説明

記録媒体供給装置及びこれを搭載した画像形成装置

【課題】分離ローラ対の長寿命化を達成できる記録媒体供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置本体(2)に着脱可能に構成され、枚葉の記録媒体を厚み方向に積層して収容する記録媒体収容部(40)と、この記録媒体収容部の最外層の記録媒体に接触する送出ローラ(62)を有し、この最外層の記録媒体を装置本体に向けて送出する給送機構(60)と、送出ローラの記録媒体搬送方向下流側に配置され、この送出ローラからの記録媒体に接触する分離ローラ対(71)を備えており、この記録媒体を分離して当該分離ローラ対の記録媒体搬送方向下流側の記録媒体搬送路(8)のニップ部(10)に向けて送出する分離機構(70)と、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達したタイミングで、分離ローラ対を離間させるローラ対離間機構(39)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等に代表される画像形成装置に用いられる記録媒体供給装置及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の記録媒体供給装置ではローラによる給紙方式が知られている。詳しくは、当該記録媒体供給装置は、記録媒体の供給方向でみて上流側や下流側にそれぞれ設置されたピックアップローラや分離ローラ対を有しており、上流側に位置するピックアップローラが最上層の記録媒体に接触し、このピックアップローラの回転によって記録媒体を下流側に位置する分離ローラ対に引き渡す。
【0003】
次いで、分離ローラ対の回転によって記録媒体を1枚ずつ捌いて画像形成装置本体内の記録媒体搬送路に向けて送出している。
ここで、この分離ローラ対はフィードローラとリタードローラとからなり、フィードローラを画像形成装置本体に配置する一方、リタードローラを記録媒体供給装置に配置した構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより、記録媒体供給装置を画像形成装置本体から引き出すと、フィードローラとリタードローラとが離間し、このリタードローラのメンテナンスが容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−167067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の技術は、分離ローラ対の長寿命化の点では依然として課題が残されている。
詳しくは、この技術の分離ローラ対は、記録媒体を搬送しない場合にはフィードローラとリタードローラとが離間可能であるが、この記録媒体の搬送時にはフィードローラとリタードローラとが常に圧接している。すなわち、この記録媒体の先端が装置本体内の記録媒体搬送路に既に到達したにも拘わらず、フィードローラとリタードローラとは未だ圧接し続けており、これでは分離ローラ対の消耗が激しくなるからである。
【0006】
また、仮に、記録媒体として塗工紙のようなコート剤が塗られた特殊紙を搬送する場合には、そのコート剤が分離ローラ対の表面に付着して記録媒体の搬送性能が低下し易くなり、分離ローラ対の寿命が特に短くなる。
このように、リタードローラの交換を前提とした上記従来の技術では、分離ローラ対の長寿命化の点については格別な配慮がなされていない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、分離ローラ対の長寿命化を達成できる記録媒体供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための第1の発明は、画像形成装置本体に着脱可能に構成され、枚葉の記録媒体を厚み方向に積層して収容する記録媒体収容部と、この記録媒体収容部の最外層の記録媒体に接触する送出ローラを有し、この最外層の記録媒体を装置本体に向けて送出する給送機構と、送出ローラの記録媒体搬送方向下流側に配置され、この送出ローラからの記録媒体に接触する分離ローラ対を備えており、この記録媒体を分離して当該分離ローラ対の記録媒体搬送方向下流側の記録媒体搬送路のニップ部に向けて送出する分離機構と、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達したタイミングで、分離ローラ対を離間させるローラ対離間機構とを具備する。
【0009】
第1の発明によれば、給送機構は送出ローラを有し、記録媒体収容部の最外層の記録媒体に接触してこの記録媒体を分離機構に引き渡す。分離機構は、この送出ローラの記録媒体搬送方向下流側に配置された分離ローラ対を備えており、この送出ローラからの記録媒体を分離して1枚ずつ捌き、この捌かれた記録媒体を分離ローラ対の記録媒体搬送方向下流側の記録媒体搬送路のニップ部に向けて送出する。
【0010】
