説明

表示装置

【課題】一定方向に湾曲することが出来るフレキシブル表示装置を実現する。
【解決手段】R、G、Bの画素がモザイク状に配列している。該ディスプレイはA方向には湾曲することが出来、B方向には湾曲することを想定していない。データ線11はA方向に延在し、セレクト線13はB方向に延在する。ディスプレイがA方向に湾曲した場合、データ線11に歪が蓄積してデータ線11が断線しないように、データ線11をクランク状に屈曲させる。これによって、ディスプレイを湾曲した場合でもデータ線11への歪の蓄積はhの長さ分だけになるので、歪を小さく抑えることが出来る。これによってフレキシブルディスプレイにおける断線を防止することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薄型ディスプレイに係り、特に一方向に曲げることが可能なフレキシブルディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置、有機EL表示装置等は、画面がフラットであるということで、モニタ、TV等でのフラットディスプレイとして需要が伸びてきた。一方、液晶表示装置、有機EL表示装置等は画面がフラットであるという特徴のみならず、薄型で、重量が軽いために種々の分野で需要が拡大する可能性がある。すなわち、表示装置が薄いという特徴を生かして色々な場所へのディスプレイの設置が計画されている。
【0003】
このような需要は、例えば、駅構内の円柱にディスプレイを取り付ける、あるいは、電車の壁と天井の境の曲面部にディスプレイを取り付ける等である。このような場所にディスプレイを取り付けるためには、ディスプレイが湾曲可能でなければならない。しかし、従来の液晶表示装置あるいは有機EL表示装置は一定の厚さを有するガラス基板に配線、TFT(Thin Film Transistor)、画素等を形成しているので、これらのディスプレイを湾曲させることは困難である。
【0004】
基板をフレキシブルにするためには、例えば、プラスチック基板等を用いることが考えられるが、現在の技術ではプラスチック基板に直接TFT等を形成することは困難である。「特許文献1」には、TFTをガラス基板上に形成し、ガラス基板上のTFTをプラスチック基板に転写する技術が開示されている。そして、「特許文献1」にはガラス基板上にTFTを転写するために、TFTの形状、接続線等を特別な形状とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−99410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
「特許文献1」に記載の技術では、TFTをガラス基板上に製作してプラスチック基板に転写するので、TFTをプラスチック基板上に配置することは出来る。しかし、「特許文献1」にはフレキシブルディスプレイを製作した後、ディスプレイを湾曲した時に、ディスプレイの各要素に加わる歪の問題については記載が無い。
【0007】
すなわち、ディスプレイを湾曲させた場合、ディスプレイ基板の構成要素であるデータ線、走査線等に歪が加わり、この歪が大きくなるとデータ線、走査線等が断線してしまう。せっかく湾曲可能なディスプレイを製作しても湾曲することによってディスプレイが不良になるのは問題である。
【0008】
フレキシブルディスプレイといってもあらゆる方向にフレキシブルでなければならないというディスプレイの需要はそれほど多くはない。現在では、例えば、駅の円柱に設置する等の場合は、一方向にのみフレキシブルで、他の方向はフレキシブルである必要は無いというディスプレイの需要も多くある。本発明は一方向に湾曲しても断線等を生じないフレキシブルディスプレイを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものである。すなわち、TFT、データ線、走査線等は湾曲可能な薄いガラス基板上に形成する。そしてこのガラス基板は引っ張りあるいは圧縮応力を緩和する接着剤を介して高弾性率の基板に接着する。一方、データ線あるいは信号線は、湾曲する方向では、直線ではなく、クランク状、あるいは、S字上とすることによって歪が蓄積しないようにする。付帯的な手段は次のとおりである。
【0010】
(1)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と、第2の方向に延在し、第1の方向に配列した走査線と、前記データ線と前記走査線とで囲まれた領域にTFTと画素電極が形成されたTFT基板を有する、少なくとも一方向に湾曲することが出来る表示装置であって、前記TFT基板は基材フィルムに接着層を介して接着していることを特徴とする表示装置。
【0011】
(2)前記基材フィルムはポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリカーボネートのいずれかで形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0012】
(3)前記フィルム基材の物性は、寸法変化率が0.04%以下、内部応力が40MPa以下、弾性率が1〜10GPaであることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0013】
