説明

表示装置及び表示装置の駆動方法

【課題】クロストークの発生を抑制する。
【解決手段】第1の表示領域、第2の表示領域、及び非発光領域を有し、非発光領域が第1の表示領域及び第2の表示領域の間に設けられた画素部と、第1の光制御領域、第2の光制御領域、及び透光領域を有し、第1の光制御領域が第1の表示領域に重畳し、第2の光制御領域が第2の表示領域に重畳し、透光領域が第1の光制御領域及び第2の光制御領域の間に設けられ、透光領域の幅の中央が非発光領域に重畳する視差バリアと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、擬似的に三次元画像の視認が可能な表示装置の開発が進められている。
【0003】
上記表示装置としては、例えば視差バリアを用いる方式(視差バリア方式又はパララックスバリア方式ともいう)などが挙げられる(例えば特許文献1)。
【0004】
上記視差バリア方式の表示装置は、人間における左右の眼の視差を利用して二次元画像を三次元画像に知覚させる方式の表示装置である。上記視差バリア方式の表示装置は、画素部及び視差バリアを含む構成である。上記視差バリア方式の表示装置では、例えば、画素部において、右眼用画像と左眼用画像を表示し、視差バリアにより、右眼への左眼用画像の光の入射を遮断し、左眼への右眼用画像の光の入射を遮断することにより、二次元の画像を擬似的に三次元の画像として視認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−113344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の視差バリア方式の表示装置では、視認者と表示装置との距離が一定の範囲内でなければ擬似的な三次元画像の視認が難しいといった問題があった。
【0007】
例えば、視認者が表示装置から一定の距離以上近づいたり離れたりすると、左眼に右眼用画像の光が入射してしまい、右眼に左眼用画像の光が入射してしまう。このため、クロストークが発生し、擬似的な三次元画像の視認が困難になる。
【0008】
本発明の一態様では、クロストークを抑制することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様では、画素部における複数の表示領域の間に、所定の幅の非発光領域を設けることにより、クロストークを抑制し、擬似的に三次元画像の視認が可能となる、視認者と表示装置との距離の範囲の拡大を図る。
【0010】
本発明の一態様は、第1の表示領域、第2の表示領域、及び非発光領域を有し、非発光領域が第1の表示領域及び第2の表示領域の間に設けられ、非発光領域の幅が非発光領域の幅方向と平行な方向における画素の幅の30%以上70%以下である画素部と、第1の光制御領域、第2の光制御領域、及び透光領域を有し、第1の光制御領域が第1の表示領域に重畳し、第2の光制御領域が第2の表示領域に重畳し、透光領域が第1の光制御領域及び第2の光制御領域の間に設けられ、透光領域の幅の中央が非発光領域に重畳する視差バリアと、を含む表示装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様により、視認者と表示装置との距離が変化した場合であってもクロストークを低減することができる。よって、擬似的に三次元画像の視認が可能となる、視認者と表示装置との距離の範囲を拡大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1における表示装置の例を説明するための図。
【図2】実施の形態1における表示装置の例を説明するための図。
【図3】実施の形態1における表示装置の例を説明するための図。
【図4】実施の形態1における表示装置の例を説明するための図。
【図5】実施の形態2の表示装置における画素部の構成例を説明するための図。
【図6】実施の形態2の表示装置における画素回路の構成例を説明するための図。
【図7】実施の形態2の表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例を説明するための平面模式図及び断面模式図。
【図8】実施の形態2における表示装置の構造例を説明するための断面模式図。
【図9】実施の形態3における電子機器を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を説明するための実施の形態の一例について、図面を用いて以下に説明する。なお、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく実施の形態の内容を変更することは、当業者であれば容易である。よって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定されない。
【0014】
なお、各実施の形態の内容を互いに適宜組み合わせることができる。また、各実施の形態の内容を互いに置き換えることができる。
【0015】
また、構成要素の混同を避けるために第1、第2などの序数を付している。よって、各構成要素の数は、序数の数に限定されない。
【0016】
(実施の形態1)
本実施の形態では、擬似的に三次元画像の視認が可能な表示装置の例について説明する。
【0017】
本実施の形態における表示装置の例について図1を用いて説明する。
【0018】
図1(A)は、表示装置100における画素部の中央部Cを視認者が視認している状態を示す模式図である。このとき、視認者の左眼Lと右眼Rの間隔をLaとし、視認者と表示装置との距離をLbとし、左眼L又は右眼Rと中央部Cとの角度をRxとする。
【0019】
図1(B)は、表示装置100の断面模式図である。表示装置100は、画素部101と、視差バリア102と、を含む。なお、画素部101と視差バリア102との間隔をLdとする。
【0020】
画素部101は、表示領域111aと、表示領域111bと、表示領域111a及び表示領域111bの間に設けられた非発光領域112と、を有する。なお、図1(B)では、表示領域111a、表示領域111b、及び非発光領域112の幅方向の断面を示している。
【0021】
表示領域111a及び表示領域111bのそれぞれは、画素内において表示を行う領域である。例えば、表示装置100が液晶表示装置の場合、液晶素子が設けられた領域が表示領域となり、表示装置100がエレクトロルミネセンス表示装置(EL表示装置ともいう)の場合、発光素子が設けられた領域が表示領域となる。
【0022】
