説明

記録媒体の被覆装置

【課題】 被覆シートと補助シートとを共に使用し、さらに、被覆層形成手段による被覆層形成と、被覆層処理手段による処理とを実行する記録媒体の被覆装置において、記録媒体に皺等の発生し難い記録媒体の被覆装置を得る。
【解決手段】 記録媒体Aを間に挟んだ被覆シートBと補助シートEとを両面から加圧し、記録媒体Aの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段8と、被複層Fが形成された記録媒体Aを両面から加圧する被覆層処理手段10とを備え、記録媒体Aの搬送経路と補助シートEの搬送経路とを分岐させる分岐手段11を設けるに、被覆層形成手段8と被覆層処理手段10との間に、前記分岐手段11による分岐位置を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真プリント等の画像が記録された記録媒体の表面に被覆層を形成して保護するための記録媒体の被覆装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方式や熱転写記録方式といった記録方式は、その記録装置(プリンタ)や記録媒体(記録紙等)に対して様々な改良が加えられてきた結果、銀塩カラ−写真に匹敵する画質が得られるようになり、近年、デジタルカメラで撮影した画像情報やスキャナ等で取り込んだ画像情報等をハードコピーする技術として多用されている。これらの記録方式の利用の拡大に伴い、これらの記録方式で記録された画像の耐水性や耐光性等の向上、或いは画像の記録面の美しさの向上が重要な課題となってきている。
【0003】
そこで、記録媒体に記録された画像を保護し、品質を向上させる技術として、画像記録後の記録媒体の記録面にラミネート加工を施して保護する技術が知られている。このような技術の一例を以下に示す。すなわち、まず長尺の記録媒体(記録紙)を一定の速度で搬送するとともに、この記録媒体の記録面に対向させて、台紙上にラミネート材が剥離可能に形成された長尺のラミネートシートを供給搬送する。そして、圧着ローラ対により記録媒体とラミネートシートとを積層させた状態で加熱及び加圧することにより、記録媒体の記録面上に連続的にラミネート材を転写する。その後、ラミネートシートの台紙のみを剥離して記録媒体の記録面上にラミネート加工を施す。ラミネート加工が施された記録媒体は、記録面に形成された画像の切れ目において順次カッターにより切断され、画像毎に分離された状態で排出される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開昭58−224779号公報(第1−4頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術にあっては、ラミネートシートが被覆シートになるのであるが、この被覆シートの幅は、記録媒体上にラミネートされない部分が残るのを避けるために、記録媒体の幅に対して大きなものとされる。従って、通常の運転状態にあっては、ラミネートシートの記録媒体上にラミネートされず、残る部分がローラに付着するのを避けるため、この被覆シートと同幅か、僅かに幅広の補助シートを同時に供給するようにしている。
【0006】
一方、例えば、記録媒体がラスターペーパーからなる場合、被覆層形成手段による被覆処理だけでは、記録媒体とラミネートシートとの間に気泡が残る場合がある。そこで、被覆層を形成された記録媒体を加圧して再処理するのであるが、この種の構成にあっては、「図8(ロ)従来」に示すように、最終製品において記録媒体に皺が発生する等の問題が起こる場合があることが確認された。
【0007】
この図は、被覆シートB,記録媒体A,補助シートE及び被覆層Fの状態を、被覆層形成手段としての第1加圧機構8を出た直後で比較的暖かい状態にあるもの、冷却後のもの、さらに、被覆層処理手段としての第2加圧機構10での加圧を経たものを右から順に示したものである。
【0008】
図8(ロ)に示す従来のものにあっては、被覆層形成手段による被覆層の形成操作の後、冷却により補助シート側に皺がより、この皺が被覆層処理手段により記録媒体側に影響する様子を示している。さらに、被覆層形成手段、被覆層処理手段の間をわたって補助シートを搬送すると、搬送経路が長くならざるを得ず、比較的広幅のシートに蛇行が起こる等の問題が発生する場合があり、同様に被覆層処理手段における加圧で被覆層が形成された記録媒体に悪影響を起こすことがあることが認められた。
「図8(イ) 今回」には、本願が問題とする課題が解決された正常な被覆層形成を実現した状態を示している。
【0009】
本発明の目的は、被覆シートと補助シートとを共に使用し、さらに、被覆層形成手段による被覆層形成と、被覆層処理手段による加圧処理とを実行する記録媒体の被覆装置において、記録媒体に皺等の発生し難い記録媒体の被覆装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための、記録媒体の表面に被覆層を形成する記録媒体の被覆装置の特徴構成は、
互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に前記記録媒体を供給する記録媒体供給手段と、
前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、
