説明

表示装置

【課題】複数の画素に電源を供給する電源線による開口率の減少を最小化し、電源線の電圧降下によるクロストークの発生を低減できる表示装置を提供する。
【解決手段】複数の画素が行列状に配列される画素領域を含む表示装置は、前記画素領域の一側及び前記一側に対向する他側に設けられる複数の主電源線、前記画素領域の一側に設けられる第1主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第1副電源線、及び前記画素領域の他側に設けられる第2主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第2副電源線を含み、前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線は、互いに異なる画素列に沿って延長され、一つの画素列に含まれる複数の画素は、隣接した第1副電源線及び隣接した第2副電源線に交互に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳しくは、電源線の電圧降下によるクロストーク(cross-talk)の発生を低減できる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、陰極線管(Cathode Ray Tube)の短所である重量と体積を減らせる各種平板表示装置が開発されている。平板表示装置としては、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display)、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel)、及び有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display)などがある。
【0003】
平板表示装置は、マトリックス状に配列された複数の画素で構成された表示パネルを含む。表示パネルは、行方向に形成された複数の走査線及び列方向に形成された複数のデータ線を含み、複数の走査線及び複数のデータ線は交差しながら配列される。複数の画素それぞれは、対応する走査線及びデータ線から伝達される走査信号及びデータ信号によって駆動される。
【0004】
平板表示装置は、画素の駆動方式によって、パッシブ(Passive)マトリックス型発光表示装置と、アクティブ(Active)マトリックス型発光表示装置に区分される。このうち、解像度、コントラスト、動作速度の観点で単位画素ごとに選択して点灯するアクティブマトリックス型が主流となっている。
【0005】
アクティブマトリックス型発光表示装置は、一般に、アナログ駆動方式やデジタル駆動方式を採用している。アナログ駆動方式は、パネルの大面積及び高解像度によって駆動IC(integrated circuit)製作に困難が増大する反面、デジタル駆動方式は、簡単なIC構造で高解像度への対応が比較的に円滑である。また、デジタル駆動方式は、駆動TFT(thin film transistor)のオン−オフの状態を利用する駆動方式の特性によって、パネル内のTFT特性偏差に起因した画質低下現象にほとんど影響を受けないため、大型パネルを実現することに適合する。しかし、デジタル駆動方式の場合、電源線で発生する電圧降下(IR-drop)によってクロストークが発生し得る。特に、パネルが大型化することによって電源線の電圧降下によるクロストークの発生が増加し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、電源線による開口率の減少を最小化し、電源線の電圧降下によるクロストークの発生を低減できる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る複数の画素が行列状に配列される画素領域を含む表示装置は、前記画素領域の一側及び前記一側に対向する他側に設けられる複数の主電源線、前記画素領域の一側に設けられた第1主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第1副電源線、及び前記画素領域の他側に設けられる第2主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第2副電源線を含み、前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線は互いに異なる画素列に沿って延長され、一つの画素列に含まれる複数の画素は隣接した第1副電源線及び隣接した第2副電源線に交互に接続される。
【0008】
前記複数の画素は、複数の赤色画素、複数の緑色画素、及び複数の青色画素を含み、前記複数の画素は、前記画素領域において、前記複数の赤色画素、前記複数の緑色画素、及び前記複数の青色画素が一列ずつ反復される行列状に配列することができる。
【0009】
前記第1主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つとすることができる。
前記複数の第1副電源線は、前記赤色ライン、前記緑色ライン、及び前記青色ラインのうちのいずれか一つに接続する複数の副電源線を含むことができる。
【0010】
前記赤色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第1メッシュ電源線、前記緑色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第2メッシュ電源線、及び前記青色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第3メッシュ電源線をさらに含むことができる。
