説明

記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法および記憶媒体処理システム

【課題】会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図り、会員の遊技者に特典などを付与することができる記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法および記憶媒体処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、ネットワーク8には、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12なども接続されている。これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、管理装置13で会員および非会員の遊技者の各機器からの情報を区別し、差別化した処理が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ台、スロットマシーン、ゲーム機などの遊技機を有する遊技場に使用される記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法および記憶媒体処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパチンコホールやスロットマシンホールなどでは、遊技客は、遊技台から離れた別体の発券機に行ってプリペイドカードを購入することなくいきなり遊技台に行って遊技したいという要望がある。また、何度も追加入金する必要のない1万円などの高額紙幣を用いて大当りとなるまで遊技し、出玉を計数した後、精算機にプリペイドカードを挿入し残金を返却してもらいたいという要望もある。
【0003】
この要望に対して、会員登録して会員カードを有する遊技者は、会員カードを台間機に挿入して、度数残高を有すれば即座に遊技することができ、また、度数残高がないときでも遊技台に隣接して設けられた紙幣識別装置に追加入金をすることで、度数残高をその追加入金額に応じて増加し、その度数残高の範囲で貸玉して遊技することができる。
【0004】
ところが、非会員の遊技者は、台間機内部に白カード(度数残高0のカード)がなければ、発券機まで行ってプリペイドカードを購入して遊技するか、または、後ほど度数残高を返却しないことを前提に、台間機に必ず使い切るようにするため現金1000円等の少額の現金を投入し仮想のカードを発行したことにして遊技し、その現金分のパチンコ玉を使い切ると、再度、台間機に現金1000円を投入し遊技を続けるということを繰り返し行わなければならなかった。
【0005】
また、遊技場の経営の側からも、非会員の遊技者が、発券機でプリペイドカードを購入すること、または、台間機に現金を繰り返し投入することによって、遊技が一時停止するので、稼働率の向上を図ることが難しかった。
【0006】
また、台間機内部に白カード(そのままで使用できないカード)がないことが多いのは、白カードは、カードの厚さが薄く、多湿の雰囲気の状態では他の物体に張り付きやすく、また、固定、回転、移動、整頓などの処理が困難なので、遊技者の用いたカードを再利用するため多くの枚数を回収することができない(多くて2枚程度である。カードを再利用しない場合は、多くのカードがなくなってしまうので不経済となる。)。
【0007】
そのため遊技者が、発券機まで行ってプリペイドカードを購入するか、新たに台間機にて発券を受けることができるように店員が残ストック数がなくなる都度台間機に白カードを補充するしかなかった。
【0008】
そこで、台間機内部に多数ストック可能で、回収および排出が容易なICチップを有するコインを併用することが提案された(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−62123号公報 (第3−4頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように、従来の遊技場での非会員の遊技者においては、台間機内部に白カードがなければ、発券機まで行ってプリペイドカードを購入して遊技するか、または、台間機に現金1000円を投入し仮想のカードを発行したことにして遊技し、その現金分のパチンコ玉を使い切ると、再度、台間機に現金1000円を投入し遊技を続けるということを繰り返し行わなければならないなどの、不便な行為を遊技者に課さなければならないという問題があった。
【0010】
また、遊技場の経営の側からも、非会員の遊技者が、発券機でプリペイドカードを購入すること、または、台間機に現金を繰り返し投入することによって、遊技が一時停止するので、稼働率の向上を図ることが難しいなどの問題があった。
【0011】
また、従来のパチンコホールやスロットマシンホールなどでは、会員および非会員の遊技者の双方が、コイン形状記憶媒体またはカード形状記憶媒体を併用していたので、遊技の際、使用上の混乱を生じたり、記憶媒体の形状から会員および非会員の遊技者を区別することができないという問題があった。
【0012】
一方、台間機内部に多数ストック可能なコインを会員の遊技者に携帯させると、遊技者はコインを財布の硬貨入れに入れておくことが想定され、この場合、コインの損耗や汚れなどが生じ、そのコインを台間機に挿入することによって、リーダライタの故障やコイン詰りを引き起こすという問題があった。また、コインは、カードに比べ製造コストが高く、会員の遊技者がコインを紛失することなどによる経営コスト上の問題があった。
【0013】
そこで本発明では、このような課題を解決するためになされたもので、全ての遊技者にもれなく、遊技台にすわっていきなり高額紙幣を入金して遊技可能であり、遊技に際し玉貸しする記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、遊技者が大当りを得て度数残高があれば精算可能な精算機、精算方法、これら含めて統括的管理する記憶媒体処理システムおよび遊技管理方法を提供することを目的とする。
【0014】
また、会員の遊技者にはカード形状記憶媒体を、非会員の遊技者にはコイン形状記憶媒体をそれぞれ利用させる、即ち、記憶媒体の形状の違いによって区別するという単純明快かつ混乱の生じにくい運営形態を提供でき、その結果として、会員と非会員の異なる管理処理による効率化、会員と非会員の遊技者との差別化として特典付与が可能な記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法および記憶媒体処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明者は、まず、全ての遊技者が、遊技台にすわっていきなり高額紙幣を入金して遊技可能ならしめるため、遊技後、記憶媒体を回収しないと捨てられる可能性の高い非会員向けに、カードを回収可能とし、次なる非会員の遊技客に対し回収された記憶媒体を再発行するカード処理機構を新たにに開発し、非会員が入金すると何枚でも発券可能とすればよいことに着眼した。しかしながら、このような複雑なカード回収機構は、天候によっても不具合を起こしやすいし、そもそも開発できないリスクもあり更によい解決手段がないか再考した。
【0016】
次に発明者は、回収容易なコイン形状記憶媒体を用いることに着眼した。しかしながら、コイン形状記憶媒体は、回収は容易なものの落とし易く転がり易く、長い間遊技者に持たせると紛失することもある。また、店外に持ち出される場合には、コイン形状記憶媒体は、遊技者の財布の硬貨入れに入れられることが想定され、この場合コイン形状記憶媒体の汚損が精密機器である遊技場の各機器の不具合の原因となる恐れがあることに気がついた。つまり、長い期間にわたって遊技者が保有する場合には、カード形状記憶媒体の方が適していることに気がついた。
【0017】
そこで、発明者は、遊技者にカード形状記憶媒体を長い期間にわたって保有させる場合と、コイン形状記憶媒体を短期間だけ保有させる場合とで切り分ける運営の実施可能な装置、方法とは何かを熟慮の末、本発明を完成させた。
【0018】
本発明の記憶媒体処理装置は、有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体を用いて、その特定された有価価値の範囲で遊技に供する遊技媒体の貸し出しが可能な記憶媒体処理装置であって、貨幣を受け入れて該貨幣を識別する貨幣識別部と、カード形状記憶媒体を受け入れるカード受入手段と、前記カード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るカード読取手段と、前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応して前記カード受入手段が受け入れたカード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新手段と、を有するカード処理部と、コイン形状記憶媒体を受け入れるコイン受入手段と、前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るコイン読取手段と、前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応して前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するコイン更新手段と、貯留されたコイン形状記憶媒体に対し前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応する有価価値を特定する有価価値特定情報を書き込んで発行するコイン発行手段と、を有するコイン処理部と、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなった前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収部とを具備することを特徴とする。
【0019】
この記憶媒体処理装置によれば、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。また、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体を有する遊技者、または、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体を有しない遊技者のすべてに対して、別体の発券機にてプリペイドカードを購入することなくいきなり高額紙幣を入金して遊技することができる。これによって、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができ、別体の発券機が不要となるので遊技場の経営コストの削減を図ることができる。
【0020】
さらに、コイン形状記憶媒体は、多数ストック可能なので、店員がコイン形状記憶媒体の補充または回収を頻繁に行う手間を省くことができる。ここで、カード処理部、コイン処理部には、リードライタなどを用いることができる。有価価値特定情報には、例えば、遊技者を互いに識別するためのID、IDと入金された金額を度数化した度数、または、度数のみなどの情報が含まれる。遊技媒体には、例えば、パチンコ玉、メダルなどを用いることができる。貨幣には、硬貨、紙幣を含む。
【0021】
また、本発明の記憶媒体処理装置は、前記カード処理部が、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理手段と、前記コイン処理部が、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
この記憶媒体処理装置によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。ここで、コイン形状記憶媒体を受け入れた場合とは、記憶媒体処理装置の外部からコイン形状記憶媒体を受け入れた場合と、記憶媒体処理装置の内部から発行するコイン形状記憶媒体を受け入れた場合とを含む。
【0023】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(貸玉数に応じて貸玉ポイント付与、カードをその営業日にはじめて挿入した時に付与される来店ポイント付与、アウト数とセーフ数の差である勝敗に応じて勝敗ポイント付与などがある。)、パチンコ台上部や台間機に設置されたデータ表示機へのその会員の遊技結果や遊技台データの表示、再プレー(遊技の結果獲得した遊技媒体を計数して貯玉化し、その貯玉の少なくとも一部を再び遊技に供するために貸玉する。)、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば、年齢層別グループ)毎のデータ集計(例えば、遊技結果のリストやグラフ表示)、検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0024】
また、記憶媒体処理装置では、前記貨幣識別部が、紙幣の貯留が可能な紙幣貯留部を有し、かつ前記記憶媒体処理装置の本体と別体でもよい。これによって、カード処理部、コイン処理部などの装着スペースを確保することができる。また、使用されている台間機との交換が可能で、交換も容易に行うことができる。
【0025】
本発明の記憶媒体処理方法は、コイン形状記憶媒体またはカード形状記憶媒体のいずれかであって有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体、または貨幣のいずれかを受け入れる受入ステップと、前記受入ステップで、前記記憶媒体または前記貨幣のいずれかが受け入れられたことに対応して、記憶媒体対応処理ステップまたは貨幣対応処理ステップのいずれかが実行される実行ステップを具備する記憶媒体処理方法であって、前記記憶媒体対応処理ステップが、前記受入ステップで受け入れられた前記記憶媒体からの有価価値特定情報の読み取りを行う読取ステップと、前記受入ステップ後に、貨幣が受け入れられた場合には、該貨幣を識別する第1の貨幣識別ステップと、前記第1の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応して、前記受入ステップで受け入れられた前記記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値の更新を行う第1の媒体取扱ステップと、前記読取ステップまたは前記第1の媒体取扱ステップで、読み取られたか、更新された有価価値の範囲で遊技媒体の貸し出しを行う第1の遊技媒体貸出ステップと、前記コイン形状記憶媒体が使用された場合であって、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留する第1のコイン回収ステップとを有し、前記貨幣対応処理ステップが、前記受入ステップで受け入れられた貨幣を識別する第2の貨幣識別ステップと、貯留されたコイン形状記憶媒体に前記第2の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応した有価価値を特定可能な有価価値特定情報の書き込み、およびそのコイン形状記憶媒体の発行を行う第2の媒体取扱ステップと、前記第2の媒体取扱ステップで、書き込まれた有価価値の範囲で遊技媒体の貸し出しを行う第2の遊技媒体貸出ステップと、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留する第2のコイン回収ステップとを有することを特徴とする。
【0026】
この記憶媒体処理方法によれば、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体を有する遊技者、または、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体を有しない遊技者のすべてに対して、発券機にてプリペイドカードを購入することなくいきなり高額紙幣を入金して遊技することができる。また、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。さらに、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体の有価価値特定情報などの情報を個々に管理している従来の管理ソフトからの変更の必要がない。
【0027】
また、本発明の記憶媒体処理方法は、前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理ステップと、前記受入ステップまたは前記第2の媒体取扱ステップで、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理ステップとを具備することを特徴とする。
【0028】
この記憶媒体処理方法によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。ここで、コイン形状記憶媒体を受け入れた場合とは、記憶媒体処理装置の外部からコイン形状記憶媒体を受け入れた場合と、記憶媒体処理装置の内部から発行するコイン形状記憶媒体を受け入れた場合とを含む。
