説明

警備装置およびタイマー時間決定方法

【課題】入館タイマー機能および退館タイマー機能におけるタイマー時間を正確に測定して同時に警備装置に入力することができ、誤報をより低減すること。
【解決手段】警備装置100において、警備モードを切り替える警備モード切替部213と、警備モードの切替えの際に、所定のタイマー時間、異常を検知しても、報知を行わない異常通報部217と、警備モードの切替えに必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に基づいて所定のタイマー時間を決定する計測部216とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視領域の異常を検知して報知する際の退館タイマーおよび入館タイマーのタイマー時間を決定する警備装置及びタイマー時間決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
センサにより監視領域の異常を検知してネットワークに接続された監視センサまたは監視領域に報知する警備装置では、監視領域内に警備状態への設定および解除等、利用者による警備モードの切替え操作を行う操作手段としてのコントローラを設置している。したがって、警備状態を解除する場合には、警備状態の監視領域内に入りコントローラを操作する必要がある。
【0003】
このため、警備装置は、利用者による警備モードの警備解除状態への切替え操作が完了するまでの時間のセンサ検知については、警報として報知しないという入館タイマーの機能を有している。
【0004】
一方、利用者が外出等を行う場合には、警備モードを警備状態に切替え操作してから監視領域から退館するまでの時間のセンサ検知については、警報として報知しないという退館タイマーの機能も有している。
【0005】
入館タイマーおよび退館タイマーのタイマー時間は、短ければ短いほどセキュリティの向上を図ることができるが、タイマー時間が短すぎると、警備状態への切替え操作から退館完了までの間や入館してから警備解除状態への切替え操作の間に間に合わず、誤報が発生し、運用に支障をきたしたり、誤報を受けて出動する警備員の負担が増大するという問題がある。
【0006】
このため、従来技術では、入館または退館に必要な時間を正確に測定するために、実際の入館時または退館時の動作を操作者が行い、その所要時間をストップウォッチで計測して、警備装置の初期設定において、入館タイマと退館タイマのタイマー時間を予め計測した時間(例えば60秒等)に設定する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開昭59−52397号公報
【特許文献2】特開平7−29077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これらの従来技術では、入退館経路に空間センサが設置されている場合、センサの検知終了タイミングを正確に把握することができないため、設定されたタイマー時間が必ずしも適正であるとは限らないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、入館タイマー機能および退館タイマー機能におけるタイマー時間を正確に測定して同時に警備装置に入力することができ、誤報をより低減することができる警備装置およびタイマー時間決定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、監視領域における異常を検知して通報する警備装置において、監視領域において、異常を検知した場合における通報先への通報の可否または前記監視領域に対する報知の可否など、前記警備装置の動作を決定する複数の状態からなる警備モードを切り替える警備モード切替手段と、利用者による前記警備モードの切替え操作を受け付ける操作手段と、前記監視領域における異常を検知する異常検知手段と、前記異常検知手段によって異常を検知した場合に報知を行う手段であって、前記警備モードの切替えの際に、所定のタイマー時間、前記異常検知手段が異常を検知しても、報知を行わない報知手段と、前記警備モードの切替えに必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に基づいて前記所定のタイマー時間を決定する計測手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記警備装置で実行されるタイマー時間決定方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、警備モードの切替えに必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に基づいて前記所定のタイマー時間を決定することで、入館タイマー機能および退館タイマー機能におけるタイマー時間を正確に測定して同時に警備装置に入力することができ、誤報をより低減することができるという効果を奏する。
【0013】
また、本発明によれば、タイマー時間が設定後不適切となった場合でも、入館タイマー機能および退館タイマー機能における、より適切なタイマー時間を警備装置に入力することができ、誤報をより低減することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる警備装置およびタイマー時間決定方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
