誘導加熱装置
【課題】坩堝の底部を効率的に加熱して、坩堝の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができる誘導加熱装置を提供すること。
【解決手段】肉厚が一様で、かつ上端に開口11を有する有底筒状の坩堝10と、坩堝10の外周域に該坩堝10を巻回する態様で配設した誘導加熱コイル20とを備え、誘導加熱コイル20を通電状態にして坩堝10を誘導加熱することにより、開口11より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、坩堝10の側部12は、開口11を形成する円筒状の上端部12aと、上端部12aおよび坩堝10の底部13に連続して形成され、該底部13に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部12bとを備えて成るものである。
【解決手段】肉厚が一様で、かつ上端に開口11を有する有底筒状の坩堝10と、坩堝10の外周域に該坩堝10を巻回する態様で配設した誘導加熱コイル20とを備え、誘導加熱コイル20を通電状態にして坩堝10を誘導加熱することにより、開口11より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、坩堝10の側部12は、開口11を形成する円筒状の上端部12aと、上端部12aおよび坩堝10の底部13に連続して形成され、該底部13に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部12bとを備えて成るものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱装置に関し、より詳細には、金属製の坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルを通電状態にして該坩堝を誘導加熱することにより、該坩堝の内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、坩堝を誘導加熱して該坩堝の内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置として、次のようなものが知られている。すなわち、有底円筒状の金属製の坩堝の外周域に、該坩堝の外側部を巻回する態様で誘導加熱コイルを配設したものである。ここで、坩堝について詳細に述べると、坩堝は、円筒状の形態を成す側部と、該側部の下端側の開口を塞ぐ態様で設けられた円板状の底部とを有する有底円筒状の形態を成し、上端に開口を有し、肉厚が一様なものである。
【0003】
このような誘導加熱装置は、誘導加熱コイルに交流電流を流して通電状態にし、交番磁束を印加することにより、坩堝に渦電流を発生させて該坩堝を誘導加熱し、上端側の開口より坩堝の内部に投入された物質(被溶融材料)を溶融させている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特表平10−500616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した誘導加熱装置において、誘導加熱コイルを通電状態にすることにより発生する渦電流は、該誘導加熱コイルに近接する部分、すなわち坩堝の側部外面に誘導され、坩堝の側部外面ほど強く、内部に向かうにつれて弱くなるのが一般的である。これにより、誘導加熱コイルに交流電流を流して通電状態にしても坩堝の底部には強い渦電流を発生させることは困難になり、そのために底部の加熱は、側部からの熱伝導に依存することになる。坩堝は有底円筒状の形態を成しているために、底部には磁界が届き難く、しかも底部は十分に大きな面積を有している。これにより底部の加熱には相当な時間を要することになる。一方、底部の加熱に要する時間の短縮化を図るために、誘導加熱コイルを流れる交流電流を大きくすることも考えられるが、これでは坩堝の側部が必要以上に加熱されてしまい、底部が加熱される前に側部が破損してしまう虞れがあった。従って、従来の誘導加熱装置では、底部が十分に加熱するまで被溶融材料を良好に溶融させることができず、物質の溶融に要する時間が長大化してしまう虞れがあった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて、坩堝の底部を効率的に加熱して、坩堝の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る誘導加熱装置は、肉厚が一様で、かつ上端に開口を有する有底筒状の坩堝と、前記坩堝の外周域に該坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルとを備え、前記誘導加熱コイルを通電状態にして前記坩堝を誘導加熱することにより、前記開口より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、前記坩堝の側部は、前記開口を形成する円筒状の上端部と、前記上端部および該坩堝の底部に連続して形成され、該底部に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1において、前記基端部は、底部に向かって径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成すことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1または請求項2において、前記誘導加熱コイルは、前記上端部と前記基端部との境界部分に対向する領域が疎となる態様で巻回して配設したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記誘導加熱コイルは、一の電源に接続されて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の誘導加熱装置によれば、坩堝の側部の基端部が底部に向かって外径が漸次小さくなる態様で形状を成していることから、坩堝の底部の面積を十分に小さいものとし、しかも底部にも磁界を作用させることができる。