説明

負圧ポンプ

【課題】負圧ポンプにおいて、騒音の低減を図ることができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】ケース90にロータ77とベーン78とを収納してなるポンプ部70と、このポンプ部70を覆うカバー体60とを有する負圧ポンプ10において、ケース90は、ベーン78の打音がカバー体60側へ伝達することを抑制する中空部93、93を有している。中空部93、93は、ロータ77及びベーン78で発生した排気を通す排気通路107、107を兼ねている。
【効果】中空部を排気通路として兼用したので、排気通路をポンプ部の外に設ける場合に比べ、負圧ポンプの小型化が図れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負圧ポンプ、例えば車両に備えられる負圧ブースタの負圧室内を負圧にする負圧ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の負圧ポンプとして、自動車用電動ポンプが提案されている(例えば、特許文献1(図2)参照。)。
【0003】
負圧ポンプは、ベーン付きロータと、このベーン付きロータを収納するハウジングと、このハウジングの吸気口側を塞ぐプレートとからなる。ハウジングとプレートとの間に共鳴空間が設けられている。吸気口における吸気騒音が共鳴空間による共鳴作用により低減される。
【0004】
しかし、ベーンがハウジングを叩くことで生ずる打音が、ハウジングの外へ容易に漏れる。外へ漏れたベーンの打音は騒音の要因となる。そこで、打音対策が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−16703公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、負圧ポンプにおいて、ベーンの打音対策を講じて、騒音の低減を図ることができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、ケースにロータとベーンとを収納してなるポンプ部と、このポンプ部を覆うカバー体とを有する負圧ポンプにおいて、
前記ケースは、前記ベーンの打音が前記カバー体側へ伝達することを抑制する中空部を有していることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明では、中空部の外側に空間部を有していることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明では、中空部は、ロータ及びベーンで発生した排気を通す排気通路を兼ねていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明では、ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、第1蓋体とケースとの間に、ロータ及びベーンで発生した排気を排気通路へ流す第1連絡通路が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明では、ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、第2蓋体の近傍にてケースに、排気通路を流れる排気をケース外で且つカバー体内へ放出する第2連絡通路が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明では、ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、この第2蓋体に接して配置されるボディ部へ排気を排出する第2連絡通路が、第2蓋体に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、ケースに、ベーンの打音がカバー体側へ伝達することを抑制する中空部を設けるようにした。
ケースの肉を伝わるベーンの打音は中空部で遮断される。結果、ベースの打音がポンプ部の外へ漏れることを抑制することができる。漏れた打音はさらにカバー体で遮断される。このような二重の遮音構造によって、ベーンの打音を効果的に減音することができる。
本発明によれば、負圧ポンプにおいて、騒音の低減を図ることができる技術が提供される。
【0014】
請求項2に係る発明では、中空部の外側に空間部を有している。ケースの肉を伝わるベーンの打音は中空部で遮断されるが、漏れた打音は空間部で遮断される。このような二重の遮音構造によって、ベーンの打音を効果的に減音することができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、中空部を、ロータ及びベーンで発生した排気を通す排気通路として兼用した。
