説明

製品を選択し、分注するシステム及び方法

ユーザに複数の製品を分注する分注システムのいくつかの実施形態を開示する。分注システムは、入力/出力装置及びディスペンサーを備えていてもよい。入力/出力装置は、ユーザからの製品の1つの選択を受けるように構成されていてもよい。ディスペンサーは、複数の希釈成分を分注するように構成されていてもよく、希釈成分と希釈成分の比率とは、少なくとも部分的にユーザの選択に対応している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、製品を分注するシステム及び方法、より詳細には、少なくとも部分的にユーザの選択に基づいて製品を分注するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な種類の予めパッケージに入れられた飲料製品によって市場が分かれている。それぞれの飲料製品は、独特な味や風味を有していることがある。しかし、味が違うにもかかわらず、飲料製品の多くには共通の成分が含まれている。例えば、飲料製品の多くは希釈水を含むことがある。
【0003】
幾つかの飲料分注システムは、成分の共通性を利用し得る。成分は互いに分離され得、システムは消費者の要求に応え、成分を配合して飲料を作り出すことができる。例えば、1987年3月11日に出願された米国特許第4,753,370号明細書の「Tri−Mix Sugar Based Dispensing System(三種類の砂糖の混合物をベースにした分注システム)」(特許文献1)には、分離された希釈剤と風味剤を1つの汎用の甘味料と配合して様々な飲料製品を作り出すことができる飲料分注システムが開示されている。
【0004】
そのような飲料分注システムは、通常はジュースを作り出すように構成されることはない。ジュース濃縮液の量のために、これらのシステムは多種多様なジュースを分注するために、比較的大きな設置面積を通常必要とする。複数の異なるジュースを作り出すことができるが、比較的小さな設置面積を有するジュース分注システムが、2006年3月6日に出願された米国特許出願整理番号第11/276,549号明細書の「Juice Dispensing System(ジュース分注システム)」(特許文献2)、2007年7月13日に出願された米国特許出願整理番号第11/777,309号明細書の「Dispenser for Beverages Including Juices(ジュースを含む飲料のためのディスペンサー)」(特許文献3)、2007年7月13日に出願された米国特許出願整理番号第11/777,314号明細書の「Clean in Place System for Beverage Dispensers(飲料ディスペンサーのための定置洗浄システム)」(特許文献4)、2007年7月13日に出願された米国特許出願整理番号第11/777,303号明細書の「Flow Sensor(流量センサー)」(特許文献5)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,753,370号明細書
【特許文献2】米国特許出願整理番号第11/276,549号明細書
【特許文献3】米国特許出願整理番号第11/777,309号明細書
【特許文献4】米国特許出願整理番号第11/777,314号明細書
【特許文献5】米国特許出願整理番号第11/777,303号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
幾つかの知られた飲料分注システムは、成分の共通性を利用し得るが、多くの飲料分注システムは、ユーザ構成の製品を分注するという固有の能力を利用するものではない。その代わりに、飲料分注システムは、通常は市場化テストが実施され、市場で予めパッケージされた容器により容易に入手し得るブランド製品を分注する。飲料分注システムが通常はユーザ構成の製品を分注しない理由の1つは、ユーザが希望しない構成の製品を不注意でつくるかもしれず、そのために、飲料分注システムを不愉快に思う場合があるからである。望ましい飲料分注システムにより、一定のテストがなされた範囲外で製品を選択することにおいてユーザの自由を制限する一方で、ユーザが製品を構成できることが可能になる。そのような飲料分注システムは、分注された製品が所望の風味や濃度を有することを保証できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ユーザに複数の製品を分注する分注システムの一実施形態を開示する。分注システムは、入力/出力装置及びディスペンサーを備えていてもよい。入力/出力装置は、ユーザからの製品の1つの選択を受けるように構成されていてもよい。ディスペンサーは、複数の希釈成分を分注するように構成されていてもよい。希釈成分と希釈成分の比率とは、少なくとも部分的にユーザの選択に対応していてもよい。
【0008】
またディスペンサーは、1つ又はそれ以上の風味成分を分注するように構成されていてもよい。1つ又はそれ以上の風味成分は、少なくとも部分的にユーザの1つ又はそれ以上の風味の選択に対応していてもよい。1つ又はそれ以上の風味成分は、ジュース濃縮液を含んでいてもよい。ディスペンサーは、汎用のジュースベース及び第1の濃縮風味剤から第1のジュース濃縮液を作り出すように構成されていてもよく、ディスペンサーは、汎用なジュースベース及び第2の濃縮風味剤から第2ジュース濃縮液を作り出すように構成されていてもよい。希釈成分としては、水、ミルク、ヨーグルトが挙げられる。製品としては、ジュース、ジュース風味のミルク、ジュース風味のスムージ、ジュース風味のヨーグルトが挙げられる。
【0009】
また分注システムの実施形態も開示される。分注システムは、入力/出力装置、及びディスペンサーを備えていてもよい。入力/出力装置は、複数の選択を受けるように構成されていてもよい。選択は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択を含んでいてもよい。ディスペンサーは、1つ又はそれ以上の希釈成分を分注するように構成されていてもよい。1つ又はそれ以上の希釈成分は、少なくとも部分的に1つ又はそれ以上の希釈剤の選択に対応していてもよい。1つ又はそれ以上の希釈成分の比率は、少なくとも部分的に1つ又はそれ以上の希釈度の選択に対応していてもよい。
【0010】
入力/出力装置は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択肢及び1つ又はそれ以上の予め決められた希釈剤の選択肢の組み合わせを視覚的に表示する表示装置を備えていてもよい。入力/出力装置は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択を、希釈剤の選択肢のうちの1つ又は予め決められた希釈剤の選択肢の組み合わせのうちの1つのどちらかに制限するように構成されていてもよい。
【0011】
入力/出力装置は、入力機構を備えていてもよい。入力機構は、位置の連続した範囲に沿って調節されるように構成されていてもよい。入力/出力装置は、入力機構が位置の連続した範囲の1つの場所に調節されたときに、それぞれの希釈剤の選択を受けるように構成されていてもよい。位置の連続した範囲は、第1の分離された位置、第2の分離された位置、及び領域を含んでいてもよい。第1の分離された位置は第1の希釈剤の選択肢を示してもよい。第2の分離された位置は第2希釈剤の選択肢を示してもよい。領域は第1の分離された位置及び第2の分離された位置との間にあってもよい。領域は第1の希釈剤の選択肢及び第2の希釈剤の選択肢の組み合わせを示してもよい。第1の分離された位置及び第2の分離された位置は、全距離だけ分離されていてもよい。入力/出力装置は、入力機構が位置の連続した範囲における1つの場所に調節されたとき、希釈度の選択を受けるように更に構成されていてもよい。その場所は、第1の分離された位置から第1の距離であり、かつ第2の分離された位置から第2の距離であってもよい。第1の距離と全距離との相対的関係は、第1の希釈剤の選択の相対的量を示してもよく、第2の距離と総合距離との相対的関係は、第2の希釈剤の選択の相対的量を示してもよい。
【0012】
入力/出力装置は、選択肢の連続体をユーザに視覚的に表示する表示装置を備えていてもよい。連続体は、複数の希釈剤の選択肢及び複数の希釈度の選択肢を視覚的に示してもよい。入力機構は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々、及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択肢の各々を、選択肢の連続体から選択するように構成されていてもよい。
【0013】
また、方法の実施形態について以下に述べる。当該方法は、複数の選択肢をユーザに表示するステップを含んでもよい。選択肢は、複数の希釈剤の選択肢及び複数の希釈度の選択肢を含んでもよい。また、当該方法は、複数の選択をユーザから受けるステップを含んでもよい。選択は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択を含んでもよい。当該方法は、1つ又はそれ以上の希釈成分を決定するステップを更に含んでもよい。希釈成分は、少なくとも部分的に希釈剤の選択に基づいて決定されてもよい。また方法は、希釈成分の相対的量を決定するステップを含んでもよい。相対的量は、少なくとも部分的に希釈度の選択に基づいて決定されてもよい。当該方法は、希釈成分の相対的量を含む製品を分注するステップを更に含んでもよい。
