説明

表面検査装置

【課題】検査ヘッドや焦点距離が変更された場合でも、その変更に対応して自己の動作状態を診断できる表面検査装置を提供する。
【解決手段】表面検査装置1は、検査ヘッド10から照射された検査光を反射面81によって検査ヘッド10に向けて反射できる反射鏡80と、検査ヘッド10の移動経路上に配置され、検査ヘッド10が通過可能な貫通孔61が形成されたカバー部材60と、貫通孔60を開閉できるシャッター部材71と、を備え、反射鏡80がシャッター部材71に設けられており、シャッター駆動機構72によって反射鏡80の反射面81から軸線Axまでの距離を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査ヘッドから被検査物に検査光を照射してその被検査物の表面を検査する表面検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒状の被検査物の内周面を検査する装置として、軸状の検査ヘッドをその軸線の回り回転させつつ軸線方向に送り出して被検査物の内部に検査ヘッドを挿入し、その検査ヘッドの外周から検査光としてのレーザ光を被検査物に照射するとともに、被検査物からの反射光を検査ヘッドを介して受光し、その受光した反射光に基づいて被検査物の内周面の状態、例えば欠陥等の有無を判別する表面検査装置が知られている(特許文献1)。また、検査ヘッドの移動経路上にサンプルピースを設置し、そのサンプルピースに対してレーザ光を照射し、その反射光を受光するようにして自己の動作状態を診断する機能を持つ表面検査装置も知られている(特許文献2)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献3が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−309696号公報
【特許文献2】特開2007−315823号公報
【特許文献3】特開2007−315822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表面検査装置は被検査物の寸法や対象を変えて使用される場合がある。その場合には、被検査物の変更に伴って検査ヘッドが異径の物へ変更されたり、レーザ光の焦点距離が変更されることが多い。特許文献2の検査装置はサンプルピースの位置が固定されているため、被検査物の変更に伴って検査ヘッドや焦点距離が変更された場合には変更前のサンプルピースによる自己の動作状態の診断が不可能になる。従って、複数種類のサンプルピースを予め準備しておき、検査ヘッドの変更や焦点距離の変更に伴って変更後に対応したサンプルピースに付け替える作業が必要となる。
【0005】
そこで、本発明は、検査ヘッドや焦点距離が変更された場合でも、その変更に対応して自己の動作状態を診断できる表面検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表面検査装置は、軸状に延びる検査ヘッド(10)の外周から被検査物に向かって検査光を照射するとともに、前記検査光の照射に対する前記被検査物からの反射光を前記検査ヘッドを介して受光する検出手段(5)を備え、前記検査ヘッドを軸線(Ax)方向に移動させつつ軸線の回りに回転させながら前記被検査物の表面を前記検出手段が受光した前記反射光に基づいて検査する表面検査装置(1)において、前記検査ヘッドの前記軸線方向に関する移動経路を横切る方向に反射面を向けて配置され、前記検査ヘッドから照射された前記検査光を前記反射面によって前記検査ヘッドに向けて反射できる反射部材(80)と、前記反射部材の前記反射面から前記軸線までの距離を調整できるように、前記反射部材の位置を変更可能な反射部材駆動手段(72)と、を備えるものである。
【0007】
この表面検査装置によれば、検査ヘッドからの検査光を検査ヘッドへ向けて反射できる反射部材の反射面から検査ヘッドの軸線までの距離を調整できる。そのため、被検査物の変更に伴って検査ヘッドや焦点距離が変更された場合でも、反射部材を取り替えたりせずに反射部材駆動手段にて反射部材の位置を変更して反射面から軸線までの距離を調整することにより反射部材からの反射光に基づいて自己の動作状態を診断できる。
【0008】
