説明

製造プロセスからのアイテムまたは材料の監視方法

本発明は、製造プロセスからアイテムおよび/または材料を監視する方法に関する。本発明の一実施形態は、複数のRFIDタグ付き容器、および製造プロセスの異なる部分に関連する複数のステーションを使って、製造プロセスからのアイテムおよび/または材料を監視する方法を提供するもので、各ステーションはRFID読取機を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波識別(「RFID」)技術を使用して、製造プロセスからのアイテムおよび/または材料を監視する方法に関する。本発明の1つの実施形態は、複数のRFIDタグ付き容器、および製造プロセスの異なる部分と関連する複数のステーションを使用して、製造プロセスからのアイテムおよび/または材料を監視する方法を提供し、上記の各ステーションはRFID読取機に付随している。
【背景技術】
【0002】
製造プロセスと関連する様々な方法が知られている。例えば、米国特許公開第2003/0102367号、「自動化された製造制御システム」(モネット(Monette)ら)は、データ転送、物理的照合、および製造システムにおけるコンポーネント、工具、およびオペレータの動きに関わるプロセス制御と比較して、人的対話を減らすと主張する、自動化された製造制御システムについて述べている。PCT公開第WO01/80146号の「製造プロセスにおける製品および材料の情報通信」(アンヴィ(Avni))は、目的とする製造プロセス内での製品の使用、および識別コードと製品特性情報を読み出し、並びにその動作を最適化するためのプロセス制御装置へそのような製品情報を提供するための問い合わせ機(interrogator)にかかわる製品の特質に関連する、製品のための少なくとも1つの独自な識別コードおよび少なくとも動的および/または静的なデータを保存するデータメモリ手段を含むRFIDタグを有する製品パッケージまたはサポートを備える、特に製造プロセスでの使用のための、製品および材料情報通信システムについて述べている。日本特許公開第2003−271216号は、理論上、各完成品について完成品を構成する各コンポーネントの製造履歴を記録すること、およびプロセス制御などにおけるその製造履歴の利用に関して解決すべき問題を取り扱っている。英語に翻訳された理論の中で継続しながら、日本特許公開第2003−271216号は、材料に組み込まれ、並びに信号伝送/受信のための無線アンテナ、および読取機から信号を受信し、応答信号を問い合わせ機へ伝送するための回路を備える、非接触のICタグを使用するプロセス制御方法としての解決策について述べている。非接触のICタグを使用するプロセス制御方法は、問い合わせ機から伝送される問い合わせ信号を受信する工程、非接触のICタグからの応答信号に基づいて材料に関する情報を入手するための工程、および材料情報に基づいてプロセス制御を実施するための工程を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その他の製造方法は、当該技術分野において周知である。例えば、製造者は、製造プロセスで使用する容器上にバーコードを使用することで知られている。これらのバーコード付きの容器は、製造プロセスによって生成される副産物、半完成品、廃棄物を受け取り、並びにそれらを他の場所へ輸送するためのものである。これらのバーコード付きの容器はまた、原料および完成品を受け取り、並びにそれらを輸送するためのものである。時折、容器が廃棄物を含んでいる時、容器および廃棄物が計量され、その重量はその容器と連携するバーコードと共に記録される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、製造プロセスからのアイテムおよび/または材料の監視方法を提供する。この方法は、製造プロセスを用意する工程であって、製造プロセスは製造プロセスのさまざまな部分と関連する複数のステーションを含み、各ステーションはそのステーションと関連する高周波識別(「RFID」)読取機を含む、用意する工程と、複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程であって、各容器は関連するRFIDタグを有する、用意する工程と、RFIDタグ付き容器の少なくとも1つをステーションの少なくとも1つに設置する工程と、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、製造プロセスから生成されるアイテムおよび/または材料で充填する工程と、RFIDタグ付き容器が設置されるステーションの場所を少なくとも記録するために、ステーションと関連するRFID読取機を用いてRFIDタグ付き容器へ問い合わせ、問い合わせ時間を記録する工程と、ステーションでのRFIDタグ付き容器内に置かれたアイテムおよび/または材料に関する情報を入手する工程と、RFIDタグ付き容器内のアイテムおよび/または材料へどのようなアクションを実行するかを決定する工程とを含む。
【0005】
上記方法の一実施形態では、製造プロセスは第1完成品を製造するための第1製造プロセスであり、複数のステーションは、製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るためのものであり、そして充填工程は、ステーションでの製造プロセスから生成された少なくとも1つの半完成品、副産物、または廃棄物で、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含む。本実施形態の一態様では、充填工程は、第1製造プロセスから生成された半完成品でRFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、半完成品を一時的保管場所へ輸送する工程を含む。この実施形態の別の態様では、充填工程は、第1製造プロセスから生成される副産物でRFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、第1製造プロセスからの副産物が、第2製造プロセス内で原料として使用されることができる、第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ副産物を輸送する工程を含む。この実施形態の更に別の態様では、充填工程は、第1製造プロセスから生成される廃棄物でRFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、RFIDタグ付き容器内の廃棄物を計量し、その重量を記録し、およびRFIDタグ付き容器を空にする工程を含む。
【0006】
上記方法の別の実施形態では、問い合わせ工程は、RFIDタグ付き容器がステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、ステーションを離れた後、RFIDタグ付き容器内のアイテムおよび/または材料をどこへ持っていくべきかをユーザへ通知する工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、ユーザがRFIDタグ付き容器を誤った場所へ持っていった場合に、警告を出す工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、複数個のステーションの1つが誤った数のRFIDタグ付き容器を含む場合に警告を出す工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、決定工程は、RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、製造プロセスからの半完成品、副産物、または廃棄物を追跡するための代替方法を提供する。この代替方法は、第1完成品を製造するための第1製造プロセスを用意する工程であって、製造プロセスは、製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るために複数のステーションを含み、各ステーションはそのステーションと関連する高周波識別(「RFID」)読取機を含む、用意する工程と、各容器が関連するRFIDタグを有する複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程と、RFIDタグ付き容器の少なくとも1つをステーションの少なくとも1つに設置する工程と、ステーションでの製造プロセスから生成される少なくとも1つの半完成品、副産物、または廃棄物でRFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程と、ステーションのRFID読取機を用いてRFIDタグ付き容器へ問い合わせる工程と、RFIDタグ付き容器内の半完成品、副産物、または廃棄物に関する情報を入手する工程と、RFIDタグ付き容器内の半完成品または廃棄物に対して実施すべきアクションを決定する工程とを含む。