【0014】
複数の選択肢をユーザに表示するステップは、希釈剤の選択肢の予め決められた1つ又はそれ以上の組み合わせを、ユーザに表示するステップを含むことができる。当該方法は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択を、希釈剤の選択肢の1つ又は希釈剤の選択の予め決められた複数の組み合わせの1つのいずれかに制限するステップを含むことができる。ユーザから複数の選択を受けるステップは、入力機構の場所の指示を受けるステップを含むことができる。場所は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々、及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々に関連付けられていてもよい。
【0015】
ユーザに複数の選択肢を表示するステップは、ユーザに選択肢の連続体を表示するステップを含んでもよい。選択肢の連続体は、製品の中の相対的量に従って希釈剤の選択肢を視覚的に示す2次元グラフであっても良い。そのような実施形態において、選択肢の連続体は、希釈度線を用いてそれぞれの希釈剤の選択肢を視覚的に示しても良い。希釈度線は、希釈度の選択肢を表す振幅を有してもよい。また、そのような実施形態においては、連続体の終端はその連続体の始端と同じであっても良い。ユーザに選択肢の連続体を表示するステップは、表示装置に選択肢の連続体を表示するステップを含んでもよい。連続体の終端は、選択肢の連続体が無限に現われるように、表示装置において連続体の始端に隣接して配置されていてもよい。ユーザから複数の選択を受けるステップは、連続体の場所の指示を受けるステップを含んでいてもよい。連続体上の場所によって、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々、及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々を同時に示してもよい。
【0016】
選択肢は更に、1つ又はそれ以上の風味の選択肢を含んでもよい。選択は、1つ又はそれ以上の風味の選択を更に含んでも良い。製品は更に、1つ又はそれ以上の風味成分を含んでも良い。風味成分は、少なくとも部分的に風味の選択によって決定されてもよい。そのような実施形態では、風味成分はジュース濃縮液を含んでもよく、希釈成分は水、ミルク、及びヨーグルトを含んでもよい。
【0017】
以下の図では同じ参照符号は同じ構成部分を示す。図の構成要素は、必ずしも縮尺どおりで描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】製品を選択し、分注するシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】1つ又はそれ以上の風味成分、及び1つ又はそれ以上の水またはミルクベースの希釈成分を配合して生成され得る製品例を記載した表である。
【図3】製品を分注するシステムの一実施形態の模式図であり、筺体の中に 組み込まれたシステムを示す。
【図4】選択肢の予め決められた組み合わせをユーザに表示するユーザインターフェースの一実施形態の模式図である。
【図5】ユーザインターフェースの別の実施形態の模式図である。
【図6】ユーザインターフェースの別の実施形態の模式図である。
【図7】選択肢の連続体をユーザに表示するユーザインターフェースの一実施形態の模式図である。
【図8】選択肢のループ状の連続体を表示するユーザインターフェースの一実施形態の模式図である。
【図9】製品を選択し、分注する方法の一実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、製品を選択し、分注するシステム及び方法の実施形態について説明する。当該システム及び方法は、風味成分及び1つ又はそれ以上の希釈成分を含む製品を分注するように構成されていてもよく、少なくともその成分のうちの幾つかはユーザの選択に対応している。図1は、製品を選択し、分注するためのシステム100の一実施形態を示すブロック図である。システム100は一般に、入力/出力装置102、処理装置104、及びディスペンサー106を備える。入力/出力装置102は、複数の選択肢をユーザ108に提供し、複数の選択をユーザ108から受けるように構成されていてもよい。処理装置104は、少なくとも部分的にユーザ108の選択に基づいて、ディスペンサー106を指示又はこれを制御してもよい。ディスペンサー106は、ユーザ108の選択に対応して、製品110を分注するように構成されていてもよい。
【0020】
より具体的には、入力/出力装置102は、複数の風味の選択肢112をユーザ108に表示し、1つ又はそれ以上の風味の選択114をユーザ108から受けるように構成されていてもよい。風味の選択肢112の例としては、とりわけリンゴ、オレンジ、グレープ、クランベリ、パイナップル、グレープフルーツ、及びグアバが挙げられる。これらの風味の選択肢112からの風味の選択114の例は、リンゴであっても良い。幾つかの場合においては、ユーザ108は、複数の風味の選択114をしてもよい。そのような場合においては、入力/出力装置102は、風味度の選択肢116をユーザ108に表示し、風味度の選択肢118をユーザ108から受けてもよい。ユーザ108は、風味度の選択肢116の中から、風味度の選択118を選択してもよい。風味度の選択118は、選択された風味の製品110の風味に対する相対的割合を示してもよい。例えば、ユーザ108は、リンゴ及びクランベリの両方の風味の選択114をしてもよく、ユーザ108は、40%がリンゴ、60%がクランベリの風味度の選択118をしても良い。他の場合には、入力/出力装置102は、風味度の選択肢116をユーザ108に表示しなくても良い。例えば、もしユーザ108が、一度に最大1つの風味を選択することを許されている場合には、風味度の選択肢116は表示されなくても良い。別の例としては、システム100が、選択された風味の製品110に対する相対的割合を決定するように構成されている場合には、風味度の選択肢116は表示されなくても良い。実際には、入力/出力装置102は、風味の選択肢112を表示するか又は風味の選択114を受けるように構成されていなくてもよく、そのような場合には、ディスペンサー106により分注される製品110はユーザ108の風味の嗜好に対応していなくてもよい。
【0021】
入力/出力装置102は、複数の希釈剤の選択肢120をユーザ108に表示し、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択122をユーザ108から受けるように構成されていてもよい。例えば、ユーザ108には、水ベースの希釈剤の選択肢及びミルクベースの希釈剤の選択肢を含む希釈剤の選択肢120が表示されてもよい。水ベースの希釈剤の選択肢120の例としては、無炭酸水、炭酸水、氷が挙げられ、ミルクベースの希釈剤の選択肢120の例としては、牛乳、豆乳、ヨーグルトが挙げられる。希釈剤の選択肢120の他の例としては、製品110を調合する際にディスペンサー120により用いられる希釈成分又は成分を明白に表示しない製品110を示してもよい。以下に更に詳細に記載されるように、そのような希釈剤の選択肢120の例としては、ジュース、ジュース入りミルク、ミルク、スムージ、及びヨーグルトが挙げられる。希釈剤の選択肢120から、ユーザ108は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択122をしてもよい。例えば、上に記載された希釈剤の選択肢120の例が表示されたユーザ108は、水の希釈剤の選択122をしてもよい。幾つかの場合には、ユーザ108は複数の希釈剤の選択122をしても良い。そのような場合においては、入力/出力装置102は、希釈度の選択肢124を表示してもよく、希釈度の選択126をユーザ108から受けてもよい。ユーザ108は、希釈度の選択126を希釈度の選択肢124の中から選択してもよい。希釈度の選択122は希釈の選択122の相対的量を、例えば他の希釈剤の選択122に比べて示しても良い。ユーザ108は、ユーザ108が40%が水及び60%がミルクの希釈度の選択126をし得る水及びミルクの希釈剤の選択122をしても良い。上に開示された風味の選択肢112及び希釈剤の選択肢120は、例として分注されており、任意の他の選択肢が用いられても良いことに留意されたい。
【0022】
幾つかの場合には、入力/出力装置102は更に、1つ又はそれ以上の他の選択肢128をユーザ128に表示し、1つ又はそれ以上の他の選択130をユーザ108から受けるように構成されていてもよい。他の選択肢128及び他の選択130の例は、製品110の大きさ及び製品110に組み込まれる添加物の指示であっても良い。例えば、製品110にとりわけ、割り増しのビタミンC又はカルシウムを添加する他の選択肢128が、ユーザ108に表示されても良い。別の例は、分注の選択肢であっても良く、それにより、ユーザ108が製品110の調合を完了したことを示しても良い。
【0023】