非発光領域112は、自発光しない領域又は遮光性の領域である。例えば、表示装置100が液晶表示装置又はEL表示装置の場合、配線などが設けられた領域、遮光層が形成された領域、又は自発光せず、且つ外部から光が入射しない領域が非発光領域となる。
【0023】
また、非発光領域112は、図1(B)に示すように、画素Pix_a及び画素Pix_bの両方に延在して設けられてもよい。このとき、画素Pix_aは、表示領域111a及び非発光領域112の一部を含み、画素Pix_bは、表示領域111b及び非発光領域112の一部を含む。
【0024】
また、視認者が表示装置を手に持って視認する際のLbを考慮すると、非発光領域112の幅は、一定の範囲内であることが好ましい。例えば、非発光領域112の幅をLbmとし、非発光領域の幅方向に平行な方向における画素の幅をLpixとすると、Lbmは、Lpixの30%以上70%以下、又は40%以上60%以下、又は50%であることが好ましい。例えば、Lpixが100μmであれば、Lbmは30μm以上70μm以下となる。例えば、Lbmを5μm乃至7μmまで狭くすることもできるが、本実施の形態における表示装置では、Lbmを上記範囲内にすることにより、クロストークの発生を抑制することができる。
【0025】
視差バリア102は、図1(B)に示すように、光制御領域121aと、光制御領域121bと、透光領域122を有する。なお、図1(B)では、光制御領域121a、光制御領域121b、及び透光領域122の幅方向の断面を示している。
【0026】
視差バリア102としては、例えば固定スリットを備える視差バリア、又はスリットを形成するための複数の液晶シャッターを備える視差バリアなどを用いることができる。
【0027】
光制御領域121a及び光制御領域121bは、光の透過を制御する領域である。視差バリア102では、例えば、光制御領域121a及び光制御領域121bを遮光領域にすることができる。
【0028】
透光領域122は、光を透過する領域である。透光領域122の幅をLsltとする。さらに、透光領域122の幅の中央(M)は、画素部101における非発光領域112に重畳する。
【0029】
透光領域122の幅の中央を非発光領域112に重畳させると、例えば、表示領域111aに左眼用画像を表示させ、表示領域111bに右眼用画像を表示させた場合に、右眼に左眼用画像の光が入りにくくなり、左眼に右眼用画像の光が入りにくくなる。よって、視認者と表示装置100との間隔を変化させてもクロストークの発生を抑制することができる。さらに、透光領域122の幅の中央(M)を、画素部101における非発光領域112の幅の中央に重畳させることにより、クロストークの発生を抑制する効果をより高めることができる。
【0030】
また、表示装置100がEL表示装置の場合、非発光領域112の面積を大きくした場合であっても、消費電力の増大を抑制することができる。なぜならば、EL表示装置では、非発光領域により表示領域の面積が小さくなった場合であっても、単位面積あたりの電流密度が増大するため、発光輝度の低下が少ないためである。よって、例えば透光領域122の幅の中央を非発光領域112(好ましくは非発光領域112の中央部)に重畳させ、非発光領域112の幅を上記範囲内にすることにより、消費電力の増大を抑制しつつ、クロストークを低減することができる。
【0031】
さらに、図1に示す表示装置の画素部101において、実際に画像を視認する場合について、図2乃至図4を用いて詳細に説明する。
【0032】
図2(A)及び図2(B)は、Laを6.5cmとし、Lbを39cmとし、Rxを4.8°とし、Ldを600μmとし、Lpixを100μmとし、Lsltを100μmとし、Lbmを50μmとし、表示領域111aに左眼用の画像を表示させ、表示領域111bに右眼用の画像を表示させた場合の模式図である。
【0033】
この場合、図2(B)に示すように、右眼Rの視野を示す太字の2本の実線に挟まれた領域には、表示領域111bからの光のみが通過し、左眼Lの視野を示す太字の2本の点線に挟まれた領域には、表示領域111aのみの光が通過する。
【0034】
図3(A)及び図3(B)は、Laを6.5cmとし、Lbを26cmとし、Rxを7.1°とし、Ldを600μmとし、Lpixを100μmとし、Lsltを100μmとし、Lbmを50μmとし、表示領域111aに左眼用の画像を表示させ、表示領域111bに右眼用の画像を表示させた場合の模式図である。
【0035】
この場合も、図3(B)に示すように、右眼Rの視野を示す太字の2本の実線に挟まれた領域には、表示領域111bからの光のみが通過し、左眼Lの視野を示す太字の2本の点線に挟まれた領域には、表示領域111aからの光のみが通過する。
【0036】
図4(A)及び図4(B)は、Laを6.5cmとし、Lbを59cmとし、Rxを3.1°とし、Ldを600μmとし、Lpixを100μmとし、Lsltを100μmとし、Lbmを50μmとし、表示領域111aに左眼用の画像を表示させ、表示領域111bに右眼用の画像を表示させた場合の模式図である。
【0037】
この場合も、図4(B)に示すように、右眼Rの視野を示す太字の2本の実線に挟まれた領域には、表示領域111bからの光のみが通過し、左眼Lの視野を示す太字の2本の点線に挟まれた領域には、表示領域111aからの光のみが通過する。
【0038】
以上が図1に示す表示装置の説明である。
【0039】
図1乃至図4を用いて説明したように、本実施の形態における表示装置の一例では、一定の範囲内の幅である非発光領域を、視差バリアにおける透光領域の幅の中央に重畳するように設けることにより、視認者と表示装置100との間隔を変化させてもクロストークを抑制することができる。よって、擬似的に三次元画像の視認が可能となる、視認者と表示装置との距離の範囲を拡大させることができる。
【0040】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態の表示装置における画素部の構成例について説明する。
【0041】
本実施の形態の表示装置における画素部の構成例について、図5を用いて説明する。
【0042】
図5(A)に示す画素部は、マトリクス状に配列された赤(r)、緑(g)、青(b)の複数の画素311を有する。なお、図5(A)に示す画素部では、同じ色の画素が行方向に配列される。また、例えば奇数列の画素が左眼用画素としての機能を有し、偶数列の画素が右眼用画素としての機能を有してもよい。
【0043】
