説明

表示装置の製造方法

【課題】金属配線の下層を加工または損傷させることなく、金属配線がショート不良となることを未然に防止できるレーザー修正工程を有する表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数の画素を備えた表示部を有する表示装置の製造方法は、当該表示部が有するガラス基板11上に形成された駆動回路層12の表面を平坦化する平坦化膜13と、平坦化膜13上に積層された上部電極層14Pと、上部電極層14P上に形成され上部電極層14Pを画素形成領域ごとに配置された上部電極14として分離形成するためのパターニングされたレジスト20とを準備する第1工程と、隣接する画素形成領域の間の領域に残存するレジスト残り20Nに対し、266nmの波長を有するレーザーを照射することにより、レジスト残り20Nを除去する第2工程と、当該第2工程の完了後、全ての画素に対して、レジスト20をマスクとしてエッチングする第3工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置の製造方法に関し、特にレーザー照射による修正工程を含む製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電流駆動型の発光素子を用いた画像表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す。)を用いた有機ELディスプレイが知られている。この有機ELディスプレイは、視野角特性が良好で、消費電力が少ないという利点を有するため、次世代のFPD(Flat Panel Display)候補として注目されている。
【0003】
通常、画素を構成する有機EL素子はマトリクス状に配置される。例えば、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、複数の走査線と複数のデータ線との交点に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が設けられ、このTFTに保持容量素子(コンデンサ)及び駆動トランジスタのゲートが接続されている。そして、選択した走査線を通じてこのTFTをオンさせ、データ線からのデータ信号を駆動トランジスタ及び保持容量素子に入力し、その駆動トランジスタ及び保持容量素子によって有機EL素子の発光タイミングを制御する。この画素駆動回路の構成により、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、次の走査(選択)まで有機EL素子を発光させることが可能であるため、デューティ比が上がってもディスプレイの輝度減少を招くようなことはない。しかしながら、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイに代表されるように、発光画素の駆動回路構成が複雑になるほど、また、発光画素数が増加するほど、微細加工を必要とする製造工程において、回路素子や配線の短絡や開放といった電気的な不具合が発生してしまう。
【0004】
この対策として、製造工程において発生した配線等の短絡をYAGレーザー照射により解消する方法が挙げられる。YAGレーザーは、他のレーザーに比べ装置化が簡単で、このような修正に対して扱いが適している。
【0005】
特許文献1には、YAGレーザーを用いた有機ELパネルの欠陥修正方法が開示されている。具体的には、予め、有機ELパネルの電極材質に対応して、当該材質からなる電極の下層に損傷を与えずに当該電極のショート欠陥部を除去するための、レーザー波長及び出力条件を把握しておく。そして、ショート欠陥部を除去する際には、それぞれ、把握した電極材質に対応したレーザー波長及び出力条件にて、YAGレーザーを照射してショート欠陥部を除去する。また、第3高調波である355nmの波長を有するレーザー照射では、熱影響によるバリ等が発生することから、光分解反応を主要因とする加工が可能な第4高調波である266nmの波長を有するレーザー照射が選択されている。これにより、ショート欠陥部の下層に対し熱損傷を与えることなく修正することが可能であるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−199956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、有機ELパネルの金属配線等に、YAGレーザーを直接照射して加工する場合、レーザーの照射パワーにより、下層が損傷を受ける可能性がある。金属配線の下層として、例えば、絶縁体からなる平坦化膜が存在する場合、当該平坦化膜は、YAGレーザーの第4高調波である266nmの波長を用いても、その照射パワーの強度が閾値を超えると、加工が開始されてしまう。レーザー照射により平坦化膜の加工が開始されると、加工された平坦化膜の平坦性が損なわれ、その上層に積層される有機層及び上部透明電極の積層精度が低下し、高歩留り及び高精細なディスプレイを実現することが困難となる。