説明

走行方法計算装置及びプログラム

【課題】実現可能性が高く、かつ、消費エネルギーを最適にする走行方法を求めることができるようにする。
【解決手段】経路探索部28によって、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を複数探索し、信号通過候補抽出部30によって、経路候補の各々について、信号通過ダイヤグラムの候補を複数抽出する。最適走行計算部32によって、信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、消費エネルギー量を最適にする走行方法を計算すると共に、消費エネルギー量を計算する。実現予想度算出部34によって、信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、実現予想度を算出する。順位付け部36によって、計算された走行方法の各々に対して、消費エネルギー量及び実現予想度に従って、順序付けを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行方法計算装置及びプログラムに係り、特に、消費エネルギーが最適となる走行方法を計算する走行方法計算装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、多種類のコストが存在する道路ネットワークにおいて、与えられた出発地と目的地を結ぶ最適経路を生成する経路探索方法が知られている(特許文献1)。この方法では、最初に、リンクごとに決まるリンクコストを選び出し、これらのリンクコストの和をリンクの拡張された“距離”と定義する。次に、この“距離”の定義された道路ネットワークに第k最短経路問題のアルゴリズムを適用して“距離”が最短である適当な個数の経路を生成する。最後に、生成された各経路ごとに、リンクによらないコストである非リンクコストを考慮してトータルコストを計算し、その中から最小のトータルコストを持つ経路を最適経路として選択する。
【0003】
また、走行環境を考慮して車両が消費するエネルギーを最適化させた走行計画を生成する走行計画生成装置が知られている(特許文献2)。この装置では、速度パターンを設定条件に基づいて生成し、交通状況を取得し、生成した速度パターンと取得した交通状況とに基づいて走行計画を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−264097号公報
【特許文献2】特開2009−70101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術では、トータルコストを最小にする走行方法の実現可能性を考慮していないため、選択された最適経路を案内しても、トータルコストが最小にならない場合がある、という問題がある。
【0006】
また、上記の特許文献2に記載の技術では、消費エネルギーを最適化する走行計画の実現可能性を考慮していないため、生成された走行計画に応じて経路案内しても、消費エネルギーが最適にならない場合がある、という問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギーを最適にする走行方法を求めることができる走行方法計算装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明に係る走行方法計算装置は、道路ネットワークデータと、前記道路ネットワーク上の各信号の点灯サイクルの時刻を表わす信号情報とを記憶した道路情報記憶手段と、前記道路ネットワーク上の各リンクの渋滞情報又は各リンク上の車両の走行状態情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を少なくとも1つ探索する経路探索手段と、前記信号情報に基づいて、前記経路探索手段によって探索された経路候補の各々について、前記経路候補上の各信号を青信号で通過するときの前記青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する抽出手段と、前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、対応する経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、前記走行方法による消費エネルギー量を計算する計算手段と、前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号の前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される度合いを示す実現度を算出する実現度算出手段と、前記計算された走行方法の各々に対して、記走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行う順序付け手段とを含んで構成されている。
