説明

複数の光導波路を有する蛍光体による照明システムおよびそれを用いたディスプレイ

光源(1320)と、光源(1312)に結合され、各々入力面(1316)と出力面(1314)とを含む光導波路(1312)と、少なくとも1つの光導波路からの光を受光するように配置された電子放出性物質(1340)と、電子放出性物質(1340)と光導波路の出力面(1314)との間に配置された第1の干渉反射体(1332)とを含む照明システム(1300)が開示されている。光源(1320)は第1の光学特性を有する光を放出する。電子放出性物質(1340)は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。第1の干渉反射体(1330)は第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
構造内で発光ダイオード(LED)を利用する白色光源は2つの基本的構成を有することができる。本明細書で直接発光LEDと称するその1つにおいて、白色光は異なる色のLEDの直接発光により生成される。一例には赤色LED、緑色LED、青色LEDの組合せ、青色LEDおよび黄色LEDの組合せがある。本明細書で蛍光体変換LED(PCLED)と称する他の構成において、単一のLEDは狭い波長範囲の光を発生し、その光は蛍光体または他のタイプの電子放出性物質に当たるとともに励起して、LEDにより生じたものとは異なる波長を有する光を生成する。蛍光体は異質の電子放出性物質の混合または組合せを含むことができるとともに、蛍光体により放出された光は、放出された光が人間の裸眼に対して実質的に白色に見えるように可視波長範囲にわたって分散された広いまたは狭い発光線を含むことができる。
【0002】
PCLEDの一例は青色光をより長い波長に変換する蛍光体を照明する青色LEDである。青色励起光の一部分は蛍光体に吸収されないとともに、残存青色励起光は蛍光体より発光されたより長い波長と組み合わされる。PCLEDの他の例はUV光を吸収して赤色、緑色、および青色光、もしくは青色および黄色光の組合せのいずれかに変換する蛍光体を照明する紫外(UV)LEDである。
【0003】
PCLEDの他の用途はUVまたは青色光を緑色光に変換することである。一般に緑色LEDは比較的低い効率を有するとともに、動作中に出力波長を変化させることができる。緑色LEDと比べて緑色PCLEDは向上波長安定性を有することができる。
【0004】
直接発光白色LEDを超える白色光PCLEDの利点には、デバイス経年劣化および温度の関数としてのより良好な色安定性、より良好なバッチ毎およびデバイス毎の色均一性/再現性がある。しかしPCLEDは、一部には蛍光体による光吸収および再発光のプロセスにおける非効率性のため、直接発光LEDより効率が低い恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は電子放出性物質と成分をフィルタリングする干渉反射体とを用いた照明システムを提供する。いくつかの実施形態において、本開示の干渉反射体は個別光学層を含む多層光学フィルムを含み、その少なくともいくつかが複屈折性を有し、フィルムの厚さを通して光中継ユニットに配列され得る。隣接の光学層は反射率を維持するとともに、中〜高入射角におけるp偏光の漏れを防止する屈折率関係を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において本開示は、第1の光学特性を有する光を放出する光源と、光源に光学的に結合され、各々入力面と出力面とを含む光導波路とを含む照明システムを提供する。システムは、少なくとも1つの光導波路からの光を受光するように配置され、第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する電子放出性物質をさらに含む。システムは、電子放出性物質と光導波路の出力面との間に配置され、第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する第1の干渉反射体をさらに含む。
【0007】
他の態様において本開示は、照明システムと空間光変調器とを含むディスプレイを提供する。照明システムは第1の光学特性を有する光を放出する光源と、光源に光学的に結合され、各々入力面と出力面とを含む光導波路とを含む。またシステムは、少なくとも1つの光導波路からの光を受光するように配置され、第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する電子放出性物質を含む。またシステムは、電子放出性物質と光導波路の出力面との間に配置され、第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する第1の干渉反射体を含む。空間光変調器は照明システムに光学的に結合されるとともに、照明システムからの光の少なくとも一部分を変調するように動作可能な制御可能要素を含む。
【0008】
他の態様において本開示は、複数の光導波路の少なくとも1つの光導波路を第1の光学特性を有する光で照明するステップと、第1の干渉反射体を少なくとも1つの光導波路の出力面からの光で照明するステップとを含み、少なくとも1つの光導波路が光を出力面を介して向け、第1の干渉反射体が第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する、照明を所望の場所に提供する方法を提供する。方法は、電子放出性物質が第2の光学特性を有する光を放出するように、電子放出性物質を第1の干渉反射体により透過された光で照明するステップと、電子放出性物質により放出された光の少なくとも一部分を所望の場所へ向けるステップとをさらに含む。
【0009】
本開示の上記の概要は本開示の各開示実施形態またはすべての実施を説明しようとするものではない。図および以下の詳細な説明が例示的実施形態をより具体的に例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本開示は光源と、1つまたは複数の光導波路と、電子放出性物質と、1つまたは複数の干渉反射体とを含む照明システムを提供する。いくつかの実施形態において照明システムは様々な用途用の白色光を提供する。本明細書で用いるように用語「白色」は人間の目の中の赤色、緑色および青色感覚器官を刺激して、一般的観察者が「白色」と考え得る様相を生じる光を指す。このような光は赤色に偏っている(一般に温白色光と称する)または青色に偏っている(一般に冷白色光と称する)場合がある。さらにこのような光は100までの演色評価数を有することができる。一般にこれらの照明システムは第1の光学特性を含む光を放出する光源を含む。本発明の開示のシステムは、第1の光学特性を含む光で照明されると第2の光学特性を含む光を放出する電子放出性物質も含む。第1の光学特性および第2の光学特性は任意の適当な光学特性、例えば波長、偏光、変調、強度等であり得る。例えば第1の光学特性は第1の波長域を含み得るとともに、第2の光学特性は第1の波長域とは異なる第2の波長域を含み得る。例示的一実施形態において光源は第1の光学特性を含む光を放出し、第1の光学特性はUV光を含む第1の波長域を含む。この例示的実施形態において光源により放出されたUV光は電子放出性物質を照明し、それによりこのような物質は第2の光学特性を含む光を放出し、第2の光学特性は可視光を含む第2の波長域を含む。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態はショートパス(SP)干渉反射体を含む。本明細書に用いるように用語「ショートパス干渉反射体」は、第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する反射体を指す。例示的一実施形態において照明システムは、光源からのUV光を実質的に透過するとともに透過UV光により照明された電子放出性物質により放出された可視光を実質的に反射するSP干渉反射体を含む。
【0012】
さらにいくつかの実施形態において照明システムはロングパス(LP)干渉反射体を含む。本明細書で用いるように用語「ショートパス干渉反射体」は、第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射する反射体を指す。例えば例示的一実施形態において照明システムは、電子放出性物質により放出された可視光を実質的に透過するとともに電子放出性物質を照明した光源からのUV光を実質的に反射するLP干渉反射体を含む。
【0013】
一般に第1の光学特性および第2の光学特性が波長に関連している場合、本開示の電子放出性物質はより短い波長光(例えばUV光)をより長い波長光(例えば可視光)にダウンコンバートし得る。代替的には赤外線を可視光にアップコンバートすることも可能である。例えばアップコンバート蛍光体は当該技術で周知であるともに通例2つ以上の赤外光子を用いて1つの可視光子を生成する。このような蛍光体を励起するのに必要な赤外LEDも示されており非常に効率的である。このプロセスを用いる可視光源を追加LP干渉反射体および/またはSP干渉反射体によってより効率的にすることができるが、各々の機能はこの場合ダウンコンバート蛍光体システムに対して逆になる。SP干渉反射体を用いて可視光を透過しつつIR光を蛍光体に向けることができるとともに、LP干渉反射体を蛍光体がLEDとLP干渉反射体との間にあるように配置することができる。ここでLP干渉反射体は放出可視光を外側へ目的のシステムまたはユーザへ向ける。本開示の例示的実施形態は概して第1の光学特性および第2の光学特性を波長と関連付けているが、このような例示的実施形態が第1の光学特性および第2の光学特性を光の他の適当な特性、例えば偏光、変調、強度等と関連付け可能であることは理解できよう。例えばSP干渉反射体が第1の偏光の光を実質的に透過する一方でLP干渉反射体が第2の偏光の光を実施形態的に透過するように、SP干渉反射体を選択し得る。
【0014】
本開示の照明システムを任意の適当な用途で用い得る。例えばいくつかの実施形態において、照明システムをディスプレイ用の光源、灯具、ヘッドランプ、標識等として用い得る。
【0015】
いくつかの実施形態においてSP干渉反射体およびLP干渉反射体の一方または両方はポリマー多層光学フィルムを含む。ポリマー多層光学フィルムは少なくとも第1および第2のポリマー材料の数十、数百、または数千の交互層を有するフィルムである。このような層はスペクトルの所望部分、例えばUV波長に限定された反射帯域または可視波長に限定された反射帯域において所望の反射率を達成するように選択された厚さおよび屈折率を有する。米国特許第5,882,774号明細書(ジョンザ(Jonza)ら)を参照されたい。ポリマー多層光学フィルムを処理して、隣接層対が一致またはほぼ一致するもしくは故意に不一致であるフィルムに垂直なz軸に関連する屈折率を有するようにすることができるため、p偏光に対する隣接層間の各界面の反射率が実質的に入射光角と関係ない場合には入射光とともに徐々に低下し、または入射角が垂線から離れるほど増加するようになっている。そのためこのようなポリマー多層光学フィルムは、高い斜め入射角でもp偏光に対して高い反射率レベルを維持することができるため、従来の無機等方性スタック反射体と比べて反射フィルムにより透過されるp偏光量を低減することができる。いくつかの実施形態においてポリマー材料および処理条件が隣接光学層の各対に対して、z軸に沿った(フィルムの厚さに平行な)屈折率の差がxおよびy(面内)軸に沿った屈折率差の数分の一以下になるように選択されており、その数分の一とは0.5、0.25さらには0.1である。z軸に沿った屈折率差は面内屈折率差と同一または反対符号を有することが可能である。
【0016】
このようなポリマー多層光学フィルムを本明細書にさらに説明するように任意の適当な形状に形成することができる。例えばポリマー多層光学フィルムをエンボス加工、熱成形または他の既知の技術により、放物体、球体、または楕円体の一部分などの3次元形状を有するように恒久的に変形することができる。例えば米国特許第6,788,463号明細書(メリル(Merrill)ら)を参照されたい。また米国特許第5,540,978号明細書(シュレンク(Schrenk))も参照されたい。多様なポリマー材料が照明システム用の多層光学フィルムで使用するのに適当である。本開示の様々な実施形態によるある用途において、多層光学フィルムが、UV光に露光されたときに劣化されにくい材料、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)/コポリメチルメタクリレート(co−PMMA)のポリマー対で構成された交互ポリマー層を含むことが望ましい。またポリマー反射体のUV安定性を、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)などの非UV吸収光安定剤の混和により増加させることができる。場合によってはポリマー多層光学フィルムは透明金属または金属酸化物層を含むこともできる。例えばPCT国際公開第97/01778号パンフレット(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)を参照されたい。頑健なポリマー材料の組合せでさえも容認不可能なほど劣化させ得る特に強いUV光を用いる用途において、無機材料を用いて多層光学フィルムを形成することは有益であり得る。無機材料層は等方性でもよく、または例えばPCT国際公開第01/75490号パンフレット(ウェーバー(Weber))に記載されているように複屈折性を示すように作製することができるため、本明細書に説明するように高いp偏光反射率を生じる有益な屈折率関係を有する。
【0017】
一般に本明細書に説明する干渉反射体は、有機、無機、または有機および無機材料の組合せで形成された反射体を含む。干渉反射体は多層干渉反射体であってもよい。干渉反射体は可撓性干渉反射体であってもよい。可撓性干渉反射体はポリマー、非ポリマー材料、またはポリマーおよび非ポリマー材料で形成することができる。ポリマーおよび非ポリマー材料を含む例示的フィルムは、米国特許第6,010,751号明細書(ショウ(Shaw)ら)、同第6,172,810号明細書(フレミング(Fleming)ら)、および欧州特許出願公開第733,919A2号明細書(ショウ(Shaw)ら)に開示されている。
【0018】
本明細書に説明する干渉反射体を可撓性、可塑性または変形可能材料で形成することができるとともに、それ自体が可撓性、可塑性または変形可能であってもよい。これらの可撓性干渉反射体を撓ませるまたは湾曲させることができるとともにそれらの事前撓み光学特性を維持した状態にすることができる。
【0019】
既知の自己組織化周期構造、例えばコレステリック反射偏光子およびあるブロックコポリマーは、本開示の目的の多層干渉反射体であると考えられる。左および右回りカイラルピッチ要素の組合せを用いてコレステリックミラーを作製することができる。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態において、選択光学特性を有する光を実質的に透過または部分的に透過するように干渉反射体を選択することができる。
【0021】
例えば青色光を部分的に透過するLP干渉反射体を薄い黄色蛍光体層と組み合わせて用いて、光源からの青色光の一部を最初に蛍光体層の通過後、蛍光体層上に戻るように向けることができる。
【0022】