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、金属配線の下層を加工または損傷させることなく、金属配線がショート不良となることを未然に防止できるレーザー修正工程を有する表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置の製造方法は、複数の画素を備えた表示部を有する表示装置の製造方法であって、前記表示部が有する基板上に形成された層の表面を平坦化する平坦化膜と、当該平坦化膜上に積層された電極層と、当該電極層上に形成され当該電極層を画素形成領域ごとに配置された電極として分離形成するためのパターニングされたレジストとを準備する第1工程と、隣接する前記画素形成領域の間の領域に残存する前記レジストに対し、YAGレーザーの第3高調波の波長よりも短い波長を有するレーザーを照射することにより、前記残存するレジストを除去する第2工程と、前記第2工程の完了後、全ての画素に対して、前記レジストをマスクとしてエッチングする第3工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の表示装置の製造方法によれば、ショート欠陥部の下層を損傷させずに金属配線を良好な形状に復元できる修正を、製造工程中にて実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示装置の構造断面図である。
【図2】レジスト残りのある画素の工程断面図及び上面図である。
【図3】波長266nmのレーザーパワーと各膜の加工量との関係を表すグラフである。
【図4A】適切な形状を有するスリットを介してレーザー照射された画素の工程断面図である。
【図4B】スリットを介してレーザー照射された画素の上面図である。
【図5】不適切な形状を有するスリットを介してレーザー照射された画素の工程断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る表示装置の製造工程を説明する工程断面図である。
【図7A】本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法を説明するレーザー照射画素の上面図である。
【図7B】本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法の変形例1を説明するレーザー照射画素の上面図である。
【図7C】本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法の変形例2を説明するレーザー照射画素の上面図である。
【図8】本発明の表示装置を内蔵した薄型フラットTVの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る表示装置の製造方法は、複数の画素を備えた表示部を有する表示装置の製造方法であって、前記表示部が有する基板上に形成された層の表面を平坦化する平坦化膜と、当該平坦化膜上に積層された電極層と、当該電極層上に形成され当該電極層を画素形成領域ごとに配置された電極として分離形成するためのパターニングされたレジストとを準備する第1工程と、隣接する前記画素形成領域の間の領域に残存する前記レジストに対し、YAGレーザーの第3高調波の波長よりも短い波長を有するレーザーを照射することにより、前記残存するレジストを除去する第2工程と、前記第2工程の完了後、全ての画素に対して、前記レジストをマスクとしてエッチングする第3工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
本態様によると、パターニング崩れして残存したレジストを、YAGレーザーの第3高調波の波長よりも短い波長のレーザーを照射することにより除去する。これにより、上記レーザーが照射されたレジスト及びその下層への熱蓄積が極めて小さく、専ら光分解反応により加工されるので、熱によるレジスト後退や照射周辺部のバリ発生が抑制される。よって、電極層の下層である平坦化膜に損傷を与えることなく、残存したレジスト、さらにはその下層の電極層を除去することが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、前記第2工程では、前記レーザーの照射を開始する時の照射パワーは、前記レーザーを前記平坦化膜の表面に照射した場合に前記平坦化膜が加工され始める照射パワーより小さいことが好ましい。
【0015】
平坦化膜の加工開始パワーが電極層及びレジストのそれに比べて大きいことを利用することにより、平坦化膜を加工することなく残存するレジスト及びその下層の電極層を除去することが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、前記第2工程では、前記レーザーを複数回照射することにより、前記残存するレジストを除去してもよい。
【0017】
YAGレーザーの第3高調波の波長より短い波長を有するレーザー照射は、照射部位での熱発生は少なく、光分解反応を引き起こすことによりレジスト及び電極層を除去するものである。よって、複数回レーザー照射しても、熱によるレジスト後退や照射周辺部のバリ発生を懸念する必要がない。また、一度のレーザー照射により残存するレジストを除去する工程に比べて、複数回のレーザー照射により残存するレジストを除去する工程の方が、レーザー加工のばらつきが平準化され、また、加工形状等の自由度が向上するので、本発明の表示装置の製造方法と一工程としては好適である。
