複合体粉末の製造方法並びに複合体粉末
本発明は、複合体粉末の製造方法に関するものであり、その際に、少なくともタングステン及び/又はモリブデン及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物を含む粉末状の出発物質Aを、少なくともCo及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物を含む粉末状の出発物質Bと混合し、その際に混合物中で、タングステン及び/又はモリブデン対Co及び/又はNi及び/又はFeの元素比を、99:1(A:B)〜50:50(A:B)質量%の大きさに調節し、かつ粉末混合物を還元過程にかけ、その過程で使用されるCo、Fe及び/又はNiが層W及び/又はMoと共に重複成長される。こうして取得される複合体粉末は、その後の加工工程において部分的に浸炭、窒化又は浸炭窒化されることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の上位概念に記載の方法並びにこの方法を用いて製造され、特許請求項15の上位概念に記載の複合体粉末に関する。
【0002】
さらに、本発明は、特許請求項23の上位概念に記載の方法並びにこの方法を用いて製造され、請求項18の上位概念に記載の複合体粉末に関する。
【0003】
本発明の本質的な目的は、複合体粉末を単純かつ迅速な方法で、できるだけ大きい複合体粉末の収率で、製造することである。本発明による方法を用いて得られる複合体粉末は、さらなる使用目的のために好適であるべきである;特に、それを用いて、例えば半製品、金型及び類似の対象物を焼結するための焼結法が、経済的にかつ原料パラメーターから見て、良好な結果を伴って実施可能であるべきである。さらに、この種の粉末は、超硬合金粉末の製造のため、特に窒化もしくは浸炭された硬質材料、特にいわゆる超硬合金及び硬質物質層の焼結及び溶融のために、良好に使用可能であるべきである。
【0004】
これらの目的は、請求項1の特徴部に挙げられた特徴を有する冒頭に挙げた種類の方法の場合に、達成される。
【0005】
本方法の有利な実施態様は、請求項2〜13に挙げられている。
【0006】
本発明によるこれらの方法の工程を用いて製造される複合体粉末は、とりわけ、請求項15の特徴により特徴付けられている。これらの粉末が、良好に焼結可能であるか、もしくは良好に硬質材料へ変換されることができることが明らかになる。前記複合体粉末は、金属コアもしくはコア粒子を含み、これらは例外なく、しかし少なくとも50%が、化学量論的な形又は金属相の形で、タングステン及び/又はモリブデン又はこれらの金属の化合物からなる被覆層と共に重複成長されている(ueberwachsen)。
【0007】
この種の複合体粉末のさらなる有利な特徴は、請求項16〜21から得ることができる。
【0008】
特許請求項22の上位概念に記載の方法は、本発明によれば、請求項22の特徴部に挙げられた特徴により特徴付けられている。この方法を実施するために使用される複合体粉末は、特に良好に、迅速にかつ均質に窒化及び/又は浸炭され、かつ際立って良好な材料パラメーターを示す。
【0009】
相応する元素である炭素及び/又は窒素との前記反応は、請求項23〜26に示された特徴に相応して有利には行われる。
【0010】
この方法を用いて、請求項28の特徴部の特徴を用いて特徴付けられている複合体粉末が製造される。この粉末は、良好な焼結特性もしくは加工特性を有し、かつ多方面にわたり使用可能である。
【0011】
この種の複合体粉末の有利な特徴は、請求項29〜34から得ることができる。
【0012】
超硬合金は、特にますます微細な炭化物に傾向することにより、結合剤及び硬質物質相の最適な分布を必要とする。同じように、粒度に関して均一な炭化物は、良好な機械的性質のために必要である。常用の超硬合金製造の場合に、硬質物質相(例えばWC)は、結合金属(例えば:Co)と、ボールミルもしくはアトライタ中で、数時間にわたって均質に粉砕される。その際に、最大の困難は、炭化タングステン(硬質物質)及びコバルト(結合剤)の均一な分布を達成することであり、このことは、長い混合期間もしくは粉砕期間となる。
【0013】
既に粉末中の良好な結合剤分布を予め決定するために、WC−Co複合体粉末への多様な技術的な取り組みが研究されており、その結果、超硬合金バッチのための長い粉砕プロセスは短縮されることができる。その場合に、たいてい、タングステン酸CoもしくはCo−W酸化物混合物から出発し、これらはCo−W塩の共沈殿、噴霧乾燥もしくは噴霧分解又は熱分解(か焼)により製造される。生じるCo−W酸化物複合体粉末はその際にたいてい、ナノの範囲内である。WC−Co複合体粉末を製造するNanodyne法によれば、Co−W−溶液から出発して、これらの溶液を噴霧し、かつ引き続き流動層中で反応させてWC−Co粉末を得る。その際に、中空球からなる極度に微細な生成物が生じ、これらの中空球はWC−Coまで維持されたままであり、しかしそれにより粉砕するのが困難であり、かつプレスの際の困難を引き起こす。
【0014】
W−Co複合体粉末は、酸化物複合体粉末の一段階の還元により製造される。X線回折法を用いて、生じた金属間相Co3W及びCo7W6は検出されることができた。タングステン還元の技術的研究の範囲内で、還元の間のタングステンへの不純物の取り込みは、気相プロセスWO2(s) → WO2(OH)2(g) → W(s)により、とりわけコバルトに基づいても示されることができた。
【0015】
多数の工業プロセスは、Co−W酸化物−複合体粉末の直接還元もしくは直接浸炭の経路を取り、コバルトもしくは均質なナノ結晶質WC−Co混合物でのWC粒子のコーティングによるWC−Coのまずまずの分布の結果を伴う。
【0016】
W−Co混合物もしくは複合体粉末の浸炭は、低い浸炭温度の利点を提供する、それというのも、コバルトは、浸炭を触媒するからである。ナノ結晶質W−Co粉末の浸炭は、900℃未満で既に行われる。
【0017】
本発明は、コバルト及び/又は鉄及び/又はニッケルの分散性、ひいては分布の均一性が、とりわけ先駆物質及び予備分布(Vorverteilung)並びに出発物質の量比により制御されることに主に裏付けられる。
【0018】
本発明については、タングステン及びモリブデン及び/又はこれらの金属の化合物が等価と見なされることができ、かつ出発物質A中で互いに交換されることができることがいえる。同じことは、鉄、コバルト及びニッケルの金属並びにそれらの化合物についてもいえ、これらは同様に互いに交換されることができる。本発明を用いて得られる複合体粉末は、それゆえ、Fe及び/又はCo及び/又はNi及び/又はそれらの合金からなるコアを含有し、前記コアは、金属W及び/又はMoの炭化物及び/又は窒化物及び/又はこれらの金属の化合物からなる被覆層で少なくとも部分的に包囲されている。
【0019】
中間生成物として得られる複合体粉末は、特定の使用目的のために、例えば焼結目的のためにも、独立して使用可能であって、この複合体粉末は、タングステン及び/又はモリブデン及び/又はそれらの化合物からなる被覆層を有する粒子を含み、これらは、鉄及び/又はコバルト及び/又はニッケル及び/又はそれらの合金及び/又はそれらの化合物からなるコアを少なくとも部分的に包囲する。
【0020】
この種の複合体粉末は、特に、前記コアの金属がコバルトである場合に有利である、それというのも、モリブデン及び/又はタングステン及び/又は炭化モリブデン及び/又は炭化タングステンでのコーティングにより、内部にある酸素感受性金属が酸化から保護されているからである。さらに、前記コア粒子及び被覆層の粒度が、量比、粒度並びに反応温度の変更により単純に制御されることができ、かつ特定範囲内で大きな精度で調節されることができる。
【0021】
超硬合金複合体粉末から製造される超硬合金は、均一な構造、使用される元素の最適な分布を有し、局所的な炭化物成長を有さず、かつ粒成長抑制剤を使用せずに既に微細な構造を有する。
【0022】
さらに、鉄及び/又はコバルト及び/又はニッケルの良好な分散性、ひいては均一な元素分布が有利である。
前記複合体粉末を製造するためには、まず最初に出発物質Aが出発物質Bと混合される。
【0023】
出発物質Aは、
タングステン及び/又はモリブデンの酸化物化合物及び/又はこれらの金属の他の化合物及び/又は合金、特に
WO3、WO2.9、W20O50、WO2.72、W18O47又は他の酸化W、
H2WO4、
パラタングステン酸アンモニウム(APW)、メタタングステン酸アンモニウム(AMW)、
WO2、
MoO3、MoO2.92、Mo13O38、Mo4O11又は他の酸化Mo、
H2MoO4(MoO3 H2O)、
(NH4)2MoO4、二モリブデン酸アンモニウムADM((NH4)2・2MoO3)、(NH4)2O・6MoO3、
MoO2を含む。
【0024】
出発物質Bは、
Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に
CoO、Co3O4、Co2O3、CoO2、水酸化Co、Co(OH)2、CoOOH、CoWO4、Co7W6、Co3W
FeW、Fe2W、Fe3W2、Fe7W6、NiW、NiW2、Ni4W、Co及び/又はFe及び/又はNiの酸化物、水酸化物及び/又はタングステン酸塩及び/又はCo及び/又はFe及び/又はNiの塩、特に酢酸塩又はシュウ酸塩、
及び/又は金属−タングステンブロンズ型酸化物(Metall-Wolframoxidbronzen)(金属=Fe、Co、Ni)を含む。
【0025】
所定の比での出発物質Aと出発物質Bとを、例えば、タンブルミキサー中での混合及び/又は例えばボールミル、アトライタ、遊星ボールミル及び/又は分散機中での湿式又は乾式の粉砕及び/又は噴霧により、混合した後に、場合により必要な乾燥後に、還元過程が行われる。
【0026】
好都合には、出発物質A及びBが、1〜300h、好ましくは1〜50hの期間にわたって、特に均質に、乾式又は湿式で混合されることが考慮に入れられる。
【0027】
前記還元過程は水素雰囲気中で行われ、その際に有利には、還元過程の期間が10min〜100hに調節されることが考慮に入れられることができる。前記還元過程は、200〜1200℃の温度で行われる。