処理装置104は、少なくとも部分的にユーザ108の選択に基づいて、製品110を分注するようにディスペンサー106に指示するように構成されていてもよい。処理装置104は、入力/出力装置インターフェース132、プロセッサ134、メモリ136、分注インターフェース138を備えていてもよい。入力/出力装置インターフェース132は、ユーザ108の選択をプロセッサ134及び/又はメモリ136に伝えるように構成されていてもよい。メモリ136は、プロセッサ134により実行され得るロジック140を格納してもよい。ロジック140は、以下に述べるように、少なくとも部分的にユーザ108の選択に基づいて、分注指示を決定するように構成されてもよい。分注指示142は、製品110の構成成分の種類、及び量を示してもよい。分注インターフェース138は、実施形態に従って、分注指示142をディスペンサー106に伝えるか、分注指示142に従ってディスペンサー106を制御するように構成されてもよい。
【0024】
ディスペンサー106は、分注指示142に対応する製品110を作り出すように構成されていてもよい。より具体的には、ディスペンサー106は、製品110を作り出すために、1つ又はそれ以上の風味成分144及び1つ又はそれ以上の希釈成分146を配合するように構成されていてもよい。風味成分144及び希釈成分146の種類及び量は、分注指示142により示されてもよい。幾つかの場合には、ディスペンサー106が、1つ又はそれ以上の添加成分148を配合するように構成されていてもよく、この場合、分注指示142は更に、添加成分148の種類及び量を示しても良い。
【0025】
ディスペンサー106により用いられる風味成分144は、入力/出力装置102によりユーザ108に表示される風味の選択肢112に対応してもよい。実施形態において、風味成分144としては、ジュース濃縮液を含んでもよい。例えば、風味成分144としてはとりわけ、リンゴジュース濃縮液、オレンジジュース濃縮液、グレープジュース濃縮液、クランベリジュース濃縮液、パイナップルジュース濃縮液、グレープフルーツジュース濃縮液、及びグアバジュース濃縮液が挙げられる。以下に更に詳細に述べるように、幾つかの実施形態において、ディスペンサー106は、1つ又はそれ以上の構成成分からジュース濃縮液を生成しても良い。他の風味成分144、例えばとりわけ、チョコレート風味成分も可能である。希釈成分146は、入力/出力装置102によりユーザ108に表示された希釈剤の選択肢120に対応してもよい。例えば、希釈成分146としては、とりわけ、無炭酸水、炭酸水、氷、牛乳、豆乳、及びヨーグルトが挙げられる。しかし、他の希釈成分146が用いられても良い。以下に更に詳細に述べるように、幾つかの実施形態においては、ディスペンサー106は、1つ又はそれ以上の構成成分から希釈成分を生成しても良い。また、幾つかの場合において、希釈成分146は、入力/出力装置102により表示された希釈の選択肢120から明らかでなくても良い。以下に更に詳細に述べるように、例えば、ジュースの希釈剤の選択肢120は、水の希釈成分146に対応しても良いし、スムージの希釈剤の選択肢120は、水、ミルク、及びヨーグルトの希釈成分146に対応しても良い。幾つかの場合において、ディスペンサー106は、1つ又はそれ以上の添加成分148を、風味成分144及び希釈成分146と配合するように構成されても良い。添加成分148は、とりわけビタミン又は天然風味であり得る。
【0026】
風味成分144、希釈成分146、及び幾つかの場合には添加成分148が、一旦配合
されると、ディスペンサー106は製品110を分注してもよい。製品110は、入力/出力装置102上に表示された選択肢及びユーザ108により入力された選択に応じた任意の種類の製品であっても良い。
【0027】
図2は、1つ又はそれ以上の風味成分144及び1つ又はそれ以上の水又はミルクベースの希釈成分146を配合して生成され得る製品110の例を記載した表である。具体的には、製品110はとりわけ、ジュース202、ジュース204の組み合わせ、ブレンドジュース206、スパークリングジュース208、ジュース風味のミルク210、ジュース風味のヨーグルト214、ジュース風味のアイススムージ216、及びジュース風味のヨーグルトスムージ218のうちの1つであっても良い。更に製品110は、これらの製品のうちの任意の変形又はこれらの製品の任意の数の組み合わせであっても良い。以下に図7を参照して説明するように、実施形態では、製品110はこれらの製品の2つの段階的な組み合わせであっても良い。
【0028】
ジュース202は、ジュース濃縮液230及び水220から生成されてもよい。ジュースの組み合わせ204は、複数のジュース濃縮液230及び水220から生成されてもよい。ブレンドジュース206は、ジュース濃縮液230、水220、及び他の天然風味238から生成されてもよい。スパークリングジュース208は、ジュース濃縮液230及び炭酸水220から生成されてもよい。ジュース風味のミルク210は、ジュース濃縮液230、水220、及びミルク226から生成されてもよい。もう1つの風味付きのミルク226は、水220、ミルク226、及びジュース濃縮液230以外のチョコレート風味成分のような風味成分144から生成されてもよい。ヨーグルトジュース228は、ジュース濃縮液230及びヨーグルト228から生成されてもよい。ジュース風味のアイススムージ216は、ジュース濃縮液230、水220、ミルク226、及び氷224から生成されてもよい。ジュース風味のヨーグルトスムージ218は、ジュース濃縮液230、水220、ミルク226、及びヨーグルト228から生成されてもよい。当該実施形態に従って、図2において明らかなように又は任意の他の様式により、ビタミン236及び天然風味238のような他の添加成分148が組み込まれても良い。また、ジュース濃縮液230は、複数の異なるジュース濃縮液の組み合わせでも良い。更に、図2に記載された製品110は、図2に記載されたそれらの成分以外の成分を含んでも良いし、図2に記載された成分が省略されていても良い。
【0029】
図3は、製品110を選択し、分注するシステム100の実施形態の模式図であり、筺体302に組み込まれたシステム100を示している。筺体302は、外部304及び(破線により示されている)内部306を備える。図示のように、入力/出力装置102は、筺体302の外部304上に配置されたユーザインターフェース308であってもよい。ユーザインターフェース308は、表示装置310及び複数の入力機構312を備えてもよい。表示装置310は、選択肢をユーザ108に視覚的に表示するように構成されている、任意の物理的な表示装置又は電子表示装置であっても良い。物理的な表示装置の例は、筺体302に貼られた物理的な貼り紙であっても良く、一方、電子表示装置の例はモニタであっても良い。入力機構312は、ユーザ108の選択を受けるように構成された任意の装置であっても良い。入力機構312としては、とりわけ、ダイヤル314、スライダー316、スイッチ318、及びボタン320が挙げられる。幾つかの入力機構312は、ユーザ108により物理的に作動されるように構成された物理的装置であっても良く、一方、他の入力機構312は、タッチスクリーンにおいて仮想的に制御されるように構成された仮想装置であっても良い。ユーザインターフェースの例について、図4〜図8を参照して以下に説明する。さらに、ユーザインターフェース308又は入力/出力装置102の他の種類を、当該実施形態に従って構成してもよい。
【0030】
ユーザインターフェース308は、操作上、処理装置104に関連付けられていてもよい。処理装置104は、図示のように筺体302の内部306に面して配置されていてもよい。処理装置104は、操作上、ディスペンサー106に関連付けられていてもよい。ディスペンサー106は、少なくとも部分的に筺体302の内部306上に配置されていてもよい。より具体的には、ディスペンサー106は、風味成分144、希釈成分146、及び添加成分148を含んでもよい。
【0031】
風味成分144及び希釈成分146は、明確化のために分離された成分として記載されている。幾つかの場合には、これらの成分144、146は、ディスペンサー106内に別々に収納されていてもよく、一方、他の場合には、1つ又はそれ以上のこれらの成分144、146は、ディスペンサー106により作り出されてもよい。例えば、ディスペンサー106は、炭酸飲料製造装置により無炭酸水源からの水を炭酸化して、炭酸水の希釈成分146を作り出すように適合されても良い。他の例では、ディスペンサー106は、無炭酸水源及び牛乳又は豆乳の濃縮成分から、牛乳又は豆乳の希釈成分146を作り出すように適合されても良い。
【0032】
