説明

表示装置及びその駆動方法

【課題】フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号との同期を実現した表示装置を提供する。
【解決手段】バックライトと、入力映像信号より高い周波数で映像信号を出力するフレームレート変換用メモリ部と、該フレームレート変換された映像信号から補間フレームを生成し、該フレームを内挿した映像信号を出力する補間フレーム生成部と、ヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムをもとに前記バックライトの輝度を調整するためのバックライト制御信号を算出するバックライト輝度算出部とを備え、前記入力映像信号のNフレーム目の画像データをフレームレート変換した画像データと、Nフレーム目とN+1フレーム目の画像データとから生成された補間フレームの画像データとを用いてヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに基づいて算出した前記バックライト制御信号を用いて表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置及びその駆動方法に係わり、映像信号に応じて光源の輝度を制御する際に映像信号と光源輝度制御とを連動させて表示を行う表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置に代表される、非発光型の表示装置が広く普及している。非発光型表示装置は、光源と、光源からの光の透過光量を調整する光変調素子を用いる。非発光型表示装置では、光源の消費電力や、黒表示時における光源の光漏れによるコントラストの低下が問題となっている。そこで、消費電力やコントラストを改善するために、映像信号によって光源輝度の制御を行う方法が複数提案されている。一例として、特許文献1には、入力画像から所定階調毎に各階調範囲を代表する階調と、各階調範囲に含まれる画素の頻度とを対応づけたヒストグラムにより光源輝度を制御する画像表示装置が提案されている。
【0003】
また、液晶表示装置は一般に、陰極線管(CRT)を用いた表示装置のように画像の書き込みの瞬間に強く発光するインパルス型表示装置と異なり、画像が書き込まれてから次のフレームの画像が書き込まれるまで表示を保持するホールド型表示装置である。ホールド型表示装置の欠点として、動画を表示した場合に、移動する物体のエッジ部分がぼやけて見える、所謂動画ぼやけがある。この動画ぼやけの発生要因は、物体の移動に伴い視線を移動する際、輝度がホールドされた表示画像に対して移動前後の表示イメージを観測者が補間する、所謂網膜残像に起因する。この動画ぼやけを解消するためには、より短い周波数で表示画像を更新するか、黒画面の挿入によって一旦網膜残像をキャンセルすることで、インパルス型表示装置に近づける方法が有効であることが知られている(非特許文献1参照)。
【0004】
動画ぼやけを改善する方法の一つとして、隣接する2フレームから、その2フレームの中間となるフレームを補間フレームとして生成し、その補間フレームを隣接する2フレーム間に内挿し、元の映像信号のフレーム周波数より周波数の高いフレーム周波数で補間フレームを内挿した映像信号を出力する方式(補間フレーム内挿方式)が特許文献2に開示されている。
【0005】
動画ぼやけを改善する方法としては他に、1フレーム期間を明フィールドと暗フィールドの2フィールド期間に分け、元の映像信号の表示を2フィールドで擬似的に表示し、暗フィールドによって網膜残像をキャンセルする方式(明暗フィールド分割方式)が特許文献3に開示されている。
【0006】
前述する補間フレーム方式、明暗フィールド分割方式ともに、入力される映像信号のフレーム周波数より周波数の高いフレーム周波数に変換(フレームレート変換)し、映像信号を出力する必要があり、このフレームレート変換を行う場合、映像信号を一度保持するために、フレームメモリが用いられる。
【特許文献1】特開2008−76755号公報
【特許文献2】特開2005−241787号公報
【特許文献3】特開2006−343706号公報
【非特許文献1】Moving Picture Quality Improvement for Hold-type AM-LCDs, Taiichiro kurita, SID 01 DIGEST
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
映像信号によって光源の輝度を制御する場合の課題について説明する。図1は従来の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図であり、特に映像信号によって光源輝度を制御する機構を有する表示装置のブロック構成図の一例を図1(a)に示す。図1(a)に示す表示装置は、表示画像データ補正部108、ヒストグラム生成部106、バックライト輝度算出部107、画像表示部109から構成されている。画像表示部109は、光変調素子部としての液晶パネル110と、液晶パネルの背面に設置された光源部としてのバックライト111により構成される。特に、図1に示すように、従来の液晶表示装置では、高原輝度を制御する機構は他の映像処理回路とは独立しており、その入力である映像信号102も他の映像処理回路からの出力信号を用いる構成となっている。
【0008】