【0028】
出発物質Aの粒度が50nm〜200μm、好ましくは80nm〜50μmであり、かつ出発物質Bの粒度が10nm〜50μm、好ましくは30nm〜5μmであることが考慮に入れられる。
【0029】
さらに、双方の出発物質A及びBの非純金属もしくは化合物もしくは合金を使用することが可能である;また、出発物質もしくは使用される化合物に金属をドープすることも可能である。出発物質Aの場合に存在している金属、W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に金属酸化物が、出発物質A中で使用される金属(類)の50ppm〜2質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている場合もしくは出発物質B中で用意される金属であるCo、Fe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物が、出発物質B中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている場合が有利である。
【0030】
使用される出発物質は、多種多様な形で存在していてよい;ドープされる金属もしくはドープされる金属化合物が、純金属、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、液体の塩溶液及び/又は固体の粉末もしくは固体の塩の形で、特にタングステン酸塩又はモリブデン酸塩、タングステンブロンズ型酸化物及び/又はモリブデンブロンズ型酸化物の形で、存在する場合に、有利である。
【0031】
前記還元法は、多様な方法で行われることができる。有利には、一段階の還元過程、二段階の還元過程又は三段階の還元過程が実施可能である。これに関して、特許請求項9、10及び11の特徴が有利である。
【0032】
加熱速度及び/又は冷却速度が1〜500K/minに調節されることが考慮に入れられる。混合され、粉末状で存在している出発物質のかさの高さ(Schuetthoehe)は、前記原料及びそれらのかさ特性(特にかさ密度、多孔度)に応じて選択されなければならない。
【0033】
一方ではタングステン及びモリブデン及び他方では鉄もしくはコバルトもしくはニッケルの使用の場合に、タングステンと鉄、コバルト及び/又はニッケルとの金属間相が得られ、その際にしかしながら還元の際に、気相輸送プロセスによりコア粒子の少なくとも50%がタングステン及び/又はモリブデンにより重複成長される。含タングステン出発物質A及び出発物質BとしてのCoの使用の場合に、コバルトが、コバルトに加えて、使用される量比及び出発物質Bの粒度に応じて、金属間相Co7W6として主に存在する複合体粉末が得られる。そのようにして生じるCo−W複合体粉末は、50nm〜50μmの範囲内の粒度を有する。前記コア粒子、すなわち出発物質Bの出発粉末中に、アグロメレートが存在する場合には、クリスタリット平面上の前記コア成分の完全に最適な分散はもはや与えられていておらず、それにも関わらず、アグロメレート領域それ自体はタングステンもしくはモリブデンにより重複成長される。
【0034】
前記の手順を用いて、コバルトが主に金属間相Co7W6として、Co(fcc)(使用される量比及び粒度に依存する)に加えて存在するCo−W複合体粉末が得られる。出発物質A中のWもしくはMoとCo、Fe、Niとの使用の場合に、WもしくはMoとCo、Fe及び/又はNiとの金属間相が得られ、これらは前記還元の際に気相輸送プロセスにより≧50%がタングステンもしくはモリブデンにより重複成長される。生じるCo−W複合体粉末は、50nm〜50μmの範囲内の粒度を有する。
【0035】
重複成長のプロセスは、WO2(OH)2もしくはWO3(g)もしくは相応するMo化合物の気相輸送を介して機能する。その際に、前記コバルトは、タングステン金属(もしくはMo)のための成核助剤として作用し、かつ良好に分布されたCo(Fe、Ni)の場合に、タングステン(Mo)の再分布を生じさせ、かつこうして、極めて均一な複合体粉末をもたらす。前記Co−W複合体粉末の巨視的なモルホロジーは、使用されるコア成分の粉末の巨視的なモルホロジーに相当する。
【0036】
図1には、コア粒子上への被覆層としての出発物質Bの堆積が示されている。相応する堆積により、図1では右側に示されている複合体粉末の粒子が得られる。WO2は1で、Co(もしくはCO7W6)は2で、WO2(OH)2は3で、及びWは4で、示されている。
【0037】
図2では、複合体粉末の形成に関係する数理モデルが説明される。
【0038】
前記数理モデルは、球形の粉末粒子が存在し、かつ理想的に均一にかつ完全にコア−被覆構造として生じると想定する。同じように、前記計算はCo金属に基づいており、それにより金属間相の形成はここでは無視される。
【0039】
【数1】
【0040】
使用される物質W/WC及びCoの体積が比例している場合には、論理的な半径関係性が得られ、これを用いて、コア成分もしくはコア粒子の半径及びW:Co/WC:Co量比の知識に基づいて、被覆の層厚並びに複合体粉末粒子の粒度は算定されることができる:
【数2】
【0041】
それゆえ、複合体粉末の粒子の平均半径については0.6・X < R1 < 1.2Xが当てはまる場合に有利であり、ここで、
【数3】
ここで
R1 …… 複合体粉末の粒子の平均半径
VA …… 出発物質Aの金属の体積
VB …… 出発物質Bの金属の体積
R2 …… 出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径である。
【0042】
本発明による手順の場合に、出発物質Bの粒度の選択により、生じる複合体粉末の粒度は制御されることができる、それというのも、生じる複合体粉末の被覆層の厚さは、半径R1−R2の差に相当するからである。
【0043】
図3は、金属複合体粉末の略示図を示し、ここで、Wは4で、Co7W6は5で及びCoは6で示されている。生じるCo−WもしくはCo−WC複合体粉末粒子は略示的に示されている。使用される質量比W:CoとW及びCo相の分布とに応じて、全体的に(a)並びに部分的に重複成長された構造が可能であり(c)、同じように、相応して高いCo含量及び大きな粒子の場合に、タングステンにより包囲された、金属間相からなる被覆を有する内部のCo金属コアからなる2層構造が生じうる(b)。(d)及び(e)には、非球状粒子並びにアグロメレートの考えられる重複成長が説明されている。
【0044】
重複成長のコバルト粉末は、図4に見ることができる(Umicor ultrafine 0.9μm)。球状粉末の平均SEM粒度は0.2〜0.7μmであり、その際に1.5μmまでのアグロメレートを有する。前記Co−W複合体粉末との比較は、出発粉末(Co)の巨視的なモルホロジーが得られたままであることを示しており、このことは均一な重複成長を示唆する(図5も参照)。
【0045】
図4は、重複成長のUmicorコバルト粉末(左側)及びCo−W複合体粉末(右側)のSEM写真を示す。
【0046】
粉末中でもはやW結晶(典型的にはファセットがある)が識別されることはできず、このことは、全てのWがコバルト上に成長されていることが推論されうる。
【0047】
図5は、使用されるCo粉末(左側)並びにCo−W粉末(右側)のSEM写真を示し;前記図は、前記粉末の分布及び巨視的なモルホロジーを示す。
【0048】
図6は、前記Co−W粉末のX線回折図形を示す。
【0049】
図7及び8は、Co−W複合体粉末のCuカット面(Cu-Schliff)の光学顕微鏡写真を示す。その際に、W及びCoの分布は良好に識別可能である。図7は、希釈Murakami液を用いてエッチングされた粉末を示し、エッチングされて浮き出た相は、その際にCo7W6の特徴を示す。しかしながら、調製効果を除いて、全てのCoもしくはCo7W6が完全に重複成長されていないことが明らかになる。このことは、一部が相対的に不均一なCo出発粉末(アグロメレート、不均一な粒度分布)上にあるか、もしくは粉末包埋は3次元体であり、その場合に見た目はカット面に依存している。
【0050】
図7は、Co−W複合体粉末のCuカット面の光学顕微鏡写真を示す:エッチングされて浮き出た相(暗部)=Co7W6。
【0051】
図8:Co−W複合体粉末のCuカット面の光学顕微鏡写真;明部:Co7W6、暗部:W。
【0052】
図9:Co−W粉末の銅カット面のSEM写真(Co7W6−W)。
【0053】
図10:Co−W粉末の銅カット面のSEM写真(Co7W6−W)。
【0054】
'後方散乱(back scattered)'検出器を用いた、図9〜10によるSEM写真は、Cuカット面のCo−W複合体粉末を示す。暗部として、その際に金属間相Co7W6の領域が現れ、かつ明部として、タングステンが現れる(黒=銅(包埋剤))。
【0055】
得られる複合体粉末は通例、8nm〜15μmの被覆層の厚さを示す。
【0056】
X線回折法の結果は、bcc形のタングステンもしくはfcc形のCo7W6及びCoを示す。前記複合体粉末の酸素含量は、5000ppm未満(<5000ppm)である。前記複合体粉末の粒度は、走査電子顕微鏡を用いて測定される、約50nm〜50μmである。
【0057】
コア成分へのタングステンの溶解度並びに金属間相(例えば:コバルトとタングステンとの間で)の形成にもかかわらず、複合体粉末が製造され、この粉末が特定の厚さの被覆層で被覆されたコア粒子を有し、かつ目下浸炭及び/又は窒化されて存在する出発物質Aの金属が、出発物質Bの金属とは、相境界により別個に存在することは大きく重要である。コバルトとタングステンとの間で形成された相は、窒化もしくは浸炭の際に再び溶解される。
【0058】
さらに、使用される出発物質もしくは化合物が、高純度を有するべきであるか、もしくは不純物が超硬合金の分野において常用の範囲内で存在すべきであることに注目すべきである。
【0059】
