説明

装置、密封部材、及び流体容器

密封部材(14)を有する流体容器(12)内部及び/又は外部へ流体(22)を移送するための装置(24)。装置(24)は、密封部材(14)を貫通するための穿刺部材(16)と、流体(22)が流体容器(12)内部及び/又は外部へ流動し得る長手方向流路(18)を画成する細長い胴部と、流路(18)に連通する少なくとも一個の開口部(20)と、を備える。少なくとも一個の開口部(20)は、装置の使用中に、少なくとも一個の開口部(20)の少なくとも一部が密封部材(14)の最内側部(14b)に実質的に隣接して配置される状態を確保するために、穿刺部材(16)の長さ(l)の少なくとも1%にわたって広がっているようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封部材を有する流体容器内部及び/又は外部へ流体を移送するための装置に関する。本発明は、更に、密封部材及び流体容器に関する。本発明の装置、密封部材、及び流体容器は、限定的ではないが、特に、医療用物質を流体容器内部及び/又は外部へ移送することを対象とするけれども、任意の種類の流体、即ち、互いに自由に行き交う分子を有すると共に、その容器の形状を呈する傾向を有する任意の連続的な無定形物質を、流体容器内部及び/又は外部へ移送するために使用し得る。
【背景技術】
【0002】
医療用の薬品及び溶媒は、ゴム、プラスチック、又はエラストマの栓、ストッパ、膜、又は穿刺可能なキャップにより密封された、バイアル、ボトル、又はバッグ等のガラス又はプラスチック容器に入れて供給される場合が多い。こうした密封部材は、薬品の劣化又は汚染を防止すると共に、揺動させることで容器の内容物を混合することを可能にし、更に容器の内容物が漏出して周囲を汚染することを防止する。通常は、流路と、流路に連通した開口部とを備えたカニューレ又は中空のスパイクを、こうした密封部材を介して挿入して、流体の容器への注入、及び容器からの流体の吸引を行う。
【0003】
注入流体容器が剛体又は半剛体材料製である場合、即ち、その壁部が圧壊不能である場合には、注入流体容器から医療用流体を吸引するための、及び内部に真空状態が出来るのを防止するために、空気入口が必要となる。したがって、剛体又は半剛体注入流体容器から流体を吸引する時には、通常は空気フィルタを備えた、医療用流体流路及び空気吸入路を有するスパイクが使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
医療用流体の入った容器が空に近い状態になった時、無駄を最小にし、容器の洗浄/廃棄を容易にするために、医療用流体(非常に高価及び/又は毒性である場合がある)の最後の数滴を容器から吸引するのに、カニューレ又はスパイクがよく使用される。カニューレ又はスパイクは、容器内に残存する医療用流体の吸引に際し、ゆっくりと慎重に密封部材から抜き取られる。しかしながら、毒性薬物は、こうした作業中に漏出して周囲を汚染する恐れがあり、又、塵、花粉、又はバクテリア等の望ましくない粒子を含有する未濾過空気が、カニューレ内に引き込まれ、これにより、内部の医療用流体が汚染される恐れがある。
【0005】
場合によっては、容器から全ての薬品が吸引される訳ではないという事実を考慮して、実際、容器には余分な量の吸引対象薬品が入れられている。使用者は、これにより、推奨投与回数に渡って容器からの吸引が可能となるが、これを行うことにより、医療用流体の各容器のコストは増加し、無駄が多くなり、容器の洗浄又は廃棄に手間が増える。
【0006】
密封部材は、多様な構成、サイズ、及び厚さのものが利用可能であるため、複数の異なる密封部材での使用に適合すると共に、医療用流体の最後の数滴を容器から安全且つ便利な形で吸引可能とするスパイクを設計することは困難である。
【0007】
本発明の目的は、密封部材を有する流体容器内部及び/又は外部への流体の効率的な移送を可能にする装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1による装置により達成され、装置は、密封部材を貫通するための穿刺部材と、流体が流体容器内部又は外部へ流動し得る長手方向流路を画成する細長い胴部とを備える。装置は、流路に連通する少なくとも一個の開口部を備え、少なくとも一個の開口部は、装置の使用中に、少なくとも一個の開口部の少なくとも一部が密封部材の最内側部に実質的に隣接して配置される状態を確保するために、穿刺部材の長さの少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、又は少なくとも3%、又は少なくとも4%、又は少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも50%、又は最も好ましくは少なくとも70%又は100%にわたって、広がっているようになっている。