ここで、ローラ対離間機構は、分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達したタイミングで、この分離ローラ対を離間させるため、従来の如く分離ローラ対の常時圧接を解消できる。よって、分離ローラ対の耐久性が向上し、その長寿命化を達成できる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、分離ローラ対は、送出ローラからの記録媒体に接触するゴム製の表面を有したフィードローラと、このフィードローラに圧接するゴム製の表面を有したリタードローラとを備え、ローラ対離間機構は、分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、リタードローラをフィードローラから離間させることを特徴とする。
【0011】
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、ローラ対離間機構は、分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合には、リタードローラをフィードローラから離間させるため、リタードローラのゴム製の表面やフィードローラのゴム製の表面は消耗し難くなる。また、仮に、コート剤が塗られた特殊紙を搬送しても、このコート剤の付着によるゴム製表面の劣化(付着劣化)も生じ難い。よって、これらリタードローラ及びフィードローラの長寿命化を達成できる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明の構成において、記録媒体収容部は、記録媒体を積層する積載板と、この積載板を移動させる昇降機構とを備え、昇降機構は、送出ローラからの記録媒体の先端が分離ローラ対に到達した場合に、前記積載板を移動させて記録媒体収容部の最外層の記録媒体を送出ローラから離間させることを特徴とする。
【0013】
第3の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、昇降機構は、送出ローラからの記録媒体の先端が分離ローラ対に到達した場合に、積載板を移動させて記録媒体収容部の最外層の記録媒体を送出ローラから離間させ、記録媒体収容部の最外層の記録媒体と送出ローラとの接触を解除する。したがって、これら送出ローラと記録媒体との継続接触に伴う騒音、具体的には、記録媒体同士の擦れによる騒音や、送出ローラと記録媒体との接触による騒音を防止でき、また、これら送出ローラと記録媒体との接触による振動も回避できる。さらに、これら送出ローラと記録媒体との継続接触に伴う記録媒体の重送も防止できる。
【0014】
第4の発明は、第3の発明の構成において、ローラ対離間機構は、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、昇降機構の動作に連動して分離ローラ対を離間させることを特徴とする。
第4の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、ローラ対離間機構は、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、この昇降機構の動作に連動して分離ローラ対を離間させるので、昇降機構とローラ対離間機構とをそれぞれ別個に駆動させた場合に比して、分離ローラ対の付着劣化防止を速やかに実行できるし、省スペース化にも寄与する。
【0015】
第5の発明は、第4の発明の構成において、送出ローラからの記録媒体の後端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、昇降機構は、積載板を移動させて記録媒体収容部の最外層の記録媒体を送出ローラに当接させ、ローラ対離間機構は、昇降機構の動作に連動して離間している分離ローラ対を当接させることを特徴とする。
【0016】
第5の発明によれば、第4の発明の作用に加えてさらに、送出ローラからの記録媒体の後端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、昇降機構は、積載板を移動させて次の最外層の記録媒体を送出ローラに当接させる。そして、ローラ対離間機構は、昇降機構の動作に連動して離間していた分離ローラ対を当接させることから、昇降機構とローラ対離間機構とをそれぞれ別個に駆動させた場合に比して、次回の給送状態に速やかに戻せる。
【0017】
また、分離ローラ対は、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に離間し、その後、当該記録媒体の後端が記録媒体搬送路のニップ部に到達するまで離間し続けるため、分離ローラ対にて記録媒体が通り抜ける際の騒音も生じない。
第6の発明は、第1から第4の発明の記録媒体供給装置を搭載し、これを用いて画像形成部に記録媒体を供給する画像形成装置であることを特徴とする。
【0018】
第6の発明によれば、第1から第5の発明の作用に加えてさらに、長寿命の分離ローラ対を使用でき、また、記録媒体の重送による給紙ミスや印刷ズレが生じずに良好な画像形成を行えるし、静音性にも優れているので、画像形成装置の信頼性が向上する。