次に、映像信号が図1(a)に示すブロック構成図に、図1(b)のタイミングチャートに示すタイミングで入力された場合について、映像信号102の1フレーム分の画像データをD0とし、画像データD0に着目して、課題を説明する。1フレーム分の画像データとは、例えばハイビジョン規格の1920ドット×1080ラインでRGB各8ビットの計24ビットの場合、1920×1080×24ビットで構成されるデータのことである。画像データD0は、ヒストグラム生成部106と表示画像データ補正部108に入力される。ヒストグラム生成部106では画像データD0からバックライト輝度算出部107においてバックライト輝度を算出するための指標となる、画像データD0の特徴量を示すヒストグラム104を生成する。このヒストグラム104を1フレーム分の画像データを用いて生成する場合、図1(b)のタイミングチャートに示すように、画像データD0のヒストグラム104であるデータHG0は、画像データD0に対し、1フレーム期間T遅れて生成される。データHG0として生成されたヒストグラム104はバックライト輝度算出部107へ出力される。バックライト輝度算出部107では、ヒストグラム生成部106で求められたヒストグラム104であるHG0を用いて、バックライトの発光輝度を算出し、バックライト制御信号105であるデータBL0を表示画像データ補正部108及びバックライト111へ出力する。ここで、表示画像データ補正部108に入力される画像データとバックライト制御信号105のタイミングに着目すると、画像データD0が表示画像データ補正部108に入力されるタイミングと、画像データD0から生成されたヒストグラム104であるデータHG0によって求められたバックライト制御信号105であるデータBL0が表示画像データ補正部108に入力されるタイミングとでは1フレーム期間Tずれることになる。このため、表示画像データ補正部108では、画像データD0より求められたバックライト制御信号105であるデータBL0を用いて、画像データD1を補正し、表示画像データ103のデータD1’を生成することになるという問題が生じる。
【0009】
この問題を解決する方法としては、フレームメモリを用いる方法が特許文献1で提案されている。図1に示す表示装置にフレームメモリを用いる方法を適用した表示装置のブロック構成図の例を図2(a)に示す。フレームメモリ部203によって画像データD0を1フレーム期間T遅延させることで、表示画像データ補正部108に入力される画像データD0と、画像データD0から求められたバックライト制御信号105であるデータBL0とを同期させて、表示画像データ補正部108に入力することができる。このため、表示画像データ補正部108では、画像データD0より求められたバックライト制御信号105であるデータBL0を用いて、画像データD0を補正することが可能となる。しかしながら、画像データとバックライト制御信号105との同期を取るためにはフレームメモリが必要であり、表示装置の低コスト化が困難である。
【0010】
本願発明は、このような問題を解決すべくなされたものであり、本願発明の目的は、フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号との同期を実現した表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決すべく、光変調素子部としての表示パネルと、前記表示パネルの背面に設置され照射光を照射するバックライトと、外部システムから入力された入力映像信号より高い周波数で映像信号を出力するフレームレート変換用メモリ部と、該フレームレート変換された映像信号から補間フレームを生成し、該補間フレームを内挿した映像信号を出力する補間フレーム生成部と、映像信号に基づいてヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムをもとに前記バックライトの輝度を調整するためのバックライト制御信号を算出するバックライト輝度算出部とを備え、前記表示パネルに表示用の画像データを出力し、前記バックライトに前記バックライト制御信号を出力する表示装置であって、前記入力映像信号のNフレーム目の画像データをフレームレート変換した画像データと、前記入力映像信号のNフレーム目の画像データとN+1フレーム目の画像データとから生成された補間フレームの画像データとを、前記フレームレート変換用メモリ部に入力される入力映像信号と同じフレームである、Nフレーム目の画像データとを用いて生成された前記ヒストグラムに基づいて算出された前記バックライト制御信号を用いて表示する表示装置である。
【0012】
前記課題を解決すべく、光変調素子部としての表示パネルと、前記表示パネルの背面に設置され照明光を照射するバックライトと、外部システムから入力された入力映像信号より高い周波数で映像信号を出力するフレームレート変換用メモリ部と、該フレームレート変換された映像信号から明フィールドと暗フィールドを生成し、該明フィールドと暗フィールドからなる映像信号を出力する明暗フィールド生成部と、映像信号に基づいてヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムをもとに前記バックライトの輝度を調整するためのバックライト制御信号を算出するバックライト輝度算出部とを備え、前記表示パネルに表示用の画像データを出力し、前記バックライトに前記バックライト制御信号を出力する表示装置であって、前記入力映像信号のNフレーム目の画像データから生成された暗フィールドの画像データと、前記入力映像信号のN+1フレーム目の画像データから生成された明フィールドの画像データとを、前記フレームレート変換用メモリ部に入力される入力映像信号と同じフレームである、Nフレーム目の画像データを用いて生成された前記ヒストグラムによって算出された前記バックライト制御信号を用いて表示する表示装置である。
【0013】
前記課題を解決すべく、外部システムから入力される画像データに応じた階調及び輝度の表示を行う表示装置であって、マトリックス状に配列された複数の画素を有する表示パネルと、前記表示パネルの背面側に照射光を照射するバックライトと、前記外部システムから入力される少なくとも1フレーム分の画像データを記憶するメモリ部と、前記画像データから異なる値の画像データを生成する生成部と、前記画像データに基づいて、バックライトの発光量を演算する発光量演算部とを備え、前記メモリ部は、1フレーム期間に1回前記画像データが書き込まれ、前記画像データの書き込みから少なくとも1/2フレーム期間遅れて2回前記画像データが読み出され、前記生成部は、前記メモリ部から第1回目に読み出された第1の画像データと、第2回目に読み出された第2の画像データとから第1及び第2の画像データに応じた第1及び第2の表示データを生成し、前記発光量演算部は前記外部システムから入力される画像データに基づいてバックライトの発光量を演算し、前記第1及び第2の表示データの前記液晶パネルでの表示と、前記演算された発光量での前記バックライトの照射とが、前記外部システムから入力される画像データのフレーム期間に同期してなされる表示装置である。