【0029】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(貸玉数に応じて貸玉ポイント付与、カードをその営業日にはじめて挿入した時に付与される来店ポイント付与、アウト数とセーフ数の差である勝敗に応じて勝敗ポイント付与などがある。)、パチンコ台上部や台間機に設置されたデータ表示機へのその会員の遊技結果や遊技台データの表示、再プレー(遊技の結果獲得した遊技媒体を計数して貯玉化し、その貯玉の少なくとも一部を再び遊技に供するために貸玉する。)、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば、年齢層別グループ)毎のデータ集計(例えば、遊技結果のリストやグラフ表示)、検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0030】
本発明の精算機は、有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記録された記憶媒体を用いて、その特定された有価価値の範囲で、貨幣の払い戻しが可能な精算機であって、カード形状記憶媒体を受け入れるカード受入手段と、前記カード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るカード読取手段と、前記カード読取手段により読み取られた有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻すカード対応紙幣払戻手段と、前記カード対応紙幣払戻手段で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新手段と、を有するカード精算処理部と、コイン形状記憶媒体を受け入れるコイン受入手段と、前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るコイン読取手段と、前記コイン読取手段により読み取られた有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻すコイン対応紙幣払戻手段と、前記コイン対応紙幣払戻手段で払い戻された貨幣に対応して前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するコイン更新手段と、を有するコイン精算処理部と、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなった前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収部とを具備することを特徴とする。
【0031】
この精算機によれば、会員登録を受けた遊技者が利用するカード形状記憶媒体と、会員登録を受けていない遊技者が利用するコイン形状記憶媒体との処理部を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0032】
また、本発明の精算機は、前記カード精算処理部が、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理手段と、前記コイン精算処理部が、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理手段とを具備することを特徴とする。
【0033】
この精算機によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。
【0034】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(精算時に付与する精算ポイント付与、未精算の有価価値に応じて付与される未精算ポイント付与などがある。)、その会員の遊技結果に応じてコメントを精算機の液晶に表示するコメント表示、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば年齢層別グループ)毎の精算データ集計(例えば精算結果のリストやグラフ表示)、店員による検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0035】
本発明の精算方法は、コイン形状記憶媒体またはカード形状記憶媒体のいずれかであって有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体を受け入れる受入ステップと、前記受入ステップで受け入れられた前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体からの有価価値特定情報の読み取りを行う読取ステップと、前記読取ステップで読み取られた前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体からの有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻す貨幣払戻ステップと、前記貨幣払戻ステップで払い戻された貨幣に対応して前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新ステップと、前記コイン形状記憶媒体が使用された場合であって、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収ステップとを具備することを特徴とする。
【0036】
この精算方法によれば、会員登録を受けた遊技者が利用するカード形状記憶媒体と、会員登録を受けてい遊技者が利用するコイン形状記憶媒体との処理部を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。さらに、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体の有価価値特定情報などの情報を個々に管理している従来の管理ソフトからの変更の必要がない。
【0037】
また、本発明の精算方法は、前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理ステップと、前記受入ステップで、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理ステップとを具備することを特徴とする。
【0038】
この精算方法によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。
【0039】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(精算時に付与する精算ポイント付与、未精算の有価価値に応じて付与される未精算ポイント付与などがある。)、その会員の遊技結果に応じてコメントを精算機の液晶に表示するコメント表示、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば年齢層別グループ)毎の精算データ集計(例えば精算結果のリストやグラフ表示)、店員による検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0040】
本発明の記憶媒体処理システムは、請求項1に記載の記憶媒体処理装置、請求項6記載の精算機および管理装置を具備し、前記記憶媒体処理装置と、前記精算機と、前記管理装置とがそれぞれ通信可能に接続された記憶媒体処理システムであって、前記管理装置が、カード形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、付与されるポイントを管理するポイント管理手段と、前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するカード有価価値管理手段と、を有するカード情報管理部と、コイン形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するコイン有価価値管理手段を有するコイン情報管理部とを具備することを特徴とする。
【0041】
この記憶媒体処理システムによれば、記憶媒体処理装置と、精算機と、管理装置とがそれぞれ通信を行うよう接続され、記憶媒体処理装置および精算機の情報を管理装置で管理することができる。また、管理装置における管理情報は、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体が区別されているので、会員と非会員との管理情報などを別個に管理することができ、さらに、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0042】
なお、上記した本発明は、例えば、発券機、発券方法などに応用することもできる。次に、発券機、発券方法に応用した場合の一態様を例示する。
【0043】
一態様の発券機は、貨幣を受け入れて、該貨幣に対応する有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体を発行する発券機であって、貨幣を受け入れて該貨幣を識別する貨幣識別部と、カード形状記憶媒体を受け入れるカード受入手段と、前記カード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るカード読取手段と、前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応して前記カード受入手段が受け入れたカード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新手段と、を有するカード処理部と、貯留されたコイン形状記憶媒体に対し前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応する有価価値を特定する有価価値特定情報を書き込んで発行するコイン発行手段と、を有するコイン処理部とを具備する。
【0044】
この発券機によれば、会員登録を受けた遊技者が利用するカード形状記憶媒体と、会員登録を受けてい遊技者に発券されるコイン形状記憶媒体との処理部を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0045】
ここで、一態様の発券機は、台間機と別体式の発券機に限定されるものではなく、台間機自体に本発明の発券機を搭載することもできる。
【0046】
また、一態様の発券機は、前記カード処理部が、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理手段と、前記コイン処理部が、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理手段とを具備する。
【0047】
この発券機によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。
【0048】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(発券時に付与する発券ポイント付与、発券した有価価値に応じて付与される発券有価価値ポイント付与などがある。)、その会員の前日までの遊技結果に応じてコメントを発券機の液晶に表示するコメント表示、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば年齢層別グループ)毎の精算データ集計(例えば精算結果のリストやグラフ表示)、店員による検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0049】
一態様の発券方法は、カード形状記憶媒体および貨幣、または、貨幣のいずれかを受け入れる受入ステップと、前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体および貨幣、または、紙幣のいずれかが受け入れられたことに対応して、記憶媒体貨幣対応処理ステップまたは貨幣対応処理ステップのいずれかが実行される実行ステップを具備する発券方法であって、前記記憶媒体貨幣対応処理ステップが、前記受入ステップで受け入れられた前記カード形状記憶媒体からの有価価値特定情報の読み取りを行う読取ステップと、前記受入ステップで受け入れられた貨幣を識別する第1の貨幣識別ステップと、前記第1の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応して、前記受入ステップで受け入れられた前記カード記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値の更新、および、前記カード形状記憶媒体の返却を行う第1の媒体取扱ステップと、を有し、前記貨幣対応処理ステップが、前記受入ステップで受け入れられた貨幣を識別する第2の貨幣識別ステップと、貯留されたコイン形状記憶媒体に前記第2の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応した有価価値を特定可能な有価価値特定情報の書き込み、および、そのコイン形状記憶媒体の発行、を行う第2の媒体取扱ステップと、前記第2の媒体取扱ステップで、書き込まれた有価価値の範囲で遊技媒体の貸し出しを行う第2の遊技媒体貸出ステップとを有する。
【0050】
この発券方法によれば、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。さらに、カード形状記憶媒体またはコイン形状記憶媒体の有価価値特定情報などの情報を個々に管理している従来の管理ソフトからの変更の必要がない。
【0051】
また、一態様の発券方法は、前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理ステップと、前記第2の媒体取扱ステップで、貯留された前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理ステップとを具備する。
【0052】
この発券方法によれば、会員としての処理と、非会員の処理の一部を相違させ差別化を図り、会員だけに特典を付与することで、会員の再来店を促すことができる。
【0053】
また、第1の処理とは、ポイントの付与(発券時に付与する発券ポイント付与、発券した有価価値に応じて付与される発券有価価値ポイント付与などがある。)、その会員の前日までの遊技結果に応じてコメントを発券機の液晶に表示するコメント表示、管理装置による会員毎、所定の会員グループ(例えば年齢層別グループ)毎の精算データ集計(例えば精算結果のリストやグラフ表示)、店員による検索、ダイレクトメール発信のための広告用のはがきへの住所の印刷などの処理を含むが、これらに限られるものではない。また、会員向けの特典や処理は種々のものがあり、会員特有の処理である第1の処理は、非会員向けの第2の処理では行われない。つまり、第1の処理手段は、会員特有の処理である第1の処理を少なくとも含み、その他に、第2の処理と共通する処理を含むこともある。
【0054】
また、上記した一態様の発券機、請求項6に記載の精算機、計数機、景品払出機、再プレー受付機のいずれか少なくとも1つと、請求項1に記載の記憶媒体処理装置と、管理装置とを具備した記憶媒体処理システムを構成してもよい。この記憶媒体処理システムの一態様を次に示す。
【0055】
