複合機及びシステム
【課題】認証サーバと連携したユーザ認証処理と外部アプリケーションと連携した処理とが可能な複合機において、認証サーバで管理された画面にログイン後直ぐにアクセス可能で、且つ外部アプリケーションの機能の画面を表示する場合にも外部アプリケーションの変更や削除に起因するユーザが想定していない現象を防ぐ。
【解決手段】複合機1は、ログイン時に、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて認証サーバ2で管理された初期画面情報を受信する。表示制御部15は、その初期画面情報に応じた画面をログイン後の初期画面として表示させる。表示制御部15は、初期画面情報がアプリケーション32の機能に関する画面を示す情報であり、且つアプリケーション32の機能がアプリケーションサーバ3において変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面を表示させる。
【解決手段】複合機1は、ログイン時に、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて認証サーバ2で管理された初期画面情報を受信する。表示制御部15は、その初期画面情報に応じた画面をログイン後の初期画面として表示させる。表示制御部15は、初期画面情報がアプリケーション32の機能に関する画面を示す情報であり、且つアプリケーション32の機能がアプリケーションサーバ3において変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面を表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証サーバと連携してユーザ認証処理を行うことが可能で、外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラム(アプリケーション)と連携した処理を行うことが可能な複合機、及びその複合機と認証サーバとアプリケーションサーバとを備えたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピュータ(PC)上で動作するアプリケーションの機能と複合機の機能とを連携し、複合機がトータルアプリケーションシステムの一部となって動作することができるシステムが提案されている。このシステムを利用し、外部認証・集計アプリケーションを搭載しておくことで、複合機における認証・集計といったアカウンティング機能をサーバで一元管理することも可能になる。
【0003】
また、従来の複合機では、ログインした後の初期画面として、複合機の設定で指定されるデフォルト画面(コピー画面など)が表示される。
【0004】
特許文献1には、複合機自身が持つ認証機能を使用して認証に成功した場合に、ユーザ毎のお好みの初期画面を表示することが可能な複合機が開示されている。この複合機では、お好みの初期画面として、ログイン中に複数の機能を順次選択した際の最初に選択された機能の画面、或いは最初に選択された頻度の高い機能の画面が表示されるようになっている。
【0005】
また、特許文献2には、ユーザ認証手段で読み出したユーザ識別情報に基づいて前もって登録されている当該ユーザのカスタマイズ画面のデータを含むカスタマイズ情報を読み出して、カスタマイズ画面を表示部に表示する複合機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−273126号公報
【特許文献2】特開2007−55099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1,2に記載の複合機は、上述したような複合機がトータルアプリケーションシステムの一部となって動作することができるシステムに対応しておらず、複合機単体の機能の画面しか初期画面とならず、外部のアプリケーションサーバに接続したときに表示する画面を初期画面とすることができない。
【0008】
すなわち、特許文献1に記載の複合機では、外部のアプリケーションサーバのアプリケーション(外部アプリケーション)を操作できるような画面にログイン後直ぐに移行することができない。従って、この複合機では、外部アプリケーションを使用するために、ログイン後、コピーなど複合機の固有機能のメニューなどの中から外部アプリケーションに関するメニューを選択する必要が生じる。
【0009】
また、ログイン後の初期画面として外部アプリケーション機能の画面を設定できるように改良した場合であっても、この機能は外部アプリケーションサーバから提供される機能であるため、使用するタイミングによっては管理者により別の外部アプリケーションに置き換えられたり(バージョンアップも含む)、外部アプリケーション自体が削除され使用できないことが想定される。そのような場合、ログイン後に全く異なる外部アプリケーションが起動したり、外部アプリケーションが起動せずエラーになるなど、ユーザが想定していない現象が生じてしまう。
【0010】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、認証サーバと連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションと連携した処理(外部アプリケーションの機能を実現するための処理)を行うことが可能な複合機であって、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーションの機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、認証サーバで管理された画面にログイン後直ぐにアクセスすることが可能で、且つ外部アプリケーションの機能の画面を表示する場合にも外部アプリケーションの変更や削除に起因するユーザが想定していない現象を防ぐことが可能な複合機を提供すること、並びにその複合機と認証サーバとアプリケーションサーバとを備えたシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、認証サーバ及びアプリケーションサーバに接続され、前記認証サーバを介してユーザ認証処理を行うことが可能であり、且つ前記アプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラムと連携した処理が可能な複合機であって、表示部と、ログイン時に、前記ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて前記認証サーバで管理された初期画面情報を、前記認証サーバから受信する情報受信部と、該情報受信部で受信した前記初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、前記アプリケーションプログラムの機能が前記アプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、前記アプリケーションプログラムの機能が変更された旨を通知する代替画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0012】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報である場合、前記初期画面情報に応じた画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得して、該画面をログイン後の初期画面として前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0013】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記表示制御部は、前記アプリケーションプログラムの機能が変更されたことは、前記アプリケーションサーバ側で前記アプリケーションプログラムの変更時に記録された変更日時を受信し、該変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知することを特徴としたものである。
【0014】
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記変更後のアプリケーションプログラムの初期画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0015】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記表示制御部は、前記変更後のアプリケーションプログラムの機能の初期画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得することを特徴としたものである。
【0016】
第6の技術手段は、第1〜第5のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの非起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記複合機のデフォルト画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0017】
第7の技術手段は、第1〜第6のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、変更された前記アプリケーションプログラムの機能が前記複合機に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として前記代替画面を前記表示部に表示させ、適合する場合には、ログイン後の初期画面として前記初期画面情報に応じた画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0018】
第8の技術手段は、第7の技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことを特徴としたものである。
【0019】
第9の技術手段は、第1〜第8のいずれかの技術手段における複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムである。
【0020】
第10の技術手段は、第3の技術手段における複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムであって、前記アプリケーションサーバは、前記アプリケーションプログラムの変更があった場合、変更日時を記録し、記録時又は前記複合機からの要求により、前記変更日時を送信することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、認証サーバと連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションと連携した処理(外部アプリケーションの機能を実現するための処理)を行うことが可能な複合機において、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーションの機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、認証サーバで管理された画面にログイン後直ぐにアクセスすることが可能で、且つ外部アプリケーションの機能の画面を表示する場合にも外部アプリケーションの変更や削除に起因するユーザが想定していない現象を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機を含むシステムの概略構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける初期画面表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2の初期画面表示処理で複合機において表示されるログイン画面の一例を示す図である。
【図4】図2の初期画面表示処理において複合機起動後になされるログイン画面表示処理のシーケンスを示す図である。
【図5】図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理するユーザ管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理する設定画面情報の一例を示す図である。
【図7】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるコピー画面の一例を示す図である。
【図8】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるスキャン画面の一例を示す図である。
【図9】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるファックス画面の一例を示す図である。
【図10】図1のシステムにおけるアプリケーションサーバのアプリケーション情報管理DBで管理するアプリケーション情報の一例を示す図である。
【図11】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される文書管理アプリ画面の一例を示す図である。
【図12】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の一例を示す図である。
【図13】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の他の例を示す図である。
【図14】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として代替画面を表示する処理及びその後の表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る複合機を含むシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1に示すシステムは、複合機1、認証サーバ2、及びアプリケーションサーバ(外部アプリケーションサーバ)3を備える。
【0024】
アプリケーションサーバ3は、認証サーバ2と物理的に同じ装置として構成してもよい。また、アプリケーションサーバ3、認証サーバ2は、いずれもPC上にサーバプログラムを組み込んで構成してもよい。なお、本明細書中において単に「アプリケーション」と呼んでいるのは、アプリケーションプログラム(アプリケーションソフトウェア)を指す。
【0025】
複合機1は、デジタル複合機又はアナログ複合機であり、機器制御部10、操作部11、画像読み取り部12、画像形成部13、及び通信部14を備える。操作部11は、入力部11aと、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)などの表示部11bとを有する。入力部11aは、各種入力キー群と、表示部11bに設けられたユーザ入力を受け付けるタッチパネルとを有する。
【0026】
機器制御部10は、複合機1が備える各部を制御する。また、機器制御部10は、表示部11bでの表示画面を制御するための表示制御部15を備え、表示制御部15は、画面情報管理データベース(DB)16及び画面判定部17を有する。画面情報管理DB16は、複合機1が備える各画面のデータを管理するデータベースである。画面判定部17は、入力部11aからのユーザ操作などに基づき、表示部11bで表示する画面を判定する。表示制御部15は、その判定結果に基づき、画面情報管理DB16から表示する画面のデータを検索して、表示部11bに渡して表示させる。また、機器制御部10は、後述する受信制御部18を備える。
【0027】
画像読み取り部12は、原稿台又は自動原稿送り装置に載置された原稿を読み取って画像データを入力する。画像形成部13は、画像読み取り部12から入力された画像データ又は通信部14を介して外部PCから入力された画像データに対し、印刷処理を行う。このシステムは印刷が実行可能であることから「印刷システム」であると言える。通信部14は、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等のネットワークを介して、情報処理装置と通信する。通信対象の情報処理装置として、認証サーバ2とアプリケーションサーバ3とがシステムに組み込まれている。
