試験器インタフェース接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための器具、装置、及び方法
【課題】試験器インタフェース接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための装置を提供する。
【解決手段】試験される半導体ウェーハ、個別化IC装置、又はパッケージ化IC装置にウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ内に清浄化媒体20を装着する段階を含み、清浄化媒体は、研磨性、粘着性、硬度のような所定の特性を有し、接触要素及びサポート構造体を清浄化する上面を有する。接触要素を清浄化媒体に接触させる段階を更に含み、それによってウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラの通常の作動中にプローブ要素からあらゆるデブリが除去される。
【解決手段】試験される半導体ウェーハ、個別化IC装置、又はパッケージ化IC装置にウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ内に清浄化媒体20を装着する段階を含み、清浄化媒体は、研磨性、粘着性、硬度のような所定の特性を有し、接触要素及びサポート構造体を清浄化する上面を有する。接触要素を清浄化媒体に接触させる段階を更に含み、それによってウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラの通常の作動中にプローブ要素からあらゆるデブリが除去される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、試験器インタフェース接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための装置に一般的に関する。
【背景技術】
【0002】
個々の半導体(集積回路)装置は、典型的には、フォトリソグラフィ、堆積、及びスパッタリングを含むことができる公知の半導体加工技術を使用してシリコンウェーハ上に複数の装置を作成することによって製造される。一般的に、これらの処理は、ウェーハレベルで完全機能集積回路装置(IC)を作成することを意図している。最終的に、個々のIC装置は、半導体ウェーハから別々かつ個々のダイに個別化又はダイスカットされる。個別化されたIC装置は、リードフレームへのダイ取付け、ワイヤ結合又は半田ボール取付け、及び通常はパッケージに対する本体に外部電気接続性を設ける様々な成形技術による封入を含むことができる公知の組み立て技術を用いて、パッケージへの最終完成又は電子器具内への組込みのために組み立てられる。
【0003】
しかし、実際には、ウェーハそれ自体内の物理的欠陥及び/又はウェーハの加工における欠陥は、ウェーハ上の一部のダイが完全に機能し、一部のダイが機能せず、かつ一部のダイが性能が低いか又は修復の必要性を有することのいずれかを不可避的にもたらす可能性がある。ウェーハ上のどのダイが完全に機能するかを好ましくはウェーハからの個別化及び消費者装置内への組み立ての前に識別することが一般的に望ましい。ウェーハにおけるある一定の物理的欠陥、IC回路層内の欠陥、及び/又は半導体加工技術に関連する欠陥による非機能装置、低性能装置、及び修復可能装置は、ウェーハレベル試験(当業技術において「ウェーハ選別」として多くの場合に称される)と呼ばれる処理によって個別化の前に識別される。製品性能が電気的試験によって判断される場合に製品の機能に従ってウェーハレベルでIC装置を選別又は仕分けすることは、製造業者が製造工程における以後のかなりのコストを節約することができ、並びに最高性能装置の販売による増収をもたらすことができる。
【0004】
装置が個別化された状態で、取扱及び組み立て中のある一定の加工段階は、完全機能、非機能、又は潜在的に「修復可能」として装置を仕分けするために電気的にしか識別できないダイスカット欠陥、取扱欠陥、及び組み立て及びパッケージ化関連の欠陥を不可避的にもたらす可能性がある。実際には、組み立てられてパッケージ化された半導体装置は、それらの最終完成又は電子器具内への組込みの前に一連の電気的試験処理を受ける。パッケージレベルの処理又は出荷の前の最終試験としては、以下に制限されるものではないが、ベアダイ、パッケージ化IC(一時的又は永続的)、又は両者の間の変形のいずれかの個別化装置の試験が挙げられる。
【0005】
一般的に、ウェーハレベル又はパッケージレベルのいずれかでのIC装置の電気的試験は、半導体装置に刺激を与え、所定の検査ルーチンに従って装置を作動させ、次に適正な機能を評価するためにこの出力を検査するように機械的及び電気的に構成された自動試験器具(ATE)によって達成される。
ウェーハレベル試験では、従来型のインタフェースハードウエアは「プローブカード」であり、被試験体(DUT)入力/出力(I/O)パッドのレイアウトに適合する複数のプローブ要素がそれに接続される。より具体的には、通常のウェーハ試験処理において、プローブカードは、探針器に取り付けられ、プローブ接触要素(簡単に「プローブ」と呼ぶ)は、ウェーハのダイ上に形成された結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに接触するようにされる。結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに対してプローブ先端の制御された変位を作用させることにより、電気的接触が得られ、電力信号、接地信号、及び試験信号の伝送が可能になる。結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに対するプローブ先端の反復した洗浄、変形、及び侵入は、プローブ接触表面上に付着して蓄積するデブリ(残骸)及び汚染物を生成する。
【0006】
パッケージレベル試験では、試験器ロードボードが、自動試験器具(ATE)又は手動試験器具とDUTの間のインタフェースを提供する。試験器ロードボードは、DUTが挿入される「試験ソケット」と呼ばれることがある1つ又はそれよりも多くの接触器アセンブリを従来的に含む。試験処理中、DUTは、ハンドラによってソケット内に挿入又は配置され、試験の持続時間にわたって所定の位置に保持される。ソケット内への挿入の後、DUTは、ピン要素を通じて、試験器ロードボード、そのサブアセンブリ、及び他のインタフェース器具を通じてATEに電気的に接続される。ATEに付随する接触ピン要素は、DUTの金属化接触表面に物理的及び電気的に接触して置かれる。これらの表面は、試験パッド、リードワイヤ、ピンコネクタ、結合パッド、半田ボール、及び/又は他の導電性媒体を含むことができる。DUTの機能は、様々な電気入力と測定された出力応答とによって評価される。反復された試験に伴い、接触要素先端は、ウェーハ及び半導体装置製造及び試験処理から生じるアルミニウム、銅、鉛、錫、金、副産物、有機フィルム又は酸化物のような材料で汚染された状態になる可能性がある。
【0007】
両方の形式(ウェーハレベル及びパッケージレベル)のIC試験が直面する主要課題の1つは、接触器要素に付随する接触ピンとDUTの接触表面の間の最適の電気接触を保証することである。各試験手順において、結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプ上へのピン接触要素の反復した接触に伴い、デブリ及び他の残留物が蓄積し、ピン要素の接触区域を汚染することになる。このデブリは、試験及び取扱処工程それ自体に由来する場合があり、又は装置製作及び/又は組み立て工程から又は他の発生源からの製造残留物を含む場合がある。
【0008】
汚染物の存在に加え、接触ピンの小さい金属間「a−スポット」を通過する電流の繰返しの強制は、接触表面の導電特性を劣化させる可能性があり、従って、適正な電気的試験のための金属間品質に影響を及ぼす。接触表面の劣化に加えて、汚染物が蓄積するのに従って接触抵抗(CRES)が上昇し、試験の信頼性を低下させる。増大して不安定なCRESは、収量に影響を及ぼす可能性があり、及び/又は収量回復試験が増加する時の試験時間に影響を与える場合がある。こうした誤った読み取りは、そうでなければ良好なDUTの偽の不合格をもたらす可能性があり、多くの場合に著しい収量の損失をもたらす。一部の収量回復は、多重通過試験によって可能にすることができるが、不良装置を検証するための又は収量回復を達成するための装置の複数回の再試験は、全体の生産コストを増大させる。
【0009】
ウェーハレベル及びパッケージレベルの試験接触器技術に関する高い性能要求は、所定のカスタマイズ機械的性能及び弾性特性を有する固有形状の接触要素の開発を推進した。多くの新規な進歩した接触技術は、一貫性があり反復可能で安定な電気接触を容易にするために、固有の接触要素幾何学形状及び機械的挙動を有する。一部の技術は、リソグラフィック組み立て技術を使用して構成され、他のものは、高精度マイクロ機械加工技術により製造される。接触器の改善した電気的特性は、改善した電気的性能及び酸化に対する抵抗性を有する様々な材料を使用しても得られる。接触要素は、一貫性のある酸化物侵入を容易にし、一方で結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプ上に印加される支持力を低減するように設計される。それでも結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプと物理的接触を行うことは必要であり、それによって電気的性能試験手順からの結果に影響する可能性があると考えられるデブリ及び汚染が発生する。
一般的に、発生したデブリは、接触抵抗の増大、接続不良、及び誤った試験表示を生じる蓄積を回避するために接触要素から定期的に除去することを要するが、それは、次に、人為的に低い収量及びその後の製品コスト上昇をもたらす。
【0010】
接触要素及び支持ハードウエアへの粒子付着の問題に対応して、いくつかの技術が開発されている。例えば、1つの技術は、研磨粒子のためのマトリックスを提供するシリコーンゴムから成る清浄化材料を使用する。更に、プローブ針に対して擦られる装着研磨セラミック清浄化ブロックを有する清浄化ウェーハを使用することができ、又は研磨粒子を有するゴムマトリックスとガラス繊維で製造されたブラシ清浄器とを使用することもできる。1つの技術において、プローブ針は、清浄化溶液を噴霧されるか又はそれに浸漬することができる。別の技術において、ランダムな表面形態の孔隙及び可変高さを有するオープンセル発泡体ベースの清浄化装置を使用することができる。
【0011】
1つの従来型の接触要素清浄化処理においては、接触ピン及び/又は接触器本体のブラッシング、ブローイング、及びリンシングの何らかの組合せが使用される。この処理は、試験作動の停止、清浄化を行うための手動介入、及び場合によっては試験環境からの試験インタフェース(プローブカード、ソケットなど)の取り外しを必要とする。この方法は、一貫性のないデブリ除去をもたらし、成形接触要素の幾何学的形態内の十分な清浄化作用を提供しない場合がある。清浄化後、試験を再開することができるように試験インタフェースを再設置し、試験環境を復旧する必要がある。一部の場合には、接触要素が取り外され、清浄化され、交換されて、予定外の機器中断時間のために高いコストをもたらす。
【0012】
別の従来型の方法においては、研磨剤表面コーティング又は研磨剤被覆ポリウレタン発泡体層を有する清浄化パッドが、接触要素に付着した異物を除去するのに使用される。付着性異物は、清浄化パッドに対して(恐らくは清浄化パッド内に)接触要素を反復して擦ることにより、接触要素及び支持ハードウエアから研磨して除去される。研磨パッドを使用する清浄化の処理は、接触パッドを磨くが、それは、必ずしもデブリを除去しない。事実、この磨きは、接触要素に摩損を実際に生じさせ、それによって接触幾何学形状を変えて接触器の使用寿命を低下させる。
【0013】
最大の清浄化効率は、接触要素及び支持ハードウエアからのデブリの除去が清浄化処理中に一貫的及び予測的に行われる時に得られる。オープンセル発泡体で構成された研磨パッドを用いる清浄化の処理は、一貫的な清浄化を提供しない。事実、ランダムに配向されて非制御の発泡構造体による磨き作用は、接触要素に対する不均一摩損、並びに選択的摩損を生じさせ、それによって接触幾何学形状及び接触要素及び支持ハードウエアの機械的性能を非予測的に変化させ、従って、接触器の使用寿命が非予測的に低下する。
【0014】
この産業において、150、000試験プローブ要素ほどの複数の接触要素から成る試験器インタフェースハードウエア及び支持ハードウエアは、ATE試験セル当たり600,000ドルほどにも高価である可能性があると見られている。不適切又は非最適の清浄化慣例による早期摩損及び破損は、ATE試験セル当たり年に数百万米ドルになる可能性がある。従って、全世界的に作動している数千のATE試験セルに対しては、修復、保守、及び交換コストへの影響は、非常に大きいとすることができる。
【0015】
従来型のプローブ清浄化処理を改良する別の試みとしては、異物を除去するための研磨剤充填又は非充填の粘着性のポリマー清浄化材料の使用が挙げられる。より具体的には、ポリマーパッドが、接触要素に物理的に接触するようにされる。付着性のデブリは、粘着性のポリマーによってゆるめられ、ポリマー表面に粘着し、それによって接触要素及び他の試験ハードウエアから除去される。ポリマー材料は、接触要素の全体の形状を維持するように設計されるが、ポリマー層との相互作用は、成形された接触要素の幾何学的形態内に十分な清浄化作用を提供することができない場合がある。
【0016】
連続した均一表面又はランダム配向及びランダム間隔の表面形態を伴う表面を有する研磨剤充填又は研磨剤被覆の材料フィルムでの清浄化の場合、「エッジピン」効果(例えば、試験プローブアレイの周囲接触要素は、アレイ内の接触要素とは異なる割合で摩耗する)を通して、又は「隣接ピン間隔」効果(例えば、近い間隔の接触要素は、広い間隔の接触要素とは異なる割合で摩耗する)を通して、又は「隣接ピン配向」効果(例えば、接触要素の空間近接性は、接触要素の選択的及び非対称摩耗をもたらす可能性がある)を通して選択的摩耗が現れる。接触要素及び支持ハードウエアの不均一摩損は、IC半導体装置試験中の性能一貫性に影響を及ぼすことになり、予期しない収量損失、機器中断時間、及び修復コストをもたらす可能性があると考えられる。
【0017】
ウェーハレベル及びパッケージレベル試験での典型的な接触要素清浄化処理は、研磨ベースの接触清浄化処理によって接触器が様々な割合で非制御的に摩耗される場合があるので、エンドユーザに対して高価になる可能性がある。同じ組成及びサイズの研磨粒子を使用する時、例示的な試験データ(図1)は、重要な接触要素幾何学形状に関する摩耗又は寸法減少の割合が研磨材料層、表面形態、及び下層のコンプライアンスに対する比較的小さい変化(約2から3%)によって大幅に影響を受ける可能性があることを示している。データ曲線101、102、103、及び104は、清浄化材料の全体のコンプライアンスが変更されて低減される時に接触要素の長さの減少が生じる割合を明らかにしている。データ曲線101は、最も低い摩耗速度を有する柔軟材料を示し、データ曲線104は、最も高い摩耗速度を有する剛性材料を表している。数千のIC装置試験ユニット(探針器及びハンドラ)が全世界で作動しているので、試験中に早期の摩耗なしに清浄な接触要素を維持することからの産業に及ぼす影響は、非常に大きい可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
これらの方法のいずれも、全体の清浄化材料性能を予測的に制御するために様々な材料の複数の層と、機械的特性、所定の幾何学的形態、及び表面処理とを有する清浄化パッド構成を組み込んだ清浄化装置及び方法を適切に説明していない。更に、研磨接触清浄化処理によって摩耗された接触器を修復して交換する機器及び手作動労働は、行われるタスクに付加的なコストを加える。従って、接触要素を清浄化して維持するための改良された方法及び器具に対する必要性が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】3μm粒子サイズを有するが材料コンプライアンスにおいて制御された差異のある研磨パッド上の「タッチダウン」サイクルの関数として接触要素の重要サイズ減少を示す試験データを示す図である。
【図2A】プローブパッドを有するDUT(ウェーハレベル又はパッケージレベルでの)、電気的接触要素、及びATEインタフェース(プローブカード又は試験ソケット)の従来型の例を示す図である。
【図2B】プローブパッドを有するDUT(ウェーハレベル又はパッケージレベルでの)、電気的接触要素、及びATEインタフェース(プローブカード又は試験ソケット)の例の概略図である。
【図3A】ウェーハ表面に適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の上面図である。
【図3B】基板表面に適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の断面図である。
【図3C】ICパッケージに適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の断面図である。