【0008】
上記方法の一実施形態では、充填工程は、少なくとも1つのRFIDタグ付き容器を、第1製造プロセスから生成された半完成品で充填する工程を含み、決定工程は、半完成品を一時的保管場所へ輸送する工程を含む。この実施形態の一態様では、充填工程は、第1製造プロセスから生成される副産物でRFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ副産物を輸送する工程であって、第1製造プロセスからの副産物は第2製造プロセス内の原料として使用されることができる輸送工程を含む。この実施形態の別の態様では、充填工程は、第1製造プロセスから生成される廃棄物で、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、RFIDタグ付き容器内の廃棄物を計量し、その重量を記録し、そしてRFIDタグ付き容器を空にする工程を含む。この実施形態の別の態様では、問い合わせ工程は、RFIDタグ付き容器がステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む。
【0009】
この実施形態の別の態様では、上記方法は、容器がステーションを離れた後、RFIDタグ付き容器内のアイテムおよび/または材料を持っていくべき場所をユーザへ通知する工程を更に含む。この実施形態の別の態様では、方法は、ユーザがRFIDタグ付き容器を誤った場所へ持っていった場合に警告を出す工程を更に含む。この実施形態の更に別の態様では、方法は、複数個のステーションが誤った数のRFIDタグ付き容器を含む場合に警告を出す工程を更に含む。この実施形態の別の態様では、方法は、RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を更に含む。
【0010】
本発明の別の態様は、製造プロセスからのアイテムおよび/または材料を監視するための、更に別の代替方法を提供する。この代替方法は、製造プロセスを用意する工程であって、製造プロセスは製造プロセスの異なる部分に関連する複数のステーションを含み、各ステーションはそのステーションに関連する高周波識別(「RFID」)読取機を含む、用意する工程と、複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程であって、各容器は関連するRFIDタグを有する、用意する工程と、RFIDタグ付き容器の少なくとも1つをステーションの少なくとも1つに設置する工程と、ステーションで製造プロセスから生成されたアイテムおよび/または材料で、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程と、RFIDタグ付き容器が設置されるステーションの場所を少なくとも記録するため、ステーションに関連するRFID読取機を備えるRFIDタグ付き容器へ問い合わせる工程と、問い合わせ時間を記録する工程と、ステーションのRFIDタグ付き容器内に置かれたアイテムおよび/または材料に関する情報を入手する工程と、長時間をかけて複数回、データ収集のために問い合わせおよび入手工程を繰り返す工程と、そのデータを使って製造プロセスを最適化または改善する工程とを含む。
【0011】
上記方法の一実施形態では、製造プロセスは第1完成品を製造するための第1製造プロセスであり、複数のステーションは、製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るためのものであり、充填工程は、製造プロセスから生成される少なくとも1つの半完成品、副産物、または廃棄物で、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含む。この実施形態の一態様では、充填工程は、第1製造工程から生成される半完成品で、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を充填する工程を含み、決定工程は、半完成品を一時的保管場所へ輸送する工程を含む。この実施形態の別の態様では、充填工程は、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を第1製造プロセスから生成される副産物で充填する工程を含み、決定工程は、副生産物を第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ輸送する工程であって、第1製造プロセスからの副産物は第2製造プロセス内の原料として使用することができる輸送工程を含む。この実施形態の更に別の態様では、充填工程は、RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、第1製造プロセスから生成される廃棄物で充填する工程を含み、決定工程は、RFIDタグ付き容器内の廃棄物を計量し、その重量を記録し、そしてRFIDタグ付き容器を空にする工程を含む。
【0012】
上記方法のさらに別の実施形態では、問い合わせ工程は、RFIDタグ付き容器がステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、ステーションを離れた後、RFIDタグ付き容器内のアイテムおよび/または材料を持っていくべき場所をユーザへ通知する工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、ユーザがRFIDタグ付き容器を誤った場所へ持っていった場合に警告を出す工程を更に含む。上記方法の別の実施形態では、方法は、複数のステーションの1つが誤った数のRFIDタグ付き容器を含む場合に警告を出す工程を更に含む。上記方法の更に別の実施形態では、決定工程は、RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を含む。
【0013】
添付の図面を参照して本発明をさらに説明するが、いくつかの図面を通して同様な構造は同様な数字により参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本特許出願は、原料、完成品、半完成品、製造プロセスの副産物、および製造プロセスから生成される廃棄物のような、通常製造プロセスによって使用され、または製造プロセス中に生成されるアイテムおよび/または材料を含む、製品製造ラインの様々な部分の様々な入力・出力を追跡するための、高周波識別(RFID)技術を使う様々な方法について述べている。上記用語は、明細書およびクレームを通して使用され、大部分はよく知られているが、いくつかは説明を必要とする。「原料」という用語は、製造プロセスのための入力材料として使用される材料またはその他のアイテムを意味することは理解されるべきである。「完成品」とは、製品製造ラインによって最終的に製造され、通常市場への販売および送達の準備ができている物品またはアイテムおよび/または材料を意味する。「半完成品」とは、完成した商品または製品を作るのに最終的に使用されるために処理され、販売される商品または他のアイテムおよび/または材料を意味する。製造プロセスの「副産物」とは、製造プロセスの二次的結果または副作用である場合がある、半完成品または完成品を作る際に製造されるものを意味する。ある製造プロセスの副産物はまた、異なる製造プロセスの原料または半完成品として使用される。これについての詳細は以下に説明される。「廃棄物」とは、最終的には破壊・リサイクルされ、または他の目的で使用される可能性のある、直接な製造プロセスの、通常無益な、または役立たない副産物を意味する。