前記複数の第1メッシュ電源線、前記複数の第2メッシュ電源線、及び前記複数の第3メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて設けることができる。
【0011】
前記第2主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つとすることができる。
前記複数の第2副電源線は、前記赤色ライン、前記緑色ライン、及び前記青色ラインのうちのいずれか一つに接続する複数の副電源線を含むことができる。
【0012】
前記赤色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第1メッシュ電源線、前記緑色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第2メッシュ電源線、及び前記青色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第3メッシュ電源線をさらに含むことができる。
前記複数の第1メッシュ電源線、前記複数の第2メッシュ電源線、及び前記複数の第3メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて設けることができる。
【0013】
本発明の他の実施形態に係る表示装置は、行列状に配列される複数の画素を含む表示部、及び映像データ信号の階調によりデータ電圧の入力時間または入力回数を調節して、前記データ電圧を前記表示部に伝達するデータ駆動部を含み、前記複数の画素のうちの一つの画素列に含まれる複数の画素は、画素領域の一側に設けられる第1主電源線に接続して、前記一つの画素列に沿って延長される第1副電源線、及び前記画素領域の他側に設けられる第2主電源線に接続して、前記一つの画素列に隣接した画素列に沿って延長される第2副電源線に交互に接続される。
【0014】
前記第1副電源線及び前記第2副電源線は複数個備えて、互いに異なる画素列に沿って延長することができる。
前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線それぞれは、メッシュ電源線によって接続することができる。
【0015】
前記メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて、前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線それぞれを互いに接続させることができる。
前記複数の画素は、複数の赤色画素、複数の緑色画素、及び複数の青色画素を含み、前記一つの画素列は、前記複数の赤色画素、前記複数の緑色画素、及び前記複数の青色画素のうちのいずれか一つの画素列とすることできる。
【0016】
前記第1主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つとすることができる。
前記第1副電源線は、前記赤色ラインに接続する赤色副電源線、前記緑色ラインに接続する緑色副電源線、及び前記青色ラインに接続する青色副電源線のうちのいずれか一つとすることができる。
【0017】
前記第2主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つとすることができる。
前記第2副電源線は、前記赤色ラインに接続する赤色副電源線、前記緑色ラインに接続する緑色副電源線、及び前記青色ラインに接続する青色副電源線のうちのいずれか一つとすることができる。
【発明の効果】
【0018】
複数の画素に電源を供給する電源線による開口率の減少を最小化し、電源線の電圧降下によるクロストークの発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置を示すブロック図である。
【図2】画素の一例を示す回路図である。
【図3】デジタル駆動方式で駆動する表示装置の電源線の配線構造の一例を示す。
【図4】本発明の一実施形態に係るデジタル駆動方式で駆動する表示装置の電源線の配線構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は種々の異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限られない。
また、種々の実施形態において、同一の構成を有する構成要素に対しては同一の符号を付けて、代表的に第1実施形態で説明し、その他の実施形態では第1実施形態とは異なる構成についてのみ説明する。
【0021】
本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書の全体にわたって同一または類似する構成要素に対しては同一の参照符号を付ける。
明細書の全体において、ある部分が他の部分と「接続」されているという時、これは「直接的に接続」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介在して「電気的に接続」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるのを意味する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置を示すブロック図である。
図1を参照すると、表示装置は、信号制御部100、走査駆動部200、データ駆動部300、電源供給部400、及び表示部500を含む。
【0023】
信号制御部100は、外部装置から入力される映像信号(R、G、B)、及びその表示を制御する入力制御信号を受信する。映像信号(R、G、B)は各画素(PX)の輝度(luminance)情報を含んでおり、輝度は定められた数、例えば、1024(=210、256(=2)または64(=2)個の階調(gray)を有している。入力制御信号の例としては、垂直同期信号(Vsync)、水平同期信号(Hsync)、メインクロック(MCLK)、データイネーブル信号(DE)などがある。
