説明

複合ゴムシート、および当該複合ゴムシートを弁体に用いた密閉型二次電池用の安全弁

【課題】ゴム材料の弾力性などを阻害することなくガス不透過性などの特性を高めた複合ゴムシートを提供し、さらには、ゴム材料の弾力性を阻害することなくガス不透過性を高めた密閉型二次電池用の安全弁を提供する。
【解決手段】複合ゴムシート13は、ゴム材料からなる基材21の表面に、金属薄膜22を接合して形成されている。金属薄膜は、ガス不透過性、電磁波をシールドする機能、耐油性、耐薬品性、および装飾性のうちの少なくとも1つの特性を備えている。金属薄膜の表面には、当該金属薄膜を保護するための保護層23がさらに備えられている。金属薄膜および保護層は、金属箔層32と、樹脂フィルム層33とを予め貼り合わせたラミネートフィルム31から構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合ゴムシート、および当該複合ゴムシートを弁体に用いた密閉型二次電池用の安全弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゴム材料は、その弾力性を利用して、安全弁の弁体、ガスを充填するための充填用ガスバッグ、ガスにより膨張させて構造物などの開口部を一時的に封止する際に用いられるシール用ガスバッグなどに用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ゴム材料は、一般的に、ガス透過性を有している。このため、時間の経過とともにある程度のガス漏れが生じ、安全弁や種々のガスバッグの本来の機能が低下する虞がある。上記のガス透過性のほかにも、ゴム材料は、電磁波をシールドする機能、耐油性、耐薬品性の点で、金属材料に比べて劣っている。
【0004】
本発明の目的は、ゴム材料の弾力性などを阻害することなくガス不透過性などの特性を高めた複合ゴムシートを提供し、さらには、ゴム材料の弾力性を阻害することなくガス不透過性を高めた密閉型二次電池用の安全弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、ゴム材料からなる基材の表面に、金属薄膜を接合してなる複合ゴムシートである。
【0006】
上記目的を達成するための請求項5に記載の発明は、外装缶の開口部に気密に取り付けられるとともにガス抜き孔が開口された封口板と、前記封口板に取り付けられるとともに通気孔が開口された端子キャップと、前記封口板と前記端子キャップとの間に前記ガス抜き孔を覆うように弾性的に圧縮された状態で配置される弁体と、を有する密閉型二次電池用の安全弁において、
前記弁体は、ゴム材料からなる基材の表面にガス不透過性を備える金属薄膜を接合してなる複合ゴムシートからなり、前記金属薄膜が前記ガス抜き孔を覆うように配置されていることを特徴とする密閉型二次電池用の安全弁である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゴム材料の弾力性などを阻害することなくガス不透過性などの特性を高めた複合ゴムシートを提供でき、さらには、ゴム材料の弾力性を阻害することなくガス不透過性を高めた密閉型二次電池用の安全弁を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る複合ゴムシート11を示す断面図である。
【0010】
図1を参照して、複合ゴムシート11は、ゴム材料からなる基材21の表面に、金属薄膜22を接合して構成されている。
【0011】
前記ゴム材料は、特に限定されないが、例えば、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(EPDM)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、天然ゴムなどが挙げられる。
【0012】
前記金属薄膜22は、ガス不透過性、電磁波をシールドする機能、耐油性、耐薬品性、および装飾性のうちの少なくとも1つの特性を備えている。金属薄膜22には、所望の特性を得る観点から適宜の材料を用いることができる。例えば、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。
【0013】
金属薄膜22は、装飾性を得る場合を除いて、基材21の内部に設けることもできるが、基材21の表面に設けることによって、製造や加工を容易に行うことができる。