【0018】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、さらに、前記第1工程と前記第2工程との間に、前記表示装置が有する全画素に対して、前記レジストのパターン検査を実行し、隣接する前記画素形成領域の間の領域に残存する前記レジストにより、前記隣接する画素形成領域上のレジストが分離されていない画素を検出するレジスト欠陥検出工程を含み、前記第2工程では、前記レジスト欠陥検出工程にて検出された画素に対して、前記レーザーを照射することにより、前記残存するレジストを除去してもよい。
【0019】
これにより、残存するレジストの存在する画素のみに対し、上述したレーザー照射を施すことが可能となる。よって、製造工程の簡略化及び歩留まりの向上が見込まれる。
【0020】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、前記第3工程の後、エッチングされて形成された前記電極の表面上に、画素を囲む堤の形状にパターニングされたバンクを形成するバンク形成工程と、前記バンク内に、発光層を形成する発光層形成工程と、前記発光層上に、上部電極を形成する上部電極形成工程と、前記上部電極上に、保護膜及び封止層を順次形成する封止層形成工程とを含んでもよい。
【0021】
これにより、上記レーザー照射による修正工程を含む表示装置の製造工程が実現される。
【0022】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、前記第2工程では、前記レーザーの照射幅は、前記隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔よりも狭く、かつ、前記照射幅の一端と当該一端に対応する前記辺とのレーザー照射方向における距離の差が前記電極層の膜厚以上であり、かつ、前記照射幅の他端と当該他端と対応する前記辺とのレーザー照射方向における距離の差が前記電極層の膜厚以上であることが好ましい。
【0023】
レーザー照射により、残存していたレジストとその下層に電極層の一部とが除去されても、その後の第3工程によりエッチングされた電極層の間隔が、本来の隣接する画素形成領域の間隔より大きくなることを回避できる。
【0024】
また、本発明に係る表示装置の製造方法の一態様は、前記第2工程では、前記レーザーを照射する領域は、前記残存するレジストの領域の一部を含み、前記辺方向の前記レーザーを照射する領域の一端と他端との距離は、前記隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔以上に長く、かつ、前記一端及び前記他端は前記隣接する画素形成領域に挟まれる領域外にあることが好ましい。
【0025】
これにより、第3工程後に形成された、対向する電極の向かい合う側面が平行になる。従って、その後に、隣接する画素形成領域に挟まれる領域上に形成されるバンクの形状を崩すことなく形成することができ、発光層の均一性が損なわれず、表示装置の高画質を維持することが可能となる。
【0026】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図に基づき説明する。なお、以下では、全ての図を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、その重複する説明を省略する。また、以下では、上面発光方式の陽極(アノード)を下面に、また、陰極(カソード)を上面とする有機EL素子からなる画像表示装置を例に説明するが、これに限られない。
【0027】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る表示装置の製造方法は、複数の画素を備えた表示部を有する表示装置の製造方法であって、基板上に形成された層の表面を平坦化する平坦化膜と、当該平坦化膜上に積層された電極層と、当該電極層上に形成され当該電極層を画素領域ごとに配置された電極として分離形成するためのパターニングされたレジストとを準備する第1工程と、隣接する画素形成領域の間の領域に残存するレジストに対し、YAGレーザーの第3高調波の波長よりも短い波長を有するレーザーを照射することにより、残存するレジストを除去する第2工程と、当該第2工程の完了後、全ての画素に対してレジストをマスクとしてエッチングする第3工程とを含む。
【0028】
これにより、ショート欠陥部の下層を損傷させずに電極層を良好な形状に復元できる修正を、製造工程中にて実施できる。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態に係る表示装置の構造断面図である。同図には、表示装置10を構成する表示部である有機EL表示パネルの断面図が描かれている。同図に記載された表示装置10は、ガラス基板11と、駆動回路層12と、平坦化膜13と、下部電極14と、バンク15と、EL層16と、上部電極17と、保護膜18と、封止層19とを備える。
【0031】
ガラス基板11は、例えば、ガラスからなる基板であるが、樹脂からなるフレキシブル基板であってもよい。ガラス基板11は、駆動回路層12とともに、薄膜トランジスタ(TFT)基板を構成する。なお、有機EL表示パネルがトップエミッション構造の場合には、ガラス基板11は透明である必要はないので、非透明の基板、例えば、シリコン基板を用いることもできる。