中空部を排気通路として兼用したので、排気通路をポンプ部の外に設ける場合に比べ、負圧ポンプの小型化が図れる。
【0016】
請求項4に係る発明では、ケースと第1蓋体との間に設けた第1連絡通路を介して、ロータ及びベーンで発生した排気を排気通路へ流すようにした。
排気は、第1連絡通路から排気通路(中空部)へ流入する段階で膨張する。この膨張で排気が保有する音響エネルギーは減衰する。結果、排気音を大幅に低減することができる。
【0017】
請求項5に係る発明では、第2蓋体の近傍にてケースに設けた第2連絡通路で、排気通路を流れる排気をケース外で且つカバー体内へ放出するようにした。排気は、第2連絡通路からカバー体内へ放出される段階で膨張する。この膨張で音響エネルギーは更に減衰する。結果、排気音を大幅に低減することができる。
【0018】
請求項6に係る発明では、第2蓋体に接して配置されるボディ部へ排気を排出する第2連絡通路が、第2蓋体に形成されている。このことによって、請求項5と同様に、排気音を低減しながら、ケースの加工が少なくなり、ケースの加工コストを低減することができる。特に、第2蓋体にはモータ軸を通す軸穴が設けられる。この軸穴等と同時に加工することで、第2蓋体の加工コストの上昇を抑えることができる。よって、トータルの加工コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施例1に係る負圧ポンプの分解斜視図である。
【図2】ポンプ部の分解斜視図である。
【図3】図2の3矢視図である。
【図4】負圧ポンプの要部断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】吸入ポートからポンプ部までの吸気の流れを説明する図である。
【図7】接続管から排気口までの排気の流れを説明する図である。
【図8】ケースの変更例を示す図である。
【図9】実施例2に係る負圧ポンプの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。本発明の負圧ポンプは、車両用負圧ブースタ用に好適であるが、用途は任意である。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例1】
【0021】
先ず、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、負圧ポンプ10は、吸入ポート24を上部に有するボディ部40と、このボディ部40の一方の側面に複数(この例では2本)のビス26で取付けられ、モータ軸27がインボリュートスプライン軸であるモータ28と、ボディ部40の他方の側面に設けられている複数(この例では4個)の雌ねじ穴31に長いボルト32をねじ込むことで取付けられるポンプ部70と、吸入ポート24にフィルタ部材33を介して接続される接続管50と、ポンプ部70を覆うと共に、ボディ部40の他方の面に設けられている複数(この例では4個)の雌ねじ穴34にビス36をねじ込むことで取付けられるカバー体60とからなる。
【0022】
モータ28の側部に、モータ28へ給電する中間コネクタ37が設けられる。
【0023】
ボディ部40は、モータ28をマウントするため及び車両に接続するための基盤であるため、厚くて剛性に富む、例えば鋳物などの金属製とすることが望まれる。ボディ部40の底面に、車両側のブラケットに取付けられる一対の固定部41が下方に突出して設けられる。ボディ部40の中心部にモータ軸27が挿入される軸穴42が設けられる。
【0024】
ボディ部40のうちポンプ部70が取付けられる側面を、ポンプ取付け側面43と呼ぶことにする。このポンプ取付け側面43に、ポンプ取付け側面43の外周に沿ってOリングなどのシール材44が設けられる。
【0025】
また、ポンプ取付け側面43に、軸穴42の上方から下方にかけて、軸穴42を中心とする半円形の吸気溝46が設けられており、この吸気溝46を囲うようにOリングなどのシール材47がポンプ取付け側面43に設けられる。
【0026】
接続管50は、ボディ部40の上面に設けられている複数(この例では2個)の雌ねじ穴51にビス52をねじ込むことで締結される締結部53と、この締結部53から上方に突出する基部55と、この基部55からモータ軸27の軸方向56に延びるホース差込部57とを主要素とし、Oリングなどのシール材58を介して吸入ポート24に接続される。