【0014】
金属薄膜22は、基材21をなすゴム材料の弾力性を損なわない程度に薄く、かつ、ピンホールや加工中のキズや割れを起こさない程度の厚みを有していることが好ましい。具体的には、金属薄膜22の厚さは、1μm〜20μmが好ましい。1μm未満では、ピンホールや加工中のキズや割れを起こす虞があり、20μm以上では、基材21をなすゴム材料の柔軟性を損なう虞があるからである。
【0015】
基材21と金属薄膜22との接合には、ゴム接着剤「ケムロック」(商品名、ロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド製)などの一般的なゴム接着剤を用いることができる。基材21の接合面および金属薄膜22の接合面のうちの少なくとも一方に接着剤を塗布し、ゴムの加硫温度(例えば、150℃〜200℃)においてホットプレスすることによって、基材21と金属薄膜22とが接合される。
【0016】
このようにして得られた複合ゴムシート11は、基材21をなすゴム材料が本来的に備えている弾力性、耐圧縮永久歪、耐熱老化性などを保持したまま、基材21の表面に接合した金属薄膜22によって、ガス不透過性、電磁波をシールドする機能、耐油性、耐薬品性、および装飾性のうちの少なくとも1つの特性を高めたゴムシートとなる。
【0017】
なお、図示例では、基材21の厚み方向の表面のうち一方の面にのみ金属薄膜22を接合してあるが、基材21の両面に金属薄膜22を接合してもよい。ホットプレスによって生じ得る複合ゴムシート11の反りを防止することができるからである。
【0018】
本発明は、ゴム材料からなる基材21の表面に金属薄膜22を接合するに際して、金属蒸着や金属スパッタリングなどによって基材21表面に金属膜を形成する手法を除外するものではない。しかしながら、金属膜が基材21から剥離したり、割れたりし易いので、長期密着性および柔軟性の観点から、接着剤を介して基材21と金属薄膜22とを接合することが好ましいと言える。さらには、金属蒸着などを行うためには、高価な設備が必要であったり、適用するゴムの種類が制限されたり、加工コストが高くなったりするなどの問題も生じ得る。これらの制約を排除する観点からも、接着剤を介して基材21と金属薄膜22とを接合することが好ましい。
【0019】
図2は、本発明の他の実施形態に係る複合ゴムシート12を示す断面図である。
【0020】
図2を参照して、複合ゴムシート12は、金属薄膜22の表面に、当該金属薄膜22を保護するための保護層23をさらに備えることが好ましい。金属薄膜22にキズがつくことを保護層23によって防止し、ガス不透過性などの金属薄膜22によって高められた特性を長期にわたって維持できるからである。
【0021】
保護層23は、金属薄膜22の表面に積層したプラスチックフィルムから形成することができる。保護層23に用いるプラスチックは、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などが挙げられる。保護層23をなすプラスチックフィルムは、ホットプレスによって金属薄膜22を基材21に接合した後に金属薄膜22の表面に設けてもよいし、金属薄膜22を基材21に接合するホットプレスと同時に金属薄膜22の表面に設けるようにしてもよい。後者の場合には、保護層23に用いるプラスチックは、その融点、軟化点がゴムの加硫温度よりも高いものが好ましく、例えば、ナイロン、PET、PBTなどを好適に用いることができる。保護層23の厚さは、適宜の寸法を採用できるが、例えば、15μm程度である。
【0022】
図3は、本発明のさらに他の実施形態に係る複合ゴムシート13を示す断面図である。
【0023】
図3を参照して、複合ゴムシート13の金属薄膜22および保護層23は、金属箔層32と、樹脂フィルム層33とを予め貼り合わせたラミネートフィルム31から構成してもよい。
【0024】
金属箔層32は例えばアルミ箔からなり、樹脂フィルム層33はポリエステルやナイロンなどのプラスチックフィルムからなる。アルミ箔の厚さは、1μm〜20μmが好ましい。上述したように、1μm未満では、ピンホールや加工中のキズや割れを起こす虞があり、20μm以上では、基材21をなすゴム材料の柔軟性を損なう虞があるからである。樹脂フィルム層33の厚さは、適宜の寸法を採用できるが、例えば、15μm程度である。
【0025】