(4)前記接着剤は、ゴム系接着剤、あるいはゴム系粘着材であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0014】
(5)前記接着剤は、エポキシ硬化成分とゴム系エラストマーからなる複合材料系であることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0015】
(6)前記接着剤はエポキシ樹脂系、ポリイミド樹脂系、あるいはフェノール樹脂系の熱硬化性樹脂とアクリルゴム、NBR、エポキシ系ブタジエン、フェノキシ樹脂などの高分子の組み合わせたものであることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0016】
(7)前記接着剤の弾性率は1〜500MPa、貯蔵弾性率は10〜50MPaであることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
【0017】
(8)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列したセレクト線と、前記データ線と前記セレクト線とで囲まれた領域にTFTと有機EL層が形成されたTFT基板を有する、前記第1の方向に湾曲することが出来る有機EL表示装置であって、前記データ線は前記第1の方向の部分と前記第1の方向とは異なる方向の部分とが特定ピッチで接続されていることを特徴とする有機EL表示装置。
【0018】
(9)前記第1の方向と異なる方向は前記第2の方向であることを特徴とする(8)に記載の有機EL表示装置。
【0019】
(10)前記第2の方向は前記第1の方向と前記第2の方向の中間であることを特徴とする(8)に記載の有機EL表示装置。
【0020】
(11)前記データ線の前記第1の方向の部分は0.5mm以下であることを特徴とする(8)に記載の有機EL表示装置。
【0021】
(12)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列したセレクト線と、前記データ線と前記セレクト線とで囲まれた領域にTFTと有機EL層が形成されたTFT基板を有する、前記第2の方向に湾曲することが出来る有機EL表示装置であって、前記セレクト線は前記第2の方向の部分と前記第2の方向とは異なる方向の部分とが特定ピッチで接続されていることを特徴とする有機EL表示装置。
【0022】
(13)前記セレクト線の前記第2の方向の部分は0.5mm以下であることを特徴とする(12)に記載の有機EL表示装置。
【0023】
(14)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列した走査線と、前記データ線と前記走査線とで囲まれた領域にTFTと画素電極が形成されたTFT基板を有する、前記第1の方向に湾曲することが出来る液晶表示装置であって、前記データ線は前記第1の方向の部分と前記第1の方向とは異なる方向の部分とが特定ピッチで接続されていることを特徴とする液晶表示装置
(15)前記第1の方向と異なる方向は前記第2の方向であることを特徴とする(14)に記載の液晶表示装置。
【0024】
(16)前記第2の方向は前記第1の方向と前記第2の方向の中間であることを特徴とする(14)に記載の液晶表示装置。
【0025】
(17)前記データ線の前記第1の方向の部分は0.5mm以下であることを特徴とする(14)に記載の液晶表示装置。
【0026】
(18)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列した走査線と、前記データ線と前記走査線とで囲まれた領域にTFTと画素電極が形成されたTFT基板を有する、前記第2の方向に湾曲することが出来る液晶表示装置であって、前記走査線は前記第2の方向の部分と前記第2の方向とは異なる方向の部分とが特定ピッチで接続されていることを特徴とする液晶表示装置。
【0027】
(19)前記走査線の前記第2の方向の部分は0.5mm以下であることを特徴とする(18)に記載の液晶表示装置。
【0028】
(20)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線および電源線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列したセレクト線と、前記データ線と前記セレクト線とで囲まれた領域にTFTと有機EL層が形成されたTFT基板を有する、前記第1の方向に湾曲することが出来る有機EL表示装置であって、前記電源線の複数の配線が前記TFT基板の端子付近においては、纏まった幅の大きい電源線となり、前記電源線には複数の開口が形成されていることを特徴とする有機EL表示装置。
【0029】
(21)第1の方向に延在し、第2の方向に配列するデータ線と第2の方向に延在し、第1の方向に配列した走査線と、前記データ線と前記走査線とで囲まれた領域にTFTと画素電極が形成され、前記画素電極と対向するコモン電極と前記コモン電極と接続する配線を備えたTFT基板を有し、前記第1の方向に湾曲することが出来る液晶表示装置であって、前記コモン電極と接続する配線には複数の開口が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、薄いガラス基板上にTFT、配線、画素等を形成し、この薄いガラス基板を引っ張りあるいは圧縮応力を緩和する接着剤を介して高弾性率の基板に接着するので、ガラス基板、およびその上に形成されたTFT、配線、画素等に対するストレスを小さくすることが出来る。