前記被複層が形成された前記記録媒体を両面から加圧する被覆層処理手段とを備え、
前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させる分岐手段を設けるに、前記分岐手段による分岐位置を、前記被覆層形成手段と前記被覆層処理手段との間に設定し、前記補助シートが分岐され、前記被複層が形成された前記記録媒体が前記被覆層処理手段により処理されることにある。
【0011】
この装置にあっては、被覆シートと補助シートとの間に記録媒体を挟んだ状態に被覆層形成手段により、被覆層の形成が行われる。この時、記録媒体をはみ出た被覆シートが補助シートに転写される。
【0012】
被覆層を形成された記録媒体は、被覆層処理手段に送られ、例えば、気泡が残っている場合も、処理により気泡のない良好な製品を得ることができる。
【0013】
さて、先に課題の項で示したように、被覆層を形成された記録媒体と、補助シートとが加圧処理を実行する被覆層処理手段に投入されると問題となるが、本構成にあっては、被覆層形成手段と被覆層処理手段との間に分岐手段を設け、記録媒体と補助シートとの搬送経路とを分けているため、被覆層処理手段内には、被覆層を形成された記録媒体のみが導入される。結果、本願が問題とするような皺の発生を避けることができる。
さらに、この構成にあっては、補助シートの経路を短くできるため、このシートが蛇行する等の問題が起こり、記録媒体に悪影響を及ぼす等の問題を発生することもない。
【0014】
さて、分岐手段を、前記記録媒体の搬送方向に直交する分岐エッジを備えた分岐ガイドとして構成することが好ましい。分岐エッジにより、確実に分岐を達成できる。
【0015】
さらに、分岐手段を、前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に延びるローラとすることも可能である。このローラに対して、例えば、記録媒体をその接線方向に導き、補助シートをローラ表面に接する方向で、記録媒体の搬送方向とは異なる方向に導いて、分岐を確実なものとできる。
【0016】
上記目的を達成する、記録媒体の表面に被覆層を形成する記録媒体の被覆装置の構成としては、
互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に前記記録媒体を供給する記録媒体供給手段と、
前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、
前記被複層が形成された前記記録媒体を両面から加圧する被覆層処理手段とを備え、
前記被複層形成手段を通過後前記被覆層処理手段に到達する前に、前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させて、前記補助シートを巻き取る構成とすることができる。
【0017】
この構成にあっては、前記被複層形成手段を通過後前記被覆層処理手段に到達する前に
補助シートを補助シート巻き取り手段に巻き取ることで、搬送経路の分岐を行い、上記問題の発生を避けることができる。
さらに、搬送経路を短くできるため、蛇行の問題も解消できる。
【0018】
この種の構成を実現するには、被複層形成手段が、駆動ローラと前記駆動ローラに対する加圧ローラを備えて構成され、前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路との分岐が、前記補助シートが前記駆動ローラ若しくは前記加圧ローラの表面に摺接する状態で起こされる構成とすることが、最も簡便な構成である。
【発明の効果】
【0019】
結果、被覆層形成後の記録媒体に掛かるストレスが低減されるため、被覆層形成後の記録媒体のたわみ等が解消され、被覆層処理手段による加圧で悪影響がでるのを避けることができる。また、補助シートの搬送経路が短くなるので、蛇行等の問題が解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
〔第1の実施形態〕
以下に、本発明の第1の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係るカバーを付けた状態の被覆装置を示す図であり、図2は本実施形態に係る被覆装置の内部構造を示す斜視図、図3は装置の駆動系を示す図、図4は、本実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図である。
【0021】
これらの図に示すように、本実施形態に係る被覆装置においては、記録紙Aは、供給トレイ1とそれに連続する供給ガイド2に沿って装置本体内に供給され、この装置本体内では、図4における水平方向に設けられた搬送経路Lに沿って搬送されつつその表面に被覆層が形成され、後述する排出機構3により排出トレイ4に排出される。
【0022】
この際、記録紙Aは画像が記録された記録面を上として搬送され、被覆装置はこの記録面に対して被覆層を形成する。よって、本実施形態においては、記録紙Aが、本発明における「記録媒体」を構成し、この供給トレイ1及び供給ガイド2が、本発明における「記録媒体供給手段」を構成する。
【0023】