実施の形態1の警備装置は、住人が警備モードを警備状態または在宅警備状態に切り替えた時点から最後にセンサから検知信号を受信した時点までの実測時間、および住人を最初にセンサ203が検知した場合の検知信号を受信した時点から住人が警備モードを警備解除状態に切り替えた時点までの実測時間を計測して、実測時間に猶予時間を加算した値をタイマー時間(退館タイマー時間、入館タイマー時間)と決定するものである。なお、この実測時間の計測は警備装置の初期設定において通常行うことを想定している。
【0016】
図1は、実施の形態1の警備装置およびセンサの監視領域内の配置図である。本実施の形態の警備装置100は、監視領域における異常を監視するものであり、住居内において最終退館口となる玄関とは異なる部屋であるリビングに設置されている。ここで、監視領域は、本実施の形態では、図1に示されるリビング、和室、寝室などの部屋の全部または一部と玄関である。
【0017】
また、警備装置100は、監視センタ(図示せず)に有線または無線のネットワークで接続されている。ここで、監視センタは、警備装置100からの異常を検知した旨の通報を受信した場合に、待機中の警備員に対して異常が検知された監視領域へ向かう旨の指示を出すとともに、必要に応じて警察や消防など関係機関への通報を行うセンタである。
【0018】
警備装置100は、監視領域の警備モード(後述)が警備状態であるときに、監視領域に入館した不正な入館者(侵入者)などの異常を検知した場合、監視センタに異常通報を行ったり、監視領域内に警報を出力する。
【0019】
また、図1に示すように、複数のセンサ203が各部屋と玄関に設置されている。この複数のセンサ203は、監視領域である各部屋に入室してきた入室者を検知する目的で設置されたセンサであり、例えば、赤外線の受光量の変化をもとに人の存在を検出する赤外線センサ、赤外線などの受信が遮断されることで人の存在を検出する遮断センサ、および電磁波の乱れで人の存在を検知する電波センサ等が該当する。各センサ203と警備装置100は、有線または無線で接続されており、センサ203が人の存在を検知した場合に検知信号を警備装置100に送信する。
【0020】
図2は、実施の形態1の警備装置100の機能的構成を示すブロック図である。警備装置100は、図2に示すように、本体部210とコントローラ230とを備えており、監視センタ(図示せず)の他、住人が所持する携帯電話等の携帯端末300と無線ネットワークで接続されている。
【0021】
携帯端末300は、住人が所持しており、押しボタン(図示せず)が設けられている。この携帯端末300は、これを所持している住人から押しボタンの押下を受けると、在宅警備時(後述)に監視対象となっていない住居内の非監視領域に到着した旨の到着信号を警備装置100に送信する。
【0022】
警備装置100のコントローラ230は、警備装置100の一部をなすものであるが、リビングや廊下の壁など警備装置100の本体部210とは別個に設置されており、警備装置100の本体の入出力制御部211に有線または無線で接続されている。
【0023】
コントローラ230は、操作表示部231と、マイク232と、スピーカ233とを備えている。操作表示部231は、住人に対して各種画面の表示を行う。また、操作表示部231は、住人からの警備モードを切替える操作(切替操作)等を受け付けて、受け付けた切替操作後の警備モード(警備状態または警備解除状態)を示す切替信号を警備装置100の本体部の入出力制御部211に送出する。操作表示部231は、例えばタッチ入力式の液晶画面等が該当する。
【0024】
本体部210は、入出力制御部211と、警備モード切替部213と、警備モード記憶部212と、タイマー215と、計測部216と、異常通報部217と、時間記憶部214と、通信制御部206とを主に備えている。
【0025】
入出力制御部211は、コントローラ230(操作表示部231、マイク232、スピーカ233)の入出力制御、センサ203の入力制御により種々のデータの入出力を制御する処理部である。
【0026】
通信制御部206は、警備装置100とネットワーク200との間における通信を制御するものであり、具体的にはネットワークボードなどが該当する。
【0027】
警備モード記憶部212は、各種警備モード、および監視領域における現在の警備モードを記憶するメモリなどの記憶媒体である。すなわち、警備モード記憶部212には、現在の警備モードが記憶されていることになる。
【0028】
ここで、警備モードとは、監視領域において異常検知した際の通報先への通報の可否、または監視領域内に対する報知の可否などを定めたモードであり、異常を検知したときの警備装置100の動作を決定するモードである。警備モードは、通報の可否および通報先、監視領域への報知の有無などによって複数のモードが存在する。代表的な警備モードとしては、警備状態、在宅警備状態、警備解除状態が存在し、コントローラ230又はサブコントローラ230(コントローラは複数設定することも可能)における操作により、監視領域の警備モードを設定するようにしている。
【0029】
まず、警備状態とは、主に住人が外出中、警備を必要とする場合に設定する警備モードであり、センサ203によって異常を検知したときに発せられる検知信号を警備装置100が受信した場合に、監視センタに異常を知らせる警報を監視センタに通報する状態である。なお、監視領域において異常を検知したことをスピーカ233に報知する場合もある。これは、侵入者を威嚇する目的や誤報である場合に警報解除操作を促す目的で報知するものである。
【0030】