【0009】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、道路ネットワークデータと、前記道路ネットワーク上の各信号の点灯サイクルの時刻を表わす信号情報とを記憶した道路情報記憶手段、前記道路ネットワーク上の各リンクの渋滞情報又は各リンク上の車両の走行状態情報を取得する情報取得手段、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を少なくとも1つ探索する経路探索手段、前記信号情報に基づいて、前記経路探索手段によって探索された経路候補の各々について、前記経路候補上の各信号を青信号で通過するときの前記青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する抽出手段、前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、対応する経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、前記走行方法による消費エネルギー量を計算する計算手段、前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号の前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される度合いを示す実現度を算出する実現度算出手段、及び前記計算された走行方法の各々に対して、記走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行う順序付け手段として機能させるためのプログラムである。
【0010】
本発明によれば、情報取得手段によって、道路ネットワーク上の各リンクの渋滞情報又は各リンク上の車両の走行状態情報を取得する。経路探索手段によって、情報取得手段によって取得した渋滞情報又は走行状態情報に基づいて、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を少なくとも1つ探索する。
【0011】
そして、抽出手段によって、信号情報に基づいて、経路探索手段によって探索された経路候補の各々について、経路候補上の各信号を青信号で通過するときの青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する。計算手段によって、抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、情報取得手段によって取得した渋滞情報又は走行状態情報に基づいて、対応する経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、走行方法による消費エネルギー量を計算する。
【0012】
そして、実現度算出手段によって、抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号の青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される度合いを示す実現度を算出する。順序付け手段によって、計算された走行方法の各々に対して、走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行う。
【0013】
このように、経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度を算出し、走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行うことにより、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を求めることができる。
【0014】
本発明に係る計算手段は、前回順序付けられた上位の所定個の走行方法に対応する信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、現在の渋滞情報又は走行状態情報に基づいて、走行方法及び消費エネルギー量を繰り返し計算し、実現度算出手段は、前回順序付けられた上位の所定個の走行方法に対応する信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、現在の渋滞情報又は走行状態情報と、計算手段によって今回計算された走行方法に基づいて、実現度を繰り返し算出し、順序付け手段は、繰り返し算出された走行方法の各々に対して、順序付けを繰り返し行うことができる。これによって、現在の交通環境に応じて、計算量を抑えて、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を求めることができる。
【0015】
また、本発明に係る繰り返し計算する走行方法計算装置は、現在の渋滞情報に基づいて、経路候補上に新たに渋滞が発生したか否かを判定する判定手段を更に含み、経路探索手段は、判定手段によって経路候補上に新たに渋滞が発生したと判定された場合には、再度、情報取得手段によって取得した現在の渋滞情報又は走行状態情報に基づいて、経路候補を少なくとも1つ探索し、抽出手段は、信号情報に基づいて、経路探索手段によって再び探索された経路候補の各々について、信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出することができる。これによって、交通環境が大きく変化した場合であっても、現在の交通環境に応じて、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を求めることができる。
【0016】
本発明に係る順序付け手段は、計算された走行方法の各々を、走行方法による消費エネルギー量の昇順、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度の降順に従って並べることによって、順序付けを行うことができる。
