが指等により接触することで、ユーザは、画面に表示されている人物に対して簡単な操作で電話することができる。
【0135】
また、制御部11が、電話発信による回線接続後、回線が切断されたか否かを判断し、回線が切断されていない場合には、スライドショー再生における画像の切り替えを行わない。従って、ユーザは、人物の顔画像とプロフィール情報を見ながらその人物と電話することができる。
【0136】
また、制御部11が、人物の顔画像が表示されている領域以外の領域にプロフィール情報を表示する。従って、ユーザは、プロフィール情報を確認しながら、画面に表示された人物も確実に確認することができる。
【0137】
なお、上記実施形態においては、識別対象として人物の顔を適用していたが、これに限られるものではない。例えば、動物、建物、商標、ロゴ等であっても良い。この場合、識別対象を識別することができるような情報(識別対象の画像等)と、識別対象に関する属性情報とを対応付けてデータベースに登録しておく。或いは、識別対象を識別することができるような情報(座標情報等)を画像データに対応付けて記憶部12に記憶させておく。そして、制御部11は、データベースに属性情報が登録されている対象物の画像が表示されているか否かを判断し、対象物の画像が表示されている場合に、その対象物の属性情報を表示すれば良い。
【0138】
また、上記実施形態においては、プロフィール情報を表示する場合に、スライドショーパラメータの全パラメータを変更していたが、一部のパラメータのみ変更するようにしても良い。また、スライドショーパラメータの変更は行わなくても良い。
【0139】
また、上記実施形態においては、画像表示装置1自身に電話機能を持たせていたが、これに限られるものではない。例えば、画像表示装置1自身は電話機能を持たず、画像表示装置1とは別個の電話機器を画像表示装置1が制御するようにしても良い。
【0140】
また、上記実施形態においては、通話中はスライドショー再生が停止するようになっていたが、通話中であってもスライドショー再生は停止しないようにしても良い。
【0141】
また、上記実施形態においては、プロフィール情報の表示イメージを含む画像を作成し、作成した画像をスライドショー再生の画像切り替えによって表示させることで、プロフィール情報を表示させるようにしていたが、例えば、プロフィール情報を現在表示されている画像上に直接重ねて表示させるようにしても良い。
【符号の説明】
【0142】
1 画像表示装置
11 制御部
12 記憶部
13 ディスプレイ
14 タッチパネル
15 マイク
16 スピーカ
17 電話通信I/F
18 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面と、当該表示画面に重ねて配置され接触位置を検出する接触位置検出手段と、を有する表示装置において、
所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら前記表示画面に前記画像を表示するスライドショーの表示制御を行う表示制御手段と、
画像上に存在する識別対象としての人又は物を識別するための対象識別データと、当該識別対象に関する属性情報と、を対応付けて記憶する記憶手段と、
前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に、前記対象識別データに基づいて前記識別対象が表示されているか否かを判断する識別対象表示判断手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断された場合に、当該識別対象が表示されている前記表示画面に、前記記憶手段に記憶され且つ当該識別対象に対応する属性情報を表示する表示制御とスライドショー動作の変更を行うことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記スライドショーの動作を規定するスライドショー動作情報を設定するスライドショー動作情報設定手段を更に備え、
前記スライドショー動作情報設定手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断され、前記表示制御手段により当該識別対象に対応する前記属性情報を表示する表示制御が行われる場合に、前記スライドショー動作情報の変更内容を示すスライドショー動作変更情報に基づいて前記スライドショー動作情報を変更し、
前記表示制御手段は、前記スライドショー動作情報設定手段により変更されたスライドショー動作情報に基づいて、前記スライドショーの表示制御を行うことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置において、
前記スライドショー動作情報設定手段は、前記スライドショー動作変更情報に基づいて、前記スライドショー動作情報のうち、前記識別対象の画像の表示に関する時間情報を変更することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の表示装置において、
前記スライドショー動作情報設定手段は、前記スライドショー動作変更情報に基づいて、前記スライドショー動作情報のうち、前記識別対象の画像に対して与える視覚効果としてのエフェクトを示すエフェクト情報を変更することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記識別対象表示判断手段は、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象としての人の顔の画像が表示されているか否かを判断することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記属性情報は、少なくとも電話番号情報を含むものであり、
外部と通信を行う外部通信手段と、
前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に表示されていると判断された前記識別対象に対応する属性情報の中に電話番号情報が含まれているか否かを判断する電話番号情報含有判断手段と、
前記表示制御手段により表示された属性情報に電話番号情報が含まれていると前記電話番号情報含有判断手段により判断された場合に、前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に前記電話番号情報が表示されているか否かを判断する電話番号情報表示判断手段と、
前記電話番号情報表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記電話番号情報が表示されていると判断された場合に、前記外部通信手段により前記電話番号情報に基づいて外部と通信を行う通信制御手段と、
を更に備えることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置において、
前記外部通信手段により外部と通信が行われているか否かを判断する外部通信判断手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記外部通信判断手段により外部と通信が行われていると判断された場合には、前記スライドショーにおける画像の切り替えを行わないことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記表示制御手段は、前記識別対象が表示されている領域以外の領域に前記属性情報を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
表示画面に重ねて配置され接触位置を検出する接触位置検出工程を有する表示方法において、
所定の時間間隔毎に画像を切り替えながら前記表示画面に前記画像を表示するスライドショーの表示制御を行う表示制御工程と、
前記接触位置検出手段により検出された接触位置を含む所定範囲内に、画像上に存在する識別対象としての人又は物を識別するための対象識別データと、当該識別対象に関する属性情報と、を対応付けて記憶する記憶手段に記憶されている前記対象識別データに基づいて前記識別対象が表示されているか否かを判断する識別対象表示判断工程と、
を有し、
前記表示制御手段は、前記識別対象表示判断手段により接触位置を含む所定範囲内に前記識別対象が表示されていると判断された場合に、当該識別対象が表示されている前記表示画面に、前記記憶手段に記憶され且つ当該識別対象に対応する属性情報を表示する表示制御とスライドショー動作の変更を行うことを特徴とする表示方法。
【請求項10】
コンピュータを、
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の表示装置として機能させることを特徴とする表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−8492(P2011−8492A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−150831(P2009−150831)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】