例えば、画素311の形状を図5(A)及び図5(B)に示すように矩形状にすることができ、また、視差バリアにおける光制御領域331を図5(A)及び図5(B)に示すように短冊状にすることができる。このとき、赤、青、及び緑の画素311は、光制御領域331(点線部)と直交する。赤、青、及び緑の画素311と光制御領域331を直交させることにより、視認位置による表示画像の色ずれを抑制することができる。なお、図5(B)に示すように、複数の光制御領域331を用いて一つの遮光領域を形成してもよい。
【0044】
また、複数の画素311のそれぞれは、表示電極312を備える。表示電極312を用いて構成される表示素子が設けられた領域が表示領域321となる。また、同じ行の隣り合う2つの表示領域321の間の領域が非発光領域322となる。このとき、図5(A)及び図5(B)に示すように、透光領域の幅の中央(M)が非発光領域322に重畳する。
【0045】
さらに、画素311の回路構成例について、図6を用いて説明する。なお、回路として表した画素を画素回路ともいう。
【0046】
図6(A)に示す画素回路は、トランジスタ361aと、容量素子362aと、液晶素子363と、を備える。
【0047】
なお、図6(A)に示す画素回路において、トランジスタ361aは、電界効果トランジスタである。
【0048】
また、液晶素子は、少なくとも第1の表示電極、第2の表示電極、並びに第1の表示電極及び第2の表示電極に重畳する液晶層を含む。液晶層は、第1の表示電極及び第2の表示電極の間に印加される電圧に応じて液晶の配向が制御される。
【0049】
トランジスタ361aのソース及びドレインの一方には、信号DDが入力され、トランジスタ361aのゲートには、信号DSELが入力される。信号DSELは、パルス信号であり、例えばゲートドライバなどの駆動回路を介して入力される。信号DDは、画像データ信号であり、例えば、ソースドライバなどの駆動回路を介して入力される。
【0050】
容量素子362aの第1の容量電極は、トランジスタ361aのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、容量素子362aの第2の容量電極には、電圧Vcが入力される。なお、必ずしも容量素子362aを設けなくてもよい。
【0051】
液晶素子363の第1の表示電極は、トランジスタ361aのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、液晶素子363の第2の表示電極には、電圧Vcが入力される。電圧Vcの値は、適宜設定することができる。
【0052】
また、図6(B)に示す画素回路は、トランジスタ361bと、容量素子362bと、トランジスタ364と、発光素子(LEEともいう)365と、を備える。
【0053】
なお、図6(B)に示す画素において、トランジスタ361b及びトランジスタ364は、電界効果トランジスタである。
【0054】
また、発光素子は、第1の電流端子と、第2の電流端子と、第1の電流端子及び第2の電流端子に重畳する発光層と、を含む。発光素子は、第1の電流端子及び第2の電流端子の間に印加される電圧に応じて第1の電流端子及び第2の電流端子の間に電流が流れることにより発光する。
【0055】
トランジスタ361bのソース及びドレインの一方には、信号DDが入力され、トランジスタ361bのゲートには、信号DSELが入力される。
【0056】
容量素子362bの第1の容量電極には、電圧Vbが入力され、容量素子362bの第2の容量電極は、トランジスタ364のゲートに電気的に接続される。
【0057】
トランジスタ364のソース及びドレインの一方には、電圧Vaが入力され、トランジスタ364のゲートは、トランジスタ361bのソース及びドレインの他方に電気的に接続される。
【0058】
発光素子365の第1の電流端子は、トランジスタ364のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、発光素子365の第2の電流端子には、電圧Vbが入力される。
【0059】
なお、電圧Va及び電圧Vbの一方は、高電源電圧Vddであり、電圧Va及び電圧Vbの他方は、低電源電圧Vssである。電圧Va及び電圧Vbの値は、例えばトランジスタの極性などにより互いに入れ替わる場合がある。
【0060】
さらに、図6(A)及び図6(B)に示す画素回路の各構成要素について説明する。
【0061】
トランジスタ361a及びトランジスタ361bは、信号入力選択トランジスタとしての機能を有する。
【0062】
容量素子362a及び容量素子362bは、第1の容量電極及び第2の容量電極の間に信号DDに応じた値の電圧が印加される保持容量としての機能を有する。
【0063】
液晶素子363における液晶層としては、例えば第1の表示電極及び第2の表示電極に印加される電圧が0Vのときに液晶素子363が光を透過する液晶層を用いることができ、例えば電気制御複屈折型液晶(ECB型液晶ともいう)、二色性色素を添加した液晶(GH液晶ともいう)、高分子分散型液晶、又はディスコチック液晶を含む液晶層などを用いることができる。また、液晶層としては、ブルー相を発現する液晶層を用いてもよい。ブルー相を発現する液晶層は、例えばブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物により構成される。ブルー相を発現する液晶は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。よって、ブルー相を発現する液晶を用いることにより、動作速度を向上させることができる。
【0064】
トランジスタ364は、駆動トランジスタである。
【0065】
なお、トランジスタ361a、トランジスタ361b、及びトランジスタ364としては、例えばチャネルが形成され、元素周期表における第14族の半導体(シリコンなど)を含有する半導体層、又は酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることができる。
【0066】
上記酸化物半導体層に適用可能な酸化物半導体としては、例えばIn系酸化物(例えば酸化インジウムなど)、Sn系酸化物(例えば酸化スズなど)、又はZn系酸化物(例えば酸化亜鉛など)などを用いることができる。
【0067】