本発明の表面検査装置の一態様において、前記移動経路上に配置され、前記検査ヘッドが通過可能な貫通孔(61)が形成されたカバー部材(60)と、前記カバー部材の前記貫通孔を開閉できるシャッター部材(71)と、を更に備え、前記反射部材が前記シャッター部材に設けられるとともに、前記反射部材駆動手段が前記貫通孔を開閉するように前記シャッター部材を駆動する手段として兼用されてもよい。この態様によれば、反射部材を位置決めする反射部材駆動手段がカバー部材に形成された貫通孔を開閉するシャッター部材を駆動する手段として兼用されるため、反射部材駆動手段とシャッター部材を駆動する手段とを別々に設ける場合に比べて、部品点数の削減及び小型化に寄与できる。
【0009】
本発明の表面検査装置の一態様において、前記検出手段が受光した前記反射部材からの反射光の光量不足を検出した場合に動作状態の異常と診断する自己診断手段(3)を更に備えてもよい。反射部材からの反射光の光量不足が生じた場合には、光源の劣化や光路上への異物の付着等の光量不足の原因となる不具合が発生していると推定できる。従って、この反射光の光量不足を基準とすることによって上述した不具合を検出できる。
【0010】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0011】
以上に説明したように、本発明の表面検査装置によれば、検査ヘッドからの検査光を検査ヘッドへ向けて反射できる反射部材を有し、その反射部材の反射面から検査ヘッドの軸線までの距離を調整できるため、被検査物の変更に伴って検査ヘッドや焦点距離が変更された場合でも、反射部材を取り替えたりせずに反射部材駆動手段にて反射部材の位置を変更して反射面から軸線までの距離を調整することにより反射部材からの反射光に基づいて自己の動作状態を診断できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一形態に係る表面検査装置の全体構成を示す図。
【図2】検出ユニットの内部構造を模式的に示した説明図。
【図3】図1のIII-III線に関する断面図。
【図4】図1の表面検査装置が自己診断を行っている状態を示した図。
【図5】図4のV-V線に関する断面図。
【図6】自己診断ルーチンの一例を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示すように、表面検査装置1は不図示の被検査物に設けられた円筒形の内周面の検査に適した装置であり、検査を実行するための検査機構2と、その検査機構2の動作制御、検査機構2による測定結果の処理等を実行するための制御部3とを備えている。さらに、検査機構2は、被検査物に対して検査光を投光し、かつ被検査物からの反射光を受光するための検出手段としての検出ユニット5と、その検出ユニット5に所定の動作を与えるための駆動ユニット6とを備えている。
【0014】
検出ユニット5は、検査光の光源及び反射光を受光する受光装置が設けられた光学装置9と、光学装置9に接続されて軸線Axの方向(以下、軸線方向という。)に延びる検査ヘッド10とを備えている。
【0015】
図2に示したように、光学装置9は、検査光の光源としてのレーザダイオード(以下、LDと呼ぶ。)11と、被検査物からの反射光を受光し、その反射光の単位時間当りの光量(反射光強度)に応じた電流又は電圧の信号を出力するフォトディテクタ(以下、PDと呼ぶ。)12と、LD11から射出される検査光を被検査物に向かって導く投光ファイバ13と、被検査物からの反射光をPD12に導くための受光ファイバ14と、それらのファイバ13、14を束ねた状態で保持する保持筒15とを備えている。
【0016】
検査ヘッド10は、中空状に形成されていて保持筒15の外側に同軸的に設けられている。保持筒15の先端には、投光ファイバ13を介して導かれた検査光を検査ヘッド10の軸線方向に沿ってビーム状に射出させ、かつ検査ヘッド10の軸線方向に沿って検査光とは逆向きに進む反射光を受光ファイバ14に集光するレンズ17が設けられている。図1に示したように、検査ヘッド10の先端部には、ミラー18が固定され、検査ヘッド10の外周にはそのミラー18と対向するようにして透光窓10aが設けられている。透光窓10aは透明の保護ガラスで形成されている。ミラー18は、レンズ17から射出された検査光の光路を透光窓10aに向けて変更し、かつ、透光窓10aから検査ヘッド10内に入射した反射光の光路をレンズ17に向かって進む方向に変更する。
