説明

誘導結合された注入器面板

パワーヘッド(120)に載置されるデバイスとの無線相互接続を可能にする、自動注入器のパワーヘッド(120)を開示する。面板(122)が、パワーヘッド(120)に載置され得る。面板(122)は、そこへのシリンジ(144)の設置を可能にし得る。面板(122)は、パワーヘッド(120)内の1次コイル(128)と面板(122)内に配置された2次コイル(130)との間の誘導結合を介して、パワーヘッド(122)から電力を受容し得る。面板(122)は、誘導結合を介して、または任意の適切な無線通信方法を介して、パワーヘッド(120)と無線通信するように動作可能であり得る。面板(122)は、シリンジ(144)内の流体を加熱するように動作可能であるシリンジ加熱器(142)を含み得る。面板(122)は、シリンジ(144)のRFIDタグを読み取るように動作可能である高周波識別(RFID)タグ読取機を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2008年12月5日に出願された米国仮特許出願第61/120,100号(名称「INDUCTIVELY COUPLED INJECTOR FACEPLATE」)に対する優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、注入システムに関し、より具体的には、注入システム構成要素間で電力を伝達するステップに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
種々の医療手技は、1つ以上の医用流体が患者に注入されることを要求する。例えば、医用撮像手技はしばしば、おそらく生理食塩水または他の流体とともに、患者への造影剤の注入を伴う。他の医療手技は、治療目的で患者に1つ以上の流体を注入することを伴う。自動注入器が、これらの種類の用途に使用されてもよい。
【0004】
自動注入器は概して、一般的にパワーヘッドと呼ばれるものを含む。1つ以上のシリンジが、種々の方式で(例えば、着脱可能に、後方搭載式、前方搭載式、側面搭載式)パワーヘッドに載置されてもよい。各シリンジは、典型的には、シリンジプランジャ、ピストン、または同等物として特徴付けられてもよいものを含む。シリンジドライバの動作が、シリンジの筒の内側で、およびそれに対して、関連シリンジプランジャを軸方向に前進させるように、それぞれのそのようなシリンジプランジャは、パワーヘッドに組み込まれる適切なシリンジドライバと界面接触する(例えば、接触および/または一時的に相互接続する)ように設計される。1つの典型的なシリンジドライバは、ネジ山付き主ネジまたは駆動ネジに載置される、ラムの形態である。1つの回転方向への駆動ネジの回転が、1つの軸方向に関連ラムを前進させる一方で、反対の回転方向への駆動ネジの回転は、反対の軸方向に関連ラムを前進させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の局面は、パワーヘッドと、パワーヘッドに相互接続される着脱可能な面板とを含む、自動注入器によって具現化される。パワーヘッドは、第1のコイルを含み、面板は、第2のコイルを含む。面板は、シリンジ台を含み、面板がパワーヘッドに取り付けられると、第1のコイルおよび第2のコイルが誘導結合されるように、第1のコイルおよび第2のコイルは、相互に対して位置付けられる。
【0006】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第1の局面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第1の局面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第2の局面の論議の開始まで、第1の局面に適用可能である。
【0007】
自動注入器が、面板とパワーヘッドとの間で電力および/またはデータの伝達を可能にする構成要素を含んでもよい一方で、面板およびパワーヘッドには、ワイヤリングハーネスまたは電気伝導性接点の噛合等の直接電気伝導性接続がない。
【0008】
電力は、誘導結合された第1および第2のコイルを通して、パワーヘッドから面板に伝達されてもよい。自動注入器は、パワーヘッドに固定して相互接続され、第1のコイルに近接して動作可能に配置される、1次強磁性コアを含んでもよい。この点で、1次強磁性コアの少なくとも一部分は、第1のコイル内に配置されてもよい。自動注入器は、面板に固定して相互接続され、第2のコイルに近接して動作可能に配置される、2次強磁性コアを含んでもよい。1次強磁性コアおよび2次強磁性コアは、面板がパワーヘッドに取り付けられると、1次強磁性コアおよび2次強磁性コアが、第1のコイルおよび第2のコイルを含む変圧器の強磁性コアを一緒に形成するように、配置されてもよい。別の実施例では、1次強磁性コアは、面板がパワーヘッドに取り付けられると、第1のコイルおよび第2のコイルの両方の内側に配置されるように、配置されてもよい。
【0009】
自動注入器は、第1および第2のコイルを通して、面板に少なくとも7ワットの電力を送達するように動作可能であってもよい。自動注入器は、第1のコイルを通した面板への電力送達を調節するように動作可能である、電力送達制御モジュールを含んでもよい。
【0010】
データが、パワーヘッドおよび/または自動注入器の他の構成要素と面板との間で伝達されてもよい。実施形態では、データが、誘導結合された第1および第2のコイルを通して伝達されてもよい。この点で、パワーヘッドは、第1のコイルに動作可能に相互接続される通信モジュールを含んでもよく、面板は、第2のコイルに動作可能に相互接続される通信モジュールを含んでもよい。実施形態では、誘導結合されたコイルを利用しない無線リンクを通して、データが、パワーヘッドおよび/または自動注入器の他の構成要素と面板との間で伝達されてもよい。そのような無線リンクは、Bluetooth(R)、Wi-Fi、アクティブ高周波識別(RFID)、および/または任意の他の適切な無線通信技術を使用してもよい。
【0011】
面板は、面板に近接して設置されたシリンジに関する情報を読み取ることが可能なシリンジ読取機を含んでもよい。シリンジ読取機は、適切なデータタグからデータを電磁的に読み取り、および/またはデータを書き込むことが可能な電磁デバイスの形態であってもよい。シリンジ読取機は、例えば、面板に近接して設置されたシリンジ上のRFIDタグを読み取ることが可能なRFID読取機を含んでもよい。シリンジRFIDタグから読み取られた情報は、例えば、ロット番号、有効期限および/または時間、内容、濃度、および/または充填量を含んでもよい。シリンジ読取機はまた、シリンジにデータを書き込むように動作可能であってもよい。例えば、シリンジ読取機は、RFID読取機/書込機の形態で、面板のRFIDタグに書き込むように動作可能であってもよい。シリンジ読取機は、パワーヘッドの第1のコイルと面板の第2のコイルとの間の誘導結合を通して、電力を引き出してもよい。
【0012】
自動注入器の面板は、シリンジ加熱器を含んでもよい。シリンジ加熱器は、面板上に設置されたシリンジ内の流体を加熱するように動作可能であってもよい。シリンジ加熱器は、パワーヘッドの第1のコイルと面板の第2のコイルとの間の誘導結合を通して、電力を引き出してもよい。
【0013】
本発明の第2の局面は、ラムと、面板台と、第1のコイルとを含む、自動注入器によって具現化される。自動注入器の第1の容積は、面板が面板台に載置された時に面板によって占有される体積として画定される。第1のコイルは、電流が第1のコイルを通過する時に形成される電界が第1の容積に浸透するように配置される。
【0014】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第2の局面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第2の局面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第3の局面の論議の開始まで、第2の局面に適用可能である。
【0015】
パワーヘッドは、無線でデータを放送および受信するように動作可能である、無線通信モジュールを含んでもよい。無線通信モジュールは、第1のコイルを通して無線でデータを放送および受信するように動作可能であってもよい。さらに、パワーヘッドは、第1のコイルを通して誘導電力送達を制御するように動作可能である、電力送達制御モジュールを含んでもよい。
【0016】
パワーヘッドは、強磁性コアを含んでもよく、強磁性コアは、第1のコイル内に配置される第1の部分を含む。実施形態では、強磁性コアは、第1の容積内に配置される第2の部分を含んでもよい。
【0017】