一態様の記憶媒体処理システムは、上記した一態様の発券機、請求項6に記載の精算機、計数機、景品払出機、再プレー受付機のいずれか少なくとも1つと、請求項1に記載の記憶媒体処理装置と、管理装置とを具備し、前記発券機、前記精算機、前記計数機、前記景品払出機、前記再プレー受付機のいずれか少なくとも1つと、前記記憶媒体処理装置と、前記管理装置とがそれぞれ通信可能に接続された記憶媒体処理システムであって、前記計数機が、遊技媒体を受け入れて該遊技媒体の数を計数する計数部と、カード形状記憶媒体を受け入れる第1のカード受入手段と、前記第1のカード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から遊技媒体貯数を特定する遊技媒体貯数特定情報を読み取る第1のカード読取手段と、前記計数部により計数した遊技媒体数に対応して前記第1のカード受入手段が受け入れたカード形状記憶媒体の遊技媒体貯数特定情報によって特定される遊技媒体貯数を更新する第1のカード更新手段と、を有する第1のカード処理部と、前記計数部により計数した遊技媒体数を、遊技媒体貯数を特定可能な遊技媒体貯数特定情報として、貯留された記録媒体に記録する記録媒体記録手段と、前記記録媒体記録手段で記録された前記記録媒体を発券する記録媒体発券手段と、を有する第1の記録媒体処理部とを具備し、前記景品払出機が、カード形状記憶媒体を受け入れる第2のカード受入手段と、前記第2のカード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から遊技媒体貯数を特定する遊技媒体貯数特定情報を読み取る第2のカード読取手段と、前記第2のカード読取手段により読み取られた遊技媒体貯数特定情報によって特定される遊技媒体貯数に基づいて景品を払い出すか、または、払い出す景品の種別と数量を表示するカード景品処理手段と、前記カード景品処理手段で払い出された景品または払い出す景品の種別と数量に対応して前記カード形状記憶媒体の遊技媒体貯数特定情報によって特定される遊技媒体貯数を更新する第2のカード更新手段と、を有する第2のカード処理部と、遊技媒体貯数を特定可能な遊技媒体貯数特定情報が記録された記録媒体の該遊技媒体貯数特定情報を読み取る記録媒体読取手段と、前記記録媒体読取手段により読み取られた遊技媒体貯数特定情報によって特定される遊技媒体貯数に基づいて景品を払い出すか、または、払い出す景品の種別と数量を表示する記録媒体景品処理手段と、を有する第2の記録媒体処理部とを具備し、前記再プレー受付機が、カード形状記憶媒体を受け入れる第3のカード受入手段と、前記第3のカード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から遊技媒体貯数を特定する遊技媒体貯数特定情報を読み取る第3のカード読取手段と、前記第3のカード読取手段によって読み取られた遊技媒体貯数特定情報により特定される遊技媒体貯数のうち所定の遊技媒体貯数を再プレー用の遊技媒体貯数に変更するための出力を行う再プレー出力手段とを有する第3のカード処理部を具備し、前記管理装置が、カード形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、前記記憶媒体処理装置で投入された金額に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値、前記発券機で投入された金額に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値、前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するカード有価価値情報管理手段と、前記発券機で投入または払い戻された貨幣の金額を管理するカード貨幣情報管理手段と、前記計数機で計数された遊技媒体数および前記景品払出機で交換された遊技媒体数を管理するカード遊技媒体数情報管理手段と、前記景品払出機で景品毎の交換回数の履歴、交換された遊技媒体数の履歴を管理する景品記憶媒体履歴情報管理手段と、前記再プレー受付機で受付され、前記カード遊技媒体数情報管理手段で管理される遊技媒体貯数特定情報により特定される遊技媒体貯数のうち所定の遊技媒体貯数を再プレー用の遊技媒体貯数として変更した再プレー用の遊技媒体貯数を管理する再プレー用遊技媒体貯数情報管理手段とを有するカード情報管理部と、コイン形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、前記記憶媒体処理装置で投入された金額に対応して前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値、前記発券機で投入された金額に対応して前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値、前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するコイン有価価値情報管理手段と、前記発券機で投入または払い戻された貨幣の金額を管理するコイン貨幣情報管理手段と、前記計数機で計数された遊技媒体数を管理するコイン遊技媒体数情報管理手段とを有するコイン情報管理部とを具備する。
【0056】
この記憶媒体処理システムによれば、発券機、精算機、計数機、景品払出機、再プレー受付機のいずれか少なくとも1つと、記憶媒体処理装置と、管理装置とがそれぞれ通信可能に接続され、発券機、精算機、計数機、景品払出機、再プレー受付機のいずれか少なくとも1つと、記憶媒体処理装置および精算機の情報を管理装置で管理することができる。また、管理装置における管理情報は、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体が区別されているので、会員と非会員との管理情報などを別個に管理することができ、さらに、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0057】
また、有価価値を特定可能な有価価値特定情報、遊技媒体数を特定可能な遊技媒体貯数特定情報および再プレー用遊技媒体数を特定可能な再プレー用遊技媒体貯数特定情報を少なくとも管理している管理装置を用いた遊技管理方法の一態様として次に示すものが例示できる。
【0058】
一態様の遊技管理方法は、有価価値を特定可能な有価価値特定情報、遊技媒体数を特定可能な遊技媒体貯数特定情報および再プレー用遊技媒体数を特定可能な再プレー用遊技媒体貯数特定情報を少なくとも管理している管理装置を用いた遊技管理方法であって、貨幣を受け入れて、該貨幣に対応する有価価値を特定する有価価値特定情報をコイン形状記憶媒体に記録して発行するコイン形状記憶媒体発行手段と、少なくとも前記有価価値特定情報の通信を行う第1通信ステップと、貨幣およびカード形状記憶媒体、または、貨幣および前記コイン形状記憶媒体を受け入れて、前記有価価値特定情報を処理することによって該貨幣に対応する有価価値を更新し、該更新された有価価値の範囲で遊技媒体を貸し出すと共に、前記有価価値特定情報を処理することによって貸し出された該遊技媒体に対応する有価価値を更新する第1の遊技媒体貸出手段と、少なくとも前記有価価値特定情報の通信を行う第2通信ステップと、遊技媒体を計数し、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合には、該カード形状記憶媒体より前記遊技媒体貯数特定情報を読み出して前記遊技媒体貯数を更新するか、または、前記カード形状記憶媒体を受け入れない場合には、計数された該遊技媒体の数を特定するための遊技媒体貯数特定情報を記録した記録媒体を発券する遊技媒体計数手段と、少なくとも前記遊技媒体貯数特定情報の通信を行う第3通信ステップと、前記記録媒体、または、前記カード形状記憶媒体の前記遊技媒体貯数特定情報によって特定された遊技媒体数に基づいて、景品との交換を行うか、または、景品との交換を行うために交換すべき景品の種別と交換すべき景品数を表示するか、少なくとも一方を行い、前記遊技媒体貯数特定情報を処理して交換された該景品に対応する遊技媒体数に基づいて該更新された遊技媒体貯数をさらに更新する景品払出手段と、少なくとも前記遊技媒体貯数特定情報の通信を行う第4通信ステップと、前記カード形状記憶媒体を受け入れて、前記遊技媒体計数手段において更新された遊技媒体貯数特定情報で特定された遊技媒体数の少なくとも一部を再プレー用遊技媒体貯数に変更し、該再プレー用遊技媒体貯数に基づいて、前記遊技媒体貯数特定情報を処理して前記更新された遊技媒体貯数を更新し、前記再プレー用遊技媒体貯数特定情報を処理して前記再プレー用遊技媒体貯数を更新する再プレー受付手段と、少なくとも前記遊技媒体数特定情報と前記再プレー用遊技媒体貯数特定情報の通信を行う第5通信ステップと、前記カード形状記憶媒体を受け入れて、前記再プレー用遊技媒体貯数特定情報を処理することによって前記再プレー用遊技媒体貯数の範囲で遊技媒体を貸し出すと共に、前記再プレー用遊技媒体貯数特定情報を処理することによって貸し出された該遊技媒体に対応する再プレー用遊技媒体貯数を更新する第2の遊技媒体貸出手段と、少なくとも前記再プレー用遊技媒体貯数特定情報の通信を行う第6通信ステップとを有する。
【0059】
この遊技管理方法によれば、有価価値を特定可能な有価価値特定情報、遊技媒体数を特定可能な遊技媒体貯数特定情報および再プレー用遊技媒体数を特定可能な再プレー用遊技媒体貯数特定情報を少なくとも管理している管理装置と、例えば発券機の機能を有するコイン形状記憶媒体発行手段、例えば台間機の機能を有する第1の遊技媒体貸出手段、例えば計数機の機能を有する遊技媒体計数手段、例えば景品払出機の機能を有する景品払出手段、例えば再プレー受付機の機能を有する再プレー受付手段および例えば台間機の機能を有する第2の遊技媒体貸出手段とが通信を行い、管理装置において、それぞれの機器の情報を管理することができる。また、管理装置における管理情報は、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体が区別されているので、会員と非会員との管理情報などを別個に管理することができ、さらに、会員と非会員との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0060】
ここで、有価価値特定情報の処理とは、有価価値特定情報が有価価値の場合には、有価価値を書き込むことをいう。また、有価価値特定情報が個人を識別するIDの場合には、記憶媒体より有価価値特定情報を読み取り、そのIDに基づいて、管理装置より有価価値特定情報によって特定される有価価値を読み込み、さらに貨幣の分の有価価値を加算して再び管理装置に書き込んでもよい。遊技媒体貯数特定情報の処理とは、遊技媒体貯数特定情報が遊技媒体貯数の場合には、遊技媒体貯数を書き込むことをいう。また、遊技媒体貯数特定情報が個人を識別するIDの場合には、記憶媒体より遊技媒体貯数特定情報を読み取り、そのIDに基づいて、管理装置より遊技媒体貯数特定情報によって特定される遊技媒体貯数を読み込み、さらに貨幣の分の遊技媒体貯数を加算して再び管理装置に書き込んでもよい。再プレー用遊技媒体貯数特定情報の処理とは、再プレー用遊技媒体貯数特定情報が再プレー用遊技媒体貯数の場合には、再プレー用遊技媒体貯数を書き込むことをいう。また、再プレー用遊技媒体貯数特定情報が個人を識別するIDの場合には、記憶媒体より再プレー用遊技媒体貯数特定情報を読み取り、そのIDに基づいて、管理装置より再プレー用遊技媒体貯数特定情報によって特定される再プレー用遊技媒体貯数を読み込み、さらに貨幣の分の再プレー用遊技媒体貯数を加算して再び管理装置に書き込んでもよい。
【0061】
また、記録媒体には、例えば、レシートなどの紙媒体であり、バーコードや表記のうち少なくとも一方を印刷することができるものが用いられる。また、記録媒体には、例えば、カードなどの磁気記憶層や非接触データキャリアなどの記憶する手段を有する記憶媒体なども用いることができる。
【発明の効果】
【0062】
本発明の記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法および記憶媒体処理システムによれば、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員としての処理と、非会員としての処理との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。また、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図り、会員の遊技者に特典などを付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
以下、本発明に係る記憶媒体処理システム1の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0064】
図1に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1の概要図を示す。また、図2の(a)に会員の遊技者が使用するカード形状記憶媒体である会員ICカード30の斜視図、(b)に非会員の遊技者が使用するコイン形状記憶媒体であるICコイン31の斜視図を示す。
【0065】
ここで、会員の遊技者とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技者を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録され、会員ICカード30を有する遊技者をいう。また、非会員の遊技者とは、会員登録されていない一般の遊技者をいう。
【0066】
この一実施の形態の記憶媒体処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。また、ネットワーク8には、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22なども接続されている。
【0067】
これらの機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置13に出力され、さらに、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続されている。また、管理装置13からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。
【0068】
以下に、本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システム1を構成する記憶媒体や各機器のそれぞれについて説明する。
【0069】
(会員ICカード30およびICコイン31)
図2に示された(a)会員ICカード30および(b)ICコイン31について説明する。
【0070】
会員ICカード30は、従来から遊技システムで使用されていたICチップを有する記憶媒体であり、カード形状を有している。ICコイン31は、会員ICカード30と同様の機能を有する記憶媒体である。会員ICカード30と異なる点は、その形状がコイン形状であることにある。
【0071】
コイン形状とは、硬貨やチップに類した円盤形状を意味する。このコイン形状は、リサイクル時の耐久性と搬送性を考慮して、例えば、樹脂、金属、セラミックスなどの硬質材料で形成されている。ICコイン31を成形する材料としてプラスチックなどの軽量材料を用いる場合には、コイン形状の外周部に金属リングなどを埋め込んで重みを持たせ、搬送時に転がりやすくすることが好ましい。
【0072】
これらの会員ICカード30やICコイン31は、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有する非接触型の記憶媒体であり、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる。
【0073】
会員ICカード30またはICコイン31を用いた管理システムにおいては、それぞれについて、次に示した管理システムの内のいずれか1つを採用することができる。
【0074】
会員ICカード30は、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、または、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステムを採用することができる。
【0075】
ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。また、会員ICカード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。これらの情報は、会員ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報である。
【0076】
また、上記ポイントには、来店ポイント(台間機に会員ICカードを差し込むと付与されるポイント)、貸玉ポイント(貸し玉数に応じて付与されるポイント)、勝敗ポイント(アウト数からセーフ数の差に応じて、負けた客に付与されるポイント)、稼動ポイント(アウト数に応じて付与されるポイント)などがある。また、会員ICカード30を用いた場合の管理装置13によって管理される情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0077】
ICコイン31は、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置13においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置13においても管理されるシステム、を採用することができる。(4)は、管理装置13において情報の管理をする必要がある会員ICカード30には採用されない。
【0078】
ここで、ICコイン31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、ICコイン31を用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員ICカード30を用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、ICコイン31を用いた場合の管理装置13によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
【0079】
(発券機20)
図3は、発券機20の外観を示す側面図、図4は発券機20の構成部を示す図、図5は発券機20における動作の流れを示す図である。
【0080】
まず、図3を参照して、発券機20の構成について説明する。
【0081】
図3には、発券機20を側面から見た図が示されており、カード挿入口20a、紙幣挿入口20b、購入度数ボタン20c、コイン払出口20fで主に構成されている。
【0082】
発券機20は、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数を会員ICカード30に更新したり、会員ICカード30が用いられない場合には、その金額に対応する度数が記録されたICコイン31の発行を行うものである。ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。また、発券機20では、会員ICカード30を利用する場合に、来店ポイントが付与される。付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される。
【0083】
図4に示すように、発券機20は、制御部100、カード処理部101、コイン発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104から構成されている。