【0028】
認証サーバ2は、通信部20及びアプリケーションソフト記憶部21を備えたサーバコンピュータである。通信部20は、有線LANや無線LAN等のネットワークを介して複合機1と通信する。アプリケーションソフト記憶部21は、複合機1での認証処理を制御するための認証アプリケーション22を記憶する。
【0029】
認証アプリケーション22は、複合機管理部23、複合機制御部24、及び認証部25を備え、データとして、ユーザ情報管理DB26を備える。複合機管理部23は、ユーザ情報と複合機1との関連付けを行う。複合機制御部24は、複合機1の各要素機能の有効/無効を管理する。各要素機能については後述する。認証部25は、ユーザ認証を行う。ユーザ情報管理DB26は、ユーザ情報が管理されたデータベースである。
【0030】
複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2に格納された認証アプリケーション22との間で、通信部14及び通信部20を経由して、入力部11aで入力されたユーザ操作の情報(以下、操作パネル情報とも呼ぶ)を認証サーバ2側に送信すると共に、通信相手の機器をコントロールするための情報やそれに応答する情報であるデバイスコントロール情報をやり取りしながら、認証アプリケーション22の機能を呼び出してその認証処理結果を得る。これにより、複合機1は、認証アプリケーション22と連携した処理(認証アプリケーションの機能を実現するための処理、すなわち認証処理)を行うことが可能になる。
【0031】
アプリケーションサーバ3は、通信部30及びアプリケーションソフト記憶部31を備えたサーバコンピュータである。通信部30は、有線LANや無線LAN等のネットワークを介して複合機1と通信する。アプリケーションソフト記憶部31は、複合機1を制御するためのアプリケーション32を記憶すると共に、アプリケーション情報管理DB33が格納されている。アプリケーション情報管理DB33は、記憶されたアプリケーション32に関する情報を管理するデータベースである。この情報には、少なくともアプリケーション32の機能が変わるような更新に関する更新情報(更新日時等)が含まれる。
【0032】
複合機1の機器制御部10は、アプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32との間で、通信部14及び通信部30を経由して、操作パネル情報をアプリケーションサーバ3側に送信すると共に、デバイスコントロール情報をやり取りしながら、アプリケーション32の機能を呼び出してその処理結果を得る。なお、アプリケーション32は複合機1側から見て外部に保存されたアプリケーションであり、外部アプリケーションとも呼び、またアプリケーション32の機能を外部アプリケーション機能とも呼ぶ。
【0033】
これにより、複合機1は、アプリケーション32と連携した処理(外部アプリケーション機能を実現するための処理)を行うことが可能になる。1つの外部アプリケーション機能は、アプリケーションサーバ3に格納された1つのアプリケーションに対応しており、格納されたアプリケーション毎に複合機1に実装させることができる。
【0034】
上述した操作パネル情報やデバイスコントロール情報は、受信側で送信元が認識できるように、送信側の機器の機器情報を含んで送信される。機器情報とは、機器に固有の情報であり、他の機器と識別可能にするための識別情報を指す。複合機1について例示すると、機器情報とは、複合機1を他の機器(他の複合機や認証サーバ2等)と識別可能にするための識別情報であって、例えば、複合機1に固有の機器番号(シリアル番号)やMAC(Media Access Control)アドレスなどが挙げられる。
【0035】
ここで、複合機1とアプリケーション32との情報のやり取りは、標準のネットワーク技術をベースに行うことが、アプリケーション32と複合機1の機器制御部10(機器制御部10内のファームウェア)との連携部分の開発に多くの一般的なツールやスキルが利用でき、実装が容易であるという点で好ましい。なお、上述した認証アプリケーション22と複合機1との間の情報のやり取りについても、同様である。
【0036】
次に、初期画面(ログイン後の初期画面)表示処理を、上述した構成のシステムに適用した場合を挙げて説明する。
【0037】
図2は、図1のシステムにおける初期画面表示処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図3は、図2の初期画面表示処理で複合機において表示されるログイン画面の一例を示す図、図4は、図2の初期画面表示処理において複合機起動後になされるログイン画面表示処理のシーケンスを示す図である。
【0038】
複合機1と認証サーバ2とが連携して行うユーザ認証処理は、まず認証機能を有効にすることから始まる(ステップS1)。ステップS1では、複合機の管理者が操作部11からユーザ認証機能を有効にする操作を行うと、その情報が機器制御部10に伝えられ、ユーザ認証機能を有効に設定する。
【0039】
ユーザ認証機能が有効となると、複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2から取得した認証画面(ログイン画面)を表示部11bに表示させる(ステップS2)。これにより、例えば、図3のログイン画面40が表示される。ログイン画面40には、ログイン名とパスワードとが入力可能になっている。また、ログイン画面40には、IC(Integrated Circuit)カードなどによりユーザ認証を行う場合に、ICカードをカードリーダに差し込むことを促す文章も表示している。
【0040】
ステップS2のログイン画面40の表示処理の詳細について、図4を参照しながら説明する。ログイン画面40は、上述のように認証サーバ2から取得されるが、取得に際しては、まず認証サーバ2が複合機1を認証対象とする必要がある。
【0041】
そのため、ステップS1においてユーザ認証機能が有効となると、複合機1の機器制御部10は、複合機1の機器情報とユーザ認証機能が有効になったことを示す情報とを含む起動通知を、認証サーバ2に送信する(ステップS11)。なお、ここでの送信処理を含め、複合機1から認証サーバ2への送信処理は、機器制御部10が通信部14に指示して、通信部14が認証サーバ2に送信することでなされ、認証サーバ2の通信部20によってそれが受信される。また、ステップS11及び後述のステップS13〜S15で送信される情報は、上述したデバイスコントロール情報に相当する。
【0042】
ステップS11の処理と同様の処理は、ユーザ認証機能が有効から無効になった時にも施され、複合機1の機器情報とユーザ認証機能が無効になったことを示す情報とを含む起動通知が、認証サーバ2に送信される。また、ステップS11の処理は、複合機1が起動した時にも、ユーザ認証機能が既に有効となっていることを条件に施され、複合機1の機器情報を含む起動通知が認証サーバ2に送信される。
【0043】
認証サーバ2で動作する認証アプリケーション22は、通信部20からステップS11での起動通知を受信すると、複合機管理部23が、機器情報をキーとして複合機情報を内部メモリ(認証サーバ2の内部メモリ)から取得する(ステップS12)。ここで、複合機情報とは、複合機の機器情報と、その機器情報が示す複合機の電源がオンであるかオフであるかを示す情報と、その機器情報が示す複合機を認証対象(ユーザ認証処理を行う対象)とするか否かを示す情報とを含む。
【0044】
そして、複合機管理部23は、取得した複合機情報から、複合機情報で管理中の複合機のうち複合機1の電源がオフからオンになったことを検知した場合、ユーザ認証機能が既に有効となっていることを条件として、その複合機1を認証対象とするように複合機情報を書き換える。一方、複合機管理部23は、取得した複合機情報から、複合機1のユーザ認証機能が無効から有効になったことを検知した場合、(I)その複合機1を認証対象として複合機情報を書き換える(無効から有効に書き換える)か、若しくは(II)認証対象として新たに加えて機器情報から複合機情報を作成する。このような処理により、複合機管理部23は認証対象として複合機1を追加することができる。
【0045】
なお、複合機管理部23は、別の複合機の電源オンを検知したときには、それまでオンとして認証対象としていた複合機(この例では複合機1)を認証対象から外すように、複合機情報を書き換えてもよいが、複数の複合機に対応させるために同時に複数の複合機を認証対象のままにしておくことが好ましい。また、ユーザ認証機能が無効になったことを示す情報とを含む起動通知を受信した場合には、その複合機1を認証対象から外すように、複合機情報を書き換える(有効から無効に書き換える)か、その複合機1の複合機情報自体を削除すればよい。
【0046】
ステップS12に続いて、認証アプリケーション22は、起動通知に対する応答(例えばユーザ認証機能がオンで且つ起動が確認できたことを示す情報)を通信部20を介して返信する(ステップS13)。ここでの送信処理を含め、認証サーバ2から複合機1への送信処理は、認証アプリケーション22が通信部20に指示して、通信部20が複合機1に送信することでなされ、複合機1の通信部14によってそれが受信される。
【0047】
ステップS13での返信を受けた複合機1の機器制御部10は、ログイン画面の取得を通信部14を介して要求する(ステップS14)。認証アプリケーション22は、通信部20を介して、その要求を受けてログイン画面40を認証サーバ2の内部メモリから読み出して複合機1に返信する(ステップS15)。その後、複合機1の機器制御部10は、受信したログイン画面40を表示部11bに操作画面として表示させる。これにより図2のステップS2の処理が終了する。
【0048】
図2のステップS2の処理後、ユーザはユーザ名及びパスワード(又はICカード内の情報)でなるログイン情報を入力部11a(又はICカードリーダ)で入力し、それを受けた機器制御部10が、認証サーバ2に対してユーザ認証処理を要求し、その要求を受けた認証サーバ2の認証アプリケーション22が、認証が成功したか否かを判定する(ステップS3)。
【0049】
ステップS3のユーザ認証処理の詳細について、図5を併せて参照しながら説明する。図5は、図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理するユーザ管理テーブルの一例を示す図である。図5のユーザ管理テーブル50は、ユーザ情報管理DB26に含まれ、各ユーザ認証情報として、ユーザID毎にログイン名及びパスワードが関連付けられて格納されている。
【0050】
ユーザが入力したログイン情報は、複合機1から認証サーバ2に送信される。このログイン情報は、上述した操作パネル情報として送信される。そして、認証部25が、受信したログイン情報とユーザ管理テーブル50とを照合し、ユーザ管理テーブル50の中で、受信したログイン情報に合致するユーザ認証情報があるか否かで認証を行う。
【0051】
認証に失敗した場合(ステップS3でNOの場合)には、認証エラーとして複合機1側に応答して、複合機1の機器制御部10は、その応答で同時に送信されたログイン画面(又は認証が成功するまで複合機1内で保持しておいたログイン画面)を表示部11bに表示させ、再入力をユーザに促す。そして、認証が成功した場合のみ、次に説明するステップS4へ進む。このようにして複合機1は、認証サーバ2と連携してユーザ認証を行うことができる。
【0052】
認証が成功した場合(ステップS3でYESの場合)、図示しないが、複合機制御部24は、ログイン画面をクリアすると共に複合機1における各機能を有効又は無効にする制御コマンドを、複合機1に送信する。この制御コマンドを受信した複合機1は、ログイン画面をクリアすると共に、複合機1における機能を有効又は無効にする。
【0053】
この有効化/無効化処理は、ユーザ情報管理DB26に後述する機能有効/無効管理テーブルを備えておき、この機能有効/無効管理テーブルに基づき実行するようにすればよい。機能有効/無効管理テーブルは、ユーザID毎に、複合機の各機能(要素機能)についての有効/無効を示す情報が関連付けられて格納されている。なお、有効/無効を示す情報(有効/無効情報という)は、その機能に対するユーザ制限を示す情報であり、権限情報であるともいえる。
【0054】
複合機制御部24は、機能有効/無効管理テーブルに記述された各要素機能毎の有効/無効情報を、複合機1側からの変更要求に応じて書き換えるなどして管理する。なお、管理者ユーザのログイン情報が複合機1から送信されてきている場合にのみ、この変更要求を可能、つまり更新可能としておけばよい。さらに、複合機制御部24は、管理された有効/無効情報に基づき複合機1側での各要素機能を制限する制御を行う。
【0055】
機能有効/無効管理テーブルでは、要素機能として、コピー機能、スキャン機能、ファックス機能、プリント機能、文書管理アプリ機能といった大きな分類(ここでは動作モードでの分類)で管理を行えばよいが、例えばスキャンの場合であれば、スキャンしてE−mailで送信する機能、スキャンしてFTP(File Transfer Protocol)送信する機能、といった細かい分類でも構わない。また、カラー情報(モノクロ/フルカラー)といった分類による有効/無効情報の管理など、細部の設定毎に有効/無効情報を管理してもよい。
【0056】
ここで、文書管理アプリ機能とはアプリケーションサーバ3にアプリケーション32の1つとして格納された文書管理アプリケーションと連携した機能を指す。このように、ここでは、外部アプリケーション機能も管理の対象としている。この例でのように、複合機単体機能毎にのみではなく、外部アプリケーション機能についても有効/無効情報を管理する。アプリケーションサーバ3に複合機1との連携により実行可能に格納された各アプリケーション32で、つまり外部アプリケーション機能毎に、有効/無効情報を管理すればよい。また、例えばアプリケーション32毎やより細かな分類としてアプリケーション32における設定毎に、有効/無効情報を管理してもよい。さらに、プリント機能など、外部アプリケーション機能においても併用して使用できる機能については、その組み合わせ毎に有効/無効情報を管理してもよい。例えば、複合機単体機能を使用してプリントする機能の有効/無効情報と、外部アプリケーション機能を使用してプリントする機能の有効/無効情報とで管理してもよい。無論、複合機単体機能毎にのみ有効/無効情報を管理するようにしてもよい。
【0057】
複合機制御部24は、認証が成功した場合(ステップS3でYESの場合)に、まずログイン情報に基づいて上述のような機能有効/無効管理テーブルを参照し、ログイン情報が示すユーザに対して、その複合機1についての各機能が有効であるか無効であるかを、有効/無効情報を読み出すことで判定する。より具体的には、ログインされたユーザIDをキーとして、機能有効/無効管理テーブルから合致するユーザIDに対応する有効/無効情報を抽出し、抽出した有効/無効情報からそのユーザに対して定められた機能毎の有効/無効を判定する。
【0058】
そして、複合機制御部24は、そのユーザに対する有効である複合機1の機能については有効化し無効である複合機1の機能については無効化するような制御コマンドを生成し、複合機1に送信する。この制御コマンドを受信した複合機1の機器制御部10は、複合機1における各機能について有効化又は無効化する。
【0059】
このようにして、認証サーバ2は、ユーザ毎に、複合機単体機能(例えばコピー機能、スキャン機能、ファックス機能、プリント機能等)の利用可否と外部アプリケーション機能の利用可否とを、複合機1に対して制御することができる。
【0060】
また、ログイン画面のクリア処理については、上記制御コマンドにクリアのためのコマンドを含んでおき、その制御コマンドを受信した複合機1がそれに従ってログイン画面をクリアすればよい。