また、基端部も誘導加熱コイルに面する結果、渦電流が発生して加熱される。これにより、底部の加熱は、磁界の作用と、側部からの熱伝導とにより行うことができ、底部の面積が十分に小さいことから底部の加熱に要する時間の短縮化を図ることができる。よって、坩堝の底部を効率的に加熱して、坩堝の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して本発明に係る誘導加熱装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、以下の実施の形態においては、対象となる溶融物質(被溶融材料)がアスベスト含有保温材(絶縁物)である誘導加熱装置について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置を模式的に示したものであり、一部を断面で示している。ここに例示する誘導加熱装置は、誘導炉1を備えている。
【0014】
誘導炉1は、有底円筒状の形態を成すものであり、内部に坩堝10、継鉄14および誘導加熱コイル20が配設してある。この誘導炉1の側周面の一部には、外方に突出する突出部2が設けてあり、この突出部2には貫通孔3が設けてある。この貫通孔3には、ロッド状の軸部4が貫通しており、これにより、誘導炉1は、軸部4の軸心回りに揺動可能となっている。
【0015】
坩堝10は、例えばステンレス材やインコネル材(商品名)等の金属から成るものであり、上端に開口11を有する有底筒状のものである。この坩堝10は、誘導炉1の中央域に配設してあり、側部12の内面が誘導炉1の内周面の一部を構成し、かつ底部13が誘導炉1の内底部を構成している。坩堝10の外周面、すなわち側部12の外面は断熱材15に覆われている。また、坩堝10は、底部13の厚みと、側部12の厚みとが等しい。つまり、坩堝10は肉厚が一様となっている。
【0016】
上記坩堝10の側部12は、上端部12aと基端部12bとを備えて構成してある。上端部12aは、上記開口11を形成する円筒状の部分である。基端部12bは、上端部12aおよび底部13に連続して形成され、該底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成す部分である。つまり、基端部12bの外面は、傾斜面となっている。
【0017】
継鉄14は、坩堝10の外周域であって、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に配設してある。より詳細には、継鉄14は、略円筒状の形態を成し、円環状の耐火レンガ16の上面に載置した状態で誘導炉1に固定配設してある。この継鉄14は、後述する磁束の漏れを防ぐものであり、誘導加熱コイル20を支持するものである。
【0018】
誘導加熱コイル20は、坩堝10と継鉄14との間であって、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に、該坩堝10を巻回する態様で円筒状を成して継鉄14に支持されている。この誘導加熱コイル20の上下方向の長さは、坩堝10の上下方向の長さよりも十分に大きくしてある。このような誘導加熱コイル20は、一の電源21に接続されて電気回路を構成している。この電源21は数十Hz〜数kHzの交流電流を供給するものである。
【0019】
このような誘導加熱コイル20は、上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱材15等を介して対向する領域が疎となる態様で巻回してある。より詳細には、上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱構造を介して対向する領域には、ギャップ22が形成されるよう巻回してある。また、ギャップ22よりも上方域、すなわち上端部12aに対向する部分のコイルと、ギャップ22よりも下方域、すなわち基端部12bおよび坩堝10の下方域に対応する部分のコイルとでは、高さ方向の幅の大きさが異なり、ギャップ22よりも下方域のコイルの方が高さ方向の幅が小さくしてある。そのため、ギャップ22の上方域のコイルよりもギャップ22の下方域におけるコイルの方が密に巻回してある。
【0020】
そして、このような誘導加熱コイル20においては、ギャップ22の距離(上下方向の距離)Hと、坩堝10の外周面からの離間距離δとは、互いの積H・δが所定値となる関係にしてある。つまり、ギャップ22の距離Hが大きくなる場合には、坩堝10の外周面からの離間距離δが小さくなる一方、ギャップ22の距離Hが小さくなる場合には、坩堝10の外周面からの離間距離δが大きくなる関係にある。
【0021】
図1中の符号17は、坩堝10の周囲および下方域を示す領域であり、この領域には粒状の耐火材が充填してある。また、符号18はガイド部である。ガイド部18は、坩堝10の内部で溶融された材料(溶融物)を出す際にガイドの役目を果たす部位である。このガイド部18は、粘土状の耐火物で構成してある。更に、符号19は、誘導加熱コイル20が構成する回路のスイッチである。
【0022】
以上のような構成を有する誘導加熱装置は、次のようにして内部に投入されたアスベスト含有保温材を溶融させる。図2〜図6は、それぞれアスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示すものである。
【0023】
まず、図2に示すように、坩堝10の開口11を通じて例えばアルカリ融剤等の融点降下剤aを投入する。その後、図3に示すように、スイッチ19をオンにし、誘導加熱コイル20に交流電流を流して通電状態にし、交番磁束を印加する。これにより坩堝10に渦電流が発生し、坩堝10を渦電流損によるジュール熱で加熱、すなわち誘導加熱する。この結果、坩堝10が必要温度まで十分に加熱される結果、開口11を通じて内部に投入された融点降下剤aは坩堝10からの熱により溶融する。
【0024】