本発明の第3の局面は、ラムおよび第1のコイルを含むパワーヘッドと、シリンジと、第2のコイルと、電力送達制御モジュールとを含む、自動注入器によって具現化される。第2のコイルは、パワーヘッドの外側に配置され、第1のコイルに誘導結合される。電力送達制御モジュールは、パワーヘッド内に配置され、第1のコイルから第2のコイルへの電力送達を調節するように動作可能である。電力送達制御モジュールは、第2のコイルに少なくとも7ワットの電力を送達するように動作可能である。
【0018】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の第3の局面に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第3の局面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。
【0019】
自動注入器は、第2のコイルに電気的に接続される、シリンジ加熱器を含んでもよい。シリンジ加熱器は、第1のコイルと第2のコイルとの間の誘導結合を通して電力を受容してもよい。
【0020】
自動注入器のパワーヘッドは、無線でデータを放送および受信するように動作可能である、無線通信モジュールを含んでもよい。無線通信は、第1のコイルと第2のコイルとの間の誘導結合を通したもの、および/または任意の他の無線通信技術を通したものであってもよい。
【0021】
いくつかの特徴の改良および追加特徴が、本発明の上記の第1、第2、および第3の局面のそれぞれに、別々に適用可能である。これらの特徴の改良および追加特徴は、上記の第1、第2、および第3の局面のそれぞれに関して、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。「単数の」という文脈または同等物に限定されることを目的とする、本発明の任意の他の種々の局面の任意の特徴は、「唯一の」、「単一の」、「限定される」、または同等物等の用語によって、本明細書で明確に説明される。一般的に受け入れられている根拠の実践に従って特徴を導入するだけでは、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、自動注入器が「1つのシリジンジ」を含むことを示すだけでは、自動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。また、「少なくとも1つの」等の語句を使用しないことも、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、自動注入器が「1つのシリジンジ」を含むことを示すだけでは、自動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。最終的に、特定の特徴に関する「少なくとも概して」または同等物といった語句の使用は、対応する特性およびそのごくわずかな変化例を包含する(例えば、シリンジ筒が少なくとも概して円筒形であると示すことで、円筒形であるシリンジ筒を包含する)。
【0022】
本明細書の種々の局面のうちのいずれかによって使用されてもよい、任意の「論理」は、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで、1つ以上のプラットフォームを使用して、1つ以上のプロセッサを使用して、任意の適切な種類のメモリを使用して、任意の適切な種類の任意の単一のコンピュータ、または任意の適切な方式で相互接続された任意の適切な種類の複数のコンピュータを使用して、またはそれらの任意の組み合わせを無制限に含む、任意の適切な方式で実装されてもよい。この論理は、任意の単一の場所で、または任意の適切な方式で(例えば、任意の種類のネットワークを介して)相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
【0023】
流体放出を提供するために利用されてもよい、任意の自動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。任意のそのような自動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上のシリンジプランジャドライバを利用してもよく、その場合、それぞれのそのようなシリンジプランジャドライバは、少なくとも双方向運動(例えば、流体を放出するための第1の方向の運動、流体の搭載および/または引出に適応するため、および/または後続の流体放出動作のための位置に戻るための第2の方向の運動)が可能であり、それぞれのそのようなシリンジプランジャドライバは、(例えば、流体を放出するように)少なくとも1つの方向にシリンジプランジャを前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)、その対応するシリンジプランジャと相互作用してもよい。各シリンジプランジャドライバは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上の駆動源を利用してもよい。複数の駆動源出力が、所与の時に単一のシリンジプランジャを前進させるように任意の適切な方式で組み合わせられてもよい。1つ以上の駆動源が、単一のシリンジプランジャドライバ専用であってもよく、1つ以上の駆動源が、複数のシリンジプランジャドライバと関連してもよく(例えば、1つのシリンジプランジャから別のシリンジプランジャに出力を変更するように、ソートの伝送を組み込む)、またはそれらの組み合わせである。代表的な駆動源の形態は、ブラシ付きまたはブラシレス電気モータ、油圧モータ、空気モータ、圧電モータ、またはステッピングモータを含む。
【0024】
任意のそのような自動注入器は、任意の適切な医療用途(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放射型コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放射型コンピュータ断層撮影法PET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像)を無制限に含む、1つ以上の医用流体の送達が所望される任意の適切な用途に使用されてもよい。任意のそのような自動注入器は、適切な撮像システム(例えば、CTスキャナ)等の、任意の構成要素または構成要素の組み合わせと併せて使用されてもよい。例えば、任意のそのような自動注入器と1つ以上の他の構成要素との間で、情報を伝えることができる(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)。
【0025】
任意の適切な数のシリンジが、任意の適切な方式で(例えば、着脱可能に、前方搭載式、後方搭載式、側面搭載式)、任意のそのような自動注入器とともに利用されてもよく、任意の適切な医用流体が、任意のそのような自動注入器の所与のシリンジから放出されてもよく(例えば、造影剤、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせ)、任意の適切な流体が、任意の適切な方式で(例えば、連続的に、同時に)多重シリンジ自動注入器構成から放出されてもよく、またはそれらの任意の組み合わせである。一実施形態では、自動注入器の動作によってシリンジから放出される流体は、導管(例えば、医用管類セット)の中へ方向付けられ、その場合、この導管は、任意の適切な方式でシリンジと流体的に相互接続され、流体を所望の場所に(例えば注入のために、例えば患者に挿入されるカテーテルに)方向付ける。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。一実施形態では、各シリンジは、シリンジ筒と、シリンジ筒内に配置され、かつシリンジに対して移動可能であるプランジャとを含む。このプランジャは、シリンジプランジャ駆動アセンブリが、少なくとも1つの方向に、およびおそらくは2つの異なる反対方向に、プランジャを前進させることができるように、自動注入器のシリンジプランジャ駆動アセンブリと界面接触してもよい。
【0026】
本明細書で使用されるような、「流体的に相互接続される」という用語は、流体が構成要素または実体間の所定の流路で流動するように動作可能である、構成要素または実体間の関係を表す。例えば、「患者に流体的に相互接続される注入デバイス」は、流体が、注入デバイスから任意の相互接続デバイス(例えば、管類、コネクタ)を介して患者の中へ流動することができる、構成を表す。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、自動注入器の一実施形態の概略図である。
【図2A】図2Aは、携帯型でスタンド載置式の二重ヘッド自動注入器の一実施形態の斜視図である。
【図2B】図2Bは、図2Aの自動注入器によって使用される、パワーヘッドの拡大部分分解斜視図である。