第7の発明は、第6の発明の構成において、記録媒体収容部の記録媒体が塗工した特殊紙であった場合には、給送機構及び分離機構による装置本体に向けて送出するタイミングを普通紙よりも遅いタイミングに設定する制御手段を備えることを特徴とする。
【0019】
第7の発明によれば、第6の発明の作用に加えてさらに、制御手段が紙間制御によって塗工した特殊紙の生産性を普通紙よりも低くしており、この特殊紙を無駄にせずに良好な画像形成を行える。
第8の発明は、第6の発明の構成において、記録媒体収容部の記録媒体が塗工した特殊紙であった場合には、画像形成部による画像形成速度を普通紙よりも遅い画像形成速度に設定する制御手段を備えることを特徴とする。
【0020】
第8の発明によれば、第6の発明の作用に加えてさらに、制御手段が線速制御によって塗工した特殊紙の生産性を普通紙よりも低くしており、この場合にも特殊紙を無駄にせずに良好な画像形成を行える。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ローラ対離間機構は、分離ローラ対からの記録媒体の先端が記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合には、この分離ローラ対の圧接を解消しており、分離ローラ対の長寿命化を達成できる記録媒体供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図2】図1のプリンタのコントローラを含めた構成図である。
【図3】図1の記録媒体供給装置の部分側面図である。
【図4】図3の昇降機構やローラ対離間機構を説明する斜視図である。
【図5】図4の手前側からみた部分断面図や部分側面図である。
【図6】図3の昇降機構やローラ対離間機構の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、画像形成装置の一例であるカラー印刷可能なプリンタ1の構造が概略的に示されている。同図に示された断面はプリンタ1の左側面からみたものである。このため、プリンタ1の前面は同図中の右側に、背面は左側にそれぞれ位置する。なお、以下の実施形態では、記録媒体の一例として用紙で説明するが、記録媒体は用紙に限らず、用紙以外の記録媒体(OHPシート、布、樹脂シートなど)であっても実施可能である。
【0024】
同図に示されるように、プリンタ1の画像形成装置本体2の上方には排紙トレイ36が設けられ、このトレイ36の近傍には、使用者の各種操作に供される複数の操作キーや、各種情報を表示する図2の操作パネル19を配置したフロントカバー5が設けられている。
また、この装置本体2の下方には用紙収容部(記録媒体収容部、給紙カセット)40を有した記録媒体供給装置4が配置され、その用紙収容部40には、枚葉の用紙が積層された状態で収納されている。この図1でみて用紙収容部40の右上方には後述の給送機構60や分離機構70が設けられる。
【0025】
また、記録媒体供給装置4は、プリンタ1の前面側、つまり、図1において右方向に引き出し可能に構成されており、この引き出した状態にて、用紙収容部40に新たな用紙を補充したり、用紙を別の種類の用紙に入れ替え可能となる。
そして、この用紙収容部40の用紙は、給送機構60から装置本体2、より詳しくは、その用紙搬送方向下流側の分離機構70に引き渡されてから用紙搬送路(記録媒体搬送路)8に入り、この送出された用紙は、装置本体2の内部でプリンタ1の前面に沿って上方に向けて搬送される。
【0026】
装置本体2の内部には、記録媒体供給装置4からの用紙搬送方向でみて下流側に搬送ローラ対(記録媒体搬送路のニップ部)10、レジストローラ対14、画像形成部16及び二次転写部30が順番に配置されている。
画像形成部16には4個のドラムユニット17が並設され、各ユニット17には感光体ドラム18がそれぞれ設けられている。この感光体ドラム18は回転自在に設置され、図示しない駆動モータによって図1でみて時計回りにそれぞれ駆動される。
【0027】
また、この感光体ドラム18と記録媒体供給装置4との間には露光部15が備えられており、この露光部15からは、画像データに応じたレーザ光がドラム18に向けてそれぞれ照射される。そして、図1に示されるように、各ドラム18の周囲の適宜位置には、帯電器20、現像器24、一次転写ローラ13やクリーニング部25がそれぞれ設けられている。
【0028】
この帯電器20は各ドラムユニット17の下部に位置してドラム18の表面を帯電させる。また、現像器24は、図1でみて各ドラムユニット17の左方にそれぞれ配置される。
中間転写ベルト12は各ドラム18の上方に配置され、この中間転写ベルト12と排紙トレイ36との間には4個のトナーコンテナ23が配設されている。これら各コンテナ23は、プリンタ1の背面側から前面側に向けて、マゼンタ用、シアン用、イエロー用、そして、ブラック用の順に配設され、このブラック用のコンテナの容量が最も大きく構成される。
【0029】
二次転写部30には二次転写ローラ31が備えられ、この二次転写ローラ31は中間転写ベルト12に対して斜め下方から圧接可能に構成されている。そして、これら中間転写ベルト12と二次転写ローラ31とは、トナー像を用紙に転写するためのニップを形成させる。
