説明

被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置

【課題】缶体の内面に被覆され、移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを高速かつ正確に分断することができる被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置を提供すること。
【解決手段】両端が開口した缶体1A、1Bの内面に熱融着されるとともに缶体1A、1B間に延出する樹脂製の余剰の被覆テープ3Bを、前記缶体1A、1Bを移送しながら分断する被覆テープ分断装置10であって、前記缶体を間隔をあけて移送する移送手段11と、前記缶体1A、1Bの端部を検出する缶端検出手段と、前記缶体1A、1Bの移送速度を合成したレーザビームを前記端部に沿って照射可能とされたレーザ照射装置と、を備え、前記レーザビームを、前記余剰の被覆テープ3Bの前記後端部E1及び前記前端部から露出する部分に照射するように構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間隔をあけて移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出した余剰の被覆テープを、缶体の両端部において容易に分断することが可能な被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メッキ鋼板、ティンフリースチールなどの表面処理鋼板、樹脂被覆鋼板などを材料にシーム溶接された溶接缶が広く流通しており、これらの溶接缶においては、シーム溶接部分および接合部分の端部に地金が露出したり、溶接部付近のメッキ層、表面処理層、被覆樹脂層が溶接時の熱により破壊されるためにこの部分に樹脂液を塗布乾燥させたり、粉体塗装を施して補正が行われてきたが、最近の環境保全の観点から缶体の内面を樹脂製の被覆テープ(補正テープ)を用いて熱融着により被覆する方法が広く行われている。
【0003】
このような被覆テープによる被覆は、溶接缶の溶接シーム部分に長尺帯状の樹脂フィルムで構成される被覆テープを予め加熱された缶体内面のシーム溶接部に当接し、加圧ロールを用いて圧着して熱融着され、熱融着された被覆テープは、圧着部を急速冷却した後、前記被覆テープが被覆されたシーム溶接部の開口部の一端を支点として余剰の被覆テープに張力を付して分断する方法が採られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−86229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に示される熱融着性の樹脂製被覆テープは、予め加熱された缶体内面のシーム溶接部に熱融着される際の熱収縮性を有していることから、切断面が露呈または剥離するため被覆の信頼性が低い。このことから、より確実性の高い被覆テープとして、ヒートシール性、寸法安定性などの機械的性質が良く、電気的性質、耐熱性、耐薬品性が優れたPET(PolyEthylene Terephthalate)「ポリエチレンテレフテレート」を樹脂素材とした被覆テープが注目されている。
【0005】
しかしながら、この種の被覆テープは、缶体の加熱温度を約220℃以上に加熱されなければ切断することができず、一方で缶体の加熱温度を約220℃以上に加熱すると缶体内面の塗装、又はフィルムが損傷するために缶体を加熱して前記被覆テープを分断することが困難であるという問題を有していた。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、缶体の内面に被覆され、移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを高速かつ正確に分断することができる被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載された発明は、両端が開口した缶体の一方の端部から他方の端部に向かって前記缶体の内面を被覆するとともに、移送手段により缶体が移送される際に先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを、前記缶体を移送しながら分断する被覆テープ分断方法であって、前記先行移送される缶体の後端部を検出し、前記被覆テープの前記後端部から露出する部分に前記缶体の移送速度を合成したレーザビームを前記後端部に沿って照射し、前記後続移送される缶体の前端部を検出し、前記被覆テープの前記前端部から露出する部分に前記缶体の移送速度を合成したレーザビームを前記前端部に沿って照射して前記被覆テープを缶体から分断することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載された発明は、両端が開口した缶体の一方の端部から他方の端部に向かって前記缶体の内面を被覆するとともに、移送手段により缶体が移送される際に先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを、前記缶体を移送しながら分断する被覆テープ分断装置であって、前記先行移送される缶体と、前記後続移送される缶体とを、間隔をあけて移送する移送手段と、前記先行移送される缶体の後端部及び前端部を検出する缶端検出手段と、前記缶体の移送速度と合成したレーザビームを前記後端部及び前端部に沿って照射可能とされたレーザ照射装置と、を備え、前記レーザビームを、前記被覆テープの前記後端部及び前記前端部から露出する部分に照射するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明に係る被覆テープの分断方法及び分断装置によれば、先行移送される缶体の後端部及び後続移送される缶体の前端部から露出しこれら缶体の間に延出した被覆テープに、缶体の移送速度を合成したレーザビームを缶体の後端部及び前端部に沿って照射して被覆テープを分断する。その結果、缶体の端部から延出した余剰の被覆テープを高速かつ正確に分断することができる。
また、熱収縮が発生する被覆テープに対する熱収縮の影響が抑制されるので缶体の端部における分断を容易に行なうことができる。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の被覆テープ分断方法であって、前記被覆テープの前記先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する部分を引張することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載された発明は、請求項3記載の被覆テープ分断装置であって、前記移送手段は、前記先行移送される缶体に対応する第1駆動部と、前記後続移送される缶体に対応する第2駆動部と、を備え、前記第1駆動部が前記第2駆動部より相対的に高速に設定されて、前記先行移送される缶体と前記後続移送される缶体の間に延出する前記被覆テープを引張するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明に係る被覆テープの分断方法及び分断装置によれば、先行移送する缶体と後続移送される缶体との間に延出する余剰の被覆テープが引張されているので被覆テープのたわみが生じることが抑制されてレーザビームの焦点を分断する箇所に形成し易くなるとともに引張力が被覆テープの分断を容易とする。その結果、被覆テープを正確かつ短時間で分断することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置によれば、缶体の端部から延出した余剰の被覆テープを高速かつ正確に分断することができるので、被覆テープを分断する処理速度を速くすることができる。その結果、缶体に被覆テープを被覆する作業の生産性を向上することができる。
また、熱収縮が発生する被覆テープに対する熱収縮の影響を抑制して缶体の端部における分断を容易に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照し、この発明の一実施の形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る缶体の被覆テープ分断装置10の概略構成を示す図であり、符号1は缶体を示している。
【0015】
被覆テープ分断装置10は、缶体1を移送する移送装置(移送手段)11と、先行移送される缶体1の後端部E1と後続移送される缶体1の前端部E2とを検出するファイバセンサ(缶端検出手段)12と、缶体1の移送速度を合成したレーザビームを被覆テープ3の幅方向に移動させながら照射可能とされたレーザ照射装置LAとを備え、移送装置11により移送される缶体1の後端部E1及び前端部E2から露出する被覆テープ3にレーザビームを照射して、被覆テープ3を分断するように構成されている。
【0016】
本実施形態において、缶体1は、例えば、容量18リットルの角型18リットル缶に用いられる両端部が開口した角筒とされ、鋼板の対向する二辺を突き合わせてシーム溶接により接合したものであり、成型装置Pにおいて成形されるようになっている。
なお、缶体1の形状は、ペール缶のような円筒や多角柱でもよいし、材質はアルミニウムや樹脂を使用してもよい。