風味成分144がジュース濃縮液である場合には、ディスペンサー106は、1つの汎用のジュースベース342から、複数の異なる風味のジュース濃縮液を作り出すように適合されても良い。汎用のジュースベース342は、比較的弱いレベルの風味を有するジュース濃縮液であってもよい。例えば、汎用のジュースベース342は、白グレープジュース濃縮液又は洋ナシジュース濃縮液であってもよく、そのそれぞれは、比較的一般的な又は比較的区別しにくい風味を有していても良い。また、汎用のジュースベース342は、リンゴのエッセンスが抽出されたリンゴジュース濃縮液のような、抽出されたその風味のエッセンスを持ったジュース濃縮液であっても良い。汎用のジュースベース342は、汎用のジュース濃縮液と水を配合して生成されてもよい。特別な風味のあるジュース濃縮液を生成するために、比較的大量の汎用のジュースベース342を、とりわけオレンジ、リンゴ、グレープ、クランベリ、パイナップル、又はグアバ風味剤のような比較的少量の高濃縮風味剤344と組み合わせてもよい。例えば、ディスペンサー106により作り出されたそれぞれ8オンスの量のジュース濃縮液は、約7.9オンスの汎用のジュースベース342及び約0.1オンスの高濃縮風味剤344を含んでいても良い。7.9オンスの汎用のジュースベース342は、水及び汎用のジュース濃縮液が5:1の混合物を含んでいても良い。
【0033】
そのようなディスペンサー106は、ディスペンサー106に用いられるそれぞれの風味のあるジュース濃縮液を別々に貯蔵しなくてもよいから、比較的小さな設置面積を有することができる。あるいは、ディスペンサー106は、幾つかの風味のあるジュース濃縮液340を別々に収納してもよく、汎用のジュースベース342から他の風味のあるジュース濃縮液を作り出してもよい。例えば、風味のあるジュース濃縮液340のような風味のあるジュース濃縮液が、別々に貯蔵されるか否か又は汎用のジュースベース342から生成されるか否かは、少なくとも部分的にディスペンサーの大きさ、ディスペンサー106が適合しなければならないスペースの大きさ、他の風味のあるジュース濃縮液と比較した場合のその風味のあるジュース濃縮液の必要性の予想、及び風味のあるジュース濃縮液の所望の品質により決定されてもよい。幾つかの風味のあるジュース濃縮液は、ディスペンサー106によって比較的より頻繁に用いられる場合がある。ゆえに、それらの風味のあるジュース濃縮液を別々に貯蔵することによって、ディスペンサー106の大きさに実質的な影響を与え得ない。例えば、リンゴジュース濃縮液はグアバジュース濃縮液よりも比較的より頻繁に用いられる場合があるために、リンゴジュース濃縮液は、ディスペンサー106内に別々に貯蔵されても良く、一方、グアバジュース濃縮液は、ディスペンサー106によって生成されても良い。別の例では、オレンジジュース濃縮液は、ディスペンサー106の中に別々に貯蔵される。なぜなら汎用のジュースベース342から生成されるオレンジジュース濃縮液は、ユーザ108により期待される風味よりも、著しく異なる風味を有し得るからである。上述の開示を考慮して、構成の範囲は当業者が認識できる範囲内である。
【0034】
ディスペンサーは、分注指示142に従って製品110を作り出すように構成されてもよい。図1に戻って参照してみると、ロジック140は、少なくとも部分的にユーザ108の選択に基づき、分注指示142を決定するように構成されていてもよい。分注指示142は、製品110に組み込まれる、風味成分144、希釈成分146、及び添加成分148の種類及び量を示してもよい。例えば、1つの風味の選択114に応じて、ロジック140は分離されたジュース濃縮液340を分注指示142内に含んでいてもよく、一方、別の風味の選択114に応じて、ロジック140は汎用のジュースベース342及び1つ又はそれ以上の風味剤344を分注指示142内に含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、分注指示142は、ユーザ108の選択に直接対応してもよい。あるいはロジック140は、ユーザ108の選択に基づいて、添加成分、少量の成分、又は成分の代替的な比率が所望の値であることを決定してもよい。例えばロジック140は、添加成分148がユーザ108により構成される製品110を改良し得るかを判断してもよい。従ってロジック140は、添加成分148を分注指示142内に含んでいてもよい。あるいはロジック140は、組み合わせがとりわけ、望ましくない味、色、又は匂いを有する製品110を生じ得るような特定の組み合わせを制限するか又は防いでもよい。そのような場合には、ロジック140はユーザ108の選択に基づき、代替的な分注指示142を決定してもよい。
【0035】
ロジック140は、分注される成分の量を足し合わせると製品110の全目標量になるように、分注指示142の中のそれぞれの成分の量を決定するように構成されていてもよい。より具体的には、ロジック140は、風味成分144の特徴又は製品110の選択された大きさに応じて、風味成分144の量を変化させるように構成されていてもよい。幾つかの風味成分144は、比較的より濃縮されていてもよく、従ってロジック140は、比較的より少量のそれらの風味成分144が確実に分注されるように構成されていてもよい。しかし、他の構成も可能である。また、ロジック140は、1つ又はそれ以上の希釈成分146の量を決定するように構成されていてもよい。ロジック140は、希釈度の選択124に従って、1つ又はそれ以上の希釈成分146の中から、製品110の残量を配分してもよい。希釈度の選択124は、1つ又はそれ以上の希釈成分146の比率を互いに対して示してもよい。ロジック140は、1つ又はそれ以上の希釈成分146のそれぞれの量を決めるために、風味成分144の量及び製品110の量の組み合わせにおいて、希釈度の選択124を用いてもよい。
【0036】
例えば、水の希釈の選択122及び100%の希釈度の選択124は、水が製品110の希釈量の100%を占めることを示してもよい。従って、製品110の全量が12オンスであり、風味成分144の量が4オンスである場合、ロジック140は、8オンスの量の水が適当であると判断する場合がある。そのような場合には、他の希釈成分146に対する水の比率は100%であってもよく、他の希釈成分140の比率は0%であってもよい。他の例として、10%が水及び90%がミルクである希釈度の選択124は、ミルクが9に対して水が1である比率を有する製品110を示すことができる。従って、製品110の総合量が12オンスであり、(複数の)風味成分142の量が2オンスである場合、ロジック140は、1オンスの量の水及び9オンスの量のミルクが適当であると決定してもよい。ただし、当業者は、他の構成を有するロジック140が、本発明の開示の原理に従って用いられても良いことを理解するであろう。
【0037】
提供分注指示142に従って、ディスペンサー106は製品110を作り出してもよい。ディスペンサー106は、風味成分144、希釈成分146、及び添加成分148と流動的に接続されている混合ノズル322を備えてもよい。混合ノズル322は、製品110を作り出すように成分を配合するように構成されていてもよい。また、混合ノズルは、ユーザ108が製品110を取り出すことができるように、ディスペンサー106の外部304に製品110を送達するように構成されていてもよい。
【0038】
次にユーザインターフェース308を参照すると、ユーザインターフェース308は、製品110を作り出す際にユーザ108に所望の自由度を提供するように、選択肢と関連付けられた入力機構312を備えていてもよい。幾つかの選択肢は、分離された選択を表す分離された選択肢324であってもよい。例えば、分離された選択肢324の例としてはとりわけ、風味の選択肢112及び希釈剤の選択肢120が挙げられる。それぞれの風味の選択肢112は、1つの分離された風味を表してもよく、それぞれの希釈剤の選択肢120は、1つの分離された希釈剤を表してもよい。他の選択肢は、連続する範囲に沿って漸増的に変化する増分の選択肢326である。例示的な増分の選択肢326としては、風味度の選択肢116及び希釈度の選択肢124が挙げられ、それらは製品110に対する潜在的割合の範囲を示してもよい。
【0039】
入力機構312は、以下に記載するように、バイナリー入力機構328、多値入力機構330、漸増的に調節可能な漸増的に調節可能な入力機構332、又は組み合わせ入力機構334であってもよい。バイナリー入力機構328は、2つの分離された位置の間で調節し得る。幾つかの場合では、バイナリー入力機構328は、任意の1つの分離された選択肢324に関連付けられていてもよい。そのような場合には、バイナリー入力機構328は、他の分離された選択肢324から独立して1つの分離された選択肢324を選択するか又は選択しないように機能させてもよい。1つのバイナリー入力機構328は、ボタン320であってもよい。ボタン320は、ボタン320に関連付けられた分離された選択肢324を選択するか又は選択しないために押されてもよい。別のバイナリーの入力機構328は、スイッチ318であってもよい。スイッチ318は、スイッチ318に関連付けられた分離された選択肢324を選択するか又は選択しないために切り替えられてもよい。例えば、それぞれの添加物の選択肢128は、図3のスイッチ318を切り替えることにより独立して選択されてもよい。幾つかの場合には、ユーザインターフェース308は、ユーザ108が製品110に分離された選択肢324の組み合わせを組み込むことができるように、ユーザ108に複数のバイナリー入力機構328を機能させることができる。例えば、複数の希釈剤の選択肢120は、対応するボタン320を押すことにより、図3において選択されている。他の場合には、ユーザインターフェース308は、機能させ得るバイナリー入力機構312の数又は組み合わせを制限してもよい。そのような制限は、製品110に組み込まれ得る選択肢の数又は組み合わせを制御する。
【0040】