【0061】
本発明では、このようにしてクリアするログイン画面の後に、次のような初期画面(ログイン後の初期画面)を表示部11bで表示させる制御を行う。なお、以下の表示制御と同時にこのログイン画面のクリアの処理を行ってもよい。図2のステップS4以降の処理であるこの制御の例について、図6〜図14を併せて参照しながら説明する。
【0062】
図6は、図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理する設定画面情報の一例を示す図である。図7は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるコピー画面の一例を示す図、図8は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるスキャン画面の一例を示す図、図9は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるファックス画面の一例を示す図である。
【0063】
また、図10は、図1のシステムにおけるアプリケーションサーバのアプリケーション情報管理DBで管理するアプリケーション情報の一例を示す図で、図11は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される文書管理アプリ画面の一例を示す図である。また、図12は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の一例を示す図で、図13は、その代替画面の他の例を示す図である。図14は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として代替画面を表示する処理及びその後の表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0064】
ログイン後の初期画面を表示するために、まず、認証サーバ2の複合機制御部24は、ユーザ情報管理DB26から後述する初期画面情報を取得する(ステップS4)。
【0065】
この初期画面情報とは、複合機1での次回ログイン時に表示させる初期画面を示すための情報である。初期画面情報は、ログイン情報(つまりユーザ情報)に関連付けて認証サーバ2で管理され、例えば、ユーザ情報管理DB26内に初期画面管理テーブルとして格納しておけばよい。この初期画面管理テーブルには、ユーザID毎に初期画面情報が関連付けられて格納されている。
【0066】
初期画面情報としては、前回のログアウト時の最終画面を示す情報(画面を識別するための識別情報)を採用すればよい。具体的には、まず、複合機1は、ログアウト時にこの識別情報を認証サーバ2側に送信しておく。そして、認証サーバ2の複合機制御部24が、この識別情報をログイン情報(ユーザID)に関連付け、初期画面管理テーブルに格納する。ログアウト毎に、ログアウトしたユーザIDに関連付けられた画面の識別情報を受信することで、複合機制御部24が初期画面管理テーブルを最新の状態に更新しておくことができる。これにより、ログインがあったとき(つまり次回ログイン時)に、ログイン情報をキーとしてこの識別情報を読み出して複合機1に送信することができる。
【0067】
また、初期画面情報としては、次のような最終利用機能情報を採用してもよい。最終利用機能情報とは、そのユーザが前回のログイン時に最後に利用した(最も最近利用した)要素機能を示す情報である。まず、複合機1は、ログイン情報を認証サーバ2に送信して認証サーバ2でユーザ認証処理がなされた後、ログアウト直後までの間に、ユーザ操作により選択された要素機能(利用機能)を示す利用機能情報を認証サーバ2に送信する。ここで、ユーザ操作により選択される度に認証サーバ2に利用機能情報を送ればよい。そして、認証サーバ2の複合機制御部24は、受信した利用機能情報に基づき、ログイン情報に対応する最終利用機能情報を更新することで、初期画面管理テーブルを更新する。これにより、ログインがあったとき(つまり次回ログイン時)に、ログイン情報をキーとしてこの利用機能情報を読み出して複合機1に送信することができる。
【0068】
また、初期画面管理テーブルの更新処理の他の方法として、複合機1は、ログアウト時に最終利用機能情報を通知してもよい。例えばログアウト前の画面がコピー画面、スキャン画面、ファックス画面、文書管理アプリ画面であれば、それぞれコピー機能、スキャン機能、ファックス送信機能、文書管理アプリケーションの機能を最終利用機能情報として通知すればよい。これにより、ログアウト時に初期画面管理テーブルの更新を行えば済む。
【0069】
また、初期画面管理テーブルの更新処理は、実際に実行されたジョブの情報を複合機1から受信することで行ってもよい。具体的には、まず、実際にユーザが複合機1の機能を利用してジョブが実行されると、機器制御部10は、ジョブの実行を検知して、実行されたジョブの詳細情報をジョブ結果通知として認証サーバ2に通知する。ジョブの詳細情報とは、主として次のような情報を指す。つまり、実行ユーザ情報、複合機(MFP)の機種名、MFPのシリアル番号、MFPの設置場所、MFPのMACアドレス、MFPのネットワークアドレス、実行ジョブの識別ID、ジョブの種類(コピー、印刷、ScanToEmail、ScanToFTPなど)、開始時間/終了時間、原稿サイズ、両面設定、カラー設定、ステープル情報、パンチ情報、ファイル形式、圧縮形式、解像度、合計枚数(送信枚数や印刷枚数)などが、ジョブの詳細情報に該当する。
【0070】
例示したように、ジョブ結果通知には、実行された機能の情報も含まれるため、認証サーバ2の複合機制御部24は、ジョブの実行に伴い通知された情報を元に、ユーザ情報管理DB26の初期画面管理テーブルを更新する。このような特定・更新のために、ジョブ結果通知に含まれる実行された機能情報と最終利用機能との対応表をユーザ情報管理DB26に格納しておけばよい。例えば、実行されたジョブの種類がコピーの場合は、最終利用機能がコピー機能であるとして取り扱うことができる。また、実行されたジョブ種別がScanToEmail送信やScanToFTP送信の場合、それらの送信はスキャン画面から実行できる機能であるため、最終利用機能をスキャンと設定するといった対応を行う。ファックス機能や文書管理アプリXXXの機能についても同様である。
【0071】
このように、認証サーバ2は、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて初期画面情報を管理し、複合機1に送信する。そして、複合機1は、ログイン時に、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて認証サーバ2で管理された初期画面情報を、認証サーバ2から受信する情報受信部を有する。この情報受信部は、通信部14及び機器制御部10内の受信制御部18で例示できる。なお、この初期画面情報は、認証サーバ2から、表示指示(その初期画面情報が示す画面の表示をアクティベートする指示)と共に送信されるようにしてもよいし、表示指示を伴わずに送信されるようにしてもよい。前者の場合にはその表示指示に従って以下の処理を実行すればよく、後者の場合にも初期画面情報を受信したことをトリガとして以下の処理を実行すればよい。
【0072】
このようにして図2のステップS4にてログイン情報に対応する初期画面情報を取得した後、機器制御部10の画面判定部17は、この初期画面情報が示す画面をログイン後の初期画面として決定する(ステップS5)。ここでの決定は、後述の流れから分かるように一時的な決定となる。
【0073】
初期画面情報として、図6に示す設定画面情報51が認証サーバ2のユーザ情報管理DB26に格納された例を挙げて説明する。設定画面情報51には、設定画面(初期画面)の情報として、前回そのユーザが利用した機能であるアプリケーション32のID「アプリケーション1」が記録されている。なお、図6で例示する設定画面情報51には、各要素機能(少なくとも外部アプリケーション機能)についてのログアウト日時が格納されているが、この利用については後述する。この設定画面情報51の元となる情報を複合機1から受信したときがログアウト時ではない場合には、ログアウト日時は、その受信日時で代用できる。若しくはログアウトを検出したときにログアウト日時を設定画面情報に別途記録してもよい。
【0074】
この例のように「アプリケーション1」が初期画面情報として含まれる場合には、画面判定部17は、ステップS5では設定画面情報51からその内容である「アプリケーション1」を読み出し、「アプリケーション1」の画面をログイン後の初期画面として一時的に決定する。
【0075】
続いて、画面判定部17は、初期画面情報の内容に基づき、ステップS5で決定された初期画面が外部アプリケーション32の機能の画面であるか否か、つまり、受信した初期画面情報が外部アプリケーション32の機能の画面を示す情報であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0076】
この判定は、認証サーバ2から受信した設定画面情報51と画面情報管理DB16とを照合することで行えばよい。その設定画面情報51が画面情報管理DB16に含まれる場合には、複合機1自身がもつ画面情報であると判定し、画面情報管理DB16に含まれない場合には、外部から提供される画面情報であると判定すればよい。
【0077】
ステップS6でNOであった場合、複合機単体機能の初期画面がステップS5で決定されていることを示している。従って、表示制御部15は、ステップS5で決定した初期画面をそのまま画面情報管理DB16から読み出して表示部11bに表示させる(ステップS9)。これにより、例えば前回のログインにおいてコピー画面でログアウトしていた場合、図7で例示するようなコピー機能の初期画面(コピー画面)41が表示部11bに表示される。同様に、前回のログインにおいてスキャン画面、ファックス画面でログアウトしていた場合、それぞれ図8で例示するスキャン機能の初期画面(スキャン画面)42、図9で例示するファックス機能の初期画面(ファックス画面)43が表示部11bに表示される。
【0078】
ステップS6でYESであった場合、すなわち外部アプリケーション機能の初期画面がステップS5で決定された場合、画面判定部17は、さらにそのアプリケーション32が変更されているか否かを判定する(ステップS7)。
【0079】
ステップS7での判定のために、まず、複合機1はアプリケーションサーバ3に設定画面情報51を送り、設定画面情報51に基づいた図10のアプリケーション情報52を要求する。
【0080】
図10で例示するアプリケーション情報52は、アプリケーションサーバ3のアプリケーション情報管理DB33に含まれ、アプリケーション32毎にアプリケーションサーバ3での更新日時が格納されている。そのため、アプリケーションサーバ3は、アプリケーション32の変更があった場合、そのアプリケーション32のIDに関連付けて変更日時を記録しておく。こうして記録された情報がアプリケーション情報52である。アプリケーション情報52は、管理者がアプリケーション32の変更を行うと、そのアプリケーション32の更新日時が更新され、変更を行った日時に書き換えられる。
【0081】
そして、アプリケーションサーバ3は、上述したように複合機1からの要求などにより、その変更日時を返信する。複合機1側から取得する場合には、設定画面情報51を送信する例に限らず、アプリケーション32を指定して要求を行えばよい。
【0082】
アプリケーションサーバ3は複合機1から提供された設定画面情報51とアプリケーション情報管理DB33とを、設定画面情報51に含まれるアプリケーションIDをキーとして、照合を行う。アプリケーション情報管理DB33に複合機1から提供されたアプリケーションIDと一致するアプリケーションが存在する場合は、アプリケーションサーバ3は複合機1にアプリケーションIDと一致したアプリケーション情報52を送信する。アプリケーション情報管理DB33に格納されているアプリケーション情報に、複合機1から提供されたアプリケーションIDと一致するアプリケーションが存在しない場合は、アプリケーションサーバ3は複合機1に空のデータを送信する。これにより、複合機1は、指定したアプリケーション32の変更日時を示す情報を受信でき、そのアプリケーション32が存在しない場合にもその旨を知ることができる。
【0083】
なお、アプリケーション32の変更日時の記録時など、アプリケーションサーバ3から自発的に複合機1に変更日時を送信するように構成してもよく、その場合には、その変更日時の情報と共に、どのアプリケーション32の変更に関する変更日時であるかを示す情報も送信する。
【0084】
複合機1は、アプリケーションサーバ3からこのようにしてアプリケーション情報52を取得し、画像判定部17にて認証サーバ2から提供された設定画面情報51に含まれる前回ログアウトした日時とアプリケーションサーバ3から提供されたアプリケーション情報52に含まれるアプリケーション更新日時との比較を行う。
【0085】
このように、表示制御部15の画面判定部17は、アプリケーション32の機能が変更されたことは、アプリケーションサーバ3側でアプリケーション32の変更時に記録された変更日時を、アプリケーションサーバ3から受信し、その変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知する。
【0086】
このようにしてステップS7の比較を実行した結果、NOであった場合、すなわちアプリケーション更新日時が前回ログアウト時の日時よりも早い(アプリケーションが変更されていない)場合、表示制御部15は、ステップS5で決定した初期画面をそのまま表示部11bに表示させる(ステップS9)。但し、ステップS7の後のステップS9の処理では、複合機1の表示制御部17は、アプリケーションサーバ3に対して、決定した初期画面(初期画面情報に応じた画面)を定義する画面構成データ、すなわち設定画面情報51のアプリケーションIDに一致するアプリケーションの画面構成データを返信するように通知(要求する)。画面構成データとしては、例えばHTML(Hypertext Markup Language)データが挙げられる。そして、アプリケーションサーバ3は、この通知を受けて、複合機1にこのデータを送信し、表示制御部15は、受信したこのデータをログイン後の初期画面として表示部11bに表示させる。
【0087】
これにより、例えば前回のログインにおいて文書管理アプリの機能の画面でログアウトしていた場合、図11で例示するような文書管理アプリ機能の初期画面(文書管理アプリ画面)44が表示部11bに表示される。図11の文書管理アプリ画面44は、外部アプリケーション機能の表示画面例である。なお、文書管理アプリ画面44は、アプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32のうち「文書管理アプリXXX」というアプリケーションの画面であって、文書管理アプリXXXにアクセスするためのログイン画面で例示している。
【0088】
ステップS6,S7でNOの場合について説明したように、通常、表示制御部15は、通信部14及び受信制御部18で受信した初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として表示部11bに表示させる。
【0089】
このような処理により、ユーザは複合機単体機能、外部アプリケーション機能の切り替えが不要で、ログイン後、容易に前回のログイン時の設定画面にアクセスできる。このように、本発明によれば、認証サーバ2と連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32と連携した処理が可能な複合機1において、例えばログアウト時の設定画面の情報など、認証サーバ2で管理された初期画面情報に基づき、次回ログイン時の初期画面が表示できるため、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーション機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、容易にログイン後直ぐ前回使用した機能の画面にアクセスすることが可能になる。例えば、複合機1にログインしたら、直ぐに外部アプリケーション32の操作が可能な画面に移行することができるため、操作性を向上させることができる。