【0009】
穿刺部材の長さは、穿刺部材の先端部から、底の無い流体容器の無限幅の密封部材に装置のその部分をより深く押し入れるために実質的に増加した力が必要となる量だけ装置の幅が増加する点までの距離として画成される。装置が全長に渡って実質的に均一な断面を有する場合、穿刺部材の長さは、穿刺部材の先端部から、装置の反対端部までの距離として画成される。
【0010】
こうした装置により、流体容器の全ての内容物、或いは本質的に全ての内容物を、逆さにした流体容器から排出させることができる。
【0011】
本発明の装置は、更に、流体容器が逆さにされ、或いは直立位置にある時に、容器内部の流体の混合を良くする。例えば、逆さにした又は直立した流体容器において液体薬品を液体溶媒と混合する場合、複数の開口部又は細長くした開口部により、液体薬品/溶媒は、従来の装置を使用した場合よりも迅速に流体容器へ流入可能となり、入口部分が増加し、分散して、それにより発生する乱流が増加することにより混合がよくなるため、二種類の液体の混合が促進される。
【0012】
更に、流体容器及びその内容物が冷却されていた場合、逆さにした流体容器の密封部材を介して、流体容器の内容物より高い温度の流体を供給すれば、対流により、二種類の流体の混合を加速し得る。対流は、冷却された流体が、冷却された流体より高い温度の流体を収容する直立した流体容器の最上部に入る場合にも、混合を助長し得る。
【0013】
本発明の装置は、少なくとも一個の開口部が装置が貫通するように設計された最も厚い密封部材の厚さより長く広がっている場合に、様々な厚さ(数ミリメートルから数センチメートルの範囲が可能)及び様々な構造(凹形、両凹形、又はM字形)の密封部材を備える複数の流体容器での使用に適している。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、装置は、実質的に穿刺部材の全長に及ぶ一個の開口部を備える。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、装置は、穿刺部材の長さにわたって均一又は不均一間隔に設けた複数の開口部を備える。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、装置は、装置が流体容器の密封部材へ挿入される前に、少なくとも一個の開口部を少なくとも部分的に被覆及び密封するように配置された、ゴム、プラスチック、又はエラストマシース等の伸縮スリーブを備える。伸縮スリーブは、装置が流体容器の密封部材へ挿入された時に密封部材の最外側部に当接すると共に、装置の使用中に密封部材の最外側部の外部に位置した開口部の一部又は開口部群のみを被覆及び密封して、その開口部又は開口部群から医療用流体が漏出することを防止するように、穿刺部材が更に深く密封部材を貫通する際に収縮するように配置される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、装置は、装置の使用中又は使用前後に装置が誤って流体容器からはずれないように流体容器へ装置を接続する接続手段を備える。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、装置は、例えば、流体容器の内部から外側へ密封部材に向かう方向に、開口部の最外縁部から延びる目盛り線を備える。装置の挿入点における密封部材の厚さが分かっている場合には、装置の使用中に開口部の最外縁部が密封部材の最内側部に実質的に隣接した位置になる状態を確保するには、装置を密封部材のどこまで挿入する必要があるかを使用者に指示するために目盛り線を使用することができる。目盛り線は、装置を挿入する前に、密封部材の厚さを計測するためにも使用できる。
【0019】
本発明は、更に、流体容器の出口を密封するための、ゴム、プラスチック、又はエラストマの栓、ストッパ、膜、又は穿刺可能なキャップ等の密封部材に関し、密封部材は、本発明の実施形態の何れかによる装置を備え、装置は、密封部材と一体的に形成されるか、或いは、密封部材に取り外し可能/取り外し不可能に接続される。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、装置は、装置を密封部材に対して前後に摺動させることにより装置の少なくとも一個の開口部を開閉し得るように、密封部材に摺動可能に装着される。
【0021】