【0084】
制御部100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部100では、カード処理部101、コイン発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0085】
カード処理部101は、カード挿入口20aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部100への出力、制御部100からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0086】
コイン発行部102はコイン処理部として機能し、紙幣挿入口20bから挿入された紙幣額に対して購入度数ボタン20cで選択された金額に対応する度数をICコイン31に記録し、さらにIDを付与して発行を行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0087】
選択ボタン検知部103は、購入度数ボタン20c、取消/釣りボタン20dが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部100に信号を出力するものである。
【0088】
貨幣識別部104は、紙幣挿入口20bから挿入される4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部100に出力するものである。また、制御部100からの情報に基づいて、紙幣返却口20gから紙幣を、釣銭受20fから硬化を返却する。
【0089】
そして、制御部100によって制御される、カード処理部101、コイン発行部102、選択ボタン検知部103、貨幣識別部104の各機器部を具備する発券機20は、次のように動作する(図5)。
【0090】
貨幣識別部104において紙幣の入金された否かが判定される(ステップS110)。ステップS110の判定でNoの場合には、繰り返しステップS110の判定を行う。ステップS110の判定でYesの場合には、貨幣識別部104は、入金された紙幣の識別を行い、その識別情報を制御部100に出力する(ステップS111)。また、貨幣識別部104で識別された紙幣は、発券機20内の紙幣回収部(図示しない)に回収される(ステップS111)。
【0091】
購入度数ボタン20cで希望のボタンが押されたが否かを選択ボタン検知部103が判定する(ステップS112)。ステップS112の判定で、OFFのままの場合には、待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20gから返却される(ステップS124)。
【0092】
ステップS112の判定で、希望の金額の購入度数ボタン20cが押されたことが判定された場合には、例えば、購入度数ボタン20cが連続して押されていても同じ動作をしないようにするために、購入度数ボタン20cのON履歴がクリアされる(ステップS113)。そして、選択された購入度数ボタン20cの情報は、制御部100に出力される。
【0093】
次に、制御部100は、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額と選択ボタン検知部103から出力された選択された購入度数ボタン20cの金額の情報に基づいて、比較判定を行う(ステップS114)。ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額より小さい場合(Noの場合)には、待機状態となり、例えば、この状態で取消/釣りボタン20dが押されたことがステップS123で判定されると、入金された紙幣は紙幣返却口20gから返却される(ステップS124)。
【0094】
一方、ステップS114の判定で、識別された紙幣の金額が購入度数ボタン20cの金額以上の場合(Yesの場合)には、カード処理部101に会員ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS115)。
【0095】
ステップS115の判定で、Yesの場合、カード処理部101は、会員ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部100に出力する(ステップS116)。さらに制御部100は、そのID、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS116)。また、会員ICカード30を利用の場合に付与される来店ポイントが付与され、付与された来店ポイントは、管理装置13において、会員ICカード30のIDに基づいて管理されているポイント数に加算される(ステップS116)。
【0096】
管理装置13は、読み取られたIDの度数残高に、購入した度数を追加し、その更新された情報をネットワーク8を介して制御部100に出力する(ステップS116)。そして、制御部100は、その情報をカード処理部101に出力し、カード処理部101は、その情報を表示部20eに出力し、表示部20eは、例えば、度数残高などを表示する(ステップS117)。会員ICカード30は、カード処理部101によってカード挿入口20aから返却される。(ステップS118)。
【0097】
一方、ステップS115の判定で、Noの場合、コイン発行部102は、貯留されたICコイン31にIDを付与し、その情報を制御部100に出力する(ステップS119)。制御部100は、そのID情報、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額、選択された購入度数ボタン20cの金額をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS120)。また、コイン発行部102は、付与されたIDをICコイン31に記録し、そのICコイン31を、例えば、釣銭受20fから発行する(ステップS121)。
【0098】
ここで、制御部100において、貨幣識別部104で識別された紙幣の金額から選択された購入度数ボタン20cの金額が減じ、残金額に対応する情報を表示部20eに出力する(ステップS122)。制御部100から出力された残金額に対応する情報に基づいて、表示部20eでは、その残金額を表示する(ステップS122)。
【0099】
ここで、ステップS123において、選択ボタン検知部103で取消/釣りボタン20dが押されたことが判定(Yesの場合)されると、貨幣識別部104によって、残金が紙幣返却口20g、釣銭受20fから返却される(ステップS124)。一方、ステップS123の判定がNoの場合、待機状態となる。
【0100】
(再プレー受付機12)
図6は、再プレー受付機12の外観を示す側面図、図7は再プレー受付機12の構成部を示す図、図8は再プレー受付機12における動作の流れを示す図である。
【0101】
まず、図6を参照して、再プレー受付機12の構成について説明する。
【0102】
図6には、再プレー受付機12を側面から見た図が示されており、カード挿入口12a、暗証番号入力用テンキーボード12b、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12e、端玉/端メダル受取口12f、表示部12gで主に構成されている。
【0103】
再プレー受付機12は、会員ICカード30に記憶されたIDと共に、管理装置13の再プレーFLG、貯玉数および再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置13に送信し、再プレーを行える状態にするものである。
【0104】
再プレーFLGは、管理装置13に書き込まれている情報で、再プレーを可能にしたり、不可能にしたりするものであり、例えば、1が書き込まれていれば再プレー可能、0が書き込まれていれば再プレー不可能になる。ここで、再プレーとは、計数機9において計数して貯玉された貯玉数のうち所定の金額(例えば1万円)に相当する玉数を再プレー用貯玉数とし、その再プレー用貯玉数分の貸玉の貸し出しによって、遊技をすることをいう。また、再プレー受付機12では、会員ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、再プレー用貯玉数に還元することもできる。
【0105】
図7に示すように、再プレー受付機12は、制御部200、カード処理部201、端玉返却部202、選択ボタン検知部203から構成されている。
【0106】
制御部200は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部200では、カード処理部201、端玉返却部202、選択ボタン検知部203の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0107】
カード処理部201は、カード挿入口12aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部200への出力、制御部200からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0108】
選択ボタン検知部203は、暗証番号入力用テンキーボード12b、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12eが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部200に信号を出力するものである。
【0109】
そして、制御部200によって制御される、カード処理部201、端玉返却部202、選択ボタン検知部203の各機器部を具備する再プレー受付機12は、次のように動作する(図8)。
【0110】
カード処理部201は、会員ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS210)。ステップS210の判定で、Noの場合、待機状態となる。一方、ステップS210の判定で、Yesの場合、カード処理部201は、会員ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、制御部200に出力する(ステップS211)。
【0111】
次に、選択ボタン検知部203は、暗証番号入力用テンキーボード12bで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部200に出力する。制御部200は、会員ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード12bで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS213)。ステップS213の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)は、カード処理部201によって、会員ICカード30をカード挿入口12aから返却する(ステップS214)。
【0112】
一方、ステップS213の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)は、カード処理部201は、読み取ったIDを、制御部200に出力し、さらに制御部200はそのIDをネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS215)。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている貯玉数などを読み取る(ステップS215)。
【0113】
次に、選択ボタン検知部203は、端玉/端メダル返却ボタン12c、カード返却ボタン12d、再プレー受付ボタン12eのいずれかのボタンが押されたことを検知し、押されたボタンを判定する(ステップS216)。その検知信号は、制御部200に出力され、さらに、制御部200からネットワーク8を介して管理装置13に出力される。
【0114】
ステップS216の判定で、端玉/端メダル返却ボタン12cが押されたことが判定されると、その検知信号は、制御部200に出力され、さらに、制御部200からネットワーク8を介して管理装置13に出力される。そして、管理装置13から端玉分の返却信号が、制御部200を介して端玉返却部202に出力され、端玉返却部202によって、端玉が端玉/端メダル受取口12fから返却される(ステップS217)。ここで、端玉/端メダル返却ボタン12cは、貯玉数が少数で、その貯玉を再プレー受付をせずに返却したい場合に押されるもので、それによって、端玉/端メダル受取口12fから返却されるのが端玉である。
【0115】
ステップS216の判定で、カード返却ボタン12dが押されたことが判定されると、カード処理部201は、会員ICカード30をカード挿入口12aから返却する(ステップS218)。
【0116】
ステップS216の判定で、再プレー受付ボタン12eが押されたことが判定されると、その検知信号は、制御部200に出力され、さらに、制御部200からネットワーク8を介して管理装置13に出力される。そして、管理装置13において、ステップS215でIDに基づいて読み取られた貯玉数(X1)が次の式(1)(パチンコの場合)を満たすか否かが判定される(ステップS219)。
X1 ≧ 2500+2500×手数料レート … 式(1)
【0117】
ステップS219の判定で、Noの場合、再プレー用貯玉数(Y1)が次の式(2)から算出される(ステップS220)。
Y1 = X1 − X1×(手数料レート) … 式(2)
【0118】
ここで、手数料レートは、例えば、0.375などであり、この値は任意に変更される。
【0119】
そして、管理装置13において、IDに基づいて再プレー用貯玉数(Y1)が登録され、貯玉数は0と書き換えられる(ステップS220、ステップS221)。ステップS219の判定で、Yesの場合、管理装置13において、貯玉数(X2)は次の式(3)の値に書き換えられ、再プレー用貯玉数が2500に登録される(ステップS222、ステップS223)。
X2 = X1−2500−2500×(手数料レート) … 式(3)
【0120】
ステップS220またはステップS223で、再プレー用貯玉数が登録されると、IDに基づいて管理装置13の再プレーFLGを1に書き換え、再プレー可能な状態にする(ステップS224)。
【0121】
また、上記式(1)、(2)、(3)はパチンコ台を対象としたものであるが、スロットマシンのを対象とする場合、2500玉に代えて1万円分の500メダルとすることができる。再プレー受付機12に切替ボタンなどを設け、その切替ボタンで、パチンコ台およびスロットマシンのどちらの再プレー受付をするかを選択できるようにすることもできる。また、それぞれ、別体式の再プレー受付機12として設けられてもよい。
【0122】
ここで、再プレー受付機12における処理は、上記処理に限るものではない。例えば、再プレー用貯玉を、再プレー受付機12の受取部12cに排出させてもよい。また、再プレー受付機12は単独で構成されなくてもよく、例えば、台間機3、4、6に併設されてもよい。この場合、台間機3、4、6には、暗証番号入力用テンキーボードがさらに設けられる。
【0123】
(台間機3、4、6)
図9は台間機3、4、6の外観を示す側面図、図10は台間機3の構成部を示す図、図11は台間機3における動作の流れを示す図である。
【0124】
まず、図9を参照して、台間機3、4、6の構成について説明する。
【0125】
図9には、3種類の台間機3、4、6を側面から見た図が示されており、(a)の台間機3(ユニット)および(b)の台間機4(サンド)はパチンコ用であり、(c)の台間機6(台間メダル貸し機)はスロットマシン用である。
【0126】
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
【0127】
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口に供給され、遊技者によってスロットマシン機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
【0128】
また、各台間機3、4、6には、カード挿入口3a、4a、6a、コイン投入口3b、4b、6b、コイン返却口3h、4h、6h、貸玉ボタン3c、4c(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3d、4d、貸メダルボタン6c、再プレー用貸メダルボタン6d、返却ボタン3e、4e、6e、表示部3f、4f、6f、ランプ3g、4g、6gなどが設けられている。これらの各台間機3、4、6では、会員用のカード挿入口3a、4a、6aと、非会員用のコイン投入口3b、4b、6bとがそれぞれ別個に設けられている。
【0129】
カード挿入口3a、4a、6aは、台間機3、4、6への会員ICカード30の挿入、または、返却ボタン3e、4e、6eが操作されることで台間機3、4、6からの会員ICカード30の取出しを行うところである。ここで、1枚の会員ICカード30がカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、ソレノイドなどの機械的手段によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他の会員ICカード30を挿入することはできなくなる。これによって、複数の会員ICカード30がカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。