【0090】
一方、ステップS7でYESの場合、アプリケーション更新日時が前回ログアウト時の日時よりも遅い(ユーザが前回使用した日時以降にアプリケーションに変更があった)場合には、次のような処理を行う。すなわち、表示制御部15は、ステップS5で決定したログイン後の初期画面を、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面に変更し(ステップS8)、その代替画面を表示部11bに表示させる(ステップS9)。図6の設定画面情報51と図10のアプリケーション情報52との例では、アプリケーション更新日時の方が遅く、このような表示指示がなされる。
【0091】
この指示により表示部11bで表示される代替画面としては、例えば図12に示す代替画面45のように、機能が変更された旨を記すと共に、新しいアプリケーション(更新されたアプリケーション)を起動するか否かをユーザに問い合わせるとよい。代替画面45では、起動する場合のための「はい」ボタンと起動しないための「いいえ」ボタンがユーザ選択可能に表示されている。
【0092】
このように、複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2から通知される初期画面情報から初期画面の機能を判定する手段と、初期画面の機能が変更されたか否かを検知する手段とを有する。そして、表示制御部15は、i)初期画面情報がアプリケーション32の機能に関する画面を示す情報であり、且つ、ii)アプリケーション32の機能がアプリケーションサーバ3において変更されたことを検知した場合、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面を表示する。この代替画面のデータは、画面情報管理DB16に格納しておいてそれを読み出すことで表示すればよい。若しくは、アプリケーションサーバ3に対して、この代替画面を定義する画面構成データを複合機1に返信するように通知(要求)して、受信して表示してもよい。
【0093】
これにより、初期画面として外部から提供される機能の画面が指定された場合、使用するタイミングによっては管理者により機能が変更されているといった場面であっても、ユーザに機能が変更されたことを事前に通知する代替画面を提示することで、ユーザが意図していない画面の表示やアプリケーション起動エラーになることを防ぐことができる。
【0094】
図12の代替画面45を表示中の処理について図14を併せて参照しながら説明する。代替画面45を表示中に(ステップS21)、表示制御部17は、変更されたアプリケーション32を起動するか否かを判定し(ステップS22)、「はい」ボタンのユーザ選択(起動指示)によりYESとなった場合には、ステップS7でNOであった場合と同様に、表示制御部17が、アプリケーションサーバ3に対して、更新されたアプリケーション32の初期画面(初期画面情報に応じた画面)を定義する画面構成データを要求して、受信し、表示部11bに表示させる(ステップS23)。これにより、図11の文書管理アプリ画面44のような画面が表示できる。ここで、変更後のアプリケーション32の初期画面を表示させることは、変更後のアプリケーション32を起動することを意味する。
【0095】
一方、代替画面を表示中に、「いいえ」ボタンのユーザ選択(非起動指示)によりステップS22でNOとなった場合(つまりユーザから起動指示がなかった場合)には、表示制御部15は、複合機1のデフォルト画面(複合機1の標準の初期画面)を表示部11bに表示させる(ステップS24)。デフォルト画面の表示は、表示制御部15が画面情報管理DB16からデフォルト画面のデータを取得し、表示部11bに渡すことで実行できる。デフォルト画面としては、例えば図7〜図9に示す画面41〜43のいずれかの複合機単体機能の画面のうち、予め定められた画面であってもよいし、全ての複合機単体機能がタブ形式などで選択可能となっている画面であってもよい。後者の場合、ユーザはデフォルト画面から複合機単体機能のいずれかを選択すれば、選択した単体機能を起動できる。
【0096】
また、ステップS7で、アプリケーションサーバ3から提供されるアプリケーション情報52を得ることができない(該当アプリケーションが削除されていた)場合は、表示制御部15は画面情報管理DB16で管理している別の代替画面を表示するよう指示を行う。
【0097】
この指示により表示部11bで表示される代替画面としては、例えば図13に示す代替画面46のように、アプリケーションが削除された旨を記すと共に、確認のためのOKボタンを表示しておくとよい。このOKボタンをユーザが選択することで、複合機1のデフォルト画面を表示するなどすればよい。
【0098】
なお、図2のステップS4で、そのユーザに関する画面の識別情報や最終利用機能等の初期画面情報が取得できなかった場合や、ステップS5で初期画面の決定が不可能であった場合にも、複合機1のデフォルト画面を表示するような制御を行えばよい。そのユーザが一度もログインしておらず、初回のログイン時の場合にも、このような処理がなされて複合機1の標準画面が表示されることになる。
【0099】
また、ステップS9の処理の終了後は、ユーザは複合機1を操作部11で操作しながら望む機能の画面を表示してジョブを実行させた後、ログアウト操作を行う。このログアウト操作により、複合機1及び認証サーバ2でログアウト処理がなされる。ログアウト処理は、機器制御部10が、ジョブ終了から又は前の操作から所定時間操作がないことを検知したときや、同じ複合機1で他のユーザからのログイン要求があったときにも実行される。
【0100】
以上、変更されたアプリケーションにおいてその変更部分の機能が複合機1で適合することを前提として説明したが、適合せずにその機能が複合機1で使用できない場合もある。次にそのような場合も加味した例を説明する。
【0101】
表示制御部15は、変更されたアプリケーション32の機能が複合機1に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として代替画面を表示部11bに表示させるとよい。一方で、適合する場合には、表示制御部15は、ログイン後の初期画面として初期画面情報に応じた画面(つまり、例えば前回ログオフ時の画面)を表示部11bに表示させる。この表示方法については上述した通りである。
【0102】
ここで、適合するか否かはアプリケーションサーバ3が判定を行うとよい。アプリケーション32の機能変更がある場合、ログイン時の処理で上述したように画面判定部17が変更を検知したときに(或いは変更を検知する際に)、複合機1の機種情報(製品型番など)をアプリケーションサーバ3に送信する。これにより、アプリケーションサーバ3は、複合機1の機種情報を取得することができ、取得した機種情報とアプリケーション32のバージョン情報とから、アプリケーション32と複合機1との適合性を判断することができる。その適合/不適合の結果は、複合機1に伝えればよい。
【0103】
例えば、図10のアプリケーション情報52において、アプリケーションID毎に、更新日時と共にアプリケーション32のバージョン情報と、当該バージョンが利用可能な全ての複合機1の機種情報とを登録しておき、複合機1から機器情報として併せて送信された機種情報がアプリケーション情報52の機種情報に一致するものであれば前回ログイン時の画面を表示し、そうでない場合、図12のような代替画面45を表示する。これにより、アプリケーション32と適合しない複合機1を使用していることをユーザに認識させ、誤操作を防止することができる。
【0104】
また、適合するか否かの判定は、複合機1側で実行することもできる。より具体的には、複合機1側に、自身に適合するアプリケーション名及びバージョン番号のデータを記憶させておき、画面判定部17が変更を検知する際に(或いは変更の検知後に)、アプリケーションサーバ3からアプリケーション名及びバージョン番号のデータを複合機1に送信するようにしておけば、複合機1で最新のバージョン番号が得られる。複合機1は、アプリケーション名及び最新のバージョン番号と、自身に適合するアプリケーション名及びバージョン番号とを比較して、複合機1側で適合するか否かを判定することができる。
【0105】
代替画面の表示後の処理については、説明した通りであり、「いいえ」がユーザ選択された場合にはデフォルト画面を表示し、「はい」がユーザ選択された場合にはアプリケーション32の初期画面を表示する。
【0106】
また、代替画面45では、「一部機能が制限されますが」新しいアプリケーションを起動しますか、などと提示することが好ましい。つまり、表示制御部15は、代替画面45にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことが好ましい。アプリケーション32で利用可能な機能が複合機1に無いなど、ログインした複合機1を利用するとアプリケーション32の機能が制限される場合、制限される機能についてユーザに通知することができるため、利用できる機能をユーザに認識させ、誤操作を防止することができる。
【0107】
例えば、図10のアプリケーション情報52において、アプリケーションID毎に、更新日時と共にアプリケーション32の機能が全て利用可能な複合機1の機種情報を登録しておく。例えば、アプリケーション32がカラー読み取り解像度1200dpi対応のアプリケーションに変更された場合、カラー読み取り解像度1200dpiが利用可能な全ての複合機1の機種情報を記録しておく。複合機1から送信されてきた機種情報が、アプリケーション情報52の機種情報に一致するものであれば前回ログイン時の画面を表示し、そうでない場合、図12に示すような確認画面の代わりとして、代替画面45として、「この複合機ではカラーの読み取り解像度として1200dpiは利用できません」等、一部の機能が制限される旨の表示を行うことで、ユーザの注意を促す。
【0108】
また、上述した様々な例は、複合機1と同様の本発明に機能をもつ他の複合機について触れたように、システムに複数の複合機が接続されていてもよい。このような構成例では、既に説明した識別情報の送信が前提となり、識別情報に基づき認証サーバ2は初期画面情報を管理・送信すればよい。これにより、ユーザが用途に応じて複数の複合機を使い分けている場合に、複合機毎に適したログイン初期画面を表示することができる。
【0109】
また、上述した様々な例において、認証サーバ2の機能は複合機1の内部に有するように構成してもよい。図1に示した認証サーバ2の機能が複合機1内に認証部(認証アプリケーション)として組み込んでおくことで、認証サーバ機能を複合機1の外部に別途設ける必要がないため、複合機1はアプリケーションサーバ3に接続しておくだけでよく、単体で認証処理を行うことができ、小規模のオフィスなどに便利になる。
【0110】
また、本発明は、上述した各例における複合機、認証サーバ、及びアプリケーションサーバを備えたシステムとしての形態も採り得る。このシステムの主な特徴について簡単に説明する。このシステムは、認証サーバと、アプリケーションを格納したアプリケーションサーバと、認証サーバを介してユーザ認証処理が可能で且つアプリケーションと連携した処理が可能な、表示部を有する複合機と、を備えたシステムである。複合機は、アプリケーションサーバと認証サーバとに接続されている。そして、このシステムでは、複合機の表示制御部が、認証サーバから送信された初期画面情報がアプリケーションの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、アプリケーションの機能がアプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、アプリケーションの機能が変更された旨を通知する代替画面を表示部に表示させる。なお、このシステムにおける他の応用例については、上述した通りである。
【符号の説明】
【0111】
1…複合機、2…認証サーバ、3…アプリケーションサーバ、10…機器制御部、11…操作部、11a…入力部、11b…表示部、12…画像読み取り部、13…画像形成部、14…複合機の通信部、15…表示制御部、16…画面情報管理DB、17…画面判定部、18…受信制御部、20…認証サーバの通信部、21…アプリケーションソフト記憶部、22…認証アプリケーション、23…複合機管理部、24…複合機制御部、25…認証部、26…ユーザ情報管理DB、30…アプリケーションサーバの通信部、31…アプリケーションソフト記憶部、32…アプリケーション、33…アプリケーション情報管理DB。
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証サーバと連携してユーザ認証処理を行うことが可能で、外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラム(アプリケーション)と連携した処理を行うことが可能な複合機、及びその複合機と認証サーバとアプリケーションサーバとを備えたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピュータ(PC)上で動作するアプリケーションの機能と複合機の機能とを連携し、複合機がトータルアプリケーションシステムの一部となって動作することができるシステムが提案されている。このシステムを利用し、外部認証・集計アプリケーションを搭載しておくことで、複合機における認証・集計といったアカウンティング機能をサーバで一元管理することも可能になる。
【0003】
また、従来の複合機では、ログインした後の初期画面として、複合機の設定で指定されるデフォルト画面(コピー画面など)が表示される。
【0004】
特許文献1には、複合機自身が持つ認証機能を使用して認証に成功した場合に、ユーザ毎のお好みの初期画面を表示することが可能な複合機が開示されている。この複合機では、お好みの初期画面として、ログイン中に複数の機能を順次選択した際の最初に選択された機能の画面、或いは最初に選択された頻度の高い機能の画面が表示されるようになっている。
【0005】
また、特許文献2には、ユーザ認証手段で読み出したユーザ識別情報に基づいて前もって登録されている当該ユーザのカスタマイズ画面のデータを含むカスタマイズ情報を読み出して、カスタマイズ画面を表示部に表示する複合機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−273126号公報
【特許文献2】特開2007−55099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1,2に記載の複合機は、上述したような複合機がトータルアプリケーションシステムの一部となって動作することができるシステムに対応しておらず、複合機単体の機能の画面しか初期画面とならず、外部のアプリケーションサーバに接続したときに表示する画面を初期画面とすることができない。
【0008】
すなわち、特許文献1に記載の複合機では、外部のアプリケーションサーバのアプリケーション(外部アプリケーション)を操作できるような画面にログイン後直ぐに移行することができない。従って、この複合機では、外部アプリケーションを使用するために、ログイン後、コピーなど複合機の固有機能のメニューなどの中から外部アプリケーションに関するメニューを選択する必要が生じる。
【0009】
また、ログイン後の初期画面として外部アプリケーション機能の画面を設定できるように改良した場合であっても、この機能は外部アプリケーションサーバから提供される機能であるため、使用するタイミングによっては管理者により別の外部アプリケーションに置き換えられたり(バージョンアップも含む)、外部アプリケーション自体が削除され使用できないことが想定される。そのような場合、ログイン後に全く異なる外部アプリケーションが起動したり、外部アプリケーションが起動せずエラーになるなど、ユーザが想定していない現象が生じてしまう。