また、用紙搬送方向で見て二次転写部30の下流側には、定着部32、排出分岐部34及び排紙トレイ36が順番に配置されている。
【0030】
本実施例では、二次転写部30と手差しトレイ3との間に両面印刷搬送路38が形成されている。この搬送路38は、排出分岐部34から装置本体2の前面側で分岐して下方に向けて延び、レジストローラ対14の上流側に連結している。
ここで、上述の給送機構60は、用紙収容部40の最外層の用紙に接触してこの用紙を分離機構70に送るが、当該用紙が分離機構70に引き渡された場合には、次の最外層の用紙から離間される。
【0031】
具体的には、図3に示されるように、給送機構60はピックアップローラ(送出ローラ)62を備え、このピックアップローラ62が用紙収容部40の最外層の用紙Pに接触可能に構成され、1又は複数枚の用紙を分離機構70に引き渡している。なお、参照符号86はピックアップローラ62の高さを検知するセンサであり、このセンサ86の検知信号は図2のコントローラ(制御手段)90に出力される。
【0032】
分離機構70は、ピックアップローラ62に近接配置されており、このピックアップローラ62からの用紙に接触する分離ローラ対71を備える。分離ローラ対71はフィードローラ72やリタードローラ76からなり、いずれもゴム製の表面を有し、その圧接によってニップを形成する。そして、ピックアップローラ62からの用紙Pを分離、すなわち、1枚ずつ捌いて図1の用紙搬送路8に設置された搬送ローラ対10に向けて送出する。
【0033】
この搬送ローラ対10は搬送ローラ21及びプーリ22を有する(図3)。プーリ22には、搬送ローラ21に向けて付勢するバネ27が設置され、これら搬送ローラ21とプーリ22との間にニップを形成させる。なお、参照符号26は用紙Pが分離機構70に到達した旨を検知するセンサであり、このセンサ26の検知信号もコントローラ90に出力される。
【0034】
本実施例では、ピックアップローラ62とフィードローラ72とが枠体84にユニット化されている。詳しくは、この枠体84は、ピックアップローラ62の回転軸64及びフィードローラ72の回転軸74の双方を回転自在に支持する。また、この枠体84には、図3,4に示される如く、ピックアップローラ62に対峙する上面に連結されたバネ85が配置されている。
【0035】
このバネ85は、その上端が装置本体2に連結され、枠体84を用紙Pの方に向けて付勢する。これにより、ピックアップローラ62やフィードローラ72は枠体84とともに装置本体2側に配置され、この枠体84は、フィードローラ72の回転軸74を中心として上下に回動することができる。
一方、用紙Pは用紙収容部40内に配設された積載板41に載置されており、この積載板41が上下に移動可能に構成されている。
【0036】
詳しくは、本実施例の積載板41の下側には昇降機構42が設置される。この昇降機構42は矩形状のリフト板44を有し(図3〜5)、リフト板44の上端側が積載板41に接触し、リフト板44の下端側がリフト軸43と一体形成されている。
リフト軸43は、図1で云えばプリンタ1の左側面から右側面に向けて延び、リフト板44に連結した端部の反対側には、扇形ギヤ45が設けられる(図4,5)。
【0037】
この扇形ギヤ45は駆動部28に連結されている(図4)。本実施例の駆動部28は、正逆転可能なリフトモータ29、駆動伝達機構33、及び扇形ギヤ45に噛合するギヤ37を有し、リフトモータ29はコントローラ90の駆動信号に基づいて駆動する。
リフトモータ29の正転駆動によって駆動伝達機構33の大径ギヤ側が図4の矢印方向に回転すると、ギヤ37は当該矢印の反対方向、換言すれば図4の奥側から手前側に向けて回転するため、扇形ギヤ45は図4の手前側から奥側に向けて(扇形ギヤ45に示された黒色の矢印方向)に回動する。
【0038】
次いで、扇形ギヤ45が当該黒色の矢印方向に回動すると、リフト軸43は図3でみて反時計回りに回動するので、リフト板44は下方向に移動する。これにより、積載板41が下方向に移動し、枠体84に保持されたピックアップローラ62から最上層の用紙Pを離すことができる。
ところで、上述したリタードローラ76は、記録媒体供給装置4側に設置されており、このカセット4を装置本体2から引き出した場合にフィードローラ72から離間可能である。しかも、このリタードローラ76は、用紙Pを装置本体2に向けて搬送している場合にも、フィードローラ72から離間可能である。
【0039】
具体的には、本実施例のリタードローラ76は、図3に示された回転軸78がリタードローラホルダ80に回転自在に支持されている。
このリタードローラホルダ80は、フィードローラ72の下方に設置され、例えば図1で云えばプリンタ1の前面から背面に向け、図3で云えば左方向に付勢する分離バネ83で押圧される。
【0040】
また、リタードローラホルダ80は、分離バネ83の上方に設けられた支点81を中心として上下に回動可能である。そして、リタードローラ76は分離バネ83の付勢力によってフィードローラ72に圧接する。
なお、図4の参照符号79はトルクリミッタであり、仮に、ピックアップローラ62から複数枚の用紙が送られた場合にリタードローラ76の回転を制御し、これら用紙を分離して搬送ローラ対10に向けて送出する。