【0032】
駆動回路層12は、ガラス基板11の上に形成された層であり、駆動トランジスタ、保持容量、及びスイッチングトランジスタ21等を備える。
【0033】
平坦化膜13は、駆動回路層12の表面の凹凸を平坦化することにより、上層に形成される有機EL素子の膜厚の均一性を確保する。平坦化膜13は、有機物または無機物からなる絶縁膜であり、例えば、SiN、SiO、アクリル、ポリイミド及びゾルゲルなどが挙げられ、膜厚は、例えば、5μmである。平坦化の手法としては、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法などが挙げられる。
【0034】
図1に記載された表示装置10が、例えば、トップエミッション構造の場合、EL層16に電圧を印加すると、EL層16で光が生じ、透明陰極である上部電極17、透明である保護膜18及び封止層19を通じて光が上方に出射する。また、EL層16で生じた光のうち下方に向かったものは、反射陽極である下部電極14で反射され、上部電極17、保護膜18及び封止層19を通じて光が上方に出射する。
【0035】
下部電極14は、平坦化膜13の表面上に積層され、上部電極17に対して正の電圧をEL層16に印加する電極である。下部電極14と駆動回路層12が有する駆動トランジスタとは平坦化膜13内に形成されたビアで接続されている。下部電極14を構成する電極材料としては、例えば、非晶質炭素膜(Amorphous Carbon Layer:ACL)とインジウム亜鉛酸化物(IZO)との積層膜(ACL200nm/IZO16nm)や、反射率の高い金属であるAl合金が好ましい。
【0036】
EL層16は、発光層であり、下部電極14の上であってバンク15で囲まれた領域に形成される。EL層16は、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層及び電子注入層等から構成される。
【0037】
正孔注入層は、下部電極14の表面上に形成され、正孔を安定的に、又は正孔の生成を補助して、有機発光層へ正孔を注入する機能を有する。これにより、EL層16の駆動電圧が低電圧化され、正孔注入の安定化により素子が長寿命化される。正孔注入層の材料としては、例えばPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などを用いることができる。
【0038】
正孔輸送層は、正孔注入層の表面上に形成され、正孔注入層から注入された正孔を有機発光層内へ効率良く輸送し、有機発光層と正孔注入層との界面での励起子の失活防止をし、さらには電子をブロックする機能を有する。正孔輸送層としては、例えば、生じた正孔を分子間の電荷移動反応により伝達する性質を有する有機高分子材料であり、例えば、トリフェルアミン、ポリアニリンなどが挙げられる。
【0039】
なお、正孔輸送層は、その隣接層である正孔注入層や有機発光層の材料により、省略される場合がある。
【0040】
有機発光層は、正孔輸送層の表面上に形成され、正孔と電子が注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。
【0041】
有機発光層としては、インクジェットやスピンコートのような湿式成膜法で成膜できる発光性の有機材料を用いることが好ましい。これにより、大画面の基板に対して、簡易で均一な成膜が可能となる。この材料としては、特に限定されるものではないが、高分子有機材料が好ましい。高分子有機材料の特徴としては、デバイス構造が簡単であること、膜の信頼性に優れ、低電圧駆動のデバイスであることも挙げることができる。
【0042】
電子注入層は、有機発光層の上に形成され、有機発光層への電子注入の障壁を低減しEL層16の駆動電圧を低電圧化すること、励起子失活を抑制する機能を有する。これにより、電子注入を安定化し素子を長寿命化すること、上部電極17との密着を強化し発光面の均一性を向上させ素子欠陥を減少させることが可能となる。電子注入層は、特に限定されるものではないが、好ましくはバリウム、アルミニウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、さらに、バリウム−アルミニウム積層体などからなる。
【0043】
バンク15は、パターニング形成された下部電極14の間及び下部電極14の表面上に、画素を囲む堤の形状にパターニング形成され、EL層16を所定の領域に形成するバンクとしての機能を有する。バンク15に用いられる材料は、無機物質および有機物質のいずれであってもよいが、有機物質の方が、一般的に、撥水性が高いので、より好ましく用いることができる。このような材料の例としては、ポリイミド、ポリアクリルなどの樹脂が挙げられる。バンク15のパターニングの方法としては、特に限定されるものではないが、感光性の材料を用いたフォトリソグラフィ法を適用することが好ましい。
【0044】