在宅警備状態とは、主に住人が在宅中、警備を必要とする場合に設定する警備モードであり、家庭内の一部の部屋を監視領域とした場合において、センサ203によって当該監視領域内で異常を検知したときに発せられる検知信号を警備装置100が受信した場合に、監視領域において異常を検知したことをスピーカ233等で報知する状態である。なお、監視領域だけではなく監視センタに異常を知らせる警報を報知する場合もある。これは、在宅時においても監視センタへの通報を行う契約を結んだ場合であり、監視領域において異常を検知したことを報知した後に、監視センタに通報を行うなどの動作をする。
【0031】
警備解除状態とは、主に住人が在宅中、警備を必要としない場合に設定する警備モードであり、センサ203によって異常を検知したときに発せられる検知信号を警備装置100が受信した場合でも、監視センタへの警報の通報、監視領域における異常の検知、通報先端末への異常の通報のいずれも行わない状態である。これは、センサにより異常が検知(人の存在の検知、扉の開閉の検知)されても、在宅中の住人を検知したものと判断するためである。
【0032】
なお、検知された異常が火災やガス漏れの場合、または、非常ボタンが操作された場合は、前記いずれの警備モードであるかによらず、監視センタへの通報、各エリアへの異常が検知された旨の報知などを行う。
【0033】
警備モード切替部213は、コントローラ230から入出力制御部211を介して切替信号を受け取り、受取った切替信号(すなわち、切り替え操作により指定された警備モード)に従って、警備モード記憶部212に、切り替え後の警備モードを記憶させることにより、現在の監視領域における警備モードの切替えを行うものである。
【0034】
タイマー215は、センサ203によって外出先から監視領域に入室してきた入室者が検知された場合、その検知された時点から外出時入館タイマー時間をタイマー設定する。また、タイマー215は、在宅時に非監視領域に設定された部屋から監視領域に設定された部屋に入室してきた入室者がセンサ203によって検知された場合、その検知された時点から在宅時入館タイマー時間をタイマー設定する。
【0035】
また、タイマー215は、住人による警備モードの警備状態への切替操作があった場合、その時点から外出時退館タイマー時間をタイマー設定する。また、タイマー215は、住人による警備モードの在宅警備状態への切替操作があった場合、その時点から在宅時退館タイマー時間をタイマー設定する。
【0036】
時間記憶部214は、外出時入館タイマー時間と、外出退館タイマー時間と、在宅時入館タイマー時間と、在宅時退館タイマー時間とを記憶するメモリ等の記憶媒体である。
【0037】
異常通報部217は、監視領域の警備モードが警備状態であるときに、センサ203によって監視領域に外部から入室した入室者が検知された場合、監視センタへ異常を検知した旨の通報を行なうものである。
【0038】
また、本実施の形態では、タイマー215によりタイマー設定された外出時入館タイマー時、外出時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間および在宅時退館タイマー時間のそれぞれの経過前は、警備状態または在宅警備状態の監視領域のセンサ203から検知信号を受信した場合では、当該検知信号を一時留保し、監視センタへ通報または監視領域内への報知が行われないようにしている。
【0039】
計測部216は、警備装置100が実測モードに設定されている場合に、警備モードの切替え操作の際に必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に猶予時間を付与して外出時入館タイマー時、外出時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間および在宅時退館タイマー時間を決定するものである。ここで、実測モードは、入館時の場合には、センサ203による検知信号を受信した時点から警備モードの切替操作を行った時点までの時間、退館時には警備モードの切替操作を行った時点から最後にセンサ203が検知信号を検知した後復旧信号を受信した(復旧した)時点までの時間を計測部216に計測させるためのモードである。実測モードは、利用者によりコントローラ230の操作表示部231により設定され、実測モードの設定入力が行われた場合には、現在のモードが実測モードである旨がRAM(Random Access Memory)等のメモリに保持される。計測部216は、このRAMに記憶されている現在のモードを参照して、警備装置100が現在実測モードに設定されているか否かを判断する。
【0040】
具体的には、計測部216は、住人が住居から外出する際に、住人による警備モードの警備解除状態から警備状態への切替え操作を操作表示部231から受け付けた時点から、最終退館口(図1の例では玄関)に設置されたセンサ203による検知信号を受信した後復旧信号受信した(復旧した)時点までの時間を実測時間として計測する。そして、計測部216は、この実測時間に猶予時間を加算して、加算値を外出時退館タイマー時間として時間記憶部214に保存する。
【0041】
また、計測部216は、外出中の住人が帰宅して監視領域である住居内に入室する際に、最終退館口である玄関に設置されたセンサ203から検知信号を受信した時点から、入室者による警備モードの警備状態から警備解除状態への切替え操作を受け付けた時点までの時間を実測時間として計測する。そして、計測部216は、この実測時間に猶予時間を加算して、加算値を外出時入館タイマー時間として時間記憶部214に保存する。
【0042】