【0017】
駆動ユニット6は、検査ヘッド10をその軸線方向に移動させる直線駆動機構30と、は検査ヘッド10を軸線AXの回りに回転させる回転駆動機構40とを備えている。直線駆動機構30は、検出ユニット5を軸線方向に移動可能な状態で支持する不図示のレールと、そのレールと平行に延びる送りねじ31と、送りねじ31にねじ込まれた状態で検出ユニット5に固定された固定ナット32と、送りねじ31を回転駆動する電動モータ33とを備えている。送りねじ31の回転によって固定ナット32が軸線方向に移動するので、レールに支持された検出ユニット5は軸線方向に移動できる。図2に示したように、回転駆動機構40は回転駆動源としての電動モータ41と、その電動モータ41の回転を検査ヘッド10に伝達する伝達機構42とを備えている。電動モータ41の回転を伝達機構42を介して検査ヘッド10に伝達することにより、検査ヘッド10がその内部に固定されたミラー18(図1)とともに軸線AXの回りに回転する。直線駆動機構30及び回転駆動機構40による検査ヘッド10の軸線方向への移動と軸線AXの回りの回転とを組み合わせることにより、被検査物の内周面をその全面に亘って検査光で走査することが可能となる。なお、図2に示したように、検出ユニット5には保持筒15を軸線方向に駆動する焦点調整機構50が設けられており、この焦点調整機構50によって検査光が被検査物の検査面にて焦点を結ぶように光路長を調整できる。
【0018】
図1及び図3に示すように、表面検査装置1にはゴミ等の異物の侵入を抑制するためのカバー部材60が設けられている。カバー部材60には検査ヘッド10の移動経路上に配置されて検査ヘッド10が通過可能な貫通孔61が形成されている。検査ヘッド10は検査実行時にはカバー部材60の内部から貫通孔61を介して外部へと繰り出されるとともに、待機時には繰り出された検査ヘッド10はカバー部材60の内部に収容される。
【0019】
表面検査装置1には貫通孔61を開閉するシャッター機構70が設けられている。シャッター機構70は上述した検査ヘッド10の移動に連動して動作する。つまり、検査ヘッド10をカバー部材60の外部へ繰り出す場合は貫通孔61が開かれ、検査ヘッド10をカバー部材60の内部へ収容する場合は貫通孔61が閉じられるようにシャッター機構70は動作する。こうした機能を実現するため、シャッター機構70は貫通孔61を開閉できるシャッター部材71と、貫通孔61を開閉するようにシャッター部材71を駆動するシャッター駆動機構72とを備えている。
【0020】
シャッター部材71は貫通孔61を塞ぐことができる面積を持った板状部材として構成されている。シャッター駆動機構72は、軸線Axと直交する方向にシャッター部材71を駆動するため、シャッター部材71が取り付けられたスライダ73と、そのスライダ73を軸線Axと直交する方向に移動可能な状態で支持するレール74と、駆動源である電動モータ75と、電動モータ75の回転運動を直線運動に変換してスライダ73に伝達する伝達機構76とを備えている。
【0021】
電動モータ75としては、回転角を調整可能、つまり任意の回転位置で停止可能な電動モータ(例えばパルスモータ等)が使用されている。伝達機構76は電動モータ75の回転軸に固定された駆動プーリ76aと、駆動プーリ76aから所定距離だけ離れて設けられた被駆動プーリ76bと、これらプーリ76a、76bに掛け渡されたベルト76cと、スライダ73とベルト76cとを連結する連結部材76dとを備えている。電動モータ75は任意の回転位置で停止できるので、シャッター部材71の開き具合を調整できる。つまり、シャッター駆動機構72はシャッター部材71を全閉位置から全開位置までの動作範囲内の任意の位置に位置決めできる。
【0022】