【0017】
本発明に係る実現度算出手段は、信号通過ダイヤグラムの候補に対して計算された走行方法に基づいて走行したときに、信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号のうちの隣接する信号ペアの青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される実現度を、各信号ペアについて算出し、算出された各信号ペアの実現度を乗算することによって、各信号の青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される実現度を算出することができる。
【0018】
また、本発明のプログラムは、記憶媒体に格納して提供することも可能である。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明の走行方法計算装置及びプログラムによれば、経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度を算出し、走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行うことにより、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を求めることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る経路探索装置を示すブロック図である。
【図2】信号通過ダイヤグラムを説明するための図である。
【図3】走行経路を時間で分割したときの各時点における速度を示す図である。
【図4】速度及び駆動力と燃料消費量との関係を示すグラフである。
【図5】青信号で通過するための上限速度と下限速度を説明するための図である。
【図6】速度の確率分布を示すグラフである。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る経路探索装置における経路探索処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図8】(A)信号交差点で停止した様子を示す図、及び(B)信号交差点で停止しなかった様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。車両に搭載され、かつ、自車両のドライバに対して目的地までの経路を案内する経路探索装置に本発明を適用した場合を例に説明する。
【0022】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る経路探索装置10は、交通情報センターからの交通情報を受信する情報受信部12と、自車両の位置を計測する位置計測部14と、ドライバが目的地を入力するための入力操作部16と、消費エネルギー量を最適にする目的地までの経路を探索すると共に、目的地までの経路における消費エネルギー量を最適にする走行方法を計算するコンピュータ18と、探索された経路及び計算された走行方法をドライバに対して表示する表示部20とを備えている。なお、本実施の形態では、経路探索装置10が、内燃機関を備えた車両に搭載されている場合を例に説明する。
【0023】
交通情報センターでは、路上センサなどを用いて、各リンク上を走行している車両の車速を示す走行情報、及び各リンクの渋滞長を示す渋滞情報を収集し、収集したリンク毎の走行情報及び渋滞情報を含む交通情報を送信する。
【0024】
位置計測部14は、例えば、GPSセンサを用いて構成され、自車両の現在位置を計測する。
【0025】
コンピュータ18は、CPUと、RAMと、後述する経路探索処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。コンピュータ18は、情報受信部12によって受信した交通情報を収集する交通情報収集部22と、位置計測部14によって計測された自車両の位置を出発地として取得すると共に、ドライバによる入力操作部16の操作により入力された目的地を取得する自車情報取得部24と、道路ネットワークデータ、道路ネットワーク上の各リンクの道路勾配や制限速度を示す道路情報、及び道路ネットワーク上の各信号の点灯サイクルを表わす信号情報を記憶した道路ネットワークデータベース26と、収集した交通情報及び道路ネットワークデータに基づいて、出発地から目的地までの経路候補を複数探索する経路探索部28と、信号情報に基づいて、探索された経路候補の各々について、経路候補上の各信号を通過するときの青信号のサイクルを示すサイクル情報の列で表わされる信号通過ダイヤグラムの候補を抽出する信号通過候補抽出部30と、抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、収集した交通情報に基づいて、消費エネルギー量を最適にする各リンク上の走行方法及び当該走行方法での消費エネルギー量を計算する最適走行計算部32と、抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、当該信号通過ダイヤグラムの候補が実現されると予想される度合いを示す実現予想度を算出する実現予想度算出部34と、計算された消費エネルギー量を最適にする走行方法の各々を順位付けすると共に、順位付けされた走行方法を、対応する走行経路と共にリスト化して表示部20に出力する順位付け部36と、収集された交通情報に基づいて、交通環境に大きな変化が生じたか否かを判定し、判定結果に応じて上記処理を繰り返すように制御する変化判定部38とを備えている。
