記録媒体、記録媒体のディスク制御情報を構成する方法、記録媒体を用いた記録及び再生方法、並びにその装置
【課題】記録媒体、記録媒体のディスク制御情報の構成方法、記録媒体を用いた記録及び再生方法、並びにその装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一つの記録層を含む記録可能な光ディスクにおいて、書込み速度情報及び書込み速度ごとの書込みストラテジ情報がディスク制御情報内に記録され、標準化されたディスク制御情報がデータ記録及び再生に一様に適用することができる。少なくとも一つのディスク制御情報は適用可能な書込み速度順ごとにマネジメント領域内に記録され、少なくとも一つのディスク情報は記録層順ごとに同じ書込み速度内に記録される。
【解決手段】少なくとも一つの記録層を含む記録可能な光ディスクにおいて、書込み速度情報及び書込み速度ごとの書込みストラテジ情報がディスク制御情報内に記録され、標準化されたディスク制御情報がデータ記録及び再生に一様に適用することができる。少なくとも一つのディスク制御情報は適用可能な書込み速度順ごとにマネジメント領域内に記録され、少なくとも一つのディスク情報は記録層順ごとに同じ書込み速度内に記録される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体、特に、書込み速度情報及び書込み速度ごとの書込みストラテジ情報(書込みストラテジパラメータ)が記録されたディスク制御情報内に含まれる、少なくとも一つの記録層を含む記録可能型光ディスク上にディスク制御情報を記録する方法、及び記録可能型光ディスクの特定の領域に記録されているディスク制御情報を用いてデータを記録する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
HD−DVDとして知られている高密度光記録媒体は、高解像度のビデオデータ、大量のプログラムデータ、高品質のオーディオデータなどを記録及び保存するために広く使われている。ブルーレイ・ディスクは、次世代のHD−DVD技術を代表するものである。現在、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)についての標準を含むブルーレイ・ディスクのグローバル標準化のための技術的な仕様が策定中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、1x倍速BD−REとして知られ、現在論議中の書換型ブルーレイ・ディスクは、高い書込み速度、すなわち、2x倍速BD−RE及びそれ以上の速度を有すると予想されるBD−REと互換可能である必要がある。高い書込み速度に対するBD−WOの仕様も進行中である。高密度光ディスクの高い書込み速度に対応できる効率的なソリューションが至急求められており、策定された仕様は相互互換性を保証する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明は、従来の技術における制限及び欠点による1以上の問題を実質的に解消するディスク制御情報記録方法を対象とする。
【0005】
本発明の1つの目的は、書込み速度情報が記録媒体上に事前に記録されたディスク制御情報内に含まれ、記録媒体との記録及び再生が記録されたディスク情報に基づいて行うことができる、高い書込み速度に対応するディスク制御情報を記録する方法を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、ディスク制御情報を構成するためのデータ構造を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、同類ベースの記録媒体間での互換性を達成するために、記録層ごとの特定の書込み速度用情報が特定のシーケンスとして与えられる、ディスク内の特定の領域において高い倍速記録に対応するディスク制御情報を記録する方法を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、上述したディスク制御情報記録方法と共に使用するために好適な記録媒体、記録及び再生方法、並びに装置を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる利点、目的及び特徴は、後述する詳細な説明に部分的に開示され、この技術分野における当業者であれば、後述する詳細な説明から自明であるか、あるいは、本発明の実施から理解できるであろう。本発明の目的及び他の利点は、添付した図面と共に記載の説明及び特許請求の範囲に特に指摘された構造により実現し、達成することができる。
【0010】
これらの目的及び他の利点を達成するために、そして、ここに広く開示され、具現された本発明の目的によれば、本発明に係る少なくとも一つの記録層を含む記録媒体上に制御情報を記録する方法は、特定の記録層に用いられる複数の書込み速度のための各情報ユニットを含む制御情報を生成するステップと、記録媒体の特定の領域において増大する書込み速度に従ってシーケンス順に各情報ユニットを記録するステップとを含む。
【0011】
本発明の別の態様において、記録媒体と共に使用するための制御情報のデータ構造は、記録媒体が少なくとも一つの記録層を備え、制御情報が増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の別の態様において、記録可能領域及び制御データ領域を提供された少なくとも1つの記録層を有する記録媒体は、ディスク情報ユニットが制御データ領域内に与えられ、ディスク情報ユニットが先ず書込み速度順に整列され、次いで、同じ書込み速度内で記録層順に整列されることにより制御データ領域内で特定の順番に提供されることを特徴とする。
【0013】
本発明の別の態様において、光ディスク記録方法は、記録媒体の特定の領域上に記録された制御情報を読み込むステップであって、前記制御情報が増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内で層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含む読込みステップと、少なくとも1つの情報ユニットに含まれている情報に基づいて特定の書込み速度で特定の記録層上にデータを記録するステップとを含む。
【0014】
本発明の別の態様において、記録媒体上にデータを記録する方法は、増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含む制御情報から記録層に対する特定の書込み速度及び書込みストラテジを決めるステップと、特定の書込み速度及び書込みストラテジに関する情報ユニットに含まれている書込みパラメータを用いて特定の書込み速度及び書込みストラテジで記録層上にデータを記録するステップとを含む。
【0015】
本発明の別の態様において、記録媒体上にデータを記録する方法は、少なくとも一つの情報ユニットに基づいて特定の記録層で記録媒体及び記録データの特定の領域から、記録媒体の特定の領域の増大する書込み速度に従いシーケンス順を有する各情報ユニットであって、特定の記録層上に用いられる複数の書込み速度に対するそれぞれの情報ユニットを含む制御情報を読み込むステップを含む。
【0016】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録コマンドを生成する制御器と、光ディスクのマネジメント領域内に書き込まれた複数のディスク制御情報を読み込むことにより、生成された記録コマンドに基づいて、記録を行い、複数のディスク制御情報のそれぞれの書込みストラテジを読み込むための記録器/再生器を含み、複数のディスク制御情報は、先ず書込み速度順に整列され、次いで、同じ書込み速度内で記録層順に整列される。
【0017】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録媒体との間でデータを記録または再生するための光ピックアップと、記録媒体の特定の領域から、光ピックアップから読み出された制御情報に基づいてデータの記録または再生を制御するための制御器とを含み、制御情報は記録媒体の特定の領域における増大する書込み速度に従う順番の各情報ユニットであって、特定の記録層に用いられる複数の書込み速度のためのそれぞれの情報ユニットを含み、制御器は特定の情報ユニットに含まれている情報に基づいて記録を制御する。
【0018】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録媒体との間でデータを記録または再生するための光ピックアップと、光ピックアップから読み出された制御情報から記録層に対する特定の書込み速度及び書込みストラテジを決めるための制御器とを含み、制御情報は増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含み、少なくとも一つの情報ユニットに基づいてデータの記録を制御するものである。
【0019】
本発明の上述した一般的な説明及び後述する詳細な説明は両方ともに例示および例説的なものであり、特許請求の範囲に記載された本発明のさらなる説明を提供しようとするものであることを理解されたい。
【0020】
本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願の一部を構成し、一体化される添付の図面は、本発明の原理を説明するのに役立つ説明と共に本発明の実施の形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に適用可能な単一層のディスクを示す図。
【図2】本発明に適用可能な2層のディスクを示す図。
【図3】本発明のディスク制御情報が記録されるマネジメント領域の図であって、ディスク情報記録フォーマットを例示する図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプルデータ構造を示す図である。
【図5A】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプル構成シーケンスを示す図である。
【図5B】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプル構成シーケンスを示す図である。
【図6A】本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【図6B】本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【図7A】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図7B】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図7C】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報のデータ構造例を示す図である。
【図9A】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報の構成シーケンスを示す例示的な図である。
【図9B】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報の構成シーケンスを示す例示的な図である。
【図10】本発明による光ディスク記録及び再生装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付の図面に例示する本発明の好適な実施の形態について詳述する。できる限り、同じ参照符号は図面全体を通して同じまたは類似の部分を参照するために用いられる。説明の便宜のために、ブルーレイ・ディスク(BD)は、本発明に係る光ディスクの一例として適用されている。しかし、記録されたディスク制御情報が記録された光ディスクに特徴がある本発明の概念が、例えば、同じ方式のDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+Rなどに適用可能であることは明らかである。
【0023】
さらに、本発明に用いられた用語が現在よく知られている用語からできる限り選択されるとしても、一部の用語は一部の場合にはその意味を後で詳述するように出願人により任意に選択されている。そのため、本発明は、用語それ自体の単純な名前または意味の代わりに、出願人により選択された対応する用語の意図された意味と共に理解さるべきである。
【0024】
先ず、本発明の説明における「ディスク制御情報」は、ディスク記録再生用の各種の情報またはディスク記録再生用情報を含む領域を意味する。また、ディスク制御情報は、ディスク内の事前記録領域、またはディスクメーカによるディスクユーザ用のエンボス領域に与えられる共通して指定される情報である。さらに、ディスク制御情報は、事前記録領域だけではなく、記録可能領域にも与えられる。事前記録またはエンボス領域内のディスク情報は、記録可能領域にコピーできる。そして、これらは単なる例示に過ぎない。
【0025】
例えば、ディスク制御情報は、BD内の「ディスク情報」またはDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+R内の「物理フォーマット情報」と呼ばれる。そのため、本発明の技術的な背景がDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+R内の「物理フォーマット情報」に同様に適用可能であることが明らかである。説明の便宜のために、ブルーレイ・ディスク(BD)の場合に対応する「ディスク情報(以下、DI)」が一例として適用される。
【0026】
図1及び図2は、記録可能型光ディスクが本発明に適用可能な光ディスクとなるのに十分な、本発明に係る光ディスクの構造図である。さらに、記録可能なディスクは書換型光ディスク、追記型光ディスクなどのうちいずれか1つとすることができる。
【0027】
図1は、本発明に係る1記録層を有する単一層ディスクの構造図である。
【0028】
図1を参照すれば、リードイン領域は、光ディスクの内周領域上のマネジメント領域として与えられ、リードアウト領域は、光ディスクの外周領域上のマネジメント領域として与えられる。具体的には、事前記録領域及び書換型または追記型領域は、ディスクの内周領域内で互いに分けられている。
【0029】
事前記録領域は、データがディスク製造時に既に書き込まれ、ユーザまたはシステムが事前記録領域上にデータ書込みを行えない(「エンボス領域」と呼ばれる)領域である。BD−RE/WOにおいて、事前記録領域はPIC(permanent information and control data)領域と名付けられている。また、ディスク記録に求められる情報として上述したディスク情報(以下、「DI」と呼ぶ)は、PIC領域に記録される。
【0030】
データ領域には、ユーザの実データが記録されるユーザデータ領域及び生じた欠陥領域を置き換えるためのスペア領域ISA及びOSAが与えられる。具体的には、欠陥及び一般のマネジメント情報を記録するためのTDMA(temporary defect management area)は、BD−WOなどの追記型光ディスクに与えられる。書換型BD(BD−RE)の場合、TDMAは不要になり、このような領域が予約領域として残される。