被覆層中に炭化物及び/又は窒化物が存在する複合体粉末を製造するために、これまで記載された方法は、得られたもしくは既に記載された複合体粉末が、反応にかけられて、その際に得られた複合体粉末の粒子の被覆層中へ炭素及び/又は窒素が挿入される(eingelagert)ようにして、さらに行われる。そのためには、得られた複合体粉末が、炭素と、好ましくはカーボンブラック及び/又はグラファイトの形で、混合される及び/又はH2及びN2及び/又はH2/CH4及び/又はCO及び/又はCO2からなる雰囲気中で、しかも800〜1500℃の温度に加熱され、その結果、被覆層中の金属が、炭素及び/又は窒素との相応する化合物、特に窒化物及び/又は炭化物へ、好ましくは一炭化タングステンへ変換されることが考慮に入れられることができる。
【0060】
既に存在している複合体粉末と、カーボンブラックもしくはグラファイトとの混合は、例えばタンブルミキサー、ボールミル、遊星ボールミル、アトライタもしくは分散機のような、常用の混合装置もしくは粉砕装置中で行われることができる。
【0061】
使用される複合体粉末の相応する混合及び特に均質化の後に、浸炭及び/又は窒化が、特に一定の、温度で10min〜50hにわたって行われ、その際に場合により加熱速度及び/又は冷却速度は1〜500K/minに調節されることが考慮に入れられる。前記反応のための雰囲気は、所望の化合物に相応して選択され;相応して温度も調節される。
【0062】
前記反応の過程で得られる複合体粉末は、Co及び/又はFe及び/又はNiからなるコアもしくはコア粒子を含み、これらはW及び/又はMoからなる被覆層と共に重複成長されており、前記層は浸炭されて及び/又は窒化されて存在する。
【0063】
図11は、Coコア(コバルト合金)及びWC被覆からなるCo−WC複合体粉末を略示的に説明し、かつCo−WC複合体粉末を示し、ここでコバルトは6で及び炭化タングステンは7で示されている。
【0064】
図12は、生じた相WC及びCo(fcc)を有するCo−WC複合体粉末のX線回折図形を示す。
【0065】
前記WC−Co複合体粉末のSEM写真(図13)は、Co出発粉末に対して仮像(Pseudomorphie)が維持されることを示す。
【0066】
図14は明らかに、コア−被覆構造を有するCo−WC複合体粉末を示す(内側がコバルト、外側がWC)。
【0067】
前記反応により得られた本発明による複合体粉末は、前記粒子の少なくとも50%が完全に、炭化物及び/又は窒化物を含有している被覆層と共に重複成長されていることを示す。さらに、前記複合体粉末中でCoは面心立方晶形で存在し、かつ前記被覆層中に含まれているWCは、六方晶形で存在する。前記複合体粉末は、50nm〜50μmの粒度を有し、その際に被覆層の厚さは8nm〜50μmである。
【0068】
これらの粉末の場合にも、使用される出発複合体粉末に基づいて、使用される金属の少なくとも1つが、ドープされる金属の50ppm〜20質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされていることが考慮に入れられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】コア粒子上への被覆層としての出発物質Bの堆積を示す略示図。
【図2】複合体粉末の形成に関係する数理モデルを説明する図。
【図3】金属複合体粉末を示す略示図。
【図4】重複成長のUmicor コバルト粉末(左側)及びCo−W複合体粉末(右側)のSEM写真。
【図5】使用されるCo粉末(左側)並びにCo−W粉末(右側)のSEM写真。
【図6】Co−W粉末のX線回折図形。
【図7】Cuカット面のCo−W複合体粉末の光学顕微鏡写真。
【図8】Cuカット面のCo−W複合体粉末の光学顕微鏡写真。
【図9】銅カット面のCo−W粉末のSEM写真。
【図10】銅カット面のCo−W粉末のSEM写真。
【図11】Coコア(コバルト合金)及びWC被覆からなるCo−WC複合体粉末の略示的な説明図。
【図12】生じた相WC及びCo(fcc)を有するCo−WC複合体粉末のX線回折図形。
【図13】WC−Co複合体粉末のSEM写真。
【図14】コア−被覆構造を有するCo−WC複合体粉末。
【図15】WC−Co複合体粉末からなる超硬合金WC/9.4CoのSEM写真。
【図16】Ni−W複合体粉末(80W−20Ni)のSEM写真。
【0070】
以下に、本発明は、実施例に基づいてより詳細に説明される。
【0071】
例1:
WO2(0.5〜2μm)を、Co金属粉末(0.5〜1μm)と、90:10のW:Coの比でタンブルミキサーを用いて40〜60min、均質に混合する。この混合物を、引き続き、水素を用いて、700〜950℃の温度プロフィールで還元する。Coが主に金属間相(Co7W6)として存在し、かつ≧80%がタングステンにより重複成長されているCo−W複合体粉末が生じ、粒度は、1〜2μmの範囲内であり、その際に0.2〜0.4μmのW層厚を有する。炭素(カーボンブラック)でのこの複合体粉末の浸炭により、Co−WC複合体粉末が生じ、その際に前記コバルトは、≧80%が炭化タングステンにより包囲されており、前記複合体粉末Co−WCは、1〜2μmの平均粒度を有し、その際に前記WC層は0.3〜0.5μmである。Co−WC複合体粉末を、引き続き2hもしくは24h、プレス助剤(パラフィン)を添加して、ボールミル中でシクロヘキサン中で処理する。粉砕媒体を、その後、ロータリーエバポレーター(Rotavapor)上で分離し、前記粉末を、金属ふるい(200μm)を用いて粒状にし、かつ200MPaで実験室用プレス(250kN)中でプレスして長方形の小棒にした。焼結を、真空下に1400℃で60minの期間にわたって行った。前記超硬合金は、均一な構造(WC切断面の大きさ≦1μm)及び硬さHV30=1510により特徴付けられる。図15は、WC−Co複合体粉末からなる超硬合金WC/9.4CoのSEM写真を示す。
【0072】
例2:
WO2(0.5〜2μm)を、Ni金属粉末(2〜5μm、低い割合の5〜8μm)と80:20のW:Ni比でタンブルミキサーを用いて60min、均質に混合する。この混合物を、引き続き、水素を用いて700〜950℃の温度で還元する。Ni−W複合体粉末が生じ、前記粉末中でNiが主に金属間相として存在し、かつ≧80%がタングステンにより重複成長されており、粒度は、5〜7μmの範囲内であり、その際に約0.8μmのW層厚を有する。図16は、前記Ni−W複合体粉末(80W−20Ni)のSEM写真を示す。
【符号の説明】
【0073】
1 WO2、 2 Co(もしくはCO7W6)、 3 WO2(OH)2、 4 W、 5 Co7W6、 6 Co、 7 炭化タングステン、
R1 複合体粉末の粒子の平均半径、 R2 出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の上位概念に記載の方法並びにこの方法を用いて製造され、特許請求項15の上位概念に記載の複合体粉末に関する。
【0002】
さらに、本発明は、特許請求項23の上位概念に記載の方法並びにこの方法を用いて製造され、請求項18の上位概念に記載の複合体粉末に関する。
【0003】
本発明の本質的な目的は、複合体粉末を単純かつ迅速な方法で、できるだけ大きい複合体粉末の収率で、製造することである。本発明による方法を用いて得られる複合体粉末は、さらなる使用目的のために好適であるべきである;特に、それを用いて、例えば半製品、金型及び類似の対象物を焼結するための焼結法が、経済的にかつ原料パラメーターから見て、良好な結果を伴って実施可能であるべきである。さらに、この種の粉末は、超硬合金粉末の製造のため、特に窒化もしくは浸炭された硬質材料、特にいわゆる超硬合金及び硬質物質層の焼結及び溶融のために、良好に使用可能であるべきである。
【0004】
これらの目的は、請求項1の特徴部に挙げられた特徴を有する冒頭に挙げた種類の方法の場合に、達成される。
【0005】
本方法の有利な実施態様は、請求項2〜13に挙げられている。
【0006】
本発明によるこれらの方法の工程を用いて製造される複合体粉末は、とりわけ、請求項15の特徴により特徴付けられている。これらの粉末が、良好に焼結可能であるか、もしくは良好に硬質材料へ変換されることができることが明らかになる。前記複合体粉末は、金属コアもしくはコア粒子を含み、これらは例外なく、しかし少なくとも50%が、化学量論的な形又は金属相の形で、タングステン及び/又はモリブデン又はこれらの金属の化合物からなる被覆層と共に重複成長されている(ueberwachsen)。
【0007】
この種の複合体粉末のさらなる有利な特徴は、請求項16〜21から得ることができる。
【0008】
特許請求項22の上位概念に記載の方法は、本発明によれば、請求項22の特徴部に挙げられた特徴により特徴付けられている。この方法を実施するために使用される複合体粉末は、特に良好に、迅速にかつ均質に窒化及び/又は浸炭され、かつ際立って良好な材料パラメーターを示す。
【0009】
相応する元素である炭素及び/又は窒素との前記反応は、請求項23〜26に示された特徴に相応して有利には行われる。
【0010】
この方法を用いて、請求項28の特徴部の特徴を用いて特徴付けられている複合体粉末が製造される。この粉末は、良好な焼結特性もしくは加工特性を有し、かつ多方面にわたり使用可能である。
【0011】
この種の複合体粉末の有利な特徴は、請求項29〜34から得ることができる。
【0012】
超硬合金は、特にますます微細な炭化物に傾向することにより、結合剤及び硬質物質相の最適な分布を必要とする。同じように、粒度に関して均一な炭化物は、良好な機械的性質のために必要である。常用の超硬合金製造の場合に、硬質物質相(例えばWC)は、結合金属(例えば:Co)と、ボールミルもしくはアトライタ中で、数時間にわたって均質に粉砕される。その際に、最大の困難は、炭化タングステン(硬質物質)及びコバルト(結合剤)の均一な分布を達成することであり、このことは、長い混合期間もしくは粉砕期間となる。
【0013】