【0026】
なお、交通情報収集部22は、情報取得手段の一例であり、道路ネットワークデータベース26は、道路情報記憶手段の一例である。
【0027】
道路ネットワークデータベース26は、道路ネットワークデータと、道路ネットワーク上の各リンクの道路情報、及び道路ネットワーク上の各信号の信号情報を記憶しており、信号情報は、各信号について、点灯サイクルの時刻を表した情報である。
【0028】
経路探索部28は、収集した交通情報及び道路ネットワークデータに基づいて、最短経路を探索するアルゴリズムや、最短時間の経路を探索するアルゴリズムなどを用いて、出発地から目的地までの経路候補を複数探索する。経路探索のアルゴリズムについては、従来既知のものを利用すればよく、詳細な説明を省略する。
【0029】
信号通過候補抽出部30は、まず、道路情報の制限速度及び信号情報に基づいて、現在時刻に現在位置を出発した場合に、全ての経路候補上の各リンクの信号の青信号のサイクルのうち、通過することが不可能なサイクルを抽出して、禁止リストに登録する。例えば、図2に示すように、制限速度を示す点線の直線より左側に存在する青信号のサイクルが、禁止リストに登録される。また、隣接する信号交差点の信号の青信号のサイクルの組み合わせについても、通過することが不可能なものを抽出して、禁止リストに登録する。例えば、上記図2における、隣接する信号交差点の信号の青信号のサイクル情報の組み合わせ「(1,1)→(2,1)」を、禁止リストに登録する。
【0030】
また、信号通過候補抽出部30は、抽出した各経路候補に対し、信号情報が示す当該経路候補上の各信号の青信号のサイクルから、禁止リストに登録されていない青信号のサイクル、又は隣接する信号の青信号のサイクルの組み合わせを抽出して、当該経路候補上の各信号の青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を各々抽出する。信号通過ダイヤグラムは、何サイクル目の青信号で各信号交差点を通過するかを示すものであり、以下のように、信号交差点を識別する番号と、サイクルを識別する番号とからなるサイクル情報の列で表わされる。
【0031】
(1,1)→(2,2)→(3,2)→(4,3)・・・
【0032】
最適走行計算部32は、抽出された信号通過ダイヤグラムの各候補に対して、以下に説明するように、当該信号通過ダイヤグラムの候補で各信号を通過する場合の車両の走行方法であって、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を計算する。
【0033】
まず、図3に示すように、走行経路を時間で分割し、各時点での走行速度vを要素とする速度推移ベクトルX=(v,v,・・・,v)に関して、目的関数を最小にする非線形計画問題としてモデル化する。
【0034】
目的関数は、以下の(1)式で表される。
【0035】
【数1】

【0036】
ただし、P()は、エネルギー消費量を表わす関数であり、vは、時点iでの走行速度である。また、f()は、駆動力を表わす関数であり、θは、時点iでの道路勾配である。
【0037】
P()は、速度と駆動力とに基づいてエネルギー消費量が決定される関数であり、図4に示すように、速度と駆動力との組み合わせと、エネルギー消費量との予め定められた対応関係に基づく関数である。道路勾配θは、道路情報から得られる値である。また、加速度制約を表わすδは、対象とする車両の特性から予め定められた値であり、速度制約を表わすVは、道路情報の制限速度から得られる値である。また、走行距離を表わすDは、目的地までの距離から得られる値である。
【0038】
信号通過ダイヤグラムの候補が表わす、隣接する信号における青信号のサイクルで通過する走行を実現するためには、図5に示すように、その信号交差点間の区間の平均速度について、上限Vと下限Vが存在する。信号通過ダイヤグラムの候補を実現する走行方法における、信号交差点間の区間の平均速度vは、その間になければならないため、平均速度に関する速度制約が、上記の目的関数Pに追加される。
【0039】
また、交通環境に応じて制約を、目的関数Pに対して逐次追加してもよい。例えば、交通情報の渋滞情報や走行情報により、ある区間[D1〜D2]に速度制約が追加される場合には、以下の(2)式で表わす速度制約を追加してもよい。
【0040】
【数2】

【0041】
ただし、V’は、渋滞情報又は走行情報(先行車の速度)により決定される上限速度である。
【0042】
最適走行計算部32は、当該信号通過ダイヤグラムの候補について、種々の制約条件を満たし、かつ、上記(1)式の目的関数を最小化する速度推移ベクトルを計算し、消費エネルギーを最適にする走行方法とする。また、最適走行計算部32は、求めた消費エネルギーを最適にする走行方法で走行したときの消費エネルギー量を計算する。
【0043】
実現予想度算出部34は、計算した消費エネルギーを最適にする走行方法に対応する信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、以下のように、実現予想度を算出する。
【0044】