【0130】
コイン投入口3b、4b、6bは、台間機3、4、6へのICコイン31の投入を、コイン返却口3h、4h、6hは、台間機3、4、6からのICコイン31の取出しを行うところである。なお、コイン返却口3h、4h、6hからのICコイン31の返却は、返却ボタン3e、4e、6eの操作によって行われる。ここで、1枚の度数残高の0でないICコイン31がコイン投入口3b、4b、6bから投入されると、ソレノイドなどの機械的手段によって、コイン投入口3b、4b、6bが封鎖されるので、他のICコイン31を投入することはできなくなる。これによって、複数のICコイン31がコイン挿入口3b、4b、6bに挿入されることで生じるコイン詰りなどを防止することができる。
【0131】
貸玉ボタン3c、4cは、遊技者がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3c、4cが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
【0132】
貸メダルボタン6cは、遊技者がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6cが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。
【0133】
再プレー用貸玉ボタン3d、4dおよび再プレー用貸メダルボタン6dは、再プレー受付機12において再プレー手続が行われた会員ICカード使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。
【0134】
表示部3f、4f、6fは、例えば、度数などを表示する。これによって、度数を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3f、4f、6fには、度数以外の情報を表示してもよい。
【0135】
ランプ3g、4g、6gは、遊技している遊技者が、会員または非会員なのかを識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。
【0136】
また、図1に示すように、2台の台間機3、4、6に対し1台の割合で台間機3、4、6の上部のランプ板部(呼出ランプの付く固定板)に、貯留機構付き紙幣識別装置19が設置されている。この貯留機構付き紙幣識別装置19は、4種類の紙幣に対応できるコンパクトサイズの紙幣識別機であり、台間機3、4、6および島コンピュータ7と情報通信ができるように接続されている。
【0137】
また、貯留機構付き紙幣識別装置19は、2台の台間機3、4、6に対して1台の割合で設けられているため、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに入金されたときには、2台の台間機3、4、6の内どちらの台間機3、4、6への入金かを判定する必要がある。そこで、貯留機構付き紙幣識別装置19に2個の台間機指定ボタン19bを設け、入金された側の台間機指定ボタン19bを押すことによって、入金された側の台間機3、4、6の指定を行う。また、貯留機構付き紙幣識別装置19の機能は、台間機3、4、6の本体に一体的に構成することもできる。
【0138】
また、台間機3、4、6では、会員ICカード30が用いられた場合には、貸し出されたパチンコ玉またはメダルなどの遊技媒体数に対応して付与される貸玉ポイント、来店することによって付与される来店ポイント、会員ICカード30が台間機3、4、6に挿入されていた時間に対応して付与される時間ポイント、貯玉数に対応して付与される貯玉ポイント、勝敗に対応して付与される勝敗ポイントなどが特典として付与される。
【0139】
次に、図10および11を参照して、台間機3、4、6の動作について説明する。各台間機3、4、6における基本的な動作は同じであるので、ここでは、一例として台間機3(ユニット)における動作について説明する。また、ここでは、会員ICカード30またはICコイン31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムにおける動作の説明をする。さらに、この説明では、会員ICカード30を利用する場合には、再プレー受付機12で再プレー受付された後においては、再プレーFLGが1、再プレーに利用可能な玉数を再プレー用貯玉数として管理装置13が有しているシステムであることを前提とする。
【0140】
図10に示すように、台間機3は、制御部300、カード処理部301、コイン処理部302、コイン発行部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305から構成されている。
【0141】
制御部300は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部300では、カード処理部301、コイン処理部302、コイン発行部303、選択ボタン検知部304の各機部間の信号の出入力、および、島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3、4、6と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。
【0142】
カード処理部301は、カード挿入口3aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部300への出力、制御部300からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0143】
コイン処理部302は、コイン挿入口3bから挿入されたICコイン31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部への出力、制御部からの更新された有価情報などのICコイン31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0144】
コイン発行部303は、貯留機付き紙幣識別装置19に紙幣を挿入し、遊技を行うICコイン31を持たない非会員の遊技者に対し、遊技終了後、度数残高があるときに、制御部300からの情報に基づいてIDをICコイン31に記録し、発行するもので、例えば、リーダライタなどで構成される。また、コイン発行部303の機能は、コイン処理部302に組み込んで一体化することもできる。
【0145】
選択ボタン検知部304は、貸玉ボタン3c、再プレー用貸玉ボタン3d、再プレー用貸玉ボタン3d、返却ボタン3eが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部300に信号を出力するものである。
【0146】
貨幣識別部305は、貯留機構付き紙幣識別装置19からの信号に基づき4種類の紙幣を識別し、識別した紙幣の情報を制御部300に出力するものである。ここでは、貨幣識別部305は、台間機3に一体的に構成されている。
【0147】
そして、制御部300によって制御される、カード処理部301、コイン処理部302、コイン発行部303、選択ボタン検知部304、貨幣識別部305の各機器部を具備する台間機3は、次のように動作する(図11)。
【0148】
このシステムは、会員ICカード30、ICコイン31または紙幣を受け入れるまで待機状態にあり、これらのいずれかを受け入れると、会員ICカード30またはICコイン31の受け入れがされたか否かが判定される(ステップS310)。
【0149】
ステップS310の判定で、Yesの場合には、続いて、それらのどちらが受け入れられたかがカード処理部301およびコイン処理部302で判定される(ステップS311)。
【0150】
ステップS311の判定において、ICコイン31であるとされた場合には、ICコイン31に記憶されている日付情報が制御部300に出力され、日付が有効か否かが判定される(ステップS312)。
【0151】
ステップS312の判定において、Noの場合には、コイン処理部302によって、ICコイン31は、コイン返却口3hから返却される(ステップS313)。ステップS311の判定において、会員ICカード30であるとされた場合、または、ステップS312の判定において、Yesの場合には、会員ICカード30に記憶されたIDをカード処理部301で、または、ICコイン31に記憶されたIDをコイン処理部302で読み取る(ステップS314)。
【0152】
カード処理部301またはコイン処理部302は、読み取ったIDを、制御部300に出力し、さらに制御部300はそのIDを島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている有価情報などを読み取り、読み取った情報をネットワーク8、島コンピュータ7を介して台間機3の制御部300へ送信する(ステップS314)。台間機3の制御部300に送信された情報のうち有価情報の一部を、表示部3fに表示する(ステップS314)。
【0153】
貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aから入金がされたときには、貨幣識別部305でその入金額を判定し、その入金額の情報を制御部300に出力し、制御部300は、その情報を島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS314)。管理装置13では、入金額の情報に基づいてID毎にその入金分の度数を度数残高に積算して、書き込む(ステップS314)。
【0154】
ステップS310の判定において、Noの場合には、貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aから入金されたことを示す情報が、台間機3の制御部300に受信されると、台間機3に貯留されているICコイン31をコイン発行部303へセットし、IDを付与し、そのIDを記録した日時を登録し、その情報を制御部300に出力する(ステップS315)。そして、その情報は制御部300から管理装置13に出力され、管理装置13は、そのIDを登録する(ステップS315)。さらに、貨幣識別部305で識別した入金額の情報を制御部300から管理装置13に送信し、そのIDにその入金分の度数を度数残高として登録する(ステップS315)。
【0155】
選択ボタン検知部304で、遊技者が貸玉ボタン3cを選択することに基づく貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS316)。ステップS316の判定がYesの場合には、その貸玉要求信号が制御部300に出力される。(ステップS317)。
【0156】
台間機3(ユニット)では、会員ICカード30またはICコイン31のIDに対応する度数残高を管理装置13から読み出し、この度数残高と貸玉要求信号に相当する度数とを比較し、度数残高が貸玉要求信号に相当する度数より大きければ、その貸玉要求信号に基づく貸玉排出動作信号を台間機3の制御部300を介してパチンコ機2の制御部に送信し、所定数のパチンコ玉のパチンコ機2の上皿への貸し出しを行わせる(ステップS317)。
【0157】
また、台間機3では、度数残高から貸玉要求信号に相当する度数が減算され、その減算された度数残高が管理装置13へ送信され、ID毎に書き込まれる(ステップS317)。さらに、会員ICカード30が利用されている場合には、貸玉要求信号に相当する度数に応じて、IDに基づいてポイントが付与される(ステップS318)。
【0158】
ステップS316の判定がNoの場合には、選択ボタン検知部304で、遊技者が再プレー用貸玉ボタン3dを選択することに基づく再プレー用貸玉要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS319)。
【0159】
ステップS319の判定がYesの場合には、再プレー用貸玉要求信号がIDに基づいて、制御部300から管理装置13に送信される。再プレー用貸玉要求信号が送信されると、台間機3では、管理装置13との通信によって得た再プレーFLGの値が判定される(ステップS320)。再プレー受付機12で受付されたときには、管理装置13内の記録値である再プレーFLGが1となり、受付されていないときには、再プレーFLGが0となっている。
【0160】
ステップS320の判定において、再プレーFLGが1の場合には、台間機3は、再プレー用貸玉要求信号に応じて、貸球排出動作信号を制御部300またはパチンコ機2の制御部に送信し、所定数のパチンコ玉のパチンコ機2の上皿への貸し出しを行わせる(ステップS321)。その所定数のパチンコ玉について管理装置13に送信し、管理装置13では、再プレー用貯玉数から再プレー用貸玉要求信号に相当する玉数が減算され、減算後の再プレー用貯玉数がID毎に書き込まれる(ステップS321)。
【0161】
一方、ステップS320の判定において、再プレーFLGが0の場合には、パチンコ玉の貸し出しは行われず、S329へ進む。このときには、例えば、管理装置13から台間機3の制御部300に、表示信号を送信し、台間機3の表示部3fに「再プレーできません。」などの表示をさせることもできる。また、ステップS319でNoと判定されると、ステップS322に進む。
【0162】
続いて、台間機3は、管理装置13との通信によって得た再プレー用貯玉数が0か否かを判定する(ステップS322)。ステップS322の判定において、Yesの場合には、管理装置13に再プレーFLGの数値が0に書き換えられるよう指示する(ステップS323)。
【0163】
ステップS322の判定において、Noの場合には、選択ボタン検知部304で、返却ボタン3eを選択することに基づく返却要求信号が入力されたか否かが判定される(ステップS329)。ステップS329の判定において、Noの場合には、その情報は制御部300に出力され、さらに、カード処理部301が、会員ICカード30が挿入されているか否かを判定する(ステップS324)。ステップS324の判定において、Yesの場合には、その情報を制御部300に出力し、制御部300は、ランプ3gに赤色を点灯させる信号(ステップS325)およびカード挿入口3aにソレノイドでカード挿入口3aを封鎖させる(ステップS326)。
【0164】
一方、ステップS324の判定において、Noの場合には、その情報は制御部300に出力され、さらに、コイン処理部302およびコイン発行部303が、ICコイン31が投入されているか否かを判定する(ステップS327)。ステップS327の判定において、Yesの場合には、その情報を制御部300に出力し、制御部300は、ランプ3gに青色を点灯させる信号(ステップS328)およびコイン投入口3bにソレノイドでコイン投入口3bを封鎖させる(ステップS326)。ステップS327の判定において、Noの場合には、リターンしてスタートに戻る。
【0165】
ステップS329の判定において、Yesの場合には、その情報は制御部300に出力され、さらに、コイン処理部302およびコイン発行部303が、ICコイン31があるか否かを判定する(ステップS330)。ステップS330における判定で、Noの場合には、カード処理部301によって、カード挿入口3aより会員ICカード30が返却されて、リターンしスタートに戻る(ステップS331)。
【0166】
一方、ステップS330における判定で、Yesの場合には、さらに、ICコイン31に度数残高があるか否かが判定される(ステップS332)。ステップS332の判定において、Yesの場合には、コイン処理部302およびコイン発行部303によって、コイン返却口3hよりICコイン31が返却され、リターンしスタートに戻る(ステップS333)。ステップS332の判定において、Noの場合には、ICコイン31はリーダライタから貯留部に移動させて回収され、リターンしスタートへ戻る(ステップS334)。
【0167】
コイン返却口3hから受け取ったICコイン31は、他のパチンコ機2に併設している台間機において使用されることができる。しかし、ICコイン31の有価情報は、例えば、その日限りのように所定の期間しか利用することができないので、所定の期間内に、度数残高がある場合には、精算機10において現金化する必要がある。また、精算機10によって精算されたICコイン31は、精算機10内のICコイン31の貯留部(図示しない)に搬送される。
【0168】
(計数機9)
図12は、計数機9の外観を示す斜視図、図13は、計数機9の構成部を示す図、図14は、計数機9における動作の流れを示す図である。
【0169】
まず、図12を参照して、計数機9の構成について説明する。
【0170】
図12には、計数機9の斜視図が示されており、カード挿入口9a、遊技媒体投入部9b、全部ボタン9c、計数結果表示部9d、返却ボタン9e、レシート発券口9fから主に構成されている。
【0171】
計数機9は、パチンコ玉またはメダルの数量を計数するものである。会員ICカード30がカード挿入口9aに挿入された場合には、会員ICカード30を利用して、その計数値が貯玉数としてIDに基づき管理装置13に記憶される。また、計数機9では、会員ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、玉数として還元し、計数機9によって計数された玉数にその還元された玉数を加算することもできる。