【0027】
カバー体60は、有底円筒であり、ポンプ取付け側面43に対向する底部61と、この底部61からポンプ取付け側面43に向けて延びる筒部62と、この筒部62の端部に鍔状に形成されるフランジ部63とからなる。
【0028】
図2はポンプ部70の分解斜視図であり、ポンプ部70は、非円断面のロータ室71及び複数(この例では4個)のボルト穴72が設けられるケース90と、複数のベーン溝75が放射状に設けられ、中心にインボリュートスプライン穴76が設けられ、非円断面のロータ室71に回転自在に収納されるロータ77と、複数のベーン溝75に各々移動自在に収納されるベーン78と、複数(この例では4個)のボルト穴81及び上下2個の吸気孔82、82を有する第2蓋体84と、複数(この例では4個)のボルト穴86を有する第1蓋体87と、ボルト穴86、72、81に通される複数(この例では4本)のボルト32とからなる。
【0029】
ケース90のロータ室71は、略長円形であり、長軸方向91が鉛直に向き、短軸方向92が水平に向くように形成される。ロータ室71の短軸方向92の両側に、複数(この例では一対)の中空部93、93が設けられる。中空部93、93は、モータ軸の軸方向(符号57で示す直線)に沿ってケース90を貫通する穴である。
【0030】
中空部93、93は、各々、側壁部94において、可及的に広い空間になるように形成される。すなわち、中空部93は、ケース90に十分な強度が確保される範囲で、上のボルト穴72の近傍から下のボルト穴72の近傍まで、可及的に大きな幅で形成される。中空部93の幅方向両側に、ロータ室71側の壁部96と、カバー体(図1、符号60)側の壁部97とが形成される。
【0031】
ケース90の一方の開口は第1蓋体87で塞がれ、他方の開口は第2蓋体84で塞がれる。
【0032】
第2蓋体84は、モータ軸(図1、符号27)が挿入される挿入孔98を有する。吸気孔82、82は、挿入孔98を挟んで対向するように配置される。
第1蓋体87は、ケース90側の表面に一対の凹部101、101を有する。
【0033】
壁部97のうち第2蓋体84側の端部に半円状の切欠き102が形成される。
図3に示されるように、切欠き102は、一対の壁部97、97のうち、一方の壁部97の下部に配置される。他方の壁部97の上部にも、半円状の切欠き102が設けられる。
【0034】
負圧ポンプの各部の構成を図4、図5に基づいて、さらに詳細に説明する。
図4は、図2及び図1に基づいて組立てられた負圧ポンプ10の要部断面図である。
図4に示されるように、軸穴42に転がり軸受103が設けられており、この軸受103にモータ軸27が支持される。モータ軸27の先端部は、ロータ77のインボリュートスプライン穴76に嵌り、先端が第1蓋体87の近傍まで達する。
【0035】
凹部101、101は、各々、壁部96の厚みtより大きな幅Wで形成される。この幅Wの凹部101、101が壁部96、96の端部に合わさることで、ロータ室71と中空部93とを連通する第1連絡通路104、104が形成される。
【0036】
切欠き102、102が第2蓋体84と合わさることで、中空部93内とカバー体60内とを連通する第2連絡通路106、106が形成される。中空部93、93は、第1連絡通路104、104から第2連絡通路106、106に排気を導く排気通路107、107としての役割を果たす。
【0037】
図5に示されるように、ロータ室71の長軸方向91の両端に、ロータ室71とロータ77との間の隙間であるポンプ室111、111が形成される。吸気孔82、82は、長軸方向91に対して角度θ1で傾斜する直線112上に配置される。また、吸気孔82、82は、吸気溝(図1、符号46)の両端に対応する位置で、且つ、ポンプ室111、111と重なる位置に配置される。
【0038】
想像線で示す第1連絡通路104、104は、長軸方向91に対して、直線112と反対側に角度θ2で傾斜する直線113上で、且つ、ポンプ室111、111及び中空部93、93と重なる位置に配置される。
【0039】
なお、吸気孔、第1連絡通路、第2連絡通路、中空部の各々の構成、及び、傾斜角θ1・傾斜角θ2は、要求されるポンプ性能に応じて任意に設定することができる。
【0040】
ポンプ取付け側面43のうちカバー体60で覆われる部分の最も低い位置に、排気流出口114が設けられる。この排気流出口114の直下であって一対の固定部41、41の間に、排気口120が設けられる。
【0041】
排気口120は、排気穴121に外から栓部材122を嵌め、排気穴121の内周面と栓部材122の外周面との間に複数の排気通路123を形成してなる。