また、計測部216は、住居内の監視領域から非監視領域(例えば、寝室)に移動して在宅警備を行う際に、住人による警備モードの警備解除状態から在宅警備状態への切替え操作を操作表示部231から受け付けた時点から、住人からの携帯端末300による到着信号の受信した時点から遡って最後にセンサ203から検知信号を受信した後復旧信号を受信した(復旧した)時点までの時間を実測時間として計測する。そして、計測部216は、この実測時間に猶予時間を加算して、加算値を在宅時退館タイマー時間として時間記憶部214に保存する。
【0043】
ここで、携帯端末300から到達信号を受信し、かつ受信た時点から遡って最後に検知信号を受信した時点までの時間を計測する理由は、在宅警備においては、住人は最終退館口を通る可能性は少なく、いずれかの監視領域を通過して非監視領域に移動し、また非監視領域まで移動する退館経路も一定でないため、非監視領域の設定のいかんによって最後にセンサ203から検知信号をいつ受信したかを特定することが困難であるからである。
【0044】
また、計測部216は、住人が住居内の非監視領域から監視領域に移動して在宅警備を解除する際に、最初にセンサ203から検知信号を受信した時点から、住人による警備モードの在宅警備状態から警備解除状態への切替え操作を受け付けた時点までの時間を実測時間として計測する。そして、計測部216は、この実測時間に猶予時間を加算して、加算値を在宅時入館タイマー時間として時間記憶部214に保存する。ここで、いずれの場合も、猶予時間は任意に定めることができる。
【0045】
なお、非監視領域まで移動する退館経路が一定でないため、最後に検知信号を発信したセンサ203が異なる場合があるが、警備装置100では受信した検知信号をセンサ単位で認識するため、警備モードの切替操作に要する時間が長いセンサ203を実測時間の計測の対象とする。
【0046】
また、コントローラ230が複数設定されている場合には、その設置されている場所によって各コントローラ230の警備モードの切替操作に要する時間が異なる場合がある。この場合には、各コントローラ230ごとに実測時間の計測、タイマー時間の補正を行うように構成すればよい。
【0047】
次に、以上のように構成された実施の形態1にかかる警備装置100によるタイマー時間の決定処理について説明する。
【0048】
まず、外出の際の警備時における外出時退館タイマー時間、外出時入館タイマー時間の決定処理について説明する。図3は、実施の形態1の外出時退館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
住人が外出する際に、コントローラ230の操作表示部231を操作して警備モードを警備解除状態から警備状態に切り替える操作を行う。これにより、入出力制御部211が警備解除状態から警備状態への切り替え操作を受付けると(ステップS11)、計測部216は、RAMを参照して現在のモードが実測モードに設定されているか否かを調べる(ステップS12)。
【0050】
そして、警備装置100の現在のモードが実測モードでない場合には(ステップS12:No)、タイマー215は、時間記憶部214に保存されている外出時退館タイマー時間を読み出す(ステップS19)。そして、タイマー215は、読み出した外出時退館タイマー時間をタイマー設定して、異常通報部217は通常の外出時退館タイマー設定処理を行う(ステップS20)。
【0051】
一方、ステップS12において、警備装置100が、現在実測モードに設定されている場合には(ステップS12:Yes)、計測部216は時間計測を開始する(ステップS13)。
【0052】
そして、最終退館口のセンサ203から検知信号を受信するまで待機する(ステップS15:No)。最終退館口のセンサ203から検知信号を受信し、その後復旧した場合(復旧信号を受信した場合)には(ステップS15:Yes)、計測部216は、住人が外出のために玄関に入室し、外へ退出したと判断して、時間計測を終了する(ステップS16)。
【0053】
次に、計測部216は、計測時間を実測時間とし、この実測時間に猶予時間を加算して外出時退館タイマー時間を算出し(ステップS17)、この外出時退館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS18)。これにより、実測時間に基づいた正確な外出時退館タイマー時間が求められることになる。
【0054】
図4は、実施の形態1の外出時入館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0055】
外出中の住人が外部から住居内の最終退館口である玄関に入室すると、玄関に設置されたセンサ203が住人を検知し、検知信号を警備装置100に送信する。警備装置100の入出力制御部211が最終退館口のセンサ203からの検知信号を受信すると(ステップS31:Yes)、計測部216は、RAMを参照して現在のモードが実測モードに設定されているか否かを調べる(ステップS32)。
【0056】
そして、警備装置100の現在のモードが実測モードでない場合には(ステップS32:No)、タイマー215は、時間記憶部214に保存されている外出時入館タイマー時間を読み出す(ステップS39)。そして、タイマー215は、読み出した外出時入館タイマー時間をタイマー設定して、異常通報部217は通常の外出時入館タイマー設定処理を行う(ステップS40)。
【0057】
一方、ステップS32において、警備装置100が、現在実測モードに設定されている場合には(ステップS32:Yes)、計測部216は時間計測を開始する(ステップS33)。
【0058】
そして、住人がコントローラ230の操作表示部231を操作して警備モードを警備状態から警備解除状態に切り替える操作を行う。これにより、入出力制御部211が警備状態から警備解除状態への切り替え操作を受付けると(ステップS34:Yes)、計測部216は時間計測を終了する(ステップS35)。