【0024】
信号制御部100は、入力映像信号(R、G、B)と入力制御信号に基づいて、入力映像信号(R、G、B)を表示部500及びデータ駆動部300の動作条件に合うように適切に処理し、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)、及び映像データ信号(DAT)を生成する。信号制御部100は、走査制御信号(CONT1)を走査駆動部200に伝達する。信号制御部100は、データ制御信号(CONT2)及び映像データ信号(DAT)をデータ駆動部300に伝達する。
【0025】
表示部500は、複数の走査線(S1〜Sn)、複数のデータ線(D1〜Dm)、及び複数の信号線(S1〜Sn、D1〜Dm)に接続して、ほぼ行列状に配列される複数の画素(PX)を含む。複数の走査線(S1〜Sn)は、ほぼ行方向に延長されて、互いにほぼ平行し、複数のデータ線(D1〜Dm)は、略列方向に延長されて、互いにほぼ平行する。
【0026】
走査駆動部200は、複数の走査線(S1〜Sn)に接続し、走査制御信号(CONT1)によってスイッチングトランジスタ(図2のM1参照)をターンオン(turn on)させるゲートオン電圧(Von)と、ターンオフ(turn off)させるゲートオフ電圧(Voff)との組み合わせからなる走査信号を複数の走査線(S1〜Sn)に印加する。
【0027】
データ駆動部300は、複数のデータ線(D1〜Dm)に接続し、映像データ信号(DAT)の階調によってデータ電圧の入力時間または入力回数を調節して、データ電圧を表示部500に伝達する。データ駆動部300は、データ制御信号(CONT2)によってデータ電圧を複数のデータ線(D1〜Dm)に印加する。
電源供給部400は、表示部500に含まれる複数の画素(PX)に第1電源電圧(ELVDD)及び第2電源電圧(ELVSS)を供給する。
【0028】
上述した駆動装置(100、200、300、400)のそれぞれは、少なくとも一つの集積回路チップの形態に表示部500の上に直接装着されてもよく、フレキシブル印刷回路膜(flexible printed circuit film)の上に装着されてもよく、TCP(tape carrier package)の形態に表示部500に付着してもよく、別途の印刷回路基板(printed circuit board)の上に装着されてもよく、または信号線(S1〜Sn、D1〜Dm)と共に表示部500に集積されてもよい。
【0029】
本発明による表示装置は、映像データ信号(DAT)の階調によって、画素(PX)に入力されるデータ電圧の入力時間または入力回数を調節するデジタル駆動方式で動作できる。
【0030】
図2は、画素の一例を示す回路図である。
図2を参照すると、有機発光表示装置の画素(PX)は、有機発光ダイオード(OLED)及び有機発光ダイオード(OLED)を制御するための画素回路10を含む。画素回路10は、スイッチングトランジスタ(M1)、駆動トランジスタ(M2)、及び維持キャパシタ(Cst)を含む。
【0031】
スイッチングトランジスタ(M1)は、走査線(Si)に接続するゲート電極、データ線(Dj)に接続する一端、及び駆動トランジスタ(M2)のゲート電極に接続する他端を含む。
駆動トランジスタ(M2)は、スイッチングトランジスタ(M1)の他端に接続するゲート電極、ELVDD電源に接続する一端、及び有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極に接続する他端を含む。
【0032】
維持キャパシタ(Cst)は、駆動トランジスタ(M2)のゲート電極に接続する一端、及びELVDD電源に接続する他端を含む。維持キャパシタ(Cst)は、駆動トランジスタ(M2)のゲート電極に印加されるデータ電圧を充電し、スイッチングトランジスタ(M1)がターンオフされた後にもこれを維持する。
【0033】
有機発光ダイオード(OLED)は、駆動トランジスタ(M2)の他端に接続するアノード電極、及びELVSS電源に接続するカソード電極を含む。有機発光ダイオード(OLED)は、基本色(primary color)のうちの一つの光を発光できる。基本色の例としては赤色、緑色、青色の三原色が挙げられ、これら三原色の空間的な合計または時間的な合計により所望の色を表示する。
【0034】
スイッチングトランジスタ(M1)及び駆動トランジスタ(M2)は、p−チャネル電界効果トランジスタとすることができる。この時、スイッチングトランジスタ(M1)及び駆動トランジスタ(M2)をターンオンさせるゲートオン電圧は論理ローレベル電圧であり、ターンオフさせるゲートオフ電圧は論理ハイレベル電圧である。
【0035】
ここでは、p−チャネル電界効果トランジスタを示したが、スイッチングトランジスタ(M1)及び駆動トランジスタ(M2)のうちの少なくともいずれか一つは、n−チャネル電界効果トランジスタとすることができ、この時、n−チャネル電界効果トランジスタをターンオンさせるゲートオン電圧は論理ハイレベル電圧であり、ターンオフさせるゲートオフ電圧は論理ローレベル電圧である。
【0036】
以下、図1及び2を参照して、本発明に係る表示装置がデジタル駆動方式で動作する方法の一例について説明する。
走査駆動部200は、走査制御信号(CONT1)によって走査線(Si)にゲートオン電圧(Von)を印加して、スイッチングトランジスタ(M1)をターンオンさせる。この時、データ駆動部300は、有機発光ダイオード(OLED)のブラック表示電圧に該当する論理ハイレベルの電圧をデータ線(Dj)に印加する。駆動トランジスタ(M2)はターンオフされ、有機発光ダイオード(OLED)は以前に入力された映像データを削除してブラックを表示する。