排気流出口114と排気口120とは排出通路124によって連通される。
【0042】
以上に述べた負圧ポンプにおける吸気・排気の流れを図7、図6に基づいて説明する。
図7に示されるように、モータ(図1、符号28)が作動すると、ポンプ部70の吸引作用により、外気が接続管50内に吸入される。この吸気は、フィルタ部材33を通過して吸入ポート24に吸入される(矢印(1))。
【0043】
図6に示されるように、吸入ポート24に入った吸気は、一方の吸気孔82からポンプ部70に入る(矢印(2))、又は、吸気溝46を通って他方の吸気孔82からポンプ部70に入る(矢印(3))。
【0044】
吸気孔82、82からポンプ室111、111に入った吸気は、複数のベーン78の作用で加圧され、第1連絡通路104、104を介して、中空部93、93である排気通路107、107へ排出される(矢印(4)、(5))。このとき、排気は第1連絡通路104、104で絞られた後、排気通路107、107で膨張する。そして、排気は、排気通路107、107を通過し、第2連絡通路106、106で再び絞られた後、カバー体60内に排出され、再び膨張する(矢印(6)、(7))。
【0045】
図7に戻り、カバー体60内に排出された排気は、ポンプ部70の上を通る(矢印(8))、あるいは、ポンプ部70の側方を通る(矢印(9))、あるいは、カバー体60の底部61とポンプ部70との間を通る(矢印(10))などして、最終的にポンプ部70の下に廻る((矢印(11))。
【0046】
ポンプ部70の下に廻った排気は、排気流出口114から排出通路124に入り(矢印(12))、栓部材122に達すると、栓部材122を回避(迂回)するようにして、排気通路123から大気中に放出される(矢印(13))。
【0047】
以上のように作用する負圧ポンプによれば、次に述べる効果が得られる。
図6に示されるように、中空部93に介在する空気層によって、壁部96、96に伝わるベーン78の打音は遮断される。結果、ベーン78の打音がポンプ部70の外へ漏れることを抑制することができる。漏れた打音は、カバー体60内の空間部126で遮断される。結果、負圧ポンプ10の更なる騒音低減が達成できる。
【0048】
また、中空部93、93を排気通路107、107として兼用したので、排気通路をポンプ部の外に設ける場合に比べ、負圧ポンプの小型化が図れる。
【0049】
さらに、排気は、第1連絡通路104、104から中空部93、93(排気通路107、107)へ流入する段階で膨張する。この膨張で排気が保有する音響エネルギーは減衰する。次に、排気は、第2連絡通路106、106からカバー体60内へ放出される段階で膨張する。この膨張で音響エネルギーは更に減衰する。結果、排気音を大幅に低減することができる。
【0050】
次に、ケースの変更例を図面に基づいて説明する。
図8は、図2において符号90で示されるケースの変更例を説明する図である。ケース90との相違点は、ケースに更に中空部を追加したことにある。その他は図2と同じであるため、図2の符号を流用して詳細な説明を省略する。
【0051】
図8に示されるように、ケース90Bでは、中空部93、93に加え、ロータ室71の長軸方向91の両側に中空部93B、93Bを設けた。中空部93B、93Bを追加することで、ロータ室71は、全周に亘って複数の中空部93、93Bで囲われるようになる。中空部93、93Bに介在する空気層によって、壁部96、96に伝わるベーンの打音は遮断される。結果、遮音効果が上がり、ベーンの打音がポンプ部(図6、符号70)の外へ漏れることを一層抑制することができる。
【実施例2】
【0052】
次に、本発明の実施例2を説明する。なお、図4からの変更点は次の通りである。
図4で壁部97に切欠き形成していた第2連絡通路106を、第2蓋体128に移す。
【0053】
すなわち、図9に示すように、ケース体90の一方の開口は第1蓋体127で塞がれ、他方の開口は第2蓋体128で塞がれ、この第2蓋体128に、モータ軸27に平行になるようにして、第2連絡通路106、106が貫通形成されている。これらの第2連絡通路106、106に繋がる排出通路124が、ボディ部40内に形成されている。ボディ部40には、栓部材122を要部とする排気口120が設けられ、この排気口120に排出通路124の出口が繋がっている。
【0054】