また、上記金属酸化物としては、例えば、四元系金属酸化物、三元系金属酸化物、二元系金属酸化物などの金属酸化物を用いることもできる。なお、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとしてガリウムを含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザーとしてスズを含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザーとしてハフニウムを含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザーとしてアルミニウムを含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、上記スタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムの一つ又は複数を含んでいてもよい。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい。
【0068】
四元系金属酸化物としては、例えばIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物などを用いることができる。
【0069】
また、三元系金属酸化物としては、例えばIn−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、In−Al−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、又はIn−Lu−Zn系酸化物などを用いることができる。
【0070】
また、二元系金属酸化物としては、例えばIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Sn系酸化物、又はIn−Ga系酸化物などを用いることができる。
【0071】
発光素子365としては、例えばEL素子、発光ダイオード、又は発光トランジスタなどを用いることができる。例えばEL素子の場合、EL素子のアノード及びカソードの一方が発光素子の第1の電流端子に相当し、EL素子のアノード及びカソードの他方が発光素子の第2の電流端子に相当する。
【0072】
次に、図6(A)及び図6(B)に示す画素回路の駆動方法例について説明する。
【0073】
まず、図6(A)に示す画素回路の駆動方法例について、図6(C)を用いて説明する。図6(C)は、図6(A)に示す画素回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートであり、信号DD、信号DSEL、及びトランジスタ361aのそれぞれの状態を示す。
【0074】
図6(A)に示す画素回路の駆動方法例では、期間T11において、信号DSELのパルス(plsともいう)を入力し、トランジスタ361aをオン状態(状態ONともいう)にする。
【0075】
トランジスタ361aがオン状態のとき、画素回路に信号DDが入力され、液晶素子363の第1の表示電極及び容量素子362aの第1の容量電極の電圧が信号DDの電圧(ここでは電圧D11)と同等の値になる。
【0076】
このとき、液晶素子363は、液晶が信号DDに応じた配向状態になることにより、信号DDのデータに応じた表示状態になる。
【0077】
さらに、信号DSELのパルスの入力が終わるとトランジスタ361aがオフ状態(状態OFF)になる。その後期間T12において、画素回路は、電圧D11に応じた表示状態に維持される。
【0078】
次に、図6(B)に示す画素回路の駆動方法例について、図6(D)を用いて説明する。図6(D)は、図6(B)に示す画素回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートであり、信号DD、信号DSEL、及びトランジスタ361bのそれぞれの状態を示す。
【0079】
図6(B)に示す画素回路の駆動方法例では、期間T21において、信号DSELのパルスを入力し、トランジスタ361bをオン状態にする。
【0080】
トランジスタ361bがオン状態のとき、画素回路に信号DDが入力され、トランジスタ364のゲートの電圧及び容量素子362bにおける第2の容量電極の電圧が信号DDの電圧(ここでは一例として電圧D21)と同等の値になる。
【0081】
このとき、トランジスタ364のゲートの電圧に応じてトランジスタ364のソース及びドレインの間に電流が流れ、さらに、発光素子365の第1の電流端子及び第2の電流端子の間に電流が流れ、発光素子365が発光する。このとき、発光素子365の第1の電流端子の電圧は、信号DDの電圧(ここでは電圧D21)に応じた値になり、発光素子365の発光輝度は、信号DDに応じて設定された第1の電流端子の電圧、及び電圧Vbに応じた値になる。
【0082】
さらに、信号DSELのパルスの入力が終わるとトランジスタ361bがオフ状態になる。その後期間T22において、画素回路は、電圧D21に応じた表示状態が維持される。以上が図6(B)に示す画素回路の駆動方法例である。
【0083】
さらに、本実施の形態における表示装置の構造例について説明する。なお、ここでは一例として画素回路の構成が図6(B)に示す回路構成であるとする。
【0084】
本実施の形態における表示装置は、トランジスタなどの半導体素子が設けられた第1の基板(アクティブマトリクス基板ともいう)と、第2の基板と、第1の基板及び第2の基板の間に設けられた発光素子と、を含む。
【0085】
まず、本実施の形態の表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例について、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態の表示装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例を示す図であり、図7(A)は、平面模式図であり、図7(B)は、図7(A)における線分A−Bの断面模式図である。なお、図7では、実際の寸法と異なる構成要素を含む。また、便宜のため、図7(B)では、図7(A)における線分A−Bの断面の一部を省略している。
【0086】
図7に示すアクティブマトリクス基板は、基板500と、絶縁層501と、半導体層511a及び半導体層511bと、絶縁層513と、導電層514a乃至導電層514dと、絶縁層515と、導電層516a乃至導電層516fと、を含む。
【0087】
半導体層511a及び半導体層511bのそれぞれは、絶縁層501を介して基板500の一平面に設けられる。
【0088】
半導体層511aは、P型又はN型の導電型を付与する不純物元素を含有する不純物領域512a乃至不純物領域512dを有する。半導体層511aは、画素回路における信号入力選択トランジスタのチャネルが形成される層(チャネル形成層ともいう)及び画素回路における保持容量の第2の容量電極としての機能を有する。