青色光およびUV光の反射を提供することに加えて、多層光学フィルムの機能はUV光の透過を防止することにより、人間の目のダメージの防止を始めとする照明システムの内外の後続要素の劣化を回避することであり得る。いくつかの実施形態においてUV吸収体を光源から最も離れたUV反射体の側面に含み得る。このUV吸収体は多層光学フィルム上または隣接し得る。
【0023】
本開示の干渉反射体は任意の適当な材料を含み得るが、全ポリマー構成はいくつかの製造および費用便益を提供することができる。高い光透過性および大きな屈折率差を有する高温ポリマーを干渉反射体で用いる場合には、薄く且つ非常に可撓性のある環境的に安定した反射体を製造することによりSPおよびLP干渉反射体の光学ニーズを満たすことができる。いくつかの実施形態において例えば米国特許第6,531,230号明細書(ウェーバー(Weber)ら)で教示されるような共押出し多層干渉反射体は、厳密な波長選択ならびに大面積および費用効率の高い製造を提供することができる。高い屈折率差を有するポリマー対の使用により、自立すなわち基板を有さないがなお作製が容易である、非常に薄く高反射ミラーの構成が可能になる。代替的には本開示の干渉反射体を例えば米国特許第3,711,176号明細書(アルフレイ(Alfrey)Jr.ら)に記載されているような鋳造により形成し得る。
【0024】
全ポリマー干渉反射体を様々な3次元形状、例えば半球体ドーム(本明細書にさらに説明するような)に熱成形することができる。しかし所望の角性能を生じるためにドームの表面全体にわたって正しい量に薄肉化を制御するように注意を払わなければならない。単純な二次元曲率を有する干渉反射体は、三次元複合形状干渉反射体より作製が容易である。具体的には任意の薄く且つ可撓性干渉反射体を二次元形状、例えば円筒の一部に屈曲することが可能でありこの場合、全ポリマー干渉反射体は必要ない。薄いポリマー基板上の多層無機干渉反射体をこのようにして整形することが可能であり、厚さ200μm未満のガラス基板上の無機多層と同様である。低応力の恒久的形状を得るために後者をガラス転移点付近の温度に加熱しなければならない場合もある。
【0025】
SPおよびLP干渉反射体に最適なバンド端は、システム内の光源および電子放出性物質の両方の発光スペクトルに依存することになる。図示の実施形態においてSP干渉反射体の場合、光源からの発光は実質的にすべてSP干渉反射体を通過して電子放出性物質を励起するとともに、光源に向けて戻される発光は実質的にすべてSP干渉反射体によって反射されるため発光は光源またはその基本構造に入らずそこで発光が吸収され得る。この理由によりSP干渉反射体のバンド端を規定するショートパスは、光源の平均発光波長と電子放出性物質の平均発光波長との間の領域に設定される。図示の実施形態ではSP干渉反射体は光源と電子放出性物質との間に配置されている。しかしSP干渉反射体が平面である場合には、光源からの発光はSP干渉反射体の表面に垂直な様々な角度でSP干渉反射体に当たることが可能であるとともに、ある入射角ではSP干渉反射体により反射されて電子放出性物質に到達できない。ほぼ一定の入射角を維持するように干渉反射体が湾曲していなければ、設計バンド端を電子放出性物質および光源発光曲線の中間点より大きい波長に設定することにより全体のシステム性能を最適化するように望み得る。具体的には非常に僅かな電子放出性物質発光がほぼゼロ度の入射角(すなわち干渉反射体の表面に対して垂直)で干渉反射体に向けられているが、これは含まれる立体角が非常に小さいためである。他の図示の実施形態においてLP干渉反射体は電子放出性物質の光源とは反対側に配置されて、光源光を電子放出性物質に戻して再利用することによりシステム効率を向上させる。図示の実施形態において、光源発光が可視スペクトルにあるとともに電子放出性物質の色出力のバランスを取るために大量に必要である場合には、LP干渉反射体を省略し得る。しかしより短い波長光、例えば青色光を部分的に透過させるLP干渉反射体を用いて、垂直入射より高い角度でより多くの青色光を通過させ得るスペクトル角度ずれにより、青色光源/黄色蛍光システムの角性能を最適化することができる。さらなる図示の実施形態においてLP干渉反射体は、LP干渉反射体への光源からの発光のほぼ一定の入射角を維持するように湾曲している。この実施形態において電子放出性物質および光源は両方ともLP干渉反射体の一方側に面している。高い入射角では実質的に平面形状を有するLP干渉反射体はより短い波長光を反射しない場合もある。この理由によりLP干渉反射体の長い波長のバンド端を可能な限り長い波長に設定する一方で、可能な限り電子放出性物質発光の阻止を少なくすることができる。またバンド端設定を変更することにより全体のシステム効率を最適化することができる。
【0026】
いくつかの実施形態において本明細書に記載した多層干渉反射体は横方向の厚さ勾配、すなわち反射体の一断面と反射体の他の断面とが異なる厚さを有し得る。これらの反射体は、発光入射角が多層反射体の外側領域に向かって増加するにつれてより厚い干渉層を有し得る。反射体の外側領域において反射体厚さの増加は帯域シフトを補償するが、これは反射波長が高および低屈折率干渉層の光学厚さおよび入射角に正比例するからである。
【0027】
図1は照明システム10の一実施形態を概略的に図示する。システム10は光源20と、出力面14を有する光導波路12とを含む。いくつかの実施形態において光導波路12は入力面16を含むこともできる。システム10は光源20と光導波路12の出力面14との間に位置する第1の干渉反射体30も含む。第1の干渉反射体30と光導波路12の出力面14との間に位置するのは電子放出性物質40である。
【0028】
光源20は任意の適当な光源、例えばエレクトロルミネセントデバイス、冷陰極蛍光灯、無電極蛍光ランプ、LED、有機エレクトロルミネセントデバイス(OLED)、ポリマーLED、レーザダイオード、アークランプ等を含むことができる。本明細書で用いるように用語「LED」は可視、紫外、または赤外のいずれにしても、可干渉性または非可干渉性にかかわらず発光するダイオードを指す。本明細書で用いられるような用語は、従来型または超放射型種類にかかわらず「LED」として販売されている非可干渉性エポキシ封入半導体デバイスも含む。本明細書に用いられるようにこの用語は半導体レーザダイオードも含む。いくつかの実施形態において光源20を光導波路12の1つまたは複数の側面、および/または光導波路12の1つまたは複数の主面に隣接して配置することができる。図1に図示するように光源20は入力面16に隣接して配置されている。図1は照明システム10を1つの光源20を有するように図示しているが、照明システム10は光導波路12の同じまたは他の入力面に隣接して配置された2つ以上の光源を含み得る。
【0029】
光源20は第1の光学特性を有する光を放出する。任意の適当な光学特性を選択し得る。いくつかの実施形態において第1の光学特性は第1の波長域を含むことができる、例えば光源20はUV光を放出し得る。本明細書に用いられるように「UV光」は約150nm〜約425nmの範囲の波長を有する光を指す。他の例では光源20は青色光を放出し得る。
【0030】
いくつかの実施形態において光源20は1つまたは複数のLEDを含む。例えば1つまたは複数のLEDはUV光および/または青色光を放出することができる。青色光は紫色および藍色光も含む。LEDはレーザダイオードおよび面発光レーザダイオードを始めとする、自然発光デバイスおよび輝尽または超放射発光を用いたデバイスを含む。
【0031】
システム10の光導波路12は任意の適当な光導波路、例えば中空または中実の光導波路を含み得る。光導波路12は形状が平面であるように図示されているが、光導波路12は任意の適当な形状、例えば楔状、円筒状、平面状、円錐状、複合成形形状等を取り得る。さらに光導波路12の入力面16および/または出力面14は任意の適当な形状、例えば光導波路12の形状に対して上述したようなものを含み得る。光導波路12を光がその出力面14を通過するように構成することが好ましい場合がある。さらに光導波路12は任意の適当な材料を含み得る。例えば光導波路12はガラス、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、フルオロポリマーを始めとするアクリレート類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびPETまたはPENもしくはその両方を含むコポリマーを始めとするポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネンを始めとするポリオレフィン類、アイソタクチック、アタクチックおよびシンジオタクチック・立体異性体内のポリオレフィン類、およびメタロセン重合により生成されたポリオレフィン類がある。他の適当なポリマーにはポリエーテルエーテルケトン類およびポリエーテルイミド類がある。
【0032】
照明システム10は光源20と光導波路12の出力面14との間に位置する第1の干渉反射体30も含む。図1に図示された実施形態において第1の干渉反射体30はSP干渉反射体であり、すなわち光源20からの第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する。例えば本明細書にさらに説明するように電子放出性物質40は、光源20からのUVまたは青色光で照明されると可視光を放出し得る。このような実施形態において第1の干渉反射体30を、UV光を実質的に透過するとともに可視光を実質的に反射するように選択し得る。他の実施形態において電子放出性物質40は、光源20からの光で照明されると赤外光を放出しうる。このような実施形態において第1の干渉反射体30を、光源20からの光を実質的に透過するとともに赤外光を実質的に反射するように選択し得る。
【0033】
第1の干渉反射体30を光源20と光導波路12の出力面14との間の任意の適当な場所に配置し得る。いくつかの実施形態において第1の干渉反射体30を光導波路12の入力面16上、光導波路12内または光源20上に配置し得る。
【0034】
第1の干渉反射体30は任意の適当な干渉反射体または本明細書に記載する反射体を含み得る。さらに第1の干渉反射体30は任意の適当な形状、例えば半球状、円筒状、平面状等を取り得る。第1の干渉反射体30を本明細書に説明するようにUV、青色、または紫色光に露光されたときに劣化しにくい材料で形成することができる。一般に本明細書で検討する多層反射体は延長時間、高輝度照明下で安定可能である。高輝度照明を概して1〜100ワット/cm2のフラックスレベルとして規定することができる。適当な図示のポリマー材料は、例えばアクリル材料、PET材料、PMMA材料、ポリスチレン材料、ポリカーボネート材料、スリーエム・カンパニー(3M Company)(ミネソタ州セントポール(St.Paul,MN))から入手可能なTHV材料、およびそれらの組合せから形成されたUV抵抗性材料を含むことができる。これらの材料およびPEN材料を青色光を放出する光源と一緒に用いることができる。
【0035】
照明システム10は第1の干渉反射体30と光導波路12の出力面14との間に配置された電子放出性物質40も含む。電子放出性物質40は光源20からの第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。第2の光学特性は任意の適当な光学特性、例えば波長、変更、変調、強度等であり得る。いくつかの実施形態において電子放出性物質40により放出された光は、電子放出性物質40が第1の波長域を含む光源20により放出された光で照明されると第2の波長域を含み得る。例えばいくつかの実施形態において電子放出性物質40は、光源20からのUVまたは青色光で照明されると可視光を放出し得る。本明細書に用いるように用語「可視光」は裸眼で知覚可能な、例えば概して約400nm〜約780nmの波長範囲の光を指す。他の実施形態において電子放出性物質40は可視光および/または赤外光を放出し得る。本明細書で用いるように用語「赤外光」は780nm〜2500nmの波長範囲の光を指す。
【0036】
一般に本明細書に開示した実施形態は多様な電子放出性物質により作用する。いくつかの実施形態において適当な蛍光物質を用い得る。このような蛍光物質は通例150〜1100nm範囲の励起波長を有する組成内の無機質である。蛍光混合物はシリコーン、フルオロポリマー、エポキシ、接着剤、または他のポリマーマトリクスなどの結合剤内に分散された1〜25μmサイズ範囲の蛍光粒子を含み得る。そしてこれをLEDなどの基板またはフィルムに塗布することができる。蛍光体には希土類ドーピングガーネット、ケイ酸塩、および他のセラミクスがある。他の実施形態において電子放出性物質は、蛍光染料および顔料、硫化物、アルミ酸塩、リン酸塩、窒化物を始めとする有機蛍光物質も含むことができる。例えば塩谷(Shionoya)らの「蛍光体ハンドブック(Phoshor Handbook)」CRC出版、フロリダ州ボカレイトン(Boca Raton,FL)1998年を参照されたい。
【0037】
狭い発光波長範囲を有する電子放出性物質40を利用する実施形態において、視認者によって知覚されるような所望の色バランスを達成するように、電子放出性物質の混合物、例えば赤色、緑色および青色発光物質の混合物を配合することができる。他の実施形態においてより広い発光帯域を有する電子放出性物質が、より高い演色評価数を有する混合物に有用であり得る。いくつかの実施形態においてその電子放出性物質は速い放射崩壊定数を有し得る。電子放出性物質40は連続または不連続層内に形成することができる。電子放出性物質40は均一または不均一パターンであり得る。電子放出性物質40は小さい面積を有する領域、例えば各々平面図で10000μm2未満の面積を有する「ドット」を含むことができる。図示の実施形態においてドットは各々、1つまたは複数の異なるピーク波長を有するより長い波長光を放出する蛍光体から形成することができる。例えば少なくとも1つのドットは赤色領域のピーク波長を発光する第1の電子放出性物質を含むことができるとともに、少なくとも他の蛍光体ドットは青色領域のピーク波長を発光する第2の電子放出性物質を含むことができる。複数のピーク波長を有する可視光を放出するドットを必要に応じて任意の均一または不均一の様態で配列且つ構成することができる。例えば電子放出性物質40は表面または領域に沿って不均一密度勾配を有するパターンのドットを含むことができる。ドットは任意の規則的または不規則形状を有することができるとともに、平面図で円形である必要はない。加えて電子放出性物質40は多層光学フィルムの共押出し表面薄層内に存在可能である。
【0038】
構造化電子放出性物質を本明細書に記載するような性能の利点を提供するようにいくつかの方法で構成することができる。多数の蛍光体のタイプを用いてより広いまたは十分なスペクトル出力を提供する場合、より短い波長蛍光体からの光を他の蛍光体により再吸収され得る。分離ドット、線、または各蛍光体タイプの分離領域を含むパターンは再吸収量を低減することができる。
【0039】
多層電子放出性物質構造も吸収を低減することができる。例えば各電子放出性物質の層を、最長波長エミッタが励起源に最も近い状態で順次形成し得る。エミッタのより近くで放出される光は平均して、電子放出性物質の出力面の近くで放出される光よりも全電子放出性物質内でより大きく多重散乱する。発光される最短波長が最も散乱および再吸収されやすいため、最短波長電子放出性物質を電子放出性物質の出力面の最も近くに配置することが好ましい場合がある。加えて各層に対して異なる厚さを用いることにより、多層構造を伝播するにつれて徐々に低下する励起光の強度を補償することが好ましい場合がある。同様な吸収および発光効率を有する電子放出性物質の場合、励起から出力側へ徐々に薄くなる層が各層における低下励起強度の補償を提供する。いくつかの実施形態において1つまたは複数のSP干渉反射体を異なる電子放出性物質層間に配置することにより、後方に散乱して順序が前の層によって再吸収される放出蛍光体光を低減し得る。