【0059】
次に、計測部216は、この計測時間を実測時間とし、この実測時間に猶予時間を加算して外出時入館タイマー時間を算出し(ステップS36)、この外出時入館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS37)。これにより、実測時間に基づいた正確な外出時入館タイマー時間が、求められることになる。
【0060】
次に、在宅警備時における在宅時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間の決定処理について説明する。図5は、実施の形態1の在宅時退館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。ここで、住居内の一部の部屋(例えば、寝室)が非監視領域に設定され、その他の部屋が監視領域に設定されているものとする。なお、かかる監視領域、非監視領域の設定は、コントローラ230の操作表示部231から住人によって予め設定される。
【0061】
例えば、住人が就寝する際に、リビングのコントローラ230の操作表示部231を操作して警備モードを警備解除状態から在宅警備状態に切り替える操作を行う。これにより、入出力制御部211が警備解除状態から在宅警備状態への切り替え操作を受付けると(ステップS51)、計測部216は、RAMを参照して現在のモードが実測モードに設定されているか否かを調べる(ステップS52)。
【0062】
そして、警備装置100の現在のモードが実測モードでない場合には(ステップS52:No)、タイマー215は、時間記憶部214に保存されている在宅時退館タイマー時間を読み出す(ステップS59)。そして、タイマー215は、読み出した在宅時退館タイマー時間をタイマー設定して、異常通報部217は通常の在宅時退館タイマー設定処理を行う(ステップS60)。
【0063】
一方、ステップS52において、警備装置100が、現在実測モードに設定されている場合には(ステップS52:Yes)、計測部216は時間計測を開始する(ステップS53)。
【0064】
そして、住人が所持する携帯端末300から非監視領域である寝室に到着した旨を示す到着信号を受信するまで待機する(ステップS55:No)。携帯端末300から到着信号を受信した場合には(ステップS55:Yes)、計測部216は住人は就寝のために非監視領域である寝室に入室したと判断して、時間計測を終了する(ステップS56)。
【0065】
次に、計測部216は、在宅警備状態への切替時点から、この計測時間から遡って最後にセンサ203から受信した復旧信号の受信時刻までの時間を実測時間とし、この実測時間に猶予時間を加算して在宅時退館タイマー時間を算出する(ステップS57)。そして、計測部216は、この在宅時退館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS58)。これにより、実測時間に基づいた正確な在宅時退館タイマー時間が求められることになる。
【0066】
図6は、実施の形態1の在宅時入館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【0067】
非監視領域である寝室にいる住人が監視領域の部屋に入室すると、監視領域に設置されたセンサ203が住人を検知し、検知信号を警備装置100に送信する。警備装置100の入出力制御部211が在宅警備の領域の最初にセンサ203からの検知信号を受信すると(ステップS71:Yes)、計測部216は、RAMを参照して現在のモードが実測モードに設定されているか否かを調べる(ステップS72)。
【0068】
そして、警備装置100の現在のモードが実測モードでない場合には(ステップS72:No)、現在の警備モードが在宅警備状態か否かを判断する(ステップS78)、そして、現在の警備モードが在宅警備状態でない場合には(ステップS78:No)、処理を終了する。一方、現在の警備モードが在宅警備状態である場合には(ステップS78:Yes)、タイマー215は、時間記憶部214に保存されている在宅時入館タイマー時間を読み出す(ステップS79)。そして、タイマー215は、読み出した在宅時入館タイマー時間をタイマー設定して、異常通報部217は通常の在宅時入館タイマー設定処理を行う(ステップS80)。
【0069】
一方、ステップS72において、警備装置100が、現在実測モードに設定されている場合には(ステップS72:Yes)、計測部216は時間計測を開始する(ステップS73)。
【0070】
そして、住人がコントローラ230の操作表示部231を操作して警備モードを在宅警備状態から警備解除状態に切り替える操作を行う。これにより、入出力制御部211が在宅警備状態から警備解除状態への切り替え操作を受付けると(ステップS74:Yes)、計測部216は時間計測を終了する(ステップS75)。
【0071】
次に、計測部216は、この計測時間を実測時間とし、この実測時間に猶予時間を加算して在宅時入館タイマー時間を算出し(ステップS76)、この在宅時入館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS77)。これにより、実測時間に基づいた正確な在宅時入館タイマー時間が、求められることになる。
【0072】