まず、交通情報の渋滞情報や走行情報(先行車の速度情報)などから、信号通過ダイヤグラムの候補における隣接する信号間の各々の通過実現予想度を算出する。
【0045】
信号通過ダイヤグラムの候補が表わす隣接する信号における青信号のサイクルで通過する走行を実現するためには、上記図5に示すように、その信号交差点間の区間の平均速度について、上限Vと下限Vが存在する。
【0046】
このダイヤグラムを実現する最適運転方法における速度vは、以下の(3)式に示すように、上限Vと下限Vとの間になければならない。
【0047】
【数3】

【0048】
一方、実際にドライバが運転するであろう速度は、必ずしもvに一致するとは限らない。たとえ自動運転であっても、交通状況の変化により、vに一致できない場合もありうる。
【0049】
そこで、今後実際になされるであろう速度は、図6に示すように、算出したvを含むある確率密度関数で示され、消費エネルギー量が最適となる走行方法における速度推移ベクトルと、交通情報の渋滞情報及び走行情報(先行車の速度情報)とに基づいて、確率密度関数が決定される。
【0050】
このとき、隣接する信号間の各々の通過実現予想度は、上記図6の確率密度関数における斜線部[V,V]の積分で表される。
【0051】
上記のように、信号通過ダイヤグラムの候補における隣接する信号間(例えば、(1,1)→(2,2),(2,2)→(3,3),・・・)の各々について、通過実現予想度が算出される。
【0052】
そして、通過実現予想度を、隣接する信号間の全ての組み合わせについて乗算することで、当該信号通過ダイヤグラムの候補の実現予想度が算出される。
【0053】
以上の各処理が、全経路候補、信号通過ダイヤグラムの全候補に対して行われることにより、以下に示すように、経路候補及び信号通過ダイヤグラムの候補の組み合わせの各々について、消費エネルギー量、実現予想度、消費エネルギー、エネルギー最適な走行方法が計算される。
消費エネルギー 実現予想度 経路 信号通過ダイヤグラム 走行方法
(1) 600 30% 経路A (1,1)→(2,2)・・・
(2) 700 40% 経路A (1,2)→(2,2)・・・
(3) 700 10% 経路B (1,1)→(2,1)・・・
【0054】
順位付け部36は、消費エネルギー量を第1参照項目とし、実現予想度を第2参照項目として、走行経路、信号通過ダイヤグラム、消費エネルギー量、及び消費エネルギーを最適にする走行方法を含む最適走行データを、消費エネルギー量の昇順→実現予想度の降順に並べて順位付けを行い、候補リストに保存する。このとき、実現予想度が所定値以上の信号通過ダイヤグラムの候補のみを候補リストに保存し、その他の候補(実現予想度が所定値未満のもの)は、実現性が低い信号通過ダイヤグラムとして候補リストから除外すると共に、禁止リストに追加登録する。
【0055】
また、上記の候補リストが、表示部20に出力され、ドライバに対して表示されることにより、消費エネルギーを最適にする最上位の走行経路と走行方法がドライバに案内される。
【0056】
変化判定部38は、現在の交通情報を取得し、上記の候補リストにおける経路候補上に、新たな渋滞や事故が発生したか否かを判定する。渋滞情報などの交通情報から、新たに渋滞や事故が発生したと判定された場合には、交通環境に大きな変化があったと判断し、経路探索部28による経路探索から、上記の各処理を再び行う。一方、渋滞や事故が新たに発生していないと判定された場合には、交通環境に大きな変化がないと判断し、候補リストの所定個の上位候補についてのみ、最適走行計算部32による最適走行の計算から上記の各処理を再び行う。このとき、実現性の低い候補を予め除外しているため、フィードバックループで同じような計算を逐次実行する際の計算資源の節約、計算の高速化が可能となる。
【0057】
また、繰り返し処理において、ドライバに対して案内中の経路・走行方法について、最初に計算するようにしてもよい。これによって、ドライバへの情報提示における情報伝達遅延を大幅に短縮することができる。
【0058】
次に、第1の実施の形態に係る経路探索装置10の動作について説明する。まず、経路探索装置10において、ドライバが入力操作部16を操作して目的地を入力すると、コンピュータ18において、図7に示す経路探索処理ルーチンが実行される。
【0059】
まず、ステップ100において、情報受信部12によって、交通情報センターからの交通情報を受信して収集すると共に、位置計測部14によって計測された現在の自車両の位置を取得する。また、ドライバにより入力された目的地を示す情報を取得する。
【0060】
そして、ステップ102において、前回の処理時と比較して、交通環境に大きな変化があるか否かを判定する。1回目の処理である場合や、上記ステップ100で取得した交通情報に基づいて、新たな渋滞や事故が発生したと判断される場合には、ステップ104へ移行するが、上記ステップ100で取得した交通情報に基づいて、前回処理時と比較して、新たな渋滞や事故が発生していないと判断される場合には、ステップ124へ移行する。
【0061】
ステップ104では、上記ステップ100で取得した現在の自車両の位置を、出発地として設定すると共に、入力された目的地を設定して、経路探索アルゴリズムにより、出発地から目的地までの経路の候補を複数抽出する。
【0062】