本発明は、更に、本発明の実施形態の何れかによる密封部材を備えた流体容器に関する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】流体容器の内部及び/又は外部へ流体を移送するための従来の装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による、流体容器の内部及び/又は外部へ流体を移送するための装置を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による、流体容器の内部及び/又は外部へ流体を移送するための装置を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による、流体容器の内部及び/又は外部へ流体を移送するための装置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による、流体容器の内部及び/又は外部へ流体を移送するための装置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による、密封部材を密封することを示す図である。
【図7】本発明の実施形態による、密封部材を密封することを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、非限定的な例により、次の各添付図を参照して本発明を更に説明する。
図面は一定の縮尺で描かれておらず、特定の特徴部の寸法は、明快にするために誇張されていることに留意されたい。
更に、各添付図の例示が剛体、半剛体、又は柔軟性の容器であるかに関係なく、本発明は、密封部材を有する任意の種類の流体容器での使用に適していることに留意されたい。
【0024】
図1は、流体容器12の内容物22を密封する密封部材14を有する逆さにした流体容器12の内部及び/又は外部へ流体を移送するための従来の装置10を示す。装置10は、密封部材14を貫通するための穿刺部材16と、流体容器の内容物が流体容器12内部及び/又は外部へ流動し得る長手方向流路18を画成する細長い胴部と、流路18と連通する一個の横向きの開口部とを備える。
【0025】
密封部材14は厚さ及び強靱性が様々であるため、密封部材14を介して装置を挿入する際に使用者が加える力の大きさにより、又、装置が流体容器12の長手方向軸に対して実質的に垂直に挿入されるか、角度を成して挿入されるかによって、装置の開口部20は、流体容器12内の無数の位置のどこにでも配置され得る。流体容器12の内容物22が開口部の最外縁部20aの真下の高さまで排出されると、装置を僅かに引き出さなければ、それ以上の流体を流体容器から排出させることができなくなる。
【0026】
図2は、密封部材14を有する逆さにした流体容器12の内部及び/又は外部へ流体を移送するための本発明による装置24を示す。装置24は、密封部材14を貫通するための傾斜先端部を有する穿刺部材16を備え、更に、円形、正方形、六角形、又は八角形等の、対称又は非対称断面形状の細長いチューブ状の胴部24aを任意に備えることができる。細長い胴部24aは、穿刺部材16の幅よりも大きな幅を有し、流体容器12の密封部材14を貫通して挿入されることを目的としていない。細長い胴部24aは、落下室を備えることができる。装置24は、更に、空気/液体入口24bを任意に備えることができる。
【0027】
穿刺部材16は、流体容器の内容物が流体容器12の内部及び/又は外部へ流動し得る実質的に長手方向の流路(図示せず)と、流路に連通する、長方形、正方形、円形、楕円形といった任意の形状にすることが可能な一個の細長い開口部20とを画成する。開口部20は、穿刺部材の先端部から、或いは穿刺部材の先端部より数ミリメートルの所から、穿刺部材16の長さLの約50%にわたって長手方向に広がり、装置10の使用中、少なくとも一個の開口部の少なくとも一部が密封部材14の最内側部14aに実質的に隣接する状態を確保する。開口部20の最大幅は、穿刺部材16の最大幅の少なくとも20%、好ましくは穿刺部材16の最大幅の少なくとも50%である。
【0028】
図示した例において、密封部材14の最内側部14aは、装置の使用中、細長い開口部20に重なり合う。装置24は、更に、目盛り線26を備え、装置24の挿入点における密封部材14の厚さが分かっている場合に、使用者が開口部20の最外縁部20aを正確に位置決めすることを可能にする。
【0029】
装置24は、熱可塑性プラスチック材等のプラスチック、金属、ガラス、又はセラミック材で構成することが出来る。穿刺部材16の長さは、0.5乃至5.0cm以上の範囲にしてよく、これにより、穿刺部材の長さは、好ましくは、その最大幅の5乃至20倍である。
【0030】