シャッター部材71には、表面検査装置1の動作状態の診断に利用される反射部材としての反射鏡80が設けられている。反射鏡80は検査ヘッド10の軸線方向に関する移動経路を横切る方向、図示の形態では軸線Axと直交する方向に向いた平面状の反射面81を有している。反射鏡80はシャッター部材71と一体に移動するため、シャッター駆動機構72を操作して反射鏡80の位置を変更することで反射鏡80の反射面81から軸線Axまでの距離X(図5参照)を調整することができる。つまり、シャッター部材71を駆動するシャッター駆動機構72は、反射鏡80の反射面81から軸線Axまでの距離Xを調整できるように反射鏡80の位置を変更可能な駆動手段として兼用されている。従って、シャッター駆動機構72は本発明に係る反射部材駆動手段として機能する。
【0023】
図1に示した制御部3は、予め保持された各種プログラムを実行する不図示のコンピュータに接続されることによって、検出ユニット5、駆動ユニット6及びシャッター機構70等を含む表面検査装置1の各部の動作を制御できる制御装置として機能する。もっとも、制御部3に対してマイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺装置を組み込むことによって、制御部3を単独で上記各部の動作を制御できる制御装置として機能させることも可能である。
【0024】
制御部3を利用することにより、検査実行時における検査ヘッド10の動作制御及びその動作に連動させたシャッター機構70の動作制御を行うことができる他に、反射鏡80を利用した自己診断処理を行うこともできる。検査実行時における検査ヘッド10及びシャッター機構70の動作制御は公知の方法と同様であるのでその詳細な説明を省略する。反射鏡80を利用した自己診断処理は、図6の自己診断ルーチンに基づいて行われる。図6のルーチンのプログラムは制御部3に接続されるコンピュータに記憶されており、適時に読み出されて所定の周期で繰り返し実行される。図6のルーチンを制御部3に接続されたコンピュータが実行することにより、そのコンピュータ及び制御部3は本発明に係る自己診断手段として機能する。
【0025】
図6に示したように、ステップS1では、診断処理の実行条件の成否を判定する。この実行条件は適宜に設定してよい。例えば、ユーザによって診断処理の実行指令が入力されたことを実行条件としてもよい。また、表面検査装置1を使用した検査を行う場合、その検査を開始する過程で、検査ヘッド10は貫通孔61がシャッター部材71にて開かれた状態で反射鏡80の横を必ず通り過ぎる。従って、検査開始に至るまでの過程で診断処理を実行すると効率がよい。そのため、表面検査装置1による検査を行うことを実行条件として設定し、検査開始の度に自己診断処理を行うようにすることもできる。また、被検査物を交換したときや検査ヘッド10を交換したとき等のように、被検査物の表面に対する検査光の焦点距離が変わる場合を実行条件が成立した場合として扱うこともできる。ステップS1で実行条件が成立した場合はステップS2に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
【0026】
ステップS2では、軸線Axから反射面81までの距離X(図5参照)を設定する。この距離Xの設定値はユーザによって任意に入力できるようにしてもよいし、被検査物毎に予め対応付けられた値を選択するようにしてもよい。次に、ステップS3では、ステップS2の設定結果に基づいて反射鏡81が位置決めされるようにシャッター駆動機構72を制御する。
【0027】
ステップS4では検査ヘッド10が軸線Axの回りに回転駆動されるように回転駆動機構40を制御する。続いて、ステップS5では、図4及び図5に示すように検査ヘッド10の透光窓10aが反射部材80の反射面81と対面する位置に検査ヘッド10が移動するように直線駆動機構30を制御する。
【0028】
ステップS6では、反射面81からの反射光の光量を測定する。即ち、LD11を駆動して検査光を検査ヘッド10の外周から反射面81へ照射させる。そして、反射面81からの反射光をPD12で受光させ、PD12が検出する反射光の光量を取得する。この光量は、例えば所定間隔で取得した複数のサンプルの平均値であってもよいし、測定期間内に検出された最大値であってもよい。表面検査装置1はその稼働時間の経過とともに、検査ヘッド10の透光窓10aにオイルミストや粉塵等の汚れが付着して透光窓10aの透過率が低下する場合がある。そのような汚れが透光窓10aに付着したままで検査を行うと検査性能が悪化して検査に支障を来たす。また、光源であるLD11が経年劣化して必要な光量の検査光を射出できない場合も検査性能が悪化して検査に支障を来たす。