次のステップ106では、道路ネットワークデータベース26から道路情報及び信号情報を取得し、上記ステップ104で抽出された全経路候補における各信号について、制限速度に従って、実現不可能な青信号のサイクルを抽出すると共に、隣接する信号交差点における実現不可能な青信号のサイクルの組み合わせを抽出して、禁止リストに追加登録する。
【0063】
そして、ステップ108において、1つの経路候補を注目の経路候補として設定し、注目の経路候補に対し、禁止リストの信号サイクル以外を用いて、信号通過ダイヤグラムの候補を複数抽出する。ステップ110では、1つの信号通過ダイヤグラムの候補を注目の候補として設定し、注目の信号通過ダイヤグラムの候補に対し、上記ステップ100で取得した渋滞情報及び走行情報に基づいて、消費エネルギーを最適にする走行方法を計算する。
【0064】
そして、ステップ112において、上記ステップ110で計算された走行方法における、注目の信号通過ダイヤグラムの候補の実現予想度を算出する。ステップ114では、注目の走行経路、注目の信号通過ダイヤグラム、消費エネルギー量、及び消費エネルギーを最適にする走行方法を含む最適走行データを、消費エネルギー量の昇順→実現予想度の降順に並ぶように、候補リストに追加する。このとき、実現予想度が所定値未満である場合には、候補リストに追加せずに、禁止リストに追加する。
【0065】
そして、ステップ116では、注目の経路候補について、信号通過ダイヤグラムの全候補について、上記ステップ110〜ステップ114の処理を実行したか否かを判定する。上記ステップ110〜ステップ114の処理を実行していない信号通過ダイヤグラムの候補が存在する場合には、上記ステップ110へ戻り、注目の候補として設定し、上記処理を繰り返す。一方、信号通過ダイヤグラムの全候補について、上記ステップ110〜ステップ114の処理を実行した場合には、ステップ118において、上記ステップ104で抽出された全経路候補について、上記ステップ108〜ステップ116の処理を実行したか否かを判定する。上記ステップ108〜ステップ116の処理を実行していない経路候補が存在する場合には、上記ステップ108へ戻り、注目の経路候補として設定し、上記処理を繰り返す。一方、全経路候補について、上記ステップ108〜ステップ116の処理を実行した場合には、ステップ120において、候補リストに登録された最適走行データの走行経路及び走行方法を、上位の所定個の最適走行データのものだけ表示部20に出力する。
【0066】
そして、ステップ122において、位置計測部14によって計測された現在の自車両の位置を取得して出発地として設定し、また、自車両が通過した信号交差点に関する青信号のサイクルを、禁止リストから除外して、上記ステップ100へ戻る。また、候補リストの中に、自車両が走行した経路に対して、通過した信号交差点で分岐した別の経路を含むものがあれば、候補リストから除外する。
【0067】
一方、ステップ124では、前回の処理で得られた候補リストの上位から所定個の最適走行データのうち、1つの最適走行データを注目データとして設定し、注目データの信号通過ダイヤグラムの候補に対して、上記ステップ100で取得した現在の渋滞情報及び走行情報に基づいて、消費エネルギーを最適にする走行方法を計算すると共に、当該走行方法における消費エネルギー量を計算する。
【0068】
そして、ステップ126において、上記ステップ124で計算された走行方法における、注目データの信号通過ダイヤグラムの候補の実現予想度を算出する。次のステップ128では、注目の最適走行データについて、消費エネルギー量の昇順→実現予想度の降順に並ぶように、候補リストでの順位を更新する。このとき、実現予想度が所定値未満である場合には、注目の最適走行データを候補リストから削除して、禁止リストに追加する。
【0069】
そして、ステップ130では、候補リストの上位の全ての最適走行データについて、上記ステップ124〜ステップ128の処理を実行したか否かを判定する。上記ステップ124〜ステップ128の処理を実行していない、上位の最適走行データが存在する場合には、上記ステップ124へ戻り、注目のデータとして設定し、上記処理を繰り返す。一方、上位の全ての最適走行データについて、上記ステップ124〜ステップ128の処理を実行した場合には、上記ステップ120へ移行する。
【0070】
上記経路探索処理ルーチンが実行されると、随時、現時点での交通環境に応じた走行経路及び走行方法が、表示部20に表示される。このとき、例えば、車載されたナビゲーションシステムにおいて、探索された目的地点までの経路及び走行方法をドライバに対して案内する処理を行う。
【0071】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る経路探索装置によれば、経路候補を走行するときの消費エネルギー量を最適にする走行方法を計算すると共に、対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現予想度を算出し、走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現予想度に基づいて、順位付けを行うことにより、実現可能性が高く、かつ、消費エネルギー量を最適にする走行方法を求めることができる。
【0072】