【0037】
次に、走査駆動部200は、走査制御信号(CONT1)によって走査線(Si)にゲートオン電圧(Von)を1水平周期または定められた周期の間に印加して、スイッチングトランジスタ(M1)をターンオンさせる。1水平周期は、1Hとも記し、水平同期信号(Hsync)及びデータイネーブル信号(DE)の一周期と同一である。この時、データ駆動部300は、データ制御信号(CONT2)によって論理ローレベルのデータ電圧をデータ線(Dj)に印加する。維持キャパシタ(Cst)は、データ電圧によって充電され、駆動トランジスタ(M2)はターンオンされる。ターンオンされた駆動トランジスタ(M2)を通じてELVDD電源電圧が有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極に1回伝達される。
【0038】
有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極にELVDD電源電圧が印加される過程は、1フレーム内に映像データ信号(DAT)の階調によって反復される。例えば、有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極にELVDD電源電圧が印加される回数が増加すれば、有機発光ダイオード(OLED)における発光量が大きくなり、高い階調の映像データ信号(DAT)が表現できる。即ち、表示装置は、有機発光ダイオード(OLED)を発光させるELVDD電源電圧を映像データ信号(DAT)の階調に対応する回数ほど入力させて、映像データ信号(DAT)の階調を表現する。
【0039】
上述したデジタル駆動方式は、多様なデジタル駆動方式のうちの一例であり、本発明を制限しない。また、画素の構造も多様に構成でき、画素の構造によってデジタル駆動方式も変更可能である。
【0040】
このように、デジタル駆動方式においては、有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極に所定レベルのELVDD電源電圧を伝達する回数または時間によって映像データ信号(DAT)の階調が表現されるが、有機発光ダイオード(OLED)のアノード電極に伝達されるELVDD電源電圧のレベルが一定でなければ、クロストークのような画質不良が発生し得る。表示装置のパネルが大型化されると、電源供給部400から画素にELVDD電源電圧を伝達する電源線の長さが長くなり、そのために電源線による電圧降下が発生して、複数の画素に一定のレベルのELVDD電源電圧が伝達されない恐れがある。
【0041】
以下、電源線による電圧降下を最小化し、複数の画素に一定のレベルのELVDD電源電圧が伝達できる表示装置の電源線の配線構造について説明する。
図3は、デジタル駆動方式で駆動する表示装置の電源線の配線構造の一例を示す。
図3を参照すると、複数の画素は、赤色光を放出する有機発光ダイオード(OLED)を含む赤色画素(R)、緑色光を放出する有機発光ダイオード(OLED)を含む緑色画素(G)、及び青色光を放出する有機発光ダイオード(OLED)を含む青色画素(B)を含む。複数の画素は、複数の画素が配列される画素領域で複数の赤色画素(R)、複数の緑色画素(G)、及び複数の青色画素(B)が一列ずつ反復される行列状に配列される。
【0042】
画素領域の一側及び一側に対向する他側に、主電源線(RL、GL、BL)が配置される。主電源線(RL、GL、BL)は、有機発光ダイオード(OLED)の発光色に対応して赤色ライン(RL)、緑色ライン(GL)、青色ライン(BL)に設けられる。発光色によって有機発光ダイオード(OLED)の発光効率が異なり、発光効率によって主電源線(RL、GL、BL)の線幅が異なるように設定されなければならない。そして、発光色によって有機発光ダイオード(OLED)の発光効率が異なるため、他の電源電圧を印加する必要がある。したがって、主電源線(RL、GL、BL)は、有機発光ダイオード(OLED)の発光色に対応して設置され、赤色画素(R)、緑色画素(G)、青色画素(B)それぞれに独立的に電源が供給されることが好ましい。
【0043】
一側及び他側の赤色ライン(RL)から赤色画素(R)の列方向に複数の赤色副電源線(sRL)が延長される。一側の赤色ライン(RL)から赤色画素(R)の列方向に延長される複数の赤色副電源線(sRL)は他側の赤色ライン(RL)に接続せず、他側の赤色ライン(RL)から赤色画素(R)の列方向に延長される複数の赤色副電源線(sRL)は一側の赤色ライン(RL)に接続されない。一列の赤色画素(R)のうちの奇数番目に配置された赤色画素(R)は一側の赤色ライン(RL)に接続された赤色副電源線(sRL)に接続され、偶数番目に配置された赤色画素(R)は他側の赤色ライン(RL)に接続された赤色副電源線(sRL)に接続される。
【0044】
複数の赤色画素(R)が赤色ライン(RL)に接続する方式と同一の方式で、複数の緑色画素(G)は複数の緑色副電源線(sGL)を通じて緑色ライン(GL)に接続し、複数の青色画素(B)は複数の青色副電源線(sBL)を通じて青色ライン(BL)に接続される。
【0045】
このように、一つの画素列に対して一側の主電源線及び他側の主電源線から延長される2個の副電源線が設けられる。これは主電源線(RL、GL、BL)から画素に接続する副電源線の長さが長くなることによって電源線による電圧降下を減らすための構成である。
【0046】