【0010】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、認証サーバと連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションと連携した処理(外部アプリケーションの機能を実現するための処理)を行うことが可能な複合機であって、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーションの機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、認証サーバで管理された画面にログイン後直ぐにアクセスすることが可能で、且つ外部アプリケーションの機能の画面を表示する場合にも外部アプリケーションの変更や削除に起因するユーザが想定していない現象を防ぐことが可能な複合機を提供すること、並びにその複合機と認証サーバとアプリケーションサーバとを備えたシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、認証サーバ及びアプリケーションサーバに接続され、前記認証サーバを介してユーザ認証処理を行うことが可能であり、且つ前記アプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラムと連携した処理が可能な複合機であって、表示部と、ログイン時に、前記ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて前記認証サーバで管理された初期画面情報を、前記認証サーバから受信する情報受信部と、該情報受信部で受信した前記初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、前記アプリケーションプログラムの機能が前記アプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、前記アプリケーションプログラムの機能が変更された旨を通知する代替画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0012】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報である場合、前記初期画面情報に応じた画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得して、該画面をログイン後の初期画面として前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0013】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記表示制御部は、前記アプリケーションプログラムの機能が変更されたことは、前記アプリケーションサーバ側で前記アプリケーションプログラムの変更時に記録された変更日時を受信し、該変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知することを特徴としたものである。
【0014】
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記変更後のアプリケーションプログラムの初期画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0015】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記表示制御部は、前記変更後のアプリケーションプログラムの機能の初期画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得することを特徴としたものである。
【0016】
第6の技術手段は、第1〜第5のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの非起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記複合機のデフォルト画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0017】
第7の技術手段は、第1〜第6のいずれかの技術手段において、前記表示制御部は、変更された前記アプリケーションプログラムの機能が前記複合機に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として前記代替画面を前記表示部に表示させ、適合する場合には、ログイン後の初期画面として前記初期画面情報に応じた画面を前記表示部に表示させることを特徴としたものである。
【0018】
第8の技術手段は、第7の技術手段において、前記表示制御部は、前記代替画面にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことを特徴としたものである。
【0019】
第9の技術手段は、第1〜第8のいずれかの技術手段における複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムである。
【0020】
第10の技術手段は、第3の技術手段における複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムであって、前記アプリケーションサーバは、前記アプリケーションプログラムの変更があった場合、変更日時を記録し、記録時又は前記複合機からの要求により、前記変更日時を送信することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、認証サーバと連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバに格納されたアプリケーションと連携した処理(外部アプリケーションの機能を実現するための処理)を行うことが可能な複合機において、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーションの機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、認証サーバで管理された画面にログイン後直ぐにアクセスすることが可能で、且つ外部アプリケーションの機能の画面を表示する場合にも外部アプリケーションの変更や削除に起因するユーザが想定していない現象を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機を含むシステムの概略構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムにおける初期画面表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2の初期画面表示処理で複合機において表示されるログイン画面の一例を示す図である。
【図4】図2の初期画面表示処理において複合機起動後になされるログイン画面表示処理のシーケンスを示す図である。
【図5】図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理するユーザ管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理する設定画面情報の一例を示す図である。
【図7】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるコピー画面の一例を示す図である。
【図8】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるスキャン画面の一例を示す図である。
【図9】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるファックス画面の一例を示す図である。
【図10】図1のシステムにおけるアプリケーションサーバのアプリケーション情報管理DBで管理するアプリケーション情報の一例を示す図である。
【図11】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される文書管理アプリ画面の一例を示す図である。
【図12】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の一例を示す図である。
【図13】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の他の例を示す図である。
【図14】図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として代替画面を表示する処理及びその後の表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る複合機を含むシステムの概略構成例を示すブロック図である。図1に示すシステムは、複合機1、認証サーバ2、及びアプリケーションサーバ(外部アプリケーションサーバ)3を備える。
【0024】
アプリケーションサーバ3は、認証サーバ2と物理的に同じ装置として構成してもよい。また、アプリケーションサーバ3、認証サーバ2は、いずれもPC上にサーバプログラムを組み込んで構成してもよい。なお、本明細書中において単に「アプリケーション」と呼んでいるのは、アプリケーションプログラム(アプリケーションソフトウェア)を指す。
【0025】
複合機1は、デジタル複合機又はアナログ複合機であり、機器制御部10、操作部11、画像読み取り部12、画像形成部13、及び通信部14を備える。操作部11は、入力部11aと、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)などの表示部11bとを有する。入力部11aは、各種入力キー群と、表示部11bに設けられたユーザ入力を受け付けるタッチパネルとを有する。
【0026】
機器制御部10は、複合機1が備える各部を制御する。また、機器制御部10は、表示部11bでの表示画面を制御するための表示制御部15を備え、表示制御部15は、画面情報管理データベース(DB)16及び画面判定部17を有する。画面情報管理DB16は、複合機1が備える各画面のデータを管理するデータベースである。画面判定部17は、入力部11aからのユーザ操作などに基づき、表示部11bで表示する画面を判定する。表示制御部15は、その判定結果に基づき、画面情報管理DB16から表示する画面のデータを検索して、表示部11bに渡して表示させる。また、機器制御部10は、後述する受信制御部18を備える。
【0027】
画像読み取り部12は、原稿台又は自動原稿送り装置に載置された原稿を読み取って画像データを入力する。画像形成部13は、画像読み取り部12から入力された画像データ又は通信部14を介して外部PCから入力された画像データに対し、印刷処理を行う。このシステムは印刷が実行可能であることから「印刷システム」であると言える。通信部14は、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等のネットワークを介して、情報処理装置と通信する。通信対象の情報処理装置として、認証サーバ2とアプリケーションサーバ3とがシステムに組み込まれている。
【0028】
認証サーバ2は、通信部20及びアプリケーションソフト記憶部21を備えたサーバコンピュータである。通信部20は、有線LANや無線LAN等のネットワークを介して複合機1と通信する。アプリケーションソフト記憶部21は、複合機1での認証処理を制御するための認証アプリケーション22を記憶する。
【0029】
認証アプリケーション22は、複合機管理部23、複合機制御部24、及び認証部25を備え、データとして、ユーザ情報管理DB26を備える。複合機管理部23は、ユーザ情報と複合機1との関連付けを行う。複合機制御部24は、複合機1の各要素機能の有効/無効を管理する。各要素機能については後述する。認証部25は、ユーザ認証を行う。ユーザ情報管理DB26は、ユーザ情報が管理されたデータベースである。
【0030】
複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2に格納された認証アプリケーション22との間で、通信部14及び通信部20を経由して、入力部11aで入力されたユーザ操作の情報(以下、操作パネル情報とも呼ぶ)を認証サーバ2側に送信すると共に、通信相手の機器をコントロールするための情報やそれに応答する情報であるデバイスコントロール情報をやり取りしながら、認証アプリケーション22の機能を呼び出してその認証処理結果を得る。これにより、複合機1は、認証アプリケーション22と連携した処理(認証アプリケーションの機能を実現するための処理、すなわち認証処理)を行うことが可能になる。
【0031】
アプリケーションサーバ3は、通信部30及びアプリケーションソフト記憶部31を備えたサーバコンピュータである。通信部30は、有線LANや無線LAN等のネットワークを介して複合機1と通信する。アプリケーションソフト記憶部31は、複合機1を制御するためのアプリケーション32を記憶すると共に、アプリケーション情報管理DB33が格納されている。アプリケーション情報管理DB33は、記憶されたアプリケーション32に関する情報を管理するデータベースである。この情報には、少なくともアプリケーション32の機能が変わるような更新に関する更新情報(更新日時等)が含まれる。
【0032】
複合機1の機器制御部10は、アプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32との間で、通信部14及び通信部30を経由して、操作パネル情報をアプリケーションサーバ3側に送信すると共に、デバイスコントロール情報をやり取りしながら、アプリケーション32の機能を呼び出してその処理結果を得る。なお、アプリケーション32は複合機1側から見て外部に保存されたアプリケーションであり、外部アプリケーションとも呼び、またアプリケーション32の機能を外部アプリケーション機能とも呼ぶ。
【0033】
これにより、複合機1は、アプリケーション32と連携した処理(外部アプリケーション機能を実現するための処理)を行うことが可能になる。1つの外部アプリケーション機能は、アプリケーションサーバ3に格納された1つのアプリケーションに対応しており、格納されたアプリケーション毎に複合機1に実装させることができる。
【0034】
上述した操作パネル情報やデバイスコントロール情報は、受信側で送信元が認識できるように、送信側の機器の機器情報を含んで送信される。機器情報とは、機器に固有の情報であり、他の機器と識別可能にするための識別情報を指す。複合機1について例示すると、機器情報とは、複合機1を他の機器(他の複合機や認証サーバ2等)と識別可能にするための識別情報であって、例えば、複合機1に固有の機器番号(シリアル番号)やMAC(Media Access Control)アドレスなどが挙げられる。
【0035】
ここで、複合機1とアプリケーション32との情報のやり取りは、標準のネットワーク技術をベースに行うことが、アプリケーション32と複合機1の機器制御部10(機器制御部10内のファームウェア)との連携部分の開発に多くの一般的なツールやスキルが利用でき、実装が容易であるという点で好ましい。なお、上述した認証アプリケーション22と複合機1との間の情報のやり取りについても、同様である。
【0036】
次に、初期画面(ログイン後の初期画面)表示処理を、上述した構成のシステムに適用した場合を挙げて説明する。
【0037】
図2は、図1のシステムにおける初期画面表示処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図3は、図2の初期画面表示処理で複合機において表示されるログイン画面の一例を示す図、図4は、図2の初期画面表示処理において複合機起動後になされるログイン画面表示処理のシーケンスを示す図である。