既に粉末中の良好な結合剤分布を予め決定するために、WC−Co複合体粉末への多様な技術的な取り組みが研究されており、その結果、超硬合金バッチのための長い粉砕プロセスは短縮されることができる。その場合に、たいてい、タングステン酸CoもしくはCo−W酸化物混合物から出発し、これらはCo−W塩の共沈殿、噴霧乾燥もしくは噴霧分解又は熱分解(か焼)により製造される。生じるCo−W酸化物複合体粉末はその際にたいてい、ナノの範囲内である。WC−Co複合体粉末を製造するNanodyne法によれば、Co−W−溶液から出発して、これらの溶液を噴霧し、かつ引き続き流動層中で反応させてWC−Co粉末を得る。その際に、中空球からなる極度に微細な生成物が生じ、これらの中空球はWC−Coまで維持されたままであり、しかしそれにより粉砕するのが困難であり、かつプレスの際の困難を引き起こす。
【0014】
W−Co複合体粉末は、酸化物複合体粉末の一段階の還元により製造される。X線回折法を用いて、生じた金属間相Co3W及びCo7W6は検出されることができた。タングステン還元の技術的研究の範囲内で、還元の間のタングステンへの不純物の取り込みは、気相プロセスWO2(s) → WO2(OH)2(g) → W(s)により、とりわけコバルトに基づいても示されることができた。
【0015】
多数の工業プロセスは、Co−W酸化物−複合体粉末の直接還元もしくは直接浸炭の経路を取り、コバルトもしくは均質なナノ結晶質WC−Co混合物でのWC粒子のコーティングによるWC−Coのまずまずの分布の結果を伴う。
【0016】
W−Co混合物もしくは複合体粉末の浸炭は、低い浸炭温度の利点を提供する、それというのも、コバルトは、浸炭を触媒するからである。ナノ結晶質W−Co粉末の浸炭は、900℃未満で既に行われる。
【0017】
本発明は、コバルト及び/又は鉄及び/又はニッケルの分散性、ひいては分布の均一性が、とりわけ先駆物質及び予備分布(Vorverteilung)並びに出発物質の量比により制御されることに主に裏付けられる。
【0018】
本発明については、タングステン及びモリブデン及び/又はこれらの金属の化合物が等価と見なされることができ、かつ出発物質A中で互いに交換されることができることがいえる。同じことは、鉄、コバルト及びニッケルの金属並びにそれらの化合物についてもいえ、これらは同様に互いに交換されることができる。本発明を用いて得られる複合体粉末は、それゆえ、Fe及び/又はCo及び/又はNi及び/又はそれらの合金からなるコアを含有し、前記コアは、金属W及び/又はMoの炭化物及び/又は窒化物及び/又はこれらの金属の化合物からなる被覆層で少なくとも部分的に包囲されている。
【0019】
中間生成物として得られる複合体粉末は、特定の使用目的のために、例えば焼結目的のためにも、独立して使用可能であって、この複合体粉末は、タングステン及び/又はモリブデン及び/又はそれらの化合物からなる被覆層を有する粒子を含み、これらは、鉄及び/又はコバルト及び/又はニッケル及び/又はそれらの合金及び/又はそれらの化合物からなるコアを少なくとも部分的に包囲する。
【0020】
この種の複合体粉末は、特に、前記コアの金属がコバルトである場合に有利である、それというのも、モリブデン及び/又はタングステン及び/又は炭化モリブデン及び/又は炭化タングステンでのコーティングにより、内部にある酸素感受性金属が酸化から保護されているからである。さらに、前記コア粒子及び被覆層の粒度が、量比、粒度並びに反応温度の変更により単純に制御されることができ、かつ特定範囲内で大きな精度で調節されることができる。
【0021】
超硬合金複合体粉末から製造される超硬合金は、均一な構造、使用される元素の最適な分布を有し、局所的な炭化物成長を有さず、かつ粒成長抑制剤を使用せずに既に微細な構造を有する。
【0022】
さらに、鉄及び/又はコバルト及び/又はニッケルの良好な分散性、ひいては均一な元素分布が有利である。
前記複合体粉末を製造するためには、まず最初に出発物質Aが出発物質Bと混合される。
【0023】
出発物質Aは、
タングステン及び/又はモリブデンの酸化物化合物及び/又はこれらの金属の他の化合物及び/又は合金、特に
WO3、WO2.9、W20O50、WO2.72、W18O47又は他の酸化W、
H2WO4、
パラタングステン酸アンモニウム(APW)、メタタングステン酸アンモニウム(AMW)、
WO2、
MoO3、MoO2.92、Mo13O38、Mo4O11又は他の酸化Mo、
H2MoO4(MoO3 H2O)、
(NH4)2MoO4、二モリブデン酸アンモニウムADM((NH4)2・2MoO3)、(NH4)2O・6MoO3、
MoO2を含む。
【0024】
出発物質Bは、
Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に
CoO、Co3O4、Co2O3、CoO2、水酸化Co、Co(OH)2、CoOOH、CoWO4、Co7W6、Co3W
FeW、Fe2W、Fe3W2、Fe7W6、NiW、NiW2、Ni4W、Co及び/又はFe及び/又はNiの酸化物、水酸化物及び/又はタングステン酸塩及び/又はCo及び/又はFe及び/又はNiの塩、特に酢酸塩又はシュウ酸塩、
及び/又は金属−タングステンブロンズ型酸化物(Metall-Wolframoxidbronzen)(金属=Fe、Co、Ni)を含む。
【0025】
所定の比での出発物質Aと出発物質Bとを、例えば、タンブルミキサー中での混合及び/又は例えばボールミル、アトライタ、遊星ボールミル及び/又は分散機中での湿式又は乾式の粉砕及び/又は噴霧により、混合した後に、場合により必要な乾燥後に、還元過程が行われる。
【0026】
好都合には、出発物質A及びBが、1〜300h、好ましくは1〜50hの期間にわたって、特に均質に、乾式又は湿式で混合されることが考慮に入れられる。
【0027】
前記還元過程は水素雰囲気中で行われ、その際に有利には、還元過程の期間が10min〜100hに調節されることが考慮に入れられることができる。前記還元過程は、200〜1200℃の温度で行われる。
【0028】
出発物質Aの粒度が50nm〜200μm、好ましくは80nm〜50μmであり、かつ出発物質Bの粒度が10nm〜50μm、好ましくは30nm〜5μmであることが考慮に入れられる。
【0029】
さらに、双方の出発物質A及びBの非純金属もしくは化合物もしくは合金を使用することが可能である;また、出発物質もしくは使用される化合物に金属をドープすることも可能である。出発物質Aの場合に存在している金属、W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に金属酸化物が、出発物質A中で使用される金属(類)の50ppm〜2質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている場合もしくは出発物質B中で用意される金属であるCo、Fe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物が、出発物質B中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている場合が有利である。
【0030】
使用される出発物質は、多種多様な形で存在していてよい;ドープされる金属もしくはドープされる金属化合物が、純金属、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、液体の塩溶液及び/又は固体の粉末もしくは固体の塩の形で、特にタングステン酸塩又はモリブデン酸塩、タングステンブロンズ型酸化物及び/又はモリブデンブロンズ型酸化物の形で、存在する場合に、有利である。
【0031】
前記還元法は、多様な方法で行われることができる。有利には、一段階の還元過程、二段階の還元過程又は三段階の還元過程が実施可能である。これに関して、特許請求項9、10及び11の特徴が有利である。
【0032】
加熱速度及び/又は冷却速度が1〜500K/minに調節されることが考慮に入れられる。混合され、粉末状で存在している出発物質のかさの高さ(Schuetthoehe)は、前記原料及びそれらのかさ特性(特にかさ密度、多孔度)に応じて選択されなければならない。
【0033】
一方ではタングステン及びモリブデン及び他方では鉄もしくはコバルトもしくはニッケルの使用の場合に、タングステンと鉄、コバルト及び/又はニッケルとの金属間相が得られ、その際にしかしながら還元の際に、気相輸送プロセスによりコア粒子の少なくとも50%がタングステン及び/又はモリブデンにより重複成長される。含タングステン出発物質A及び出発物質BとしてのCoの使用の場合に、コバルトが、コバルトに加えて、使用される量比及び出発物質Bの粒度に応じて、金属間相Co7W6として主に存在する複合体粉末が得られる。そのようにして生じるCo−W複合体粉末は、50nm〜50μmの範囲内の粒度を有する。前記コア粒子、すなわち出発物質Bの出発粉末中に、アグロメレートが存在する場合には、クリスタリット平面上の前記コア成分の完全に最適な分散はもはや与えられていておらず、それにも関わらず、アグロメレート領域それ自体はタングステンもしくはモリブデンにより重複成長される。
【0034】
前記の手順を用いて、コバルトが主に金属間相Co7W6として、Co(fcc)(使用される量比及び粒度に依存する)に加えて存在するCo−W複合体粉末が得られる。出発物質A中のWもしくはMoとCo、Fe、Niとの使用の場合に、WもしくはMoとCo、Fe及び/又はNiとの金属間相が得られ、これらは前記還元の際に気相輸送プロセスにより≧50%がタングステンもしくはモリブデンにより重複成長される。生じるCo−W複合体粉末は、50nm〜50μmの範囲内の粒度を有する。
【0035】
重複成長のプロセスは、WO2(OH)2もしくはWO3(g)もしくは相応するMo化合物の気相輸送を介して機能する。その際に、前記コバルトは、タングステン金属(もしくはMo)のための成核助剤として作用し、かつ良好に分布されたCo(Fe、Ni)の場合に、タングステン(Mo)の再分布を生じさせ、かつこうして、極めて均一な複合体粉末をもたらす。前記Co−W複合体粉末の巨視的なモルホロジーは、使用されるコア成分の粉末の巨視的なモルホロジーに相当する。
【0036】
図1には、コア粒子上への被覆層としての出発物質Bの堆積が示されている。相応する堆積により、図1では右側に示されている複合体粉末の粒子が得られる。WO2は1で、Co(もしくはCO7W6)は2で、WO2(OH)2は3で、及びWは4で、示されている。