上部電極17は、電子注入層の表面上に積層され、下部電極14に対して負の電圧をEL層16に印加し、電子を有機発光層に注入する機能を有する。上部電極17としては、特に限定されるものではないが、透過率の高い物質および構造を用いることが好ましい。これにより、発光効率が高いトップエミッション有機EL素子を実現することができる。上部電極17の構成としては、特に限定されるものではないが、金属酸化物層が用いられる。この金属酸化物層としては、特に限定されるものではないが、インジウム錫酸化物(ITO)、あるいはIZOからなる層が用いられる。
【0045】
保護膜18は、上部電極17の表面上に形成され、水分から素子を保護する機能を有する。保護膜18は、例えば、SiN、SiON、または有機膜からなる。
【0046】
封止層19は、保護膜18の表面上に形成される。封止層19は、例えば、封止ガラスからなる。
【0047】
図2は、レジスト残りのある画素の工程断面図及び上面図である。図2の(a)は、下部電極14をパターニングするためのレジスト20をパターニング形成した直後の工程断面図であり、パターニングされたレジスト20の間に、レジスト残りが存在する画素の断面図である。また、図2の(b)は、図2(a)で示されたレジスト残りが存在する画素の上面図である。なお、図2の(a)では、既に形成されている駆動回路層12及びガラス基板11は、図示を省略している。
【0048】
図2に示されたようなレジスト残りが存在する状態のまま、その後の工程にて下部電極14をエッチングした場合、パターニングされるべき下部電極の間に電極が残存してしまい、下部電極間でショート欠陥が発生してしまう。
【0049】
本発明の表示装置の製造方法では、下部電極14をパターニングするためのレジスト20をパターニング形成した直後に、レジストのパターン検査を実行する。これにより、レジスト残りが存在する画素を検出し、検出された画素のレジスト残りの部分にレーザーを照射して当該レジスト残りを消失させる。
【0050】
図3は、波長266nmのレーザーパワーと各膜の加工量との関係を表すグラフである。同図において、横軸は、YAGレーザーの第4高調波である266nmの波長を有するレーザーの照射パワーを表している。また、縦軸は、上記レーザーを平坦化膜、レジスト、下部電極にそれぞれ照射した場合の、各膜の加工深さを表している。
【0051】
図3より、下部電極及びレジストは、レーザーパワーを0から増加させるにつれ、当該レーザーパワーに応じて加工されている。一方、平坦化膜は、レーザーパワーが200mJ/cmまでは加工されず、当該パワーから加工が開始される。
【0052】
上述した波長266nmのレーザーの加工特性、つまり、平坦化膜の加工開始パワーが下部電極及びレジストのそれに比べて大きいことを利用することにより、レジスト残り及びその下層の下部電極を、平坦化膜を加工することなく切断することが可能となる。
【0053】
なお、YAGレーザーの基本波から第3高調波までの波長を用いたレーザー照射では、熱によるレジスト後退や照射周辺部のバリが発生する。これは、YAGレーザーの基本波から第3高調波までの波長を用いたレーザー照射では、いずれの膜においても当該照射で発生する熱により加工されてしまうことによるものである。一方、上記波長266nmのレーザー照射では、照射された膜への熱蓄積が極めて小さく、専ら光分解反応により加工されるので、熱によるレジスト後退や照射周辺部のバリ発生が抑制される。
【0054】
上述した、レジスト残りへのレーザー照射において、当該レーザー照射すべき部位に、スリットを設けることが望ましい。
【0055】
図4Aは、適切な形状を有するスリットを介してレーザー照射された画素の工程断面図である。また、図4Bは、スリットを介してレーザー照射された画素の上面図である。図4Aは、図2の(a)に示された、レジスト残りが存在する画素を模式的に示した断面図であり、下部電極14の上に、パターニングされたレジスト20とともに、レジスト残り20Nが存在している。
【0056】
レジスト残り20Nを除去するためにレーザーをレジスト残り20Nに照射する場合、レジスト層の上部に適切な形状を有するスリット30Aを設けることが望ましい。スリット30Aの適切な形状とは、スリット30Aの開口が、本来パターニングされるべきレジスト20の間隔よりも小さく、かつ、当該スリット30Aの外周辺と本来パターニングされるべきレジスト20の端部とのレーザー照射方向における距離の差(図4AにおけるL1及びL2)が下部電極14の膜厚t以上であるような形状である。換言すれば、レーザーの照射幅が、隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔よりも狭く、かつ、レーザー照射幅の一端と当該一端と対応する上記辺とのレーザー照射方向における距離の差(L1)が下部電極14の膜厚以上であり、かつ、レーザー照射幅の他端と当該他端と対応する上記辺とのレーザー照射方向における距離の差(L2)が下部電極14の膜厚以上である。ここで、画素形成領域とは、下部電極14が形成される領域のことである。
【0057】
上記のように、スリット30Aを上記適切な形状とすることにより、レーザー照射でレジスト残り20Nとその下層に位置する下部電極14の一部とが除去されても、その後のエッチング工程によりパターニングされた下部電極14の間隔が、本来パターニングされるべき下部電極14の間隔より大きくなることを回避できる。
【0058】