このように実施の形態1にかかる警備装置100では、実際の警備モードの切替の際に、必要な時間を実測時間として計測して、この計測された実測時間に猶予時間を加算して各タイマー時間を決定しているので、より正確なタイマー時間を決定することができ、誤報をより低減することができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、警備装置100の設置場所をリビングとしているがこれに限定されるものではなく、いずれの部屋に設置することができる。
【0074】
また、本実施の形態では、在宅警備時の非監視領域を寝室とし、他の部屋を監視領域と設定しているが、これに限定されるものではなく、いずれの部屋も監視領域、非監視領域に設定することができる。
【0075】
(実施の形態2)
実施の形態1の警備装置は、住人が警備モードを警備状態または在宅警備状態に切り替えた時点から最後にセンサ203から復旧信号を受信した時点までの実測時間、住人を最初にセンサ203が検知した場合の検知信号を受信した時点から住人が警備モードを警備解除状態に切り替えた時点までの実測時間を計測して、実測時間に猶予時間を加算した値を外出時入館タイマー時間、外出時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間、在宅時退館タイマー時間と決定していた。実施の形態2の警備装置では、さらに、実施の形態1のように決定した外出時入館タイマー時間、外出時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間、在宅時退館タイマー時間を補正することを可能としている。
【0076】
図7は、実施の形態2の警備装置700の機能的構成を示すブロック図である。警備装置700は、図7に示すように、警備装置700は、本体部710とコントローラ230とを備えており、監視センタ(不図示)の他、住人が所持する携帯電話等の携帯端末300と無線ネットワークで接続されている。ここで、コントローラ230、携帯端末300の機能および構成は、実施の形態1と同様である。
【0077】
本体部710は、入出力制御部211と、警備モード切替部213と、警備モード記憶部212と、タイマー215と、計測部216と、異常通報部217と、時間記憶部214と、通信制御部206と、補正部701と、実測時間記憶部702とを主に備えている。ここで、入出力制御部211、警備モード切替部213、警備モード記憶部212、タイマー215、計測部216、異常通報部217、時間記憶部214、通信制御部206の機能および構成は、実施の形態1と同様である。
【0078】
実測時間記憶部702は、住人が警備モードを警備状態または在宅警備状態に切り替えた時点から最後にセンサ203から検知信号を受信した後復旧信号を受信した時点までの実測時間を退館ごとに、住人を最初にセンサ203が検知した場合の検知信号を受信した時点から住人が警備モードを警備解除状態に切り替えた時点までの実測時間を入館ごとにそれぞれすべて記憶しておくためのメモリ等の記憶媒体である。
【0079】
補正部701は、実測時間記憶部702に記憶された複数回の実測時間に基づいて各タイマー時間を補正するものである。具体的には、補正部701は、複数回の実測時間のそれぞれとタイマー時間との差が所定の適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上である場合が所定回数以上ある場合には、外出時入館タイマー時間、外出時退館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間、在宅時退館タイマー時間(以下、「タイマー時間」という。)を適正範囲に基づいた補正量だけ減少して補正する。
【0080】
図8は、タイマー時間の減少補正を説明するための図である。ここでは、初回の実測時間に猶予時間を加算したタイマー時間が設定されている状態を示している。2回目以降の複数の実測時間(実測時間記憶部702に記憶されている)は、複数の白抜き四角形状の点で示されている。補正部701は、これらの各実測時間と設定されているタイマー時間の差分をそれぞれ算出する。図8において、適正判定範囲は、上記差分値が当該範囲に属する場合にタイマー時間の補正を必要としない範囲である。減少補正判定範囲は、上記差分値が当該範囲に属する場合にタイマー時間の減少補正を行う範囲であり、適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上一定時間の範囲である。増加補正判定範囲は、上記差分値が当該範囲に属する場合にタイマー時間の増加補正を行う範囲であり、適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下でタイマー時間までの範囲である。ここで、図8では、差分の大きさを考えているので、タイマー時間の位置を差分0として、図8の左方向に向けて値が増加する方向と考える。
【0081】
図8の例において、減少補正判定範囲に属する実測時間の数(実測の回数)が所定回数以上である場合、すなわち、実測時間とタイマー時間との差分が適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上である回数が所定回数以上である場合には、タイマー時間を第1閾値と第2閾値の間の範囲(すなわち適正判定範囲)の1/2の値の補正量だけ減少して補正する。
【0082】
ここで、本実施の形態では、減少補正の際の補正量を適正判定範囲の1/2としているが、これに限定されるものではない。
【0083】
また、補正部701は、複数の実測時間のそれぞれとタイマー時間との差分が所定の適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下である場合が所定回数以上ある場合には、タイマー時間を適正判定範囲に基づいた補正量だけ増加して補正する。