【0014】
前記課題を解決すべく、マトリックス状に配列された複数の画素を有する表示パネルと、前記表示パネルの背面側に照射光を照射するバックライトと、前記外部システムから入力される少なくとも1フレーム分の画像データを記憶するメモリ部と、前記画像データから異なる値の画像データを生成する生成部と、前記画像データに基づいて、バックライトの発光量を演算する発光量演算部とを備え、外部システムから入力される画像データに応じた階調及び輝度の表示を行う表示装置の駆動方法であって、前記メモリ部に対して、1フレーム期間に1回前記画像データが書き込まれ、前記画像データの書き込みから少なくとも1/2フレーム期間遅れて2回前記画像データが読み出される工程と、前記メモリ部から第1回目に読み出された第1の画像データと、第2回目に読み出された第2の画像データとから第1及び第2の画像データに応じた第1及び第2の表示データを前記生成部が生成する工程と、前記外部システムから入力される画像データに基づいて、前記発光量演算部がバックライトの発光量を演算する工程と、前記第1及び第2の表示データの前記液晶パネルでの表示と、前記演算された発光量での前記バックライトの照射とが、前記外部システムから入力される画像データのフレーム期間に同期してなされる工程とを有する表示装置の駆動方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号とを同期させた表示を行うことができる。
【0016】
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明が適用された実施形態の例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。
【0018】
〈実施形態1〉
図3は本発明の実施形態1の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図であり、特に図3(a)は本発明の実施形態1の液晶表示装置の概略構成を説明するためのブロック構成図であり、図3(b)は本発明の実施形態1の液晶表示装置の動作を説明するための動作チャートである。図3に示す実施形態1の液晶表示装置は、補間フレーム内挿方式とバックライト輝度変調方式を有する液晶表示装置である。ただし、本願明細書中においては、Nは0を含む自然数である。
【0019】
図3に示すように、本発明の実施形態1の液晶表示装置は、フレームレート変換用メモリ部306、補間フレーム生成部307、表示画像データ補正部308、ヒストグラム生成部106、バックライト輝度算出部309、画像表示部109から構成されている。また、画像表示部109は、光変調素子部としての液晶パネル(表示パネル)110と、液晶パネルの背面に設置された光源部としてのバックライト111により構成される。
【0020】
図3において、フレームレート変換用メモリ部306は少なくとも1フレーム分の記憶容量のフレームメモリを有しており、該フレームメモリは周知のSDRAM、DRAM、RAM、FIFO等のいずれで構成されていてもよい。また、実施形態1のフレームレート変換用メモリ部306は、フレームメモリに格納した映像信号(画像データ)を入力時の映像信号310のフレーム周波数よりも高いフレーム周波数で比較用フレームA301及び比較用フレームB302として出力する。実施形態1のフレームレート変換用メモリ部306では、入力時の映像信号310のフレーム周波数は60Hzであり、比較用フレームA301及び比較用フレームB302のフレーム周波数は120Hzである。
【0021】
補間フレーム生成部307は周知の中間値検出回路を有しており、例えば該中間値検出回路は比較用フレームA301から入力されるNフレーム目の画像データと、比較用フレームB302から入力されるN+1フレーム目の画像データとの画素毎の中間値を演算する構成となっている。すなわち、実施形態1の補間フレーム生成部307は順次入力される2つ入力(比較用フレームA301と比較用フレームB302)の画像データ毎に、その画素毎の値(画素値)を加算した後に加算数である2で除算することにより中間値を生成し、該中間値を補間フレームの画像データ303として出力する構成となっている。なお、補間フレーム生成部307に入力される画像データはそれぞれ1フレームの半分の期間(=T/2)となるので、その補間フレームの出力期間も1フレーム期間の半分の期間(T/2)となる。また、補間フレーム生成部307による補間フレームの生成は中間値検出回路による中間値に限定されることはなく、例えばマッチング法を用いる周知の動きベクトル検出回路を用いて補間フレームを生成する等の方法でもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【0022】
ヒストグラム生成部106は、図示しない外部システムから入力される映像信号310からバックライト輝度を算出するための指標を生成するための周知の回路である。実施形態1のヒストグラム生成部106においても、外部システムから映像信号310として入力される画像データからその特徴量を示すヒストグラムを生成し、得られたヒストグラムを出力する構成となっている。このとき、実施形態1のヒストグラム生成部106は1フレーム分の画像データからヒストグラムを生成する構成となっているので、画像データの入力からヒストグラムの生成までには1フレーム分の時間が必要となる。すなわち、画像データの入力から1フレーム期間遅延して当該画像データに対応したヒストグラムが得られることとなる。
【0023】
バックライト輝度算出部309はヒストグラムに基づいてバックライト111の輝度を制御するためのバックライト制御信号305を算出し、得られたバックライト制御信号305に基づいてバックライト111の図示しない駆動回路を制御し、所望の輝度でバックライト111を発光させるための周知の回路である。なお、実施形態1のバックライト輝度算出部309は、ヒストグラムの入力からバックライト制御信号の算出までがほぼリアルタイムでなされる構成となっている。