【0031】
また、ディスプレイを曲げる方向には、配線を直線ではなく、クランク状、あるいはS字状とするので、配線に対する歪が蓄積されることが無い。ディスプレイを曲げる方向への配線の直線の長さを一定値以下に抑えることにより、配線に蓄積する歪を配線が断線する限度以下に抑えることが出来る。
【0032】
本発明によれば、一方向にフレキシブルな信頼性の高いディスプレイを実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の表示装置の外観図である。
【図2】本発明の画素配置の例である。
【図3】本発明の有機EL表示装置の断面図である。
【図4】有機EL層の断面模式図である。
【図5】有機EL表示装置の画素部の等価回路である。
【図6】本発明の有機EL表示装置の画素部のレイアウトである。
【図7】実施例1の配線の模式図である。
【図8】実施例1の他の形態の画素配置図である。
【図9】図8のデータ線とセレクト線の配置図である。
【図10】実施例1の第3の形態の画素配置図である。
【図11】図10のデータ線の配置図である。
【図12】実施例1の第4の形態の画素配置図である。
【図13】図12の画素配置における配線図である。
【図14】実施例2の端子付近の配線の平面図である。
【図15】実施例2の端子付近の配線の他の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
実施例にしたがって、本発明の詳細な内容を開示する。
【実施例1】
【0035】
図1は本発明の表示装置の外観図である。図1において、ディスプレイ100はA方向には自由に湾曲することが出来る。一方、B方向には湾曲しない。このため、図1のディスプレイ100の短辺には固定フレームが設置されている。このようなディスプレイ100を駅の円柱等に設置するような場合は、ディスプレイ100のA方向を円柱に巻きつけることになる。
【0036】
図2は図1のディスプレイの画素配置および配線の例である。図2のA方向およびB方向は図1のA方向、B方向と一致している。すなわち、図2のA方向には湾曲可能であり、図2のB方向は湾曲されることを想定していない。図2において、Rは赤画素、Gは緑画素、Bは青画素を示している。図2においてはR、G、Bはモザイク状に配列している。ただし、本発明の画素の配置はモザイク状に限定されない。
【0037】
図2において、A方向にはデータ線11が延在している。データ線11は画素の配置に伴ってクランク状に折れ曲がっている。データ線11がこのように折れ曲がっているために、A方向への直線距離は各画素の長さhである。なお、各画素の幅はwである。本実施例においては、画素をモザイク状に配列しているので、各画素のhとwは等しい。ディスプレイをA方向に湾曲させた場合、データ線11に歪が生ずるが、この歪はA方向の直線距離に比例して蓄積される。図2においては、データ線11に蓄積される歪の量はデータ線11の長さhの分だけですむので、歪を小さく抑えることが出来、湾曲したときのデータ線11の断線を防止することが出来る。
【0038】
図2において、B方向には走査線131(有機EL表示装置ではセレクト線あるいはリセット線)が直線状に配置されている。B方向にはディスプレイは湾曲されることを想定していないので、走査線131には歪が生じない。したがって、歪が蓄積されることは無いので、走査線131はクランク状に屈曲させずに、直線のままである。
【0039】
本発明におけるディスプレイは液晶表示装置でも有機EL表示装置でもよい。液晶表示装置は画像を形成するためにTFT基板とカラーフィルタ基板の2枚の基板を必要とするが、有機EL表示装置はTFT基板だけに配線、TFT、有機EL素子等を設置することが出来る。以後の説明は有機EL表示装置を例にとって説明するが、液晶表示装置についても同様に適用することが出来る。
【0040】
図3は本実施例の有機EL表示装置の断面図である。図3は有機EL層50で生じた光が図3の矢印の方向、すなわち、TFT基板3あるいはフィルム基材1側に向かう、いわゆるボトムエミッション型の有機EL表示装置である。本実施例の有機EL表示装置は薄いTFT基板3にTFT、データ線11、電力線12、セレクト線13、リセット線14、有機EL層50等が形成されており、この薄いTFT基板3を接着剤を用いてフィルム基材1に貼り付ける。ここで、TFT基板3の厚さは50μm程度である。TFT基板3はTFT等を形成したあと、機械研磨および化学研磨によって50μm程度まで薄くする。TFT基板3の厚さが50μm程度であれば、曲率半径が30mm程度には容易に曲げることが出来る。
【0041】
TFT基板3には有機EL層50、およびこれを駆動するTFT等が形成されている。図3において、TFT基板3上にはまず、下地膜41がコーティングされる。下地膜41はSiNおよびSiOの2層構造の場合もある。ガラスからの不純物が半導体層42を汚染することを防止するためである。下地膜41の上にはTFTを形成するための半導体層42が約50nm程度の厚さで形成される。