【0031】
本発明は、事前記録または記録可能領域のディスクの記録・再生に求められるディスク制御情報としてディスク情報(DI)を効率よく記録する方法を提供するためのものである。事前記録領域における記録方法がディスクの各種類ごとに異なるように適用されることは言うまでもない。BD−RE/WOの場合、事前記録領域としてのPIC領域は2相の高周波数変調信号により記録され、対応する領域において高周波数変調信号は特定の再生方法に従って再生され、情報が再生から得られる。
【0032】
図2は、リードインで始まる記録層が第1の記録層Layer0と名付けられ、リードアウトで終わる記録層が第2の記録層Layer1と名付けられる、2重記録層を有する2層ディスクを示している。
【0033】
2層ディスクにおいて、PIC領域はディスク内周領域のリードイン及びリードアウト領域に与えられ、同じコンテンツのディスク情報(DI)がPIC領域に記録される。
【0034】
図3は、図1または図2に示すディスク中のPIC領域の構造図である。上述したように、これは、高周波数変調PIC領域内の全情報が得られるとき、情報を図3のPIC領域の構造と同様に再構成できることを意味する。
【0035】
PIC領域中のディスク情報(DI)を構成する方法について以下に詳細を述べる。
【0036】
BD−RE/WOにおいて、「1クラスタ」は最小記録ユニットを示し、544クラスタは一つの上部記録ユニットとして1フラグメントを構築するように集結し、合計5つのフラグメントはPIC領域を形成するように集結する。ディスク情報は第1のフラグメントIF0のフロントヘッドクラスタに記録される。ディスク情報は対応する光ディスクにより許容される書込み速度及び記録層ごとに複数に記録され、1ディスク情報は112バイトを含む。具体的に、112バイトよりなるディスク情報はディスク情報(DI)フレームと呼ばれる。さらに、ディスク情報の同じコンテンツはフラグメントの残りの各フロントヘッドクラスタに繰り返し記録され、これによってディスク情報の損失に対応可能になっている。
【0037】
この対応する記録層を表す情報、書込み速度を表す情報、及び書込み速度に対応する書込みストラテジ情報は、各ディスク情報内に記録される。そのため、このような情報は対応する光ディスクの記録再生に活用され、これによって記録層ごと及び書込み速度ごとの最適な記録パワーを提供することができるようになる。
【0038】
すなわち、本発明のディスク情報(DI)は対応するディスク及び関連する書込みストラテジ情報により支援される特定の書込み速度情報を与え、より具体的には、複数の記録層が対応するディスクに存在する場合、特定の方法を通じて各記録層及び関連する記録関係の情報に対して支援される特定の書込み速度を与えることに特徴がある。
【0039】
また、ディスク情報(DI)の特定の構成は、ブルーレイ・ディスク(BD)の構成と関連する。さらに、DVDベースのディスクが上述した構造とは異なる構成を有することは明らかである。具体的には、ディスク情報(DI)のサイズがBDのサイズに対応する場合、これは、例えば、等価的に112バイトである。さらに、同じ記録層のDIを共通の情報を繰り返すことなく1回与えられる一つの情報としてみなすことによって、書込み速度ごとにのみ異なる書込みストラテジを構成することも可能である。
【0040】
以下、添付した図面を参照することによって、本発明に従ってディスク情報を構成する方法及びディスク情報内で特定の情報を記録する方法などの各種の実施の形態を詳述する。
【0041】
図4ないし図7Cは、ディスク情報が書込み速度ごとに構成され、ディスク情報が各対応する書込み速度内の記録層ごとの特定のシーケンスで構成される、本発明の第1の実施の形態による光ディスクのディスク情報を記録する方法を示している。
【0042】
図4は、本発明の第1の実施の形態による光ディスクのディスク制御情報を記録する概略を示している。
【0043】
図4を参照すれば、ディスク情報それぞれに対するシーケンスはシーケンス番号により決められ、1バイトで記録される。例えば、情報はディスク情報内の5番目のバイトに記録され、「DI frame sequence number in DI block」と名付けられ、単純に「00h,01h,02h,...」と表される。すなわち、5番目のバイトの情報が「00h」である場合、これは、第1のディスク情報を意味する。5番目のバイトの情報が「07h」である場合、これは、第8のディスク情報を意味する。
【0044】
ディスク情報の構成に当たり、本発明はディスク情報が書込み速度ごと及び記録層ごとに別々に与えられ、複数の別々に与えられたディスク情報の構成シーケンスが所定の方式に従い一様に決められるところに特徴がある。
【0045】
例えば、対応する光ディスクが一対の記録層を含み、4種類の適用可能な書込み速度(すなわち、1x倍速、2x倍速、3x倍速、及び4x倍速)が存在する場合、ディスク情報は下記の方式で構成可能である。
【0046】
第1のディスク情報の「00h」は1x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第2のディスク情報の「01h」は1x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第3のディスク情報の「02h」は2x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第4のディスク情報の「03h」は2x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第5のディスク情報の「04h」は3x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第6のディスク情報の「05h」は3x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第7のディスク情報の「06h」は5x倍速及び第1の記録層L0と関連する。そして、第8のディスク情報の「07h」は1x倍速及び第2の記録層L1と関連する。
【0047】
すなわち、ディスク情報の構成に当たり、本発明は少なくとも一つのディスク情報が書込み速度ごとに構成され、それぞれの書込み速度ごとのディスク情報が記録層ごとに再構成されるところに特徴がある。そのため、書込み速度はディスク情報を構成するシーケンスにおいて記録層型に対して優先される。
【0048】
図5Aは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される、図4の本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を構成する方法を示している。
【0049】
図5Aを参照すれば、第1ないし第4のディスク情報00h−03hは1x倍速に関するディスク情報となり、第5ないし第8のディスク情報04h−07hは2x倍速に関するディスク情報となり、第9ないし第12のディスク情報08h−11hは4x倍速に関するディスク情報となり、そして、第13ないし第16のディスク情報02h−15hは6x倍速に関するディスク情報となる。
【0050】
さらに、書込み速度ごとのディスク情報は記録層ごとに別々のディスク情報を構成することになり、次のように定義される。すなわち、「00h」,「04h」,「08h」及び「12h」は対応する書込み速度において第1の記録層L0に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「01h」,「05h」,「09h」及び「13h」は対応する書込み速度において第2の記録層L1に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「02h」,「06h」,「10h」及び「14h」は対応する書込み速度において第3の記録層L2に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「03h」,「07h」,「11h」及び「15h」は対応する書込み速度において第4の記録層L3に関するディスク情報をそれぞれ意味する。
【0051】
図5Bは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び2つの記録層(L0,L1)がディスク内に存在する場合に、合計8つのディスク情報が構成される、図4の本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を構成する方法を示している。
【0052】
図5Bにおけるディスク情報の構成方法は、図5Aの方法と同じくらい良い。まず、書込み速度ごとのディスク情報が優先的に構成され、次いで、記録層ごとに再構成される。
【0053】
図6A及び図6Bは、内在の「記録層情報」及び「書込み速度情報」がディスク情報内に記録される、本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【0054】
図6Aを参照すれば、「DI frame sequence number in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これは図4と同様にして特定のシーケンスで構成されることを意味する。さらに、対応するディスク情報に用いられる記録層情報及び記録速度情報は、対応するディスク情報内それぞれで特定の領域に与えられるべき特定のビット、例えば、7番目のバイトによって表される。例えば、記録層情報及び記録速度情報は7番目のバイトの上部及び下部の4ビットにそれぞれ記録される。
【0055】
記録層情報は、次のように定義される。先ず、記録層情報の「0000b」は第1の記録層L0を意味する。記録層情報の「0001b」は第2の記録層L1を意味する。そして、記録層情報の「1111b」は第16の記録層L15を意味する。
【0056】
一方、記録速度情報は次のように各種の方式で4ビットを定義できるようにする。すなわち、「0000b」,「0001b」,「0011b」,「0111b」及び「1111b」は1x倍速、2x倍速、4x倍速、8x倍速及び16x倍速をそれぞれ意味するように定義される。
【0057】
そのため、記録層情報及び記録速度情報を定義する上述した方式は、仕様の策定を通じて各種の方式で定義できる。例えば、記録層または倍速情報は1バイトをそれに割り当てることにより定義できる。
【0058】
このため、図6Aに示すシーケンス番号に対応する内在の記録層及び倍速情報は、以前に約束された特定の位置(7番目のバイト)に記録され、対応するディスク情報の記録層及び倍速情報の確認を容易にする。さらに、記録層及び倍速に適合する書込みパワーまたは書込みパラメータはP〜111番目のバイトを用いて詳細に記録され、それによって情報を用いて効率のよい記録再生を可能にする。
【0059】
図6Bは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される、内在の記録層情報及び記録速度情報を含むディスク情報の例を示している。
【0060】
ディスク情報の詳細な構成方法は、図5Aと同様である。図6Aの例を考えると、ディスク情報のそれぞれは内在の記録層情報及び記録速度情報を含む。例えば、3番目のディスク情報の「02h」内の7番目のバイトの上部4ビットは3番目の記録層L2を示すように「0010」に設定され、下部4ビットは1x倍速を示すように「0000」に設定され、対応するディスク情報が1x倍速及び3番目の記録層と関連することを明らかに表すことができる。
【0061】
別の例として、15番目のディスク情報の「14h」内の7番目のバイトの上部4ビットは3番目の記録層L2を示すように「0010」に設定され、下部4ビットは1x倍速を示すように「0100」に設定され、対応するディスク情報が6x倍速及び3番目の記録層と関連することを明らかに表すことができる。
【0062】
図7Aないし図7Cは、「ディスクに適用可能な書込み速度情報」及び「ディスク内に存在する記録層情報」が対応するディスク内で共通して記録される、本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する別の例を示している。
【0063】
図7Aを参照すれば、「DI frame sequence number in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これは図4の方式と同様に特定のシーケンスでディスク情報が構成されることを意味する。さらに、対応するディスクにより適用可能な書込み速度情報はディスク内の特定の領域(N番目のバイト)内に記録され、「Writing speed flag」フィールドと名付けられる。
【0064】
例えば、8種類の書込み速度のうち特定の書込み速度が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域の1ビットそれぞれにより表される。すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能ではないか、またはビット値が「1b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定の書込み速度の適用可能性の有無を示すフラグ情報となる。例えば、1x倍速が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0001」がN番目のバイトに書き込まれる。8種類の書込み速度のすべてに適用可能であれば、「1111 1111」がN番目のバイトに書き込まれる。
【0065】
上述したように、あらゆるディスクにより活用される1x及び2x倍速は、先に適用が決められている。また、仕様により決められた書込み速度は、3番目の書込み速度から残りの書込み速度として用いられることができる。例えば、3,4,5,6,7及び8番目の書込み速度(3x,4x,5x,6x,7x及び8x)ないし5x,6x,8x,12x,14x及び16x倍速をそれぞれ設定することが可能である。
【0066】
一方、対応するディスク内に存在する記録層の数を示す記録層情報はディスク情報内の別の特定の領域(L番目のバイト)に記録され、これは「Number of Recording Layer」フィールドと名付けられる。例えば、記録層の数を意味する値は、1バイトをそこに割り当てた同じ領域のバイナリ値によって表せる。記録層が図1の単一層である場合、「0000 0001」がL番目のバイトに書き込まれる。記録層が図2の2層である場合、「0000 0010」がL番目のバイトに書き込まれる。4つの記録層が存在する場合、「0000 0100」がL番目のバイトに書き込まれる。
【0067】
現在考慮中の記録層の数に関して制限があるため(現在2つの記録層である)、L番目のバイト内の4ビットは(「1111」の場合)合計15の記録層を示すのに十分である。