【0024】
表示画像データ補正部308は表示用データとバックライト制御信号305とに基づいて、バックライト111の輝度を考慮した画像データを生成する周知の回路である。すなわち、バックライト輝度算出部309ではヒストグラムに基づいて画面全体が明るい画像の場合にはバックライト111の輝度を上げたバックライト光の照射となるが、画面全体が比較的暗い場合などはバックライト111の輝度を下げたバックライト光の照射となる。一方、補間フレーム生成部307から出力される画像データ303は、バックライトが最高輝度で点灯している場合の画像データとなる。このため、バックライト111の発光輝度を下げたのみでは、液晶パネル110を通過するバックライト111の光量が不足し、所望の画面表示よりも暗い画面表示となってしまうので、表示画像データ補正部308が入力された画像データ303をバックライト111の光量に対応した画像データ304に変換し、得られた画像データ304を表示データとして液晶パネル110の図示しない液晶ドライバ回路に出力するものである。
【0025】
次に、図3(b)に示す動作チャートに基づいて、実施形態1の液晶表示装置の動作を説明する。なお、以下の説明において、1フレーム分の画像データを画像データD0、D1、D2・・・で示す。従って、任意のNフレーム目の画像データはDNであり、次のフレームであるN+1フレーム目の画像データはDN+1となる。また、以下の説明では、表示画像データ補正部308に入力される画像データとバックライト制御信号305のタイミングとに着目して説明する。
【0026】
まず、図示しない外部システム(前段のシステム)より、色調や階調等の画面表示に応じた表示されるべき映像データ(画像データ)が映像信号310として入力される(t0〜t1)。
【0027】
入力された映像信号310は、フレームレート変換用メモリ部306とヒストグラム生成部106とにそれぞれ入力される。
【0028】
入力された映像信号310はフレームレート変換用メモリ部306が有する図示しないフレームメモリに順次格納される。次に、フレームメモリに格納した映像信号310が入力時の映像信号310のフレーム周波数(60Hz)よりも周波数の高いフレーム周波数(120Hz)で、フレームレート変換用メモリ部306から比較用フレームA301及び比較用フレームB302として出力される。この時、入力された映像信号102に対して、比較用フレームA301は0.5フレーム期間(=0.5T)遅延して出力され(t1〜t2)、比較用フレームB302は1フレーム期間(=T)遅延して出力される(t2〜t3)。
【0029】
入力される比較用フレームA301及び比較用フレームB302からD0、D1で示す画像データが入力された補間フレーム生成部307では、比較用フレームA301と比較用フレームB302との中間となる補間フレームの生成が行われる。比較用フレームA301がD0、比較用フレームB302がD0の場合に、補間フレーム生成部307はD0を出力し(t2〜t3)、比較用フレームA301がD1、比較用フレームB302がD0の場合に、D0とD1の補間フレームであるD0.5を出力する(t3〜t4)。このように補間フレーム生成部307での出力は、入力される映像信号310の1フレーム分の画像データD0に対して(例えば、t0〜t2)、演算後画像データ303は1フレーム期間(=T)遅延して出力される(例えば、t2〜t4)。また、画像データD0に対し、画像データD0と画像データD1の補間フレームである演算後画像データ303(D0.5で示す)は1.5フレーム期間(=1.5T)遅延して出力される(例えば、t3〜t4)。
【0030】
一方、画像データD0がヒストグラム生成部106に入力されると(t0)、ヒストグラム生成部106では画像データD0から当該画像データD0の特徴量を示すヒストグラム104を生成する。このヒストグラム104は前述するように1フレーム分の画像データ(例えば、t0〜t2期間の画像データ)を用いて生成する構成となっているので、画像データD0に対応するヒストグラム104(HG0で示す)は画像データD0に対して、1フレーム期間(=T)遅延して生成される(t2〜t4)。
【0031】
バックライト輝度算出部309では、ヒストグラム生成部106で求められたHG0で示すヒストグラム104を用いて、バックライト111の発光輝度を算出し、BL0で示すバックライト制御信号305を表示画像データ補正部304及びバックライト111へ出力する(t2〜t4)。この時、BL0で示すバックライト制御信号305は、元の入力画像データD0に対し(t0〜t2)、1フレーム遅延して(t2〜t4)、表示画像データ補正部308に出力される。
【0032】
よって、表示画像データ補正部308には元の入力画像データD0に対し、1フレーム期間遅延したD0で示す演算後画像データ303、及びD0.5で示す1.5フレーム期間遅延した演算後画像データ303、並びに1フレーム期間遅延したBL0で示すバックライト制御信号305が入力されることになる。
【0033】
これにより、表示画像データ補正部308では、BL0で示すバックライト制御信号305を用いて、D0で示す演算後画像データ303とD0.5で示す演算後画像データ303とを補正することができる。なお、BL0で示すバックライト制御信号305を用いて、D0.5で示す演算後画像データ303を補正することになるが、D0.5で示す演算後画像データ303は元の入力された画像データD0と画像データD1の補間フレームであるため、BL0で示すバックライト制御信号305でも問題なく補正できる。
【0034】
また、t4以降の期間では、前述する動作を繰り返すことにより、元の入力画像データからヒストグラム生成を行い、バックライト制御信号を生成することで、表示画像データ補正部における画像データとバックライト制御信号の同期を取るためのフレームメモリを削減することができ、画像データとバックライト制御信号との同期を低コストで実現することができる。
【0035】