【0042】
半導体層42を覆ってゲート絶縁膜43がコーティングされる。ゲート絶縁膜43は一般にはTEOS(テトラエトキシシラン)によるSiOによって形成される。半導体層42およびゲート絶縁膜43の上にはゲート電極44が形成される。ゲート電極44はセレクト線13等と同層で形成される。すなわち、セレクト線13等の形成と同時に形成される。ゲート電極44はAlを主体とし、上下がMoによって覆われている。Alは軟らかい金属であり、Moは硬い金属である。このように、軟らかい金属と硬い金属の積層構造とすると、曲げのストレスに対して強くなる。
【0043】
すなわち、軟らかい材料はストレスを吸収しやすいが、一箇所が大きく変形しやすい。変形が大きすぎると元に戻れなくなるので、変形は全体に均一に分散する必要がある。硬い材料と軟らかい材料を積層することによって、変形を全体的に分散し、折れ曲がりなど、特定場所が極端に変形することを防止することが出来る。なお、AlをMoによってサンドイッチすることによって、Alのヒロック防止、AlとITOが接触したときにAlが酸化することによる接触不良の防止等の効果もある。
【0044】
ゲート電極44を覆ってSiNによる層間絶縁膜45がコーティングされる。層間絶縁膜45はセレクト線13等とデータ線11を絶縁するためのものである。層間絶縁膜45の上にはドレイン電極46が形成される。ドレイン電極46は、層間絶縁膜45およびゲート絶縁膜43に形成されたスルーホールを介して半導体層42のドレインと接続する。
【0045】
ドレイン電極46はデータ線11と同層で形成される。すなわち、データ線11と同一のプロセスで形成される。ドレイン電極46はAlを主体として、上下をMoで覆っている。軟らかいAlと硬いMoを積層することによって、曲げストレスに強い構造とすることが出来ることは先に説明したとおりである。データ線11はセレクト線等と比べて流れる電流量が大きいために、セレクト線13等よりも膜厚を大きくしている。膜厚が大きいと曲げたときの歪が大きいので、積層構造はセレクト線13等の場合よりも効果が大きい。
【0046】
ドレイン電極46を覆って、TFTを保護するためのパッシベーション膜47が形成される。パッシベーション膜47は無機パッシベーション膜と有機パッシベーション膜の2層構造にすることもある。無機パッシベーション膜はSiNで形成され、有機パッシベーション膜はポリイミド樹脂あるいはアクリル樹脂で形成される。有機パッシベーション膜は1〜2μmの厚さで形成され、表面を平坦化する作用もある。
【0047】
パッシベーション膜47の上には有機EL層50に信号を与えるための下部電極48が透明導電膜であるITOによって形成される。下部電極48およびパッシベーション膜47の上には、画素を分離するためのバンク49が形成される。バンク49はポリイミドあるいはアクリル等の樹脂で形成されるが、SiN等の無機膜で形成される場合もある。バンク49とバンク49の間には下部電極48上に有機EL層50が形成される。
【0048】
有機EL層50は画素毎にマスク蒸着等によって形成される。有機EL層50は複数の層から成っている。有機EL層50の上には有機EL層50に電流を供給するための上部電極51がAl、あるいはAl合金等によって形成される。上部電極51は電気抵抗が小さく、かつ反射率の高い金属でなければならない。有機EL層50で発光した光を図3の矢印の方向に反射しなければならないからである。
【0049】
図4は有機EL層50の模式断面図である。本実施例における有機EL層50は5層構造になっている。図4において、透明電極である下部電極48の上にホール注入層501が50nm、ホール輸送層502が40nm、発光層503が20nm、電子輸送層504が20nm、電子注入層505が0.5nmの厚さで形成される。これらの層はマスク蒸着で形成され、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の有機物で構成されている。
【0050】
有機EL層50は水分によって特性が劣化する。すなわち、水分が存在すると発光特性が劣化するので、水分の浸入を抑える必要がある。このため、表示装置の有機EL層50が形成されている側全体を封止フィルム8で覆う。封止フィルム8は有機材料を使用することが出来る。有機材料は水分を透過するので、本実施例では封止フィルム8の内側にバリア層6を設けている。バリア層6は12ミクロンのAl箔を封止フィルム8の内側に接着したものである。
【0051】
バリア層6としては、Al箔の他に、20μm〜50μmのガラス箔を封止フィルム8に貼り付けても良い。あるいは、封止フィルム8にSiOとAlを共蒸着で製膜したもの、SiO膜またはSiN膜をCVD法で封止フィルム8に製膜したものを用いることが出来る。
【0052】
封止フィルム8全体は表示装置の周辺において、接着剤によってTFT基板3に貼り付けられ、有機EL表示装置全体が封止されて水分から保護される。図3において、有機EL層50の上部電極51と封止フィルム8のバリア層6との間には0.1mmから0.2mm程度のギャップが存在している。
【0053】