図4等に示すように、被覆装置の装置本体内には、被覆シートBを搬送する被覆シート搬送機構6と、補助シートEを搬送する補助シート搬送機構7と、記録紙Aを間に挟んだ被覆シートBと補助シートEとを両面から加圧する第1加圧機構8と、記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路とを分岐させる補助分岐ガイド11と、記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの基材Cの搬送経路とを分岐させる被覆分岐ガイド9と、補助シートE及び被覆シートBの基材Cが分離されて被覆層Fが形成された後の記録紙Aを両面から更に加圧する第2加圧機構10と、加圧処理後の記録紙Aを排出トレイ4に排出する排出機構3と、が設けられている。
これらの各構成は、本体フレーム12により一体的に支持されている。
以下、これらの構成について詳細に説明する。
【0024】
本実施形態に係る被覆装置において用いられる被覆シートBは、図5に示すように、基材Cと、片側の面に剥離可能な転写層Dとを備えている。
この転写層Dは、記録紙Aの記録面に転写されて被覆層Fを形成する部分であり、基材C上に設けられ、記録紙Aの記録面を保護するための主要な役割を果たす保護層D1と、この保護層D1の外側に設けられ、保護層D1を記録紙Aの記録面に対して接着するための接着層D2とを有して構成されている。また、ここでは、これらの保護層D1と接着層D2との結合状態を保つために、これらの間にアンカー層D3を設けている。
【0025】
被覆シートBの転写層Dは、記録紙Aの記録面を保護する被覆層Fとなるので、記録紙Aとの密着性に優れ、透明性が高く、熱や光で変色し難く、化学的・物理的バリヤ性に優れていることが好ましい。また、記録紙Aと補助シートEとが分離する際に、記録紙Aの記録面に形成された部分と、記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された部分とが、記録紙Aの端縁付近に沿って切り離し可能な材質及び厚みで構成すると好適である。そのため、保護層D1には、例えば、アクリル系樹脂や酢酸ビニル系樹脂等を用いると好適である。
【0026】
また、ここでは、後述するように第1加圧機構8において記録紙Aを間に挟んだ被覆シートBと補助シートEとを両面から加圧するとともに加熱する構成としているので、接着層D2には、透明性を有し、加熱することで接着力を発揮する、例えばポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂を用いると好適である。被覆シートBの基材Cは、後述する第1加圧機構8における加圧及び加熱条件下で形状を安定して維持できるような耐熱性及び機械的強度と、転写層Dからの良好な剥離性を備えていることが好ましい。そのため、基材Cには、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等のフィルムを用いると好適である。
【0027】
また、被覆シートBとしては、記録紙Aの幅(複数種類の幅の記録紙Aを対象とする場合にはその中の最大幅の記録紙Aの幅)よりも大きい幅を有する、一定幅の長尺のシートが用いられる。そして、本実施形態においては、被覆シートBとしては、基材Cを外側、転写層Dを内側としてロール状に巻き取られた状態のものが使用される。これにより、被覆シートBは、被覆シート搬送機構6により、その転写層Dが補助シートEと対向する向きに搬送されることになる。
【0028】
図1〜4に示すように、被覆シート搬送機構6は、ロール状に巻き取られた被覆シートBを供給可能に保持する供給保持部6aと、被覆分岐ガイド9により記録紙Aの搬送経路Lと分岐され、転写層Dが剥離された後の被覆シートBの基材Cを巻き取り回収する基材回収部6bとを有している。
【0029】
本実施形態においては、供給保持部6aは、両端が本体フレーム12に支持され、ロール状に巻き取られた被覆シートBを回転可能に保持する保持軸6cと、この保持軸6cの回転を制限するための回転制限機構6dとを有している。この回転制限機構6dとしては、例えば本体フレーム12と保持軸6cとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。
【0030】
被覆シートBは、後述する第1加圧機構8の駆動ローラ8a及びそれに従動する加圧ローラ8bの回転により引き出されるが、この際、回転制限機構6dにより保持軸6cの回転が制限されるので、供給保持部6aから第1加圧機構8の加圧ローラ8bまでの間の被覆シートBの張りを保つことができる。
【0031】
また、供給保持部6aと記録紙Aの搬送経路Lとの間には、フリーローラ6eが回転自在に設けられている。このフリーローラ6eは、その外周に所定の角度範囲で被覆シートBが巻き付けられることにより、記録紙Aの搬送経路Lと合流する部分の被覆シートBの搬送経路の侵入角度を調整している。
そして、記録紙Aの搬送経路Lと合流した後の被覆シートBの搬送経路は、被覆分岐ガイド9による分岐位置まで、記録紙Aの搬送経路Lと一致するように設けられている。
【0032】
図1〜4に示すように、基材回収部6bは、被覆分岐ガイド9により記録紙Aの搬送経路Lと分岐された後の被覆シートBの基材Cを巻き取り回収するために所定の方向に回転駆動される巻取軸6fと、この巻取軸6fを駆動する巻取軸駆動機構6gと、この巻取軸駆動機構6gから巻取軸6fに伝達される駆動力を制限するための駆動制限機構6hとを有している。