【0038】
複合機1と認証サーバ2とが連携して行うユーザ認証処理は、まず認証機能を有効にすることから始まる(ステップS1)。ステップS1では、複合機の管理者が操作部11からユーザ認証機能を有効にする操作を行うと、その情報が機器制御部10に伝えられ、ユーザ認証機能を有効に設定する。
【0039】
ユーザ認証機能が有効となると、複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2から取得した認証画面(ログイン画面)を表示部11bに表示させる(ステップS2)。これにより、例えば、図3のログイン画面40が表示される。ログイン画面40には、ログイン名とパスワードとが入力可能になっている。また、ログイン画面40には、IC(Integrated Circuit)カードなどによりユーザ認証を行う場合に、ICカードをカードリーダに差し込むことを促す文章も表示している。
【0040】
ステップS2のログイン画面40の表示処理の詳細について、図4を参照しながら説明する。ログイン画面40は、上述のように認証サーバ2から取得されるが、取得に際しては、まず認証サーバ2が複合機1を認証対象とする必要がある。
【0041】
そのため、ステップS1においてユーザ認証機能が有効となると、複合機1の機器制御部10は、複合機1の機器情報とユーザ認証機能が有効になったことを示す情報とを含む起動通知を、認証サーバ2に送信する(ステップS11)。なお、ここでの送信処理を含め、複合機1から認証サーバ2への送信処理は、機器制御部10が通信部14に指示して、通信部14が認証サーバ2に送信することでなされ、認証サーバ2の通信部20によってそれが受信される。また、ステップS11及び後述のステップS13〜S15で送信される情報は、上述したデバイスコントロール情報に相当する。
【0042】
ステップS11の処理と同様の処理は、ユーザ認証機能が有効から無効になった時にも施され、複合機1の機器情報とユーザ認証機能が無効になったことを示す情報とを含む起動通知が、認証サーバ2に送信される。また、ステップS11の処理は、複合機1が起動した時にも、ユーザ認証機能が既に有効となっていることを条件に施され、複合機1の機器情報を含む起動通知が認証サーバ2に送信される。
【0043】
認証サーバ2で動作する認証アプリケーション22は、通信部20からステップS11での起動通知を受信すると、複合機管理部23が、機器情報をキーとして複合機情報を内部メモリ(認証サーバ2の内部メモリ)から取得する(ステップS12)。ここで、複合機情報とは、複合機の機器情報と、その機器情報が示す複合機の電源がオンであるかオフであるかを示す情報と、その機器情報が示す複合機を認証対象(ユーザ認証処理を行う対象)とするか否かを示す情報とを含む。
【0044】
そして、複合機管理部23は、取得した複合機情報から、複合機情報で管理中の複合機のうち複合機1の電源がオフからオンになったことを検知した場合、ユーザ認証機能が既に有効となっていることを条件として、その複合機1を認証対象とするように複合機情報を書き換える。一方、複合機管理部23は、取得した複合機情報から、複合機1のユーザ認証機能が無効から有効になったことを検知した場合、(I)その複合機1を認証対象として複合機情報を書き換える(無効から有効に書き換える)か、若しくは(II)認証対象として新たに加えて機器情報から複合機情報を作成する。このような処理により、複合機管理部23は認証対象として複合機1を追加することができる。
【0045】
なお、複合機管理部23は、別の複合機の電源オンを検知したときには、それまでオンとして認証対象としていた複合機(この例では複合機1)を認証対象から外すように、複合機情報を書き換えてもよいが、複数の複合機に対応させるために同時に複数の複合機を認証対象のままにしておくことが好ましい。また、ユーザ認証機能が無効になったことを示す情報とを含む起動通知を受信した場合には、その複合機1を認証対象から外すように、複合機情報を書き換える(有効から無効に書き換える)か、その複合機1の複合機情報自体を削除すればよい。
【0046】
ステップS12に続いて、認証アプリケーション22は、起動通知に対する応答(例えばユーザ認証機能がオンで且つ起動が確認できたことを示す情報)を通信部20を介して返信する(ステップS13)。ここでの送信処理を含め、認証サーバ2から複合機1への送信処理は、認証アプリケーション22が通信部20に指示して、通信部20が複合機1に送信することでなされ、複合機1の通信部14によってそれが受信される。
【0047】
ステップS13での返信を受けた複合機1の機器制御部10は、ログイン画面の取得を通信部14を介して要求する(ステップS14)。認証アプリケーション22は、通信部20を介して、その要求を受けてログイン画面40を認証サーバ2の内部メモリから読み出して複合機1に返信する(ステップS15)。その後、複合機1の機器制御部10は、受信したログイン画面40を表示部11bに操作画面として表示させる。これにより図2のステップS2の処理が終了する。
【0048】
図2のステップS2の処理後、ユーザはユーザ名及びパスワード(又はICカード内の情報)でなるログイン情報を入力部11a(又はICカードリーダ)で入力し、それを受けた機器制御部10が、認証サーバ2に対してユーザ認証処理を要求し、その要求を受けた認証サーバ2の認証アプリケーション22が、認証が成功したか否かを判定する(ステップS3)。
【0049】
ステップS3のユーザ認証処理の詳細について、図5を併せて参照しながら説明する。図5は、図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理するユーザ管理テーブルの一例を示す図である。図5のユーザ管理テーブル50は、ユーザ情報管理DB26に含まれ、各ユーザ認証情報として、ユーザID毎にログイン名及びパスワードが関連付けられて格納されている。
【0050】
ユーザが入力したログイン情報は、複合機1から認証サーバ2に送信される。このログイン情報は、上述した操作パネル情報として送信される。そして、認証部25が、受信したログイン情報とユーザ管理テーブル50とを照合し、ユーザ管理テーブル50の中で、受信したログイン情報に合致するユーザ認証情報があるか否かで認証を行う。
【0051】
認証に失敗した場合(ステップS3でNOの場合)には、認証エラーとして複合機1側に応答して、複合機1の機器制御部10は、その応答で同時に送信されたログイン画面(又は認証が成功するまで複合機1内で保持しておいたログイン画面)を表示部11bに表示させ、再入力をユーザに促す。そして、認証が成功した場合のみ、次に説明するステップS4へ進む。このようにして複合機1は、認証サーバ2と連携してユーザ認証を行うことができる。
【0052】
認証が成功した場合(ステップS3でYESの場合)、図示しないが、複合機制御部24は、ログイン画面をクリアすると共に複合機1における各機能を有効又は無効にする制御コマンドを、複合機1に送信する。この制御コマンドを受信した複合機1は、ログイン画面をクリアすると共に、複合機1における機能を有効又は無効にする。
【0053】
この有効化/無効化処理は、ユーザ情報管理DB26に後述する機能有効/無効管理テーブルを備えておき、この機能有効/無効管理テーブルに基づき実行するようにすればよい。機能有効/無効管理テーブルは、ユーザID毎に、複合機の各機能(要素機能)についての有効/無効を示す情報が関連付けられて格納されている。なお、有効/無効を示す情報(有効/無効情報という)は、その機能に対するユーザ制限を示す情報であり、権限情報であるともいえる。
【0054】
複合機制御部24は、機能有効/無効管理テーブルに記述された各要素機能毎の有効/無効情報を、複合機1側からの変更要求に応じて書き換えるなどして管理する。なお、管理者ユーザのログイン情報が複合機1から送信されてきている場合にのみ、この変更要求を可能、つまり更新可能としておけばよい。さらに、複合機制御部24は、管理された有効/無効情報に基づき複合機1側での各要素機能を制限する制御を行う。
【0055】
機能有効/無効管理テーブルでは、要素機能として、コピー機能、スキャン機能、ファックス機能、プリント機能、文書管理アプリ機能といった大きな分類(ここでは動作モードでの分類)で管理を行えばよいが、例えばスキャンの場合であれば、スキャンしてE−mailで送信する機能、スキャンしてFTP(File Transfer Protocol)送信する機能、といった細かい分類でも構わない。また、カラー情報(モノクロ/フルカラー)といった分類による有効/無効情報の管理など、細部の設定毎に有効/無効情報を管理してもよい。
【0056】
ここで、文書管理アプリ機能とはアプリケーションサーバ3にアプリケーション32の1つとして格納された文書管理アプリケーションと連携した機能を指す。このように、ここでは、外部アプリケーション機能も管理の対象としている。この例でのように、複合機単体機能毎にのみではなく、外部アプリケーション機能についても有効/無効情報を管理する。アプリケーションサーバ3に複合機1との連携により実行可能に格納された各アプリケーション32で、つまり外部アプリケーション機能毎に、有効/無効情報を管理すればよい。また、例えばアプリケーション32毎やより細かな分類としてアプリケーション32における設定毎に、有効/無効情報を管理してもよい。さらに、プリント機能など、外部アプリケーション機能においても併用して使用できる機能については、その組み合わせ毎に有効/無効情報を管理してもよい。例えば、複合機単体機能を使用してプリントする機能の有効/無効情報と、外部アプリケーション機能を使用してプリントする機能の有効/無効情報とで管理してもよい。無論、複合機単体機能毎にのみ有効/無効情報を管理するようにしてもよい。
【0057】
複合機制御部24は、認証が成功した場合(ステップS3でYESの場合)に、まずログイン情報に基づいて上述のような機能有効/無効管理テーブルを参照し、ログイン情報が示すユーザに対して、その複合機1についての各機能が有効であるか無効であるかを、有効/無効情報を読み出すことで判定する。より具体的には、ログインされたユーザIDをキーとして、機能有効/無効管理テーブルから合致するユーザIDに対応する有効/無効情報を抽出し、抽出した有効/無効情報からそのユーザに対して定められた機能毎の有効/無効を判定する。
【0058】
そして、複合機制御部24は、そのユーザに対する有効である複合機1の機能については有効化し無効である複合機1の機能については無効化するような制御コマンドを生成し、複合機1に送信する。この制御コマンドを受信した複合機1の機器制御部10は、複合機1における各機能について有効化又は無効化する。
【0059】
このようにして、認証サーバ2は、ユーザ毎に、複合機単体機能(例えばコピー機能、スキャン機能、ファックス機能、プリント機能等)の利用可否と外部アプリケーション機能の利用可否とを、複合機1に対して制御することができる。
【0060】
また、ログイン画面のクリア処理については、上記制御コマンドにクリアのためのコマンドを含んでおき、その制御コマンドを受信した複合機1がそれに従ってログイン画面をクリアすればよい。
【0061】
本発明では、このようにしてクリアするログイン画面の後に、次のような初期画面(ログイン後の初期画面)を表示部11bで表示させる制御を行う。なお、以下の表示制御と同時にこのログイン画面のクリアの処理を行ってもよい。図2のステップS4以降の処理であるこの制御の例について、図6〜図14を併せて参照しながら説明する。
【0062】
図6は、図1のシステムにおける認証サーバのユーザ情報管理DBで管理する設定画面情報の一例を示す図である。図7は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるコピー画面の一例を示す図、図8は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるスキャン画面の一例を示す図、図9は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示されるファックス画面の一例を示す図である。
【0063】
また、図10は、図1のシステムにおけるアプリケーションサーバのアプリケーション情報管理DBで管理するアプリケーション情報の一例を示す図で、図11は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される文書管理アプリ画面の一例を示す図である。また、図12は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として表示される代替画面の一例を示す図で、図13は、その代替画面の他の例を示す図である。図14は、図2の初期画面表示処理により複合機にログイン後の初期画面として代替画面を表示する処理及びその後の表示処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0064】
ログイン後の初期画面を表示するために、まず、認証サーバ2の複合機制御部24は、ユーザ情報管理DB26から後述する初期画面情報を取得する(ステップS4)。
【0065】
この初期画面情報とは、複合機1での次回ログイン時に表示させる初期画面を示すための情報である。初期画面情報は、ログイン情報(つまりユーザ情報)に関連付けて認証サーバ2で管理され、例えば、ユーザ情報管理DB26内に初期画面管理テーブルとして格納しておけばよい。この初期画面管理テーブルには、ユーザID毎に初期画面情報が関連付けられて格納されている。
【0066】
初期画面情報としては、前回のログアウト時の最終画面を示す情報(画面を識別するための識別情報)を採用すればよい。具体的には、まず、複合機1は、ログアウト時にこの識別情報を認証サーバ2側に送信しておく。そして、認証サーバ2の複合機制御部24が、この識別情報をログイン情報(ユーザID)に関連付け、初期画面管理テーブルに格納する。ログアウト毎に、ログアウトしたユーザIDに関連付けられた画面の識別情報を受信することで、複合機制御部24が初期画面管理テーブルを最新の状態に更新しておくことができる。これにより、ログインがあったとき(つまり次回ログイン時)に、ログイン情報をキーとしてこの識別情報を読み出して複合機1に送信することができる。
【0067】
また、初期画面情報としては、次のような最終利用機能情報を採用してもよい。最終利用機能情報とは、そのユーザが前回のログイン時に最後に利用した(最も最近利用した)要素機能を示す情報である。まず、複合機1は、ログイン情報を認証サーバ2に送信して認証サーバ2でユーザ認証処理がなされた後、ログアウト直後までの間に、ユーザ操作により選択された要素機能(利用機能)を示す利用機能情報を認証サーバ2に送信する。ここで、ユーザ操作により選択される度に認証サーバ2に利用機能情報を送ればよい。そして、認証サーバ2の複合機制御部24は、受信した利用機能情報に基づき、ログイン情報に対応する最終利用機能情報を更新することで、初期画面管理テーブルを更新する。これにより、ログインがあったとき(つまり次回ログイン時)に、ログイン情報をキーとしてこの利用機能情報を読み出して複合機1に送信することができる。
【0068】
また、初期画面管理テーブルの更新処理の他の方法として、複合機1は、ログアウト時に最終利用機能情報を通知してもよい。例えばログアウト前の画面がコピー画面、スキャン画面、ファックス画面、文書管理アプリ画面であれば、それぞれコピー機能、スキャン機能、ファックス送信機能、文書管理アプリケーションの機能を最終利用機能情報として通知すればよい。これにより、ログアウト時に初期画面管理テーブルの更新を行えば済む。
【0069】