基材21とラミネートフィルム31とは、一般的なゴム接着剤をラミネートフィルム31に塗布し、ゴムの加硫温度(例えば、150℃〜200℃)においてホットプレスすることによって接合される。
【0026】
金属箔層32および樹脂フィルム層33が予め貼り合わされたラミネートフィルム31を用いることにより、金属薄膜22および保護層23の取り扱いが簡単なものとなり、複合ゴムシート13の製造が容易となる。また、高価な設備を必要とせず、適用するゴムの種類が制限されず、加工コストの上昇を抑えることができる。
【0027】
なお、ラミネートフィルム31は、金属箔層32の片面に樹脂フィルム層33を貼り合わせた図示した2層タイプのラミネートフィルムの他、金属箔層32をその両面から樹脂フィルム層33によって挟み込んだ3層タイプのラミネートフィルムを使用することもできる。
【0028】
次に、本発明に係る複合ゴムシートの適用例について説明する。
【0029】
図4(A)(B)は、本発明に係る複合ゴムシート14を弁体80に用いた密閉型二次電池用の安全弁40を示す断面図、図5は、図4に示される安全弁40を密閉型二次電池の外装缶50に組み付けた状態を示す断面図である。
【0030】
繰り返し使用可能な電池として、リチウム−水素二次電池などの密閉型二次電池が広く使用されている。この密閉型二次電池は、誤使用による異常電流充電や逆充電、あるいは、使用後の電池の火中への廃棄などによって高温状態にさらされた場合において、外装缶内部の電解液が化学反応によって異常にガス(例えば、水素ガス)を発生することがある。異常なガス発生に伴い、外装缶内部の圧力が上昇する。この圧力上昇に伴う外装缶の破損を防止するために、密閉型二次電池には、外装缶内部の圧力上昇に応じて、外装缶内のガスを外部に放出する復帰型の安全弁が設けられている。
【0031】
密閉型二次電池用の安全弁40は、図4および図5に示すように、外装缶50の開口部51に気密に取り付けられるとともにガス抜き孔61が開口された封口板60と、封口板60に取り付けられるとともに通気孔71が開口された端子キャップ70と、封口板60と端子キャップ70との間にガス抜き孔61を覆うように弾性的に圧縮された状態で配置される弁体80と、を有している。封口板60は、外周縁が内方に折り曲げられ、端子キャップ70にかしめ止めされている。安全弁40は、絶縁ガスケット52を介して、外装缶50の開口部51に取り付けられている(図5参照)。
【0032】
そして、本発明に係る複合ゴムシートを、弁体80に用いてある。すなわち、弁体80は、ゴム材料からなる基材21の表面にガス不透過性を備える金属薄膜22を接合してなる複合ゴムシート14からなり、金属薄膜22がガス抜き孔61を覆うように配置されている。弁体80は、例えば、寸法が2mm〜6mm程度の直方体をなしている。
【0033】
基材21のゴム材料は、弾性を有する限りにおいて特に限定されないが、例えば、EPDMを主成分とするゴム材料を例示できる。複合ゴムシート14の厚さ寸法は、特に限定されないが、上記の安全弁40の弁体80に用いる場合には、厚さ寸法は、例えば、2mm〜6mm程度である。
【0034】
安全弁40は、金属薄膜22の表面に、当該金属薄膜22を保護するための保護層23をさらに備えている。
【0035】
金属薄膜22および保護層23は、金属箔層32と、樹脂フィルム層33とを予め貼り合わせたラミネートフィルム31から構成されている。金属箔層32は、水素ガスに対するガス不透過性が高い、例えばアルミ箔からなる。樹脂フィルム層33は、電解液によって加水分解することがないナイロンなどのプラスチックフィルムからなる。アルミ箔の厚さは、1μm〜20μmが好ましい。1μm未満では、ピンホールや加工中のキズや割れを起こす虞があり、20μm以上では、基材21をなすゴム材料の柔軟性を損なう虞があるからである。樹脂フィルム層33の厚さは、適宜の寸法を採用できるが、例えば、15μm程度である。
【0036】
複合ゴムシート14は、直方体をなす複数個の弾性片に切断加工され、これら個々の弾性片が弁体80として用いられる。複合ゴムシート14は、基材21の厚み方向の両面にラミネートフィルム31を接合することが好ましい。ホットプレスによって生じ得る複合ゴムシート14の反りを防止することができるからである。さらには、切断加工後の弾性片における対向する2面のそれぞれに、金属薄膜22が接合された形態となる。このため、金属薄膜22がガス抜き孔61を覆うように弁体80を配置するに際して、2面のうちの一方をガス抜き孔61に臨ませればよく、1面にのみ金属薄膜22を設ける場合に比較して、弁体80の姿勢を合わせる作業が簡単なものとなる。