【0068】
このような場合、他の有効な情報がL番目の残りのバイトの領域(4ビット)に書き込むことができるということは明らかである。
【0069】
さらに、P〜111番目のバイトに記録されたWS(書込みストラテジ)の種類を識別するための識別情報は、ディスク情報内の別の特定の領域(M番目のバイト)に書き込まれ、これは「Write Strategy(WS) Type」フィールドと名付けられる。
【0070】
すなわち、本発明のディスク情報において、1WSは特定の書込み速度及び特定の記録層に記録され、書込みストラテジはディスクメーカにより各種の特定の型からオプションとして選ばれる。そのため、対応するディスク情報が第1の型の書込みストラテジWS−1である場合、「0000 0001」がM番目のバイトに書き込まれる。対応するディスク情報が第2の型の書込みストラテジWS−2である場合、「0000 0010」がM番目のバイトに書き込まれる。そして、実質的な書込みストラテジ(WS)はP〜111番目のバイトに記録される。さらに、実質的な書込みストラテジ(WS)はM番目のバイトの決められた書込みストラテジ(WS)型と互いに動作する値として記録されることになる。M番目のバイトを通じた書込みストラテジ(WS)型はあらゆるディスク情報にオプションとして記録可能である。そして、必須の方式であらゆる記録再生装置(図10)により支援されると予想される1x倍速ディスク情報に1つの指定された書込みストラテジ(WS)を適用することも可能である。
【0071】
WSの詳細な記録方法は、本発明の主な概念ではない。しかし、簡単に述べると、記録層の媒体のプロパティは、一般的に記録を行うためにピックアップ(図10の「11」)を通じて光ディスク内の記録層にレーザビームを加えることにより変更される。そのため、レーザビームの強度(書込みパワー)、書込みパワーを加える時間などを決める必要がある。上述した各種の書込みストラテジは、一般にWSとして名付けられ、特定の「書込みストラテジ(WS)」内に記録された特定のコンテンツは「書込みストラテジ(WS)パラメータ」と名付けられる。
【0072】
そして、書込みストラテジ(WS)は各種の方式により記録できる。ディスクが高密度化し、高速で動作するに伴い、書込み速度、すなわち、ディスクRPMと記録層の媒体のプロパティはかなり影響を受ける。そのため、より正確なシステムが求められる。そして、各種の書込みストラテジ(WS)は、例えば、下記のように説明される。
【0073】
先ず、記録層媒体上に形成された記録マークのサイズ(n)よりも1だけ小さな記録パルスを有するシステムがあり、これは「(n−1)WS」と呼ぶことができる。第二に、記録マークのサイズ(n)の半分に相当するサイズを有する記録パルスを有するシステムがあり、これは「n/2 WS」と呼ぶことができる。さらに、新しい書込みストラテジ(WS)が開発の最中にある。他の種類の書込みストラテジ(WS)に関して、書込みストラテジ(WS)の各種のシステムが相異なる書込みストラテジ(WS)に適用されるパラメータとして存在するとき、ディスクメーカは選ばれたM番目のバイトに記録されたWSに従って記録パワーをテストし、その後、ディスク情報内のP〜111番目のバイトに書込みストラテジ(WS)としてテスト結果を記録する。
【0074】
N番目のバイトに記録された「書込み速度情報」及びL番目のバイトの「記録層情報」から、記録再生装置(図10)はどれほど多くのディスク情報が対応するディスク内に存在するかを認識する。すなわち、存在するディスク情報の数は、適用可能な書込み速度数に記録層の数をかけることにより得られる。
【0075】
本発明は特定の書込み速度及び特定の記録層に1つの書込みストラテジ(WS)を適用するので、書込みストラテジ(WS)の種類(型)及び数はディスク情報の数を決めるにあたって考慮されないことがある。しかし、本発明の第2の実施の形態において、複数の書込みストラテジ(WS)が特定の書込み速度及び特定の記録層に対して存在することがあるということについて説明する。このような場合、存在するディスク情報の総数は、必ずしも適用可能な書込み速度の数に記録層の数をかけることにより得られるとは限らない。
【0076】
そのため、複数の上で決められたディスク情報のシーケンスは上記の説明で5番目のバイトに書き込まれたシーケンス番号により決められ、ディスク情報のそれぞれはシーケンスごとに以前に決められた書込み速度及び記録層を指定する。
【0077】
例えば、N番目のバイトが「0000 1111」である場合、ディスクにより適用可能な4つの書込み速度が存在し、L番目のバイトが「0000 0010」である場合、ディスク内に2つの記録層が存在することを知ることによって、シーケンスが「00h〜07h」となるので、合計8つのディスク情報が必要となる。そして、「00h」,「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,「05h」,「06h」及び「07h」のディスク情報がそれぞれ「1x倍速、最初の記録層」、「2x倍速、2番目の記録層」、「2x倍速、最初の記録層」、「2x倍速、2番目の記録層」、「3x倍速、最初の記録層」、「3番目の書込み速度、2番目の記録層」、「4番目の書込み速度、2番目の記録層」、及び「4番目の書込み速度、2番目の記録層」と関連することは以前に決められている。
【0078】
そのため、特定のターゲット書込み速度及び特定のターゲット記録層に関するディスク情報を得るために、記録再生装置(図10)は全ディスク情報をチェックするために再生するのに代わってそれぞれのディスク情報内に共通して記録されたN番目のバイトの「書込み速度情報」及びL番目のバイトの「記録層情報」から、どのディスク情報が特定のターゲット書込み速度及び記録層と関連するかを容易にチェックする。
【0079】
図7Bは、図7Aに示す本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する例を示している。全ディスク情報に共通して記録されたN番目のバイト(「0000 0010b」)からの2つ(1x,2x)の適用可能な書込み速度があり、L番目のバイト(「0000 0010b」)からディスク内に2つの記録層が存在することが分かる。
【0080】
そのため、図7Bの例において、合計4つのディスク情報(2つの記録層×2つの書込み速度)が存在し、ディスク情報のシーケンスは「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(2X,L0)→「03h」(2X,L1)となる。これは、所定のシーケンスに従って指定のコンテンツにより行われる。このため、全ディスク情報は活用のための相互互換性を可能にするために上記の方式により構成される必要がある。
【0081】
内在の書込みストラテジ(WS)は各ディスク情報内の他のバイトだけではなく、N番目及びL番目のバイトに記録される。具体的には、対応するディスク情報内のP〜111番目のバイトに書き込まれた書込みストラテジ(WS)の型の情報はM番目のバイトに記録される。すなわち、M番目及びP〜111番目のバイトの情報は各ディスク情報において異なり得る。
【0082】
図7Bの例では、「00h」(1X,L0)及び「01h」(1X,L1)は第1の型の書込みストラテジ(WS−1)のアプリケーションと関連し、「02h」(2X,L0)及び「03h」(2X,L1)は第2の型の書込みストラテジ(WS−2)のアプリケーションと関連する。
【0083】
図7Cは、図7Aの本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する別の例を示している。全ディスク情報に共通して記録されたN番目のバイト(「1111 1111b」)からの8つ(1x,2x,...,16x)の適用可能な書込み速度があり、L番目のバイト(「0000 0010b」)からディスク内に4つの記録層が存在することが分かる。
【0084】
そのため、図7Cの別の例において、合計32のディスク情報(4つの記録層×8つの書込み速度)が存在し、ディスク情報のシーケンスは「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(1X,L2)→「03h」(1X,L4)→「04h」(2X,L0)→...→「31h」(16X,L0)となる。これは、所定のシーケンスに従って指定のコンテンツにより行われる。このように、全ディスク情報は活用のための相互互換性を可能にするための上記の方式に従って構成される必要がある。
【0085】
内在の書込みストラテジ(WS)は各ディスク情報内の他のバイトだけではなく、N番目及びL番目のバイトに記録される。具体的には、対応するディスク情報内のP〜111番目のバイトに書き込まれた書込みストラテジ(WS)の型の情報はM番目のバイトに記録される。すなわち、M番目及びP〜111番目のバイトの情報は各ディスク情報において異なり得る。
【0086】
図7Cの別の例において、記録再生部(図10)が対応するディスク情報内に書込みストラテジ(WS)を適用することにより記録を行うように第1の記録層の2x倍速(2X,L0)に関連するディスク情報を探索しようとする場合、全ディスク情報に共通して記録されたN番目及びL番目のバイトの情報から、合計32のディスク情報(4つの記録層×8つの書込み速度)が「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(1X,L2)→「03h」(1X,L4)→「04h」(2X,L0)→...→「31h」(16X,L0)のようなディスク情報のシーケンスに従って対応するディスクに存在することが分かる。
【0087】
そのため、記録再生装置(図10)は探索される第1の記録層の2x倍速(2X,L0)と関連するディスク情報が「04h」であり、対応するディスク情報(「04h」)がその内のM番目のバイトに記録されたWS型の識別情報(「0000 0001b」)から第1の型の書込みストラテジ(WS−1)として記録されることを認識できるようにし、これによって記録時に活用するためにP〜111番目のバイトを通じて第1の型の書込みストラテジ(WS−1)のパラメータ値を読み込む。
【0088】
同様に、対応するディスク情報内でWSを適用することにより記録を行うように4番目の記録層の16x倍速(16x,L3)と関連するディスク情報を探索しようとする場合、記録再生部(図10)は対応するディスク情報が同じプロセスを通じて「31h」であり、書込みストラテジ(WS)が第2の型(WS−2)であることを認識し、これによって記録時にこれらを活用できるようになる。
【0089】
図8ないし図9Bは、本発明の第2の実施の形態による光ディスクのディスク情報記録方法を示し、これは図4における本発明の第1の実施の形態から拡張される。本発明の第2の実施の形態は、ディスク情報が書込み速度ごとに構成され、ディスク情報が対応する書込み速度内の記録層ごとに構成され、少なくとも一つの書込みストラテジ(WS)が対応する記録層ごとに各ディスク情報に対して構成されるところに特徴がある。
【0090】
図8は、本発明の第2の実施の形態による光ディスクのディスク情報を記録する方法の概念を示している。
【0091】
図8を参照すれば、ディスク情報それぞれのシーケンスはシーケンス番号により決められ、1バイトとして記録される。
【0092】
例えば、情報はディスク情報内の5番目のバイトに記録され、「DI frame sequence in DI block」と名付けられ、「00h,01h,02h,...」として表される。すなわち、5番目のバイトの情報が「00h」である場合、これは、最初のディスク情報を意味する。5番目のバイトの情報が「07h」である場合、これは、8番目のディスク情報を意味する。
【0093】
ディスク情報を構成するに当たり、本発明は、ディスク情報が書込み速度ごと及び記録層ごとに別々に与えられ、複数の別々に与えられたディスク情報の構成シーケンスが所定の方式に従って一様に決められるところに特徴がある。
【0094】
例えば、対応する光ディスクが一対の記録層を含み、複数種類の適用可能な書込み速度が存在するならば、ディスク情報は下記のような方式で構成できる。
【0095】
最初のディスク情報の「00h」は1x倍速、最初の記録層L0及びWS1と関連する。2番目のディスク情報の「01h」は1x倍速、最初の記録層L0及びWS2と関連する。3番目のディスク情報の「02h」は1x倍速、2番目の記録層L1及びWS1と関連する。4番目のディスク情報の「03h」は1x倍速、2番目の記録層L1及びWS2と関連する。5番目のディスク情報の「04h」は2x倍速、最初の記録層L0及びWS1と関連する。6番目のディスク情報の「05h」は2x倍速、最初の記録層L0及びWS3と関連する。7番目のディスク情報の「06h」は2x倍速、2番目の記録層L0及びWS1と関連する。そして、8番目のディスク情報の「07h」は2x倍速、2番目の記録層L1及びWS3と関連する。
【0096】
すなわち、ディスク情報を構成するに当たり、本発明に係る第2の実施の形態は少なくとも一つのディスク情報が書込み速度ごとに構成され、それぞれの書込み速度ごとの各ディスク情報が記録層ごとに再構成され、少なくとも一つのWS型が各記録層に与えられるところに特徴がある。
【0097】
そのため、書込み速度、記録層及びWS型はディスク情報を構成するに当たり、優先順に考慮される。
【0098】
図9Aは、図8における本発明の第2の実施の形態に従ってディスク情報を構成する方法を例示的に示し、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される。
【0099】
図9Aを参照すれば、「DI frame sequence in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これはディスク情報が図8の優先順位の特定の順番(書込み速度→記録層→WS型)に構成されることを意味する。さらに、対応するディスクにより適用可能な書込み速度情報はディスク内の特定の領域(N番目のバイト)内に記録され、これは「Writing speed flag」フィールドと名付けられる。例えば、8種類の書込み速度のうち特定の書込み速度が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域の1ビットによって表される。
【0100】
すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能ではないか、またはビット値が「1b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定の書込み速度の適用可能性の有無を示すフラグ情報となる。例えば、1x倍速が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0001」がN番目のバイトに書き込まれる。8種類の書込み速度のすべてが適用可能であれば、「1111 1111」はN番目のバイトに書き込まれる。図中、「0000 0111b」は1−3番目の書込み速度を可能にするためにN番目のバイトに書き込まれる。