【図4A】清浄化パッド層の下に1つ又はそれよりも多くの中間柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4B】所定の特性の清浄化パッド層の下に1つ又はそれよりも多くの中間剛性材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4C】所定の特性の清浄化パッド層の下方に1つ又はそれよりも多くの中間剛性材料層及び柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4D】所定の特性の清浄化パッド層の下方に1つ又はそれよりも多くの交互の中間剛性材料層及び柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図5A】所定の特性の1つ又はそれよりも多くの材料層の上に構成された所定の幾何学形状の均等に離間したマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図5B】所定の特性の1つ又はそれよりも多くの交互の中間剛性材料層及び柔軟材料層の組合せから成る所定の幾何学形状の均等に離間したマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図6A】試験プローブの接触区域内に一貫的な清浄化効果を得るための1つ又はそれよりも多くの中間材料層の組合せから成る均等に離間したマイクロカラムの拡大断面図である。
【図6B】試験プローブの接触区域内に一貫的な清浄化効果を得るための1つ又はそれよりも多くの中間材料層の組合せから成る均等に離間したマイクロピラミッドの拡大断面図である。
【図7A】曲げに対する抵抗を制御するために得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して「ストリート」のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図7B】曲げに対する抵抗を制御するために得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して「アベニュー」のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図7C】曲げに対する抵抗を制御するために断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して対角線のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図8A】ウェーハレベル試験のための片持ち試験プローブの接触先端区域の清浄化のためのマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図8B】ウェーハレベル、チップスケール、及びパッケージレベル試験に使用されるクラウンポイント及びシングルポイント試験プローブの接触先端内を清浄化するためのマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の開示は、ウェーハレベル及びパッケージレベル試験に利用される試験器インタフェース装置(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他のインタフェース装置)に用いる所定の幾何学形状(すなわち、クラウン先端型バネプローブ、槍先端型プローブなど)を有する接触要素とサポート構造体とを有する電気的試験プローブのための清浄化パッドに特に適用することができ、本発明の開示は、これに関連して説明する。しかし、この清浄化材料、装置、及び方法は、バネピン型リングインタフェース、ZIF雄/雌型コネクタのような他の型のIC半導体評価機器によって利用される試験インタフェースを清浄化するようなより大きい有用性を有することが理解されると考えられる。
【0021】
この装置は、ウェーハレベル及びパッケージレベル試験のために利用される試験器インタフェース装置(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他の類似のインタフェース装置)に用いる電気接触要素及び構造体を清浄化する特定の研磨及びデブリ除去効果を有するための表面特性を有する柔軟な清浄化媒体である。高レベルの清浄化効果は、清浄化される接触要素の種類及び形状、除去されるデブリの組成及び量、及び接触表面へのデブリの結合性に基づいて、適切な中間層、表面マイクロ形態、及び選択することができる可変研磨性を用いて得ることができる。清浄化される接触要素は、タングステン針、垂直型プローブ、コブラプローブ、MEM型プローブ、プランジャ型プローブ、バネプローブ、滑り接触、膜上に形成された接触バンププローブなどのようないずれかの種類の試験プローブとすることができる。
【0022】
より詳細には、清浄化材料は、1つ又はそれよりも多くの層から構成することができ、各々は、研磨性、密度、弾性、粘着性、平坦性、厚み、空隙率のような所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を有し、それによってピン要素がパッド表面に接触する時に接触区域及び周囲支持ハードウエアは、デブリ及び汚染を除去するように清浄化される。
清浄化装置は、製造工程及び手動取扱作業中に清浄化材料を汚染から保護して隔離するために、製造処理の前、途中、又は後で付加することができる材料の犠性上部保護層を有することができる。犠性層は、半導体清浄化機器内に取り付けられたら除去され、清浄化材料による接触要素の清浄化性能を侵害するあらゆる汚染が清浄化材料の作用表面にないことを保証するのに使用される。
【0023】
清浄化材料の個々の層は、ゴムと、ポリウレタン、アクリルなど又は他の公知のエラストマー材料のような合成及び天然両方のポリマーとを含むことができる中実のエラストマー材料又は多孔質のオープンセル又は閉塞発泡体材料で製造することができる。清浄化材料の上部層は、接触要素の幾何学形状への損傷なしに接触区域上のデブリを除去し、一方でエラストマーマトリックスの一体性を維持するように、プローブ先端が変形してエラストマー材料に侵入することを可能にする所定の研磨性、弾性、密度、及び界面張力パラメータを有することができる。
【0024】
清浄化材料は、所定の全体の柔軟な性能が得られるように1つ又はそれよりも多くの柔軟層がそのなかに配列されるか又は積み重ねられる多層構造を有することができ、それによってピン要素がパッド表面に接触してそれを変形させる時、定まった反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効果が高められる。更に、清浄化材料は、デブリ除去及び回収効果を改善するために、所定のアスペクト比(直径対高さ)、断面(方形、円形、三角形など)及び研磨粒子充填のマイクロカラム、マイクロピラミッド、又は他のこうした構造のマイクロ形態のような複数の均一形状、かつ規則的に離間した幾何学形状のマイクロ形態でその表層が占められている多層構造を有することができる。マイクロ形態は、ゴムと、ポリウレタン、アクリルなど又は他の公知のエラストマー材料のような合成及び天然両方のポリマーとを含むことができる中実のエラストマー材料又は多孔質のオープンセル又は閉塞発泡体材料で製造することができる。他の実施形態では、このマイクロ形態は、マイクロ形態の長さにそった上面に、マイクロ形態の本体内部に、又はマイクロ形態の基部に付加された研磨粒子を有することができる。より詳細には、平均のマイクロ形態は、1.0μm又はそれよりも大きい断面幅を400μm又はそれ未満の高さに伴って有して15.0μm未満の平均研磨粒子サイズを有することができる。材料層及びマイクロ形態内に組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。
【0025】
他の実施形態では、マイクロ形態は、曲げに対する抵抗を制御するために断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して相互分断されて「ストリート」及び「アベニュー」のアレイを用いる所定の幾何学形状を有して形成され、好ましくない相互作用及び他の連動した影響を取り除き、所定の表面コンプライアンスが得られ、それによってピン要素がパッド表面に接触した時、反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効果が高められる。相互分断マイクロ形態は、予測することができる均一な反力を接触要素アレイ及び支持ハードウエア内の各試験プローブ上に提供する。清浄化材料の表面にわたる分断マイクロ形態は、「エッジピン」効果、「隣接ピン間隔」効果、及び「隣接ピン配向」効果を低減して解消するように提供される。
清浄化装置の別の態様において、マイクロ形態は、探針器/試験器装置が清浄化パッドの表面を検出することができるようにした特定の均一な表面仕上げを有する。清浄化材料の表面テクスチャ及び粗度も作用表面のポリマー材料の清浄化効果に寄与する。
【0026】
本方法の1つの態様において、清浄化媒体は、所定の位置にあるウェーハ探針器又はパッケージ化された装置ハンドラのような自動試験器具内に手動的に置くことができ、それによってピン要素及び表面は、清浄化媒体と定期的に相互作用することになり、試験プローブを過度に摩耗することなくデブリが除去され及び/又はピン要素の接触表面が清浄化される。本方法の別の態様において、ウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ上のプローブ要素を清浄化する方法が提供され、本方法は、試験される半導体ウェーハ、個別化IC装置、又はパッケージ化IC装置に類似した方式でウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ内に清浄化媒体を装着する段階を含み、清浄化媒体は、研磨性、粘着性、硬度のような所定の特性を有し、接触要素及びサポート構造体を清浄化する上面を有する。本方法は、ウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラにおける通常の試験作動中に接触要素を清浄化媒体に接触させる段階を更に含み、それによってウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラの通常の作動中にプローブ要素からあらゆるデブリが除去される。
【0027】
探針器/試験器が清浄化パッドの表面を検知することができる時、次に、探針器は、自動清浄化モードに設定することができる。自動清浄化モードにおいて、探針器/試験器は、試験プローブ接触要素を清浄化する時を自動的に判断し、清浄化装置を位置決めし、プローブ先端を清浄化し、次に、試験作動に復帰することになる。清浄化装置の別の実施形態では、清浄化媒体の層は、コンダクタンスを用いて表面を検知する探針器/試験器が清浄化媒体の表面を検知することができるように導電材料で形成することができる。
【0028】
代表的なIC半導体試験システム(図2A及び図2Bに概略示される)は、一種の試験器10、試験ヘッド11、試験器インタフェース12(例えば、プローブカード又は試験ソケット)、接触要素13、及びウェーハ又は装置ハンドラ16を通常含む。試験器インタフェース内の電気接触要素13又は試験プローブは、DUT15との直接接触を可能にするように試験器インタフェースから延びている。DUT(ウェーハ、個別化装置、又はパッケージ化IC)は、自動、半自動、又は手動の機器を用いて、プローブパッド14及び/又は半田ボール16が試験器インタフェース12の接触要素13に整列させるようにした適切な物理的位置に移動される。所定位置に達したら、電気的試験のために、DUT15が接触要素13に対して移動され、又は接触要素13がDUT15に対して移動される。反復したタッチダウンに伴って、接触要素は汚染されるようになる。清浄化のための試験インタフェースの取り外しに代えて、所定の構造の清浄化媒体が通常の試験作動中に幾何学形状の定まった接触要素を清浄化する。
【0029】
図3A、3B、及び3Cは、様々な基板材料、様々な寸法の基板、様々な形状の基板に付加された又は一部の用途においては基板を用いない清浄化媒体で製造された3つの代表的な異なる種類の清浄化装置を示している。図3A及び図3Bにそれぞれ示すように、清浄化装置20及び21は、基板23と、既知の幾何学形状のウェーハの表面に又は基板に固定され、接着され、又は付加された清浄化媒体又はパッド24とをそれぞれ含むことができる。基板23は、プラスチック、金属、ガラス、シリコン、セラミック、又はいずれかの他の類似の材料とすることができる。更に、基板25は、パッケージ化IC装置、又はDUT22の幾何学形状に近似する幾何学形状を有することができ、それによって清浄化媒体24は、試験プローブの接触要素及び支持ハードウエアを担持する表面に取り付けられる。
【0030】
ここで、1つ又はそれよりも多くの中間柔軟層を有する清浄化媒体を添付の図面及び実施形態に関連してより詳細に説明する。一実施形態(図4Aに示されている)において、清浄化媒体220は、パッドに接触する接触要素の清浄化に寄与する硬度、弾性係数のような所定の特性の清浄化パッド層202から製造することができる。清浄化媒体220は、清浄化パッド層の下方に付加する1つ又はそれよりも多くの中間柔軟層203も有することができる。層のこの組合せは、個々の構成材料からは得られない材料特性を生成し、一方で広範なマトリックス、研磨粒子、及び幾何学形状は、清浄化性能を最大にする最適の組合せを選択すべき生成物又は構造体を可能にする。剛性清浄化層の下方に柔軟又は微孔性発泡体下層を加えることにより、清浄化材料の全体の摩損特性が低減され、及び/又は接触幾何学形状の形状及び機能を侵すことなくプローブ要素の全体の使用寿命を延長させるために先端成形機能が高められる。例えば、剛性ポリエステルフィルム上への研磨粒子層の付加は、平坦な接触区域幾何学形状を有するプローブ接触要素を形成して維持するのに使用されるストック除去特性を有する包装フィルム型清浄化材料を形成する。柔軟な空隙のあるポリマー又は微孔性発泡体の「スキン」側への同じ研磨粒子層の付加は、放射状又は半放射状接触区域幾何学形状を有するプローブ接触要素を形成して維持するための選択的ストック除去特性を有する多層材料をもたらす。下層の全体のコンプライアンスが、系統的に増大する時(又は剛性が低下する時)、清浄化材料の全体の摩耗特性は、平坦な先端接触区域幾何学形状の形成及び維持から放射状又は半放射状接触区域幾何学形状に移行する。
【0031】
清浄化媒体220は、表面の清浄化パッド層を試験に関係のない汚染から隔離するために、接触清浄化のための意図された使用前に取り付けられる取り外し可能保護層201を有することができる。取り外し可能保護層201は、清浄化装置がクリーンルーム内の試験器インタフェースを清浄化するのに使用される状態になるまで清浄化パッド202の作業表面をデブリ/汚染から保護する。清浄化装置がクリーンルーム内の試験器インタフェースを清浄化するのに使用される状態になると、取り外し可能保護層201は、清浄化パッド層202の作業表面を露出するために除去することができる。保護層は、公知の非反応性ポリマーフィルムで製造することができ、好ましくはポリエステル(PET)フィルムで製造される。保護層は、試験機器による清浄化データの光学的検知を改善し、及び/又は清浄化効率を改善するためにマット仕上げ又は他の「テクスチャ」形態を有することができる。
【0032】
所定の基板材料上への清浄化装置の取付けは、第2の解除ライナ層205(第1の解除ライナ層と同じ材料で製造された)を除去して粘着層204を露出させ、引き続き基板表面上に粘着層204によって付加することにより行われる。その時、粘着層204は、基板に接触して置くことができ、清浄化装置220を基板に接着させる。基板は、様々な目的を有する従来技術において説明したような様々な材料とすることができる。
【0033】
上述の清浄化パッド層202及び後述の清浄化パッド層は、清浄化材料に対して所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を提供することができる。例えば、清浄化パッド層は、研磨性(より詳細に後述される)、特定の温度でのこの密度の水の密度に対する比率である比重(例えば、0.75から2.27の範囲)、弾性(例えば、40MPaから600MPaの範囲)、粘着性(例えば、20から800グラムの範囲)、平面性、及び厚み(例えば、25μmから300μmの範囲)を提供することができる。
【0034】
1つ又はそれよりも多くの中間層(これらは、上述のような柔軟性、後述のような剛性、又は後述のような柔軟層と剛性層の組合せとすることができる)は、清浄化材料に対して所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を提供することができる。例えば、1つ又はそれよりも多くの中間層は、研磨性(より詳細に後述される)、特定の温度でのこの密度の水の密度に対する比率である比重(例えば、0.75から2.27の範囲)、弾性(例えば、40MPaから600MPaの範囲)、粘着性(例えば、20から800グラムの範囲)、平面性、厚み(例えば、25μmから300μmの範囲)、及び/又は2.54センチ当たりの孔の個数の平均数である孔隙率(例えば、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲)を提供することができる。
【0035】