【0017】
被覆テープ3は、本実施形態において、熱可塑性樹脂であるPETを透明なフィルム状とされている。
なお、被覆テープ3は、透明なフィルム状のPETに代えて、着色フィルム状のPETの他、ポリプロピレン(PP)や、ポリエチレン(PE)等の樹脂により構成してもよい。
その場合、ポリプロピレン樹脂を使用した被覆テープ3では、例えば、幅18mm、厚み100μm、ポリエチレン樹脂を使用した被覆テープ3では、例えば、幅18mm、厚み120μmのものが好適である。
【0018】
缶体1は、成型装置Pで両端が開口する角筒形状に成形された後、移送装置11により一定間隔をあけて缶体1の軸方向(角筒の軸方向)に所定の搬送速度で移送されるようになっている。
【0019】
移送装置11は、缶体1の移送方向前方側に配置される第1移送装置11Aと、移送方向後方側に配置される第2移送装置11Bとを備え、第1移送装置11Aと第2移送装置11Bとは一定間隔をあけて配置されるとともに下方にレーザ照射装置LAが設けられている。
【0020】
第1移送装置11Aは、第1移送装置11Aの缶体1の移送方向後方側に周面を対向させて上下方向に配置された第1の支持ローラR1A及び第2の支持ローラR1Bにより構成される一対の支持ローラR1を備え、第1の支持ローラR1A、第2の支持ローラR1Bは図示しない付勢部材(例えば、スプリング等)により互いに近接する方向に付勢されており、第1の支持ローラR1Aは通過する缶体1の側壁内面を、押圧ローラR1Bは缶体1の側壁外面を支持するとともに缶体1の搬送を補助するようになっている。
【0021】
また、第1移送装置11Aは第1駆動部16を備え、第1駆動部16は、第1の支持ローラR1A、第2の支持ローラR1Bが缶体1を挟んだ状態で回転する速度を制御して、缶体1を所定の移送速度で移送できるようになっている。
支持ローラR1の下方には分断された後の余剰の被覆テープ3Bや、分断する際に生じた塵埃を吸引するためのノズルNが配置されている。
【0022】
第2移送装置11Bは、第2移送装置11Bの缶体1の移送方向前方側に周面を対向させて上下方向に配置された第1の押圧ローラR2A及び第2の押圧ローラR2Bにより構成される一対の押圧ローラR2を備え、第1の押圧ローラR2A、第2の押圧ローラR2Bは図示しない付勢部材により互いに近接する方向に付勢されており、第1の押圧ローラR2Aは通過する缶体1の側壁内面に被覆テープ3を押圧し、第2の押圧ローラR2Bが缶体1の側壁外面を押圧することによりシーム溶接により所定温度まで上昇した溶接の継ぎ目部分に被覆テープ3を熱融着により被覆するようになっている。
【0023】
また、第2移送装置11Bは第1駆動部18を備え、第1駆動部18は、第1の押圧ローラR2A、第2の押圧ローラR2Bが缶体1を挟んだ状態で回転する速度を制御して、缶体1を所定の移送速度で移送できるようになっている。
なお、第1移送装置11A及び第2移送装置11Bの搬送速度は、第1移送装置11Aを第2移送装置11Bより相対的に高速として第1移送装置11Aにより移送される缶体1と第2移送装置11Bで移送される缶体1との間に引張力が生じるようになっている。
【0024】
ファイバセンサ12は、透明な被覆テープ3を透過する光(例えば、レーザ光)を移送される缶体1及び被覆テープ3に照射して、この光が遮断されることにより缶体1の後端部E1及び前端部E2を検出可能に構成されている。
【0025】
制御部15は、ファイバセンサ12からの検出信号が入力されるとともに、第1駆動部16、第2駆動部18、及びレーザ照射装置LAに制御信号を出力可能とされている。また、図示しない被覆テープ供給装置を第2駆動部18と対応する速度で駆動可能に制御信号を送り出している。
【0026】
レーザ照射装置LAは、発振されたレーザビームを反射してその光路の向きを変える走査ミラー(例えば、ガルバノメータスキャナ)Mと、集光レンズ(図示せず)とを備えた炭酸ガスレーザとされ、例えば、金属表面にレーザビームを照射して文字、記号等を形成するいわゆるレーザマーキング装置が適用可能である。
【0027】
なお、被覆テープ3を分断する際に用いるレーザ照射装置LAの出力は、被覆テープ3の種類によって異なるが、例えば、定格出力30Wの(連続波、パルス波)、出力90%とされ、基本波は1064nm波長が好適とされている。
なお、レーザ照射装置LAは、炭酸ガスレーザに限られることなくYAGレーザ等、他のレーザを用いることも可能である。
【0028】
走査ミラーMは、図2に示すように、制御部15からの制御信号に基づいて缶体1の移送速度と、照射されたレーザビームの焦点の被覆テープ3の幅方向の移動速度とを合成可能とされている。なお、図2における缶体1の後端部E1及び前端部E2は、缶体1の移送方向と直交して形成されている。
