説明

表面被覆金属板および金属加工方法

【課題】張出し性に優れる表面被覆金属板を提供すること。
【解決手段】本発明の表面被覆金属板は、無機系微粒子含有液を金属板に塗布した後に、潤滑剤を塗布してなることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面被覆金属板および金属加工方法に関し、より詳しくは、プレス成形などの成形加工法に好適に用いることができる表面被覆金属板および金属加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、金属材料の用途拡大や製品の高意匠化などによって、プレス成形品には加工の厳しい複雑な形状が求められるようになっている。そのため、プレス成形に用いる金属板には、製品の一部をふくらまし、突き出して所定の形状寸法に成形することができること(張出し性)が特に要求されるようになっている。例えば、金属板の張出し性の向上を目的として、金属板の組成に関する検討がなされている(特許文献1参照)。しかし、金属板の組成の最適化を図るだけでは、張出し性の要求を満たすことは困難である。
そこで、金属板の張出し性といった成形加工性を向上させる方法が種々検討されており、例えば、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリル樹脂および水溶性エポキシ樹脂からなる少なくとも1種からなる処理液を用いて、金属板に皮膜を形成する方法が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−81535号公報
【特許文献2】特開2006−52382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2に記載の成形加工性向上処理液を用いて皮膜を形成した金属板であっても、張出し性は未だ十分なものではない。
そこで、本発明は、張出し性に優れる表面被覆金属板、並びに金属板に十分な張出し性を付与することが可能な金属加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のような表面被覆金属板を提供するものである。すなわち、本発明の表面被覆金属板は、無機系微粒子含有液を金属板に塗布した後に、潤滑剤を塗布してなることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の金属加工方法は、無機系微粒子含有液を金属板に塗布する無機系微粒子塗布工程と、前記無機系微粒子塗布工程後の無機系微粒子塗布面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程と、を備えることを特徴とする方法である。
【0007】
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法においては、前記無機系微粒子含有液の単位面積あたりの付着量が、2g/cm以上6g/cm以下であることが好ましい。
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法においては、前記潤滑剤の単位面積あたりの付着量が、0.5g/cm以上2g/cm以下であることが好ましい。
【0008】
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法においては、前記無機系微粒子が非結晶シリカ微粒子であることが好ましい。
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法においては、前記無機系微粒子の平均粒子径が1μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0009】
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法においては、前記無機系微粒子含有液の固形分濃度が20質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、張出し性に優れる表面被覆金属板、並びに金属板に十分な張出し性を付与することが可能な金属加工方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明の金属加工方法について説明する。すなわち、本発明の金属加工方法は、無機系微粒子含有液を金属板に塗布する無機系微粒子塗布工程と、前記無機系微粒子塗布工程後の無機系微粒子塗布面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程と、を備えることを特徴とする方法である。
【0012】
先ず、本発明の金属加工方法に用いる無機系微粒子およびそれを含有する無機系微粒子含有液について説明する。本発明に用いる無機系微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、ジルコニア微粒子、酸化亜鉛微粒子などの金属酸化物微粒子、カーボン微粒子が挙げられる。これらの中でも、金属加工における成形加工性の観点から、シリカ微粒子が好ましく、非結晶性シリカ微粒子がより好ましい。また、これらの無機系微粒子は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、これらの無機系微粒子には、分散性を向上させるなどの目的で、表面被覆処理が施されていてもよい。