図4Bに示されている別の実施形態では、清浄化媒体220は、清浄化パッド層202の下に1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206を伴う清浄化パッド層202で製造することができる。別の実施形態(図4C)に対して、清浄化媒体220は、所定の特性の清浄化パッド層202の下側の1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206と柔軟材料層203との組合せを用いて構成することができる。図5Dは、清浄化媒体220が、所定の特性の清浄化パッド層202の下方の交互の1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206及び柔軟材料層203によって構成される実施形態を示している。清浄化パッド202及び下層(203、206など)は、既知の幾何学的構造を有する接触要素の清浄化に寄与する所定の研磨性、密度、弾性、及び/又は粘着性を有することになる。清浄化層と中間材料層特性との重ね合わせは、接触要素の具体的な構成及び幾何学形状に従って変化させることができる。
【0036】
清浄化パッド層202の研磨性は、プローブ接触要素からデブリをゆるめて剥ぎ取ることになる。パッドの研磨性は、研磨粒子の所定の容積又は質量密度を用いて、プローブ先端を丸めるか又は鋭くするために系統的に影響を受けることができる。代表的な研磨材料及び粒子重量百分率の清浄化材料内の含有率は、重量パーセントで30%から500%の範囲とすることができる。本明細書で用いられる時、重量パーセントポリマー含有率は、ポリマーの重量と研磨粒子の重量との和によって除したポリマーの重量として定められる。この材料内に組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨材料は、他の公知の研磨材料とすることができる。この研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドの空間的又は選択的に分布した粒子を含むことができるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。清浄化層の制御された表面粘着性は、接触要素上のデブリがパッドに選択的に付着し、その結果、清浄化作動中に接触要素から除去されることをもたらすことになる。
【0037】
一実施形態では、清浄化材料層、及び/又は中間剛性層、及び/又は中間柔軟層(各々「材料層」とされる)は、中実又はオープンセル又は閉塞セルの状態の発泡体ベースのゴムと合成及び天然ポリマー両方とを含むことができる弾性材料で製造することができる。各材料層は、40MPaよりも大きいものから600MPa未満の間の範囲の弾性係数を有することができ、この層の厚みの範囲は、25μm又はそれよりも大きいものから300μmに等しいか又はそれよりも小さいものの間とすることができる。各材料層は、30ショアA又はそれよりも大きいものから90ショアAよりも大きくないものの間の層の硬度範囲を有することができる。清浄化層及び粘着層は、−50℃から+200℃の実用範囲を有する。各エラストマー材料は、所定の粘着性及び材料の本体内部に空間的又は選択的に分配された研磨粒子を有して製造された材料とすることができる。各材料層は、接触要素の幾何学的形態への損傷なしに接触要素上のデブリを除去し、一方でエラストマーマトリックスの一体性を維持するように、接触要素がエラストマー材料に侵入することを可能にする所定の研磨性、弾性、密度、及び界面張力パラメータを有することができる。各材料層は、ほぼ1から20ミル厚の間の所定の厚みを有することになる。各層の厚みは、プローブ先端の特定の構成に従って変化させることができる。例えば、薄い材料清浄化材料層(〜1ミル厚)は、平坦接触器のような「非侵入」プローブ幾何学形状に適し、厚い材料清浄化層(〜20ミル)は、槍の先又は尖った座屈梁のような「侵入」プローブ幾何学形状に適することになる。試験器インタフェースの1つ又はそれよりも多くのプローブ要素及び支持ハードウエアが、自動、半自動、又は手動DUT取扱装置の通常作動中に清浄化パッドに接触すると、垂直方向の接触力が接触要素をパッド内に押し込み、そこで接触要素上のデブリが除去され、パッド材料によって保持されると考えられる。
【0038】
清浄化媒体221の他の実施形態において(図5A及び図5Bに示されている)、清浄化材料の最高の清浄化効率は、所定のアスペクト比(直径対高さ)、断面(方形、円形、三角形など)のマイクロカラム212又はマイクロピラミッドのような複数の均一形状、かつ規則的に離間した幾何学的マイクロ形態を用いて高めることができる。図5Aにおいて、離間させたマイクロ形態は、所定の特性を有する中間柔軟又は剛性層の組合せ207上の単層212から成る。マイクロ形態構造の1つの型の例として、図5Aに示す方形マイクロカラムは、精密製作と制御切断法との組合せを用いて作成することができ、それによって主軸は、100ミクロンの寸法を有し、「ストリート」及び「アベニュー」幅は、50μm未満である。「ストリート」及び「アベニュー」の深さは、このアスペクト比を得るために切断法によって制御される。この例において、この形態は、200ミクロンの深さ(又は高さ)に対して100ミクロンの主軸幅を有する。この構造において、この深さは、清浄化材料層を通過するか又は下層に切り込むことなく得られる。図5Bにおいて、均等に離間させたマイクロ形態は、所定の特性を有する中間柔軟又は剛性層207の多重層213から構成することができる。マイクロ形態のサイズ及び幾何学形状は、デブリを除去することになるがプローブ要素を損傷しないことになるパッドを得るために、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。マイクロ形態が接触要素幾何学形状に対して大きい時、これは、清浄化性能に悪影響を与えることになる。マイクロ形態が接触要素に対して小さい時、反力は、付着した汚染を除去するための高い清浄化効率を容易にするのには不十分であることになる。
【0039】
一般的に、マイクロ形態は、円筒形、方形、三角形、矩形などを含むいくつかの型の幾何学形状を有することができる。各マイクロ形態の主軸における断面サイズは、25μmに等しいか又はそれよりも大きいものから300μm未満とすることができ、各マイクロ形態は、1:10から20:1の範囲のアスペクト比(高さ対幅)を有することができる。マイクロ形態の幾何学形状は、この材料がプローブ要素先端を再形成、鋭利化、又は磨き直しするのに使用することができるように清浄化層の作成中に調整することができる。
一部の実施形態では、図6A及び図6Bは、マイクロ形態(それぞれ清浄化材料224、324のマイクロカラム219及びマイクロピラミッド319)を有する清浄化材料の拡大断面図を示すが、しかし、こうした特徴は、いずれかの他の規則的な幾何学的な形態とすることができる。負荷の下での微細構造体の撓みは、負荷のみならず形態断面の幾何学形状に依存する。
【0040】
図6Aにおいて、マイクロカラムの間隔又はピッチ215、曲げ又は撓みに対する形態の抵抗を予測するのに使用することができる形状の特性である慣性モーメント又は断面2次モーメント216、清浄化パッド長さ217、中間パッド長さ218、及びマイクロカラムの全長219は、接触要素及び支持ハードウエアの特定の構成に従って予め定められる。先の尖った及び/又は槍形状の接触要素のアレイのためには、このマイクロカラム幾何学形状は、この清浄化形態が接触要素「の間に」入り込むことができ、並びに接触要素に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。この例において、接触要素インタフェース設計は、360ミクロンの露出先端長に対して125ミクロンの接触要素間隔(又はピッチ)を有することができる。清浄化材料に対しては、形態の主断面軸の長さは125ミクロン未満であり、この高さは、清浄化材料内への過移動を容易にするための少なくとも60ミクロンであることになる。この形態は、清浄化及び/又は材料除去作用を開始させるため先の尖った及び/又は槍形状接触要素に反力を提供する。図6Bでは、マイクロピラミッド頂点間隔又はピッチ315及び高さに沿った可変慣性モーメント316、清浄化パッドピラミッド長さ317、ピラミッド円錐台高さ318、及びマイクロピラミッドの全高さ319は、接触要素及び支持ハードウエアの特定の構成に従って予め定められる。例示的に、マルチポイントクラウン形接触要素のアレイのためには、マイクロピラミッド幾何学形状は、この清浄化材料がクラウン接触の歯状部内に入り込むようなものであり、接触要素中に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。マルチポイントクラウン形接触要素のためには、マイクロ形態幾何学形状は、この清浄化形態が接触要素「の間に」及び「内に」入り込むことができ、並びに接触要素に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。このマイクロ形態の形状は、精密切断処理が使用される場合に切り口(すなわち、「ストリート幅及び形状」及び「アベニュー幅及び形状」)により、又は成形処理が使用される場合に成形形状を通じて定められるであろう。例示的に、接触要素インタフェース設計は、125μmの接触要素内の歯状部間の間隔、300μmの露出歯状部長さ、及び125μmの接触要素間隔(又はピッチ)を有することができる。清浄化材料のマイクロ形態に対しては、接触器内の清浄化を容易にするために、マイクロ形態上面の主断面軸長さは、125μm未満であると考えられる。全体の高さは、清浄化材料内への過移動を容易にし、清浄化及び/又は材料除去作用を開始させるため接触要素のマルチポイントクラウン型先端に十分な反力を提供するように少なくとも200ミクロンであると考えられる。
【0041】
マイクロ形態は、マイクロ形態の長さに沿った上面に、マイクロ形態の本体内に、又はマイクロ形態の基部に付加された研磨粒子を有することができる。一実施形態では、より詳細には、平均のマイクロ形態は、1.0μm又はそれよりも大きい断面幅を400μm又はそれ未満の高さに伴って有し、15.0μm未満の平均研磨粒子サイズを有することができる。材料層及びマイクロ形態内にかつそれにわたって組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。マイクロ形態に加えられる研磨材料の量及びサイズは、デブリを除去することになるが接触要素又は支持ハードウエアを損傷しないことになるパッドを得るために、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。
【0042】
図7A、図7B、及び図7Cは、清浄化材料224及び324の実施形態をそれぞれ示す図であり、この実施形態では、マイクロ形態は相互分断されて、ストリート351、アベニュー352、及び対角線353の所定のアレイを用いた所定の慣性モーメントを有して形成され、好ましくない相互作用及び他の連動した影響を取り除いて所定の表面コンプライアンスが得られ、それによってピン要素がパッド表面に接触した時に反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効率が高められる。ストリート、アベニュー、及び対角線サイズの幅は、接触要素の側面及び接触要素先端の幾何学的形態からデブリを均等に除去する分断材料表面を得るためにプローブ要素の構成と材料に従って変えることができる。ストリート、アベニュー、及び対角線は、幅にわたって均一に又は選択的に分配された研磨粒子を有することができる。ストリート、アベニュー、及び対角線の幅、並びにこの幅にわたる研磨材料のサイズは、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。
【0043】
清浄化システム及び清浄化パッドは、接触要素及び支持ハードウエア表面から付着微粒子を除去して回収するのみならず、接触表面の形状及び幾何学的特性も維持する。試験器インタフェースの接触要素の図3Aウェーハ装置20、図3B基板装置21、及び図3C疑似パッケージ装置22のような清浄化装置内への挿入は、付加的なオンライン又はオフライン処理で実質的に除去すべきであるあらゆる有機残留物を残すことなく、接触要素及び支持ハードウエアから付着デブリを除去する。更に、接触要素の全体的な電気的特性及び幾何学形状は影響を受けず、一方、高収量に必要とされる全体的な電気的性能及び低接触抵抗が回復される。
【0044】
ここで、複数のプローブ要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法を以下に説明する。本方法は、ATEから試験器インタフェースを取り外すことなく接触要素からデブリを除去する目標を達成し、それによって試験器の生産率を高める。試験器によって試験される代表的なDUTと同じサイズ及び形状を有することができる清浄化装置が所定の清浄化トレイに挿入することができる。装置の清浄化材料層は、試験器インタフェースの接触要素と支持ハードウエアとの構成及び材料に従って所定の物理的、機械的、及び幾何学的特性を有する。
【0045】
マイクロ形態を有する清浄化材料の実施形態は、タングステン針、垂直プローブ、コブラプローブ、MEM型プローブ、プランジャ型プローブ、バネプローブ、滑り接触、膜上に形成された接触バンププローブなどのようなウェーハレベル試験のための試験器インタフェース12の接触要素13を清浄化するのに適している。この説明的な例のために、図8Aにおいて標準の片持ちプローブカードが示されている。清浄化材料224が、ウェーハ基板20又は清浄化領域基板500上に取り付けられる。特定の間隔で、接触要素は、清浄化材料224が接触要素に接触して半固定の垂直位置にまで押し込まれる時に清浄化される。間隔215、慣性モーメント216、及びマイクロ形態の全長219は、この場合は片持ちプローブ針である接触要素400の構成及び材料に基づいて設定される。接触要素400が清浄化材料224内に移動されると、接触要素の表面、並びに先端長さの側面に沿って接触しているデブリが除去される。マイクロ形態の間隔、幾何学形状及び研磨性は、接触要素上への反圧力が接触要素からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるようになっている。
【0046】
上述のように、この清浄化段階は、清浄化装置が試験器インタフェースの接触要素の下に配置された清浄化トレイから設置される時又はウェーハカセットから毎回のいずれかで、又はATEが磨きプレート上に取り付けられた清浄化材料を用いて接触要素の清浄化作動を行うあらゆる時に行うことができる。清浄化装置の使用は、接触要素の清浄化が試験機械の通常の作動中に達成されるので、ATEの作動を何ら妨害しない。すなわち、清浄化装置は費用がかからず、接触要素又は試験器インタフェースをATEから取り外すことなく接触要素が清浄化され、及び/又は成形されることを可能にする。ここで、清浄化装置の別の実施形態を以下に説明する。
【0047】
ここで、清浄化装置の別の実施形態を説明するが、この清浄化装置は、DUTを電気的に試験するのに使用される接触要素を清浄化するために使用することができ、ウェーハからの個々の半導体装置は、プラスチックのような材料内に封入されている。上述の実施形態は、個別化される及び/又は組立パッケージ内に封入される前にウェーハ又は半導体ウェーハ上の1つ又はそれよりも多くのダイを試験するシステムに通常使用されると考えられる。この説明的な例において、清浄化装置は、パッケージ化集積回路を取り扱って試験するためのATE及び試験器に伴って使用することができる。ICパッケージは、電力信号、接地信号などのような電気信号をパッケージ15内のダイに伝達するパッケージから外部に延びる1つ又はそれよりも多くの電気リード又は半田ボールを有することができる。この場合は試験ソケット12とよばれる試験器インタフェースは、パッケージのリードに接触してパッケージ化DUTの電気的特性を試験する複数の接触要素13(上述のプローブカード試験器に類似する)を有することになる。一般的に、接触要素は、バネを装着した試験プローブに取り付けられ、単一の槍状403又は複数歯状部を有するクラウン状402外形を有する幾何学的構造を有する。
【0048】
プローブカード清浄器実施形態に類似して、清浄化装置は、基板を有してDUT形状に近似することができ、基板上に清浄化パッド材料22が付加されており、それによって試験ソケットの接触要素が清浄化パッド表面に定期的に接触することができ、プローブ要素の先端からデブリが除去される。清浄化装置のサイズは、特定のソケットのサイズ又は形状に適合するように又は特定の装置の寸法に近似するように修正することができる。図8Bに示されているマイクロ形態実施形態では、マイクロピラミッド構造体324を使用することができ、清浄化装置の幾何学形状は、接触要素上への反圧力が接触要素の中心405の内部からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるように構成された間隔、幾何学形状、及び研磨性を有する。幅及び深さを有するストリート350、アベニュー351、及び対角線352によるマイクロピラミッド326の分断は、接触要素の構成及び材料に従って予め定められる。マイクロピラミッドの間隔、幾何学形状、及び研磨性は、接触要素上への反圧力が接触要素からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるようになっている。すなわち、パッド/ポリマー/基板層及び表面マイクロ形態の数は、清浄化装置の全体の厚み、並びに清浄化の厚みのコンプライアンスの制御を提供するように制御することができる。この多層実施形態は、探針器のソケット及び接触器の内部のための「エッジサイド」清浄化も提供すると考えられる。
【0049】