【0037】
弁体80を得るに際しては、ゴム材料単独で弁体を形成する場合に比べると、ラミネートフィルム31に接着剤を塗布乾燥する工程、ラミネートフィルム31を裁断する工程がさらに必要となるが、複合ゴムシート14を作成する工程(混合、シーティング、裁断、加硫)や、複合ゴムシート14を切断加工する工程は、ゴム材料単独で弁体を形成する場合の工程や設備をそのまま適用することができる。
【0038】
上記のように構成した安全弁40は、図4(B)に示すように、外装缶50内部の圧力が上昇してある値以上になると、ガス圧は、ガス抜き孔61を通して弁体80を端子キャップ70側に押し上げて圧縮し、ガス抜き孔61を開く。ガス抜き孔61が開くと、外装缶50内部のガスは、1点鎖線で示すように、封口板60と端子キャップ70とにより囲繞された空間に流出し、さらに、端子キャップ70の通気孔71を通って外部に放出される。その結果、圧力上昇に伴う外装缶50の破損が防止される。ガス放出に伴って外装缶50内部の圧力がある値以下になると、弁体80は自身が備える弾性力によって再び膨張し、ガス抜き孔61を閉じる状態に自動的に復帰する。上記構成の安全弁40は、例えば、2.94〜3.92MPa(30〜40kgf/cm)の圧力範囲で作動するように設計されている。
【0039】
弁体80は、金属薄膜22がガス抜き孔61を覆っているため、ゴム材料のみからなる弁体によってガス抜き孔61を覆う形態に比べて、ガス不透過性が高い。したがって、ゴム材料の弾力性を阻害することなくガス不透過性を高めた密閉型二次電池用の安全弁40を提供することができる。例えば、リチウム−水素二次電池にあっては、安全弁40が閉じている状態における水素ガスの透過が確実に防止され、ゴム材料単独で弁体を形成する場合に比べて、長寿命、高性能のリチウム−水素二次電池を提供することができる。
【0040】
なお、ラミネートフィルム31は、図示した2層タイプのラミネートフィルムの他、金属箔層32をその両面から樹脂フィルム層33によって挟み込んだ3層タイプのラミネートフィルムを使用することもできる。
【0041】
図6(A)は、本発明に係る複合ゴムシート15を用いた充填用ガスバッグ91を示す断面図、図6(B)は、本発明に係る複合ゴムシート15を用いたシール用ガスバッグ92を示す断面図である。
【0042】
複合ゴムシートは、ゴム材料の弾力性などを阻害することなくガス不透過性を高めることができる。この特性により、複合ゴムシート15を、ガス(例えば、都市ガス)などを充填するための充填用ガスバッグ91(図6(A))や、ガス(例えば、空気)により膨張させて構造物などの開口部93を一時的に封止する際に用いられるシール用ガスバッグ92(図6(B))に適用できる。これらのバッグ91、92を複合ゴムシート15から形成したり、バッグ内面に複合ゴムシート15を貼り付けたりすることができる。例えば、天然ゴムに上述したラミネートフィルム31を接合した複合ゴムシートによれば、酸素の透過を遮断でき、耐老化性を大幅に高めることができる。
【0043】
複合ゴムシートのガス不透過性の特性を利用する適用例として、上記のほか、燃料電池に用いられるパッキン、水素エンジン用のパッキン、あるいは、船の舷および岸壁を保護するために使用される空気式の防舷材などを挙げることができる。空気式防舷材は、内圧を維持するための定期的なメンテナンス(ガスの補充填など)をしなければならないが、この空気式防舷材の内面に複合ゴムシートを貼り付けることによって、メンテナンスフリーの空気式防舷材を提供することができる。
【0044】
ガス不透過性の特性を利用する場合においては、複合ゴムシートをガスバッグ91、92や空気式防舷材の少なくとも一部に適用してもよい。複合ゴムシートをまったく使用しない場合に比較して、ガスの透過量を相対的に減じることができるからである。
【0045】
複合ゴムシートの電磁波をシールドする機能を利用する適用例として、電磁波シールド環境室を作るためのライニング材、電子機器のカバー用のライニング材などを挙げることができる。
【0046】
複合ゴムシートの耐油性や耐薬品性の特性を利用する適用例として、油や薬品が流れる配管系や機器に用いるパッキンなどを挙げることができる。
【0047】