そして、図4に示すように、坩堝10の開口11を通じてアスベスト含有保温材bを投入し、図示しない炉蓋で坩堝10の開口11を塞いだ後、図5に示すように、坩堝10からの熱により該アスベスト含有保温材bを溶融する。その後、スイッチ19をオフにし、炉蓋を移動させて坩堝10の開口11を開成し、図6に示すように誘導炉1を軸部4の軸心回りに揺動させて坩堝10の内部にある溶融物を出湯する。その後、再びスイッチ19をオンにして上述した手順を必要に応じて繰り返すことになる。このような手順を行うことにより、アスベスト含有保温材bは、確実に溶融し無害化させることができる。
【0025】
上記誘導加熱装置においては、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13の面積を十分に小さいものとすることができる。
【0026】
また、坩堝10の基端部12bは、上端部12aのように誘導加熱コイル20に断熱構造を介して対向してはいないが、誘導加熱コイル20に断熱構造を介して面しているために、交番磁束が印加された場合には、磁界が届いて渦電流が発生して加熱される。しかも、基端部12bをテーパー状にしたことから磁界がある程度底部13にも届くことになる。
【0027】
図7〜図12は、それぞれ磁界解析結果および発生電力分布を模式的に示すものである。より詳細に説明すると、図7は、本発明の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものであり、坩堝の形状が上記実施の形態と同様であり、誘導加熱コイルは、ギャップを設けずに巻回してある。図8は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものであり、坩堝の形状が上記実施の形態と同様であり、誘導加熱コイルは、ギャップを設けて巻回してある。図9および図10は、それぞれ図7および図8に示す場合の電力分布を示している。図11および図12は、ともに従来の誘導加熱装置に関するものであり、図11は、坩堝の形状が有底円筒状の形態を成し、誘導加熱コイルは、ギャップを設けずに巻回してある。図12は、図11に示す場合の電力分布を示している。
【0028】
図7および図9に示すように、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13(図中のイ)にも磁界がある程度届いており、これにより底部13を加熱することができることが明らかである。
【0029】
坩堝10の上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱構造を介して対向する領域にギャップ22を設けて誘導加熱コイル20を巻回することにより、図8および図10に示すように、境界部分の磁界集中が抑制できることが明らかである。
【0030】
一方、図11および図12に示すように、坩堝10の側部12の上端に磁界が集中し、底部13には殆ど磁界が届いていないことが明らかである。
【0031】
以上説明したように、本発明の実施の形態における誘導加熱装置によれば、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13の面積を十分に小さいものとし、しかも底部13にも磁界を作用させることができる。また、基端部12bも渦電流が発生して加熱される。これにより、底部13の加熱は、磁界の作用と、側部12からの熱伝導とにより行うことができ、底部13の面積が十分に小さいことから底部13の加熱に要する時間の短縮化を図ることができる。よって、坩堝10の底部13を効率的に加熱して、坩堝10の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0032】
上記誘導加熱装置によれば、坩堝10の上端部12aと基端部12bとの境界部分に対向する領域が疎となる態様で誘導加熱コイル20を巻回し、すなわち境界部分に対向する領域にギャップ22を設けて巻回したので、該境界部分に磁界集中してしまうことを抑制でき、これにより該境界部分が必要以上に加熱される局部加熱の発生を回避することができる。従って、これによっても効率良く坩堝10の底部13を加熱することができ、しかも側部12を略均一に加熱することが可能になる。
【0033】
また、誘導加熱装置によれば、誘導加熱コイル20は一の電源21に接続されて電気回路を構成していることから、運転コストの低減化を図るだけでなく、装置全体に要するコストが必要以上に高くなる虞れがない。
【0034】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した実施の形態では、誘導加熱コイル20は、ギャップ22を設けて巻回する態様で配設してあったが、本発明では、ギャップ22は必ずしも必要なものではない。
【0035】
また、上述した実施の形態では、坩堝10の側部12の基端部12bは、テーパー状を成していたが、本発明では、底部13に向かって外径が漸次小さくなる形状であれば、形状は特に限定されるものではなく、基端部の外面が球面状を成すものであっても構わない。
【0036】
更に、上述した実施の形態では、誘導加熱コイル20は、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に、該坩堝10を巻回する態様で円筒状を成して配設してあったが、本発明では、誘導加熱コイルは円筒状を成している必要はなく、坩堝との距離を一定に保持した状態で該坩堝を巻回する態様で配設しても良い。すなわち、坩堝の基端部に対応する部分は、外径が下方に向かうに連れて漸次小さくなる態様で巻回してあっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明に係る誘導加熱装置は、金属製の坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルを通電状態にして該坩堝を誘導加熱することにより、該坩堝の内部に投入された物質を溶融させるのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態における誘導加熱装置を模式的に示した模式図であり、一部を断面で示している。