【0015】
本発明の方法は、製造プロセスに関連する信頼性のある情報またはデータ、特に、原料、完成品、半完成品、副産物、および製造プロセス中に生成された廃棄物を集めるのに役立つ。アイテムおよび/または材料は、製造者の設備内を移動するためである。本発明の方法は、背景技術で説明される以前のバーコードシステムよりも正確で信頼性がある。それは、いくつかの環境でのRFIDタグの使用と比較すると、特定の製造環境の容器でのバーコードの使用にはいくつかの不都合があるためである。バーコードは、正しく読めるようにしておく必要があり、それによってバーコードを置くことのできる場所が制限され、並びに、バーコードは、偶然または意図的に、簡単に目立たなくなり得る。例えば、特定の製造環境では、バーコードはほこり、しみ、またはその他の汚染などによって判読できなくなることがある。別の例としては、バーコードラベルは、製造環境ではよく起こる可能性があるが、接着部分が汚れたり、劣化したりまたは機能しなくなった場合、容器から簡単にはがれる可能性がある。バーコードシステムの使用は、適切に機能するには人間の介入がしばしば必要である。例えば、固定されたバーコードリーダが適切にバーコードが読めるように、人はアイテム上のバーコードラベルを特定したり、あるいはその人はそのバーコードに対してリーダを適当な位置に置くことがしばしば必要になる。それにもかかわらず、このような人間の介入に依存すると情報収集の際にしばしばエラーが発生する可能性があり、若しくはバーコードを適切にスキャンできない可能性もある。ほとんどの応用では、バーコード検出器がバーコードを感知する範囲はまた、比較的小さい。ある応用では複数アイテムを処理する必要がある場合があり、そのような状況ではバーコードシステムは、アイテムが一度に1つずつ処理される必要がある。さらに、一度バーコードがアイテムへ印刷され、取り付けられると、追加情報は通常バーコードへ加えることはできない。バーコードシステムのこれらの拘束によって、特定の製造プロセスのようないくつかの応用にとっては、望ましくなかったり、効率が悪くなったりする。最後に、バーコードの信頼性の欠如のために、特に製造環境では、そのようなバーコードシステムを使って収集された情報を当てにすることはしばしば難しい。
【0016】
対照的に、RFIDシステムは適切に読めるようにするために、視野方向は必要としない。そのため、RFIDタグは人間の介入なしに自動的に読むことができ、従って収集された情報はより信頼性がある。また、容器内のRFIDタグを置く場所、およびRFID読取機を設置する場所については、より多くの選択肢がある。RFIDタグは、特定の保護機能を持つ容器へ設置することができ、それによりRFIDタグを、過酷な製造環境から保護するのを助ける。RFIDタグはまた、最高30.5m(100フィート)の距離で読むことができ、それによって製造環境内で使用することが容易になる。RFIDタグ上に追加情報を保存することも可能である。最後に、RFIDシステムから収集された情報は通常、バーコードシステムから収集された情報よりも信頼性がある。
【0017】
以下に説明されるシステムおよび方法によって収集された情報またはデータは、製造者に、製品製造ラインで発生していることを正確に理解するための貴重なツール、製造プロセスに関連する正確なデータまたは情報、および製造プロセスを最適化あるいは改善し、製造プロセスへの改善が実施された後整合性を監視し、並びに最終的にはビジネスプロセスを最適化・改善する機会を提供する。
【0018】
本特許出願では最初にRFID技術の概要を論じ、それから製造プロセスまたは製品製造ラインから生成されるアイテムおよび/または材料を監視する独創的なシステムまたは方法におけるRFIDの使用について論じる。これらの新しいシステムおよび方法は、「リーン生産方式(lean manufacturing)」の主導にとって特に役立つ。「リーン生産方式」とは、製造プロセスに関連する不要または余分な時間、在庫品目、空間、人々および資金を識別および排除する系統的な働きかけを目的とする業界において知られる方式である。
【0019】
I.高周波識別(RFID)技術
高周波識別(RFID)技術は、実質上どの産業でも広く使われるようになっている。典型的なRFIDシステムは、複数のタグまたはラベル、RFIDタグまたはラベルとの通信のためのアンテナを有する、少なくとも1つのRFID読取機または検出システム、並びにRFID読取機を制御するための演算装置を含む。
【0020】
従来のRFIDタグは、内部電源を含む「能動」タブまたはラベル、若しくはRFID読取機アンテナによって作成される磁界によって活性化される「受動」タグまたはラベルである場合がある。一度活性化されると、RFIDタグは前もって定義された手順を使って通信し、それによりRFID読取機は1つ以上のRFIDタグから情報を受け取ることができる。
【0021】
集積回路の組み合わせ、アンテナ、および基材は一般に、当該技術分野において、RFIDタグと呼ばれる。アンテナおよび集積回路は、お互いに電気的に付着されており、並びにアンテナおよび集積回路の組み合わせは基材へ付着されている。「付着する」という言葉が本明細書で使用される時、最終的に2つのアイテムがお互いあらゆる方法で取り付けられていることを意味し、その2つのアイテム間に中間体構造がある場合でも、それらは付着しているとみなされる。
【0022】
集積回路は、一次識別機能を提供する。それは、タグ独自の識別情報およびその他の望ましい情報を永久に保存するためのソフトウェアおよび回路を含み、問い合わせ(interrogation)ハードウェアから受け取った命令を解釈・処理し、問い合わせ機(interrogator)による情報のリクエストに応じ、並びに複数タグが問い合わせに同時に応答することに起因する衝突を解決する際にハードウェアを支援する。所望により、単に情報を読み上げる(読み出し専用)のとは対照的に、集積回路は、そのメモリに保存された情報の更新(読み出し/書き込み)を提供できる。RFIDタグ内での使用に適した集積回路には、テキサス州、ダラス(Dallas, Texas)にあるテキサス・インスツルメンツ社が製造している製品(ティリス(TIRIS)またはタグイット(TAG-IT)などの製品ライン)、オランダ、アイントホーフェン(Eindhoven, Netherlands)にあるフィリップセミコンダクター社(Philips Semiconductors)(アイコード(I-CODE)、マイフェア(MIFARE)およびハイタグ(HITAG)などの製品ライン)およびスイス、ジュネーブ(Geneva, Switzerland)にあるSTマイクロエレクトロニクス社(ST Microelectronics)などが製造する製品がある。
【0023】
RFIDタグアンテナの形状および特質は、RFIDタグの望ましい動作頻度(周波数)によって異なる。例えば、915MHzまたは2.45GHzのRFIDタグは通常、直線型ダイポールアンテナまたは折り返しダイポールアンテナのような、ダイポールアンテナを含む。13.56MHz(または類似の)RFIDタグは通常、らせん状またはコイル状のアンテナを使用する。しかし他のアンテナのデザインは、当業者にとって既知である。どちらの場合も、アンテナは問い合わせ源によって発せられた高周波エネルギーを傍受する。この信号エネルギーは命令を伝達し、受動RFIDタグの場合はまた、電力(power)を集積回路へ供給する。受動RFIDタグと共に、アンテナは集積回路上の無線周波数に反応する要素が、集積回路へ電力供給するのに十分なエネルギーを吸収できるようにし、その結果、検出される応答を提供する。このように、アンテナの特性は、それが組み込まれるシステムへ合致される必要がある。アンテナに関する追加情報は、当業者にとって既知であり、参考文献としては例えばK.フィンケンツェラー(K. Finkenzeller)の「RFIDハンドブック高周波識別の原理および応用(RFID Handbook. Radio-Frequency Identification Fundamentals and Applications)」(1999年、英国、サセックス、チチェスター(Chichester, West Sussex, England)、ジョン・ワイリー&ソンズ社(John Wiley & Sons Ltd))がある。