以上のようにしてTFT、有機EL層50等が形成されたTFT基板3は接着層2を介してフィルム基材1に貼り付けられる。フィルム基材1の厚さは100μm程度である。本実施例における有機EL表示装置の強度は主としてフィルム基材1が担う。TFTは比較的硬い無機物から出来ているので、寸法変化に弱く、引っ張ると断裂し、押し縮めると座屈してしまう。したがって、フィルム基材1は硬く、寸法変化が少ないことが必要である。すなわち、フィルム基材1は弾性率が高く、外力で伸び縮みの少ない材料を用いる。
【0054】
フィルム基材1の物性としては、低寸法変化率、具体的には0.04%以下、低内部応力、具体的には40MPa以下、高弾性率、具体的には1〜10GPa程度である必要がある。このような特性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。ここで、本ディスプレイを曲率半径Rで巻き取ると仮定する。フィルム膜厚をDとすると一周ごとにDπ歪み、単位長さ当たりの歪みとしてはD/2Rになるので、フィルムは薄いほど歪が少なくなる。
【0055】
フィルム基材1を薄くしても曲げに伴ってフィルム表面には圧縮あるいは引っ張りの応力が発生する。その応力を緩和するために、接着層2は低弾性率で、特に貯蔵弾性率が小さい、すなわち、変形しやすい特性を有することが望ましい。ここで、低弾性率とは、曲げたときに力が加わらないことを意味し、貯蔵弾性率が低いとは、曲げたあとに元に戻らない性質を有することをいう。すなわち、ディスプレイを曲げた場合、接着層2ですべることによって、TFT基板3および、TFT、配線等に加わる応力が小さくなる作用を持たせている。
【0056】
接着剤の弾性率としては、1〜500MPaであり、貯蔵弾性率としては10〜50MPaの範囲であることが好ましい。このような特性を有する接着剤として、ゴム系接着剤、あるいはゴム系粘着材等が挙げられる。エポキシ硬化成分とゴム系エラストマーからなる複合材料系もエラストマー部分が滑って応力を緩和するので好ましい。
【0057】
ゴム系ではなく、低分子量エポキシ樹脂(分子量5000以下)を含有させても良い。同様な混合系接着剤としては他に、エポキシ樹脂系、ポリイミド樹脂系、あるいはフェノール樹脂系などの熱硬化性樹脂とアクリルゴム、NBR、エポキシ系ブタジエン、フェノキシ樹脂などの高分子の組み合わせも効果がある。ポリイミド系、ポリアミド系接着剤も用いることが可能であるが、その場合も架橋成分と、非架橋のエラストマー成分からなることが望ましい。また、多孔質ポリマーに接着性、融着性の樹脂を含浸させたシートも同様の効果を有する。
【0058】
以上のような形態であれば、フィルム基材1が薄いので、曲げによる歪みは少なくでき、また、接着層2の変形により、歪をかなり吸収することが出来る。歪を吸収するためには、接着層2の厚さは厚いほうが良いが、接着層2が厚くなると、曲げによる変化量そのものが増えてしまう。接着層2で吸収できる歪は接着層2の厚さの2〜5%であり、これに対応するフィルム基材1の厚さは、フィルムの強度も考慮すれば100から50μmである。
【0059】
以上のように、表示装置全体として、硬い材料であるフィルム基材1と軟らかい材料である接着層2とを積層することによって曲げに強いフレキシブルな表示装置を実現することが出来る。以上は表示装置の積層構造によって曲げによる応力、歪等を対策する構成を説明した。本発明では、このような積層構造のみでなく、配線等の平面的は配置方法によっても曲げによる応力、歪を対策する。
【0060】
フレキシブルディスプレイを曲げた場合、歪は構造物のみでなく、TFT基板3上に形成された配線等にも歪が発生する。配線の歪が大きくなると断線する。TFT基板3上に形成された配線に生ずる歪を考慮した場合、長い配線では歪が積算されるので歪を吸収することが出来なくなる。ディスプレイを曲げた場合、接着層2で吸収できるのは、接着層2の厚さの2〜5%である。
【0061】
例えば、直径30mmの円柱に巻きつけると仮定すると、フィルム基材1が100μm、接着層2が50μmの場合、歪の割合は0.5%であるが、これは一周あたり470μm歪むことになる。ここで、フィルム基材1の厚さ100μmと接着層2の厚さ50μmの合計の厚さは0.15mmであるから、0.15/30=0.5%となる。また、0.5%×30mm×π=0.47mmである。このように大きな歪が配線に加わると断線する。
【0062】
すなわち、TFT基板3上に形成された配線に生ずる歪を考慮した場合、長い配線では歪みが積算されるために、歪みを吸収しきれなくなる。断線を防止するため、歪の量を接着層2の厚さ50μmの5%である2.5μm以下に抑えるためには、配線の長さは0.5mm以下としなければならない。これは図2に示すような配線パターンにおいて、縦方向のデータ線11の長さhを0.5mm以下にすればよいことを意味する。
【0063】
本実施例における有機EL表示装置の画素部の駆動回路を図5に示す。図5において、特定画素のリセット線14が選択されると、データ線11の信号に対応した電荷がキャパシタ15に蓄積される。この期間はセレクト線13は選択されず、トランジスタ18はオフになっている。リセット用トランジスタ16はONとなっており、発光調整用のトランジスタ17のゲートとドレインがショートされる。これによってキャパシタ15には発光調整用のトランジスタ17のスレッショルド電圧にかかわらず、信号電圧を反映した電荷が蓄積される。このようにして、全画素にデータ信号を書き込んだあと、セレクト線13をONして有機EL層50を発光させる。有機EL層50に流れる電流は発光調整用トランジスタ17によって、制御され、発光調整用トランジスタ17はキャパシタ15に蓄積された電荷を反映した電流を有機EL層50に流す。