【0089】
なお、半導体層511aにおいて、不純物領域512aと不純物領域512bとの間、及び不純物領域512bと不純物領域512cとの間には画素回路における信号入力選択トランジスタのチャネル形成領域が存在する。
【0090】
半導体層511bは、P型又はN型の導電型を付与する不純物元素を含有する不純物領域512e及び不純物領域512fを有する。半導体層511bは、画素回路における駆動トランジスタのチャネル形成層としての機能を有する。
【0091】
なお、半導体層511bにおいて、不純物領域512eと、不純物領域512fとの間には画素回路における駆動トランジスタのチャネル形成領域が存在する。
【0092】
絶縁層513は、半導体層511a及び半導体層511bの上に設けられる。絶縁層513は、画素回路における信号入力選択トランジスタ及び駆動トランジスタのゲート絶縁層、画素回路における保持容量の誘電体層としての機能を有する。
【0093】
導電層514aは、絶縁層513を介して半導体層511aの一部に重畳する。なお、導電層514aと重畳する半導体層511aの領域が画素回路における信号入力選択トランジスタのチャネル形成領域になる。導電層514aは、画素回路における信号入力選択トランジスタのゲートとしての機能を有する。なお、図7において、導電層514aは、複数の箇所で半導体層511aの一部に重畳している。必ずしも導電層514aが複数の箇所で半導体層511aの一部に重畳していなくてもよいが、導電層514aが複数の箇所で半導体層511aの一部に重畳することにより、画素回路における信号入力選択トランジスタのスイッチング特性を向上させることができる。なお、導電層514aと重畳する半導体層511aの領域が半導体層511aに設けられた不純物領域512a乃至不純物領域512dの不純物元素の濃度より低い濃度でP型又はN型の導電型を付与する不純物元素を含有していてもよい。
【0094】
導電層514bは、絶縁層513を介して半導体層511aの一部の上に重畳する。導電層514bは、画素回路における保持容量の第1の容量電極としての機能を有する。なお、導電層514bと重畳する半導体層511aの領域が不純物領域512a乃至不純物領域512dの不純物元素の濃度より低い濃度でP型又はN型の導電型を付与する不純物元素を含有していてもよい。
【0095】
導電層514cは、絶縁層513を介して半導体層511bの一部の上に設けられる。導電層514cは、画素回路における駆動トランジスタのゲートとしての機能を有する。
【0096】
導電層514dは、行方向の複数の画素回路に延在する。導電層514dは、電圧Vbが入力される電源線としての機能を有する。
【0097】
絶縁層515は、導電層514a乃至導電層514dの上及び絶縁層513の上に設けられる。
【0098】
導電層516aは、絶縁層513及び絶縁層515を貫通する第1の開口部を介して、不純物領域512aに電気的に接続される。導電層516aは、画素回路における信号入力選択トランジスタのソース及びドレインの一方、並びに表示データ信号が入力される配線としての機能を有する。
【0099】
導電層516bは、絶縁層513及び絶縁層515を貫通する第2の開口部を介して、不純物領域512dに電気的に接続され、絶縁層515を貫通する第3の開口部を介して導電層514cに電気的に接続される。導電層516bは、画素回路における信号入力選択トランジスタのソース及びドレインの他方としての機能を有する。
【0100】
導電層516cは、絶縁層513及び絶縁層515を貫通する第4の開口部を介して不純物領域512eに電気的に接続され、絶縁層515を貫通する第5の開口部を介して導電層514dに電気的に接続される。導電層516cは、画素回路における駆動トランジスタのソース及びドレインの一方、及び電圧Vaが入力される電源線としての機能を有する。
【0101】
導電層516dは、絶縁層513及び絶縁層515を貫通する第6の開口部を介して不純物領域512fに電気的に接続される。導電層516dは、画素回路における駆動トランジスタのソース及びドレインの他方としての機能を有する。
【0102】
導電層516eは、絶縁層515を貫通する第7の開口部を介して導電層514bに電気的に接続される。導電層516eは、画素回路における保持容量の容量線としての機能を有する。
【0103】
導電層516fは、絶縁層515を貫通する第8の開口部及び第9の開口部を介して導電層514aに電気的に接続される。導電層516fを設けることにより、配線抵抗を小さくすることができる。
【0104】
さらに、本実施の形態における表示装置の構造例について、図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態における表示装置の構造例を示す断面模式図である。なお、本実施の形態では、表示装置における発光素子が上面方向に光を射出する構造であるが、これに限定されず、下面方向に光を射出する構造でもよい。
【0105】
図8に示す表示装置は、図7に示すアクティブマトリクス基板に加え、絶縁層517と、導電層518と、絶縁層521と、発光層522と、導電層523と、基板524と、着色層525と、絶縁層526と、絶縁層527と、遮光層528aと、遮光層528bと、を含む。
【0106】
絶縁層517は、導電層516a乃至導電層516fの上及び絶縁層515の上に設けられる。
【0107】
導電層518は、絶縁層517の上に設けられ、絶縁層517を貫通して設けられた第10の開口部を介して導電層516dに電気的に接続される。導電層518は、画素回路における発光素子の第1の電極(第1の電流端子)としての機能を有する。
【0108】
絶縁層521は、導電層518の上に設けられる。
【0109】
発光層522は、絶縁層521の上に設けられ、絶縁層521を貫通して設けられた第11の開口部を介して導電層518に電気的に接続される。発光層522は、画素回路における発光素子の発光層としての機能を有する。
【0110】
導電層523は、発光層522の上に設けられ、発光層522に電気的に接続される。導電層523は、画素回路における発光素子の第2の電極(第2の電流端子)としての機能を有する。
【0111】
着色層525は、発光層522からの光のうち、特定の波長の光を透過するように、基板524の一平面に設けられる。
【0112】