本発明の実施形態1の液晶表示装置は、補間フレーム内挿方式を実現する回路であるフレームレート変換用メモリ部306及び補間フレーム生成部307からなる回路に入力される映像信号310を用いて、バックライト制御のためのヒストグラム104を生成することを特徴とするものである。
【0036】
以上説明したように、実施形態1の液晶表示装置では、外部システムから入力される画像データある映像信号310は、一旦フレームレート変換用メモリ部306に記憶される。該記憶された画像データは入力時の2倍のフレーム周波数である120Hzで、比較用フレームA301からは1フレームの半分の期間(=T/2)遅れて、比較用フレームB302からは1フレーム期間(=T)遅れてそれぞれ出力される構成となっている。このため、D0で示す映像信号310が入力された期間(t0〜t2)をNフレーム目とした場合、D0から得られた補正前の画像データ(演算後画像データ303)が得られるのは、次の期間(t2〜t4)であるD1で示す映像信号310が入力されるN+1フレーム目となる。
【0037】
一方、外部システムから入力される画像データある映像信号310からヒストグラム104を生成するヒストグラム生成部106は1フレーム分の画像データが必要となる。従って、D0で示す映像信号310が入力された期間(t0〜t2)をNフレーム目とした場合、D0で示す映像信号310から得られるヒストグラムが生成されるのは、次の期間(t2〜t4)であるD1で示す映像信号310が入力されるN+1フレーム目となり、該N+1フレーム目にD0で示す映像信号310に基づいたバックライト制御信号305が生成され、バックライトの発光量が制御される。
【0038】
このように、実施形態1の液晶表示装置では、映像信号310の入力から画像データが得られるまでに1フレーム期間を要する補間フレーム内挿方式の実現回路の入力であるフレームレート変換メモリ部306への入力信号、すなわち外部システムから入力される画像データある映像信号310から直接ヒストグラムを生成しバックライト制御信号305を算出する構成となっているので、N+1フレーム目の期間である期間t2〜t4において、Nフレーム目の画像データから得られた発光量制御と、Nフレーム目の画像データに基づいた画像表示とを同期させることが可能となる。
【0039】
その結果、フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号とを同期させた表示を行うことができる。
【0040】
〈実施形態2〉
図4は本発明の実施形態2の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図であり、特に図4(a)は本発明の実施形態2の液晶表示装置の概略構成を説明するためのブロック構成図であり、図4(b)は本発明の実施形態2の液晶表示装置の動作を説明するための動作チャートである。図4に示す実施形態2の液晶表示装置は、明暗フィールド分割方式とバックライト輝度変調方式を有する液晶表示装置である。
【0041】
図4に示すように、本発明の実施形態2の液晶表示装置は、フレームレート変換用メモリ部406、明暗フィールド生成部407、表示画像データ補正部408、ヒストグラム生成部106、バックライト輝度算出部409、画像表示部109から構成されている。また、画像表示部109は、光変調素子部としての液晶パネル(表示パネル)110と、液晶パネルの背面に設置された光源部としてのバックライト111とにより構成される。
【0042】
図4において、フレームレート変換用メモリ部406は少なくとも1フレーム分の記憶容量のフレームメモリを有しており、該フレームメモリは周知のSDRAM、DRAM、RAM、FIFO等のいずれで構成されていてもよい。また、実施形態2のフレームレート変換用メモリ部406は、フレームメモリに格納した映像信号を入力時の映像信号410のフレーム周波数よりも高いフレーム周波数で2回連続して出力する構成となっている。例えば、実施形態2のフレームレート変換用メモリ部406では、入力時の映像信号410のフレーム周波数は60Hzであり、その出力(画像データ)401のフレーム周波数は120Hzである。このように、実施形態2の液晶表示装置では、フレームレート変換メモリ部406が入力時の映像信号のフレーム周波数を基準として、その2倍の周波数で2回同一の画像データを出力することにより、1フレーム期間を第1期間(明フィールド期間)と第2期間(暗フィールド期間)との2つの期間に分割する構成となっている。
【0043】
明暗フィールド生成部407は連続して2回入力される同一の画像データの内で、第1期間の画像データからその輝度よりも大きい輝度値の画像データすなわち明るい画像を生成し、得られた画像データを明フィールド期間の画像データとして出力する。また、明暗フィールド生成部407は第2期間の画像データからその輝度よりも小さい輝度値の画像データすなわち暗い画像を生成し、得られた画像データを暗フィールド期間の画像データとして出力する。以降、入力される第1及び第2期間の画像データに対してこの動作を繰り返すことにより、同一画像データに対する明フィールドと暗フィールドの画像データを生成し、2つのフィールドの画像データで元の画像データと同じ輝度(目視輝度)を擬似的に得ることを可能とする。
【0044】
バックライト輝度算出部409は、ヒストグラムに基づいてバックライト111の輝度を制御するためのバックライト制御信号404を算出し、得られたバックライト制御信号404に基づいてバックライト111の図示しない駆動回路を制御し、所望の輝度でバックライト111を発光させるための周知の回路である。実施形態2のバックライト輝度算出部409もヒストグラムの入力からバックライト制御信号の算出までがほぼリアルタイムでなされる構成となっている。
【0045】
表示画像データ補正部408は表示用データとバックライト制御信号404とに基づいて、バックライト111の輝度を考慮した画像データ403を生成する周知の回路である。すなわち、バックライト輝度算出部409ではヒストグラムに基づいて画面全体が明るい画像の場合にはバックライト111の輝度を上げたバックライト光の照射とし、画面全体が比較的暗い場合などはバックライト111の輝度を下げたバックライト光の照射とする構成は実施形態1と同様である。