本方法及び器具は、以下に限定されるものではないが、接触器及び接触ピンを清浄に維持するための1つ又はそれよりも多くの利点を提供する。本発明の開示をある一定の例示的な実施形態に関連して説明したが、本明細書に説明したものが制限の意味と解釈されることを意図しない。例えば、図示して説明した実施形態での段階の変形又は組合せは、本発明の開示を逸脱することなく個々の場合に使用することができる。この例示的実施形態の様々な修正及び組合せ、並びに本発明の開示の他の利点及び実施形態は、図面、説明、及び特許請求の範囲を参照すれば当業者に明らかであろう。本発明の開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定されるように意図されている。
以上は本発明の特定的な実施形態に関連して説明したが、この実施形態における変更は、特許請求の範囲が規定する本発明の開示の原理及び意図から逸脱せずに行うことができることは当業者によって認められるであろう。
【0050】
以上の開示事項に加えて以下の事項を開示する。
〔事項1〕
ウェーハレベル又はパッケージレベルのIC半導体装置機能試験に使用される試験インタフェースの接触要素及びサポート構造体を清浄化するための試験プローブ清浄化材料であって、
清浄化パッド層と、
前記清浄化パッド層の下の1つ又はそれよりも多くの中間層と、
を含み、
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、前記清浄化パッド層を支持し、かつ試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された該1つ又はそれよりも多くの中間層の1組の所定の特性を有し、弾性係数が、40MPaよりも大きいものから600MPaまでの間の範囲を有し、各層が、25μmから300μmの厚みを有し、各層が、30ショアAから90ショアAの間の硬度を有し、
前記中間層は、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含む、
ことを特徴とする材料。
〔事項2〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項3〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛性層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項4〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項5〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項6〕
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項5に記載の清浄化材料。
〔事項7〕
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項2に記載の清浄化材料。
〔事項8〕
各剛性層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項3に記載の清浄化材料。
〔事項9〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの種類の粒子を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項10〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの型の粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項11〕
前記複数の研磨粒子は、0.05μmから15μmの間のサイズ範囲から選択されたサイズを各々が有する1つ又はそれよりも多くの粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項12〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの型の粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項11に記載の清浄化材料。
〔事項13〕
前記複数の研磨粒子は、前記中間材料層内に空間的に分配されることを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項14〕
前記清浄化パッドを汚染から保護して隔離する犠性上部保護層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項15〕
清浄化材料を基板に固定する前記1つ又はそれよりも多くの中間層に取り付けられた粘着層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項16〕
前記粘着層を露出させるために取り除かれる取り外し可能解除ライナを更に含むことを特徴とする事項15に記載の清浄化材料。
〔事項17〕
前記清浄化パッド層は、接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項18〕
ウェーハレベル又はパッケージレベルのIC半導体装置機能試験に使用される試験インタフェースの接触要素及びサポート構造体を清浄化するための試験プローブ清浄化材料であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含む清浄化パッド層と、
前記清浄化パッド層の下の1つ又はそれよりも多くの中間層と、
を含み、
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、前記清浄化パッド層を支持し、かつ試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された該1つ又はそれよりも多く中間層の1組の所定の特性を有し、弾性係数が、40MPaよりも大きいものから600MPaまでの間の範囲を有し、各層が、25μmから300μmの厚みを有し、各層が、30ショアAから90ショアAの間の硬度を有する、
ことを特徴とする材料。
〔事項19〕
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項20〕
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項21〕
各マイクロ形態が、曲げに対する該マイクロ形態の抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項22〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項23〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項24〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項25〕
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層と、
試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板と、
を含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
〔事項26〕
研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供する1つ又はそれよりも多くの中間層を更に含むことを特徴とする事項25に記載の装置。
〔事項27〕
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項28〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項29〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛体層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項30〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項31〕
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項28に記載の装置。
〔事項32〕
各剛性層が、2.54センチ当たり10から約150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項29に記載の装置。
〔事項33〕
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層、
を含み、
清浄化パッド層が、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための前記清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含み、
装置が、
前記試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板、
を更に含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
〔事項34〕
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項35〕
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項36〕
各マイクロ形態が、該マイクロ形態の曲げに対する抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項37〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項38〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項39〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項40〕
ウェーハ探針器及び装置ハンドラのような半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法であって、
試験器具によって通常試験されるIC半導体装置と同じ構成を有し、かつプローブ要素を清浄化する所定の特性を有する上面を有する清浄化装置をウェーハ探針器又はパッケージ化装置ハンドラ内に装填する段階と、
前記ウェーハ探針器又はパッケージ化装置の通常試験作動中に、該試験機械の該通常作動中にピン接触要素及びサポートハードウエアからあらゆるデブリが除去されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアを前記清浄化装置に接触させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
〔事項41〕
清浄化する段階が、前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されている時に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記試験機械内に定期的に装填する段階を更に含むことを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項42〕
前記装填する段階は、個々のダイ及びパッケージ化装置の試験処理中に前記清浄化装置が接触されるように、ウェーハカセット及びJEDECトレイのような1つ又はそれよりも多くの装置担体内に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記ウェーハ探針器又は装置ハンドラによって試験されているダイを有する半導体ウェーハと共に装填する段階を更に含むことを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項43〕
前記ピン接触要素及び支持ハードウエアは、より長い期間にわたって清浄化された状態に留まり、収量性能を高め、製造業者に対する収益量を増大させることを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項44〕
密度及び研磨性のような前記清浄化材料の特性は、ピン接触要素及び支持ハードウエアから包埋又は付着デブリを除去し、手作業清浄化に要する中断時間の量を低減し、製造業者に対する終了を増大するようにあらゆる所定のプローブ要素材料及び形状に対して選択することができることを特徴とする事項40に記載の方法。
【符号の説明】
【0051】
20、21 清浄化装置
22 被試験体
23 基板
24 清浄化媒体、パッド
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、試験器インタフェース接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための装置に一般的に関する。
【背景技術】
【0002】
個々の半導体(集積回路)装置は、典型的には、フォトリソグラフィ、堆積、及びスパッタリングを含むことができる公知の半導体加工技術を使用してシリコンウェーハ上に複数の装置を作成することによって製造される。一般的に、これらの処理は、ウェーハレベルで完全機能集積回路装置(IC)を作成することを意図している。最終的に、個々のIC装置は、半導体ウェーハから別々かつ個々のダイに個別化又はダイスカットされる。個別化されたIC装置は、リードフレームへのダイ取付け、ワイヤ結合又は半田ボール取付け、及び通常はパッケージに対する本体に外部電気接続性を設ける様々な成形技術による封入を含むことができる公知の組み立て技術を用いて、パッケージへの最終完成又は電子器具内への組込みのために組み立てられる。
【0003】
しかし、実際には、ウェーハそれ自体内の物理的欠陥及び/又はウェーハの加工における欠陥は、ウェーハ上の一部のダイが完全に機能し、一部のダイが機能せず、かつ一部のダイが性能が低いか又は修復の必要性を有することのいずれかを不可避的にもたらす可能性がある。ウェーハ上のどのダイが完全に機能するかを好ましくはウェーハからの個別化及び消費者装置内への組み立ての前に識別することが一般的に望ましい。ウェーハにおけるある一定の物理的欠陥、IC回路層内の欠陥、及び/又は半導体加工技術に関連する欠陥による非機能装置、低性能装置、及び修復可能装置は、ウェーハレベル試験(当業技術において「ウェーハ選別」として多くの場合に称される)と呼ばれる処理によって個別化の前に識別される。製品性能が電気的試験によって判断される場合に製品の機能に従ってウェーハレベルでIC装置を選別又は仕分けすることは、製造業者が製造工程における以後のかなりのコストを節約することができ、並びに最高性能装置の販売による増収をもたらすことができる。
【0004】
装置が個別化された状態で、取扱及び組み立て中のある一定の加工段階は、完全機能、非機能、又は潜在的に「修復可能」として装置を仕分けするために電気的にしか識別できないダイスカット欠陥、取扱欠陥、及び組み立て及びパッケージ化関連の欠陥を不可避的にもたらす可能性がある。実際には、組み立てられてパッケージ化された半導体装置は、それらの最終完成又は電子器具内への組込みの前に一連の電気的試験処理を受ける。パッケージレベルの処理又は出荷の前の最終試験としては、以下に制限されるものではないが、ベアダイ、パッケージ化IC(一時的又は永続的)、又は両者の間の変形のいずれかの個別化装置の試験が挙げられる。
【0005】
一般的に、ウェーハレベル又はパッケージレベルのいずれかでのIC装置の電気的試験は、半導体装置に刺激を与え、所定の検査ルーチンに従って装置を作動させ、次に適正な機能を評価するためにこの出力を検査するように機械的及び電気的に構成された自動試験器具(ATE)によって達成される。
ウェーハレベル試験では、従来型のインタフェースハードウエアは「プローブカード」であり、被試験体(DUT)入力/出力(I/O)パッドのレイアウトに適合する複数のプローブ要素がそれに接続される。より具体的には、通常のウェーハ試験処理において、プローブカードは、探針器に取り付けられ、プローブ接触要素(簡単に「プローブ」と呼ぶ)は、ウェーハのダイ上に形成された結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに接触するようにされる。結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに対してプローブ先端の制御された変位を作用させることにより、電気的接触が得られ、電力信号、接地信号、及び試験信号の伝送が可能になる。結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプに対するプローブ先端の反復した洗浄、変形、及び侵入は、プローブ接触表面上に付着して蓄積するデブリ(残骸)及び汚染物を生成する。
【0006】
パッケージレベル試験では、試験器ロードボードが、自動試験器具(ATE)又は手動試験器具とDUTの間のインタフェースを提供する。試験器ロードボードは、DUTが挿入される「試験ソケット」と呼ばれることがある1つ又はそれよりも多くの接触器アセンブリを従来的に含む。試験処理中、DUTは、ハンドラによってソケット内に挿入又は配置され、試験の持続時間にわたって所定の位置に保持される。ソケット内への挿入の後、DUTは、ピン要素を通じて、試験器ロードボード、そのサブアセンブリ、及び他のインタフェース器具を通じてATEに電気的に接続される。ATEに付随する接触ピン要素は、DUTの金属化接触表面に物理的及び電気的に接触して置かれる。これらの表面は、試験パッド、リードワイヤ、ピンコネクタ、結合パッド、半田ボール、及び/又は他の導電性媒体を含むことができる。DUTの機能は、様々な電気入力と測定された出力応答とによって評価される。反復された試験に伴い、接触要素先端は、ウェーハ及び半導体装置製造及び試験処理から生じるアルミニウム、銅、鉛、錫、金、副産物、有機フィルム又は酸化物のような材料で汚染された状態になる可能性がある。