【図2C】図2Cは、図2Aの自動注入器によって使用される、シリンジプランジャ駆動アセンブリの一実施形態の概略図である。
【図3】図3は、パワーヘッドおよび誘導結合された注入器面板の一実施形態の斜視図である。
【図4】図4は、1次および2次コイルコイルを通して動作可能に相互接続された、パワーヘッドおよび面板のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、パワーヘッド12を有する自動注入器10の一実施形態の概略図を提示する。1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースまたはGUI11が、パワーヘッド12と関連付けられてもよい。各GUI11は、(1)任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい、(2)任意の適切な方式でパワーヘッド12と動作可能に相互接続されてもよい、(3)任意の適切な場所に配置されてもよい、(4)自動注入器10の動作の1つ以上の局面を制御する、自動注入器10の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集する、および(例えば、自動注入器10の動作と関連する)適切な情報を表示するといった、機能のうちのいずれかを提供するように構成されてもよく、または(5)先述の内容の任意の組み合わせである。任意の適切な数のGUI11が利用されてもよい。一実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12とは別であるが、パワーヘッド12と通信するコンソールによって組み込まれるGUI11を含む。別の実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12の一部であるGUI11を含む。さらに他の実施形態では、自動注入器10は、パワーヘッド12と通信する別個のコンソール上で1つのGUI11を利用し、また、パワーヘッド12上にある別のGUI11も利用する。各GUI11は、同じ機能性または一式の機能性を提供することができ、または、GUI11は、それぞれの機能性に関して、少なくともある点で異なってもよい。
【0029】
シリンジ28は、このパワーヘッド12上に設置されてもよく、設置されると、自動注入器10の一部と見なされてもよい。いくつかの注入手技は、シリンジ28内で生成される比較的高い圧力をもたらしてもよい。この点で、圧力ジャケット26内にシリンジ28を配置することが望ましくてもよい。圧力ジャケット26は、典型的には、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するステップの一部として、またはそのステップの後に、シリンジ28がその中に配置されることを可能にする方式で、パワーヘッド12と関連付けられる。同圧力ジャケット26は、典型的には、種々のシリンジ28が、複数の注入手技のために、圧力ジャケット26内に位置付けられ、そこから除去される際に、パワーヘッド12と関連付けられたままとなる。自動注入器10が低圧注入のために構成/利用される場合、および/または、自動注入器10とともに利用されるシリンジ28が、圧力ジャケット26によって提供される追加支持なしで、高圧注入に耐えるのに十分な耐久性である場合に、自動注入器10は、圧力ジャケット26を排除してもよい。いずれの場合でも、シリンジ28から放出される流体は、任意の適切な方式でシリンジ28と流体的に相互接続されてもよく、流体を任意の適切な場所に(例えば、患者に)方向付けてもよい、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の導管38の中へ方向付けられてもよい。
【0030】
パワーヘッド12は、シリンジ28から流体を放出するようにシリンジ28(例えば、そのプランジャ32)と相互作用する(例えば、界面接触する)、シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバ14を含む。このシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、駆動出力18(例えば、回転可能な駆動ネジ)に電力供給する、駆動源16(例えば、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類のモータ、オプションの歯車装置、および同等物)を含む。ラム20は、駆動出力18によって、適切な経路(例えば軸方向)に沿って前進させられてもよい。ラム20は、以下で論議される方式で、シリンジ28の対応する部分と相互作用または界面接触するための連結器22を含んでもよい。
【0031】
シリンジ28は、(例えば、双頭矢印Bと一致する軸に沿った軸方向の往復運動のために)シリンジ筒30内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン32を含む。プランジャ32は、連結器34を含んでもよい。このシリンジプランジャ連結器34は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジ筒30内でシリンジプランジャ32を後退させることを可能にするように、ラム連結器22と相互作用または界面接触してもよい。シリンジプランジャ連結器34は、ヘッドまたはボタン36bとともにシリンジプランジャ32の本体から延在する、軸36aの形態であってもよい。しかしながら、シリンジプランジャ連結器34は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。
【0032】
概して、自動注入器10のシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、対応するシリンジ28から流体を放出するように)少なくとも1つの方向に(シリンジ筒30に対して)シリンジプランジャ32を移動または前進させることできるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)シリンジ28のシリンジプランジャ32と相互作用してもよい。つまり、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、同駆動源16の動作を介して)双方向運動が可能であってもよいが、自動注入器10は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14の動作が、実際には、自動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32を1つの方向にしか移動させないように、構成されてもよい。しかしながら、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、2つの異なる方向のそれぞれに(例えば、共通軸方向経路に沿った異なる方向に)、それぞれのそのようなシリンジプランジャ32を移動させることができるよう、自動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32と相互作用するように構成されてもよい。
【0033】
シリンジプランジャ32の後退は、後続の注入または放出のために、シリンジ筒30の中への流体の搭載に適応するために利用されてもよく、後続の注入または放出のために、または任意の他の適切な目的で、シリンジ筒30の中へ流体を実際に引き込むために利用されてもよい。ある構成は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジプランジャ32を後退させることができることを要求しなくてもよく、その場合、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が所望されなくてもよい。この場合、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、別の事前充填されたシリンジ28が設置された後に)別の流体送達動作を実行する目的で後退させられてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が利用される時でさえも、ラム20がシリンジプランジャ32を前進させて、シリンジ28から流体を放出する(例えば、ラム20が、単純にシリンジプランジャ連結器34、またはシリンジプランジャ32の近位端を直接「押し進め」てもよい)時に、これらの構成要素は連結されてもされなくてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を連結状態または条件で配置するため、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を非連結状態または条件で配置するため、または両方のために、任意の適切な寸法または寸法の組み合わせで、任意の単一の運動または運動の組み合わせが利用されてもよい。