複合ゴムシートの装飾性を利用する適用例として、壁面に飾りとして取り付けられるパネル材、上述した弁体80のように切断加工され飾りとして用いられる小片などを挙げることができる。金属薄膜としてアルミを用いる場合には、カラーアルマイト処理を施すことにより種々の色の表面を有する複合ゴムシートを提供することができる。
【0048】
なお、複合ゴムシートは、基材の弾力性よって、複雑な形状を有する面にも簡単に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合ゴムシートを示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る複合ゴムシートを示す断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施形態に係る複合ゴムシートを示す断面図である。
【図4】図4(A)(B)は、本発明に係る複合ゴムシートを弁体に用いた密閉型二次電池用の安全弁を示す断面図である。
【図5】図4に示される安全弁を密閉型二次電池の外装缶に組み付けた状態を示す断面図である。
【図6】図6(A)は、本発明に係る複合ゴムシートを用いた充填用ガスバッグを示す断面図、図6(B)は、本発明に係る複合ゴムシートを用いたシール用ガスバッグを示す断面図である。
【符号の説明】
【0050】
11、12、13、14、15 複合ゴムシート、
21 ゴム材料からなる基材、
22 金属薄膜、
23 保護層、
31 ラミネートフィルム、
32 金属箔層、
33 樹脂フィルム層、
40 密閉型二次電池用の安全弁、
50 外装缶、
51 開口部、
60 封口板、
61 ガス抜き孔、
70 端子キャップ、
71 通気孔、
80 弁体、
91 充填用ガスバッグ、
92 シール用ガスバッグ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム材料からなる基材(21)の表面に、金属薄膜(22)を接合してなる複合ゴムシート。
【請求項2】
前記金属薄膜(22)は、ガス不透過性、電磁波をシールドする機能、耐油性、耐薬品性、および装飾性のうちの少なくとも1つの特性を備えていることを特徴とする請求項1に記載の複合ゴムシート。
【請求項3】
前記金属薄膜(22)の表面に、前記金属薄膜(22)を保護するための保護層(23)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の複合ゴムシート。
【請求項4】
前記金属薄膜(22)および前記保護層(23)は、金属箔層(32)と、樹脂フィルム層(33)とを予め貼り合わせたラミネートフィルム(31)から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の複合ゴムシート。
【請求項5】
外装缶(50)の開口部(51)に気密に取り付けられるとともにガス抜き孔(61)が開口された封口板(60)と、前記封口板(60)に取り付けられるとともに通気孔(71)が開口された端子キャップ(70)と、前記封口板(60)と前記端子キャップ(70)との間に前記ガス抜き孔(61)を覆うように弾性的に圧縮された状態で配置される弁体(80)と、を有する密閉型二次電池用の安全弁において、
前記弁体(80)は、ゴム材料からなる基材(21)の表面にガス不透過性を備える金属薄膜(22)を接合してなる複合ゴムシートからなり、前記金属薄膜(22)が前記ガス抜き孔(61)を覆うように配置されていることを特徴とする密閉型二次電池用の安全弁。
【請求項6】
前記金属薄膜(22)の表面に、前記金属薄膜(22)を保護するための保護層(23)をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の密閉型二次電池用の安全弁。
【請求項7】
前記金属薄膜(22)は、金属箔層(32)と、樹脂フィルム層(33)とを貼り合わせたラミネートフィルム(31)から構成されていることを特徴とする請求項5に記載の密閉型二次電池用の安全弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−175871(P2007−175871A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−373481(P2005−373481)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000134903)株式会社ニシヤマ (33)
【Fターム(参考)】