【0007】
両方の形式(ウェーハレベル及びパッケージレベル)のIC試験が直面する主要課題の1つは、接触器要素に付随する接触ピンとDUTの接触表面の間の最適の電気接触を保証することである。各試験手順において、結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプ上へのピン接触要素の反復した接触に伴い、デブリ及び他の残留物が蓄積し、ピン要素の接触区域を汚染することになる。このデブリは、試験及び取扱処工程それ自体に由来する場合があり、又は装置製作及び/又は組み立て工程から又は他の発生源からの製造残留物を含む場合がある。
【0008】
汚染物の存在に加え、接触ピンの小さい金属間「a−スポット」を通過する電流の繰返しの強制は、接触表面の導電特性を劣化させる可能性があり、従って、適正な電気的試験のための金属間品質に影響を及ぼす。接触表面の劣化に加えて、汚染物が蓄積するのに従って接触抵抗(CRES)が上昇し、試験の信頼性を低下させる。増大して不安定なCRESは、収量に影響を及ぼす可能性があり、及び/又は収量回復試験が増加する時の試験時間に影響を与える場合がある。こうした誤った読み取りは、そうでなければ良好なDUTの偽の不合格をもたらす可能性があり、多くの場合に著しい収量の損失をもたらす。一部の収量回復は、多重通過試験によって可能にすることができるが、不良装置を検証するための又は収量回復を達成するための装置の複数回の再試験は、全体の生産コストを増大させる。
【0009】
ウェーハレベル及びパッケージレベルの試験接触器技術に関する高い性能要求は、所定のカスタマイズ機械的性能及び弾性特性を有する固有形状の接触要素の開発を推進した。多くの新規な進歩した接触技術は、一貫性があり反復可能で安定な電気接触を容易にするために、固有の接触要素幾何学形状及び機械的挙動を有する。一部の技術は、リソグラフィック組み立て技術を使用して構成され、他のものは、高精度マイクロ機械加工技術により製造される。接触器の改善した電気的特性は、改善した電気的性能及び酸化に対する抵抗性を有する様々な材料を使用しても得られる。接触要素は、一貫性のある酸化物侵入を容易にし、一方で結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプ上に印加される支持力を低減するように設計される。それでも結合パッド、半田ボール、及び/又は金バンプと物理的接触を行うことは必要であり、それによって電気的性能試験手順からの結果に影響する可能性があると考えられるデブリ及び汚染が発生する。
一般的に、発生したデブリは、接触抵抗の増大、接続不良、及び誤った試験表示を生じる蓄積を回避するために接触要素から定期的に除去することを要するが、それは、次に、人為的に低い収量及びその後の製品コスト上昇をもたらす。
【0010】
接触要素及び支持ハードウエアへの粒子付着の問題に対応して、いくつかの技術が開発されている。例えば、1つの技術は、研磨粒子のためのマトリックスを提供するシリコーンゴムから成る清浄化材料を使用する。更に、プローブ針に対して擦られる装着研磨セラミック清浄化ブロックを有する清浄化ウェーハを使用することができ、又は研磨粒子を有するゴムマトリックスとガラス繊維で製造されたブラシ清浄器とを使用することもできる。1つの技術において、プローブ針は、清浄化溶液を噴霧されるか又はそれに浸漬することができる。別の技術において、ランダムな表面形態の孔隙及び可変高さを有するオープンセル発泡体ベースの清浄化装置を使用することができる。
【0011】
1つの従来型の接触要素清浄化処理においては、接触ピン及び/又は接触器本体のブラッシング、ブローイング、及びリンシングの何らかの組合せが使用される。この処理は、試験作動の停止、清浄化を行うための手動介入、及び場合によっては試験環境からの試験インタフェース(プローブカード、ソケットなど)の取り外しを必要とする。この方法は、一貫性のないデブリ除去をもたらし、成形接触要素の幾何学的形態内の十分な清浄化作用を提供しない場合がある。清浄化後、試験を再開することができるように試験インタフェースを再設置し、試験環境を復旧する必要がある。一部の場合には、接触要素が取り外され、清浄化され、交換されて、予定外の機器中断時間のために高いコストをもたらす。
【0012】
別の従来型の方法においては、研磨剤表面コーティング又は研磨剤被覆ポリウレタン発泡体層を有する清浄化パッドが、接触要素に付着した異物を除去するのに使用される。付着性異物は、清浄化パッドに対して(恐らくは清浄化パッド内に)接触要素を反復して擦ることにより、接触要素及び支持ハードウエアから研磨して除去される。研磨パッドを使用する清浄化の処理は、接触パッドを磨くが、それは、必ずしもデブリを除去しない。事実、この磨きは、接触要素に摩損を実際に生じさせ、それによって接触幾何学形状を変えて接触器の使用寿命を低下させる。
【0013】
最大の清浄化効率は、接触要素及び支持ハードウエアからのデブリの除去が清浄化処理中に一貫的及び予測的に行われる時に得られる。オープンセル発泡体で構成された研磨パッドを用いる清浄化の処理は、一貫的な清浄化を提供しない。事実、ランダムに配向されて非制御の発泡構造体による磨き作用は、接触要素に対する不均一摩損、並びに選択的摩損を生じさせ、それによって接触幾何学形状及び接触要素及び支持ハードウエアの機械的性能を非予測的に変化させ、従って、接触器の使用寿命が非予測的に低下する。
【0014】
この産業において、150、000試験プローブ要素ほどの複数の接触要素から成る試験器インタフェースハードウエア及び支持ハードウエアは、ATE試験セル当たり600,000ドルほどにも高価である可能性があると見られている。不適切又は非最適の清浄化慣例による早期摩損及び破損は、ATE試験セル当たり年に数百万米ドルになる可能性がある。従って、全世界的に作動している数千のATE試験セルに対しては、修復、保守、及び交換コストへの影響は、非常に大きいとすることができる。
【0015】
従来型のプローブ清浄化処理を改良する別の試みとしては、異物を除去するための研磨剤充填又は非充填の粘着性のポリマー清浄化材料の使用が挙げられる。より具体的には、ポリマーパッドが、接触要素に物理的に接触するようにされる。付着性のデブリは、粘着性のポリマーによってゆるめられ、ポリマー表面に粘着し、それによって接触要素及び他の試験ハードウエアから除去される。ポリマー材料は、接触要素の全体の形状を維持するように設計されるが、ポリマー層との相互作用は、成形された接触要素の幾何学的形態内に十分な清浄化作用を提供することができない場合がある。
【0016】
連続した均一表面又はランダム配向及びランダム間隔の表面形態を伴う表面を有する研磨剤充填又は研磨剤被覆の材料フィルムでの清浄化の場合、「エッジピン」効果(例えば、試験プローブアレイの周囲接触要素は、アレイ内の接触要素とは異なる割合で摩耗する)を通して、又は「隣接ピン間隔」効果(例えば、近い間隔の接触要素は、広い間隔の接触要素とは異なる割合で摩耗する)を通して、又は「隣接ピン配向」効果(例えば、接触要素の空間近接性は、接触要素の選択的及び非対称摩耗をもたらす可能性がある)を通して選択的摩耗が現れる。接触要素及び支持ハードウエアの不均一摩損は、IC半導体装置試験中の性能一貫性に影響を及ぼすことになり、予期しない収量損失、機器中断時間、及び修復コストをもたらす可能性があると考えられる。
【0017】
ウェーハレベル及びパッケージレベル試験での典型的な接触要素清浄化処理は、研磨ベースの接触清浄化処理によって接触器が様々な割合で非制御的に摩耗される場合があるので、エンドユーザに対して高価になる可能性がある。同じ組成及びサイズの研磨粒子を使用する時、例示的な試験データ(図1)は、重要な接触要素幾何学形状に関する摩耗又は寸法減少の割合が研磨材料層、表面形態、及び下層のコンプライアンスに対する比較的小さい変化(約2から3%)によって大幅に影響を受ける可能性があることを示している。データ曲線101、102、103、及び104は、清浄化材料の全体のコンプライアンスが変更されて低減される時に接触要素の長さの減少が生じる割合を明らかにしている。データ曲線101は、最も低い摩耗速度を有する柔軟材料を示し、データ曲線104は、最も高い摩耗速度を有する剛性材料を表している。数千のIC装置試験ユニット(探針器及びハンドラ)が全世界で作動しているので、試験中に早期の摩耗なしに清浄な接触要素を維持することからの産業に及ぼす影響は、非常に大きい可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
これらの方法のいずれも、全体の清浄化材料性能を予測的に制御するために様々な材料の複数の層と、機械的特性、所定の幾何学的形態、及び表面処理とを有する清浄化パッド構成を組み込んだ清浄化装置及び方法を適切に説明していない。更に、研磨接触清浄化処理によって摩耗された接触器を修復して交換する機器及び手作動労働は、行われるタスクに付加的なコストを加える。従って、接触要素を清浄化して維持するための改良された方法及び器具に対する必要性が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】3μm粒子サイズを有するが材料コンプライアンスにおいて制御された差異のある研磨パッド上の「タッチダウン」サイクルの関数として接触要素の重要サイズ減少を示す試験データを示す図である。
【図2A】プローブパッドを有するDUT(ウェーハレベル又はパッケージレベルでの)、電気的接触要素、及びATEインタフェース(プローブカード又は試験ソケット)の従来型の例を示す図である。
【図2B】プローブパッドを有するDUT(ウェーハレベル又はパッケージレベルでの)、電気的接触要素、及びATEインタフェース(プローブカード又は試験ソケット)の例の概略図である。
【図3A】ウェーハ表面に適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の上面図である。
【図3B】基板表面に適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の断面図である。
【図3C】ICパッケージに適用された清浄化パッドを有する典型的な清浄化装置の断面図である。
【図4A】清浄化パッド層の下に1つ又はそれよりも多くの中間柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4B】所定の特性の清浄化パッド層の下に1つ又はそれよりも多くの中間剛性材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4C】所定の特性の清浄化パッド層の下方に1つ又はそれよりも多くの中間剛性材料層及び柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図4D】所定の特性の清浄化パッド層の下方に1つ又はそれよりも多くの交互の中間剛性材料層及び柔軟材料層を有する清浄化媒体の断面図である。
【図5A】所定の特性の1つ又はそれよりも多くの材料層の上に構成された所定の幾何学形状の均等に離間したマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図5B】所定の特性の1つ又はそれよりも多くの交互の中間剛性材料層及び柔軟材料層の組合せから成る所定の幾何学形状の均等に離間したマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図6A】試験プローブの接触区域内に一貫的な清浄化効果を得るための1つ又はそれよりも多くの中間材料層の組合せから成る均等に離間したマイクロカラムの拡大断面図である。
【図6B】試験プローブの接触区域内に一貫的な清浄化効果を得るための1つ又はそれよりも多くの中間材料層の組合せから成る均等に離間したマイクロピラミッドの拡大断面図である。
【図7A】曲げに対する抵抗を制御するために得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して「ストリート」のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図7B】曲げに対する抵抗を制御するために得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して「アベニュー」のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図7C】曲げに対する抵抗を制御するために断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して対角線のアレイを用いる相互分断マイクロ形態の一部分の平面図である。
【図8A】ウェーハレベル試験のための片持ち試験プローブの接触先端区域の清浄化のためのマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【図8B】ウェーハレベル、チップスケール、及びパッケージレベル試験に使用されるクラウンポイント及びシングルポイント試験プローブの接触先端内を清浄化するためのマイクロカラムを有する清浄化材料の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の開示は、ウェーハレベル及びパッケージレベル試験に利用される試験器インタフェース装置(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他のインタフェース装置)に用いる所定の幾何学形状(すなわち、クラウン先端型バネプローブ、槍先端型プローブなど)を有する接触要素とサポート構造体とを有する電気的試験プローブのための清浄化パッドに特に適用することができ、本発明の開示は、これに関連して説明する。しかし、この清浄化材料、装置、及び方法は、バネピン型リングインタフェース、ZIF雄/雌型コネクタのような他の型のIC半導体評価機器によって利用される試験インタフェースを清浄化するようなより大きい有用性を有することが理解されると考えられる。
【0021】
この装置は、ウェーハレベル及びパッケージレベル試験のために利用される試験器インタフェース装置(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他の類似のインタフェース装置)に用いる電気接触要素及び構造体を清浄化する特定の研磨及びデブリ除去効果を有するための表面特性を有する柔軟な清浄化媒体である。高レベルの清浄化効果は、清浄化される接触要素の種類及び形状、除去されるデブリの組成及び量、及び接触表面へのデブリの結合性に基づいて、適切な中間層、表面マイクロ形態、及び選択することができる可変研磨性を用いて得ることができる。清浄化される接触要素は、タングステン針、垂直型プローブ、コブラプローブ、MEM型プローブ、プランジャ型プローブ、バネプローブ、滑り接触、膜上に形成された接触バンププローブなどのようないずれかの種類の試験プローブとすることができる。
【0022】
より詳細には、清浄化材料は、1つ又はそれよりも多くの層から構成することができ、各々は、研磨性、密度、弾性、粘着性、平坦性、厚み、空隙率のような所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を有し、それによってピン要素がパッド表面に接触する時に接触区域及び周囲支持ハードウエアは、デブリ及び汚染を除去するように清浄化される。
清浄化装置は、製造工程及び手動取扱作業中に清浄化材料を汚染から保護して隔離するために、製造処理の前、途中、又は後で付加することができる材料の犠性上部保護層を有することができる。犠性層は、半導体清浄化機器内に取り付けられたら除去され、清浄化材料による接触要素の清浄化性能を侵害するあらゆる汚染が清浄化材料の作用表面にないことを保証するのに使用される。
【0023】
清浄化材料の個々の層は、ゴムと、ポリウレタン、アクリルなど又は他の公知のエラストマー材料のような合成及び天然両方のポリマーとを含むことができる中実のエラストマー材料又は多孔質のオープンセル又は閉塞発泡体材料で製造することができる。清浄化材料の上部層は、接触要素の幾何学形状への損傷なしに接触区域上のデブリを除去し、一方でエラストマーマトリックスの一体性を維持するように、プローブ先端が変形してエラストマー材料に侵入することを可能にする所定の研磨性、弾性、密度、及び界面張力パラメータを有することができる。
【0024】
清浄化材料は、所定の全体の柔軟な性能が得られるように1つ又はそれよりも多くの柔軟層がそのなかに配列されるか又は積み重ねられる多層構造を有することができ、それによってピン要素がパッド表面に接触してそれを変形させる時、定まった反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効果が高められる。更に、清浄化材料は、デブリ除去及び回収効果を改善するために、所定のアスペクト比(直径対高さ)、断面(方形、円形、三角形など)及び研磨粒子充填のマイクロカラム、マイクロピラミッド、又は他のこうした構造のマイクロ形態のような複数の均一形状、かつ規則的に離間した幾何学形状のマイクロ形態でその表層が占められている多層構造を有することができる。マイクロ形態は、ゴムと、ポリウレタン、アクリルなど又は他の公知のエラストマー材料のような合成及び天然両方のポリマーとを含むことができる中実のエラストマー材料又は多孔質のオープンセル又は閉塞発泡体材料で製造することができる。他の実施形態では、このマイクロ形態は、マイクロ形態の長さにそった上面に、マイクロ形態の本体内部に、又はマイクロ形態の基部に付加された研磨粒子を有することができる。より詳細には、平均のマイクロ形態は、1.0μm又はそれよりも大きい断面幅を400μm又はそれ未満の高さに伴って有して15.0μm未満の平均研磨粒子サイズを有することができる。材料層及びマイクロ形態内に組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。