【図2】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図3】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図4】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図5】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図6】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図7】本発明の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図8】本発明の実施の形態における誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図9】図7に示す場合の電力分布を示している。
【図10】図8に示す場合の電力分布を示している。
【図11】従来の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図12】図11に示す場合の電力分布を示している。
【符号の説明】
【0039】
10 坩堝
12 側部
12a 上端部
12b 基端部
13 底部
14 継鉄
20 誘導加熱コイル
21 電源
22 ギャップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱装置に関し、より詳細には、金属製の坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルを通電状態にして該坩堝を誘導加熱することにより、該坩堝の内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、坩堝を誘導加熱して該坩堝の内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置として、次のようなものが知られている。すなわち、有底円筒状の金属製の坩堝の外周域に、該坩堝の外側部を巻回する態様で誘導加熱コイルを配設したものである。ここで、坩堝について詳細に述べると、坩堝は、円筒状の形態を成す側部と、該側部の下端側の開口を塞ぐ態様で設けられた円板状の底部とを有する有底円筒状の形態を成し、上端に開口を有し、肉厚が一様なものである。
【0003】
このような誘導加熱装置は、誘導加熱コイルに交流電流を流して通電状態にし、交番磁束を印加することにより、坩堝に渦電流を発生させて該坩堝を誘導加熱し、上端側の開口より坩堝の内部に投入された物質(被溶融材料)を溶融させている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特表平10−500616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した誘導加熱装置において、誘導加熱コイルを通電状態にすることにより発生する渦電流は、該誘導加熱コイルに近接する部分、すなわち坩堝の側部外面に誘導され、坩堝の側部外面ほど強く、内部に向かうにつれて弱くなるのが一般的である。これにより、誘導加熱コイルに交流電流を流して通電状態にしても坩堝の底部には強い渦電流を発生させることは困難になり、そのために底部の加熱は、側部からの熱伝導に依存することになる。坩堝は有底円筒状の形態を成しているために、底部には磁界が届き難く、しかも底部は十分に大きな面積を有している。これにより底部の加熱には相当な時間を要することになる。一方、底部の加熱に要する時間の短縮化を図るために、誘導加熱コイルを流れる交流電流を大きくすることも考えられるが、これでは坩堝の側部が必要以上に加熱されてしまい、底部が加熱される前に側部が破損してしまう虞れがあった。従って、従来の誘導加熱装置では、底部が十分に加熱するまで被溶融材料を良好に溶融させることができず、物質の溶融に要する時間が長大化してしまう虞れがあった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みて、坩堝の底部を効率的に加熱して、坩堝の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る誘導加熱装置は、肉厚が一様で、かつ上端に開口を有する有底筒状の坩堝と、前記坩堝の外周域に該坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルとを備え、前記誘導加熱コイルを通電状態にして前記坩堝を誘導加熱することにより、前記開口より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、前記坩堝の側部は、前記開口を形成する円筒状の上端部と、前記上端部および該坩堝の底部に連続して形成され、該底部に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1において、前記基端部は、底部に向かって径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成すことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1または請求項2において、前記誘導加熱コイルは、前記上端部と前記基端部との境界部分に対向する領域が疎となる態様で巻回して配設したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4に係る誘導加熱装置は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記誘導加熱コイルは、一の電源に接続されて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の誘導加熱装置によれば、坩堝の側部の基端部が底部に向かって外径が漸次小さくなる態様で形状を成していることから、坩堝の底部の面積を十分に小さいものとし、しかも底部にも磁界を作用させることができる。