図5は、不適切な形状を有するスリットを介してレーザー照射された画素の工程断面図である。同図に記載されたスリット30Bの開口は、本来パターニングされるべきレジスト20の間隔よりも広い。スリット30Bを介してレーザー照射した場合、レーザー照射でレジスト残り20Nとその下層に位置する下部電極14の一部とが除去されると、その後のエッチング工程によりパターニングされた下部電極14の間隔が、下部電極14のサイドエッチングにより、本来パターニングされるべき下部電極14の間隔より大きくなってしまう。
【0059】
次に、上述したレーザー照射による修正工程を含む本発明の表示装置の製造工程について、詳細に説明する。
【0060】
図6は、本発明の実施の形態に係る表示装置の製造工程を説明する工程断面図である。
【0061】
まず、図6の(a)に示すように、ガラス基板11の上に駆動回路層12を形成する。その後、駆動回路層12の上に、層間絶縁層としても機能する平坦化膜13を形成する。平坦化膜13は、例えば、リソグラフィ技術により有機物から構成され、最上部が平坦化されている。
【0062】
次に、図6の(b)に示すように、平坦化膜13の表面に、下部電極層14Pを積層する。下部電極層14Pは、電極層であり、例えば、Al合金をスパッタ法により500nmの膜厚に製膜することにより形成される。
【0063】
次に、図6の(c)に示すように、下部電極層14Pの表面に、レジスト膜20Pを形成する。
【0064】
次に、図6の(d)に示すように、レジスト膜20Pを、下層の下部電極層14Pを画素形成領域ごとに配置された下部電極14として分離形成するために、パターニングする。レジスト膜20Pは、例えば、リソグラフィ技術を用いて1μmの膜厚にパターニング形成される。
【0065】
上述した、平坦化膜13と、下部電極層14Pと、レジスト膜20Pをパターニングする工程は、第1工程に相当する。
【0066】
次に、レジストパターンが所望の箇所だけに形成されているかを、画像検査装置を用いて検査する。その結果、図6の(d)に示すように、パターン崩れ等により、所望のレジストパターンであるレジスト20以外の箇所、つまり、隣接する画素形成領域の間の領域にレジスト残り20Nが残存する画素が検出された場合、当該画素を、隣接する画素形成領域上のレジストが分離されていない画素としてレーザー照射による修正対象画素とする。本工程は、隣接する画素形成領域上のレジストが分離されていない画素を検出するレジスト欠陥検出工程に相当する。
【0067】
具体的には、図6の(e)に示すように、図4Aで示された適切な形状を有するスリット30Aをマスクとして、レジスト残り20Nにレーザーを照射する。具体的には、レジスト残り20Nを除去するために、YAGレーザーの第4高調波である266nmの波長を有するレーザー照射により、レーザー照射パワーを20mJ/cmにしてレジスト残り20Nを照射する。このとき、レーザー照射パワーは、平坦化膜13の加工開始パワーである200mJ/cm以下であることが望ましい。本工程は、レジスト残り20Nに対し、上記レーザーを照射することにより、レジスト残り20Nを除去する第2工程に相当する。
【0068】
なお、上述したレジスト残り20Nへのレーザー照射は、間欠的に複数回実行してもよい。YAGレーザーの第4高調波である266nmの波長を有するレーザー照射は、前述したように、照射部位での熱発生は少なく、光分解反応を引き起こすことによりレジストを除去するものである。よって、複数回レーザー照射しても、熱によるレジスト後退や照射周辺部のバリ発生を懸念する必要がない。これにより、一度のレーザー照射によりレジスト残り20Nを除去する工程に比べて、複数回のレーザー照射によりレジスト残り20Nを除去する工程の方が、レーザー加工のばらつきが平準化され、また、加工形状等の自由度が向上するので、本発明の表示装置の製造方法と一工程としては好適である。
【0069】
これにより、図6の(f)に示すように、レジスト残り20Nの下部に存在した下部電極層14Pの一部も同時に除去されるが、さらにその下層である平坦化膜13の一部は加工されない。
【0070】
次に、図6の(g)に示すように、パターニングされたレジスト20をマスクとし、例えば、量産性に優れたウエットエッチング技術により、下部電極層14Pをエッチングすることにより、パターニングされた下部電極14を形成する。本工程は、全ての画素に対して、レジスト20をマスクとしてエッチングする第3工程に相当する。その後、エッチング後のレジスト20を除去する。
【0071】
次に、図6の(h)に示すように、下部電極14の表面上に、有機膜15Pを積層する。
【0072】
次に、図6の(i)に示すように、下部電極14上にEL層16を画素ごとに充填するために、積層された有機膜15Pを、リソグラフィ技術を用いて、画素を囲む堤の形状にパターニングしてバンク15を形成する。パターニングされたバンク15は、例えば、膜厚は1μmである。本工程は、エッチングされて形成された下部電極14の表面上に、画素を囲む堤の形状にパターニングされたバンク15を形成するバンク形成工程に相当する。
【0073】
次に、図6の(j)に示すように、バンク15内に、印刷技術等を用いてEL層16を充填形成する。本工程は、発光層形成工程に相当する。
【0074】