また、電源線による電圧降下を減らすために、同一の主電源線(RL、GL、BL)から延長される複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)を互いに接続させて、メッシュ(mesh)形態の配線構造を形成するメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)をさらに設けることができる。例えば、赤色ライン(R)から延長される複数の赤色副電源線(sRL)は、行方向に延長される複数の赤色メッシュ電源線(mRL)に接続される。この時、赤色メッシュ電源線(mLR)は、一側の赤色ラインから延長される複数の赤色副電源線、及び他側の赤色ラインから延長される複数の赤色副電源線のうちのいずれか一つの複数の赤色副電源線にのみ接続される。
【0047】
複数の赤色副電源線(sRL)と複数の赤色メッシュ電源線(mRL)が接続する方式と同一な方式で、複数の緑色副電源線(sRL)と複数の緑色メッシュ電源線(mGL)とが接続され、複数の青色副電源線(sBL)と複数の青色メッシュ電源線(mBL)とが接続される。ここで、副電源線(sRL、sGL、sBL)とメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)とが接続する地点は白色点で表示した。
【0048】
このように、複数の画素に電源を供給する電源線の配線構造は、列方向に延長される複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)と、行方向に延長される複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)とが接続されて、メッシュ構造に設けることができる。メッシュ形態の電源線の配電構造は電源線による電圧降下をさらに減らすことができる。
【0049】
しかし、定められた大きさの画素領域において、複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)と複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)の配線数が多くなることによって、配線による開口率が減少し、配線の厚さが減少してRCディレイ(delay)が増加し得る。特に、一つの画素列に対して2つの副電源線に設けられることによって、開口率に大きい影響を与えることができ、RCディレイをさらに増加させ得る。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態に係るデジタル駆動方式で駆動する表示装置の電源線の配線構造を示す。
図4を参照すれば、複数の画素は、複数の赤色画素(R)、複数の緑色画素(G)、及び複数の青色画素(B)を含む。複数の画素は、画素領域において、複数の赤色画素(R)、複数の緑色画素(G)、及び複数の青色画素(B)が一列ずつ反復される行列状に配列される。
【0051】
電源線は、画素領域の一側及び一側に対向する他側に設けられる主電源線(RL、GL、BL)、主電源線(RL、GL、BL)に接続して画素領域に延長される複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)、及び複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)に接続して、メッシュ形態の配線構造を形成する複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)を含む。
【0052】
主電源線(RL、GL、BL)は、画素領域の一側及び一側に対向する他側に配置される。主電源線(RL、GL、BL)は、有機発光ダイオード(OLED)の発光色に対応して、複数の赤色画素(R)に電源を供給する赤色ライン(RL)、複数の緑色画素(G)に電源を供給する緑色ライン(GL)、及び複数の青色画素(B)に電源を供給する青色ライン(BL)を含む。
【0053】
複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)は、一側の主電源線に接続して、画素領域に延長される複数の第1副電源線及び他側の主電源線に接続して、画素領域に延長される複数の第2副電源線を含む。複数の第1副電源線及び複数の第2副電源線のそれぞれは、赤色ライン(R)に接続する複数の赤色副電源線(sRL)、緑色ライン(G)に接続する複数の緑色副電源線(sGL)、及び青色ライン(B)に接続する複数の青色副電源線(sBL)を含む。複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)は画素列の数ほど設けられ、一つの画素列に対して一側または他側の主電源線(RL、GL、BL)に接続する一つの副電源線が画素列に沿って延長される。即ち、複数の第1副電源線及び複数の第2副電源線は互いに異なる画素列に沿って延長される。
【0054】
例えば、一つの赤色画素列に沿って一側の赤色ラインに接続された第1赤色副電源線が延長され、隣接した他の一つの赤色画素列に沿って他側の赤色ラインに接続された第2赤色副電源線が延長される。赤色副電源線が設けられる方式と同一の方式で緑色副電源線及び青色副電源線が設けられる。
【0055】
一つの画素列に含まれる複数の画素は、隣接した第1副電源線及び第2副電源線に交互に接続される。例えば、一列の赤色画素(R)は、当該赤色画素列に沿って延長される赤色副電源線、及び隣接した他の一つの赤色画素列に沿って延長される赤色副電源線に交互に接続される。例えば、一列の赤色画素(R)のうちの奇数番目に配置された赤色画素は当該赤色画素列に沿って延長される赤色副電源線に接続し、偶数番目に配置された赤色画素は隣接した他の一つの赤色画素列に沿って延長される赤色副電源線に接続する。
【0056】
複数の赤色画素(R)が赤色ライン(RL)に接続する方式と同一の方式で、複数の緑色画素(G)は複数の緑色副電源線(sGL)を通じて緑色ライン(GL)に接続し、複数の青色画素(B)は複数の青色副電源線(sBL)を通じて青色ライン(BL)に接続する。