【0033】
本実施形態においては、図2,3に示すように、この被覆装置の各部の駆動は単一のモータ13からの駆動力が複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により伝達されることにより行われている。したがって、巻取軸駆動機構6gは、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を巻取軸6fまで伝達する伝達機構により構成されている。また、駆動制限機構6hとしては、例えば巻取軸駆動機構6gを構成するギヤ等の伝達機構と巻取軸6fとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。ここで、駆動制限機構6hにより制限されていない状態で巻取軸駆動機構6gにより駆動される巻取軸6fの回転速度は、巻取軸6fの周囲に基材Cが巻き取られることによりその外周の径が変化する場合にも、巻取軸6fの周囲に巻き取られた基材Cの外周の周速が第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速よりも速くなるように設定されている。
【0034】
具体的には、巻取軸6fの周囲に基材Cがほとんど巻き取られておらず、基材Cの外周周速が最も遅い状態での周速が、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速と同等又はそれよりやや速い速度とすると好適である。この際、被覆シートBの基材Cの搬送速度V1は第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速により定まるので、巻取軸6fの周囲に巻き取られた基材Cの外周の周速との速度差により基材Cの張りが保たれ、その速度差は駆動制限機構6hにより巻取軸6fに対して一定以上の駆動力を伝達しないように制限されることで吸収される。
【0035】
補助シートEは、記録紙Aの記録面に被覆シートBの転写層Dを転写して被覆層Fを形成する際に、記録紙Aの幅方向外側や複数枚の記録紙Aの間の記録紙Aの存在しない部分において、対向して搬送されている被覆シートBの転写層Dが転写されるシートである。
従って、補助シートEの材質としては、被覆シートBの転写層Dの表面に設けられている接着層D2が接着しやすい材質を使用することが好ましい。そのため、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムを用いると好適である。
【0036】
補助シートEは、被覆シートBの転写層Dを転写する際に、補助シートEの側端縁から外側に転写層Dがはみ出すことを防止するため、被覆シートBの幅と同じかそれ以上の幅を有するものとする。本実施形態においては、補助シートEとしては、被覆シートBの幅よりもやや広い一定幅を有する長尺のシートであって、ロール状に巻き取られた状態のものが使用される。これにより、被覆シートBの下面(転写面)の全体が補助シートEの上面に対向することになるので、被覆シートBの転写層Dが第1加圧機構8の駆動ローラ8aに転写されることを防止することができる。
【0037】
補助シート搬送機構7は、ロール状に巻き取られた補助シートEを供給可能に保持する供給保持部7aと、補助分岐ガイド11により記録紙Aの搬送経路Lと分岐された後の補助シートEを巻き取り回収するシート回収部7bとを有している。このシート回収部7bは、図示するように、第1加圧機構8と第2加圧機構10との中間位置とされている。
【0038】
本実施形態においては、供給保持部7aは、両端が本体フレーム12に支持され、ロール状に巻き取られた補助シートEを回転可能に保持する保持軸7cと、この保持軸7cの回転を制限するための回転制限機構7dとを有している。この回転制限機構7dとしては、例えば本体フレーム12と保持軸7cとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。そして、補助シートEは、後述する第1加圧機構8の駆動ローラ8a及びそれに従動する加圧ローラ8bの回転により引き出されるが、この際、回転制限機構7dにより保持軸7cの回転が制限されるので、供給保持部7aから第1加圧機構8の駆動ローラ8aまでの間の補助シートEの張りを保つことができる。
【0039】
また、供給保持部7aと記録紙Aの搬送経路Lとの間には、フリーローラ7eが回転自在に設けられている。このフリーローラ7eは、その外周に所定の角度範囲で補助シートEが巻き付けられることにより、記録紙Aの搬送経路Lと合流する部分の補助シートEの搬送経路の侵入角度を調整している。そして、記録紙Aの搬送経路Lと合流した後の補助シートEの搬送経路は、第1加圧機構8の直近下流側にある補助分岐ガイド11による分岐位置まで、記録紙Aの搬送経路Lと一致するように設けられている。
【0040】
シート回収部7bは、補助分岐ガイド11により記録紙Aの搬送経路Lと分岐された後の補助シートEを巻き取り回収するために所定の方向に回転駆動される巻取軸7fと、この巻取軸7fを駆動する巻取軸駆動機構7gと、この巻取軸駆動機構7gから巻取軸7fに伝達される駆動力を制限するための駆動制限機構7hとを有している。
【0041】