【0046】
次に、図4(b)に示す動作チャートに基づいて、実施形態2の液晶表示装置の動作を説明する。
【0047】
まず、図示しない外部システムより、色調や階調等の画面表示に応じた表示されるべき映像データが映像信号410として入力される(t0〜t2)。入力された映像信号410は、フレームレート変換用メモリ部406でフレームレート変換が行われ(t1〜t3)、明暗フィールド生成部407にて明フィールドと暗フィールドが生成される(t1〜t3)。
【0048】
ここで、映像信号410の1フレーム分の画像データである画像データD0に着目すると、入力画像データD0に対し、D0明で示す演算後画像データ402は0.5フレーム期間(=0.5T)遅延しており(t1〜t2)、D0暗で示す演算後画像データ402は1フレーム期間(=T)遅延して(t2〜t3)、表示画像データ補正部408に出力される。
【0049】
一方、バックライト制御信号404は、入力された画像データD0によりヒストグラム生成部106でHG0で示すヒストグラム104が生成され(t2〜t4)、バックライト輝度算出部409にてHG0で示すヒストグラム104を用いて、BL0で示すバックライト制御信号I404が算出される(t2〜t4)。すなわち、BL0で示すバックライト制御信号I404は、入力画像データD0に対し、1フレーム期間(=T)遅延して表示画像データ補正部408に出力される(t1〜t4)。t4以降の期間は、前述の動作を繰り返す。
【0050】
ここで、表示画像データ補正部408では、BL0で示すバックライト制御信号I404を用いて、D0暗で示す演算後画像データ402(t2〜t3)とD1明で示す演算後画像データ402(t3〜t4)を補正することになる。この場合、明フィールドと暗フィールドを同一のバックライト制御信号I404で補正することになる。
【0051】
なお、実施形態2の液晶表示装置は前述の構成に限定されることはなく、例えば、前述のバックライト制御信号I404をバックライト制御信号II405のように、HG0で示すヒストグラム104から暗フィールド用のバックライト制御信号II405(BL0Aで示す)(t2〜t3)と、明フィールド用のバックライト制御信号II405(BL0Bで示す)(t3〜t4)を算出する構成でもよい。このような構成とすることにより、HG0で示すヒストグラム104から算出したBL0Aで示すバックライト制御信号II405を用いて、D0暗で示す演算後画像データ402を補正することができる(t2〜t3)。この場合、HG0で示すヒストグラム104から算出したBL0Bで示すバックライト制御信号II405を用いて、D1明で示す演算後画像データ402を補正することになるが、明フィールドに比べて暗フィールドの方がバックライト輝度を下げて画像データの階調を上げることによる消費電力の改善効果をより期待できるので、暗フィールドの演算後画像データ402とバックライト制御信号II405の同期を取ることが重要となる。
【0052】
このように、実施形態2の液晶表示装置は、明暗フィールド分割方式により演算をした後、バックライト輝度変調方式により表示画像データを補正することで、表示画像データ補正部における画像データとバックライト制御信号の同期を取るためのフレームメモリを削減でき、画像データとバックライト制御信号の効率的な同期を低コストで実現することができる。
【0053】
以上説明したように、実施形態2の液晶表示装置では、外部システムから入力される画像データある映像信号410は一旦フレームレート変換用メモリ部406に記憶される。該記憶された画像データは入力時の2倍のフレーム周波数である120Hzで1フレームの半分の期間(=T/2)遅れて出力される構成となっている。このため、D0で示す映像信号410が入力された期間(t0〜t2)をNフレーム目とした場合、D0から得られた補正前の画像データであるD0明が得られるのは期間t1〜t2であり、D0暗が得られるのは期間t2〜t3であり、D0暗が得られるのはD1で示す映像信号410が入力されるN+1フレーム目となる。
【0054】
一方、外部システムから入力される画像データある映像信号410からヒストグラム104を生成するヒストグラム生成部106は1フレーム分の画像データが必要となる。従って、D0で示す映像信号410が入力された期間(t0〜t2)をNフレーム目とした場合、D0で示す映像信号410から得られるヒストグラムが生成されるのは、次の期間(t2〜t4)であるD1で示す映像信号410が入力されるN+1フレーム目となり、該N+1フレーム目にD0で示す映像信号410に基づいたバックライト制御信号404が生成され、バックライトの発光量が制御される。
【0055】
このように、実施形態2の液晶表示装置では、映像信号410の入力から画像データが得られるまでに1フレーム期間(=T)の半分の期間(=T/2)を要する明暗フィールド分割方式の実現回路の入力であるフレームレート変換メモリ部406への入力信号、すなわち外部システムから入力される画像データある映像信号410から直接ヒストグラムを生成しバックライト制御信号404を算出する構成となっているので、N+1フレーム目の期間である期間t2〜t3において、Nフレーム目の画像データから得られた発光量制御と、Nフレーム目の画像データに基づいた画像表示とを同期させることが可能となる。
【0056】
その結果、フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号とを同期させた表示を行うことができる。
【0057】
なお、本願発明は実施形態1及び2の液晶表示装置に限定されることはなく、I−P変換(インターレース−プログレッシブ変換)方式を実現する回路もフレームメモリを有する構成となっているので、I−P変換方式の液晶表示装置にも適用可能である。
【0058】
以上のように、本発明の実施形態における表示装置では、入力映像信号のNフレーム目の画像データとN+1フレーム目の画像データとから生成された補間フレームの画像データと、入力映像信号のNフレーム目の画像データをフレームレート変換した画像データとを表示する際に、フレームレート変換用メモリ部に入力される入力映像信号と同じであるNフレーム目の画像データとを用いて生成されたヒストグラムに基づいて算出された前記バックライト制御信号を用いて表示するものである。