【0101】
上記の説明において、あらゆるディスクにより活用される1x及び2x倍速は先に適用が決められている。しかし、仕様により決められた書込み速度は3番目の書込み速度から残りの書込み速度として用いられることがある。例えば、3,4,5,6,7及び8番目の書込み速度(3x,4x,5x,6x,7x,8x番目)を4x,6x,8x,12x,14x及び16xにそれぞれ設定することが可能である。
【0102】
そして、対応するディスクの仕様により適用可能な1種の書込みストラテジ(WS)を知らせる情報は、ディスク情報内の別の特定の領域(L番目のバイト)に記録され、これは「Write strategy(WS)flag」フィールドと名付けられる。例えば、8種類の書込みストラテジ(WS)のうち特定の書込みストラテジ(WS)が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域において1ビットそれぞれにより表される。すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応するWSが適用(支援)可能でないか、または、ビット値が「1b」である場合、対応するWSが適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定のWSの適用可能性を示すフラグ情報となる。例えば、1−3番目の型の書込みストラテジ(WS)WS1−WS3が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0111b」がL番目のバイトに書き込まれる。8種類のWS(WS1−WS8)すべてが適用可能であれば、「1111 1111b」がL番目のバイトに書き込まれる。図中、「0000 1111b」が4つのWS型WS1−WS4が適用可能なことを示すためにL番目のバイトに書き込まれる。
【0103】
さらに、対応するディスク内に存在する記録層の数を示す記録層情報はディスク情報内の別の特定の領域(M番目のバイト)に記録され、これは「Number of Recording Layer」フィールドと名付けられる。例えば、記録層の数を意味する値は1バイトをそこに割り当てた同じ領域のバイナリ値によって表されることができる。記録層が図1における単一層(1つの記録層)である場合、「0000 0001b」がM番目のバイトに書き込まれる。記録層が図2における2層(2つの記録層)である場合、「0000 0010b」がM番目のバイトに書き込まれる。4つの記録層が存在する場合、「0000 0100b」がM番目のバイトに書き込まれる。
【0104】
さらに、選ばれた書込みストラテジ(WS)のパラメータはディスク情報内の別の特定の領域(P〜111番目のバイト)に書き込まれ、これは書込み「Write Strategy(WS) parameter」フィールドと名付けられる。
【0105】
全ディスク情報に共通している同じ値によりディスク情報内に記録されたN、L及びM番目のバイト情報をそれぞれ書き込むことにより、記録再生装置(図10)は、任意のディスク情報を再生するにも関わらず、対応するディスク、WSの種類、及び記録層の数により適用可能な書込み速度に関する情報が容易に得られる。
【0106】
具体的には、書込み速度ごと、記録層ごと及びWS型ごとにディスク情報を記録することができる。しかし、このような場合、記録されたディスク情報の数があまりにも増える。さらに、ディスクメーカは全WS型をテストし、ディスク情報内のテスト結果を記録する必要があるため、負担になる。
【0107】
それゆえ、本発明に係る実施の形態において、最大の適用可能な書込みストラテジ(WS)型の数よりも小さな数(m)の書込みストラテジ(WS)がディスク情報内に記録可能であり、ディスクメーカは複数の書込みストラテジ(WS)のうち特定の1つをオプションで記録できるようにし、これにより、ディスクメーカの利便性が保証され、しかも、ディスク情報の効率的な記録が可能になる。
【0108】
図9Aにおいて、記録は1番目及び2番目の型の書込みストラテジ(WS)WS1及びWS2を用いて1x倍速(1X)で、2番目及び3番目の型の書込みストラテジ(WS)WS2及びWS3を用いて2x倍速(2X)で、または3番目及び4番目の型の書込みストラテジ(WS)WS2及びWS3を用いて3番目の書込み速度(3X)で行われる。
【0109】
すなわち、書込み速度ごとの総ての適用可能な書込みストラテジ(WS)型(4つの型)よりも小さな書込みストラテジ(WS)型(2つの型)を用いてディスク情報を記録することができる。
【0110】
図9Bは、図8における本発明の第2の実施の形態に従ってディスク情報を記録する別の例を示している。図9Aと同様に、3種類の適用可能な書込み速度が存在し、「0000 0111b」がN番目のバイトに書き込まれる。4つの適用可能な書込みストラテジ(WS)型が存在し、「0000 1111b」がL番目のバイトに書き込まれる。さらに、2つの記録層がディスク内に存在し、「0000 0010b」がM番目のバイトに書き込まれる。
【0111】
具体的には、複数の適用可能な書込みストラテジ(WS)のうち1つを用いてディスク情報を構成するに当たり、少なくとも一つのディスク情報は同じ書込み速度及び記録層ごとに構成される。そうすることにより、最優先的に与えられるディスク情報はディスクメーカにより与えられた優先のWSとして定義され、優先のWSに続く別のディスク情報は代替的なWSとして定義される。
【0112】
すなわち、ディスク情報「00h」とディスク情報「01h」は両方とも1x倍速(1X)及び最初の記録層(L0)と関連する。しかし、優先的に与えられたディスク情報として「00h」に記録されたWS1型の情報は優先のWSとなり、次に与えられたディスク情報と、「01h」に記録されたWS1型の情報は代替的なWSになる。
【0113】
そして、ディスク情報「04h」、ディスク情報「05h」、及びディスク情報「06h」は2x倍速(2X)及び最初の記録層(L0)と関連する。しかし、優先的に与えられたディスク情報として「04h」に記録されたWS2型の情報は優先のWSとなり、「05h」に記録されたWS1型の情報及び次に与えられる情報として「06h」に記録されたWS3型の情報は代替的なWSとなる。すなわち、これらは、同じ書込み速度/記録層の少なくとも3つのディスク情報に適用可能である。
【0114】
さらに、ディスク情報「10h」は3番目の倍速(3X)及び最初の記録層(L0)と関連し、ディスク情報「11h」は3番目の倍速(3X)及び2番目の記録層(L1)と関連する。1つのWS型の情報しか同じ書込み速度/記録層に与えられていない場合、この与えられたWSは優先のWSとなる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
すなわち、ディスクメーカが先に決めた仕様に従ってディスク内にディスク情報を与えるとき、光記録再生装置(図10)は、特定の順番(書込み速度→記録層)でディスク情報を読み出す。複数のディスク情報が同じ書込み速度/記録層上に存在すれば、光記録再生装置(図10)は優先のWSとしてディスク情報内に優先的に与えられたWSと、ディスクメーカにより追加的に与えられた代替的なWSとして次のWSとを認識し、これによってディスク情報を効率よく用いて記録再生を可能にする。
【0116】
図10は、本発明に係る光ディスク記録再生のブロック図である。
【0117】
図10を参照すると、本発明に係る記録再生装置は、光ディスク上で記録再生を行う記録再生部10と、記録再生部10を制御する制御部20とを備える。
【0118】
制御部20は、特定の領域に対する記録または再生コマンドを与え、記録再生部10は、制御部20のコマンドに従って特定の領域に対する記録/再生を行う。具体的には、記録再生部10は、外部デバイスと通信を行うインタフェース部12と、光ディスク上にデータを直接的に記録したり、データを再生したりするピックアップ部11と、必要な信号値に復元するためにピックアップ部11から再生信号を受信したり、記録される信号を光ディスク上に記録される信号として伝えるために変調するデータプロセッサ13と、光ディスクから信号を正確に読み出したり、光ディスク上に信号を正しく記録したりするためにピックアップ部11を制御するサーボ部14と、ディスク制御情報を含むディスク制御情報を一時記憶するメモリ15と、記録再生部10内で上述した構成要素を制御するマイクロプロセッサ16とを含む。
【0119】
本発明に係る光ディスクの記録プロセスを以下に詳述する。
【0120】
先ず、光ディスクが光記録再生装置にロードされると、ディスク内の全ディスクマネジメント情報が記録再生部10のメモリ15に一時記憶されるように読み出される。また、各種のディスクマネジメント情報は、光ディスクの記録/再生に用いられる。具体的には、メモリ15に記憶されたマネジメント情報は、本発明のディスク制御情報を含む。そのため、記録層情報、書込み速度情報、及びディスク情報内に記録された対応する書込み速度に適した書込みストラテジはメモリに記憶されるように読み出される。
【0121】
光ディスク内の特定の領域上に記録を行おうとする場合、制御部20はこの意図を記録コマンドにレンダリングし、次いで、これを記録される書込み位置情報に関するデータと共に記録再生部10に伝える。書込みコマンドの受信後、マイコン16はメモリ15に記憶されたマネジメント情報から光ディスク内の意図された記録層に適用された対応する書込み速度を決め、その後、決められた書込み速度を参照することにより最適な書込みストラテジを用いて書込みコマンドを実行する。
【0122】
具体的には、記録が本発明により光ディスク上で行われる場合、マネジメント情報としてディスク情報は特定の順番で与えられ、マイコン16はどのWSが同じ書込み速度/記録層においてディスクメーカの優先のWSであるかを認識する。それゆえ、特定の書込み速度において光ディスク内の特定の記録層上に記録をより容易に行う。
【0123】
従って、本発明は、高密度の光ディスクにおいて高い書込み速度に対応するディスク制御情報を提供する各種の方法を提供し、これによって光ディスクの記録/再生に効率よく対応するために標準化されたディスク制御情報を一様に適用することが可能になる。
【0124】
本発明において各種の修正及び変形が可能であることは、この技術分野における当業者にとっては自明であろう。よって、本発明は添付の特許請求の範囲の範囲および均等内に入る提供された本発明の修正及び変形をカバーするものである。
【符号の説明】
【0125】
10 記録再生部
11 ピックアップ
12 インタフェース
13 データプロセッサ
14 サーボ
15 メモリ
16 マイコン
20 ホストまたは制御器
【技術分野】
【0001】
本発明は記録媒体、特に、書込み速度情報及び書込み速度ごとの書込みストラテジ情報(書込みストラテジパラメータ)が記録されたディスク制御情報内に含まれる、少なくとも一つの記録層を含む記録可能型光ディスク上にディスク制御情報を記録する方法、及び記録可能型光ディスクの特定の領域に記録されているディスク制御情報を用いてデータを記録する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
HD−DVDとして知られている高密度光記録媒体は、高解像度のビデオデータ、大量のプログラムデータ、高品質のオーディオデータなどを記録及び保存するために広く使われている。ブルーレイ・ディスクは、次世代のHD−DVD技術を代表するものである。現在、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)についての標準を含むブルーレイ・ディスクのグローバル標準化のための技術的な仕様が策定中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、1x倍速BD−REとして知られ、現在論議中の書換型ブルーレイ・ディスクは、高い書込み速度、すなわち、2x倍速BD−RE及びそれ以上の速度を有すると予想されるBD−REと互換可能である必要がある。高い書込み速度に対するBD−WOの仕様も進行中である。高密度光ディスクの高い書込み速度に対応できる効率的なソリューションが至急求められており、策定された仕様は相互互換性を保証する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明は、従来の技術における制限及び欠点による1以上の問題を実質的に解消するディスク制御情報記録方法を対象とする。
【0005】
本発明の1つの目的は、書込み速度情報が記録媒体上に事前に記録されたディスク制御情報内に含まれ、記録媒体との記録及び再生が記録されたディスク情報に基づいて行うことができる、高い書込み速度に対応するディスク制御情報を記録する方法を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、ディスク制御情報を構成するためのデータ構造を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、同類ベースの記録媒体間での互換性を達成するために、記録層ごとの特定の書込み速度用情報が特定のシーケンスとして与えられる、ディスク内の特定の領域において高い倍速記録に対応するディスク制御情報を記録する方法を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、上述したディスク制御情報記録方法と共に使用するために好適な記録媒体、記録及び再生方法、並びに装置を提供することである。
【0009】
本発明のさらなる利点、目的及び特徴は、後述する詳細な説明に部分的に開示され、この技術分野における当業者であれば、後述する詳細な説明から自明であるか、あるいは、本発明の実施から理解できるであろう。本発明の目的及び他の利点は、添付した図面と共に記載の説明及び特許請求の範囲に特に指摘された構造により実現し、達成することができる。
【0010】
これらの目的及び他の利点を達成するために、そして、ここに広く開示され、具現された本発明の目的によれば、本発明に係る少なくとも一つの記録層を含む記録媒体上に制御情報を記録する方法は、特定の記録層に用いられる複数の書込み速度のための各情報ユニットを含む制御情報を生成するステップと、記録媒体の特定の領域において増大する書込み速度に従ってシーケンス順に各情報ユニットを記録するステップとを含む。
【0011】
本発明の別の態様において、記録媒体と共に使用するための制御情報のデータ構造は、記録媒体が少なくとも一つの記録層を備え、制御情報が増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の別の態様において、記録可能領域及び制御データ領域を提供された少なくとも1つの記録層を有する記録媒体は、ディスク情報ユニットが制御データ領域内に与えられ、ディスク情報ユニットが先ず書込み速度順に整列され、次いで、同じ書込み速度内で記録層順に整列されることにより制御データ領域内で特定の順番に提供されることを特徴とする。
【0013】