【0057】
複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)は、同一の主電源線(RL、GL、BL)から延長される複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)を互いに接続させて、メッシュ形態の配線構造を形成する。即ち、メッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)は、画素領域内で複数の第1副電源線を互いに接続させ、複数の第2副電源線を互いに接続させる。例えば、複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)は、第1副電源線に含まれる複数の赤色副電源線、複数の緑色副電源線、及び複数の青色副電源線それぞれを互いに接続させる。そして、複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)は、第2副電源線に含まれる複数の赤色副電源線、複数の緑色副電源線、及び複数の青色副電源線それぞれを互いに接続させる。
【0058】
この時、メッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)は、隣接した他の一つの画素列に沿って延長される副電源線に画素を接続させる配線を避けて、複数の副電源線(sRL、sGL、sBL)に接続することができる。ここで、副電源線(sRL、sGL、sBL)とメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)とが接続する地点は白色点で表示した。
【0059】
例えば、複数の赤色メッシュ電源線(mRL)は行方向に延長されて、一側の赤色ラインから延長される複数の赤色副電源線または他側の赤色ラインから延長される複数の赤色副電源線に接続される。複数の緑色メッシュ電源線(mGL)は行方向に延長されて、一側の緑色ラインから延長される複数の緑色副電源線または他側の緑色ラインから延長される複数の緑色副電源線に接続される。複数の青色メッシュ電源線(mBL)は行方向に延長されて、一側の青色ラインから延長される複数の青色副電源線または他側の青色ラインから延長される複数の青色副電源線に接続される。
【0060】
一方、複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)には、主電源線(RL、GL、BL)に印加される電源電圧または電源線による電圧降下を補完するための所定の電圧が印加できる。複数のメッシュ電源線(mRL、mGL、mBL)に電源電圧または所定の電圧が印加されると、電源線による電圧降下をさらに減らすことができる。
【0061】
このように、一つの画素列に対して一側の主電源線または他側の主電源線から延長される一つの副電源線が設けられ、画素列に含まれている画素が当該画素列に沿って延長される副電源線、及び隣接した他の一つの画素列に沿って延長される副電源線に交互に接続することによって、図3の配線構造に比べて開口率を向上させることができ、電源線による電圧降下を減らせ、電圧降下によるクロストークを補償することができる。
【0062】
以上、参照した図面と記載された発明の詳細な説明は、単に本発明の例示であって、これは単に本発明を説明するための目的で使用されたもので、意味の限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。したがって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できる。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的な思想によって決められなければならない。
【符号の説明】
【0063】
100 信号制御部
200 走査駆動部
300 データ駆動部
400 電源供給部
500 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が行列状に配列される画素領域を含む表示装置において、
前記画素領域の一側及び前記一側に対向する他側に設けられる複数の主電源線;
前記画素領域の一側に設けられた第1主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第1副電源線;及び
前記画素領域の他側に設けられる第2主電源線に接続して、前記画素領域に延長される複数の第2副電源線を含み、
前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線は互いに異なる画素列に沿って延長され、一つの画素列に含まれる複数の画素は隣接した第1副電源線及び隣接した第2副電源線に交互に接続する表示装置。
【請求項2】
前記複数の画素は、
複数の赤色画素;
複数の緑色画素;及び
複数の青色画素を含み、
前記複数の画素は、前記画素領域において、前記複数の赤色画素、前記複数の緑色画素、及び前記複数の青色画素が一列ずつ反復される行列状に配列される請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つである請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記複数の第1副電源線は、前記赤色ライン、前記緑色ライン、及び前記青色ラインのうちのいずれか一つに接続する複数の副電源線を含む請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記赤色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第1メッシュ電源線;