【0040】
非散乱電子放出性物質は多層光学フィルムと組み合わせて光出力の強化を提供することができる。例えば非散乱蛍光体層は、屈折率一致結合剤(例えば高屈折率不活性ナノ粒子を有する結合剤)内の従来の蛍光体、従来の蛍光体組成のナノサイズ粒子(例えば粒径が小さく光をわずかに散乱させる)、または量子ドット電子放出性物質を含むことができる。量子ドット電子放出性物質は、低バンドギャップを有する半導体、例えば硫化カドミウム、セレン化カドミウムまたはシリコンによる発光体であり、粒子が十分に小さいため電子構造が粒径により影響を受けて制御される。そのため吸収および発光スペクトルが粒径によって制御される。例えば米国特許第6,501,091号明細書(バウェンディ(Bawendi)ら)を参照されたい。
【0041】
電子放出性物質40を第1の干渉反射体30と光導波路12の出力面14との間の任意の適当な場所に配置し得る。いくつかの実施形態において電子放出性物質40を光導波路12の入力面16上に配置し得る。代替的には電子放出性物質40を光導波路12内に配置し得る。他の実施形態において電子放出性物質40を光導波路12内で分散し得る。他の実施形態において電子放出性物質40を第1の干渉反射体30の出力面32上に配置し得る。任意の適当な技術、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願公開第2004/0116033号明細書(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)に記載されたような技術を用いて、電子放出性物質40を第1の干渉反射体30上に配置し得る。例えば電子放出性物質40を第1の干渉反射体30上に配置または塗布することができる。電子放出性物質40を固体層として第1の干渉反射体30に隣接して積層することができる。加えて電子放出性物質40および第1の干渉反射体30を順次または同時に熱成形することができる。電子放出性物質40は圧縮性、弾性であり且つ発泡構造内に含有することさえ可能である。
【0042】
いくつかの実施形態においてシステム10は、電子放出性物質40と第1の干渉反射体30との間で電子放出性物質40上に位置するTIR促進層を含むこともできる。TIR促進層は電子放出性物質40内の結合剤の屈折率より低い屈折率を提供する任意の適当な物質を含み得る。TIR促進層はいくつかの実施形態において空隙であり得る。このような空隙は電子放出性物質40内を高い入射角で横断する光の全反射を可能にする。他の実施形態においてTIR促進層は微細構造化表面を有する微細構造化層であり得る。微細構造表面は一組の直線v形状溝または角柱、極小角錐のアレイを規定する複数の交差する組のv形状溝、一組または複数組の狭い突起部等により特徴付けることができる。このようなフィルムの微細構造化表面を他の平坦フィルムに対して配置すると、微細構造化表面の最上部分と平坦フィルムとの間に空隙が形成される。
【0043】
あるタイプの電子放出性物質は、例えば光を第1の波長域から第2の波長域に変換する際に熱を発生することがある。電子放出性物質40付近に空隙が存在することにより、電子放出性物質40から周囲物質への熱伝達を大幅に低減し得る。熱伝達の低減は他の方法、例えば横方向に熱を除去可能なガラスまたは透明セラミック層を電子放出性物質40付近に設けることにより補償することができる。
【0044】
一般に光源20は第1の光学特性を有する光を放出し、その光の少なくとも一部分が第1の干渉反射体30を照明する。そして第1の干渉反射体30は光源20からの光を実質的に透過する。透過光の少なくとも一部分は電子放出性物質40を照明する。電子放出性物質40は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。一般に電子放出性物質40は光を任意の方向に放出し得る。換言すればある光は光源20に向かって後方に放出され得るとともに、ある光は光導波路12に向かって放出され得る。電子放出性物質40により放出された第1の干渉反射体30を照明する光は実質的に反射されて、光が吸収され得る光源20に到達しないようになっている。光導波路12は電子放出性物質40によって放出された光の少なくとも一部分を出力面14を介して向け、そこで任意の適当な技術を用いて光を所望の場所に向けることができる。
【0045】
本開示の照明システムのいくつかの実施形態は2つ以上の干渉反射体を含み得る。例えば図2は出力面114と入力面116とを有する光導波路112と、光源120とを含む照明システム100の一実施形態を概略的に図示する。またシステム100は光源120と光導波路112の出力面114との間に配置された第1の干渉反射体130と、第1の干渉反射体130と出力面114との間に配置された電子放出性物質140とを含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図2に図示された実施形態の光導波路112、光源120、第1の干渉反射体130および電子放出性物質140に同等に適用される。図1のシステム10と図2のシステム100との間の1つの相違は、システム100が、電子放出性物質140が第1の干渉反射体130と第2の干渉反射体150との間にあるように配置された第2の干渉反射体150を含むことである。いくつかの実施形態において第2の干渉反射体150はLP干渉反射体、すなわち第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射する反射体である。例えばいくつかの実施形態において電子放出性物質140は、UVまたは青色光(すなわち第1の光学特性)で照明されると可視光(すなわち第2の光学特性)を放出し得る。このような実施形態において第2の干渉反射体150を、可視光を実質的に透過するとともにUVまたは青色光を実質的に反射するように選択し得る。他の実施形態において電子放出性物質140は、UVまたは青色光で照明されると赤外光を放出し得る。これらの実施形態において第2の干渉反射体150を、赤外光を実質的に透過するとともにUVまたは青色光を実質的に反射するように選択し得る。第2の干渉反射体150は本明細書に記載の任意の適当な干渉反射体を含み得る。さらに第2の干渉反射体150は任意の適当な形状、例えば半球状、円筒状、または平坦状を取り得る。
【0046】
第2の干渉反射体150を電子放出性物質140と光導波路112の出力面114との間の任意の適当な場所に配置し得る。いくつかの実施形態において第2の干渉反射体150を光導波路112の入力面116上に配置し得る。他の実施形態において第2の干渉反射体150を光導波路112内に配置し得る。いくつかの実施形態において、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願第10/726,997号明細書(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)にさらに説明するように、電子放出性物質140を第2の干渉反射体150上に配置し得る。代替的には第1の干渉反射体130、電子放出性物質140、および第2の干渉反射体150は、電子放出性物質140が第1の干渉反射体130および第2の干渉反射体150の両方に接したアセンブリを形成し得る。任意の適当な技術、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願公開第2004/0116033号明細書(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)に記載されたような技術を用いてこのようなアセンブリを形成し得る。
【0047】
第1の干渉反射体130および第2の干渉反射体150の存在により照明システム100の効率を向上することができる。第2の干渉反射体150は電子放出性物質140により吸収されず、ともすれば無駄になり得る光の少なくとも一部分を、電子放出性物質140に向けて後方に反射する。これにより光源120から電子放出性物質140までの光の効率的な経路長が増すため、電子放出性物質層の所与の厚さに対する電子放出性物質140により吸収される光量が増加する。光源120からの光の再利用によって電子放出性物質140のより薄い層の利用も可能になり光変換が効率的になる。
【0048】
一般に光源120により放出された第1の光学特性を有する光の少なくとも一部分は、そのような光を実質的に透過する第1の干渉反射体130を照明する。第1の干渉反射体130により透過された光の少なくとも一部分は電子放出性物質140を照明する。第1の光学特性を有する光で照明されると、電子放出性物質140は第2の光学特性を有する光を放出する。電子放出性物質140により放出された光の少なくとも一部分は、第2の光学特性を有する光を実質的に透過する第2の干渉反射体150を照明する。透過光の少なくとも一部分は光導波路112に入るとともに光導波路112によって出力面114を介して向けられる。第2の干渉反射体150を照明する光源120からの任意の光は、電子放出性物質140に向けて実質的に反射され、電子放出性物質140を励起してさらに発光を生じ得る。加えて第1の干渉反射体130を照明する電子放出性物質140により放出された光は、第2の干渉反射体150および/または光導波路112に向けて後方に実質的に反射される。
【0049】
本開示の照明システムは1つまたは複数の光学素子を含み得る。例えば図3は1つまたは複数の光学素子260を含む照明システム200を概略的に図示する。システム200は出力面214と入力面216とを有する光導波路212と、光源220とをさらに含む。またシステム200は光源220と光導波路212の出力面214との間に配置された第1の干渉反射体230と、第1の干渉反射体230と光導波路212の出力面214との間に配置された電子放出性物質240とを含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図3に図示された実施形態の光導波路212、光源220、第1の干渉反射体230および電子放出性物質240に同等に適用される。このシステム200も、本明細書にさらに説明するように1つまたは複数の追加干渉反射体(例えばLP干渉反射体)を含み得る。
【0050】
1つまたは複数の光学素子260を電子放出性物質240と光導波路212の出力面214との間、光源220と第1の干渉反射体230との間、第1の干渉反射体230と電子放出性物質240との間、および/または光導波路212の出力面214に隣接して配置し得る。1つまたは複数の光学素子260は任意の適当な光学素子、例えば接着剤もしくは屈折率一致流体またはジェルなどの光結合剤、BEF(スリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能)などの光学輝度強化フィルム、および紫外光吸収染料および顔料などの短波長吸収物質、DBEF(同様にスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能)などの反射型偏光フィルム、拡散板、およびこれらの組合せを含むことができる。いくつかの実施形態において1つまたは複数の光学素子260は、光導波路212に向けられた電子放出性物質240による発光の角度を制御するように構成されている。
【0051】
いくつかの実施形態において1つまたは複数の光学素子260は1つまたは複数の反射型偏光子を含み得る。一般に反射型偏光子を電子放出性物質240に隣接して配置することができる。反射型偏光子は好適な偏光の光を透過させる一方で他の偏光を反射する。電子放出性物質240および当該技術で既知の他のフィルム構成要素は、反射型偏光子により反射された偏光を偏光解消することができるとともに、電子放出性物質240の反射、または第1の干渉反射体230と組み合わせた電子放出性物質240のいずれかによって、光を再利用してシステム200の偏光輝度を増加させることができる。適当な反射型偏光子には、例えばコレステリック反射型偏光子、1/4位相差板を有するコレステリック反射型偏光子、ワイヤグリッド偏光子、またはDBEF(すなわち正反射型偏光子)、およびDRPF(すなわち拡散反射型偏光子)を始めとするスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能な多様な反射型偏光子がある。反射型偏光子は電子放出性物質240により発光された波長の実質的範囲および角度にわたって光を偏光することが好ましく、光源220が青色光を放出する場合、青色光も反射し得る。
【0052】
1つまたは複数の光学素子260は光導波路212の外側にあるものとして図3に図示されているが、1つまたは複数の光学素子260を光導波路212上または内側に配置し得る。いくつかの実施形態において1つまたは複数の光学素子260を電子放出性物質240上に配置し得る。LP干渉反射体がシステム300に含まれるとともに電子放出性物質240と出力面214との間に配置されている場合には、1つまたは複数の光学素子260をLP干渉反射体上に配置し得る。
【0053】
いくつかの実施形態において照明システムはSP反射体なしにLP反射体を含み得る。例えば図4は照明システム300の他の実施形態を概略的に図示する。システム300は出力面314と入力面316とを有する光導波路312と、光源320とを含む。またシステム300は光源320と光導波路の出力面314との間に配置された電子放出性物質340と、電子放出性物質340と光導波路312の出力面314との間に配置された干渉反射体350とを含む。図2に図示された実施形態の光導波路112、光源120、電子放出性物質140、および第2の干渉反射体150に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図4に図示された実施形態の光導波路312、光源320、電子放出性物質340、および干渉反射体350に同等に適用される。
【0054】
光導波路312の外側に位置するように示されているが、干渉反射体350を電子放出性物質320と光導波路312の出力面314との間の任意の適当な位置に配置することができる。例えば干渉反射体350を光導波路312の入力面316上、または光導波路312の内部に配置し得る。いくつかの実施形態において干渉反射体350は電子放出性物質340上に配置されている。
【0055】
またいくつかの実施形態においてシステム300は、光源320と電子放出性物質340との間、電子放出性物質340と干渉反射体350との間、干渉反射体350と光導波路312の出力面314との間、および/または光導波路312の出力面314に隣接して配置された1つまたは複数の光学素子(すなわち図3の1つまたは複数の光学素子360)を含み得る。
【0056】
一般に光源320は第1の光学特性を有する光を放出し、その光の少なくとも一部分は電子放出性物質340を照明する。第1の光学特性を有する光に照明されると、電子放出性物質340は第2の光学特性を有する光を放出する。電子放出性物質340により放出された光の少なくとも一部分は干渉反射体350を照明する。干渉反射体350は第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射する。透過光の少なくとも一部分は光導波路312によって光導波路312の出力面314を介して向けられる。電子放出性物質340により変換されない光源320により放出された任意の光は、干渉反射体350により実質的に反射されるとともに電子放出性物質340に向かって後方に反射されそこで変換され得る。出力面314を介して向けられた光を、任意の適当な技術を用いて所望の場所に向けることができる。