【0172】
一方、会員ICカード30がカード挿入口9aに挿入されない場合には、計数された情報を、例えば、バーコードとしてレシートに記録し、そのレシートがレシート発券口9fから発行される。また、このレシートには、簡易管理用IDが記録され、その簡易管理用IDは、そのレシートを用いて景品交換されるまで、管理装置13で計数機9で計数された玉数とともに管理される。
【0173】
図13に示すように、計数機9は、制御部400、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404から構成されている。
【0174】
制御部400は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部400では、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0175】
カード処理部401は、カード挿入口9aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部400への出力、制御部400からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0176】
記録媒体処理部402は、計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDをレシートに、例えば、バーコードとして記録し、その記録されたレシートをレシート発券口9fから発券するものである。
【0177】
選択ボタン検知部403は、全部ボタン9c、返却ボタン9eが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部400に信号を出力するものである。
【0178】
計数処理部404は、遊技媒体投入部9bに投入された玉数を計数し、その計数した情報を制御部400へ出力するものである。計数処理部404で計数された結果は、例えば、計数結果表示部9dに表示することもできる。
【0179】
そして、制御部400によって制御される、カード処理部401、記録媒体処理部402、選択ボタン検知部403、計数処理部404の各機器部を具備する計数機9は、次のように動作する(図14)。
【0180】
計数処理部404において、遊技媒体投入部9bに投入された遊技媒体の計数を行う(ステップS410)。計数処理部404で計数された結果は、例えば、計数結果表示部9dに表示することもできる。そして、全部ボタン9cが押されたが否かを選択ボタン検知部403が判定する(ステップS411)。ステップS411の判定で、Noの場合には、リターンしスタートに戻る。ステップS411の判定で、Yesの場合には、カード処理部401において会員ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS412)。
【0181】
ステップS412の判定で、Noの場合には、制御部400は、計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDの情報をネットワーク8を介して管理装置13に出力するとともに、記録媒体処理部402に制御部400から計数処理部404で計数された玉数および簡易管理用IDの情報が出力される。記録媒体処理部402では、制御部400から出力された情報に基づいて、レシートに玉数および簡易管理用IDを、例えば、バーコードとして記録し、レシート発券口9fからレシートを発券する(ステップS413)。
【0182】
ステップS412の判定で、Yesの場合には、カード処理部401は、会員ICカード30に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部400に出力する(ステップS414)。
【0183】
次に、返却ボタン9eが押されたが否かを選択ボタン検知部403が判定する(ステップS415)。ステップS415の判定で、Noの場合には、リターンしスタートに戻る。ステップS415の判定で、Yesの場合には、カード処理部401は、カード挿入口9aから会員ICカード30を返却する。制御部400は、カード処理部401で読み取られたIDおよび計数処理部404で計数された玉数をネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS417)。そして、管理装置13では、IDに基づいて、すでに記憶されている貯玉数に計数処理部404で計数された玉数が加算される(ステップS417)。
【0184】
なお、ステップS417で、加算後の貯玉数を表示するようにすると、遊技客に全貯玉数がトータルいくらになったのかが把握できて好ましい。また、計数機9は、パチンコ玉用と、スロットマシンで用いられるメダル用とがある。
【0185】
(景品管理機(POS)11)
図15は、景品管理機(POS)11の外観を示す側面図、図16は、景品管理機(POS)11の構成部を示す図、図17は、景品管理機(POS)11における動作の流れを示す図である。
【0186】
まず、図15を参照して、景品管理機(POS)11の構成について説明する。
【0187】
図15には、景品管理機(POS)11を側面から見た図が示されており、カード挿入口11a、暗証番号入力用テンキーボード11b、バーコードリーダ11c、表示部11d、特殊景品ボタン11e、一般景品選択部11fで主に構成されている。
【0188】
景品管理機(POS)11は、カード挿入口11aより挿入された会員ICカード30より、IDに基づき貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示するものである。また、計数機9で発券されたレシートを用いる場合には、バーコードリーダ11cでレシートに記録された情報を読み取り、その情報に基づく貯玉数の範囲で貯玉数と景品との交換を行うものである。
【0189】
特殊景品ボタン11eが押された場合の景品は、例えば、大景品(2500円)、小景品(1000円)などがあり、貯玉数より端玉(景品と交換後の残り玉)を最小にするよう計算されて、例えば、景品払出機18が併設されている場合には、景品が自動的に払い出される。景品払出機18が併設されていない場合には、表示された交換される景品の種別と数量の表示に基づいて、店員などによって景品が払い出される。また、例えば、タバコ、ジュースなどの一般景品と交換する場合には、一般景品選択部11fにより、交換したい景品や個数を選択し、景品交換を行う。一般景品と交換する場合には、店員などが景品を払い出すことが多いが、景品払出機などで自動的に景品を払い出すこともできる。
【0190】
また、景品管理機(POS)11では、会員ICカード30の利用によって付与されるポイントと、例えば、タバコ、ジュースなどの賞品と交換することができるようにしてもよい。
【0191】
図16に示すように、景品管理機(POS)11は、制御部500、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504から構成されている。
【0192】
制御部500は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部500では、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0193】
カード処理部501は、カード挿入口11aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部500への出力、制御部500からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0194】
記録媒体処理部502は、バーコードリーダ11cなどによって、レシートに記録された玉数および簡易管理用IDを読み取り、その読み取った情報を制御部500に出力するものである。
【0195】
カード処理部501や記録媒体処理部502で読み取られた、例えば、計数された玉数などの情報は、表示部11dに表示される。また、表示部11dには、景品交換される景品の種類や個数なども表示させる。
【0196】
選択ボタン検知部503は、暗証番号入力用テンキーボード11b、特殊景品ボタン11e、一般景品選択部11fの選択ボタンが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部500に信号を出力するものである。
【0197】
景品払出処理部504は、選択ボタン検知部503で検知された信号に基づいて、例えば、表示部11dや景品払出機18に払い出される特殊景品の種類や個数などの景品払出情報を出力するものである。
【0198】
そして、制御部500によって制御される、カード処理部501、記録媒体処理部502、選択ボタン検知部503、景品払出処理部504の各機器部を具備する景品管理機(POS)11は、次のように動作する(図17)。
【0199】
カード処理部501において会員ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS510)。ステップS510の判定で、Noの場合には、バーコードリーダによって、レシートに記録された玉数および簡易管理用IDを読み取る(ステップS511)。カード処理部501において読み取られた簡易管理用IDは、制御部500に出力され、さらに、制御部500からネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS511)。そして、管理装置13に記憶されている簡易管理用IDに基づく玉数を管理装置からネットワーク8を介して制御部500に出力する(ステップS511)。
【0200】
制御部500では、レシートに記録された簡易管理用IDに基づく玉数と管理装置13から出力された簡易管理用IDに基づく玉数とを比較し、それぞれが一致するか否かを判定する(ステップS512)。ステップS512の判定で、Noの場合には、待機状態となる。ステップS512の判定で、Yesの場合には、ステップS518に進む。
【0201】
ステップS510の判定で、Yesの場合には、カード処理部501は、会員ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、読み取ったIDおよび暗証番号を制御部500に出力する(ステップS513)。
【0202】
また、選択ボタン検知部503は、暗証番号入力用テンキーボード11bで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部500に出力する(ステップS514)。制御部500は、会員ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード11bで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS515)。
【0203】
ステップS515の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)には、カード処理部501は、会員ICカード30をカード挿入口11aから返却する(ステップS516)。ただし、ここで、会員ICカード30を返却せずに、店員に暗証番号が一致しない旨を報知し、店員がその会員ICカード30を利用した遊技者に、例えば、生年月日や電話番号などを質問し、遊技者による回答が、実際に登録されているものと一致すれば、忘れた暗証番号の変更手続きを取れるようにしてもよい。
【0204】
一方、ステップS515の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)には、制御部500は、ステップS513で読み取られたIDをネットワーク8を介して管理装置13に送信する(ステップS517)。そして、管理装置13は、そのIDで管理されている貯玉数などを読み取る(ステップS517)。
【0205】
次に、特殊景品ボタン11eが押されたが否かを選択ボタン検知部503が判定する(ステップS518)。ステップS518の判定で、Noの場合には、景品交換が要求されているものが、一般景品の例えば、タバコやジュースなどであり、一般景品選択部11fで選択された景品および数量の情報を選択ボタン検知部403が判定する(ステップS519)。選択ボタン検知部403で判定された検知信号は、制御部500を介して景品払出処理部504に出力される。選択された一般景品は、その種別と数量が表示部11dに表示される(ステップS520)。
【0206】
そして、制御部500において、払出景品在庫数から払い出された景品の数量を差し引き、その情報を景品払出処理部504に出力し、景品払出処理部504では払出景品在庫数の情報を更新する(ステップS521)。
【0207】
ステップS518の判定で、Yesの場合には、景品払出処理部504において、景品払出機18が併設されているか否かが判定される(ステップS522)。ステップS522の判定で、Yesの場合には、制御部500は、IDまたは簡易管理IDに基づいて管理装置13から読み取られた貯玉数の情報から、払い出される景品の種類およびその個数などの情報を景品払出処理部504に出力するとともに表示部11dに表示する(ステップS523)。景品払出処理部504では、その情報を景品払出機18にに出力し、景品払出機18から景品を払い出させる(ステップS523)。
【0208】
ステップS522の判定で、Noの場合には、制御部500は、IDまたは簡易管理IDに基づいて管理装置13から読み取られた貯玉数の情報から、払い出される景品の種類およびその個数などの情報を景品払出処理部504に出力する。そして、景品払出処理部504は、その情報を表示部11dに表示する(ステップS524)。この場合には、店員などによって、その表示部11dの表示に基づいて、景品が払い出される。
【0209】
そして、制御部500において、特殊景品在庫数から払い出された特殊景品の数量を差し引き、その情報を景品払出処理部504に出力し、景品払出処理部504では特殊景品在庫数の情報を更新する(ステップS525)。
【0210】
次に、再度、カード処理部501において会員ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS526)。ステップS526の判定で、Noの場合には、簡易管理IDに基づいて、景品と交換された玉数および払い出された景品の種類や個数は、景品払出処理部504に記憶される(ステップS527)。なお、景品払出処理部504に記憶されたこれらの情報は、所定期間記憶されている。また、管理装置13に記憶されていた簡易管理IDと玉数の情報は消去される(ステップS527)。
【0211】
ステップS526の判定で、Yesの場合には、景品と交換された玉数および払い出された景品の種類や個数は、IDに基づいて、制御部500からネットワーク8を介して管理装置13に送信され、管理装置13でID毎に記憶される(ステップS528)。
【0212】
(精算機10)
図18は、精算機10の外観を示す側面図、図19は精算機10の構成部を示す図、図20は精算機10における動作の流れを示す図である。
【0213】
まず、図18を参照して、精算機10の構成について説明する。
【0214】
図18には、精算機10を側面から見た図が示されており、カード挿入口10a、コイン投入口10b、暗証番号入力用テンキーボード10c、紙幣返却口10d、釣銭受10e、精算ボタン10f、取消ボタン10g、表示部10hで主に構成されている。
【0215】
精算機10は、カード挿入口10aより挿入された会員ICカード30またはコイン投入口10bより投入されたICコイン31の度数残高を現金で返却するものである。ここで、度数とは、入金された金額を度数化したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。度数残高とは、度数から使用した度数分を差し引いた残りの度数である。
【0216】
また、精算機10では、会員ICカード30の利用によって付与されるポイントを、例えば、現金化によって還元してもよい。
【0217】
会員ICカード30が挿入された場合は、精算機10に設けられた暗証番号入力用テンキーボード10cによって暗証番号が入力されると、会員ICカード30に記憶された暗証番号と入力された暗証番号との照合が行われ、それらが一致すれば精算動作を行う。これによって、会員の遊技者の場合には、例えば、会員ICカード30を落として、第三者に会員ICカード30が渡っても、暗証番号がわからない限りは、度数残高が現金化されることはない。このようにすると遊技者が、例えば、トイレに行くためなどで離席した場合、会員カードを盗まれても度数残高を現金化されることはない。
【0218】
また、第三者に会員ICカード30が渡った場合、第三者に度数残高分を遊技に使用されることが考えられるが、台間機と管理装置13とが連携して、例えば、台間機にて入力した会員番号や暗証番号に基づいて、その会員ICカード30を各機器に使用できないように制御することなどもできる。
【0219】
ICコイン31を用いる場合には、度数残高として保持できる期間が、例えば、1日などのように限られているため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。これによって、製造コストが高いICコイン31が、パチンコホールやスロットマシンホールの外部に持ち出され、紛失したり、傷つけられたりするのを防止することができる。