また、初期画面管理テーブルの更新処理は、実際に実行されたジョブの情報を複合機1から受信することで行ってもよい。具体的には、まず、実際にユーザが複合機1の機能を利用してジョブが実行されると、機器制御部10は、ジョブの実行を検知して、実行されたジョブの詳細情報をジョブ結果通知として認証サーバ2に通知する。ジョブの詳細情報とは、主として次のような情報を指す。つまり、実行ユーザ情報、複合機(MFP)の機種名、MFPのシリアル番号、MFPの設置場所、MFPのMACアドレス、MFPのネットワークアドレス、実行ジョブの識別ID、ジョブの種類(コピー、印刷、ScanToEmail、ScanToFTPなど)、開始時間/終了時間、原稿サイズ、両面設定、カラー設定、ステープル情報、パンチ情報、ファイル形式、圧縮形式、解像度、合計枚数(送信枚数や印刷枚数)などが、ジョブの詳細情報に該当する。
【0070】
例示したように、ジョブ結果通知には、実行された機能の情報も含まれるため、認証サーバ2の複合機制御部24は、ジョブの実行に伴い通知された情報を元に、ユーザ情報管理DB26の初期画面管理テーブルを更新する。このような特定・更新のために、ジョブ結果通知に含まれる実行された機能情報と最終利用機能との対応表をユーザ情報管理DB26に格納しておけばよい。例えば、実行されたジョブの種類がコピーの場合は、最終利用機能がコピー機能であるとして取り扱うことができる。また、実行されたジョブ種別がScanToEmail送信やScanToFTP送信の場合、それらの送信はスキャン画面から実行できる機能であるため、最終利用機能をスキャンと設定するといった対応を行う。ファックス機能や文書管理アプリXXXの機能についても同様である。
【0071】
このように、認証サーバ2は、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて初期画面情報を管理し、複合機1に送信する。そして、複合機1は、ログイン時に、ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて認証サーバ2で管理された初期画面情報を、認証サーバ2から受信する情報受信部を有する。この情報受信部は、通信部14及び機器制御部10内の受信制御部18で例示できる。なお、この初期画面情報は、認証サーバ2から、表示指示(その初期画面情報が示す画面の表示をアクティベートする指示)と共に送信されるようにしてもよいし、表示指示を伴わずに送信されるようにしてもよい。前者の場合にはその表示指示に従って以下の処理を実行すればよく、後者の場合にも初期画面情報を受信したことをトリガとして以下の処理を実行すればよい。
【0072】
このようにして図2のステップS4にてログイン情報に対応する初期画面情報を取得した後、機器制御部10の画面判定部17は、この初期画面情報が示す画面をログイン後の初期画面として決定する(ステップS5)。ここでの決定は、後述の流れから分かるように一時的な決定となる。
【0073】
初期画面情報として、図6に示す設定画面情報51が認証サーバ2のユーザ情報管理DB26に格納された例を挙げて説明する。設定画面情報51には、設定画面(初期画面)の情報として、前回そのユーザが利用した機能であるアプリケーション32のID「アプリケーション1」が記録されている。なお、図6で例示する設定画面情報51には、各要素機能(少なくとも外部アプリケーション機能)についてのログアウト日時が格納されているが、この利用については後述する。この設定画面情報51の元となる情報を複合機1から受信したときがログアウト時ではない場合には、ログアウト日時は、その受信日時で代用できる。若しくはログアウトを検出したときにログアウト日時を設定画面情報に別途記録してもよい。
【0074】
この例のように「アプリケーション1」が初期画面情報として含まれる場合には、画面判定部17は、ステップS5では設定画面情報51からその内容である「アプリケーション1」を読み出し、「アプリケーション1」の画面をログイン後の初期画面として一時的に決定する。
【0075】
続いて、画面判定部17は、初期画面情報の内容に基づき、ステップS5で決定された初期画面が外部アプリケーション32の機能の画面であるか否か、つまり、受信した初期画面情報が外部アプリケーション32の機能の画面を示す情報であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0076】
この判定は、認証サーバ2から受信した設定画面情報51と画面情報管理DB16とを照合することで行えばよい。その設定画面情報51が画面情報管理DB16に含まれる場合には、複合機1自身がもつ画面情報であると判定し、画面情報管理DB16に含まれない場合には、外部から提供される画面情報であると判定すればよい。
【0077】
ステップS6でNOであった場合、複合機単体機能の初期画面がステップS5で決定されていることを示している。従って、表示制御部15は、ステップS5で決定した初期画面をそのまま画面情報管理DB16から読み出して表示部11bに表示させる(ステップS9)。これにより、例えば前回のログインにおいてコピー画面でログアウトしていた場合、図7で例示するようなコピー機能の初期画面(コピー画面)41が表示部11bに表示される。同様に、前回のログインにおいてスキャン画面、ファックス画面でログアウトしていた場合、それぞれ図8で例示するスキャン機能の初期画面(スキャン画面)42、図9で例示するファックス機能の初期画面(ファックス画面)43が表示部11bに表示される。
【0078】
ステップS6でYESであった場合、すなわち外部アプリケーション機能の初期画面がステップS5で決定された場合、画面判定部17は、さらにそのアプリケーション32が変更されているか否かを判定する(ステップS7)。
【0079】
ステップS7での判定のために、まず、複合機1はアプリケーションサーバ3に設定画面情報51を送り、設定画面情報51に基づいた図10のアプリケーション情報52を要求する。
【0080】
図10で例示するアプリケーション情報52は、アプリケーションサーバ3のアプリケーション情報管理DB33に含まれ、アプリケーション32毎にアプリケーションサーバ3での更新日時が格納されている。そのため、アプリケーションサーバ3は、アプリケーション32の変更があった場合、そのアプリケーション32のIDに関連付けて変更日時を記録しておく。こうして記録された情報がアプリケーション情報52である。アプリケーション情報52は、管理者がアプリケーション32の変更を行うと、そのアプリケーション32の更新日時が更新され、変更を行った日時に書き換えられる。
【0081】
そして、アプリケーションサーバ3は、上述したように複合機1からの要求などにより、その変更日時を返信する。複合機1側から取得する場合には、設定画面情報51を送信する例に限らず、アプリケーション32を指定して要求を行えばよい。
【0082】
アプリケーションサーバ3は複合機1から提供された設定画面情報51とアプリケーション情報管理DB33とを、設定画面情報51に含まれるアプリケーションIDをキーとして、照合を行う。アプリケーション情報管理DB33に複合機1から提供されたアプリケーションIDと一致するアプリケーションが存在する場合は、アプリケーションサーバ3は複合機1にアプリケーションIDと一致したアプリケーション情報52を送信する。アプリケーション情報管理DB33に格納されているアプリケーション情報に、複合機1から提供されたアプリケーションIDと一致するアプリケーションが存在しない場合は、アプリケーションサーバ3は複合機1に空のデータを送信する。これにより、複合機1は、指定したアプリケーション32の変更日時を示す情報を受信でき、そのアプリケーション32が存在しない場合にもその旨を知ることができる。
【0083】
なお、アプリケーション32の変更日時の記録時など、アプリケーションサーバ3から自発的に複合機1に変更日時を送信するように構成してもよく、その場合には、その変更日時の情報と共に、どのアプリケーション32の変更に関する変更日時であるかを示す情報も送信する。
【0084】
複合機1は、アプリケーションサーバ3からこのようにしてアプリケーション情報52を取得し、画像判定部17にて認証サーバ2から提供された設定画面情報51に含まれる前回ログアウトした日時とアプリケーションサーバ3から提供されたアプリケーション情報52に含まれるアプリケーション更新日時との比較を行う。
【0085】
このように、表示制御部15の画面判定部17は、アプリケーション32の機能が変更されたことは、アプリケーションサーバ3側でアプリケーション32の変更時に記録された変更日時を、アプリケーションサーバ3から受信し、その変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知する。
【0086】
このようにしてステップS7の比較を実行した結果、NOであった場合、すなわちアプリケーション更新日時が前回ログアウト時の日時よりも早い(アプリケーションが変更されていない)場合、表示制御部15は、ステップS5で決定した初期画面をそのまま表示部11bに表示させる(ステップS9)。但し、ステップS7の後のステップS9の処理では、複合機1の表示制御部17は、アプリケーションサーバ3に対して、決定した初期画面(初期画面情報に応じた画面)を定義する画面構成データ、すなわち設定画面情報51のアプリケーションIDに一致するアプリケーションの画面構成データを返信するように通知(要求する)。画面構成データとしては、例えばHTML(Hypertext Markup Language)データが挙げられる。そして、アプリケーションサーバ3は、この通知を受けて、複合機1にこのデータを送信し、表示制御部15は、受信したこのデータをログイン後の初期画面として表示部11bに表示させる。
【0087】
これにより、例えば前回のログインにおいて文書管理アプリの機能の画面でログアウトしていた場合、図11で例示するような文書管理アプリ機能の初期画面(文書管理アプリ画面)44が表示部11bに表示される。図11の文書管理アプリ画面44は、外部アプリケーション機能の表示画面例である。なお、文書管理アプリ画面44は、アプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32のうち「文書管理アプリXXX」というアプリケーションの画面であって、文書管理アプリXXXにアクセスするためのログイン画面で例示している。
【0088】
ステップS6,S7でNOの場合について説明したように、通常、表示制御部15は、通信部14及び受信制御部18で受信した初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として表示部11bに表示させる。
【0089】
このような処理により、ユーザは複合機単体機能、外部アプリケーション機能の切り替えが不要で、ログイン後、容易に前回のログイン時の設定画面にアクセスできる。このように、本発明によれば、認証サーバ2と連携したユーザ認証処理及び外部のアプリケーションサーバ3に格納されたアプリケーション32と連携した処理が可能な複合機1において、例えばログアウト時の設定画面の情報など、認証サーバ2で管理された初期画面情報に基づき、次回ログイン時の初期画面が表示できるため、ユーザが複合機単体機能の画面と外部アプリケーション機能の画面とをログイン毎に切り替える必要なく、容易にログイン後直ぐ前回使用した機能の画面にアクセスすることが可能になる。例えば、複合機1にログインしたら、直ぐに外部アプリケーション32の操作が可能な画面に移行することができるため、操作性を向上させることができる。
【0090】
一方、ステップS7でYESの場合、アプリケーション更新日時が前回ログアウト時の日時よりも遅い(ユーザが前回使用した日時以降にアプリケーションに変更があった)場合には、次のような処理を行う。すなわち、表示制御部15は、ステップS5で決定したログイン後の初期画面を、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面に変更し(ステップS8)、その代替画面を表示部11bに表示させる(ステップS9)。図6の設定画面情報51と図10のアプリケーション情報52との例では、アプリケーション更新日時の方が遅く、このような表示指示がなされる。
【0091】
この指示により表示部11bで表示される代替画面としては、例えば図12に示す代替画面45のように、機能が変更された旨を記すと共に、新しいアプリケーション(更新されたアプリケーション)を起動するか否かをユーザに問い合わせるとよい。代替画面45では、起動する場合のための「はい」ボタンと起動しないための「いいえ」ボタンがユーザ選択可能に表示されている。
【0092】
このように、複合機1の機器制御部10は、認証サーバ2から通知される初期画面情報から初期画面の機能を判定する手段と、初期画面の機能が変更されたか否かを検知する手段とを有する。そして、表示制御部15は、i)初期画面情報がアプリケーション32の機能に関する画面を示す情報であり、且つ、ii)アプリケーション32の機能がアプリケーションサーバ3において変更されたことを検知した場合、アプリケーション32の機能が変更された旨を通知する代替画面を表示する。この代替画面のデータは、画面情報管理DB16に格納しておいてそれを読み出すことで表示すればよい。若しくは、アプリケーションサーバ3に対して、この代替画面を定義する画面構成データを複合機1に返信するように通知(要求)して、受信して表示してもよい。
【0093】
これにより、初期画面として外部から提供される機能の画面が指定された場合、使用するタイミングによっては管理者により機能が変更されているといった場面であっても、ユーザに機能が変更されたことを事前に通知する代替画面を提示することで、ユーザが意図していない画面の表示やアプリケーション起動エラーになることを防ぐことができる。
【0094】
図12の代替画面45を表示中の処理について図14を併せて参照しながら説明する。代替画面45を表示中に(ステップS21)、表示制御部17は、変更されたアプリケーション32を起動するか否かを判定し(ステップS22)、「はい」ボタンのユーザ選択(起動指示)によりYESとなった場合には、ステップS7でNOであった場合と同様に、表示制御部17が、アプリケーションサーバ3に対して、更新されたアプリケーション32の初期画面(初期画面情報に応じた画面)を定義する画面構成データを要求して、受信し、表示部11bに表示させる(ステップS23)。これにより、図11の文書管理アプリ画面44のような画面が表示できる。ここで、変更後のアプリケーション32の初期画面を表示させることは、変更後のアプリケーション32を起動することを意味する。
【0095】
一方、代替画面を表示中に、「いいえ」ボタンのユーザ選択(非起動指示)によりステップS22でNOとなった場合(つまりユーザから起動指示がなかった場合)には、表示制御部15は、複合機1のデフォルト画面(複合機1の標準の初期画面)を表示部11bに表示させる(ステップS24)。デフォルト画面の表示は、表示制御部15が画面情報管理DB16からデフォルト画面のデータを取得し、表示部11bに渡すことで実行できる。デフォルト画面としては、例えば図7〜図9に示す画面41〜43のいずれかの複合機単体機能の画面のうち、予め定められた画面であってもよいし、全ての複合機単体機能がタブ形式などで選択可能となっている画面であってもよい。後者の場合、ユーザはデフォルト画面から複合機単体機能のいずれかを選択すれば、選択した単体機能を起動できる。
【0096】
また、ステップS7で、アプリケーションサーバ3から提供されるアプリケーション情報52を得ることができない(該当アプリケーションが削除されていた)場合は、表示制御部15は画面情報管理DB16で管理している別の代替画面を表示するよう指示を行う。
【0097】
この指示により表示部11bで表示される代替画面としては、例えば図13に示す代替画面46のように、アプリケーションが削除された旨を記すと共に、確認のためのOKボタンを表示しておくとよい。このOKボタンをユーザが選択することで、複合機1のデフォルト画面を表示するなどすればよい。
【0098】
なお、図2のステップS4で、そのユーザに関する画面の識別情報や最終利用機能等の初期画面情報が取得できなかった場合や、ステップS5で初期画面の決定が不可能であった場合にも、複合機1のデフォルト画面を表示するような制御を行えばよい。そのユーザが一度もログインしておらず、初回のログイン時の場合にも、このような処理がなされて複合機1の標準画面が表示されることになる。