多値入力機構330は、複数の分離された位置336の間で調節されてもよい。幾つかの場合においては、多値入力機構330は、複数の分離された選択肢324に関連付けられてもよい。それぞれの分離された選択肢324は分離された位置336のうちの1つに関連付けられている。そのような場合には、多値入力機構330は、分離された選択肢324のうちの任意の1つを選択するために、分離された位置336の間で調節されてもよい。1つの多値入力機構330は、ダイヤル314であってもよい。ダイヤル314は、ダイヤル314の周囲の複数の分離された位置336に位置する複数の分離された選択肢324を有してもよい。ユーザ108は、適当な分離された位置336にダイヤル314を回すことによって、分離された選択肢324のうちの最大1つを選択してもよい。別の多値入力機構330は、スライダー316であってもよい。スライダー316は、スライダー316に沿って複数の分離された位置336に位置した複数の分離された選択肢324を有してもよい。ユーザ108は、適当な分離された位置336にスライダー316を滑動させることにより、分離された選択肢324のうちの最大1つを選択してもよい。ユーザ108は所与の時間に最大でも1つの分離された位置336に多値入力機構330を調節し得るので、多値入力機構330はユーザ108が選択する分離された選択肢324の数又は組み合わせを制限する場合がある。図3に一例を示す。複数の風味の選択肢112が、ダイヤル314に関連付けられており、ユーザ108は、1つの風味の選択肢112に対応する分離された位置336にダイヤル314を回すことにより、1つの風味の選択肢112を選択してもよい。
【0041】
漸増的に調節可能な入力機構332は、連続した範囲338に沿って連続して調節されてもよい。連続した範囲338は、増分の選択肢326の連続したセットに対応してもよい。連続した範囲338の最小値の終端は、増分が最小の選択肢326に対応してもよい一方、連続した範囲338の最大値の終端は、増分が最大の選択肢326に対応してもよい。連続した範囲338の最小値の終端と最大値の終端との間では、増分の選択肢326が最小から最大に徐々に増加してもよく、それぞれの増分の選択肢326は、次の隣接する増分の選択肢326から漸増的に変わってもよい。漸増的に調節可能な入力機構332の一例は、ダイヤル314又はスライダー316であってもよい。漸増調節326は、ダイヤル314の周囲に、又はスライダー316に沿って配置された連続した範囲338により示されてもよい。ユーザ108は、ダイヤル314又はスライダー316を1つの位置に調節することにより、連続した範囲338上の1つの増加の選択肢326を選択してもよい。
【0042】
幾つかの実施形態では、複数の漸増的に調節可能な入力機構332は互いに関連付けられていてもよい。ゆえに、1つの漸増的に調節可能な入力機構332を調節することによって、他の関連する漸増的に調節可能な入力機構332が自動的に調節される。より具体的には、ユーザ108が1つの漸増的に調節可能な入力機構332を増加させた場合、関連する漸増的に調節可能な入力機構332は、自動的に減少する。図3に一例を示す。それぞれの希釈剤の選択肢120は、スライダー316に関連付けられている。スライダー316は、希釈度の選択肢124の連続した範囲338を示す。ユーザ108は、製品110に対する希釈剤の割合を選択するためにスライダー316を調節する。連続した範囲338の最小値の終端は、製品110に対する希釈剤の最小の割合を示し、一方、連続した範囲338の最大値の終端は、製品110に対する希釈剤の最大の割合を示す。選択された希釈剤のすべての相対的割合の合計が100%になるように、スライダー316は操作上互いに関連付けられていてもよい。ユーザ108は、1つ又はそれ以上のスライダー316を調節してもよく、それに対応して、1つ又はそれ以上の関連したスライダー316が自動的に調節されてもよい。図3に示された一実施形態においては、例えばユーザインターフェース308は、他の関連するスライダー316を調節してもよい。従って、ユーザ108がミルクに関連付けられたスライダー316を滑らせるとき、ユーザインターフェース308は、水及びヨーグルトに関連付けられたスライダー316を自動的に調節することができる。ゆえに、選択された希釈の割合は合計100%になる。
【0043】
図4は、ユーザインターフェース308の一実施形態の模式図であり、このユーザインターフェースでは、ユーザ108に対する選択肢の組み合わせ402が予め決められている。選択肢の予め決められた組み合わせ402は、選択肢の特定のグループを形成してもよく、ユーザ108にグループのそれぞれの選択肢を同時に選択させることができる。幾つかの場合には、選択肢の予め決められた組み合わせ402は、多値入力機構330上の分離された位置336に関連付けられていてもよい。ゆえに、多値入力機構330を分離された位置336に動かすことによって、予め決められた組み合わせ420の中のそれぞれの選択肢が同時に選択される。あるいは、選択肢の予め決められた組み合わせ402は、バイナリー入力機構328に関連付けられていてもよい。ゆえに、バイナリー入力機構328を機能させることによって、予め決められた組み合わせ402の中のそれぞれの選択肢が同時に選択される。従って、ユーザインターフェース308は、ユーザ108に選択肢の幾つかのグループを組み合わせさせることができる一方、ユーザ108に他のグループを組み合わせることを防いでいる。
【0044】
例えば、図4のダイヤル314は、1つの希釈剤の選択肢120又は希釈剤の選択肢120の予め決められた組み合わせのいずれかを、ダイヤル314上のそれぞれの分離された位置336に有する。従って、ユーザ108は、(複数の)希釈剤の選択をするために、適当な分離された位置336にダイヤル314を回すことができる。選択肢の予め決められたそのような組み合わせ420は、ユーザ108にある程度の自由度を与える一方で、ユーザ108が所望でない選択をすることから防いでいる。例えば、ユーザ108は、組み合わせがスムージに比較して望ましい製品110を生成し得るように、ユーザ108はミルク及びヨーグルトの両方を配合できる。しかし、ユーザ108は、水及びヨーグルトの両方を同時に選択することから妨げられていてもよい。なぜなら、そのような組み合わせは所望でない味及び見た目を有する、ゆるいヨーグルトを生じさせる場合があるからである。ユーザ108は、炭酸水及びミルクの両方を同時に選択することもできない。なぜなら、そのような組み合わせは望ましくない泡の生成を引き起こす場合があるからである。
【0045】
図5は、ユーザインターフェース308の別の実施形態の模式図である。ユーザインターフェース308は、ユーザ108にディスペンサー108により生成される製品110を心に描かせることができる希釈剤の選択肢120を表示する。より具体的には、希釈剤の選択肢120は、選択された希釈剤及びジュース濃縮液である風味成分144から生成される製品110を示していてもよい。希釈剤の選択肢120が、ユーザ108に対して希釈剤又は複数の希釈剤を明白に示し得る又は示し得ないにかかわらず、それぞれの希釈剤の選択肢120は、1つの希釈剤又は希釈剤の予め決められた組み合わせ402を示していてもよい。例えば、図5のスライダー316上の分離された位置336に関連付けられている希釈剤の選択肢120は、ジュース、ジュース入りミルク、ミルク、スムージ、及びヨーグルトである。ディスペンサー106は水及びジュース濃縮液からジュースを生成するように構成されているため、希釈剤の選択肢120でジュースを選択することは、希釈剤の選択肢120で水を選択することと同等である。ディスペンサー106は、水、ミルク、及びジュース濃縮液から、ジュースを多く含むミルクを生成するように構成されているため、希釈剤の選択肢120でジュースを多く含むミルクを選択することは、希釈剤の選択肢120で水及びミルクを選択することと同等であってもよい。ディスペンサー106は、ミルク及びジュース濃縮液から、ジュース入りミルクを生成するように構成されているため、希釈剤の選択肢120でジュース入りミルクを選択することは、希釈剤の選択肢120でミルクを選択することと同等であってもよい。ディスペンサー106は、ミルク、ヨーグルト、及びジュース濃縮液からスムージを生成するように構成されているため、希釈剤の選択肢120でスムージを選択することは、希釈剤の選択肢120でミルク及びヨーグルトを選択することと同等である。
【0046】
図6は、ユーザインターフェース308の別の実施形態の模式図である。ユーザインターフェース308は、組み合わせ入力機構334を備える。組み合わせ入力機構334は、多値入力機構及び漸増的に調節可能な入力機構の両方の特徴を備えてもよい。より具体的には、複数の分離された選択肢324は、位置の連続した範囲338に沿って、複数の分離された位置336で組み合わせ入力機構334に関連付けられていてもよい。組み合わせ入力機構334は、分離された選択肢324のうちの1つを分離された位置336の1つにおいて選択するように調節されてもよい。更に、2つの隣接する分離された位置336の間にある領域602は、2つの隣接する分離された選択肢324の予め決められた組み合わせ402に対応してもよい。組み合わせ入力機構334は、領域602において、予め決められた組み合わせ402の中の分離された選択肢324の両方を同時に選択するように調節されてもよい。