本発明の別の態様において、光ディスク記録方法は、記録媒体の特定の領域上に記録された制御情報を読み込むステップであって、前記制御情報が増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内で層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含む読込みステップと、少なくとも1つの情報ユニットに含まれている情報に基づいて特定の書込み速度で特定の記録層上にデータを記録するステップとを含む。
【0014】
本発明の別の態様において、記録媒体上にデータを記録する方法は、増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含む制御情報から記録層に対する特定の書込み速度及び書込みストラテジを決めるステップと、特定の書込み速度及び書込みストラテジに関する情報ユニットに含まれている書込みパラメータを用いて特定の書込み速度及び書込みストラテジで記録層上にデータを記録するステップとを含む。
【0015】
本発明の別の態様において、記録媒体上にデータを記録する方法は、少なくとも一つの情報ユニットに基づいて特定の記録層で記録媒体及び記録データの特定の領域から、記録媒体の特定の領域の増大する書込み速度に従いシーケンス順を有する各情報ユニットであって、特定の記録層上に用いられる複数の書込み速度に対するそれぞれの情報ユニットを含む制御情報を読み込むステップを含む。
【0016】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録コマンドを生成する制御器と、光ディスクのマネジメント領域内に書き込まれた複数のディスク制御情報を読み込むことにより、生成された記録コマンドに基づいて、記録を行い、複数のディスク制御情報のそれぞれの書込みストラテジを読み込むための記録器/再生器を含み、複数のディスク制御情報は、先ず書込み速度順に整列され、次いで、同じ書込み速度内で記録層順に整列される。
【0017】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録媒体との間でデータを記録または再生するための光ピックアップと、記録媒体の特定の領域から、光ピックアップから読み出された制御情報に基づいてデータの記録または再生を制御するための制御器とを含み、制御情報は記録媒体の特定の領域における増大する書込み速度に従う順番の各情報ユニットであって、特定の記録層に用いられる複数の書込み速度のためのそれぞれの情報ユニットを含み、制御器は特定の情報ユニットに含まれている情報に基づいて記録を制御する。
【0018】
本発明の別の態様において、記録媒体との間でデータを記録または再生するための装置は、記録媒体との間でデータを記録または再生するための光ピックアップと、光ピックアップから読み出された制御情報から記録層に対する特定の書込み速度及び書込みストラテジを決めるための制御器とを含み、制御情報は増大する書込み速度に従い、同じ書込み速度内の層番号に従うシーケンス順を有する複数の情報ユニットを含み、少なくとも一つの情報ユニットに基づいてデータの記録を制御するものである。
【0019】
本発明の上述した一般的な説明及び後述する詳細な説明は両方ともに例示および例説的なものであり、特許請求の範囲に記載された本発明のさらなる説明を提供しようとするものであることを理解されたい。
【0020】
本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願の一部を構成し、一体化される添付の図面は、本発明の原理を説明するのに役立つ説明と共に本発明の実施の形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に適用可能な単一層のディスクを示す図。
【図2】本発明に適用可能な2層のディスクを示す図。
【図3】本発明のディスク制御情報が記録されるマネジメント領域の図であって、ディスク情報記録フォーマットを例示する図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプルデータ構造を示す図である。
【図5A】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプル構成シーケンスを示す図である。
【図5B】本発明の第1の実施の形態により記録されたディスク制御情報のサンプル構成シーケンスを示す図である。
【図6A】本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【図6B】本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【図7A】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図7B】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図7C】本発明の第1の実施の形態によりディスク情報を記録する他の例示的な図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報のデータ構造例を示す図である。
【図9A】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報の構成シーケンスを示す例示的な図である。
【図9B】本発明の第2の実施の形態により記録されたディスク制御情報の構成シーケンスを示す例示的な図である。
【図10】本発明による光ディスク記録及び再生装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付の図面に例示する本発明の好適な実施の形態について詳述する。できる限り、同じ参照符号は図面全体を通して同じまたは類似の部分を参照するために用いられる。説明の便宜のために、ブルーレイ・ディスク(BD)は、本発明に係る光ディスクの一例として適用されている。しかし、記録されたディスク制御情報が記録された光ディスクに特徴がある本発明の概念が、例えば、同じ方式のDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+Rなどに適用可能であることは明らかである。
【0023】
さらに、本発明に用いられた用語が現在よく知られている用語からできる限り選択されるとしても、一部の用語は一部の場合にはその意味を後で詳述するように出願人により任意に選択されている。そのため、本発明は、用語それ自体の単純な名前または意味の代わりに、出願人により選択された対応する用語の意図された意味と共に理解さるべきである。
【0024】
先ず、本発明の説明における「ディスク制御情報」は、ディスク記録再生用の各種の情報またはディスク記録再生用情報を含む領域を意味する。また、ディスク制御情報は、ディスク内の事前記録領域、またはディスクメーカによるディスクユーザ用のエンボス領域に与えられる共通して指定される情報である。さらに、ディスク制御情報は、事前記録領域だけではなく、記録可能領域にも与えられる。事前記録またはエンボス領域内のディスク情報は、記録可能領域にコピーできる。そして、これらは単なる例示に過ぎない。
【0025】
例えば、ディスク制御情報は、BD内の「ディスク情報」またはDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+R内の「物理フォーマット情報」と呼ばれる。そのため、本発明の技術的な背景がDVD−RAM/−RW/+RW/−R/+R内の「物理フォーマット情報」に同様に適用可能であることが明らかである。説明の便宜のために、ブルーレイ・ディスク(BD)の場合に対応する「ディスク情報(以下、DI)」が一例として適用される。
【0026】
図1及び図2は、記録可能型光ディスクが本発明に適用可能な光ディスクとなるのに十分な、本発明に係る光ディスクの構造図である。さらに、記録可能なディスクは書換型光ディスク、追記型光ディスクなどのうちいずれか1つとすることができる。
【0027】
図1は、本発明に係る1記録層を有する単一層ディスクの構造図である。
【0028】
図1を参照すれば、リードイン領域は、光ディスクの内周領域上のマネジメント領域として与えられ、リードアウト領域は、光ディスクの外周領域上のマネジメント領域として与えられる。具体的には、事前記録領域及び書換型または追記型領域は、ディスクの内周領域内で互いに分けられている。
【0029】
事前記録領域は、データがディスク製造時に既に書き込まれ、ユーザまたはシステムが事前記録領域上にデータ書込みを行えない(「エンボス領域」と呼ばれる)領域である。BD−RE/WOにおいて、事前記録領域はPIC(permanent information and control data)領域と名付けられている。また、ディスク記録に求められる情報として上述したディスク情報(以下、「DI」と呼ぶ)は、PIC領域に記録される。
【0030】
データ領域には、ユーザの実データが記録されるユーザデータ領域及び生じた欠陥領域を置き換えるためのスペア領域ISA及びOSAが与えられる。具体的には、欠陥及び一般のマネジメント情報を記録するためのTDMA(temporary defect management area)は、BD−WOなどの追記型光ディスクに与えられる。書換型BD(BD−RE)の場合、TDMAは不要になり、このような領域が予約領域として残される。
【0031】
本発明は、事前記録または記録可能領域のディスクの記録・再生に求められるディスク制御情報としてディスク情報(DI)を効率よく記録する方法を提供するためのものである。事前記録領域における記録方法がディスクの各種類ごとに異なるように適用されることは言うまでもない。BD−RE/WOの場合、事前記録領域としてのPIC領域は2相の高周波数変調信号により記録され、対応する領域において高周波数変調信号は特定の再生方法に従って再生され、情報が再生から得られる。
【0032】
図2は、リードインで始まる記録層が第1の記録層Layer0と名付けられ、リードアウトで終わる記録層が第2の記録層Layer1と名付けられる、2重記録層を有する2層ディスクを示している。
【0033】
2層ディスクにおいて、PIC領域はディスク内周領域のリードイン及びリードアウト領域に与えられ、同じコンテンツのディスク情報(DI)がPIC領域に記録される。
【0034】
図3は、図1または図2に示すディスク中のPIC領域の構造図である。上述したように、これは、高周波数変調PIC領域内の全情報が得られるとき、情報を図3のPIC領域の構造と同様に再構成できることを意味する。
【0035】
PIC領域中のディスク情報(DI)を構成する方法について以下に詳細を述べる。
【0036】
BD−RE/WOにおいて、「1クラスタ」は最小記録ユニットを示し、544クラスタは一つの上部記録ユニットとして1フラグメントを構築するように集結し、合計5つのフラグメントはPIC領域を形成するように集結する。ディスク情報は第1のフラグメントIF0のフロントヘッドクラスタに記録される。ディスク情報は対応する光ディスクにより許容される書込み速度及び記録層ごとに複数に記録され、1ディスク情報は112バイトを含む。具体的に、112バイトよりなるディスク情報はディスク情報(DI)フレームと呼ばれる。さらに、ディスク情報の同じコンテンツはフラグメントの残りの各フロントヘッドクラスタに繰り返し記録され、これによってディスク情報の損失に対応可能になっている。
【0037】
この対応する記録層を表す情報、書込み速度を表す情報、及び書込み速度に対応する書込みストラテジ情報は、各ディスク情報内に記録される。そのため、このような情報は対応する光ディスクの記録再生に活用され、これによって記録層ごと及び書込み速度ごとの最適な記録パワーを提供することができるようになる。
【0038】
すなわち、本発明のディスク情報(DI)は対応するディスク及び関連する書込みストラテジ情報により支援される特定の書込み速度情報を与え、より具体的には、複数の記録層が対応するディスクに存在する場合、特定の方法を通じて各記録層及び関連する記録関係の情報に対して支援される特定の書込み速度を与えることに特徴がある。
【0039】
また、ディスク情報(DI)の特定の構成は、ブルーレイ・ディスク(BD)の構成と関連する。さらに、DVDベースのディスクが上述した構造とは異なる構成を有することは明らかである。具体的には、ディスク情報(DI)のサイズがBDのサイズに対応する場合、これは、例えば、等価的に112バイトである。さらに、同じ記録層のDIを共通の情報を繰り返すことなく1回与えられる一つの情報としてみなすことによって、書込み速度ごとにのみ異なる書込みストラテジを構成することも可能である。
【0040】
以下、添付した図面を参照することによって、本発明に従ってディスク情報を構成する方法及びディスク情報内で特定の情報を記録する方法などの各種の実施の形態を詳述する。
【0041】
図4ないし図7Cは、ディスク情報が書込み速度ごとに構成され、ディスク情報が各対応する書込み速度内の記録層ごとの特定のシーケンスで構成される、本発明の第1の実施の形態による光ディスクのディスク情報を記録する方法を示している。
【0042】
図4は、本発明の第1の実施の形態による光ディスクのディスク制御情報を記録する概略を示している。
【0043】
図4を参照すれば、ディスク情報それぞれに対するシーケンスはシーケンス番号により決められ、1バイトで記録される。例えば、情報はディスク情報内の5番目のバイトに記録され、「DI frame sequence number in DI block」と名付けられ、単純に「00h,01h,02h,...」と表される。すなわち、5番目のバイトの情報が「00h」である場合、これは、第1のディスク情報を意味する。5番目のバイトの情報が「07h」である場合、これは、第8のディスク情報を意味する。
【0044】
ディスク情報の構成に当たり、本発明はディスク情報が書込み速度ごと及び記録層ごとに別々に与えられ、複数の別々に与えられたディスク情報の構成シーケンスが所定の方式に従い一様に決められるところに特徴がある。
【0045】
例えば、対応する光ディスクが一対の記録層を含み、4種類の適用可能な書込み速度(すなわち、1x倍速、2x倍速、3x倍速、及び4x倍速)が存在する場合、ディスク情報は下記の方式で構成可能である。
【0046】
第1のディスク情報の「00h」は1x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第2のディスク情報の「01h」は1x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第3のディスク情報の「02h」は2x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第4のディスク情報の「03h」は2x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第5のディスク情報の「04h」は3x倍速及び第1の記録層L0と関連する。第6のディスク情報の「05h」は3x倍速及び第2の記録層L1と関連する。第7のディスク情報の「06h」は5x倍速及び第1の記録層L0と関連する。そして、第8のディスク情報の「07h」は1x倍速及び第2の記録層L1と関連する。