【0024】
RFID読取機は通常、RFIDタグへエネルギーおよび情報を提供することができる送信機、並びに識別およびその他の情報をRFIDタグから受け取る受信機を備える。
【0025】
演算装置は、RFID読取機の動作を制御できる。例えばRFIDタグからの情報の読み込み、RFIDタグへの情報の書き出し、RFID読取機によって入手された情報の処理、並びに他のシステムとの相互作用などの動作である。演算装置は、RFID読取機から情報を受け取ったり、データベースの更新などのアクションを実行したりすることにより、情報管理システムとしての役目を果たす。更に演算装置は、送信機を通してタグまたはラベルへデータのプログラムを行う機構としての役目を果たす場合もある。
【0026】
本発明の独創的な方法を有効にするシステムはまた、通常、サービス、ミドルウェアおよびエンタープライズ/レポーティングレベルのソフトウェアを含む。サービスソフトウェアは、読取機の動作制御、読取機からのデータの収集、並びにデータをミドルウェアソフトウェアから収集できるようにするのに使用される。ミドルウェアソフトウェアは、サービスソフトウェアからデータを収集し、データベースにこれらのデータを投入し、並びに所望によりレポートを提供する。エンタープライズ/レポーティングソフトウェアは通常、生産レポートの生成、在庫管理、出荷および搬入、請求書作成、並びにその他の運営上の業務の処理するための、複数のデータサービスを統合する。
【0027】
広くはRFIDタグから受け取られた情報は、特定の応用に対して特有であるが、以下に説明されるような、タグが添付された物品の識別をしばしば提供する。RFIDタグが添付された容器の内容物に関連する追加情報を提供することもできる。この情報は、他のデータベースのような、他の情報源から来る場合もある。
【0028】
RFIDタグ、ラベル、および回路の様々な作成方法が知られており、次のものが含まれる。米国特許第6,805,940号、米国特許第6,816,125号、国特許第6,399,258号、米国公開第2003/0151028号、米国公開第2004/0175515号、PCT公開第WO03/038748号、PCT公開第WO00/42678号、および米国公開第2002/0018880号が含まれる。
【0029】
適切なRFIDタグの一例としては、カナダ、ブリティッシュコロンビア州のケローナ(Kelowna, British Columbia, Canada)にある、アイデンテックソリューションズ社(Identec Solutions, Inc.)から、パーツ番号i−Q8で市販されているものがある。適切なRFID読取機の一例としては、やはりアイデンテックソリューションズ社(Identec Solutions, Inc.)から、パーツ番号i−PortIIIの下に市販されているものがある。
【0030】
II.製造プロセスによって使用される、または製造プロセスから生成されるアイテムおよび/または材料監視のためのシステムおよび方法
商品、製品、または他のアイテムおよび/または材料の製造者は、一般的に、製造プロセスを最適化または改善し、製造するアイテムおよび/または材料の全体の単価を削減し、収入を最大化し、ビジネスプロセスを改善し、並びに規制条件に適合するように努める。これらの目的を達成するためには、製造者は通常、製造プロセスの効率に関連して、異なる性能パラメータに関するデータや他の情報を収集する。例えば、製造者は、現在の製造プロセスが生成する、廃棄物、副産物または半完成品の量や、そのような廃棄物、副産物または半完成品が生成された場所、若しくは時間枠などを収集することができる。この情報は、製造プロセスを最適化または改善するのを助けるために製造者にとって役に立つ。製造者たちは、補正製造コストを補助するための付加的収入を得るために、廃棄物または副産物を、自分自身または他人が所有する別の製造プロセスで使えるように再利用または販売を試みることができる。例えば、ある完成品の製造に対して行われる最初の製造プロセスで生成された廃棄物または副産物は、異なる完成品を製造するために、第2の関連のない製造プロセスで原料として使用できる場合がある。別の例としては、製造者は、製造プロセスによって生成される廃棄物または副産物に起因するコストを含め、製品の真の製造コストを理解し、並びにタイムリーにその情報を受け取ろうとする場合がある。別の例では、製造者は半完成品が一次的に保管される期間を理解しようとする場合がある。半完成品のいくつかは、特に食品の製造プロセスに関係する規制のために、保存できる期間に制限がある場合がある。別の例としては、製造者は、特に食品に関して、製造プロセス中に、特定の製品の貯蔵・保管期間を監視する新しい方法を探している。食品は、製品の貯蔵寿命のような規定条件に準拠するよう製造されるためである。更に別の例では、製造者は、製品の不良品回収を援助するための新しい方法、特に製造プロセスのサブロット(sub lot)部分の識別方法をさがしている。別の例として、製造者は、標準稼動手順への準拠を監視する新しい方法、または製造およびビジネスプロセス両方の改善を持続するための方法を探している。本特許出願内で説明される本発明のシステムおよび方法は、他のシナリオを含めこれら全てのシナリオに取り組む必要がある情報を製造者へ提供するのに役立つ。
【0031】
図1は、本発明の方法を説明するのに役立つ包括的な製造プロセスを示している。製造プロセスまたは製造ライン10は、一連の様々なロケーションA〜Fによって示されている。ここでは製造プロセスを構成する、製造のサブプロセスまたは複数工程が実行される。コンベヤーベルト12は、ロケーションA〜F間で様々なアイテムおよび/または材料の移動を示している。しかし、当該技術分野において既知であるあらゆる手段が、様々なプロセスロケーション間でアイテムおよび/または材料を供給できる。製造プロセス10の原料は、通常、原料に対して工程を何回でも実行できる、ロケーションAへ搬送される。しかし、他の原料または半完成品もまた、ロケーションA以外の場所の製品製造ラインへ供給できる。ロケーションAでの生産物は、ロケーションBの生産物の少なくとも1つである。ロケーションBの生産物は、ロケーションCの生産物の少なくとも1つである。ロケーションCの生産物は、ロケーションDの生産物の少なくとも1つである。ロケーションDの生産物は、ロケーションEの生産物の少なくとも1つである。そして最後に、ロケーションEの生産物は、完成品が最終的に製造されるロケーションFの生産物の少なくとも1つである。A〜Eの様々なロケーションで実施される全ての製造のサブプロセスは、製造へ向けられるか、または原料をロケーションFでの完成品へ変換する。製造プロセス10は直線的製造プロセスとして図1に示されているが、製造プロセスはバッチ、並列、または他の既知の製造プロセスを含むことができる。
【0032】