その後、EL層16の上に、上部電極17を、例えば蒸着法により形成する。本工程は、上部電極形成工程に相当する。
【0075】
最後に、上部電極17の上に、保護膜18及び封止層19を順次形成する。本工程は、封止層形成工程に相当する。
【0076】
なお、上述した画像検査装置によるレジストパターンの検査において、レジスト残り20Nが存在する画素が検出されなかった場合には、図6(e)及び図6(f)に記載されたレーザー照射工程を経ずに、図6(g)に記載されたエッチング工程を実行する。
【0077】
以上の製造工程により、ショート欠陥部の下層である平坦化膜13を損傷させずに良好な下部電極14の形状を復元するためのレジストの修正を実施できる。また、複数回のレーザー照射による修正工程も可能であり、これにより、レーザー加工のばらつきが平準化され、また、加工形状等の自由度が向上する。
【0078】
なお、レーザー照射範囲は、レジスト残り20Nが存在する部位のみに限定されるのではなく、レジスト残り20Nが存在する部位を含み、本来下部電極層14Pが除去されるべき画素内領域にわたる範囲とすることが望ましい。以下、このようなレーザー照射範囲とすることの効果について説明する。
【0079】
図7Aは、本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法を説明するレーザー照射画素の上面図である。図7Bは、本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法の変形例1を説明するレーザー照射画素の上面図である。一方、図7Cは、本発明の実施の形態に係る表示装置の製造方法の変形例2を説明するレーザー照射画素の上面図である。
【0080】
図7A及び図7Bは、上から順に、図4A及び図4Bに記載されたスリット30Aをマスクとしてレーザー照射された場合の上面図、エッチング後の下部電極14の形状、ならびに、当該下部電極14の表面上に形成されたバンク15の上面図及び断面図を表している。また、図7Cは、上から順に、スリット30Sをマスクとしてレーザー照射された場合の上面図、エッチング後の下部電極14の形状、ならびに、当該下部電極14の表面上に形成されたバンク15の上面図及び断面図を表している。
【0081】
図7Aに記載されたスリット30Aをマスクとしてレーザー照射された場合、レーザー照射後の下部電極層14Pは、スリット30Aの開口部内の領域のみ除去されている。この状態で、さらに次工程にてエッチングされる場合、スリット30Aにより開口された部分の下部電極層14Pでは、レーザー照射により形成された断面からのサイドエッチが寄与し、レーザー照射されずに下部電極層14Pが残っていた部分に比べ、下部電極14の一部が後退する。従って、レジスト残り20Nの下にあった下部電極層14Pが除去されることで、隣接する下部電極14間において、当該隣接する下部電極14同士が短絡することを抑制できる。しかし、エッチング工程後に形成される、対向する下部電極14の形状が一様とならない。この状態で、下部電極14表面上にバンク15が形成されると、バンク15の傾斜部形状(図7AにおけるX−X’断面とY−Y’断面との形状差)が一様とならず、EL層16の均一性が損なわれ、表示装置の画質が低下することとなる。また、下部電極14の一部が後退することで、バンク15の端が下部電極14表面上に形成されない領域が発生することも想定される。
【0082】
そこで、スリット30Aの開口部の幅を小さくし、L1及びL2を調整することで、図7Bに記載されたように、下部電極14の形状をレジスト残り20Nの下にあった下部電極層14Pの一部が残存する状態にすることができる。これにより、バンク15の端が下部電極14表面上に形成されない可能性を低減できる。
【0083】
しかしながら、エッチング工程後に形成された、対向する下部電極14の形状が一様とならない問題は残る。
【0084】
これに対し、図7Cに記載されたスリット30Sをマスクとしてレーザー照射された場合、スリット30Sは、下部電極14にわたり開口されているので、レーザー照射後の下部電極層14Pは、スリット30Sの開口部にわたり除去されている。この状態で、さらに次工程にてエッチングされる場合、スリット30Sにより開口された部分の下部電極層14Pでは、レーザー照射により形成された断面からのサイドエッチが寄与し下部電極14が一様に後退する。そうすると、エッチング工程後に形成された、対向する下部電極14の形状を一様とできる。この状態で、下部電極14表面上にバンク15が形成されると、バンク15の傾斜部形状(図7CにおけるX−X’断面とY−Y’断面との形状差)は一様となり、EL層16の均一性が損なわれず、表示装置の高画質を維持することが可能となる。
【0085】
つまり、レーザーが照射される領域は、レジスト残り20Nの領域の一部を含み、隣接する画素形成領域の対向する辺方向のレーザー照射領域の一端と他端との距離は、隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔以上に長く、かつ、レーザー照射領域の一端及び他端は隣接する画素形成領域に挟まれる領域外にあることが望ましい。
【0086】