【0047】
すなわち、ディスク情報の構成に当たり、本発明は少なくとも一つのディスク情報が書込み速度ごとに構成され、それぞれの書込み速度ごとのディスク情報が記録層ごとに再構成されるところに特徴がある。そのため、書込み速度はディスク情報を構成するシーケンスにおいて記録層型に対して優先される。
【0048】
図5Aは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される、図4の本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を構成する方法を示している。
【0049】
図5Aを参照すれば、第1ないし第4のディスク情報00h−03hは1x倍速に関するディスク情報となり、第5ないし第8のディスク情報04h−07hは2x倍速に関するディスク情報となり、第9ないし第12のディスク情報08h−11hは4x倍速に関するディスク情報となり、そして、第13ないし第16のディスク情報02h−15hは6x倍速に関するディスク情報となる。
【0050】
さらに、書込み速度ごとのディスク情報は記録層ごとに別々のディスク情報を構成することになり、次のように定義される。すなわち、「00h」,「04h」,「08h」及び「12h」は対応する書込み速度において第1の記録層L0に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「01h」,「05h」,「09h」及び「13h」は対応する書込み速度において第2の記録層L1に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「02h」,「06h」,「10h」及び「14h」は対応する書込み速度において第3の記録層L2に関するディスク情報をそれぞれ意味する。「03h」,「07h」,「11h」及び「15h」は対応する書込み速度において第4の記録層L3に関するディスク情報をそれぞれ意味する。
【0051】
図5Bは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び2つの記録層(L0,L1)がディスク内に存在する場合に、合計8つのディスク情報が構成される、図4の本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を構成する方法を示している。
【0052】
図5Bにおけるディスク情報の構成方法は、図5Aの方法と同じくらい良い。まず、書込み速度ごとのディスク情報が優先的に構成され、次いで、記録層ごとに再構成される。
【0053】
図6A及び図6Bは、内在の「記録層情報」及び「書込み速度情報」がディスク情報内に記録される、本発明の第1の実施の形態によるディスク制御情報を記録する例示的な図である。
【0054】
図6Aを参照すれば、「DI frame sequence number in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これは図4と同様にして特定のシーケンスで構成されることを意味する。さらに、対応するディスク情報に用いられる記録層情報及び記録速度情報は、対応するディスク情報内それぞれで特定の領域に与えられるべき特定のビット、例えば、7番目のバイトによって表される。例えば、記録層情報及び記録速度情報は7番目のバイトの上部及び下部の4ビットにそれぞれ記録される。
【0055】
記録層情報は、次のように定義される。先ず、記録層情報の「0000b」は第1の記録層L0を意味する。記録層情報の「0001b」は第2の記録層L1を意味する。そして、記録層情報の「1111b」は第16の記録層L15を意味する。
【0056】
一方、記録速度情報は次のように各種の方式で4ビットを定義できるようにする。すなわち、「0000b」,「0001b」,「0011b」,「0111b」及び「1111b」は1x倍速、2x倍速、4x倍速、8x倍速及び16x倍速をそれぞれ意味するように定義される。
【0057】
そのため、記録層情報及び記録速度情報を定義する上述した方式は、仕様の策定を通じて各種の方式で定義できる。例えば、記録層または倍速情報は1バイトをそれに割り当てることにより定義できる。
【0058】
このため、図6Aに示すシーケンス番号に対応する内在の記録層及び倍速情報は、以前に約束された特定の位置(7番目のバイト)に記録され、対応するディスク情報の記録層及び倍速情報の確認を容易にする。さらに、記録層及び倍速に適合する書込みパワーまたは書込みパラメータはP〜111番目のバイトを用いて詳細に記録され、それによって情報を用いて効率のよい記録再生を可能にする。
【0059】
図6Bは、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される、内在の記録層情報及び記録速度情報を含むディスク情報の例を示している。
【0060】
ディスク情報の詳細な構成方法は、図5Aと同様である。図6Aの例を考えると、ディスク情報のそれぞれは内在の記録層情報及び記録速度情報を含む。例えば、3番目のディスク情報の「02h」内の7番目のバイトの上部4ビットは3番目の記録層L2を示すように「0010」に設定され、下部4ビットは1x倍速を示すように「0000」に設定され、対応するディスク情報が1x倍速及び3番目の記録層と関連することを明らかに表すことができる。
【0061】
別の例として、15番目のディスク情報の「14h」内の7番目のバイトの上部4ビットは3番目の記録層L2を示すように「0010」に設定され、下部4ビットは1x倍速を示すように「0100」に設定され、対応するディスク情報が6x倍速及び3番目の記録層と関連することを明らかに表すことができる。
【0062】
図7Aないし図7Cは、「ディスクに適用可能な書込み速度情報」及び「ディスク内に存在する記録層情報」が対応するディスク内で共通して記録される、本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する別の例を示している。
【0063】
図7Aを参照すれば、「DI frame sequence number in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これは図4の方式と同様に特定のシーケンスでディスク情報が構成されることを意味する。さらに、対応するディスクにより適用可能な書込み速度情報はディスク内の特定の領域(N番目のバイト)内に記録され、「Writing speed flag」フィールドと名付けられる。
【0064】
例えば、8種類の書込み速度のうち特定の書込み速度が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域の1ビットそれぞれにより表される。すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能ではないか、またはビット値が「1b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定の書込み速度の適用可能性の有無を示すフラグ情報となる。例えば、1x倍速が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0001」がN番目のバイトに書き込まれる。8種類の書込み速度のすべてに適用可能であれば、「1111 1111」がN番目のバイトに書き込まれる。
【0065】
上述したように、あらゆるディスクにより活用される1x及び2x倍速は、先に適用が決められている。また、仕様により決められた書込み速度は、3番目の書込み速度から残りの書込み速度として用いられることができる。例えば、3,4,5,6,7及び8番目の書込み速度(3x,4x,5x,6x,7x及び8x)ないし5x,6x,8x,12x,14x及び16x倍速をそれぞれ設定することが可能である。
【0066】
一方、対応するディスク内に存在する記録層の数を示す記録層情報はディスク情報内の別の特定の領域(L番目のバイト)に記録され、これは「Number of Recording Layer」フィールドと名付けられる。例えば、記録層の数を意味する値は、1バイトをそこに割り当てた同じ領域のバイナリ値によって表せる。記録層が図1の単一層である場合、「0000 0001」がL番目のバイトに書き込まれる。記録層が図2の2層である場合、「0000 0010」がL番目のバイトに書き込まれる。4つの記録層が存在する場合、「0000 0100」がL番目のバイトに書き込まれる。
【0067】
現在考慮中の記録層の数に関して制限があるため(現在2つの記録層である)、L番目のバイト内の4ビットは(「1111」の場合)合計15の記録層を示すのに十分である。
【0068】
このような場合、他の有効な情報がL番目の残りのバイトの領域(4ビット)に書き込むことができるということは明らかである。
【0069】
さらに、P〜111番目のバイトに記録されたWS(書込みストラテジ)の種類を識別するための識別情報は、ディスク情報内の別の特定の領域(M番目のバイト)に書き込まれ、これは「Write Strategy(WS) Type」フィールドと名付けられる。
【0070】
すなわち、本発明のディスク情報において、1WSは特定の書込み速度及び特定の記録層に記録され、書込みストラテジはディスクメーカにより各種の特定の型からオプションとして選ばれる。そのため、対応するディスク情報が第1の型の書込みストラテジWS−1である場合、「0000 0001」がM番目のバイトに書き込まれる。対応するディスク情報が第2の型の書込みストラテジWS−2である場合、「0000 0010」がM番目のバイトに書き込まれる。そして、実質的な書込みストラテジ(WS)はP〜111番目のバイトに記録される。さらに、実質的な書込みストラテジ(WS)はM番目のバイトの決められた書込みストラテジ(WS)型と互いに動作する値として記録されることになる。M番目のバイトを通じた書込みストラテジ(WS)型はあらゆるディスク情報にオプションとして記録可能である。そして、必須の方式であらゆる記録再生装置(図10)により支援されると予想される1x倍速ディスク情報に1つの指定された書込みストラテジ(WS)を適用することも可能である。
【0071】
WSの詳細な記録方法は、本発明の主な概念ではない。しかし、簡単に述べると、記録層の媒体のプロパティは、一般的に記録を行うためにピックアップ(図10の「11」)を通じて光ディスク内の記録層にレーザビームを加えることにより変更される。そのため、レーザビームの強度(書込みパワー)、書込みパワーを加える時間などを決める必要がある。上述した各種の書込みストラテジは、一般にWSとして名付けられ、特定の「書込みストラテジ(WS)」内に記録された特定のコンテンツは「書込みストラテジ(WS)パラメータ」と名付けられる。
【0072】
そして、書込みストラテジ(WS)は各種の方式により記録できる。ディスクが高密度化し、高速で動作するに伴い、書込み速度、すなわち、ディスクRPMと記録層の媒体のプロパティはかなり影響を受ける。そのため、より正確なシステムが求められる。そして、各種の書込みストラテジ(WS)は、例えば、下記のように説明される。
【0073】
先ず、記録層媒体上に形成された記録マークのサイズ(n)よりも1だけ小さな記録パルスを有するシステムがあり、これは「(n−1)WS」と呼ぶことができる。第二に、記録マークのサイズ(n)の半分に相当するサイズを有する記録パルスを有するシステムがあり、これは「n/2 WS」と呼ぶことができる。さらに、新しい書込みストラテジ(WS)が開発の最中にある。他の種類の書込みストラテジ(WS)に関して、書込みストラテジ(WS)の各種のシステムが相異なる書込みストラテジ(WS)に適用されるパラメータとして存在するとき、ディスクメーカは選ばれたM番目のバイトに記録されたWSに従って記録パワーをテストし、その後、ディスク情報内のP〜111番目のバイトに書込みストラテジ(WS)としてテスト結果を記録する。
【0074】
N番目のバイトに記録された「書込み速度情報」及びL番目のバイトの「記録層情報」から、記録再生装置(図10)はどれほど多くのディスク情報が対応するディスク内に存在するかを認識する。すなわち、存在するディスク情報の数は、適用可能な書込み速度数に記録層の数をかけることにより得られる。
【0075】
本発明は特定の書込み速度及び特定の記録層に1つの書込みストラテジ(WS)を適用するので、書込みストラテジ(WS)の種類(型)及び数はディスク情報の数を決めるにあたって考慮されないことがある。しかし、本発明の第2の実施の形態において、複数の書込みストラテジ(WS)が特定の書込み速度及び特定の記録層に対して存在することがあるということについて説明する。このような場合、存在するディスク情報の総数は、必ずしも適用可能な書込み速度の数に記録層の数をかけることにより得られるとは限らない。
【0076】
そのため、複数の上で決められたディスク情報のシーケンスは上記の説明で5番目のバイトに書き込まれたシーケンス番号により決められ、ディスク情報のそれぞれはシーケンスごとに以前に決められた書込み速度及び記録層を指定する。
【0077】
例えば、N番目のバイトが「0000 1111」である場合、ディスクにより適用可能な4つの書込み速度が存在し、L番目のバイトが「0000 0010」である場合、ディスク内に2つの記録層が存在することを知ることによって、シーケンスが「00h〜07h」となるので、合計8つのディスク情報が必要となる。そして、「00h」,「01h」,「02h」,「03h」,「04h」,「05h」,「06h」及び「07h」のディスク情報がそれぞれ「1x倍速、最初の記録層」、「2x倍速、2番目の記録層」、「2x倍速、最初の記録層」、「2x倍速、2番目の記録層」、「3x倍速、最初の記録層」、「3番目の書込み速度、2番目の記録層」、「4番目の書込み速度、2番目の記録層」、及び「4番目の書込み速度、2番目の記録層」と関連することは以前に決められている。
【0078】
そのため、特定のターゲット書込み速度及び特定のターゲット記録層に関するディスク情報を得るために、記録再生装置(図10)は全ディスク情報をチェックするために再生するのに代わってそれぞれのディスク情報内に共通して記録されたN番目のバイトの「書込み速度情報」及びL番目のバイトの「記録層情報」から、どのディスク情報が特定のターゲット書込み速度及び記録層と関連するかを容易にチェックする。
【0079】
図7Bは、図7Aに示す本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する例を示している。全ディスク情報に共通して記録されたN番目のバイト(「0000 0010b」)からの2つ(1x,2x)の適用可能な書込み速度があり、L番目のバイト(「0000 0010b」)からディスク内に2つの記録層が存在することが分かる。
【0080】
