説明

複合型排ガス後処理およびエアクリーナーダスト排出装置

複合型排ガス後処理およびダスト排出装置(10)は、燃焼過程(14)と、燃焼過程(14)のエアクリーナ(16)とを備えて使用される。装置(10)は、排ガス後処理装置(40)を含み、ハウジング(30)から排ガス流(12)を放射状に向ける放射状排ガス出口(34)を有する細長いハウジング(30)とを有する。装置は、排ガス出口(34)に位置決めされる排出装置出口(62)を含むダスト排出装置(60)を有する。排ガス出口(34)と排出装置出口(62)は、楕円形断面(68、70)を有しており、排出装置断面(70)は、排出装置出口(62)を通過する排ガス流(12)を加速するために、排ガス流(12)の流路面積(72)を減じる、排ガス出口(34)から内方に間隔を空けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼過程で使われる排ガス後処理装置およびエアクリーナ装置に関し、特に、ディーゼルエンジンのような燃焼機関で使われる排ガス後処理装置およびエアクリーナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼機関の入口エアクリーナと共にダスト排出装置を用いることは公知であり、ダスト排出装置を通って空気を引き入れるために、燃焼機関の排ガス装置を通る排ガス流を利用することは公知である。一例が、米国特許第4,178,760号にあり、これは、内燃機関の排ガス装置に連結された第1入口と、内燃機関の吸気フィルタに連結された第2入口を有するダスト排出装置を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,178,760号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一形態によれば、複合型排ガス後処理およびダスト排出装置は、燃焼過程での使用のために設けられ、燃焼過程のエアクリーナを備えている。この装置は、排ガス後処理装置を含み、燃焼過程からの排ガス流を受容する排ガス入口と排ガス流をハウジングから放射状に向ける放射状排ガス出口とを有する細長いハウジングを有しており、この排ガス出口は、2つの対向する長辺と、この長辺を接続する2つの対向する短辺によって画定される断面を有しており、また、この装置は、排ガス出口に位置決めされる排出装置出口と、エアクリーナとの連結のためにハウジングの外部に排出装置出口から延びる排出装置導管とを含むダスト排出装置を有している。排出装置出口は、排ガス出口の2つの長辺から内方に間隔を空けた2つの対向する長辺と、排出装置出口の長辺を連結し排ガス出口の短辺から内方に間隔を空けた2つの対向する短辺とによって画定される断面を有している。
【0005】
本発明の1つの態様によれば、後処理装置は、消音器である。
【0006】
1つの態様では、出口断面の短辺は、曲線である。
【0007】
1つの態様では、排ガス出口断面の長辺は、直線である。
【0008】
1つの態様では、排出装置出口断面の長辺は、曲線である。
【0009】
1つの態様では、断面は、共通軸に集中している。
【0010】
1つの態様では、排出装置出口は、出口断面の長辺に平行な方向に排出装置導管から外向きに張り出している。
【0011】
1つの態様では、装置は、排ガス出口から軸方向に延びる排ガス出口導管を含んでいる。
【0012】
1つの態様では、ハウジングは、円筒ハウジングで、排出装置導管は、円筒導管である。
【0013】
1つの態様では、ハウジングは、排ガス流を集めるために、後処理装置から下流の出口空間を含み、排ガス出口は、該空間の放射壁に配置されている。更なる態様では、排出装置導管は、該空間を貫通している。
【0014】
本発明の1つの態様では、複合型排ガス後処理およびダスト排出装置は、燃焼過程での使用のために設けられ、燃焼過程のエアクリーナを備えている。この装置は、排ガス後処理装置を含み、燃焼過程からの排ガス流を受容する排ガス入口と排ガス流をハウジングから放射状に向ける放射状排ガス出口とを有する細長いハウジングを有しており、また、この装置は、排ガス出口に位置決めされる排出装置出口と、エアクリーナとの連結のためにハウジングの外部に排出装置出口から延びる排出装置導管とを含むダスト排出装置を有している。排ガス出口と排出装置出口とは、排出装置出口を通過する排ガス流を加速するために、排ガス流の流路面積を減じる、排ガス出口から内方に間隔を空けた排出装置出口の断面を有する楕円形断面を有している。
【0015】
本発明の1つの態様によれば、後処理装置は、消音器である。
【0016】
1つの態様では、ハウジングは、円筒ハウジングである。
【0017】
1つの態様では、排出装置導管は、円筒導管である。
【0018】
1つの態様では、排出装置出口は、排出装置出口の楕円形断面によって画定される主軸に沿って排出装置導管から外向きに張り出している。
【0019】
1つの態様では、断面は、共通軸に集中している。
【0020】
1つの態様では、装置は、排ガス出口から軸方向に延びる排ガス出口導管を含んでいる。
【0021】
1つの態様では、ハウジングは、排ガス流を集めるために、後処理装置から下流の出口空間を含み、排ガス出口は、該空間の放射壁に配置されている。更なる態様では、排出装置導管は、該空間を貫通している。
【0022】
本発明のその他の目的、特徴および利点は、添付の特許請求の範囲と図面を含む明細書により明確になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を実施する複合型排ガス後処理およびダスト排出装置を組み込む燃焼過程を示す概略図である。
【図2】図1の複合型排ガス後処理およびダスト排出装置の正面図である。