【0057】
本開示の照明システム内で用いられ得るいくつかの光源は広い発光円錐の光を放出する。例えばいくつかのLEDは2πステラジアン以上の立体角を有する半球状パターンの光を放出する。本開示のいくつかの実施形態は、光源からの励起光を集光および/または光導波路内に向ける非結像光学デバイスを提供する。例えば図5は照明システム400の一実施形態の概略斜視図である。システム400は図2の照明システム100と同様である。システム400は出力面414と入力面416とを有する光導波路412と、光源420とを含む。またシステム400は光源420と光導波路412の出力面414との間に配置された第1の干渉反射体430と、第1の干渉反射体430と出力面414との間に配置された電子放出性物質440と、電子放出性物質440と出力面414との間に配置された第2の干渉反射体450とを含む。図2に図示された実施形態の光導波路112、光源120、第1の干渉反射体130、電子放出性物質140、および第2の干渉反射体150に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図5に図示された実施形態の光導波路412、光源420、第1の干渉反射体430、電子放出性物質440、および第2の干渉反射体450に同等に適用される。図2のシステム100と図5のシステム400との間の1つの相違は、システム400が光源420に光学的に結合された光学キャビティ470も含むことであり、すなわち光源420からの光を光学キャビティ470に向けることができる。2つ以上のデバイスが光学的に結合されている場合、このようなデバイスは同一の光路内にあるとともに、任意の適当な技術、例えば反射、透過、放出等を用いて光を互いに向けることができる。光学キャビティ470は光源420により放出された光を第1の干渉反射体430に向けるように構成されている。光学キャビティ470を任意の好適な場所に配置し得る。いくつかの実施形態において光学キャビティ470を第1の干渉反射体430と接して配置し得る。いくつかの実施形態において、さらに本明細書に説明するようにTIR促進層を光学キャビティ470と第1の干渉反射体430との間に配置し得る。
【0058】
光学キャビティ470は任意の適当な形状、例えば楕円状、楔状、矩形状、台形状等を取り得る。光学キャビティ470が放物形状を取ることが好ましい場合がある。
【0059】
光学キャビティ470を任意の適当な材料を用いて作製し得る。いくつかの実施形態において光学キャビティ470は広帯域干渉反射体472を含み得る。広帯域干渉反射体472を光学的透明体上に配置することにより光学キャビティ470を形成し得る。このような光学的透明体を任意の適当な材料、例えばガラス、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、フルオロポリマーを始めとするアクリレート類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびPETまたはPENもしくはその両方を含むコポリマーを始めとするポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネンを始めとするポリオレフィン類、アイソタクチック、アタクチックおよびシンジオタクチック・立体異性体内のポリオレフィン類、およびメタロセン重合により生成されたポリオレフィン類で作製し得る。他の適当なポリマーにはポリエーテルエーテルケトン類およびポリエーテルイミド類がある。いくつかの実施形態において広帯域干渉反射体472を所望の形状に形成して光学的キャビティ470を形成し得る。広帯域干渉反射体472を任意の適当な材料および任意の適当な技術、例えば米国特許第5,882,774号明細書(ジョンザ(Jonza)ら)に記載された材料および技術を用いて作製し得る。
【0060】
いくつかの実施形態において光学キャビティ470は中実であり得る。代替的には光学キャビティ470を任意の適当な媒体、例えば気体または液体で充填し得る。
【0061】
光学キャビティ470は光源420が光学キャビティ470内に光を放出するように形成されている。任意の適当な技術を用いて光が光学キャビティ470内に向けられるようにし得る。例えば光源420を光学キャビティ470内に配置し得る。代替的には光源420を、光学キャビティ470内に形成された1つまたは複数の開口または出入口を介して光学キャビティ470に光学的に結合し得る。いくつかの実施形態において光学キャビティ470は、光源420からの光が第1の干渉反射体430を照明できる1つまたは複数のアパーチャ(図示せず)を含み得る。例示的な一実施形態において光学キャビティ470は、光学キャビティ470の長さの少なくとも一部分に沿って延びる細長いアパーチャを含み得る。細長いアパーチャを第1の干渉反射体430に隣接して配置し得る。いくつかの実施形態において光学キャビティ470は、光を第1の干渉反射体430の主面に実質的に垂直に向け得る拡散板またはファセットを含み得る。
【0062】
一般に光源420は第1の光学特性を有する光を放出し、その光は光学キャビティ470によって第1の干渉反射体430に向けられる。第1の干渉反射体430は光源420からの光を、電子放出性物質440を照明するように実質的に透過する。第1の干渉反射体430によって透過されない光の少なくとも一部分は光学キャビティ470によって集光されて第1の干渉反射体430に向けて第1の干渉反射体430に再指向される。第1の光学特性を有する光に照明されると、電子放出性物質440は第2の光学特性を有する光を放出する。電子放出性物質440により放出された光の少なくとも一部分は第2の干渉反射体450を照明する。電子放出性物質440により光学キャビティ470に向けて放出された任意の光は、第1の干渉反射体430により電子放出性物質440に向けて後方に実質的に反射される。第1の干渉反射体430により透過され得る電子放出性物質440により放出された光は、光学キャビティ470により集光されて第1の干渉反射体430の方に後方に向けられる。第2の干渉反射体450は、第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射するが、電子放出性物質440により放出された光を光導波路412の入力面416に向けて実質的に透過し、そこで光は出力面414を介してその後所望の場所に向けられる。第2の干渉反射体450を照明する光源420からの任意の光は電子放出性物質440に向けて後方に実質的に反射され、ここで光は第2の光学特性を有する光に変換され得る。
【0063】
図5は照明システム400を第1の干渉反射体430を含むものとして図示しているが、いくつかの実施形態においてシステム400は第1の干渉反射体を含まなくてもよい。このような実施形態において光学キャビティ470は電子放出性物質440に隣接して配置され、光源420からの励起光の少なくとも一部分が最初に干渉反射体を照明することなく電子放出性物質440を照明するようになっている。
【0064】
図5には示さないが、照明システム400は例えば図1のシステム10を参照して説明したように、電子放出性物質440の一方または両方の主面に隣接して配置された1つまたは複数のTIR促進層も含み得る。
【0065】
本開示の光学キャビティは任意の適当な技術を用いて光源からの光を干渉反射体、電子放出性物質または光導波路上に向け得る。例えば図6(A)〜(C)は光学キャビティ570を含む照明システム500の他の実施形態の概略図である。またシステム500は出力面514と入力面516とを有する光導波路512と、光学キャビティ570に光学的に結合された光源520とを含む。システム500は光源520と光導波路512の出力面514との間に配置された第1の干渉反射体530と、第1の干渉反射体530と光導波路512の出力面514との間に配置された電子放出性物質540とをさらに含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図6(A)〜(C)に図示された実施形態の光導波路512、光源520、第1の干渉反射体530および電子放出性物質540に同等に適用される。またこのシステム500は本明細書にさらに記載するようにLP干渉反射体(例えば図2の第2の干渉反射体150)を含むことがある。
【0066】
光学キャビティ570は第1の干渉反射体530に隣接する延長アパーチャ(図示せず)を含む。光源520は任意の適当な技術を用いて光学キャビティ570に光学的に結合し得る。例えば図6(A)〜(C)において光学キャビティ570は光源520により放出された光を集光して光学キャビティ570内に向ける集光器571を含む。またいくつかの実施形態において集光器571は放出された光を平行にする。本明細書で用いられるように用語「集光器」は1つまたは複数の光源により放出された光を集光して集光した光を電子放出性物質または干渉反射体に向ける非結像光学デバイスを指す。いくつかの実施形態において光学キャビティ570のz寸法502が、エタンデュを保持しつつ光学キャビティ570の表面における全反射(TIR)も維持するように、最小値を有することが好ましい場合もある。このようなTIRは少なくとも部分的に光学キャビティ570の内部空間574の屈折率と光源520のエタンデュとに依存している。光源520がLEDダイを含む場合には、いくつかの実施形態においてLEDダイは2πステラジアン内に発光すると考えられ、この場合1.5の屈折率に対するTIR角は約42°である。このような実施形態において、300μmLEDダイの場合のz寸法502は(300μm)/sin(48°)=400μmに等しい。光導波路512のz寸法が1000μmである場合には、第1の干渉反射体530の光の入射角はsin-1((300μm)/(1000μm))=17.5°に等しい。
【0067】
多層フィルムに対する角度によるバンド端シフトに対する数式は以下である。
【数1】

ここでΘは媒体内の角度である。反射バンド端は約4%シフトダウンする。そのため第1の干渉反射体530に対する青色バンド端選択は垂直入射に対する選択よりおよそ4%高くなり得る。
【0068】
また光学キャビティ570は内部空間574を含む。内部空間574は1つまたは複数のファセット576を含む。各ファセット576は、ファセット576が第1の干渉反射体530の主面に対して実質的に垂直角度で第1の干渉反射体530に励起光を向けるように選択されたファッセット角578を有する。各ファセット576は光源520からの光を反射する反射面577を有する。任意の適当な材料を用いてファセット576を形成し得る。
【0069】
ファセット576の反射面577が多層光学フィルムを含む場合には、ファセット576を介する漏れがほとんどないようにする光学キャビティ570の最小x寸法504は、ファセット角578に依存する。例えばファセット角578が45°である場合には、光の広がりが±3°を超える場合には一部の光が面577においてTIR角を超える場合がある。45°のファセット角578は第1の干渉反射体530に実質的に垂直入射する光線を出力結合する。しかしいくつかの実施形態において、第1の干渉反射体530を完全な垂直入射で照明する必要がない場合がある。例えば10°または20°入射は、光源520からの光の実質的にすべてが電子放出性物質540に透過させるのに十分であり得る。光の広がりΔΘが光学キャビティ570において±3°である場合には、x寸法は5700μmまたは5.7mmに等しい。表1は様々な光の広がり(ΔΘ)値に与えられた光学キャビティ570に対するx寸法504を含む。
【0070】
【表1】

【0071】
光学キャビティ570は光導波路512の入力端516に隣接して配置されているが、光学キャビティ570、第1の干渉反射体530、および電子放出性物質540は光導波路512に対して任意の適当な場所に配置し得る。例えばいくつかの実施形態において光学キャビティ570、第1の干渉反射体530、電子放出性物質540を本明細書にさらに説明するように光導波路512の主面に隣接して配置し得る。いくつかのハンドヘルド光導波路(例えばハンドヘルド電子デバイス用のディスプレイで用いられる光導波路)は、厚さが約1mmである。わずか1mmの寸法が第1の干渉反射体530および電子放出性物質540の変形および組み立ての複雑さを増す。光導波路512の厚さが1mm未満である場合には、図6(D)に概略的に図示した実施形態がより有用であり得る。図6(D)において光学キャビティ570dは傾斜入力面516dに隣接しており、より大きい第1の干渉反射体530dを可能にし得る。光導波路512dにより形成された楔は、光が広がって光導波路512dの開口数(NA)に一致する区域を提供する。電子放出性物質540dにより放出された光を実質的に透過するとともに光源520dにより放出された光を実質的に反射する随意の第2の干渉反射体550dを、出力面514dおよび/または入力面516dと反対側の光導波路512dの端部上に配置することにより、電子放出性物質540dにより変換されない光が光導波路512dから離脱しないようにするのに役立ち得る。
【0072】
図6(E)は照明システム500eの他の実施形態を概略的に図示し、光学キャビティ570eは光導波路512eの下面518eに隣接して配置されている。このような設計はより小さい光導波路512eに対してより大きい第1の干渉反射体530eおよび電子放出性物質540e領域を可能にし得る。システム500eは出力面514eおよび光導波路512eの端部上に配置されて、電子放出性物質540eにより変換されない光が光導波路512eを離脱しないようにする第2の干渉反射体550eも含む。図6(A)〜(E)は1つの光源を有するシステムを含むが、いくつかの実施形態は2つ以上の光源を含むことができる。例えば図7は各々光学キャビティ670に光学的に結合された4つの光源620を含む照明システムを概略的に図示する。光学キャビティ670は本明細書に説明した任意の適当な光学キャビティ、例えば図6(A)〜(C)の光学キャビティ570を含み得る。各光学キャビティ670は光導波路612の入力面616aおよび616bに隣接して配置されている。照明システム600は本明細書に説明したように任意の適当なシステム、例えば図2の照明システム100を含み得る。システム600は光導波路612の2つの入力面616(a)および616(b)に隣接した光学キャビティ670を含むが、システム600は追加光源を設け得るように任意の適当な場所に配置された任意の適当な数の光学キャビティを含み得る。
【0073】
また本明細書にさらに説明するように開示の干渉反射体のいずれも湾曲させることにより、点光源により放出された光の干渉反射体への実質的垂直入射角を維持するのを助け得る。例えば図8(A)〜(B)は湾曲した第1の干渉反射体730を有する照明システム700の一実施形態を概略的に図示する。照明システム700は図1の照明システム10と同様である。システム700は出力面714と入力面716とを有する光導波路712と、1つまたは複数の光源720とを含む。システム700は1つまたは複数の光源720と出力面714との間に配置された第1の干渉反射体730と、第1の干渉反射体730と光導波路712の出力面714との間に配置された電子放出性物質740とを含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図8(A)〜(B)に図示された実施形態の光導波路712、1つまたは複数の光源720の各々、第1の干渉反射体730、および電子放出性物質740に同等に適用される。またシステム700は本明細書にさらに説明するように電子放出性物質740と光導波路712の出力面714との間に配置された随意の第2の干渉反射体750を含み得る。