【0059】
このとき、N+1フレーム目のバックライトの制御はNフレーム目の画像データから得られたヒストグラムに基づいた発光量制御となる。一方、液晶パネルでのN+1フレーム目の表示もNフレーム目の画像データに基づいた画像表示となる。
【0060】
その結果、フレームメモリ等の回路の増加を抑制ししつつ、画像データとバックライト制御信号とを同期させた表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】従来の表示装置にフレームメモリを用いる方法を適用した表示装置の概略構成を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態1の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態2の表示装置の一例である液晶表示装置の概略構成を説明するための図である。
【符号の説明】
【0062】
102・・・映像信号、103・・・表示画像データ、104・・・ヒストグラム
105・・・バックライト制御信号、106・・・ヒストグラム生成部
107・・・バックライト輝度算出部、108・・・表示画像データ補正部
109・・・画像表示部、110・・・液晶パネル、111・・・バックライト
201・・・画像データ、202・・・画像データ、203・・・フレームメモリ部
301・・・比較用フレームA、302・・・比較用フレームB
303・・・画像データ、304・・・画像データ、305・・・バックライト制御信号
306・・・フレームレート変換用メモリ部、307・・・補間フレーム生成部
308・・・表示画像データ補正部、309・・・バックライト輝度算出部
310・・・映像信号
401・・・画像データ、402・・・演算後画像データ、403・・・画像データ
404・・・バックライト制御信号、406・・・フレームレート変換用メモリ部
407・・・明暗フィールド生成部、408・・・表示画像データ補正部
409・・・バックライト輝度算出部、410・・・映像信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光変調素子部としての表示パネルと、
前記表示パネルの背面に設置され照射光を照射するバックライトと、
外部システムから入力された入力映像信号より高い周波数で映像信号を出力するフレームレート変換用メモリ部と、
該フレームレート変換された映像信号から補間フレームを生成し、該補間フレームを内挿した映像信号を出力する補間フレーム生成部と、
映像信号に基づいてヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記ヒストグラムをもとに前記バックライトの輝度を調整するためのバックライト制御信号を算出するバックライト輝度算出部と
を備え、前記表示パネルに表示用の画像データを出力し、前記バックライトに前記バックライト制御信号を出力する表示装置であって、
前記入力映像信号のN(0を含む自然数)フレーム目の画像データをフレームレート変換した画像データと、
前記入力映像信号のNフレーム目の画像データとN+1フレーム目の画像データとから生成された補間フレームの画像データとを、
前記フレームレート変換用メモリ部に入力される入力映像信号と同じフレームである、Nフレーム目の画像データを用いて生成された前記ヒストグラムに基づいて算出された前記バックライト制御信号を用いて表示する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記フレームレート変換用メモリ部に入力される映像信号と同じフレーム期間の入力映像信号を用いて、前記ヒストグラム生成部にて前記ヒストグラムを生成することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表示装置において、
前記補間フレーム生成部から出力される映像信号と、
前記バックライト輝度算出部から出力される前記バックライト制御信号とを用いて、
表示用の画像データの補正を行う表示画像データ補正部を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の内のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示用の画像データの2フレーム期間、
前記表示用の画像データを表示する前記バックライト制御信号を、同じヒストグラムから求めることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至3の内のいずれかに記載の表示装置において、
前記出力表示画像データの2フレームに同一の前記バックライト制御信号を連続して用いることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
光変調素子部としての表示パネルと、
前記表示パネルの背面に設置され照明光を照射するバックライトと、
外部システムから入力された入力映像信号より高い周波数で映像信号を出力するフレームレート変換用メモリ部と、
該フレームレート変換された映像信号から明フィールドと暗フィールドを生成し、該明フィールドと暗フィールドからなる映像信号を出力する明暗フィールド生成部と、
映像信号に基づいてヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記ヒストグラムをもとに前記バックライトの輝度を調整するためのバックライト制御信号を算出するバックライト輝度算出部と
を備え、前記表示パネルに表示用の画像データを出力し、前記バックライトに前記バックライト制御信号を出力する表示装置であって、
前記入力映像信号のNフレーム目の画像データから生成された暗フィールドの画像データと、
前記入力映像信号のN+1フレーム目の画像データから生成された明フィールドの画像データとを、