遮光層528a及び遮光層528bは、基板524の一平面に設けられる。遮光層528a及び遮光層528bは、上記実施の形態の表示装置における非発光領域の一部又は全部となる。なお、必ずしも遮光層528a及び遮光層528bを設けなくてもよい。
【0113】
絶縁層526は、着色層525、遮光層528a、及び遮光層528bを介して基板524の一平面に設けられる。
【0114】
絶縁層527は、絶縁層526と導電層523の間に設けられる。
【0115】
さらに、図7及び図8を用いて説明した表示装置の各構成要素について説明する。
【0116】
基板500及び基板524としては、例えばガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。なお、必ずしも基板500及び基板524を設けなくてもよい。
【0117】
絶縁層501としては、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化アルミニウム層、窒化アルミニウム層、酸化窒化アルミニウム層、窒化酸化アルミニウム層、又は酸化ハフニウム層を用いることができる。例えば、絶縁層501としては、酸化シリコン層又は酸化窒化シリコン層などを用いることができる。また、上記酸化絶縁層がハロゲンを含んでいてもよい。また、絶縁層501に適用可能な材料の積層により絶縁層501を構成することもできる。また、必ずしも絶縁層501を設けなくてもよい。
【0118】
半導体層511a及び半導体層511bとしては、例えば非晶質半導体、微結晶半導体、多結晶半導体、又は単結晶半導体を含む層を用いることができる。また、半導体層511a及び半導体層511bとしては、例えば元素周期表における第14族の半導体(例えばシリコンなど)を含有する半導体層を用いることができる。また、これに限定されず、半導体層511a及び半導体層511bとしては、例えば酸化物半導体層を用いることができる。
【0119】
絶縁層513としては、例えば絶縁層501に適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層513に適用可能な材料の積層により絶縁層513を構成してもよい。
【0120】
導電層514a乃至導電層514dとしては、例えばモリブデン、チタン、クロム、タンタル、マグネシウム、銀、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、若しくはスカンジウムなどの金属材料を含む材料の層を用いることができる。また、導電層514a乃至導電層514dとしては、導電性の金属酸化物を含む層を用いることもできる。導電性の金属酸化物としては、例えば酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム酸化スズ(In―SnO、ITOと略記する場合がある)、酸化インジウム酸化亜鉛(In―ZnO)などの金属酸化物、又はシリコン、酸化シリコン、窒素を含む該金属酸化物を用いることができる。また、導電層514a乃至導電層514dに適用可能な材料の積層により、導電層514a乃至導電層514dを構成することもできる。例えば、窒化タンタル層及びタングステン層の積層により導電層514a乃至導電層514dを構成することもできる。
【0121】
絶縁層515としては、例えば絶縁層501に適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層515に適用可能な材料の積層により絶縁層515を構成してもよい。例えば、窒化酸化シリコン層及び酸化窒化シリコン層の積層により絶縁層515を構成することもできる。
【0122】
導電層516a乃至導電層516fとしては、導電層514a乃至導電層514dに適用可能な材料の層を用いることができる。また、導電層516a乃至導電層516fに適用可能な材料の積層により導電層516a乃至導電層516fを構成することもできる。例えば、チタン層、アルミニウム層、及びチタン層の積層により導電層516a乃至導電層516fを構成することもできる。なお、導電層516a乃至導電層516fの側面は、テーパ状でもよい。
【0123】
絶縁層517としては、例えば絶縁層513に適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層517に適用可能な材料の積層により絶縁層517を構成してもよい。
【0124】
導電層518としては、例えば導電層514a乃至導電層514dに適用可能な材料の層を用いることができる。また、導電層518に適用可能な材料の積層により導電層518を構成することもできる。
【0125】
絶縁層521としては、例えば有機絶縁層又は無機絶縁層を用いることができる。なお、絶縁層521は、隔壁ともいう。
【0126】
発光層522は、特定の色の光を呈する単色光を射出する層である。発光層522としては、例えば特定の色を呈する光を射出する発光材料を用いた発光層を用いることができる。なお、互いに異なる特性の色を呈する光を射出する発光層の積層を用いて発光層522を構成してもよい。発光材料としては、蛍光材料又は燐光材料などのエレクトロルミネセンス材料を用いることができる。また、複数のエレクトロルミネセンス材料を含む材料を用いて発光材料を構成してもよい。例えば青色を呈する光を射出する蛍光材料の層、橙色を呈する光を射出する第1の燐光材料の層、及び橙色を呈する光を射出する第2の燐光材料の層の積層により、白色を呈する光を射出する発光層を構成してもよい。また、エレクトロルミネセンス材料としては、有機エレクトロルミネセンス材料又は無機エレクトロルミネセンス材料を用いることができる。また、上記発光層に加え、例えばホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、及び電子注入層の一つ又は複数を設けて発光層を構成してもよい。
【0127】
導電層523としては、導電層514a乃至導電層514dに適用可能な材料の層のうち、光を透過する材料の層を用いることができる。また、導電層523に適用可能な材料の積層により導電層523を構成することもできる。
【0128】
着色層525としては、例えば赤色を呈する波長の光、緑色を呈する波長の光、又は青色を呈する波長の光を透過し、染料又は顔料を含む層を用いることができる。また、着色層525として、シアン、マゼンタ、又はイエローの色を呈する光を透過し、染料又は顔料を含む層を用いてもよい。例えば、染料を含む場合、着色層525は、例えばフォトリソグラフィ法、印刷法、又はインクジェット法を用いて形成され、顔料を含む場合、着色層525は、フォトリソグラフィ法、印刷法、電着法、又は電子写真法などを用いて形成される。例えばインクジェット法を用いることにより、室温で製造、低真空度で製造、又は大型基板上に製造することができる。また、レジストマスクを用いなくても製造することができるため、製造コスト及び製造工程数を低減することができる。