図2にはガラス瓶のような剛体又は半剛体の流体容器12を図示しているが、本発明の装置24は、輸液バッグ等の非剛体流体容器での使用にも等しく適していることに留意されたい。更に、剛体又は半剛体流体容器から流体を排出する時には空気入口が必要になるが、空気入口及び空気通路は、図をわかり易くするために何れの図面にも図示していない。しかしながら、本発明の装置は、任意の数の空気又は他の流体用の通路を備えることができる。
【0031】
図3は、流体容器の密封材に装置が挿入される前の本発明の別の実施形態による装置24を示す。装置は、穿刺部材の固い傾斜先端部の後ろから穿刺部材16の反対端部までの実質的に穿刺部材16の全長Lにわたる一個の開口部20を備える。開口部20の長さは、当然ながら、貫通しようとする最も厚い密封部材14の厚さにより決まる。
【0032】
装置24は、装置が流体容器に挿入される前に、少なくとも一個の開口部20を少なくとも部分的に被覆及び密封するようにし、例えばシリコンゴムで構成される密着した弾性伸縮スリーブ28を備える。伸縮スリーブ28は、装置が流体容器12に挿入された時に密封部材14の最外側部14bに当接し、穿刺部材16が密封部材14を更に深く貫通する際に収縮するようになっている。
【0033】
図4は、流体容器12の密封部材14に挿入された後の図3の装置24を示す。密封部材14の最内側部14aの内側にある開口部20の一部が流体容器の内部に露出される一方、密封部材14の最外側部14bの外側にある開口部20の部分は密封され、これにより、流体容器12の内容物の劣化又は汚染が防止され、流体容器12の内容物を揺動により混合することが可能となり、流体容器12の内容物が漏出して周囲を汚染することが防止されることがわかる。
【0034】
図3及び4に示した装置24は、更に、流体容器12の縁に把持する形で係合して、流体容器12上の所定位置に装置24を堅固に保持する接続手段30を備える。接続手段30は、流体容器の密封部材14を貫通して装置24を押し込んだ時に、流体容器12の縁に摺動可能に係合する湾曲端部領域を含む二本の手動操作可能な弾性アームを備える。
【0035】
接続手段30は、スナップフィット機構、ルアーロック、又は他の任意の機械的又は非機械的接続手段であってもよく、接続手段を係合させた際に、装置の穿刺部材16を流体容器12の密封部材14に貫通させ、これにより、流体容器12の内部と装置24の流路との間に流体連通をもたらすように、即ち、例えば、ルアーロックをロック位置へ捻った時に流体連通がもたらされるようになされている。
【0036】
本発明の別の実施形態によれば、装置は、使用者が穿刺部材16により負傷することを防止すると共に、穿刺部材16の汚染を防止するために、穿刺部材シールド/ガードを備える。図3及び4に示した実施形態において接続手段30は、穿刺部材シールド/ガードとしても機能する。
【0037】
本発明の装置24の少なくとも一個の開口部20は、必ずしも装置24の長手方向軸線に平行に又は同一線上に延びている必要はなく、穿刺部材16の長さに沿ってジグザグのパターンで延びてもよく、或いは、装置24の長手方向軸に対して横方向に延びる複数の開口部により構成されてもよいことに留意されたい。
【0038】
図5は、本発明の別の実施形態による装置を示す。装置24は、実質的に穿刺部材16の全長に及ぶ距離dにわたって均一間隔に設けた複数の開口部24を備える。穿刺部材の長さが3cmである場合、装置24は、例えば、穿刺部材16の長手方向に長さ2mmで、それぞれの間隔が1mmの十個の均等間隔の開口部20を備えることができる。図示した実施形態において、穿刺部材16は、薄い中心部分を有する密封部材14を穿刺するために、或いは前もってスリットを入れた穿刺部材14を穿刺するために使用できる尖っていない端部を有している。当然ながら、本実施形態に関連して尖った穿刺部材も使用し得ることを理解されたい。
【0039】
図6及び7は、本発明の一実施形態による密封部材32を示す。密封部材32は、例えば、天然又は合成ゴム、或いは他の任意のエラストマ、プラスチック、又はガラスで構成される。密封部材32は、本発明の実施形態の何れかによる装置24を備え、装置24は、密封部材32と一体的に形成されるか、或いは、取り外し可能/取り外し不可能に接続される。装置24は、図6に示すような閉位置から、図7に示すような開位置へ、装置を密封部材に対して前後に摺動させることにより、装置の少なくとも一個の開口部20を開閉し得るように、密封部材32に摺動可能に装着される。装置24は、当然ながら、図示した完全開位置及び完全閉位置に加えて、任意の位置において停止するようにすることができる。
【0040】
図7では、装置の肩部34が密封部材32の最外縁部32aに当接するまで、装置24の穿刺部材16全体が密封部材32を貫通して押し込まれている。この位置において、開口部の下縁部20aは、密封部材32の最内縁部32bと同一線上になり、密封部材が挿入された流体容器の内部に開口部20全体が露出されるようになる。