【0034】
シリンジ28は、任意の適切な方式でパワーヘッド12上に設置されてもよい。例えば、シリンジ28は、パワーヘッド12上に直接設置されるように構成することができる。図示された実施形態では、シリンジ28とパワーヘッド12との間に界面を提供するように、筐体24がパワーヘッド12上に適切に載置される。この筐体24は、シリンジ28の1つ以上の構成が設置されてもよい、アダプタの形態であってもよく、その場合、シリンジ28の少なくとも1つの構成は、任意のそのようなアダプタを使用することなく、パワーヘッド12上に直接設置することができる。筐体24は、シリンジ28の1つ以上の構成が設置されてもよい、面板の形態であってもよい。この場合、面板は、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するために要求されるようなものであってもよく、面板なしでシリンジ28をパワーヘッド12上に直接設置することはできない。圧力ジャケット26が使用されている時は、シリンジ28に関して本明細書で論議される種々の方式で、それがパワーヘッド12上に設置されてもよく、次いで、シリンジ28は、その後、圧力ジャケット26の中に設置される。
【0035】
筐体24は、シリンジ28を設置する時に、パワーヘッド12上に載置され、パワーヘッド12に対して固定位置にとどまってもよい。別の選択肢は、シリンジ28の設置に適応するように、筐体24およびパワーヘッド12を移動可能に相互接続することである。例えば、筐体24は、双頭矢印Aを含有する平面内で移動して、ラム連結器22とシリンジプランジャ連結器34との間で、連結状態または条件および非連結状態または条件のうちの1つ以上を提供してもよい。
【0036】
1つの特定の自動注入器構成が、図2Aに図示され、参照数字40によって識別され、少なくとも概して図1の自動注入器10に従う。自動注入器40は、携帯型スタンド48上に載置されるパワーヘッド50を含む。自動注入器40用の一対のシリンジ86a、86bが、パワーヘッド50上に載置される。流体が、自動注入器40の動作中にシリンジ86a、86bから放出されてもよい。
【0037】
携帯型スタンド48は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。スタンド48を携帯型にするために、車輪、ローラ、キャスタ、または同等物が利用されてもよい。パワーヘッド50は、携帯型スタンド48に対して固定位置で維持することができる。しかしながら、少なくとも何らかの方式で、パワーヘッド50の位置が携帯型スタンド48に対して調整可能となることを可能にすることが望ましくてもよい。例えば、シリンジ86a、86bのうちの1つ以上の中へ流体を搭載する時に、携帯型スタンド48に対して1つの位置でパワーヘッド50を有すること、および注入手技の実施のために携帯型スタンド48に対して異なる位置でパワーヘッド50を有することが望ましくてもよい。この点で、パワーヘッド50は、任意の適切な方式で(例えば、パワーヘッド50が少なくともある可動域を通して枢動させられ、その後、所望の位置で維持されてもよいように)携帯型スタンド48と移動可能に相互接続されてもよい。
【0038】
パワーヘッド50は、流体を提供するために任意の適切な方式で支持することができると理解されたい。例えば、携帯型構造上に載置される代わりに、パワーヘッド50は、支持アセンブリと相互接続することができ、支持アセンブリは順に、適切な構造(例えば、天井、壁、床)に載置される。パワーヘッド50用の任意の支持アセンブリが、(例えば、1つ以上の他の支持セクションに対して位置付け直されてもよい、1つ以上の支持セクションを有することによって)少なくとも何らかの点で位置調整可能であってもよく、または、固定位置で維持されてもよい。また、パワーヘッド50は、固定位置で維持されるよう、または支持アセンブリに対して調整可能となるよう、任意のそのような支持アセンブリと一体化してもよい。
【0039】
パワーヘッド50は、グラフィカルユーザインターフェースまたはGUI52を含む。このGUI52は、自動注入器40の動作の1つ以上の局面を制御する、自動注入器40の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集する、および(例えば、自動注入器40の動作と関連する)適切な情報を表示する機能のうちの1つ、または任意の組み合わせを提供するように構成されてもよい。自動注入器40はまた、それぞれ任意の適切な方式で(例えば、1つ以上のケーブルを介して)パワーヘッド50と通信してもよい、検査室の中または任意の他の適切な場所でテーブル上に配置されるか、または電子機器ラック上に載置されてもよい、または両方であってもよい、コンソール42および電力パック46を含んでもよい。電力パック46は、注入器40用の電力供給部、コンソール42とパワーヘッド50との間の通信を提供するためのインターフェース回路、遠隔コンソール、遠隔手動または足踏み制御スイッチ、または他の相手先ブランド製造業者(OEM)の遠隔制御接続(例えば、自動注入器40の動作が撮像システムのX線被曝と同期化されることを可能にする)等の遠隔ユニットへの自動注入器40の接続を可能にするための回路、および任意の他の適切な構成要素のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで含んでもよい。コンソール42は、タッチスクリーンディスプレイ44を含んでもよく、それは順に、操作者が自動注入器40の動作の1つ以上の局面を遠隔制御することを可能にする、操作者が自動注入器40の動作と関連する1つ以上のパラメータを入力/編集することを可能にする、操作者が自動注入器40の自動化動作のためのプログラムを特定し、記憶することを可能にする(後に、操作者による開始時に自動注入器40によって自動的に実行することができる)、および自動注入器40の動作と関連し、その動作の任意の局面を含む、任意の適切な情報を表示する機能のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで提供してもよい。
【0040】
パワーヘッド50とのシリンジ86a、86bの統合に関する種々の詳細を図2Bに提示する。シリンジ86a、86bのそれぞれは、同じ一般的構成を含む。シリンジ86aは、シリンジ筒88a内で可動性に配置される、プランジャまたはピストン90aを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100a(図2A)に沿ったプランジャ90aの運動は、シリンジ86aのノズル89aを通してシリンジ筒88a内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89aと流体的に相互接続される。同様に、シリンジ86bは、シリンジ筒88b内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン90bを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100b(図2A)に沿ったプランジャ90bの運動は、シリンジ86bのノズル89bを通してシリンジ筒88b内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89bと流体的に相互接続される。
【0041】
シリンジ86aは、中間面板102aを介してパワーヘッド50と相互接続される。この面板102aは、シリンジ筒88aの少なくとも一部を支持し、任意の追加機能性または機能性の組み合わせを提供/適応してもよい、クレードル104を含む。台82aが、面板102aと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。シリンジ86aに対するシリンジプランジャドライバアセンブリまたはシリンジプランジャドライバ56(図2C)の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50上に載置されると、面板102aに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86aのシリンジプランジャ90aと連結されてもよく、次いで、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100a(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90aを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90aを移動させ、シリンジ86aのノズル89aを通して流体を放出する時に、ラム連結器76がシリンジプランジャ90aと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