【0047】
組み合わせ入力機構334の一例は、図6に示されているダイヤル314である。ダイヤル314は、オレンジ、パイナップル、リンゴ、及びクランベリの4つの風味の選択肢112のうちの1つを選択するように、4つの分離された位置336の1つに調節されてもよい。また、ダイヤル314は、オレンジとパイナップル、オレンジとクランベリ、リンゴとパイナップル、又はリンゴとクランベリからなる、風味の選択肢112の4つの予め決められた組み合わせ402のうちの1つを選択するように、2つの隣接する分離された位置336の間の領域602の1つに調節されてもよい。組み合わせ入力機構334の別の例は、図6に示されたスライダー316である。スライダー316は、三つの分離された位置336の間で、水、ミルク、及びヨーグルトの3つの希釈剤の選択肢120の1つを選択するように調節されてもよい。更に、スライダー316は、水とミルク、又はミルクとヨーグルトからなる、希釈剤の選択肢120の2つの予め決められた組み合わせ402のうちの1つを選択するように、任意の2つの隣接する分離された位置336の間の領域602に調節されてもよい。
【0048】
幾つかの実施形態においては、組み合わせ入力機構334は、増分の選択肢326を選択するように構成されてもよい。そのような組み合わせ入力機構334によって、選択された風味又は選択された希釈剤の製品110に対する相対的割合を示す程度の選択肢のような、対応する増分の選択肢326と共に製品110に組み込まれる風味又は希釈剤等の1つ又はそれ以上の分離された選択肢324を同時に選択することを可能にしてもよい。図6において、例えばダイヤル314は、風味の選択肢112を選択するように構成されている。従ってダイヤル314は、風味度の選択肢116の連続した範囲338の中から風味度の選択118を選択するように構成されていてもよい。同様にスライダー316は、希釈剤の選択肢120を選択するように構成されていてもよい。従ってスライダー316は、希釈度の選択肢124の連続した範囲338の中から、希釈度の選択126を選択するように構成される。1つの分離された位置336は、1つの分離された選択肢324の最大値を表してもよく、次の隣接する分離された位置336は、1つの分離された選択肢324の最小値を表してもよい。2つの分離された位置336の間の領域602は、最大の程度から最小の程度まで徐々に減少する、強度の選択の連続した範囲338を表してもよい。
【0049】
図6に一例を示す。ダイヤル314は、4つの分離された位置336及び4つの領域602を含む。それぞれの分離された位置336は1つの風味の選択肢112に対応し、それぞれの領域602は2つの隣接する風味の選択肢112の予め決められた組み合わせ402に対応する。またそれぞれの領域602は、隣接する風味の風味度の選択肢116を示してもよい。風味度の選択肢116は、1つの風味度の選択肢116が増加するにつれて、他の風味度の選択肢116は必ず減少するように、逆に関連付けられていてもよい。領域602の任意の点で、2つの風味度の選択肢116は、製品110の風味成分144の100%に相当する。例えば、ユーザ108は、リンゴ及びパイナップルの風味の選択肢112に関連付けられた2つの分離された位置336の間の場所337にダイヤル314を調節することにより、リンゴ及びパイナップルの風味の選択114を示してもよい。またユーザ108は、リンゴの風味の選択肢112が関連付けられた分離された位置336からの距離が測定されたときに2つの分離された位置336の間の距離の約50%である場所337にダイヤル314を調節することにより、リンゴの風味度が50%の選択118を示してもよい。またユーザ118は、パイナップルの風味の選択肢112に関連付けられた分離された位置336からの距離が測定されたときに2つの分離された位置336の間の距離の約50%である場所337にダイヤル314を調節することにより、パイナップルの風味度が50%の選択118を示してもよい。
【0050】
同様にスライダー316は、3つの分離された位置336及び2つの領域602を含む。それぞれの分離された位置336は1つの希釈剤の選択肢120に対応し、それぞれの領域602は2つの隣接する希釈剤の選択肢120の予め決められた組み合わせ402に対応している。またそれぞれの領域602は、隣接する希釈剤の希釈度の選択肢124を示してもよい。従って、ユーザ108は、希釈剤の選択122及び希釈度の選択126を同時に登録するように、スライダー316を調節できる。例えばユーザ108は、水及びミルクの希釈剤の選択肢120に関連付けられた分離された位置336の間の場所337にスライダー316を調節することにより、水及びミルクの希釈剤の選択122を示してもよい。スライダー316は、水に関連付けられた分離された位置336からの距離が測定されたときに2つの分離された位置336の間の距離の約25%である場所337に調節されてもよい。そのような場所337は、水25%の希釈度の選択126を示していてもよい。また場所337は、ミルクに関連付けられた、分離された位置336からの距離が測定されたときに2つの分離された位置336の間の距離の約75%であってもよい。従って、そのような場所337は、ミルク75%の希釈度の選択を示してもよい。
【0051】
ユーザインターフェース308の上記実施形態は、一例として述べたものであり、上記実施形態の任意の組み合わせが可能であることに留意されたい。更に、上に記載された入力機構312は、タッチスクリーンを使って実装しても良く、そのような場合、入力機構312は仮想的でも良い。ユーザ108に一定の選択肢又は予め決められた選択肢の組み合わせを制限することにより、ユーザインターフェース308は、ユーザ108に製品108を作り出すある程度の自由度を与えてもよく、一方ユーザ108が望ましくない選択をすることを防いでもよい。そのようなユーザインターフェース103は、ユーザ108に予めパッケージされてなく、市場で容易に入手可能である所望の味や濃度をなお有する製品110を構成することを可能にする。
【0052】
図7は、選択肢の連続体702をユーザ108に表示するユーザインターフェース308の一実施形態の模式図である。連続体702は、希釈剤の選択肢120及び希釈度の選択肢124をユーザ108に視覚的に表示する2次元グラフであってもよい。そのような連続体702によって、ユーザ108がディスペンサー106により分注される製品110を心に描くことを支援することができる。更にそのような連続体702は、ユーザ108に所望の味や濃度を有する製品110を選択することを確実にしつつも、消費者に一定の選択肢又は選択肢の予め決められた組み合わせに制限することができる。
【0053】
図7に示されるように、連続体702は、水平軸704及び垂直軸706を含んでもよい。水平軸704は、希釈剤の選択肢120を示してもよい。より具体的には、水平軸704上のそれぞれの分離された位置336は、1つの希釈剤の選択肢120を示してもよく、2つの隣接する分離された位置336の間の領域602は、2つの隣接する希釈剤の選択肢120の予め決められた組み合わせ402を示してもよい。更に、それぞれの希釈剤の選択肢120は、希釈度線708に関連付けられてもよい。希釈度線708は、希釈剤の選択肢120に関連付けられた分離された位置336から次の隣接する分離された位置336まで延びていてもよい。希釈度線708は、希釈剤の選択肢120の希釈度の選択肢124を視覚的に表示することができる垂直な幅を有してもよい。図示の実施形態において、それぞれの希釈度線708は、分離された位置336の垂直最大値から次の隣接する分離された位置336の垂直最小値まで直線的に減少してもよい。同様に、次の隣接する希釈剤の希釈度線708は、分離された位置336の垂直最小値から次の隣接する分離された位置336の垂直最大値まで直線的に増加してもよい。言い換えると、領域602が2つの希釈成分146の組み合わせに対応するように、2つの分離された位置336の間の領域602は、2つの希釈度線708を含んでもよい。2つの希釈度線708は共に、2つの希釈成分146が製品110を作り出すために、どのように配合するかを示してもよい。希釈度線708は、逆に関連付けられていてもよく、交差する、すなわちXを形成し、もう一方の希釈成分146の相対的量が増加するにつれて、1つの希釈成分146の相対的量が減少することを視覚的に示していてもよい。従って、水平軸704上の任意の点で、製品110に対する希釈成分146の割合は、合計100%になる。しかし、選択肢の連続体702は、他の構成を有してもよい。例えば、連続体702は、とりわけ円グラフであってもよい。
【0054】
連続体702は、組み合わせ入力機構334と関連して、ユーザ018に視覚的に表示されてもよい。組み合わせ入力機構334は水平軸704上の1つの場所337を選択するように調節されてもよい。水平軸704上の1つの場所337を選択することによって、それぞれの希釈剤の選択肢120及びそれぞれの希釈度の選択肢124を同時に選択してもよい。より具体的には、水平軸704上の分離された位置336を選択することによって、対応する1つの希釈剤の選択肢120を選択しても良いが、領域602内の場所337を選択することによって、2つの希釈剤の選択肢120の対応する組み合わせを選択してもよい。更に、水平軸704上の1つの場所337を選択することによって、対応する希釈度の選択肢124を選択してもよい。分離された位置336から場所337の相対的距離によって、製品110に組み込まれる、分離された位置336に関連付けられた希釈成分146の相対的量を示してもよい。従って、水平軸704上の1つの点を選択することにより、ユーザ108は1つ又はそれ以上の希釈成分146を同時に選択してもよく、製品110の構成要素の中の希釈成分146の相対的量を示してもよい。