【0037】
図2では、複合体粉末の形成に関係する数理モデルが説明される。
【0038】
前記数理モデルは、球形の粉末粒子が存在し、かつ理想的に均一にかつ完全にコア−被覆構造として生じると想定する。同じように、前記計算はCo金属に基づいており、それにより金属間相の形成はここでは無視される。
【0039】
【数1】
【0040】
使用される物質W/WC及びCoの体積が比例している場合には、論理的な半径関係性が得られ、これを用いて、コア成分もしくはコア粒子の半径及びW:Co/WC:Co量比の知識に基づいて、被覆の層厚並びに複合体粉末粒子の粒度は算定されることができる:
【数2】
【0041】
それゆえ、複合体粉末の粒子の平均半径については0.6・X < R1 < 1.2Xが当てはまる場合に有利であり、ここで、
【数3】
ここで
R1 …… 複合体粉末の粒子の平均半径
VA …… 出発物質Aの金属の体積
VB …… 出発物質Bの金属の体積
R2 …… 出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径である。
【0042】
本発明による手順の場合に、出発物質Bの粒度の選択により、生じる複合体粉末の粒度は制御されることができる、それというのも、生じる複合体粉末の被覆層の厚さは、半径R1−R2の差に相当するからである。
【0043】
図3は、金属複合体粉末の略示図を示し、ここで、Wは4で、Co7W6は5で及びCoは6で示されている。生じるCo−WもしくはCo−WC複合体粉末粒子は略示的に示されている。使用される質量比W:CoとW及びCo相の分布とに応じて、全体的に(a)並びに部分的に重複成長された構造が可能であり(c)、同じように、相応して高いCo含量及び大きな粒子の場合に、タングステンにより包囲された、金属間相からなる被覆を有する内部のCo金属コアからなる2層構造が生じうる(b)。(d)及び(e)には、非球状粒子並びにアグロメレートの考えられる重複成長が説明されている。
【0044】
重複成長のコバルト粉末は、図4に見ることができる(Umicor ultrafine 0.9μm)。球状粉末の平均SEM粒度は0.2〜0.7μmであり、その際に1.5μmまでのアグロメレートを有する。前記Co−W複合体粉末との比較は、出発粉末(Co)の巨視的なモルホロジーが得られたままであることを示しており、このことは均一な重複成長を示唆する(図5も参照)。
【0045】
図4は、重複成長のUmicorコバルト粉末(左側)及びCo−W複合体粉末(右側)のSEM写真を示す。
【0046】
粉末中でもはやW結晶(典型的にはファセットがある)が識別されることはできず、このことは、全てのWがコバルト上に成長されていることが推論されうる。
【0047】
図5は、使用されるCo粉末(左側)並びにCo−W粉末(右側)のSEM写真を示し;前記図は、前記粉末の分布及び巨視的なモルホロジーを示す。
【0048】
図6は、前記Co−W粉末のX線回折図形を示す。
【0049】
図7及び8は、Co−W複合体粉末のCuカット面(Cu-Schliff)の光学顕微鏡写真を示す。その際に、W及びCoの分布は良好に識別可能である。図7は、希釈Murakami液を用いてエッチングされた粉末を示し、エッチングされて浮き出た相は、その際にCo7W6の特徴を示す。しかしながら、調製効果を除いて、全てのCoもしくはCo7W6が完全に重複成長されていないことが明らかになる。このことは、一部が相対的に不均一なCo出発粉末(アグロメレート、不均一な粒度分布)上にあるか、もしくは粉末包埋は3次元体であり、その場合に見た目はカット面に依存している。
【0050】
図7は、Co−W複合体粉末のCuカット面の光学顕微鏡写真を示す:エッチングされて浮き出た相(暗部)=Co7W6。
【0051】
図8:Co−W複合体粉末のCuカット面の光学顕微鏡写真;明部:Co7W6、暗部:W。
【0052】
図9:Co−W粉末の銅カット面のSEM写真(Co7W6−W)。
【0053】
図10:Co−W粉末の銅カット面のSEM写真(Co7W6−W)。
【0054】
'後方散乱(back scattered)'検出器を用いた、図9〜10によるSEM写真は、Cuカット面のCo−W複合体粉末を示す。暗部として、その際に金属間相Co7W6の領域が現れ、かつ明部として、タングステンが現れる(黒=銅(包埋剤))。
【0055】
得られる複合体粉末は通例、8nm〜15μmの被覆層の厚さを示す。
【0056】
X線回折法の結果は、bcc形のタングステンもしくはfcc形のCo7W6及びCoを示す。前記複合体粉末の酸素含量は、5000ppm未満(<5000ppm)である。前記複合体粉末の粒度は、走査電子顕微鏡を用いて測定される、約50nm〜50μmである。
【0057】
コア成分へのタングステンの溶解度並びに金属間相(例えば:コバルトとタングステンとの間で)の形成にもかかわらず、複合体粉末が製造され、この粉末が特定の厚さの被覆層で被覆されたコア粒子を有し、かつ目下浸炭及び/又は窒化されて存在する出発物質Aの金属が、出発物質Bの金属とは、相境界により別個に存在することは大きく重要である。コバルトとタングステンとの間で形成された相は、窒化もしくは浸炭の際に再び溶解される。
【0058】
さらに、使用される出発物質もしくは化合物が、高純度を有するべきであるか、もしくは不純物が超硬合金の分野において常用の範囲内で存在すべきであることに注目すべきである。
【0059】
被覆層中に炭化物及び/又は窒化物が存在する複合体粉末を製造するために、これまで記載された方法は、得られたもしくは既に記載された複合体粉末が、反応にかけられて、その際に得られた複合体粉末の粒子の被覆層中へ炭素及び/又は窒素が挿入される(eingelagert)ようにして、さらに行われる。そのためには、得られた複合体粉末が、炭素と、好ましくはカーボンブラック及び/又はグラファイトの形で、混合される及び/又はH2及びN2及び/又はH2/CH4及び/又はCO及び/又はCO2からなる雰囲気中で、しかも800〜1500℃の温度に加熱され、その結果、被覆層中の金属が、炭素及び/又は窒素との相応する化合物、特に窒化物及び/又は炭化物へ、好ましくは一炭化タングステンへ変換されることが考慮に入れられることができる。
【0060】
既に存在している複合体粉末と、カーボンブラックもしくはグラファイトとの混合は、例えばタンブルミキサー、ボールミル、遊星ボールミル、アトライタもしくは分散機のような、常用の混合装置もしくは粉砕装置中で行われることができる。
【0061】
使用される複合体粉末の相応する混合及び特に均質化の後に、浸炭及び/又は窒化が、特に一定の、温度で10min〜50hにわたって行われ、その際に場合により加熱速度及び/又は冷却速度は1〜500K/minに調節されることが考慮に入れられる。前記反応のための雰囲気は、所望の化合物に相応して選択され;相応して温度も調節される。
【0062】
前記反応の過程で得られる複合体粉末は、Co及び/又はFe及び/又はNiからなるコアもしくはコア粒子を含み、これらはW及び/又はMoからなる被覆層と共に重複成長されており、前記層は浸炭されて及び/又は窒化されて存在する。
【0063】
図11は、Coコア(コバルト合金)及びWC被覆からなるCo−WC複合体粉末を略示的に説明し、かつCo−WC複合体粉末を示し、ここでコバルトは6で及び炭化タングステンは7で示されている。
【0064】
図12は、生じた相WC及びCo(fcc)を有するCo−WC複合体粉末のX線回折図形を示す。
【0065】
前記WC−Co複合体粉末のSEM写真(図13)は、Co出発粉末に対して仮像(Pseudomorphie)が維持されることを示す。
【0066】
図14は明らかに、コア−被覆構造を有するCo−WC複合体粉末を示す(内側がコバルト、外側がWC)。
【0067】
前記反応により得られた本発明による複合体粉末は、前記粒子の少なくとも50%が完全に、炭化物及び/又は窒化物を含有している被覆層と共に重複成長されていることを示す。さらに、前記複合体粉末中でCoは面心立方晶形で存在し、かつ前記被覆層中に含まれているWCは、六方晶形で存在する。前記複合体粉末は、50nm〜50μmの粒度を有し、その際に被覆層の厚さは8nm〜50μmである。
【0068】
これらの粉末の場合にも、使用される出発複合体粉末に基づいて、使用される金属の少なくとも1つが、ドープされる金属の50ppm〜20質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされていることが考慮に入れられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】コア粒子上への被覆層としての出発物質Bの堆積を示す略示図。
【図2】複合体粉末の形成に関係する数理モデルを説明する図。
【図3】金属複合体粉末を示す略示図。
【図4】重複成長のUmicor コバルト粉末(左側)及びCo−W複合体粉末(右側)のSEM写真。
【図5】使用されるCo粉末(左側)並びにCo−W粉末(右側)のSEM写真。
【図6】Co−W粉末のX線回折図形。
【図7】Cuカット面のCo−W複合体粉末の光学顕微鏡写真。
【図8】Cuカット面のCo−W複合体粉末の光学顕微鏡写真。
【図9】銅カット面のCo−W粉末のSEM写真。
【図10】銅カット面のCo−W粉末のSEM写真。
【図11】Coコア(コバルト合金)及びWC被覆からなるCo−WC複合体粉末の略示的な説明図。
【図12】生じた相WC及びCo(fcc)を有するCo−WC複合体粉末のX線回折図形。
【図13】WC−Co複合体粉末のSEM写真。
【図14】コア−被覆構造を有するCo−WC複合体粉末。
【図15】WC−Co複合体粉末からなる超硬合金WC/9.4CoのSEM写真。
【図16】Ni−W複合体粉末(80W−20Ni)のSEM写真。
【0070】
以下に、本発明は、実施例に基づいてより詳細に説明される。
【0071】
例1:
WO2(0.5〜2μm)を、Co金属粉末(0.5〜1μm)と、90:10のW:Coの比でタンブルミキサーを用いて40〜60min、均質に混合する。この混合物を、引き続き、水素を用いて、700〜950℃の温度プロフィールで還元する。Coが主に金属間相(Co7W6)として存在し、かつ≧80%がタングステンにより重複成長されているCo−W複合体粉末が生じ、粒度は、1〜2μmの範囲内であり、その際に0.2〜0.4μmのW層厚を有する。炭素(カーボンブラック)でのこの複合体粉末の浸炭により、Co−WC複合体粉末が生じ、その際に前記コバルトは、≧80%が炭化タングステンにより包囲されており、前記複合体粉末Co−WCは、1〜2μmの平均粒度を有し、その際に前記WC層は0.3〜0.5μmである。Co−WC複合体粉末を、引き続き2hもしくは24h、プレス助剤(パラフィン)を添加して、ボールミル中でシクロヘキサン中で処理する。粉砕媒体を、その後、ロータリーエバポレーター(Rotavapor)上で分離し、前記粉末を、金属ふるい(200μm)を用いて粒状にし、かつ200MPaで実験室用プレス(250kN)中でプレスして長方形の小棒にした。焼結を、真空下に1400℃で60minの期間にわたって行った。前記超硬合金は、均一な構造(WC切断面の大きさ≦1μm)及び硬さHV30=1510により特徴付けられる。図15は、WC−Co複合体粉末からなる超硬合金WC/9.4CoのSEM写真を示す。
【0072】
例2:
WO2(0.5〜2μm)を、Ni金属粉末(2〜5μm、低い割合の5〜8μm)と80:20のW:Ni比でタンブルミキサーを用いて60min、均質に混合する。この混合物を、引き続き、水素を用いて700〜950℃の温度で還元する。Ni−W複合体粉末が生じ、前記粉末中でNiが主に金属間相として存在し、かつ≧80%がタングステンにより重複成長されており、粒度は、5〜7μmの範囲内であり、その際に約0.8μmのW層厚を有する。図16は、前記Ni−W複合体粉末(80W−20Ni)のSEM写真を示す。
【符号の説明】
【0073】
1 WO2、 2 Co(もしくはCO7W6)、 3 WO2(OH)2、 4 W、 5 Co7W6、 6 Co、 7 炭化タングステン、
R1 複合体粉末の粒子の平均半径、 R2 出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合体粉末を製造するにあたり、以下の物質の少なくとも1つ:
タングステン及び/又はモリブデンの酸化物化合物及び/又はこれらの金属の他の化合物及び/又は合金、特に
WO3、WO2.9、W20O50、WO2.72、W18O47又は他の酸化W、
H2WO4、
パラタングステン酸アンモニウム(APW)、メタタングステン酸アンモニウム(AMW)、
WO2、
MoO3、MoO2.92、Mo13O38、Mo4O11又は他の酸化Mo、
H2MoO4(MoO3 H2O)、
(NH4)2MoO4、二モリブデン酸アンモニウムADM((NH4)2×2MoO3)、(NH4)2O×6MoO3、
MoO2、
を含む粉末状の出発物質Aを、
以下の物質の少なくとも1つ:
Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に
CoO、Co3O4、Co2O3、CoO2、水酸化Co、Co(OH)2、CoOOH、CoWO4、
Co7W6、Co3W
FeW、Fe2W、Fe3W2、Fe7W6、NiW、NiW2、Ni4W、Co及び/又はFe及び/又はNiの酸化物、水酸化物及び/又はタングステン酸塩及び/又はCo及び/又はFe及び/又はNiの塩、特に酢酸塩又はシュウ酸塩、
及び/又は金属−タングステンブロンズ型酸化物(Me=Fe、Co、Ni)
を含む粉末状の出発物質Bとを、特に均質に、混合することによる複合体粉末の製造方法であって、
前記混合物中で、出発物質A中に含まれているタングステン及び/又はモリブデン対出発物質B中に含まれているCo及び/又はNi及び/又はFeの元素比を、99:1〜50:50(A:B)、好ましくは99:1〜70:30(A:B)の比で調節し、
かつ前記粉末混合物を、少なくとも一段階の還元過程にかけ、かつこの過程で、出発物質B中に含まれている金属、すなわちCo及び/又はFe及び/又はNi、及び/又はこれらの金属の、特に化学量論的な、化合物及び/又は金属間相を、少なくとも部分的に出発物質Aの金属、すなわちW及び/又はMo、及び/又はこれらの金属の、特に化学量論的な、化合物及び/又は金属間相の層と共に重複成長させることを特徴とする、複合体粉末の製造方法。
【請求項2】
還元過程が、水素雰囲気中で又は還元性ガス(とりわけ水素、一酸化炭素、メタン)と少なくとも1つの不活性ガスとの混合物からなる雰囲気中で行われる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
還元過程の期間を10min〜100hに調節する、及び/又は
還元過程を200〜1200℃の温度で行う、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
出発物質Aの粒度が50nm〜200μm、好ましくは80nm〜50μmであり、かつ出発物質Bの粒度が10nm〜50μm、好ましくは30nm〜5μmである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
出発物質Aの場合に存在している金属、W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に金属酸化物が、出発物質A中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%(粉末中)の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
出発物質Bの物質中で用意される金属Co、Fe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物が、出発物質B中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%(粉末中)の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
ドープされた金属もしくはドープされた金属化合物が、純金属、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、液体の塩溶液及び/又は固体の粉末もしくは固体の塩の形で、特にタングステン酸塩及び/又はモリブデン酸塩、タングステンブロンズ型酸化物及び/又はモリブデンブロンズ型酸化物の形で、存在する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
出発物質A及びBを、1〜300h、好ましくは1〜50hの期間にわたって、特に均質に、乾式又は湿式で混合する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
一段階の還元過程の場合に、10min〜100hの滞留時間で、500〜1200℃、好ましくは650〜1050℃の、特に一定の、温度に調節する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
二段階の還元過程の際に、第一の還元段階の温度プロフィールを用いて10min〜100hの滞留時間にわたり200〜700℃の、特に一定の、温度に調節し、かつ
第二の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり600〜1200℃の、特に一定の、温度に調節する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
三段階の還元過程の際に、第一の還元段階において10min〜100hの滞留時間にわたり200〜500℃の、特に一定の、温度に調節し、
第二の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり450〜700℃の、特に一定の、温度に調節し、かつ
第三の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり650〜1200℃の、特に一定の、温度に調節される、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
加熱速度及び/又は冷却速度を1〜500K/minに調節する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
還元過程の間に、混合され、粉末状で存在している出発物質のかさの高さが最大100mmを超えない、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により製造された、複合体粉末。
【請求項15】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、複合体粉末であって、Co、Fe及び/又はNi及び/又はそれらの化合物、特に化学量論的な化合物及び/又は金属間相からなるコア粒子を含み、前記粒子が少なくとも部分的にW及び/又はMo及び/又はこれらの金属の化合物、特に化学量論的な化合物及び/又は金属間相からなる被覆層と共に重複成長されている、複合体粉末。
【請求項16】
複合体粉末の粒子の少なくとも50%が完全に被覆層と共に重複成長されている、請求項14又は15記載の複合体粉末。
【請求項17】
複合体粉末の粒子が50nm〜50μmの大きさを有する、請求項14から16までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項18】
複合体粉末の粒子の平均半径R1について、
0.6X < R1 < 1.2X
が当てはまり、
ここで
【数1】
ここで、VAは、出発物質Aの金属の体積に、
VBは、出発物質Bの金属の体積に、及び
R2は、出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径に
相当する、請求項14から17までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項19】