【0099】
また、ステップS9の処理の終了後は、ユーザは複合機1を操作部11で操作しながら望む機能の画面を表示してジョブを実行させた後、ログアウト操作を行う。このログアウト操作により、複合機1及び認証サーバ2でログアウト処理がなされる。ログアウト処理は、機器制御部10が、ジョブ終了から又は前の操作から所定時間操作がないことを検知したときや、同じ複合機1で他のユーザからのログイン要求があったときにも実行される。
【0100】
以上、変更されたアプリケーションにおいてその変更部分の機能が複合機1で適合することを前提として説明したが、適合せずにその機能が複合機1で使用できない場合もある。次にそのような場合も加味した例を説明する。
【0101】
表示制御部15は、変更されたアプリケーション32の機能が複合機1に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として代替画面を表示部11bに表示させるとよい。一方で、適合する場合には、表示制御部15は、ログイン後の初期画面として初期画面情報に応じた画面(つまり、例えば前回ログオフ時の画面)を表示部11bに表示させる。この表示方法については上述した通りである。
【0102】
ここで、適合するか否かはアプリケーションサーバ3が判定を行うとよい。アプリケーション32の機能変更がある場合、ログイン時の処理で上述したように画面判定部17が変更を検知したときに(或いは変更を検知する際に)、複合機1の機種情報(製品型番など)をアプリケーションサーバ3に送信する。これにより、アプリケーションサーバ3は、複合機1の機種情報を取得することができ、取得した機種情報とアプリケーション32のバージョン情報とから、アプリケーション32と複合機1との適合性を判断することができる。その適合/不適合の結果は、複合機1に伝えればよい。
【0103】
例えば、図10のアプリケーション情報52において、アプリケーションID毎に、更新日時と共にアプリケーション32のバージョン情報と、当該バージョンが利用可能な全ての複合機1の機種情報とを登録しておき、複合機1から機器情報として併せて送信された機種情報がアプリケーション情報52の機種情報に一致するものであれば前回ログイン時の画面を表示し、そうでない場合、図12のような代替画面45を表示する。これにより、アプリケーション32と適合しない複合機1を使用していることをユーザに認識させ、誤操作を防止することができる。
【0104】
また、適合するか否かの判定は、複合機1側で実行することもできる。より具体的には、複合機1側に、自身に適合するアプリケーション名及びバージョン番号のデータを記憶させておき、画面判定部17が変更を検知する際に(或いは変更の検知後に)、アプリケーションサーバ3からアプリケーション名及びバージョン番号のデータを複合機1に送信するようにしておけば、複合機1で最新のバージョン番号が得られる。複合機1は、アプリケーション名及び最新のバージョン番号と、自身に適合するアプリケーション名及びバージョン番号とを比較して、複合機1側で適合するか否かを判定することができる。
【0105】
代替画面の表示後の処理については、説明した通りであり、「いいえ」がユーザ選択された場合にはデフォルト画面を表示し、「はい」がユーザ選択された場合にはアプリケーション32の初期画面を表示する。
【0106】
また、代替画面45では、「一部機能が制限されますが」新しいアプリケーションを起動しますか、などと提示することが好ましい。つまり、表示制御部15は、代替画面45にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことが好ましい。アプリケーション32で利用可能な機能が複合機1に無いなど、ログインした複合機1を利用するとアプリケーション32の機能が制限される場合、制限される機能についてユーザに通知することができるため、利用できる機能をユーザに認識させ、誤操作を防止することができる。
【0107】
例えば、図10のアプリケーション情報52において、アプリケーションID毎に、更新日時と共にアプリケーション32の機能が全て利用可能な複合機1の機種情報を登録しておく。例えば、アプリケーション32がカラー読み取り解像度1200dpi対応のアプリケーションに変更された場合、カラー読み取り解像度1200dpiが利用可能な全ての複合機1の機種情報を記録しておく。複合機1から送信されてきた機種情報が、アプリケーション情報52の機種情報に一致するものであれば前回ログイン時の画面を表示し、そうでない場合、図12に示すような確認画面の代わりとして、代替画面45として、「この複合機ではカラーの読み取り解像度として1200dpiは利用できません」等、一部の機能が制限される旨の表示を行うことで、ユーザの注意を促す。
【0108】
また、上述した様々な例は、複合機1と同様の本発明に機能をもつ他の複合機について触れたように、システムに複数の複合機が接続されていてもよい。このような構成例では、既に説明した識別情報の送信が前提となり、識別情報に基づき認証サーバ2は初期画面情報を管理・送信すればよい。これにより、ユーザが用途に応じて複数の複合機を使い分けている場合に、複合機毎に適したログイン初期画面を表示することができる。
【0109】
また、上述した様々な例において、認証サーバ2の機能は複合機1の内部に有するように構成してもよい。図1に示した認証サーバ2の機能が複合機1内に認証部(認証アプリケーション)として組み込んでおくことで、認証サーバ機能を複合機1の外部に別途設ける必要がないため、複合機1はアプリケーションサーバ3に接続しておくだけでよく、単体で認証処理を行うことができ、小規模のオフィスなどに便利になる。
【0110】
また、本発明は、上述した各例における複合機、認証サーバ、及びアプリケーションサーバを備えたシステムとしての形態も採り得る。このシステムの主な特徴について簡単に説明する。このシステムは、認証サーバと、アプリケーションを格納したアプリケーションサーバと、認証サーバを介してユーザ認証処理が可能で且つアプリケーションと連携した処理が可能な、表示部を有する複合機と、を備えたシステムである。複合機は、アプリケーションサーバと認証サーバとに接続されている。そして、このシステムでは、複合機の表示制御部が、認証サーバから送信された初期画面情報がアプリケーションの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、アプリケーションの機能がアプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、アプリケーションの機能が変更された旨を通知する代替画面を表示部に表示させる。なお、このシステムにおける他の応用例については、上述した通りである。
【符号の説明】
【0111】
1…複合機、2…認証サーバ、3…アプリケーションサーバ、10…機器制御部、11…操作部、11a…入力部、11b…表示部、12…画像読み取り部、13…画像形成部、14…複合機の通信部、15…表示制御部、16…画面情報管理DB、17…画面判定部、18…受信制御部、20…認証サーバの通信部、21…アプリケーションソフト記憶部、22…認証アプリケーション、23…複合機管理部、24…複合機制御部、25…認証部、26…ユーザ情報管理DB、30…アプリケーションサーバの通信部、31…アプリケーションソフト記憶部、32…アプリケーション、33…アプリケーション情報管理DB。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証サーバ及びアプリケーションサーバに接続され、前記認証サーバを介してユーザ認証処理を行うことが可能であり、且つ前記アプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラムと連携した処理が可能な複合機であって、
表示部と、
ログイン時に、前記ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて前記認証サーバで管理された初期画面情報を、前記認証サーバから受信する情報受信部と、
該情報受信部で受信した前記初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、前記アプリケーションプログラムの機能が前記アプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、前記アプリケーションプログラムの機能が変更された旨を通知する代替画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項2】
請求項1に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報である場合、前記初期画面情報に応じた画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得して、該画面をログイン後の初期画面として前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記アプリケーションプログラムの機能が変更されたことは、前記アプリケーションサーバ側で前記アプリケーションプログラムの変更時に記録された変更日時を受信し、該変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知することを特徴とする複合機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記変更後のアプリケーションプログラムの初期画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項5】
請求項4に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記変更後のアプリケーションプログラムの機能の初期画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得することを特徴とする複合機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの非起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記複合機のデフォルト画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、変更された前記アプリケーションプログラムの機能が前記複合機に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として前記代替画面を前記表示部に表示させ、適合する場合には、ログイン後の初期画面として前記初期画面情報に応じた画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項8】
請求項7に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことを特徴とする複合機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステム。
【請求項10】
請求項3に記載の複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムであって、前記アプリケーションサーバは、前記アプリケーションプログラムの変更があった場合、変更日時を記録し、記録時又は前記複合機からの要求により、前記変更日時を送信することを特徴とするシステム。
【請求項1】
認証サーバ及びアプリケーションサーバに接続され、前記認証サーバを介してユーザ認証処理を行うことが可能であり、且つ前記アプリケーションサーバに格納されたアプリケーションプログラムと連携した処理が可能な複合機であって、
表示部と、
ログイン時に、前記ユーザ認証処理に用いたログイン情報に関連付けて前記認証サーバで管理された初期画面情報を、前記認証サーバから受信する情報受信部と、
該情報受信部で受信した前記初期画面情報に応じた画面を、ログイン後の初期画面として前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報であり、且つ、前記アプリケーションプログラムの機能が前記アプリケーションサーバにおいて変更されたことを検知した場合、ログイン後の初期画面として、前記アプリケーションプログラムの機能が変更された旨を通知する代替画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項2】
請求項1に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記初期画面情報が前記アプリケーションプログラムの機能に関する画面を示す情報である場合、前記初期画面情報に応じた画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得して、該画面をログイン後の初期画面として前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記アプリケーションプログラムの機能が変更されたことは、前記アプリケーションサーバ側で前記アプリケーションプログラムの変更時に記録された変更日時を受信し、該変更日時と前回のログアウトの日時との比較により検知することを特徴とする複合機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記変更後のアプリケーションプログラムの初期画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項5】
請求項4に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記変更後のアプリケーションプログラムの機能の初期画面のデータを前記アプリケーションサーバから取得することを特徴とする複合機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面を表示中に、変更後の前記アプリケーションプログラムの非起動指示をユーザ操作により受け付けた場合に、前記複合機のデフォルト画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合機において、前記表示制御部は、変更された前記アプリケーションプログラムの機能が前記複合機に適合しない場合のみ、ログイン後の初期画面として前記代替画面を前記表示部に表示させ、適合する場合には、ログイン後の初期画面として前記初期画面情報に応じた画面を前記表示部に表示させることを特徴とする複合機。
【請求項8】
請求項7に記載の複合機において、前記表示制御部は、前記代替画面にて、適合しないことにより利用が制限されることになる機能についても通知を行うことを特徴とする複合機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステム。
【請求項10】
請求項3に記載の複合機と、前記認証サーバと、前記アプリケーションサーバと、を備えたシステムであって、前記アプリケーションサーバは、前記アプリケーションプログラムの変更があった場合、変更日時を記録し、記録時又は前記複合機からの要求により、前記変更日時を送信することを特徴とするシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−35714(P2011−35714A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−180677(P2009−180677)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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