【0064】
図6は図5に示す駆動回路の具体的なレイアウトパターンである。図6において、データ線11と電力線12が縦に、セレクト線13およびリセット線14が横に走っている。画素当たりの回路はデータを記録するキャパンシタ15、リセット用トランジスタ16、発光調整用トランジスタ17、信号書き込み中に発光を停止させるトランジスタ18からなっている。図6において、発光を停止させるトランジスタ18のドレインは有機EL層50の下部電極48と接続している。なお、本実施例において、有機EL表示装置の画素電極という場合は有機EL層50の下部電極48をさすものとする。
【0065】
ここで重要な点は、データ線11はクランク状に屈曲していることである。したがって、A方向に曲げた場合、データ線11に蓄積される歪の量は下部電極48と平行な長さの部分だけであるので、歪は小さくすることが出来る。電力線12はデータ線11とほぼ平行に配置されている。電力線12からの電流は発光調整用トランジスタ17、発光停止用トランジスタ18を介して下部電極48と接続する。電力線12もクランク状に屈曲している。したがって、電力線12には歪の蓄積は画素電極と平行な部分だけになり、断線することは無い。ここで、電力線12の下部電極48と平行な部分の長さは0.141mm程度であり、上記歪の限界値を決める線の長さ0.5mmよいも小さい。
【0066】
一方、セレクト線13および、リセット線14は屈曲していない。本実施例ではB方向には表示装置を湾曲させることは想定していないので、セレクト線13およびリセット線14は直線のままでも歪が蓄積されることは無い。なお、有機EL表示装置では、液晶表示装置における走査線とは厳密には異なる。しかし、有機EL表示装置におけるセレクト線13およびリセット線14はいずれも行方向の画素を選択するという機能は走査線と同様である。この意味ではセレクト線13、リセット線14のいずれを走査線と呼んでもよいが、便宜上、有機EL表示装置では走査線はセレクト線13を指すことにする。
【0067】
図7は図6のデータ線11、電力線12、セレクト線13、リセット線14のみ取り出した図である。データ線11および電力線12はクランク状に屈曲している。A方向にディスプレイは曲げられることを想定している。データ線11あるいは電力線12のA方向への直線距離はhであり、この値は0.141mm程度であるため、この長さにおける歪の蓄積は小さい。0.141mmの0.5%の歪は0.7μmに相当し、接着層2の厚さ50μmの5%である2.5μmよりも遥かに小さい値である。
【0068】
図7において、セレクト線13、リセット線14は屈曲しておらず、直線のままである。本実施例においては図7のB方向へディスプレイを湾曲することは想定していないからである。なお、ディスプレイを図7のA方向には湾曲させず、B方向に湾曲させる場合は、図7のセレクト線13あるいはリセット線14を屈曲させてデータ線11あるいは電力線12を直線のままとしても良い。
【0069】
以上の実施例では、データ線11あるいは電力線12をクランク状に屈曲させて配線に生ずる歪の蓄積を緩和している。配線の歪の緩和はデータ線11等をクランク状に屈曲する場合に限らない。図8および図9は本実施例の第2の実施形態である。図8において、画素R、G、B等がB方向に並んで配置されている。A方向には同一色の画素が配置されている。
【0070】
図9において、A方向での画素と画素の間ではデータ線11が斜め配線となっている。斜め配線とすることによってA方向に曲げた場合のデータ線11での歪の蓄積を防止することが出来る。画素と画素の間の領域はキャパシタ、各種TFTを配置することが出来る。
【0071】
図8では各画素毎にデータ線11はA方向に延在している。各画素はデータ線11から画像データを取り込むが、このためのTFT等を含むスイッチング素子Sは図9に示すように、縦方向に見ると互い違いに配置されることになる。同じ色の画素は同じデータ線11から取り込む必要があるからである。図8においては、電力線12は省略されているが、基本的にはデータ線11と同様な配置となる。
【0072】
図9は図8のデータ線11、およびセレクト線13、リセット線14の配置のみを記載したものである。図9においてA方向の画素ピッチhは141μm、B方向の画素ピッチwは47μmである。セレクト線13とリセット線14の間は画素と画素の遷移領域であり、この部分のデータ線11は斜め配線となっている。これによって、データ線11への歪の蓄積を防止することが出来る。この場合は、画素電極と平行なデータ線11の長さは141μmよりもさらに小さくなる。図9において、電力線12は描かれていないが、基本的にはデータ線11と平行に配置される。
【0073】
図10および図11は本実施例の第3の実施形態を示す。図10は画素配置である。図10において縦長の画素R、G、BがB方向に順に配置されている。一方、A方向には同じ色の画素が配列している。A方向への画素のピッチhは141μm、B方向への画素のピッチwは47μmである。
【0074】