W及びCoと共に形成される複合体粉末中で、Coがコア粒子として又はコア粒子から被覆層への遷移領域中で、CoとWとの金属間相が、特にCo7W6の形で、存在する、請求項14から18までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項20】
被覆層の厚さが8nm〜50μmである、請求項14から19までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項21】
金属複合体粉末中で、体心立方晶形のタングステン及び面心立方晶形のもしくは金属間相(例えば:Co7W6)としてのコバルトが存在する、請求項14から20までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項22】
炭化物及び/又は窒化物が、コア粒子を包囲する被覆層中に含まれていることによって、C及び/又はNでドープされるもしくはこれらの元素を含有している複合体粉末を製造する方法であって、
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法の工程に引き続き、このようにして得られた複合体粉末を反応にかけて、その際、得られた複合体粉末の粒子の被覆層中へC及び/又はNを挿入することを特徴とする、複合体粉末の製造方法。
【請求項23】
得られた複合体粉末を炭素と、好ましくはカーボンブラック及び/又はグラファイトの形で、混合し、及び/又は得られた複合体粉末を、H2及びH2/CH4及び/又はCO及び/又はCO2及び/又はN2からなる雰囲気に暴露し、かつ800〜1500℃の温度で前記金属を、被覆層中で炭素及び/又は窒素との相応する化合物へ、特に炭化物及び/又は窒化物及び/又は炭窒化物へ変換する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
浸炭及び/又は窒化を、特に一定の、温度で10min〜50hにわたって行う、請求項22又は23のいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
加熱速度及び場合によりの冷却速度を2〜500K/minに調節する、請求項22から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
浸炭及び/又は窒化の際に、200mmの粉末のかさの高さを超えない、請求項22から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
請求項14から21までのいずれか1項記載の出発複合体粉末を特に使用して、請求項22から26までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、複合体粉末。
【請求項28】
W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の化合物からなる被覆層を有するコア粒子を少なくとも部分的に重複成長されて含有し、被覆層中で、N及び/又はCが挿入されるか又は炭化物及び/又は窒化物及び/又は炭窒化物の形で含まれている、請求項22から26までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の化合物からなるコア粒子を含む複合体粉末。
【請求項29】
粒子の少なくとも50%が完全に、炭化物及び/又は窒化物を含有している被覆層と共に重複成長されている、請求項27又は28記載の複合体粉末。
【請求項30】
複合体粉末中でコバルトが、C及びWの溶解された含分を有する面心立方晶形で及び被覆層中に含まれているWCが六方晶形で存在する、請求項27から29までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項31】
複合体粉末の粒子の平均半径R1について、
0.6X < R1 < 1.2X
が当てはまり、
ここで
【数2】
ここで、VAは、出発物質Aの金属の体積に、
VBは、出発物質Bの金属の体積に、及び
R2は、出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径に
相当する、請求項27から30までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項32】
複合体粉末が50nm〜50μmの粒度を有する、請求項27から31までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項33】
被覆層の厚さが8nm〜50μmである、請求項27から32までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項34】
複合体粉末中に含まれている金属の少なくとも1つ又は金属化合物の少なくとも1つが、前記複合体粉末を基準として、使用される金属の50ppm〜2質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項27から33までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項1】
複合体粉末を製造するにあたり、以下の物質の少なくとも1つ:
タングステン及び/又はモリブデンの酸化物化合物及び/又はこれらの金属の他の化合物及び/又は合金、特に
WO3、WO2.9、W20O50、WO2.72、W18O47又は他の酸化W、
H2WO4、
パラタングステン酸アンモニウム(APW)、メタタングステン酸アンモニウム(AMW)、
WO2、
MoO3、MoO2.92、Mo13O38、Mo4O11又は他の酸化Mo、
H2MoO4(MoO3 H2O)、
(NH4)2MoO4、二モリブデン酸アンモニウムADM((NH4)2×2MoO3)、(NH4)2O×6MoO3、
MoO2、
を含む粉末状の出発物質Aを、
以下の物質の少なくとも1つ:
Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に
CoO、Co3O4、Co2O3、CoO2、水酸化Co、Co(OH)2、CoOOH、CoWO4、
Co7W6、Co3W
FeW、Fe2W、Fe3W2、Fe7W6、NiW、NiW2、Ni4W、Co及び/又はFe及び/又はNiの酸化物、水酸化物及び/又はタングステン酸塩及び/又はCo及び/又はFe及び/又はNiの塩、特に酢酸塩又はシュウ酸塩、
及び/又は金属−タングステンブロンズ型酸化物(Me=Fe、Co、Ni)
を含む粉末状の出発物質Bとを、特に均質に、混合することによる複合体粉末の製造方法であって、
前記混合物中で、出発物質A中に含まれているタングステン及び/又はモリブデン対出発物質B中に含まれているCo及び/又はNi及び/又はFeの元素比を、99:1〜50:50(A:B)、好ましくは99:1〜70:30(A:B)の比で調節し、
かつ前記粉末混合物を、少なくとも一段階の還元過程にかけ、かつこの過程で、出発物質B中に含まれている金属、すなわちCo及び/又はFe及び/又はNi、及び/又はこれらの金属の、特に化学量論的な、化合物及び/又は金属間相を、少なくとも部分的に出発物質Aの金属、すなわちW及び/又はMo、及び/又はこれらの金属の、特に化学量論的な、化合物及び/又は金属間相の層と共に重複成長させることを特徴とする、複合体粉末の製造方法。
【請求項2】
還元過程が、水素雰囲気中で又は還元性ガス(とりわけ水素、一酸化炭素、メタン)と少なくとも1つの不活性ガスとの混合物からなる雰囲気中で行われる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
還元過程の期間を10min〜100hに調節する、及び/又は
還元過程を200〜1200℃の温度で行う、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
出発物質Aの粒度が50nm〜200μm、好ましくは80nm〜50μmであり、かつ出発物質Bの粒度が10nm〜50μm、好ましくは30nm〜5μmである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
出発物質Aの場合に存在している金属、W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物、特に金属酸化物が、出発物質A中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%(粉末中)の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
出発物質Bの物質中で用意される金属Co、Fe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の合金及び/又は化合物が、出発物質B中で使用される金属(類)の50ppm〜20質量%(粉末中)の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
ドープされた金属もしくはドープされた金属化合物が、純金属、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、液体の塩溶液及び/又は固体の粉末もしくは固体の塩の形で、特にタングステン酸塩及び/又はモリブデン酸塩、タングステンブロンズ型酸化物及び/又はモリブデンブロンズ型酸化物の形で、存在する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
出発物質A及びBを、1〜300h、好ましくは1〜50hの期間にわたって、特に均質に、乾式又は湿式で混合する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
一段階の還元過程の場合に、10min〜100hの滞留時間で、500〜1200℃、好ましくは650〜1050℃の、特に一定の、温度に調節する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
二段階の還元過程の際に、第一の還元段階の温度プロフィールを用いて10min〜100hの滞留時間にわたり200〜700℃の、特に一定の、温度に調節し、かつ