【0041】
一方、リタードローラホルダ80の下側には、下方に向けて延びた腕82が一体形成されており(図3)、昇降機構42に設置されたローラ対離間機構39に接触可能に構成される。
詳しくは、本実施例のローラ対離間機構39は、円筒形のブラケット46を備え、このブラケット46がリフト軸43の外周に遊嵌されている(図5)。
【0042】
ブラケット46はリタードローラホルダ80の腕82に当接可能な脚47を有する(図3〜5)。この脚47はブラケット46の外周にて上方に向けて延び、プリンタ1の前後方向で腕82に対峙している。
この脚47にはバネ48が接続されている(図3)。このバネ48は、分離バネ83に対向する機能を有し、この図3で云えば右方向に脚47を付勢している。
【0043】
また、扇形ギヤ45の近傍において、ブラケット46の外周にはギヤ49が形成されており(図5)、このギヤ49はメカクラッチ機構50に連結する。
メカクラッチ機構50は二段ギヤ57や、バネクラッチ52を有したギヤ54を備え、これら二段ギヤ57やギヤ54が軸51に一体に形成される。二段ギヤ57の小径側はギヤ37に噛合しており(図4)、このギヤ37は、上述した扇形ギヤ45及び二段ギヤ57の双方に噛合する。
【0044】
本実施例のバネクラッチ52を有したギヤ54の上方にはフラップソレノイド55が設置されている(図5)。バネクラッチ52には軸51の軸線を挟んで対峙するフラップ53,53が設けられ、これらフラップソレノイド55とフラップ53とが係合すると、ギヤ54や二段ギヤ57が拘束されるのに対し、フラップソレノイド55を開放してフラップ53との係合が解かれると、ギヤ54や二段ギヤ57はフリー状態になる。
【0045】
そして、これらギヤ54や二段ギヤ57は、図5の断面図で云えば紙面の手前側から奥側に向けて、換言すれば、二段ギヤ57からギヤ54をみた同図の側面図で云えば反時計回りにバネクラッチ52によって勢い良く回転する。
すなわち、上述の如くリフトモータ29の正転駆動によって駆動伝達機構33が図4の手前側から奥側に向けて回転し、扇形ギヤ45を図4の手前側から奥側に向けて(扇形ギヤ45に示された黒色の矢印方向)回動させ、リフト板44を下方向に移動させると、ギヤ54や二段ギヤ57は、図4の手前側から奥側に向けて回転するので、ブラケット46は、その外周のギヤ49を介して、図4の奥側から手前側に向けて(ブラケット46に示された黒色の矢印方向)に回転する。
【0046】
続いて、このブラケット46が当該黒色の矢印方向に回転すると、このブラケット46の脚47は、バネ48の付勢力も相俟って、ブラケット46の軸線を中心にして図6の矢印方向(時計回り)に回動するため、脚47とリタードローラホルダ80の腕82とが接触する。これにより、リタードローラホルダ80は、分離バネ83の付勢力に抗して支点81を中心にして図6の矢印方向(反時計回り)に回動し、リタードローラ76がフィードローラ72から離間する。
【0047】
このように、昇降機構42やローラ対離間機構39は、コントローラ90からリフトモータ29への駆動信号に基づいて駆動するが、本実施例のコントローラ90では、用紙の種別をさらに考慮することができる。
詳しくは、図2の操作パネル19では、ユーザが普通紙(60g〜105g)、中厚紙(105g〜135g)、厚紙(135g〜220g)の他、塗工紙(コート紙)の具体的内容を選択することができる。
【0048】
このコート紙は、上記普通紙と同じ厚みではあるものの、ノーマルコート紙や高価なグロスコート紙のような特殊紙があり、後者のグロスコート紙は、高湿度環境によって紙同士の密着力が特に増大し、分離ローラ対71での分離性能が落ちて重送を招くとの懸念がある。
そこで、ユーザが操作パネル19で上記グロスコート紙を選択した場合には、コントローラ90は、リフトモータ29を介して昇降機構42やローラ対離間機構39を駆動させる。
【0049】
また、本実施例のコントローラ90は生産性制御部92を備えている(図2)。この生産性制御部92は、ユーザが操作パネル19で上記グロスコート紙を選択した場合に、給送機構60及び分離機構70による装置本体2に向けて送出するタイミングを普通紙よりも遅いタイミングに設定しており、普通紙の生産性(PPM)より遅くすることができる。
【0050】
再び図1に戻り、このプリンタ1が印刷を行う際は、記録媒体供給装置4から給送機構60及び分離機構70を経て用紙が1枚ずつ分離して送出され、搬送ローラ対10を経てレジストローラ対14に到達する。
より具体的には、操作パネル19でグロスコート紙が選択されていた場合には、図3で示す今回の用紙Pの先端がフィードローラ72とリタードローラ76とでニップされたタイミング、例えばセンサ26で用紙Pを検知したタイミングにて、昇降機構42が駆動、つまり、リフトモータ29を正転駆動させ、扇形ギヤ45が図4の手前側から奥側に向けて回動する。
【0051】
これにより、リフト板44が積載板41を下方向に移動させ、図6に示されるように、次回の最上層の用紙Pをピックアップローラ62から離す。