本実施形態においては、図2,3に示すように、巻取軸駆動機構7gは、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を巻取軸7fまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。また、駆動制限機構7hとしては、例えば巻取軸駆動機構7gを構成するギヤ等の伝達機構と巻取軸7fとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。
【0042】
ここで、駆動制限機構7hにより制限されていない状態で巻取軸駆動機構7gにより駆動される巻取軸7fの回転速度は、巻取軸7fの周囲に補助シートEが巻き取られることによりその外周の径が変化する場合にも、巻取軸7fの周囲に巻き取られた補助シートEの外周の周速が第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速よりも速くなるように、設定されている。
【0043】
具体的には、巻取軸7fの周囲に補助シートEがほとんど巻き取られておらず、補助シートEの外周の周速が最も遅い状態での周速が、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速と同等又はそれよりやや速い速度とすると好適である。この際、補助シートEの搬送速度V1は、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速により定まるので、巻取軸7fの周囲に巻き取られた補助シートEの外周の周速との速度差により補助シートEの張りが保たれ、その速度差は駆動制限機構7hにより巻取軸7fに対して一定以上の駆動力を伝達しないように制限されることで吸収される。
【0044】
以上のような被覆シート搬送機構6及び補助シート搬送機構7により、互いに対向して搬送される被覆シートBと補助シートEとの間に、供給トレイ1及び供給ガイド2を介して記録紙Aが供給され、この記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとは、積層された状態で第1加圧機構8において両面から加圧される。
【0045】
第1加圧機構8は、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ8aと、この駆動ローラ8aを回転駆動するローラ駆動機構8cと、駆動ローラ8aに対向して設けられ、駆動ローラ8aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ8aの回転に従動して回転する加圧ローラ8bと、この加圧ローラ8bを駆動ローラ8a側に加圧する加圧機構8dとを有している。
【0046】
本実施形態においては、駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bは、ともに中空の金属ローラの表面をシリコンゴム等のゴム部材により覆った構成としている。この金属ローラの表面を覆うゴム部材の厚さは、後述するように金属ローラの内部に設けられるヒータからの熱の伝導性を損なうことがなく、かつ、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとの間を搬送される記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを十分に圧着させることができる程度の弾性を有する厚さとすることが好ましく、例えば、1mm程度の厚さとすると好適である。さらに、そのゴム硬度は、60〜80とするのが好適である。
【0047】
ローラ駆動機構8cは、本実施形態においては、図2,3に示すように、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ8aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。
【0048】
また、加圧機構8dは、図4に示すように、加圧ローラ8bの回転軸の両端部を上下方向に変位可能に保持する保持部材8eと、この保持部材8eを下方に付勢するばね等の弾性部材により構成される付勢部材8fとを有して構成されている。この加圧機構8dによる加圧力は、本実施形態においては、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとのニップ部における圧力が8〜12kg/cm程度となるように設定している。
【0049】
第1加圧機構8の駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bの内部には、それぞれヒータ8gが設けられており、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを加圧しながら加熱する構成となっている。本実施形態においては、このヒータ8gとして、ハロゲンランプを駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bのそれぞれの軸心部に配設している。このヒータ8gによる加熱温度は、本実施形態においては、各ローラの表面温度で、加圧ローラ8bでは90〜110℃程度、駆動ローラ8aでは50〜70℃程度となるように設定している。
【0050】