【0074】
図8(A)〜(B)に図示された実施形態において、1つまたは複数の光源720を相互接続アセンブリ724上に載置し得る。任意の適当な相互接続アセンブリ、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願第10/727,220号明細書(シュルツ(Schultz)ら)に記載されるようなアセンブリを用い得る。システム700は光導波路712内に配置された1つまたは複数の光学キャビティ770をさらに含む。図8(A)〜(B)に図示された実施形態において、各光源720は光学キャビティ770に関連している。1つまたは複数の光学キャビティ770は任意の適当な形状、例えば円筒状、半球状等を取り得る。図8(A)〜(B)に図示された実施形態において各光学キャビティ770は形状が半球状である。1つまたは複数の光学キャビティ770のすべては同一の形状を取り得る。代替的には1つまたは複数の光学キャビティ770は異なる形状を取り得る。さらに各光学キャビティ770は任意の適当なサイズであり得る。
【0075】
光学キャビティは反射面772により固定され得る。任意の適当な材料を用いて反射面772を形成し得る。反射面772が例えば米国特許第5,882,774号明細書(ジョンザ(Jonza)ら)に記載されるような広帯域干渉反射体を含むことが好適であり得る。
【0076】
図8(A)〜(B)に図示された実施形態において、1つまたは複数の光学キャビティ770は光導波路712の内部空間717内に配置されている。1つまたは複数の光学キャビティ770は任意の適当な技術を用いて形成し得る。例えば1つまたは複数の光学キャビティ770は光導波路712の入力面716内の窪みとして形成し得る。任意の適当な数の光学キャビティ770が照明システム700に含まれ得る。さらに図8(A)〜(B)は光導波路712の一端上の光学キャビティ770を図示しているが、システム700は光導波路712の2つ以上の側面、または光導波路712の1つまたは複数の主面上に光学キャビティ770を含み得る。いくつかの実施形態において、各光源720を各光学キャビティ770の湾曲の中心に近接して配置し得る。光源720を光学キャビティ770の湾曲の中心に近接して配置することにより、光源720により放出された光は第1の干渉反射体730を、第1の干渉反射体730の主面に実質的に垂直に照明するためバンド端シフトを排除し得る。換言すれば第1の干渉反射体730を光源720から離間させるとともに光源720に向かって湾曲させることにより、第1の干渉反射体730に当たる光の入射角範囲の低減を助けるため、本明細書に説明するように青色シフト効果により生じる第1の干渉反射体730を介する光の漏れを低減し得る。
【0077】
一般に第1の光学特性を有する光は光源720により放出されて第1の干渉反射体730により実質的に透過される。透過光は電子放出性物質740を照明して、電子放出性物質740に第2の光学特性を有する光を放出させる。光源720に向けて電子放出性物質740により放出された任意の光は、第1の干渉反射体730により実質的に反射される。さらに第1の干渉反射体730により透過されない任意の光は反射面772により実質的に反射されて、第1の干渉反射体730の方に後方に向けられる。そして電子放出性物質740により放出された光は光導波路712によって出力面714を介して所望の場所に向けられる。随意の第2の干渉反射体750が電子放出性物質740と出力面714との間に含まれる場合には、第2の干渉反射体750が第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射することが好ましい場合がある。このような例示的実施形態において、電子放出性物質740により放出された光は第2の干渉反射体750により実質的に透過されるとともに光導波路712によって出力面714を介して所望の場所に向けられることになる。吸収されずに電子放出性物質740を通過する光源720により放出された光は、第2の干渉反射体750により電子放出性物質740に向けて後方に実質的に反射される。
【0078】
本明細書に前述したように、本開示のいくつかの光源は2πステラジアン以上の立体角を有するパターンの励起光を放出する。いくつかの実施形態において集光器を用いて光源により放出された光を集光するとともに集光した光を平行にして、光が実質的に垂直角度で干渉反射体または電子放出性物質に向けられるようにし得る。図9(A)〜(B)は1つまたは複数の集光器880を有する照明システム800の一実施形態を概略的に図示する。照明システム800は出力面814と入力面816とを有する光導波路812と、光源820とを含む。図9(A)〜(B)に図示された実施形態において、光源820は本明細書にさらに記載するように相互接続アセンブリ824に随意に載置された1つまたは複数のLED822を含む。またシステム800は光源820と出力面814との間に配置された第1の干渉反射体830と、第1の干渉反射体830と光導波路812の出力面814との間に配置された電子放出性物質840とを含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図9(A)〜(B)に図示された実施形態の光導波路812、光源820、第1の干渉反射体830および電子放出性物質840に同等に適用される。図示はしないがシステム800は本明細書に前述したように電子放出性物質840と出力面814との間の随意のLP干渉反射体も含み得る。
【0079】
図9(A)〜(B)の照明システム800と図1のシステム10との間の1つの相違は、各LED822が集光器880に関連していることである。各集光器800はLED822により放出された光を第1の干渉反射体830に向ける光学キャビティ882を形成する。各集光器880は任意の適当な形状、例えば球状、放物状、または楕円状を取り得る。各集光器880が光源820により放出された光のコリメーションを可能にする形状を取ることが好ましい場合がある。さらに各集光器880が、LED822により放出された光を集光するとともにその光を第1の干渉反射体830に向け、励起光が第1の干渉反射体830の主面に対して実質的に垂直な角度で第1の干渉反射体830に入射するような形状に形成されていることが好ましい場合がある。集光器880は第1の干渉反射体830に当たる光の角度広がりを低減するため、本明細書にさらに説明するように反射帯域の青色シフトを低減することができる。各集光器880は平坦な側壁を有する単純な円錐部分の形状であり得る、または側壁が既知のようにより複雑な湾曲形状を取って光の進行方向に拠ってコリメーションまたは焦点合わせ動作を強化することができる。集光器880の側壁が反射性であるとともに2つの端部がそうでないことが好ましい場合がある。また本明細書にさらに説明するように集光器の側壁が広帯域干渉反射体を含むことが好ましい場合がある。各集光器880を第1の干渉反射体830に対して任意の適当な関係で配置し得る。例えば各集光器880を第1の干渉反射体830から離間し得る。代替的には1つまたは複数の集光器880は第1の干渉反射体830と接し得る。
【0080】
システム800は光導波路812の1つの入力面816に隣接して配置された光源820を有するものとして図示されているが、システム800は光導波路812の2つ以上の入力面に隣接して配置された2つ以上の光源を含むことができる。
【0081】
任意の適当なデバイスまたは技術を本開示の実施形態と共に用いて光源からの光を、光が実質的に垂直角度で干渉反射体に入射するように干渉反射体に向け得る。例えば図10(A)〜(B)は内部に集光器980が形成された光学キャビティ970を含む照明システム900の一実施形態を概略的に図示する。システム900は光源920を含む。光源920は1つまたは複数のLED922を含む。この実施形態において光源920は光導波路912の入力面916に隣接して配置し得る。システム900は光源920と出力面914との間に配置された第1の干渉反射体930と、第1の干渉反射体930と出力面914との間に配置された電子放出性物質940とを含む。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図10(A)〜(B)に図示された実施形態の光導波路912、光源920、第1の干渉反射体930、および電子放出性物質940に同等に適用される。システム900はLP干渉反射体、例えば図2の第2の干渉反射体150も含み得る。
【0082】
光学キャビティ970は光源920により放出された光を光導波路912内に向けるように配置されている。光学キャビティ970は内部に形成された集光器980を含む。各LED922は対応する集光器980を有する。いくつかの実施形態において2つ以上のLED922を単一の集光器980内に配置し得る。集光器980は各々任意の適当な形状、例えば半球状、放物状、または円筒状を取り得る。図10(A)〜(B)において集光器980は二次元円錐部分として形作られている。各集光器980は各LED922により放出された光が第1の干渉反射体930の主面に対して実質的に垂直角度で第1の干渉反射体930を照明するように形作られていることが好ましい場合がある。集光器980はLED922により放出された光を集光するとともに、集光した光を第1の干渉反射体930を照明するように向ける。さらに1つまたは複数のLED922を1つまたは複数の集光器980の焦点に近接して配置することが好ましい場合がある。
【0083】
任意の適当な技術を用いて光学キャビティ970および集光器980を形成し得る。いくつかの実施形態においてLED922を平坦なスラブカプセル材料と共に収容するとともに、光学キャビティ970と屈折率を一致させ得る。さらに第1の干渉反射体930および電子放出性物質940を任意の適当な材料、例えば光学接着剤等を用いて光学キャビティ970に光学的に結合し得る。TIR促進層を光学キャビティ970と光導波路912との間に配置して、電子放出性物質940により光導波路912内へ放出された光のより良好なNA一致を得ることが好ましい場合がある。
【0084】
いくつかの実施形態においてLED922を相互接続アセンブリ924上に載置し得る。任意の適当な相互接続アセンブリ、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願第10/727,220号明細書(シュルツ(Schultz)ら)に記載された相互接続アセンブリを用い得る。例示的実施形態において、任意の適当な技術を用いて光学キャビティ970を相互接続アセンブリ924上に形成し得る。
【0085】
集光器980は各LED922により放出された光が第1の干渉反射体930に向けて反射されるように反射内面を含み得る。1つまたは複数の集光器980が、光を第1の干渉反射体930に向けて反射するように集光器980内に配置された広帯域干渉反射体を含むことが好ましい場合がある。本明細書に前述したように、本開示の干渉反射体および電子放出性物質を光導波路に対して任意の適当な関係で配置し得る。例えば図1の照明システム10の第1の干渉反射体30および電子放出性物質40は光導波路12の入力面16に隣接して配置されている。いくつかの実施形態において光の変換が光導波路の出力面に隣接して発生することが可能である。換言すれば光源からの光を光導波路によって光導波路の出力面を介して向け、その後光導波路の出力面上にまたは隣接して配置された電子放出性物質により変換し得る。選択された光源および干渉反射体のタイプに応じて、電子放出性物質および干渉反射体を光源から離間して位置決めすることにより電子放出性物質および/または干渉反射体のダメージを防止し得る。
【0086】
例えばポリマー干渉反射体は過熱により劣化する恐れがあり、過熱は材料クリープを生じて層厚さ値、したがって反射体が反射する光の光学特性(例えば波長)を変化させる恐れがある。最悪の場合過熱はポリマー材料を溶融させるため、材料が急速に流れて光学特性選択の変化を生じるとともにフィルタの非均一性を誘起する恐れがある。
【0087】
ポリマー材料の劣化は、ポリマー材料に応じて青色、紫色またはUV放射線などの短波長(化学線)放射線によっても誘起され得る。劣化率は化学光束およびポリマーの温度の両方に依存する。温度および光束の両方とも概して光源からの距離が増すとともに低下する。このため高輝度光源、特にUV発光源の場合、ポリマー干渉反射体を設計が可能な限り光源から遠く配置することが有利である。図11は出力面1014と入力面1016とを有する光導波路1012と、光源1020とを含む照明システム1000の一実施形態を概略的に図示する。光源1020は第1の光学特性を有する光を放出する。またシステム1000は光導波路1012の出力面1014からの光を受光するように配置された電子放出性物質1040と、電子放出性物質1040と光導波路1012の出力面1014との間に配置された第1の干渉反射体1030とを含む。電子放出性物質1040は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。第1の干渉反射体1030は第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに、第2の光学特性を有する光を実質的に反射する。図1に図示された実施形態の光導波路12、光源20、第1の干渉反射体30、および電子放出性物質40に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図11に図示された実施形態の光導波路1012、光源1020、第1の干渉反射体1030、および電子放出性物質1040に同等に適用される。またシステム1000は、電子放出性物質1040が第2の干渉反射体1050と第1の干渉反射体1030との間にあるように配置された第2の干渉反射体1050を含む。本明細書に説明するような任意の適当な干渉反射体を第2の干渉反射体1050(例えば図2の第2の干渉反射体150)に用い得る。第2の干渉反射体1050は、光源1020によって放出された光の一部または全部が光導波路1012の出力面1014に面する視認者に到達しないようにするのを助け得る。第2の干渉反射体1050を任意の適当な場所に配置し得る。いくつかの実施形態において第2の干渉反射体1050を電子放出性物質1040上にまたは接して配置し得る。
【0088】
第1の干渉反射体1030を出力面1014に隣接して、出力面1014上に、電子放出性物質1040上に、または任意の適当な場所に配置し得る。例示的一実施形態において第1の干渉反射体1030は電子放出性物質1040および光導波路1012の出力面1014の両方上にまたは接していてもよい。いくつかの実施形態においてシステム1000は、出力面1014と第1の干渉反射体1030との間の1つまたは複数のTIR促進層、および/または光導波路1012から光を抽出する出力面1014上の抽出デバイスも含み得る。任意の適当か抽出デバイスを利用し得る。いくつかの実施形態において抽出デバイスを光導波路1012の下面1018に隣接して配置して、光導波路1012内の光の少なくとも一部分を出力面1014を介して向け得る。任意の適当な抽出デバイスを利用し得る。
【0089】