【0025】
他の実施形態では、マイクロ形態は、曲げに対する抵抗を制御するために断面2次モーメント又は慣性モーメントに対して相互分断されて「ストリート」及び「アベニュー」のアレイを用いる所定の幾何学形状を有して形成され、好ましくない相互作用及び他の連動した影響を取り除き、所定の表面コンプライアンスが得られ、それによってピン要素がパッド表面に接触した時、反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効果が高められる。相互分断マイクロ形態は、予測することができる均一な反力を接触要素アレイ及び支持ハードウエア内の各試験プローブ上に提供する。清浄化材料の表面にわたる分断マイクロ形態は、「エッジピン」効果、「隣接ピン間隔」効果、及び「隣接ピン配向」効果を低減して解消するように提供される。
清浄化装置の別の態様において、マイクロ形態は、探針器/試験器装置が清浄化パッドの表面を検出することができるようにした特定の均一な表面仕上げを有する。清浄化材料の表面テクスチャ及び粗度も作用表面のポリマー材料の清浄化効果に寄与する。
【0026】
本方法の1つの態様において、清浄化媒体は、所定の位置にあるウェーハ探針器又はパッケージ化された装置ハンドラのような自動試験器具内に手動的に置くことができ、それによってピン要素及び表面は、清浄化媒体と定期的に相互作用することになり、試験プローブを過度に摩耗することなくデブリが除去され及び/又はピン要素の接触表面が清浄化される。本方法の別の態様において、ウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ上のプローブ要素を清浄化する方法が提供され、本方法は、試験される半導体ウェーハ、個別化IC装置、又はパッケージ化IC装置に類似した方式でウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラ内に清浄化媒体を装着する段階を含み、清浄化媒体は、研磨性、粘着性、硬度のような所定の特性を有し、接触要素及びサポート構造体を清浄化する上面を有する。本方法は、ウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラにおける通常の試験作動中に接触要素を清浄化媒体に接触させる段階を更に含み、それによってウェーハ探針器又はパッケージ装置ハンドラの通常の作動中にプローブ要素からあらゆるデブリが除去される。
【0027】
探針器/試験器が清浄化パッドの表面を検知することができる時、次に、探針器は、自動清浄化モードに設定することができる。自動清浄化モードにおいて、探針器/試験器は、試験プローブ接触要素を清浄化する時を自動的に判断し、清浄化装置を位置決めし、プローブ先端を清浄化し、次に、試験作動に復帰することになる。清浄化装置の別の実施形態では、清浄化媒体の層は、コンダクタンスを用いて表面を検知する探針器/試験器が清浄化媒体の表面を検知することができるように導電材料で形成することができる。
【0028】
代表的なIC半導体試験システム(図2A及び図2Bに概略示される)は、一種の試験器10、試験ヘッド11、試験器インタフェース12(例えば、プローブカード又は試験ソケット)、接触要素13、及びウェーハ又は装置ハンドラ16を通常含む。試験器インタフェース内の電気接触要素13又は試験プローブは、DUT15との直接接触を可能にするように試験器インタフェースから延びている。DUT(ウェーハ、個別化装置、又はパッケージ化IC)は、自動、半自動、又は手動の機器を用いて、プローブパッド14及び/又は半田ボール16が試験器インタフェース12の接触要素13に整列させるようにした適切な物理的位置に移動される。所定位置に達したら、電気的試験のために、DUT15が接触要素13に対して移動され、又は接触要素13がDUT15に対して移動される。反復したタッチダウンに伴って、接触要素は汚染されるようになる。清浄化のための試験インタフェースの取り外しに代えて、所定の構造の清浄化媒体が通常の試験作動中に幾何学形状の定まった接触要素を清浄化する。
【0029】
図3A、3B、及び3Cは、様々な基板材料、様々な寸法の基板、様々な形状の基板に付加された又は一部の用途においては基板を用いない清浄化媒体で製造された3つの代表的な異なる種類の清浄化装置を示している。図3A及び図3Bにそれぞれ示すように、清浄化装置20及び21は、基板23と、既知の幾何学形状のウェーハの表面に又は基板に固定され、接着され、又は付加された清浄化媒体又はパッド24とをそれぞれ含むことができる。基板23は、プラスチック、金属、ガラス、シリコン、セラミック、又はいずれかの他の類似の材料とすることができる。更に、基板25は、パッケージ化IC装置、又はDUT22の幾何学形状に近似する幾何学形状を有することができ、それによって清浄化媒体24は、試験プローブの接触要素及び支持ハードウエアを担持する表面に取り付けられる。
【0030】
ここで、1つ又はそれよりも多くの中間柔軟層を有する清浄化媒体を添付の図面及び実施形態に関連してより詳細に説明する。一実施形態(図4Aに示されている)において、清浄化媒体220は、パッドに接触する接触要素の清浄化に寄与する硬度、弾性係数のような所定の特性の清浄化パッド層202から製造することができる。清浄化媒体220は、清浄化パッド層の下方に付加する1つ又はそれよりも多くの中間柔軟層203も有することができる。層のこの組合せは、個々の構成材料からは得られない材料特性を生成し、一方で広範なマトリックス、研磨粒子、及び幾何学形状は、清浄化性能を最大にする最適の組合せを選択すべき生成物又は構造体を可能にする。剛性清浄化層の下方に柔軟又は微孔性発泡体下層を加えることにより、清浄化材料の全体の摩損特性が低減され、及び/又は接触幾何学形状の形状及び機能を侵すことなくプローブ要素の全体の使用寿命を延長させるために先端成形機能が高められる。例えば、剛性ポリエステルフィルム上への研磨粒子層の付加は、平坦な接触区域幾何学形状を有するプローブ接触要素を形成して維持するのに使用されるストック除去特性を有する包装フィルム型清浄化材料を形成する。柔軟な空隙のあるポリマー又は微孔性発泡体の「スキン」側への同じ研磨粒子層の付加は、放射状又は半放射状接触区域幾何学形状を有するプローブ接触要素を形成して維持するための選択的ストック除去特性を有する多層材料をもたらす。下層の全体のコンプライアンスが、系統的に増大する時(又は剛性が低下する時)、清浄化材料の全体の摩耗特性は、平坦な先端接触区域幾何学形状の形成及び維持から放射状又は半放射状接触区域幾何学形状に移行する。
【0031】
清浄化媒体220は、表面の清浄化パッド層を試験に関係のない汚染から隔離するために、接触清浄化のための意図された使用前に取り付けられる取り外し可能保護層201を有することができる。取り外し可能保護層201は、清浄化装置がクリーンルーム内の試験器インタフェースを清浄化するのに使用される状態になるまで清浄化パッド202の作業表面をデブリ/汚染から保護する。清浄化装置がクリーンルーム内の試験器インタフェースを清浄化するのに使用される状態になると、取り外し可能保護層201は、清浄化パッド層202の作業表面を露出するために除去することができる。保護層は、公知の非反応性ポリマーフィルムで製造することができ、好ましくはポリエステル(PET)フィルムで製造される。保護層は、試験機器による清浄化データの光学的検知を改善し、及び/又は清浄化効率を改善するためにマット仕上げ又は他の「テクスチャ」形態を有することができる。
【0032】
所定の基板材料上への清浄化装置の取付けは、第2の解除ライナ層205(第1の解除ライナ層と同じ材料で製造された)を除去して粘着層204を露出させ、引き続き基板表面上に粘着層204によって付加することにより行われる。その時、粘着層204は、基板に接触して置くことができ、清浄化装置220を基板に接着させる。基板は、様々な目的を有する従来技術において説明したような様々な材料とすることができる。
【0033】
上述の清浄化パッド層202及び後述の清浄化パッド層は、清浄化材料に対して所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を提供することができる。例えば、清浄化パッド層は、研磨性(より詳細に後述される)、特定の温度でのこの密度の水の密度に対する比率である比重(例えば、0.75から2.27の範囲)、弾性(例えば、40MPaから600MPaの範囲)、粘着性(例えば、20から800グラムの範囲)、平面性、及び厚み(例えば、25μmから300μmの範囲)を提供することができる。
【0034】
1つ又はそれよりも多くの中間層(これらは、上述のような柔軟性、後述のような剛性、又は後述のような柔軟層と剛性層の組合せとすることができる)は、清浄化材料に対して所定の機械的、材料的、及び寸法的特性を提供することができる。例えば、1つ又はそれよりも多くの中間層は、研磨性(より詳細に後述される)、特定の温度でのこの密度の水の密度に対する比率である比重(例えば、0.75から2.27の範囲)、弾性(例えば、40MPaから600MPaの範囲)、粘着性(例えば、20から800グラムの範囲)、平面性、厚み(例えば、25μmから300μmの範囲)、及び/又は2.54センチ当たりの孔の個数の平均数である孔隙率(例えば、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲)を提供することができる。
【0035】
図4Bに示されている別の実施形態では、清浄化媒体220は、清浄化パッド層202の下に1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206を伴う清浄化パッド層202で製造することができる。別の実施形態(図4C)に対して、清浄化媒体220は、所定の特性の清浄化パッド層202の下側の1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206と柔軟材料層203との組合せを用いて構成することができる。図5Dは、清浄化媒体220が、所定の特性の清浄化パッド層202の下方の交互の1つ又はそれよりも多くの中間剛性層206及び柔軟材料層203によって構成される実施形態を示している。清浄化パッド202及び下層(203、206など)は、既知の幾何学的構造を有する接触要素の清浄化に寄与する所定の研磨性、密度、弾性、及び/又は粘着性を有することになる。清浄化層と中間材料層特性との重ね合わせは、接触要素の具体的な構成及び幾何学形状に従って変化させることができる。
【0036】
清浄化パッド層202の研磨性は、プローブ接触要素からデブリをゆるめて剥ぎ取ることになる。パッドの研磨性は、研磨粒子の所定の容積又は質量密度を用いて、プローブ先端を丸めるか又は鋭くするために系統的に影響を受けることができる。代表的な研磨材料及び粒子重量百分率の清浄化材料内の含有率は、重量パーセントで30%から500%の範囲とすることができる。本明細書で用いられる時、重量パーセントポリマー含有率は、ポリマーの重量と研磨粒子の重量との和によって除したポリマーの重量として定められる。この材料内に組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨材料は、他の公知の研磨材料とすることができる。この研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドの空間的又は選択的に分布した粒子を含むことができるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。清浄化層の制御された表面粘着性は、接触要素上のデブリがパッドに選択的に付着し、その結果、清浄化作動中に接触要素から除去されることをもたらすことになる。
【0037】
一実施形態では、清浄化材料層、及び/又は中間剛性層、及び/又は中間柔軟層(各々「材料層」とされる)は、中実又はオープンセル又は閉塞セルの状態の発泡体ベースのゴムと合成及び天然ポリマー両方とを含むことができる弾性材料で製造することができる。各材料層は、40MPaよりも大きいものから600MPa未満の間の範囲の弾性係数を有することができ、この層の厚みの範囲は、25μm又はそれよりも大きいものから300μmに等しいか又はそれよりも小さいものの間とすることができる。各材料層は、30ショアA又はそれよりも大きいものから90ショアAよりも大きくないものの間の層の硬度範囲を有することができる。清浄化層及び粘着層は、−50℃から+200℃の実用範囲を有する。各エラストマー材料は、所定の粘着性及び材料の本体内部に空間的又は選択的に分配された研磨粒子を有して製造された材料とすることができる。各材料層は、接触要素の幾何学的形態への損傷なしに接触要素上のデブリを除去し、一方でエラストマーマトリックスの一体性を維持するように、接触要素がエラストマー材料に侵入することを可能にする所定の研磨性、弾性、密度、及び界面張力パラメータを有することができる。各材料層は、ほぼ1から20ミル厚の間の所定の厚みを有することになる。各層の厚みは、プローブ先端の特定の構成に従って変化させることができる。例えば、薄い材料清浄化材料層(〜1ミル厚)は、平坦接触器のような「非侵入」プローブ幾何学形状に適し、厚い材料清浄化層(〜20ミル)は、槍の先又は尖った座屈梁のような「侵入」プローブ幾何学形状に適することになる。試験器インタフェースの1つ又はそれよりも多くのプローブ要素及び支持ハードウエアが、自動、半自動、又は手動DUT取扱装置の通常作動中に清浄化パッドに接触すると、垂直方向の接触力が接触要素をパッド内に押し込み、そこで接触要素上のデブリが除去され、パッド材料によって保持されると考えられる。
【0038】
清浄化媒体221の他の実施形態において(図5A及び図5Bに示されている)、清浄化材料の最高の清浄化効率は、所定のアスペクト比(直径対高さ)、断面(方形、円形、三角形など)のマイクロカラム212又はマイクロピラミッドのような複数の均一形状、かつ規則的に離間した幾何学的マイクロ形態を用いて高めることができる。図5Aにおいて、離間させたマイクロ形態は、所定の特性を有する中間柔軟又は剛性層の組合せ207上の単層212から成る。マイクロ形態構造の1つの型の例として、図5Aに示す方形マイクロカラムは、精密製作と制御切断法との組合せを用いて作成することができ、それによって主軸は、100ミクロンの寸法を有し、「ストリート」及び「アベニュー」幅は、50μm未満である。「ストリート」及び「アベニュー」の深さは、このアスペクト比を得るために切断法によって制御される。この例において、この形態は、200ミクロンの深さ(又は高さ)に対して100ミクロンの主軸幅を有する。この構造において、この深さは、清浄化材料層を通過するか又は下層に切り込むことなく得られる。図5Bにおいて、均等に離間させたマイクロ形態は、所定の特性を有する中間柔軟又は剛性層207の多重層213から構成することができる。マイクロ形態のサイズ及び幾何学形状は、デブリを除去することになるがプローブ要素を損傷しないことになるパッドを得るために、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。マイクロ形態が接触要素幾何学形状に対して大きい時、これは、清浄化性能に悪影響を与えることになる。マイクロ形態が接触要素に対して小さい時、反力は、付着した汚染を除去するための高い清浄化効率を容易にするのには不十分であることになる。
【0039】
一般的に、マイクロ形態は、円筒形、方形、三角形、矩形などを含むいくつかの型の幾何学形状を有することができる。各マイクロ形態の主軸における断面サイズは、25μmに等しいか又はそれよりも大きいものから300μm未満とすることができ、各マイクロ形態は、1:10から20:1の範囲のアスペクト比(高さ対幅)を有することができる。マイクロ形態の幾何学形状は、この材料がプローブ要素先端を再形成、鋭利化、又は磨き直しするのに使用することができるように清浄化層の作成中に調整することができる。
一部の実施形態では、図6A及び図6Bは、マイクロ形態(それぞれ清浄化材料224、324のマイクロカラム219及びマイクロピラミッド319)を有する清浄化材料の拡大断面図を示すが、しかし、こうした特徴は、いずれかの他の規則的な幾何学的な形態とすることができる。負荷の下での微細構造体の撓みは、負荷のみならず形態断面の幾何学形状に依存する。
【0040】