【0029】
缶体1の後端部E1から露出する余剰の被覆テープ3Bを分断する場合、照射されるレーザビームは、缶体1の移送速度Vxと、余剰の被覆テープ3Bの幅方向の速度成分Vyとを合成した速度ベクトルVaを有しており、余剰の被覆テープ3Bの側縁部で缶体1の後端部E1に対応する位置を起点S1から後端部E1に沿って照射される。
【0030】
缶体1の前端部E2から露出する余剰の被覆テープ3Bを分断する場合、照射されるレーザビームは、缶体1の移送速度Vxと、余剰の被覆テープ3Bの幅方向の速度成分Vz(通常は、Vz=−Vy)とを合成した速度ベクトルVbを有しており、余剰の被覆テープ3Bの側縁部で缶体1の前端部E2に対応する位置を起点S2から前端部E2に沿って照射される。
上記の照射されるレーザビームは、被覆テープ3を速度ベクトルVa、Vbで移動しながら被覆テープ3を分断する出力を有することが必要である。
【0031】
また、押圧ローラR2の移送方向後方側には、例えば、ロール状に巻き付けた被覆テープ3を有し被覆テープ3を繰り出して供給する被覆テープ供給装置(図示せず)が配設されており、被覆テープ供給装置から繰り出された被覆テープ3は、複数の小径ローラからなるローラ群13を通過して押圧ローラR2に導出され、押圧ローラR2により缶体1の側壁部内面に被覆されてその後缶体1とともに支持ローラR1に牽引されるようになっている。
【0032】
次に、図3から図6を参照して、缶体1に被覆され後端部E1及び前端部E2から露出した余剰の被覆テープ3Bの分断について説明する。
<被覆開始工程>
まず、図3に示すように、成型装置Pにおいて角筒形状に成型され側壁部の継ぎ目をシーム溶接された缶体1Aが成型装置Pから搬出され、移送方向前方側の前端部E2が第1の押圧ローラR2A、第2の押圧ローラR2Bの間を通過する。
【0033】
缶体1Aの側壁部の内面には、前端部E2が第1の押圧ローラR2A、第2の押圧ローラR2Bに到達するまでの間に被覆テープ供給装置から繰り出された被覆テープ3が供給され、被覆テープ3が押圧ローラR2により押圧され缶体1Aの側壁部内面に熱融着により被覆される。
缶体1Aの前端部E2がファイバセンサ12により検出されたら、缶体1Aの前端部E2から露出した余剰の被覆テープ3Bにレーザビームが照射され、前端部E2から露出した部分が分断、除去される。
【0034】
<第1工程>
次に、図4に示すように、缶体1Aに引き続いて角筒形状に成型され側壁部の継ぎ目をシーム溶接された缶体1Bが成型装置Pから搬出され、缶体1Bの前端部E2が第1の押圧ローラR2A、第2の押圧ローラR2Bの間を通過し、押圧ローラR2により押圧された被覆テープ3が缶体1Aの側壁部内面に熱融着により被覆される。
【0035】
これと並行して、ファイバセンサ12が缶体1Aの後端部E1を検出すると、レーザ照射装置LAからレーザビームが後端部E1に沿って照射され、缶体1Aの後端部E1から露出した余剰の被覆テープ3Bが分断される。
このとき、余剰の被覆テープ3Bは、第1移送装置11Aを第2移送装置11Bより相対的に高速にして第2移送装置11B側に引張られている。
被覆テープ3が缶体1Aの後端部E1に沿って分断されると、この缶体1Bの前端部E2から延出する余剰の被覆テープ3Bは缶体1Bの前端部E2において片持状態となるが、吸引ノズルNにより吸引されて引張状態となる。
【0036】
<第2工程>
次に、缶体1Aの後端部E1に沿って余剰の被覆テープ3Bが分断されると、缶体1Bは、その前端部E2から露出した余剰の被覆テープ3Bが吸引ノズルNに吸引、引張された状態で移送され、ファイバセンサ12により前端部E2が検出されると、図5に示すように、前端部E2から露出した余剰の被覆テープ3Bの側縁部にレーザビームが照射されて余剰の被覆テープ3Bが缶体1Bの前端部E2に沿って分断される。
【0037】
<第1工程(繰り返し)>
次に、図6に示すように、缶体1Bに被覆テープ3が被覆されると、缶体1Bは第1移送装置11Aに移動し、缶体1Bに一定間隔をあけて缶体1Cが移送される。
図6は、図4において示した第1工程の繰り返しであるため、その説明を省略する。
【0038】
なお、缶体1Aの後端部E1及び缶体1Bの前端部E2がファイバセンサ12によって正確に検出されるので、缶体1Aの後端部E1及び缶体1Bの前端部E2から露出する余剰の被覆テープ3Bにレーザビームの焦点を形成して照射することで余剰の被覆テープ3Bを正確に分断することができる。
【0039】