そのため、図7Bの例において、合計4つのディスク情報(2つの記録層×2つの書込み速度)が存在し、ディスク情報のシーケンスは「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(2X,L0)→「03h」(2X,L1)となる。これは、所定のシーケンスに従って指定のコンテンツにより行われる。このため、全ディスク情報は活用のための相互互換性を可能にするために上記の方式により構成される必要がある。
【0081】
内在の書込みストラテジ(WS)は各ディスク情報内の他のバイトだけではなく、N番目及びL番目のバイトに記録される。具体的には、対応するディスク情報内のP〜111番目のバイトに書き込まれた書込みストラテジ(WS)の型の情報はM番目のバイトに記録される。すなわち、M番目及びP〜111番目のバイトの情報は各ディスク情報において異なり得る。
【0082】
図7Bの例では、「00h」(1X,L0)及び「01h」(1X,L1)は第1の型の書込みストラテジ(WS−1)のアプリケーションと関連し、「02h」(2X,L0)及び「03h」(2X,L1)は第2の型の書込みストラテジ(WS−2)のアプリケーションと関連する。
【0083】
図7Cは、図7Aの本発明の第1の実施の形態によるディスク情報を記録する別の例を示している。全ディスク情報に共通して記録されたN番目のバイト(「1111 1111b」)からの8つ(1x,2x,...,16x)の適用可能な書込み速度があり、L番目のバイト(「0000 0010b」)からディスク内に4つの記録層が存在することが分かる。
【0084】
そのため、図7Cの別の例において、合計32のディスク情報(4つの記録層×8つの書込み速度)が存在し、ディスク情報のシーケンスは「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(1X,L2)→「03h」(1X,L4)→「04h」(2X,L0)→...→「31h」(16X,L0)となる。これは、所定のシーケンスに従って指定のコンテンツにより行われる。このように、全ディスク情報は活用のための相互互換性を可能にするための上記の方式に従って構成される必要がある。
【0085】
内在の書込みストラテジ(WS)は各ディスク情報内の他のバイトだけではなく、N番目及びL番目のバイトに記録される。具体的には、対応するディスク情報内のP〜111番目のバイトに書き込まれた書込みストラテジ(WS)の型の情報はM番目のバイトに記録される。すなわち、M番目及びP〜111番目のバイトの情報は各ディスク情報において異なり得る。
【0086】
図7Cの別の例において、記録再生部(図10)が対応するディスク情報内に書込みストラテジ(WS)を適用することにより記録を行うように第1の記録層の2x倍速(2X,L0)に関連するディスク情報を探索しようとする場合、全ディスク情報に共通して記録されたN番目及びL番目のバイトの情報から、合計32のディスク情報(4つの記録層×8つの書込み速度)が「00h」(1X,L0)→「01h」(1X,L1)→「02h」(1X,L2)→「03h」(1X,L4)→「04h」(2X,L0)→...→「31h」(16X,L0)のようなディスク情報のシーケンスに従って対応するディスクに存在することが分かる。
【0087】
そのため、記録再生装置(図10)は探索される第1の記録層の2x倍速(2X,L0)と関連するディスク情報が「04h」であり、対応するディスク情報(「04h」)がその内のM番目のバイトに記録されたWS型の識別情報(「0000 0001b」)から第1の型の書込みストラテジ(WS−1)として記録されることを認識できるようにし、これによって記録時に活用するためにP〜111番目のバイトを通じて第1の型の書込みストラテジ(WS−1)のパラメータ値を読み込む。
【0088】
同様に、対応するディスク情報内でWSを適用することにより記録を行うように4番目の記録層の16x倍速(16x,L3)と関連するディスク情報を探索しようとする場合、記録再生部(図10)は対応するディスク情報が同じプロセスを通じて「31h」であり、書込みストラテジ(WS)が第2の型(WS−2)であることを認識し、これによって記録時にこれらを活用できるようになる。
【0089】
図8ないし図9Bは、本発明の第2の実施の形態による光ディスクのディスク情報記録方法を示し、これは図4における本発明の第1の実施の形態から拡張される。本発明の第2の実施の形態は、ディスク情報が書込み速度ごとに構成され、ディスク情報が対応する書込み速度内の記録層ごとに構成され、少なくとも一つの書込みストラテジ(WS)が対応する記録層ごとに各ディスク情報に対して構成されるところに特徴がある。
【0090】
図8は、本発明の第2の実施の形態による光ディスクのディスク情報を記録する方法の概念を示している。
【0091】
図8を参照すれば、ディスク情報それぞれのシーケンスはシーケンス番号により決められ、1バイトとして記録される。
【0092】
例えば、情報はディスク情報内の5番目のバイトに記録され、「DI frame sequence in DI block」と名付けられ、「00h,01h,02h,...」として表される。すなわち、5番目のバイトの情報が「00h」である場合、これは、最初のディスク情報を意味する。5番目のバイトの情報が「07h」である場合、これは、8番目のディスク情報を意味する。
【0093】
ディスク情報を構成するに当たり、本発明は、ディスク情報が書込み速度ごと及び記録層ごとに別々に与えられ、複数の別々に与えられたディスク情報の構成シーケンスが所定の方式に従って一様に決められるところに特徴がある。
【0094】
例えば、対応する光ディスクが一対の記録層を含み、複数種類の適用可能な書込み速度が存在するならば、ディスク情報は下記のような方式で構成できる。
【0095】
最初のディスク情報の「00h」は1x倍速、最初の記録層L0及びWS1と関連する。2番目のディスク情報の「01h」は1x倍速、最初の記録層L0及びWS2と関連する。3番目のディスク情報の「02h」は1x倍速、2番目の記録層L1及びWS1と関連する。4番目のディスク情報の「03h」は1x倍速、2番目の記録層L1及びWS2と関連する。5番目のディスク情報の「04h」は2x倍速、最初の記録層L0及びWS1と関連する。6番目のディスク情報の「05h」は2x倍速、最初の記録層L0及びWS3と関連する。7番目のディスク情報の「06h」は2x倍速、2番目の記録層L0及びWS1と関連する。そして、8番目のディスク情報の「07h」は2x倍速、2番目の記録層L1及びWS3と関連する。
【0096】
すなわち、ディスク情報を構成するに当たり、本発明に係る第2の実施の形態は少なくとも一つのディスク情報が書込み速度ごとに構成され、それぞれの書込み速度ごとの各ディスク情報が記録層ごとに再構成され、少なくとも一つのWS型が各記録層に与えられるところに特徴がある。
【0097】
そのため、書込み速度、記録層及びWS型はディスク情報を構成するに当たり、優先順に考慮される。
【0098】
図9Aは、図8における本発明の第2の実施の形態に従ってディスク情報を構成する方法を例示的に示し、4種類の適用可能な書込み速度(例えば、1x,2x,4x及び6x)及び4つの記録層(L0,L1,L2及びL3)がディスク内に存在する場合に合計16のディスク情報が構成される。
【0099】
図9Aを参照すれば、「DI frame sequence in DI block」はシーケンスを意味するために各ディスク情報の5番目のバイトに与えられ、これはディスク情報が図8の優先順位の特定の順番(書込み速度→記録層→WS型)に構成されることを意味する。さらに、対応するディスクにより適用可能な書込み速度情報はディスク内の特定の領域(N番目のバイト)内に記録され、これは「Writing speed flag」フィールドと名付けられる。例えば、8種類の書込み速度のうち特定の書込み速度が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域の1ビットによって表される。
【0100】
すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能ではないか、またはビット値が「1b」である場合、対応する書込み速度が適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定の書込み速度の適用可能性の有無を示すフラグ情報となる。例えば、1x倍速が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0001」がN番目のバイトに書き込まれる。8種類の書込み速度のすべてが適用可能であれば、「1111 1111」はN番目のバイトに書き込まれる。図中、「0000 0111b」は1−3番目の書込み速度を可能にするためにN番目のバイトに書き込まれる。
【0101】
上記の説明において、あらゆるディスクにより活用される1x及び2x倍速は先に適用が決められている。しかし、仕様により決められた書込み速度は3番目の書込み速度から残りの書込み速度として用いられることがある。例えば、3,4,5,6,7及び8番目の書込み速度(3x,4x,5x,6x,7x,8x番目)を4x,6x,8x,12x,14x及び16xにそれぞれ設定することが可能である。
【0102】
そして、対応するディスクの仕様により適用可能な1種の書込みストラテジ(WS)を知らせる情報は、ディスク情報内の別の特定の領域(L番目のバイト)に記録され、これは「Write strategy(WS)flag」フィールドと名付けられる。例えば、8種類の書込みストラテジ(WS)のうち特定の書込みストラテジ(WS)が対応するディスクにより適用可能であるかどうかは、1バイトをそこに割り当てた同じ領域において1ビットそれぞれにより表される。すなわち、ビット値が全ビットにおいて「0b」である場合、対応するWSが適用(支援)可能でないか、または、ビット値が「1b」である場合、対応するWSが適用(支援)可能であることを定義することができる。そのため、1バイト内のビットb0−b7のそれぞれは特定のWSの適用可能性を示すフラグ情報となる。例えば、1−3番目の型の書込みストラテジ(WS)WS1−WS3が対応するディスクのみによって適用可能であれば、「0000 0111b」がL番目のバイトに書き込まれる。8種類のWS(WS1−WS8)すべてが適用可能であれば、「1111 1111b」がL番目のバイトに書き込まれる。図中、「0000 1111b」が4つのWS型WS1−WS4が適用可能なことを示すためにL番目のバイトに書き込まれる。
【0103】
さらに、対応するディスク内に存在する記録層の数を示す記録層情報はディスク情報内の別の特定の領域(M番目のバイト)に記録され、これは「Number of Recording Layer」フィールドと名付けられる。例えば、記録層の数を意味する値は1バイトをそこに割り当てた同じ領域のバイナリ値によって表されることができる。記録層が図1における単一層(1つの記録層)である場合、「0000 0001b」がM番目のバイトに書き込まれる。記録層が図2における2層(2つの記録層)である場合、「0000 0010b」がM番目のバイトに書き込まれる。4つの記録層が存在する場合、「0000 0100b」がM番目のバイトに書き込まれる。
【0104】
さらに、選ばれた書込みストラテジ(WS)のパラメータはディスク情報内の別の特定の領域(P〜111番目のバイト)に書き込まれ、これは書込み「Write Strategy(WS) parameter」フィールドと名付けられる。
【0105】
全ディスク情報に共通している同じ値によりディスク情報内に記録されたN、L及びM番目のバイト情報をそれぞれ書き込むことにより、記録再生装置(図10)は、任意のディスク情報を再生するにも関わらず、対応するディスク、WSの種類、及び記録層の数により適用可能な書込み速度に関する情報が容易に得られる。
【0106】
具体的には、書込み速度ごと、記録層ごと及びWS型ごとにディスク情報を記録することができる。しかし、このような場合、記録されたディスク情報の数があまりにも増える。さらに、ディスクメーカは全WS型をテストし、ディスク情報内のテスト結果を記録する必要があるため、負担になる。
【0107】
それゆえ、本発明に係る実施の形態において、最大の適用可能な書込みストラテジ(WS)型の数よりも小さな数(m)の書込みストラテジ(WS)がディスク情報内に記録可能であり、ディスクメーカは複数の書込みストラテジ(WS)のうち特定の1つをオプションで記録できるようにし、これにより、ディスクメーカの利便性が保証され、しかも、ディスク情報の効率的な記録が可能になる。
【0108】
図9Aにおいて、記録は1番目及び2番目の型の書込みストラテジ(WS)WS1及びWS2を用いて1x倍速(1X)で、2番目及び3番目の型の書込みストラテジ(WS)WS2及びWS3を用いて2x倍速(2X)で、または3番目及び4番目の型の書込みストラテジ(WS)WS2及びWS3を用いて3番目の書込み速度(3X)で行われる。
【0109】
すなわち、書込み速度ごとの総ての適用可能な書込みストラテジ(WS)型(4つの型)よりも小さな書込みストラテジ(WS)型(2つの型)を用いてディスク情報を記録することができる。
【0110】
図9Bは、図8における本発明の第2の実施の形態に従ってディスク情報を記録する別の例を示している。図9Aと同様に、3種類の適用可能な書込み速度が存在し、「0000 0111b」がN番目のバイトに書き込まれる。4つの適用可能な書込みストラテジ(WS)型が存在し、「0000 1111b」がL番目のバイトに書き込まれる。さらに、2つの記録層がディスク内に存在し、「0000 0010b」がM番目のバイトに書き込まれる。
【0111】
具体的には、複数の適用可能な書込みストラテジ(WS)のうち1つを用いてディスク情報を構成するに当たり、少なくとも一つのディスク情報は同じ書込み速度及び記録層ごとに構成される。そうすることにより、最優先的に与えられるディスク情報はディスクメーカにより与えられた優先のWSとして定義され、優先のWSに続く別のディスク情報は代替的なWSとして定義される。
【0112】
すなわち、ディスク情報「00h」とディスク情報「01h」は両方とも1x倍速(1X)及び最初の記録層(L0)と関連する。しかし、優先的に与えられたディスク情報として「00h」に記録されたWS1型の情報は優先のWSとなり、次に与えられたディスク情報と、「01h」に記録されたWS1型の情報は代替的なWSになる。
【0113】
そして、ディスク情報「04h」、ディスク情報「05h」、及びディスク情報「06h」は2x倍速(2X)及び最初の記録層(L0)と関連する。しかし、優先的に与えられたディスク情報として「04h」に記録されたWS2型の情報は優先のWSとなり、「05h」に記録されたWS1型の情報及び次に与えられる情報として「06h」に記録されたWS3型の情報は代替的なWSとなる。すなわち、これらは、同じ書込み速度/記録層の少なくとも3つのディスク情報に適用可能である。
【0114】