【図3】図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】図2の線4−4に沿った左側面図である。
【図5】図3の線5−5から見た複合型排ガス後処理およびダスト排出装置の選択された要素の下から見た拡大斜視図である。
【図6】図5の線6−6から見た複合型排ガス後処理およびダスト排出装置の選択された要素の拡大図である。
【図7】図5の選択された要素の拡大図である。
【図8】図2〜7の排出装置要素の上から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
複合型の排ガス後処理およびダスト排出装置10は、燃焼過程14の排ガス流12と、燃焼過程のエアクリーナ16と共に使われるように設けられる。図示の実施例では、燃焼過程14は、ディーゼルエンジン18と、エンジン18からの排ガス流12を処理する後処理装置20と、入口空気流24をエンジン18に処理する入口空気装置22とを有している。
【0025】
排ガス後処理装置20は、多くの後処理要素を含んでおり、これは、消音器と、ディーゼル粒子フィルタ(DPF)および・または選択的接触還元触媒(SCR)や希薄窒素酸化物トラップのような窒素酸化物還元装置と、排気を高温で装置20の残りの部分に選択的に供給するバーナとを含んでいる。同様に、入口空気装置22は、例えば、空気フィルタや、予熱器や、過給機や、ターボ過給機のような多くの入口空気処理要素を含むことができる。
【0026】
図2を参照すると、複合的な排ガス後処理およびダスト排出装置10は、長手軸31に沿って延び、燃焼機関18からの排ガス流12を放射状に装置30に向ける放射状排ガス入口32と、排ガス流12を放射状にハウジング30から向ける放射状排ガス出口34とを有する細長いハウジング30を有している。図示された好ましい形態では、ハウジング30は、円筒形であり、入口32から軸方向に延びる円筒形入口導管36と、出口34から軸方向に延びる円筒形出口導管38とを備えている。
【0027】
図3に最もよく示されるように、ハウジング30は、円筒状の穴あきバッフルチューブ46で隔置された1対の円盤状バッフルプレート42と44を含む消音器40の形態の排ガス後処理装置を含んでいる。図4に最もよく示されるように、バッフルプレート42は、排ガス流12の一部がバッフルチューブ46を取り囲むことができるように、一連の円周上隔置された円形開口48を含んでいる。図3に最もよく示されるように、入口空間50は、バッフルプレート42とハウジング30の円盤状エンドキャップ52の間に画定されており、出口空間54は、バッフルプレート44とハウジング30の円盤状エンドキャップ56の間に画定されている。入口空間50は、排ガス流12を消音器40に分配するようになっており、出口空間50は、排ガス流12を消音器40に集めるようになっている。
【0028】
図3および5に最もよく示されるように、装置10は、更に、排ガス出口34に位置決めされた排出装置出口62と、エアクリーナ16(図2に最もよく示される)との接続のために、排出装置出口62からハウジング30の外部へと空間54を貫通する排出装置導管64とを有しているダスト排出装置60を含む。図6に最もよく示されるように、排ガス出口34と排出装置出口62は、楕円形の断面68と70を有しており、排出装置出口断面70は、排出装置出口62を通過した排ガス流12を加速するために断面68と70の間に減じられた流路面積72を画定するように、排ガス出口断面68から内方に隔置されている。排ガス出口34の断面68は、2つの対向する長辺74と、長辺74を連結する2つの対向する短辺76によって画定されている。同様に、図6から8に最もよく示されるように、排出装置出口断面70は、排ガス出口34の2つの長辺74から内方に隔置される2つの対向する長辺78と、長辺78を連結し排ガス出口34の短辺76から内方に隔置される2つの対向する短辺80によって画定される。図示される好ましい実施例では、短辺74と76は曲線であり、長辺74は直線であり、長辺78は曲線である。好ましくは、断面は、共通軸82上に集中され、軸82を横断し軸82を通過する長軸84と短軸86を画定する。
【0029】
好ましくは、図4から8に最もよく示されるように、排出装置出口62は、長軸84に沿って排出装置導管64から外向きに張り出している。この張り出しによって、ダスト排出装置出口62を横断する圧力降下を減じることができるのである。
【0030】
作動においては、排ガス流12は、出口34と62の楕円形断面68と70の間の減じられた流路面積72を通って加速しつつ、空間54に集められ出口34へと向けられるように消音器40を通過し、これにより、空気とダストをエアクリーナ16から導管64を介して引く排出装置出口62の周囲にベンチュリ効果を作り出すのである。排出される空気とダストは、後処理装置20の残りの部分を通って排ガス流と共に進行する。
【0031】
ここで図示した好ましい実施例は、消音器40と関連して示したが、複合型の装置10は、既に述べた例のいずれかを含むような他の後処理装置を用いてもよい。ハウジング30は、円筒形として示したが、他の構成として、その他の形状もハウジングに利用可能である。消音器40は、1つの構成が示されたが、各適用の特定の要求に応じて、その他のものが利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼過程の排ガス流と、燃焼過程のエアクリーナを備えて使用される複合型排ガス後処理およびダスト排出装置であって、
該装置は、排ガス後処理装置を含み、燃焼過程からの排ガス流を受容する排ガス入口と排ガス流をハウジングから放射状に向ける放射状排ガス出口とを有する細長いハウジングであって、この排ガス出口は、2つの対向する長辺と、この長辺を接続する2つの対向する短辺によって画定される断面を有している、細長いハウジングと、