図6Aにおいて、マイクロカラムの間隔又はピッチ215、曲げ又は撓みに対する形態の抵抗を予測するのに使用することができる形状の特性である慣性モーメント又は断面2次モーメント216、清浄化パッド長さ217、中間パッド長さ218、及びマイクロカラムの全長219は、接触要素及び支持ハードウエアの特定の構成に従って予め定められる。先の尖った及び/又は槍形状の接触要素のアレイのためには、このマイクロカラム幾何学形状は、この清浄化形態が接触要素「の間に」入り込むことができ、並びに接触要素に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。この例において、接触要素インタフェース設計は、360ミクロンの露出先端長に対して125ミクロンの接触要素間隔(又はピッチ)を有することができる。清浄化材料に対しては、形態の主断面軸の長さは125ミクロン未満であり、この高さは、清浄化材料内への過移動を容易にするための少なくとも60ミクロンであることになる。この形態は、清浄化及び/又は材料除去作用を開始させるため先の尖った及び/又は槍形状接触要素に反力を提供する。図6Bでは、マイクロピラミッド頂点間隔又はピッチ315及び高さに沿った可変慣性モーメント316、清浄化パッドピラミッド長さ317、ピラミッド円錐台高さ318、及びマイクロピラミッドの全高さ319は、接触要素及び支持ハードウエアの特定の構成に従って予め定められる。例示的に、マルチポイントクラウン形接触要素のアレイのためには、マイクロピラミッド幾何学形状は、この清浄化材料がクラウン接触の歯状部内に入り込むようなものであり、接触要素中に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。マルチポイントクラウン形接触要素のためには、マイクロ形態幾何学形状は、この清浄化形態が接触要素「の間に」及び「内に」入り込むことができ、並びに接触要素に物理的接触を行うように、プローブ先端の側面に沿った清浄化作用及びデブリ回収を提供する。このマイクロ形態の形状は、精密切断処理が使用される場合に切り口(すなわち、「ストリート幅及び形状」及び「アベニュー幅及び形状」)により、又は成形処理が使用される場合に成形形状を通じて定められるであろう。例示的に、接触要素インタフェース設計は、125μmの接触要素内の歯状部間の間隔、300μmの露出歯状部長さ、及び125μmの接触要素間隔(又はピッチ)を有することができる。清浄化材料のマイクロ形態に対しては、接触器内の清浄化を容易にするために、マイクロ形態上面の主断面軸長さは、125μm未満であると考えられる。全体の高さは、清浄化材料内への過移動を容易にし、清浄化及び/又は材料除去作用を開始させるため接触要素のマルチポイントクラウン型先端に十分な反力を提供するように少なくとも200ミクロンであると考えられる。
【0041】
マイクロ形態は、マイクロ形態の長さに沿った上面に、マイクロ形態の本体内に、又はマイクロ形態の基部に付加された研磨粒子を有することができる。一実施形態では、より詳細には、平均のマイクロ形態は、1.0μm又はそれよりも大きい断面幅を400μm又はそれ未満の高さに伴って有し、15.0μm未満の平均研磨粒子サイズを有することができる。材料層及びマイクロ形態内にかつそれにわたって組み込むことができる代表的な研磨剤としては、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイヤモンドが挙げられるが、この研磨粒子は、7又はそれよりも大きいモース硬度を有する他の公知の研磨材料とすることができる。マイクロ形態に加えられる研磨材料の量及びサイズは、デブリを除去することになるが接触要素又は支持ハードウエアを損傷しないことになるパッドを得るために、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。
【0042】
図7A、図7B、及び図7Cは、清浄化材料224及び324の実施形態をそれぞれ示す図であり、この実施形態では、マイクロ形態は相互分断されて、ストリート351、アベニュー352、及び対角線353の所定のアレイを用いた所定の慣性モーメントを有して形成され、好ましくない相互作用及び他の連動した影響を取り除いて所定の表面コンプライアンスが得られ、それによってピン要素がパッド表面に接触した時に反力がこの材料によって接触区域及び構造体に与えられ、デブリ及び汚染が除去される効率が高められる。ストリート、アベニュー、及び対角線サイズの幅は、接触要素の側面及び接触要素先端の幾何学的形態からデブリを均等に除去する分断材料表面を得るためにプローブ要素の構成と材料に従って変えることができる。ストリート、アベニュー、及び対角線は、幅にわたって均一に又は選択的に分配された研磨粒子を有することができる。ストリート、アベニュー、及び対角線の幅、並びにこの幅にわたる研磨材料のサイズは、接触要素の構成及び材料に従って変えることができる。
【0043】
清浄化システム及び清浄化パッドは、接触要素及び支持ハードウエア表面から付着微粒子を除去して回収するのみならず、接触表面の形状及び幾何学的特性も維持する。試験器インタフェースの接触要素の図3Aウェーハ装置20、図3B基板装置21、及び図3C疑似パッケージ装置22のような清浄化装置内への挿入は、付加的なオンライン又はオフライン処理で実質的に除去すべきであるあらゆる有機残留物を残すことなく、接触要素及び支持ハードウエアから付着デブリを除去する。更に、接触要素の全体的な電気的特性及び幾何学形状は影響を受けず、一方、高収量に必要とされる全体的な電気的性能及び低接触抵抗が回復される。
【0044】
ここで、複数のプローブ要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法を以下に説明する。本方法は、ATEから試験器インタフェースを取り外すことなく接触要素からデブリを除去する目標を達成し、それによって試験器の生産率を高める。試験器によって試験される代表的なDUTと同じサイズ及び形状を有することができる清浄化装置が所定の清浄化トレイに挿入することができる。装置の清浄化材料層は、試験器インタフェースの接触要素と支持ハードウエアとの構成及び材料に従って所定の物理的、機械的、及び幾何学的特性を有する。
【0045】
マイクロ形態を有する清浄化材料の実施形態は、タングステン針、垂直プローブ、コブラプローブ、MEM型プローブ、プランジャ型プローブ、バネプローブ、滑り接触、膜上に形成された接触バンププローブなどのようなウェーハレベル試験のための試験器インタフェース12の接触要素13を清浄化するのに適している。この説明的な例のために、図8Aにおいて標準の片持ちプローブカードが示されている。清浄化材料224が、ウェーハ基板20又は清浄化領域基板500上に取り付けられる。特定の間隔で、接触要素は、清浄化材料224が接触要素に接触して半固定の垂直位置にまで押し込まれる時に清浄化される。間隔215、慣性モーメント216、及びマイクロ形態の全長219は、この場合は片持ちプローブ針である接触要素400の構成及び材料に基づいて設定される。接触要素400が清浄化材料224内に移動されると、接触要素の表面、並びに先端長さの側面に沿って接触しているデブリが除去される。マイクロ形態の間隔、幾何学形状及び研磨性は、接触要素上への反圧力が接触要素からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるようになっている。
【0046】
上述のように、この清浄化段階は、清浄化装置が試験器インタフェースの接触要素の下に配置された清浄化トレイから設置される時又はウェーハカセットから毎回のいずれかで、又はATEが磨きプレート上に取り付けられた清浄化材料を用いて接触要素の清浄化作動を行うあらゆる時に行うことができる。清浄化装置の使用は、接触要素の清浄化が試験機械の通常の作動中に達成されるので、ATEの作動を何ら妨害しない。すなわち、清浄化装置は費用がかからず、接触要素又は試験器インタフェースをATEから取り外すことなく接触要素が清浄化され、及び/又は成形されることを可能にする。ここで、清浄化装置の別の実施形態を以下に説明する。
【0047】
ここで、清浄化装置の別の実施形態を説明するが、この清浄化装置は、DUTを電気的に試験するのに使用される接触要素を清浄化するために使用することができ、ウェーハからの個々の半導体装置は、プラスチックのような材料内に封入されている。上述の実施形態は、個別化される及び/又は組立パッケージ内に封入される前にウェーハ又は半導体ウェーハ上の1つ又はそれよりも多くのダイを試験するシステムに通常使用されると考えられる。この説明的な例において、清浄化装置は、パッケージ化集積回路を取り扱って試験するためのATE及び試験器に伴って使用することができる。ICパッケージは、電力信号、接地信号などのような電気信号をパッケージ15内のダイに伝達するパッケージから外部に延びる1つ又はそれよりも多くの電気リード又は半田ボールを有することができる。この場合は試験ソケット12とよばれる試験器インタフェースは、パッケージのリードに接触してパッケージ化DUTの電気的特性を試験する複数の接触要素13(上述のプローブカード試験器に類似する)を有することになる。一般的に、接触要素は、バネを装着した試験プローブに取り付けられ、単一の槍状403又は複数歯状部を有するクラウン状402外形を有する幾何学的構造を有する。
【0048】
プローブカード清浄器実施形態に類似して、清浄化装置は、基板を有してDUT形状に近似することができ、基板上に清浄化パッド材料22が付加されており、それによって試験ソケットの接触要素が清浄化パッド表面に定期的に接触することができ、プローブ要素の先端からデブリが除去される。清浄化装置のサイズは、特定のソケットのサイズ又は形状に適合するように又は特定の装置の寸法に近似するように修正することができる。図8Bに示されているマイクロ形態実施形態では、マイクロピラミッド構造体324を使用することができ、清浄化装置の幾何学形状は、接触要素上への反圧力が接触要素の中心405の内部からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるように構成された間隔、幾何学形状、及び研磨性を有する。幅及び深さを有するストリート350、アベニュー351、及び対角線352によるマイクロピラミッド326の分断は、接触要素の構成及び材料に従って予め定められる。マイクロピラミッドの間隔、幾何学形状、及び研磨性は、接触要素上への反圧力が接触要素からデブリを除去して回収するのに十分な清浄化を与えるようになっている。すなわち、パッド/ポリマー/基板層及び表面マイクロ形態の数は、清浄化装置の全体の厚み、並びに清浄化の厚みのコンプライアンスの制御を提供するように制御することができる。この多層実施形態は、探針器のソケット及び接触器の内部のための「エッジサイド」清浄化も提供すると考えられる。
【0049】
本方法及び器具は、以下に限定されるものではないが、接触器及び接触ピンを清浄に維持するための1つ又はそれよりも多くの利点を提供する。本発明の開示をある一定の例示的な実施形態に関連して説明したが、本明細書に説明したものが制限の意味と解釈されることを意図しない。例えば、図示して説明した実施形態での段階の変形又は組合せは、本発明の開示を逸脱することなく個々の場合に使用することができる。この例示的実施形態の様々な修正及び組合せ、並びに本発明の開示の他の利点及び実施形態は、図面、説明、及び特許請求の範囲を参照すれば当業者に明らかであろう。本発明の開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定されるように意図されている。
以上は本発明の特定的な実施形態に関連して説明したが、この実施形態における変更は、特許請求の範囲が規定する本発明の開示の原理及び意図から逸脱せずに行うことができることは当業者によって認められるであろう。
【0050】
以上の開示事項に加えて以下の事項を開示する。
〔事項1〕
ウェーハレベル又はパッケージレベルのIC半導体装置機能試験に使用される試験インタフェースの接触要素及びサポート構造体を清浄化するための試験プローブ清浄化材料であって、
清浄化パッド層と、
前記清浄化パッド層の下の1つ又はそれよりも多くの中間層と、
を含み、
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、前記清浄化パッド層を支持し、かつ試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された該1つ又はそれよりも多くの中間層の1組の所定の特性を有し、弾性係数が、40MPaよりも大きいものから600MPaまでの間の範囲を有し、各層が、25μmから300μmの厚みを有し、各層が、30ショアAから90ショアAの間の硬度を有し、
前記中間層は、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含む、
ことを特徴とする材料。
〔事項2〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項3〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛性層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項4〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項5〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項6〕
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項5に記載の清浄化材料。
〔事項7〕
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項2に記載の清浄化材料。
〔事項8〕
各剛性層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項3に記載の清浄化材料。
〔事項9〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの種類の粒子を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項10〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの型の粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項11〕
前記複数の研磨粒子は、0.05μmから15μmの間のサイズ範囲から選択されたサイズを各々が有する1つ又はそれよりも多くの粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項12〕
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、シリコンカーバイド、及びダイモンドから成る群から選択された1つ又はそれよりも多くの型の粒子の配合物を更に含むことを特徴とする事項11に記載の清浄化材料。
〔事項13〕
前記複数の研磨粒子は、前記中間材料層内に空間的に分配されることを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項14〕
前記清浄化パッドを汚染から保護して隔離する犠性上部保護層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項15〕
清浄化材料を基板に固定する前記1つ又はそれよりも多くの中間層に取り付けられた粘着層を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項16〕
前記粘着層を露出させるために取り除かれる取り外し可能解除ライナを更に含むことを特徴とする事項15に記載の清浄化材料。
〔事項17〕
前記清浄化パッド層は、接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を更に含むことを特徴とする事項1に記載の清浄化材料。
〔事項18〕
ウェーハレベル又はパッケージレベルのIC半導体装置機能試験に使用される試験インタフェースの接触要素及びサポート構造体を清浄化するための試験プローブ清浄化材料であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含む清浄化パッド層と、
前記清浄化パッド層の下の1つ又はそれよりも多くの中間層と、
を含み、
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、前記清浄化パッド層を支持し、かつ試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための清浄化材料を最適化するように選択された該1つ又はそれよりも多く中間層の1組の所定の特性を有し、弾性係数が、40MPaよりも大きいものから600MPaまでの間の範囲を有し、各層が、25μmから300μmの厚みを有し、各層が、30ショアAから90ショアAの間の硬度を有する、
ことを特徴とする材料。
〔事項19〕
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項20〕
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項21〕
各マイクロ形態が、曲げに対する該マイクロ形態の抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項22〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項23〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項24〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする事項18に記載の清浄化材料。
〔事項25〕
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層と、