また、基端部も誘導加熱コイルに面する結果、渦電流が発生して加熱される。これにより、底部の加熱は、磁界の作用と、側部からの熱伝導とにより行うことができ、底部の面積が十分に小さいことから底部の加熱に要する時間の短縮化を図ることができる。よって、坩堝の底部を効率的に加熱して、坩堝の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して本発明に係る誘導加熱装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、以下の実施の形態においては、対象となる溶融物質(被溶融材料)がアスベスト含有保温材(絶縁物)である誘導加熱装置について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置を模式的に示したものであり、一部を断面で示している。ここに例示する誘導加熱装置は、誘導炉1を備えている。
【0014】
誘導炉1は、有底円筒状の形態を成すものであり、内部に坩堝10、継鉄14および誘導加熱コイル20が配設してある。この誘導炉1の側周面の一部には、外方に突出する突出部2が設けてあり、この突出部2には貫通孔3が設けてある。この貫通孔3には、ロッド状の軸部4が貫通しており、これにより、誘導炉1は、軸部4の軸心回りに揺動可能となっている。
【0015】
坩堝10は、例えばステンレス材やインコネル材(商品名)等の金属から成るものであり、上端に開口11を有する有底筒状のものである。この坩堝10は、誘導炉1の中央域に配設してあり、側部12の内面が誘導炉1の内周面の一部を構成し、かつ底部13が誘導炉1の内底部を構成している。坩堝10の外周面、すなわち側部12の外面は断熱材15に覆われている。また、坩堝10は、底部13の厚みと、側部12の厚みとが等しい。つまり、坩堝10は肉厚が一様となっている。
【0016】
上記坩堝10の側部12は、上端部12aと基端部12bとを備えて構成してある。上端部12aは、上記開口11を形成する円筒状の部分である。基端部12bは、上端部12aおよび底部13に連続して形成され、該底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成す部分である。つまり、基端部12bの外面は、傾斜面となっている。
【0017】
継鉄14は、坩堝10の外周域であって、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に配設してある。より詳細には、継鉄14は、略円筒状の形態を成し、円環状の耐火レンガ16の上面に載置した状態で誘導炉1に固定配設してある。この継鉄14は、後述する磁束の漏れを防ぐものであり、誘導加熱コイル20を支持するものである。
【0018】
誘導加熱コイル20は、坩堝10と継鉄14との間であって、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に、該坩堝10を巻回する態様で円筒状を成して継鉄14に支持されている。この誘導加熱コイル20の上下方向の長さは、坩堝10の上下方向の長さよりも十分に大きくしてある。このような誘導加熱コイル20は、一の電源21に接続されて電気回路を構成している。この電源21は数十Hz〜数kHzの交流電流を供給するものである。
【0019】
このような誘導加熱コイル20は、上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱材15等を介して対向する領域が疎となる態様で巻回してある。より詳細には、上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱構造を介して対向する領域には、ギャップ22が形成されるよう巻回してある。また、ギャップ22よりも上方域、すなわち上端部12aに対向する部分のコイルと、ギャップ22よりも下方域、すなわち基端部12bおよび坩堝10の下方域に対応する部分のコイルとでは、高さ方向の幅の大きさが異なり、ギャップ22よりも下方域のコイルの方が高さ方向の幅が小さくしてある。そのため、ギャップ22の上方域のコイルよりもギャップ22の下方域におけるコイルの方が密に巻回してある。
【0020】
そして、このような誘導加熱コイル20においては、ギャップ22の距離(上下方向の距離)Hと、坩堝10の外周面からの離間距離δとは、互いの積H・δが所定値となる関係にしてある。つまり、ギャップ22の距離Hが大きくなる場合には、坩堝10の外周面からの離間距離δが小さくなる一方、ギャップ22の距離Hが小さくなる場合には、坩堝10の外周面からの離間距離δが大きくなる関係にある。
【0021】
図1中の符号17は、坩堝10の周囲および下方域を示す領域であり、この領域には粒状の耐火材が充填してある。また、符号18はガイド部である。ガイド部18は、坩堝10の内部で溶融された材料(溶融物)を出す際にガイドの役目を果たす部位である。このガイド部18は、粘土状の耐火物で構成してある。更に、符号19は、誘導加熱コイル20が構成する回路のスイッチである。
【0022】
以上のような構成を有する誘導加熱装置は、次のようにして内部に投入されたアスベスト含有保温材を溶融させる。図2〜図6は、それぞれアスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示すものである。
【0023】
まず、図2に示すように、坩堝10の開口11を通じて例えばアルカリ融剤等の融点降下剤aを投入する。その後、図3に示すように、スイッチ19をオンにし、誘導加熱コイル20に交流電流を流して通電状態にし、交番磁束を印加する。これにより坩堝10に渦電流が発生し、坩堝10を渦電流損によるジュール熱で加熱、すなわち誘導加熱する。この結果、坩堝10が必要温度まで十分に加熱される結果、開口11を通じて内部に投入された融点降下剤aは坩堝10からの熱により溶融する。