【0041】
本発明の密封部材32は、流体容器12の入口/出口へ挿入してよく、或いは、例えば、流体容器への取り付けを可能にするために、ねじ等の手段を備えてもよい。
特許請求の範囲に含まれる本発明の別の変形は、当業者には明らかとなろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封部材(14)を有する流体容器(12)内部及び/又は外部へ流体(22)を移送するための装置(24)であって、該装置(24)は、前記密封部材(14)を貫通するための穿刺部材(16)と、流体(22)が前記流体容器(12)内部及び/又は外部へ流動し得る長手方向流路(18)を画成する細長い胴部と、前記流路(18)に連通する少なくとも一個の開口部(20)と、を備え、前記少なくとも一個の開口部(20)は、前記装置の使用中に、前記少なくとも一個の開口部(20)の少なくとも一部が密封部材(14)の最内側部(14b)に実質的に隣接して配置される状態を確保するために、前記穿刺部材(16)の長さ(l)の少なくとも1%にわたって広がっているようになっていることを特徴とする装置(24)。
【請求項2】
前記少なくとも一個の開口部(20)は、前記穿刺部材(16)の長さ(L)の少なくとも2%、又は少なくとも3%、又は少なくとも4%、又は少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも50%、又は最も好ましくは少なくとも70%又は100%にわたって広がっているようになっていることを特徴とする、請求項1記載の装置(24)。
【請求項3】
前記穿刺部材(16)の全長(L)に実質的にわたって広がる一個の開口部(20)を備えることを特徴とする、請求項1又は2記載の装置(24)。
【請求項4】
前記穿刺部材(16)の長さ(l)にわたって均一又は不均一間隔で設けた複数の開口部(20)を備えることを特徴とする、請求項1又は2記載の装置(24)。
【請求項5】
前記装置が流体容器(12)の密封部材(14)に挿入されていない時に、前記少なくとも一個の開口部(20)を少なくとも部分的に被覆及び密封するようになされた伸縮スリーブ(28)を備え、該スリーブ(28)は、前記装置が流体容器(12)の密封部材(14)へ挿入された時に前記密封部材(14)の最外側部(14a)に当接すると共に、前記穿刺部材(16)が更に深く前記密封部材(14)を貫通する際に収縮するようになっていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1に記載の装置(24)。
【請求項6】
前記流体容器(12)に接続するための接続手段(30)を備えることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1に記載の装置(24)。
【請求項7】
目盛り線(26)を備えることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1に記載の装置(24)。
【請求項8】
流体容器(12)の入口/出口を密封するための、ゴム、プラスチック、又はエラストマの栓、ストッパ、膜、又は穿刺可能なキャップ等の密封部材(32)であって、前記密封部材(14)と一体的に形成された、或いは、取り外し可能/取り外し不可能に接続された、請求項1乃至6の何れかによる装置(24)を備えることを特徴とする密封部材(32)。
【請求項9】
前記装置(24)は、前記装置(24)を前記密封部材(14)に対して前後に摺動させることにより前記装置(24)の前記少なくとも一個の開口部(20)を開閉し得るように、前記密封部材(14)に摺動可能に装着されることを特徴とする、請求項8記載の密封部材(32)。
【請求項10】
請求項8又は9記載の密封部材(32)を備えることを特徴とする流体容器(12)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2010−537900(P2010−537900A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522854(P2010−522854)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際出願番号】PCT/SE2007/050591
【国際公開番号】WO2009/029010
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(503261731)カルメル プハルマ アクチボラゲット (14)
【Fターム(参考)】