続いて、フィードローラ72とリタードローラ76とでニップされていた今回の用紙Pの先端が、搬送ローラ対10、つまり、搬送ローラ21とプーリ22とでニップされたタイミングにて、ローラ対離間機構39が昇降機構42に連動する。
【0052】
より詳しくは、積載板41をさらに下方向に移動させつつ、フラップソレノイド55を開放すると、フリー状態のギヤ54や二段ギヤ57が図4の手前側から奥側に向けて回転し、ブラケット46は、図4の奥側から手前側に向けて回転するので、ブラケット46の脚47とリタードローラホルダ80の腕82とが接触する。これにより、リタードローラ76がフィードローラ72から離間する(図6)。
【0053】
その後、このリタードローラ76がフィードローラ72から離間したまま、今回の用紙Pの後端が、搬送ローラ21とプーリ22とでニップされると、リフトモータ29を反転駆動させる。
このモータ29の反転駆動によって駆動伝達機構33の大径ギヤ側が図4の奥側から手前側に向けて回転し、ギヤ37に噛合する扇形ギヤ45もまた図4の奥側から手前側に向けて(扇形ギヤ45に示された黒色の矢印とは反対方向)回動する。
【0054】
次いで、扇形ギヤ45が当該黒色の矢印とは反対方向に回動すると、リフト軸43が図6でみて時計回りに回動し、リフト板44は上方向に移動する。これにより、積載板41が上方向に移動し、次回の最上層の用紙Pをピックアップローラ62に接触できる。このピックアップローラ62の位置はセンサ86で検知される。
【0055】
このセンサ86がピックアップローラ62の正規位置を検知したタイミングにて、ローラ対離間機構39が昇降機構42に連動する。
つまり、フラップソレノイド55とフラップ53とを係合させておき、ブラケット46が、二段ギヤ57の大径側に噛合するギヤ49を介して、図4の手前側から奥側に向けて(ブラケット46に示された白色の矢印方向)に回転する。
【0056】
このブラケット46が当該白色の矢印方向に回転すると、ブラケット46の脚47はバネ48の付勢力に抗して図6でみて反時計回りに回動し、この脚47とリタードローラホルダ80の腕82とが離間する。これにより、リタードローラホルダ80は、分離バネ83の付勢力によって図6でみて時計回りに回動する。この結果、リタードローラ76がフィードローラ72に再び当接する(図3)。
【0057】
上述した今回の用紙Pが搬送ローラ対10を経てレジストローラ対14に到達すると、このレジストローラ対14は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部16で形成されるトナー画像との画像転写タイミングを計りながら、用紙を所定の給紙タイミングにて二次転写部30へと送出する。
一方、図2の参照符号91は入力ポートであり、この図2の入力ポート91は、印刷の元になる画像データが外部から受信可能に構成されている。
【0058】
この画像データは、文字や符号、図形、記号、線図、模様等の各種の画像がデータ化されたものである。そして、このデータに基づき、コントローラ90では露光部15の光の照射などを制御する。
詳しくは、帯電器20が感光体ドラム18の表面をそれぞれ帯電する。次いで、露光部15がドラム18の表面にレーザ光をそれぞれ照射すると、各感光体ドラム18の表面には静電潜像が作られ、この静電潜像に現像器24から各色のトナーが付与されてトナー像が形成される。
【0059】
各トナー画像は各感光体ドラム18から中間転写ベルト12及び一次転写ローラ13の作用によって一次転写され、さらに二次転写部30にて中間転写ベルト12から用紙Pに2次転写される。なお、感光体ドラム18の表面に残留したトナーはクリーニング部25で除去される。
続いて、用紙Pは未定着トナー画像を担持した状態で定着部32に向けて送られ、この定着部32にて加熱及び加圧され、トナー像が定着される。その後、定着部32から送出された用紙Pは排出ローラ35を介して排紙トレイ36に排出され、高さ方向に積層される。
【0060】
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部32から排出された用紙Pは、排出分岐部34でその搬送方向が切り替えられる。つまり、片面に印刷された用紙Pは装置本体2内に引き戻され、両面印刷搬送路38に搬送される。続いて、この用紙Pはレジストローラ対14の上流側に向けて送出され、二次転写部30に向けて再び送られる。これにより、用紙Pの未だ印刷がされていない方の面にトナー像が転写される。
【0061】
ところで、上述の生産性制御部92では、ユーザが操作パネル19でグロスコート紙を選択した場合に、今回の用紙と次回の用紙との間隔を普通紙よりも長く設定している。しかし、グロスコート紙の厚みがより大きくなる場合を考慮し、生産性制御部92は、画像形成部16による画像形成速度、より詳しくはドラム18の回転速度を普通紙よりも遅い速度に設定していても良い。
【0062】
以上のように、本実施例によれば、給送機構60はピックアップローラ62を有し、用紙収容部40の最外層の用紙Pに接触してこの用紙を分離機構70に引き渡す。分離機構70は、ピックアップローラ62に近接配置された分離ローラ対71を備えており、ピックアップローラ62からの用紙Pを分離して1枚ずつ捌き、この捌かれた用紙Pを分離ローラ対71近傍の用紙搬送路8の搬送ローラ対10に向けて送出する。