【0084】
図9は、タイマー時間の増加補正を説明するための図である。図9では、図8と同様に、2回目以降の複数の実測時間(実測時間記憶部702に記憶されている)は、複数の□の点で示されている。また、図9では、図8と同様に、適正補正範囲、増加補正判定範囲、減少補正判定範囲が定められている。
【0085】
図9の例において、増加補正判定範囲に属する実測時間の数(実測の回数)が所定回数以上である場合、すなわち、実測時間とタイマー時間との差分が適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下である回数が所定回数以上である場合には、タイマー時間を適正判定範囲の1/2の値の補正量だけ増加して補正する。
【0086】
ここで、本実施の形態では、増加補正の際の補正量を適正判定範囲の1/2としているが、これに限定されるものではない。
【0087】
次に、以上のように構成された本実施の形態の警備装置700によるタイマー時間の補正処理について説明する。図10は、外出時退館タイマー時間の補正処理の手順を示すフローチャートである。
【0088】
まず、補正部701は、外出退館時の実測時間を実測時間記憶部702からすべて読み出して取得する(ステップS91)。そして、補正部701は、取得した実測時間のそれぞれと時間記憶部に記憶された外出時退館タイマー時間との差分を算出する(ステップS92)。そして、補正部701は、適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上の差分が所定数以上存在するか否かを判断する(ステップS93)。
【0089】
そして、適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上の差分が所定数以上存在する場合には(ステップS93:Yes)、補正部701は、適正判定範囲に基づいた補正量、すなわち適正判定範囲の1/2の補正量分だけ外出時退館タイマー時間を減少補正する(ステップS94)。そして、補正部701は、補正後の外出時退館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS95)。
【0090】
一方、ステップS93において、適正判定範囲の上限値(第1閾値)以上の差分が所定数以上存在しない場合には(ステップS93:No)、補正部701は、適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下の差分が所定数以上存在するか否かを判断する(ステップS96)。
【0091】
そして、適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下の差分が所定数以上存在する場合には(ステップS96:Yes)、補正部701は、適正判定範囲に基づいた補正量、すなわち適正判定範囲の1/2の補正量分だけ外出時退館タイマー時間を増加補正する(ステップS97)。そして、補正部701は、補正後の外出時退館タイマー時間を時間記憶部214に保存する(ステップS95)。
【0092】
一方、ステップ96において、適正判定範囲の下限値(第2閾値)以下の差分が所定数以上存在しない場合には(ステップS96:No)、タイマー時間の補正は行わずに処理を終了する。
【0093】
以上の処理は、外出時入館タイマー時間、在宅時入館タイマー時間、在宅時退館タイマー時間の補正についても同様に行われる。
【0094】
このように実施の形態2にかかる警備装置700では、実測時間に基づいてタイマー時間を補正しているので、タイマー時間が設定後不適切であった場合でも、実測時間に基づいて補正を行って、入館タイマー機能および退館タイマー機能におけるタイマー時間を正確に測定して同時に警備装置に入力することができ、誤報をより低減することができる。
【0095】
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】実施の形態1の警備装置およびセンサの監視領域内の配置図である。
【図2】実施の形態1の警備装置100の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1の外出時退館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1の外出時入館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の在宅時退館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1の在宅時入館タイマー時間の決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態2の警備装置700の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】タイマー時間の減少補正を説明するための図である。
【図9】タイマー時間の増加補正を説明するための図である。
【図10】外出時退館タイマー時間の補正処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0097】
100,700 警備装置
203 センサ
210,710 本体部
211 入出力制御部
212 警備モード記憶部
213 警備モード切替部
214 時間記憶部
215 タイマー
216 計測部
217 異常通報部
230 コントローラ
231 操作表示部
232 マイク