前記実施形態に係る被覆テープ分断方法及び被覆テープ分断装置10によれば、缶体1の移送速度Vxと被覆テープ3の幅方向の移動速度Vy、Vzとを合成した速度ベクトルのレーザビームを余剰の被覆テープ3Bに照射するので、缶体1Aの後端部E1及び缶体1Bの後端部E1から露出する余剰の被覆テープ3Bを正確に分断することができる。
【0040】
また、レーザビームの焦点を被覆テープ3上に正確に形成することにより分断に必要とされる出力を抑制することができ、その結果、被覆テープ3に生じる熱収縮の発生を抑制して缶体1への被覆テープ3の熱融着の信頼性を向上することができる。
【0041】
その結果、缶体1の内面に被覆テープ3を被覆し、分断する処理能力を従来の56缶/分から70缶/分に増加して生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態に係る被覆テープ分断装置の概略構成を示す図である。
【図2】被覆テープ分断に際して照射されたレーザビーム移動方向及び速度を説明する平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る被覆テープ分断装置の被覆開始工程を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る被覆テープ分断装置の第1工程を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る被覆テープ分断装置の第2工程を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る被覆テープ分断装置の第1工程が繰り返された状態を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 缶体
1A 先行移送される缶体
1B 後続移送される缶体
3 被覆テープ
3A 被覆された被覆テープ
3B 余剰の被覆テープ
10 被覆テープ分断装置
11 移送装置
15 制御装置
16 第1駆動部
18 第2駆動部
LA レーザ照射装置
R1 支持ローラ
R2 押圧ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口した缶体の一方の端部から他方の端部に向かって前記缶体の内面を被覆するとともに、移送手段により缶体が移送される際に先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを、前記缶体を移送しながら分断する被覆テープ分断方法であって、
前記先行移送される缶体の後端部を検出し、前記被覆テープの前記後端部から露出する部分に前記缶体の移送速度を合成したレーザビームを前記後端部に沿って照射し、
前記後続移送される缶体の前端部を検出し、前記被覆テープの前記前端部から露出する部分に前記缶体の移送速度を合成したレーザビームを前記前端部に沿って照射して前記被覆テープを缶体から分断することを特徴とする被覆テープ分断方法。
【請求項2】
請求項1記載の被覆テープ分断方法であって、
前記被覆テープの前記先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する部分を引張することを特徴とする被覆テープ分断方法。
【請求項3】
両端が開口した缶体の一方の端部から他方の端部に向かって前記缶体の内面を被覆するとともに、移送手段により缶体が移送される際に先行移送される缶体と後続移送される缶体の間に延出する樹脂製の被覆テープを、前記缶体を移送しながら分断する被覆テープ分断装置であって、
前記先行移送される缶体と、前記後続移送される缶体とを、間隔をあけて移送する移送手段と、
前記先行移送される缶体の後端部及び前端部を検出する缶端検出手段と、
前記缶体の移送速度と合成したレーザビームを前記後端部及び前端部に沿って照射可能とされたレーザ照射装置と、を備え、
前記レーザビームを、前記被覆テープの前記後端部及び前記前端部から露出する部分に照射するように構成されていることを特徴とする被覆テープ分断装置。
【請求項4】
請求項3記載の被覆テープ分断装置であって、
前記移送手段は、
前記先行移送される缶体に対応する第1駆動部と、
前記後続移送される缶体に対応する第2駆動部と、を備え、
前記第1駆動部が前記第2駆動部より相対的に高速に設定されて、前記先行移送される缶体と前記後続移送される缶体の間に延出する前記被覆テープを引張するように構成されていることを特徴とする被覆テープ分断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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