【0063】
ここで、ローラ対離間機構39は、分離ローラ対71からの用紙Pの先端が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされた場合には、この分離ローラ対71を離間させるため、従来の如く分離ローラ対の常時圧接を解消できる。よって、分離ローラ対71の耐久性が向上し、その長寿命化を達成できる。
また、本実施例の形態では、分離ローラ対71、すなわち、リタードローラ76をフィードローラ72から離間させることができるため、これらリタードローラ76及びフィードローラ72がゴム製の表面を有していてもその消耗を抑制できる。
【0064】
さらに、仮に、コート剤が塗られた特殊紙を用紙Pとして搬送されても、このコート剤の付着によるゴム製表面の劣化(付着劣化)も生じ難い。よって、これらリタードローラ76及びフィードローラ72の長寿命化を達成できる。
さらにまた、昇降機構42は、ピックアップローラ62からの用紙Pの先端が分離ローラ対71に到達した場合に、積載板41を下降する方向に移動させて用紙収容部40の最外層の用紙Pをピックアップローラ62から離間させる。ピックアップローラ62の回転軸64が枠体84に保持されているので、用紙収容部40の最外層の用紙Pとピックアップローラ62との接触を解除できる。
【0065】
したがって、これらピックアップローラ62と用紙Pとの継続接触に伴う騒音、具体的には、重なる用紙P同士の擦れによる騒音や、ピックアップローラ62と用紙Pとの接触による騒音を防止でき、また、これらの接触による振動も回避できる。さらに、ピックアップローラ62と用紙Pとの継続接触に伴う用紙の重送も防止できる。
【0066】
そして、ローラ対離間機構39は、この分離ローラ対71からの用紙Pの先端が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされた場合に、この昇降機構42の下降する方向への動作に連動してリタードローラ76をフィードローラ72から離間させるので、昇降機構42とローラ対離間機構39とをそれぞれ別個に駆動させた場合に比して、リタードローラ76やフィードローラ72の付着劣化防止を速やかに実行できるし、プリンタ1の省スペース化にも寄与する。
【0067】
また、当該用紙Pの後端が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされた場合に、昇降機構42は、積載板41を上昇する方向に移動させて次の最外層の用紙Pをピックアップローラ62に当接させる。そして、ローラ対離間機構39は、昇降機構42の上昇する方向への動作に連動してリタードローラ76をフィードローラ72に当接させることから、昇降機構42とローラ対離間機構39とをそれぞれ別個に駆動させた場合に比して、次回の給送状態に速やかに戻せる。
【0068】
さらに、リタードローラ76は、この分離ローラ対71からの用紙Pの先端が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされた場合にフィードローラ72から離間し、その後、当該用紙Pの後端が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされるまでフィードローラ72から離間し続けるため、分離ローラ対71で用紙Pが通り抜ける際の騒音も生じない。
【0069】
さらにまた、長寿命の分離ローラ対71を使用でき、また、用紙の重送による給紙ミスや印刷ズレが生じずに良好な画像形成を行えるし、静音性にも優れているので、プリンタ1の信頼性が向上する。
さらに、仮に、プリンタ1のコンパクト化を図るべく記録媒体供給装置4と画像形成部16とが近接していた場合には、給送機構60や分離機構70で生じた負荷が画像形成部16に影響を及ぼすとの懸念があるが、上述した構成によれば当該懸念もない。
【0070】
また、コントローラ90が紙間制御によって塗工した特殊紙の生産性(PPM)を普通紙よりも低くしており、この特殊紙を無駄にせずに、且つ、フィードローラ72とリタードローラ76との常時圧接に伴う用紙Pの印字面の削れも確実に防止でき、良好な画像形成を行える。さらに、このコントローラ90が線速制御によって塗工した特殊紙の生産性を普通紙よりも低くした場合にも同様に、特殊紙を無駄にせずに良好な画像形成を行える。
【0071】
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例では、分離ローラ対71からの用紙が搬送ローラ21とプーリ22とでニップされた場合に、ローラ対離間機構39を駆動しているが、上述したプリンタ1のコンパクト化を鑑みれば、本発明の用紙搬送路のニップ部には、上述した搬送ローラ対10の他、レジストローラ対14も該当する。
【0072】
また、上記実施例では、ローラ対離間機構39の駆動時に、昇降機構42が積載板41をさらに移動させているものの、二段ギヤ57の大径側に例えば歯欠け部分等を設ければ、積載板41はローラ対離間機構39の駆動時に停止することも可能である。