製造プロセス10の様々なロケーションA〜Eの間で、半完成品、副産物、または廃棄物は、これらのロケーションで実施される製造のサブプロセスの自然な結果として製造されることができる。半完成品、副産物、または廃棄物は、ロケーションA〜Eに隣接して設置されるステーション14で収集されることができる。本発明のある実施形態では、RFID読取機20から生成されるRFID信号によって示されるように、ステーション14の指定RFID問い合わせ領域30へ問い合わせを行なう各ステーション14は、ステーション14に関するRFID読取機20を備える。当業者は、特定領域へ問い合わせできるRFIDシステムを設計する能力がある。問い合わせ領域30はRFID読取機による問い合わせが可能な、サイズが限定されないスペースである。RFID読取機は、望ましい応用によって、RFID問い合わせ領域30へ断続的に、または継続的に問い合わせできる。製造プロセス10のある実施形態では、ステーション14aは半完成品、副産物、または製造プロセス10のロケーションAからの廃棄物を受け取る。ステーション14bは半完成品、副産物または、製造プロセス10のロケーションBからの廃棄物を受け取る。ステーション14cは半完成品、副産物または、製造プロセス10のロケーションCからの廃棄物を受け取る。ステーション14dは完成品、副産物または、製造プロセス10のロケーションDからの廃棄物を受け取る。ステーション14eは完成品、副産物または、製造プロセス10のロケーションEからの廃棄物を受け取る。ステーション14fは、製造プロセス10のロケーションFからの完成品を受け取る。製造プロセスはいくつの場所でも実施できる、製造のサブプロセスをいくつでも含むことができ、並びにRFID問い合わせステーション14をいくつでも含むことができる。或いは、1つのRFID読取機が複数の問い合わせ領域30を問い合わせするための複数のアンテナを含むことができる。そのような実施形態では、RFID読取機は、製品製造ライン10から離れて、または、各問い合わせ領域30に設置された1つまたは複数のアンテナと共に、製品製造ライン10に沿ってどこにでも設置できる。RFID読取機20は固定RFID読取機として示されているが、当該技術分野において既知の、携帯または手持ち式のRFID読取機の使用もまた可能である。
【0033】
図2に詳細が示されるように、望ましくは、各ステーション14は、ステーション14に少なくとも1つの容器16を含む。容器16は、容器16へ取り付けられたRFIDタグ18を含む。容器は、当該技術分野において既知のアイテムおよび/または材料を含む、または運ぶものであれば何でも使用でき、荷台、カート、箱、ドラム、またはそれに類似したものが挙げられるがこれらに限定されない。RFIDタグは、当該技術分野において既知の、いかなるRFIDタグであっても良い。示された実施形態において、容器は、製造用フロアを移動しやすい車輪を有する。RFIDタグ付き容器16は、ステーションの近くで実施される製造のサブプロセスの生産物を受け取るため、望ましくはステーション14に設置される。上記のように、半完成品、副産物、または製造プロセス10に沿った場所で実施される工程によって生成される廃棄物は、RFIDタグ付き容器16へ収集される。或いは、単に廃棄物および副産物は、RFIDタグ付き容器16へ収集できるが、一方半完成品は、製造プロセス10内の次の場所へ行くためコンベヤー12へ進むことができる。製造用フロアは、フロアの様々な場所を移動できる、タグ付き容器16をいくつでも含むことができる。
【0034】
図示された実施形態では、RFID読取機20は、ステーション14のすぐ上の天井26の上に実装できるので、それはRFID読取機と共に、容器16上に実装されたRFIDタグ18へ適切に問い合わせることができる。或いは、容器16がステーション14の問い合わせ領域30内に設置された場合に、それが容器16上に実装されたRFIDタグ18を適切に問い合わせできる限り、RFID読取機20またはRFID読取機20のアンテナは、ステーション14に隣接する場所のどこにても実装できる。製造用フロア28はマーキングを含んでも良く、それによって製造スタッフが、容器16上のRFIDタグ18が、ステーション14のRFID問い合わせ領域30内で問い合わせできる領域内の、適切な場所に容器16を設置するのを助ける。
【0035】
RFID読取機20が容器16上のRFIDタグ18を問い合わせる時、それは、RFIDタグ18に保存された識別番号およびその他のあらゆる情報を記録でき、並びに当該技術分野において既知のデータベースの使用を通して、コンピュータは、その独自の識別番号に基づき、どの容器がその特定のステーション14に設置されているのかを識別できる。RFID読取機20および付随する演算装置はまた、RFIDタグ18の問い合わせ日時を記録できる。RFID読取機20が、容器16上のRFIDタグ18に、相当の時間にわたり複数回問い合わせた場合、演算装置若しくはコンピュータは、どの特定の容器がどのステーション14に、いつ置かれたのかを確定でき、かつ容器16が当該場所に存在した時間を計算できる。他のデータベースは、特定のステーション14に関連する場所で、特定日時に、どの製造のサブプロセスが実行されたのか、そしてその結果として、その同じ期間にその場所で、どの副産物、半完成品、または廃棄物が製造されたのかを確定できる。RFIDタグ付き容器20に関してRFID読取機によって収集された情報と、これらの他のデータベースからの情報を結合することによって、特定の期間に、どのような種類の材料またはアイテムがRFIDタグ付き容器16に存在したのかについて特定の結論が得られる。その結果として、製造者は製造プロセスまたはビジネスプロセスを最適化または改善するためにこの情報を使用できる。
【0036】
製造プロセス10のロケーションから生成されたアイテムおよび/または材料は、製造スタッフから指定されたステーション14にある容器16へ、手作業で運ぶことができる。若しくはコンベヤーまたは当該技術分野において既知の他の手段が、アイテムおよび/または材料を指定されたステーション14にある容器16へ自動的に輸送または迂回できる。
【0037】
図1はまた、製造用フロアに設置された任意の計量ステーションWおよびWを示している。各計量ステーションは、望ましくはスケール24、RFID読取機20、および指定RFID問い合わせ領域30を含む。RFID読取機20および問い合わせ領域30は、上記で説明されたこれらの読取機および領域に似ている。ある実施形態では、RFIDタグ付き容器16の少なくとも一部が、製造プロセス10から離れたアイテムおよび/または材料で充填された後、製造スタッフはRFIDタグ付き容器16を計量ステーションWおよびWの1つへ輸送する。或いは、RFIDタグ付き容器16は、当該技術分野において既知のその他のあらゆる手段で計量ステーションへ自動的に輸送することができる。計量ステーションWでは、容器16の重量、および容器16内に収集されたアイテムおよび/または材料が記録される。或いは、計量ステーションWは各ステーション14に設置されても良い。この重量は、手動または自動に記録されることができる。容器の重量を知ることによって、容器および容器内のアイテムおよび/または材料の記録された重量から、容器の既知の重量を引くことによって、容器内のアイテムおよび/または材料の重量を計算することが可能である。容器内のアイテムおよび/または材料の重量は、あらゆる既知のデータベース内に記録することができる。他のデータベースは、どの材料またはアイテムが容器内に存在するのかに関する情報を提供することができ、若しくは製造スタッフは、容器16内に存在するものを記録できる。その間、RFID読取機20は計量ステーションのRFID問い合わせ領域30を問い合わせ、RFIDタグ上に保管された独自の識別番号によって特定の容器、問い合わせが発生した時間、および容器が計量ステーションのRFID問い合わせ領域30内に存在した時間の長さを識別する。
【0038】
容器16が計量ステーションWで計量された後、容器16は、製造用フロアに関連する別のロケーション32へ運ばれる。このロケーション32は様々な目的を果たす。例えば、ロケーション32は、廃棄物受け取り領域32aであっても良い。もし容器16の内容物が製造プロセス10によって生成される廃棄物の場合、容器16の内容物は廃棄物受け取り領域32aへ中身をあけることができる。或いは、ロケーション32bは、製造プロセス10によって生成される半完成品または副産物を受け取る一時保管領域であっても良い。しかし、ロケーション32は製造者にとって適したあらゆる目的を果たしても良い。ロケーション32a、32bはまた、RFIDタグ付き容器16のためのロケーション32を問い合わせるため、それら自身のRFID読取機20を含むことができる。計量ステーションWおよびWが図1に示されているが、他のステーションは、RFIDタグ付き容器16内のアイテムおよび/または材料の他の物理的、化学的または生物学的特性を測定・監視することを意図される。