前記フレームレート変換用メモリ部に入力される入力映像信号と同じフレームである、Nフレーム目の画像データを用いて生成された前記ヒストグラムによって算出された前記バックライト制御信号を用いて表示する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置において、
前記フレームレート変換用メモリ部に入力される映像信号と同じフレーム期間の入力映像信号を用いて、前記ヒストグラム生成部にて前記ヒストグラムを生成することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の表示装置において、
前記明暗フィールド生成部から出力される映像信号と、前記バックライト輝度算出部から出力される前記バックライト制御信号とを用いて、
表示用の画像データの補正を行う表示画像データ補正部を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項6乃至8の内のいずれかに記載の表示装置において、
前記出力表示画像データの2フレーム期間、
前記表示用の画像データを表示する前記バックライト制御信号を、同じヒストグラムから求めることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項6乃至8の内のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示用の画像データの2フレーム期間に同一の前記バックライト制御信号を連続して用いることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項6乃至8の内のいずれかに記載の表示装置において、
入力された映像信号の1フレーム分のデータを用いて生成された前記ヒストグラムから、明フィールド用の前記バックライト制御信号と暗フィールド用の前記バックライト制御信号の2つを算出することを特徴とする表示装置。
【請求項12】
外部システムから入力される画像データに応じた階調及び輝度の表示を行う表示装置であって、
マトリックス状に配列された複数の画素を有する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に照射光を照射するバックライトと、
前記外部システムから入力される少なくとも1フレーム分の画像データを記憶するメモリ部と、
前記画像データから異なる値の画像データを生成する生成部と、
前記画像データに基づいて、バックライトの発光量を演算する発光量演算部と
を備え、
前記メモリ部は、1フレーム期間に1回前記画像データが書き込まれ、前記画像データの書き込みから少なくとも1/2フレーム期間遅れて2回前記画像データが読み出され、
前記生成部は、前記メモリ部から第1回目に読み出された第1の画像データと、第2回目に読み出された第2の画像データとから第1及び第2の画像データに応じた第1及び第2の表示データを生成し、
前記発光量演算部は前記外部システムから入力される画像データに基づいてバックライトの発光量を演算し、
前記第1及び第2の表示データの前記液晶パネルでの表示と、前記演算された発光量での前記バックライトの照射とが、前記外部システムから入力される画像データのフレーム期間に同期してなされる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項12に記載の表示装置において、
前記外部システムから入力される画像データに基づいてヒストグラムを生成するヒストグラム生成部を備え、
発光量演算部は前記ヒストグラムに基づいてバックライトの発光量を演算することを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の表示装置において、
前記生成部から出力される前記第1及び第2の表示データと、前記発光量演算部から出力されるバックライトの発光量とを用いて、
表示データの補正を行う表示画像データ補正部を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至14の内のいずれかに記載の表示装置において、
前記表示パネルは、マトリックス状に複数の画素が配置され、液晶層を介して対向配置される第1及び第2の基板を有する液晶表示パネルであることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
マトリックス状に配列された複数の画素を有する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に照射光を照射するバックライトと、
前記外部システムから入力される少なくとも1フレーム分の画像データを記憶するメモリ部と、
前記画像データから異なる値の画像データを生成する生成部と、
前記画像データに基づいて、バックライトの発光量を演算する発光量演算部と
を備え、外部システムから入力される画像データに応じた階調及び輝度の表示を行う表示装置の駆動方法であって、
前記メモリ部に対して、1フレーム期間に1回前記画像データが書き込まれ、前記画像データの書き込みから少なくとも1/2フレーム期間遅れて2回前記画像データが読み出される工程と、
前記メモリ部から第1回目に読み出された第1の画像データと、第2回目に読み出された第2の画像データとから第1及び第2の画像データに応じた第1及び第2の表示データを前記生成部が生成する工程と、
前記外部システムから入力される画像データに基づいて、前記発光量演算部がバックライトの発光量を演算する工程と、
前記第1及び第2の表示データの前記液晶パネルでの表示と、前記演算された発光量での前記バックライトの照射とが、前記外部システムから入力される画像データのフレーム期間に同期してなされる工程と
を有することを特徴とする表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−85946(P2010−85946A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258041(P2008−258041)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】