前記無機系微粒子の平均粒子径は、金属加工における成形加工性の観点から、1μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上5μm以下であることがより好ましい。このような平均粒子径は、例えば、光散乱法により測定することができる。
【0013】
本発明に用いる無機系微粒子含有液は、前記無機系微粒子を含有する液であり、例えば、前記無機系微粒子を分散媒に分散せしめてなるものである。
分散媒としては、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコールなどの多価アルコール類及びその誘導体;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルアセトアミドなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;トルエン、キシレンなどの非極性溶媒が挙げられる。これらの分散媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記無機系微粒子含有液はバインダーをさらに含有していてもよい。このような場合、バインダーとしては、例えば、合成樹脂、水系エマルション樹脂が挙げられる。合成樹脂としては、例えば、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルが挙げられる。また、水系エマルション樹脂としては、例えば、シリコンアクリルエマルション、アクリルエマルション、ウレタンエマルション、ウレタンアクリルエマルションが挙げられる。
【0014】
前記無機系微粒子含有液の固形分濃度は、塗布性および得られる塗膜の性能の観点から、20質量%以上95質量%以下であることが好ましく、50質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、70%以上90質量%以下であることが特に好ましい。
【0015】
無機系微粒子塗布工程においては、前記無機系微粒子含有液を金属板に塗布する。前記無機系微粒子含有液の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スプレーコーター、刷毛などを用いる方法を採用することができる。
前記無機系微粒子含有液の単位面積あたりの付着量は、金属加工における成形加工性の観点から、2g/cm以上6g/cm以下(固形分換算で、1.7g/cm以上5.3g/cm以下)であることが好ましい。付着量が前記下限値以上とすることで油膜が保持され張出し性を維持することができ、一方、前記上限値以下であっても張出し性の向上効果を保持することができる。
【0016】
本発明に用いる金属板は、特に限定されない。また、前記金属板の材質としても特に限定されず、適宜公知の金属や合金を用いることができる。金属板の材質としては、例えば、鉄、マグネシウム、アルミニウム、クロム、マンガン、ニッケル、銅、亜鉛などの金属、これらの金属からなる合金が挙げられる。また、前記金属板の厚みは、特に限定されないが、通常0.1mm以上100mm以下の範囲、好ましくは0.5mm以上50mm以下の範囲である。
【0017】
無機系微粒子塗布工程においては、前記無機系微粒子含有液を前記金属板に塗布した後に乾燥することが好ましい。ここで、乾燥条件は特に限定されない。例えば、乾燥温度は通常−10℃以上500℃以下であり、好ましくは10℃以上300℃以下である。また、乾燥時間は通常5分間以上50時間以下であり、好ましくは10分間以上10時間以下である。
【0018】
潤滑剤塗布工程においては、前記無機系微粒子塗布工程後の無機系微粒子塗布面に潤滑剤を塗布する。前記潤滑剤の塗布方法は、特に限定されないが、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スプレーコーター、刷毛などを用いる方法を採用することができる。
前記潤滑剤の単位面積あたりの付着量は、金属加工における成形加工性の観点から、0.5g/cm以上2g/cm以下であることが好ましい。付着量が前記下限値以上とすることで油膜が保持され張出し性を維持することができ、一方、前記上限値以下であっても張出し性の向上効果を保持することができる。
【0019】
本発明に用いる潤滑剤は、鉱油、合成油、水などを含有するものである。鉱油としては、例えば、パラフィン基系鉱油、中間基系鉱油、ナフテン基系鉱油などが挙げられる。また、合成油としては、例えば、ポリブテン、ポリオレフィン[α-オレフィン単独重合体や共重合体(例えばエチレン-α-オレフィン共重合体)など]、各種のエステル(例えば、ポリオールエステル、二塩基酸エステル、リン酸エステルなど)、各種のエーテル(例えば、ポリフェニルエーテルなど)、ポリグリコール、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンなどが挙げられる。
【0020】
また、前記潤滑剤は、必要に応じて、極圧剤、油性剤、防錆剤などの添加剤をさらに含有していてもよい。
極圧剤としては、例えば、硫黄系、リン系、ホウ素系の極圧剤が挙げられる。硫黄系極圧剤としては,硫化オレフィン、硫化油脂、硫化エステル、チオカーボネート類、ジチオカーバメート類、ポリスルフィド類などが挙げられる。リン系極圧剤としては、ジチオリン酸亜鉛、ホスファイト、アルキルまたはアリールアシッドホスフェートあるいはそのアミン塩、トリアルキルまたはトリアリールホスフェートなどが挙げられる。ホウ素系極圧剤としては、コハク酸イミド系分散剤またはマンニッヒ系分散剤のホウ素化物、ホウ素化エトキシ化アミン、ホウ素化アミドなどが挙げられる。極圧剤の好ましい配合量は、特に限定されないが、潤滑剤全量基準で、0.1質量%以上20質量%以下の範囲である。