【0039】
情報は、図1および図2に示され、上記で説明されたRFIDベースのシステムを使って記録できる。例えば、以下の情報が記録できる。
【0040】
【表1】

【0041】
上記の表は、8月25日に製造用フロアで発生したことを示している。午前8時35分、製造プロセス10のロケーションAに関連する、識別番号12345を有するRFID容器16がステーション14aに到着した。容器12345は、容器12345が午前9時35分にロケーションAを離れるまで、ロケーションAで実施された製造のサブプロセスによって生成された廃棄物を詰められた。容器12345は、それがロケーションAを離れた5分後、午前9時40分に計量ステーションWに到着した。容器12345は廃棄物ステーションWに10分間置かれ、その間RFIDタグ付き容器の内容物の重量は804kgだった。最後に、容器12345は廃棄物ステーション32aへ輸送された。午前10時到着、午前10時10分に去った。容器12345内の804kgの廃棄物は廃棄物ステーション32aへ中身をあけられ、並びに空となったその容器はその後別の場所へ輸送されたと想定できる。この情報を、どの種類の廃棄物が8月25日、午前8時35分から午前9時35分の間に製造プロセスのロケーションAで生成された可能性があるかを識別する他の製造関連のデータベースからの情報と結びつけることが可能である。そしてやがて、この結び付けられた情報は、製造プロセスを最終的に最適化または修正するために使用できる。
【0042】
識別番号23456を有する2番目のRFIDタグ付き容器16は、容器12345がロケーションAを去ったちょうど2分後に、ロケーションAに関連するステーション14aに到着した。容器23456はまた、ロケーションAで生成された廃棄物を1時間詰められ、その後、ロケーションAを午前10時37分に出発した。次に、容器23456は廃棄物ステーションWへ午前10時45分に輸送された。それは、ロケーションAを去ってからちょうど8分後だった。容器23456は廃棄物ステーションWに25分間置かれ、その間RFIDタグ付き容器の内容物の重量は600kgだった。最後に、容器23456は廃棄物ステーション32aへ輸送された。午前11時15分に到着、中身をあけられ、午前11時20分に出発した。容器23456内の600kgの廃棄物が廃棄物ステーション32aへ中身をあけられ、並びに空となったその容器がその後別の場所へ輸送されたと想定できる。
【0043】
識別番号45678を有するRFIDタグ付き容器16は、ロケーションDに関連するステーション14dに午後1時40分に到着した。容器45678は、午後3時40分に去るまで、2時間、半完成品を詰められた。次に、容器45678は計量ステーションWへ運ばれた。到着時間は午後4時00分だった。容器45678の重量は550kgで、午後4時10分に計量ステーションWを出発した。最後に、容器45678は一時保管領域32bへ運ばれ、午後4時11分にそこに到着した。翌日午前9時00分までその領域32bを離れなかった。おそらく、半完成品は、それが一時的に保管されている間は容器に残っており、後に容器および容器の内容物は、翌日製造用フロアへ一緒に戻された。
【0044】
最後に、識別番号78910を有するRFIDタグ付き容器16は、製造プロセス10のロケーションFに関連するステーション14fに午後4時00分に到着した。容器78910は、ロケーションFで、午後7時00分まで完成品を詰められ、その後別の場所へ運ばれた。
【0045】
上記の表は、図1および図2に関連して、上記に説明されたRFIDベースのシステムを使用して生成することができる可能性のある一例のみを示している。当業者は、RFIDベースのシステムのために入手された情報を捕らえ、体系化する多くの方法を、別にも考えることができる。例えば、図3および図4は、図1および図2に関して上記に説明されたRFIDベースのシステムによって提供された情報を使って生成されることができる、他の2つの可能性のある表またはグラフを示している。しかし、RFIDベースのシステムによって収集された情報を使って、多くの表またはグラフを別に、当業者によって考えられても良い。
【0046】
図3は、5日間に、どのくらいの量の廃棄物、副産物、または半完成品がRFIDタグ付き容器16に収集されたのかを示す。計量ステーションWおよびWを使用して、RFIDタグ付き容器16は、1日を通して異なる時間に計量されることができ、並びに容器16の内容物は記録され、ロケーション毎(A〜E)の全体の合計を提供する。この例から、数日間に各ロケーションで生成される半完成品、副産物、および廃棄物の量に、広い変動があることが分かるのは興味深いことである。そのような情報は、どのような変動がその製造プロセスに存在し、最終的にその製造プロセスを最適化または改善するのに役立つかを判断する際に、製造者にとって有益となり得る。
【0047】
図4は、異なるロケーションA〜FにあるRFIDタグ付き容器16の場所、および製造用フロアの3シフト期間中の、廃棄物ステーションWを示している。グラフの上部は、容器識別番号(1〜9)および、それらが製造プロセスの3シフトの期間、製造用フロアの様々なロケーションに関連するステーション14にいつ存在したのかを示している。例えば、容器1および容器2は共に、2つの異なる時間にロケーションDに置かれていた。容器1は、第1シフトの大部分の時間中、ロケーションDに置かれ、その一方容器2は第1シフトの1部の期間、第2シフトの全て、および第3シフトの大部分の時間、そこに置かれた。容器4および容器6は共に、2つの異なる時間にロケーションBに置かれ、一部の時間、それらはオーバーラップされ、同時に両方共存在した。2つの容器が同じステーション14に存在したこのオーバーラップはやがて、参照番号50によって指定されるグラフのロケーションに沿った、黒い部分によって示されている。容器3は、第1シフトの間、ロケーションAに存在した。容器5は、第1シフトの一部の期間、ロケーションCに存在し、および容器7は、第1シフトの残りのほとんどの期間、第2シフトのすべての時間、第3シフトの全ての時間中、ロケーションCに存在した。容器8は第1シフトの全時間、および第2シフトのわずかな時間、ロケーションEに存在した。そして最後に、容器9は、第1シフトの全時間、および第2シフトの約半分の期間、ロケーションFに存在した。
【0048】
ステーション14での期間の最後に、大部分の容器は計量ステーションWへ運ばれ、計量され、廃棄物受け取り領域32aへ中身をあけられた。例えば、容器1およびその内容物の重量は508kgだった。容器2およびその内容物の重量は1048kgだった。容器が計量ステーションへ置かれた時間は、白いボックスによって示され、それらの実際の重量はグラフ上部の白い部分の隣に記録されている。容器内のアイテムおよび/または材料が廃棄物受け取り領域32aに中身をあけられた時間は、グラフの黒い部分によって示されている。2つの容器が計量ステーションWに置かれた時、容器2および容器4と同様に、その期間は参照番号52によって示されている。
【0049】
グラフの下部は、RFIDタグ付き容器16が、製造プロセス10のロケーションに関連するステーションに存在するときの、容器16の合計数に関わらず、3シフトの合計時間を示している。ステーション14に1つ以上の容器16が存在した時、線は黒い部分50で示されている。
【0050】