以上の構成により、第1加圧機構8においては、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとの間で、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを積層状態で搬送しながら両面から加圧するとともに加熱する。この加熱及び加圧により、被覆シートBと補助シートEとの間に挟まれた記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に被覆シートBの転写層Dが接着される。すなわち、加熱されることにより被覆シートBの転写層Dを構成する接着層D2が活性化された状態となり、更に第1加圧機構8の駆動ローラ8aと加圧ローラ8bの加圧によって圧着されることにより、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に転写層Dが接着される。
【0051】
本願に係る記録媒体の被覆装置にあっては、後述する補助分岐ガイド11において記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路とが分岐されることにより、記録紙A及び被覆シートBから補助シートEが剥離される。次に、後述する被覆分岐ガイド9において記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの搬送経路とが分岐されることにより、記録紙Aから被覆シートBの基材Cが剥離され、記録紙Aの記録面への転写層Dの転写が完成する。この転写層Dが被覆層Fを形成する。
よって、本実施形態においては、この第1加圧機構8が、本発明における「被覆層形成手段」を構成する。
【0052】
図4に示すように、補助分岐ガイド11は、記録紙Aの搬送経路Lにおける第1加圧機構8の直近の下流側に設けられ、記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路とを分岐させるガイド部材である。このガイド部材が、本発明における「分岐手段」を構成する。
【0053】
本実施形態においては、補助分岐ガイド11は、記録紙Aの搬送経路L上で記録紙Aの搬送方向に略直交する方向に延びる部材により構成され、その下側には記録紙Aの搬送経路Lに略並行に配置された第1ガイド面11aが形成され、その記録紙Aの搬送方向下流側には第1ガイド面11aに対して鋭角をなして下方に延びるように設けられた第2ガイド面11bが形成されている。
【0054】
この第1ガイド面11aと第2ガイド面11bとが接する端縁11cにおいて補助シートEが記録紙Aから剥離され、剥離された補助シートEは、第2ガイド面11bに沿って搬送されてシート回収部7bに巻き取り回収される。この際、記録紙Aはその搬送経路Lに沿って水平方向に直進するのに対して、補助シートEは補助分岐ガイド11の第2ガイド面11bに沿って下方に折り曲げられて搬送されることから、記録紙Aの記録面に形成された転写層Dと、その記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された転写層Dとは互いに離間することとなり、記録紙Aの記録面に形成された転写層Dと、その記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された転写層Dとが記録紙Aの端縁付近に沿って切断されて分離される。
【0055】
図4に示すように、被覆分岐ガイド9は、補助分岐ガイド11より下手側で、記録紙Aの搬送経路Lにおける第1加圧機構8と第2加圧機構10との間に設けられ、記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの基材Cの搬送経路とを分岐させるガイド部材である。本実施形態においては、被覆分岐ガイド9は、記録紙Aの搬送経路L上で記録紙Aの搬送方向に略直交する方向に延びる部材により構成され、その下側には記録紙Aの搬送経路Lに略並行に配置された第1ガイド面9aが形成され、その記録紙Aの搬送方向下流側には第1ガイド面9aに対して鋭角をなして上方に延びるように設けられた第2ガイド面9bが形成されている。
【0056】
この第1ガイド面9aと第2ガイド面9bとが接する端縁9cにおいて被覆シートBの基材Cが記録紙A及び補助シートEから剥離され、剥離された基材Cは、第2ガイド面9bに沿って搬送されて基材回収部6bに巻き取り回収される。
【0057】
これにより、記録紙Aの記録面の表面に被覆層Fが形成される。この被覆分岐ガイド9は、第1加圧機構8による加熱により活性化した被覆シートBの接着層D2が冷却されて十分な接着力を発揮するようになる程度の距離を第1加圧機構8に対して有するように配置すると好適である。
【0058】
第2加圧機構10は、記録紙Aの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ10aと、この駆動ローラ10aを回転駆動するローラ駆動機構10cと、駆動ローラ10aに対向して設けられ、駆動ローラ10aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ10aの回転に従動して回転する加圧ローラ10bと、この加圧ローラ10bを駆動ローラ10a側に加圧する加圧機構10dとを有している。本実施形態においては、駆動ローラ10a及び加圧ローラ10bは、ともに中空の金属ローラの表面をシリコンゴム等のゴム部材により覆った構成としている。