【0042】
面板102aは、パワーヘッド50上に面板102aを載置するとともに、パワーヘッド50上の台82aから面板102aを除去するように、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で移動させられてもよい。面板102aは、シリンジプランジャ90aを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点で、面板102aは、一対のハンドル106aを含む。概して、シリンジ86aが最初に面板102a内に位置付けられると、ハンドル106aは順に、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側でシリンジ86aを移動/平行移動させるように、移動させられてもよい。ハンドル106aを1つの位置に移動させることにより、少なくとも概して下向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76と連結する。ハンドル106aを別の位置に移動させることにより、少なくとも概して上向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0043】
シリンジ86bは、中間面板102bを介してパワーヘッド50と相互接続される。台82bが、面板102bと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、パワーヘッド50に対して固定される。シリンジ86bに対するシリンジプランジャ駆動アセンブリ56の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50に載置されると、面板102bに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細を、再度、図2Cに関して以下でより詳細に論議する。概して、ラム連結器76は、シリンジ86bのシリンジプランジャ90bと連結されてもよく、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100b(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90bを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90bを移動させ、シリンジ86bのノズル89bを通して流体を放出する時に、ラム連結器76がシリンジプランジャ90bと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
【0044】
面板102bは、パワーヘッド50上に面板102bを載置するとともに、パワーヘッド50上の台82bから面板102bを除去するように、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で動かされてもよい。面板102bはまた、シリンジプランジャ90bを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点で、面板102bは、ハンドル106bを含んでもよい。概して、シリンジ86bが最初に面板102b内に位置付けられると、シリンジ86bは、その長軸100b(図2A)に沿って、面板102bに対して回転させられてもよい。この回転は、ハンドル106bを動かすことによって、シリンジ86bを把持して旋回させることによって、または両方によって実現されてもよい。いずれの場合でも、この回転は、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの運動と関連し、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で、シリンジ86bおよび面板102bの両方を移動/平行移動させる。シリンジ86bを1つの方向に回転させることにより、少なくとも概して下向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76と連結する。シリンジ86bを反対方向に回転させることにより、少なくとも概して上向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/平行移動させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76から分断する。
【0045】
図2Bに図示されるように、シリンジプランジャ90bは、プランジャ本体92と、シリンジプランジャ連結器94とを含む。このシリンジプランジャ連結器94は、プランジャ本体92から離間したヘッド96とともに、プランジャ本体92から延在するシャフト98を含む。ラム連結器76のそれぞれは、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットの後に位置付けられる、より大型のスロットを含む。シリンジプランジャ連結器94のヘッド96は、ラム連結器76のより大型のスロット内に位置付けられてもよく、シリンジプランジャ連結器94のシャフト98は、シリンジプランジャ90bおよびその対応するラム連結器76が連結状態または条件である時に、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットを通って延在してもよい。シリンジプランジャ90aは、その対応するラム連結器76と界面接触するために、同様のシリンジプランジャ連結器94を含んでもよい。
【0046】
パワーヘッド50は、自動注入器40の場合では、シリンジ86a、86bから流体を放出するために利用される。つまり、パワーヘッド50は、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出する原動力を提供する。シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャドライバとして特徴付けられてもよいものの一実施形態が、図2Cに図示され、参照数字56によって識別され、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出するために、パワーヘッド50によって利用されてもよい。別個のシリンジプランジャ駆動アセンブリ56が、シリンジ86a、86bのそれぞれに対するパワーヘッド50に組み込まれてもよい。この点で、図2A−Bを再度参照すると、パワーヘッド50は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ56のそれぞれを別々に制御する際に使用するための手動ノブ80aおよび80bを含んでもよい。
【0047】
最初に、図2Cのシリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関して、その個々の構成要素のそれぞれは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56は、出力シャフト60を有するモータ58を含む。駆動歯車62が、モータ58の出力シャフト60上に載置され、それとともに回転する。駆動歯車62は、被駆動歯車64と係合されるか、または少なくとも係合可能である。この被駆動歯車64は、駆動ネジまたはシャフト68上に載置され、それとともに回転する。周囲で駆動ネジ66が回転する軸は、参照数字68によって識別される。1つ以上の軸受72が、駆動ネジ66を適切に支持する。
【0048】
台車またはラム74が、駆動ネジ66上に移動可能に載置される。概して、1つの方向への駆動ネジ66の回転が、対応するシリンジ86a/bの方向へ駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる一方で、反対方向への駆動ネジ66の回転は、対応するシリンジ86a/bから離れて駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる。この点で、駆動ネジ66の少なくとも一部の周囲は、ラム74の少なくとも一部と界面接触するらせんネジ山70を含む。ラム74はまた、駆動ネジ66の回転中にラム74が回転することを可能にしない、適切なブッシング78内で移動可能に載置される。したがって、駆動ネジ66の回転は、駆動ネジ66の回転方向によって判定される方向で、ラム74の軸方向移動を提供する。
【0049】