【0055】
上記のように、連続体702は、ユーザが1つ又はそれ以上の風味の選択肢112を選択することを可能にするユーザインターフェース308上に視覚的に表示されてもよいことに留意されたい。そのような実施形態において、連続体702は、風味度線710をユーザ108に視覚的に表示してもよい。風味度線710が、製品110における風味成分144の相対的量を表してもよい。図示のように、希釈度線710は水平な線であってもよいが、他の希釈度線710も可能である。更に、風味度線710は連続体702から省略されてもよく、そのような場合、風味の指示は連続体702上でユーザ108に視覚的に表示されなくても良い。
【0056】
図7において、水平軸704上の分離された位置336は、希釈剤の選択肢120(水、ミルク、ヨーグルト)に対応する。領域602は、希釈剤の選択肢120の2つの異なる予め決められた組み合わせ(ミルクと水、及び、ミルクとヨーグルト)に対応する。また連続体702は、上に記載したように、ユーザ108に他の希釈剤の選択肢120を表示してもよい。例えば、ユーザ108に表示される希釈剤の選択肢120は、ジュース、ジュース入りミルク、及びヨーグルトを含んでもよい。ジュース及びジュース入りミルクに関連付けられた分離された位置の間の水平軸704上の領域602は、ミルクを多く含むジュースに対応するものとして示されてもよく、一方、ジュース入りミルク及びヨーグルトに関連付けられた分離された位置の間の水平軸704上の領域602は、スムージに対応するものとして示されてもよい。従って、連続体702の水平軸704上の1つの場所337を選択することにより、ユーザ108は、100%の水、水及びミルクの任意の組み合わせ、100%のミルク、ミルク及びヨーグルトの任意の組み合わせ、又は100%のヨーグルトを含む希釈成分146を有する製品110を選択することができる。そのような希釈成分146が、ジュース濃縮液である風味成分144と混合された場合、連続体702が、連続体702の一端のストレートジュースから連続体702の他端のスプーンですくえるヨーグルトまでの様々な製品110を表すことができる。連続体702に沿って、製品110は、ジュースからジュースを多く含むミルク、ジュース入りミルク、スムージ、そして最終的には混ぜもののないヨーグルトへと漸増的に変わってもよい。連続体702の水平軸704上のそれぞれの場所337が、漸増的に相異する特性を有する漸増的に相異する製品110に対応してもよい。例えば製品110は、図2に示された製品の1つ又はそれらの製品のうちの任意の2つの任意の漸増的な組み合わせであってもよい。連続体702を組み合わせ入力機構334と関連付けることにより、ユーザ108は、連続体702の水平軸704上の1つの場所337を選択して、非常に様々な製品110の中から選択することができる。
【0057】
図示の実際形態において、組み合わせ入力機構334はスライダー316であってもよいが、他の構成も可能であることに留意されたい。例えば、ダイヤル314が用いられても良い。ダイヤル314は、水平軸704上の場所337を示す分離された視覚的インジケータに結合されてもよい。そのため、ダイヤル314を回すことによって、水平軸704に沿って視覚的インジケータが調節される。幾つかの実施形態では、ユーザ108は、連続体702上に表示される選択肢のうちの少なくとも幾つかの追加的な特性を選択可能にしてもよい。図7に一例を示す。ユーザ108は、ミルクの希釈剤の選択肢120を、牛乳又は豆乳として定義できる。またユーザ108は、ヨーグルトの希釈剤の選択肢120を、無脂肪ヨーグルト又は全脂肪ヨーグルトとして定義することができる。ユーザインターフェース308は、そのような特性に関するユーザ108の嗜好を受けるように構成された入力機構312を備えてもよい。例えば図7において、複数のスイッチ718がこの目的のために用いられているが、他の構成も可能である。連続体702は、希釈剤の選択肢120及び希釈度の選択肢124以外の選択肢を表してもよいことにも留意されたい。更に、希釈度線708は、隣接する分離された位置336の間で非線形的に増加するか又は減少しても良い。更に、水平軸704及び垂直軸706は、他の指向を有しても良い。
【0058】
図8は、選択肢802のループ状の連続体を表示するユーザインターフェース308の一実施形態の模式図である。ループ状の連続体802は、連続体802の始端806と同じである終端804を有してもよい。終端804及び始端806はループを形成するように互いに隣接して配置されていてもよい。ループ状の連続体802は、ループ状の連続体802の全長を横切った後、継ぎ目なく繰り返してもよい。そのようなループ状の連続体802は、モニタやタッチスクリーン上に視覚的に表示するのに適している場合がある。なぜなら、ユーザ108はループ状の連続体802の一端に到達せずに、ループ状の連続体802の水平軸704に沿って、連続してスクロールし得るからである。
【0059】
連続体702のように、ループ状の連続体802は、複数の希釈度線708を有してもよい。例えば、ループ状の連続体802は、連続体702を連続体702と鏡面対象に隣接するように配置することにより、形成されてもよい。そのような実施形態においては、連続体702は、同じ製品110に対応する2つの場所337を含んでもよい。あるいは、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択肢120及び希釈度線124は、異なる希釈剤に対応するように変えられてもよい。例えば、図8に示されているループ状の連続体802は、牛乳及び豆乳の分離された希釈度線724を含む。他の構成の範囲も可能である。
【0060】
従って、ユーザ108は、ユーザ108の嗜好に従って構成された製品110を受けることができる。例えば、製品110は実施形態において、ブランド品又は複数のブランド品の漸増的組み合わせと同等であっても良い。しかし、ユーザインターフェース308の構成によって、ユーザ108を望ましくない特性を有する製品110を選択することから保護していてもよい。更に、ユーザインターフェース308は、ユーザ108に比較的直観的な方法で選択肢を表示することができるため、ユーザ108はユーザインターフェース308を用いた比較的少数の対応を通して、比較的多数の選択を入力できる。
【0061】
当業者は、上記が、製品を選択し、分注する方法900も開示することを理解するであろう。図9は、方法900の一実施形態を示すブロック図である。ブロック902において、複数の選択肢がユーザに表示されてもよい。選択肢は、複数の希釈剤の選択肢及び複数の希釈度の選択肢を含むことができる。幾つかの実施形態において、希釈剤の選択肢の1つ又はそれ以上の予め決められた組み合わせが、ユーザに表示されてもよい。例えば、選択肢の連続体が、ユーザに表示されてもよい。選択肢の連続体は、製品中の相対的量に従って希釈剤の選択肢を視覚的に示す2次元グラフであってもよい。選択肢の連続体は、希釈度線を用いてそれぞれの希釈剤の選択を視覚的に示してもよい。希釈度線が、希釈度の選択を表す幅を有してもよい。連続体の終点は、連続体の始点と同じであってもよい。連続体は表示装置上に表示されてもよく、連続体の終点は、選択肢の連続体が無限に現われるように、表示装置上において、連続体の始点に隣接するように配置されていてもよい。他の構成も可能である。
【0062】
ブロック904において、複数の選択を、ユーザから受けてもよい。選択は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択を含んでもよい。幾つかの実施形態において、希釈剤の選択は、希釈剤の選択肢のうちの1つ又は希釈剤の選択肢の複数の予め決められた組み合わせのうちの1つに制限されてもよい。幾つかの実施形態においては、ユーザは、入力機構を1つの場所に動かすことにより選択を入力してもよい。その場所は、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々に関連付けられてもよい。そのような実施形態において、ユーザから複数の選択を受けるステップは、入力機構の1つの場所の指示を受けるステップを含むことができる。例えば、場所は、連続体上の1つの場所であってもよい。連続体上の場所は、1つ若しくはそれ以上の希釈剤の選択の各々又は1つ若しくはそれ以上の希釈度の選択各々を同時に示してもよい。
【0063】
ブロック906において、1つ又はそれ以上の希釈成分は決定される。希釈成分は少なくとも部分的に希釈剤の選択に基づいて決定されてもよい。ブロック908において、希釈成分の相対的量は、少なくとも部分的に希釈度の選択に基づいて決定されてもよい。
【0064】