いくつかの実施形態において照明システム1000は、第1の干渉反射体1030と電子放出性物質1040との間で電子放出性物質1040と接するTIR促進層を含み得る。TIR促進層が、電子放出性物質1040の屈折率より小さい光源1020により放出された光の波長における屈折率を含むことが好ましい場合がある。任意の適当な材料をTIR促進層に用い得る。TIR促進層は空隙を含み得るが、代替的にはTIR促進層は微細構造化層を含み得る。第2のTIR促進層を電子放出性物質1040と随意の第2の干渉反射体1050との間で電子放出性物質1040と接して配置し得る。第2のTIR促進層が、電子放出性物質1040の屈折率より小さい光源1020により発光された光の波長における屈折率を含むことが好ましい場合がある。
【0090】
図示はしないがシステム1000は電子放出性物質1040により放出された光を受光するように配置された1つまたは複数の光学素子を含み得る。代替的には1つまたは複数の光学素子を出力面1014と第1の干渉反射体1030との間、および/または光源1020と光導波路1014の出力面1014との間に配置し得る。第2の干渉反射体1050が含まれている場合には、1つまたは複数の光学素子を電子放出性物質1040と第2の干渉反射体1050との間に、および/または第2の干渉反射体が電子放出性物質1040と1つまたは複数の光学素子との間にあるように配置し得る。1つまたは複数の光学素子は本明細書にさらに説明するように任意の適当な光学素子を含み得る。
【0091】
一般に第1の光学特性を有する光が光源1020により放出され、その少なくとも一部分が光導波路1012に入るとともに出力面1014を介して向けられる。光導波路1012からの光の少なくとも一部分は第1の干渉反射体1030を照明するとともに実質的に透過される。透過光の少なくとも一部分は電子放出性物質1040を照明することにより、電子放出性物質1040に第2の光学特性を有する光を放出させる。そして電子放出性物質1040により放出された光を任意の適当な技術を用いて所望の場所に向けることができる。電子放出性物質1040により第1の干渉反射体1030に向けて放出された任意の光は、電子放出性物質に向けて後方に実質的に反射される。第2の干渉反射体1050がシステム1000に含まれている場合には、第2の干渉反射体1050を照明する電子放出性物質1040により放出された光は実質的に透過されるとともに所望の場所に向けられる。第2の干渉反射体1050を照明する光源1020により放出された任意の光は、電子放出性物質1040に向けて後方に実質的に反射され、ここで第2の光学特性を有する光に変換され得る。
【0092】
代替的には本開示の照明システムのいくつかの実施形態はLP干渉反射体を含むがSP干渉反射体は含まなくてもよい。例えば図17は光源1620と、出力面1614と入力面1616とを有する光導波路1612とを含む照明システム1600の実施形態を概略的に図示する。光源1620は第1の光学特性を有する光を放出する。またシステム1600は出力面1614から光を受光するように配置された電子放出性物質1640と、電子放出性物質1640が出力面1614と干渉反射体1650との間にあるように配置された干渉反射体1650とを含む。電子放出性物質1640は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。この例示的実施形態において干渉反射体1650は第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射する。図11に図示された実施形態の光導波路1012、光源1020、電子放出性物質1040、および第2の干渉反射体1050に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図17に図示された実施形態の光導波路1612、光源1620、電子放出性物質1640、および干渉反射体1650に同等に適用される。また照明システム1600は図11の照明システム1000を参照して説明したような他の要素、例えば1つまたは複数の光学素子、TIR促進層等も含み得る。
【0093】
一般に第1の光学特性を有する光が光源1620により放出され、その少なくとも一部分が光導波路1612に入るとともに出力面1614を介して向けられる。光導波路1612からの光の少なくとも一部分は電子放出性物質1640を照明することにより、電子放出性物質1640に第2の光学特性を有する光を放出させる。電子放出性物質1640により放出された光の少なくとも一部分は干渉反射体1650により実質的に透過されるとともに、任意の適当な技術を用いて所望の場所に向けられる。干渉反射体1050を照明する光源1020により放出された任意の光は電子放出性物質1040に向けて後方に実質的に反射され、ここで第2の光学特性を有する光に変換され得る。
【0094】
図12は照明システム1100の他の実施形態を概略的に図示する。システム1100は出力面1114と入力面1116とを有する光導波路1112と、光源1120とを含む。光源1120は第1の光学特性を有する光を放出する。システム1100は出力面1114に隣接して配置された第1の干渉反射体1130をさらに含む。第1の干渉反射体1130は第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する。第1の干渉反射体1130はその第1の主面1132に形成された窪み1134を含む。またシステム1100は光導波路1112の出力面1114からの励起光を受光するように配置された電子放出性物質1140を含む。またシステム1100は、電子放出性物質1140がLP干渉反射体と第1の干渉反射体1130との間にあるように配置された随意のLP干渉反射体(図示せず)を含み得る。図2に図示された実施形態の光導波路112、光源120、第1の干渉反射体130、電子放出性物質140、および第2の干渉反射体150に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図12の実施形態の光導波路1112、光源1120、第1の干渉反射体1130、電子放出性物質1140、および随意のLP干渉反射体に同等に適用される。
【0095】
電子放出性物質1140は干渉反射体1130の主面1132内に形成された窪み1134内に配置されたドット1142を含む。各蛍光体ドットは任意の適当なサイズを有することができる。例えば各ドットは平面図で10000μm2未満の、または500〜10000μm2の面積を有することができる。図示の実施形態においてドットを各々、第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する電子放出性物質から形成することができる。いくつかの実施形態において電子放出性物質1140は、1つまたは複数の可視光の発光波長を発光する1つまたは複数のドット、例えば赤色を発光するドット、青色を発光するドット、および緑色を発光するドットを含む。例えば蛍光体ドット1142Rは光源1120からの光で照明されると赤色光を放出し、蛍光体ドット1142Gは緑色光を放出し、蛍光体ドット1142Bは青色光を放出し得る。
【0096】
ドット1142を必要に応じて任意の均一または不均一な様相で配列且つ構成し得る。例えば電子放出性物質1140は表面または領域に沿って非均一密度勾配を有する多数のドットであり得る。ドットは任意の規則的または不規則形状を有することができるとともに平面図で円形である必要はない。
【0097】
一般に構造化蛍光体層、例えばドットをいくつかの方法で本明細書に記載する性能の利点を提供するように構成することができる。様々なタイプの電子放出性物質を用いる場合(例えば赤色エミッタ、緑色エミッタ等)、より短い波長電子放出性物質から放出された光は他の電子放出性物質により再吸収され得る。分離ドット、線、または各タイプの分離領域を始めとするパターンは再吸収量を低減することができる。
【0098】
任意の適当な技術、例えば熱成形、エンボス加工、刻み付け、レーザマーキングまたは削摩、研磨、鋳造および硬化等を用いて干渉反射体1030の主面1132内の窪み1134を提供し得る。代替的には第1の干渉反射体1030を熱成形して、その中に電子放出性物質1140を配置し得る反射ウェルまたはポケットを設け得る。窪み1134を任意のパターンで形成し得る。各窪み1134は任意の適当な深さを有し得る。各窪み1134は、第1の干渉反射体1130が過度に薄くならないように比較的浅いことが好ましい場合がある。このような薄肉化は厚さまたは角度効果によってより大きい波長シフトを生じ得る。
【0099】
図12は電子放出性物質1140をドット1142を含むものとして図示しているが、電子放出性物質1140を任意の適当な形状および/またはパターン、例えば線、個々の形状、または傾斜密度および/またはサイズでパターン化された中間調で形成し得る。
【0100】
本開示の光導波路は任意の適当な形状を取ることができる。例えば図13は照明システム1200の他の実施形態の概略図である。システム1200は図11の照明システム1000と多くの点で類似している。照明システム1200は出力面1214と入力面1216とを有する光導波路1212と、光源1220とを含む。またシステム1200は光源1220により放出された光を光導波路1212の出力面1214から受光するように配置された電子放出性物質1240と、電子放出性物質1240と出力面1214との間に配置された第1の干渉反射体1230とを含む。図11に図示された実施形態の光導波路1012、光源1020、第1の干渉反射体1030、および電子放出性物質1040に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図13に図示された実施形態の光導波路1212、光源1220、第1の干渉反射体1230、および干渉反射体1240に同等に適用される。またシステム1200は電子放出性物質1240が第1の干渉反射体1230とLP干渉反射体との間にあるように配置されたLP干渉反射体(例えば図11の第2の干渉反射体1050)も含み得る。またシステム1200は光源1220からの励起光を光導波路1212内に向ける、光源1220に光学的に結合された光学キャビティ1270を含む。任意の適当な光学キャビティ1270、例えば図5に図示した実施形態の光学キャビティ470を用い得る。
【0101】
また光導波路1212は、光導波路1212が入力面1216から遠位で先細になる楔形状を取るように出力面1214と角度をなす反射下面1218を含む。反射下面1218は任意の適当な反射材料を含み得る。反射下面1218は例えば米国特許第5,882,774号明細書(ジョンザ(Jonza)ら)に記載されるような広帯域干渉反射体1290を含むことが好ましい場合がある。広帯域干渉反射体1290は下面1218と接し得るまたは離間し得る。
【0102】
いくつかの実施形態において本明細書に前述したように、TIR促進層を出力面1214と第1の干渉反射体1230との間、および/または第1の干渉反射体1230と電子放出性物質1240との間に配置し得る。
【0103】
楔状光導波路1212の使用により光源1220によって放出された光が第1の干渉反射体1230へ実質的に垂直入射することにより、第1の干渉反射体1230に向けた第1の経路上の光の実質的にすべて透過を可能にし得る。出力面1214と第1の干渉反射体1230との間にTIR促進層がある実施形態において、斜角で光導波路1212内から出力面1214に向けられた光をTIR促進層により光導波路1212内に後方に向け得る。そしてこのような再指向光を反射下面1218により反射するとともに、出力面1214に対して実質的に垂直角度で出力面1214を介して向け得る。光導波路1212内の一部の光は入力面1216を介して光源1220に向けられ得る。このような光を光学キャビティ1270により集光するとともに入力面1216を介して光導波路1212内に再指向し得る。
【0104】
一般に光源1220は光学キャビティ1270によって光導波路1212内に向けられる第1の光学特性を有する光を放出する。光の少なくとも一部分は光導波路1212および/または光導波路1212の反射下面1218により出力面1214を介して指向され、第1の干渉反射体1230を照明するようになっている。第1の干渉反射体1230は第1の光学特性を有する光を電子放出性物質1240上へ実質的に透過する。第1の光学特性を有する光で照明されると電子放出性物質1240は第2の光学特性を有する光を放出する。一部の光は電子放出性物質1240により光導波路1212の出力面1214に向けて後方に放出され得る。第1の干渉反射体1230はそのような光を後方に出力面1214から離れるように反射し得る。本開示の照明システムは任意の適当なタイプの光導波路を含み得る。例えば図14は、各々入力面1316と出力面1314と有する光導波路1312と、光源1320とを含む照明システム1300の一実施形態を概略的に図示する。光導波路1312は光源1320に光学的に結合されている。光源1320は第1の光学特性を有する光を放出する。システムは少なくとも1つの光導波路1312からの光を受光するように配置された電子放出性物質1340と、電子放出性物質1340と光導波路1312の出力面1314との間に配置された第1の干渉反射体1330とをさらに含む。第1の干渉反射体1330は第1の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第2の光学特性を有する光を実質的に反射する。電子放出性物質1340は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。またシステム1300は電子放出性物質1340が第2の干渉反射体1350と第1の干渉反射体1330との間にあるように配置された随意の第2の干渉反射体1350を含み得る。図2に図示された実施形態の光導波路112、光源120、第1の干渉反射体130、電子放出性物質140、および第2の干渉反射体150に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図14に図示された実施形態の光導波路1312、光源1320、第1の干渉反射体1330、電子放出性物質1340、および随意の第2の干渉反射体1350に同等に適用される。
【0105】
いくつかの実施形態において光導波路1312は1つまたは複数の光ファイバ1313を含み得る。光ファイバ1313は任意の適当なタイプの光ファイバ、例えばコアの大きいポリマークラッドシリカファイバ(ミネソタ州セントポールのスリーエム・カンパニー(3M Company,St.Paul,MN)から入手可能な、商品名TECS(登録商標)で市販されているものなど)、ガラスファイバ、プラスチックコア光ファイバ等を含み得る。光ファイバ1313は光源1320に光学的に結合されている。本明細書に前述したように光源1320は任意の適当なタイプの光源を含み得る。いくつかの実施形態において光源1320はアレイパターンに配置された個々のLEDダイまたはチップを含み得る。さらにいくつかの実施形態において照明システム1300は光源1320毎に1つの光ファイバ1313を含むことができる。任意の適当な技術を用いて光源1320により放出された光を光導波路1312内に結合し得る。例えば照明システム1300は対応するLEDダイからの等方性発光を、以下の同一出願人所有且つ同時係属中の出願、米国特許出願公開第2004/0149998号明細書(ヘンソン(Henson)ら)、米国特許出願第10/726,244号明細書(シンバル(Simbal))、米国特許出願第10/726,248号明細書、米国特許出願第10/727,220号明細書(シュルツ(Schultz)ら)、米国特許出願第10/726,225号明細書(ヘンソン(Henson)ら)、米国特許出願第10/726,257号明細書(アギーレ(Aguirre)ら)、および米国特許出願第10/739,792号明細書(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)に記載されるような、対応する受光光導波路の容認可能な角度基準を満たすビームに変換することができる1つまたは複数の集光器を含み得る。