ラム74は、対応するシリンジ86a/bのシリンジプランジャ90a/bのシリンジプランジャ連結器94と着脱可能に連結されてもよい、連結器76を含む。ラム連結器76およびシリンジプランジャ連結器94が適切に連結されると、シリンジプランジャ90a/bは、ラム74とともに移動する。図2Cは、シリンジ86a/bが、ラム74に連結されることなく、その対応する軸100a/bとともに移動させられてもよい、構成を図示する。そのシリンジプランジャ90a/bのヘッド96がラム連結器76と整合させられるが、軸68が依然として図2のオフセット構成にある状態で、それに沿ってラム74が移動する軸68に対して直角である平面内で、シリンジ86a/bが平行移動させられてもよいように、シリンジ86a/bは、その対応する軸100a/bとともに移動させられる。このことは、上記の方式でラム連結器76とシリンジプランジャ連結器96との間で連結係合を確立する。
【0050】
図1および2A−Cの自動注入器10、40はそれぞれ、流体が対象(例えば、患者)に注入される医用画像用途を無制限に含む、任意の適切な用途に使用されてもよい。自動注入器10、40の代表的な医用画像用途は、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放射型コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放射型コンピュータ断層撮影法PET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、および超音波撮像を無制限に含む。自動注入器10、40はそれぞれ、単独で、または1つ以上の他の構成要素と組み合わせて使用することができる。自動注入器10、40はそれぞれ、例えば、情報が自動注入器10、40と1つ以上の他の構成要素との間で伝えられてもよいように(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)、1つ以上の構成要素と動作可能に相互接続されてもよい。
【0051】
単一ヘッド構成(単一のシリンジ用)および二重ヘッド構成(2つのシリンジ用)を無制限に含む、任意の数のシリンジが、自動注入器10、40のそれぞれによって利用されてもよい。多重シリンジ構成の場合は、各自動注入器10、40は、任意の好適な方式で、任意のタイミングシーケンスに従って、種々のシリンジから流体を放出してもよい(例えば、2つ以上のシリンジからの連続放出、2つ以上のシリンジからの同時放出、またはそれらの任意の組み合わせ)。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。自動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な流体(例えば、医用流体)、例えば、造影剤、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。自動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な方式で設置されてもよい(例えば、後方搭載構成が利用されてもよい、前方搭載構成が利用されてもよい、側面搭載構成が利用されてもよい)。
【0052】
図3は、パワーヘッド120および誘導結合された注入器面板122の一実施形態の斜視図である。図4は、1次コイル128および2次コイル130を通して動作可能に相互接続された、パワーヘッド120および面板122のブロック図である。以下の論議について、ある構成要素が図3に示されるが図4に示されない場合があり、その逆もまた同様であるため、図3および4のそれぞれを参照されたい。本明細書で使用されるような「面板」という用語は、パワーヘッド120とシリンジ144との間に配置され、それらに相互接続される、任意の可撤性シリンジ界面部材を指してもよい。この点で、面板122は、パワーヘッド120に載置可能であってもよく、シリンジ144は、面板122に載置可能であってもよい。パワーヘッド120は、図2Aから2Cを参照して上記で論議されるパワーヘッド50と同様に構成されてもよい。例えば、パワーヘッド120は、面板122をパワーヘッド120に載置するための面板台124を含んでもよい。
【0053】
パワーヘッド120はまた、面板122がパワーヘッド120上に載置されると、面板122に電力を誘導的に伝達するように動作可能である構成要素を含んでもよい。パワーヘッド120と面板122との間のデータ通信は、誘導電力伝達にも使用される構成要素のうちの少なくともいくつかを使用して、行われてもよい。一実施形態では、パワーヘッド120は、パワーヘッド120から面板122に最大10ワット(W)以上の電力を誘導的に伝達するように動作可能であってもよい。そのような電力は、例えば、面板122のシリンジ加熱器142に電力供給するために使用されてもよい。シリンジ加熱器142は、約7Wの最小電力および約10Wの典型的公称電力を使用して、シリンジ144内の流体を加熱するように動作可能であってもよい。パワーヘッド120から面板122に電力を誘導的に伝達するために、パワーヘッド120は、1次コイル128を含んでもよく、面板122は、2次コイル130を含んでもよい。1次コイル128への電力は、パルス幅変調等の任意の適切な技法を使用して制御されてもよい。
【0054】
1次コイル128は、面板122がパワーヘッド120に取り付けられた時に、1次コイル128によって生成される磁界が、それに電流が通過させられると、面板122の2次コイル130と交差するように、配置されてもよい。例えば、図3に図示されるように、1次コイル128は、面板台124を使用してパワーヘッド120上に面板122を載置するために使用される、下向き134の摺動運動の底部にあるように配置されてもよい。それに対応して、面板122の2次コイル130が、面板122の底部に向かって配置されてもよい。
【0055】
磁気コア132は、磁気コア132の第1の部分が1次コイル128の内部の内側に位置するように配置されてもよい。磁気コア132の第2の部分は、面板122がパワーヘッド120に取り付けられた時に2次コイル130内に位置するように配置されてもよい。この点で、磁気コア132は、1次コイル128から2次コイル130への電力の伝達の効率を強化する働きをしてもよい。図3に図示されるように、磁気コア全体132が、パワーヘッド120に固定して相互接続されてもよい。
【0056】
代替的実施形態では、磁気コア132の全体が、面板122に固定して相互接続されてもよい。そのような実施形態では、磁気コア132の第2の部分は、2次コイル130内に永久に配置されてもよく、磁気コア132の第1の部分は、パワーヘッド120上への面板122の設置時に、1次コイル128内に配置されてもよい。
【0057】
さらに別の代替的実施形態では、磁気コア132は、2つ以上の部分に分割されてもよく、そのような実施例では、磁気コア132の第1の部分が、(パワーヘッド120の一部として)1次コイル128内に永久に配置されてもよく、磁気コア132の第2の部分が、(面板122の一部として)2次コイル130内に永久に配置されてもよい。そのような実施例では、パワーヘッド120上への面板122の設置時に、磁気コア132の第1および第2の部分の両方が一緒に、単一の磁気コアの役割を果たしてもよい。
【0058】
磁気コア132は、例えば、直線シリンダロッド、U字形コア、E字形コア、またはポットコア等の、任意の適切な方式で整形されてもよい。さらに、磁気コア132、1次コイル128、および2次コイル130はそれぞれ、面板122がパワーヘッド 120上に載置されると誘導結合が形成されるように、任意の適切な場所に配置されてもよい。単一の一体部品であろうと、2つ以上の個別部品に分割されようと、磁気コア132は、1次コイル128と、2次コイル130と、磁気コア132とを含む、変圧器用の磁気コアとしての機能を果たしてもよい。そのような変圧器は、誘導結合を通して、パワーヘッド120と面板122との間で電力を伝達するために使用されてもよい。さらに、以下で論議されるように、そのような誘導結合はまた、(例えば、データ転送のために)パワーヘッド120と面板122との間の通信リンクとして使用されてもよい。
【0059】
パワーヘッド120はさらに、電力送達制御モジュール140(図4)を含んでもよい。電力送達制御モジュール140は、1次コイル128を通して面板122に送達される電力の量を制御するように動作可能である、電子回路および/またはソフトウェアを含んでもよい。電力送達制御モジュール140は、独立型モジュールであってもよく、または、パワーヘッド120の他の部分に組み込まれてもよい。例えば、電力送達制御モジュール140は、パワーヘッド120の制御回路および/またはソフトウェアに組み込まれてもよい。電力送達制御モジュール140は、現在の面板122の所要電力に依存して、面板122に可変レベルの電力を送達するように動作可能であってもよい。例えば、面板122の所要電力は、シリンジ加熱器142が電源をオンおよびオンにされるにつれて変動してもよい。面板122内の電子回路によって実施される他の機能も、電力を必要としてもよい。例えば、面板122は、面板122に載置されたシリンジ144内の流体の現在の温度に関するフィードバックをパワーヘッド120に提供してもよい、温度センサを含んでもよい。