【0024】
そして、図4に示すように、坩堝10の開口11を通じてアスベスト含有保温材bを投入し、図示しない炉蓋で坩堝10の開口11を塞いだ後、図5に示すように、坩堝10からの熱により該アスベスト含有保温材bを溶融する。その後、スイッチ19をオフにし、炉蓋を移動させて坩堝10の開口11を開成し、図6に示すように誘導炉1を軸部4の軸心回りに揺動させて坩堝10の内部にある溶融物を出湯する。その後、再びスイッチ19をオンにして上述した手順を必要に応じて繰り返すことになる。このような手順を行うことにより、アスベスト含有保温材bは、確実に溶融し無害化させることができる。
【0025】
上記誘導加熱装置においては、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13の面積を十分に小さいものとすることができる。
【0026】
また、坩堝10の基端部12bは、上端部12aのように誘導加熱コイル20に断熱構造を介して対向してはいないが、誘導加熱コイル20に断熱構造を介して面しているために、交番磁束が印加された場合には、磁界が届いて渦電流が発生して加熱される。しかも、基端部12bをテーパー状にしたことから磁界がある程度底部13にも届くことになる。
【0027】
図7〜図12は、それぞれ磁界解析結果および発生電力分布を模式的に示すものである。より詳細に説明すると、図7は、本発明の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものであり、坩堝の形状が上記実施の形態と同様であり、誘導加熱コイルは、ギャップを設けずに巻回してある。図8は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものであり、坩堝の形状が上記実施の形態と同様であり、誘導加熱コイルは、ギャップを設けて巻回してある。図9および図10は、それぞれ図7および図8に示す場合の電力分布を示している。図11および図12は、ともに従来の誘導加熱装置に関するものであり、図11は、坩堝の形状が有底円筒状の形態を成し、誘導加熱コイルは、ギャップを設けずに巻回してある。図12は、図11に示す場合の電力分布を示している。
【0028】
図7および図9に示すように、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13(図中のイ)にも磁界がある程度届いており、これにより底部13を加熱することができることが明らかである。
【0029】
坩堝10の上端部12aと基端部12bとの境界部分に断熱構造を介して対向する領域にギャップ22を設けて誘導加熱コイル20を巻回することにより、図8および図10に示すように、境界部分の磁界集中が抑制できることが明らかである。
【0030】
一方、図11および図12に示すように、坩堝10の側部12の上端に磁界が集中し、底部13には殆ど磁界が届いていないことが明らかである。
【0031】
以上説明したように、本発明の実施の形態における誘導加熱装置によれば、坩堝10の側部12の基端部12bが底部13に向かって外径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成していることから、坩堝10の底部13の面積を十分に小さいものとし、しかも底部13にも磁界を作用させることができる。また、基端部12bも渦電流が発生して加熱される。これにより、底部13の加熱は、磁界の作用と、側部12からの熱伝導とにより行うことができ、底部13の面積が十分に小さいことから底部13の加熱に要する時間の短縮化を図ることができる。よって、坩堝10の底部13を効率的に加熱して、坩堝10の内部に投入された物質の溶融に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0032】
上記誘導加熱装置によれば、坩堝10の上端部12aと基端部12bとの境界部分に対向する領域が疎となる態様で誘導加熱コイル20を巻回し、すなわち境界部分に対向する領域にギャップ22を設けて巻回したので、該境界部分に磁界集中してしまうことを抑制でき、これにより該境界部分が必要以上に加熱される局部加熱の発生を回避することができる。従って、これによっても効率良く坩堝10の底部13を加熱することができ、しかも側部12を略均一に加熱することが可能になる。
【0033】
また、誘導加熱装置によれば、誘導加熱コイル20は一の電源21に接続されて電気回路を構成していることから、運転コストの低減化を図るだけでなく、装置全体に要するコストが必要以上に高くなる虞れがない。
【0034】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した実施の形態では、誘導加熱コイル20は、ギャップ22を設けて巻回する態様で配設してあったが、本発明では、ギャップ22は必ずしも必要なものではない。
【0035】
また、上述した実施の形態では、坩堝10の側部12の基端部12bは、テーパー状を成していたが、本発明では、底部13に向かって外径が漸次小さくなる形状であれば、形状は特に限定されるものではなく、基端部の外面が球面状を成すものであっても構わない。
【0036】
更に、上述した実施の形態では、誘導加熱コイル20は、坩堝10の外周面から所定の距離だけ離隔した位置に、該坩堝10を巻回する態様で円筒状を成して配設してあったが、本発明では、誘導加熱コイルは円筒状を成している必要はなく、坩堝との距離を一定に保持した状態で該坩堝を巻回する態様で配設しても良い。すなわち、坩堝の基端部に対応する部分は、外径が下方に向かうに連れて漸次小さくなる態様で巻回してあっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明に係る誘導加熱装置は、金属製の坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルを通電状態にして該坩堝を誘導加熱することにより、該坩堝の内部に投入された物質を溶融させるのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態における誘導加熱装置を模式的に示した模式図であり、一部を断面で示している。