試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板と、
を含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
〔事項26〕
研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供する1つ又はそれよりも多くの中間層を更に含むことを特徴とする事項25に記載の装置。
〔事項27〕
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項28〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項29〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛体層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項30〕
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする事項26に記載の装置。
〔事項31〕
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項28に記載の装置。
〔事項32〕
各剛性層が、2.54センチ当たり10から約150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする事項29に記載の装置。
〔事項33〕
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層、
を含み、
清浄化パッド層が、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための前記清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含み、
装置が、
前記試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板、
を更に含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
〔事項34〕
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項35〕
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項36〕
各マイクロ形態が、該マイクロ形態の曲げに対する抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項37〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項38〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項39〕
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする事項33に記載の装置。
〔事項40〕
ウェーハ探針器及び装置ハンドラのような半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法であって、
試験器具によって通常試験されるIC半導体装置と同じ構成を有し、かつプローブ要素を清浄化する所定の特性を有する上面を有する清浄化装置をウェーハ探針器又はパッケージ化装置ハンドラ内に装填する段階と、
前記ウェーハ探針器又はパッケージ化装置の通常試験作動中に、該試験機械の該通常作動中にピン接触要素及びサポートハードウエアからあらゆるデブリが除去されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアを前記清浄化装置に接触させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
〔事項41〕
清浄化する段階が、前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されている時に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記試験機械内に定期的に装填する段階を更に含むことを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項42〕
前記装填する段階は、個々のダイ及びパッケージ化装置の試験処理中に前記清浄化装置が接触されるように、ウェーハカセット及びJEDECトレイのような1つ又はそれよりも多くの装置担体内に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記ウェーハ探針器又は装置ハンドラによって試験されているダイを有する半導体ウェーハと共に装填する段階を更に含むことを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項43〕
前記ピン接触要素及び支持ハードウエアは、より長い期間にわたって清浄化された状態に留まり、収量性能を高め、製造業者に対する収益量を増大させることを特徴とする事項40に記載の方法。
〔事項44〕
密度及び研磨性のような前記清浄化材料の特性は、ピン接触要素及び支持ハードウエアから包埋又は付着デブリを除去し、手作業清浄化に要する中断時間の量を低減し、製造業者に対する終了を増大するようにあらゆる所定のプローブ要素材料及び形状に対して選択することができることを特徴とする事項40に記載の方法。
【符号の説明】
【0051】
20、21 清浄化装置
22 被試験体
23 基板
24 清浄化媒体、パッド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層と、
試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板と、
を含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供する1つ又はそれよりも多くの中間層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛体層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項7】
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項8】
各剛性層が、2.54センチ当たり10から約150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層、
を含み、
清浄化パッド層が、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための前記清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含み、
装置が、
前記試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板、
を更に含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
各マイクロ形態が、該マイクロ形態の曲げに対する抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項16】
ウェーハ探針器及び装置ハンドラのような半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法であって、
試験器具によって通常試験されるIC半導体装置と同じ構成を有し、かつプローブ要素を清浄化する所定の特性を有する上面を有する清浄化装置をウェーハ探針器又はパッケージ化装置ハンドラ内に装填する段階と、
前記ウェーハ探針器又はパッケージ化装置の通常試験作動中に、該試験機械の該通常作動中にピン接触要素及びサポートハードウエアからあらゆるデブリが除去されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアを前記清浄化装置に接触させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
清浄化する段階が、前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されている時に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記試験機械内に定期的に装填する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記装填する段階は、個々のダイ及びパッケージ化装置の試験処理中に前記清浄化装置が接触されるように、ウェーハカセット及びJEDECトレイのような1つ又はそれよりも多くの装置担体内に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記ウェーハ探針器又は装置ハンドラによって試験されているダイを有する半導体ウェーハと共に装填する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ピン接触要素及び支持ハードウエアは、より長い期間にわたって清浄化された状態に留まり、収量性能を高め、製造業者に対する収益量を増大させることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
密度及び研磨性のような前記清浄化材料の特性は、ピン接触要素及び支持ハードウエアから包埋又は付着デブリを除去し、手作業清浄化に要する中断時間の量を低減し、製造業者に対する終了を増大するようにあらゆる所定のプローブ要素材料及び形状に対して選択することができることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項1】
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層と、
試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板と、
を含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供する1つ又はそれよりも多くの中間層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記清浄化パッド層は、研磨性、比重、弾性、粘着性、平面性、厚み、及び孔隙率のうちの1つ又はそれよりも多くを提供することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの柔軟層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、1つ又はそれよりも多くの剛体層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記1つ又はそれよりも多くの中間層は、少なくとも1つの剛性層及び少なくとも1つの柔軟層を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項7】
各柔軟層が、2.54センチ当たり10から150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項8】
各剛性層が、2.54センチ当たり10から約150個の細孔の範囲内の孔隙率を有するゴム、合成ポリマー、及び天然ポリマーのうちの1つ又はそれよりも多くから製造されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化するための清浄化装置であって、
接触区域及び周囲の支持ハードウエアが修正又は損傷なしに清浄化されるように清浄化材料を最適化するために選択された所定の幾何学的及び寸法的特性を有する複数の幾何学的マイクロ形態を有し、特定のピン接触要素に適切な所定の構成を有する清浄化層、
を含み、
清浄化パッド層が、試験インタフェースの特定の接触要素及びサポート構造体のための前記清浄化材料を最適化するように選択された7又はそれよりも大きいモース硬度を有する複数の研磨粒子を更に含み、
装置が、
前記試験器具の通常試験作動中に該試験器具内に導入される構成を有し、かつ代理半導体ウェーハ又はパッケージ化IC装置を含む基板、
を更に含み、
前記基板に固定された前記清浄化層は、試験機械の通常作動への修正なしに前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアがパッドに接触する時に、該パッドに該ピン接触要素及び支持ハードウエアのデブリを清浄化させる所定の特性を有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
各幾何学的マイクロ形態が、均一に成形されて規則的に離間していることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記マイクロ形態の断面及び前記複数の研磨粒子は、デブリ除去及び回収効率を改善することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
各マイクロ形態が、該マイクロ形態の曲げに対する抵抗を制御するアスペクト比及び得られる断面2次モーメント又は慣性モーメントを有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の上面に、各マイクロ形態の側面に沿って、及び各マイクロ形態の面上のうちの1つに付加されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の本体内に分配されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記複数の研磨粒子は、各マイクロ形態の基部に付加されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項16】
ウェーハ探針器及び装置ハンドラのような半導体試験器具におけるピン接触要素及び支持ハードウエアを清浄化する方法であって、
試験器具によって通常試験されるIC半導体装置と同じ構成を有し、かつプローブ要素を清浄化する所定の特性を有する上面を有する清浄化装置をウェーハ探針器又はパッケージ化装置ハンドラ内に装填する段階と、
前記ウェーハ探針器又はパッケージ化装置の通常試験作動中に、該試験機械の該通常作動中にピン接触要素及びサポートハードウエアからあらゆるデブリが除去されるように該ピン接触要素及び支持ハードウエアを前記清浄化装置に接触させる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
清浄化する段階が、前記ピン接触要素及び支持ハードウエアが清浄化されている時に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記試験機械内に定期的に装填する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記装填する段階は、個々のダイ及びパッケージ化装置の試験処理中に前記清浄化装置が接触されるように、ウェーハカセット及びJEDECトレイのような1つ又はそれよりも多くの装置担体内に1つ又はそれよりも多くの清浄化装置を前記ウェーハ探針器又は装置ハンドラによって試験されているダイを有する半導体ウェーハと共に装填する段階を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ピン接触要素及び支持ハードウエアは、より長い期間にわたって清浄化された状態に留まり、収量性能を高め、製造業者に対する収益量を増大させることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
密度及び研磨性のような前記清浄化材料の特性は、ピン接触要素及び支持ハードウエアから包埋又は付着デブリを除去し、手作業清浄化に要する中断時間の量を低減し、製造業者に対する終了を増大するようにあらゆる所定のプローブ要素材料及び形状に対して選択することができることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【公開番号】特開2013−48255(P2013−48255A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213772(P2012−213772)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2010−195329(P2010−195329)の分割
【原出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(510236302)インターナショナル テスト ソリューションズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2010−195329(P2010−195329)の分割
【原出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(510236302)インターナショナル テスト ソリューションズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
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