233 スピーカ
300 携帯端末
701 補正部
702 実測時間記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域における異常を検知して通報する警備装置において、
監視領域において、異常を検知した場合における通報先への通報の可否または前記監視領域に対する報知の可否など、前記警備装置の動作を決定する複数の状態からなる警備モードを切り替える警備モード切替手段と、
利用者による前記警備モードの切替え操作を受け付ける操作手段と、
前記監視領域における異常を検知する異常検知手段と、
前記異常検知手段によって異常を検知した場合に報知を行う手段であって、前記警備モードの切替えの際に、所定のタイマー時間、前記異常検知手段が異常を検知しても、報知を行わない報知手段と、
前記警備モードの切替えに必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に基づいて前記所定のタイマー時間を決定する計測手段と、
を備えたことを特徴とする警備装置。
【請求項2】
前記警備モード切替手段は、前記警備モードを、異常を検知した場合でもネットワークに接続された監視センタまたは前記監視領域へ報知を行わない警備解除状態から、異常を検知した場合に前記監視センタに報知を行う警備状態へ切り替え、
前記計測手段は、前記操作手段により前記警備解除状態から前記警備状態への切替え操作を受け付けた時点から、最終退館口に設置された前記異常検知手段によって異常を検知した後復旧した時点までの時間を前記実測時間として計測することを特徴とする請求項1に記載の警備装置。
【請求項3】
前記警備モード切替手段は、さらに、前記警備モードを、前記警備状態から前記警備解除状態へ切り替え、
前記計測手段は、最終退館口に設置された前記異常検知手段によって異常を検知した時点から、前記操作手段により前記警備状態から前記警備解除状態への切替え操作を受け付ける時点までの時間を前記実測時間として計測することを特徴とする請求項2に記載の警備装置。
【請求項4】
利用者が所持する携帯端末から、前記監視領域以外の領域に到達した旨を示す到達信号を受信する受信手段をさらに備え、
前記警備モード切替手段は、さらに、前記警備モードを、前記警備解除状態から、異常を検知した場合に前記監視領域に報知を行う在宅警備状態へ切り替え、
前記計測手段は、前記操作手段により前記警備解除状態から前記在宅警備状態への切替え操作を受け付けた時点から、前記到達信号を受信した時点から遡って最後に前記異常検知手段によって異常を検知した後復旧した時点までの時間を前記実測時間として計測することを特徴とする請求項2または3に記載の警備装置。
【請求項5】
前記警備モード切替手段は、さらに、前記警備モードを、前記在宅警備状態から前記警備解除状態へ切り替え、
前記計測手段は、最初に前記異常検知手段によって異常を検知した時点から前記操作手段により前記在宅警備状態から前記警備解除状態への切替え操作を受け付けた時点までの時間を前記実測時間として計測することを特徴とする請求項4に記載の警備装置。
【請求項6】
前記計測手段は、前記計測された実測時間に所定の猶予時間を付加して前記所定のタイマー時間を決定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の警備装置。
【請求項7】
複数の前記実測時間に基づいて前記タイマー時間を補正する補正手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の警備装置。
【請求項8】
前記補正手段は、複数の前記実測時間のそれぞれと前記タイマー時間との差が所定の適正判定範囲の上限値以上である場合が所定回数以上ある場合には、前記タイマー時間を前記第1閾値に基づいて減少して補正することを特徴とする請求項7に記載の警備装置。
【請求項9】
前記補正手段は、複数の前記実測時間のそれぞれと前記タイマー時間との差が所定の適正判定範囲の下限値以下である場合が所定回数以上ある場合には、前記タイマー時間を前記第2閾値に基づいて増加して補正することを特徴とする請求項7または8に記載の警備装置。
【請求項10】
監視領域における異常を検知して通報する警備装置で実行されるタイマー時間決定方法であって、
警備モード切替え手段が、監視領域において、異常を検知した場合における通報先への通報の可否または前記監視領域に対する報知の可否など、前記警備装置の動作を決定する複数の状態からなる警備モードを切り替える警備モード切替工程と、
操作手段が、利用者による前記警備モードの切替え操作を受け付ける操作工程と、
異常検知手段が、前記監視領域における異常を検知する異常検知工程と、
報知手段が、前記異常検知手段によって異常を検知した場合に報知を行う工程であって、前記警備モードの切替えの際に、所定のタイマー時間、前記異常検知手段が異常を検知しても、報知を行わない報知工程と、
計測手段が、前記警備モードの切替えに必要な実測時間を計測し、計測された実測時間に基づいて前記所定のタイマー時間を決定する計測工程と、
を含むことを特徴とするタイマー時間決定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−87039(P2009−87039A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256018(P2007−256018)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000202361)綜合警備保障株式会社 (266)
【Fターム(参考)】