さらに、この実施例では画像形成装置としてプリンタに具現化した例を示しているものの、本発明の画像形成装置は、複合機、複写機やファクシミリ等にも当然に適用可能である。
【0073】
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、分離ローラ対の長寿命化を達成できるとの効果を奏する。
【符号の説明】
【0074】
1 プリンタ(画像形成装置)
2 画像形成装置本体
4 記録媒体供給装置
8 用紙搬送路(記録媒体搬送路)
10 搬送ローラ対(記録媒体搬送路のニップ部)
16 画像形成部
39 ローラ対離間機構
40 用紙収容部(記録媒体収容部)
41 積載板
42 昇降機構
60 給送機構
62 ピックアップローラ(送出ローラ)
64 回転軸
70 分離機構
71 分離ローラ対
72 フィードローラ
74 回転軸
76 リタードローラ
84 枠体
90 コントローラ(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に着脱可能に構成され、枚葉の記録媒体を厚み方向に積層して収容する記録媒体収容部と、
この記録媒体収容部の最外層の記録媒体に接触する送出ローラを有し、この最外層の記録媒体を前記装置本体に向けて送出する給送機構と、
前記送出ローラの記録媒体搬送方向下流側に配置され、この送出ローラからの記録媒体に接触する分離ローラ対を備えており、この記録媒体を分離して当該分離ローラ対の記録媒体搬送方向下流側の記録媒体搬送路のニップ部に向けて送出する分離機構と、
この分離ローラ対からの記録媒体の先端が前記記録媒体搬送路のニップ部に到達したタイミングで、前記分離ローラ対を離間させるローラ対離間機構と
を具備することを特徴とする記録媒体供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録媒体供給装置であって、
前記分離ローラ対は、前記送出ローラからの記録媒体に接触するゴム製の表面を有したフィードローラと、このフィードローラに圧接するゴム製の表面を有したリタードローラとを備え、
前記ローラ対離間機構は、前記分離ローラ対からの記録媒体の先端が前記記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、前記リタードローラを前記フィードローラから離間させることを特徴とする記録媒体供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載の記録媒体供給装置であって、
前記記録媒体収容部は、前記記録媒体を積層する積載板と、この積載板を移動させる昇降機構とを備え、
前記昇降機構は、前記送出ローラからの記録媒体の先端が前記分離ローラ対に到達した場合に、前記積載板を移動させて前記記録媒体収容部の最外層の記録媒体を前記送出ローラから離間させることを特徴とする記録媒体供給装置。
【請求項4】
請求項3に記載の記録媒体供給装置であって、
前記ローラ対離間機構は、この分離ローラ対からの記録媒体の先端が前記記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、前記昇降機構の動作に連動して前記分離ローラ対を離間させることを特徴とする記録媒体供給装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録媒体供給装置であって、
前記送出ローラからの記録媒体の後端が前記記録媒体搬送路のニップ部に到達した場合に、
前記昇降機構は、前記積載板を移動させて前記記録媒体収容部の最外層の記録媒体を前記送出ローラに当接させ、
前記ローラ対離間機構は、前記昇降機構の動作に連動して離間している前記分離ローラ対を当接させることを特徴とする記録媒体供給装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の記録媒体供給装置を搭載し、これを用いて画像形成部に記録媒体を供給することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像形成装置であって、
前記記録媒体収容部の記録媒体が塗工した特殊紙であった場合には、前記給送機構及び前記分離機構による前記装置本体に向けて送出するタイミングを普通紙よりも遅いタイミングに設定する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項6に記載の画像形成装置であって、
前記記録媒体収容部の記録媒体が塗工した特殊紙であった場合には、画像形成部による画像形成速度を普通紙よりも遅い画像形成速度に設定する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−126626(P2011−126626A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284377(P2009−284377)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】