図11は図10の画素配置に対応するデータ線11および信号線のレイアウトである。図11では図をわかりやすくするためにデータ線11およびセレクト線13のみ描いている。図11において、データ線11はA方向に画素毎にクランク状に屈曲している。クランク状に屈曲させることによってディスプレイを湾曲させた場合にデータ線11に歪が蓄積するのを防止している。A方向の画素ピッチは141μmであるから、この程度の長さであれば、歪によってデータ線11が断線することは無い。
【0075】
図11のように、データ線11をクランク状に屈曲することに対応して、各画素にデータを取り込むTFT等によるスイッチング素子SはA方向に互い違いに配置される。同一色の画素には同一のデータ線11から信号を供給する必要があるからである。図11では電力線12は省略されているが、基本的にはデータ線11と平行に、かつクランク状にレイアウトされる。
【0076】
図11において、セレクト線13はB方向に直線的に延在している。本実施例ではB方向には湾曲することを想定していないので、セレクト線13は直線であっても歪が蓄積されることは無い。図11において、リセット線14は省略されているが、基本的にはセレクト線13と平行にB方向に直線的に延在する。
【0077】
図12は本実施例の第4の実施形態を示す画素構造である。本実施形態では画素は6角形をしている。画素をモザイク状に配置する場合は、画素の形を6角形とすると細密充填とすることが出来る。画素電極も6角形に近い形となるが、画素電極を迂回してデータ線11、セレクト線13等がレイアウトされることになる。
【0078】
図13は図12の画素配置におけるセレクト線13および、データ線11の形状を示すものである。図13(a)はセレクト線13の形状を示すものである。セレクト線13はB方向に延在するが、6角形の画素を迂回する形で波状となっている。本ディスプレイはB方向には湾曲することを想定していないので、セレクト線13は基本的には直線でも歪が蓄積されることは無いが、画素電極を迂回するために波状となっている。リセット線14は図13(a)には記載されていないが、基本的にはセレクト線13と同様に波状に形成して、画素電極を迂回する。
【0079】
図13(b)は図12の画素配置に対応するデータ線11の形状である。データ線11は画素電極を迂回するように、縦線と斜め線をつないだクランク状のレイアウトとなっている。画素電極にデータ信号を供給するTFT等によるスイッチング素子Sはデータ線11とはA方向に互い違いに接続されている。同一画素には同一のデータ線11からデータ信号を供給するためである。
【0080】
図13(b)において、A方向の直線部分はA方向の画素ピッチhよりも小さい。したがって、ディスプレイを湾曲させた場合に、データ線11に蓄積する歪は小さく抑えることが出来る。電力線12は図13には記載されていないが、基本的にはデータ線11と平行に、クランク状にレイアウトされる。
【0081】
以上の実施例ではデータ線11あるいは電力線12に対して、クランク状あるいは斜め配線として配線に歪が蓄積しない構成とした。これはデータ線11あるいは電力線12の延在方向にディスプレイを曲げると仮定したからである。一方、セレクト線13あるいはリセット線14の延在方向にディスプレイを曲げる場合もある。この場合は、セレクト線13あるいはリセット線14をクランク状あるいは斜め配線とする構成をとることが出来る。
【0082】
データ線11、あるいは電力線12には大きな電流が流れるので配線を厚くしなければならない。配線が厚いと配線に対する歪も大きくなり、その分、断線の危険も大きくなる。一方、セレクト線13あるいはリセット線14はTFTのゲートに電圧を印加するだけであり、大きな電流は流れないので、配線を厚くする必要は無い。しがって、データ線11の方向にはディスプレイを曲げず、セレクト線13あるいはリセット線14の方向にディスプレイを曲げるような構成とし、かつ、セレクト線13あるいはリセット線14を歪が蓄積しないような、クランク状あるいは斜め配線とすることによって、断線の危険をさらに小さくすることが出来る。
【0083】
以上の実施例では、TFTはTFT基板3上に形成されるとして説明したが、TFTを先ずTFT基板3上に形成して、それをフィルム基材1に転写する場合にも、データ線11、電力線12等を歪が蓄積しないように、クランク状、あるいは、斜め配線状にレイアウトすれば、湾曲した場合の配線の断線を防止することが出来る。
【実施例2】
【0084】
有機EL表示装置の表示領域200ではデータ線11、電力線12、セレクト線13、リセット線14等は一定の幅で延在し、配列している。上記のうち、電力線12等はTFT基板3の端部に形成された端子部付近においては、複数の電力線12を纏めて電流を供給するので、端子付近では幅は非常に大きくなる。幅が大きくなると、湾曲した場合、配線自体に発生するストレスが大きくなり、これによる断線の危険が大きくなる。
【0085】
特に端子部ではTAB、FPC、COPなどと接続するので、ディスプレイを曲げた場合に、端子部付近の配線に発生する応力が他の部分に比べて大きい。すなわち、端子部付近では、配線の幅が大きいことによる配線自体によるストレスとTAB等によるストレスの両方が係るために、断線の危険が大きい。本実施例では。この端子部付近の配線のストレスを緩和する構成を与えるものである。