排ガス出口に位置決めされる排出装置出口と、エアクリーナとの連結のためにハウジングの外部に排出装置出口から延びる排出装置導管とを含むダスト排出装置であって、排出装置出口は、排ガス出口の2つの長辺から内方に間隔を空けた2つの対向する長辺と、排出装置出口の長辺を連結し排ガス出口の短辺から内方に間隔を空けた2つの対向する短辺とによって画定される断面を有している、ダスト排出装置とからなる、複合型排ガス後処理およびダスト排出装置。
【請求項2】
後処理装置は、消音器である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
出口断面の短辺は、曲線である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
排ガス出口断面の長辺は、直線である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
排出装置出口断面の長辺は、曲線である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
断面は、共通軸に集中している、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
排出装置出口は、出口断面の長辺に平行な方向に排出装置導管から外向きに張り出している、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
排ガス出口から軸方向に延びる排ガス出口導管を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ハウジングは、円筒ハウジングで、排出装置導管は、円筒導管である、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
ハウジングは、排ガス流を集めるために、後処理装置から下流の出口空間を含み、排ガス出口は、該空間の放射壁に配置されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
排出装置導管は、該空間を貫通している、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
燃焼過程の排ガス流と、燃焼過程のエアクリーナを備えて使用される複合型排ガス後処理およびダスト排出装置であって、
該装置は、排ガス後処理装置を含み、燃焼過程からの排ガス流を受容する排ガス入口と排ガス流をハウジングから放射状に向ける放射状排ガス出口とを有する細長いハウジングと、
排ガス出口に位置決めされる排出装置出口と、エアクリーナとの連結のためにハウジングの外部に排出装置出口から延びる排出装置導管とを含むダスト排出装置であって、排ガス出口と排出装置出口とは、排出装置出口を通過する排ガス流を加速するために、排ガス流の流路面積を減じる、排ガス出口から内方に間隔を空けた排出装置出口の断面を有する楕円形断面を有している、ダスト排出装置とからなる、複合型排ガス後処理およびダスト排出装置。
【請求項13】
後処理装置は、消音器である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
ハウジングは、円筒ハウジングである、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
排出装置導管は、円筒導管である、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
排出装置出口は、排出装置出口の楕円形断面によって画定される主軸に沿って排出装置導管から外向きに張り出している、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
断面は、共通軸に集中している、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
排ガス出口から軸方向に延びる排ガス出口導管を更に含んでいる、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
ハウジングは、排ガス流を集めるために、後処理装置から下流の出口空間を含み、排ガス出口は、該空間の放射壁に配置されている、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
排出装置導管は、該空間を貫通している、請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−506077(P2013−506077A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530992(P2012−530992)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/049812
【国際公開番号】WO2011/037996
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(505318721)テネコ オートモティブ オペレーティング カンパニー インコーポレイテッド (62)
【氏名又は名称原語表記】Tenneco Automotive Operating Company Inc.
【住所又は居所原語表記】500 North Field Drive,Lake Forest,Illinois,The United States of America
【Fターム(参考)】