吸気はベーン78の作用で加圧され、第1連絡通路104、104を介して、中空部93、93である排気通路107、107へ排出される。このとき、排気は第1連絡通路104、104で絞られた後、排気通路107、107で膨張する。そして、排気は、排気通路107、107を通り、第2連絡通路106、106を通り、排出通路124を通り、排気口120に至る。排気口120では排気は、栓部材122を回避(迂回)するようにして、排気通路123から大気中に放出される。
【0055】
図9においては、排気音はカバー体90内の空間部126に介在する空気層によって遮断されるので、図4と同様に、排気音を低減することができる。
更には、図9では第2連絡通路106を第2蓋体128に形成した。ケース90への加工が少なくなり、ケース90の加工コストを低減することができる。特に、第2蓋体128にはモータ軸27を通す軸穴42が設けられる。この軸穴42等と同時に加工することで、第2蓋体128の加工コストの上昇を抑えることができる。よって、トータルの加工コストを低減することができる。
【0056】
尚、本実施例では、ケースに2個又は4個の中空部を設けたが、中空部の個数は、1個、3個又は5個以上であっても良い。
【0057】
また、本発明の負圧ポンプは、ポンプの種類を格別に限定するものでなく、ケースにロータとベーンとを収納してなるポンプであれば、種類は任意である。
【0058】
また、本発明の負圧ポンプは、車両に備えられる負圧ブースタの負圧室内を、負圧にするための車両用の負圧ポンプに好適であるが、用途を格別に限定するものではなく、一般機械用、汎用機械用、一般設備用に適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の負圧ポンプは、車両に備えられる負圧ブースタの負圧室内を、負圧にするための車両用の負圧ポンプに好適である。
【符号の説明】
【0060】
10…負圧ポンプ、40…ボディ部、60…カバー体、70…ポンプ部、77…ロータ、78…ベーン、84、128…第2蓋体、87、127…第1蓋体、90、90B…ケース、93、93B…中空部、104、104…第1連絡通路、106、106…第2連絡通路、107…排気通路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースにロータとベーンとを収納してなるポンプ部と、このポンプ部を覆うカバー体とを有する負圧ポンプにおいて、
前記ケースは、前記ベーンの打音が前記カバー体側へ伝達することを抑制する中空部を有していることを特徴とする負圧ポンプ。
【請求項2】
請求項1記載の負圧ポンプにおいて、
前記中空部の外側に空間部を有していることを特徴とする負圧ポンプ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の負圧ポンプにおいて、
前記中空部は、前記ロータ及び前記ベーンで発生した排気を通す排気通路を兼ねていることを特徴とする負圧ポンプ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の負圧ポンプにおいて、
前記ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、前記第1蓋体と前記ケースとの間に、前記ロータ及び前記ベーンで発生した排気を前記排気通路へ流す第1連絡通路が設けられていることを特徴とする負圧ポンプ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の負圧ポンプにおいて、
前記ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、前記第2蓋体の近傍にて前記ケースに、前記排気通路を流れる排気を前記ケース外で且つ前記カバー体内へ放出する第2連絡通路が設けられていることを特徴とする負圧ポンプ。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項記載の負圧ポンプにおいて、
前記ケースは、一方の開口が第1蓋体で塞がれ、他方の開口が第2蓋体で塞がれており、この第2蓋体に接して配置されるボディ部へ排気を排出する第2連絡通路が、前記第2蓋体に形成されていることを特徴とする負圧ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−87701(P2012−87701A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235824(P2010−235824)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000226677)日信工業株式会社 (840)
【Fターム(参考)】