【0021】
油性剤としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪族飽和および不飽和モノカルボン酸;ダイマー酸、水添ダイマー酸などの重合脂肪酸;リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などのヒドロキシ脂肪酸;ラウリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族飽和および不飽和モノアルコール;ステアリルアミン、オレイルアミンなどの脂肪族飽和および不飽和モノアミン;ラウリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの脂肪族飽和および不飽和モノカルボン酸アミド;グリセリン、ソルビトールなどの多価アルコールと脂肪族飽和または不飽和モノカルボン酸との部分エステルなどが挙げられる。油性剤の好ましい配合量は、特に限定されないが、潤滑剤全量基準で、1質量%以上20質量%以下の範囲である。
【0022】
防錆剤としては、例えば、脂肪酸、アルケニルコハク酸ハーフエステル、脂肪酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、酸化パラフィン、アルキルポリオキシエチレンエーテルなどが挙げられる。防錆剤の好ましい配合量は、特に限定されないが、組成物全量基準で、1質量%以上20質量%以下の範囲である。
【0023】
以上説明した無機系微粒子塗布工程および潤滑剤塗布工程により、金属板に十分な張出し性を付与することができ、前記無機系微粒子および前記潤滑剤に表面が被覆された表面被覆金属板が得られる。そのため、本発明の金属加工方法においては、適宜公知の成形加工法により、前記表面被覆金属板に成形加工を施すことができる(成形加工工程)。成形加工法としては、特に限定されず、例えば、プレス成形、絞り成形、深絞り成形を採用することができる。
【0024】
次に、本発明の表面被覆金属板について説明する。すなわち、本発明の表面被覆金属板は、無機系微粒子含有液を金属板に塗布した後に、潤滑剤を塗布してなることを特徴とするものである。
【0025】
そして、本発明の表面被覆金属板は、前述した本発明の金属加工方法により得ることができる。また、このような表面被覆金属板は、前述した本発明の金属加工方法によって金属板に十分な張出し性を付与することができるため、成形加工において張出し性に優れるものとなる。
【0026】
本発明の表面被覆金属板における金属板、無機系微粒子、無機系微粒子含有液および潤滑剤としては、前述した本発明の金属加工方法に用いるものと同様のものを用いることができる。また、本発明の表面被覆金属板においては、前記無機系微粒子含有液の単位面積あたりの付着量、並びに、前記潤滑剤の単位面積あたりの付着量を、前述した本発明の金属加工方法における場合と同様の範囲とすることが好ましい。
【実施例】
【0027】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、各例における金属板の張出し性は以下のような方法で評価した。
<張出し性(エリクセン試験)>
JIS Z2247に記載の方法に準拠して、エリクセン値を測定することにより、金属板の張出し性を評価した。すなわち、自動万能薄板試験機((株)東京試験機社製、型式「USM−12D−SV」、ポンチの球頭の直径:25φmm)を用いて、試料(直径:70φmm、厚み:0.8mm)のエリクセン値を測定した。なお、エリクセン値とは、しわ押えとダイスの間に締付けた試料に対して、先端が球状のポンチを押し付けてカップの形を形成し、試料の少なくとも一箇所に裏面に達する割れができるまで、ポンチ先端をしわ押え面から移動させた場合において、そのポンチ先端の移動した距離の値(単位:mm)のことをいう。そして、エリクセン値が大きいほど、表面被覆金属板の張出し性が優れることを示す。
【0028】
[実施例1]
金属板(材質:SUS304、直径:70φmm、厚み:0.8mm)の表面に無機系微粒子含有液(アクアウエスト社製、製品名「セラミックカバー CC100」、無機系微粒子:非結晶性シリカ微粒子、固形分濃度:87質量%)を、付着量が4.6g/cmとなるように、塗布し、温度23℃にて10時間乾燥した。その後、無機系微粒子塗布面に潤滑剤1(出光興産社製、製品名「ダフニーエポックスグリース No.2」、ちょう度(25℃、60W):284)を、付着量が1.2g/cmとなるように、塗布して表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、実施例1における無機系微粒子含有液および潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0029】
[実施例2]
潤滑剤1に代えて潤滑剤2(出光興産社製、製品名「ダフニースーパーコート JP」、40℃における動粘度:4.67mm/s)を用いた以外は実施例1と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、実施例2における無機系微粒子含有液および潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0030】
[実施例3]