さらに、ディスク情報「10h」は3番目の倍速(3X)及び最初の記録層(L0)と関連し、ディスク情報「11h」は3番目の倍速(3X)及び2番目の記録層(L1)と関連する。1つのWS型の情報しか同じ書込み速度/記録層に与えられていない場合、この与えられたWSは優先のWSとなる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
すなわち、ディスクメーカが先に決めた仕様に従ってディスク内にディスク情報を与えるとき、光記録再生装置(図10)は、特定の順番(書込み速度→記録層)でディスク情報を読み出す。複数のディスク情報が同じ書込み速度/記録層上に存在すれば、光記録再生装置(図10)は優先のWSとしてディスク情報内に優先的に与えられたWSと、ディスクメーカにより追加的に与えられた代替的なWSとして次のWSとを認識し、これによってディスク情報を効率よく用いて記録再生を可能にする。
【0116】
図10は、本発明に係る光ディスク記録再生のブロック図である。
【0117】
図10を参照すると、本発明に係る記録再生装置は、光ディスク上で記録再生を行う記録再生部10と、記録再生部10を制御する制御部20とを備える。
【0118】
制御部20は、特定の領域に対する記録または再生コマンドを与え、記録再生部10は、制御部20のコマンドに従って特定の領域に対する記録/再生を行う。具体的には、記録再生部10は、外部デバイスと通信を行うインタフェース部12と、光ディスク上にデータを直接的に記録したり、データを再生したりするピックアップ部11と、必要な信号値に復元するためにピックアップ部11から再生信号を受信したり、記録される信号を光ディスク上に記録される信号として伝えるために変調するデータプロセッサ13と、光ディスクから信号を正確に読み出したり、光ディスク上に信号を正しく記録したりするためにピックアップ部11を制御するサーボ部14と、ディスク制御情報を含むディスク制御情報を一時記憶するメモリ15と、記録再生部10内で上述した構成要素を制御するマイクロプロセッサ16とを含む。
【0119】
本発明に係る光ディスクの記録プロセスを以下に詳述する。
【0120】
先ず、光ディスクが光記録再生装置にロードされると、ディスク内の全ディスクマネジメント情報が記録再生部10のメモリ15に一時記憶されるように読み出される。また、各種のディスクマネジメント情報は、光ディスクの記録/再生に用いられる。具体的には、メモリ15に記憶されたマネジメント情報は、本発明のディスク制御情報を含む。そのため、記録層情報、書込み速度情報、及びディスク情報内に記録された対応する書込み速度に適した書込みストラテジはメモリに記憶されるように読み出される。
【0121】
光ディスク内の特定の領域上に記録を行おうとする場合、制御部20はこの意図を記録コマンドにレンダリングし、次いで、これを記録される書込み位置情報に関するデータと共に記録再生部10に伝える。書込みコマンドの受信後、マイコン16はメモリ15に記憶されたマネジメント情報から光ディスク内の意図された記録層に適用された対応する書込み速度を決め、その後、決められた書込み速度を参照することにより最適な書込みストラテジを用いて書込みコマンドを実行する。
【0122】
具体的には、記録が本発明により光ディスク上で行われる場合、マネジメント情報としてディスク情報は特定の順番で与えられ、マイコン16はどのWSが同じ書込み速度/記録層においてディスクメーカの優先のWSであるかを認識する。それゆえ、特定の書込み速度において光ディスク内の特定の記録層上に記録をより容易に行う。
【0123】
従って、本発明は、高密度の光ディスクにおいて高い書込み速度に対応するディスク制御情報を提供する各種の方法を提供し、これによって光ディスクの記録/再生に効率よく対応するために標準化されたディスク制御情報を一様に適用することが可能になる。
【0124】
本発明において各種の修正及び変形が可能であることは、この技術分野における当業者にとっては自明であろう。よって、本発明は添付の特許請求の範囲の範囲および均等内に入る提供された本発明の修正及び変形をカバーするものである。
【符号の説明】
【0125】
10 記録再生部
11 ピックアップ
12 インタフェース
13 データプロセッサ
14 サーボ
15 メモリ
16 マイコン
20 ホストまたは制御器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体との間でデータを記録または再生する方法であって、前記方法は、
制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定するステップであって、前記制御情報はシーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含み、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層情報は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、ステップと、
前記情報ユニットに基づいて特定の記録速度で前記記録媒体との間でデータを記録または再生するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり、
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されることを特徴とする方法。
【請求項4】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体であって、
シーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含む制御情報であって、各情報ユニットは特定の記録速度および特定の記録層のために提供され、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層番号は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、前記情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、制御情報を備えたことを特徴とする記録媒体。
【請求項5】
請求項4に記載の記録媒体であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含むことを特徴とする記録媒体。
【請求項6】
請求項5に記載の記録媒体であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されたことを特徴とする記録媒体。
【請求項7】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体との間でデータを記録または再生する装置であって、
前記記録媒体との間でデータを記録または再生するように構成されたピックアップと、
前記ピックアップと動作的に結合され、制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定し、前記制御情報はシーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含み、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層情報は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、コントローラであって、前記ピックアップを制御して、前記情報ユニットに基づいて特定の記録速度で前記記録媒体との間でデータを記録または再生するようにさらに構成されたコントローラと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記制御情報を格納するように構成されたメモリをさらに備え、
前記コントローラは、前記メモリに格納された制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定するように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置であって、前記コントローラは、前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から前記制御情報を読み出すように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項7に記載の装置であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含み、
前記コントローラは、前記タイプ情報に基づいて前記書込みストラテジ情報のタイプを判定するように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり、
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、前記優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されたことを特徴とする装置。
【請求項1】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体との間でデータを記録または再生する方法であって、前記方法は、
制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定するステップであって、前記制御情報はシーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含み、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層情報は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、ステップと、
前記情報ユニットに基づいて特定の記録速度で前記記録媒体との間でデータを記録または再生するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり、
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されることを特徴とする方法。
【請求項4】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体であって、
シーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含む制御情報であって、各情報ユニットは特定の記録速度および特定の記録層のために提供され、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層番号は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、前記情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、制御情報を備えたことを特徴とする記録媒体。
【請求項5】
請求項4に記載の記録媒体であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含むことを特徴とする記録媒体。
【請求項6】
請求項5に記載の記録媒体であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されたことを特徴とする記録媒体。
【請求項7】
少なくとも2つの記録層を含む記録媒体との間でデータを記録または再生する装置であって、
前記記録媒体との間でデータを記録または再生するように構成されたピックアップと、
前記ピックアップと動作的に結合され、制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定し、前記制御情報はシーケンス順に整列された複数の情報ユニットを含み、各情報ユニットは第1の記録層情報、第2の記録層情報およびシーケンス番号情報を含み、前記第1の記録層情報は記録層の総数を示し、前記第2の記録層情報は記録層の対応する1つを示し、前記シーケンス番号情報は前記制御情報における前記複数の情報ユニットのうち対応する情報ユニットのシーケンス順を示し、前記複数の情報ユニットのシーケンス順は、増大する記録速度の順序により、同じ記録速度について、情報ユニットのシーケンス順は、昇順の記録層番号の順序による、コントローラであって、前記ピックアップを制御して、前記情報ユニットに基づいて特定の記録速度で前記記録媒体との間でデータを記録または再生するようにさらに構成されたコントローラと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、前記制御情報を格納するように構成されたメモリをさらに備え、
前記コントローラは、前記メモリに格納された制御情報に基づいて前記記録層の1つについての特定の記録速度を判定するように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置であって、前記コントローラは、前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から前記制御情報を読み出すように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項7に記載の装置であって、各情報ユニットは、前記記録媒体にデータを記録するのに使用可能な書込みストラテジ情報および前記書込みストラテジ情報のタイプを示すタイプ情報を含み、
前記コントローラは、前記タイプ情報に基づいて前記書込みストラテジ情報のタイプを判定するように構成されたことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記書込みストラテジ情報のタイプは、優先書込みストラテジタイプまたは代替書込みストラテジタイプであり、
前記情報ユニットのシーケンス順は、同じ記録速度および同じ記録層番号について、前記優先書込みストラテジから代替書込みストラテジタイプの順序によりさらに整列されたことを特徴とする装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【公開番号】特開2010−250938(P2010−250938A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−145405(P2010−145405)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【分割の表示】特願2006−518536(P2006−518536)の分割
【原出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【分割の表示】特願2006−518536(P2006−518536)の分割
【原出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
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