ブロック910において、製品は分注されてもよい。製品は希釈成分の相対的量を含んでもよい。幾つかの実施形態において、ブロック902に提示された選択肢は、1つ又はそれ以上の風味の選択肢を更に含んでもよく、ブロック904で受けた選択は、1つ又はそれ以上の風味の選択肢を更に含んでもよい。そのような実施形態において、ブロック908で分注される製品は、1つ又はそれ以上の風味成分を更に含んでもよい。そのような実施形態において、当該方法は、少なくとも部分的に風味の選択に基づいて風味成分を決定するステップを更に含んでもよい。またそのような実施形態においては、風味成分はジュース濃縮液を含み、希釈成分は水、ミルク、及びヨーグルトを含んでもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製品をユーザに分注する分注システムであって、
前記製品のうちの1つの選択を前記ユーザから受けるように構成された入力/出力装置と、
複数の希釈成分を分注するように構成され、前記希釈成分及び前記希釈成分の比率が少なくとも部分的に前記ユーザの選択に対応しているディスペンサーと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記ディスペンサーが、1つ又はそれ以上の風味成分を分注するように更に構成され、前記1つ又はそれ以上の風味成分が、少なくとも部分的に前記ユーザの1つ又はそれ以上の風味選択に対応している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ又はそれ以上の風味成分はジュース濃縮液を含み、前記ディスペンサーが汎用のジュースベース及び第1の濃縮風味剤から第1のジュース濃縮液を作り出すように構成され、前記ディスペンサーが前記汎用のジュースベース及び第2の濃縮風味剤から第2のジュース濃縮液を作り出すように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記希釈成分が、水、ミルク、及びヨーグルトのうちの1つ又はそれ以上を含み、
前記製品が、ジュース、ジュース風味のミルク、ジュース風味のスムージ、及びジュース風味のヨーグルトのうちの1つ又はそれ以上を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
複数の選択を受けるように構成され、前記選択が、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択を含む入力/出力装置と、
1つ又はそれ以上の希釈成分を分注するように構成され、前記1つ又はそれ以上の希釈成分が、少なくとも部分的に前記1つ又はそれ以上の希釈剤の選択に対応し、前記1つ又はそれ以上の希釈成分の比率が、少なくとも部分的に前記1つ又はそれ以上の希釈度の選択に対応するディスペンサーと、
を備えた分注システム。
【請求項6】
前記入力/出力装置が、1つ又はそれ以上の希釈剤の選択肢及び希釈剤の選択肢の1つ又はそれ以上の予め決められた組み合わせを視覚的に表示する表示装置を備え、
前記入力/出力装置が、前記1つ又はそれ以上の希釈剤の選択を、前記希釈剤の選択肢のうちの1つ又は前記予め決められた希釈剤の選択の組み合わせのうちの1つのいずれかに制限するように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記入力/出力装置が、位置の連続した範囲に沿って調節されるように構成された入力機構を備え、
前記入力/出力装置は、前記入力機構が前記位置の連続した範囲上の1つの場所に調節された場合、希釈剤の選択の各々を受けるように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記位置の連続した範囲が、
第1の希釈剤の選択肢を示す第1の分離された位置と、
第2の希釈剤の選択肢を示す第2の分離された位置と、
前記第1の分離された位置及び前記第2の分離された位置の間にあり、前記第1の希釈剤の選択肢及び前記第2の希釈剤の選択肢の組み合わせを示す領域と、
を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の分離された位置及び前記第2の分離された位置は、全距離だけ分離され、
前記入力/出力装置は、前記入力機構が前記位置の連続した範囲上の前記場所に調節された場合、前記希釈度の選択を受けるように更に構成され、前記場所は、前記第1の分離された位置から第1の距離であり、かつ前記第2の分離された位置から第2の距離であり、前記第1の距離と前記全距離との相対的関係は、前記第1の希釈剤の選択の相対的量を示し、前記第2の距離と前記全距離との相対的関係は、前記第2の希釈剤の選択の相対的量を示す、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記入力/出力装置は、
選択肢の連続体を前記ユーザに視覚的に表示し、前記連続体は、複数の希釈剤の選択肢及び複数の希釈度の選択肢を視覚的に示す表示装置と、
前記1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々及び前記1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々を前記選択肢の連続体から選択するように構成された入力機構と、
を備えた、請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
複数の希釈剤の選択肢及び複数の希釈度の選択肢を含む複数の選択肢をユーザに表示するステップと、
1つ又はそれ以上の希釈剤の選択及び1つ又はそれ以上の希釈度の選択を含む複数の選択を前記ユーザから受けるステップと、
1つ又はそれ以上の希釈成分を、少なくとも部分的に前記希釈剤の選択に基づいて決定するステップと、
前記希釈成分の相対的量を、少なくとも部分的に前記希釈度の選択に基づき決定するステップと、
前記相対的量の前記希釈成分を含む前記製品を分注するステップと、
を含む、製品を調製する方法。
【請求項12】
複数の選択肢を前記ユーザに表示するステップは、1つ又はそれ以上の予め決められた希釈の選択肢の組み合わせを前記ユーザに表示するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ又はそれ以上の希釈剤の選択を、希釈剤の選択肢のうちの1つ、又は複数の予め決められた希釈剤の選択肢の組み合わせのうちの1つに制限するステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
複数の選択を前記ユーザから受けるステップは、入力機構の場所の指示を受けるステップを含み、前記場所は前記1つ又はそれ以上の希釈剤の選択の各々及び前記1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々に関連付けられている、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
複数の選択肢を前記ユーザに表示するステップは、選択肢の連続体を前記ユーザに表示するステップを含み、前記選択肢の連続体は、前記製品内の相対的量に従って前記希釈剤の選択肢を視覚的に示す2次元グラフを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記選択肢の連続体は、希釈度線を用いてそれぞれの希釈剤の選択を視覚的に示し、前記希釈度線は前記希釈度の選択肢を表す幅を有する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記連続体の終点は、前記連続体の始点と同じであり、
選択肢の連続体を前記ユーザに表示するステップは、前記選択肢の連続体を表示装置上に表示するステップを含み、前記連続体の前記終点は、前記選択肢の連続体が無限に現われるように、前記連続体の前記始点に隣接して配置されている、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
複数の選択を前記ユーザから受けるステップは、前記選連続体上の場所の指示を受けるステップを含み、前記連続体上の前記場所は、前記1つの又はそれ以上の希釈剤の選択の各々及び前記1つ又はそれ以上の希釈度の選択の各々を同時に示す、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記選択肢は、1つ又はそれ以上の風味の選択肢を更に含み、
前記選択は、1つ又はそれ以上の風味の選択を更に含み、
前記製品は、1つ又はそれ以上の風味成分を更に含み、前記風味成分は少なくとも部分的に前記風味の選択によって決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記風味成分は、ジュース濃縮液を含み、
前記希釈成分は、水、ミルク、およびヨーグルトを含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−537912(P2010−537912A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524130(P2010−524130)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/075179
【国際公開番号】WO2009/032877
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】