【0029】
そこで、ステップS7では、こうした検査に支障を来たす不具合が生じる限界を定める閾値と、ステップS6の測定結果とを比較して、測定結果が閾値に満たない光量不足であるか否かを判定する。光量不足の場合は上記のような動作状態の異常があると診断できるので、ステップS8に進んで所定の警告表示を行う。一方、光量不足でない場合は動作状態が正常であると診断できるので、ステップS8をスキップして今回のルーチンを終了する。
【0030】
以上に説明したように、本形態の表面検査装置1によれば、シャッター駆動機構72によって反射鏡80の反射面81から検査ヘッド10の軸線Axまでの距離Xを調整できるため、被検査物の変更に伴って検査ヘッド10や焦点距離が変更された場合でも、反射鏡80を取り替えたりすることなく自己の動作状態を診断できる。また、シャッター駆動機構72が反射鏡80の位置を変更可能な駆動手段として兼用されているので、これらの駆動手段を別々に設ける場合に比べて、部品点数の削減及び小型化に寄与できる。
【0031】
但し、本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。反射部材は検査光を反射できる反射面を持つものであれば十分であり、上記形態のように反射部材として反射鏡80を用いることは一例にすぎない。例えば、被検査物に類似したサンプルピースを反射部材として用いることもできる。なお、反射面が平面状であることは一例であり、反射面が曲面状であってもよい。
【0032】
上記形態のように、シャッター部材の駆動手段を反射部材の駆動手段として兼用することは一例であり、シャッター部材の駆動手段と反射部材の駆動手段とを別々に設けて本発明を実施してもよい。また、シャッター機構を持たない表面検査装置として本発明を実施することもできる。
【符号の説明】
【0033】
1 表面検査装置
3 制御部(自己診断手段)
5 検出ユニット(検出手段)
10 検査ヘッド
60 カバー部材
61 貫通孔
71 シャッター部材
72 シャッター駆動機構(反射部材駆動手段)
80 反射鏡(反射部材)
81 反射面
Ax 検査ヘッドの軸線
X 反射面から軸線までの距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸状に延びる検査ヘッドの外周から被検査物に向かって検査光を照射するとともに、前記検査光の照射に対する前記被検査物からの反射光を前記検査ヘッドを介して受光する検出手段を備え、前記検査ヘッドを軸線方向に移動させつつ軸線の回りに回転させながら前記被検査物の表面を前記検出手段が受光した前記反射光に基づいて検査する表面検査装置において、
前記検査ヘッドの前記軸線方向に関する移動経路を横切る方向に反射面を向けて配置され、前記検査ヘッドから照射された前記検査光を前記反射面によって前記検査ヘッドに向けて反射できる反射部材と、
前記反射部材の前記反射面から前記軸線までの距離を調整できるように、前記反射部材の位置を変更可能な反射部材駆動手段と、
を備えることを特徴とする表面検査装置。
【請求項2】
前記移動経路上に配置され、前記検査ヘッドが通過可能な貫通孔が形成されたカバー部材と、前記カバー部材の前記貫通孔を開閉できるシャッター部材と、を更に備え、
前記反射部材が前記シャッター部材に設けられるとともに、前記反射部材駆動手段が前記貫通孔を開閉するように前記シャッター部材を駆動する手段として兼用されている請求項1に記載の表面検査装置。
【請求項3】
前記検出手段が受光した前記反射部材からの反射光の光量不足を検出した場合に動作状態の異常と診断する自己診断手段を更に備える請求項1に記載の表面検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−93226(P2012−93226A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240853(P2010−240853)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(390014661)キリンテクノシステム株式会社 (126)
【Fターム(参考)】