信号通過ダイヤグラムの各候補に対する、消費エネルギーを最適にする走行方法を比較することで、消費エネルギーを最適にする信号通過ダイヤグラムを選定することができる。さらに、渋滞情報や先行車の速度情報により、信号通過ダイヤグラムの実現可能性を評価することにより、渋滞等により消費エネルギー最適な信号通過ダイヤグラムが実現できない場合でも、渋滞状況に合わせた消費エネルギー最適な信号通過ダイヤグラムとその走行方法を逐次計算できるため、状況に応じた消費エネルギーを最適にする走行方法を計算することが可能になる。
【0073】
さらに、青信号のサイクル情報に関する禁止リストにより、信号通過ダイヤグラムの候補の抽出処理において、総当り検索をしなくて済む。また、交通環境に大きな変化がなければ、候補リストの上位候補だけを再度計算するだけで十分であるため、逐次算出の計算時間を大幅に短縮することもできる。
【0074】
また、走行途中にて、交通状況が大きく変化することにより、予め算出されていた消費エネルギーを最適にする走行方法が実現できなくなることがほとんどである。そこで、信号通過ダイヤグラムの候補に対して実現可能性を逐次算出することにより、走行途中で元々の消費エネルギー最適走行が実現できないことが明らかになったとしても、次善策への変更をスムーズに実行することができる。
【0075】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態に係る経路探索装置の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0076】
第2の実施の形態では、自車両が、赤信号で停止するとき、消費エネルギー量を最適化するためにアイドリングストップする車両に、経路探索装置が搭載された場合を例に説明する。
【0077】
最適走行計算部32における上述した最適化問題の目的関数Pは、途中で停止しない場合には連続関数として表すことができるが、途中で停止後アイドリングストップする場合には非連続関数となるため、一般的な非線形最適化アルゴリズムでは対応できない。
【0078】
また、図8(A)に示すように、途中で停止する場合は、その停止地点(地点A)までの消費エネルギー量を最適にする走行方法と、地点Aから目的地までの消費エネルギー量を最適にする走行方法とにより消費されるエネルギーの和が、最適な消費エネルギー量となる。
【0079】
従って、第2の実施の形態における最適走行計算部32では、この消費エネルギー量と、図8(B)に示すように途中で停止しない場合の最適な消費エネルギーとを比較して、途中で停止する場合における消費エネルギー量の方が少なければ、赤信号で停止する走行方法を、消費エネルギー量を最適にする走行方法として計算する。
【0080】
なお、第2の実施の形態に係る経路探索装置の他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
なお、上記の第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、経路探索装置を車両に搭載した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、交通情報センター側の装置に、本発明を適用してもよい。この場合には、経路探索対象の車両から、出発地及び目的地を示すデータを、交通情報センター側の装置に送信し、経路探索結果(走行方法及び走行経路)を、車両へ送信するようにすればよい。
【0082】
また、内燃機関により駆動する車両に経路探索装置を搭載した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、モータで駆動する電気自動車や、内燃機関とモータの双方で駆動するハイブリッド車両に、経路探索装置を搭載してもよい。この場合には、車両の種類に応じて、目的関数Pにおける、エネルギー消費量を表わす関数を定義すればよい。
【0083】
また、計算された走行方法及び走行経路を、表示部に表示する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、計算された走行方法及び走行経路を、エンジン・電気制御系に出力して、エネルギー最適制御を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 経路探索装置
12 情報受信部
14 位置計測部
16 入力操作部
18 コンピュータ
22 交通情報収集部
24 自車情報取得部
26 道路ネットワークデータベース
28 経路探索部
30 信号通過候補抽出部
32 最適走行計算部
34 実現予想度算出部
36 順位付け部
38 変化判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路ネットワークデータと、前記道路ネットワーク上の各信号の点灯サイクルの時刻を表わす信号情報とを記憶した道路情報記憶手段と、
前記道路ネットワーク上の各リンクの渋滞情報又は各リンク上の車両の走行状態情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を少なくとも1つ探索する経路探索手段と、
前記信号情報に基づいて、前記経路探索手段によって探索された経路候補の各々について、前記経路候補上の各信号を青信号で通過するときの前記青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する抽出手段と、
前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、対応する経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、前記走行方法による消費エネルギー量を計算する計算手段と、