【0129】
絶縁層526としては、例えば絶縁層501に適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層526に適用可能な材料の積層により絶縁層526を構成してもよい。なお、絶縁層526を必ずしも設けなくてもよいが、絶縁層526を設けることにより、着色層525からの発光素子への不純物の侵入を抑制することができる。
【0130】
絶縁層527としては、例えば絶縁層501に適用可能な材料の層又は樹脂材料の層を用いることができる。また、絶縁層527に適用可能な材料の積層により絶縁層527を構成してもよい。
【0131】
遮光層528a及び遮光層528bとしては、例えば遮光性を有する無機材料などの層を用いることができる。
【0132】
図5乃至図8を用いて説明したように、本実施の形態の表示装置における画素部の一例では、行方向に同じ色の画素を配置し、列方向に異なる色の画素を配置し、視差バリアにおける光制御領域を画素と直交する構造にすることにより、視認位置による画像の色ずれを抑制することができる。
【0133】
また、本実施の形態における表示装置の一例は、発光素子として特定の色の光を呈する単色光を射出する発光素子と、発光素子が射出する光のうち、特定の波長を有する光を透過する着色層を含む構造である。上記構造にすることにより、互いに異なる色を呈する光を射出する複数の発光素子を形成せずにカラー画像を表示することができるため、作製工程を容易にし、歩留まりを向上させることができる。例えば、メタルマスクを用いなくても表示素子を作製することができるため、作製工程が容易になる。また、画像のコントラストを向上させることができる。
【0134】
また、本実施の形態における表示装置の一例では、画素回路と同一基板上に駆動回路を設けてもよい。このとき、駆動回路などの回路におけるトランジスタの構造を、画素回路におけるトランジスタの構造と同じにしてもよい。画素回路と同一基板上に駆動回路などの回路を設けることにより、画素回路及び駆動回路の接続配線の数を低減することができる。
【0135】
また、本実施の形態における表示装置の一例では、EL表示装置にすることにより、非発光領域の面積を大きくした場合であっても、消費電力の増大を抑制することができる。なぜならば、EL表示装置では、非発光領域により表示領域の面積が小さくなった場合であっても、単位面積あたりの電流密度が増大するため、発光輝度の低下が少ないためである。よって、例えば透光領域の幅の中央を非発光領域(好ましくは非発光領域の中央部)に重畳させ、非発光領域の幅を上記範囲内にすることにより、消費電力の増大を抑制しつつ、クロストークを低減することができる。
【0136】
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態における表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
【0137】
本実施の形態における電子機器の構成例について、図9(A)乃至図9(D)を用いて説明する。図9(A)乃至図9(D)は、本実施の形態における電子機器の構成例を説明するための模式図である。
【0138】
図9(A)に示す電子機器は、携帯型情報端末の例である。図9(A)に示す携帯情報端末は、筐体1001aと、筐体1001aに設けられた表示部1002aと、を具備する。
【0139】
なお、筐体1001aの側面1003aに外部機器に接続させるための接続端子、図9(A)に示す携帯型情報端末を操作するためのボタンのうち、一つ又は複数を設けてもよい。
【0140】
図9(A)に示す携帯型情報端末は、筐体1001aの中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、外部機器との信号の送受信を行うアンテナと、を備える。なお、筐体1001aの中に、特定の機能を有する集積回路を一つ又は複数設けてもよい。
【0141】
また、本発明の一態様である表示装置を表示部1002aに用いることにより、擬似的に三次元の画像を視認することができる。
【0142】
図9(A)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
【0143】
図9(B)に示す電子機器は、折り畳み式の携帯型情報端末の例である。図9(B)に示す携帯型情報端末は、筐体1001bと、筐体1001bに設けられた表示部1002bと、筐体1004と、筐体1004に設けられた表示部1005と、筐体1001b及び筐体1004を接続する軸部1006と、を具備する。
【0144】
また、図9(B)に示す携帯型情報端末では、軸部1006により筐体1001b又は筐体1004を動かすことにより、筐体1001bを筐体1004に重畳させることができる。
【0145】
なお、筐体1001bの側面1003b又は筐体1004の側面1007に外部機器に接続させるための接続端子、図9(B)に示す携帯型情報端末を操作するためのボタンのうち、一つ又は複数を設けてもよい。
【0146】
また、表示部1002b及び表示部1005に、互いに異なる画像又は一続きの画像を表示させてもよい。なお、表示部1005を必ずしも設けなくてもよく、表示部1005の代わりに、入力装置であるキーボードを設けてもよい。
【0147】
図9(B)に示す携帯型情報端末は、筐体1001b又は筐体1004の中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、を備える。また、筐体1001b又は筐体1004の中に、特定の機能を有する集積回路を1つ又は複数設けてもよい。また、図9(B)に示す携帯型情報端末に、外部との信号の送受信を行うアンテナを設けてもよい。
【0148】
また、本発明の一態様である表示装置を表示部1002b及び表示部1005の少なくとも一つに用いることにより、擬似的に三次元の画像を視認することができる。
【0149】
図9(B)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
【0150】
図9(C)に示す電子機器は、設置型情報端末の例である。図9(C)に示す設置型情報端末は、筐体1001cと、筐体1001cに設けられた表示部1002cと、を具備する。
【0151】