【0060】
1次コイル128は、パワーヘッド120のケーシング内に完全に密閉されてもよい。この点で、1次コイル128および電力送達制御モジュール140の動作および性能は、流体の存在の影響を受けなくてもよい。そのような流体は、例えば、面板122に載置されたシリンジ144から注入される流体と関連する流出によるものであってもよい。磁気コア132も、パワーヘッド120の筐体内に密閉されてもよい。この点で、流体に暴露されている電気接続(例えば、露出接点および電気コネクタ)と関連する典型的な問題(例えば、短絡、間欠接触)が、回避されてもよい。
【0061】
面板122は、シリンジ台126を含んでもよい。シリンジ台126は、シリンジ144を受容し、担持するように構成されてもよい。シリンジ台126は、特定のシリンジまたは特定の種類のシリンジしか担持しないように構成されてもよい。代替として、シリンジ台126は、1つ以上の異なる種類のシリンジを担持するように構成されてもよい。
【0062】
図4を参照すると、着脱可能な面板122がパワーヘッド120に載置されてもよい。着脱可能な面板122は、上記で論議される面板102a/bと同様に構成されてもよい。パワーヘッド120は、シリンジ144に接続されてもよいラム74を含み、シリンジは順に、面板122に載置される。ラム74は、例えば、図2Bに示されたラム連結器76およびヘッド96を介して、シリンジ144に接続されてもよい。パワーヘッド120はさらに、面板122の2次コイル130に誘導的に相互接続されてもよい(鎖線150によって表される)1次コイル128を含む。
【0063】
パワーヘッド120と面板122との間の通信を促進するために、パワーヘッド120は、通信モジュール146を含んでもよい。面板122は、対応する通信モジュール148を含んでもよい。通信モジュール146、148は、電子回路および/またはソフトウェアを含んでもよい。通信モジュール146、148は、独立型モジュールであってもよく、または他の構成要素に組み込まれてもよい。例えば、通信モジュール146は、パワーヘッド120の制御回路および/またはソフトウェアに組み込まれてもよい。
【0064】
通信モジュール146は、図4に図示されるように、1次コイル128に相互接続されてもよく、1次コイル128と2次コイル130との間の誘導結合を通して、面板122の通信モジュール148と通信するように動作可能であってもよい。そのような通信は、1次コイル128および2次コイル130を通した電力送達制御モジュール140から面板122への電力の送達と併せて、実施されてもよい。面板122の通信モジュール148を操作する電力は、1次コイル128と2次コイル130との間の誘導結合を通して、面板122に送達されてもよい。この点で、自動注入器40は、パワーヘッド120と取り付けられた面板122との間に直接接触電気接続(例えば、ケーブル、伝導パッド、ワイヤ)を伴わずに構成されてもよい。したがって、少なくともいくつかの構成要素(例えば、1次コイル128および2次コイル130)が、電力伝達およびデータ転送の両方に使用されてもよい。
【0065】
図4に提示されたものに対する代替的実施形態では、通信モジュール146、148はそれぞれ、1次コイル128および2次コイル130を使用することなく(電力の送達を除く)相互に通信するように動作可能である、無線モジュールであってもよい。例えば、通信モジュール146、148は、Bluetooth(TM)プロトコルを使用して相互に通信するように互換性があり、かつ動作可能である、Bluetooth(TM)であってもよい。通信モジュール146、148は、それらの間で通信するために、任意の他の適切なプロトコルまたはプロトコルの組み合わせ(例えば、カスタムプロトコル、Zigbee、アクティブRFID、Wi-Fi)を使用してもよい。
【0066】
上記で論議される電力の無線伝送とともに、通信モジュール146、148の無線通信能力は、パワーヘッド120および面板122が密閉されることを可能にする。この点で、パワーヘッド120と面板122との間の通信は、パワーヘッド120および面板122上に配置される流体または他の汚染物質の存在の影響を受けなくてもよい。
【0067】
上述のように、面板122は、シリンジ加熱器142を含んでもよい。シリンジ加熱器142は、2次コイル130を通してパワーヘッド120から電力を受容してもよい。パワーヘッド120および/または面板122は、1つ以上の温度センサを含んでもよく、シリンジ144内に配置された流体の温度を判定するように動作可能であってもよい。流体温度は、シリンジ加熱器142を制御するために使用されてもよい。シリンジ144内の流体の標的温度は、ユーザ選択可能であってもよい。
【0068】
面板122は、シリンジ144と界面接触および/または通信するための任意の適切なデバイスを含んでもよい。例えば、面板122は、シリンジ読取機152を含んでもよい。シリンジ読取機は、適切なデータタグからデータを電磁的に読み取り、および/またはデータを書き込むことが可能な電磁デバイスの形態であってもよい。シリンジ読取機152は、例えば、シリンジ144のRFIDタグから情報を読み取り、通信モジュール146、148を介してパワーヘッドに情報を伝達するように動作可能である、RFID読取機の形態であってもよい。そのようなRFIO読取機は、1次コイル128と2次コイル130との間の誘導結合を介して電力供給されてもよい。RFIDタグは、シリンジ144および/またはその内容に関する情報を含有してもよい。シリンジ読取機152はまた、シリンジ144に(例えば、シリンジ144のRFIDタグに)情報を書き込むように動作可能であってもよい。別の実施例では、シリンジ読取機152は、設置されたシリンジ144および/または設置されたシリンジ144内の流体の特性を感知するように動作可能であるセンサを含んでもよい。センサからの出力に基づく信号が、パワーヘッド120および/または自動注入器40の他の構成要素に伝達されてもよい。
【0069】
ここで、面板122および関連シリンジ加熱器142の制御スキームのいくつかの例示的な構成を説明する。第1の構成では、面板122は、2次コイル130およびシリンジ加熱器142を含むが、いずれの通信能力も欠けている。そのような面板122では、面板122がパワーヘッド120から電力を誘導的に受容すると、シリンジ加熱器142が電力供給され、シリンジ144を事前設定された温度まで加熱するように、シリンジ加熱器142は、温度センサおよび回路を含んでもよい。そのような構成では、パワーヘッド120へのシリンジ144の温度のフィードバックがなくてもよい。
【0070】
第2の例示的構成では、面板122は、シリンジ144および/またはシリンジ144内の流体の現在の温度を、パワーヘッド120および/または自動注入器40の他の構成要素に伝達する能力とともに、第1の構成の特徴を含んでもよい。そのような構成では、パワーヘッド120は、面板122に電力を誘導的に供給し、次いで、注入または他の順序を開始する前に、シリンジ144が容認可能な温度になるまで待機してもよい。
【0071】
第3の例示的構成では、面板122は、パワーヘッド120および/または自動注入器40の他の構成要素から温度設定点を受信する能力とともに、第1の構成の特徴を含んでもよい。この点で、パワーヘッド120および/または自動注入器40の他の構成要素は、シリンジ144内の流体の温度を制御するように動作可能であってもよい。そのような能力は、異なる流体および/または患者にとって異なる所望の温度に適応してもよい。随意で、面板122は、第2の例示的構成のように、シリンジ144および/またはシリンジ144内の流体の現在の温度を、パワーヘッド120および/または自動注入器40の他の構成要素に伝達する能力を含んでもよい。
【0072】
第4の例示的構成では、パワーヘッド120は、1次コイル128を介して面板122に誘導的に供給される電力から独立して、シリンジ144および/またはシリンジ144内の流体のの温度を判定するように動作可能であってもよい。そのような構成では、面板122は、面板122に誘導的に送達される電力がシリンジ加熱器142に方向付けられるように、構成されてもよい。したがって、パワーヘッド120は、面板122に誘導的に送達される電力の量を制御することによって、シリンジ144の温度を制御してもよい。
【0073】