第二の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり600〜1200℃の、特に一定の、温度に調節する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
三段階の還元過程の際に、第一の還元段階において10min〜100hの滞留時間にわたり200〜500℃の、特に一定の、温度に調節し、
第二の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり450〜700℃の、特に一定の、温度に調節し、かつ
第三の還元段階において、10min〜100hの滞留時間にわたり650〜1200℃の、特に一定の、温度に調節される、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
加熱速度及び/又は冷却速度を1〜500K/minに調節する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
還元過程の間に、混合され、粉末状で存在している出発物質のかさの高さが最大100mmを超えない、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により製造された、複合体粉末。
【請求項15】
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、複合体粉末であって、Co、Fe及び/又はNi及び/又はそれらの化合物、特に化学量論的な化合物及び/又は金属間相からなるコア粒子を含み、前記粒子が少なくとも部分的にW及び/又はMo及び/又はこれらの金属の化合物、特に化学量論的な化合物及び/又は金属間相からなる被覆層と共に重複成長されている、複合体粉末。
【請求項16】
複合体粉末の粒子の少なくとも50%が完全に被覆層と共に重複成長されている、請求項14又は15記載の複合体粉末。
【請求項17】
複合体粉末の粒子が50nm〜50μmの大きさを有する、請求項14から16までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項18】
複合体粉末の粒子の平均半径R1について、
0.6X < R1 < 1.2X
が当てはまり、
ここで
【数1】
ここで、VAは、出発物質Aの金属の体積に、
VBは、出発物質Bの金属の体積に、及び
R2は、出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径に
相当する、請求項14から17までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項19】
W及びCoと共に形成される複合体粉末中で、Coがコア粒子として又はコア粒子から被覆層への遷移領域中で、CoとWとの金属間相が、特にCo7W6の形で、存在する、請求項14から18までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項20】
被覆層の厚さが8nm〜50μmである、請求項14から19までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項21】
金属複合体粉末中で、体心立方晶形のタングステン及び面心立方晶形のもしくは金属間相(例えば:Co7W6)としてのコバルトが存在する、請求項14から20までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項22】
炭化物及び/又は窒化物が、コア粒子を包囲する被覆層中に含まれていることによって、C及び/又はNでドープされるもしくはこれらの元素を含有している複合体粉末を製造する方法であって、
請求項1から13までのいずれか1項記載の方法の工程に引き続き、このようにして得られた複合体粉末を反応にかけて、その際、得られた複合体粉末の粒子の被覆層中へC及び/又はNを挿入することを特徴とする、複合体粉末の製造方法。
【請求項23】
得られた複合体粉末を炭素と、好ましくはカーボンブラック及び/又はグラファイトの形で、混合し、及び/又は得られた複合体粉末を、H2及びH2/CH4及び/又はCO及び/又はCO2及び/又はN2からなる雰囲気に暴露し、かつ800〜1500℃の温度で前記金属を、被覆層中で炭素及び/又は窒素との相応する化合物へ、特に炭化物及び/又は窒化物及び/又は炭窒化物へ変換する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
浸炭及び/又は窒化を、特に一定の、温度で10min〜50hにわたって行う、請求項22又は23のいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
加熱速度及び場合によりの冷却速度を2〜500K/minに調節する、請求項22から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
浸炭及び/又は窒化の際に、200mmの粉末のかさの高さを超えない、請求項22から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
請求項14から21までのいずれか1項記載の出発複合体粉末を特に使用して、請求項22から26までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、複合体粉末。
【請求項28】
W及び/又はMo及び/又はこれらの金属の化合物からなる被覆層を有するコア粒子を少なくとも部分的に重複成長されて含有し、被覆層中で、N及び/又はCが挿入されるか又は炭化物及び/又は窒化物及び/又は炭窒化物の形で含まれている、請求項22から26までのいずれか1項記載の方法により特に製造された、Co及び/又はFe及び/又はNi及び/又はこれらの金属の化合物からなるコア粒子を含む複合体粉末。
【請求項29】
粒子の少なくとも50%が完全に、炭化物及び/又は窒化物を含有している被覆層と共に重複成長されている、請求項27又は28記載の複合体粉末。
【請求項30】
複合体粉末中でコバルトが、C及びWの溶解された含分を有する面心立方晶形で及び被覆層中に含まれているWCが六方晶形で存在する、請求項27から29までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項31】
複合体粉末の粒子の平均半径R1について、
0.6X < R1 < 1.2X
が当てはまり、
ここで
【数2】
ここで、VAは、出発物質Aの金属の体積に、
VBは、出発物質Bの金属の体積に、及び
R2は、出発物質Bの粒子もしくはコア粒子の平均半径に
相当する、請求項27から30までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項32】
複合体粉末が50nm〜50μmの粒度を有する、請求項27から31までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項33】
被覆層の厚さが8nm〜50μmである、請求項27から32までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【請求項34】
複合体粉末中に含まれている金属の少なくとも1つ又は金属化合物の少なくとも1つが、前記複合体粉末を基準として、使用される金属の50ppm〜2質量%の範囲内のCr及び/又はV及び/又はMo及び/又はTa及び/又はNbでドープされている、請求項27から33までのいずれか1項記載の複合体粉末。
【図1】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図3(d)】
【図3(e)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図3(c)】
【図3(d)】
【図3(e)】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2010−503765(P2010−503765A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527645(P2009−527645)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【国際出願番号】PCT/AT2007/000408
【国際公開番号】WO2008/031122
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506360918)ヴォルフラム ベルクバウ− ウント ヒュッテン−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ナッハフォルガー コマンディートゲセルシャフト (3)
【氏名又は名称原語表記】Wolfram Bergbau− und Huetten−GmbH Nfg. KG
【住所又は居所原語表記】Bergla 33, A−8543 St. Martin i.S., Austria
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【国際出願番号】PCT/AT2007/000408
【国際公開番号】WO2008/031122
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506360918)ヴォルフラム ベルクバウ− ウント ヒュッテン−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ナッハフォルガー コマンディートゲセルシャフト (3)
【氏名又は名称原語表記】Wolfram Bergbau− und Huetten−GmbH Nfg. KG
【住所又は居所原語表記】Bergla 33, A−8543 St. Martin i.S., Austria
【Fターム(参考)】
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