【0106】
電子放出性物質1340ならびに第1の干渉反射体1330および/または第2の干渉反射体1350は本明細書にさらに説明するように任意の適当な形状を取り得る。いくつかの実施形態において電子放出性物質1340ならびに干渉反射体1330および1350の一方または両方は連続層の形状であり得る。他の実施形態において電子放出性物質1340ならびに干渉反射体1330および/または1350の一方または両方は湾曲していてもよい。さらにいくつかの実施形態において電子放出性物質1340ならびに干渉反射体1330および/または1350の一方または両方は光導波路1312の1つまたは複数の出力面1314上または接して形成された非連続部分であってもよい。
【0107】
電子放出性物質1340を光導波路1312の出力面1314に対して任意の適当な関係に配置し得る。いくつかの実施形態において電子放出性物質1340は出力面1314から離間していてもよい。他の実施形態において電子放出性物質1340は第1の干渉反射体1330および随意の第2の干渉反射体1350の一方または両方上に配置し得る。他の実施形態においてTIR促進層を電子放出性物質1340と第1の干渉反射体1330との間、電子放出性物質1340と随意の第2の干渉反射体1350との間で電子放出性物質1340上に、または本明細書にさらに説明するように電子放出性物質1340の両側上に配置し得る。米国特許出願第10/762,724号明細書(アウダーカーク(Ouderkirk)ら)も参照されたい。
【0108】
第1の干渉反射体1330を出力面1314および電子放出性物質1340に対して任意の適当な場所、例えば出力面1314から離間して、電子放出性物質1340から離間して、出力面1314上に、電子放出性物質1340上に、出力面1314および電子放出性物質1340の両方上等に配置し得る。いくつかの実施形態においてTIR促進層は出力端1314と第1の干渉反射体1330との間に含まれていてもよい。さらにいくつかの実施形態において光導波路1312の出力面1314および第1の干渉反射体1330を、任意の適当な技術または材料を用いて、例えば屈折率一致流体、ジェル、接着剤、感圧接着剤、UV硬化接着剤またはセメントを用いて屈折率を一致させてもよい。
【0109】
また照明システム1300は1つまたは複数の光学素子1360を含み得る。1つまたは複数の光学素子1360を、電子放出性物質1340からの光を受光するように電子放出性物質1340と第1の干渉反射体1330との間、および/または光導波路1312の出力面1314と第1の干渉反射体1330との間に配置し得る。1つまたは複数の光学素子1360は、所定角度内の光をディスプレイまたは他のデバイスに向けるコリメーティング光学系を含み得る。例えば1つまたは複数の光学素子1360は輝度強化フィルム、旋回フィルム、レンズ、拡散板、利得拡散板、コントラスト増強物質、反射素子等を含み得る。いくつかの実施形態において1つまたは複数の光学素子1360は、より均一な光分散を提供するウォークオフプレートまたは結晶を含み得る。ウォークオフプレートまたは結晶は光線を互いにずれた2つの光線に分離する層を含み、このようなずれはウォークオフ結晶に当たると各々異なる屈折度になる光線の2つの偏光状態に起因する。典型的なウォークオフプレートは異なる偏光に対して異なる屈折率を有する(すなわち複屈折)材料で作製されている。通例高屈折率方向はプレートの面内軸のうちの少なくとも1つから偏っている。
【0110】
いくつかの実施形態において1つまたは複数の光学素子1360は、好適な偏光の光をシステム1300により放出可能にする一方で他の偏光を反射する反射型偏光子を含み得る。任意の適当な反射型偏光子、例えばコレステリック反射型偏光子、1/4位相差板を有するコレステリック反射型偏光子、ワイヤグリッド偏光子、およびDBEF(すなわち正反射型偏光子)、DRPF(すなわち拡散反射型偏光子)を始めとするスリーエム・カンパニー(3M Company)から入手可能な多様な反射型偏光子がある。反射型偏光子1360により反射された光を電子放出性物質1340、および/または干渉反射体1330および1350により偏光解消することができるとともに、選択された偏光の光をより効率よく放出することができるように再利用することができる。
【0111】
一般には光源1320からの光は光導波路1312の入力面1316を照明するとともに、光導波路1312により出力面1314を介して向けられ、ここでこのような光の少なくとも一部分は第1の干渉反射体1330を照明する。第1の干渉反射体1330は、光の少なくとも一部分が電子放出性物質1340を照明するように、光源1320からの光を実質的に透過する。電子放出性物質1340は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。例えば電子放出性物質1340を、光源1320からのUVまたは青色光で照明されると可視光を放出するように選択し得る。電子放出性物質1340により放出された光の少なくとも一部分は第2の干渉反射体1350を照明し、第2の干渉反射体1350はそのような光を実質的に透過する。電子放出性物質1340により変換されない光源1320からの任意の光は、随意の第2の干渉反射体1350により電子放出性物質1340に向かって後方に実質的に反射される。さらに第1の干渉反射体1330を照明する電子放出性物質1340により放出された任意の光は実質的に反射される。
【0112】
本明細書に前述したように、任意の適当な技術を用いて光源1320からの光を光導波路1312に結合し得る。例えば図15は光ファイバ1413を含む光導波路1412を含む照明システム1400の他の実施形態を概略的に図示する。例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願公開第2004/0149998号明細書(ヘンソン(Henson)ら)を参照されたい。システム1400は光源1420と、光源1420からの光を受光するように配置された電子放出性物質1440と、光導波路1412と電子放出性物質1440との間に配置された第1の干渉反射体1430とを含む。図14に図示された実施形態の光導波路1312、光源1320、第1の干渉反射体1330、および電子放出性物質1340に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図15に図示された実施形態の光導波路1412、光源1420、第1の干渉反射体1430、および電子放出性物質1440に同等に適用される。またシステム1400は本明細書にさらに説明するように第2の干渉反射体(図示せず)を含み得る。
【0113】
光源1420は光学素子1428のアレイと光学的に位置合わせして配置されたLEDダイ1424のアレイ1422を含み、光学素子1428は焦点合わせレンズ1429などの受動光学素子または反射体などの光学集光素子を含み得る。また光学素子1428のアレイは光ファイバ1413のアレイと光学的に位置合わせされている。光ファイバ1413のアレイをコネクタ化することが可能であり、コネクタ化はコネクタ1417を含むことによりファイバ1413の入力面1416を支持および/または収容することができる。またコネクタ化はコネクタ1415を含むことによりファイバ1413の出力面1414を支持および/または収容することができる。任意の適当なコネクタ、例えば米国特許出願第10/726,222号明細書(ヘンソン(Henson)ら)に記載されたものを、光ファイバ1413の入力面1416または出力面1414のいずれかにおいて用い得る。本明細書の対象とする当業者には明らかであるように、ファイバ1413の出力面1414を束ねて点状光源もしくは直線アレイ、円形アレイ、六角形アレイ、または他の形状化アレイなどの形状化アレイを形成し得る。例示的実施形態において光源1420のアレイ1422は単一LEDダイまたはチップのアレイなどの個々のLED1424のアレイを含み得るが、それらは個別に載置されるとともに動作制御用独立電気接続を有する(すべてのLEDが共通の半導体基板により互いに接続されたLEDアレイではない)。LEDダイは対称的放射パターンを生じ、それらを本開示用の望ましい光源にすることができる。LEDダイは光への電気エネルギーの変換が効率的であるとともに、ほとんどのレーザダイオードほど温度に敏感ではない。そのためLEDダイは多くのタイプのレーザダイオードに比べてわずかなヒートシンクのみで適正に動作し得る。例示的実施形態において各LEDダイ1424はその最も近いものから少なくともLEDダイ幅より広い距離離間されている。加えてLEDダイを−40°〜125℃の温度で動作させることができるとともに、ほとんどのレーザダイオードの寿命およそ10,000時間またはハロゲン自動車ヘッドランプの寿命500〜1000時間と比べて、100,000時間の範囲の動作寿命を有することができる。例示的実施形態においてLEDダイ1424は各々約50ルーメン以上の出力強度を有することができる。個々の高出力LEDダイはクリー(Cree)およびオスラム(Osram)などの会社から市販されている。例示的一実施形態において、各々約300μm×300μmの発光面積を有するLEDダイ1424(クリー(Cree)により製造)のアレイを用いて集中(小面積、高出力)光源を提供することができる。矩形または他の多角形状などの他の発光面形状も利用することができる。加えて代替実施形態において、利用するLEDダイ1424の発光層を上面または下面上に配置することができる。代替実施形態においてアレイ1422を白色面発光レーザ(VCSEL)アレイと交換し得る。受動光学素子アレイ1428を用いて各VCSELから放出された光を対応するファイバ1413内に再指向し得る。図15の図示の実施形態の態様は各光源1412、光学素子(レンズ、焦点合わせ、集光または反射素子)のアレイ1428の対応する受動光学素子、および対応する光ファイバ1413との間で1対1対応である。通電されると各LEDダイ1424は対応するファイバ1413内に光を放つ個別光源として動作する。本例示的実施形態は大きなコア(例えば400μm〜1000μm)のポリマークラッドシリカファイバ(ミネソタ州セントポールのスリーエム・カンパニー(3M Company,St.Paul,MN)から入手可能な商品名TECS(登録商標)で販売されているようなものなど)を含む。また例えばLEDダイ1424の出力波長などのパラメータに応じて、従来のまたは特別なガラスファイバなどの他のタイプの光ファイバを本開示の実施形態に従って用い得る。加えて本明細書の対象とする当業者には明らかであるように、平面導波管、ポリマー導波管等などの他の導波管タイプも本教示に従って用い得る。光ファイバ1413はその出力面1414の各々上にファイバレンズをさらに含み得る。同様に光ファイバ1413の入力面1416は各々ファイバレンズをさらに含み得る。ファイバレンズ製造および実施は、同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許第6,822,190号明細書(スミソン(Smithson)ら)および米国特許出願第10/670,630号明細書(ジェニングス(Jennings)ら)に記載されている。個々の光ファイバ1413はまとめられて元の光源から遠い遠隔照明を提供する。電球の代替品として組み込まれるLEDによる照明アセンブリのさらなる記載は、同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願第10/726,225号明細書(ヘンソン(Henson)ら)に記載されている。
【0114】
いくつかの実施形態においてLEDダイ1424は、1つまたは複数のLED1424が選択的に起動できるように独立して制御可能であり得る。例えばシステム1400は各LED1424と電気通信しているコントローラ(図示せず)を含み得る。コントローラは1つまたは複数のLED1424を選択的に起動するように動作可能である。任意の適当なコントローラ、例えば同一出願人所有且つ同時係属中の米国特許出願公開第2004/0149998号明細書(ヘンソン(Henson)ら)に記載されているものを用い得る。このようなLED1424の制御可能出力を様々なタイプの用途、例えば自動車用可動ヘッドランプ、画素化ディスプレイ、投射システム、標識等で用い得る。
【0115】
一般に第1の光学特性を有する光が光源1420の1つまたは複数のLED1424により放出され、このような光は光学素子1428により入力面1416を介して1つまたは複数の光ファイバ1413内に向けられる。光は光ファイバ1413によりそれらの出力面1414を介して向けられるとともに第1の干渉反射体1430を照明する。第1の干渉反射体1430はその光を電子放出性物質1440を照明するように実質的に透過する。電子放出性物質1440は光源1420からの光の少なくとも一部分を第2の光学特性を有する光に変換する。第1の干渉反射体1430に向けられる電子放出性物質1440により放出された光は第1の干渉反射体1430により実質的に反射される。LP干渉反射体(例えば図2の第2の干渉反射体150)がシステム1400に含まれている場合には、電子放出性物質1440により放出された光はLP干渉反射体により実質的に透過される。LP干渉反射体を照明する光源1420からの任意の光は電子放出性物質1440に向けて後方に実質的に反射され、そこで第2の光学特性を有する光に変換され得る。電子放出性物質1440により放出および/または随意のLP干渉反射体により透過された光はその後任意の適当な技術を用いて所望の場所に向けることができる。
【0116】
いくつかの実施形態において図14の照明システム1300および図15の照明システム1400はLP干渉反射体を含むがSP干渉反射体は含まない場合がある。例えば図18は電子放出性物質1740からの光を受光するように配置された干渉反射体1750を含む照明システム1700を概略的に図示する。またシステム1700は光源1720と、光源1720に光学的に結合された光導波路1712とを含む。図14に図示された実施形態の光導波路1312、光源1320、電子放出性物質1340、および随意の第2の1350に対して本明細書に記載された設計上の考察および可能性のすべては、図18に図示された実施形態の光導波路1712、光源1720、電子放出性物質1740、および干渉反射体1750に同等に適用される。システム1700は図14の照明システム1300に対して説明したものと同様な他の特徴、例えば1つまたは複数の光学素子、TIR促進層等を含み得る。
【0117】
一般に光源1720は第1の光学特性を有する光を放出する。このような光は光導波路1312の入力面1316を照明するとともに、光導波路1712により出力面1714を介して向けられ、そこでこのような光の少なくとも一部分は電子放出性物質1740を照明する。電子放出性物質1740は第1の光学特性を有する光で照明されると第2の光学特性を有する光を放出する。電子放出性物質1740により放出された光の少なくとも一部分は干渉反射体1740を照明し、干渉反射体1740は第2の光学特性を有する光を実質的に透過するとともに第1の光学特性を有する光を実質的に反射する。そして実質的に透過された光は任意の適当な技術を用いて所望の場所へ向けられる。