【0220】
図19に示すように、精算機10は、制御部600、カード処理部601、コイン処理部602、貨幣処理部603、選択ボタン検知部604から構成されている。
【0221】
制御部600は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部600では、カード処理部601、コイン処理部602、貨幣処理部603、選択ボタン検知部604の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して管理装置13との間の信号の出入力を制御している。
【0222】
カード処理部601は、カード挿入口10aから挿入された会員ICカード30に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部600への出力、制御部600からの更新された有価情報などの会員ICカード30への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0223】
コイン処理部602は、コイン投入口10bから挿入されたICコイン31に記憶された、例えば、IDやそのIDで管理されている有価情報などの読み取り、その読み取った情報の制御部600への出力、制御部600からの更新された有価情報などのICコイン31への書き込みなどを行うもので、例えば、リーダライタなどで構成される。
【0224】
貨幣処理部603は、カード処理部601やコイン処理部602で読み取られたIDに基づいて、管理装置13から読み取った有価情報の度数に対応する金額を紙幣返却口10d、釣銭受10eから返金するものである。また、貨幣処理部603は、度数残高や返金額などの情報を表示部10hに出力し、表示部10hに度数残高や返金額などを表示させることもできる。
【0225】
選択ボタン検知部604は、暗証番号入力用テンキーボード11b、精算ボタン10f、取消ボタン10gが押されたことを検知し、その押された信号に基づいて、制御部600に信号を出力するものである。
【0226】
そして、制御部600によって制御される、カード処理部601、コイン処理部602、貨幣処理部603、選択ボタン検知部604の各機器部を具備する精算機10は、次のように動作する(図20)。
【0227】
コイン処理部602においてICコイン31が投入されているか否かが判定される(ステップS610)。ステップS610の判定で、Yesの場合には、ICコイン31に記憶されている日付情報が制御部600に出力され、日付が有効か否かが判定される(ステップS611)。
【0228】
ステップS611の判定において、Noの場合には、ICコイン31は、コイン処理部602によって、コイン返却口10iから返却される(ステップS612)。ステップS611の判定において、Yesの場合には、コイン処理部602は、ICコイン31に記憶されたIDを読み取り、読み取ったIDを制御部600に出力する。制御部600に出力されたIDは、ネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS613)。そして、管理装置13に記憶されているICコイン31のIDに基づく度数残高の情報を管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力する(ステップS613)。制御部600に出力された度数残高の情報は、貨幣処理部603に出力され、さらに、貨幣処理部603から表示部10hに出力され、度数残高が表示部10hに表示される(ステップS619)。
【0229】
ステップS610の判定で、Noの場合には、カード処理部601において会員ICカード30が挿入されているか否かが判定される(ステップS614)。ステップS614の判定で、Noの場合には待機状態となる。ステップS614の判定で、Yesの場合には、カード処理部601は、会員ICカード30に記憶されたIDおよび暗証番号を読み取り、読み取ったIDおよび暗証番号を制御部600に出力する(ステップS615)。また、制御部600に出力されたIDは、ネットワーク8を介して管理装置13に出力される(ステップS615)。そして、管理装置13に記憶されている会員ICカード30のIDに基づく度数残高を管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力する(ステップS615)。
【0230】
次に、選択ボタン検知部604は、暗証番号入力用テンキーボード10cで入力された暗証番号を検知し、その検知信号を制御部600に出力する(ステップS616)。制御部600は、会員ICカード30から読み取られた暗証番号と暗証番号入力用テンキーボード10cで入力された暗証番号とを比較判定する(ステップS617)。
【0231】
ステップS617の判定で、双方の番号が一致しない場合(NGの場合)には、会員ICカード30をカード処理部601によって、カード挿入口10aから返却する(ステップS618)。
【0232】
一方、ステップS617の判定で、双方の番号が一致した場合(OKの場合)には、制御部600は、ステップS615で管理装置13からネットワーク8を介して制御部600に出力された度数残高の情報を貨幣処理部603に出力する。貨幣処理部603は、その度数残高の情報を表示部10hに出力し、表示部10hは、度数残高を表示する(ステップS619)。
【0233】
次に、精算ボタン10fが押されたが否かを選択ボタン検知部604が判定する(ステップS620)。ステップS620の判定で、Noの場合には、取消ボタン10gが押されたが否かを選択ボタン検知部604が判定する(ステップS621)。ステップS621の判定で、Noの場合には待機状態となる。ステップS621の判定で、Yesの場合には、カード処理部601によって、会員ICカード30がカード挿入口10aから返却されるか、または、コイン処理部602によって、ICコイン31がコイン返却口10iから返却される(ステップS622)。
【0234】
ステップS620の判定で、Yesの場合には、貨幣処理部603において、IDに基づいて管理装置13から読み取られた残高度数に対応する金額が紙幣返却口10d、釣銭受10eから返金される(ステップS623)。
【0235】
会員ICカード30またはICコイン31のIDに基づいて、精算された金額は、制御部600からネットワーク8を介して管理装置13に出力され、それぞれのIDに基づいて、度数残高から精算された度数が減じられる。基本的には、度数残高のすべてが精算されるため、度数残高は0となる(ステップS624)。
【0236】
ステップS624の処理が終わると、会員ICカード30は、カード処理部601によって、カード挿入口10aから返却される(ステップS618)。一方、ICコイン31は、度数残高のすべてが精算され、度数残高が0となるので、コイン処理部602から精算機10に設けられた貯留部(図示しない)に移動され、回収される(ステップS625)。
【0237】
(管理装置13)
図21は管理装置13の構成部を示す図、図22は管理装置13における動作の流れを示す図である。
【0238】
図1に示されているように、管理装置13は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5、スロットマシン機5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置13は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などともネットワーク8を介して接続されている。
【0239】
さらに、ネットワーク8を介して管理装置13に入力された情報は、プロトコルコンバータ14、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。また、管理装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ17などとも接続され、パーソナルコンピュータ17で管理装置13の情報を見ることができる。また、パーソナルコンピュータ17は、管理装置13で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ17では、例えば、再プレー手数料の設定などの管理装置13の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。
【0240】
管理装置13は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、再プレー受付機12、発券機20、データ表示機21、データ公開機22などの機器からの情報を管理するものである。前述した各機器毎の管理装置13との情報の通信に基づいて、管理装置13には後述するような様々な情報が記憶されている。
【0241】
また、管理装置13は、各遊技機における、例えば、スランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を各遊技機の上部に取り付けられたデータ表示機21に出力することもできる。データ表示機21では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0242】
さらに、管理装置13は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報をデータ公開機22に出力することもできる。データ公開機22では、こられの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技者に提供する。
【0243】
図21に示すように、管理装置13は、制御部700、カード情報管理部701、コイン情報管理部702、出力処理部703から構成されている。
【0244】
制御部700は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部700では、カード情報管理部701、コイン情報管理部702、出力処理部703の各機部間の信号の出入力、および、ネットワーク8を介して各機器との間の信号の出入力を制御している。また、制御部700は、管理装置13とネットワーク8を介して各機器の制御部と通信できるように接続されている。
【0245】
なお、ここで管理装置13は役割分担した同一ネットワーク上の複数のコンピュータシステムで構成することもできる。例えば、カード管理用、顧客管理用、遊技台管理用、データ表示機管理用などの複数のコンピュータシステムを用いれば、それだけ各役割を高速に実行することができる。
【0246】
カード情報管理部701は、各機器に会員ICカード30が用いられたときの情報を管理するもので、図23に情報管理一覧表750の一例を示す。図23に示された情報管理一覧表750は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0247】
会員ICカード30が用いられた場合には、会員ICカード30のIDに基づき、情報管理一覧表750に記載されているような、例えば、貯玉数、度数残高、再プレー用貯玉数、ポイント、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、会員ICカード30のID毎に管理され、さらに、履歴情報、日毎情報、週毎情報などとしても管理されている。図23に示された情報管理一覧表750は、日毎情報の一例である。
【0248】
なお、会員ICカード30を用いた会員の遊技者用の管理項目は、図23の情報管理一覧表750に記載された管理項目に限るものではなく、例えば、遊技した遊技台種毎のアウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗情報(セーフからアウトを減じたもの)、大当たり回数、CR機売上などの情報や、会員の遊技者の住所、氏名、年齢、好きな台、連絡先なども管理項目とすることもできる。
【0249】
コイン情報管理部702は、各機器にICコイン31が用いられたときの情報を管理するもので、図24に情報管理一覧表751の一例を示す。図24に示された情報管理一覧表751は、管理装置13に接続された、例えば、パーソナルコンピュータ17などで見ることができる。
【0250】
ICコイン31が用いられた場合には、ICコイン31のIDに基づき、情報管理一覧表751に記載されているような、例えば、度数残高、台間機又は発券機に挿入した金額、精算金額などを管理している。これらのデータは、ICコイン31のID毎に管理される。ICコイン31を用いる場合には、度数残高を保持できる期間が、例えば、1日などのように限られている。そのため、その期間内でなければ、精算機10で度数残高を精算し、現金化することができない。
【0251】
ICコイン31が用いられた場合には、度数残高を保持できる期間に対応した情報が管理されている。図24に示された情報管理一覧表751は、その管理期間における情報の一例である。なお、レシート発券時の簡易管理IDおよび玉数(計数機9で計数されたもの)の情報は、偽造されたレシートが使用されるのを防ぐために、一時的に管理されている。したがって、景品管理機(POS)11における景品交換時において、レシートの適正を確認した後には、簡易管理IDおよび玉数の情報は、管理装置13から消去される。
【0252】
ここで、ICコイン31が用いられた場合には、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、大当たり回数、CR機売上などの情報が含まれない点で、会員ICカード30のを用いた場合の情報とは異なる。
【0253】
出力処理部703は、カードセンタ16に送信する、例えば、一日の営業結果などの情報を、カード情報管理部701およびコイン情報管理部702に管理されているデータに基づいて管理している。例えば、パーソナルコンピュータ17などから終業処理の信号が管理装置13に入力されると、カードセンタ16に送信する情報を制御部700を介してプロトコルコンバータ14に出力する。プロトコルコンバータ14に出力された情報は、モデム15を介してカードセンタ16に送信される。
【0254】
そして、制御部700によって制御される、カード情報管理部701、コイン情報管理部702の各機器部を具備する管理装置13は、次のように動作する(図22)。なお、各機器との情報の通信についての動作は、各機器の説明部分で述べたので、ここでは、管理装置13に入力された情報の管理動作について主に説明する。
【0255】
管理装置13の制御部700に、発券機20、再プレー受付機12、台間機3、4、6、計数機9、景品管理機(POS)11、精算機10などからの情報が入力される(ステップS710)。
【0256】
ステップS710で入力された情報は、制御部700で、会員ICカード30のを用いた場合の情報か否かが判定される(ステップS711)。ステップS711の判定で、Yesの場合には、入力された情報は、カード情報管理部701に出力される(ステップS712)。カード情報管理部701では、その入力された情報に基づいて、例えば、図23に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS712)。
【0257】
ステップS711の判定で、Noの場合には、入力された情報は、コイン情報管理部702に出力される(ステップS713)。コイン情報管理部702では、その入力された情報に基づいて、例えば、図24に示すように、IDおよび項目毎に入力情報が管理される(ステップS713)。
【0258】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などから終業処理信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS714)。ステップS714の判定で、Noの場合には待機状態となる。ステップS714の判定で、Yesの場合には、出力処理部703から、例えば、カード情報管理部701およびコイン情報管理部702で管理されているデータに基づいて集計された一日の営業結果などの情報が、制御部700、プロトコルコンバータ14およびモデム15を介してカードセンタ16に送信される(ステップS715)。
【0259】
次に、出力処理部703において、パーソナルコンピュータ17などからデータ送信要求信号が管理装置13に入力されたか否かが判定される(ステップS716)。ステップS716の判定で、Noの場合には待機状態となる。ステップS716の判定で、Yesの場合には、カード情報管理部701およびコイン情報管理部702に管理されているデータに基づいて、例えば、図23や図24に示すようなデータを、パーソナルコンピュータ17などに出力する(ステップS717)。カード情報管理部701およびコイン情報管理部702に管理されているデータに基づいて、出力されたデータは、パーソナルコンピュータ17の画面に表示される。
【0260】
次に、始業処理を実施する(ステップS718)。始業処理とは、上記した各機器との通信がネットワークを介して可能か否かどうか、および、各機器の自己診断機能により、各機器における故障の有無を確認する。もし、各機器との通信ができない場合や各機器で故障があると判断された場合には、店員に報知される。