【0086】
図14は端子部付近の配線の例である。図14において、端子付近の配線60はA方向に延在している。また、ディスプレイはA方向に湾曲すると仮定している。図14において、端子付近の配線60には開口61が一定ピッチで形成されている。この開口61が形成されているために、ディスプレイを湾曲した場合も、端子付近の配線60のA方向への歪の蓄積は小さく抑えることが出来る。すなわち、開口61が形成されているために、端子付近の配線60の場所によっては、歪が蓄積する長さはh1の部分だけとなる。他の場所によっては歪が蓄積する長さはh2である。図13からわかるように、歪が蓄積された場合も、断線を起こさない範囲の歪となるようにh1、h2の長さを選定することによって、ディスプレイを湾曲することによる断線は防止することが出来る。
【0087】
図15は本実施例による端子付近の配線60の他の例である。図14において、ディスプレイはA方向に湾曲すると仮定している。端子付近の配線60はA方向に延在している。図15において、端子付近の配線60には縦方向と横方向のレーストラック状の開口61が規則的に形成されている。このような開口61を形成することによって、湾曲によって生ずる端子付近の配線60に蓄積する歪を小さくすることが出来る。すなわち、図15の端子付近の配線60では、ある領域では歪の蓄積は長さh1分である。他の領域では、歪の蓄積は長さh2分である。図14からわかるように、歪が蓄積された場合も、断線を起こさない範囲の歪となるようにh1、h2の長さを選定することによって、ディスプレイを湾曲することによる断線は防止することが出来る。
【0088】
以上は有機EL表示装置について説明したが、液晶表示装置についても同様に適用することが出来る。例えば、実施例2において、幅の広い端子付近の配線60は液晶表示装置においては、コモン電極に電流を供給する端子が該当する。
【符号の説明】
【0089】
1…フィルム基材、 2…接着層、 3…TFT基板、 6…バリア層、 8…封止フィルム、 11…データ線、 12…電力線、 13…セレクト線、 14…リセット線、 15…キャパシタ、 16…リセット用トランジスタ、 17…発光調整用トランジスタ、 18…発光停止トランジスタ、 19…画素電極、 50…有機EL層、 60…端子付近の配線、 62…開口、 100…ディスプレイ、 131…走査線、 200…表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に延在し第2の方向に配列する第1の配線と、第2の方向に延在し第1の方向に配列した第2の配線と、前記第1の配線と前記第2の配線の少なくとも一方と接続しているTFTとが形成された基板を有する、少なくとも前記第1の方向と前記第2の方向のうちの一方向に湾曲することが出来る表示装置であって、
前記第1の配線と前記第2の配線のうち、前記一方向に延在する配線は、前記一方向の部分と前記一方向とは異なる方向の部分とが特定ピッチで接続されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記一方向に延在する配線の前記一方向の部分は、0.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記一方向とは異なる方向は、前記第1の方向と前記第2の方向のうち、前記一方向ではない方向であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記一方向とは異なる方向は、前記第1の方向と前記第2の方向の中間の方向であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示装置は複数の画素を有し、
前記第1の配線は、前記画素にデータ信号を供給するデータ線であり、前記第2の配線は、前記複数の画素のうち前記データ信号が供給される画素を選択する走査線であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示装置は複数の画素を有し、
前記複数の画素の各々は、前記基板に形成された有機EL層を有し、
前記第1の配線は、前記画素にデータ信号を供給するデータ線であり、前記第2の配線は、前記複数の画素のうち前記有機EL層を発光させる画素を選択するセレクト線であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は複数の画素を有し、
前記複数の画素の各々は、前記基板に形成された有機EL層を有し、
前記第1の配線は、キャパシタを介して前記TFTのソース電極又はドレイン電極に接続されており、
前記第2の配線は、前記TFTのゲート電極に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−238005(P2012−238005A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−148093(P2012−148093)
【出願日】平成24年7月2日(2012.7.2)
【分割の表示】特願2007−215031(P2007−215031)の分割
【原出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】