【0118】
本開示の照明システムを照明を提供する任意の適当な方法で用い得る。例えば本明細書に記載の照明システムのいくつかまたはすべてを用いてディスプレイ用の照明を提供し得る。図16はディスプレイデバイス1512に光学的に結合された照明システム1510を含むディスプレイアセンブリ1500を概略的に図示する。照明システム1510は本明細書に記載された任意の照明システム、例えば図1のシステム10を含み得る。照明システム1510はディスプレイデバイス1512に照明光を提供する。ディスプレイデバイス1512は任意の適当なディスプレイデバイス、例えばLCD、エレクトロクロミックまたは電気泳動デバイス、空間光変調器、透光性標識等であり得る。例えばディスプレイデバイス1512は1つまたは複数の空間光変調器を含み得る。いくつかの実施形態において1つまたは複数の空間光変調器は個々にアドレス可能な制御可能要素のアレイを含み得る。このような空間光変調器は適当なタイプの制御可能要素を含み得る。例えば空間光変調器は可変透過率タイプのディスプレイを含み得る。いくつかの実施形態において空間光変調器は、透過型光変調器の一例である液晶ディスプレイ(LCD)を含み得る。いくつかの実施形態において空間光変調器は、反射型光変調器の一例である変形可能ミラーデバイス(DMD)を含み得る。ディスプレイデバイス1512は、ディスプレイ画像を生成する任意の適当な光学および非光学素子、例えばレンズ、拡散板、偏光子、フィルタ、ビームスプリッタ、輝度強化フィルム等を含み得る。照明システム1510は当該技術において既知の任意の適当な技術を用いてディスプレイデバイス1312に光学的に結合され得る。
【0119】
本開示の例示的実施形態を検討するとともに本開示の範囲内の可能な変形例を参照してきた。本開示のこれらのおよび他の変形例および変更例は開示の範囲から逸脱することなく当業者には明らかであろうとともに、本開示は本明細書に記載された例示的実施形態に限定されないことは理解されよう。したがって本開示は冒頭に提示した特許請求の範囲によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】ショートパス干渉反射体を有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図2】ショートパス干渉反射体とロングパス干渉反射体とを有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図3】ショートパス干渉反射体と1つまたは複数の光学素子とを有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図4】ロングパス干渉反射体を有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図5】ショートパス干渉反射体と、ロングパス干渉反射体と、光学キャビティとを有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図6(A)】1つまたは複数のファセットを含む光学キャビティを有する照明システムの一実施形態の概略上面平面図である。
【図6(B)】図6(A)の照明システムの光学キャビティの一部分の概略断面図である。
【図6(C)】図6(A)の照明システムの概略側面図である。
【図6(D)】1つまたは複数のファセットを含む光学キャビティを有する照明システムの他の実施形態の概略側面図である。
【図6(E)】1つまたは複数のファセットを含む光学キャビティを有する照明システムの他の実施形態の概略側面図である。
【図7】各々1つまたは複数のファセットを含む4つの光学キャビティを有する照明システムの他の実施形態の概略上面平面図である。
【図8(A)】光導波路内に配置された1つまたは複数の光学キャビティ内に配置されたショートパス干渉反射体を有する照明システムの一実施形態の概略上面平面図である。
【図8(B)】線8B−8Bに沿った図8Aの照明システムの概略断面図である。
【図9(A)】光導波路の入力面に隣接した1つまたは複数の光学キャビティを有する照明システムの一実施形態の概略側面図である。
【図9(B)】図9(a)の照明システムの概略上面平面図である。
【図10(A)】光導波路の入力面に隣接した1つまたは複数の光学キャビティを有する照明システムの一実施形態の概略斜視図である。
【図10(B)】線10B−10Bに沿った図10(a)の照明システムの概略断面図である。
【図11】電子放出性物質と光導波路の出力面との間に配置されたショートパス干渉反射体を有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図12】光導波路の出力面に隣接して配置されたショートパス干渉反射体と、ショートパス干渉反射体上に配置された1つまたは複数の蛍光体ドットとを有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図13】楔状光導波路を有する照明システムの一実施形態の概略斜視図である。
【図14】1つまたは複数の光導波路を有する照明システムの一実施形態の概略断面図である。
【図15】1つまたは複数の光導波路を有する照明システムの他の実施形態を概略的に図示する。
【図16】照明システムとディスプレイデバイスとを含むディスプレイアセンブリを概略的に図示する。
【図17】電子放出性物質が光導波路の出力面とロングパス干渉反射体との間にあるように配置されたロングパス干渉反射体を有する照明システムの一実施形態を概略的に図示する。
【図18】1つまたは複数の光導波路を有する照明システムの他の実施形態の概略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光学特性を含む光を放出する光源と、
前記光源に光学的に結合されている多数の光導波路であって、各光導波路が各々入力面と出力面とを含む多数の光導波路と、
前記多数の光導波路の少なくとも1つの光導波路からの光を受光するように配置されている電子放出性物質であって、前記第1の光学特性を含む光で照明されると第2の光学特性を含む光を放出する電子放出性物質と、
前記電子放出性物質と前記多数の光導波路の前記出力面との間に配置されている第1の干渉反射体であって、前記第1の光学特性を含む光を実質的に透過するとともに前記第2の光学特性を含む光を実質的に反射する第1の干渉反射体と、
を含む照明システム。
【請求項2】
前記第1の光学特性が第1の波長域を含むとともに、前記第2の光学特性が前記第1の波長域とは異なる第2の波長域を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記第1の波長域がUV光を含む、請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記第1の波長域が青色光を含む、請求項2に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第2の波長域が可視光を含む、請求項2に記載の照明システム。
【請求項6】
前記光源が少なくとも1つの固体光源を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの固体光源が少なくとも1つのLEDを含む、請求項6に記載の照明システム。
【請求項8】
前記電子放出性物質が蛍光体材料を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項9】
前記電子放出性物質が不連続である、請求項1に記載の照明システム。
【請求項10】
前記不連続電子放出性物質が電子放出性物質の多数の線を含む、請求項9に記載の照明システム。
【請求項11】
前記不連続電子放出性物質が電子放出性物質のパターンを含む、請求項9に記載の照明システム。
【請求項12】
前記不連続電子放出性物質が電子放出性物質の複数のドットを含む、請求項9に記載の照明システム。
【請求項13】
前記電子放出性物質の多数のドットの各ドットが10000μm2未満の面積を有する、請求項12に記載の照明システム。
【請求項14】
前記電子放出性物質の多数のドットの少なくとも1つのドットが第1の電子放出性物質を含むとともに、前記電子放出性物質の多数のドットの少なくとも1つの他のドットが第2の電子放出性物質を含む、請求項12に記載の照明システム。
【請求項15】
前記第1の光学特性が第1の波長域を含むとともに、前記第2の光学特性が前記第1の波長域とは異なる第2の波長域を含み、少なくとも第1の蛍光体ドットが前記第2の波長域内の第1のピーク波長を有する光を放出するとともに、少なくとも第2の蛍光体ドットが前記第1のピーク波長とは異なる前記第2の波長域内の第2のピーク波長を有する光を放出する、請求項12に記載の照明システム。
【請求項16】
前記第1の干渉反射体が非平面干渉反射体を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項17】
前記第1の干渉反射体が凹状干渉反射体である、請求項16に記載の照明システム。
【請求項18】
前記多数の光導波路の前記出力端が非平面を形成する、請求項17に記載の照明システム。
【請求項19】
前記電子放出性物質により放出された光の少なくとも一部分を受光するように配置された少なくとも1つの光学素子をさらに含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの光学素子が反射型偏光子を含む、請求項19に記載の照明システム。
【請求項21】
前記反射型偏光子がコレステリック材料を含む、請求項20に記載の照明システム。
【請求項22】
前記反射型偏光子が多層ポリマー材料を含む、請求項20に記載の照明システム。
【請求項23】
前記反射型偏光子が多層複屈折ポリマー材料を含む、請求項22に記載の照明システム。
【請求項24】
前記第1の光学特性が第1の波長域を含むとともに、前記第2の光学特性が前記第1の波長域とは異なる第2の波長域を含み、前記電子放出性物質が前記第1の波長域において第1の屈折率を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項25】
前記第1の干渉反射体と前記電子放出性物質との間で前記電子放出性物質と接しているTIR促進層をさらに含み、さらに前記TIR促進層が前記第1の波長域において前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を含む、請求項24に記載の照明システム。
【請求項26】
前記TIR促進層が空隙を含む、請求項25に記載の照明システム。
【請求項27】
前記TIR促進層が微細構造化層を含む、請求項25に記載の照明システム。
【請求項28】
前記電子放出性物質が第2の干渉反射体と前記第1の干渉反射体との間にあるように配置された第2の干渉反射体をさらに含み、該第2の干渉反射体が前記第2の光学特性を含む光を実質的に透過するとともに前記第1の光学特性を含む光を実質的に反射する、請求項24に記載の照明システム。
【請求項29】
前記第2の干渉反射体と前記電子放出性物質との間で前記電子放出性物質と接しているTIR促進層をさらに含み、前記TIR促進層が前記第1の波長域において前記第1の屈折率より小さい第2の屈折率を含む、請求項28に記載の照明システム。
【請求項30】
前記TIR促進層が空隙を含む、請求項29に記載の照明システム。
【請求項31】
前記TIR促進層が微細構造化層を含む、請求項29に記載の照明システム。
【請求項32】
請求項1に記載の照明システムを含む車両ヘッドライト。
【請求項33】
請求項1に記載の照明システムを含む投射システム。
【請求項34】
請求項1に記載の照明システムを含む灯具。
【請求項35】
前記多数の光導波路が多数の光ファイバを含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項36】
前記多数の光ファイバが、各々約400μm〜約1000μmのコア径を有する多数のポリマークラッドシリカファイバを含む、請求項35に記載の照明システム。
【請求項37】
前記光源が多数のLEDを含み、前記照明システムが前記複数のLEDと電気通信しているコントローラをさらに含み、該コントローラが前記多数のLEDの1つまたは複数のLEDを選択的に起動するように動作可能である、請求項1に記載の照明システム。
【請求項38】
請求項1に記載の照明システムを含む標識。
【請求項39】
照明システムであって、
第1の光学特性を含む光を放出する光源と、
前記光源に光学的に結合されている多数の光導波路であって、各光導波路が各々入力面と出力面とを含む多数の光導波路と、
前記多数の光導波路の少なくとも1つの光導波路からの光を受光するように配置されている電子放射性物質であって、前記第1の光学特性を含む光で照明されると第2の光学特性を含む光を放出する電子放出性物質と、
前記電子放出性物質と前記多数の光導波路の前記出力面との間に配置されている第1の干渉反射体であって、前記第1の光学特性を含む光を実質的に透過するとともに前記第2の光学特性を含む光を実質的に反射する第1の干渉反射体と、を含む照明システムと、
前記照明システムに光学的に結合されている空間光変調器であって、前記照明システムからの光の少なくとも一部分を変調するように動作可能な多数の制御可能要素を含む空間光変調器と、
を含むディスプレイ。
【請求項40】
前記照明システムは、前記電子放出性物質が第2の干渉反射体と前記第1の干渉反射体との間にあるように配置された第2の干渉反射体をさらに含み、前記第2の干渉反射体が前記第2の光学特性を含む光を実質的に透過するとともに前記第1の光学特性を含む光を実質的に反射する、請求項39に記載のディスプレイ。
【請求項41】
前記空間光変調器の前記多数の制御可能要素が可変透過率ディスプレイ要素を含む、請求項39に記載のディスプレイ。
【請求項42】
前記可変透過率ディスプレイ要素が液晶ディスプレイ要素を含む、請求項40に記載のディスプレイ。
【請求項43】
多数の光導波路のうち、光を出力面に対して向ける少なくとも1つの光導波路を第1の光学特性を含む光で照明することと、
前記第1の光学特性を含む光を実質的に透過するとともに前記第2の光学特性を含む光を実質的に反射する、第1の干渉反射体を前記少なくとも1つの光導波路の前記出力面からの光で照明することと、
電子放出性物質が第2の光学特性を含む光を放出するように、前記電子放出性物質を前記第1の干渉反射体により透過された光で照明することと、
前記電子放出性物質により放出された光の少なくとも一部分を所望の場所へ向けることとを含む、
所望の場所に照明を提供する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate

【図6E】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公表番号】特表2008−505440(P2008−505440A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519209(P2007−519209)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/016870
【国際公開番号】WO2006/007097
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】