前記緑色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第2メッシュ電源線;及び
前記青色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第3メッシュ電源線をさらに含む請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数の第1メッシュ電源線、前記複数の第2メッシュ電源線、及び前記複数の第3メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて設けられる請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第2主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つである請求項2に記載の表示装置。
【請求項8】
前記複数の第2副電源線は、前記赤色ライン、前記緑色ライン、及び前記青色ラインのうちのいずれか一つに接続する複数の副電源線を含む請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記赤色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第1メッシュ電源線;
前記緑色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第2メッシュ電源線;及び
前記青色ラインに接続する複数の副電源線を互いに接続させる複数の第3メッシュ電源線をさらに含む請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記複数の第1メッシュ電源線、前記複数の第2メッシュ電源線、及び前記複数の第3メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて設けられる請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
行列状に配列される複数の画素を含む表示部;及び
映像データ信号の階調によりデータ電圧の入力時間または入力回数を調節して、前記データ電圧を前記表示部に伝達するデータ駆動部を含み、
前記複数の画素のうちの一つの画素列に含まれる複数の画素は、画素領域の一側に設けられる第1主電源線に接続して、前記一つの画素列に沿って延長される第1副電源線、及び前記画素領域の他側に設けられる第2主電源線に接続して、前記一つの画素列に隣接した画素列に沿って延長される第2副電源線に交互に接続する表示装置。
【請求項12】
前記第1副電源線及び前記第2副電源線は、複数個備えて、互いに異なる画素列に沿って延長される請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線それぞれはメッシュ電源線によって接続する請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記メッシュ電源線は、前記複数の画素を前記複数の第1副電源線または前記複数の第2副電源線に接続させる配線を避けて、前記複数の第1副電源線及び前記複数の第2副電源線それぞれを互いに接続させる請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記複数の画素は、
複数の赤色画素;
複数の緑色画素;及び
複数の青色画素を含み、
前記一つの画素列は、前記複数の赤色画素、前記複数の緑色画素、及び前記複数の青色画素のうちのいずれか一つの画素列である請求項11に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第1主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つである請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1副電源線は、前記赤色ラインに接続する赤色副電源線、前記緑色ラインに接続する緑色副電源線、及び前記青色ラインに接続する青色副電源線のうちのいずれか一つである請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記第2主電源線は、前記複数の赤色画素に電源を供給する赤色ライン、前記複数の緑色画素に電源を供給する緑色ライン、及び前記複数の青色画素に電源を供給する青色ラインのうちのいずれか一つである請求項15に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第2副電源線は、前記赤色ラインに接続する赤色副電源線、前記緑色ラインに接続する緑色副電源線、及び前記青色ラインに接続する青色副電源線のうちのいずれか一つである請求項18に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−123349(P2012−123349A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19646(P2011−19646)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Mobile Display Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】San #24 Nongseo−Dong,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do 446−711 Republic of KOREA
【Fターム(参考)】