【0059】
この金属ローラの表面を覆うゴム部材の厚さは、後述するように金属ローラの内部に設けられるヒータからの熱の伝導性を損なうことがなく、かつ、駆動ローラ10aと加圧ローラ10bとの間を搬送される被覆層Fが形成された記録紙Aと補助シートEとを十分に圧着させることができる程度の弾性を有する厚さとすることが好ましく、例えば、1mm程度の厚さとすると好適である。さらに、そのゴム硬度は、60〜80とするのが好適である。
【0060】
ローラ駆動機構10cは、本実施形態においては、図2,3に示すように、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ10aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。ここで、伝達機構は、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速と、第2加圧機構10の駆動ローラ10aの外周の周速とがほぼ同じになるように設定されている。
【0061】
また、加圧機構10dは、図4に示すように、加圧ローラ10bの回転軸の両端部を上下方向に変位可能に保持する保持部材10eと、この保持部材10eを下方に付勢するばね等の弾性部材により構成される付勢部材10fとを有して構成されている。この加圧機構10dによる加圧力は、本実施形態においては、駆動ローラ10aと加圧ローラ10bとのニップ部における圧力が3〜7kg/cm程度となるように設定している。
【0062】
また、この第2加圧機構10の加圧ローラ10bの内部にはヒータ10gが設けられており、被覆層Fが形成された記録紙Aを加圧しながら加熱する構成となっている。一方、駆動ローラ10a側にはヒータを設けていない。
本実施形態においては、このヒータ10gとして、ハロゲンランプを駆動ローラ10aの軸心部に配設している。このヒータ10gによる加熱温度は、本実施形態においては、加圧ローラ10bの表面温度で80〜100℃程度となるように設定している。
【0063】
上記構成により、第2加圧機構10においては、被覆層Fが形成された記録紙Aを搬送しながら両面から加圧するとともに被覆層F側の面から加熱する。この加熱及び加圧により、記録紙Aの記録面が隙間無く圧着されて強固に接着される。従って、この第2加圧機構10と、これに対する搬送系が、本発明における「被覆層処理手段」を構成する。
【0064】
排出機構3は、図4に示すように、記録紙Aの搬送経路Lにおける第2加圧機構10の下流側に設けられ、第2加圧機構10において加圧処理を施された後の記録紙Aを排出トレイ4に排出するための記録紙Aの搬送機構である。
【0065】
ここでは、記録紙Aの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ3aと、この駆動ローラ3aを回転駆動するローラ駆動機構3cと、駆動ローラ3aに対向して設けられ、駆動ローラ3aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ3aの回転に従動して回転する加圧ローラ3bと、この加圧ローラ3bを駆動ローラ3a側に加圧する加圧機構3dとを有している。本実施形態においては、駆動ローラ3a及び加圧ローラ3bは、ともに表面を合成ゴム等のゴム部材により覆ったローラにより構成している。これらのローラはゴム部材により覆わない金属製のハードローラとすることも可能である。
実施形態においては、ローラ駆動機構3cは、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ3aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。
【0066】
また、加圧機構3dは、本実施形態においては、図4に示すように、加圧ローラ3bの回転軸の両端部を下方に付勢するばね等のゴム部材により構成される付勢部材3fを有して構成されている。
【0067】
具体的には、駆動ローラ3aと加圧ローラ3bとのニップ部における圧力が0.5〜3kg/cm程度となるように設定している。すなわち、本実施形態においては、この加圧機構3dによる加圧力の調整により、記録紙Aに対して与える搬送方向の力を制限可能な構成としている。そのため、加圧機構3dは、付勢部材3fの取り付け位置を調節可能とする等により加圧力を微調整可能な構成とすることが望ましい。
【0068】
〔第2の実施形態〕
上記の実施形態においては、補助シートに対して補助分岐ガイド11を設ける例を示したが、記録媒体の搬送経路に対して、補助シートの搬送経路を分岐させる意味からは、第1の実施形態において補助分岐ガイド11が設けられている位置に、補助分岐ガイド11に相当する小径のローラ110を備えるものとしてもよい。このような構成の例を図6に示した。このような小径のローラ110を採用する場合は、分岐に於けるストレスの付与を低減できる。
【0069】
〔第3の実施形態〕
これまで説明してきた実施形態にあっては、第1加圧機構8の直近の下手側に、補助分岐ガイド11あるいはローラ110を設置する例を示したが、補助シートEの分岐を、駆動ローラ8aを使用して行うようにしてもよい。このような例を図7に示した。