上記に含まれる表、並びに図3および図4は、図1および図2に示されるRFIDベースのシステムによって収集されることができる情報の一部のみを示している。RFIDベースのシステムは、製造者に、製造プロセスによって生成または使用されるアイテムおよび/または材料、特に原料、完成品、廃棄物、副産物、半完成品、並びにこれらのアイテムおよび/または材料の製造環境を通じたワークフローに関する正確なデータまたは情報を提供することを目的としている。やがてある種の傾向が特定でき、製造者はこの知識を使って彼らの製造およびビジネスプロセスを改善または最適化できる。例えば、製造者は、他のシフトと比較して、より多くの廃棄物が、ロケーションAおよびBの第3シフトで生成されていることを認識することができる。その結果、製造者は、どのような非効率が発生しているのかを特定し、それらを修正するために、それらの特定のロケーションの第3シフトでの製造プロセスを研究することができる。別の例として、製造者は、複数の容器16が同じロケーションに置かれていることを認識できるので(図4内の参照番号50および52によって示されているように)、製造スタッフへ警告を出すことができる。RFIDベースのシステムは、製造スタッフへ、特定のRFIDタグ付き容器16を特定のロケーションへ運び、または、例えばもし製造スタッフがRFIDタグ付き容器を間違った場所へ持っていった場合に警告を出すよう、指示することができる。RFIDベースのシステムは、プロセスまたはプロセス工程の過剰に関するデータを提供でき、その情報から、システムは、製造プロセスに関連する標準の稼動手順が従われているかどうかを判断できる。例えば、不適切な、または延長された期間、一時保管領域に置かれているアイテムおよび/またはアイテムの中の材料を有するRFIDタグ付き容器の仮説を考慮してみる。RFIDベースのシステムおよびそれが供給する情報を提供することによって、そのような容器およびその内容物に関する情報は直ちに製造者へ利用可能となる。それによって、そのような容器内のアイテムおよび/または材料に対し何をすべきか、どのようなアクションが取られるべきかについて、適切な決定をすることができる。これらのシナリオの全て、および当事者によって意図されるその他のシナリオは、上記に述べられるRFIDベースのシステムによって扱われることができる。
【0051】
本発明を、幾つかの実施形態を参照して説明してきた。前述の説明および実施例は理解を明確化するためにのみ提示した。それらから無用の限定を解するべきでない。本明細書に参照された全ての特許及び特許出願は、本明細書に参考文献として組み込まれる。本発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態において多くの変更を加えられることは、当業者には明らかである。したがって本発明の範囲は、この出願に記載された正確な詳細及び構造に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の文言による記載、及びそれらの構造と等価な物によって限定される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の方法を示すのに有用である、製造プロセスの略透視図。
【図2】製造プロセス、RFID読取機を有するステーション、および図1に示されるRFIDタグを備える容器の一部の側面図。
【図3】製造プロセスに沿った様々なステーションで収集されたアイテムおよび/または材料の重量を示す図。
【図4】RFIDタグ付き容器、および各RFIDタグ付き容器が製造プロセスに沿った様々なロケーションに設置された時間を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造プロセスからのアイテムおよび/または材料の監視方法であって、
製造プロセスを用意する工程であって、前記製造プロセスは、前記製造プロセスの異なる部分に関連する複数のステーションを含み、各ステーションは前記ステーションに関連する高周波ID(「RFID」)読取機を備える工程と、
複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程であって、各容器は関連したRFIDタグを有する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも1つを前記ステーションの少なくとも1つに設置する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を前記製造プロセスから生成されるアイテムおよび/または材料で充填する工程と、
前記RFIDタグ付き容器が設置される前記ステーションの場所を少なくとも記録するために、前記ステーションと関連する前記RFID読取機を用いて前記RFIDタグ付き容器へ問い合わせ、前記問い合わせの時間を記録する工程と、
前記ステーションの前記RFIDタグ付き容器内に置かれた前記アイテムおよび/または材料に関する情報を入手する工程と、
前記RFIDタグ付き容器内の前記アイテムおよび/または材料に対してどのようなアクションを実行するかを決定する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記製造プロセスが第1完成品を製造するための第1製造プロセスであり、前記複数のステーションが、前記製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るためのものであり、そして前記充填工程が、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記ステーションの前記製造プロセスから生成される少なくとも半完成品、副産物、また廃棄物で充填する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された半完成品で充填する工程を含み、前記決定工程が、前記半完成品を一時的な保管場所へ輸送する工程を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された副産物で充填する工程を含み、前記決定工程が、第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ前記副産物を輸送する工程を含み、前記第1製造プロセスからの前記副産物は、前記第2製造プロセスの原料として使用することができる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を前記第1製造プロセスから生成される廃棄物で充填する工程を含み、前記決定工程が、前記RFIDタグ付きの容器内の前記廃棄物の重量を量り、前記重量を記録し、そして前記RFIDタグ付き容器を空にする工程を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記問い合わせ工程が、前記RFIDタグ付き容器が前記ステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ステーションを離れた後に、前記RFIDタグ付き容器内の前記アイテムおよび/または材料を持っていくべき場所をユーザへ通知する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザが前記RFIDタグ付き容器を間違った場所へ持っていった場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のステーションの1つが間違った数のRFIDタグ付き容器を含む場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記決定工程が、前記RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
製造プロセスの半完成品、副産物、または製造プロセスからの廃棄物を追跡する方法であって、
第1完成品を製造するための第1製造プロセスを用意する工程であって、前記製造プロセスは、前記製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るための複数のステーションを含み、各ステーションは前記ステーションと関連する高周波識別(「RFID」)読取機を含む工程と、