【図2】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図3】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図4】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図5】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図6】アスベスト含有保温材の溶融手順を模式的に示す模式図である。
【図7】本発明の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図8】本発明の実施の形態における誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図9】図7に示す場合の電力分布を示している。
【図10】図8に示す場合の電力分布を示している。
【図11】従来の誘導加熱装置を構成する坩堝および誘導加熱コイルの磁界解析結果を示すものである。
【図12】図11に示す場合の電力分布を示している。
【符号の説明】
【0039】
10 坩堝
12 側部
12a 上端部
12b 基端部
13 底部
14 継鉄
20 誘導加熱コイル
21 電源
22 ギャップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉厚が一様で、かつ上端に開口を有する有底筒状の坩堝と、
前記坩堝の外周域に該坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルと
を備え、前記誘導加熱コイルを通電状態にして前記坩堝を誘導加熱することにより、前記開口より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、
前記坩堝の側部は、
前記開口を形成する円筒状の上端部と、
前記上端部および該坩堝の底部に連続して形成され、該底部に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部と
を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項2】
前記基端部は、底部に向かって径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成すことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
【請求項3】
前記誘導加熱コイルは、前記上端部と前記基端部との境界部分に対向する領域が疎となる態様で巻回して配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱装置。
【請求項4】
前記誘導加熱コイルは、一の電源に接続されて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の誘導加熱装置。
【請求項1】
肉厚が一様で、かつ上端に開口を有する有底筒状の坩堝と、
前記坩堝の外周域に該坩堝を巻回する態様で配設した誘導加熱コイルと
を備え、前記誘導加熱コイルを通電状態にして前記坩堝を誘導加熱することにより、前記開口より内部に投入された物質を溶融させる誘導加熱装置において、
前記坩堝の側部は、
前記開口を形成する円筒状の上端部と、
前記上端部および該坩堝の底部に連続して形成され、該底部に向かって外径が漸次小さくなる形状を成す基端部と
を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項2】
前記基端部は、底部に向かって径が漸次小さくなる態様でテーパー状を成すことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
【請求項3】
前記誘導加熱コイルは、前記上端部と前記基端部との境界部分に対向する領域が疎となる態様で巻回して配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱装置。
【請求項4】
前記誘導加熱コイルは、一の電源に接続されて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の誘導加熱装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−97734(P2009−97734A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266920(P2007−266920)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「緊急アスベスト削減実用化基盤技術開発−オンサイト式(移動式)溶融・無害化処理システムの研究開発」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(502165300)富士電機サーモシステムズ株式会社 (33)
【出願人】(000242644)北陸電力株式会社 (112)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「緊急アスベスト削減実用化基盤技術開発−オンサイト式(移動式)溶融・無害化処理システムの研究開発」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(502165300)富士電機サーモシステムズ株式会社 (33)
【出願人】(000242644)北陸電力株式会社 (112)
【Fターム(参考)】
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