当図に示すように、この例では、駆動ローラ8aを通過した補助シートは直接巻取軸7fに巻き取られる。このように、補助シートEの記録媒体Aとの接触期間を最小とすることにより、補助シートEに影響を最小限とすることができる。
【0070】
〔その他の実施形態〕
(1)上記実施形態においては、図4に示すように、本発明における「記録媒体供給手段」として、供給トレイ1及び供給ガイド2を備える構成について説明したが、記録媒体供給手段として、記録紙Aを自動で連続的に供給する自動供給機構を備える構成とすることも可能である。すなわち、本発明に係る被覆装置は、実際の使用時には、写真プリンタ等の記録紙Aに画像を記録する記録装置の下流側に設置されることになる。したがって、この記録装置から連続的に排出される記録紙Aを自動的に搬送して被覆装置の装置本体内に供給する構成までを備える構成とすると好適である。
【0071】
(2)上記実施形態においては、加熱手段を構成するに、ハロゲンランプを使用する例を示したが、所定の長手方向に加熱能の分布調整を行えるものであれば、任意の加熱手段を使用できる。例えば、熱線型のヒータを採用してもよい。
【0072】
(3)上記実施形態においては、被覆シートBとして基材Cとこの基材Cに対して剥離可能に設けられた転写層Dとを有するものを用いる場合について説明したが、被覆シートBの構成はこのようなものに限定されることなく、例えば、基材Cを備えず、転写層Dに相当する部分のみからなるシートを用いることも可能である。この場合、被覆シート搬送機構6は、基材回収部6bを備えない構成となる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカバーを付けた被覆装置を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の内部構造を示す斜視図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の駆動系を示す斜視図
【図4】本発明の第1の実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図
【図5】本発明の第1の実施形態に係る被覆シートの構造を示す模式断面図
【図6】第2の実施形態の構成図
【図7】第3の実施形態の構成図
【図8】従来の問題点の説明図
【符号の説明】
【0074】
A 記録紙(記録媒体)
B 被覆シート
C 被覆シートの基材
D 被覆シートの転写層
E 補助シート
F 被覆層
L 記録紙の搬送経路
3 排出機構
6 被覆シート搬送機構
7 補助シート搬送機構
8 第1加圧機構(被覆層形成手段)
8g加熱手段
9 被覆分岐ガイド
10 第2加圧機構(被覆層処理手段)
11 補助分岐ガイド(分岐手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の表面に被覆層を形成する記録媒体の被覆装置であって、
互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に前記記録媒体を供給する記録媒体供給手段と、
前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、
前記被複層が形成された前記記録媒体を両面から加圧する被覆層処理手段とを備え、
前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させる分岐手段を設けるに、前記分岐手段による分岐位置を、前記被覆層形成手段と前記被覆層処理手段との間に設定し、前記補助シートが分岐され、前記被複層が形成された前記記録媒体が前記被覆層処理手段により処理される記録媒体の被覆装置。
【請求項2】
前記分岐手段が、前記記録媒体の搬送方向に直交する分岐エッジを備えた分岐ガイドである請求項1記載の記録媒体の被覆装置。
【請求項3】
前記分岐手段が、前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に延びるローラである請求項1記載の記録媒体の被覆装置。
【請求項4】
記録媒体の表面に被覆層を形成する記録媒体の被覆装置であって、
互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に前記記録媒体を供給する記録媒体供給手段と、
前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、
前記被複層が形成された前記記録媒体を両面から加圧する被覆層処理手段とを備え、
前記被複層形成手段を通過後前記被覆層処理手段に到達する前に、前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させて、前記補助シートを巻き取る記録媒体の被覆装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−142534(P2006−142534A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−332604(P2004−332604)
【出願日】平成16年11月17日(2004.11.17)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】