以上、本発明の表示装置の製造方法について、実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明に係る表示装置の製造方法は、上記実施の形態に限定されるものではない。実施の形態及びその変形例における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態及びその変形例に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る表示装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
【0087】
また、例えば、本発明に係る表示装置の製造方法は、図8に記載されたような薄型フラットTVの製造に使用される。これにより、ショート欠陥部の下層を損傷させることなく、また良好な形状を保持できる金属配線が修正された表示パネルを有する薄型フラットTVが実現される。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の表示装置の製造方法は、大画面及び高解像度が要望される、薄型テレビ、パーソナルコンピュータのディスプレイなどの技術分野に有用である。
【符号の説明】
【0089】
10 表示装置
11 ガラス基板
12 駆動回路層
13 平坦化膜
14 下部電極
14P 下部電極層
15 バンク
15P 有機膜
16 EL層
17 上部電極
18 保護膜
19 封止層
20 レジスト
20P レジスト膜
20N レジスト残り
30A、30B、30S スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を備えた表示部を有する表示装置の製造方法であって、
前記表示部が有する基板上に形成された層の表面を平坦化する平坦化膜と、当該平坦化膜上に積層された電極層と、当該電極層上に形成され当該電極層を画素形成領域ごとに配置された電極として分離形成するためのパターニングされたレジストとを準備する第1工程と、
隣接する前記画素形成領域の間の領域に残存する前記レジストに対し、YAGレーザーの第3高調波の波長よりも短い波長を有するレーザーを照射することにより、前記残存するレジストを除去する第2工程と、
前記第2工程の完了後、全ての画素に対して、前記レジストをマスクとしてエッチングする第3工程とを含む
表示装置の製造方法。
【請求項2】
前記第2工程では、前記レーザーの照射を開始する時の照射パワーは、前記レーザーを前記平坦化膜の表面に照射した場合に前記平坦化膜が加工され始める照射パワーより小さい
請求項1に記載の表示装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2工程では、前記レーザーを複数回照射することにより、前記残存するレジストを除去する
請求項1または2に記載の表示装置の製造方法。
【請求項4】
さらに、前記第1工程と前記第2工程との間に、
前記表示装置が有する全画素に対して、前記レジストのパターン検査を実行し、隣接する前記画素形成領域の間の領域に残存する前記レジストにより、前記隣接する画素形成領域上のレジストが分離されていない画素を検出するレジスト欠陥検出工程を含み、
前記第2工程では、前記レジスト欠陥検出工程にて検出された画素に対して、前記レーザーを照射することにより、前記残存するレジストを除去する
請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。
【請求項5】
前記第3工程の後、エッチングされて形成された前記電極の表面上に、画素を囲む堤の形状にパターニングされたバンクを形成するバンク形成工程と、
前記バンク内に、発光層を形成する発光層形成工程と、
前記発光層上に、上部電極を形成する上部電極形成工程と、
前記上部電極上に、保護膜及び封止層を順次形成する封止層形成工程とを含む
請求項4に記載の表示装置の製造方法。
【請求項6】
前記第2工程では、前記レーザーの照射幅は、前記隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔よりも狭く、かつ、前記照射幅の一端と当該一端に対応する前記辺とのレーザー照射方向における距離の差が前記電極層の膜厚以上であり、かつ、前記照射幅の他端と当該他端と対応する前記辺とのレーザー照射方向における距離の差が前記電極層の膜厚以上である
請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。
【請求項7】
前記第2工程では、前記レーザーを照射する領域は、前記残存するレジストの領域の一部を含み、
前記辺方向の前記レーザーを照射する領域の一端と他端との距離は、前記隣接する画素形成領域の対向する辺の間隔以上に長く、かつ、前記一端及び前記他端は前記隣接する画素形成領域に挟まれる領域外にある
請求項6に記載の表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−37820(P2013−37820A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171396(P2011−171396)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】