適切な場合、上記の例示的シリンジ加熱器142の制御構成うちのいずれかが、本明細書で説明される任意の他の面板122の機能と組み合わせられてもよい。また、本明細書で説明される他の面板122の機能が、シリンジ加熱器142を含まない面板122上に存在してもよい。
【0074】
本発明の先述の説明は、例証および説明のために提示されている。さらに、本説明は、本発明を本明細書で開示される形態に限定することを目的としない。その結果として、変化例および修正は、上記の教示に相応であり、関連技術の技能および知識は、本発明の範囲内である。上記で説明される実施形態はさらに、本発明を実践する公知の最良のモードを説明すること、および、そのような実施形態または他の実施形態で、かつ本発明の特定の用途または使用法によって必要とされる種々の修正とともに、当業者が本発明を利用できるようにすることを目的とする。添付の請求項は、従来技術によって可能となる程度で、代替的実施形態を含むと解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーヘッドであって、該パワーヘッドは第1のコイルを備える、パワーヘッドと、
該パワーヘッドに相互接続される着脱可能な面板であって、該面板は、第2のコイルを備え、該面板はシリンジ台を備え、該面板が該パワーヘッドに取り付けられるとき、該第1のコイルおよび該第2のコイルが誘導結合されるように、該第1のコイルおよび該第2のコイルは相互に対して位置付けられる、面板と
を備えている、自動注入器。
【請求項2】
前記面板は、前記パワーヘッドへの直接電気伝導性相互接続を有しない、請求項1に記載の自動注入器。
【請求項3】
前記パワーヘッドに固定して相互接続され、前記第1のコイルに近接して動作可能に配置される1次強磁性コアをさらに備えている、請求項1および2のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項4】
前記面板に固定して相互接続され、前記第2のコイルに近接して動作可能に配置される2次強磁性コアをさらに備え、該面板が前記パワーヘッドに取り付けられるとき、前記1次強磁性コアおよび該2次強磁性コアは、前記第1のコイルおよび該第2のコイルを備える変圧器の強磁性コアを一緒に形成するように配置される、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項5】
前記面板が前記パワーヘッドに取り付けられるとき、前記1次強磁性コアは、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを有する変圧器の強磁性コアである、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項6】
前記第1のコイルは、前記面板に電力を伝達するように動作可能である、請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項7】
前記パワーヘッドは、前記第1および第2のコイルを通して、前記面板に少なくとも7ワットの電力を送達するように動作可能である、請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項8】
前記パワーヘッドはさらに、前記第1のコイルを通した前記面板への電力送達を調節するように動作可能である、電力送達制御モジュールを備えている、請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項9】
前記パワーヘッドはさらに、無線でデータを放送および受信するように動作可能である無線通信モジュールを備え、該無線通信モジュールは、前記第1のコイルを通して無線でデータを放送および受信するように動作可能である、請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項10】
前記パワーヘッドはさらに、無線でデータを放送および受信するように動作可能である無線通信モジュールを備える、請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項11】
前記面板は、RFID読取機を備えている、請求項1から10のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項12】
前記面板は、シリンジ加熱器を備える、請求項1から11のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項13】
前記面板は、前記面板に取り付けられたシリンジからデータを読み取るように動作可能である読取デバイスを備えている、請求項1から12のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項14】
前記面板は、前記シリンジ台上に設置されたシリンジからデータを読み取り、データを書き込むように動作可能である、読取/書込デバイスを備えている、請求項1から13のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項15】
前記面板は、面板無線通信モジュールを備え、
該面板無線通信モジュールは、前記第2のコイルを通して、無線でデータを放送および受信するように動作可能である、請求項1から14のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項16】
前記面板は、前記パワーヘッドと無線通信するように動作可能である、請求項1から15のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項17】
前記面板は、誘導結合を通して電力供給される、請求項1から16のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項18】
自動注入器のパワーヘッドであって、
ラムと、
面板台と、
第1のコイルであって、第1の容積は、面板が該面板台に載置されたときに該面板によって占有される容積として画定され、該第1のコイルは、電流が該第1のコイルを通過するときに形成される電界が該第1の容積に浸透するように配置される、第1のコイルと
を備えている、パワーヘッド。
【請求項19】
無線でデータを放送および受信するように動作可能である、無線通信モジュールをさらに備える、請求項18に記載のパワーヘッド。
【請求項20】
前記無線通信モジュールは、前記第1のコイルを通して無線でデータを放送および受信するように動作可能である、請求項19に記載のパワーヘッド。
【請求項21】
前記第1のコイルを通した誘導電力送達を制御するように動作可能である電力送達制御モジュールをさらに備えている、請求項18から20のうちのいずれか1項に記載のパワーヘッド。
【請求項22】
強磁性コアをさらに備え、該強磁性コアは、前記第1のコイル内に配置される第1の部分と、前記第1の容積内に配置される第2の部分とを備える、請求項18から21のうちのいずれか1項に記載のパワーヘッド。
【請求項23】
ラムと第1のコイルとを備えているパワーヘッドと、
シリンジと、
該パワーヘッドの外側に配置される第2のコイルであって、該第2のコイルは、該第1のコイルに誘導結合される、第2のコイルと、
該パワーヘッド内に配置され、該第1のコイルから該第2のコイルへの電力送達を調節するように動作可能である電力送達制御モジュールであって、該電力送達制御モジュールは、該第2のコイルに少なくとも7ワットの電力を送達するように動作可能である、電力送達制御モジュールと
を備えている、自動注入器。
【請求項24】
前記第2のコイルに電気的に接続される、シリンジ加熱器をさらに備えている、請求項23に記載の自動注入器。
【請求項25】
前記パワーヘッドはさらに、無線でデータを放送および受信するように動作可能である、無線通信モジュールを備える、請求項23から24のうちのいずれか1項に記載の自動注入器。
【請求項26】
前記無線通信モジュールは、前記第1および第2のコイルを通して、無線でデータを放送および受信するように動作可能である、請求項25に記載の自動注入器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−510868(P2012−510868A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539690(P2011−539690)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/066561
【国際公開番号】WO2010/065726
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(595181003)マリンクロッド エルエルシー (203)
【Fターム(参考)】