【0261】
以上、一実施の形態の記憶媒体処理装置システムおける記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法、発券機、発券方法および遊技管理方法などについて説明した。
【0262】
一実施の形態の記憶媒体処理装置システムおよび記憶媒体処理装置システムを構成する記憶媒体処理装置、記憶媒体処理方法、精算機、精算方法、発券機、発券方法および遊技管理方法では、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員としての処理(例えば、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技の上皿への供給玉、つまり遊技者の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報など)と、非会員としての処理(例えば、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数などの情報、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報など)との異なる管理処理などを効率よく行うことができる。
【0263】
また、会員登録を受けた遊技者にカード形状記憶媒体を、会員登録を受けていない遊技者にコイン形状記憶媒体を利用させ、会員と非会員とに利用される記憶媒体を区別することで、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図り、会員の遊技者に特典などを付与することができる。
【0264】
また、上記効果の他に、非会員の遊技者が、発券機まで行ってプリペイドカードを購入せずに、直接遊技台に向かい、台間機3、4、6と情報通信ができるように接続された貯留機構付き紙幣識別装置19の紙幣挿入口19aに、例えば、1万円などの現金を入金して遊技することができるので、遊技を不便なく快適に行うことができる。これによって、遊技者による遊技の停止時間を削減でき、遊技機の稼働率の向上を図ることができ、遊技場の経営の側においては、効率のよい運営をすることができる。
【0265】
さらに、ICコイン31を用いることで、台間機3、4、6に多数ストックすることができ、非会員の遊技者は、台間機3、4、6で入金、ICコイン31の発行をすることができるので、発券機20を設置しないこともでき、この場合には、運営コストを削減することができる。また、ICコイン31を使用する場合、台間機3においてICコイン31の度数残高がなくなるとICコイン31が回収され、また、精算機10によって精算されたICコイン31は精算機10内部に回収されるため、製造コストの高いICコイン31が遊技場の外部に持ち出される確率は小さくなり、経営コストの改善を図ることができる。
【0266】
また、台間機3、4、6、精算機10などにおいて、非会員の遊技者が使用するICコイン31と、会員の遊技者が使用する会員ICカード30を区分して使用するようにしているので、使用上の混乱の発生を回避することができる。さらに、会員の遊技者と非会員の遊技者とを、区別して管理することができるので、会員の遊技者に特典を付与するなどして、会員の遊技者と非会員の遊技者との差別化を図ることができる。
【0267】
また、管理装置13により、各機器の情報を管理しているので、管理装置13に接続されているパーソナルコンピュータ17などで、各遊技機毎や遊技ホール全体としての売上状況、各会員の遊技者の利用状況などを一括して把握することができる。
【0268】
ここでは、会員ICカード30またはICコイン31は、IDだけを有し、その他の情報は管理装置13において管理されるシステムを示したが、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、構成、システムの制御等は本発明の技術的思想の範囲で拡張、変更することができる。そして、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0269】
例えば、会員ICカード30またはICコイン31のそれ自身にも情報を記憶させておくこともできる。その場合には、各機器では、会員ICカード30またはICコイン31の返却前に、会員ICカード30またはICコイン31に最新情報の書き込み、その後返却する。特に、ICコイン31は、使用期日が限られているため、ICコイン31における最新情報には、記憶された日時が含まれることが必要である。
【0270】
また、上記したように、会員としての処理、非会員としての処理に差を持たせ、会員の処理を優遇することで、再来店を促すようにしているが、会員としての処理、非会員としての処理は前述した処理に限るものではなく、会員としての処理と非会員としての処理に差があればよい。
【0271】
さらに、上記した一実施の形態では、遊技媒体としてパチンコ玉が使用された場合について説明したが、勿論、遊技媒体にメダルを使用した場合にも同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0272】
【図1】本発明の一実施の形態の記憶媒体処理システムの概要図。
【図2】会員ICカードおよびICコインの斜視図。
【図3】発券機の外観を示す側面図。
【図4】発券機の構成部を示す図。
【図5】発券機における動作の流れを示す図。
【図6】再プレー受付機の外観を示す側面図。
【図7】再プレー受付機の構成部を示す図。
【図8】再プレー受付機における動作の流れを示す図。
【図9】台間機の外観を示す側面図。
【図10】台間機の構成部を示す図。
【図11】台間機における動作の流れを示す図。
【図12】計数機の外観を示す斜視図。
【図13】計数機の構成部を示す図。
【図14】計数機における動作の流れを示す図。
【図15】景品管理機(POS)の外観を示す側面図。
【図16】景品管理機(POS)の構成部を示す図。
【図17】景品管理機(POS)における動作の流れを示す図。
【図18】精算機の外観を示す側面図。
【図19】精算機の構成部を示す図。
【図20】精算機における動作の流れを示す図。
【図21】管理装置の構成部を示す図。
【図22】管理装置における動作の流れを示す図。
【図23】会員ICカードが用いられた場合の情報管理一覧表の一例を示す図。
【図24】ICコインが用いられた場合の情報管理一覧表の一例を示す図。
【符号の説明】
【0273】
1…記憶媒体処理装置
2…パチンコ機
3、4、6…台間機
5…スロットマシン機
7…島コンピュータ
8…ネットワーク
9…計数機
10…精算機
11…景品管理機(POS)
12…再プレー受付機
13…管理装置
14…プロトコルコンバータ
15…モデム
16…カードセンタ
17…パーソナルコンピュータ
18…景品払出機
19…貯留機構付き紙幣識別装置
19a…紙幣挿入口
19b…台間機指定ボタン
20…発券機
21…データ表示機
22…データ公開機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体を用いて、その特定された有価価値の範囲で遊技に供する遊技媒体の貸し出しが可能な記憶媒体処理装置であって、
貨幣を受け入れて該貨幣を識別する貨幣識別部と、
カード形状記憶媒体を受け入れるカード受入手段と、前記カード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るカード読取手段と、前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応して前記カード受入手段が受け入れたカード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新手段と、を有するカード処理部と、
コイン形状記憶媒体を受け入れるコイン受入手段と、前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るコイン読取手段と、前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応して前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するコイン更新手段と、貯留されたコイン形状記憶媒体に対し前記貨幣識別部により識別された貨幣の金額に対応する有価価値を特定する有価価値特定情報を書き込んで発行するコイン発行手段と、を有するコイン処理部と、
前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなった前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収部と
を具備することを特徴とする記憶媒体処理装置。
【請求項2】
前記カード処理部が、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理手段と、
前記コイン処理部が、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理手段と
を具備することを特徴とする請求項1記載の記憶媒体処理装置。
【請求項3】
前記貨幣識別部が、紙幣の貯留が可能な紙幣貯留部を有し、かつ前記記憶媒体処理装置の本体と別体であることを特徴とする請求項1または2記載の記憶媒体処理装置。
【請求項4】
コイン形状記憶媒体またはカード形状記憶媒体のいずれかであって有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体、または貨幣のいずれかを受け入れる受入ステップと、
前記受入ステップで、前記記憶媒体または前記貨幣のいずれかが受け入れられたことに対応して、記憶媒体対応処理ステップまたは貨幣対応処理ステップのいずれかが実行される実行ステップを具備する記憶媒体処理方法であって、
前記記憶媒体対応処理ステップが、
前記受入ステップで受け入れられた前記記憶媒体からの有価価値特定情報の読み取りを行う読取ステップと、
前記受入ステップ後に、貨幣が受け入れられた場合には、該貨幣を識別する第1の貨幣識別ステップと、
前記第1の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応して、前記受入ステップで受け入れられた前記記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値の更新を行う第1の媒体取扱ステップと、
前記読取ステップまたは前記第1の媒体取扱ステップで、読み取られたか、更新された有価価値の範囲で遊技媒体の貸し出しを行う第1の遊技媒体貸出ステップと、
前記コイン形状記憶媒体が使用された場合であって、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留する第1のコイン回収ステップと
を有し、
前記貨幣対応処理ステップが、
前記受入ステップで受け入れられた貨幣を識別する第2の貨幣識別ステップと、
貯留されたコイン形状記憶媒体に前記第2の貨幣識別ステップで識別された貨幣の金額に対応した有価価値を特定可能な有価価値特定情報の書き込み、およびそのコイン形状記憶媒体の発行を行う第2の媒体取扱ステップと、
前記第2の媒体取扱ステップで、書き込まれた有価価値の範囲で遊技媒体の貸し出しを行う第2の遊技媒体貸出ステップと、
前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留する第2のコイン回収ステップと
を有することを特徴とする記憶媒体処理方法。
【請求項5】
前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理ステップと、
前記受入ステップまたは前記第2の媒体取扱ステップで、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理ステップと
を具備することを特徴とする請求項4記載の記憶媒体処理方法。
【請求項6】
有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記録された記憶媒体を用いて、その特定された有価価値の範囲で、貨幣の払い戻しが可能な精算機であって、
カード形状記憶媒体を受け入れるカード受入手段と、前記カード受入手段が受け入れた前記カード形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るカード読取手段と、前記カード読取手段により読み取られた有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻すカード対応紙幣払戻手段と、前記カード対応紙幣払戻手段で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新手段と、を有するカード精算処理部と、
コイン形状記憶媒体を受け入れるコイン受入手段と、前記コイン受入手段が受け入れた前記コイン形状記憶媒体から有価価値特定情報を読み取るコイン読取手段と、前記コイン読取手段により読み取られた有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻すコイン対応紙幣払戻手段と、前記コイン対応紙幣払戻手段で払い戻された貨幣に対応して前記コイン形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するコイン更新手段と、を有するコイン精算処理部と、
前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなった前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収部と
を具備することを特徴とする精算機。
【請求項7】
前記カード精算処理部が、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理手段と、
前記コイン精算処理部が、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理手段と
を具備することを特徴とする請求項6記載の精算機。
【請求項8】
コイン形状記憶媒体またはカード形状記憶媒体のいずれかであって有価価値を特定可能な有価価値特定情報が記憶された記憶媒体を受け入れる受入ステップと、
前記受入ステップで受け入れられた前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体からの有価価値特定情報の読み取りを行う読取ステップと、
前記読取ステップで読み取られた前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体からの有価価値特定情報によって特定される有価情報に基づいて貨幣を払い戻す貨幣払戻ステップと、
前記貨幣払戻ステップで払い戻された貨幣に対応して前記コイン形状記憶媒体または前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を更新するカード更新ステップと、
前記コイン形状記憶媒体が使用された場合であって、前記有価価値特定情報から特定される有価価値を有さなくなったときに、前記コイン形状記憶媒体を回収して貯留するコイン回収ステップと
を具備することを特徴とする精算方法。
【請求項9】
前記受入ステップで、前記カード形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記カード形状記憶媒体が受け入れられた場合特有の第1の処理を少なくとも行う第1の処理ステップと、
前記受入ステップで、前記コイン形状記憶媒体を受け入れた場合に、前記第1の処理と異なる第2の処理を行う第2の処理ステップと
を具備することを特徴とする請求項8記載の精算方法。
【請求項10】
請求項1に記載の記憶媒体処理装置、請求項6記載の精算機および管理装置を具備し、前記記憶媒体処理装置と、前記精算機と、前記管理装置とがそれぞれ通信可能に接続された記憶媒体処理システムであって、
前記管理装置が、
カード形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、
付与されるポイントを管理するポイント管理手段と、前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するカード有価価値管理手段と、を有するカード情報管理部と、
コイン形状記憶媒体が利用されたときの処理管理をすべく、
前記精算機で払い戻された貨幣に対応して前記カード形状記憶媒体の有価価値特定情報によって特定される有価価値を管理するコイン有価価値管理手段を有するコイン情報管理部と
を具備することを特徴とする記憶媒体処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−61714(P2006−61714A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−316040(P2005−316040)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【分割の表示】特願2002−329189(P2002−329189)の分割
【原出願日】平成14年11月13日(2002.11.13)
【出願人】(000137203)株式会社マースエンジニアリング (218)
【Fターム(参考)】