なお、表示部1002cを、筐体1001cにおける甲板部1008に設けることもできる。
【0152】
また、図9(C)に示す設置型情報端末は、筐体1001cの中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、を備える。なお、筐体1001cの中に、特定の機能を有する集積回路を一つ又は複数設けてもよい。また、図9(C)に示す設置型情報端末に、外部との信号の送受信を行うアンテナを設けてもよい。
【0153】
さらに、図9(C)に示す設置型情報端末における筐体1001cの側面1003cに券などを出力する券出力部、硬貨投入部、及び紙幣挿入部の一つ又は複数を設けてもよい。
【0154】
また、本発明の一態様である表示装置を表示部1002cに用いることにより、擬似的に三次元の画像を視認することができる。
【0155】
図9(C)に示す設置型情報端末は、例えば現金自動預け払い機、券などの注文をするための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)、又は遊技機としての機能を有する。
【0156】
図9(D)は、設置型情報端末の例である。図9(D)に示す設置型情報端末は、筐体1001dと、筐体1001dに設けられた表示部1002dと、を具備する。なお、筐体1001dを支持する支持台を設けてもよい。
【0157】
なお、筐体1001dの側面1003dに外部機器に接続させるための接続端子、図9(D)に示す設置型情報端末を操作するためのボタンのうち、一つ又は複数を設けてもよい。
【0158】
また、図9(D)に示す設置型情報端末は、筐体1001dの中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、を備えてもよい。また、筐体1001dの中に、特定の機能を有する集積回路を一つ又は複数設けてもよい。また、図9(D)に示す設置型情報端末に、外部との信号の送受信を行うアンテナを設けてもよい。
【0159】
また、本発明の一態様である表示装置を表示部1002dに用いることにより、擬似的に三次元の画像を視認することができる。
【0160】
図9(D)に示す設置型情報端末は、例えばデジタルフォトフレーム、出力モニタ、又はテレビジョン装置としての機能を有する。
【0161】
上記実施の形態の表示装置は、例えば電子機器の表示部として用いられ、例えば図9(A)乃至図9(D)に示す表示部1002a乃至表示部1002dとして用いられる。また、図9(B)に示す表示部1005として上記実施の形態の表示装置を用いてもよい。
【0162】
図9を用いて説明したように、本実施の形態における電子機器の一例は、上記実施の形態における表示装置が用いられた表示部を具備する構成である。上記構成にすることにより、表示部の画像を、擬似的に三次元の画像として視認することができる。
【0163】
また、本実施の形態における電子機器の一例では、筐体に、入射する光の照度に応じて電源電圧を生成する光電変換部、表示装置を操作する操作部のうち、一つ又は複数を設けてもよい。例えば光電変換部を設けることにより、外部電源が不要となるため、外部電源が無い場所であっても、該電子機器を長時間使用することができる。
【符号の説明】
【0164】
100 表示装置
101 画素部
102 視差バリア
111a 表示領域
111b 表示領域
112 非発光領域
121a 光制御領域
121b 光制御領域
122 透光領域
311 画素
312 表示電極
321 表示領域
322 非発光領域
331 光制御領域
361a トランジスタ
361b トランジスタ
362a 容量素子
362b 容量素子
363 液晶素子
364 トランジスタ
365 発光素子
500 基板
501 絶縁層
511a 半導体層
511b 半導体層
512a 不純物領域
512b 不純物領域
512c 不純物領域
512d 不純物領域
512e 不純物領域
512f 不純物領域
513 絶縁層
514a 導電層
514b 導電層
514c 導電層
514d 導電層
515 絶縁層
516a 導電層
516b 導電層
516c 導電層
516d 導電層
516e 導電層
516f 導電層
517 絶縁層
518 導電層
521 絶縁層
522 発光層
523 導電層
524 基板
525 着色層
526 絶縁層
527 絶縁層
528a 遮光層
528b 遮光層
1001a 筐体
1001b 筐体
1001c 筐体
1001d 筐体
1002a 表示部
1002b 表示部
1002c 表示部
1002d 表示部
1003a 側面
1003b 側面
1003c 側面
1003d 側面
1004 筐体
1005 表示部
1006 軸部
1007 側面
1008 甲板部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示領域、第2の表示領域、及び非発光領域を有し、前記非発光領域が前記第1の表示領域及び前記第2の表示領域の間に設けられ、前記非発光領域の幅が前記非発光領域の幅方向と平行な方向における画素の幅の30%以上70%以下である画素部と、
第1の光制御領域、第2の光制御領域、及び透光領域を有し、前記第1の光制御領域が前記第1の表示領域に重畳し、前記第2の光制御領域が前記第2の表示領域に重畳し、前記透光領域が前記第1の光制御領域及び前記第2の光制御領域の間に設けられ、前記透光領域の幅の中央が前記非発光領域に重畳する視差バリアと、を含む表示装置。
【請求項2】
請求項1の表示装置において、
前記非発光領域の幅が前記非発光領域の幅方向と平行な方向における画素の幅の50%である表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の表示装置において、
前記透光領域の幅の中央が前記非発光領域の幅の中央に重畳する表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項の表示装置において、
前記表示装置がエレクトロルミネセンス表示装置である表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−41260(P2013−41260A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−154375(P2012−154375)
【出願日】平成24年7月10日(2012.7.10)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】