前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号の前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される度合いを示す実現度を算出する実現度算出手段と、
前記計算された走行方法の各々に対して、前記走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行う順序付け手段と、
を含む走行方法計算装置。
【請求項2】
前記計算手段は、前回順序付けられた上位の所定個の走行方法に対応する信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、現在の前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、前記走行方法及び前記消費エネルギー量を繰り返し計算し、
前記実現度算出手段は、前回順序付けられた上位の所定個の走行方法に対応する信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、現在の前記渋滞情報又は前記走行状態情報と、前記計算手段によって今回計算された前記走行方法に基づいて、前記実現度を繰り返し算出し、
前記順序付け手段は、繰り返し算出された走行方法の各々に対して、順序付けを繰り返し行う請求項1記載の走行方法計算装置。
【請求項3】
現在の前記渋滞情報に基づいて、前記経路候補上に新たに渋滞が発生したか否かを判定する判定手段を更に含み、
前記経路探索手段は、前記判定手段によって前記経路候補上に新たに渋滞が発生したと判定された場合には、再度、前記情報取得手段によって取得した現在の前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、前記経路候補を少なくとも1つ探索し、
前記抽出手段は、前記信号情報に基づいて、前記経路探索手段によって再び探索された経路候補の各々について、前記信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する請求項2記載の走行方法計算装置。
【請求項4】
前記順序付け手段は、前記計算された走行方法の各々を、前記走行方法による消費エネルギー量の昇順、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度の降順に従って並べることによって、順序付けを行う請求項1〜請求項3の何れか1項記載の走行方法計算装置。
【請求項5】
前記実現度算出手段は、前記信号通過ダイヤグラムの候補に対して計算された前記走行方法に基づいて走行したときに、前記信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号のうちの隣接する信号ペアの前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される実現度を、各信号ペアについて算出し、前記算出された各信号ペアの実現度を乗算することによって、各信号の前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される実現度を算出する請求項1〜請求項4の何れか1項記載の走行方法計算装置。
【請求項6】
コンピュータを、
道路ネットワークデータと、前記道路ネットワーク上の各信号の点灯サイクルの時刻を表わす信号情報とを記憶した道路情報記憶手段、
前記道路ネットワーク上の各リンクの渋滞情報又は各リンク上の車両の走行状態情報を取得する情報取得手段、
前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、車両の出発地から目的地に到達するまでの経路候補を少なくとも1つ探索する経路探索手段、
前記信号情報に基づいて、前記経路探索手段によって探索された経路候補の各々について、前記経路候補上の各信号を青信号で通過するときの前記青信号のサイクル情報の列を示す信号通過ダイヤグラムの候補を少なくとも1つ抽出する抽出手段、
前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記情報取得手段によって取得した前記渋滞情報又は前記走行状態情報に基づいて、対応する経路候補を走行するときの消費エネルギー量に応じた走行方法を計算すると共に、前記走行方法による消費エネルギー量を計算する計算手段、
前記抽出された信号通過ダイヤグラムの候補の各々について、前記信号通過ダイヤグラムの候補が示す各信号の前記青信号のサイクル情報で通過する走行が実現される度合いを示す実現度を算出する実現度算出手段、及び
前記計算された走行方法の各々に対して、前記走行方法による消費エネルギー量、及び対応する信号通過ダイヤグラムの候補の実現度に基づいて、順序付けを行う順序付け手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−191269(P2011−191269A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59716(P2010−59716)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】