潤滑剤1に代えて潤滑剤3(出光興産社製、製品名「ダフニープレスドロー SR32」、40℃における動粘度:35.48mm/s)を用いた以外は実施例1と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、実施例3における無機系微粒子含有液および潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0031】
[比較例1]
金属板(材質:SUS304、直径:70φmm、厚み:0.8mm)について、前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。
【0032】
[比較例2]
無機系微粒子含有液を塗布しない以外は実施例1と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、比較例2における潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0033】
[比較例3]
無機系微粒子含有液を塗布しない以外は実施例2と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、比較例3における潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0034】
[比較例4]
無機系微粒子含有液を塗布しない以外は実施例3と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、比較例4における潤滑剤の塗布条件を表1に示す。
【0035】
[比較例5]
潤滑剤1を塗布しない以外は実施例1と同様にして表面被覆金属板を得た。得られた表面被覆金属板は前記した方法で張出し性を評価し、結果を表1に示す。また、比較例4における無機系微粒子含有液の塗布条件を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
[評価結果]
表1に示した結果から明らかなように、本発明の表面被覆金属板(実施例1から実施例3まで)は、比較例の金属板と比較してエリクセン値が高く、張出し性に優れるものであることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の表面被覆金属板および金属加工方法は、プレス成形などの成形加工法に好適に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機系微粒子含有液を金属板に塗布した後に、潤滑剤を塗布してなることを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項2】
請求項1に記載の表面被覆金属板であって、
前記無機系微粒子含有液の単位面積あたりの付着量が、2g/cm以上6g/cm以下である
ことを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の表面被覆金属板であって、
前記潤滑剤の単位面積あたりの付着量が、0.5g/cm以上2g/cm以下である
ことを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表面被覆金属板であって、
前記無機系微粒子が非結晶シリカ微粒子である
ことを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の表面被覆金属板であって、
前記無機系微粒子の平均粒子径が1μm以上10μm以下である
ことを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の表面被覆金属板であって、
前記無機系微粒子含有液の固形分濃度が20質量%以上95質量%以下である
ことを特徴とする表面被覆金属板。
【請求項7】
無機系微粒子含有液を金属板に塗布する無機系微粒子塗布工程と、
前記無機系微粒子塗布工程後の無機系微粒子塗布面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程と、
を備えることを特徴とする金属加工方法。
【請求項8】
請求項7に記載の金属加工方法であって、
前記無機系微粒子含有液の単位面積あたりの付着量が、2g/cm以上6g/cm以下である
ことを特徴とする金属加工方法。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の金属加工方法であって、
前記潤滑剤の単位面積あたりの付着量が、0.5g/cm以上2g/cm以下である
ことを特徴とする金属加工方法。
【請求項10】
請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の金属加工方法であって、
前記無機系微粒子が非結晶シリカ微粒子である
ことを特徴とする金属加工方法。
【請求項11】
請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載の金属加工方法であって、
前記無機系微粒子の平均粒子径が1μm以上10μm以下である
ことを特徴とする金属加工方法。
【請求項12】
請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載の金属加工方法であって、
前記無機系微粒子含有液の固形分濃度が20質量%以上95質量%以下である
ことを特徴とする金属加工方法。

【公開番号】特開2011−179066(P2011−179066A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44109(P2010−44109)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】