複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程であって、各容器は関連するRFIDタグを有する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも1つを前記ステーションの少なくとも1つに設置する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記ステーションの前記製造プロセスから生成される少なくとも半完成品、副産物、または廃棄物で充填する工程と、
前記ステーションの前記RFID読取機を用いて前記RFIDタグ付き容器へ問い合わせる工程と、
前記RFIDタグ付き容器内の前記半完成品、副産物または廃棄物に関する情報を入手する工程と、
前記RFIDタグ付き容器内の前記半完成品、副産物、または廃棄物に対しどのようなアクションを取るべきかを決定する工程と、
を含む方法。
【請求項12】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された半完成品で充填する工程を含み、前記決定工程が、前記半完成品を一時的な保管場所へ輸送する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された副産物で充填する工程を含み、前記決定工程が、第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ前記副産物を輸送する工程を含み、前記第1製造プロセスからの前記副産物は、前記第2製造プロセスの原料として使用することができる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記充填工程が、前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成される廃棄物で充填する工程を含み、前記決定工程が、前記RFIDタグ付きの容器内の前記廃棄物の重量を量り、前記重量を記録し、そして前記RFIDタグ付き容器を空にする工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記問い合わせ工程が、前記RFIDタグ付き容器が前記ステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ステーションを離れた後に前記RFIDタグ付き容器内の前記アイテムおよび/または材料を持っていくべき場所をユーザへ通知する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記ユーザが前記RFIDタグ付き容器を間違った場所へ持っていった場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のステーションの1つが間違った数のRFIDタグ付き容器を含む場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
製造プロセスからのアイテムおよび/または材料を監視する方法であって、
製造プロセスを用意する工程であって、前記製造プロセスは、前記製造プロセスの異なる部分に関連する複数のステーションを含み、各ステーションは前記ステーションに関連する高周波識別(「RFID」)読取機を備える工程と、
複数のRFIDタグ付き容器を用意する工程であって、各容器は関連するRFIDタグを有する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも1つを、前記ステーションの少なくとも1つに設置する工程と、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記ステーションの前記製造プロセスから生成されるアイテムおよび/または材料で充填する工程と、
前記RFIDタグ付き容器が設置される前記ステーションの場所を少なくとも記録するために、前記ステーションと関連する前記RFID読取機を用いて前記RFIDタグ付き容器へ問い合わせ、前記問い合わせの時間を記録する、問い合わせ工程と、
前記ステーションの前記RFIDタグ付き容器内に置かれた前記アイテムおよび/または材料に関する情報を入手する工程と、
長時間をかけてデータを収集するために、前記問い合わせ工程および前記情報入手工程を複数回繰り返す工程と、
前記データを使って、前記製造プロセスを最適化または改善する工程と、
を含む方法。
【請求項21】
前記製造プロセスが第1完成品を製造するための第1製造プロセスであり、前記複数のステーションが、前記製造プロセスから生成される半完成品、副産物、または廃棄物を受け取るためのものであり、そして前記充填工程が、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記製造プロセスから生成される少なくとも半完成品、副産物、または廃棄物で充填する工程を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記充填工程が、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された半完成品で充填する工程を含み、
前記決定工程が、前記半完成品を一時的な保管場所へ輸送する工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記充填工程が、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成された副産物で充填する工程を含み、
前記決定工程が、第2完成品を製造するための第2製造プロセスへ前記副産物を輸送する工程を含み、前記第1製造プロセスからの前記副産物は、前記第2製造プロセスの原料として使用することができる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記充填工程が、
前記RFIDタグ付き容器の少なくとも一部を、前記第1製造プロセスから生成される廃棄物で充填する工程を含み、
前記決定工程が、前記RFIDタグ付きの容器内の前記廃棄物の重量を量り、前記重量を記録し、そして前記RFIDタグ付き容器を空にする工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記問い合わせ工程が、前記RFIDタグ付き容器が前記ステーションに設置された日付を記録する工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記ステーションを離れた後に前記RFIDタグ付き容器内の前記アイテムおよび/または材料を持っていくべき場所をユーザへ通知する工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記ユーザが前記RFIDタグ付き容器を間違った場所へ持っていった場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記複数のステーションの1つが間違った数のRFIDタグ付き容器を含む場合は、警告を出す工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記決定工程が、前記RFIDタグ付き容器を別の場所へ輸送する工程を含む、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−508270(P2009−508270A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531308(P2008−531308)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/035763
【国際公開番号】WO2007/033294
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】